JPH1061600A - 吸引装置の吸引調整装置 - Google Patents

吸引装置の吸引調整装置

Info

Publication number
JPH1061600A
JPH1061600A JP24136896A JP24136896A JPH1061600A JP H1061600 A JPH1061600 A JP H1061600A JP 24136896 A JP24136896 A JP 24136896A JP 24136896 A JP24136896 A JP 24136896A JP H1061600 A JPH1061600 A JP H1061600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
tank
suction port
air
sucked
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24136896A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsufumi Igasaki
満文 伊賀崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KOWA KIKAI KK
Original Assignee
KOWA KIKAI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KOWA KIKAI KK filed Critical KOWA KIKAI KK
Priority to JP24136896A priority Critical patent/JPH1061600A/ja
Publication of JPH1061600A publication Critical patent/JPH1061600A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】空気と共に泥水を吸引し, 高揚程吐出を可能と
すること。 【解決手段】エアブースタータンク100 は, 主として内
部に泥水等を蓄える直方体形状のタンク10, タンク10内
の液位を検出する液位センサ40, 第一空気吸入口60を開
閉するソレノイドバルブ50, 液位センサ40の検出値に基
づいてソレノイドバルブ50のON,OFF制御を行うCPU30 か
ら構成される。タンク10の上面10a,側面10b,10c にはそ
れぞれ空気取り入れ用の第一空気吸入口60, 泥水吸引用
の泥水吸入口70, 泥水と空気とを混合して吐出する吐出
口80が設けられている。第一空気吸入口60は入口部60a
と出口部60b とから構成され, その中間部には第二空気
吸入口61が出口部60b と連通して設けられており, この
第二空気吸入口61には弁開度の手動調整が可能な手動弁
62が設けられている。泥水吸入口70と第一空気吸入九九
値60との間には整流板11が側面10b,10c と略平行に設け
られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下工事やトンネ
ル工事などにおいて掘削時に発生する湧水や泥水等の液
状物質を地上に吸引する吸引装置に使用される吸引調整
装置に関し、特に、それら液状物質を空気と共に吸引
し、液状物質を空気流に乗せて吐出させるようにした吸
引調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、地下工事などにおいて掘削時に用
いられる吸引装置では、例えば図8に示される構成の吸
引装置300が知られている(特開平5−280069
号公報)。この吸引装置300は、縦方向又は斜方向に
掘削された掘削坑5内に配されたホース3に対し、吸引
ポンプ1の吸引力の及ぶ間隔毎に複数の密閉タンク6を
設け、この密閉タンク6を介してホース3がバキューム
タンク2に接続されている。各密閉タンク6では、上方
からのホース3aの下端を下方に垂下し、下方からのホ
ース3bの上端を上方に立ち上げ、且つ、ホース3bの
上端がホース3aの下端より高い位置に配されている。
吸引装置300をこのような構成とすることで、地上に
設置された吸引ポンプ1によって減圧されるバキューム
タンク2にホース3を接続し、ホース3の吸込口3cよ
り掘削坑5内のヘドロ4を空気と共に吸引し、空気流に
乗せてヘドロ4を所定の揚程だけ吸引するというもので
