JPH1058619A - 化粧積層材 - Google Patents
化粧積層材Info
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- JPH1058619A JPH1058619A JP24424196A JP24424196A JPH1058619A JP H1058619 A JPH1058619 A JP H1058619A JP 24424196 A JP24424196 A JP 24424196A JP 24424196 A JP24424196 A JP 24424196A JP H1058619 A JPH1058619 A JP H1058619A
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- resin
- layer
- impregnated
- vinyl chloride
- silica
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 クッション性を有し層間強度に優れる化粧積
層材を得る。 【構成】 塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシー
ト層7と、フェノール樹脂を主成分とする樹脂液を含浸
したフェノール樹脂含浸紙層5と、メラミン樹脂を主成
分とする樹脂液を含浸したメラミン樹脂含浸紙層2より
なる化粧積層材8において、該塩化ビニル樹脂をバイン
ダー成分とするシート層7とフェノール樹脂含浸紙層5
との間に、塩化ビニル樹脂系のプライマーに微粉末シリ
カを添加したシリカ含有プライマー層6を形成した化粧
積層材8。
層材を得る。 【構成】 塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシー
ト層7と、フェノール樹脂を主成分とする樹脂液を含浸
したフェノール樹脂含浸紙層5と、メラミン樹脂を主成
分とする樹脂液を含浸したメラミン樹脂含浸紙層2より
なる化粧積層材8において、該塩化ビニル樹脂をバイン
ダー成分とするシート層7とフェノール樹脂含浸紙層5
との間に、塩化ビニル樹脂系のプライマーに微粉末シリ
カを添加したシリカ含有プライマー層6を形成した化粧
積層材8。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は化粧積層材に関し、特に
層間強度に優れ、生産が容易な化粧積層材に関する。
層間強度に優れ、生産が容易な化粧積層材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より床材や表面材として、塩化ビニ
ル樹脂を主材とした基材とメラミン樹脂含浸シート層の
間にフェノール樹脂やフェノール樹脂含浸シート層、あ
るいは不飽和ポリエステル樹脂含浸シート層を介在させ
一体化した化粧積層板が知られている。
ル樹脂を主材とした基材とメラミン樹脂含浸シート層の
間にフェノール樹脂やフェノール樹脂含浸シート層、あ
るいは不飽和ポリエステル樹脂含浸シート層を介在させ
一体化した化粧積層板が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高温・
高圧条件での積層一体成形時には塩化ビニル樹脂をバイ
ンダー成分とするシート層は樹脂の特性上流れ出し生産
が困難であるばかりか、出来上がった化粧積層板も塩化
ビニル樹脂シート層とフェノール樹脂含浸紙層との接着
力が充分ではなく長期間使用していると剥離することが
あった。
高圧条件での積層一体成形時には塩化ビニル樹脂をバイ
ンダー成分とするシート層は樹脂の特性上流れ出し生産
が困難であるばかりか、出来上がった化粧積層板も塩化
ビニル樹脂シート層とフェノール樹脂含浸紙層との接着
力が充分ではなく長期間使用していると剥離することが
あった。
【0004】また、不飽和ポリエステル樹脂含浸シート
層を用いたものは塩化ビニル樹脂をバインダー成分とす
るシート層との接着は強固ではあるが、メラミン樹脂含
浸シート層との接着が不十分で剥離を生じることがあ
り、層間強度及び耐水性に劣っていた。
層を用いたものは塩化ビニル樹脂をバインダー成分とす
るシート層との接着は強固ではあるが、メラミン樹脂含
浸シート層との接着が不十分で剥離を生じることがあ
