JPH1060072A - 良好な動的性質を有する光安定性エラストマー - Google Patents

良好な動的性質を有する光安定性エラストマー

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JPH1060072A
JPH1060072A JP9166657A JP16665797A JPH1060072A JP H1060072 A JPH1060072 A JP H1060072A JP 9166657 A JP9166657 A JP 9166657A JP 16665797 A JP16665797 A JP 16665797A JP H1060072 A JPH1060072 A JP H1060072A
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alkyl
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ジエイムス・ダブリユー.・ロストハウザー
Karl W Haider
カール・ダブリユー.・ハイダー
Carl Serman
カール・サーマン
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Bayer Corp
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Bayer AG
Bayer Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】イソシアネートプレポリマー、鎖延長剤、特殊
タイプの触媒を含む光安定性エラストマーの提供。 【解決手段】イソシアネートプレポリマーを、触媒の存
在下で鎖延長剤と反応させることからなり、該触媒は、
i)約60℃以上の融点を有する固体遅延作用触媒、ii)
アルキルメルカプチド配位子を含有し、かつ室温で液体
のアルキル置換有機錫触媒、およびiii)硫黄架橋基を含
有し、室温で液体のアルキル置換有機錫触媒からなる群
から選ばれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソシアネートプ
レポリマー、鎖延長剤および特殊タイプの触媒からなる
光安定性エラストマーに関する。また、本発明は、この
光安定性エラストマーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の触媒の存在下で、イソシアネー
ト、鎖延長剤および必要に応じてポリオールから製造さ
れる多くのポリウレタンおよびエラストマーが公知であ
り、例えばU.S.特許4,447,590 、4,523,005 、4,621,11
3 および5,208,315 ならびにカナダ特許971,184 に記載
されている。これらの文献に記載の触媒は、例えばジブ
チル錫ジラウレートまたはジブチル錫オキサイドのよう
な標準のポリウレタン触媒である。U.S.特許4,447,590
および4,523,005 には、高分子量ポリエーテルポリオー
ルおよび1,4−ブタンジオールを用い、好ましくは触
媒の存在下にて、ジイソシアネート、好ましくは4,
4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン(HMD
I)からポリウレタンを製造することが記載されてい
る。適する触媒には、N−メチルモルフォリン、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、亜鉛オクトエート、ジ
ブチル錫ジラウレートのような標準のポリウレタン触媒
が挙げられる。これらのポリウレタンは、良好な耐血栓
性(thromboresistant)を示し、血液適合製品の製造に有
用である。
【0003】少なくとも約62.5%のトランス,トラ
ンス−異性体を含む4,4’−ジイソシアナトジシクロ
ヘキシルメタンからなる脂肪族イソシアネート組成物
が、カナダ特許971,184 に記載されている。このイソシ
アネート組成物は、非退色(non-discoloring) コーチン
グおよびポリウレタンエラストマーの製造に適する。エ
ラストマーは、二段階工程により製造され、ここで過剰
の脂肪族イソシアネート組成物を、ポリエーテルまたは
ポリエステルグリコールまたは他のポリオール成分と反
応させ、次いで鎖延長および/または架橋を続ける。別
法として、ジイソシアネート、ポリオールおよび鎖延長
剤を一反応段階で結合することも可能である。通常、適