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
開示されている吸引装置300では、ヘドロ4を空気流
に乗せて吸引するために、ホース3の吸込口3cの一部
をヘドロ4の液面上に配してヘドロ4を空気と共に吸引
する必要があり、液位の変化と共に常に吸込口3cの一
部をヘドロ4の液面上に配せねばならず、ヘドロ4の吸
引時の作業性がよくないという問題がある。又、吸引装
置300は、密閉タンク6を複数個設けた多段構成とし
ているが、密閉タンク6の2段目以降は必ずしも空気が
吸引されるわけではないために、ヘドロ4のみがホース
3中に吸引される。これにより、吸引装置300の揚程
が低下し、ホース3中にヘドロ4が詰まるため、ヘドロ
4を高所に吸引するには、吸引ポンプ1を一時停止して
ヘドロ4を抜く作業を行わねばならず、作業性が著しく
低下するという問題がある。尚、この時、吸引装置30
0内が大気圧に開放されるために、ホース3の途中まで
吸引されたヘドロ4は逆流し、この逆流したヘドロ4を
再度吸引しなければならない。よって、この点において
も吸引装置300を用いた吸引作業は、低効率である。
【0004】従って本発明の目的は、上記課題に鑑み、
空気の流入を自動調整する機能を設け、常にヘドロなど
の液状物質と共に空気を吸引し、その吸引した空気の作
用によってヘドロを押し上げることにより、高揚程で、
ホース中にヘドロが詰まることのない吸引装置を実現
し、吸引作業の効率を大幅に向上させることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、請求項1に記載の手段によれば、吸引装置に接続さ
れたホースの吸入端又は中継端に吸引調整装置を設け、
そのタンクに設けられた第1の吸引口により湧水や泥水
等の液状物質が吸引される。このとき、タンク内に吸引
された液状物質は直接吐出口に流出しないように整流板
によりその流出方向が規制される。タンク内の液状物質
の液位は液位検出手段により検出され、その検出値が所
定値に達していないときは制御手段により動力弁手段が
非作動状態となり、空気吸引用の第2の吸引口が閉にな
る。液位検出手段による検出値が所定値に達すると制御
手段により動力弁手段が作動され、第2の吸引口が開に
なり、空気がタンク内に流入する。ここで、動力弁手段
は、具体的には電磁弁や油圧弁など動力で駆動される弁
機構を意味する。これにより、ホースの吸入口の全部分
を液中に配しても、タンク内の液位が所定値に達すると
液状物質と共に空気を自動調整して吸引することができ
るので、液位の変化に伴ってホースの吸入口の一部を液
面上に配する必要がなく、吸引時の作業性が向上する。
特に、整流板により第1の吸引口から吸引された液状物
質の流入方向を規制し、第1の吸引口から流入した液状
物質がダイレクトに吐出口から吐出できないようにして
いるので、確実に液状物質と空気とを混合して吐出する
ことができる。又、整流板の作用によりタンク容積に係
わらず第1の吸引口から流入した液状物質が直接吐出口
から吐出されることがないので、液状物質と空気とを確
実に混合できると共に、タンクの小型化を可能とし、吸
引調整装置の小型化を実現できる。又、常に液状物質が
空気と共に吸引されるため、吸引装置の揚程が低下せ
ず、ホース内に液状物質が詰まることがないので、真空
ポンプを一時停止してホース内に詰まった液状物質の抜
き取り作業を行う必要がなく、液状物質を連続吸引で
き、吸引時の作業性がより向上する。さらに、複数のタ
ンク間をホースで接続して多段構造としても、各タンク
内に吸引された液状物質が所定の液位に達すると、動力
弁手段が作動して空気が吸引されるため、吐出口からは
液状物質と空気との気液二層流体が吐出され、良好に液
状物質の吸引を行うことができ、高揚程の吸引装置とす
ることができる。万一、ホースから流入する空気量が少
なく、タンク内において液状物質の液位が吐出口の内径
上端位置より高くなり、吐出口から空気を含まない液状
物質が吐出され、吸引装置の揚程が低下し、液状物質が
ホース内に詰まったとしても、真空ポンプを停止する必
要はなく、動力弁手段を作動することによってタンク内
が大気圧に開放され、一部の液状物質は吸引装置に吸引
され、他の大部分の液状物質はタンク内に留まるため、
ホースから逆流する量はわずかでしかなく、この点にお
いても作業効率が向上する。
【0006】又、請求項2に記載の手段によれば、タン
ク内における第1の吸引口及び吐出口がそれぞれ略鉛直
