JPH1060100A - 架橋ポリエステル樹脂、その製造方法、これを用いたトナー - Google Patents

架橋ポリエステル樹脂、その製造方法、これを用いたトナー

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JPH1060100A
JPH1060100A JP22024596A JP22024596A JPH1060100A JP H1060100 A JPH1060100 A JP H1060100A JP 22024596 A JP22024596 A JP 22024596A JP 22024596 A JP22024596 A JP 22024596A JP H1060100 A JPH1060100 A JP H1060100A
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JP
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trivalent
acid component
carboxylic acid
moles
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Withdrawn
Application number
JP22024596A
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English (en)
Inventor
Masatake Yoshikawa
昌毅 吉川
Tomoko Kubota
智子 久保田
Naomi Sasaki
直美 佐々木
Haruo Okuya
晴夫 奥谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 適度な架橋度を有してトナー用バインダー等
の用途に適した架橋ポリエステル樹脂を得る。 【解決手段】 モル数がaのジカルボン酸成分と、モル
数がbの3価以上のカルボン酸成分と、モル数がcのジ
オール成分と、モル数がdの3価以上のアルコール成分
とからなる架橋ポリエステル樹脂であって、下記の式
(1)で定義されるZが下記の式(2)を満足する量で
共重合したもの。 Z=2f(f-1){b2c+ad2+(2c+fd)bd}/[{(2c+fd)2-4ac}(b+d)] (1) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、fは下記の式(3)で定義される値である。 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分およ
び3価以上のアルコール成分の価数、niは樹脂全体中に
おける第i番目の3価以上のカルボン酸成分および3価
以上のアルコール成分のモル数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法などの分野において使用される静電
荷像現像用トナーなどの用途に好適な架橋ポリエステル
樹脂、その製造方法、およびこれを用いたトナーに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真法は、米国特許第229
7691号明細書や米国特許第2357809号明細書
に記載されているように、光導電性絶縁体よりなるロー
ラー表面上に静電荷像を形成し、これを着色微粉末から
なる乾式現像剤によりトナー像として顕像化する現像工
程と、この後、得られたトナー像を紙などの転写シート
に転写する転写工程と、さらに加熱、加圧などにより永
久定着させる定着工程とからなる。
【0003】最近、複写機においては高速化や小型化お
よび省エネルギー化が志向されており、この要請に応え
る定着工程として、熱効率が良く、コンパクトな機構を
有し、高速化が可能な加熱ローラー定着方式が好ましく
用いられている。
【0004】しかしながら、加熱ローラー定着方式にお
いては、加熱ローラー面とトナー像面が接触するため
に、トナーが加熱ローラー表面に転写し、これが次に送
られてくる紙に転写して画像を汚すという、いわゆるオ
フセット現象が発生する。
【0005】このようなオフセット現象を防止するため
に、特公昭51−23354号公報において、スチレン
系の架橋樹脂をトナー用樹脂として用いることが提案さ
れた。以来、加熱ローラー定着方式においては、種々の
改善を経ながら、主としてスチレン−アクリル酸系エス
テル共重合体がトナー用樹脂として用いられてきた。
【0006】一方、最近では、ポリエステル樹脂が、よ
り低温で定着が可能であり、しかも定着されたトナー像
は塩化ビニル系可塑剤に対する耐久性に優れ、さらに、
透明性に優れカラー化にも対応可能である等の点で、従
来のスチレン−アクリル酸系エステル共重合体等よりも
優れていることが見い出され、トナーバインダー用樹脂
として注目されている。
【0007】一般にポリエステル樹脂は、2価のカルボ
ン酸および/又はその低級エステルと2価のアルコール
との縮合反応により製造されるが、このようにして得ら
れる直鎖状成分のみからなるポリエステル樹脂をトナー
用樹脂として用いた場合、耐オフセット性が極めて悪
く、良好な転写画像を得ることができない。
【0008】この点を改善するために、ポリエステル樹
脂に分岐あるいは架橋構造を持たせることが行われてお
り、多官能成分を共重合したポリエステル樹脂はひろく
知られている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、多官能成分量
を多くすれば樹脂の粘度が著しく高くなる、いわゆるゲ
ル化を起こしやすくなり、溶剤溶解性などの樹脂の加工
性が失われるのはもとより、そもそも重合装置内で固化
し、払い出し不能・装置の損傷などの事態をまねく。一
