JPH1062864A - フィルム処理装置 - Google Patents

フィルム処理装置

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JPH1062864A
JPH1062864A JP23135996A JP23135996A JPH1062864A JP H1062864 A JPH1062864 A JP H1062864A JP 23135996 A JP23135996 A JP 23135996A JP 23135996 A JP23135996 A JP 23135996A JP H1062864 A JPH1062864 A JP H1062864A
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JP
Japan
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film
movie film
movie
positional deviation
circuit
Prior art date
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Application number
JP23135996A
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English (en)
Inventor
Hirofumi Nagumo
浩文 南雲
Takashi Shimodaira
嵩 下平
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルム処理装置に関し、例えばテレシネ装
置、映画フィルムの映写装置において、フィルムの損傷
を有効に回避して、精度良く間欠送りする。 【解決手段】 位置ずれ検出手段13によりフィルム2
の位置ずれ量を検出して送り量により位置ずれを大まか
に補正した後、フィルム2の開口3にピン90を挿入し
て細かく位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルム処理装置
に関し、例えばテレシネ装置、映画フィルムの映写装置
において、フィルムの位置ずれ量を検出して送り量によ
り位置ずれを大まかに補正した後、フィルムの開口にピ
ンを挿入して細かく位置決めすることにより、フィルム
の損傷を有効に回避して、精度良く間欠送りする。
【0002】
【従来の技術】従来、フィルム処理装置においては、フ
ィルム走行系の方式として、連続送り方式と間欠送り方
式とがあり、テレシネ装置においては、一般に連続送り
方式が適用され、映写装置においては、間欠送り方式が
適用されるようになされている。
【0003】すなわち連続送り方式は、キャプスタンに
より映画フィルムを等速度で走行させる方式であり、こ
の方式が適用されるテレシネ装置は、この映画フィルム
の走行方向に対して垂直に、1次元的な走査を繰り返す
照明光により映画フィルムを照明する。さらにこのテレ
シネ装置では、この照明結果を受光素子により受光し、
これによりラスタ走査の順序で映画フィルム上の各コマ
を撮像する。
【0004】これに対して間欠送り方式は、映画フィル
ムの長手方向に形成された矩形形状の開口(すなわちパ
ーフォレーションでなる)を利用して、映画フィルムを
1コマずつコマ送りすることにより、映画フィルムを間
欠的に走行させる方式である。この方式が適用される映
写装置においては、カム機構によりレジストーションピ
ンを駆動し、このレジストーションピンをパーフォレー
ションに挿入して映画フィルムを間欠送りする。さらに
この映画フィルムの間欠送りに同期して光源からの照明
光を映画フィルムに間欠的に照射し、映画フィルムの透
過光をスクリーンに投影するようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで連続送り方式
においては、フィルムに加わる負担が少ない特徴があ
る。ところがテレシネ装置に適用した場合、照明光の走
査と映画フィルムの走行とを完全に同期させることが困
難で、フィルムの長手方向にジッタが発生したり、また
フリッカが発生する欠点がある。さらにテレシネ装置に
おいては、照明光を射出するフライングスポットスキャ
ナー等について、定期的なメンテナンスが必要なことか
ら、保守点検が煩雑な欠点もある。
【0006】従ってテレシネ装置に間欠送り方式を適用
して、この種の欠点を解消できると考えられ、また光学
系、フィルム走行系の構成を簡略化できると考えられ
る。
【0007】ところが従来の間欠送り方式においては、
レジストーションピンをパーフォレーションに挿入して
映画フィルムを移動位置決めすることにより、パーフォ
レーションに対してレジストーションピンを正しく位置
調整する必要があり、この調整作業が煩雑な欠点があ
る。またレジストーションピンが正しく位置調整されて
いない場合は、レジストーションピンにより映画フィル
ムを傷つける問題もある。
【0008】これらの問題を解決する1つの方法とし
て、モーター駆動のスプロケットにより映画フィルムを
間欠送りする方法が考えられる。すなわちスプロケット
により映画フィルムを間欠送りすれば、構成を簡略化で
き、保守点検作業も簡略化できると考えられる。また映
画フィルムの損傷も低減できると考えられる。
【0009】ところがこの方法の場合、フィルムを精度
良く間欠送りすることが困難な問題がある。すなわち間
欠送りした映画フィルムの位置決め精度が低下し、これ
により例えば映写装置に適用した場合にはスクリーン上
に投影された映像が徐々に又は急激に変位する現象(以
下、このような装置の処理結果でなる映像の変位を画ぶ
れと呼ぶ)が従来の間欠送り方式による場合に比して却
って増大する。
【0010】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、フィルムの損傷を有効に回避して、フィルムを精度
良く間欠送りすることができるフィルム処理装置を提案
しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、フィルムの処理位置におけるフィ
ルムの位置ずれ量を検出して、位置ずれ検出結果を得、
この位置ずれ検出結果に基づいて、フィルムの送り量を
補正する。さらにフィルムの処理位置において、フィル
ムに形成された開口にピンを挿入して位置ずれを補正す
る。
【0012】フィルムの位置ずれ検出結果に基づいて、
フィルムの送り量を補正すれば、例えばスプロケット方
式によりフィルムを間欠送りして、大まかに位置決めす
ることができる。従ってフィルムの処理位置において、
フィルムに形成された開口にピンを挿入して位置ずれを
補正すれば、確実にフィルムの開口にピンを挿入して位
置決めすることができ、フィルムの損傷を有効に回避す
ることができる。また機械的に位置決めして精度を確保
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0014】(1)全体構成 図2は、本発明の実施の形態に係るテレシネ装置の概略
構成を示すブロック図である。このテレシネ装置1は、
35〔mm〕の映画フィルム2の各コマを撮像して映像
信号S1を出力する。
【0015】ここで図3に示すように、映画フィルム2
は、幅方向の両縁部に、パーフォレーション3が所定ピ
ッチで配置されるようになされている。また中央部分に
は、このパーフォレーション3を基準にして画像が順次
記録されてコマ4が配置され、35〔mm〕の映画フィ
ルム2では、1コマ当たり4個のパーフォレーション3
が割り当てられるようになされている。さらにこのコマ
4と一方のパーフォレーション3との間には、サウンド
トラック5が配置され、このサウンドトラック5に音声
信号が記録されるようになされている。
【0016】この映画フィルム2は、アセテート又はポ
リエステルでなるベース材に感光性の乳剤を積層した構
造でなり、乳剤側が外周側になるように、供給リール7
(図2)又は巻き取りリール8に巻き付けられてテレシ
ネ装置1に供給され、又テレシネ装置1より取り出され
るようになされている。
【0017】テレシネ装置1において、フィルム走行機
構9は、フィルム走行系10とこのフィルム走行系10
のモーター等を駆動する駆動系11とにより構成され
る。フィルム走行機構9は、システム制御回路12に制
御されて動作を切り換え、フィルム走行系10により映
画フィルム2をループ状に保持した状態で、供給リール
7側から巻き取りリール8側に、又はこれとは逆方向
に、35〔mm〕映画フィルム2について規定された1
秒間に24コマの速度で、映画フィルム2を間欠送りす
る。また必要に応じて供給リール7側及び巻き取りリー
ル8間で、映画フィルム2を早送り又は巻き戻しする。
【0018】光源15は、ランプ部と回転型シャッター
部とで構成され、フィルム走行機構9による間欠送りに
同期して、映画フィルム2を間欠的に照明する。
【0019】位置ずれ検出機構13は、映画フィルム2
の停止位置における各コマの位置ずれを検出し、システ
ム制御回路12は、この位置ずれ検出結果に基づいて駆
動系11を駆動することにより、映画フィルム2の位置
ずれを大まかに補正する。その後システム制御回路12
は、位置ずれ微調整機構14を駆動して映画フィルム2
の位置ずれを微調整する。
【0020】テレビジョンカメラ15は、光源15によ
って照明された映画フィルム2の各コマを撮像する。こ
のときテレビジョンカメラ15は、映画フィルム2の各
コマに対応して映像信号S1のフィールドを形成するよ
うに、映画フィルム2の間欠送りに同期して映画フィル
ム2を撮像し、その撮像結果を映像信号S1として出力
する。
【0021】(2)フィルム走行機構 (2−1)フィルム走行系及び光源 図4は、フィルム走行機構9におけるフィルム走行系を
示す正面図である。このフィルム走行系10は、映画フ
ィルム2を間欠送りする間欠送り動作部21と、供給リ
ール7から間欠送り動作部21に映画フィルム2を等速
度で供給する供給側連続送り部22と、間欠送り動作部
21からの映画フィルム2を巻き取りリール8に等速度
で巻き取る巻き取り側連続送り部23とにより構成され
る。
【0022】このうち供給側連続送り部22は、リール
モーター24の回転軸に供給リール7を保持する。供給
側連続送り部22は、この供給リール7より引き出され
る映画フィルム2をガイドローラー25に引っ掛けた
後、テンションアーム26に保持されたガイドローラー
27により緩やかに折り返し、続くガイドローラー28
を介して供給側送りスプロケット29に導く。テンショ
ンアーム26は、ガイドローラー27が供給側送りスプ
ロケット29から離間するように、バネ30により付勢
され、このバネ30のテンションをセンサ31により検
出できるようになされている。これによりフィルム走行
系10では、駆動系11によりこのセンサ31の出力信
号をモニタし、映画フィルム2が弛んで保持されている
場合等には、映画フィルム2の走行を停止するようにな
されている。
【0023】これに対して巻き取り側連続送り部23
は、供給側連続送り部22と対称に構成される。すなわ
ち巻き取り側連続送り部23は、リールモーター32の
回転軸に巻き取りリール8を保持し、ガイドローラー3
3を介して、この巻き取りリール8に映画フィルム2を
導く。このとき巻き取り側連続送り部23は、テンショ
ンアーム34に保持されたガイドローラー35により映
画フィルム2を緩く折り返してガイドローラー33に導
き、ガイドローラー35に対しては、ガイドローラー3
6を介して巻き取り側送りスプロケット37より映画フ
ィルム2を導く。テンションアーム34は、ガイドロー
ラー35が巻き取り側送りスプロケット37から離間す
るように、バネ38により付勢され、このバネ38のテ
ンションをセンサ39により検出できるようになされて
いる。
【0024】これによりフィルム走行系10では、駆動
系11によりこのセンサ39の出力信号をモニタし、供
給側と同様に、映画フィルム2が弛んで保持されている
場合等には、映画フィルム2の走行を停止するようにな
されている。また供給側連続送り部22と巻き取り側連
続送り部23とを対称に構成したことにより、映画フィ
ルム2を何れの方向に走行させる場合でも、同一の条件
により走行させることができるようになされている。
【0025】供給側送りスプロケット29及び巻き取り
側送りスプロケット37は、タイミングベルト40を介
して、連続送りモーター42により連動して回転駆動さ
れる。これによりフィルム走行系10は、間欠送り動作
部21における間欠送りの動作を停止制御した状態で、
巻き取り側のリールモーター32とこの連続送りモータ
ー42とを回転駆動して、供給リール7より巻き取りリ
ール8に映画フィルム2を高速度で巻き取ることができ
るようになされている。またこれとは逆に、間欠送り動
作部21における間欠送りの動作を停止制御した状態
で、供給側のリールモーター24とこの連続送りモータ
ー42とを回転駆動して、巻き取りリール8より供給リ
ール7に映画フィルム2を高速度で巻き戻すことができ
るようになされている。
【0026】これに対して映画フィルム2を撮像して映
像信号S1を出力する場合は、間欠送り動作部21にお
ける間欠送りの速度及び方向に対応して、リールモータ
ー24又は32を回転駆動すると共に、連続送りモータ
ー42の回転方向及び回転速度を設定して、間欠送り動
作部21に対して映画フィルム2を等速度で供給し、ま
た間欠送り動作部21より送出される映画フィルム2を
巻き取りリール8又は供給リール7に等速度で巻き取る
ことができるようになされている。
【0027】このようにして映画フィルム2を送出する
供給側送りスプロケット29及び巻き取り側送りスプロ
ケット37は、周囲に形成された歯に映画フィルム2の
パーフォレーション3を引っ掛けて映画フィルム2を送
出し、この歯がパーフォレーション3に比して小さな形
状に形成されるようになされている。これにより供給側
送りスプロケット29及び巻き取り側送りスプロケット
37においては、映画フィルム2が伸縮した場合でも、
映画フィルム2を傷つけないようになされている。フィ
ルム走行系10では、このように歯を小さく形成した供
給側送りスプロケット29及び巻き取り側送りスプロケ
ット37に対して、テンションアーム26、34により
映画フィルム2にテンションが与えられ、これにより確
実に映画フィルム2を送り出せるようになされている。
【0028】間欠送り動作部21は、映画フィルム2を
ループ形状に保持して間欠送りする。すなわち間欠送り
動作部21は、供給側送りスプロケット29の回転中心
と巻き取り側送りスプロケット37の回転中心とを結ぶ
直線に垂直な、仮想の基準線に対して、ほぼ対称形状に
4個のガイドローラー44〜47が配置される。ここで
この4個のガイドローラー44〜47は、長方形形状の
ほぼ頂点に配置されるようになされ、ベース材側より映
画フィルム2をガイドして映画フィルム2の乳剤側の損
傷を有効に回避する。
【0029】さらに間欠送り動作部21は、図面にて、
これらガイドローラー44〜47の下方において、仮想
の基準線に対して対称に2個のガイドローラー48及び
49を配置し、この2個のガイドローラー48及び49
により、4個のガイドローラー44〜47でガイドされ
た映画フィルム2を寄せ集める。これによりこの実施の
形態においてガイドローラー44〜47は、映画フィル
ム2をベース材側よりガイドしてループ形状に保持する
間欠送りガイド部を構成する。
【0030】間欠送り動作部21は、この2個のガイド
ローラー48及び49により寄せ集めた映画フィルム2
を間欠送りスプロケット50により間欠送りする。ここ
で図5に拡大して示すように、間欠送りスプロケット5
0は、ループ形状を形成する映画フィルム2の根元部分
において、両側面に配置されたスプロケットシュー51
〜56により供給側及び巻き取り側の側面に映画フィル
ム2が押圧される。さらに間欠送りスプロケット50
は、ステッピングモーター58の回転軸に直結して保持
され、これによりこのステッピングモーター58に供給
する駆動パルスのパルス数及び極性に応じて、ループ形
状を形成する映画フィルム2を、所定の送り量だけ、供
給側より巻き取り側へ、又は巻き取り側から供給側へ走
行させることができるようになされている。
【0031】このようにして映画フィルム2を間欠送り
する間欠送りスプロケット50は、周囲に形成された歯
に映画フィルム2のパーフォレーション3を引っ掛けて
映画フィルム2を走行させ、この歯がパーフォレーショ
ン3に比して小さな形状に形成されるようになされてい
る。これにより間欠送りスプロケット50においては、
映画フィルム2のパーフォレーション3を傷つけないよ
うになされている。
【0032】ここでこの実施の形態において、ステッピ
ングモーター58は、駆動系11により間欠的に駆動パ
ルスが印加され、これにより映画フィルム2を間欠送り
する。さらに映画フィルム2を早送り、巻き戻しする場
合は、いわゆるフリーの状態に保持され、自由に回転で
きるようになされている。これによりこの実施の形態に
おいて、間欠送りスプロケット50、スプロケットシュ
ー51〜56、ステッピングモーター58は、間欠送り
ガイド部の映画フィルム2を間欠送りするフィルム送り
部を構成する。
【0033】さらに間欠送り動作部21は、間欠送りス
プロケット50と供給側送りスプロケット29の間で、
映画フィルム2を弛むように保持し、これにより供給側
連続送り部22及び間欠送り動作部21の緩衝部を形成
する。また同様に、間欠送りスプロケット50と巻き取
り側送りスプロケット37との間で、映画フィルム2を
弛むように保持し、巻き取り側連続送り部23及び間欠
送り動作部21の緩衝部を形成する。
【0034】これらの緩衝部は、それぞれ3つのガイド
ローラー60〜62、63〜65を保持する可動部材6
6及び67を、破線で示す所定位置に配置した状態で映
画フィルム2をこのフィルム走行系10にセットした
後、矢印A及びBで示すように、この可動部材66及び
67を映画フィルム2の経路より退避させて形成され
る。これによりフィルム走行系10は、間欠送りにおけ
る急激なテンションの変動が、供給側連続送り部22及
び巻き取り側連続送り部23に及ばないようにし、その
分ガイドローラー28等による映画フィルム2の損傷を
有効に回避し、また確実に映画フィルム2を走行させる
ことができるようになされている。
【0035】このようにして形成されるフィルム走行経
路において、ガイドローラー45及び46間の中間位置
には、ゲート部70が配置される。ここでこのゲート部
70は、このテレシネ装置1のベースに固定された固定
側ピクチャーゲート71と、映画フィルム2を間に挟ん
で、固定側ピクチャーゲート71に対向する可動側ピク
チャーゲート72により形成される。
【0036】可動側ピクチャーゲート72は、映画フィ
ルム2を固定側ピクチャーゲート71に所定の押圧力で
押圧するように形成され、後述する位置ずれ微調整機構
14と一体に、図示しないハンドルを操作して上方向に
移動するようになされている。これによりこのフィルム
走行系10では、映画フィルム2を固定側ピクチャーゲ
ート71にセットした後、このハンドルを操作して矢印
Cで示すように可動側ピクチャーゲート72を可動し
て、映画フィルム2をゲート部70にセットできるよう
になされている。
【0037】さらに固定側ピクチャーゲート71及び可
動側ピクチャーゲート72は、それぞれ映画フィルム2
のコマに対応する開口を有し、映画フィルム2をセット
した状態で、この開口を介してテレビジョンカメラ15
より映画フィルム2を撮像できるようになされている。
間欠送り動作部21は、ゲート部70の開口に対してゲ
ート部70を含めて、供給側及び巻き取り側で対称形状
に形成し、これにより映画フィルム2の走行方向を切り
換えても、同一の条件により間欠送りできるようになさ
れている。
【0038】この固定側ピクチャーゲート71の下方、
映画フィルム2のループ形状の内側には、光源15が配
置される。ここで光源15は、ゲート部70の開口に向
けてランプ81より照明光を射出する。このランプ81
及びゲート部70間には、円盤状の回転シャッター82
が配置され、光源15は、映画フィルム2の間欠送りに
同期してゲート部70に保持された映画フィルム2を間
欠的に照明する。
【0039】これによりこのテレシネ装置1では、映画
フィルム2の乳剤側より各コマを撮像して、ベース側よ
り撮像する場合に比して、高品質の映像信号S1を出力
できるようになされている。特に、このように映画フィ
ルム2のループ形状の内側に光源15を配置すれば、大
型のテレビジョンカメラ15を配置する際の自由度を向
上することもできる。さらに併せて映画フィルム2の画
ぶれを補正することによっても高品質の映像信号S1を
出力することができる。
【0040】かくしてこの実施の形態において、テレビ
ジョンカメラ15は、映画フィルム2を撮像する光学処
理手段を構成するようになされている。
【0041】(2−3)駆動系11 図1は、フィルム走行機構9の駆動系11について、ス
テッピングモーター58の駆動系を示すブロック図であ
る。フィルム走行機構9では、この駆動系11によりゲ
ート部70における映画フィルム2の位置ずれを補正
し、映画フィルム2の位置決め精度を向上する。
【0042】すなわち駆動系11において、モーター制
御回路85は、システム制御回路12により制御され
て、タイミングジェネレータ86より出力されるパルス
信号SPをカウントして出力し、これによりステッピン
グモーター58の駆動に必要な駆動パルス信号SP1を
生成する。
【0043】モーター駆動回路87は、このモーター制
御回路85より出力される駆動パルス信号SP1により
ステッピングモーター58を駆動し、これにより間欠送
りスプロケット50を回転させて、映画フィルム2を間
欠送りする。
【0044】システム制御回路12は、この映画フィル
ム2の間欠送りの周期で、図6に示す処理手順を実行
し、これによりこの駆動系11の動作を制御し、また位
置ずれ微調整機構14を駆動する。すなわちシステム制
御回路12は、ステップSP1からステップSP2に移
り、ここでモーター制御回路85に制御データを出力
し、ステッピングモーター58を予め設定された規定ス
テップ数だけ駆動する。
【0045】続いてシステム制御回路12は、ステップ
SP3に移り、位置ずれ検出機構13より出力される位
置ずれ検出結果S3を入力し、これによりゲート部70
における映画フィルム2の位置ずれ量を検出する。この
検出結果に基づいて、システム制御回路12は、続くス
テップSP4において、映画フィルム2の位置ずれ量が
予め設定された所定値以下か否か判断する。ここでこの
所定値は、位置ずれ微調整機構14により映画フィルム
2を傷めることなく位置ずれ補正可能な範囲に設定され
る。
【0046】すなわちこの実施の形態において、位置ず
れ微調整機構14は、ゲート部70において、映画フィ
ルム2を跨ぐように、板状部材89が上下に可動できる
ように保持され、この板状部材89に1対のレジストー
ションピン90及び91が配置される。
【0047】このうちレジストーションピン90は、パ
ーフォレーション3に容易に挿入して、外周がパーフォ
レーション3の内側壁面に密着するように、斜面が緩や
かな傾きに設定された、また各コーナーが曲面により面
取りされた四角錐形状に形成される。またバネにより映
画フィルム方向に押圧されて板状部材89に保持され、
映画フィルム2に突き当たるとこのばねの収縮により上
方向に変位して、映画フィルム2を傷めないようになさ
れている。これによりこのレジストーションピン90
は、パーフォレーション3に正しく挿入されると、映画
フィルム2を矢印a及びbに示す方向に変位させて、映
画フィルム2の微小な位置ずれを補正できるようになさ
れている。
【0048】これに対して残るレジストーションピン9
1は、パーフォレーション3に比して十分に小さな円柱
形状に形成され、これにより映画フィルム2が伸縮して
いる場合でも、パーフォレーション3の内側壁面に接触
しないようになされている。
【0049】位置ずれ微調整機構14は、ゲート部70
における処理対象のコマ4に対応するパーフォレーショ
ンに対して、直近のパーフォレーショに対応するよう
に、これらレジストーションピン90及び91を配置
し、これによりレジストーションピン90により映画フ
ィルム2の位置ずれを補正して、映画フィルム2が伸縮
している場合でも、処理対象のコマを正しい位置に保持
できるようになされている。
【0050】位置ずれ微調整機構14は、システム制御
回路12より出力される制御信号に応動して、これらレ
ジストーションピン90及び91を保持する板状部材8
9をプランジャーにより上下に可動し、これによりシス
テム制御回路12により制御されて映画フィルム2の位
置ずれを微調整する。
【0051】位置ずれ微調整機構14は、このようにし
て最大数百〔μm〕の位置ずれを補正するように設定さ
れ、システム制御回路12においては、これに対応して
このステップSP4において、位置ずれ量がこの範囲以
下か否か判断することになる。ここで位置ずれ量がこの
範囲を越えている場合、ステップSP4において否定結
果が得られることにより、システム制御回路12は、ス
テップSP5に移り、この位置ずれ量に対応するステッ
ピングモーター58のステップ数を算出し、このステッ
プ数だけモーター制御回路85を介してステッピングモ
ーター58を駆動する。これによりシステム制御回路1
2は、矢印cにより示すように、位置ずれ量が所定値以
下になるように、映画フィルム2を走行方向に微小距離
だけ変位させる。
【0052】このようにして映画フィルム2の位置ずれ
が所定の範囲に収まると、システム制御回路12は、ス
テップSP4において肯定結果が得られることにより、
ステップSP6に移り、ここで位置ずれ微調整機構14
を駆動してレジストーションピン90及び91をパーフ
ォレーション3に挿入して映画フィルム2の位置ずれを
微調整した後、ステップSP6に移ってこの処理手順を
終了する。
【0053】これによりこのテレシネ装置1では、予め
一定範囲以下に位置ずれを補正した後、レジストーショ
ンピン90及び91により細かく位置ずれを補正し、パ
ーフォレーションの損傷等を有効に回避して、映画フィ
ルム2を高い精度で間欠送りできるようになされてい
る。
【0054】(3)位置ずれ検出機構 (3−1)ゲート部 位置ずれ検出機構13は、図7に断面を取って略線的に
示すように、ゲート部70において、固定側ピクチャー
ゲート71に配置した複数電極の、可動側ピクチャーゲ
ート72に対する静電容量を基準にして、映画フィルム
2の位置を検出する。
【0055】このためゲート部70においては、図8に
示すガイドシュー110を固定側ピクチャーゲート71
のベース材に配置し、このガイドシュー110に対し
て、可動側ピクチャーゲート72より映画フィルム2を
押圧してガイドする。
【0056】すなわちガイドシュー110は、全体とし
て供給側と巻取り側とが対称形状に形成され、ステンレ
ス等の導電性部材を加工した枠体112に対して、接着
により電極部113及び114を配置して形成される。
枠体112は、ほぼ映画フィルム2の幅で延長し、長手
方向の中央部分に幅方向の膨らみが形成され、この膨ら
んだ部分に電極部113及び114が配置される。
【0057】さらに枠体112は、図面にて電極部11
3及び114の間に開口116が形成され、この開口1
16を間に挟んでネジ孔119が形成されるようになさ
れている。これによりガイドシュー110は、このネジ
孔119により固定側ピクチャーゲート71のベース材
に固定され、さらにこの固定された際に、この開口11
6を介して光源15からの照明光を映画フィルム2に導
くようになされている。
【0058】電極部113及び114は、絶縁性のセラ
ミックス材により形成されたベース材120の凹部に、
導電性のセラミック材により形成された電極121を接
着により配置した後、表面を研磨して滑らかに加工して
形成される。これにより絶縁性のセラミック材と導電性
のセラミック材とで電極部113及び114を形成し
て、電極部113及び114の耐磨耗性を向上するよう
になされている。また断面を取って図8(B)に示すよ
うに、各電極121においては、ベース材120の貫通
孔を介して、端子122が接続され、この端子122を
介して位置ずれ検出機構の回路ブロックと接続されるよ
うになされている。
【0059】このようにして形成されるガイドシュー1
10は、35〔mm〕の標準の映画フィルム2に対し
て、図9に示すように各電極が配置される。なおテレビ
ジョンカメラ15により撮像したコマ4の画像が映像信
号S1のモニタより正しい位置に表示される場合、この
映画フィルム2の位置が画ぶれしていない正しい停止位
置となる。
【0060】この正しい停止位置に映画フィルム2が停
止した状態で、この撮像対象のコマ4に対応する両端、
4つのパーフォレーションP1A〜P4A及びP1B〜
P4Bに対して、1方の電極部113においては、最も
巻き取り側に位置するパーフォレーションP4Aの下部
に切り欠き125が形成され、また他方の電極部114
においては、最も供給側に位置するパーフォレーション
P1Bの下部に切り欠き125が形成されるようになさ
れている。これによりゲート部70においては、この切
り欠き125を介して光源15により間欠的にパーフォ
レーションP4A及びP1Bを照明できるように形成さ
れ、この間欠的に照明されるパーフォレーションP4A
及びP1Bを目視確認して間欠送りの状況を簡易に確認
できるようになされている。
【0061】これに対して残りのパーフォレーションP
1A〜P3A及びP2B〜P4Bに対して、電極部11
3及び114は、それぞれ1対の電極H1A及びH1B
が配置されるようになされている。ここでこれら1対の
電極H1A及びH1Bは、同一形状に形成され、かつ正
しい停止位置における各パーフォレーションP1A〜P
3A及びP2B〜P4Bに対して、フィルム走行方向に
対称に配置されるようになされている。これにより1対
の電極H1A及びH1Bは、映画フィルム2が正しい停
止位置に停止している場合には、供給側の電極H1Aと
可動側ピクチャーゲート72との間の静電容量と、巻き
取り側電極H1Bと可動側ピクチャーゲート72との間
の静電容量とが等しい値に保持され、正しい停止位置よ
り映画フィルム2が変位すると、変位量に応じてこの2
つの静電容量に差が生じるようになされている。
【0062】これにより電極部113及び114は、1
対の電極H1A及びH1Bにより形成される静電容量の
差を検出して、映画フィルム2の長手方向について位置
ずれを検出できるようになされている。なおこのよう
に、映画フィルム2の長手方向に各3対の電極H1A及
びH1Bをパーフォレーション3の標準ピッチで配置
し、また映画フィルム2の両端に等しい数を対称に振り
分けるようにすれば、これら電極H1A及びH1Bによ
る静電容量の差を総合的に検出して、長手方向及び幅方
向に映画フィルム2が伸縮した場合でも、正確に長手方
向の位置ずれを検出することができ、その分位置ずれ検
出精度を向上して高品位の処理結果を出力することがで
きる。
【0063】電極部113及び114は、これら4つの
パーフォレーションP1A〜P4Aより巻き取り側の、
各パーフォレーションP3C及びP3Dに対して、切り
欠き126が形成され、この切り欠き126の位置でレ
ジストーションピン90及び91(図1)が挿入されて
コマ4を細かく位置ずれ調整するようになされている。
【0064】可動側ピクチャーゲート72(図7)は、
ハンドルの操作により上下するベース材131にフィル
ム押え130を保持し、このフィルム押え130をバネ
132によりガイドシュー110に押圧する。すなわち
フィルム押え130は、ガイドシュー110の開口11
6(図8)を避けて、この開口116の巻き取り側及び
供給側に、それぞれ配置される。さらにフィルム押え1
30は、ガイドシュー110の枠体112に対応して、
幅方向の断面形状が凹形状に形成され、これによりコマ
4、サウンドトラック5の損傷を有効に回避するように
なされている。
【0065】これによりフィルム押え130は、バネ1
32の伸縮により映画フィルム2の厚さに応じて変位
し、例えばパーフォレーション3の周囲が変形している
場合、ゴミの付着等により映画フィルム2の厚さが局所
的に変化している場合でも、この変化を吸収できるよう
になされている。またガイドシュー110に対して映画
フィルム2を押圧して、ガイドシュー110の電極部1
13及び114に対する映画フィルム2の厚さ方向の変
位を低減するようになされている。
【0066】さらに可動側ピクチャーゲート72は、フ
ィルム押え130とは別体に、ガイドシュー110の電
極部113及び114に対向するように電極部材134
を保持する。ここで電極部材134は、ガイドシュー1
10の電極121に対して、全体が対向電極を形成する
ように金属材料で形成され、ベース材131を介して接
地される。さらに電極部材134は、ベース材131に
形成した凸部136により、映画フィルム2に対して微
小な空間Gを形成して可動側ピクチャーゲート72に保
持される。これにより可動側ピクチャーゲート72は、
フィルム押え130と電極部材134とを分離して、ゴ
ミ、変形したパーフォレーションによりフィルム押え1
30が上下動した場合でも、対向する電極121に対し
て電極部材134を一定間隔に保持して静電容量が変化
しないようになされ、その分局所的な厚さの変化に伴う
位置ずれ検出精度の低下を有効に回避できるようになさ
れている。
【0067】さらに電極部材134は、バネ135によ
り映画フィルム2側に押圧されて可動側ピクチャーゲー
ト72に保持される。これにより可動側ピクチャーゲー
ト72は、例えば映画フィルム2の繋ぎ目等において
は、電極部材134が浮き上がるようにし、映画フィル
ム2の損傷を有効に回避するようになされている。
【0068】なおこれらベース材131及び電極部材1
34は、先のレジストーションピン90及び91の可動
を妨げないように、切り欠き126(図9)の部分につ
いては、図面にて上部方向に開口が形成されるようにな
されている。
【0069】(3−2)位置ずれ検出機構の回路構成 図10は、位置ずれ検出機構の回路ブロックを示すブロ
ック図である。位置ずれ検出機構13は、映画フィルム
2の長手方向に対を形成する電極H1A及びH1Bにつ
いて、供給側の電極H1Aと巻き取り側の電極H1Bと
をそれぞれ纏めて結線する。これにより複数の供給側の
電極H1Aと電極部材134とにより第1のコンデンサ
C1Aを形成し、また複数の巻き取り側の電極H1Bと
電極部材134とにより第2のコンデンサC1Bを形成
し、電極H1A及びH1Bによる静電容量の差を総合的
に検出する。
【0070】位置ずれ検出機構13は、差分信号生成回
路139において、この第1及び第2のコンデンサC1
A及びC1Bをそれぞれ抵抗R1及びR2に直列接続
し、この抵抗R1及びR2をそれぞれ発振回路140及
び141に接続する。これにより位置ずれ検出機構13
は、第1のコンデンサC1Aと抵抗R1との分圧回路に
より、発振回路140の発振出力を分圧し、第1のコン
デンサC1Aの容量変化に応じて信号レベルの変化する
分圧出力信号S11を生成する。また同様に、位置ずれ
検出機構13は、第2のコンデンサC1Bと抵抗R2と
の分圧回路により、発振回路141の発振出力を分圧
し、第2のコンデンサC1Bの容量に応じて信号レベル
の変化する分圧出力信号S12を生成する。
【0071】ここで発振回路140及び141は、位相
が逆相で、信号レベルがほぼ等しい発振信号を出力す
る。抵抗R1及びR2は、同一の抵抗値に選定されるよ
うになされている。これにより加算回路142は、分圧
出力信号S11及びS12を加算して、第1及び第2の
コンデンサC1A及びC1Bの容量差に応じてエンベロ
ープの変化する出力信号S13を出力する。
【0072】同期検出回路143は、この加算回路14
2の出力信号S13を発振回路141の出力信号で同期
検波し、これにより第1及び第2のコンデンサC1A及
びC1Bの容量差に応じて信号レベルの変化する出力信
号S14を出力する。ローパスフィルタ(LPF)14
4は、この出力信号S14より不要な高調波成分を除去
して出力する。ここで第1及び第2のコンデンサC1A
及びC1Bにおいては、供給側の電極H1A及び巻き取
り側の電極H1Bに対してパーフォレーション3が変位
すると、容量差が変化することから、出力信号S14
は、電極H1A及びH1Bに対するパーフォレーション
3の相対位置を表すことになり、映画フィルム2が停止
している場合は、停止位置を表すことになる。これによ
り位置ずれ検出機構13は、この出力信号S14を基準
にして映画フィルム2の走行方向についての位置ずれ検
出信号S3を生成する。
【0073】続く材質補正回路150は、映画フィルム
2の材質等により変化する出力信号S14及びS24の
信号レベルを補正して出力し、位置ずれ信号検出回路1
51は、映画フィルム2が停止しているタイミングでそ
れぞれ材質補正回路150の出力信号S43及びS44
をサンプルホールドして位置ずれ検出信号S3及びS4
を生成する。
【0074】図11は、材質補正回路の構成を示すブロ
ック図であり、図12は、この材質補正回路150によ
り信号レベルを補正する出力信号S14を表す信号波形
図である。すなわち出力信号S14においては、映画フ
ィルム2が走行している走行期間の間、電極H1A及び
H1Bに対するパーフォレーション3の位置が周期的に
変化することにより、映画フィルム2の誘電率等により
決まる振幅で正弦波状に信号レベルが変化する。これに
より材質補正回路150は、この走行期間における出力
信号S14の振幅、直流レベルにより、出力信号S14
及びS24について、続く停止期間の信号レベルを補正
し、映画フィルム2の材質等による位置ずれ検出信号S
3及びS4の変化を補正する。
【0075】すなわち材質補正回路150は、停止期間
の間、可変利得増幅回路153により出力信号S14の
振幅を補正し、減算回路155により出力信号S14の
直流レベルを補正して出力する。このとき材質補正回路
150は、走行期間の間、補正信号生成回路157によ
り補正信号S5及びS6を生成し、この補正信号S5及
びS6により出力信号S14の振幅及び直流レベルを補
正する。
【0076】補正信号生成回路157は、正側ピーク検
波回路159及び負側ピーク検波回路160に減算回路
155の出力信号S43を与え、タイミングジェネレー
タ87より出力されるタイミング信号を基準にして、走
行期間の間、それぞれ出力信号S43の正側ピーク及び
負側ピークを順次検出する。
【0077】ローパスフィルタ161及び162は、そ
れぞれ正側ピーク検波回路159及び負側ピーク検波回
路160の出力信号を帯域制限し、これにより正側ピー
ク検波回路159及び負側ピーク検波回路160におけ
るピーク検出結果をそれぞれ平均値化して出力する。す
なわち映画フィルム2には、1コマ当たり4つのパーフ
ォレーション3が割り当てられていることにより、出力
信号S43においては、1回の走行期間で正弦波状の脈
動が4周期繰り返されることになる。これによりピーク
検出結果を平均値化してノイズ、映画フィルム2の上下
動等による位置ずれ検出精度の低下を有効に回避する。
【0078】ホールド回路163及び164は、タイミ
ングジェネレータ87より出力されるタイミング信号を
基準にして走行期間が終了する時点で、それぞれローパ
スフィルタ161及び162の出力信号をサンプルホー
ルドして出力する。
【0079】減算回路166は、走行期間においては、
標準の利得制御信号を補正信号S5として出力するのに
対し、停止期間においては、ホールド回路163及び1
64より出力されるサンプルホールド結果を減算して補
正信号S5を出力する。これにより補正信号生成回路1
57は、出力信号S43の振幅Wを一定値に設定するよ
うに可変利得増幅回路153の利得を設定し、停止期間
の間、出力信号S43の信号レベルを補正する。
【0080】加算回路167は、走行期間においては、
補正信号S6の出力を中止するのに対し、停止期間にお
いては、ホールド回路163及び164より出力される
サンプルホールド結果を加算して補正信号S6として出
力する。これにより補正信号生成回路157は、出力信
号S43の直流レベルを一定の直流レベルL1に設定す
るオフセット電圧を、停止期間の間、減算回路155に
供給して、出力信号S43の信号レベルを補正する。
【0081】これにより位置ずれ検出機構13は、続く
位置ずれ信号検出回路151によりこの出力信号S3を
サンプルホールドして位置ずれを検出し、この検出結果
により映画フィルム2の位置が粗調整された後、微調整
されるようになされている。
【0082】(4)実施の形態の動作 以上の構成において、供給リール7及び巻き取りリール
8に保持された映画フィルム2は(図4)、映画フィル
ム2の送り方向に応じて、それぞれテンションアーム2
6及び34により付勢されるガイドローラー27、35
により与圧を受けた状態で、パーフォレーション3(図
3)に比して歯を小型形状に形成した送り側連続送りス
プロケット29又は37により等速度で間欠送り動作部
21に送出される。
【0083】この間欠送り動作部21において、映画フ
ィルム2は、連続送りと間欠送りとの緩衝部を形成する
所定の弛みを経た後、パーフォレーション3に比して歯
を小型形状に形成した間欠送りスプロケット50の一側
面により、ガイドローラー44〜47により形成される
ループ形状のフィルム走行経路に間欠的に送り出され、
間欠送りスプロケット50の他の側面によりこのフィル
ム走行経路より引き出された後、同様の緩衝部を介して
連続送り側に送出される。これにより映画フィルム2
は、ループ形状の根元部分において1の間欠送りスプロ
ケット50により間欠送りされ、レジストーションピン
により間欠送りする場合のような損傷が有効に回避され
る。またテレシネ装置1の構成を全体として保守点検が
容易で、かつ簡易な構成とすることができる。
【0084】このループ形状のフィルム走行経路におい
て、映画フィルム2は、処理位置でなるゲート部70に
対して、走行側及び巻き取り側が対称形状に形成された
フィルム走行経路を走行する。さらにこのようにして走
行するループ形状のフィルム走行経路において、映画フ
ィルム2は、ガイドローラー44〜47によりベース材
側からガイドされ、これにより乳剤側の損傷が有効に回
避される。さらに映画フィルム2は、ループ形状の内側
より、間欠送りに同期したタイミングで光源15により
間欠的に照明され、映画フィルム2を透過する透過光が
ループ形状の外側に配置したテレビジョンカメラ15に
より受光される。これによりテレシネ装置1は、テレビ
ジョンカメラ15により映画フィルム2を乳剤側から撮
像でき、簡易な構成により高品位の映像信号S1を出力
することができる。
【0085】さらに映画フィルム2は、この光源15に
より照明される停止位置の位置ずれが位置ずれ検出機構
13(図1)により検出され、この検出結果よりステッ
ピングモーター58が回転駆動され(図6、ステップS
P2−SP3−SP4−SP5−SP3−SP4)、こ
れにより映画フィルム2を損傷しない程度に位置ずれが
粗調整された後、パーフォレーション3にレジストーシ
ョンピン90を差し込んで(ステップSP6)、このレ
ジストーションピン90により細かな位置ずれが調整さ
れる。これにより映画フィルム2においては、簡易な構
成により、損傷が有効に回避されて、精度良く間欠送り
される。
【0086】この位置ずれの検出は(図9)、映画フィ
ルム2の走行方向に対応してガイドシュー110に配置
された複数の電極H1A〜H1Bと、映画フィルム2を
間に挟んでこのガイドシュー110と対向する可動側ピ
クチャーゲート72(図7)の電極部材134とにより
1対のコンデンサC1A及びC1B(図10)を形成
し、映画フィルム2の変位に伴うこれらのコンデンサC
1A及びC1Bの容量変化を検出して実行される。すな
わちこれらのコンデンサC1A及びC1Bと抵抗R1及
びR2によりそれぞれ形成される分圧回路の出力電圧S
12、S11より、映画フィルム2の変位方向に対応し
て信号レベルの変化する変位信号S13、S14を生成
した後、この変位信号S13、S14より停止位置にお
ける信号レベルを検出して位置ずれが検出される。これ
により簡易な構成で、かつ高い精度で位置ずれ検出で
き、その分精度良く画ぶれを補正して高品位の映像信号
S1を出力することができる。
【0087】(5)実施の形態の効果 以上の構成によれば、位置ずれ検出結果に基づいて映画
フィルムの送り量により位置ずれを大まかに補正した
後、映画フィルムに形成されたパーフォレーション3に
レジストーションピン90を挿入して細かく位置ずれを
補正することにより、レジストーションピン90を挿入
する際の映画フィルムの損傷を有効に回避して、レジス
トーションピン90により確実に映画フィルムを位置決
めすることができる。これにより映画フィルムの損傷を
有効に回避して、精度良く間欠送りすることができる。
また保守点検が容易で、かつ簡易な構成により間欠送り
機構を形成することができる。
【0088】(6)他の実施の形態 なお上述の実施の形態においては、位置ずれ検出結果に
基づいて、改めて送り量を補正する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、例えば直前の位置ずれ検出
結果に基づいて、続くコマ送り量を補正することによ
り、位置ずれが累積されないように、大まかな位置ずれ
補正の処理を実行してもよい。このようにしても上述の
実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0089】さらに上述の実施の形態においては、映画
フィルム2を間に挟んで複数のコンデンサを形成し、こ
のコンデンサの容量変化により映画フィルム2の位置ず
れを検出する場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、例えばフォトセンサと受光素子との組み合わせで
位置ずれを検出する場合、ラインセンサを配置して位置
ずれ検出する場合、さらにはパーフォレーション3の撮
像結果を画像処理して位置ずれを検出する場合等、種々
の位置ずれ検出手段を広く適用することができる。
【0090】また上述の実施の形態においては、ステッ
ピングモーターにより間欠送りスプロケットを駆動して
間欠送りする場合について述べたが、本発明はこれに限
らず、交流モーター等、種々のモーターにより間欠送り
する場合に広く適用することができる。
【0091】さらに上述の実施の形態においては、巻き
取り側及び供給側の何れの方向にも映画フィルムを間欠
送りする場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、供給側から巻き取り側だけに映画フィルムを間欠送
りする場合にも広く適用することができる。
【0092】また上述の実施の形態においては、映画フ
ィルムをループ形状に保持して1つの間欠送りスプロケ
ットにより間欠送りする場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、種々の形状にフィルム走行経路を形成
する場合、さらには送り側及び巻き取り側にスプロケッ
トを配置して間欠送りする場合にも広く適用することが
できる。
【0093】さらに上述の実施の形態においては、本発
明をテレシネ装置に適用した場合について述べたが、本
発明はこれに限らず、例えば映写装置、電子露光装置等
にも適用することができる。
【0094】また上述の実施の形態においては、映画フ
ィルムを光学処理する場合について述べたが、本発明は
これに限らず、パーフォレーションを有してなるフィル
ム2を光学処理する種々のフィルム処理装置に広く適用
することができる。
【0095】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、フィルム
の位置ずれ量を検出して送り量により位置ずれを大まか
に補正した後、フィルムの開口にピンを挿入して細かく
位置決めすることにより、ピンを挿入する際のフィルム
の損傷を有効に回避して、ピンにより確実に映画フィル
ムを位置決めすることができる。これによりフィルムの
損傷を有効に回避して、精度良く間欠送りすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るテレシネ装置のフィ
ルム走行機構における駆動系を示すブロック図である。
【図2】テレシネ装置の全体構成を示すブロック図であ
る。
【図3】映画フィルム2の詳細を示す平面図である。
【図4】フィルム走行系を示す平面図である。
【図5】図4のフィルム走行系の間欠送り動作部を示す
平面図である。
【図6】間欠送り動作部におけるシステム制御回路の動
作の説明に供するフローチャートである。
【図7】ゲート部を示す断面図である。
【図8】図7のガイドシューの構成を示す図である。
【図9】図8のガイドシューの開口の近傍を詳細に示す
平面図である。
【図10】図2の位置ずれ検出機構を示すブロック図で
ある。
【図11】図10の材質補正回路を示すブロック図であ
る。
【図12】図11の材質補正回路の動作の説明に供する
信号波形図である。
【符号の説明】
1……テレシネ装置、2……映画フィルム、3……パー
フォレーション、4……コマ、7……供給側リール、8
……巻き取り側リール、9……フィルム走行機構、10
……フィルム走行系、15……光源、13……位置ずれ
検出機構、14……位置ずれ微調整機構、15……テレ
ビジョンカメラ、25、27、28、33、35、3
6、44〜49……ガイドローラー、50……間欠送り
スプロケット、58……ステッピングモーター、70…
…ゲート部、85……モーター制御回路、87……モー
ター駆動回路、90、91……レジストーションピン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の送り量を単位にしてフィルムを間
    欠的に走行させて、前記フィルムを処理するフィルム処
    理装置において、 前記フィルムの処理位置における前記フィルムの位置ず
    れ量を検出して、位置ずれ検出結果を出力する位置ずれ
    検出手段と、 前記位置ずれ検出結果に基づいて、前記フィルムの送り
    量を補正して前記フィルムを走行させるフィルム走行手
    段と、 前記フィルムの処理位置において、前記フィルムに形成
    された開口にピンを挿入して位置ずれを補正する位置ず
    れ補正機構とを備えることを特徴とするフィルム処理装
    置。
  2. 【請求項2】 前記フィルム走行手段は、 直前の前記フィルムの走行による前記位置ずれ検出結果
    に基づいて、続くフィルムの走行における前記送り量を
    補正して、前記フィルムの送り量を補正することを特徴
    とする請求項1に記載のフィルム処理装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルム走行手段は、 前記位置ずれ検出結果に基づいて、改めて前記フィルム
    を走行させて、前記フィルムの送り量を補正することを
    特徴とする請求項1に記載のフィルム処理装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルム走行手段は、 スプロケットにより前記フィルムを走行させることを特
    徴とする請求項1に記載のフィルム処理装置。
  5. 【請求項5】 前記位置ずれ検出手段は、 前記フィルムを間に挟んで対向電極に対向するように複
    数の電極を保持し、 前記複数の電極の前記対向電極に対する静電容量を基準
    にして、前記位置ずれを検出することを特徴とする請求
    項1に記載のフィルム処理装置。
  6. 【請求項6】 撮像手段を有し、 前記撮像手段は、前記フィルムの処理位置において、照
    明手段により照明される前記フィルムを撮像して映像信
    号を出力することを特徴とする請求項1に記載のフィル
    ム処理装置。
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