JPH105919A - 環状体のローリング加工装置 - Google Patents

環状体のローリング加工装置

Info

Publication number
JPH105919A
JPH105919A JP18268396A JP18268396A JPH105919A JP H105919 A JPH105919 A JP H105919A JP 18268396 A JP18268396 A JP 18268396A JP 18268396 A JP18268396 A JP 18268396A JP H105919 A JPH105919 A JP H105919A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mandrel
annular
forming roll
work
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18268396A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3692634B2 (ja
Inventor
Chuichi Sato
忠一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NSK Ltd filed Critical NSK Ltd
Priority to JP18268396A priority Critical patent/JP3692634B2/ja
Publication of JPH105919A publication Critical patent/JPH105919A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3692634B2 publication Critical patent/JP3692634B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/58Raceways; Race rings
    • F16C33/64Special methods of manufacture
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/36Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers
    • F16C19/364Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 テーパ状周面の環状体のローリング加工を安
定した状態で行い得る加工装置を提供する。 【解決手段】 加工を行うときは成形ローラ41をワー
クWの外周面に、マンドレル44を内周面に当接させ
て、ワークを成形ロールとマンドレルの間に挟む。この
場合のマンドレルのワークに対する加工点は、成形ロー
ルの軸と同一高さににある。モータ34によりカム33
が回転して、マンドレルがワークを押圧する。モータ4
2により成形ロールが回転すると、摩擦力によりワー
ク、マンドレル、サポートロール43が回転される。成
形ロールとマンドレルとの回転及びマンドレルの成形ロ
ールへの押圧力によりワークにローリング加工が行われ
る。マンドレルの成形ロールに対する相対角度は、モー
タ37によりスイベルプレート36をピボットねじ35
の垂直軸まわりに、すなわちマンドレルのワークの加工
点のまわりに回転させることにより制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環状体のローリン
グ加工装置、特にテーパ状の周面を有するリングのロー
リング加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の環状体のローリング加工装置にお
いては、環状ワークの外周面を成形ロールで押圧すると
共に当該環状ワークの内周面をサポートロールを介し、
マンドレルで押圧しつつ環状体を回転させて環状体のロ
ーリング加工が行われている。
【0003】特に内周面がテーパ状の形状を有する環状
ワーク(例えば円錐23軸受の外輪用のブランク)を加
工する場合、例えば、図16に示される従来の環状体の
ローリング加工装置におけるローリング加工部(例えば
特開平5−228571号公報)では、環状ワーク10
0の外周面は成形ロール101で押圧され、環状ワーク
100のテーパ状の内周面は外周面がテーパ状のマンド
レル102で押圧されている。この場合、たとえ環状ワ
ーク100の内周面がテーパ状であっても成形ロール1
01の軸線とマンドレル102の軸線とは互いに平行で
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の環状体のローリング装置におけるローリング加工部
には以下に述べる問題点がある。その問題点を図16の
装置のローリング加工部の詳細説明図である図17を参
照しながら説明する。
【0005】図17において、環状ワーク100のロー
リング加工の過程の当初においては、加工完了時のテー
パ角に合わせた形状とされているマンドレル102は環
状ワーク100のA点でのみ当接し、環状ワーク100
への押圧力がA点への集中荷重Fとなる。また、環状ワ
ーク100のローリング加工が進むにつれ、環状ワーク
100の内周面のテーパ角度が刻々変化するので、環状
ワーク100の姿勢が不安定になる。環状ワーク100
が傾いたとき、環状ワーク100の端面と外周面との間
のチャンファの部分が成形ロール101に干渉する。ま
た、環状ワークのA点近傍の内部に集中荷重に起因する
内部ひずみが残ってしまうという問題もある。
【0006】上記作用により、環状ワーク100は図1
8に示されるように成形される。ここで、図18はロー
リング加工完了前後の環状ワークの形状の説明図であ
り、図17のA点から加工が始まり、反対側まで進行し
た時の状態を表す。図18では、加工完了直前の環状ワ
ーク100は二点鎖線で示され、加工前の環状ワーク1
00は実線で示されている。但し、見やすさのため、両
者の平均直径は便宜上ほぼ等しく示してある。
【0007】図18において、加工前から加工完了直前
に環状ワーク100の内周面のテーパ角は、θiからθ
fに減少する。ローリング加工の当初はマンドレル外周
面と環状ワーク内周面のテーパ角が異なるため、両者の
間ではA点でのみ(図17)が加工圧力を受ける。そし
て両者間にすきまがあるため、上述のように環状ワーク
の姿勢が不安定となり、図17に示すように加工部にお
