JPH106011A - 狭開先溶接装置 - Google Patents
狭開先溶接装置Info
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- JPH106011A JPH106011A JP8164531A JP16453196A JPH106011A JP H106011 A JPH106011 A JP H106011A JP 8164531 A JP8164531 A JP 8164531A JP 16453196 A JP16453196 A JP 16453196A JP H106011 A JPH106011 A JP H106011A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明の課題は、深くて狭い開先先端部の溶
接を良好に行うことができる新規な狭開先溶接装置を提
供する。 【解決手段】 上記課題を解決するために本発明は、溝
状の狭開先f内に挿入されてその狭開先f先端を溶接す
る狭開先溶接装置において、上記狭開先fの入口周縁部
gに沿って走行する台車2に、これより上記狭開先f先
端側に直線状に延びる溶接トーチ3をその軸部を中心と
して回転自在に設けると共にその溶接トーチ3先端部の
電極12を屈曲させ、さらに上記台車2側に、上記溶接
トーチ3の進行方向左右側にそれぞれ溶接ワイヤYを供
給する溶接ワイヤ供給手段4を備える。
接を良好に行うことができる新規な狭開先溶接装置を提
供する。 【解決手段】 上記課題を解決するために本発明は、溝
状の狭開先f内に挿入されてその狭開先f先端を溶接す
る狭開先溶接装置において、上記狭開先fの入口周縁部
gに沿って走行する台車2に、これより上記狭開先f先
端側に直線状に延びる溶接トーチ3をその軸部を中心と
して回転自在に設けると共にその溶接トーチ3先端部の
電極12を屈曲させ、さらに上記台車2側に、上記溶接
トーチ3の進行方向左右側にそれぞれ溶接ワイヤYを供
給する溶接ワイヤ供給手段4を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属部材同士の開先
を溶接するための溶接装置に係り、特に、深くて狭い開
先を溶接するための狭開先溶接装置に関するものであ
る。
を溶接するための溶接装置に係り、特に、深くて狭い開
先を溶接するための狭開先溶接装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在、原子力再処理工場等からでた高レ
ベル放射性廃棄物は溶融ガラスと共に固化したガラス固
化体としてステンレス製容器(キャニスター)内に収容
された後、地中数百mの岩盤内に地層処分することが計
画されている。また、このキャニスターを地層処分する
際には、岩盤圧による容器の破損や地下水等による容器
の腐食を防止するために、このキャニスターをさらに厚
肉の鋼製容器(カーボンスチール製)内に緩衝材と共に
収容して密閉した後、この厚肉の鋼製容器と共に岩盤内
に埋め込まれることになる。
ベル放射性廃棄物は溶融ガラスと共に固化したガラス固
化体としてステンレス製容器(キャニスター)内に収容
された後、地中数百mの岩盤内に地層処分することが計
画されている。また、このキャニスターを地層処分する
際には、岩盤圧による容器の破損や地下水等による容器
の腐食を防止するために、このキャニスターをさらに厚
肉の鋼製容器(カーボンスチール製)内に緩衝材と共に
収容して密閉した後、この厚肉の鋼製容器と共に岩盤内
に埋め込まれることになる。
【0003】そして、この鋼製容器bの構成としては、
具体的には未だ提案されていないが例えば、図5に示す
ように、高さ約2000mm、直径約1000mm、肉
厚約300mm程度の円筒状の厚肉鋼製容器aの採用が
検討されている。図示するように、この厚肉鋼製容器a
は有底円筒状をした容器本体bの内部に上記放射性廃棄
物を密閉したキャニスターcを緩衝材dと共に収容した
後、その容器本体bの上部開口部に同じく肉厚が約30
0mm程度の円柱状の落し蓋eを嵌め込み、しかる後、
この落し蓋eの周面と開口部内面との間に形成される円
筒状の空隙、すなわち、狭開先f内に溶着金属を肉盛り
溶接してキャニスターcを密閉するようになっている。
具体的には未だ提案されていないが例えば、図5に示す
ように、高さ約2000mm、直径約1000mm、肉
厚約300mm程度の円筒状の厚肉鋼製容器aの採用が
検討されている。図示するように、この厚肉鋼製容器a
は有底円筒状をした容器本体bの内部に上記放射性廃棄
物を密閉したキャニスターcを緩衝材dと共に収容した
後、その容器本体bの上部開口部に同じく肉厚が約30
0mm程度の円柱状の落し蓋eを嵌め込み、しかる後、