上方向及び下方向を向いて設けられることにより、タン
ク内の液状物質の整流化をより効果的に行える。
【0007】請求項3に記載の手段によれば、タンク内
における第1の吸引口の成す面と吐出口の成す面とが、
略同一方向又は対向しない異なる方向を向くように設け
られることにより、第1の吸引口から吸引された液状物
質がタンク内に留まらずに吐出口からダイレクトに吐出
されることがないので、液状物質と空気との混合を良好
に行うことができ、請求項1に記載の手段と同等の効果
を得ることができる。
【0008】請求項4に記載の手段によれば、タンク内
における吐出口の成す面が液状物質の液面に対して略平
行の方向に設けられると、液状物質の液位が吐出口の位
置を越えると吐出口内に液状物質だけが吸引され、揚程
が急に低下する可能性があるが、吐出口の成す面が液面
に対して交差する方向に形成されることにより、液位が
吐出口の内径下端位置に達してから内径上端位置を越え
るまでの間において、液面より上の部分から空気を吐出
できるため、揚程の急な低下を防止し、より効果的に液
状物質を吐出できる。
【0009】請求項5に記載の手段によれば、第2の吸
引口に動力弁手段と並列に手動弁を設けることにより、
第2の吸引口に設けられた動力弁手段はON、OFF作
動のために、第2の吸引口から吸引される空気量の調整
が困難であるが、手動弁の開度を調整することによっ
て、タンク内に流入する空気量を調整することができ
る。これによって、第1の吸引口から吸引される物質の
粘度、比重、流量等の状況に応じて、吸引する空気量を
適切な量に設定し、効果的に液状物質を吸引することが
できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第一実施例)以下、本発明を具体的な実施例に基づい
て説明する。図1は、本発明の第一実施例に係わるエア
ブースタータンク(吸引調整装置)100の構成を示し
た模式図である。吸引装置(図略)に用いられるエアブ
ースタータンク100は、主として、その内部に泥水や
湧水等の液状物質を吸引し一時的に蓄えるタンク10
と、タンク10内の液状物質の液位を検出する光学式の
液位センサ(液位検出手段)40と、第一空気吸入口
(第2の吸引口)60を開閉するソレノイドバルブ(動
力弁手段)50と、液位センサ40の検出値に基づいて
ソレノイドバルブ50のON、OFF制御を行うCPU
(制御手段)30とから構成される。
【0011】タンク10は直方体形状を成し、その上面
10aに液位センサ40、ソレノイドバルブ50、CP
U30、第一空気吸入口60、及びそれらを保護するた
めのカバー20などが設けられている。又、タンク10
の一方の側面10bには泥水吸入口(第1の吸引口)7
0が設けられ、この側面10bと対向した側面10cに
は吐出口80がそれぞれ設けられている。泥水吸入口7
0及び吐出口80は共に軸方向が上面10aに略平行に
設けられ、その内径は共に4インチで、泥水吸入口70
の内径下端位置が吐出口80の内径上端位置より高く設
けられている。又、側面10b、10cのそれぞれの下
端には、複数個の取り付け孔13を有したフランジ12
が設けられている。この取り付け孔13にボルトなどの
螺合部材を各々挿入固定することによりエアブースター
タンク100が所定位置に固定される。
【0012】タンク10の上面10aに設けられた第一
空気吸入口60は、入口部60aと出口部60bとから
構成されている。入口部60aは上面10aに平行に形
成され、タンク10の外側に配置されている。又、出口
部60bは入口部60aと略直交して設けられ、タンク
10の内側に配置されている。この第一空気吸入口60
の中間部には、第二空気吸入口61がタンク10の上面
10aに平行に出口部60bと連通するように設けられ
ている。第二空気吸入口61には手動弁62が設けら
れ、この手動弁62を用いて手動にて弁開度を調整し、
第二空気吸入口61から流入する空気量を変化できる構
成としている。本実施例では、第一空気吸入口60の入
口部60a、出口部60b、及び第二空気吸入口61の
内径をそれぞれ25mm、32mm、及び25mmとし
た。又、タンク10内において、泥水吸入口70と第一
空気吸入口60の出口部60bとの間には、整流板11
が側面10b、10cと略平行に固設されている。整流
板11の上端はタンク10の上面10aに固設され、そ
の下端位置は吐出口80の内径下端位置に略等しく設定
されている。又、整流板11の両側部分はタンク10と
