JPH1062361A - 配管設備の異常検出方法及び異常診断装置 - Google Patents

配管設備の異常検出方法及び異常診断装置

Info

Publication number
JPH1062361A
JPH1062361A JP21740296A JP21740296A JPH1062361A JP H1062361 A JPH1062361 A JP H1062361A JP 21740296 A JP21740296 A JP 21740296A JP 21740296 A JP21740296 A JP 21740296A JP H1062361 A JPH1062361 A JP H1062361A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnetic wave
pipe
abnormality
detecting
waveform
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP21740296A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3400255B2 (ja
Inventor
Yukio Sai
行雄 佐井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP21740296A priority Critical patent/JP3400255B2/ja
Publication of JPH1062361A publication Critical patent/JPH1062361A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3400255B2 publication Critical patent/JP3400255B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】埋設配管に電磁波を入射して電磁波と配管又は
その周囲との相互作用を測定して配管設備の異常を検出
すること。 【解決手段】電磁波発生手段4と、発生させた電磁波を
埋設配管2の一端部から入射する電磁波入射手段9と、
埋設配管2を導電体導波管として作用させて電磁波を伝
搬させたときに受信される反射又は透過電磁波を検出す
る電磁波受信手段5と、受信した電磁波の波形を測定す
る波形測定手段7と、反射又は透過電磁波の波形データ
から電磁波の埋設配管2及び配管周囲の媒質1との相互
作用による振幅、位相、インピーダンス、減衰率の変化
を検出して配管設備の異常を検知する異常検知手段8と
を具備して構成された管路の異常診断装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁波を用いて配
管及びその周囲の異常を検出する配管設備の異常診断に
有効な配管設備の異常診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上下水道管、ガス管などに代表される配
管設備はライフラインと呼ばれているように住民等の社
会生活に直接影響を与えることから、定期的に配管設備
を点検及び監視して異常が生じていなかどうか検査する
必要がある。図16に例示するように、配管の異常とし
ては配管の破損,亀裂(同図(a))、配管の屈曲、軸
ずれ(同図(b))があり、配管周囲の異常としては空
隙、水漏れ、陥没(同図(c))がある。これらの現象
は、いずれも配管の機能を著しく低下させるものであり
早期に発見して修復する必要がある。
【0003】このような配管設備の異常は、多くの場合
に地中に埋設されている部分で発生していることから発
見が難しい。現在、行われている点検作業は、配管に連
絡している地上のマンホールからテレビカメラなどの監
視装置を配管内に通し、テレビカメラから取得される配
管内の映像を地上の監視員に送っている。
【0004】図15に埋設配管の点検例を示す。同図に
示すように、埋設配管はマンホール毎につながってお
り、一般の下水管の場合であればその間隔は数十mであ
る。マンホールの間の配管は必ずしも直線状であるとは
限らないため、自走機構を持った搬送車にテレビカメラ
を備えたものを配管内に挿入している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の配
管設備の点検作業は、作業者が埋設配管の内部にテレビ
カメラを持った搬送車を持ち込んで配管内を走行させる
ことにより配管内部の映像を撮影して地上の監視員に送
るようにしていたので、作業員の手作業に頼る部分が大
きく、非常に多くの作業時間を要し、かつ危険な作業で
もあった。
【0006】本発明は、以上のような実情に鑑みてなさ
れたもので、埋設配管の点検作業を安全、かつ簡便に行
うことができ、作業時間を大幅に短縮することができる
配管設備の異常診断装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために以下のような手段を講じた。本発明は、あ
る媒質中に設置されている埋設配管の配管内に電磁波を
入射し、この電磁波と当該埋設配管及びその周囲の媒質
との相互作用を測定し、その相互作用の測定値から前記
埋設配管及びその周囲の異常を検出する。
【0008】また本発明は、ある媒質中に設置されてい
る埋設配管の配管部材内に電磁波を入射し、この電磁波
と当該埋設配管及びその周囲の媒質との相互作用を測定
し、その相互作用の測定値から前記埋設配管及びその周
囲の異常を検出する。
【0009】また本発明は、ある媒質中に設置されてい
る埋設配管内部を貫通して電磁波漏洩線路を敷設し、こ
の電磁波漏洩線路の一端から電磁波を入射し、この電磁
波と当該埋設配管及びその周囲の媒質との相互作用を測
定し、その相互作用の測定値から前記埋設配管及びその
周囲の異常を検出する。
【0010】ここで、本発明における埋設配管及びその
周囲媒質の異常を検出する原理について説明する。 1)最初に、埋設配管及びその周囲の媒質を伝搬する電
磁波のふるまいについて概略を説明する。
【0011】電磁波が媒質内を伝搬するときの特性であ
る伝搬特性は、その媒質の導電率、誘電率及び透磁率で
規定される。特に、本発明で対象とする埋設配管は土中
に埋設される場合がほとんどであるので、媒質となる土
は石、れきなど不均一な媒質と考えられる。このような
媒質中で電磁波が伝搬すると、石等の粒子径と電磁波の
波長との関連で各種の散乱電波が発生すると共に、電磁
波に減衰、位相変化、反射インピーダンス、偏波面の変
化を生じる。また、電磁波の伝搬速度は、埋設配管の構
造及び寸法と、平均値として求められる減衰、位相変化
等の電気信号特性値とにしたがって変化する。
【0012】従って、埋設配管の異常は、電磁波の散
乱、減衰、位相、インピーダンス、偏波面の変化として
検出することができる。次に、埋設配管及びその周囲を
伝搬する電磁波の基本特性について説明する。
【0013】2)土中における電磁波のふるまいについ
て説明する。 2−a) 地中における基本的な電磁波の伝搬特性を決
めるのは土の電気特性である。すなわち、境界を形成す
る土が導電性であるか絶縁性であるかにより電波の伝搬
モードが決定される。大地の抵抗率は半導体と絶縁体の
中間の値である。図12に海水、淡水、蒸留水、乾燥大
地、湿潤大地の比誘電率及び導電率を示す。大地の比誘
電率は基本的に水の抵抗率に近く、内部伝搬に関する減
衰率などは水の減衰率の1/10程度であると推測され
る。
【0014】大地が良導体として扱えるか誘電体とし扱
えるかは大地媒質内の変位電流と伝導電流の大きさによ
り決定できる。電磁理論より伝搬特性を決める波数kは k=−jωμ(jωε十σ) …(1)式 で与えられる。なお、ωは角周波数、μは透磁率、εは
誘電率、σは導電率、jは虚数である。
【0015】たとえば、ω=2π×109 、ε0 =8.
