JPH1061589A

JPH1061589A - 送風機の制御装置及び温風暖房機の制御装置

Info

Publication number: JPH1061589A
Application number: JP8217422A
Authority: JP
Inventors: Akihiko Kasahara; 明彦笠原; Toshio Kasada; 利雄笠田; Kenji Sekido; 研司関戸
Original assignee: Mitsubishi Electric Corp
Current assignee: Mitsubishi Electric Corp
Priority date: 1996-08-19
Filing date: 1996-08-19
Publication date: 1998-03-03
Anticipated expiration: 2016-08-19
Also published as: JP3360540B2

Abstract

(57)【要約】【課題】電源電圧の変動による送風機の回転数変動を
なくし、回転数をあらかじめ設定された回転数に補正で
きるようにした送風機の制御装置及び温風暖房機の制御
装置を得る。【解決手段】商用電源のゼロクロス付近でパルス幅の
異なる２種類のパルスを発生する電源パルス発生部１９
と、このパルス発生部で発生させたパルスのうち、幅の
広いほうのパルスの立ち上がりを基準としてスタート
し、送風量決定部１３で決定された送風量に基づいて回
転数制御部１５で設定された時間をカウントするタイマ
ー部３７を設け、タイマー部３７はカウントアップする
と、送風機駆動回路１６に信号を出力して送風機１４を
オンさせ、パルス幅の変化量に基づいて電源電圧の変動
があっても送風機１４の回転数がほぼ一定になるよう位
相制御するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は回転数をあらかじめ
設定された多段階の回転数に可変する送風機の制御装置
及び石油ファンヒーター等の温風暖房機の制御装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、石油ファンヒーター等の温風暖
房機は、室温に応じて燃焼レベルを可変し、広範囲にわ
たって良好な燃焼が得られるようになっている。図９は
特開昭６２−５９３１２号公報に示された温風暖房機の
制御ブロック図を示し、１は室内の温度検知素子２を介
して室温を検出する室温検出部、３は室温を使用者が設
定するための温度設定部、４は前記両者からの出力を比
較する比較部、５はこの比較部４からの出力に基づいて
燃焼量を決定する燃焼量決定部で、ブロワーモータ６の
回転数制御部７ならびに電磁ポンプ８の周波数制御部９
に出力を送る。ブロワーモータ６の回転数制御部７はこ
の出力を受けて所定の出力を出し、ブロワーモータ駆動
回路１０ａを介してブロワーモータ６を所定の回転数で
駆動する。そして、回転数検出部１１で上記回転数を検
出し、設定回転数との差を前記回転数制御部７にフィー
ドバックして常に回転数が設定回転数に保たれるように
している。

【０００３】一方、電磁ポンプ８の周波数制御部９は前
記燃焼量決定部５からの出力を受けると、ポンプ駆動周
波数を所定値に可変して電磁ポンプ駆動回路１２に供給
し、電磁ポンプ８を駆動する。１３は前記比較部４から
の出力に基づいて温風用送風機１４の送風量を決定する
送風量決定部、１５はこの送風量決定部１３からの出力
に基づいてあらかじめ決められた回転数に切換える回転
数制御部で、位相角制御回路で構成してある。１６はこ
の回転数制御部１５からの出力を受けて送風機１４を回
転させる送風機駆動回路である。

【０００４】また１７は電源電圧を平滑して常に検出す
る電源電圧検出部であり、その平滑検出電圧があらかじ
め設定された電圧以下になった場合に、回転数を初期の
回転数に戻すような補正をかける回転数補正部１８を備
え、送風量決定部１３とともに送風機１４の回転数制御
部１５に出力を供給するようになっている。このよう
に、従来の温風暖房機は、電源電圧を平滑して検出し、
この平滑電源電圧の変化により送風機１４の回転数補正
を行い、電源電圧の変動に対する回転数変動をおさえ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のタイプのものは、電源電圧検出部１７で交流電源電圧
を降圧トランスで降圧し、整流用ダイオードで整流し、
平滑コンデンサで平滑した電圧を検出しているため、降
圧トランスの二次側負荷変動の影響を直接受け、変化す
る。また降圧トランスの二次側定格電圧の公差により暖
房機個々による検出電圧の変化があり、適正な回転数補
正ができず、熱交換部の温度が上昇し、排ガス特性が悪
化したり、吹き出し温風温度が高くなったりするという
問題があった。