当接しておらず、隙間が設けられている。
【0013】続いて、エアブースタータンク100の作
用について図2を用いて説明する。図2(a)〜(d)
は、それぞれエアブースタータンク100の作動状況を
順に示した模式図である。吐出口80は真空ポンプ(図
略)にホース(図略)を介して接続されており、真空ポ
ンプの駆動によりタンク10内が減圧され、泥水吸入口
70から泥水90がタンク10内に毎分約300リット
ルだけ吸引される。このとき泥水吸入口70と第一空気
吸入口60の出口部60bとの間には整流板11が設け
られているので、泥水吸入口70から流入する泥水90
は整流板11を越えて流入することはない。タンク10
内に流入した泥水90の液位は液位センサ40により検
出され、所定の基準液位THより泥水90の液位が低い
場合は、CPU30はソレノイドバルブ50はOFF状
態に保持する。これにより第一空気吸入口60が閉であ
るので、第一空気吸入口60からタンク10内に空気は
供給されない(図2(a)参照)。尚、本実施例では、
基準液位THを吐出口80の内径下端位置より低い位置
に設定し、通常は手動弁62を閉状態に設定している。
【0014】液位センサ40からの検出値に基づいて、
タンク10内の泥水90の液位が基準液位THに達する
と、CPU30はソレノイドバルブ50をON状態にす
る。これにより第一空気吸入口60が開となり、第一空
気吸入口60からタンク10内に空気が供給される(図
2(b)参照)。尚、本実施例では、ソレノイドバルブ
50は少なくとも所定の決められた時間だけ(例えば、
30秒間)ON状態を維持する構成とした。タンク10
内の泥水90の液位が増加し、その液位が整流板11の
下端に達しても整流板11の両側とタンク10との間に
隙間が設けられているので、泥水90を良好に吸引する
ことができる。そして、泥水90の液位が吐出口80の
内径下端に達すると、泥水90は空気と共に吐出口80
から吐出され、真空ポンプ側に吸引される(図2(c)
参照)。
【0015】このようにエアブースタータンク100を
作動させることにより、泥水吸入口70に接続された図
略のホースの吸込口の全部分を液中に配した構成として
も、常に泥水90は空気と共に吐出されるため、液位の
変化に伴ってホースの吸込口の一部を液面上に配する必
要がなく、泥水90吸引時の作業性が向上する。又、常
に泥水90と共に空気が吸引されるため、吸引装置の揚
程が低下せず、ホース内に泥水90が詰まることがな
い。よって、泥水90を連続して吸引することができ、
真空ポンプを一時停止してホース内に詰まった泥水90
を抜き取る必要がなく、泥水90を吸引する際の作業性
が大きく向上する。又、整流板11による整流作用によ
り泥水吸入口70より吸引された泥水90が直接吐出口
80より吐出されることがないので、泥水90と空気と
をより確実に混合できると共に、タンク10容量に係わ
らず泥水90の整流化を行えるので、エアブースタータ
ンク100の小型化が可能である。さらに、複数個のエ
アブースタータンク100の各々の間をホースで接続
し、エアブースタータンク100を多段構造としても、
各エアブースタータンク100において泥水90の液位
が所定の高さに達するとソレノイドバルブ50が作動
し、泥水90と共に空気が吸引されるため、各ホース間
を泥水90と空気の気液二相流体が流れ、泥水90を良
好に吸引することができ、高揚程の吸引装置とすること
ができる。万一、空気の流量が少なく、タンク10内の
泥水90の液位が吐出口80の内径上端位置より高くな
り、吐出口80から空気を含まない泥水90が吐出さ
れ、吸引装置の揚程が低下し、泥水90がホース内に詰
まったとしても、真空ポンプを停止する必要はない。即
ち、ソレノイドバルブ50をONすることにより、タン
ク10内が大気圧に開放され、一部の泥水90は吸引装
置に吸引され、他の大部分の泥水90はタンク10内に
留まるため、泥水吸入口70から逆流する泥水90の量
を大幅に減少させることができる。
【0016】タンク10内に吸引される泥水90の容量
に比較して、第一空気吸入口60から吸引される空気量
が少ない場合には、真空ポンプ側に吸引される空気量の
割合が次第に少なくなり、吸引装置の揚程が低下してく
る。このような状況下では、第一空気吸入口60に並列
に設けられた第二空気吸入口61の手動弁62の開度を
調節し、タンク10内に吸引される空気量を増加させる
ことにより、吸引装置の揚程の低下を防止することがで