いて本来加工中密着しているべき成形ロール外周面と環
状ワーク内周面との間にもすきまが生じやすくなる。そ
のため、マンドレル102が環状ワーク100の内周面
全体に当たるときは、環状ワーク100は図中二点鎖線
で示される形状となる。すなわち、環状ワーク100の
外周面は一時的にテーパ状となり、そのテーパ角はΔθ
である。その後さらにローリング加工を進めると環状ワ
ーク100の外周面のテーパが少なくなり、通常、ロー
リング加工仕上げ時には完全にテーパがなくなるのであ
るが、最悪の場合、テーパが残ってしまう場合もある。
【0008】以上のような従来の環状体のローリング加
工装置が有する問題点を解消するために、図19に示さ
れるような他の環状体のローリング加工装置のローリン
グ加工部が考えられている(例えば特開平5−2285
71号公報)。図19の装置では、成形ローラ201及
びマンドレル202は、軸方向に関して反対に装填され
た2個の環状ワーク200をローリング加工するように
構成されている。この装置によれば、環状ワーク200
の断面形状は左右対称のため、上記従来技術の場合のよ
うにモーメント荷重は生じず姿勢を安定化することはで
きるが、加工当初、環状ワークの一部に大きな集中荷重
がかかることに変わりはなく、このため環状ワークに内
部応力に起因する内部ひずみが生じるという問題は解消
できない。さらには、ローリング加工の過程で2個の環
状ワーク200が互いに姿勢の変化を抑制することによ
る内部応力が発生するという新た問題点が発生する。
【0009】本発明の目的は、テーパ状の周面を有する
環状体のローリング加工を安定した状態で行い得る環状
体のローリング加工装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明の請求項1の環状体のローリング加工装置
は、内周面及び外周面の少なくとも一方が軸方向にテー
パ状である環状体の外周面に当接する成形ロールと、前
記成形ロールを回転自在に支持する第1の支持手段と、
軸線が前記成形ロールの軸線を含む平面内にあり、前記
成形ロールと協働して前記環状体を挟圧するように前記
環状体の内周面に当接するマンドレルと、前記マンドレ
ルを回転自在に支持する第2の支持手段とを備える環状
体のローリング加工装置において、前記第1の支持手段
及び前記第2の支持手段の一方が、前記成形ロールの軸
線と前記マンドレルの軸線との相対角度を変えるように
構成されており、前記相対角度を前記環状体の加工段階
に応じた所定の角度に変えるように前記第1の支持手段
及び前記第2の支持手段の一方を制御する相対角度制御
手段を備えることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項1の環状体のローリング加
工装置によれば、第1の支持手段及び第2の支持手段の
一方が、成形ロールの軸線とマンドレルの軸線との相対
角度を変えるように構成されており、相対角度制御手段
が前記相対角度を環状体の加工段階に応じた所定の角度
に変えるように第1の支持手段及び第2の支持手段の一
方を制御するので、加工部においてマンドレル外周面と
環状ワーク内周面、および環状ワーク外周面と成形ロー
ル外周面を加工中常に密着状態に保て、テーパ状の周面
を有する環状体のローリング加工を安定した状態でか
つ、一部に大きな集中荷重がかかることなく行い得る。
本発明の請求項1の環状体のローリング加工装置におい
て、前記相対角度制御手段は、前記環状体の外径寸法を
測定する測定手段と、前記環状体の加工段階に応じた所
定の角度を前記測定された環状体の外径寸法に基づいて
算出する算出手段を含んでもよい。
【0012】本発明の請求項1の環状体のローリング加
工装置において、前記第1の支持手段又は前記第2の支
持手段が、前記成形ロールの軸線と前記マンドレルの軸
線との間隔を所定間隔だけ変えるように構成されてお
り、前記制御手段は、前記所定間隔と前記相対角度とが
所定の関係となるように前記第1の支持手段又は前記第
2の支持手段を制御するようにしてもよい。
【0013】前述の目的を達成するために、内周面及び
外周面の少なくとも一方が軸方向にテーパ状である環状
体を回転させながら、前記環状体の幅を実質的に一定に
保ったままで前記環状体の外周面及び前記環状体の内周
面を圧延しつつ前記環状体を拡径する工程を含む環状体
のローリング加工方法において、前記圧延が、前記外周
面と前記内周面との相対角度を前記環状体の加工段階に
応じた所定の角度に変えるように前記環状体の外周面及
び前記環状体の内周面を圧延する工程からなることを特
徴とする環状体のローリング加工方法が提供される。
【0014】上記環状体のローリング加工方法は、さら
に、前記環状体の外径寸法を測定する工程と、前記環状
体の加工段階に応じた所定の角度を前記測定された環状
体の外径寸法に基づいて算出する工程とを含んでもよ
い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す好ましい
実施の形態を参照しながら詳述する。
【0016】まず、本発明の原理を図1を参照しながら
説明する。
【0017】図1は、例えば円錐ころ軸受用外輪用のも
ののような内周面がテーパ状の環状ワークのローリング
加工の過程における形状の変化の説明図であり、図1
(A)は加工前の環状ワーク1の縦断面図、図1(B)
は加工中の環状ワーク11の縦断面図、図1(C)は加
工後の環状ワーク21の縦断面図である。
【0018】図1(A)の環状ワーク1は、長さHであ
り、直径Diの円筒状の外周面2と、テーパ角θi、小
径d2i、大径d1iであるテーパ状の内周面とを有す
る。図1(B)の環状ワーク11は、長さHであり、直
径Dの円筒状の外周面12と、テーパ角θ、小径d2、
大径d1であるテーパ状の内周面13とを有する。図1
(C)の環状ワーク21は、長さHであり、直径Dfの
円筒状の外周面22と、テーパ角θi、小径d2f、大
径d1fであるテーパ状の内周面23とを有する。
【0019】環状ワーク1の軸方向の長さHを一定値に
なるように規定する本環状体のローリング加工は、切削
加工の場合とは異なり切屑を出さない塑性加工であり、
軸方向に関して環状ワークの部材の移動(塑性流動)が
ないので、軸方向に関する任意の位置において、その位
置における環状ワークの軸に垂直な断面積は加工中ほぼ
一定となる。
【0020】具体的には、加工前における図1(A)の
環状ワーク1の一方の端面4から軸方向に距離Xの位置
Aにおける環状ワーク1の断面積は、例えば、加工中に
おける図1(B)の環状ワーク11の一方の端面14か