り、層間強度及び耐水性に劣っていた。
【0005】更にまた、層間強度の向上を図るため熱硬
化性ウレタン樹脂接着剤を用いてフェノール樹脂含浸紙
層と塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層を
貼り合わせた後に積層成形する方法もあるが工数を要
し、コストアップになるばかりか作業が煩雑なものとな
っていた。
化性ウレタン樹脂接着剤を用いてフェノール樹脂含浸紙
層と塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層を
貼り合わせた後に積層成形する方法もあるが工数を要
し、コストアップになるばかりか作業が煩雑なものとな
っていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は層間強
度に優れ、表層にクラックが生じることなく、しかも生
産上なんら支障のない化粧積層材を提供するものであ
り、塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層
(7)と、フェノール樹脂を主成分とする樹脂液を含浸
したフェノール樹脂含浸紙層(5)と、メラミン樹脂を
主成分とする樹脂液を含浸したメラミン樹脂含浸紙層
(2)よりなる化粧積層材(8)において、該塩化ビニ
ル樹脂をバインダー成分とするシート層(7)とフェノ
ール樹脂含浸紙層(5)との間に、塩化ビニル樹脂系の
プライマーに微粉末シリカを添加したシリカ含有プライ
マー層(6)を形成した化粧積層材(8)である。以
下、本発明について詳細に説明する。
度に優れ、表層にクラックが生じることなく、しかも生
産上なんら支障のない化粧積層材を提供するものであ
り、塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層
(7)と、フェノール樹脂を主成分とする樹脂液を含浸
したフェノール樹脂含浸紙層(5)と、メラミン樹脂を
主成分とする樹脂液を含浸したメラミン樹脂含浸紙層
(2)よりなる化粧積層材(8)において、該塩化ビニ
ル樹脂をバインダー成分とするシート層(7)とフェノ
ール樹脂含浸紙層(5)との間に、塩化ビニル樹脂系の
プライマーに微粉末シリカを添加したシリカ含有プライ
マー層(6)を形成した化粧積層材(8)である。以
下、本発明について詳細に説明する。
【0007】本発明に用いる塩化ビニル樹脂をバインダ
ー成分とするシート層としては柔軟性を必要とされる床
材としての使用を考慮して硬質の塩ビシートよりむしろ
半硬質性の塩ビシートや軟質性の塩ビシートを用いるの
が好適である。塩化ビニル樹脂製のシート層には、塩化
ビニル樹脂をバインダー成分としてDOP(ジオクチル
フタレート)の如き可塑剤、タルク、炭カルなどの無機
充填材、熱安定剤、劣化防止剤などが含まれており、可
塑剤の含有量を適宜調整し、カレンダーロールで圧延す
ることにより平板状に仕上げられる。基材層としての厚
みは0.5mm〜3.0mmが適当であり、複数枚用い
てもよい。
ー成分とするシート層としては柔軟性を必要とされる床
材としての使用を考慮して硬質の塩ビシートよりむしろ
半硬質性の塩ビシートや軟質性の塩ビシートを用いるの
が好適である。塩化ビニル樹脂製のシート層には、塩化
ビニル樹脂をバインダー成分としてDOP(ジオクチル
フタレート)の如き可塑剤、タルク、炭カルなどの無機
充填材、熱安定剤、劣化防止剤などが含まれており、可
塑剤の含有量を適宜調整し、カレンダーロールで圧延す
ることにより平板状に仕上げられる。基材層としての厚
みは0.5mm〜3.0mmが適当であり、複数枚用い
てもよい。
【0008】フェノール樹脂含浸紙層は積層板用として
供されるクラフト紙、不織布、クロスなどの基材にレゾ
ール型のフェノール樹脂を主成分とする樹脂液を含浸し
乾燥たものが適用できる。
供されるクラフト紙、不織布、クロスなどの基材にレゾ
ール型のフェノール樹脂を主成分とする樹脂液を含浸し
乾燥たものが適用できる。
【0009】レゾール型のフェノール樹脂はフェノール
類とアルデヒド類を塩基性触媒下で反応させ溶剤を適量
加えたもので、フェノール類としては、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニ
ルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、
ビスフェノールFなどが挙げられ、アルデヒド類として
は、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、グリオキザー
ル、トリオキザールなどが挙げられる。また、必要に応
じてパラスルフォンアミド、桐油、DOP、TCP(ト
リクレジルホスフェート)などの可塑化を促す変性剤で
変性されたものも適用でき、塩基性触媒としては、ナト
リウム、カリウムなどのアルカリ金属、及びマグネシウ
ム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸
化物、及びトリエチルアミン、トリエタノールアミンな
どのアミン類が挙げられる。
類とアルデヒド類を塩基性触媒下で反応させ溶剤を適量
加えたもので、フェノール類としては、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、オクチルフェノール、フェニ
ルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールS、
ビスフェノールFなどが挙げられ、アルデヒド類として
は、ホルマリン、パラホルムアルデヒド、グリオキザー
ル、トリオキザールなどが挙げられる。また、必要に応
じてパラスルフォンアミド、桐油、DOP、TCP(ト
リクレジルホスフェート)などの可塑化を促す変性剤で
変性されたものも適用でき、塩基性触媒としては、ナト
リウム、カリウムなどのアルカリ金属、及びマグネシウ
ム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化物や水酸
化物、及びトリエチルアミン、トリエタノールアミンな
どのアミン類が挙げられる。
【0010】メラミン樹脂含浸紙層としては薄葉紙、チ
タン紙、リンタ−紙などの積層板用の化粧紙にメラミン
樹脂液を含浸し乾燥したものが適用でき、さらにメラミ
ン樹脂含浸紙層を保護する目的でこの上に樹脂表面層を
設けてもよい。
タン紙、リンタ−紙などの積層板用の化粧紙にメラミン
樹脂液を含浸し乾燥したものが適用でき、さらにメラミ
ン樹脂含浸紙層を保護する目的でこの上に樹脂表面層を
設けてもよい。
【0011】樹脂表面層としてはα−セルロ−スを主成
分とする表面紙にメラミン樹脂含浸紙層の場合と同様の
樹脂液を含浸し乾燥したいわゆるメラミン樹脂含浸オー
バーレイ紙層、及びウレタン樹脂系の塗料やアクリル樹
脂系の塗料をコーティングした樹脂コーティング層など
が適用できるが樹脂表面層についてはメラミン樹脂含浸
紙層を保護できるものであれば特に制約はなく、また含
浸方法、コーティング方法についても制約はない。樹脂
表面層の耐摩耗性をより向上させために表面紙や塗料中
に酸化アルミニウムの如き耐摩耗剤を混入させるのがよ
り好ましい。
分とする表面紙にメラミン樹脂含浸紙層の場合と同様の
樹脂液を含浸し乾燥したいわゆるメラミン樹脂含浸オー
バーレイ紙層、及びウレタン樹脂系の塗料やアクリル樹
脂系の塗料をコーティングした樹脂コーティング層など
が適用できるが樹脂表面層についてはメラミン樹脂含浸
紙層を保護できるものであれば特に制約はなく、また含
浸方法、コーティング方法についても制約はない。樹脂
表面層の耐摩耗性をより向上させために表面紙や塗料中
に酸化アルミニウムの如き耐摩耗剤を混入させるのがよ
り好ましい。
【0012】メラミン樹脂液としてはメラミン−ホルム
アルデヒド樹脂初期縮合物が用いられ、尿素、ベンゾグ
アナミン、アセトグアナミンなどのアミノ化合物との共
縮合物や、アルコ−ル類によるエ−テル化、あるいはパ
ラトルエンスルフォンアミドなどの可塑化を促す変性剤
で変性されたものが適用できる。
アルデヒド樹脂初期縮合物が用いられ、尿素、ベンゾグ
アナミン、アセトグアナミンなどのアミノ化合物との共
縮合物や、アルコ−ル類によるエ−テル化、あるいはパ
ラトルエンスルフォンアミドなどの可塑化を促す変性剤
で変性されたものが適用できる。
【0013】本発明においては、塩化ビニル樹脂をバイ
ンダー成分とするシート層とフェノール樹脂含浸紙層の
少なくとも一方に塩化ビニル樹脂系のプライマーに微粉
末シリカを添加したシリカ含有プライマーをコーティン