きる(図2(d)参照)。又、泥水90の特性(粘度、
比重等)の変化、或いは泥水90の流量の変化に対応し
て手動弁62の開度を調節し、タンク10内に吸引され
る空気量を調節することにより、その特性に応じて泥水
90を良好に吸引することができる。
【0017】上記構成及び作用から成るエアブースター
タンク100の応用例として図3に泥水回収システム2
00の構成を示す。エアブースタータンク100の泥水
吸入口70には、泥水を吸引するためのホース180が
接続され、その途中には逆流防止用の逆止弁110が設
けられている。又、エアブースタータンク100の吐出
口80にはホース181が設けられ、ハッチタンク13
0、排出ユニット140を介して真空ポンプ160に接
続されている。ハッチタンク130の下方には、固形物
を回収するズリトロ170が配されている。排出ユニッ
ト140にて回収された液体は、ホース184を通って
回収タンク150に回収される。ホース184の途中に
は逆流防止用の逆止弁120が設けられている。
【0018】次に、泥水回収システム200の作用につ
いて説明する。まず、真空ポンプ160が駆動される
と、ホース181を介してエアブースタータンク100
のタンク10内が減圧されるために、ホース180を介
して泥水が泥水吸入口70からタンク10内に吸引され
る。タンク10内に吸引された泥水の液位が基準液位に
達すると、ソレノイドバルブがONされ、第一空気吸入
口から空気が吸引される。そして、タンク10内の泥水
は空気流に乗って吐出口80からホース181に吐出さ
れる。吐出口80から吐出された泥水は、ハッチタンク
130にて固形物が除去され、その固形物はズリトロ1
70内に回収される。固形物が除去された泥水は、排出
ユニット140にて液体が除去され、その液体はホース
184を通って回収タンク150に回収される。
【0019】このように、本発明によるエアブースター
タンク100を用いて泥水回収システム200を構成す
ることにより、固形物と液体とを区別して回収すること
ができる。尚、本実施例では、泥水回収システム200
を単段のエアブースタータンク100で構成したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、泥水等の揚程が
約6mを超える条件下では、エアブースタータンク10
0を約6m間隔に配した多段構成としてもよい。又、上
記実施例では、整流板11の両側部をタンク10に当接
させずに、整流板11の両側部とタンク10との間に空
隙を設けた構成としたが、整流板11の両側部とタンク
10とを当接させ、必要な箇所に通気孔を設けた構成と
してもよい。又、上記実施例では、整流板11をタンク
10の上面10aに固設する構成としたが、泥水90が
吐出口80側に通過できるだけの通路と、圧力を作用さ
せるに必要な通気孔や隙間を設け、タンク10の下面に
固設する構成としてもよい。このように整流板11は、
泥水90をダイレクトに吐出口80から吐出させないよ
うに泥水90の流出方向を規制できる機能を有していれ
ばよく、その形状や配置は限定しない。
【0020】(第二実施例)上記第一実施例では、タン
ク10内に整流板11を設けて泥水吸入口70から流入
した泥水90を吐出口80からダイレクトに吐出するこ
とを阻止し、タンク10内に一旦蓄えた後に吐出口80
から吐出するようにしたが、本実施例では、タンク10
内における泥水吸入口70及び吐出口80の方向を規定
することで上記第一実施例と同等の効果を得るようにし
た点が特徴である。
【0021】図4は、タンク10内における吐出口80
の方向を略鉛直下方に設けた構成としたときエアブース
タータンク101の模式図である。このうち図4(a)
がタンク10内における泥水吸入口70の方向を液面に
略平行(図1における上面10aに略平行)に設けた構
成を示し、図4(b)がタンク10内における泥水吸入
口70の方向を略鉛直上方に設けた構成を示し、図4
(c)がタンク10内における泥水吸入口70の方向を
略鉛直下方に設けた構成をそれぞれ示している。図4
(a)〜(c)のいずれの場合においても、タンク10
内において吐出口80が略鉛直下方を向いて設けられて
いるので、泥水吸入口70から吸引された泥水90は吐
出口80からダイレクトに吐出されることはない。よっ
て、泥水90を一旦タンク10内に留まらせ、泥水90
を空気と混合し空気流に乗せて吐出口80より吐出させ
ることができ、上記第一実施例と同等の効果を得ること
ができる。