この落し蓋eの周面と開口部内面との間に形成される円
筒状の空隙、すなわち、狭開先f内に溶着金属を肉盛り
溶接してキャニスターcを密閉するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
鋼製容器aの狭開先fは、図6に示すように、開先入口
端面gからの深さが約300mmであるのに対し、その
開先断面幅が約10〜25mm程度であり、このような
極めて狭い開先fを従来のTIG溶接装置によって溶接
することは困難なものであった。しかも、充分な溶接強
度を得るためには、溶接初期において、図示するよう
に、狭開先fの先端部の外側のA部をその周方向に沿っ
て仮溶接すると同時に、その内側に位置するB部を初層
溶接する必要があるが、このような溶接作業を従来の溶
接装置によって行うことは困難である上に、電極のねら
い位置が少しでもずれると溶け込み不良などの溶接欠陥
が発生してしまうといった不都合があった。尚、この開
先の開口角を広くすると、その分、開先内に肉盛りされ
る溶着金属の溶着量が増大してコストや労力の増大を招
くと共に、接合強度も低くなってしまうことから、この
開先の開口角はできるだけ狭い方が好ましい。
鋼製容器aの狭開先fは、図6に示すように、開先入口
端面gからの深さが約300mmであるのに対し、その
開先断面幅が約10〜25mm程度であり、このような
極めて狭い開先fを従来のTIG溶接装置によって溶接
することは困難なものであった。しかも、充分な溶接強
度を得るためには、溶接初期において、図示するよう
に、狭開先fの先端部の外側のA部をその周方向に沿っ
て仮溶接すると同時に、その内側に位置するB部を初層
溶接する必要があるが、このような溶接作業を従来の溶
接装置によって行うことは困難である上に、電極のねら
い位置が少しでもずれると溶け込み不良などの溶接欠陥
が発生してしまうといった不都合があった。尚、この開
先の開口角を広くすると、その分、開先内に肉盛りされ
る溶着金属の溶着量が増大してコストや労力の増大を招
くと共に、接合強度も低くなってしまうことから、この
開先の開口角はできるだけ狭い方が好ましい。
【0005】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は、深
くて狭い開先先端部の溶接を良好に行うことができる新
規な狭開先溶接装置を提供するものである。
解決するために案出されたものであり、その目的は、深
くて狭い開先先端部の溶接を良好に行うことができる新
規な狭開先溶接装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、溝状の狭開先内に挿入されてその狭開先先
端を溶接する狭開先溶接装置において、上記狭開先の入
口端面に沿って走行する台車に、これより上記狭開先先
端側に直線状に延びる溶接トーチをその軸部を回転軸と
して回転自在に設けると共にその溶接トーチ先端部の電
極を屈曲させ、さらに上記台車側に、上記溶接トーチの
進行方向左右側にそれぞれ溶接ワイヤを供給するワイヤ
供給手段を備えたものである。
に本発明は、溝状の狭開先内に挿入されてその狭開先先
端を溶接する狭開先溶接装置において、上記狭開先の入
口端面に沿って走行する台車に、これより上記狭開先先
端側に直線状に延びる溶接トーチをその軸部を回転軸と
して回転自在に設けると共にその溶接トーチ先端部の電
極を屈曲させ、さらに上記台車側に、上記溶接トーチの
進行方向左右側にそれぞれ溶接ワイヤを供給するワイヤ
供給手段を備えたものである。
【0007】すなわち、狭開先の入口端面に沿って走行
する台車に設けられた溶接トーチをその軸部を回転軸と
して回転させると、その電極先端が溶接トーチの進行方
向左右に旋回する。そして、ワイヤ供給手段により、そ
の電極の旋回方向に溶接ワイヤを供給することで、狭開
先先端に2ヶ所以上の溶接プールを精度良く形成するこ
とができる。
する台車に設けられた溶接トーチをその軸部を回転軸と
して回転させると、その電極先端が溶接トーチの進行方
向左右に旋回する。そして、ワイヤ供給手段により、そ
の電極の旋回方向に溶接ワイヤを供給することで、狭開
先先端に2ヶ所以上の溶接プールを精度良く形成するこ
とができる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を説明する。
態を説明する。
【0009】図1は本発明に係る狭開先溶接装置1の実
施の一形態を示したものである。図示するように、この
狭開先溶接装置1は上述した狭開先fの入口端面gに沿
って走行する台車2に、これより狭開先fの先端側に垂
直に延びる直線状の溶接トーチ3と、この溶接トーチ3
の先端側に溶接ワイヤーを供給する溶接ワイヤ供給手段