グ装置で塗布することによりシリカ含有プライマー層が
形成され、塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシー
ト層とフェノール樹脂含浸紙層との接着力が強固なもの
となり熱圧成形中に塩化ビニル樹脂が軟化して流れ出す
のを防ぐことができる。
ンダー成分とするシート層とフェノール樹脂含浸紙層の
少なくとも一方に塩化ビニル樹脂系のプライマーに微粉
末シリカを添加したシリカ含有プライマーをコーティン
グ装置で塗布することによりシリカ含有プライマー層が
形成され、塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシー
ト層とフェノール樹脂含浸紙層との接着力が強固なもの
となり熱圧成形中に塩化ビニル樹脂が軟化して流れ出す
のを防ぐことができる。
【0014】微粉末シリカは比表面積が30〜450m
2/gのものが好適で、比表面積が上限を超えるとシリカ
含有プライマ−の粘度が高くなり、その結果コ−ティン
グが困難となり均一なシリカ含有プライマー層が形成で
きない。また、下限に満たないと微粉末シリカが沈降し
やすく均一なシリカ含有プライマー層が形成できないば
かりか熱圧成形時に塩化ビニル樹脂をバインダー成分と
するシート層の流れを防止する効果が低下する。
2/gのものが好適で、比表面積が上限を超えるとシリカ
含有プライマ−の粘度が高くなり、その結果コ−ティン
グが困難となり均一なシリカ含有プライマー層が形成で
きない。また、下限に満たないと微粉末シリカが沈降し
やすく均一なシリカ含有プライマー層が形成できないば
かりか熱圧成形時に塩化ビニル樹脂をバインダー成分と
するシート層の流れを防止する効果が低下する。
【0015】塩化ビニル樹脂系のプライマーとしては塩
化ビニルを必須モノマーとする共重合体で、例えば、塩
化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル・ビニルアルコール三元重合体、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル・マレイン酸三元重合体などをメチルイソブチルケ
トンやトルエンなどの有機溶剤で粘度調整したものが適
用でき、これらの中から1種以上を選択して用いればよ
い。
化ビニルを必須モノマーとする共重合体で、例えば、塩
化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニ
ル・ビニルアルコール三元重合体、塩化ビニル・酢酸ビ
ニル・マレイン酸三元重合体などをメチルイソブチルケ
トンやトルエンなどの有機溶剤で粘度調整したものが適
用でき、これらの中から1種以上を選択して用いればよ
い。
【0016】中でもフェノール樹脂含浸紙層との接着性
を考慮すれば水酸基、カルボキシル基などの極性基を有
する塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール三元重
合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸三元重合体
を用いるのが好ましい。塩化ビニル系のプライマーに微
粉末シリカを添加しないと接着力は充分確保できるが、
熱圧成形中に塩化ビニル樹脂が流れ出すのを防ぐことは
できない。塗布量は2〜60g/m2であれば良く、塗布
量が下限に満たないと接着力が劣り、上限を越えると微
粉末シリカが過剰になりプライマー層が脱落しやすく、
かえって接着力の低下を招くものとなる。
を考慮すれば水酸基、カルボキシル基などの極性基を有
する塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール三元重
合体、塩化ビニル・酢酸ビニル・マレイン酸三元重合体
を用いるのが好ましい。塩化ビニル系のプライマーに微
粉末シリカを添加しないと接着力は充分確保できるが、
熱圧成形中に塩化ビニル樹脂が流れ出すのを防ぐことは
できない。塗布量は2〜60g/m2であれば良く、塗布
量が下限に満たないと接着力が劣り、上限を越えると微
粉末シリカが過剰になりプライマー層が脱落しやすく、
かえって接着力の低下を招くものとなる。
【0017】塩化ビニル樹脂系のプライマーに添加する
微粉末シリカの配合割合は固形分換算で5〜60重量%