当な触媒が存在する。実施例では、触媒としてジブチル
錫ジラウレートが使用されている。
【0004】U.S.特許5,208,315 には、高分子量ポリオ
ール、および無〜少量の鎖延長剤を用いて、約45〜1
00%のトランス,トランス−異性体を含有する4,
4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタンからエラ
ストマーを製造する方法が記載されている。触媒を使用
してよいが好ましくはない。’315特許には、例えば
有機錫化合物および第三アミンのような標準のポリウレ
タン触媒のみが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】遊離ジイソシアネート
をもつイソシアネート封鎖プレポリマーおよび鎖延長剤
の、必要に応じて触媒の存在下での反応生成物からなる
ポリウレタンが、U.S.特許4,621,113 に開示されてい
る。該プレポリマーの製造に適したジイソシアネート
は、脂肪族および脂環式ジイソシアネートであり、適す
る鎖延長剤には、ジオール、ジアミン、ヒドロキシルア
ミン、ヒドラジン、ピペラジンなどが挙げられる。触媒
は、ポリマー中の残留物として無害である限り、該反応
に触媒作用を示すのに必要な量を使用してよい。錫塩に
ついては、錫40ppmのFDA規制を超えない限りこ
の要件に沿う。この要件に沿う触媒の例としては、例え
ば錫オクテート、錫オレエート、ジブチル錫ジオクトエ
ート、ジメチル錫ジラウレートまたはジブチル錫ジラウ
レートが挙げられる。FORMEZ UL-29も開示されている
が、その硫黄含有量のために大して好適でない。
【0006】ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン
(HMDI)の異性体混合物をベースとするエラストマ
ーにおいて、トランス,トランス−異性体の含有量を増
加すると、エラストマーの機械的特性を改良することが
よく知られている(「メチレンビス(4−シクロヘキシ
ルイソシアネート)の幾何学異性体から得られる透過性
脂肪族ベースエラストマーの構造−特性関係」S.W.Won
g,K.C.Frisch, C.A.Byrne, D.P.Mack およびN.S.Schne
ider, Adv.Urethane Sci.Technol. 9,77(1984) 、なら
びに「ジイソシアネート異性体混合物から得られる脂肪
族ポリウレタンエラストマーの研究」C.A.Byrne, D.P.
MackおよびJ.M.Sloan, Rubber Chemistryand Technol
ogy,Vol.58,pp.985〜996(1985) 参照)。また、トラ
ンス,トランス−異性体の含有量が高いHMDIをベー
スとするエラストマーの動的特性は、トランス,トラン
ス−異性体の含有量が低い混合物をベースとするエラス
トマーのものより優れている。
【0007】われわれは、意外にも、トランス,トラン
ス−HMDIをベースとするエラストマーを製造するの
に使用される触媒のタイプが、得られるエラストマーの
動的特性に著しく影響することを見出した。遅延作用触
媒(delayed action catalyst)が、通常のウレタン触
媒に比べてエラストマーの動的特性を改善する。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、良好な動的
特性を示す新規な光安定性エラストマーに関する。この
光安定性エラストマーは、 a)約3〜15%NCO、好ましくは4〜10%NCO
のイソシアネート基含有量を有するイソシアネートプレ
ポリマーであって、 1)少なくとも90重量%のトランス,トランス−異性
体を含有する4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシ
ルメタン、および 2)約2〜4個のヒドロキシル基を含有し、かつ400
〜8000の分子量を有するポリエーテルの反応生成物
からなる該イソシアネートプレポリマー; b)2個のヒドロキシル基を含有し、62〜400の分
子量を有する鎖延長剤;ならびに c) i) 約60℃以上の融点を有する固体遅延作用
触媒、 ii) アルキルメルカプチド配位子を含有し、室温で液体
のアルキル置換有機錫触媒、および iii)硫黄架橋基を含有し、室温で液体のアルキル置換有
機錫触媒からなる群から選ばれる触媒の反応生成物から
なる。本発明の目的は、また、この新規な光安定性エラ
ストマーの製造方法に関する。この製造方法は、(上記