ら軸方向に距離Xの位置Bにおける環状ワーク11の断
面積とは等しくなり、全ての距離Xについて同様であ
る。
【0021】よって、図1(A)の環状ワーク1の他方
の端面5、図1(B)の環状ワーク1の他方の端面2
5、図1(C)の環状ワーク1の一方の端面24につい
ての面積は等しく、図1(A)の環状ワーク1の他方の
端面5、図1(B)の環状ワーク1の他方の端面15、
図1(C)の環状ワーク1の他方の端面25の面積は等
しい。
【0022】よって、図1(A)の環状ワーク1の他方
の端面5と図1(C)の環状ワーク1の他方の端面25
とに着目して、以下の式(1)が成り立つ。
【0023】 π(Di2−d1i2)/4=π(Df2−d1f2)/4 …(1) 式(1)を変形して、 d1i=(Di2−Df2+d1f21/2 …(2) が得られる。同様に、、図1(A)の環状ワーク1の一
方の端面4と図1(C)の環状ワーク1の一方の端面2
4とに着目して、以下の式(3)が成り立つ。
【0024】 π(Di2−d2i2)/4=π(Df2−d2f2)/4 …(3) 式(3)を変形して、 d2i=(Di2−Df2+d2f21/2 …(4) が得られる。
【0025】また、図1(A)の環状ワーク1における
テーパ角θiは tanθi=(d1i−d2i)/2H …(5) である。
【0026】式(2)と式(4)とから、作りたい環状
体21の形状(Df,d1f,d2f)が決まれば、環
状ワーク1の形状(d1i,d2i,θ)が定まると言
える。
【0027】同様に、図1(B)の環状ワーク1の他方
の端面15と図1(C)の環状ワーク1の他方の端面2
5とに着目して、以下の式(6)が成り立つ。
【0028】 d1=(D2−Df2+d1f21/2 …(6) また、図1(B)の環状ワーク1の一方の端面14と図
1(C)の環状ワーク1の一方の端面24とに着目し
て、以下の式(7)が成り立つ。
【0029】 d2=(D2−Df2+d2f21/2 …(7) また、図1(B)の環状ワーク11におけるテーパ角θ
は tanθ=(d1−d2)/2H …(8) である。
【0030】すなわち、式(6)から式(8)に基づい
て、作りたい環状体21の形状(Df、d1f、d2
f)と、加工中の外径寸法Dが決まれば、環状ワーク1
の形状(d1、d2、θ)が定まる。換言すれば、加工
が進み外形Dが拡径される従い、式(6)から式(8)
を満たすようにd1、d2、θが変化する。一例を後述
の図11に示す。このように算出されたθ値に合わせて
成形ロールとマンドレルとの相対角度を変化させ、成形
ロールを環状ワーク11の外周面12に密着させると共
に、マンドレルを環状ワーク11の内周面13に密着さ
せる。
【0031】以下、図2を参照しながら本発明の冷間ロ
ーリング装置および加工方法の第1の実施の形態を詳述
する。ここで、図2は本発明の第1の実施の形態の概略
構成図である。
【0032】ベッド31の一端には支柱32が設けられ
ている。支柱32には、カム33が水平軸のまわりに回
転自在に取り付けられている。カム33はモータ34に
より回転される。ベッド31の他端側にはスイベルプレ
ート36が垂直なピボットねじ35により取り付けられ
ており、スイベルプレート36はピボットねじ35のま
わりに回転自在であり、その回転はスイベルプレート3
6に設けられたモータ37により制御される。スイベル
プレート36には支柱38が設けられている。
【0033】支柱32及びスイベルプレート36の間に
おいてベッド31の上にはベッド31の長手方向に移動
自在にサポートブロック39が設けられている。支柱3
2の側においてサポートブロック39には、カム33に
当接するカムフォロワ40が水平軸のまわりに回転自在
に取り付けられている。これにより、カム33のカム面
のプロフィル及びカム330の回転角に従ってサポート
ブロック39はベッド31の長手方向に並進移動する。
【0034】サポートブロック39の側において支柱3
8には、水平軸のまわりに回転自在に成形ロール41が
取り付けられている。成形ロール41はモータ42によ
り回転される。成形ロール41には後述の図3に示すよ
うに加工中のワークの幅を一定値Hに保ち、外径面にテ
ーパを生じないように拘束するための段部が設けてあ
る。
【0035】一方、支柱38の側においてサポートブロ
ック39には、成形ロール41の軸と同一高さの水平軸
のまわりに回転自在にサポートロール43が取り付けら
れている。成形ロール41とサポートロール43との間
にはマンドレル44が成形ロール41の軸と同一高さの
水平軸のまわりに回転自在に配置されている。マンドレ
ル44及びサポートロール43とは常に軸心が互いに平
行になるように構成されている。これにより、サポート
ブロック39の支柱38に向かう移動に応じてマンドレ
ル44は成形ロール41の方向に押圧される。
【0036】環状体Wのローリング加工を行うときは成
形ロール41を環状ワークWの外周面に当接させると共
にマンドレル44を環状ワークWの内周面に当接させ
て、環状ワークWを成形ロール41とマンドレル44の
間に挟む。この場合のマンドレル44の環状ワークWに
対する加工点(後述する図3のB点)は、成形ロール4
1の軸と同一高さににあると共に、ピボットねじ35の
垂直軸上付近にある。
【0037】なお、ローリング加工中の環状ワークWを
支えるためにマンドレル44の上及び下において、環状
ワークWの外周面に当接するようにバックアップローラ
45,46が配置されている。
【0038】以上の構成により、モータ34の作動によ
りカム33が回転することによって、マンドレル44が
環状ワークWを所定の押圧力で押圧する。モータ42の
作動により成形ロール41が回転すると、成形ロール4
1の回転力がそれぞれの摩擦力により環状ワークW、マ
ンドレル44、サポートロール43に伝達され。このよ
うな成形ロール41とマンドレル44の回転、及びマン
ドレル44の成形ロール41への押圧力により環状ワー
クWにローリング加工が行われる。
【0039】図2の装置のローリング加工要部の説明図
である図3によれば、マンドレル44の成形ロール41
に対する相対角度θの制御は、モータ37を作動させて
スイベルプレート36をピボットねじ35の垂直軸まわ
りに、回転させることにより行う。
【0040】以下、図4を参照しながらマンドレル44
の成形ロール41に対する相対角度θを制御するスイベ
ル機構について詳述する。ここで、図4は、図2の装置
のスイベル機構の説明図であり、図4(A)は図2の装
置のスイベル機構の平面図、図4(B)は図4(A)の
