JPH1060657A - マイクロ波励起プラズマ処理装置 - Google Patents

マイクロ波励起プラズマ処理装置

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JPH1060657A
JPH1060657A JP8296727A JP29672796A JPH1060657A JP H1060657 A JPH1060657 A JP H1060657A JP 8296727 A JP8296727 A JP 8296727A JP 29672796 A JP29672796 A JP 29672796A JP H1060657 A JPH1060657 A JP H1060657A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速プロセスを行うために大パワーのマイク
ロ波を投入しても少量の冷却用ガスの供給により誘電体
窓の熱破壊を防止することが可能なマイクロ波励起プラ
ズマ処理装置を提供するものである。 【解決手段】 プラズマ生成室24および処理室25を
有する反応容器22と、前記プラズマ生成室24内に処
理ガスを供給するためのガス供給管26と、前記反応容
器22の開口部に上面が前記反応容器22の上壁面から
下方に位置するように配置された誘電体窓30と、前記
反応容器22の上に前記誘電体窓30に対して所望の隙
間をあけて配置され、マイクロ波導入口34を有する天
板31と、前記天板31に配置された下面が開口された
矩形状の導波管35と、前記天板31に設けられ冷却用
ガスを導入するためのガス導入部36a,36bと、前
記導波管に設けられたガス排出部とを具備したことを特
徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置や液晶
基板等の製造におけるエッチングやアッシングに用いら
れるマイクロ波励起プラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のマイクロ波励起プラズマ処理装置
としては、図19に示す構造のものが知られている。反
応容器1は、上面が開口され、かつ水平方向に配置した
メッシュ状パンチドメタルからなる拡散板2により例え
ば円筒形のプラズマ生成室3と処理室4とに上下に区画
されている。ガス供給管5は、反応容器1上部のプラズ
マ生成室3の側壁に形成されている。回転軸6が下面に
取り付けられたウェハホルダ7は、処理室4内に回転自
在に配置されている。排気管8は、処理室4が形成され
た反応容器1底部に取り付けられ、かつ排気管8の他端
には真空ポンプのような排気系(図示せず)が連結され
ている。
【0003】例えば石英ガラスからなる円板状の誘電体
窓9は、反応容器1の開口部10周辺にその上面が反応
容器1の最上部と面一になるように配置されている。マ
イクロ波が導入される矩形状の導波管11は、誘電体窓
9を含む反応容器1の上壁部に配置され、かつ誘電体窓
9に対向する底板部分にはマイクロ波導入口12が開口
されている。
【0004】上述した従来のマイクロ波励起プラズマ処
理装置によりウェハ上のレジストパターンを除去(アッ
シング)する方法を説明する。まず、反応容器1の処理
室4内のホルダ7上にレジストパターンが表面に形成さ
れたウェハ13を設置し、図示しない真空ポンプを作動
して反応容器1内のガスを排気管8を通して排気する。
一方では、処理ガス例えば酸素ガスをガス供給管5を通
して反応容器1上部のプラズマ生成室3に供給する。反
応容器1内が所定の圧力になった時点でマイクロ波14
を導波管11内に導入することによって、反応容器1の
プラズマ生成室3にプラズマ15が発生する。発生した
プラズマ15は、拡散板2の開口を通して処理室4に導
入され、プラズマ中の活性な酸素原子が処理室4内のホ
ルダ7上に設置されたウェハ13表面のレジストパター
ンと反応することにより剥離する、いわゆるアッシング
がなされる。
【0005】従来のマイクロ波励起プラズマ処理装置で
は、誘電体窓9の熱は自然冷却により放熱されている。
しかしながら、導波管11に導入されるマイクロ波14
のパワーが強くなると、プラズマ生成室3で発生したプ
ラズマ15からの熱により誘電体窓9の温度が400℃
位まで上昇するため、誘電体窓9が熱破壊を起こす恐れ
があった。
【0006】特開昭63−130784号公報には、前
述した誘電体窓の熱破壊を防止するために図20に示す
ように矩形状の導波管11の上部に空気供給管16を設
けた構造のマイクロ波励起プラズマ処理装置が開示され
ている。このようなプラズマ処理装置において、空気を
供給管16を通して導波管11から誘電体窓9に吹き付
けることにより、プラズマ15の発生に伴って加熱され
た前記誘電体窓9が強制的に冷却できる。しかしなが
ら、図18に示す構造のマイクロ波励起プラズマ処理装
置において誘電体窓9の熱破壊を防止するためには莫大
な量の空気を供給管16を通して誘電体窓9に吹き付け
る必要がある。例えば直径240mmの誘電体窓9を有
するマイクロ波処理装置において、導波管11に1kW
のマイクロ波を導入してプラズマ生成室3にプラズマ1
5を発生させた場合、誘電体窓9の熱破壊を防止するた
めには空気を供給管16から200Nl/min以上の
流量で誘電体窓9に吹き付ける必要があり、実用性に乏
しいという問題があった。また、導波管11内への多大
な空気の供給により、導波管11に導入されるマイクロ
波14によるプラズマ発生の効率も低下する問題があっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高速プロセ