方、ゲル化を避けようとすれば、多官能成分量を低くし
たり、反応工程の初期段階で樹脂を払い出すなどの操作
が必要となるが、このようにして製造された樹脂は、粘
度が低いが故にトナー用バインダーとして十分な機能を
果たさない。このように従来は樹脂の性能を上げようと
すればゲル化のリスクを背負わねばならず、架橋ポリエ
ステル樹脂の安定な製造は困難であった。
【0010】この対策として、特開平3−54574号
公報には、反応温度および真空度を制御することで急激
なゲル化反応をコントロールする方法が開示されてい
る。しかし、この方法では、実質的にはエステル交換反
応によって生じる低沸点成分の留出などにより重合体の
粘度が過度に上昇し、所望の架橋度の樹脂を得られない
などの問題点がある。
【0011】一方、特開平2−225520号公報で
は、数平均分子量(Mn)が300以上1400以下の線
状または側鎖を有する低分子量線状ポリエステルに3価
以上の成分を共重合させて、架橋を形成する方法が開示
されているが、やはり、重合体の急激な粘度の上昇は避
けがたい。
【0012】さらに、特開昭62−45622号公報で
は、ポリエステル樹脂中にモノカルボン酸を含有させ、
ポリエステル樹脂の架橋度をコントロールする方法が提
案されているが、十分な製造安定性を有するには至って
いない。
【0013】本発明は、適度な架橋度を有しトナー用バ
インダー等の用途に適した架橋ポリエステル樹脂とそれ
を安定に製造するための重合方法とを提供することを目
的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述のよ
うな問題を解決すべく鋭意検討した結果、組成から計算
されるパラメーターを特定範囲内に制御することによ
り、ポリエステル樹脂に適度な分岐度が付与できかつ安
定に重合可能であることを見いだし本発明に至った。
【0015】すなわち、本発明は、ジカルボン酸成分
と、3価以上のカルボン酸成分と、ジオール成分と、3
価以上のアルコール成分とからなる架橋ポリエステル樹
脂であって、下記の式(1)で定義されるZが下記の式
(2)を満足する量で共重合したポリエステルからなる
ことを特徴とする架橋ポリエステル樹脂である。
【0016】 Z=2f(f-1){b2c+ad2+(2c+fd)bd}/[{(2c+fd)2-4ac}(b+d)] (1) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、aはジカルボン酸成分のモル数、bは3価以上
のカルボン酸成分のモル数、cはジオール成分のモル
数、dは3価以上のアルコール成分のモル数である。f
は下記式(3)で定義される値である。
【0017】 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分およ
び3価以上のアルコール成分の価数、niは樹脂全体中に
おける第i番目の3価以上のカルボン酸成分および3価
以上のアルコール成分のモル数である。
【0018】なお上述の式(3)におけるfiは、3価以
上のジカルボン酸成分および3価以上のアルコール成分
が樹脂全体中にi種類含有されているとき、各成分に対
応する価数を表すものである。
【0019】また、本発明は、ジカルボン酸成分と、3
価以上のカルボン酸成分と、ジオール成分とからなる架
橋ポリエステル樹脂であって、下記の式(4)で定義さ
れるZが下記の式(2)を満足する量で共重合したポリ
エステルからなることを特徴とする架橋ポリエステル樹
脂である。
【0020】 Z=f( f−1) b/2( c−a) (4) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、aはジカルボン酸成分のモル数、bは3価以上
のカルボン酸成分のモル数、cはジオール成分のモル数
である。fは下記式(3)で定義される値である。
【0021】 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分の価
数、niは樹脂全体中における第i番目の3価以上のカル
ボン酸成分のモル数である。
【0022】また本発明は、3価以上のカルボン酸成分
と、ジオール成分とからなる架橋ポリエステル樹脂であ
って、下記の式(5)で定義されるZが下記の式(2)
を満足する量で共重合したポリエステルからなることを
特徴とする架橋ポリエステル樹脂である。
【0023】 Z=f( f−1) b/2c (5) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、bは3価以上のカルボン酸成分のモル数、cは
ジオール成分のモル数である。fは下記式(3)で定義
される値である。
【0024】 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分の価
数、niは樹脂全体中における第i番目の3価以上のカル
ボン酸成分のモル数である。
【0025】なお、上述の式(1)、(4)、(5)
は、P.J.フローリの定義したポリマー鎖の分岐期待値に
もとづく経験式であり、Zは樹脂の分岐状態を数値化す
るためのパラメータである。
【0026】さらに本発明は、上記架橋ポリエステル樹
脂を製造するに際し、エステル化反応により生成する水
またはエステル交換反応により生成する低級アルコール
以外は、実質的に系外に散逸させないことを特徴とす
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明において最も重要な点は、組成に基づいて重
合条件を制御することである。本発明者らが鋭意検討し
た結果、適度な架橋度を有したポリエステル樹脂を安定
に製造可能な組成は、上述の式(2)で示されるよう
に、式(1)または(4)または(5)で計算されるZ
値が0.8以上かつ1.3以下となることである。この