【0022】図4においては、タンク10内における吐
出口80の方向を略鉛直下方に設けた構成としたが、図
5に示すようにタンク10内における吐出口80の方向
を略鉛直上方に設けた構成としてもよい。図5(a)は
タンク10内における泥水吸入口70の方向を液面に略
平行に設けた構成を示し、図5(b)がタンク10内に
おける泥水吸入口70の方向を略鉛直上方に設けた構成
を示し、図5(c)がタンク10内における泥水吸入口
70の方向を略鉛直下方に設けた構成をそれぞれ示して
いる。図5(a)〜(c)のいずれの場合においても、
タンク10内において吐出口80が略鉛直上方を向いて
設けられているので、泥水吸入口70から吸引された泥
水90は吐出口80からダイレクトに吐出されることは
ない。よって、図4に示される構成と同等の効果を得る
ことができる。
【0023】図4及び図5において、タンク10内にお
ける吐出口80の端面が水平方向に形成されていると泥
水90の液位が端面位置に達すると吐出可能となるが、
液位が端面位置より高くなると、泥水90が吐出口80
の端面全体を覆うために空気が供給されず、泥水90の
みが吐出され、揚程が急激に低下してしまう。この揚程
低下を防止するために図6に示すように吐出口80の端
面81をその軸方向に対して斜めに、即ち水平方向と交
差する方向に形成すると効果的である。図6(a)及び
(b)は吐出口80が略鉛直下方を向いている場合(図
4に対応)、及び吐出口80が略鉛直上方を向いている
場合(図5に対応)をそれぞれ示しており、図示してい
ないがいずれの場合においても端面81の内径上端位置
が泥水吸入孔70の内径下端位置より低く設定されてい
る。吐出口80は、略水平方向に設けられた水平部82
と、略鉛直方向に設けられた鉛直部83とから成り、鉛
直部83には端面81が軸方向に対して略斜めに形成さ
れている。又、端面81は、泥水吸入口70が設けられ
た側と反対側を向いて形成されている。
【0024】吐出口80をこのような構成とすること
で、端面81が泥水吸入口70と反対側に設けられてい
るので、吸引時に泥水90がダイレクトに吐出口80か
ら吐出されることがない。又、吐出口80の端面81が
鉛直部83の軸方向に対して斜めに設けられているの
で、タンク10内の泥水90の液位が端面81の下端に
達してから端面81の上端を越えるまでの間で泥水90
を空気と共に吐出できるので、急激な揚程の低下を防止
できる。尚、吐出口80の端面81を泥水吸入口70に
対して反対側に設ける構成としたが、端面81は泥水吸
入口70側を向いていなければ、いずれの方向に形成し
てもよい。
【0025】上記第一実施例では整流板11を設けるこ
とで、第二実施例では吐出口80の端面81の方向を変
えることで泥水吸入口70から吸入された泥水90の吐
出口80からのダイレクトな吐出を規制する構成とした
が、この第一及び第二実施例を組み合わせた構成として
もよい。例えば、図7に示すように整流板11を設ける
と共に、タンク10内において、泥水吸入口70を略鉛
直上方を向くように設け、吐出口80を略鉛直下方を向
くように設ける。これにより、タンク10内の泥水90
をより効果的に整流できる。
【0026】上記各実施例では、泥水90をエアブース
タータンク100の吸引対象としたが、本発明はこれに
限定されるものではなく、粘度の低い湧水や粘度の高い
ヘドロ等を吸引対象としてもよく、液状物質であればよ
い。又、上記各実施例では、液位検出手段として光学式
の液位センサ40を用いたが、液位検出手段は泥水90
の液位を検出できるものであればよく、機械式等の他の
方式のセンサを用いてもよい。又、上記各実施例では、
動力弁手段として電磁弁を設けた構成としたが、油圧弁
や空気弁など動力にて弁が開閉できるものであればよ
い。
【0027】上記に示されるように、本発明によれば、
第1の吸引口より液状物質をタンク内に吸引し、液位検
出手段によりタンク内の液位を検出し、その検出値が所
定値に達したとき制御手段により第2の吸引口に設けら
れた電磁弁を作動させ、第2の吸引口より空気を吸入
し、この空気流に乗せて液状物質を高揚程で吐出するこ
とができる。又、タンク内の液位が所定値に達すると自
動的に空気を流入させることができるので、ホースの吸
い込み口の一部を液面上に配する手間を省くことがで
き、作業効率が向上する。さらに、整流板の作用により
第1の吸引口から流入する液状物質を吐出口からダイレ
クトに吐出することを防止できるので、液状物質と空気