スを行うために大パワーのマイクロ波を投入しても少量
の冷却用ガスの供給により誘電体窓の熱破壊を防止する
ことが可能なマイクロ波励起プラズマ処理装置を提供し
ようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係わるマイクロ
波励起プラズマ処理装置において、請求項1記載の発明
は、上面が開口され、プラズマを生成するプラズマ生成
室と、このプラズマ生成室の下方に形成された被処理部
材が配置される処理室を有する反応容器と、前記プラズ
マ生成室内に処理ガスを供給するためのガス供給管と、
前記反応容器の開口部を封止する誘電体窓と、前記反応
容器上に前記誘電体窓に対して所望の隙間をあけて配置
されたマイクロ波導入口を有する天板と、前記天板上に
配置された導波管と、前記天板に設けられ、マイクロ波
導入による発熱を冷却する冷却手段と、を具備したこと
を特徴としている。
【0009】請求項2記載の発明は、上面が開口され、
プラズマを生成するプラズマ生成室と、このプラズマ生
成室の下方に形成された被処理部材が配置される処理室
を有する反応容器と、前記プラズマ生成室内に処理ガス
を供給するためのガス供給管と、前記反応容器の開口部
を封止する誘電体窓と、前記反応容器上に前記誘電体窓
に対して所望の隙間をあけて配置されたマイクロ波導入
口を有する天板と、前記天板上に配置された導波管と、
前記天板に設けられ、前記誘電体窓と前記天板との間に
冷却用ガスを導入するためのガス導入部と、前記導波管
に設けられたガス排出部と、を具備したことを特徴とし
ている。
【0010】請求項3記載の発明は、前記誘電体窓と前
記天板の間に仕切部材を配置して帯状の冷却用ガス流路
を形成したことを特徴とする請求項1または請求項2記
載のマイクロ波励起プラズマ処理装置である。
【0011】請求項4記載の発明は、前記ガス導入部
は、前記誘電体窓の径方向外周側に冷却用ガスを導入で
きる位置に複数設け、かつ前記ガス導入部と連通する前
記冷却用ガス流路を冷却用ガスを導入できる位置に前記
誘電体窓の径方向外周から中心部に向けて渦巻状に配置
したことを特徴とする請求項3記載のマイクロ波励起プ
ラズマ処理装置である。
【0012】請求項5記載の発明は、前記帯状の冷却用
ガス流路の途中に温度制御部または減圧部を設けたこと
を特徴とする請求項3または4項記載のマイクロ波励起
プラズマ処理装置。
【0013】請求項6記載の発明は、前記天板には、天
板を冷却する冷却用液体をこの天板内部に流通させる冷
却用液体流通手段が設けられたことを特徴とする請求項
1ないし請求項5のいずれか一に記載のマイクロ波励起
プラズマ処理装置である。
【0014】請求項7記載の発明は、前記導波管の内壁
側近傍位置にそれぞれ設けられたスリット状の一対のマ
イクロ波導入口と、前記天板内部に設けられ、かつ前記
一対のスリット間に位置するように設けられた空間部
と、一端が前記空間部に連通し、他端から冷却用ガスが
供給される冷却用ガス流路と、前記空間部と、前記天板
と前記誘電体窓の間に冷却用ガスを供給する導入孔と、
を具備したことを特徴とする請求項2ないし請求項6の
いずれか一に記載のマイクロ波励起プラズマ処理装置で
ある。
【0015】請求項8記載の発明は、前記冷却用ガス導
入孔は前記天板の中央付近が他の部分よりも密に形成さ
れていることを特徴とする請求項7に記載のマイクロ波
励起プラズマ処理装置である。
【0016】前記誘電体窓の材料であるマイクロ波透過
性セラミックとしては、例えば石英、アルミナ、窒化ア
ルミニウム等を用いることができる。前記冷却用ガスと
しては、例えば室温の空気、窒素、ヘリウム、アルゴ
ン、ネオンまたは室温以下に冷却した空気、窒素、ヘリ
ウム、アルゴン、ネオン等を用いることができる。
【0017】このような本発明に係わるマイクロ波励起
プラズマ処理装置において、請求項1の発明によると、
前記天板にはマイクロ波導入による発熱を冷却する冷却
手段が設けられたため、マイクロ波の導入によって発生
した発熱を効果的に冷却することが可能となる。
【0018】請求項2の発明によると、前記導波管にマ
イクロ波を導入して前記反応容器のプラズマ生成室にプ
ラズマを発生させる際、前記天板に設けられたガス導入
部から冷却用ガス、例えば空気を導入することにより前
記誘電体窓上面と前記天板下面との間の隙間を通して前
記導波管内に導入されるため、空気自身の冷却および断
面積の小さい隙間への空気の流れによる前記誘電体窓か
ら、前記天板への熱伝達の増加により前記プラズマの発
生に伴もなって加熱された前記誘電体窓を効果的に冷却
することができる。
【0019】すなわち、2枚の平行な板の間に空気が流
れると、それら板間の熱伝達率は次式(1)で表され
る。ただし、空気の流れは層流である。 Nu=0.332Re0.500 Pr0.333 …(1) Nu:ヌセルト数 Re:レイノズル数 Pr:プラントル数(空気の場合;約0.71) ただし、 Nu=αh/λ …(2) α:熱伝達率 h:板間の距離 λ:空気の熱伝達率(0.0247[W/mK]) Re=wh/ν …(3) w:流速 ν:空気の動粘性率(0.156×10-4[m2 /sec
]) 前記式(1)〜(3)により熱伝達率(α)は、次式
(4)で表される。
【0020】 α=1.87×(w/h)0.500 …(4) 前記式(4)から前記誘電体窓上面と前記天板下面との
間の隙間に導入する空気の流速(w)を増やし、かつ隙
間の距離(h)を短くすることにより、前記誘電体窓か