【０００６】本発明はかかる従来の問題を解決したもの
で、電源電圧の変動による送風機の回転数変動をなく
し、排ガス特性及び吹き出し温風温度を安定させること
を目的としたもである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、室内の温度や
湿度あるいはほこり等を検知する検知素子と、回転数が
可変できる送風機と、上記検知素子の出力に基づいて送
風機の回転数をあらかじめ設定された多段階の回転数に
可変する送風機制御部と、商用電源のゼロクロス付近で
パルス幅の異なる２種類のパルスを発生させる電源パル
ス発生手段とを備え、前記送風機制御部は前記電源パル
ス発生手段で発生させたパルスのうち、幅の広いパルス
の立ち上がりを基準にして位相制御するものである。

【０００８】また、本発明は室内の温度を検知する温度
検知素子と、温度検知素子の出力に基づいて燃焼器へ燃
焼空気を供給するブロワーモータの回転数を可変する空
気制御部と、上記温度検知素子の出力に基づいて上記燃
焼器へ供給する燃料を可変する燃料制御部と、前記燃焼
器の燃焼状態に応じてあらかじめ設定された多段階の回
転数に可変する温風用の送風機制御部と、商用電源のゼ
ロクロス付近でパルス幅の異なる２種類のパルスを発生
させる電源パルス発生手段とを備え、前記送風機制御部
は前記電源パルス発生手段で発生させたパルスのうち、
幅の広いパルスの立ち上がりを基準にして位相制御する
ものである。

【０００９】

【発明の実施の形態】

実施の形態１．以下、本発明の実施の形態１として温風
暖房機の制御装置へ採用した場合を例に図１〜図５を用
いて説明するが、従来例と同一部分は同一符号を付記し
て説明は省略し、異なる部分のみ説明する。１９は商用
電源のゼロクロス付近でパルス幅の異なる２種類のパル
スを発生させる電源パルス発生部であり、３７はこの電
源パルス発生部１９から発生するパルスのうち、幅の広
いパルスの立ち上がりを基準としてスタートし、送風量
決定部１３で決定された送風量に基づいて回転数制御部
１５で設定された時間をカウントするタイマー部であ
る。タイマー部３７はカウントアップすると、送風機駆
動回路１６に信号が出力され、送風機１４を位相制御す
る。

【００１０】そして、前記送風量決定部１３，回転数制
御部１５，送風機駆動回路１６，タイマー部３７で送風
機制御部２１を構成している。２０は電源パルス発生部
１９の第一のパルスにより割り込みを発生させ、電源パ
ルスによる時計のカウントや気化器ヒータ（図示せず）
等をオンするタイミングを決定する外部割り込み処理部
である。なお、２２は室温検出部１，温度設定部３，比
較部４，燃焼量決定部５，回転数制御部７，周波数制御
部９，送風量決定部１３，回転数制御部１５，タイマー
部３７，外部割り込み処理部２０を設けているマイクロ
コンピュータである。

【００１１】以下、前記回転数補正についての構成を図
２を用いて説明していくと、２３は商用電源、２４は降
圧トランス、２５は全波整流用ダイオードブリッジ、２
６はパルス発生回路、２７ａはＳＳＲのフォトトライア
ック部、２７ｂはＳＳＲのフォトダイオード部、２８，
２９は回路保護用スナバー回路、３０は制限抵抗、３１
はＳＳＲのフォトダイオード２７ｂをドライブするため
のバッファである。

【００１２】上記構成において、温度検知素子２により
検出された温度は、温度設定部３で設定された温度と比
較演算され、最適な燃焼量及び送風量が決定される。そ
して、上記燃焼量決定によりブロワーモータ６の回転数
及び電磁ポンプ８の駆動用周波数が決定され、それぞれ
の駆動回路１０ａ，１２を介して駆動される。また、上
記送風量決定によって送風機１４も回転数が決定され、
駆動される。

【００１３】ここで、上記送風機１４は電源パルス発生
部１９から出力されるパルス幅の異なる２種類のパルス
のうち、幅の広いパルスの立ち上がりを基準にしてスタ
ートし、回転数制御部１５によって設定され時間をカウ
ントするタイマー部３７のカウントアップ信号により送
風機駆動回路１６の位相角が決定し、通電される。

【００１４】以下、その送風機１４の回転数補正動作に
ついて説明していく。まず、電源電圧Ｖ_X が図３（イ）
の実線で示すように、正常な場合には、トランス２４で
降圧された交流電圧は全波整流用ダイオード２５で図３
（ロ）の実線で示すように、全波整流され、パルス発生
回路２６によりゼロクロス付近の基準電圧Ｖ₁ でパルス
幅Ｗの図３（ハ）で示すような幅のせまい第一パルス
と、基準電圧Ｖ₂ でパルス幅Ｔの図３（ニ）で示す幅の
広い第二パルスが発生する。