条件をみたすポリエステル樹脂は、そのゲル量が種々の
用途に好適に使用できる程度のものであるばかりか、そ
の製造工程においてある程度粘度は上昇するが、撹拌・
払い出しが可能なレベルに収まるという大きな特徴があ
る。Z値が1.3を超えた場合には従来みられたような
顕著なゲル成分の生成が起こり、反応物を重合装置から
払い出すことが不能になるばかりか、固化した樹脂が反
応装置類を損傷させる等の問題が生じる。またこのよう
な高度に架橋されたポリエステル樹脂は、溶融粘性が極
めて高い、汎用溶剤に不溶、粉砕が困難、といった加工
性についての問題を生じさせ、一般的な用途には使用が
不可能となる。またZ値が0.8未満である場合には、
樹脂が充分な分子量と架橋構造とを持たず、トナー用バ
インダー等の用途に供した場合に、耐熱性、強度、接着
性等の諸性能において著しく劣るものとなる。
【0028】本発明にもとづくポリエステルの重合工程
を通じてZ値を一定範囲内に保つためには、エステル化
反応により生ずる水もしくはジカルボン酸の低級アルキ
ルエステルに由来する低級アルコール以外には実質的に
仕込んだ単量体が系外に散逸しないように、温度や圧力
などの条件を選択しなければならない。このためには、
使用する単量体は、できるだけ沸点が高いものか、ある
いは実際の反応条件で沸騰しないものを使用することが
望ましい。または、単量体を先に決定し、それらの沸点
よりも低い重縮合温度を選んで使用してもかまわない。
またコンデンサー等の系外へ留出される物質を選択、制
御することが可能な設備があれば、これらの限定度は低
くなり、単量体と反応条件との選択の幅がより広がるこ
とはいうまでもない。実際的には、水または低級アルコ
ールなどの留出予定物よりも沸点の高い単量体を用い、
温度調節可能な流下式コンデンサー付きのエステル化反
応装置を用いればよく、前記コンデンサーを留出物の沸
点以上に設定し、常圧にて通常のエステル化反応温度を
用いるのが簡便である。
【0029】本発明においては、溶剤への不溶性が生じ
ないように、ジオキサン不溶分またはクロロホルム不溶
分を実質的に含有しないようにするのが好ましい。本発
明で用いられるジカルボン酸成分としては、脂肪族ジカ
ルボン酸として、マレイン酸、フマール酸、シトラコン
酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン
酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセ
ニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシル
コハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハ
ク酸、n−オクチルコハク酸、およびこれらの酸の無水
物、もしくは低級アルキルエステルなどを挙げることが
できる。また脂環族ジカルボン酸としては1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸、水素化2,6−ナフタレンジ
カルボン酸、およびこれらの酸の無水物、もしくは低級
アルキルエステルなどを挙げることができる。さらに芳
香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,
4′−メチレンジ安息香酸、およびこれらの酸の無水
物、もしくは低級アルキルエステルなどを挙げることが
できる。低級アルキルエステルを構成する低級アルキル
基としては、炭素数1〜4のメチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチ
ル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基などを挙
げることができる。
【0030】樹脂に架橋部を与える3価以上のカルボン
酸成分としては1,2,4−ベンゼントリカルボン酸
(トリメリット酸)、1,3,5−ベンゼントリカルボ
ン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、
2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカ
ルボン酸、ピロメリット酸、テトラ(メチレンカルボキ
シ)メタン、1,2,4,7−オクタンテトラカルボン
酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸などが挙げら
れ、1種以上の成分を使用できる。また、これらのカル
ボン酸の酸無水物、若しくは低級エステルであってもよ
い。
【0031】樹脂に架橋構造を与える3価以上のアルコ
ール成分としては、例えば、ソルビトール、1,2,
3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペ
ンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペ
ンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、
1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2−
メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−
ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロ
ールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベン
ゼンなどを挙げることができ、1種以上の成分を使用で
きる。
