JPH1060291A - 人工イ草用着色樹脂組成物および着色人工イ草およびその製造方法 - Google Patents

人工イ草用着色樹脂組成物および着色人工イ草およびその製造方法

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JPH1060291A
JPH1060291A JP8221195A JP22119596A JPH1060291A JP H1060291 A JPH1060291 A JP H1060291A JP 8221195 A JP8221195 A JP 8221195A JP 22119596 A JP22119596 A JP 22119596A JP H1060291 A JPH1060291 A JP H1060291A
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artificial rush
thermoplastic resin
artificial
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JP8221195A
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Takehiko Hirahara
武彦 平原
Yoshitomo Kitamura
義友 北村
Hiroshi Fujita
浩 藤田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、外観、風合ならびに物性のいずれの
点においても満足できる上に、人体に優しい、すなわ
ち、無害無毒の着色人工イ草を提供せんとするものであ
り、すなわち、無害無毒の人工イ草用着色樹脂組成物お
よび着色人工イ草および畳表および敷物および着色製造
方法を提供せんとするものである。 【解決手段】本発明の人工イ草用着色樹脂組成物は、熱
可塑性樹脂と着色剤を必須成分とする樹脂組成物であっ
て、該着色剤が、人体に無害な、すなわち、衛生協議会
のポジティブリストの品質基準に合格する顔料であるこ
とを特徴とするものであり、さらにまた、着色樹脂組成
物自体が、衛生協議会のポジティブリストの品質基準に
合格するものであることを特徴とするものである。ま
た、本発明の着色人工イ草も衛生協議会のポジティブリ
ストの品質基準に合格するものであることを特徴とする
ものである。また、本発明の畳表は、かかる着色人工イ
草で構成されていることを特徴とするものであり、ま
た、敷物は、かかる畳表と床材またはクッション材とか
らなることを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、天然イ草に酷似し
た外観、風合および物性を有する上に、さらに人体に優
しい無毒無害な人工イ草用着色樹脂組成物および着色人
工イ草および畳表および敷物および着色人工イ草の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】天然イ草は、夏に冷たく、冬に暖かい感
触を与え、優れた風合を有するものの、セルロースを主
体とする天然繊維であるため、耐摩耗性など耐久性が悪
い点や、吸水、吸湿によるカビの発生、腐敗、さらには
直射日光による変色等の問題があった。また、その生産
が泥の中での作業を伴う重労働を要し、生産量の維持も
難しく、最近では、韓国,中国等からの輸入が盛んに行
われている。しかし、このように供給基地が広がるとと
もに品質の維持に問題が発生し、さらに、また、天候の
影響による供給の不安定さやそれによる価格の変動など
がつきまとうという欠点があった。
【0003】こうのような背景にあって、近年イ草の代
用品が数多く商品化されている。たとえば、ポリプロピ
レン樹脂の独立線状発泡体からなる人工イ草は、すでに
20〜30年前から商品化されている。しかし長い歴史
を持ちながらゴザや柔道用の畳などのみに用いられ、真
に畳材として普及するには至っていない。
【0004】一方、特開平1−92443号公報では、
長手方向に延伸された熱可塑性樹脂よりなるテープ状体
を加熱部材中に通過させ、表面に融着被膜を形成してな
る人工イ草が提案されている。
【0005】しかし、これらの人工イ草において、その
着色品に関する検討は、全くなされていないのが実状で
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる人工
イ草の技術的背景に鑑み、外観、風合ならびに物性のい
ずれの点においても満足できる上に、人体に優しい、す
なわち、無害無毒の着色人工イ草を提供せんとするもの
であり、すなわち、無害無毒の人工イ草用着色樹脂組成
物および着色人工イ草および畳表および敷物および着色
製造方法を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために、次のような手段を採用する。すなわ
ち、本発明の人工イ草用着色樹脂組成物は、熱可塑性樹