機構の要部のC−C断面図、図4(C)は図4(A)の
機構の要部の下方におけるベッド31の部分の平面図で
ある。
【0041】図4において、図2に対応する構成要素に
は同じ参照番号が付されており、これらの構成要素の説
明は図4と同様である。
【0042】図4(A)において、スイベルプレート3
6は、その一端においてピボットねじ35によりベッド
31に取り付けられている。スイベルプレート36の他
端にはスイベルプレート36の横方向に伸長する切欠き
部50が設けられている。切欠き部50内には送りねじ
棒51がスイベルプレート36の横方向に伸長するよう
に配置されており、その両端においてベアリング52,
53によりスイベルプレート36に回転自在に支持され
ている。送りねじ棒51の一端側はカップリング54を
介してモータ37に連結されており、モータ37はスイ
ベルプレート36の一側部に固定されている。
【0043】ベアリング52,53の間において、送り
ねじ棒51にはナット55が係合しており、ナット55
はナット支持部材56に収容されている。ナット支持部
材56には、ナット55の半径方向かつ水平方向にそれ
ぞれ水平平板状の突起部57,58が設けられており、
かつナット55の下方に向かって円柱状の突起部59が
設けられている。
【0044】ナット支持部56の突起部57,58は、
その対応部においてベッド31上に固定されたナット回
転止め62,63の水平溝60,61にそれぞれ受容さ
れている。ナット支持部材56の突起部59は、その対
応位置においてベッド31上に設けられた長穴64に受
容されている(図4(C))。長穴64はスイベルプレ
ート36の長手方向、すなわち長穴の中心とピボットね
じ35の中心とを結ぶ直線方向に長く、幅は突起部59
と同等である。
【0045】以上の構成により、モータ37の回転によ
って送りねじ棒51が回転し、ナット55がスイベルプ
レート36の横方向に送られる。この際、長穴64にナ
ット支持部材56の突起部59が上記のように係合して
いることにより、ナット55がベッド31に対しそのス
イベルプレート36の横方向へ移動するのを拘束するの
で、スイベルプレート36がピボットねじ35のまわり
に回転する。
【0046】以下、図5を参照しながら図4のスイベル
機構の変形例を説明する。ここで、図5は図4のスイベ
ル機構の変形例の説明図であり、図5(A)は図4のス
イベル機構の変形例の要部の平面図であり、図5(B)
は図4のスイベル機構の変形例の要部の部分断面図であ
る。図5において、図4に対応する構成要素には同じ参
照番号が付されており、これらの構成要素の説明は図4
と同様である。
【0047】図5(A)において、ナット支持部材56
には、ナット55の半径方向且つ水平方向の一方にそれ
ぞれに伸長する2枚の板ばね70が設けられている。2
枚の板ばね70は、それぞれ垂直に配向されており、ナ
ット55の軸方向に沿って互いに平行に配置されてい
る。また、ナット支持部材56には、ナット55の半径
方向且つ水平方向の他方にそれぞれに伸長する2枚の板
ばね71が設けられている。2枚の板ばね71は、それ
ぞれ垂直に配向されており、ナット55の軸方向に関し
て互いに平行に配置されている。板ばね70,71は、
その対応部においてベッド31上に固定された固定部材
72,73にそれぞれ固定されている。本変形例は、上
記図4のスイベル機構と同様の作用を奏するのに加え
て、制御されるべきマンドレル44の成形ロール41に
対する相対角度θが微少の場合(例えば後述の図10に
示す変形例)に適している。
【0048】以下、図6を参照しながら図4のスイベル
機構の他の変形例について説明する。ここで、図6は、
図4のスイベル機構の他の変形例の説明図であり、図6
(A)は図4のスイベル機構の他の変形例の平面図、図
6(B)は図6(A)の機構の要部の側面図である。図
6において、図2に対応する構成要素には同じ参照番号
が付されており、これらの構成要素の説明は図2と同様
である。
【0049】図6(A)及び図6(B)において、モー
タ37はベッド31の他端における側部に回転軸が垂直
になるように固定されている。モータ37の回転軸には
減速機75を介してピニオン歯車76が取り付けられて
いる。一方、ピボットねじ35のまわりに回転自在なス
イベルプレート36の他端における側部には半径Rの大
歯車に相当する歯77が形成されており、歯77はピニ
オン歯車76に係合している。
【0050】以上の構成により、モータ37の回転によ
り、スイベルプレート36は適宜に回転し、マンドレル
44の成形ロール41に対する相対角度θが制御され
る。
【0051】以下、図7を参照しながら、マンドレル4
4の成形ロール41に対する相対角度θの制御機構を説
明する。ここで、図7は、図2の装置のマンドレル44
の成形ロール41に対する相対角度θの制御機構の概略
図である。図7において、図2に対応する構成要素には
同じ参照番号が付されており、これらの構成要素の説明
は図2と同様である。
【0052】図7において、スイベルプレート36上に
は、スイベルプレート36の長手方向に伸長するように
リニアスケール80が設けられている。リニアスケール
80には接触子81の一端が摺動自在に取り付けられて
おり、接触子81の他端は上方に伸長し、かつ成形ロー
ル41の反対側において環状ワークW(図3においてえ
はE点で示す位置)に接している。リニアスケール80
は、リニアスケール80上の接触子81の移動量を測定
する。すなわち、E点と、加工中リニアスケールに対し
不動の図3に示すG点との距離(外径D)を測定できる
ように構成されている。
【0053】一方、本制御機構は、制御装置82を有し
ており、制御装置82は、コントローラ83と、コント
ローラ83に接続されたドライバ84とを備える。コン
トローラ83はリニアスケール80に接続されており、
ドライバ84はモータ37に接続されている。コントロ
ーラ83は、リニアスケール80で測定された環状ワー
クWの外径Dのデータを取り込み、その外形Dのデータ
と作られるべき環状体の形状データ(Df、d1f、d
2f)に基づいて前述の式(6)から式(8)による演
算により、マンドレル44の成形ロール41に対する相
対角度θを算出する。ドライバ84は、マンドレル44
の成形ロール41に対する相対角度がコントローラ83
から受け取った相対角度θとなるようにスイベルプレー
ト36を回転させるべく、スイベル機構を作動させる。
【0054】以下、図8を参照しながら図2の冷間ロー
リング加工装置の作動を説明する。ここで、図8は、図