4とを備えると共に、この溶接トーチ3にインナートガ
スGを供給するガスボンベ5と、溶接電流を供給する溶
接電源6とを接続してなるものである。
施の一形態を示したものである。図示するように、この
狭開先溶接装置1は上述した狭開先fの入口端面gに沿
って走行する台車2に、これより狭開先fの先端側に垂
直に延びる直線状の溶接トーチ3と、この溶接トーチ3
の先端側に溶接ワイヤーを供給する溶接ワイヤ供給手段
4とを備えると共に、この溶接トーチ3にインナートガ
スGを供給するガスボンベ5と、溶接電流を供給する溶
接電源6とを接続してなるものである。
【0010】この台車2には、これを狭開先fの入口端
面gに沿って走行させるための車輪7,7が備えられて
おり、台車2内に設けられた制御部8によって走行速度
が任意に調節されるようになっている。
面gに沿って走行させるための車輪7,7が備えられて
おり、台車2内に設けられた制御部8によって走行速度
が任意に調節されるようになっている。
【0011】また、溶接トーチ3は台車2側から狭開先
fの先端側に直線状に延びるパイプ状のトーチ本体9内
に、その軸部に位置する導電性のロッド体10が軸受け
11を介して回転自在に備えられると共に、そのロッド
体10の先端には図示するように進行方向に屈曲された
電極(タングステン電極)12が接続されている。さら
に、このロッド体10の上端部には、伝達ベルト13を
介してステッピングモータ19が接続されており、この
ステッピングモータ19でロッド体10を正逆方向に回
転させることで、ロッド体10先端の電極12の向きが
自在に変えられるようになっている。また、このトーチ
本体9の上端部にはシールドガスライン17が接続され
ており、上記ガスボンベ5から供給されるAr(アルゴ
ン)又はHe(ヘリウム)等のインナートガスGが供給
されるようになっている。
fの先端側に直線状に延びるパイプ状のトーチ本体9内
に、その軸部に位置する導電性のロッド体10が軸受け
11を介して回転自在に備えられると共に、そのロッド
体10の先端には図示するように進行方向に屈曲された
電極(タングステン電極)12が接続されている。さら
に、このロッド体10の上端部には、伝達ベルト13を
介してステッピングモータ19が接続されており、この
ステッピングモータ19でロッド体10を正逆方向に回
転させることで、ロッド体10先端の電極12の向きが
自在に変えられるようになっている。また、このトーチ
本体9の上端部にはシールドガスライン17が接続され
ており、上記ガスボンベ5から供給されるAr(アルゴ
ン)又はHe(ヘリウム)等のインナートガスGが供給
されるようになっている。
【0012】また、溶接ワイヤ供給手段4は、台車2内
に設けられた二つのワイヤドラム14,14と、これら
ワイヤドラム14,14からそれぞれ繰り出される溶接
ワイヤY,Yをそれぞれ上記溶接トーチ3の電極12の
進行方向側に供給する一対のガイドパイプ15a,15
bとから構成されている。さらに、図2及び図3に示す
ように、これらガイドパイプ15a,15bの先端部
は、溶接トーチ3の進行方向延長線を境にして左右に折
り曲げられており、電極12の左右の位置に、それぞれ
の溶接ワイヤY,Yを供給するようになっている。
に設けられた二つのワイヤドラム14,14と、これら
ワイヤドラム14,14からそれぞれ繰り出される溶接
ワイヤY,Yをそれぞれ上記溶接トーチ3の電極12の
進行方向側に供給する一対のガイドパイプ15a,15
bとから構成されている。さらに、図2及び図3に示す
ように、これらガイドパイプ15a,15bの先端部
は、溶接トーチ3の進行方向延長線を境にして左右に折
り曲げられており、電極12の左右の位置に、それぞれ
の溶接ワイヤY,Yを供給するようになっている。
【0013】尚、この溶接ワイヤ供給手段4からの溶接
ワイヤYの繰出し量はワイヤドラム14,14を駆動す
るモータ14a、14aを、また、インナートガスの供
給量はインナートガスライン17に設けられた制御弁1
6を、ロッド体10の回転制御はステッピングモータ1
9を、それぞれ制御部8によって制御することで調節さ
れるようになっている。また、溶接電源部6から溶接ト
ーチ3への給電量は同じく制御部8によって制御される
ようになっている。
ワイヤYの繰出し量はワイヤドラム14,14を駆動す
るモータ14a、14aを、また、インナートガスの供
給量はインナートガスライン17に設けられた制御弁1
6を、ロッド体10の回転制御はステッピングモータ1
9を、それぞれ制御部8によって制御することで調節さ
れるようになっている。また、溶接電源部6から溶接ト
ーチ3への給電量は同じく制御部8によって制御される
ようになっている。
【0014】次に、このような構成をした本発明装置1
の作用を説明する。
の作用を説明する。
【0015】先ず、図1に示すように、本発明装置1を
狭開先fの入口端面gに設置し、その溶接トーチ3を狭
開先fの先端部に臨ませた後、インナートガスライン1
7の制御弁16を開いて溶接トーチ3の電極12周囲に
インナートガスGを流すと共に、溶接電源部6から溶接
トーチ3のロッド体10及び母材bに溶接電流を供給し
て、この電極12と母材bとの間にアーク(arc)を
発生させる。尚、このアークを発生させるに際して、ロ
ッド体10上端部の押圧部18を押し下げて、その電極
12を母材b側に予め接触させておくことは勿論であ
る。
狭開先fの入口端面gに設置し、その溶接トーチ3を狭
開先fの先端部に臨ませた後、インナートガスライン1
7の制御弁16を開いて溶接トーチ3の電極12周囲に
インナートガスGを流すと共に、溶接電源部6から溶接
トーチ3のロッド体10及び母材bに溶接電流を供給し
て、この電極12と母材bとの間にアーク(arc)を
発生させる。尚、このアークを発生させるに際して、ロ
ッド体10上端部の押圧部18を押し下げて、その電極
12を母材b側に予め接触させておくことは勿論であ
る。
【0016】次に、このようなアークが発生したなら
ば、台車2を狭開先fに沿って走行させると共に、溶接
ワイヤ供給手段4によってそのアーク内に溶接ワイヤ
Y,Yを送給して狭開先f先端のいわゆるTIG溶接を
行う。そして、図3に示すように、溶接トーチ3のロッ
ド体10を回転させてその電極12の先端部をその方向
に旋回させると同時に、ガイドパイプ15a側から溶接
ワイヤYを繰り出すことによって溶接トーチ3の進行方
向右側の溶接を行うことができる。また、溶接トーチ3
のロッド体10を反対方向に回転させてその電極12の
先端部をその方向に旋回させると同時に、ガイドパイプ
15b側から溶接ワイヤYを繰り出すことによって溶接
トーチ3の進行方向左側の溶接を行うことができる。こ
の時、電極12が向いていない方のいずれかのガイドパ
イプでは溶接が行われないことから、そのガイドパイプ
からの溶接ワイヤYの送給は停止しておくか、あるいは
送給速度を低くしておくことで余分な溶接ワイヤYが給
送されることなく、良好な溶接が行われる。また、この
電極12を旋回させている途中では溶接が行われないこ
とから、溶接電源部6からの給電量も低下させるように
制御すれば、節電にも同時に達成される。さらに、溶接
を行っている時と行っていない時等に応じて台車2の走
行をパターン化し、その走行パターンを適宜変化させる
ようにしても良い。
ば、台車2を狭開先fに沿って走行させると共に、溶接
ワイヤ供給手段4によってそのアーク内に溶接ワイヤ
Y,Yを送給して狭開先f先端のいわゆるTIG溶接を
行う。そして、図3に示すように、溶接トーチ3のロッ
ド体10を回転させてその電極12の先端部をその方向
に旋回させると同時に、ガイドパイプ15a側から溶接
ワイヤYを繰り出すことによって溶接トーチ3の進行方
向右側の溶接を行うことができる。また、溶接トーチ3
のロッド体10を反対方向に回転させてその電極12の
先端部をその方向に旋回させると同時に、ガイドパイプ
15b側から溶接ワイヤYを繰り出すことによって溶接
トーチ3の進行方向左側の溶接を行うことができる。こ
の時、電極12が向いていない方のいずれかのガイドパ
イプでは溶接が行われないことから、そのガイドパイプ
からの溶接ワイヤYの送給は停止しておくか、あるいは
送給速度を低くしておくことで余分な溶接ワイヤYが給
送されることなく、良好な溶接が行われる。また、この
電極12を旋回させている途中では溶接が行われないこ
とから、溶接電源部6からの給電量も低下させるように
制御すれば、節電にも同時に達成される。さらに、溶接
を行っている時と行っていない時等に応じて台車2の走
行をパターン化し、その走行パターンを適宜変化させる
ようにしても良い。
【0017】そして、図4はこれらの動作タイミングの
一実施例を示したものである。
一実施例を示したものである。
【0018】例えば、溶接トーチ3の進行方向右側の溶
接を行う際には、電極12を図3に示すように進行方向
に対して例えば、45°右側に向け、右側に送給される
溶接ワイヤーYの送給速度を早める(H)と同時に、左
側では溶接が行われないことから、ここに送給される溶
接ワイヤYの送給速度を遅く(L)あるいは停止させ
る。また、これと同時に溶接電流をIA を高くすると共
に、溶接時の台車2の走行を遅め(L)たり、早め
(H)たりして最適な走行パターンで台車2を走行させ
ることで、溶接トーチ3の進行方向右側の溶接プールを
形成することができる。次に、この状態から溶接トーチ
3の進行方向左側の溶接を行うために、電極12を左側
に旋回させる瞬間には溶接が行われないことから、右側
に送給されていた溶接ワイヤYの送給を停止あるいは送
給速度を低下(L)させると同時に、溶接電流をIA を
低下させることで、溶接ワイヤYーの無駄な送給が防止
されると同時に、節電も達成できる。その後、電極12
が左側に向いたならば、ここに送給される溶接ワイヤY
の送給速度を高める(H)と同時に溶接電流IA の給電
量を高める(H)ことで、溶接トーチ3の進行方向左側
の別の溶接プールを形成することができる。また、この
ような動作時において、さらに、溶接時に送給される溶
接ワイヤYが電極12に接触してアーク乱れを防止する
ために、溶接時において、電極12の高さを高くすると
同時に、非溶接時にはその電極12の高さを低く(L)
制御するようにしても良い。さらに、他の動作タイミン
グとして、溶接トーチ3の進行方向右側のみを連続的に
溶接して一周した後、進行方向左側の溶接を行うように
しても良い。
接を行う際には、電極12を図3に示すように進行方向
に対して例えば、45°右側に向け、右側に送給される
溶接ワイヤーYの送給速度を早める(H)と同時に、左
側では溶接が行われないことから、ここに送給される溶
接ワイヤYの送給速度を遅く(L)あるいは停止させ
る。また、これと同時に溶接電流をIA を高くすると共
に、溶接時の台車2の走行を遅め(L)たり、早め
(H)たりして最適な走行パターンで台車2を走行させ
ることで、溶接トーチ3の進行方向右側の溶接プールを
形成することができる。次に、この状態から溶接トーチ
3の進行方向左側の溶接を行うために、電極12を左側
に旋回させる瞬間には溶接が行われないことから、右側
に送給されていた溶接ワイヤYの送給を停止あるいは送
給速度を低下(L)させると同時に、溶接電流をIA を
低下させることで、溶接ワイヤYーの無駄な送給が防止
されると同時に、節電も達成できる。その後、電極12
が左側に向いたならば、ここに送給される溶接ワイヤY
の送給速度を高める(H)と同時に溶接電流IA の給電
量を高める(H)ことで、溶接トーチ3の進行方向左側
の別の溶接プールを形成することができる。また、この
ような動作時において、さらに、溶接時に送給される溶
接ワイヤYが電極12に接触してアーク乱れを防止する
ために、溶接時において、電極12の高さを高くすると
同時に、非溶接時にはその電極12の高さを低く(L)
制御するようにしても良い。さらに、他の動作タイミン
グとして、溶接トーチ3の進行方向右側のみを連続的に
溶接して一周した後、進行方向左側の溶接を行うように
しても良い。
【0019】このように本発明は、溶接トーチ先端の電
極を屈曲させると共に左右いずれかに旋回自在に設け、
この電極の向いた方向に溶接ワイヤを供給するように構
成したことから、従来装置では困難であった、深くて狭
い開先先端部に2ヶ所以上の溶接プールを精度良く完全
に形成させることができるため、溶け込み不良などの溶
接欠陥を未然に防止することができる。また、本装置で
は一つの電極で二ヶ所の溶接プールを完全に形成するこ
とができることから、従来のTIG溶接装置を多少改良
するだけでよく、装置の製造コストの上昇も低く抑える
ことができる。尚、本実施の形態では、溶接ワイヤ供給
手段4から供給される溶接ワイヤの数を2本とした場合
で説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、ワイヤドラム14とガイドパイプ15の数
を増やすことで、3本以上の溶接ワイヤを同時に送給す
るように構成しても良い。さらに、電極12の長さ及び
屈曲角度を任意に変化させることで電極12先端の移動
幅を適宜調節するようにすることも勿論である。
極を屈曲させると共に左右いずれかに旋回自在に設け、
この電極の向いた方向に溶接ワイヤを供給するように構
成したことから、従来装置では困難であった、深くて狭
い開先先端部に2ヶ所以上の溶接プールを精度良く完全
に形成させることができるため、溶け込み不良などの溶
接欠陥を未然に防止することができる。また、本装置で
は一つの電極で二ヶ所の溶接プールを完全に形成するこ
とができることから、従来のTIG溶接装置を多少改良
するだけでよく、装置の製造コストの上昇も低く抑える
ことができる。尚、本実施の形態では、溶接ワイヤ供給
手段4から供給される溶接ワイヤの数を2本とした場合
で説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、例えば、ワイヤドラム14とガイドパイプ15の数
を増やすことで、3本以上の溶接ワイヤを同時に送給す
るように構成しても良い。さらに、電極12の長さ及び
屈曲角度を任意に変化させることで電極12先端の移動
幅を適宜調節するようにすることも勿論である。
【0020】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、従来装置
では困難であった深くて狭い開先先端部に溶接プールを
精度良く完全に形成させることができるため、溶け込み
不良などの溶接欠陥を未然に防止することができる等と
いった優れた効果を発揮することができる。
では困難であった深くて狭い開先先端部に溶接プールを
精度良く完全に形成させることができるため、溶け込み
不良などの溶接欠陥を未然に防止することができる等と
いった優れた効果を発揮することができる。
【図1】本発明装置の実施の一形態を示す構成図であ
る。
る。
【図2】図1中S部を示す部分拡大図である。
【図3】図2中A−A矢視図である。
【図4】本発明装置の動作タイミングの一例を示すグラ
フ図である。
フ図である。
【図5】従来の鋼製容器の一例を示す縦断面図である。
【図6】図5中S部を示す部分拡大図である。
1 狭開先溶接装置 2 台車 3 溶接トーチ 4 溶接ワイヤ供給手段 12 電極 f 狭開先 g 狭開先入口周縁部 Y 溶接ワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 37/02 B23K 37/02 H G21F 5/002 G21F 5/00 W 5/005
Claims (1)
- 【請求項1】 溝状の狭開先内に挿入されてその狭開先
先端を溶接する狭開先溶接装置において、上記狭開先の
入口周縁部に沿って走行する台車に、これより上記狭開
先先端側に直線状に延びる溶接トーチをその軸部を中心
として回転自在に設けると共にその溶接トーチ先端部の
電極を屈曲させ、さらに上記台車側に、上記溶接トーチ
の進行方向左右側にそれぞれ溶接ワイヤを供給するワイ
ヤ供給手段を備えたことを特徴とする狭開先溶接装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8164531A JPH106011A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 狭開先溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8164531A JPH106011A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 狭開先溶接装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106011A true JPH106011A (ja) | 1998-01-13 |
Family
ID=15794941
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8164531A Pending JPH106011A (ja) | 1996-06-25 | 1996-06-25 | 狭開先溶接装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH106011A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002224830A (ja) * | 2001-02-02 | 2002-08-13 | Honda Motor Co Ltd | Tigフィラー溶接装置 |
CN102107315A (zh) * | 2010-12-31 | 2011-06-29 | 常州富通焊业有限公司 | 堆焊复合耐磨钢板的制造方法及其设备 |
CN103071898A (zh) * | 2012-11-12 | 2013-05-01 | 刘振英 | 具有摆角装置的窄间隙焊接机头 |
-
1996
- 1996-06-25 JP JP8164531A patent/JPH106011A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002224830A (ja) * | 2001-02-02 | 2002-08-13 | Honda Motor Co Ltd | Tigフィラー溶接装置 |
CN102107315A (zh) * | 2010-12-31 | 2011-06-29 | 常州富通焊业有限公司 | 堆焊复合耐磨钢板的制造方法及其设备 |
CN103071898A (zh) * | 2012-11-12 | 2013-05-01 | 刘振英 | 具有摆角装置的窄间隙焊接机头 |
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