ら前記天板への熱伝達率(α)を増加させることが可能
になり、前記誘電体窓を効率よく冷却することが可能に
なる。
【0021】したがって、本発明に係わるマイクロ波励
起プラズマ処理装置は前述した図18に示す従来のプラ
ズマ処理装置に比べて極めて少ない空気の供給量で前記
誘電体窓の熱破壊を効果的に防止することができる。
【0022】請求項3の発明によると、前記誘電体窓上
面と前記天板下面の間に仕切り部材を配置して帯状の冷
却用ガス流路が形成されたため、前記誘電体窓の冷却を
一層効率良く行うことができる。
【0023】請求項4の発明によると、前記ガス導入部
は、前記天板に前記誘電体窓の周辺部に位置するように
複数設けられ、かつ前記ガス導入部と連通する前記冷却
用ガス流路が前記誘電体窓の周辺部から中心部に向けて
渦巻状に配置されたため、加圧破損の許容圧力低い前記
誘電体窓の中心付近へのガス圧力を低減できるため、前
記誘電体窓をより効率よく冷却することができると共に
前記誘電体窓の加圧破損を防止することが可能になる。
【0024】請求項5の発明によると、前記帯状の冷却
用ガス流路の途中にバイパス管を介して温度制御部材ま
たは減圧部材が連結されたため、加圧破損の許容圧力低
い前記誘電体窓の中心付近へのガス圧力を低減化を用意
に行うことが可能になり、前記誘電体窓をより効率よく
冷却することができると共に前記誘電体窓の加圧破損を
防止することが可能になる。
【0025】請求項6の発明によると、前記天板には天
板を冷却する冷却用液体をこの天板内部に流通させる冷
却用液体流通手段が設けられたため、天板(導波管)が
この冷却用液体流通手段内部を流れる冷却用液体によっ
て効率的に冷却することが可能となる。そのため、この
天板の冷却によって、同様に天板に設けられたガス導入
部を流通する冷却用ガスをも冷却することが可能とな
り、よってこのガス導入部を流通する冷却用ガスの流量
を減少させることも可能となる。
【0026】請求項7の発明によると、一対のスリット
状のマイクロ波導入口が設けられ、前記一対のスリット
間に空間部が設けられ、さらに冷却ガスを流通させる冷
却用ガス流路および前記天板と前記誘電体窓の間に冷却
用ガスを供給する導入孔が設けられたため、冷却用ガス
が導入孔によって前記天板と前記誘電体窓との間に導入
され、この間の部分を通過してスリット状のマイクロ波
導入口より排出される。よって冷却用ガスが流通するた
めのガス流路が形成され、プラズマの発生によって加熱
された誘電体窓の放熱を効率良く行うことができる。
【0027】請求項8の発明によると、前記導入孔は前
記天板の中央付近が他の部分よりも密に形成されている
ため、誘電体窓の冷却をより一層効率的に行うことが可
能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態1のマイ
クロ波励起プラズマ処理装置を示す断面図、図2は図1
の要部断面図、図3は図1の処理装置の分解斜視図、図
4は図1の誘電体窓上面と天板下面の隙間を流れる空気
の状態を説明するための平面図である。上部が開口さ
れ、側壁上部に階段状の段差部21を有する反応容器2
2内は、水平方向に配置したメッシュ状パンチドメタル
からなる拡散板23によりプラズマ生成室24と処理室
25とに上下に区画されている。反応ガスの供給管26
は、反応容器22上部のプラズマ生成室24の側壁に形
成されている。回転軸27が下面に取り付けられたウェ
ハホルダ28は、処理室25内に回転自在に配置されて
いる。ガス排気管29は、処理室25が形成された反応
容器22底部に取り付けられ、かつ排気管29の他端に
は真空ポンプのような排気系(図示せず)が連結されて
いる。
【0029】マイクロ波透過性セラミック、例えば石英
ガラスからなる誘電体窓30は、反応容器22の側壁上
部の段差部21にその上面が側壁最上部より下方に位置
するように取り付けられている。天板31は、反応容器
22上に誘電体窓に対して所望の隙間をあけて配置され
ている。天板31は、誘電体窓30と対向する本体部3
2およびこの本体部32を一方向に横切るように延出し
た延出部33a、33bを有する形状をなすと共に本体
部32にマイクロ波導入口34が開口されている。底部
部分が開口した矩形状をなし、マイクロ波が導入される
導波管35は、天板31の本体部32および延出部33
a、33b上に配置されている。2つの冷却用ガス導入
部36a、36bは、図2に示すように天板31の本体
部32の導波管35を挟む位置に対称的に設けられてい
る。ガス排出部37は、誘電体窓30の中心付近と対向
する導波管35上壁に設けられている。
【0030】次に、前述したマイクロ波励起プラズマ処
理装置の作用をレジストパターンが表面に形成されたウ
ェハのアッシングを例にして説明する。まず、反応容器
22の処理室25内のホルダ28上にレジストパターン
が表面に形成されたウェハ38をレジストパターンが上
方を向くように設置する。図示しない真空ポンプを作動
して反応容器22内のガスを排気管29を通して排気す
る。一方、処理ガス例えば酸素ガスを供給管26を通し
て反応容器22上部のプラズマ生成室24に供給する。
反応容器22内が処理ガスにより所定の圧力になった時
点でマイクロ波39を導波管35内に導入することによ
って、マイクロ波39は天板31のマイクロ波導入口3
4から誘電体窓30を通して反応容器22の酸素ガスが
供給されたプラズマ生成室24に導入され、ここでプラ
ズマ40を発生する。発生したプラズマ40は、拡散板
23の開口を通して処理室25に導入され、プラズマ4
0中の活性な酸素原子が処理室25内のホルダ28上に