2の装置の作動のフローチャートである。
【0055】まず、環状ワークWを図2のローリング加
工装置にセットし(ステップS1)、次いで、成形ロー
ル41が回転を開始しすると共にカム33の回転により
サポートブロック39及びマンドレル44の送りを開始
して、ローリング加工装置は加工を開始する(ステップ
S2)。次に、コントローラ83は、リニアスケール8
0で測定された環状ワークWの外径Dのデータを取り込
み、その外形Dのデータと作られるべき環状体の形状デ
ータ(Df、d1f、d2f)に基づいて前述の式
(6)から式(8)による演算により、マンドレル44
の成形ロール41に対する相対角度θを算出する(ステ
ップS3)。さらに、ステップS3で算出された相対角
度θの指令値をドライバ84に送出し、ドライバ84
は、マンドレル44の成形ロール41に対する相対角度
がコントローラ83から受け取った相対角度θとなるよ
うにスイベルプレート36を回転させるべく、スイベル
機構を作動させる(ステップS4)。
【0056】ステップS5で、外形Dのデータが加工さ
れるべき環状体の外径寸法Dfに等しいか否かを判別す
る。ステップS5で、外径寸法Dのデータが加工される
べき環状体の外形Dfに等しくなければ、ステップS3
に戻り、ステップS3がらS5を繰り返す。
【0057】ステップS5で、外径寸法Dのデータが加
工されるべき環状体の外径寸法Dfに等しくなれば、ス
テップS6に進み、加工終了動作を行って、本作動を終
了する。
【0058】以下、図9を参照しながら、図7の制御機
構の変形例を説明する。ここで、図9は、図7の制御機
構の変形例の概略図である。図9において、図2に対応
する構成要素には同じ参照番号が付されており、これら
の構成要素の説明は図2と同様である。
【0059】図9において、本制御機構は、制御装置8
5を有しており、制御装置85は、コントローラ86
と、コントローラ86に接続されたドライバ87とを備
える。ドライバ87はモータ34及びモータ37に接続
されている。
【0060】以下、コントローラ86の作動を説明す
る。
【0061】前述の通り、式(6)から式(8)によ
り、作りたい環状体21の形状(Df、d1f、d2
f)と、加工中の外形Dから、環状ワーク1の形状
(D、d1、d2、θ)を算出する。
【0062】この関係は、例えば図11のDに対するd
1、d2及びθの関係を示すグラフに示されるように、
外形Dと相対角度θとの関係を予め図示しない記憶部に
格納しておき、この記憶部から外形Dについての相対角
度θを求めてもよい。
【0063】また、Dに対する環状ワーク1のテーパ状
の内周面上の代表位置、例えば図1(B)でX=H/2
の位置における環状ワーク1の厚さTも相対角度θに対
して一義的に定まる。この関係を利用して、予めサポー
トブロック39の変位量f(T)(環状ワーク1の厚さ
Tに比例する)と、相対角度θとの関係を求めることが
できる。コントローラ86は、予め求めておいた上記関
係を満たしたサポートブロック39の変位量f(T)と
相対角度θをドライバ87に送出する。
【0064】ドライバ87は、サポートブロック39の
変位量がコントローラ83から受け取った変位量f
(T)になるようにカム33を回転させるべく、モータ
34を作動させる。また、マンドレル44の成形ロール
41に対する相対角度がコントローラ83から受け取っ
た相対角度θとなるようにスイベルプレート36を回転
させるべく、スイベル機構を作動させる。
【0065】以下、図12を参照しながら図9の制御装
置85の作動を説明する。ここで、図12は、図9の制
御装置85の作動のフローチャートである。
【0066】まず、環状ワークWを図2のローリング加
工装置にセットし(ステップS11)、次いで、成形ロ
ール41が回転を開始し、ローリング加工装置は加工を
開始する(ステップS12)。次に、コントローラ86
は、予め求めておいた上記関係を満たしたサポートブロ
ック39の変位量f(T)と相対角度θをドライバ87
に送出し、ドライバ84は、サポートブロック39の変
位量がコントローラ83から受け取った変位量f(T)
になるようにカム33を回転させて、サポートブロック
39を送るべく、モータ34を作動させる。また、マン
ドレル44の成形ロール41に対する相対角度がコント
ローラ83から受け取った相対角度θとなるようにスイ
ベルプレート36を回転させるべく、スイベル機構を作
動させる(ステップS13)。
【0067】次いで、ステップS14で、環状ワークW
の加工が続行中か否かを判別する。ステップS14で、
環状ワークWの加工が続行中の場合は、ステップS13
に戻り、ステップS13及びS14を繰り返す。ステッ
プS14で、環状ワークWの加工が続行中でなければ、
ステップS15に進み、加工終了動作を行って、本作動
を終了する。
【0068】以上説明した本発明の第1の実施の形態で
は、スイベル機構が成形ロール41の角度を変えるの
で、内周面が軸方向にテーパ状である環状ワークWの加
工に適している。
【0069】以下、図10を参照しながら、図7の制御
機構の他の変形例を説明する。ここで、図10は図7の
制御機構の他の変形例の説明である。図10において、
図2に対応する構成要素には同じ参照番号が付されてお
り、これらの構成要素の説明は図2と同様である。この
変形例は、円筒度の精度の比較的悪い円筒状のワーク
を、特に外径面の円筒度を精度良く仕上げる必要のある
場合に適用できる。
【0070】本変形例は、制御装置90を有しており、
制御装置90は、コントローラ91と、コントローラ9
1に接続されたドライバ92とを有する。また、環状ワ
ークWの外形Dを測定する手段として、環状ワークWの
一方の端面側において環状ワークWの外周面に配置され
た接触子93と、環状ワークWの他方の端面側において
環状ワークWの外周面に配置された接触子94とが設け
られている。接触子93と接触子94とは距離hだけ離
間している。接触子93は環状ワークWの一方の端面側
における環状ワークWの外径寸法D1を測定し、接触子
94は環状ワークWの他方の端面側における環状ワーク
Wの外径寸法D2を測定する。
【0071】接触子93及び接触子94はコントローラ
91に接続されている。ドライバ92は、モータ34及
びモータ37に接続されている。
【0072】コントローラ91は、接触子93及び接触
子94から受容した外径寸法D1及び外径寸法D2とか
ら外径寸法D=(D1+D2)/2を算出し、この外径
寸法D値に基づいて、前述のようにマンドレル44の成
形ロール41に対する相対角度θを算出する。
【0073】コントローラ91は、また、接触子93及