85×1012F/m 、非誘電率ε=1〜10とするなら、
変位電流と伝導電流との両者の効果は一桁変位電流のほ
うが大きいが、非常に大きいというわけではなく近い状
態にあるということが出来る。したがって、大地は周波
数がGHz近辺では誘電体として扱えるが、損失は非常
に大きいといわねばならない。
【0016】また、周波数が0〜10MHz以下であれ
ば、伝導電流のほうが大きくなるため逆に大地は良導体
のように近似して扱う必要がある。このように大地の電
磁波に対する特性は、周波数依存があり、それぞれの周
波数で電磁波に対するふるまいが多少異なり、大まかな
特性は周波数が1000MHZ以上では誘電体近似、ま
た周波数が100MHz以下では導体近似で扱えること
になる。
【0017】2−b) 平面波の伝搬式 次に電磁波の伝搬と大地媒質の電気的特性値の関係を具
体的に示す。波動方程式はΔE=r2 Eであり、伝搬の
特性を決めるのは伝搬定数γである。この伝搬定数γは
γ=(jωμ(σ十jωε))1/2 で表すことができ、
実部は減衰定数α、虚数部は位相定数βを表す。簡単な
複素数の変換を行うと、以下のように表すことができ
る。 α=ω[με/2・{(1十σ2 /(ω2 ・ε2 )}1/2 −1]1/2 …(2)式 β=ω[με/2・{(1十σ2 /(ω2 ・ε2 )}1/2 +1]1/2 …(3)式 説明を簡単にするため無損失誘電体の場合と良導体に関
してそれぞれの項と媒質の電気定数の関係をしめす。一
般の媒質中における平面波(z方向への進行波)のx方
向の電界は、Ex=E0 exp(jωt−γz)で電界
と磁界の比である波動インピーダンスZはZ=jωμ/
γとなる。E0 は振幅である。
【0018】(無損失誘電体の場合)無損失、即ち導電
率σ=0の場合であるから、伝搬定数γはjω(με)
1/2となる。したがって、位相項のみとなるので伝搬特
性は位相変化だけに着目すれば良いことになる。ほとん
どの媒質で比透磁率が1であることを考慮すると、無損
失誘電体の場合は伝搬の特性は誘電率で決定されると考
えられる。
【0019】(良導体の場合)この場合には、σ>>j
ωεとなるので、伝搬定数γは次のようになる。 伝搬定数γ=(jωμσ)1/2 =(ωμσ/2)1/2
j(ωμσ/2)1/2 したがって、導電率が原因となる減衰及び位相変化を生
じることになる。この場合も大抵の土中の比透磁率が1
であることを考慮すると、良導体の場合は伝搬特性が導
電率で決定されると考えられる。
【0020】2−c)大地(媒質)との入射、反射電磁
波の特性について説明する。前記のように大地は導電
率、誘電率をもった媒質であり、境界面での反射、入射
の関係を定量的に算出するためには両者を含めた計算が
必要である。
【0021】周波数による電気的特性値の変化、入射面
の方向を考慮すると反射特性は図13のようになること
が知られている。この結果によれば、入射面に対し垂直
な偏波面をもつ電磁波はある入射角で反射率が極端に低
下する現象が生じる。電波工学では準ブリュースター角
と呼んでおり、媒質の誘電率の変化に強く依存する。
【0022】本発明において埋設配管に入射された電磁
波は配管、大地媒質からの入射、反射を繰り返して伝搬
すると考えられるが、ここに示すように反射特性は誘電
率の影響を強く受け、前記配管の異常が誘電率変化とし
て検出されることがわかる。
【0023】3)次に、電磁波と埋設配管及びその周囲
媒質との相互作用について説明する。 埋設配管に沿っ
た電磁波の伝搬は前記平面波の伝搬とは異なり、配管が
ーつの境界条件となるため、定在波が発生したり、表面
波が発生したりと複雑である。すなわち電磁波を埋設配
管に対してどのように励振するかにより伝搬の様子も異
なってくる。以下に、いくつかの埋設配管の異常検出に
有効な励振方法について例示する。 (1) 配管を良導体としてその内部に電磁波を伝搬す
るように励振する。たとえば、埋設配管がヒューム管の
場合、または塩化ビニルなどの誘電体配管で周囲の媒質
が良導体として近似できるような導電率である場合に、
この励振方法が有効である。
【0024】図8に示すように、電磁波は配管内部を導
波管として反射をくり返し定在波を形成して伝搬(伝搬
モード)する。配管内部を導電体導波管として使用する
場合、配管の半径をaとすると遮断周波数、たとえばf
c=3×108 ×1.84/(2a)以上の周波数の電
磁波を入射する必要がある。この遮断周波数は伝搬モー
ドの種類によって異なる。
【0025】電磁波を反射する境界で電磁波が配管の肉
厚内及び周囲まで染み込むことにより配管部材及び周囲
の導電率が反映されることになる。電磁波が反射境界で
染み込む深さ(スキンデプス:δ)は配管及び周囲の媒
質の情報をどの程度反映するかといったことの重要な指
標となる。スキンデプスは(4)式で与えられる。 δ=(2/(ωμσ))1/2 (m) …(4)式 たとえば、ω=2π109 〜108 、μ=4π10-7
σ=1〜10では、スキンデプスが10〜1cmオーダ
ーとなり、周波数選択することにより配管及びその周囲
の近傍の導電率の影響を反映することができる。
【0026】内部を伝搬する電磁波は、境界面の導電率
が有限なため、図14に示すように配管内を進行するに
したがってパワーが減衰していく。伝搬経路に導電率の
変化があれば、その変化は伝搬する電磁波の減衰率の変
化となって現れ、また反射波の位相変化として現れる。
伝搬電磁波は境界に斜めに入射して反射されるが、この
場合でも良導体に斜め入射した透過波の等位相面は境界
面にほぼ垂直に進行するため、垂直入射と同様にスキン
デプス分だけしみだすので、配管の肉厚およびその周囲
まで検出を行えることになる。
【0027】また電磁波のインピーダンス測定を行うこ
とによっても配管、周囲の検出が可能である。反射波の
表面インピーダンスZ(電界と磁界の比)は Z=(jωμ/σ)1/2 =(ωμ/(2σ)1/2 ・(1+j) …(5)式 で与えられる。実部は表面抵抗で虚数部は表面リアクタ
ンスである。周波数が大きく、導電率が小さいほど表面
抵抗は大きくなるので、導電率の変化が表面インピーダ
ンス変化としても検出できる。 (2) 配管を誘電体としてその内部に電磁波を伝搬す
るように励振する。
【0028】埋設配管が塩化ビニル等からなる誘電体と
見なせる場合が本ケースに該当する。配管周囲の媒質と
比較してより誘電体に近いとして扱える範囲である。プ
ラスチック材の高周波に関する比誘電率は2〜10の間
で媒質(大地)の値に非常に近い値をもっている。従っ