設置されたウェハ38表面のレジストパターンと反応す
ることにより剥離する、いわゆるアッシングがなされ
る。
【0031】前述したプラズマを利用したアッシングに
際し、冷却用ガス例えば空気を天板31に取り付けられ
た2つのガス導入部36a、36bから導入すると、空
気は図2および図4に示すように誘電体窓30上面と天
板31下面の隙間を通り、さらに天板31に開口したマ
イクロ波導入口34を通して導波管35上壁に設けられ
たガス排出部37から排出される。このような空気の導
入によって、空気自身による冷却および断面積の小さい
隙間への空気の流れにより前述した熱伝達の式(4)の
関係から誘電体窓30から天板31への熱伝達が増加さ
れるため前記プラズマ40の発生に伴なって加熱された
誘電体窓30を効果的に冷却することができる。したが
って、図18で説明した従来のマイクロ波励起プラズマ
処理装置に比べて少ない空気量によりプラズマ40によ
り加熱された誘電体窓30を冷却して熱破壊を防止する
ことができる。
【0032】また、隙間を通過した空気は導波管35内
にも導入されるために導波管35自体も冷却することが
可能になる。 (実施の形態2)図5は、本発明の実施の形態2に係わ
るマイクロ波励起プラズマ処理装置において天板と誘電
体窓の間の隙間に蛇行した帯状の冷却用ガス流路を形成
した状態を示す平面図、図6は図5の要部拡大断面図で
ある。なお、前述した図1〜図4と同様な部材は同符号
を付して説明を省略する。
【0033】このマイクロ波励起プラズマ処理装置は、
誘電体窓30上面と天板31下面の間の隙間に耐熱性樹
脂、例えばポリテトロフルオロエチレンからなる断面円
柱状の2つの仕切部材41を蛇行して配置することによ
り前記誘電体窓30上面、天板31下面および2つの仕
切部材41で囲まれた2組の帯状をなす冷却用ガス流路
42a、42bが形成されている。天板31の下面に
は、仕切部材41が埋め込まれる凹部43が蛇行して形
成されている。また、各冷却用ガス流路42a、42b
の一端は誘電体窓30の外周に対応する天板31部分に
対称的に取り付けられたガス導入部36a、36bに連
通し、他端は天板31のマイクロ波導入口34の対向す
る周辺に位置する。
【0034】このような実施の形態2のマイクロ波励起
プラズマ処理装置において、誘電体窓30上面、天板3
1下面および2つの仕切部材41で囲まれた2組の帯状
をなす冷却用ガス流路42a、42bが形成されている
ため、冷却用ガス例えば空気を天板31に取り付けられ
た2つのガス導入部36a、36bから導入すると、前
記空気は図5に示すように誘電体窓30上面と天板31
下面の隙間に形成した冷却用ガス流路42a、42bを
通り、さらに天板31に開口したマイクロ波導入口34
を通して導波管35上壁に取り付けられたガス排出部
(図示せず)から排出される。このような空気の導入に
よって、前述した図1〜図4で説明した実施の形態1の
処理装置に比べて冷却用ガス流路の断面積を小さくでき
るため、空気の流速を大きくでき、前述した熱伝達の式
(4)の関係から誘電体窓30から天板31への熱伝達
を増大でき、プラズマの発生に伴なって加熱された誘電
体窓30をより効果的に冷却することができる。また、
流速を同等にした場合には空気の流量を少なくすること
が可能になる。さらに誘電体窓30の領域における冷却
用流路の幅(断面積)を小さくしたり、また流路を密に
することによって誘電体窓30からの放熱量(熱伝達
量)を大きくすることが可能になる。
【0035】(実施の形態3)図7は、本発明の実施の
形態3に係わるマイクロ波励起プラズマ処理装置におい
て、天板と誘電体窓の間の隙間に渦巻状の冷却ガス用流
路を形成した状態を示す平面図である。
【0036】このマイクロ波励起プラズマ処理装置は、
誘電体窓30上面と天板31下面の間の隙間に耐熱性樹
脂、例えばポリテトロフルオロエチレンからなる断面円
柱状の2つの仕切部材41を誘電体窓30の外周から中
心に向かって渦巻状に配置することにより誘電体窓30
上面、天板31下面および2つの仕切部材41で囲まれ
た2組の帯状をなす冷却用ガス流路43a、43bが形
成されている。各冷却用ガス流路43a、43bの一端
は誘電体窓30の外周に対応する天板31部分に対称的
に取り付けられたガス導入部36a、36bに連通し、
他端は天板31のマイクロ波導入口34の対向する周辺
に位置する。
【0037】このような実施の形態3のマイクロ波励起
プラズマ処理装置において、誘電体窓30上面、天板3
1下面および2つの仕切部材41で囲まれた2組の帯状
をなす冷却用ガス流路43a、43bが形成されている
ため、冷却用ガス例えば空気を天板31に取り付けられ
た2つのガス導入部36a、36bに導入すると、空気
は図7に示すように誘電体窓30上面と天板31下面の
隙間に形成した渦巻状の冷却用ガス流路43a、43b
を通り、さらに天板31に開口したマイクロ波導入口3
4を通して導波管35上壁に取り付けられたガス排出部
(図示せず)から排出される。このような構造の冷却用
ガス流路43a、43bへの空気の導入によって、前述
した図1〜図4で説明した実施の形態1の処理装置に比
べて冷却用ガス流路の断面積を小さくできるため、空気
の流速を大きくでき、前述した熱伝達の式(4)の関係
から誘電体窓30から天板31への熱伝達を増大でき、
プラズマの発生に伴なって加熱された誘電体窓30をよ
り効果的に冷却することができる。
【0038】また、前記空気の導入による誘電体窓30
への加圧により機械的な破損を防止することが可能であ
る。すなわち、ガス流路におけるガスの圧力は図8に示