【0032】ジオール成分としては、例えば、エチレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ジエチレングリコール、2−ブテン−1,
4−ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピ
レングリコール、ペンタエチレングリコール、1,2−
プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−
ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、1,2−ヘキサンジオール、2,5−ヘ
キサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチ
ル−1,3−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、1,4−ジヒドロキシシクロヘキサ
ン、水素化ビスフェノールA、シクロヘキシルエチレン
グリコール、1,2−ジシクロヘキシルエチレングリコ
ール、p−キシリレングリコール、m−キシリレングリ
コール、種々のエーテル化ビスフェノールAなどを挙げ
ることができ、いずれも好適に使用できる。
【0033】本発明の重合法においては、上述のように
系外へ単量体が散逸しない限りにおいて、通常のポリエ
ステルの重合条件をすべて用いることができる。重合温
度、減圧度、触媒の種類と量、添加剤等の使用などは特
に制限されない。製造装置としては汎用のエステル重合
装置がすべて好適に使用できるが、前述のようなコンデ
ンサーが具えられていればなおよい。
【0034】本発明のトナーは、前記の本発明の架橋ポ
リエステル樹脂を用いて得られるものであり、具体的に
は、この架橋ポリエステル樹脂に着色剤が配合されたも
のである。本発明のトナーを製造するには、前記本発明
の架橋ポリエステル樹脂を主成分とするトナー用樹脂中
に、着色剤および必要に応じて各種添加剤を配合し、ボ
ールミルなどにより混合し、混練、粉砕、分級の各工程
を行えば良い。
【0035】本発明のトナーの粒径は、1〜50μm、
好ましくは5〜30μmとすることが適当である。本発
明のトナーに含有する着色剤としては、公知のものがす
べて使用でき、カーボンブラック、ニグロシン染料、ベ
ンジジンイエロー、キナクリドン、ローダミンB、フタ
ロシアニンブルー、アニリンブルー、カルコオイルブル
ー、クロームイエロー、ウルトラマリンブルー、メチレ
ンブルー、ローズベンガル等、またはこれらの混合物を
挙げることができる。
【0036】必要に応じて添加される添加剤としては、
荷電制御剤、磁性体などを挙げることができる。荷電制
御剤としては、正の荷電制御剤では、ニグロシン系染
料、三級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタ
ン系染料、四級アンモニウム塩化合物、ポリアミン樹脂
などを挙げることができる。負の荷電制御剤としては、
例えば含金属アゾ染料、銅フタロシアニン染料、サリチ
ル酸のアルキル誘導体の金属錯体などを挙げることがで
きる。これらの荷電制御剤はトナーバインダー用樹脂に
対して、0.1〜8.0重量%、好ましくは0.2〜
5.0重量%配合される。
【0037】また、前記の荷電制御剤等のほか、特性改
良剤として、ワックス等のオフセット防止剤や疎水性シ
リカ等の流動性向上剤が考えられるが、本発明の架橋ポ
リエステル樹脂を用いる場合は、これらの特性改良剤を
加えることなく特性改良の効果を得ることができ、ま
た、添加する場合でもその添加量は通常よりも少なくて
良い。
【0038】本発明のトナーは、普通、鉄粉などのキャ
リアと混合することによって二成分現像剤とされるが、
その混合比はキャリア100重量部に対して0.3〜2
0重量部が好ましい。なお、本発明のトナーは磁性体が
含有されるときはそのまま一成分現像剤として、また磁
性体が含有されないときは非磁性一成分現像剤として静
電荷像の現像に供される。
【0039】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。な
お、樹脂の物性およびそれを用いて得られるトナー特性
の評価は、以下に記す各種測定法および評価法にて行っ
た。 ・溶媒溶解性:得られたポリエステルを、アセトンと、
1,4-ジオキサンと、クロロホルムと、フェノール/1,1,
2,2-テトラクロロエタン(1/1重量比)混合溶媒(以
後「混合溶媒」と呼ぶ)との4種の溶媒に、1g/10
0mlの濃度で溶解する試験を行った。すなわち、樹脂
を溶媒中に投入し、室温で2時間撹拌した後の溶液の状
態を、目視により評価した。
【0040】また1,4ージオキサンに溶解した場合には、
これを溶媒としてJIS0070に準じた方法で酸価を
測定した(ただし、実施例2を除く)。また混合溶媒に
溶解した場合には、これを溶媒として、20℃、0.5
g/100mlの条件下で相対粘度を測定した。
【0041】そして、完全溶解の場合を○、不溶解物が
ある場合を×と評価した。 ・組成分析:1H−NMR法およびガスクロマトグラフ
法を用いた。前者の方法では樹脂を重クロロホルムに溶
解し、プロトンの積分値比から組成比を求めた。ゲル化
して不溶の状態となった樹脂については、あらかじめ既
知量のトリエチレングリコールによりグリコリシスして
可溶化したのちに測定を行った。後者の方法では、樹脂
をメタノリシスまたはケン化したのちにガスクロマトグ
ラフにかけ、既知の試料を用いて作成した検量線より各
成分の定量を行い、組成比を求めた。
【0042】実施例、比較例いずれの例においても生成
した樹脂の分析組成は仕込みと食い違いはなかった。
【0043】・樹脂の粉砕性:通常の粉砕工程を終わっ
た樹脂を篩にかけ、16メッシュは通過するが、20メ
ッシュは通過しない樹脂粉体を得た。この分級された樹