て、光ファイバの構造の一種である中空光ファイバに光
を伝搬させるのと同様にして電磁波の伝搬を励振するこ
とができる。
【0029】中空誘電体導波路では電磁波は境界面で通
常の反射を繰り返しながら伝搬するため、伝搬電磁波の
減衰は誘電率、半径a、波長λに依存する。減衰率αは
(λ2 /a3 )に比例して増加する。また、伝搬経路の
曲りに対しても減衰率が大きく変化することが知られて
おり、例えば数十mの曲率半径の曲りでも損失は2倍程
度悪化する場合もある。 (3) 配管を誘電体としてその周囲に表面波を伝搬す
るよう励振する。
【0030】埋設配管が塩化ビニル等の誘電体で周囲の
媒質が良導体として扱えるとき、電磁波を配管の部材の
内部を伝搬する表面波として励振するものである。埋設
配管の肉厚内部を伝搬する電磁波は、配管部材と大気と
の境界で部材の誘電率が大気の誘電率より大きいことか
ら全反射し、良導体(大地)との境界では完全反射して
伝搬する。全反射の場合、エバネセント波が漏れており
配管内部の電気的特性の変化の影響を受ける。また当然
配管部材の状態も電磁波の伝搬に大きく影響する。 (4)埋設配管に漏洩ケーブルを通して電磁波を伝搬さ
せることにより内部の電気的特性の変化を測定する。
【0031】一般に電磁波を伝搬させるには導波管の様
に導体内部に電磁波を閉じ込めて伝搬させるやり方と、
それ以外に二つの導体を用いた線路を構成する方法があ
る。後者の伝搬方法では平行線路、同軸線路が一般的で
ある。
【0032】平行線路の電磁界の分布は外部に向かって
広がっている。また、同軸線路の場合も外部導体を適当
に構成することにこより電磁波が漏洩する構造をとるこ
とができる。漏洩線路の電磁波の伝搬特性は二つの導体
の物理的条件とその間の誘電体の特性で決まる。従っ
て、線路外部である埋設配管内部の堆積物などによる誘
電率の変化を検出すことができるる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 (第1の実施の形態)埋設配管の一端部近傍に送受信ア
ンテナを設置し、地上に設置した電磁波発生部から所定
周波数の電磁波を発生して送受信アンテナに供給し、送
受信アンテナから埋設配管内に電磁波を入射して埋設配
管を導電体導波管として作用させて電磁波を管軸方向へ
伝搬させる。
【0034】電磁波が導電体導波管として作用する埋設
配管を伝搬することにより生じた反射波の振幅、位相、
インピーダンス、減衰波形を前記送受信アンテナで受信
して地上に設置されている電磁波受信部へ出力し、電磁
波受信部で受信された反射波を波形測定部で波形測定
し、その反射波の振幅、位相、インピーダンス、減衰波
形を解析して埋設配管の異常を検出する。
【0035】埋設配管を導電体導波管として作用させる
のは、埋設配管がヒューム管及びそれに類似する材質の
配管の場合、又は誘電体配管であるがその周囲の媒質が
良導体として近似できるような場合である。また、電磁
波の周波数は埋設配管が電磁波を伝搬する導電体導波管
として作用するカットオフ周波数以上の周波数であるこ
とが望ましい。
【0036】このように、埋設配管を導電体導波管とし
て作用させて電磁波を伝搬させると共に、そのときの反
射波を測定して反射波の振幅、位相、インピーダンス、
減衰波形等から配管設備の異常を検出しているので、作
業者が埋設配管の内部にテレビカメラを持った搬送車を
持ち込んで配管内を走行させる点検方式に比べて、作業
員の手作業に頼る部分が大幅に削減され、作業時間を短
縮できると共に作業の安全性を向上できる。
【0037】(第2の実施の形態)マンホール等によっ
て区切られる埋設配管の一端部近傍に送信アンテナを設
置し、当該埋設配管のもう一方の端部近傍に受信アンテ
ナを設置し、地上に設置した電磁波発生部から所定周波
数の電磁波を発生して送信アンテナに供給し、送受信ア
ンテナから埋設配管内に電磁波を入射して埋設配管を導
電体導波管として作用させて電磁波を管軸方向へ伝搬さ
せる。この埋設配管を通過した透過波を受信アンテナで
受けて地上に設置されている電磁波受信部へ出力し、電
磁波受信部で受信された反射波を波形測定部で波形測定
し、その測定結果を波形解析して埋設配管の異常を検出
する。
【0038】電磁波の周波数は埋設配管が電磁波を伝搬
する導電体導波管として作用するカットオフ周波数以上
の周波数に設定する。また、透過波の波形解析では透過
波の振幅、位相、インピーダンス、減衰波形を解析して
埋設配管の異常を検出する。
【0039】このように、埋設配管を導電体導波管とし
て作用させて電磁波を伝搬させると共に、そのときの透
過波を測定して振幅、位相、インピーダンス、減衰波形
等から配管設備の異常を検出しているので、作業者が埋
設配管の内部にテレビカメラを持った搬送車を持ち込ん
で配管内を走行させる点検方式に比べて、作業員の手作
業に頼る部分が大幅に削減され、作業時間を短縮できる
と共に作業の安全性を向上できる。
【0040】(第3の実施の形態)埋設配管の一端部近
傍に送受信アンテナを設置し、地上に設置した電磁波発
生部から所定周波数の電磁波を発生して送受信アンテナ
に供給し、送受信アンテナから埋設配管内に電磁波を入
射して埋設配管を誘電体導波管として作用させて電磁波
を管軸方向へ伝搬させる。
【0041】電磁波が誘電体導波管として作用する埋設
配管を伝搬することにより生じた反射波の振幅、位相、
インピーダンス、減衰波形を前記送受信アンテナで受信
して地上に設置されている電磁波受信部へ出力し、電磁
波受信部で受信された反射波を波形測定部で波形測定
し、その反射波の振幅、位相、インピーダンス、減衰波
形を解析して埋設配管の異常を検出する。
【0042】埋設配管を誘電体導波管として作用させる
ためには、埋設配管が塩化ビニルなどからなる誘電体と
見做せ、配管周囲の媒質よりも配管自体の方が誘電体に
近い場合である。また、電磁波の周波数は埋設配管が電
磁波を伝搬する誘電体導波管として作用するカットオフ
周波数以上の周波数であることが望ましい。
【0043】このように、埋設配管を誘電体導波管とし
て作用させて電磁波を伝搬させた場合にも、上記第1の
実施形態と同様に配管設備の異常を検出でき、作業員の
手作業に頼る部分を削減でき、作業時間の短縮及び作業
の安全性の向上を図ることができる。
【0044】(第4の実施の形態)マンホール等によっ
て区切られる埋設配管の一端部近傍に送信アンテナを設
置し、当該埋設配管のもう一方の端部近傍に受信アンテ
ナを設置し、地上に設置した電磁波発生部から所定周波