【００１５】ここで、上記パルス幅の異なる２種類のパ
ルスのうち、幅のせまい第一のパルス（例えば０．５ｍ
ｓ〜０．８ｍｓ）は、外部割り込み処理部２０に入力さ
れ、時計のカウントや気化器ヒータの零点点弧制御など
に使用する。ヒータに通電する場合は、商用電源のゼロ
クロス付近でオンすれば、発生する雑音が少なくて済む
ので、できるだけ０Ｖに近い所で発生させたパルスで制
御を行う必要がある。また、幅の広い第二のパルス（例
えば１．５ｍｓ〜２．０ｍｓ）は、送風機１４の制御に
使用する。

【００１６】一方、電源電圧が図３（イ）の破線で示す
ように低下してＶ_X1となると、パルス発生回路２６から
の幅の広い第二のパルスのパルス幅は図３（ニ）の破線
で示すようにＴ₁ となり、Ｔ＜Ｔ₁ となることから、図
４のようにパルスの立ち上がりは、パルス幅Ｔの場合に
比べてΔＰだけ早くなるので、タイマー部３７における
回転数制御部１５から入力されたカウント時間のカウン
トアップは必然的にΔＰだけ早くなり、タイマー部３７
から送風機駆動回路１６に信号を出力される。この場合
には図５に示すように正常時の位相角θ_X よりΔＰ分だ
け小さな位相角θ_X1になり、電圧が低下した分だけ通電
率が大きくなるようにし、送風機１４の回転数が電源電
圧が正常な場合の回転数になるように補正する。なお、
これらの制御はマイクロコンピュータ２２内では図６の
ようになり、まずタイマー部３７にパルスが入力される
と、ステップ３８でパルスの立ち上がりが検出され、ス
テップ３９でタイマーがスタートし、設定時間の経過を
ステップ４０で検知し、ステップ４１で位相制御用信号
が出力される。

【００１７】以上の説明で明かなように上記の構成によ
れば、商用電源のゼロクロス付近でパルス幅の異なる２
種類のパルスを発生させ、そのうちの幅の広いパルスの
立ち上がりを基準にしてスタートし、設定時間をカウン
トするタイマー出力により位相制御を行うので、電源電
圧変動があっても、送風機１４の回転数が常にバラツキ
がなく、しかも降圧トランス２４の二次側の負荷変動や
定格電圧のバラツキ、外来ノイズによって電源波形が歪
んだりしても、送風機１４の回転数が影響を受けること
がないので、排ガス特性が悪化したり、吹き出し温風温
度が高くなったりすることなく、安定した温度の温風を
得ることができ、安全性が高く、しかも快適な温風暖房
機を提供することができる。

【００１８】また、電源電圧の変動がない場合や図７の
ように降圧トランス２４の二次側負荷の変動や図８のよ
うな降圧トランス２４の定格電圧の公差による二次側電
圧のバラツキなどでは、電源電圧Ｖ_X2、Ｖ_X3は波形のピ
ーク値付近が変動し、基準電圧Ｖ付近での波形は変動し
ないので、パルス幅Ｔは変化せず、送風機１４の回転数
補正は行われることはない。

【００１９】一方、電源電圧が正常時より上昇した場合
は、パルス幅Ｔは正常時に比べてせまくなるので、タイ
マー部３７からのカウントアップ出力は正常時に比べて
遅れて出力されるので、位相角θ_X より大きな位相角と
なり、送風機１４の回転数が正常時と同じになるように
する。

【００２０】なお、パルス発生回路２６により、パルス
幅の異なる２種類のパルスを発生させるので、送風機制
御用に使用する幅の広いパルスは、図３（ニ）に示すよ
うに基準電圧をＶ₂ ＞Ｖ₁ とすることにより、電源電圧
の変動によるパルスの変化幅の大きなポイントでパルス
を発生させることができるので、パルス幅Ｔの変化量Δ
Ｐを大きく得ることができ、電源電圧の微少な変動にも
追従でき、常に一定の回転数を得ることができる構成に
することができる。

【００２１】しかも、前記パルスうち、幅のせまいパル
スは、図３（ハ）に示すように電源電圧に対してパルス
がゼロクロス付近の０Ｖに近い所で発生するように基準
電圧Ｖ₁ を設定してあるので、例えばヒータに通電する
場合のように商用電源のゼロクロス付近でオンすれば、
発生する雑音が少なくて済むため、その基準になる電源
パルスはできるだけ０Ｖに近い所で発生させる必要があ
る従来の制御用途に使用でき、電源電圧変動の影響を受
けることもない構成とすることができる。

【００２２】以上の説明で明かなように上記の構成によ
れば、商用電源のゼロクロス付近でパルス幅の異なる２
種類のパルスを発生させ、このパルスのうち、幅の広い
パルスの立ち上がりを基準にして位相制御を行うので、
電源電圧の変動に伴う送風機１４の回転数補正を精度よ
くリニアに行うことができる。なお、上記実施の形態１
は、温風暖房機の温風用の送風機について回転数の補正
を行う場合を例に説明したが、本発明は温風暖房機に限
らず、あらかじめ多段階に設定された回転数に送風機を
制御するもの全てにおいて適用できるものである。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、商用電源のゼロクロス
付近で、パルス幅の異なる２種類のパルスを発生させ、
このパルスのうち、幅の広いパルスの立ち上がりを基準
として送風機の位相制御を行うので、電源電圧が変動し
ても送風機の回転数をあらかじめ設定された回転数に保
つことができ、しかも降圧トランス二次側の負荷変動や
定格電圧のバラツキ、外来ノイズによって電源波形が歪
んだりしても、送風機の回転数をほぼ一定に保つことが
できる。また、位相制御において、発生する雑音を少な
くするためには、その基準になる電源パルスはできるだ
け０Ｖに近い所で発生された幅のせまいパルスが必要と
なるが、本発明においては、パルス幅の異なる２種類の
パルスを発生させているため、幅のせまいパルスをこの
ような目的の制御用として使用できる。

【００２４】また、本発明によれば、商用電源のゼロク
ロス付近で、パルス幅の異なる２種類のパルスを発生さ
せ、このパルスのうち、幅の広いパルスの立ち上がりを
基準として温風用送風機の位相制御を行うようにしたの
で、電源電圧が変動しても送風機の回転数をあらかじめ
設定された回転数に保つことができ、しかも降圧トラン
ス二次側の負荷変動や定格電圧のバラツキ、外来ノイズ
によって電源波形が歪んだりしても、温風用送風機の回
転数を常にほぼ一定に保つことができるため、排ガス特
性が悪化したり、吹き出し温風温度が高くなったりする
ことなく、安定した温度の温風が得ることができ、安全
性の高い温風暖房機を提供することができる。また、本
発明においては、パルス幅の異なる２種類のパルスを発
生させているため、幅のせまいパルスを気化器ヒータな
どの制御などに使用することにより雑音の発生が少な
い、快適な温風暖房機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１を示した温風暖房機の
制御ブロック図である。

【図２】本発明の実施の形態１における回転数補正部
の回路図である。

【図３】本発明の電源電圧変動と全波整流電源、パル
ス幅変化の関係を示す波形図である。

【図４】本発明のパルス幅の変化とタイマー出力信号
との関係を示す説明図である。

【図５】本発明の位相角制御による送風機への供給電
圧を示す波形図である。

【図６】本発明の実施の形態１における回転数制御動
作を示すフローチャートである。

【図７】降圧トランスの二次側負荷変動による電源電
圧の波形を示す説明図である。

【図８】降圧トランスの二次側定格電圧の公差による
電源電圧のバラツキを示す説明図である。

【図９】従来の温風暖房機の制御ブロック図である。

【符号の説明】

２温度検知素子１０空気制御部１２燃料制御部１９電源パルス発生部２１送風機制御部２２マイクロコンピュータ３７タイマー部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】室内の温度や湿度あるいはほこり等を検
知する検知素子と、回転数が可変できる送風機と、上記
検知素子の出力に基づいて送風機の回転数をあらかじめ
設定された多段階の回転数に可変する送風機制御部と、
商用電源のゼロクロス付近でパルス幅の異なる２種類の
パルスを発生させる電源パルス発生手段とを備え、前記
送風機制御部は前記電源パルス発生手段で発生させたパ
ルスのうち、幅の広いパルスの立ち上がりを基準にして
位相制御することを特徴とする送風機の制御装置。
【請求項２】室内の温度を検知する温度検知素子と、
温度検知素子の出力に基づいて燃焼器へ燃焼空気を供給
するブロワーモータの回転数を可変する空気制御部と、
上記温度検知素子の出力に基づいて上記燃焼器へ供給す
る燃料を可変する燃料制御部と、前記燃焼器の燃焼状態
に応じてあらかじめ設定された多段階の回転数に可変す
る温風用の送風機制御部と、商用電源のゼロクロス付近
でパルス幅の異なる２種類のパルスを発生させる電源パ
ルス発生手段とを備え、前記送風機制御部は電源パルス
発生手段で発生させたパルスのうち、幅の広いパルスの
立ち上がりを基準にして位相制御することを特徴とする
温風暖房機の制御装置。