脂と着色剤を必須成分とする樹脂組成物であって、該着
色剤が、人体に無害な物質であることを特徴とするもの
であり、また、熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分とする
樹脂組成物であって、かつ、該樹脂組成物が人体に有害
な物質を含有しないことを特徴とするものであり、さら
にまた、熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分とする樹脂組
成物であって、該着色剤が、衛生協議会のポジティブリ
ストの品質基準に合格する顔料であることを特徴とする
ものであり、さらにまた、熱可塑性樹脂と着色剤を必須
成分とする樹脂組成物であって、かつ、該樹脂組成物
が、衛生協議会のポジティブリストの品質基準に合格す
るものであることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の着色人工イ草は、熱可塑性
樹脂と着色剤を必須成分としてなる線状体であって、該
着色剤が、人体に無害な物質であることを特徴とするも
のであり、また、熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分とし
てなる線状体であって、かつ、該線状体が人体に有害な
物質を含有しないことを特徴とするものであり、さらに
また、熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分としてなる線状
体であって、該着色剤が、衛生協議会のポジティブリス
トの品質基準に合格する顔料であることを特徴とするも
のであり、さらに、熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分と
しはてなる線状体であって、かつ、該線状体が、衛生協
議会のポジティブリストの品質基準に合格するものであ
ることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明の畳表は、かかる着色人工イ
草で構成されていることを特徴とするものであり、ま
た、敷物は、かかる畳表と床材またはクッション材とか
らなることを特徴とするものである。
【0010】また、本発明の着色人工イ草の製造方法
は、熱可塑性樹脂からなる線状体を紡糸して製造する際
に、該熱可塑性樹脂に、人体に無害な物質である着色剤
を配合することを特徴とするものであり、また、熱可塑
性樹脂からなる線状体を紡糸して製造する際に、該熱可
塑性樹脂に、人体に無害な着色剤を配合することを特徴
とするものであり、さらにまた、熱可塑性樹脂からなる
線状体を紡糸して製造する際に、該熱可塑性樹脂に、衛
生協議会のポジティブリストの品質基準に合格する着色
剤を配合することを特徴とするものである。またさら
に、熱可塑性樹脂からなる線状体を紡糸して製造する際
に、該紡糸工程において、該線状体が形成された後、そ
の線状体表面に上述の着色樹脂組成物を塗布することを
特徴とするものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、先に天然イ草と寸分変
わらない人工イ草について提案をしたが、さらにファシ
ョン性に優れた着色人工イ草に着目して鋭意検討したと
ころ、畳として重要な特性を具備すべきであることに気
付いたものである。すなわち、畳は、日本人としては、
もともと毒性、有害性のあるものとして認識したことが
ない建材であり、たとえば赤ちゃんが畳を舐めても、さ
して気にもとめたことがないという程の材料である。か
かる材料である以上、人工のものであっても、かかる無
毒無害の状態のものを提供すべきであるとの見解に到達
し、本発明を完成するに至ったものである。
【0012】人工イ草は、熱可塑性樹脂からなる線状体
であるから、該樹脂は当然無毒無害のものを使用する必
要があるが、それ以外では、これに充填される無機充填
剤か着色剤に毒性のないものを使用することが毒性のな
い人工イ草を提供するには重要となる。かかる無機充填
剤としては、無毒の炭酸カルシウムが主体(2〜40重
量%)であるから、残る着色剤が無毒であれば、赤ちゃ
んが舐めても無毒無害な人工イ草を提供することができ
る。
【0013】そこで、まず、着色剤について説明する。
本発明で着色剤としては、着色剤、つまり染料や顔料そ
のものである場合と、かかる染料や顔料と樹脂との組成
物である場合との2通りのものが使用される。まず、着
色剤としては、染料よりも顔料が耐候性の上から好まし
く使用される。かかる顔料には、有機顔料および無機顔
料のいずれでもよいが、人体に無害な物質であることが
要求される。人体に無害な物質であることは、顔料と樹
脂とからなる着色樹脂組成物においても要求される。人
体に無害な物質であるということは、具体的には、衛生
協議会のポジティブリストの品質基準に合格することを
意味する。すなわち、最終的には、本発明で提供する人
工イ草そのものが、衛生協議会のポジティブリストの品
質基準に合格することを意味するものであるのが好まし
い。
【0014】ここで、衛生協議会のポジティブリストの
品質基準とは、最終製品に対して、カドミウムおよび
鉛、揮発性物質、アクリロニトリル、残存塩化メチレン
などのチェックをする材質試験、さらに蒸発残留物、重
金属、過マンガン酸カリウム消費量のチェック、さらに
メタクリル酸メチルやアンチモン、ゲルマニウムなどの
特定試験によるチェックする溶出試験など全てに合格し
なければならないものである。たとえば人工イ草とし
て、本発明で該人工イ草の根幹樹脂として使用されるポ
リプロピレンも着色用樹脂組成物に主として使用される
ポリエチレンもかかる材質試験、溶出試験に合格したも
のを使用するのが好ましい。
【0015】また、着色剤や無機充填剤、着色用樹脂組
成物に使用される分散剤、紫外線吸収剤、光安定剤、さ
らには発泡剤等は、鉛、カドミウム、ヒ素、水銀の含有
量をチェックする重金属試験法、遊離アミン試験、溶出
試験によって、鉛、カドミウムは0.01%以下、ヒ
素、水銀は0.005%以下、遊離アミンは0.05%
以下を合格とし、また、溶出試験では色材の溶出が認め
られないものを使用するものである。
【0016】本発明で使用する着色剤、つまり顔料とし
ては、上述のように人体に有害な物質を含まない、好ま
しくは衛生協議会のポジティブリストの品質基準に合格
した顔料、具体的には、有害重金属およびその化合物含
む顔料以外の顔料が使用される。かかる顔料としては、
具体的には、たとえば酸化チタン、チタンイエロー、酸
化鉄、鉄黒、カーボンブラック、群青、コバルトブルー
およびその他複合酸化物系などの無機顔料、また、ポリ
アゾレッド、ポリアゾイエロー、イソインドリノンオレ
ンジ、イソインドリノンイエロー、フタロシアニングリ
ーン、フタロシアニンブルー、ペリレンレッド、ペリレ
ンオレンジ、キナクリドンレッドなどの有機顔料を使用
することができる。これらの顔料は、単独または2種以
上混合し、すなわち各種の色合いに調整した混合系で使
用される。また、所望の色濃度に合わせて、熱可塑性樹
脂あるいは着色用樹脂組成物中に所望量の顔料を含有さ
せることができる。
【0017】かかる顔料で着色用樹脂組成物を製造する
際には、該樹脂の他に分散剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、さらには発泡剤等が配合される。かかる分散剤とし
ては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、また、紫外線吸収剤として
は、例えばチバガイギー社製のチヌビン P、チヌビン23
4、チヌビン 326、チヌビン 326FL、チヌビン 320、チ
ヌビン 327、チヌビン327FL、チヌビン 328、チヌビン
329、チヌビン 329FLなどが好ましく使用される。
【0018】また、光安定剤としては、例えばチバガイ
ギー社製のキマソーブ944LD 、チヌビン 770DF、キマソ
ーブ944LD 及びチヌビン326 の組み合わせなどが好まし
く使用される。
【0019】さらに発泡剤としては、アゾジカルボン酸
アミド、アゾジカルボン酸バリウム、アゾビスイソブチ
ロニトリル、ヒドラゾジカルボン酸アミド、ヒドラゾジ
カルボン酸イソプロピル、P−スルホニルヒドラジド、
アセトン−P−スルホニルヒドラゾン、P、P′−オキ
シビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、ジニトロソ
ペンタメチレンテトラミン、トリヒドラジノトリアジ
ン、5−モルホリニル−1、2、3、4−チアドリアゾ
ール、5−フェニルテトラゾールなどが好ましく使用さ
れる。
【0020】着色用樹脂組成物に使用される樹脂として
は、熱可塑性樹脂、それも人工イ草を構成する樹脂と相
溶性または親和性を有する樹脂が好ましく使用され、た
とえば人工イ草がポリオレフィンであれば、同系の樹
脂、すなわち、ポリオレフィン系樹脂、特に低密度ポリ
エチレンが好ましく使用される。
【0021】かくして得られる着色人工イ草は、畳表、
さらにこれに、床材またはクッション材を組み合わせ
て、カーペット調や畳調の敷物として実用することがで
きる。次に本発明の着色人工イ草の製造方法について説
明する。本発明の着色人工イ草は、熱可塑性樹脂に、人
体に無害な着色剤を配合し、これを紡糸して、線状体を
製造するものである。かかる人体に無害な着色剤とは、
衛生協議会のポジティブリストの品質基準に合格する着
色剤であることを意味するものである。かかる着色剤と
して、上述の着色樹脂組成物を採用し、これを線状体用
ポリマに合流させることで着色人工イ草を製造すること
ができる。かかる合流の時期は、紡糸工程の前および中
のいずれでもよい。たとえば、該紡糸工程が、芯鞘型紡
糸口金を用い、かつ、該着色樹脂組成物が鞘側に配置さ
せて、紡糸してもよいし、さらに該紡糸工程において、
該線状体が形成された後、その線状体表面に上述の着色
樹脂組成物を塗布してもよい。
【0022】本発明の着色人工イ草には、その線状体と