数の電磁波を発生して送信アンテナに供給し、送受信ア
ンテナから埋設配管に電磁波を入射して埋設配管を誘電
体導波管として作用させて電磁波を管軸方向へ伝搬させ
る。この埋設配管を通過した透過波を受信アンテナで受
けて地上に設置されている電磁波受信部へ出力し、電磁
波受信部で受信された反射波を波形測定部で波形測定
し、その測定結果を波形解析して埋設配管の異常を検出
する。
【0045】電磁波の周波数は埋設配管が電磁波を伝搬
する誘電体導波管として作用するカットオフ周波数以上
の周波数に設定する。また、透過波の波形解析では透過
波の振幅、位相、インピーダンス、減衰波形を解析して
埋設配管の異常を検出する。
【0046】このように、埋設配管を誘電体導波管とし
て作用させて電磁波を伝搬させて透過波の波形測定によ
っても、配管設備の異常を検出することができ、作業員
の手作業に頼る部分を削減でき、作業時間の短縮及び作
業の安全性の向上を図ることができる。
【0047】(第5の実施の形態)埋設配管の一端部の
肉厚部に送受信アンテナとしてのアプリケータを接続
し、地上に設置した電磁波発生部から所定周波数の電磁
波を発生してアプリケータに供給し、アプリケータから
埋設配管の配管部材内に電磁波を入射して埋設配管の配
管部材を表面波線路として作用させて電磁波を管軸方向
へ伝搬させる。
【0048】電磁波が表面波線路として作用する配管部
材内を伝搬することにより生じた反射波の振幅、位相、
インピーダンス、減衰波形を前記アプリケータで受信し
て地上に設置されている電磁波受信部へ出力し、電磁波
受信部で受信された反射波を波形測定部で波形測定し、
その反射波の振幅、位相、インピーダンス、減衰波形を
解析して埋設配管の異常を検出する。
【0049】埋設配管の配管部材を表面波線路として作
用させることができるのは、埋設配管が塩化ビニルなど
からなる誘電体と見做せ、配管周囲の媒質が良導体とし
て扱える場合である。
【0050】このように、埋設配管の配管部材に表面波
を伝搬させた場合にも、上記第1の実施形態と同様に配
管設備の異常を検出でき、作業員の手作業に頼る部分を
削減でき、作業時間の短縮及び作業の安全性の向上を図
ることができる。
【0051】(第6の実施の形態)マンホール等によっ
て区切られる埋設配管の一端部の配管部材に送信アプリ
ケータを接続し、当該埋設配管のもう一方の端部の配管
部材に受信アプリケータを接続し、地上に設置した電磁
波発生部から所定周波数の電磁波を発生して送信アプリ
ケータに供給し、送信アプリケータから埋設配管の配管
部材に電磁波を入射して埋設部材を表面波線路として作
用させて電磁波を管軸方向へ伝搬させる。この配管部材
の部分を通過した透過波を受信アプリケータで受けて地
上に設置されている電磁波受信部へ出力し、電磁波受信
部で受信された透過波を波形測定部で波形測定し、その
測定結果を波形解析して埋設配管の異常を検出する。
【0052】このように、埋設配管の配管部材の部分を
表面波導波路として作用させて電磁波を伝搬させて、そ
のときの透過波の波形測定によっても配管設備の異常を
検出することができ、作業員の手作業に頼る部分を削減
でき、作業時間の短縮及び作業の安全性の向上を図るこ
とができる。
【0053】(第7の実施の形態)電磁界分布が外部に
向かって広がるような電磁波漏洩を生じる電磁波漏洩線
路を埋設配管の内部に管軸方向に沿って敷設し、地上に
設置した電磁波発生部から電磁波漏洩線路の一端から電
磁波を入射して配管内を伝搬させて、そのときの反射波
を電磁波漏洩線路の前記入射端から取り出して電磁波受
信部に入力し、電磁波受信部で受信された反射波を波形
測定部で波形測定し、その測定結果を波形解析して埋設
配管の異常を検出する。電磁波漏洩線路は平行線路また
は同軸線路を用いることができる。
【0054】このように、電磁波漏洩線路を埋設配管の
内部に敷設して、電磁波漏洩線路に電磁波を伝搬させる
ことにより配管内部の電気的特性の変化を測定すること
によっても、配管設備の異常を検出することができる。
【0055】(第8の実施の形態)電磁界分布が外部に
向かって広がるような電磁波漏洩を生じる電磁波漏洩線
路を埋設配管の内部に管軸方向に沿って敷設し、地上に
設置した電磁波発生部から電磁波漏洩線路の一端から電
磁波を入射して配管内を伝搬させて、その電磁波漏洩線
路の他端から透過波を取り出して電磁波受信部に入力
し、電磁波受信部で受信された透過波を波形測定部で波
形測定し、その測定結果を波形解析して埋設配管の異常
を検出する。電磁波漏洩線路は平行線路または同軸線路
を用いることができる。
【0056】このように、電磁波漏洩線路を埋設配管の
内部に敷設して、電磁波漏洩線路を伝搬させた電磁波の
透過波により配管内部の電気的特性の変化を測定するこ
とによっても、配管設備の異常を検出することができ
る。
【0057】
【実施例】図1に配管設備の異常診断装置の実施例を示
す。同図には、土中1に埋設配管2が埋設されていて、
所定の間隔で設けられているマンホール3−1,3−2
に埋設配管1の端部がそれぞれ連通するような配管設備
が示されている。
【0058】この異常診断装置は、電磁波パルスまたは
変調された電磁波を発生する電磁波発生装置4、埋設配
管1を伝搬した電磁波の反射波を受信する電磁波受信装
置5、電磁波発生装置4から入射する電磁波パルスを埋
設配管2側へ導き、埋設配管2側から入射する反射電磁
波を電磁波受信装置5へ導く結合器6、電磁波受信装置
5で受信した反射電磁波の波形を測定する波形測定部
7、この波形測定部7の測定値から配管設備の異常診断
を行う波形解析部8、マンホール3−1内における埋設
配管2の一端部近傍に設置された送受信アンテナ9から
構成されている。
【0059】この異常診断装置では、電磁波発生装置4
から発生させた電磁波パルスを送受信アンテナ9から埋
設配管内に入射する。電磁波が配管に沿って伝搬する際
に配管及びその周囲との相互作用によって発生する散
乱、反射波を電磁波受信装置5にて受信し、そのときの
波形を波形測定部7で測定する。
【0060】波形測定部7において、連続的に計測され
る戻り電磁波を時系列、瞬時値、平均値として測定する
ことにより、図2に示すような反射電磁波波形が計測さ
れる。上記したように、入射電磁波は配管内を減衰しな
がら進むため、測定波形は時間と共にある減衰率にした
がって減衰する。この減衰率(測定波形の傾き)は導電
率の影響を反映しており、各位相における瞬時減衰率は
導電率分布に対応する。また、配管終端、継ぎ部分から
は反射が観測される。
【0061】このような配管終端及び継ぎ部分といった
予めわかっている部分からの戻り時間は電磁波の伝搬時
間に対応しており、(2)式、(3)式に示されるよう
に配管内部及びその周囲の導電率、誘電率が関係してい
る。
【0062】図3及び図4に配管に代表的な異常が生じ
た場合の測定波形を模式的に示している。配管に破損
(軸ずれ、空隙を含む)などの異常がある場合、測定波
形には破損部からのパルス状の反射波が観測される。ま
た、配管内部に堆積物が存在し、配管周囲に水漏れが発
生するなどして部分的に導電率が大きな部分がある場
合、図3に斜線で示すように測定波形の平均的傾きすな
わち減衰率が部分的に周囲に比較して大きくなる異常波
形が観測される。さらに、配管に切断又は崩れがある場
合は、それ以降は電磁波が伝搬していくことができない
ため、図4に示すように異常部分からの反射以降は測定
波形がとぎれてしまう。
【0063】波形解析部8は、測定波形から上記したよ
うな異常波形を検出する。この異常波形の時間軸上での
位置が実際の埋設配管上での異常発生位置に対応してい
るので、異常波形の時間軸上の測定位置を埋設配管上の
異常発生位置に変換できる。
【0064】測定波形から異常波形を検出するために次
ような方式を採用することができる。すなわち、事前に
通常の波形をプレ測定して記憶しておき、実際の点検時
に測定された測定波形と比較する。例えば、図5(a)
に示す波形がプレ測定で記憶されていて、そこに点検時
の測定で同図(b)に示す測定波形が得られたとする。
波形解析部8では、2つの波形を減算して同図(c)に
示すような減算結果を得る。この結果、通常部分の反射
パルスはほぼ削除され、異常パルスだけが抽出される。
【0065】図6は他の実施例に係る配管設備の異常診
断装置の構成を示している。この実施例では受信アンテ
ナ11と電磁波受信装置12を埋設配管のもう一方のマ
ンホール3−2に設置し、電磁波発生装置4から送信ア
ンテナ9を介して配管2に入射した電磁波を、受信アン
テナ11と電磁波受信装置12で受信するようにしたも
のである。
【0066】波形測定部13では、電磁波発生装置4の
信号と電磁波受信装置12の信号の各々の波形を測定す
る。そして、波形解析部8が両者の測定波形から振幅
比、位相差を算出して異常検出に用いる。
【0067】図7に、電磁波発生装置4から発生して配
管に入射した正弦波の送信波形と、受信アンテナ11で
受信した透過波の受信波形とが示されている。受信波形
は送信波形に対して振幅が減衰していると共に位相が変
化している。振幅の減衰は埋設配管2内を伝搬する過程
で配管およびその周囲の導電率が原因で減衰したもので
ある。位相の変化は埋設配管2の長さや直径等の構造的
な寸法、配管内部の堆積物などの誘電体及び良導体の有
無で決定される。
【0068】波形解析部13に、通常状態での振幅減衰
量、位相変化量などの基準データ情報を記憶しておき、
点検時に測定された振幅減衰量、位相変化量と基準デー
タとを比較して異常判定を行うようにする。例えば、測
定値と基準値との相違が閾値を越えている場合に異常で
あると判定する。
【0069】また、波形解析部13では波形解析及び比
較処理の結果、主として振幅減衰量だけが変化している
場合は、水漏れ、空隙、軸ずれ等の異常が発生している
と判定し、位相と振幅の双方が変化している場合には堆
積物、水、破損等の異常が発生していると判定する。ま
た、極端な振幅の減衰が検出されていれば、崩れ、配管
のつぶれなどの異常が発生していると判定する。
【0070】なお、波形測定部7では波形そのものを測
定しなくとも、例えば検波器によりパワー測定を行い、
減衰率を求めてもよいし、位相検波器により二つの信号
の位相差を測定しても良い。
【0071】図8は、埋設配管2を良導体としてその内
部に電磁波を伝搬するように励振する場合、及び埋設配
管2を誘電体としてその内部に電磁波を伝搬するように
励振する場合にそれぞれ使用できるアンテナの構成を示
している。
【0072】電磁波発生装置からアンテナまでの接続に
は同軸ケーブルを使用するが、埋設配管2内に電磁波を
励振させるためにはインピーダンス、形状を整合させる
必要がある。同軸ケーブルのインピーダンスは低いた
め、同軸ケーブルを同軸導波路変換器22を介してホー
ンアンテナ21に接続することによってインピーダンス
整合させる。ホーンアンテナ21で電磁波を所定角度に
広げて埋設配管2との整合を出来るだけ合わせるように
する。 図9は、埋設配管を誘電体としてその周囲に表
面波を伝搬するよう励振する場合に使用するアプリケー
タの構造を示している。配管部材2aはほぼ等しい誘電
率をもつ部材を充填した同軸変換アプリケータ24を直
接配管部材2aに密着させて設置する。
【0073】図10は配管部材2aの肉厚が薄いためア
プリケータに配管部材2aに電磁波を導く為の誘電体テ
ーパ部25を取り付けたものを示している。同軸変換ア
プリケータ24から配管側へ伝搬する電磁波は、この誘
電体テーパ部25に沿って進み誘電体の配管部材2aと
結合する。
【0074】図11は他の実施例に係る配管設備の異常
診断装置の構成を示している。予め埋設配管2中に電磁
波漏洩線路31を敷設し、一方のマンホール3−1に引
き出した電磁波漏洩線路31の一端部に設けた同軸ケー
ブル接続部32に結合器6に接続された同軸ケーブルを
接続する。また、もう一方のマンホール3−2に引き出
した電磁波漏洩線路31の他端部の終端は無反射終端な
どの適切な反射終端33を結合する。
【0075】地上には、電磁波漏洩線路31に伝搬させ
る電磁波を発生させる電磁波発生装置4、結合器6を介
して反射波を受信する電磁波受信装置5、波形測定部8
及び波形解析部8を設置している。
【0076】電磁波発生装置4で発生させた電磁波を電
磁波漏洩線路31に入射すると、図11に示すような漏
洩電磁波の強度パターンが終端に向けて伝搬する。その
ときの反射波を時系列信号として波形測定部17で検出
し、電磁波漏洩線路31に沿った電気的特性の変化を検
出する。
【0077】以上の説明では、マンホールにおいて埋設
配管の端部から電磁波を入射しているが、マンホール以
外の場所から入射しても良いし、埋設配管の側壁に開口
部を設けて、そこから電磁波を入射または受信するよう
に構成しても良い。
【0078】また、以上の説明では、埋設配管の端部か
ら配管部材に電磁波を入射する場合について説明した
が、配管部材に電磁波を入射して該部材内を伝搬させる
ことができるのであれば配管の途中から電磁波を入射す