すように導入口ほど高く、出口での圧力はほぼ1気圧に
なる。誘電体窓30の加圧破損による許容圧力は、その
周辺部で高く、中心部ほど低くなる。したがって、図7
に示すように2組の冷却用ガス流路43a、43bを誘
電体窓30上面と天板31下面の隙間に誘電体窓30の
外周から中心に向かって渦巻状に配置する、つまり許容
圧力の高い誘電体窓30の外周部に圧力の高い空気が導
入され、許容圧力の低い誘電体窓30の中心付近に圧力
の低い空気が導入される構造にすることによって、誘電
体窓30が空気の加圧力により機械的に破損されるのを
防止することが可能になる。
【0039】なお、前述した図7の渦巻状の冷却用ガス
流路において、図9の(a)に示すように流路43に括
れ部44を所望の間隔をあけて設けたり、同図(b)に
示すように流路43に堰45を所望の間隔をあけて互い
違いに設けて空気の流れ46を蛇行させたりすることに
よって、空気の加圧力を徐々に低減することが可能にな
る。
【0040】(実施の形態4)図10は、本発明の実施
の形態4に係わるマイクロ波励起プラズマ処理装置にお
いて天板と誘電体窓の間の隙間に渦巻状の冷却ガス用流
路を形成し、かつ減圧部材を付設した状態を示す平面
図、図11は図10の要部断面図である。
【0041】このマイクロ波励起プラズマ処理装置は、
誘電体窓30上面と天板31下面の間の隙間に耐熱性樹
脂、例えばポリテトロフルオロエチレンからなる断面円
柱状の2つの仕切部材41を誘電体窓30の外周から中
心に向かって渦巻状に配置することにより誘電体窓30
上面、天板31下面および2つの仕切部材41で囲まれ
た2組の帯状をなす冷却用ガス流路43a、43bが形
成されている。各冷却用ガス流路43a、43bの一端
は誘電体窓30の外周に対応する天板31部分に対称的
に取り付けられたガス導入部36a、36bに連通し、
他端は天板31のマイクロ波導入口34の対向する周辺
に位置する。減圧部材47a、47bは、冷却用ガス流
路43a、43bの途中にバイパス管48a、48bを
介して連結されている。
【0042】このような実施の形態4のマイクロ波励起
プラズマ処理装置において、誘電体窓30上面、天板3
1下面および2つの仕切部材41で囲まれた2組の帯状
をなす冷却用ガス流路43a、43bが形成されている
ため、冷却用ガス例えば空気を天板31に取り付けられ
た2つのガス導入部36a、36bから導入すると、空
気は図10に示すように誘電体窓30上面と天板31下
面の隙間に形成した渦巻状の冷却用ガス流路43a、4
3bを通り、さらに天板31に開口したマイクロ波導入
口34を通して導波管35上壁に取り付けられたガス排
出部(図示せず)から排出される。このような構造の冷
却用ガス流路43a、43bへの空気の導入によって、
前述した図1〜図4で説明した実施の形態1の処理装置
に比べて冷却用ガス流路の断面積を小さくできるため、
空気の流速を大きくでき、前述した熱伝達の式(4)の
関係から誘電体窓30から天板31への熱伝達を増大で
き、プラズマの発生に伴なって加熱された誘電体窓30
をより効果的に冷却することができる。
【0043】また、流路43a、43bへの空気の導入
において、流路43a、43bを流れる空気をバイパス
管48a、48bを介して減圧部材47a、47bに導
入し、圧力を低減した空気をバイパス管48a、48b
を通して流路43a、43bにそれぞれ戻すことによっ
て、加圧破損による許容圧力よる低い誘電体窓30の中
心付近に圧力の低い空気を導入できるため、誘電体窓3
0への加圧により機械的な破損を防止することが可能で
ある。
【0044】なお、前記実施の形態4において減圧部材
の代わりに温度制御部材を設けても同様な効果を達成す
ることが可能になる。 (実施の形態5)図12は、本発明の実施の形態5に係
わるマイクロ波励起プラズマ処理装置を示す断面図であ
り、図13は同実施の形態のマイクロ波励起プラズマ処
理装置の平面図、図14は同実施の形態のマイクロ波励
起プラズマ処理装置の要部拡大断面図である。
【0045】このマイクロ波励起プラズマ処理装置で
は、天板31と誘電体窓30の間が所定の隙間を有する
隙間部49に形成されている。また、マイクロ波を導入
する部分が一対のスロットアンテナ50,50に形成さ
れている。スロットアンテナ50,50は、導波管35
内部の天板31に形成されている。スロットアンテナ5
0,50は、導波管35側壁付近に設けられ、またマイ
クロ波の伝達性を良好とするために、導波管35端部壁
に向かう所定位置で幅が若干狭くなる対称な長方形状と
なっている。
【0046】スロットアンテナ50,50を有するマイ
クロ波励起プラズマ処理装置には、天板31内部に冷却
用ガスを流通させる冷却用ガス流路51が形成され、こ
の冷却用ガス流路51の一端部であるガス導入口51a
が冷却用ガスの導入のための入り口となっている。前記
ガス導入口51aには、ガス供給管52が天板31の上
方から接続されている。
【0047】ガス導入口51aは、天板31の導波管3
5の外方側に位置している。この外方側から、天板31
の外周に沿うように冷却用ガス流路51が形成されてお
り、スロットアンテナ50,50の間に設けられた幅広
な空間部53へと接続されている。空間部53は冷却用
ガス流路51と同様に天板31の内部に形成されてマイ
クロ波の進行方向に沿って長方となるように形成されて
いる。
【0048】空間部53の下面には、冷却用ガスを隙間
部49に導入する導入孔54…が複数個形成されてい
る。導入孔54…は、本実施の形態では天板31の中心
部分に多く形成された構成となっている。この導入孔5
4…から冷却用ガスが隙間部49に導入され、誘電体窓
30を冷却した後にスロットアンテナ50,50から導
波管35に向かって流入する。
【0049】導波管35上壁には、冷却用ガスを排気す
るガス排気孔55が形成されている。なお、ガス排気孔
55は、図示しないガス排気管に一端が接続されたもの
でもよく、この場合は吸引手段の連結によって冷却用ガ
スを外方へ排出するものとしてもよい。
【0050】このような実施の形態5のマイクロ波励起
プラズマ処理装置において、ガス供給管52により冷却
用ガス流路51および空間部53に冷却用ガスが流通
し、この冷却用ガスが導入孔54を通過して隙間部49
に導入される。隙間部49に導入された冷却用ガスは、
誘電体窓30の冷却を行って、前記スロットアンテナ5
0,50から導波管35内部に排出される。
【0051】導波管35内部に排出された冷却用ガス
は、この上部に設けられたガス排気孔55により導波管
35外部へ吸引排気されるものとなっている。このよう
な実施の形態5のマイクロ波励起プラズマ処理装置で
は、冷却用ガスを隙間部49に導入するための、冷却用
ガス流路51および空間部53が形成され、さらに誘電
体窓30上面および天板31下面で囲まれた隙間部49
が形成されたために、冷却用ガスが導入孔54より隙間
部49に導入されてこの隙間部49を通過してスロット
アンテナ50,50より排出される。そのために冷却用
ガスが流通するためのガス流路が形成され、プラズマの
発生によって加熱された誘電体窓30の放熱を効率良く
行うことができる。
【0052】(実施の形態6)図12は、本発明の実施
の形態6におけるマイクロ波励起プラズマ処理装置の構
成をも示す断面図であり、図15は同実施の形態のマイ
クロ波励起プラズマ処理装置の平面図、図16は、同実
施の形態のマイクロ波励起プラズマ処理装置の構成を示
す要部拡大断面図である。
【0053】このマイクロ波励起プラズマ処理装置で
は、前述の実施の形態5と同様に天板31と誘電体窓3
0の間に隙間部49を有し、また、一対のスロットアン
テナ50,50を有するものとなっている。
【0054】さらに、前述の実施の形態5と同様に冷却
用ガス流路51およびその一端部であるガス導入口51
a、さらにはガス排気孔55が設けられたものとなって
いる。
【0055】本実施の形態6でも冷却用ガス流路51
は、天板31内部でかつ前記スロットアンテナ50,5
0の間の部分に設けられた空間部56に接続されてい
る。空間部56は、本実施の形態6では実施の形態5の
前記空間部53よりも幅が狭く形成されており、そのた
めこの空間部56には導入孔57…が導入孔54…より
も少なく形成されている。
【0056】スロットアンテナ50,50と空間部56
との間には、一対の冷却用液体流路58,58が天板3
1内部に形成されている。冷却用液体流路58,58
は、一端を液体導入口58aとしており、この液体導入
口58aに液体供給管59が天板31の上方から接続さ
れている。この液体導入口58aから冷却用ガス流路5
1に沿って曲管状に形成され、前述のスロットアンテナ
50,50の一端部を回り込んで、空間部56とスロッ
トアンテナ50,50との間の部分で冷却用液体流路5
8,58が直線状となるように形成されている。
【0057】スロットアンテナ50,50の他端部側で
冷却用液体流路58,58は、前記スロットアンテナ5
0,50の一端部側と同様に回り込むように形成され、
そして他端である液体排出口58bまで冷却用液体流路
58,58が形成されている。
【0058】液体排出口58bは、天板31の上方に設
けられた液体排出配管60に接続されている。このよう
な実施の形態6のマイクロ波励起プラズマ処理装置にお
いて、実施の形態5の冷却用ガスの流通とともに、液体
供給管59が冷却用液体流路58,58に冷却用液体を
流通させる。そして、液体排出配管60から冷却用液体
を排出させる。
【0059】このような実施の形態6のマイクロ波励起
プラズマ処理装置では、冷却用ガスが実施の形態5と同
様に誘電体窓30の冷却のために使用されるとともに、
天板31(導波管35)の冷却のために冷却用液体が用
いられるので、天板31(導波管35)の冷却を冷却水
の流通により行えるとともに、この天板31(導波管3
5)の冷却により隙間部49も冷却されて、この隙間部
49の空気の冷却も行える。そのため、冷却用ガス流路
51を流通する冷却用ガスの流量を少なくすることが可
能となる。
【0060】(実施の形態7)図17は、本発明の実施
の形態7におけるマイクロ波励起プラズマ処理装置の一
部構成を示す断面図であり、図18は、同実施の形態の
一部平面図であり、本実施の形態では、誘電体窓30の
冷却を、天板と誘電体窓の間に冷却用ガスを導入してガ
ス排出部から排出することで行うのではなく、天板61
を冷却することで間接的に誘電体窓30を冷却してい
る。
【0061】以下、本実施の形態のマイクロ波励起プラ
ズマ処理装置の構成についてのみ説明する。天板61の
内部には、スロットアンテナ65を避けるように冷却用
ガス、或いは冷却用液体を流通させるための流通路61
aを設けている。天板61と誘電体窓30との間には、
空気よりも熱伝導率が高く耐熱性のある物質、例えば石
英、窒化アルミ、窒化ボロン、テフロン、シリコーンな
どの誘電体、或いは、シリコーンゴム、テフロンゴムな
どの弾力性を兼ね備えている物質によりなるシート64
を設けている。更に、反応容器22の段差部には、誘電
体窓30との間を密にするためのOリング63を設けて
いる。
【0062】以下、冷却作用について説明すると、流通
路61aに冷却用ガス、或いは冷却用液体を流通させる
と、天板61が冷却される。天板61と誘電体窓30と
の間には熱伝導率の高いシート64を設けているので、
プラズマにより加熱された誘電体窓30を効率よく冷却
することができる。
【0063】更に、シート64を弾力性も備えた物質で
形成することにより、誘電体窓30や天板61等が熱に
より膨張等で変形した場合も、その変形を吸収して誘電
体窓30を保護するという効果も得ることができる。
【0064】以上、本発明について実施の形態1〜実施
の形態7に基づき述べたが、これらは種々変形可能とな
っている。以下にそれを述べる。前記実施の形態1〜7
において、導波管側からも空気のような冷却用ガスを導
入する構造にしてもよい。また、ガス排出部に減圧部材
を付設して強制的に導波管内に導入された空気のような
冷却用ガスを排出してもよい。
【0065】また、実施の形態2〜4では2つの冷却用
ガス流路を形成したが、これ以上配置してもよい。さら
に実施の形態5、6では冷却用ガス流路51を複数形成
したものであっても構わない。また、実施の形態6では
冷却用液体流路58の流路形状はこれに限定されない。
【0066】さらに、本発明に係わるマイクロ波励起プ
ラズマ処理装置はウェハ上のレジストパターンを剥離す
るアッシングに限らず、ウェハおよびウェハ上の各種の
被膜のエッチングにも同様に適用することができる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係わるマ
イクロ波励起プラズマ処理装置によれば、高速プロセス
を行うために大パワーのマイクロ波を投入しても少量の
冷却用ガスの供給により誘電体窓の熱破壊を防止するこ
とができ、ひいては半導体装置や液晶表示装置の製造に
おける高速アッシングや高速エッチングを行うことがで
きる等顕著な効果を奏する。
【0068】さらに加えて、請求項1記載の発明によれ
ば、前記天板にはマイクロ波導入による発熱を冷却する
冷却手段が設けられたため、マイクロ波の導入によって
発生した発熱を効果的に冷却できる。
【0069】請求項2記載の発明によれば、前記導波管
にマイクロ波を導入して前記反応容器のプラズマ生成室
にプラズマを発生させる際、前記天板に設けられたガス
導入部から冷却用ガスが前記誘電体窓上面と前記天板下
面との間の隙間を通して前記導波管内に導入されるた
め、空気自身の冷却および断面積の小さい隙間への空気
の流れによる前記誘電体窓から、前記プラズマの発生に
伴もなって加熱された前記誘電体窓を効果的に冷却する
ことができる。
【0070】請求項3記載の発明によれば、前記誘電体
窓上面と前記天板下面の間に仕切り部材を配置して帯状
の冷却用ガス流路が形成されたため、前記誘電体窓の冷
却を一層効率良く行うことができる。
【0071】請求項4記載の発明によれば、前記ガス導
入部は、前記天板に前記誘電体窓の周辺部に位置するよ
うに複数設けられ、かつ前記ガス導入部と連通する前記
冷却用ガス流路が前記誘電体窓の周辺部から中心部に向
けて渦巻状に配置されたため、加圧破損の許容圧力低い
前記誘電体窓の中心付近へのガス圧力を低減でき、前記
誘電体窓をより効率よく冷却することができると共に前
記誘電体窓の加圧破損を防止することができる。
【0072】請求項5記載の発明によれば、前記帯状の
冷却用ガス流路の途中にバイパス管を介して温度制御部
材または減圧部材が連結されたため、加圧破損の許容圧
力低い前記誘電体窓の中心付近へのガス圧力を低減化を
用意に行うことが可能になり、前記誘電体窓をより効率
よく冷却することができると共に前記誘電体窓の加圧破
損を防止することもできる。
【0073】請求項6記載の発明によれば、前記天板に
は天板を冷却する冷却用液体をこの天板内部に流通させ
る冷却用液体流通手段が設けられたため、天板(導波
管)がこの冷却用液体流通手段内部を流れる冷却用液体
によって効率的に冷却することが可能となる。そのた
め、この天板の冷却によって、同様に天板に設けられた
ガス導入部を流通する冷却用ガスをも冷却することが可
能となり、よってこのガス導入部を流通する冷却用ガス
の流量を減少させることもできる。
【0074】請求項7記載の発明によれば、一対のスリ
ット状のマイクロ波導入口が設けられ、前記一対のスリ
ット間に空間部が設けられ、さらに冷却ガスを流通させ
る冷却用ガス流路および前記天板と前記誘電体窓の間に
冷却用ガスを供給する導入孔が設けられたため、冷却用
ガスが導入孔によって前記天板と前記誘電体窓との間に
導入され、この間の部分を通過してスリット状のマイク
ロ波導入口より排出される。よって冷却用ガスが流通す
るためのガス流路が形成され、プラズマの発生によって
加熱された誘電体窓の放熱を効率良く行うことができ
る。
【0075】請求項8記載の発明によれば、前記導入孔
は複数個形成され、特に前記天板の中央付近に多数個形
成されたため、誘電体窓の冷却をより一層効率的に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のマイクロ波励起プラズ
マ処理装置を示す断面図。
【図2】図1の要部横断面図。
【図3】図1の処理装置の分解斜視図。
【図4】図1の誘電体窓上面と天板下面の隙間を流れる
空気の状態を説明するための平面図。
【図5】本発明の実施の形態2に係わるマイクロ波励起
プラズマ処理装置において、天板と誘電体窓の間の隙間
に帯状の冷却用ガス流路を形成した状態を示す平面図。
【図6】図5の要部拡大断面図。
【図7】本発明の実施の形態3に係わるマイクロ波励起
プラズマ処理装置において天板と誘電体窓の間の隙間に