との混合をより効果的に行えると共に、タンク容量に係
わらず液状物質の整流化を行えるので、吸引調整装置の
小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係わる吸引調整装置の構
成を示した模式図。
【図2】本発明の第一実施例に係わる吸引調整装置の動
作状況を示した説明図。
【図3】本発明の第一実施例に係わる吸引調整装置の応
用例を示した模式図。
【図4】本発明の第二実施例に係わる吸引調整装置の構
成を示した模式図。
【図5】本発明の第二実施例に係わる吸引調整装置の他
の構成を示した模式図。
【図6】本発明の第二実施例に係わる吸引調整装置の吐
出口の端部の構成を示した模式図。
【図7】本発明の吸引調整装置の他の構成を示した模式
図。
【図8】従来の吸引装置の構成を示した構成図。
【符号の説明】
10 タンク 11 整流板 20 カバー 30 CPU 40 液位センサ 50 ソレノイドバルブ 60 第一空気吸入口 70 泥水吸入口 80 吐出口 81 端面 90 泥水 100、101 エアブースタータンク 200 泥水回収システム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下の掘削坑内等の低所において生じる
    涌水や泥水等の液状物質を、高所に設けられた真空ポン
    プとそれに接続されたホースを用いて高揚程で高所に吸
    引する吸引装置の前記ホースの吸入端付近又は中継点に
    設けられる吸引調整装置において、 前記真空ポンプの吸入圧により、前記液状物質が吸い込
    まれる第1の吸引口と、空気が吸い込まれる第2の吸引
    口と、前記第1の吸引口の内径下端位置より内径上端位
    置が低く設けられ、前記第1の吸引口及び前記第2の吸
    引口からそれぞれ吸引された前記液状物質及び前記空気
    が吐出される吐出口とが設けられたタンクと、 前記タンク内に吸引された前記液状物質の液位を検出す
    る液位検出手段と、 前記第2の吸引口に設けられ、前記第2の吸引口を開閉
    する動力弁手段と、 前記液位検出手段による検出値が所定の値に達した時
    に、前記動力弁手段を作動させ前記第2の吸引口を開と
    し、前記液位検出手段による前記検出値が該所定の値に
    達していない時に、前記動力弁手段を非作動とし前記第
    2の吸引口を閉とする制御手段とを備え、 前記第1の吸引口から吸引された前記液状物質が前記タ
    ンク内に蓄積されずに直接前記吐出口より吐出されるこ
    とを規制する整流板が前記タンク内に設けられたことを
    特徴とする吸引調整装置。
  2. 【請求項2】 前記タンク内における前記第1の吸引口
    及び前記吐出口が、それぞれ略鉛直上方向及び下方向を
    向いて設けられたことを特徴とする請求項1に記載の吸
    引調整装置。
  3. 【請求項3】 地下の掘削坑内等の低所において生じる
    涌水や泥水等の液状物質を、高所に設けられた真空ポン
    プとそれに接続されたホースを用いて高揚程で高所に吸
    引する吸引装置の前記ホースの吸入端付近又は中継点に
    設けられる吸引調整装置において、 前記真空ポンプの吸入圧により、前記液状物質が吸い込
    まれる第1の吸引口と、空気が吸い込まれる第2の吸引
    口と、前記第1の吸引口の内径下端位置より内径上端位
    置が低く設けられ、前記第1の吸引口及び前記第2の吸
    引口からそれぞれ吸引された前記液状物質及び前記空気
    が吐出される吐出口とが設けられたタンクと、 前記タンク内に吸引された前記液状物質の液位を検出す
    る液位検出手段と、 前記第2の吸引口に設けられ、前記第2の吸引口を開閉
    する動力弁手段と、 前記液位検出手段による検出値が所定の値に達した時
    に、前記動力弁手段を作動させ前記第2の吸引口を開と
    し、前記液位検出手段による前記検出値が該所定の値に
    達していない時に、前記動力弁手段を非作動とし前記第
    2の吸引口を閉とする制御手段とを備え、 前記タンク内における前記第1の吸引口の成す面と前記
    吐出口の成す面とが、略同一方向又は対向しない異なる
    方向を向くように設けられたことを特徴とする吸引調整
    装置。
  4. 【請求項4】 前記タンク内における前記吐出口の成す
    前記面が、前記液状物質の液面に対して交差する方向に
    形成されたことを特徴とする請求項3に記載の吸引調整