しては、たとえば、ポリプロピレン、ポリエチレン、プ
ロピレンとエチレンの共重合体等のオレフィン系樹脂、
およびポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリ
ル系樹脂およびそれらの混合体から選ばれた少なくとも
1種を使用することができる。これらの熱可塑性樹脂
は、線状体(発泡体構造)の形成性ならびに機械的物性
を満足させる上で好ましい素材である。これらの中で
も、ポリオレフィン系樹脂、それもポリプロピレンが成
型しやすくて好ましい。
【0023】また、本発明の着色人工イ草は、熱可塑性
樹脂からなる線状体で構成されており、かつ該線状体が
比較的低密度の連続気泡構造からなる内部と、該内部に
比して比較的高密度の外皮で構成されており、無機質の
充填剤を配合し、さらに発泡体形態で溶融紡糸したこと
で、外観、光沢ならびに感触が格段に天然イ草に酷似さ
せることができたものである。
【0024】本発明の着色人工イ草は、無機質の充填剤
を配合して、優れた外観、光沢ならびに感触に優れたも
のを提供したものである。かかる無機質の充填剤として
は、炭酸カルシウム、酸化チタン、塩化カリウム、水酸
化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、炭酸マグ
ネシウム、タルク、シリカ系充填剤等を使用することが
できるが、これらの中でも、炭酸カルシウムが特に好ま
しい。かかる無機質充填剤の配合量は、2〜40重量
%、好ましくは7〜30重量%が良い。充填剤の配合量
は、要求される外観や感触により異なるものであるが、
2重量%よりも少ないところではテカリやイラツキがき
つく、また40重量%以上では線状の形成が難しく、ま
た発色性が著しく悪くなる傾向がある。特に、7〜30
重量%配合することにより副次的効果として、発泡分散
性が向上し、かつ線状の中心部に発泡干渉による巨大な
発泡(巨大ボイド)が得られる。すなわち、内部が、外
皮に向かうにつれて発泡粒径が小さい発泡勾配のある構
造で、より天然イ草に近い構造のものを形成することが
できる。
【0025】
【実施例】
実施例1 着色剤として、酸化チタン、チタンイエロー、酸化鉄レ
ッドおよび鉄黒からなる混合顔料10部を、紫外線吸収
剤8部、ポリエチレンワックス3部と発泡剤6部を配合
した低密度ポリエチレン樹脂73部に混合して着色用樹
脂組成物を作成した。
【0026】一方、ポリプロピレンを100部、炭酸カ
ルシウムを60重量%含有するポリプロピレンチップ4
0部ににアゾジカルボンアミド0.3部、ステアリン酸
マグネシウム0.1部を混入して、人工イ草用ポリマ組
成物を作成した。
【0027】この人工イ草用ポリマ組成物100部に対
して前記着色用樹脂組成物を5部混合し、この混合ポリ
マ組成物をエクストルダーで210℃の条件で溶融し、
この溶融ポリマーを口金から4m/分の速度で吐出し
た。
【0028】使用した口金の形状は、中央に空気孔を設
けた、最外部に8個の凹凸を有する形状であり、その最
外部が3.0mm径の円から0.4mm幅で長さが0.
2mmの長方形の凹凸を8分割に設け、該口金中央の空
気孔を直径1.5mm、内径1.0mmとした。
【0029】吐出された溶融ポリマーは発泡され、口金
直下30cmに水面を有する冷却用水槽に導入され、強
制冷却される。ポリマー温度を水温まで冷却した後、得
られた未延伸線状中空発泡体を180℃に昇温された加
熱延伸ゾーンに導き、ここで加熱されて8倍に延伸され
た。
【0030】得られた着色線状中空発泡体は、天然イ草
調の色合いの外径が1.0mm、中空部の直径が0.4
mmで、該凹凸に軸方向に伸びるスジ状凹凸を多数有す
る形状のものであった。次に、交織するスパン糸として
ポリエルテルステープルを用い、綿番手で20番になる
よう紡績糸を作り、更に該紡績糸を8本合糸し、180
℃で10分の熱処理を行った縦糸を作った。該縦糸の直
径は1.15mmであった。
【0031】上述の該線状中空発泡体を緯糸にし、該ス
パン糸を経糸にして、該緯糸と該経糸の体積比率を60
対40の比率になるようセットしレピア織機にて平織り
した。こうして得られた敷物はサイズが幅×長さが2m
×4mで目付が2.5kgf/m2 で畳のもつ季節を通
じて得られる温冷感を強調しつつ、カーペットのもつソ
フト感を見事に演出した天然イ草調の色合いの敷物であ
った。
【0032】つぎに、実施例1のサンプルを採取して、
衛生協議会のポジティブリストの品質基準に合格するか
どうか、カドミウムおよび鉛、揮発性物質、アクリロニ
トリル、残存塩化メチレンについての材質試験をしてチ
ェックをし、さらに蒸発残留物、重金属、過マンガン酸
カリウム消費量のチェック、さらにメタクリル酸メチル
やアンチモン、ゲルマニウムの溶出試験をしたところ、
いずれも基準値を大幅に下回るもので全てに合格するも
のであった。すなわち、重金属試験法、遊離アミン試験
および溶出試験では、鉛、カドミウムは0.0001
%、ヒ素、水銀は0.00002%、遊離アミンは0.
0001%で、いずれも合格基準値を大幅に下回る値を
有するものであった。全く危険性のないものであること
が確認された。
【0033】実施例2 着色剤として、酸化チタン、フタロシアニングリーン、
ポリアゾイエロー、酸化鉄レッドおよびカーボンブラッ
クからなる混合顔料19部を、紫外線吸収剤8部、ポリ
エチレンワックス8部と発泡剤6部を配合した低密度ポ
リエチレン樹脂63部に混合して着色用樹脂組成物を作
成した。
【0034】この着色用樹脂組成物も実施例1と同様に
人工イ草用樹脂組成物に5部混合して着色線状中空発泡
体とし、敷物を作成した。
【0035】この敷物は、畳のもつ季節を通じて得られ
る温冷感を強調しつつ、カーペットのもつソフト感を見
事に演出した天然イ草調の色合いの敷物であった。
【0036】実施例2のサンプルを採取して、実施例1
と同様に衛生協議会のポジティブリストの品質基準に合
格するかどうか、チェックしたところ、いずれも基準値
を大幅に下回るもので全てに合格するものであった。な
お、重金属試験法、遊離アミン試験および溶出試験で
は、鉛、カドミウムは0.0002%、ヒ素、水銀は
0.00004%、遊離アミンは0.0005%で、い
ずれも合格基準値を大幅に下回る値を有するものであっ
た。全く危険性のないものであることが確認された。
【0037】実施例3 実施例1において、着色用樹脂組成物を人工イ草用樹脂
組成物に5部混合した着色ポリマ組成物を鞘成分とし、
芯成分は人工イ草用樹脂組成物で構成した二層構造の着
色線状中空発泡体とする以外は実施例1と同様にしてし
きものを作った。
【0038】この敷物も、実施例1、2と同様に、畳の
もつ季節を通じて得られる温冷感を強調しつつ、カーペ
ットのもつソフト感を見事に演出した天然イ草調の色合
いの敷物であった。
【0039】実施例3についても、実施例1、2と同様
に衛生協議会のポジティブリストの品質基準に合格する
かどうか、チェックしたところ、いずれも基準値を大幅
に下回るもので全てに合格するものであった。なお、重
金属試験法、遊離アミン試験および溶出試験では、鉛、
カドミウムは0.001%、ヒ素、水銀は0.0002
%、遊離アミンは0.0012%で、いずれも合格基準
値を大幅に下回る値を有するものであった。全く危険性
のないものであることが確認された。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、ファッション性、意匠
性に富んだ人工イ草を提供することができ、さらに、赤
ちゃんに舐められても無毒で安全な人工イ草を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/04 D01F 6/04 B 8/06 8/06 11/06 11/06 D02G 3/02 D02G 3/02 3/44 3/44 E04F 15/02 102 0231−2E E04F 15/02 102B 104 0231−2E 104A

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分とする樹
    脂組成物であって、該着色剤が、人体に無害な物質であ
    ることを特徴とする人工イ草用着色樹脂組成物。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分とする樹
    脂組成物であって、かつ、該樹脂組成物が人体に無害な
    物質であることを特徴とする人工イ草用着色樹脂組成
    物。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分とする樹
    脂組成物であって、該着色剤が、衛生協議会のポジティ
    ブリストの品質基準に合格する顔料であることを特徴と
    する人工イ草用着色樹脂組成物。
  4. 【請求項4】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分とする樹
    脂組成物であって、かつ、該樹脂組成物が、衛生協議会
    のポジティブリストの品質基準に合格するものであるこ
    とを特徴とする人工イ草用着色樹脂組成物。
  5. 【請求項5】該着色剤が、有害重金属およびその化合物
    を含有しないものである請求項1記載の人工イ草用着色
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】該樹脂組成物が、有害重金属およびその化
    合物を含有しないものである請求項2記載の人工イ草用
    着色樹脂組成物。
  7. 【請求項7】該熱可塑性樹脂が、人工イ草を構成する樹
    脂と相溶性または親和性を有する樹脂である請求項1〜
    4のいずれかに記載の人工イ草用着色樹脂組成物。
  8. 【請求項8】該熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂
    である請求項7記載の人工イ草用着色樹脂組成物。
  9. 【請求項9】該ポリオレフィン系樹脂が、低密度ポリエ
    チレンである請求項8記載の人工イ草用着色樹脂組成
    物。
  10. 【請求項10】該顔料が、有機顔料および無機顔料から
    選ばれた少なくとも1種の顔料である請求項1〜4のい
    ずれかに記載の人工イ草用着色樹脂組成物。
  11. 【請求項11】該着色樹脂組成物が、発泡剤を含有する
    請求項1〜4のいずれかに記載の人工イ草用着色樹脂組
    成物。
  12. 【請求項12】該着色樹脂組成物が、分散剤、紫外線吸
    収剤および光安定剤の少なくとも1種を含有する請求項
    1〜4のいずれかに記載の人工イ草用着色樹脂組成物。
  13. 【請求項13】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分として
    なる線状体であって、該着色剤が、人体に無害な物質で
    あることを特徴とする着色人工イ草。
  14. 【請求項14】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分として
    なる線状体であって、かつ、該線状体が人体に無害な物
    質であることを特徴とする着色人工イ草。
  15. 【請求項15】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分として
    なる線状体であって、該着色剤が、衛生協議会のポジテ
    ィブリストの品質基準に合格する顔料であることを特徴
    とする着色人工イ草。
  16. 【請求項16】熱可塑性樹脂と着色剤を必須成分としは
    てなる線状体であって、かつ、該線状体が、衛生協議会
    のポジティブリストの品質基準に合格するものであるこ
    とを特徴とする着色人工イ草。
  17. 【請求項17】該線状体を構成する該熱可塑性樹脂が、
    ポリオレフィン系樹脂である請求項13〜16記載の着
    色人工イ草。
  18. 【請求項18】該ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピ
    レンである請求項18記載の着色人工イ草。
  19. 【請求項19】請求項13〜18のいずれかに記載の着
    色人工イ草で構成されていることを特徴とする畳表。
  20. 【請求項20】請求項19記載の畳表と、床材またはク
    ッション材とからなることを特徴とする敷物。
  21. 【請求項21】熱可塑性樹脂からなる線状体を紡糸して
    製造する際に、該熱可塑性樹脂に、人体に無害な着色剤
    を配合することを特徴とする着色人工イ草の製造方法。
  22. 【請求項22】熱可塑性樹脂からなる線状体を紡糸して
    製造する際に、該熱可塑性樹脂に、衛生協議会のポジテ
    ィブリストの品質基準に合格する着色剤を配合すること
    を特徴とする着色人工イ草の製造方法。
  23. 【請求項23】該着色剤が、顔料である請求項21また
    は22記載の着色人工イ草の製造方法。
  24. 【請求項24】熱可塑性樹脂からなる線状体を紡糸して
    製造する際に、該紡糸工程において、該熱可塑性樹脂に
    請求項1〜12のいずれかに記載の着色樹脂組成物を合
    流させることを特徴とする着色人工イ草の製造方法。
  25. 【請求項25】該合流が、該紡糸工程の前または中であ
    る請求項24記載の着色人工イ草の製造方法。
  26. 【請求項26】該紡糸工程が、芯鞘型紡糸口金を用い、
    かつ、該着色樹脂組成物が鞘側に配置される口金である
    請求項25記載の着色人工イ草の製造方法。
  27. 【請求項27】熱可塑性樹脂からなる線状体を紡糸して
    製造する際に、該紡糸工程において、該線状体が形成さ
    れた後、その線状体表面に請求項1〜12のいずれかに
    記載の着色樹脂組成物を塗布することを特徴とする着色
    人工イ草の製造方法。
  28. 【請求項28】該線状体を構成する該熱可塑性樹脂が、
    ポリオレフィン系樹脂である請求項21〜27記載の着
    色人工イ草の製造方法。
  29. 【請求項29】該ポリオレフィン系樹脂が、ポリプロピ
    レンである請求項28記載の着色人工イ草の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021142134A (ja) * 2020-03-12 2021-09-24 アクトインテリア株式会社 敷物用冷感布帛、敷物及び敷物用冷感布帛の製造方法

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