び接触子94から受容した外径寸法D1及び外径寸法D
2と、予め設定された環状ワークWの幅Hとから、変位
量θ1=(D1−D2)/Hを算出する。コントローラ
91は、これらの算出された値θ及びθ1をドライバ9
2に送出する。
【0074】ドライバ92は、マンドレル44の成形ロ
ール41に対する相対角度がθになるように、また、上
記変位量θ1が0になるようにスイベルプレート36を
回転させるべく、スイベル機構を作動させる。これによ
り、上記の変位量θ1を0にすることにより環状ワーク
Wの外径面の円筒度を0にすることができる。
【0075】以下、図13を参照しながら本発明の第2
の実施の形態を説明する。ここで、図13は本発明の第
2の実施の形態の概略構成図である。図13において、
図2に対応する構成要素には同じ参照番号が付されてお
り、これらの構成要素の説明は図2と同様である。
【0076】図2の装置においては、成形ロール41が
取り付けられた支柱38がベッド31の一端側に設けら
れたスイベルプレート36に固定されているが、本実施
の形態においては、スイベルプレート36がベッド31
の一端側に垂直なピボットねじ35により取り付けられ
ており、スイベルプレート36はピボットねじ35のま
わりに回転自在であり、その回転はスイベルプレート3
6に設けられたモータ37により制御される。支柱38
はベッド31に固定されており、支柱32はスイベルプ
レート36に固定されている。また、サポートブロック
39はスイベルプレート36上にスイベルプレート36
の長手方向に摺動自在に取り付けられている。リニアス
ケール80および接触子81よりなる環状ワークの外径
測定機構(不図示)は支柱38またはベッド31上に固
定されている。
【0077】第1の実施の形態においては、相対角度θ
を変えるのに成形ロール41の向きを変えているが、本
実施の形態では、相対角度θを変えるのにマンドレル4
4の向きを変えている。その他の構成、及び制御機構の
作動は第1の実施の形態に準ずる。
【0078】以上説明した本発明の第2の実施の形態で
は、スイベル機構がサポートロール43及びマンドレル
の角度を変えるので、内周面が軸方向にテーパ状である
環状ワークWの加工に適している。
【0079】以下、図14を参照しながら本発明の第3
の実施の形態を説明する。ここで、図14は本発明の第
3の実施の形態の概略構成図である。図14において、
図2に対応する構成要素には同じ参照番号が付されてお
り、これらの構成要素の説明は図2と同様である。
【0080】図2の装置においては、成形ロール41が
取り付けられた支柱38がベッド31の一端側に設けら
れたスイベルプレート36に固定されているが、本実施
の形態においては、ベッドの一端側に設けられたスイベ
ルプレート36には、サポートロール43が取り付けら
れたサポートブロック39が固定されている。また、成
形ロール41が取り付けられた支柱38はベッド31に
ベッド31の長手方向に摺動自在に取り付けられてい
る。
【0081】第1の実施の形態においては、相対角度θ
を変えるのに成形ロール41の向きを変えているのに対
して、本実施の形態では、相対角度θを変えるのにマン
ドレル44及びサポートロール43の向きを変えてい
る。また、第1の実施の形態においては、成形ロール4
1とマンドレル44との間隔の調整をサポートブロック
39の移動により行っているのに対して、本実施の形態
では、成形ロール41とマンドレル44との間隔の調整
を支柱38の移動により行っている。外径測定機構(上
記実施の形態と同様の構成)は支柱38上に固定されて
おり、支柱38とともに移動する。この実施の形態で
は、加工の開始から終了まで常に図3のB点に相当する
マンドレルの加工点位置はピボットねじ35の垂直軸上
に保たれるようにすることができる。その他の構成、及
び制御機構の作動は第1の実施の形態に準ずる。
【0082】以上説明した本発明の第3の実施の形態で
は、スイベル機構がサポートロール43及びマンドレル
44の角度を変えるので、内周面が軸方向にテーパ状で
ある環状ワークWの加工に適している。
【0083】以下、図15を参照しながら本発明の第4
の実施の形態を説明する。ここで、図15は本発明の第
4の実施の形態の概略構成図である。図15において、
図2に対応する構成要素には同じ参照番号が付されてお
り、これらの構成要素の説明は図2と同様である。
【0084】図2の装置においては、成形ロール41が
取り付けられた支柱38がベッド31の一端側に設けら
れたスイベルプレート36に固定されているが、本実施
の形態においては、スイベルプレート36がベッド31
の一端側に垂直なピボットねじ35により取り付けられ
ており、スイベルプレート36はピボットねじ35のま
わりに回転自在であり、その回転はスイベルプレート3
6に設けられたモータ37により制御される。支柱39
はベッド31に固定されており、不図示の支柱32はス
イベルプレート36に固定されている。また、サポート
ブロック39はスイベルプレート36上にスイベルプレ
ート36の長手方向に摺動自在に取り付けられている。
【0085】第1の実施の形態においては、相対角度θ
を変えるのに成形ロール41の向きを変えているのと同
様、本実施の形態では、相対角度θを変えるのに成形ロ
ール41の向きを変えている。また、第1の実施の形態
においては、成形ロール41とマンドレル44との間隔
の調整をサポートブロック39で行っているが、本実施
の形態においては、成形ロール41とマンドレル44と
の間隔の調整を支柱38の移動により行っている。外径
測定機構(上記各実施の形態のものと同様の構成)が支
柱38上に固定されており、また、図3のB点に相当す
るマンドレルの加工点位置がピボットねじ35の垂直軸
上に保たれることは上記第3の実施の形態と同様であ
る。その他の構成、及び制御機構の作動は第1の実施の
形態に準ずる。
【0086】以上説明した本発明の第4の実施の形態で
は、スイベル機構が成形ロール41及びマンドレル44
の角度を変えるので、内周面が軸方向にテーパ状である
環状ワークWの加工に適している。
【0087】また、以上説明した本発明の第1から第4
の実施の形態におけるローリング加工は、冷間加工を例
にとり説明したが、冷間又は熱間加工の双方に適用でき
る。また、本発明の第1及び第2の実施の形態におい
て、サポートブロック39の移動は油圧シリンダ等の他
の機構によって行ってもよい。本発明の第3及び第4の
実施の形態において支柱38の移動は油圧シリンダ等の
他の機構で行ってもよい。