    装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の吸引口には、前記動力弁手段
    と並列に手動弁が設けられていることを特徴とする請求
    項1又は請求項3に記載の吸引調整装置。
JP24136896A 1996-08-23 1996-08-23 吸引装置の吸引調整装置 Pending JPH1061600A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24136896A JPH1061600A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 吸引装置の吸引調整装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24136896A JPH1061600A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 吸引装置の吸引調整装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1061600A true JPH1061600A (ja) 1998-03-03

Family

ID=17073258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24136896A Pending JPH1061600A (ja) 1996-08-23 1996-08-23 吸引装置の吸引調整装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1061600A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0120732B1 (ko) 자동 공압펌프
US5536147A (en) Vacuum priming system for centrifugal pumps
EP0688631B1 (en) System and method for collecting cutting fluid liquid and chips
KR102431585B1 (ko) 스트레이너챔버에 의해 막힘을 방지한 오배수패키지 시스템
JP2751024B2 (ja) 吸引装置の吸引調整装置
EP0415360B1 (en) Vacuum-type sewage collecting apparatus
JPH1061600A (ja) 吸引装置の吸引調整装置
JPH0235902A (ja) ポンプ所沈砂池の滞留水回収設備
JP2007040143A (ja) マンホールポンプ装置及びその運転方法
KR102211016B1 (ko) 수평형 배수펌프
US3490376A (en) Well point system
JP3191104B2 (ja) 立軸ポンプ
CN215759520U (zh) 一种带切割及反冲洗功能的污水提升设备
JP3301968B2 (ja) 油圧エレベータの油戻し装置
JPS60209700A (ja) サイフォン式液体取出装置におけるサイフォン管路内の初期満水及びガス抜き方法
CN211200625U (zh) 一种简易真空集污装置
JP2761463B2 (ja) ドレン圧送装置
JP2008208807A (ja) ポンプ設備およびポンプ設備の異物除去方法
JPH0110468Y2 (ja)
JP2002285635A (ja) クッションタンクを備えた汚水吸引排出装置
US6629814B2 (en) Low profile pump
KR100496671B1 (ko) 물청소기
JPH0622157Y2 (ja) 立軸ポンプ
JP3865865B2 (ja) 固液混合流動体の吸排装置
JPS5834612B2 (ja) 河川、ダム等の水替工法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20070213

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20070220

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20070626

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02