の)イソシアネートプレポリマーを、触媒の存在下で鎖
延長剤と反応させることからなり、ここで該触媒が、i)
約60℃以上の融点を有する固体遅延作用触媒、ii) ア
ルキルメルカプチド配位子を含有し、室温で液体のアル
キル置換有機錫触媒、およびiii)硫黄架橋基を含有し、
室温で液体のアルキル置換有機錫触媒からなる群から選
ばれる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に適するイソシアネートプ
レポリマーには、約3〜15重量%、好ましくは約4〜
10重量%のイソシアネート基を含有する4,4’−ジ
イソシアナトジシクロヘキシルメタンとポリエーテルの
反応生成物からなる。該4,4’−ジイソシアナトジシ
クロヘキシルメタン(HDMI)は、少なくとも90重
量%のトランス,トランス−異性体を含有する。トラン
ス,トランス−異性体の含有量が高いジイソシアナトジ
シクロヘキシルメタンは、当業者に公知の様々な方法に
より得られる。適当な方法の例には、U.S.特許4,983,76
3 および5,175,350 に記載のものであり、参考のために
ここに引用する。
【0010】該プレポリマーの製造に適するポリエーテ
ルには、約2〜4個のヒドロキシル基、好ましくは約2
個のヒドロキシル基を含有し、約400〜8000、好
ましくは約1000〜3000の分子量を有し、かつ約
20〜約250、好ましくは約35〜115のOH価を
有するものが挙げられる。本発明に従い使用の適する高
分子量ポリエーテルは公知であり、例えばテトラヒドロ
フランまたはエポキシド(例えばエチレンオキサイド、
プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレン
オキサイドまたはエピクロールヒドリン)を、適当な触
媒、例えばBF3 またはKOHの存在下で重合すること
により、あるいはこれらのエポキシド(好ましくはエチ
レンオキサイドおよびプロピレンオキサイド)を、混合
物の状態または連続的に、水またはアルコールのような
反応性水素原子を含有する成分へ化学的に付加すること
により得られる。適するアルコールの例には、後に示す
低分子量鎖延長剤、プロピレングリコール、グリセリ
ン、エチレングリコール、トリメチロールプロパン、
1,4−ブタンジオールおよびビスフェノールAが挙げ
られる。末端位に第一ヒドロキシル基を実質的量(ポリ
エーテルに存在する全末端ヒドロキシル基に基づいて8
0重量%以上)含有するポリエーテルを使用することが
好ましい。
【0011】ポリエーテルジオールは、好ましくは本発
明の成分a2)として使用される。二官能性出発物(st
arter )(例えば水、エチレングリコールまたはプロピ
レンオキサイド)をベースとする約400〜4000の
分子量(280〜28のOH価)をもつプロピレンオキ
サイドおよび/またはエチレンオキサイドからのジオー
ルが好ましい。これらの好ましい化合物には、オキサイ
ドの約0〜20重量%がエチレンオキサイドである、エ
チレンオキサイドおよびプロピレンオキサイドの共重合
体が挙げられる。約600〜3000の分子量(187
〜37のOH価)を有するポリ(テトラメチレングリコ
ール)ジオールが最も好ましい。
【0012】本発明の適する鎖延長剤には、2個のヒド
ロキシル基を含有し、かつ62〜400の分子量を有す
るものが挙げられる。これらの化合物には、例えば2−
メチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコー
ル、1,2−および1,3−プロパンジオール、1,3
−および1,4−および2,3−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、ジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ジプロピレングリコールトリプロ
ピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、2,2,4−トリメチルペンタン
−1,3−ジオールおよびヒドロキノンビス(2−ヒド
ロキシエチル)エーテル(一般にXAと呼ばれる)が挙
げられる。好ましいジオールは、主鎖に偶数の炭素原子
を有する対称性ジオール、例えば1,4−ブタンジオー
ルである。
【0013】本発明の使用に適する触媒は、i)約60℃
以上の融点を有する固体遅延作用触媒、ii) アルキルメ
ルカプチド配位子を含有し、室温で液体のアルキル置換
有機錫触媒(以下の構造Iを参照)、およびiii)硫黄架
橋基を含有し、室温で液体のアルキル置換有機錫触媒
(以下の構造IIを参照)からなる群から選ばれる。
【0014】ここに使用する固体遅延作用触媒という用
語は、プレポリマーおよび鎖延長剤を混合する温度(す
なわち、混合温度)では固体であるが、本発明のエラス
トマーの硬化中には溶解するものを意味する。この混合
温度は、一般に約60〜80℃であり、そして、硬化温
度は約80〜130℃の範囲にある。
【0015】該触媒が混合温度で固体であるとき、液相
成分(すなわち、プレポリマーおよび鎖延長剤)の反応
に対して触媒作用を及ぼさない。硬化中には、固体触媒
が溶解して均質混合物を形成し、ここで該触媒は、鎖延
長剤とプレポリマーの遊離イソシアネート基との反応を
効率的に促進する。われわれは、この挙動が本発明にお
ける固体触媒の遅延作用効果の結果であると考える。
【0016】約60℃以上および約130℃以下の融点
を有する固体遅延触媒のいくつかの例には、例えばWitc
o のEC-77435、TS-446、TS-447およびTS-448のような触
媒が挙げられる。これらのは、すべてWitco により開発
所有の触媒である。これらの触媒の融点を、以下の表に
示す。
【0017】
【表1】
【0018】アルキルメルカプチド配位子を含有し、室
温で液体のアルキル置換有機錫触媒で適する例には、例
えばジブチル錫ジメルカプチド(UL-1)、ジオクチル錫
ジメルカプチド(UL-32 )、ジメチル錫ジメルカプチド
(UL-22 )などが挙げられる。
【0019】硫黄架橋基を含有し、室温で液体のアルキ
ル置換有機錫触媒の適する例には、例えばTopcat 190お
よびTopcat 290が挙げられる。これらは、Tylo Industr
ies,Parsppany, New Jersey から商業的に手に入る。
【0020】特に好ましい実施態様においては、使用す
る触媒は、室温で液体であり、約60℃以上の活性化温
度を有する遅延作用触媒である。ここで使用する「活性
化温度」という用語は、該潜在触媒が活性になってウレ
タン形成反応を加速する温度を意味する。
【0021】種別 ii)の触媒で引用する用語「メルカプ
チド」は、一般構造式:
【化1】 (ここで、Rは、線状または分岐状のアルキルまたはシ
クロアルキル基、好ましくは4〜20個の炭素原子を含
有する線状または分岐状のアルキル基を表し;Meは、
金属、好ましくは錫を表し;R2 ’は線状または分岐状
のアルキルまたはシクロアルキル基、好ましくは1〜1
2個の炭素原子を含有する線状または分岐状のアルキル
基を表す)に相当する触媒を意味する。
【0022】ここで使用する、硫黄架橋基を含有し、室
温で液体のアルキル置換有機錫触媒〔上記の種別iii
)〕は、一般構造式:
【化2】 (ここでR1 2 3 およびR4 は同一でも相違しても
よく、それぞれが1〜20個の炭素原子を有する線状ま
たは分岐状のアルキルまたはシクロアルキル基、好まし
くは1〜8個の炭素原子を含有する線状または分岐状の
アルキル基、より好ましくはn−ブチル基を表す)に相
当する化合物を意味する。
【0023】該触媒は、一般に、反応混合物の全重量に
基づき10〜500ppm、好ましくは25〜100p
pmの量で使用される。
【0024】さらに、本発明のエラストマーは、ポリウ
レタン化学の分野で公知の助剤および添加物を含むこと
ももちろん可能である。これらの材料には、抗酸化剤、
UV吸収剤、例えばヒンダードフェノール、ベンゾフェ
ノン、ヒンダードアミン光安定剤(HALS、例えばア
セトンおよびアンモニアから製造される縮合生成物の付
加物)、ベンゾトリアゾールなどが挙げられる。この光
安定剤は、通常、単独にまたは混合物の形で、配合物の
ブレンドされたプレポリマー部分に、反応混合物全量に
基づき約2%まで、好ましくは1%以下、より好ましく
は約0.5%以下の量で添加される。
【0025】さらに、以下の実施例は、この発明の組成
物の調製および使用を示す。この実施例により、先に開
示した本発明の精神および範囲を制限するものではな
い。当業者が、これらの組成物を調製するために、以下
の調製手順の条件および工程に既知の変更を用い得るこ
とは容易に理解されよう。他に示さない限り、すべての
温度は摂氏温度であり、すべての部および%は重量部お
よび重量%である。
【0026】
【実施例】以下の材料を実施例に使用した。イソシアネートA : ジシクロヘキシルメタン−
4,4’−ジイソシアネートのトランス,トランス−異
性体ポリオールA : 約2の官能価および約56の
OH価を有するポリテトラメチレングリコールTopcat 190 : 約60〜70℃の活性化温度
を有するn−アルキル置換有機錫触媒;Tylo Industrie
s, Parisppany, NJ からTopcat 190として購入EC−77435 : 約80〜90℃の融点を有す
る固体遅延作用触媒;Witco Corp., Greenwich, CT. か
ら購入Fomrez UL−1 :ジブチル錫ジメルカプチド触
媒;Witco Corp., Greenwich, CT. から購入FomrezUL−32 :ジオクチル錫ジメルカプチド
触媒;Witco Corp., Greenwich, CT. から購入Coscat 83: ビスマスネオデカノエート触
媒;Cosan Chemical Company, Carstadt, NJから購入FomrezUL−6 : ジブチル錫ジイソオクチルメ
ルカプトアセテート触媒;Witco Corp., Greenwich, C
T. から購入Dabco T−12 : ジブチル錫ジラウレート触
媒;Air Products and Chemicals Inc.,Allentown, PA
から購入
【0027】PUエラストマーの動的特性を測定する手
段として、サーボ水圧試験(servohydraulic testing)
が文献に報告されている(題目「固体ポリウレタンエラ
ストマーの動的特性の比較」H.J Kogelnik; H.H.Huang;
M.Barnes; R.Meichsner 著; ポリウレタン90−テク
ニカル/マーケティング会議のSPI第33回年会にて
講演;pp. 207〜219(1990)の論文参照)。
【0028】われわれは、本発明のエラストマーの動的
性質を求めるために、以下に記載される同様のサーボ水
圧試験を使用した。試料(高さが13/16インチで直
径が13/16インチの固体円筒)を、圧縮モードで繰
り返し荷重のかけられるインストロン(instron )中に
置いた。試料の荷重を最低荷重(45または60ポンド
のどちらか)に設定した。それから、決められた荷重
(450ポンドまたは600ポンドのどちらか)を荷重
試料にかけ、次いで、最低荷重(それぞれ、45または
60ポンドのどちらか)に減じることを、10(加重お
よび除重)サイクル/秒の頻度にて行った。試料が破損
する前のサイクル数を記録し、第1表および第3表に示
す。
【0029】実施例の試験パラメーターは以下のとおり
である。 第1表の実施例 第3表の実施例 最高荷重: 450ポンド 600ポンド 平均荷重: 247ポンド 330ポンド 最低荷重: 45ポンド 60ポンド 荷重振幅: 202ポンド 270ポンド
【0030】例1 プレポリマー1の調製 イソシアネートA(341g;2.60当量)をオーブ
ン中で溶解し(融点〜85℃)、塔頂(overhead)攪拌
装置、温度計および真空枝管/窒素導入口を具備する三
つ口フラスコに秤量して入れた。該イソシアネートを窒
素下で100℃に加熱した。ポリオールA(1000
g;1.0当量)をオーブン中で〜80℃へ予熱し、次
いで該イソシアネートに添加した。この混合物を攪拌
し、100℃に4時間加熱した。プレポリマー(プレポ
リマー1)の試料を取り出し、標準n−ブチルアミン滴
定を用いてNCO含有量を滴定した。該プレポリマーの
NCO含有量は、4.57%(理論=5.02%)であ
った。
【0031】例2 エラストマー2の調製(本発明) 上記のプレポリマー(プレポリマー1;191g;0.
208当量)を真空下(<2mmHg)にて80℃に加
熱し、予熱した金属缶(〜80℃)に流し入れた。鎖延
長剤の1,4−ブタンジオール(8.9g;0.198
当量)を、プレポリマーに添加し、Topcat 19
0が1%のポリオールA溶液(6.0g)を添加し、続
いて攪拌した。これで触媒濃度は、キャスティングの全
重量に基づいて300ppmになった。得られた混合物
を60秒間高速で攪拌し、予熱したモールド(110
℃)に流し入れた。該モールドは、板を通して開けた穴
(直径13/16インチ)を25個もつ8インチ×8イ
ンチ×13/16インチのアルミニウム板を、8インチ
×8インチ×1/8インチの固体アルミニウムプラック
の上に載せたものからなる。このキャスティングを排気
オーブン中で110℃30分間で硬化させた。該ポリマ
ーの円柱を脱型し、110℃一晩(18時間)にて後硬
化させた。この部分を、動的特性の試験前に、周囲温度
にて1月間保管した。
【0032】例3a エラストマー3aの調製(比較例) プレポリマー1(191g;0.208当量)を、真空
下にて(<2mmHg)、80℃に加熱し、予熱した金
属缶(〜80℃)に流し入れた。鎖延長剤の1,4−ブ
タンジオール(8.9g;0.198当量)、およびC
oscat 83が1%のポリオールA溶液(6.0
g)を該プレポリマーに添加した。これで触媒濃度は、
キャスティングの全重量に基づいて300ppmになっ
た。この混合物を、例2に述べたように、60秒間高速
で攪拌し、予熱したモールド(110℃)に流し入れ
た。このキャスティングを、排気オーブン中で110℃
30分間で硬化させた。該ポリマーの円柱を脱型し、1
10℃一晩(18時間)にて後硬化させた。この部分
を、動的特性の試験前に、周囲温度にて1月間保管し
た。
【0033】例3b エラストマー3bの調製(比較例) プレポリマー1(191g;0.208当量)を、真空
下にて(<2mmHg)、80℃に加熱し、予熱した金
属缶(〜80℃)に流し入れた。鎖延長剤の1,4−ブ
タンジオール(8.9g;0.198当量)を添加し、
続いてFomrez UL−6が1%のポリオールA溶
液(6.0g)を添加し、この混合物を攪拌した。これ
で触媒濃度は、キャスティングの全重量に基づいて30
0ppmになった。この混合物を、例2に述べたよう
に、60秒間高速で攪拌し、予熱したモールド(110
℃)に流し入れた。このキャスティングを排気オーブン
中で110℃30分間で硬化させた。該ポリマーの円柱
を脱型し、110℃一晩(18時間)にて後硬化させ
た。この部分を、動的特性の試験前に、周囲温度にて1
月間保管した。例2および3で調製したエラストマーの
動的疲労特性の試験結果を第1表にまとめて示す。
【0034】
【表2】 1 周期的に450ポンドの荷重をかける 2 試料は、450ポンド荷重試験の間に破損せず
【0035】例4 プレポリマー2の調製 イソシアネートA(755.6g;5.76当量)をオ
ーブン中で溶解し(融点〜85℃)、塔頂攪拌装置、温
度計および真空枝管/窒素導入口を具備する三つ口フラ
スコに秤量して入れた。該イソシアネートを窒素下で1
00℃に加熱した。ポリオールA(1644g;1.6
4当量)をオーブン中で〜80℃へ予熱し、次いで該イ
ソシアネートに添加した。この混合物を攪拌し、100
℃に3.5時間加熱した。プレポリマー(プレポリマー
2)の試料を取り出し、標準n−ブチルアミン滴定を用
いてNCO含有量を滴定した。該プレポリマーのNCO
含有量は、6.78%(理論=7.20%)であった。
【0036】例5a エラストマー5aの調製(本発明) 例4から得られたプレポリマー2(187g;0.30
2当量)を真空下(<2mmHg)にて80℃に加熱
し、予熱した金属缶(〜80℃)に流し入れた。鎖延長
剤の1,4−ブタンジオール(12.9g;0.288
当量)を、プレポリマーに添加し、Topcat 19
0が1%のポリオールA溶液(2.0g)を添加し、続
いて攪拌した。これで触媒濃度は、キャスティングの全
重量に基づいて100ppmになった。該混合物を、例
2で述べたように60秒間高速で攪拌し、予熱したモー
ルド(110℃)に流し入れた。このキャスティングを
排気オーブン中で110℃30分間で硬化させた。該ポ
リマーの円柱を脱型し、110℃一晩(18時間)にて
後硬化させた。この部分を、動的特性の試験前に、周囲
温度にて1月間保管した。エラストマー5b、5cおよ
び5dを、使用触媒を変更しながら、エラストマー5a
を調製するのに使用した同様手順により調製した。これ
らの例を第2表にまとめた。
【0037】
【表3】
【0038】例6a エラストマー6aの調製(比較例) 例4から得られたプレポリマー2(187g;0.30
2当量)を真空下にて(<2mmHg)、80℃に加熱
し、予熱した金属缶(〜80℃)に流し入れた。鎖延長
剤の1,4−ブタンジオール(12.9g;0.288
当量)を添加し、Dabco T−12が1%のポリオ
ールA溶液(2.0g)を添加し、この混合物を攪拌し
た。これで触媒濃度は、キャスティングの全重量に基づ
いて100ppmになった。この混合物を、例2に述べ
たように、60秒間高速で攪拌し、予熱(110℃)し
たモールドに流し入れた。このキャスティングを排気オ
ーブン中で110℃30分間で硬化させた。該ポリマー
の円柱を脱型し、110℃一晩(18時間)にて後硬化
させた。この部分を、動的特性の試験前に、周囲温度に
て1月間保管した。
【0039】例6b エラストマー6bの調製(比較例) 例4から得られたプレポリマー2(187g;0.30
2当量)を、真空下にて(<2mmHg)、80℃に加
熱し、予熱した金属缶(〜80℃)に流し入れた。鎖延
長剤の1,4−ブタンジオール(12.9g;0.28
8当量)を添加し、Fomrez UL−6が1%のポ
リオールA溶液(2.0g)を添加し、この混合物を攪
拌した。これで触媒濃度は、キャスティングの全重量に
基づいて100ppmになった。この混合物を、例2に
述べたように、60秒間高速で攪拌し、予熱したモール
ド(110℃)に流し入れた。このキャスティングを排
気オーブン中で110℃30分間で硬化させた。該ポリ
マーの円柱を脱型し、110℃一晩(18時間)にて後
硬化させた。この部分を、動的特性の試験前に、周囲温
度にて1月間保管した。例5および6で調製したエラス
トマーの動的疲労試験の結果を第3表にまとめて示す。
【0040】
【表4】 1 周期的に600ポンドの荷重をかける 2 試料は、600ポンド荷重試験の間に破損せず
【0041】例2、5a、5b、5cおよび5dは、本
発明のポリマーおよび触媒を用いて調製したものであ
る。比較例3、3a、3bならびに6aおよび6bは、
使用触媒の変更のみにより、動的特性が損なわれること
を示す。
【0042】以上、この発明を例示の目的で詳細に説明
したが、この説明は単にその説明のためと理解され、特
許請求の範囲に限定されるものを除いて、種々の変更態
様が本発明の精神および範囲を逸脱することなく、本発
明において当業者によりなされ得ると解釈されるべきで
ある。
【0043】本発明の実施態様を以下に述べる: 1.a)3〜15%NCOのイソシアネート基含有量を
有するイソシアネートプレポリマーであって、 1)少なくとも90重量%のトランス,トランス−異性
体を含有する4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシ
ルメタン、および 2)約2〜4個のヒドロキシル基を含有し、かつ400
〜4000の分子量を有するポリエーテルの反応生成物
からなる該イソシアネートプレポリマー; b)2個のヒドロキシル基を含有し、62〜400の分
子量を有する鎖延長剤;ならびに c) i) 約60℃以上の融点を有する固体遅延作用
触媒、 ii) アルキルメルカプチド配位子を含有し、室温で液体
のアルキル置換有機錫触媒、および iii)硫黄架橋基を含有し、室温で液体のアルキル置換有
機錫触媒からなる群から選ばれる触媒からなる光安定性
エラストマー。
【0044】2.前記触媒が、i)約60℃以上約130
℃以下の融点を有する固体遅延作用触媒である、上記第
1項に記載の光安定性エラストマー。 3.前記c)ii) アルキルメルカプチド配位子を含有す
るアルキル置換有機錫触媒が、ジブチル錫ジメルカプチ
ドまたはジオクチル錫ジメルカプチドである、上記第1
項に記載の光安定性エラストマー。
【0045】4.前記c)iii)硫黄架橋基を含有するア
ルキル置換有機錫触媒が、一般構造式:
【化3】 (ここで、R1 2 3 およびR4 は、同一でも相違し
てもよく、それぞれが1〜20個の炭素原子を含有する
線状または分岐状のアルキルまたはシクロアルキル基を
表す)に相当する化合物である、上記第1項に記載の光
安定性エラストマー。 5.構造式(II)のR1 2 3 およびR4 は、同一で
も相違してもよく、それぞれが1〜8個の炭素原子を含
有する線状または分岐状のアルキル基である、上記第4
項に記載の光安定性エラストマー。 6.構造式(II)のR1 2 3 およびR4 は、n−ブ
チル基である、上記第4項に記載の光安定性エラストマ
ー。
【0046】7.a)3〜15%NCOのイソシアネー
ト基含有量を有するイソシアネートプレポリマーであっ
て、 1)少なくとも90重量%のトランス,トランス−異性
体を含有する4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシ
ルメタン、および 2)約2〜4個のヒドロキシル基を含有し、かつ400
〜4000の分子量を有するポリエーテルの反応生成物
からなる該イソシアネートプレポリマー; b)2個のヒドロキシル基を含有し、62〜400の分
子量を有する鎖延長剤;ならびに c) i) 約60℃以上の融点を有する固体遅延作用
触媒、 ii) アルキルメルカプチド配位子を含有し、室温で液体
のアルキル置換有機錫触媒、および iii)硫黄架橋基を含有し、室温で液体のアルキル置換有
機錫触媒からなる群から選ばれる触媒を反応させること
からなる光安定性エラストマーの製造方法。
【0047】8.前記触媒が、i)約60℃以上約130
℃以下の融点を有する固体遅延作用触媒である、上記第
7項に記載の方法。 9.前記c)ii) アルキルメルカプチド配位子を含有す
るアルキル置換有機錫触媒が、ジブチル錫ジメルカプチ
ドまたはジオクチル錫ジメルカプチドである、上記第7
項に記載の方法。
【0048】10.前記c)iii)硫黄架橋基を含有アル
キル置換有機錫触媒が、一般構造式:
【化4】 (ここで、R1 2 3 およびR4 は、同一でも相違し
てもよく、それぞれが1〜20の炭素原子を含有する線
状または分岐状のアルキルまたはシクロアルキル基を表
す)に相当する化合物である、上記第7項に記載の方
法。 11.構造式(II)のR1 2 3 およびR4 は、同一
でも相違してもよく、それぞれが1〜8個の炭素原子を
含有する線状または分岐状のアルキル基である、上記第
10項に記載の方法。 12.構造式(II)のR1 2 3 およびR4 は、n−
ブチル基である、請求項10に記載の方法。
【0049】13.a)3〜15%NCOのイソシアネ
ート基含有量を有するイソシアネートプレポリマーであ
って、 1)少なくとも90重量%のトランス,トランス−異性
体を含有する4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシ
ルメタン、および 2)約2〜4個のヒドロキシル基を含有し、かつ400
〜4000の分子量を有するポリエーテルの反応生成物
からなる該イソシアネートプレポリマー; b)2個のヒドロキシル基を含有し、62〜400の分
子量を有する鎖延長剤;ならびに c)少なくとも60℃の活性化温度を有し、室温で液体
の遅延作用触媒からなる光安定性エラストマー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 カール・ダブリユー.・ハイダー アメリカ合衆国ウエストヴアージニア州 26155ニユー・マーテインズヴイル、アー ルアール 2 ボツクス 23エー (72)発明者 カール・サーマン アメリカ合衆国ペンシルヴアニア州16066 クランベリー・タウンシツプ、クリケツ トウツド・コート 209

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)3〜15%NCOのイソシアネート基
    含有量を有するイソシアネートプレポリマーであって、 1)少なくとも90重量%のトランス,トランス−異性
    体を含有する4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシ
    ルメタン、および 2)約2〜4個のヒドロキシル基を含有し、かつ400
    〜4000の分子量を有するポリエーテルの反応生成物
    からなる該イソシアネートプレポリマー; b)2個のヒドロキシル基を含有し、62〜400の分
    子量を有する鎖延長剤;ならびに c) i) 約60℃以上の融点を有する固体遅延作用
    触媒、 ii) アルキルメルカプチド配位子を含有し、室温で液体
    のアルキル置換有機錫触媒、および iii)硫黄架橋基を含有し、室温で液体のアルキル置換有
    機錫触媒からなる群から選ばれる触媒からなる光安定性
    エラストマー。
  2. 【請求項2】a)3〜15%NCOのイソシアネート基
    含有量を有するイソシアネートプレポリマーであって、 1)少なくとも90重量%のトランス,トランス−異性
    体を含有する4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシ
    ルメタン、および 2)約2〜4個のヒドロキシル基を含有し、かつ400
    〜4000の分子量を有するポリエーテルの反応生成物
    からなる該イソシアネートプレポリマー; b)2個のヒドロキシル基を含有し、62〜400の分
    子量を有する鎖延長剤;ならびに c) i) 約60℃以上の融点を有する固体遅延作用
    触媒、 ii) アルキルメルカプチド配位子を含有し、室温で液体
    のアルキル置換有機錫触媒、および iii)硫黄架橋基を含有し、室温で液体のアルキル置換有
    機錫触媒からなる群から選ばれる触媒を反応させること
    からなる光安定性エラストマーの製造方法。
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