渦巻状の冷却ガス用流路を形成した状態を示す平面図。
【図8】冷却用ガス流路の導入口と出口との圧力変化を
示す特性図。
【図9】本発明の実施の形態3における冷却用ガス流路
の別の形態を示す平面図。
【図10】本発明の実施の形態4に係わるマイクロ波励
起プラズマ処理装置において天板と誘電体窓の間の隙間
に渦巻状の冷却ガス用流路を形成し、かつ減圧部材を付
設した状態を示す平面図。
【図11】図10の要部断面図。
【図12】本発明の実施の形態5および本発明の実施の
形態6に係わるマイクロ波励起プラズマ処理装置を示す
断面図。
【図13】本発明の実施の形態5に係わる誘電体窓上面
と天板下面の隙間部を流れる空気の状態を説明するため
の平面図。
【図14】本発明の実施の形態5に係わるマイクロ波励
起プラズマ処理装置の要部断面図。
【図15】本発明の実施の形態6に係わる誘電体窓上面
と天板下面の隙間部を流れる空気の状態を説明するため
の平面図。
【図16】本発明の実施の形態6に係わるマイクロ波励
起プラズマ処理装置の要部断面図。
【図17】本発明の実施の形態7に係わるマイクロ波励
起プラズマ処理装置の一部断面図。
【図18】図17の一部断面図。
【図19】従来のマイクロ波励起プラズマ処理装置を示
す断面図。
【図20】従来の冷却ガス導入機構を有するマイクロ波
励起プラズマ処理装置を示す断面図。
【符号の説明】
22…反応容器、 24…プラズマ生成室、 25…処理室、 28…ホルダ、 30…誘電体窓、 31…天板、 35…導波管、 36a、36b…ガス導入部、 37…ガス排出部、 38…ウェハ、 40…プラズマ 41…仕切部材、 42a、42b、43a、43b、43…冷却ガス用流
路、 47a、47b…減圧部材。 49…隙間部 50…スロットアンテナ 51…冷却用ガス流路 53,56…空間部 54,57…導入孔 58…冷却用液体流路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が開口され、プラズマを生成するプ
    ラズマ生成室と、このプラズマ生成室の下方に形成され
    た被処理部材が配置される処理室を有する反応容器と、 前記プラズマ生成室内に処理ガスを供給するためのガス
    供給管と、 前記反応容器の開口部を封止する誘電体窓と、 前記反応容器上に前記誘電体窓に対して所望の隙間をあ
    けて配置されたマイクロ波導入口を有する天板と、 前記天板上に配置された導波管と、 前記天板に設けられ、マイクロ波導入による発熱を冷却
    する冷却手段と、 を具備したことを特徴とするマイクロ波励起プラズマ処
    理装置。
  2. 【請求項2】 上面が開口され、プラズマを生成するプ
    ラズマ生成室と、このプラズマ生成室の下方に形成され
    た被処理部材が配置される処理室を有する反応容器と、 前記プラズマ生成室内に処理ガスを供給するためのガス
    供給管と、 前記反応容器の開口部を封止する誘電体窓と、 前記反応容器上に前記誘電体窓に対して所望の隙間をあ
    けて配置されたマイクロ波導入口を有する天板と、 前記天板上に配置された導波管と、 前記天板に設けられ、前記誘電体窓と前記天板との間に
    冷却用ガスを導入するためのガス導入部と、 前記導波管に設けられたガス排出部と、を具備したこと
    を特徴とするマイクロ波励起プラズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 前記誘電体窓と前記天板の間に仕切部材
    を配置して帯状の冷却用ガス流路を形成したことを特徴
    とする請求項1または請求項2記載のマイクロ波励起プ
    ラズマ処理装置。
  4. 【請求項4】 前記ガス導入部は、前記誘電体窓の径方
    向外周側に冷却用ガスを導入できる位置に複数設け、か
    つ前記ガス導入部と連通する前記冷却用ガス流路を前記
    誘電体窓の径方向外周から中心部に向けて渦巻状に配置
    したことを特徴とする請求項3記載のマイクロ波励起プ
    ラズマ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記帯状の冷却用ガス流路の途中に温度
    制御部または減圧部を設けたことを特徴とする請求項3
    または4項記載のマイクロ波励起プラズマ処理装置。
  6. 【請求項6】 前記天板には、天板を冷却する冷却用液
    体をこの天板内部に流通させる冷却用液体流通手段が設
    けられたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のい
    ずれか一に記載のマイクロ波励起プラズマ処理装置。
  7. 【請求項7】 前記導波管の内壁側近傍位置にそれぞれ
    設けられたスリット状の一対のマイクロ波導入口と、 前記天板内部に設けられ、かつ前記一対のスリット間に
    位置するように設けられた空間部と、 一端が前記空間部に連通し、他端から冷却用ガスが供給
    される冷却用ガス流路と、 前記空間部と、前記天板と前記誘電体窓の間とを連通さ
    せる冷却用ガス導入孔と、 を具備したことを特徴とする請求項2ないし請求項6の
    いずれか一に記載のマイクロ波励起プラズマ処理装置。
  8. 【請求項8】 前記冷却用ガス導入孔は前記天板の中央
    付近が他の部分よりも密に形成されていることを特徴と
    する請求項7に記載のマイクロ波励起プラズマ処理装
    置。
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