【0088】さらに、上記第1〜第4の実施の形態は、
いずれも内周面が軸方向にテーパ状である環状ワークW
の加工装置および方法を示したが、環状ワークWの幅を
一定に保ち、テーパを生じないように環状ワークを拘束
する段部を成形ロール41に設ける代わりにマンドレル
44に設けることにより、いずれの場合も、外周面が軸
方向にテーパ状である環状ワークの加工をすることがで
きる。
【0089】この場合、外径の代わりに加工中のワーク
の内径dを測定するようにすれば、内径テーパ状の場合
と同様の仮定(加工中ワーク幅Hは一定かつ、軸方向の
塑性流動がないとする)に基づき、dおよび加工完了後
の内径、および大径側外径、小径側外径により、加工中
の大径側外径D1、および小径側外径D2を式で表すこと
ができる。従ってこれらのD1およびD2とワーク幅Hと
から対応する加工中の外周面の傾斜角θを算出できるの
で上記実施の形態と同様な構成(図7(但し、外径の代
わりに内径測定とする)、または図9)によりスイベル
角θを制御することにより、外周面が軸方向にテーパ状
である環状ワークの加工ができる。
【0090】この場合、加工中のθは、dを用いなくて
も、D1,D2の少なくとも一方、加工完了後の大径側外
径D1、小径側外径D2の少なくとも一方、およびワーク
幅Hにより表すことができるので、内径dを測定する代
わりにD1値,D2値の少なくとも一方を測定するように
してもよい。また、2つの測定子を用い、D1値、D2
を測定するようにしてもよい。加工終了点はこれらの測
定値をもとに、例えば平均外径(D1+D2)/2、内径
d等から選ばれる所望の寸法値が予め定められた値に達
した時点とする。
【0091】さらにまた、外径寸法を2つの測定子を用
いて幅方向の2ケ所で測定するような構成は上記内周面
が軸方向にテーパ状態である環状ワークの加工にも適用
することができる。このようにすることにより、外径寸
法Dは2つの測定値の平均値とするので、より信頼性が
高まる。
【0092】さらに、本発明の第1の実施の形態におけ
る、マンドレル44の成形ロール41に体する相対角度
θの制御機構の変形例(図9、図10)は、本発明の第
2から第3の実施の形態に適用できる。
【0093】
【発明の効果】本発明の請求項1の環状体のローリング
加工装置によれば、第1の支持手段及び第2の支持手段
の一方が、成形ロールの軸線とマンドレルの軸線との相
対角度を変えるように構成されており、相対角度制御手
段が前記相対角度を環状体の加工段階に応じた所定の角
度に変えるように第1の支持手段及び第2の支持手段の
一方を制御するので、テーパ状の周面を有する環状体の
ローリング加工を安定した状態で行い得る。
【0094】さらに、円筒状の環状体の場合に、外周面
の円筒度を精度よく仕上げるのに用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】環状ワークのローリング加工の過程における形
状の変化の説明図であり、(A)は加工前の環状ワーク
1の縦断面図、は加工中の環状ワーク11の縦断面図、
(C)は加工後の環状ワーク21の縦断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の概略構成図であ
る。
【図3】図2の装置のローリング加工要部の説明図であ
る。
【図4】図2の装置のスイベル機構の説明図であり、
(A)は図2の装置のスイベル機構の平面図、(B)は
図4(A)の機構の要部のC−C断面図、(C)は図4
(A)の機構の要部の下方におけるベッド31の部分の
平面図である。
【図5】図4のスイベル機構の変形例の説明図であり、
(A)は図4のスイベル機構の変形例の要部の平面図で
あり、(B)は図4のスイベル機構の変形例の要部の部
分断面図である。
【図6】図4のスイベル機構の他の変形例の説明図であ
り、(A)は図4のスイベル機構の他の変形例の平面
図、(B)は図6(A)の機構の要部の側面図である。
【図7】マンドレル44の成形ロール41に対する相対
角度θの制御機構の概略図である。
【図8】図7の制御装置82の作動のフローチャートで
ある。
【図9】図7の制御機構の変形例の概略図ある。
【図10】図7の制御機構の他の変形例の概略図であ
る。
【図11】Dに対するd1、d2及びθの関係を示すグ
ラフ
【図12】図10の制御装置85の作動のフローチャー
トである。
【図13】本発明の第2の実施の形態の概略構成図であ
る。
【図14】本発明の第3の実施の形態の概略構成図であ
る。
【図15】本発明の第4の実施の形態の概略構成図であ
る。
【図16】従来の環状体のローリング加工装置の要部の
説明図である。
【図17】図16の装置のローリング加工部の詳細説明
図である。
【図18】ローリング加工前後の環状ワークの形状の説
明図であり、
【図19】従来の他の環状体のローリング加工装置の要
部の説明図である。
【符号の説明】
31 ベッド 32 支柱 33 カム 36 スイベルプレート 37 モータ 38 支柱 39 サポートブロック 41 成形ロール 43 サポートロール 44 マンドレル 45,46 バックアップローラ W 環状ワーク 100 環状ワーク 101 成形ロール 102 マンドレル

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面及び外周面の少なくとも一方が軸
    方向にテーパ状である環状体の外周面に当接する成形ロ
    ールと、前記成形ロールを回転自在に支持する第1の支
    持手段と、軸線が前記成形ロールの軸線を含む平面内に
    あり、前記成形ロールと協働して前記環状体を挟圧する
    ように前記環状体の内周面に当接するマンドレルと、前
    記マンドレルを回転自在に支持する第2の支持手段とを
    備える環状体のローリング加工装置において、前記第1
    の支持手段及び前記第2の支持手段の一方が、前記成形
    ロールの軸線と前記マンドレルの軸線との相対角度を変
    えるように構成されており、前記相対角度を前記環状体
    の加工段階に応じた所定の角度に変えるように前記第1
    の支持手段及び前記第2の支持手段の一方を制御する相
    対角度制御手段を備えることを特徴とする環状体のロー
    リング加工装置。