が好ましく、添加量が下限に満たないと熱圧成形時に塩
化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層の流れを
防止することができない。また、上限を超えるとシリカ
含有プライマ−の粘度が高くなりコーティング装置で均
一に塗布するのが困難で不均一なシリカ含有プライマー
層となり接着力の低下を招きやすい。
微粉末シリカの配合割合は固形分換算で5〜60重量%
が好ましく、添加量が下限に満たないと熱圧成形時に塩
化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層の流れを
防止することができない。また、上限を超えるとシリカ
含有プライマ−の粘度が高くなりコーティング装置で均
一に塗布するのが困難で不均一なシリカ含有プライマー
層となり接着力の低下を招きやすい。
【0018】本発明の化粧積層材は微粉末シリカを添加
したシリカ含有プライマーをフェノール樹脂含浸紙層と
塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層の少な
くとも一方に塗布して積層し、次いで順次メラミン樹脂
含浸紙層、及び必要に応じてメラミン樹脂含浸表面紙層
を積層して熱圧成形することにより得られる他、熱圧成
形後に塗料をコーティング塗布する方法でも得られる。
熱圧成形する場合の条件は温度100〜200℃、圧力
10〜100kg/cm2、時間10秒〜120分程度で
熱硬化性樹脂が充分硬化しうる条件あれば良く、意匠効
果を高めるためにエンボスプレート、エンボスシート、
エンボスペーパーなどのエンボス賦与材料を用いてもよ
い。塗料をコーティングする場合は常温硬化、紫外線硬
化などの手段を用いればよい。
したシリカ含有プライマーをフェノール樹脂含浸紙層と
塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層の少な
くとも一方に塗布して積層し、次いで順次メラミン樹脂
含浸紙層、及び必要に応じてメラミン樹脂含浸表面紙層
を積層して熱圧成形することにより得られる他、熱圧成
形後に塗料をコーティング塗布する方法でも得られる。
熱圧成形する場合の条件は温度100〜200℃、圧力
10〜100kg/cm2、時間10秒〜120分程度で
熱硬化性樹脂が充分硬化しうる条件あれば良く、意匠効
果を高めるためにエンボスプレート、エンボスシート、
エンボスペーパーなどのエンボス賦与材料を用いてもよ
い。塗料をコーティングする場合は常温硬化、紫外線硬
化などの手段を用いればよい。
【0019】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説
明する。配合比は固形分換算値である。
明する。配合比は固形分換算値である。
実施例1 シリカ含有プライマーの組成(A) 塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体 (重合度400) 70重量部 微粉末シリカ (比表面積220m2/g) 30重量部 化粧紙用の樹脂液(a)の配合 変性メラミン−ホルムアルデヒド樹脂 100重量部 硬化剤 (パラトルエンスルホン酸) 1重量部 表面紙用の樹脂液(a′)の配合 変性メラミン−ホルムアルデヒド樹脂 100重量部 硬化剤 (パラトルエンスルホン酸) 1重量部 離型剤 1重量部 160g/m2の積層板用のクラフト紙にフェノール樹脂
を80g/m2・dry含浸し乾燥させたフェノール樹脂
含浸紙層(5)に溶剤にて希釈した上記配合のシリカ含
有プライマー(A)を塗布量が20g/m2・dryとな
るように塗布して乾燥させた後、厚み2.0mmの塩化
ビニル樹脂を35%含む軟質の塩化ビニル樹脂シート層
(7)の上にシリカ含有プライマー(A)を塗布した面
が該軟質の塩化ビニル樹脂シート層(7)に接するよう
に積層し、次いでフェノール樹脂含浸紙層(5)を1枚
と、80g/m2の化粧紙に上記配合の樹脂液(a)を8
0g/m2含浸し乾燥させたメラミン樹脂含浸紙層(2)
と、樹脂表面層(1)として酸化アルミニウムを混入し
た30g/m2の表面紙に上記配合の樹脂液(a′)を6
0g/m2含浸し乾燥させたメラミン樹脂含浸表面紙層を
順次積層し、温度120℃、圧力70kg/cm2、時間
30分の条件で熱圧成形して実施例1の化粧積層材
(8)を得た。
を80g/m2・dry含浸し乾燥させたフェノール樹脂
含浸紙層(5)に溶剤にて希釈した上記配合のシリカ含
有プライマー(A)を塗布量が20g/m2・dryとな
るように塗布して乾燥させた後、厚み2.0mmの塩化
ビニル樹脂を35%含む軟質の塩化ビニル樹脂シート層
(7)の上にシリカ含有プライマー(A)を塗布した面
が該軟質の塩化ビニル樹脂シート層(7)に接するよう
に積層し、次いでフェノール樹脂含浸紙層(5)を1枚
と、80g/m2の化粧紙に上記配合の樹脂液(a)を8
0g/m2含浸し乾燥させたメラミン樹脂含浸紙層(2)
と、樹脂表面層(1)として酸化アルミニウムを混入し
た30g/m2の表面紙に上記配合の樹脂液(a′)を6
0g/m2含浸し乾燥させたメラミン樹脂含浸表面紙層を
順次積層し、温度120℃、圧力70kg/cm2、時間
30分の条件で熱圧成形して実施例1の化粧積層材
(8)を得た。
【0020】実施例2 シリカ含有プライマー(B)の組成 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール三元重合体 (重合度400) 70重量部 微粉末シリカ (比表面積220m2/g) 30重量部 上記配合のシリカ含有プライマー(B)を用いた以外は
実施例1と同様に熱圧成形して実施例2の化粧積層材を
得た。
実施例1と同様に熱圧成形して実施例2の化粧積層材を
得た。
【0021】比較例1 実施例1において、微粉末シリカを添加しなかった以外
は実施例1と同様に熱圧成形したが、熱圧成形中に軟質
の塩化ビニル樹脂シート層(7)が流れ出し製品となら
なかった。
は実施例1と同様に熱圧成形したが、熱圧成形中に軟質
の塩化ビニル樹脂シート層(7)が流れ出し製品となら
なかった。
【0022】比較例2 実施例1においてフェノ−ル樹脂含浸紙層(5)にシリ
カ含有プライマー(A)を塗布しなかった以外は実施例
1と同様に熱圧成形して比較例1の化粧材を得たが層間
強度が弱く、常態密着性試験で塩ビ層−フェノール樹脂
含浸紙層での界面剥離した。
カ含有プライマー(A)を塗布しなかった以外は実施例
1と同様に熱圧成形して比較例1の化粧材を得たが層間
強度が弱く、常態密着性試験で塩ビ層−フェノール樹脂
含浸紙層での界面剥離した。
【0023】比較例3 実施例1において160g/m2の積層板用のクラフト紙
にフェノール樹脂を80g/m2・dry含浸し乾燥させ
たフェノール樹脂含浸紙層(5)に替えて、同様のクラ
フト紙に不飽和ポリエステル樹脂を主成分とする樹脂液
を75g/m2・dry含浸し乾燥させた不飽和ポリエス
テル樹脂含浸紙層を用いた以外は実施例1と同様に熱圧
成形して比較例3の化粧材を得た。しかしながら比較例
3の化粧材はメラミン樹脂含浸層と不飽和ポリエステル
樹脂含浸層との層間強度が弱く、耐水密着性試験により
ふくれが生じた。
にフェノール樹脂を80g/m2・dry含浸し乾燥させ
たフェノール樹脂含浸紙層(5)に替えて、同様のクラ
フト紙に不飽和ポリエステル樹脂を主成分とする樹脂液
を75g/m2・dry含浸し乾燥させた不飽和ポリエス
テル樹脂含浸紙層を用いた以外は実施例1と同様に熱圧
成形して比較例3の化粧材を得た。しかしながら比較例
3の化粧材はメラミン樹脂含浸層と不飽和ポリエステル
樹脂含浸層との層間強度が弱く、耐水密着性試験により
ふくれが生じた。
【0024】評価を結果を表1に示す。
【表1】 測定は以下の試験方法に基づき実施した。 密着性 ; JAS平面引張り試験に基づき実施
し、層間強度を評価した。 耐水密着性 ; 1時間煮沸した後、JAS平面引張り
試験に基づき実施し、層間強度を評価した。
し、層間強度を評価した。 耐水密着性 ; 1時間煮沸した後、JAS平面引張り
試験に基づき実施し、層間強度を評価した。
【0025】
【発明の効果】塩化ビニル樹脂をバインダー成分とする
シート層とフェノール樹脂含浸紙層のいづれか一方に、
塩化ビニル系のプライマーに微粉末シリカを添加したシ
リカ含有プライマーを塗布し、シリカ含有プライマー層
を形成して熱圧成形することにより塩化ビニル樹脂が流
れ出すこともなく、また、塩化ビニル樹脂層とフェノー
ル樹脂含浸紙層との層間強度が優れたものとなる。
シート層とフェノール樹脂含浸紙層のいづれか一方に、
塩化ビニル系のプライマーに微粉末シリカを添加したシ
リカ含有プライマーを塗布し、シリカ含有プライマー層
を形成して熱圧成形することにより塩化ビニル樹脂が流
れ出すこともなく、また、塩化ビニル樹脂層とフェノー
ル樹脂含浸紙層との層間強度が優れたものとなる。
【0026】また、フェノール樹脂含浸紙層を用いてい
るため不飽和ポリエステル樹脂含浸紙層を用いたものに
比べ腰があり、長期間使用しても表層にクラックが生じ
ることがなく、耐水密着性に優れる。
るため不飽和ポリエステル樹脂含浸紙層を用いたものに
比べ腰があり、長期間使用しても表層にクラックが生じ
ることがなく、耐水密着性に優れる。
【図1】実施例1の化粧積層材(8)の構成断面図を示
す。
す。
1 樹脂表面層 2 メラミン樹脂含浸紙層 5 フェノール樹脂含浸紙層 6 シリカ含有プライマー層 7 塩化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層 8 化粧積層材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/42 101 B32B 27/42 101 33/00 33/00
Claims (1)
- 【請求項1】 塩化ビニル樹脂をバインダー成分とする
シート層(7)と、フェノール樹脂を主成分とする樹脂
液を含浸したフェノール樹脂含浸紙層(5)と、メラミ
ン樹脂を主成分とする樹脂液を含浸したメラミン樹脂含
浸紙層(2)よりなる化粧積層材(8)において、該塩
化ビニル樹脂をバインダー成分とするシート層(7)と
フェノール樹脂含浸紙層(5)との間に、塩化ビニル樹
脂系のプライマーに微粉末シリカを添加したシリカ含有
プライマー層(6)を形成したことを特徴とする化粧積
層材(8)。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24424196A JPH1058619A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 化粧積層材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24424196A JPH1058619A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 化粧積層材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1058619A true JPH1058619A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=17115842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24424196A Pending JPH1058619A (ja) | 1996-08-26 | 1996-08-26 | 化粧積層材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1058619A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100579841B1 (ko) * | 1998-12-08 | 2006-05-12 | 주식회사 엘지화학 | 멜라민 시트 적층 바닥 장식재 및 그 제조 방법 |
KR100750479B1 (ko) * | 2005-04-13 | 2007-08-22 | 주식회사 엘지화학 | 내캐스터성 마루바닥재 |
-
1996
- 1996-08-26 JP JP24424196A patent/JPH1058619A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100579841B1 (ko) * | 1998-12-08 | 2006-05-12 | 주식회사 엘지화학 | 멜라민 시트 적층 바닥 장식재 및 그 제조 방법 |
KR100750479B1 (ko) * | 2005-04-13 | 2007-08-22 | 주식회사 엘지화학 | 내캐스터성 마루바닥재 |
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