脂粉体を30.0g精秤(W1 とする)し、コーヒーミ
ル(PHILIPS社製 HR−2170タイプ)にて
15秒間粉砕後、32メッシュの篩にかけ、通過しない
樹脂の重量W2(g)を精秤し、次式に従い残存率
(%)を求めた。
【0044】 残存率(%)=W2 (g)/W1 (g)×100 以上の操作を3回行い、平均残存率が0〜15.0%の
場合を◎、15.1〜30.0%の場合を○、30.1
〜45.0%の場合を△、45.1〜100%の場合を
×と評価した。
【0045】・耐ブロッキング性:トナーを50℃、相
対湿度40%の条件下で48時間放置したときの凝集の
発生の程度を観察した。そして、凝集塊が認められなか
った場合を○、凝集塊が若干生じた場合を△、凝集塊が
著しく認められた場合を×と評価した。
【0046】・オフセット発生温度(℃):以下の各実
施例および比較例で得た各電子写真用トナー4重量部
と、樹脂被覆を施していないフェライトキャリア(パウ
ダーテック社製 FL−1530)96重量部とを混合
して、二成分系現像剤を作成した。次に、この現像剤を
使用して市販の複写機(東芝社製 BD−9110)に
てA4サイズの転写紙に縦2cm、横5cmの帯状の未
定着画像を複数作成した。次いで、表層がテフロン(ポ
リテトラフルオロエチレンの商品名:登録商標)で形成
された熱定着ローラーと、表層がシリコーンゴムで形成
された圧力定着ローラーとが対になって回転する定着機
を、ローラー圧力が1kg/cm2 およびローラー速度
が200mm/秒になるように調節し、前記熱定着ロー
ラーの表面温度を段階的に上昇させて、A4サイズの転
写紙に縦2cm、横5cmの帯状の画像を定着した。そ
して、転写紙の余白部にオフセットによる汚れが発生す
るか否かの観察を行い、汚れが発生したときの最低の熱
定着ロールの表面温度をオフセット発生温度(℃)とし
て、耐オフセット性の評価とした。
【0047】・最低定着温度(℃):前記の定着機で形
成された定着画像に対して、1kgの荷重を載せた幅1
5mmの砂消しゴムのエッジ部による摺擦を施し、次式
に従い定着率を算出した。そして、定着率が70%を超
えるときの定着ローラーの温度(℃)を最低定着温度と
した。なお、画像濃度は、反射濃度計(マクベス社製
RD−914)を用いて測定した。 定着率(%)=[摺擦後の定着画像の画像濃度/摺擦前
の定着画像の画像濃度]×100 ・転写紙の耐巻き付き性:前記の各現像剤と定着機(熱
定着ローラーの表面温度は170℃に設定した)とでコ
ピー試験を行い、熱定着ローラーに対する転写紙の耐巻
き付き性評価を行った。転写紙を連続して50枚転写機
に挿入して、熱定着ローラーへの巻き付きが起こらなか
った場合を○、巻き付きが1枚以上の転写紙で起こった
場合を×とした。
【0048】実施例1 テレフタル酸94モルと、無水トリメリット酸4モル
と、無水ピロメリット酸2モルと、ビスフェノールAエ
チレンオキサイド2モル付加体60モルと、トリエチレ
ングリコール50モルと、トリメチロールプロパン20
モルとを、温度計と、ステンレス製撹拌器と、流下式コ
ンデンサー(温度設定120℃)とを備えたガラス製反
応器に入れ、窒素ガス雰囲気下で、内温250℃、撹拌
回転数200r.p.m.で反応を行った。すると、エステル
化が開始され、反応系より水の留出が始まった。このと
き、撹拌トルク値は0kg−cmを示した。こののち、約4
時間後には撹拌トルクは3.0kg−cmに上昇した。さら
に水の留出が終了するまで約1時間反応を行ったが、撹
拌トルク値は一定のままであった。また留出液の1H−
NMR分析では、水以外の成分は検出されなかった。得
られたポリエステル樹脂について溶解性試験を行ったと
ころ、アセトンには不溶物がみられたが、他の3溶媒に
はすべて溶解した。酸価は0.10mgKOH/g 、相対粘度
は1.31であった。
【0049】実施例2 テレフタル酸の代わりにテレフタル酸ジメチルを用いた
以外は実施例1と同様の条件で反応を行った。実施例1
同様に、温度計と、ステンレス製撹拌器と、流下式コン
デンサー(温度設定120℃)とを備えたガラス製反応
器に入れ、窒素ガス雰囲気下で、内温250℃、撹拌回
転数200r.p.m.で反応を行った。すると、反応系より
低沸点物の留出が始まった。このとき、撹拌トルク値は
0kg−cmを示した。こののち、約4時間後には撹拌トル
クは3.1kg−cmに上昇した。さらに低沸点物の留出が
終了するまで約1時間反応を行ったが、撹拌トルク値は
一定のままであった。また留出液の1H −NMR分析で
は、メタノールと水以外の成分は検出されなかった。総
留出メタノール量はテレフタル酸ジメチルから計算され
る理論留出量の99.5%、また留出した水の量は無水
トリメリット酸および無水ピロメリット酸から計算され
る理論量の99.3%であった。得られたポリエステル
樹脂について溶解性試験を行ったところ、アセトンには
不溶物がみられたが、他の3溶媒にはすべて溶解した。
相対粘度は1.32であった。
【0050】実施例3〜8 さらに、実施例1と同様の方法で別組成のポリエステル
の製造を行った。いずれも反応水がほぼ系外に留出した
時点で撹拌トルクは一定値を示した。これらの結果を実
施例1および2の結果と共に表1および表2に示す。い
ずれもアセトン以外の3溶媒に溶解したので、酸価およ
び相対粘度を測定した。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】比較例1 テレフタル酸80モルと、無水トリメリット酸10モル
と、無水ピロメリット酸10モルと、ビスフェノールA
エチレンオキサイド2モル付加体60モルと、トリエチ
レングリコール60モルと、トリメチロールプロパン1
0モルとを、実施例1と同様の反応器に投入し、窒素ガ
ス雰囲気下で、内温250℃、撹拌回転数200r.p.m.
で反応を行った。このとき、撹拌トルク値は0kg-cm を
示した。ただしZ値は1.64であり、式(2)の範囲
の上限を超えていた。そしてエステル化が始まり、反応
系より水の留出が始まった。そこで約3時間反応を行っ
た。さらに反応を続けたところ、約1時間経過した後に
重合ポリマーはゲル化を起こし、撹拌不能になった。通
常の払い出しは不可能だったため、ガラス製容器を破壊
して樹脂を払い出した。この樹脂は4種の溶媒全てに不
溶物が生じた。
【0054】比較例2 テレフタル酸80モルと、無水トリメリット酸10モル
と、無水ピロメリット酸10モルと、ビスフェノールA
エチレンオキサイド2モル付加体80モルと、トリエチ
レングリコール60モルと、トリメチロールプロパン4
0モルと、ペンタエリスリトール5モルとを実施例1と
同様に温度計とステンレス製撹拌器と流下式コンデンサ
ーとを備えた反応器に入れ、窒素ガス雰囲気下で、内温
250℃、撹拌回転数200r.p.m.で反応を行った。こ
のとき、撹拌トルク値は0kg-cmを示した。ただしZ値
は0.78であり、式(2)の範囲の下限未満であっ
た。そしてエステル化が始まり、反応系より水の留出が
始まり、その後水の留出が終了するまで約4時間反応を
行った。さらに反応を続けたが、その後約5時間経過し
ても撹拌トルク値は0kg-cm のままで、反応系の溶融粘
度は上昇しなかった。この樹脂は4種の溶媒全てに溶解
した。酸価は0.24mgKOH/g 、相対粘度は1.09で
あった。
【0055】比較例3 テレフタル酸85モルと、無水トリメリット酸10モル
と、無水ピロメリット酸5モルと、ビスフェノールAエ
チレンオキサイド2モル付加体100モルと、トリエチ
レングリコール80モルとを、実施例1と同様に温度計
とステンレス製撹拌器と流下式コンデンサーとを備えた
反応器に入れ、窒素ガス雰囲気下で、内温250℃、撹
拌回転数200r.p.m.で反応を行った。このとき、撹拌
トルク値は0kg-cm を示した。ただしZ値は0.64で
あり、式(2)の範囲の下限未満であった。そしてエス
テル化が始まり、反応系より水の留出が始まり、その後
水の留出が終了するまで約4時間反応を行った。さらに
反応を続けたが、その後約5時間経過しても撹拌トルク
値は0kg-cm のままで、反応系の溶融粘度は上昇しなか
った。この樹脂は4種の溶媒全てに溶解した。酸価は
0.81mgKOH/g 、相対粘度は1.05であった。
【0056】比較例4 テレフタル酸85モルと、無水トリメリット酸5モル
と、無水ピロメリット酸10モルと、ビスフェノールA
エチレンオキサイド2モル付加体70モルと、トリエチ
レングリコール50モルとを実施例1と同様の反応器に
投入し、窒素ガス雰囲気下で、内温250℃、撹拌回転
数200r.p.m.で反応を行った。このとき、撹拌トルク
値は0kg-cm を示した。ただしZ値は2.18であり、
式(2)の範囲の上限を超えていた。そしてエステル化
が始まり、反応系より水の留出が始まった。そこで約3
時間反応を行った。さらに反応を続けたところ、約1時
間経過した後に重合ポリマーはゲル化を起こし、撹拌不
能になった。通常の払い出しは不可能だったため、ガラ
ス製容器を破壊して樹脂を払い出した。この樹脂は4種
の溶媒全てに不溶物が生じた。
【0057】比較例5 無水トリメリット酸5モルと、無水ピロメリット酸10
モルと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付
加体100モルと、トリエチレングリコール20モルと
を実施例1と同様に温度計とステンレス製撹拌器と流下
式コンデンサーとを備えた反応器に入れ、窒素ガス雰囲
気下で、内温250℃、撹拌回転数200r.p.m.で反応
を行った。このとき、撹拌トルク値は0kg-cm を示し
た。ただしZ値は0.64であり、式(2)の範囲の下
限未満であった。エステル化が始まり、反応系より水の
留出が始まり、その後水の留出が終了するまで約4時間
反応を行った。さらに反応を続けたが、その後約5時間
経過しても撹拌トルク値は0kg-cmのままで、反応系の
溶融粘度は上昇しなかった。この樹脂は4種の溶媒全て
に溶解した。酸価は0.38mgKOH/g 、相対粘度は1.
04であった。
【0058】比較例6 無水トリメリット酸10モルと、無水ピロメリット酸1
0モルと、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル
付加体20モルと、トリエチレングリコール20モルと
を、実施例1と同様の反応器に投入し、窒素ガス雰囲気
下で、内温250℃、撹拌回転数200r.p.m.で反応を
行った。このとき、撹拌トルク値は0kg-cm を示した。
ただしZ値は2.30であり、式(2)の範囲の上限を
超えていた。エステル化が始まり、反応系より水の留出
が始まった。そこで約3時間反応を行った。さらに反応
を続けたところ、約1時間経過した後に重合ポリマーは
ゲル化を起こし、撹拌不能になった。通常の払い出しは
不可能だったため、ガラス製容器を破壊して樹脂を払い
出した。この樹脂は4種の溶媒全てに不溶物が生じた。
【0059】これら比較例1〜6についても、その結果
を表1および表2に示す。この表1および表2に示した
ように、Z値が本発明の範囲内にある場合には、すべて
撹拌トルクがある一定値で安定となり、ゲル化に至らな
い範囲内で比較的高い相対粘度の樹脂が得られ、良好な
トナー特性を有した樹脂が得られた。これに対し、Z値
が本発明の範囲から外れた場合には、通常の払い出し形
態が不可能なゲル化が起こるか、あるいは反応工程でト
ルク上昇の検出できない程度の低粘度でありかつ上記用
途として性能の低い樹脂しか得られなかった。
【0060】次に、実施例1〜8および比較例1〜6の
樹脂を各々用いて、トナーを製造した。すなわち、各々
のポリエステル樹脂100重量部と、カーボンブラック
(三菱化成工業社製 商品名:MA−100)6.5重
量部と、クロム含有金属染料(オリエント化学工業社製
商品名:S−34)2重量部と、ポリプロピレン(三
洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P)2重量
部とをスーパーミキサーで混合した。そして、これを二
軸押出機により溶融混練し、冷却した後、ハンマーミル
により粗粉砕し、さらにジェットミルにより微粉砕し、
次いで分級機により粒径を整え、平均粒径が11μmの
粒度のトナーを得た。
【0061】次いで、得られたトナー4重量部にフェラ
イトキャリア96重量部を加えて現像剤とし、これを用
いてトナー特性の評価を行った。トナー製造時の樹脂の
粉砕性およびトナー特性の評価結果を表3に示す。
【0062】
【表3】
【0063】表3の結果から理解されるように、実施例
1〜8で得られた樹脂はいずれも粉砕性が良好であっ
た。またこれら実施例1〜8の樹脂を用いたトナーは、
いずれも、耐ブロッキング性、低温定着性、耐オフセッ
ト性、耐巻き付き性の点において特に優れたトナー特性
を示すものであり、高速で良好な画像を環境条件によら
ず安定に形成することができた。
【0064】これに対し、比較例1〜6で得られた各樹
脂およびその樹脂を用いた各トナーは、上記特性のうち
の少なくとも一つ以上が劣ったものであった。
【0065】
【発明の効果】以上のように本発明によると、ゲル化す
ることなしにトナーのバインダーとして好適な架橋ポリ
エステル樹脂を得ることができ、この架橋ポリエステル
樹脂を用いたトナーを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐々木 直美 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 奥谷 晴夫 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所技術研究所内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジカルボン酸成分と、3価以上のカルボ
    ン酸成分と、ジオール成分と、3価以上のアルコール成
    分とからなる架橋ポリエステル樹脂であって、下記の式
    (1)で定義されるZが下記の式(2)を満足する量で
    共重合したポリエステルからなることを特徴とする架橋
    ポリエステル樹脂。 Z=2f(f-1){b2c+ad2+(2c+fd)bd}/[{(2c+fd)2-4ac}(b+d)] (1) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、aはジカルボン酸成分のモル数、bは3価以上
    のカルボン酸成分のモル数、cはジオール成分のモル
    数、dは3価以上のアルコール成分のモル数である。f
    は下記式(3)で定義される値である。 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分およ
    び3価以上のアルコ−ル成分の価数、niは樹脂全体中に
    おける第i番目の3価以上のカルボン酸成分および3価
    以上のアルコール成分のモル数である。
  2. 【請求項2】 ジオキサン不溶分またはクロロホルム不
    溶分を実質的に含有しないことを特徴とする請求項1記
    載の架橋ポリエステル樹脂。
  3. 【請求項3】 ジカルボン酸成分と、3価以上のカルボ
    ン酸成分と、ジオール成分とからなる架橋ポリエステル
    樹脂であって、下記の式(4)で定義されるZが下記の
    式(2)を満足する量で共重合したポリエステルからな
    ることを特徴とする架橋ポリエステル樹脂。 Z=f( f−1) b/2( c−a) (4) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、aはジカルボン酸成分のモル数、bは3価以上
    のカルボン酸成分のモル数、cはジオール成分のモル数
    である。fは下記式(3)で定義される値である。 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分の価
    数、niは樹脂全体中における第i番目の3価以上のカル
    ボン酸成分のモル数である。
  4. 【請求項4】 ジオキサン不溶分またはクロロホルム不
    溶分を実質的に含有しないことを特徴とする請求項3記
    載の架橋ポリエステル樹脂。
  5. 【請求項5】 3価以上のカルボン酸成分と、ジオール
    成分とからなる架橋ポリエステル樹脂であって、下記の
    式(5)で定義されるZが下記の式(2)を満足する量
    で共重合したポリエステルからなることを特徴とする架
    橋ポリエステル樹脂。 Z=f( f−1) b/2c (5) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、bは3価以上のカルボン酸成分のモル数、cは
    ジオール成分のモル数である。fは下記式(3)で定義
    される値である。 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分の価
    数、niは樹脂全体中における第i番目の3価以上のカル
    ボン酸成分のモル数である。
  6. 【請求項6】 ジオキサン不溶分またはクロロホルム不
    溶分を実質的に含有しないことを特徴とする請求項5記
    載の架橋ポリエステル樹脂。
  7. 【請求項7】 ジカルボン酸成分と、3価以上のカルボ
    ン酸成分と、ジオール成分と、3価以上のアルコール成
    分とからなる架橋ポリエステル樹脂を製造するに際し、
    下記の式(1)で定義されるZが下記の式(2)を満足
    する量で共重合させるとともに、エステル化反応により
    生成する水またはエステル交換反応により生成する低級
    アルコール以外は、実質的に系外に散逸させないことを
    特徴とする架橋ポリエステル樹脂の製造方法。 Z=2f(f-1){b2c+ad2+(2c+fd)bd}/[{(2c+fd)2-4ac}(b+d)] (1) 0.8 ≦Z≦ 1.3 (2) ここで、aはジカルボン酸成分のモル数、bは3価以上
    のカルボン酸成分のモル数、cはジオール成分のモル
    数、dは3価以上のアルコール成分のモル数である。f
    は下記式(3)で定義される値である。 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分およ
    び3価以上のアルコール成分の価数、niは樹脂全体中に
    おける第i番目の3価以上のカルボン酸成分および3価
    以上のアルコール成分のモル数である。
  8. 【請求項8】 ジカルボン酸成分と、3価以上のカルボ
    ン酸成分と、ジオール成分とからなる架橋ポリエステル
    樹脂を製造するに際し、下記の式(4)で定義されるZ
    が下記の式(2)を満足する量で共重合させるととも
    に、エステル化反応により生成する水またはエステル交
    換反応により生成する低級アルコール以外は、実質的に
    系外に散逸させないことを特徴とする架橋ポリエステル
    樹脂の製造方法。 Z=f( f−1) b/2( c−a) (4) 0.8 ≦Z≦ 1.3 (2) ここで、aはジカルボン酸成分のモル数、bは3価以上
    のカルボン酸成分のモル数、cはジオール成分のモル数
    である。fは下記式(3)で定義される値である。 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分の価
    数、niは樹脂全体中における第i番目の3価以上のカル
    ボン酸成分のモル数である。
  9. 【請求項9】 3価以上のカルボン酸成分と、ジオール
    成分とからなる架橋ポリエステル樹脂を製造するに際
    し、下記の式(5)で定義されるZが下記の式(2)を
    満足する量で共重合させるとともに、エステル化反応に
    より生成する水またはエステル交換反応により生成する
    低級アルコール以外は、実質的に系外に散逸させないこ
    とを特徴とする架橋ポリエステル樹脂の製造方法。 Z=f( f−1) b/2c (5) 0.8 ≦Z≦1.3 (2) ここで、bは3価以上のカルボン酸成分のモル数、cは
    ジオール成分のモル数である。fは下記式(3)で定義
    される値である。 f=Σfi 2ni /Σfini (3) ただし、fiは第i番目の3価以上のカルボン酸成分の価
    数、niは樹脂全体中における第i番目の3価以上のカル
    ボン酸成分のモル数である。
  10. 【請求項10】 請求項1から6までのいずれか1項記
    載の架橋ポリエステル樹脂を用いてなるトナー。
JP22024596A 1996-08-22 1996-08-22 架橋ポリエステル樹脂、その製造方法、これを用いたトナー Withdrawn JPH1060100A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010004826A1 (ja) * 2008-07-11 2010-01-14 日本ユピカ株式会社 トナー用ポリエステル樹脂及び静電荷現像用トナー
US11415903B2 (en) 2016-06-02 2022-08-16 Mitsubishi Chemical Corporation Polyester resin for toners, method for producing same, toner and method for producing toner

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JP2010020170A (ja) * 2008-07-11 2010-01-28 Japan U-Pica Co Ltd トナー用ポリエステル樹脂及び静電荷現像用トナー
US8568949B2 (en) 2008-07-11 2013-10-29 Japan U-Pica Company Ltd. Polyester resin for toner and toner for developing an electrostatic charge image
US11415903B2 (en) 2016-06-02 2022-08-16 Mitsubishi Chemical Corporation Polyester resin for toners, method for producing same, toner and method for producing toner

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