るようにしても良い。本発明は上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種
々変形実施可能である。
【0079】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、埋
設配管に電磁波を入射して電磁波と配管またはその周囲
との相互作用を測定して配管設備の異常を検出するよう
にしたので、埋設配管の点検作業を安全、かつ簡便に行
うことができ、作業時間を大幅に短縮することができる
配管設備の異常診断装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る配管設備の異常診断装置
の構成図である。
【図2】反射電磁波の測定波形を示す図である。
【図3】配管設備にある種の異常がある場合の測定波形
の第1例の模式図である。
【図4】配管設備にある種の異常がある場合の測定波形
の第2例の模式図である。
【図5】実施例における異常検出のための減算による波
形比較処理を示す図である。
【図6】本発明の他の実施例に係る配管設備の異常診断
装置の構成図である。
【図7】送信波形と受信波形の位相遅れ及び振幅変化を
示す図である。
【図8】埋設配管の内部に電磁波を入射するためのアン
テナ構造を示す図である。
【図9】埋設配管の配管部材内部に電磁波を入射するた
めのアプリケータを示す図である。
【図10】埋設配管の配管部材内部に電磁波を入射する
ための他のアプリケータを示す図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例に係る配管設備の
異常診断装置の構成図である。
【図12】大地と水の比誘電率と導電率の一覧表を示す
図である。
【図13】大地からの電磁波の反射特性を示す図であ
る。
【図14】電磁波の伝搬モード及び減衰状態を示す図で
ある。
【図15】従来の作業員の手作業による点検作業を示す
図である。
【図16】配管設備の各種の異常を示す図である。
【符号の説明】
1…土 2…埋設配管 3−1,3−2…マンホール 4…電磁波発生装置 5…電磁波受信装置 6…結合器 7…波形測定部 8…波形解析部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ある媒質中に設置されている埋設配管に
    電磁波を入射し、この電磁波と当該埋設配管及びその周
    囲の媒質との相互作用を測定し、その相互作用の測定値
    から前記埋設配管及びその周囲の異常を検出することを
    特徴とする配管設備の異常検出方法。
  2. 【請求項2】 ある媒質中に設置されている埋設配管の
    配管部材に電磁波を入射し、この電磁波と当該埋設配管
    及びその周囲の媒質との相互作用を測定し、その相互作
    用の測定値から前記埋設配管及びその周囲の異常を検出
    することを特徴とする配管設備の異常検出方法。
  3. 【請求項3】 ある媒質中に設置されている埋設配管及
    び配管周囲の異常を検出する配管設備の異常診断装置に
    おいて、 前記配管設備の異常検知に使用する電磁波を発生する電
    磁波発生手段と、この電磁波発生手段で発生させた電磁
    波を前記埋設配管の一端部から配管内に入射する電磁波
    入射手段と、前記埋設配管を導電体導波管として作用さ
    せることにより前記電磁波入射手段からの電磁波を当該
    埋設配管内を管軸方向に伝搬させたときに受信される反
    射又は透過電磁波を検出する電磁波受信手段と、この電
    磁波受信手段で受信した電磁波の波形を測定する波形測
    定手段と、この波形測定手段で測定された反射又は透過
    電磁波の波形データから前記電磁波の埋設配管及び配管
    周囲の媒質との相互作用による振幅、位相、インピーダ
    ンス、減衰率の少なくとも一つの変化を検出して配管設
    備の異常を検知する異常検知手段とを具備したことを特
    徴とする配管設備の異常診断装置。
  4. 【請求項4】 ある媒質中に設置されている埋設配管及
    び配管周囲の異常を検出する配管設備の異常診断装置に
    おいて、 前記配管設備の異常検知に使用する電磁波を発生する電
    磁波発生手段と、この電磁波発生手段で発生させた電磁
    波を前記埋設配管の一端部から配管内に入射する電磁波
    入射手段と、前記埋設配管を誘電体導波管として作用さ
    せることにより前記電磁波入射手段からの電磁波を当該
    埋設配管内を管軸方向に伝搬させたときに受信される反
    射または透過電磁波を検出する電磁波受信手段と、この
    電磁波受信手段で受信した電磁波の波形を測定する波形
    測定手段と、この波形測定手段で測定された反射又は透
    過電磁波の波形データから前記電磁波の埋設配管及び配
    管周囲の媒質との相互作用による振幅、位相、インピー
    ダンス、減衰率の少なくとも一つの変化を検出して配管
    設備の異常を検知する異常検知手段とを具備したことを
    特徴とする配管設備の異常診断装置。
  5. 【請求項5】 ある媒質中に設置されている埋設配管及
    び配管周囲の異常を検出する配管設備の異常診断装置に
    おいて、 前記配管設備の異常検知に使用する電磁波を発生する電
    磁波発生手段と、この電磁波発生手段で発生させた電磁
    波を前記埋設配管の一端部から配管部材内部に入射する
    電磁波入射手段と、前記埋設配管の配管部材を表面波線
    路として作用させることにより前記電磁波入射手段から
    の電磁波を当該埋設配管の配管部材内を管軸方向に伝搬
    させたときに受信される反射または透過電磁波を検出す
    る電磁波受信手段と、この電磁波受信手段で受信した電
    磁波の波形を測定する波形測定手段と、この波形測定手
    段で測定された反射又は透過電磁波の波形データから前
    記電磁波の埋設配管及び配管周囲の媒質との相互作用に
    よる振幅、位相、インピーダンス、減衰率の少なくとも
    一つの変化を検出して配管設備の異常を検知する異常検
    知手段とを具備したことを特徴とする配管設備の異常診
    断装置。
  6. 【請求項6】 ある媒質中に設置されている埋設配管及
    び配管周囲の異常を検出する配管設備の異常診断装置に
    おいて、 前記埋設配管内部を貫通して敷設され管軸に対して直交
    方向に広がり持つ強度分布で電磁波が漏洩する電磁波漏
    洩線路と、前記配管設備の異常検知に使用する電磁波を