JP18268396A 1996-06-25 1996-06-25 環状体のローリング加工装置及びその方法 Expired - Fee Related JP3692634B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18268396A JP3692634B2 (ja) 1996-06-25 1996-06-25 環状体のローリング加工装置及びその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18268396A JP3692634B2 (ja) 1996-06-25 1996-06-25 環状体のローリング加工装置及びその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH105919A true JPH105919A (ja) 1998-01-13
JP3692634B2 JP3692634B2 (ja) 2005-09-07

Family

ID=16122616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18268396A Expired - Fee Related JP3692634B2 (ja) 1996-06-25 1996-06-25 環状体のローリング加工装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3692634B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131874A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Sanyo Special Steel Co Ltd 転造におけるファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法
JP2010188414A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Nsk Ltd 金属製リング状部品の製造方法及び金属製部品の塑性加工装置
JP2013049094A (ja) * 2012-12-14 2013-03-14 Nsk Ltd 金属製部品の塑性加工装置
KR101508094B1 (ko) * 2013-07-09 2015-04-07 한국생산기술연구원 링밀을 이용한 단차링의 가공방법
CN112170748A (zh) * 2020-09-30 2021-01-05 贵州安大航空锻造有限责任公司 Ti2AlNb基合金盆形环锻件的轧制成形方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009131874A (ja) * 2007-11-30 2009-06-18 Sanyo Special Steel Co Ltd 転造におけるファイバーフローを制御して外径面に環状凹溝を有するリング製品の製造方法
JP2010188414A (ja) * 2009-02-20 2010-09-02 Nsk Ltd 金属製リング状部品の製造方法及び金属製部品の塑性加工装置
JP2013049094A (ja) * 2012-12-14 2013-03-14 Nsk Ltd 金属製部品の塑性加工装置
KR101508094B1 (ko) * 2013-07-09 2015-04-07 한국생산기술연구원 링밀을 이용한 단차링의 가공방법
CN112170748A (zh) * 2020-09-30 2021-01-05 贵州安大航空锻造有限责任公司 Ti2AlNb基合金盆形环锻件的轧制成形方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3692634B2 (ja) 2005-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8250720B2 (en) Roller burnishing apparatus with pressing-force detecting device
US4869088A (en) Ring shaping apparatus
JPH048176B2 (ja)
JPH105919A (ja) 環状体のローリング加工装置
JP5262576B2 (ja) ねじ溝研削装置用レスト装置及びねじ溝研削装置
US20080022741A1 (en) Metal Spinning Method and Apparatus
GB2304612A (en) Forming an annular member
EP0539564B1 (en) Selectively formed plate edge method and apparatus
US20220339683A1 (en) Cross-rolling unit and method for setting the roll pass of a cross-rolling unit
JP2559722B2 (ja) ロ−ラバニツシング方法およびその装置
KR101927521B1 (ko) 완충이 극대화 되는 구조의 스프링이 구비된 버니싱 장치
JP2019058929A (ja) 転造装置
JPS6156052B2 (ja)
JPH0149577B2 (ja)
JP2520791Y2 (ja) ローラーバニシング装置
JP2001353532A (ja) スピニング加工方法および装置
JPH07185712A (ja) 螺旋状山付きロッドの製造方法
JP2006075925A (ja) 円形穴の内周面加工方法
JP2538776Y2 (ja) 管の内壁の倣い切削装置
JP2000343172A (ja) カラー成形装置
JP3665101B2 (ja) プレス金型加工方法およびキー
JPH0739016B2 (ja) 対向ロール型圧延機械において圧延すべき円筒管状素材に関係して圧延ロールの設定を制御する方法
JP2000052244A (ja) ローラバニシング工具
JP2000107947A (ja) 円筒面加工装置、軸受内径加工装置及び円筒穴付構造体
JP2002172559A (ja) バニシング加工装置およびバニシング加工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050526

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20050531

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20050613

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees