JPH1061370A - 岩盤破砕方法 - Google Patents
岩盤破砕方法Info
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- JPH1061370A JPH1061370A JP23858496A JP23858496A JPH1061370A JP H1061370 A JPH1061370 A JP H1061370A JP 23858496 A JP23858496 A JP 23858496A JP 23858496 A JP23858496 A JP 23858496A JP H1061370 A JPH1061370 A JP H1061370A
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- elastic
- hole
- crushing
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- Drilling And Exploitation, And Mining Machines And Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 割岩機の膨張ロスを減少させ、割岩機の寿命
を延ばすことにより破砕工法のコストダウンを図り、破
砕作業の効率を高めること。 【解決手段】 岩盤に割岩孔8を形成し、割岩孔10に
膨張破砕式の割岩機10を挿入する。割岩機10は、例
えば、円筒状の弾性膨張体16と、断面が矩形で細長状
に延在し内部に弾性膨張体16が挿入される弾性スリー
ブ18と、弾性スリーブ18の平坦な外面1802毎に
配設された複数の載荷板20等で細長形状に形成されて
いる。割岩孔8に割岩機10が挿入されたならば、割岩
機10の外周面と割岩孔8の内壁802との間の空隙S
に砂等の充填材30を充填させる。ここで割岩機10の
弾性膨張体16に加圧流体を供給すると、弾性膨張体1
6の加圧開始とほぼ同時に、載荷板20が弾性膨張体1
6の半径方向外方に移動しようとする力が充填材30を
介して割岩孔8の内壁802に伝達される。
を延ばすことにより破砕工法のコストダウンを図り、破
砕作業の効率を高めること。 【解決手段】 岩盤に割岩孔8を形成し、割岩孔10に
膨張破砕式の割岩機10を挿入する。割岩機10は、例
えば、円筒状の弾性膨張体16と、断面が矩形で細長状
に延在し内部に弾性膨張体16が挿入される弾性スリー
ブ18と、弾性スリーブ18の平坦な外面1802毎に
配設された複数の載荷板20等で細長形状に形成されて
いる。割岩孔8に割岩機10が挿入されたならば、割岩
機10の外周面と割岩孔8の内壁802との間の空隙S
に砂等の充填材30を充填させる。ここで割岩機10の
弾性膨張体16に加圧流体を供給すると、弾性膨張体1
6の加圧開始とほぼ同時に、載荷板20が弾性膨張体1
6の半径方向外方に移動しようとする力が充填材30を
介して割岩孔8の内壁802に伝達される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は岩盤破砕方法に関す
る。
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばトンネルなどの構築のため
に岩盤を掘削する場合、ダイナマイトなどを用いる発破
工法が採られてきた。しかし、爆破の衝撃により、大き
な振動や騒音が発生して周辺環境に悪影響を及ぼした
り、周辺岩盤の緩みを招くといった問題があった。そこ
で、膨張破砕式の割岩機を用いて静的にトンネルなどを
掘削する工法が採用されるようになってきている。この
工法ではまず、図3に示すように、トンネルなどの切羽
2の外周に沿って、また切羽2を区画する複数の領域の
境界に沿って多数の孔が一部重複して連続削孔され、削
孔列によるスリット状の溝6が形成される。次に、スリ
ット状の溝6によって囲まれた各領域4内に多数の割岩
孔8が形成される。次に、水平方向に並ぶ割岩孔8の列
毎に膨張破砕式の割岩機10が挿入され、それを膨張さ
せることにより各割岩孔8に亀裂を生じさせ、順次下方
又は上方の列の割岩孔8へと破砕を行っていく。このよ
うなスリット状の溝6の形成、およびスリット状の溝6
によって囲まれた領域4の破砕を繰り返すことにより、
トンネルなどが掘り進められる。
に岩盤を掘削する場合、ダイナマイトなどを用いる発破
工法が採られてきた。しかし、爆破の衝撃により、大き
な振動や騒音が発生して周辺環境に悪影響を及ぼした
り、周辺岩盤の緩みを招くといった問題があった。そこ
で、膨張破砕式の割岩機を用いて静的にトンネルなどを
掘削する工法が採用されるようになってきている。この
工法ではまず、図3に示すように、トンネルなどの切羽
2の外周に沿って、また切羽2を区画する複数の領域の
境界に沿って多数の孔が一部重複して連続削孔され、削
孔列によるスリット状の溝6が形成される。次に、スリ
ット状の溝6によって囲まれた各領域4内に多数の割岩
孔8が形成される。次に、水平方向に並ぶ割岩孔8の列
毎に膨張破砕式の割岩機10が挿入され、それを膨張さ
せることにより各割岩孔8に亀裂を生じさせ、順次下方
又は上方の列の割岩孔8へと破砕を行っていく。このよ
うなスリット状の溝6の形成、およびスリット状の溝6
によって囲まれた領域4の破砕を繰り返すことにより、
トンネルなどが掘り進められる。
【0003】この種の膨張破砕式の割岩機10は、特開
平2ー115490号公報や特開平3ー183894号
公報等で公知である。すなわち、例えば、図4(A)、
(B)で示すように、割岩機10は、円筒状に所定の長
さ延在し両端に芯金12、14が取着された弾性膨張体
16と、断面が矩形で細長状に延在し内部に前記弾性膨
張体16が挿入される弾性スリーブ18と、弾性スリー
ブ18の平坦な外面1802毎に配設された複数の載荷
板20等で細長形状に形成されている。そして、割岩機
10は、上述のように割岩孔8に挿入され、岩盤に露出
する割岩機10の弾性膨張体16の端部の芯金12から
加圧用ホース22(図3参照)を介して加圧流体(水)
が各弾性膨張体16の内部に充填され、図5(A)、
(B)で示すように、これにより各弾性膨張体16が膨
張し、弾性スリーブ18を介して各載荷板20を径方向
外方に移動することで岩盤が破砕される。
平2ー115490号公報や特開平3ー183894号
公報等で公知である。すなわち、例えば、図4(A)、
(B)で示すように、割岩機10は、円筒状に所定の長
さ延在し両端に芯金12、14が取着された弾性膨張体
16と、断面が矩形で細長状に延在し内部に前記弾性膨
張体16が挿入される弾性スリーブ18と、弾性スリー
ブ18の平坦な外面1802毎に配設された複数の載荷
板20等で細長形状に形成されている。そして、割岩機
10は、上述のように割岩孔8に挿入され、岩盤に露出
する割岩機10の弾性膨張体16の端部の芯金12から
加圧用ホース22(図3参照)を介して加圧流体(水)
が各弾性膨張体16の内部に充填され、図5(A)、
(B)で示すように、これにより各弾性膨張体16が膨
張し、弾性スリーブ18を介して各載荷板20を径方向
外方に移動することで岩盤が破砕される。
【0004】詳細には、割岩機10の中心にある内径8
mm〜10mmの中空構造の弾性膨張体16に高い流体
圧を加えて膨張させ、これにより割岩機10の外殻をな
す載荷板20が孔壁を押し付けることにより、岩盤に亀
裂Kを発生させ、発生した亀裂Kの開口巾が10mm程
度となるまで弾性膨張体16を膨らませて硬い岩盤を破
砕していた。特に潜在的な目が多い岩盤においては、開
口巾10mm以上の大きな亀裂Kを発生させる必要があ
った。この技術において、割岩機10を円滑に割岩孔8
に挿入するために割岩孔8の内壁802と割岩機10と
の間に数mm程度の空隙Sが必要であり、載荷板20を
内壁802に到達させるためには、この空隙Sの分だ
け、余分に弾性膨張体16を膨張させていた。すなわ
ち、発生させる亀裂Kの開口巾を十分大きくするため
に、高い流体圧により弾性膨張体16の内径が約2倍以
上になるように膨張させる必要があった。
mm〜10mmの中空構造の弾性膨張体16に高い流体
圧を加えて膨張させ、これにより割岩機10の外殻をな
す載荷板20が孔壁を押し付けることにより、岩盤に亀
裂Kを発生させ、発生した亀裂Kの開口巾が10mm程
度となるまで弾性膨張体16を膨らませて硬い岩盤を破
砕していた。特に潜在的な目が多い岩盤においては、開
口巾10mm以上の大きな亀裂Kを発生させる必要があ
った。この技術において、割岩機10を円滑に割岩孔8
に挿入するために割岩孔8の内壁802と割岩機10と
の間に数mm程度の空隙Sが必要であり、載荷板20を
内壁802に到達させるためには、この空隙Sの分だ
け、余分に弾性膨張体16を膨張させていた。すなわ
ち、発生させる亀裂Kの開口巾を十分大きくするため
に、高い流体圧により弾性膨張体16の内径が約2倍以
上になるように膨張させる必要があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、弾性膨張体16
の寿命は、その膨張率に反比例し、100%を超えると
著しく短くなる。従って、従来の岩盤破砕方法では、割
岩孔8の内壁802と割岩機10との間の空隙Sの分だ
け、余分に弾性膨張体16を膨張させる必要があり、こ
の分弾性膨張体の膨張ロスとなり、岩盤の性状によって
は弾性膨張体の膨張率が100パーセント以上となるこ
とが頻繁に生じ、弾性膨張体16の損傷も多く、寿命が
短かくなることがあった。弾性膨張体16の寿命が短い
と割岩機10のコストアップとなる。また、その都度弾
性膨張体16の交換のため作業に中断が生じ、その交換
が頻繁となり作業効率も低下する。本発明は前記事情に
鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、割岩機
の膨張ロスを減少させ、割岩機の寿命を延ばすことによ
り破砕工法のコストダウンを図り、さらに作業効率の改
善を目的としたものである。
の寿命は、その膨張率に反比例し、100%を超えると
著しく短くなる。従って、従来の岩盤破砕方法では、割
岩孔8の内壁802と割岩機10との間の空隙Sの分だ
け、余分に弾性膨張体16を膨張させる必要があり、こ
の分弾性膨張体の膨張ロスとなり、岩盤の性状によって
は弾性膨張体の膨張率が100パーセント以上となるこ
とが頻繁に生じ、弾性膨張体16の損傷も多く、寿命が
短かくなることがあった。弾性膨張体16の寿命が短い
と割岩機10のコストアップとなる。また、その都度弾
性膨張体16の交換のため作業に中断が生じ、その交換
が頻繁となり作業効率も低下する。本発明は前記事情に
鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、割岩機
の膨張ロスを減少させ、割岩機の寿命を延ばすことによ
り破砕工法のコストダウンを図り、さらに作業効率の改
善を目的としたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、岩盤に孔を開け、前記孔に膨張破砕式の
細長形状の割岩機を挿入し、割岩機の内部に加圧流体を
供給し割岩機の断面形状を膨張させて岩盤を破砕するに
際して、前記孔に割岩機を挿入したのち、割岩機の外周
面と孔の内壁との間の空隙に充填材を充填させ、次い
で、割岩機の内部に加圧流体を供給し、前記充填材を介
して割岩機により岩盤を破砕するようにしたことを特徴
とする。また、本発明は、充填材が粒状物であることを
特徴とする。また、本発明は、粒状物が砂であることを
特徴とする。また、本発明は、充填材が硬化性を有する
流動体であり、この流動体が硬化したのち割岩機の内部
に加圧流体を供給することを特徴とする。また、本発明
は、流動体がモルタルであることを特徴とする。
め、本発明は、岩盤に孔を開け、前記孔に膨張破砕式の
細長形状の割岩機を挿入し、割岩機の内部に加圧流体を
供給し割岩機の断面形状を膨張させて岩盤を破砕するに
際して、前記孔に割岩機を挿入したのち、割岩機の外周
面と孔の内壁との間の空隙に充填材を充填させ、次い
で、割岩機の内部に加圧流体を供給し、前記充填材を介
して割岩機により岩盤を破砕するようにしたことを特徴
とする。また、本発明は、充填材が粒状物であることを
特徴とする。また、本発明は、粒状物が砂であることを
特徴とする。また、本発明は、充填材が硬化性を有する
流動体であり、この流動体が硬化したのち割岩機の内部
に加圧流体を供給することを特徴とする。また、本発明
は、流動体がモルタルであることを特徴とする。
【0007】本発明に係る岩盤破砕方法では、充填材を
充填させたのち、加圧流体を割岩機に供給すると、割岩
機の膨張作動が充填材を介してそのまま割岩孔の内壁に
伝達される。
充填させたのち、加圧流体を割岩機に供給すると、割岩
機の膨張作動が充填材を介してそのまま割岩孔の内壁に
伝達される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、トンネルの掘削
に適用した実施例について説明する。図1は本発明に係
る岩盤破砕方法の説明図で(A)は割岩孔8に割岩機1
0を挿入した状態の断面正面図、(B)は同側面図を示
す。まず、従来と同様に、図3に示すように、スリット
状の溝6により切羽2を複数の領域4に区画し、領域4
に多数の割岩孔8を形成する。次に、水平方向に並ぶ割
岩孔8の列のうち、最も上方の列又は下方の列をなす各
割岩孔10に膨張破砕式の割岩機10が挿入される。割
岩機10の割岩孔8への挿入は機械を用いてもよく、手
作業でもよい。割岩機10は、図4(A)、(B)で示
した従来公知のもので、円筒状に所定の長さ延在し両端
に芯金12、14が取着された弾性膨張体16と、断面
が矩形で細長状に延在し内部に前記弾性膨張体16が挿
入される弾性スリーブ18と、弾性スリーブ18の平坦
な外面1802毎に配設された複数の載荷板20等で細
長形状に形成されている。
に適用した実施例について説明する。図1は本発明に係
る岩盤破砕方法の説明図で(A)は割岩孔8に割岩機1
0を挿入した状態の断面正面図、(B)は同側面図を示
す。まず、従来と同様に、図3に示すように、スリット
状の溝6により切羽2を複数の領域4に区画し、領域4
に多数の割岩孔8を形成する。次に、水平方向に並ぶ割
岩孔8の列のうち、最も上方の列又は下方の列をなす各
割岩孔10に膨張破砕式の割岩機10が挿入される。割
岩機10の割岩孔8への挿入は機械を用いてもよく、手
作業でもよい。割岩機10は、図4(A)、(B)で示
した従来公知のもので、円筒状に所定の長さ延在し両端
に芯金12、14が取着された弾性膨張体16と、断面
が矩形で細長状に延在し内部に前記弾性膨張体16が挿
入される弾性スリーブ18と、弾性スリーブ18の平坦
な外面1802毎に配設された複数の載荷板20等で細
長形状に形成されている。
【0009】各割岩孔8に割岩機10が挿入されたなら
ば、次に、図1(A)、(B)で示すように、各割岩孔
8において、割岩機10の外周面と割岩孔8の内壁80
2との間の空隙Sに充填材30を充填させる。この例で
は、充填材30として粒状物である砂を用いた。充填材
30の空隙Sへの充填は、例えば割岩孔8の深さよりも
長い小径のパイプを割岩孔8に挿入し、このパイプの先
端を割岩孔8の奥部に臨ませ、コンプレッサからの圧縮
空気を利用して割岩孔8の奥部から充填させることでな
される。
ば、次に、図1(A)、(B)で示すように、各割岩孔
8において、割岩機10の外周面と割岩孔8の内壁80
2との間の空隙Sに充填材30を充填させる。この例で
は、充填材30として粒状物である砂を用いた。充填材
30の空隙Sへの充填は、例えば割岩孔8の深さよりも
長い小径のパイプを割岩孔8に挿入し、このパイプの先
端を割岩孔8の奥部に臨ませ、コンプレッサからの圧縮
空気を利用して割岩孔8の奥部から充填させることでな
される。
【0010】各割岩孔8において、割岩機10の外周面
と割岩孔8の内壁802との間の空隙Sに充填材30を
充填させたならば、岩盤に露出する割岩機10の弾性膨
張体16の端部の芯金12から加圧用ホース22を介し
て加圧流体(水)を各弾性膨張体16の内部に充填さ
せ、各弾性膨張体16を膨張させる。弾性膨張体16を
膨張させると載荷板20は、弾性膨張体16の半径方向
外方に移動しようとするが、実施例では、割岩機10の
外周面と割岩孔8の内壁802との間の空隙Sが砂で充
填され、空隙Sが塞がれているので、弾性膨張体16の
加圧開始とほぼ同時にこの載荷板20の動きは充填材3
0を介して割岩孔8の内壁802に伝達される。この力
により、図2に示すように、岩盤に亀裂Kが生じ、本実
施例では、従来のような弾性膨張体16の膨張ロスがな
く、弾性膨張体16の加圧開始とほぼ同時に外方に向か
う力が割岩孔8の内壁802に作用するので、弾性膨張
体16の膨張率100%以下で所望の亀裂開口幅とな
り、岩盤が破砕される。
と割岩孔8の内壁802との間の空隙Sに充填材30を
充填させたならば、岩盤に露出する割岩機10の弾性膨
張体16の端部の芯金12から加圧用ホース22を介し
て加圧流体(水)を各弾性膨張体16の内部に充填さ
せ、各弾性膨張体16を膨張させる。弾性膨張体16を
膨張させると載荷板20は、弾性膨張体16の半径方向
外方に移動しようとするが、実施例では、割岩機10の
外周面と割岩孔8の内壁802との間の空隙Sが砂で充
填され、空隙Sが塞がれているので、弾性膨張体16の
加圧開始とほぼ同時にこの載荷板20の動きは充填材3
0を介して割岩孔8の内壁802に伝達される。この力
により、図2に示すように、岩盤に亀裂Kが生じ、本実
施例では、従来のような弾性膨張体16の膨張ロスがな
く、弾性膨張体16の加圧開始とほぼ同時に外方に向か
う力が割岩孔8の内壁802に作用するので、弾性膨張
体16の膨張率100%以下で所望の亀裂開口幅とな
り、岩盤が破砕される。
【0011】岩盤破砕後は、弾性膨張体16の内部の加
圧流体を抜き出し、弾性膨張体16を収縮させる。この
とき、割岩孔8は拡大されているため弾性膨張体16の
収縮により隙間が生じ、割岩機10の抜き出しは円滑に
なされる。尚、割岩機10の抜き出しは、機械を用いて
行なってもよく、あるいは、手作業により行なってもよ
い。割岩機10を抜き出し後は、前記と同様に、下方又
は上方の列の各割岩孔8へ割岩機10を挿入して前記と
同様な作業を繰り返し、岩盤が破砕されていく。
圧流体を抜き出し、弾性膨張体16を収縮させる。この
とき、割岩孔8は拡大されているため弾性膨張体16の
収縮により隙間が生じ、割岩機10の抜き出しは円滑に
なされる。尚、割岩機10の抜き出しは、機械を用いて
行なってもよく、あるいは、手作業により行なってもよ
い。割岩機10を抜き出し後は、前記と同様に、下方又
は上方の列の各割岩孔8へ割岩機10を挿入して前記と
同様な作業を繰り返し、岩盤が破砕されていく。
【0012】本実施例によれば、弾性膨張体16の膨張
ロスがなく、弾性膨張体16の膨張率100%以下での
岩盤破砕が可能となり、従って、弾性膨張体16の耐久
性を高めることができ、これにより割岩機10のコスト
ダウンを図れ、また、弾性膨張体16の交換作業の回数
を減少させ、作業効率を高めることが可能となる。ま
た、割岩機10の外周面と割岩孔8の内壁802との間
の空隙Sを充填材30で充填したのち、弾性膨張体16
を膨張させるので、割岩機10の外周面と割岩孔8の内
壁802との間の空隙Sの大小が弾性膨張体16の膨張
率へ与える影響は比較的少ない。従って、割岩孔8に対
して割岩機10の直径を小さくでき、このように割岩機
10を製作することで、割岩機10の割岩孔8への挿入
をより円滑に行なう上で有利となる。
ロスがなく、弾性膨張体16の膨張率100%以下での
岩盤破砕が可能となり、従って、弾性膨張体16の耐久
性を高めることができ、これにより割岩機10のコスト
ダウンを図れ、また、弾性膨張体16の交換作業の回数
を減少させ、作業効率を高めることが可能となる。ま
た、割岩機10の外周面と割岩孔8の内壁802との間
の空隙Sを充填材30で充填したのち、弾性膨張体16
を膨張させるので、割岩機10の外周面と割岩孔8の内
壁802との間の空隙Sの大小が弾性膨張体16の膨張
率へ与える影響は比較的少ない。従って、割岩孔8に対
して割岩機10の直径を小さくでき、このように割岩機
10を製作することで、割岩機10の割岩孔8への挿入
をより円滑に行なう上で有利となる。
【0013】尚、実施例では充填材30として砂を用い
た場合について説明したが、充填材30としは砂と同様
な各種の粒状物を用いることが可能である。また、充填
材30として粒状物の他にも、モルタル等のような硬化
性を有する流動体を用いてもよい。このような流動体を
用いた場合には、流動体が硬化したのち、弾性膨張体1
6を膨張させ岩盤の破砕を行なう。また、モルタル等の
ような硬化性を有する流動体を用いた場合、流動体が固
化して割岩機10の外周、例えば、載荷板20等に付着
することも考えられるが、このような場合には、載荷板
20等に剥離剤を予め塗布しておけばよい。また、割岩
機10は実施例で用いた割岩機10に限定されず、その
断面形状を膨張させて岩盤を破砕する種々の割岩機10
に広く適用される。
た場合について説明したが、充填材30としは砂と同様
な各種の粒状物を用いることが可能である。また、充填
材30として粒状物の他にも、モルタル等のような硬化
性を有する流動体を用いてもよい。このような流動体を
用いた場合には、流動体が硬化したのち、弾性膨張体1
6を膨張させ岩盤の破砕を行なう。また、モルタル等の
ような硬化性を有する流動体を用いた場合、流動体が固
化して割岩機10の外周、例えば、載荷板20等に付着
することも考えられるが、このような場合には、載荷板
20等に剥離剤を予め塗布しておけばよい。また、割岩
機10は実施例で用いた割岩機10に限定されず、その
断面形状を膨張させて岩盤を破砕する種々の割岩機10
に広く適用される。
【0014】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明
は、岩盤に孔を開け、前記孔に膨張破砕式の細長形状の
割岩機を挿入し、割岩機の内部に加圧流体を供給し割岩
機の断面形状を膨張させて岩盤を破砕するに際して、前
記孔に割岩機を挿入したのち、割岩機の外周面と孔の内
壁との間の空隙に充填材を充填させ、次いで、割岩機の
内部に加圧流体を供給し、前記充填材を介して割岩機に
より岩盤を破砕するようにした。そのため、割岩機の膨
張ロスを減少させ、これにより割岩機の耐久性を高めて
割岩機のコストダウン、破砕工法のコストダウンを図
り、割岩機の交換作業の回数を減少させ、作業効率を高
めることが可能となる。
は、岩盤に孔を開け、前記孔に膨張破砕式の細長形状の
割岩機を挿入し、割岩機の内部に加圧流体を供給し割岩
機の断面形状を膨張させて岩盤を破砕するに際して、前
記孔に割岩機を挿入したのち、割岩機の外周面と孔の内
壁との間の空隙に充填材を充填させ、次いで、割岩機の
内部に加圧流体を供給し、前記充填材を介して割岩機に
より岩盤を破砕するようにした。そのため、割岩機の膨
張ロスを減少させ、これにより割岩機の耐久性を高めて
割岩機のコストダウン、破砕工法のコストダウンを図
り、割岩機の交換作業の回数を減少させ、作業効率を高
めることが可能となる。
【図1】本発明に係る岩盤破砕方法の説明図で(A)は
割岩孔に割岩機を挿入した状態の断面正面図、(B)は
同側面図である。
割岩孔に割岩機を挿入した状態の断面正面図、(B)は
同側面図である。
【図2】本発明に係る岩盤破砕方法の説明図で(A)は
割岩孔に割岩機を挿入し膨張させた状態の断面正面図、
(B)は同側面図である。
割岩孔に割岩機を挿入し膨張させた状態の断面正面図、
(B)は同側面図である。
【図3】切羽の岩盤を破砕する説明図である。
【図4】従来の岩盤破砕方法の説明図で(A)は割岩孔
に割岩機を挿入した状態の断面正面図、(B)は同側面
図である。
に割岩機を挿入した状態の断面正面図、(B)は同側面
図である。
【図5】従来の岩盤破砕方法の説明図で(A)は割岩孔
に割岩機を挿入し膨張させた状態の断面正面図、(B)
は同側面図である。
に割岩機を挿入し膨張させた状態の断面正面図、(B)
は同側面図である。
8 割岩孔 10 割岩機 16 弾性膨張体 18 弾性スリーブ 20 載荷板 30 充填材 S 空隙
Claims (5)
- 【請求項1】 岩盤に孔を開け、 前記孔に膨張破砕式の細長形状の割岩機を挿入し、 割岩機の内部に加圧流体を供給し割岩機の断面形状を膨
張させて岩盤を破砕するに際して、 前記孔に割岩機を挿入したのち、割岩機の外周面と孔の
内壁との間の空隙に充填材を充填させ、 次いで、割岩機の内部に加圧流体を供給し、前記充填材
を介して割岩機により岩盤を破砕するようにした、 ことを特徴とする岩盤破砕方法。 - 【請求項2】 前記充填材は粒状物である請求項1記載
の岩盤破砕方法。 - 【請求項3】 前記粒状物は砂である請求項2記載の岩
盤破砕方法。 - 【請求項4】 前記充填材は硬化性を有する流動体であ
り、この流動体が硬化したのち割岩機の内部に加圧流体
を供給する請求項1記載の岩盤破砕方法。 - 【請求項5】 前記流動体はモルタルである請求項4記
載の岩盤破砕方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23858496A JPH1061370A (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | 岩盤破砕方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23858496A JPH1061370A (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | 岩盤破砕方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1061370A true JPH1061370A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=17032381
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23858496A Pending JPH1061370A (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | 岩盤破砕方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1061370A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013141775A1 (en) * | 2012-03-22 | 2013-09-26 | Emstone Ab | Method for breaking solid materials |
JP2015113590A (ja) * | 2013-12-10 | 2015-06-22 | 戸田建設株式会社 | 塊状硬化物の破壊方法 |
-
1996
- 1996-08-20 JP JP23858496A patent/JPH1061370A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013141775A1 (en) * | 2012-03-22 | 2013-09-26 | Emstone Ab | Method for breaking solid materials |
JP2015113590A (ja) * | 2013-12-10 | 2015-06-22 | 戸田建設株式会社 | 塊状硬化物の破壊方法 |
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