    発生する電磁波発生手段と、この電磁波発生手段で発生
    させた電磁波を前記電磁波漏洩線路の一端部から入射す
    る電磁波入射手段と、前記電磁波漏洩線路を電磁波が伝
    搬したときに受信される反射または透過電磁波を検出す
    る電磁波受信手段と、この電磁波受信手段で受信した電
    磁波の波形を測定する波形測定手段と、この波形測定手
    段で測定された反射又は透過電磁波の波形データから前
    記電磁波の埋設配管及び配管周囲の媒質との相互作用に
    よる振幅、位相、インピーダンス、減衰率の少なくとも
    一つの変化を検出して配管設備の異常を検知する異常検
    知手段とを具備したことを特徴とする配管設備の異常診
    断装置。
JP21740296A 1996-08-19 1996-08-19 配管設備の異常検出方法及び異常診断装置 Expired - Fee Related JP3400255B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21740296A JP3400255B2 (ja) 1996-08-19 1996-08-19 配管設備の異常検出方法及び異常診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21740296A JP3400255B2 (ja) 1996-08-19 1996-08-19 配管設備の異常検出方法及び異常診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1062361A true JPH1062361A (ja) 1998-03-06
JP3400255B2 JP3400255B2 (ja) 2003-04-28

Family

ID=16703640

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21740296A Expired - Fee Related JP3400255B2 (ja) 1996-08-19 1996-08-19 配管設備の異常検出方法及び異常診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3400255B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347453A (ja) * 2003-05-22 2004-12-09 Nec Network Sensa Kk 電界センサ用電極ユニット及び電界センサ
WO2006049303A1 (ja) * 2004-11-08 2006-05-11 Sakae Co., Ltd. シース管のグラウト充填検査方法及びその装置
JP2006207946A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Mitsubishi Electric Corp 異常検出装置
CN100390531C (zh) * 2004-06-11 2008-05-28 清华大学 基于微波技术的输气管道泄漏检测定位方法与系统
JP2008224666A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Tohoku Univ マイクロ波配管減肉計測システム
KR101027410B1 (ko) 2009-02-16 2011-04-11 한국건설기술연구원 위치정보 및 전기전도도를 이용한 하수관의 오접검사 시스템 및 검사방법
KR20150057860A (ko) * 2013-11-20 2015-05-28 엘지전자 주식회사 도파관 특성을 이용한 냉매 배관 통신 기능을 갖는 공기 조화기 및 배관 통신 방법
KR20190040032A (ko) * 2016-08-22 2019-04-16 바스프 에스이 장치의 파이프 시스템 내의 퇴적물을 검출하기 위한 방법 및 장치
CN112198172A (zh) * 2020-09-30 2021-01-08 中铁大桥局集团有限公司 一种桥梁拉索钢丝损伤检测方法及检测装置
RU2768135C1 (ru) * 2021-04-20 2022-03-23 Фанзиль Мавлявиевич Мугаллимов Способ определения мест асфальтосмолистых, парафиновых и других отложений в трубопроводе, а также вмятин и сужений в нем

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004347453A (ja) * 2003-05-22 2004-12-09 Nec Network Sensa Kk 電界センサ用電極ユニット及び電界センサ
JP4516724B2 (ja) * 2003-05-22 2010-08-04 Necネットワーク・センサ株式会社 電界センサ用電極ユニット及び電界センサ
CN100390531C (zh) * 2004-06-11 2008-05-28 清华大学 基于微波技术的输气管道泄漏检测定位方法与系统
WO2006049303A1 (ja) * 2004-11-08 2006-05-11 Sakae Co., Ltd. シース管のグラウト充填検査方法及びその装置
JP2006207946A (ja) * 2005-01-28 2006-08-10 Mitsubishi Electric Corp 異常検出装置
JP2008224666A (ja) * 2007-03-08 2008-09-25 Tohoku Univ マイクロ波配管減肉計測システム
KR101027410B1 (ko) 2009-02-16 2011-04-11 한국건설기술연구원 위치정보 및 전기전도도를 이용한 하수관의 오접검사 시스템 및 검사방법
KR20150057860A (ko) * 2013-11-20 2015-05-28 엘지전자 주식회사 도파관 특성을 이용한 냉매 배관 통신 기능을 갖는 공기 조화기 및 배관 통신 방법
KR20190040032A (ko) * 2016-08-22 2019-04-16 바스프 에스이 장치의 파이프 시스템 내의 퇴적물을 검출하기 위한 방법 및 장치
CN109642877A (zh) * 2016-08-22 2019-04-16 巴斯夫欧洲公司 用于对设备的管道系统中的沉积物进行识别的方法和装置
JP2019525192A (ja) * 2016-08-22 2019-09-05 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 機構の配管系統内の堆積物を識別するための方法および装置
CN109642877B (zh) * 2016-08-22 2022-08-05 巴斯夫欧洲公司 用于对设备的管道系统中的沉积物进行识别的方法和装置
US11579098B2 (en) 2016-08-22 2023-02-14 Basf Se Method and apparatus for detecting deposits in a pipe system of an apparatus
CN112198172A (zh) * 2020-09-30 2021-01-08 中铁大桥局集团有限公司 一种桥梁拉索钢丝损伤检测方法及检测装置
CN112198172B (zh) * 2020-09-30 2022-06-07 中铁大桥局集团有限公司 一种桥梁拉索钢丝损伤检测方法及检测装置
RU2768135C1 (ru) * 2021-04-20 2022-03-23 Фанзиль Мавлявиевич Мугаллимов Способ определения мест асфальтосмолистых, парафиновых и других отложений в трубопроводе, а также вмятин и сужений в нем

Also Published As

Publication number Publication date
JP3400255B2 (ja) 2003-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DK173570B1 (da) Detektering og lokalisering af lækager ved anvendelse af tidsdomæne-sampling af reflektionsmåling
Cataldo et al. A new method for detecting leaks in underground water pipelines
US7940061B2 (en) Systems and methods for detecting anomalies on internal surfaces of hollow elongate structures using time domain or frequency domain reflectometry
EP0745841B1 (en) A method and apparatus for inspecting a pipe using electromagnetic radiation
US3600674A (en) Method of determining leaks from buried pipelines using a time-sharing transmission line
US7777496B2 (en) Remote sensor system for monitoring the condition of earthen structure and method of its use
JPH1062361A (ja) 配管設備の異常検出方法及び異常診断装置
Bang et al. Defect detection in pipelines via guided wave-based time–frequency-domain reflectometry
Cataldo et al. Experimental validation of a TDR-based system for measuring leak distances in buried metal pipes
Liu et al. Application of microwaves for nondestructive and high-efficiency detection of wall thinning locations in a long-distance metal pipe
US9207192B1 (en) Monitoring dielectric fill in a cased pipeline
JPH06307896A (ja) 分布型導波路センサ
KR102486592B1 (ko) 파이프 결함을 검출하기 위한 반사측정 장치 및 방법
Yoshida et al. Microwave time-domain analysis for non-destructive inspection of FRPM pipelines using electro-optic sensor
JP2017167063A (ja) 漏洩位置検出方法、及び漏洩位置検出システム
CN106918604B (zh) 基于电磁波传输线理论的拉索缺陷检测系统及其检测方法
Cataldo et al. Microwave reflectometric systems and monitoring apparatus for diffused-sensing applications
Miri et al. A survey of incipient fault detection and location techniques for extruded shielded power cables
JPH074942A (ja) 内径計測方法
Cataldo et al. Performance evaluation of a TDR-based system for detection of leaks in buried pipes
CN219456375U (zh) 一种电缆缺陷检测设备
Lin et al. Feasibility of a TDR-based technique for fluid hydrocarbon leak detection
JPH11173998A (ja) 分布測定装置
JP3245065B2 (ja) 管渠点検装置
KR102551986B1 (ko) 교류전류를 이용하여 지중공동 또는 배관 건전성을 탐지하기 위한 방법 및 시스템

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees