JPH105827A - 圧延ロールの冷却装置及び圧延機 - Google Patents

圧延ロールの冷却装置及び圧延機

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JPH105827A
JPH105827A JP15383996A JP15383996A JPH105827A JP H105827 A JPH105827 A JP H105827A JP 15383996 A JP15383996 A JP 15383996A JP 15383996 A JP15383996 A JP 15383996A JP H105827 A JPH105827 A JP H105827A
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rolling
rolling roll
roll
cooling
cooling liquid
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JP15383996A
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Tomoaki Kimura
智明 木村
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B27/00Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
    • B21B27/06Lubricating, cooling or heating rolls
    • B21B27/10Lubricating, cooling or heating rolls externally

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却液の飛散や洩れを防止しながら圧延ロール
を冷却するに際し、改削により圧延ロールの径が変化し
ても、圧延ロール改削前と変わらない一定の条件で冷却
液のシールを確実に行えるようにする。 【解決手段】圧延ロール2,3にノズル16より冷却液
20を噴出して冷却を行い、かつ枠体10で冷却液20
を囲い、枠体10内の冷却液を回収する。枠体10の上
下部はスリット11,12より高圧ガスを噴出させるガ
スナイフ手段でシールし、枠体10の圧延ロール2,3
両胴端側の側板22に逃げ部23を設ける。枠体10の
両側板22と圧延ロール2,3との間はシール部材25
をチューブ26で押し付ける接触式とし、枠体10のス
リット11,12が設けられた表面を、圧延ロール2,
3の曲率に応じた曲面を有する円弧ガイド21とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば薄板材を圧
延するのに適した圧延機に係わり、特に圧延ロールに冷
却液を噴出して圧延ロールの冷却を行い、その冷却液を
囲って飛散や洩れを防止し、その冷却液を効果的に回収
する圧延ロールの冷却装置、及びその圧延ロールの冷却
装置が取り付けられる圧延機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄板材を圧延する圧延機では、お
もに圧延ロールの入側のみに圧延油を混入した冷却液
(クーラント)を供給することにより冷却が行われ、し
かも冷却液に混入される油脂類を溶解させるために、例
えば60℃程度の高温の冷却液が使用されることが多か
った。なぜならば、圧延ロールの圧延材出側で冷却を行
うと、冷却液の回収が不十分となって薄板材表面に残
り、表面に錆が生じる等、製品品質に影響するためであ
る。このため、冷却能力が不十分となり、圧延ロールの
温度は圧延材の加工熱によって80℃以上の高温にな
り、圧延ロールと圧延材の局所的焼付現象、即ちスクラ
ッチ疵などが発生し、特に高速の圧延を実施することを
困難にしていた。
【0003】このような問題点に対し、特開平6−33
5714号公報に記載の従来技術では、圧延ロールへ噴
出した冷却液を枠体内より回収し、しかも枠体と圧延ロ
ールとの間をガス噴出による非接触のシール方式(ガス
ナイフ方式)でシールするので、圧延ロールにキズをつ
けることがなく、従って製品としての圧延材にキズを付
けることがない。また、冷却液は枠体で囲って飛散や洩
れを防ぎ、枠体内で回収するので、製品品質に影響する
ことがなく、圧延ロールの圧延材出側での冷却も効果的
に行え、圧延ロールを十分低温に保持することができ、
高硬質材を高速で圧延することも可能である。
【0004】また、特開平4−59106号公報に記載
のように、枠体内で冷却液を回収することは同様である
が、枠体と圧延ロールとの間にシール部材を介在させ、
その背面側に中空のチューブを設け、中空のチューブに
高圧のガスを封入することによりシール部材で圧延ロー
ルを押し付けて、接触式でシールをする構成の従来技術
がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の特開平6−33
5714号公報に記載の従来技術では、ガスナイフ方式
によって圧延ロールと枠体との間のシール性の向上によ
り水切を効果的に行うことができるが、通常、圧延ロー
ルは定まった圧延量毎に改削されるため、枠体と圧延ロ
ールとの距離が径時的に変化し、一定のシール効果が得
られなくなることが考えられる。この時、例えば枠体を
傾けるなどして、枠体における圧延ロールの回転方向出
側と改削された圧延ロール表面との距離を、改削前と同
じにしたとしても、枠体における圧延ロールの回転方向
入側と圧延ロール表面との距離は変わってしまうため適
正なシール(水切り)を行うことは不可能であり、しか
も枠体における圧延ロールの両胴端側では枠体と圧延ロ
ールのすき間形状が改削前とは完全に変わってしまうた
め、圧延ロール改削前と同一条件でのシールは困難であ
る。つまり、枠体における圧延ロールの回転方向出側、
入側いずれか一方は同一条件でのシールが可能である
が、枠体のその他の部分では十分なシールが行えなくな
り、冷却液が圧延材に飛散するかあるいは洩れる心配が
ある。冷却液の圧延材への飛散や洩れは圧延材製品の発
錆等の品質低下につながる。
【0006】また、特開平4−59106号公報に記載
の従来技術では、胴長部分でもシール部材による接触式
のシールが行われているため、圧延ロールにキズが付く
ことは避けられず、その圧延ロールに付いたキズが製品
に転写されて製品品質に影響する。
【0007】本発明の目的は、冷却液の飛散や洩れを防
止しながら圧延ロールを冷却するに際し、改削により圧
延ロールの径が変化しても、圧延ロール改削前と変わら
ない一定の条件で冷却液のシールを確実に行うことがで
きる圧延ロールの冷却装置、及びその冷却装置が取り付
けられる圧延機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明によれば、圧延ロール表面に設置され、冷却
液を噴出する多数のノズルを有する冷却液噴出手段と、
その冷却液噴出手段から噴出する冷却液を囲う囲い手段
と、噴出後の前記冷却液を前記囲い手段内より回収する
回収手段とを有し、冷却液の囲い手段からの洩れを防止
しながらその冷却液で前記圧延ロールを冷却する圧延ロ
ールの冷却装置おいて、前記囲い手段における圧延ロー
ルの回転方向入側及び出側のうち少なくとも出側に設け
られ、高圧のガスを噴出させて上記囲い手段と圧延ロー
ル表面との間をシールするガスナイフ手段と、前記囲い
手段における圧延ロールの両胴端側に設けられ、圧延ロ
ールをその圧延ロール外周曲面に沿って押し付けること
により囲い手段と圧延ロール表面との間をシールする接
触式シール手段と、前記囲い手段における圧延ロールの
両胴端側側壁の湾曲部分に設けられ、改削により径が減
少した圧延ロールを収容可能な曲率を備えた逃げ部とを
有することを特徴とする圧延ロールの冷却装置が提供さ
れる。
【0009】上記のように構成した本発明においては、
囲い手段における圧延ロールの両胴端側側壁の湾曲部分
に逃げ部を設けることにより、改削で圧延ロールの径が
減少しても、囲い手段の両胴端側側壁と圧延ロールとが
干渉することなく、その圧延ロールを逃げ部を設けた湾
曲部分へ収容することが可能となる。その結果、囲い手
段における圧延ロールの回転方向入側及び出側のいずれ
の位置においても、囲い手段と圧延ロールとの距離を改
削前と同様にすることが可能となり、ガスナイフ手段に
よる囲い手段と圧延ロール表面との間のシールを、圧延
ロール改削前と同様の一定の条件で行うことが可能とな
る。上記の逃げ部の曲率は、一般的に許容される最小径
にまで改削された圧延ロールでも収容可能な曲率とす
る。
【0010】また、上記のような逃げ部を囲い手段の両
胴端側側壁の湾曲部分に設ける場合、囲い手段における
圧延ロールの両胴端側では、囲い手段と圧延ロールの隙
間が一定距離でなくなり、しかも圧延ロールの改削に伴
ってその隙間形状が径時的に変化する。ところが、本発
明では、囲い手段の圧延ロール両胴端側に接触式シール
手段を設け、この接触式シール手段による圧延ロールを
外周曲面に沿って押し付ける構成としているため、囲い
手段と圧延ロールのすき間形状の変化に係わらず両者間
を確実にシールすることが可能である。
【0011】さらに、圧延ロール胴長部分のシールが上
記のような非接触式のガスナイフ手段によるため、圧延
ロール胴長部分のキズ発生及びそのキズの製品への転写
の心配がなく、しかも圧延ロール両胴端側は通常圧延材
が通過する場所ではないため、もし接触式シール手段で
その部分にキズがついたとしても、そのキズが製品に転
写される心配はない。
【0012】ここで、上記接触式シール手段は、好まし
くは、圧延ロールの外周曲面に押し付けられるシール部
材と、高圧ガスの封入により膨張して上記シール部材を
背面側から押し付ける中空部材と、その中空部材に高圧
ガスを供給する高圧ガス供給手段と有する。中空部材と
しては例えばチューブが適している。このような構成に
より、中空部材内に高圧ガスを供給して一様に圧延ロー
ル面にシール部材を押し付けることが可能となり、一様
で良好なシールを行うことができる。
【0013】上記において好ましくは、前記ガスナイフ
手段が設けられた囲い手段の圧延ロールに対面する表面
を、圧延ロールの曲率に応じた曲面とする。これによ
り、ガスナイフ手段から噴出した高圧のガスが大気中に
放出されるまでの間、囲い手段と圧延ロールとの間でそ
の高圧のガスの圧力が保持され、ガスナイフ手段による
シール性が向上する。逆に、もし、囲い手段の圧延ロー
ルに対面する表面を圧延ロールの曲率に応じた曲面とせ
ずに、例えば平面とした場合には、高圧のガスの圧力は
大気中に放出されるまでの間に減衰してしまい、シール
性の向上が期待できない。
【0014】また、前述の目的を達成するため、本発明
によれば、圧延材を圧延する少なくとも1対の上下圧延
ロールを備えた圧延機において、上記のような圧延ロー
ルの冷却装置を、上下の前記圧延ロールの少なくとも一
方に設けたことを特徴とする圧延機が提供される。ま
た、前記圧延ロールの冷却装置を、圧延ロールの圧延材
入側及び出側のうち少なくとも一方に設けたことを特徴
とする圧延機が提供される。
【0015】また、上記のような圧延機において、圧延
ロールの冷却装置の回収手段で回収された冷却液を冷却
して再び冷却液噴出手段に供給する冷却液循環手段をさ
らに設けることが好ましい。この場合、冷却液は囲い手
段で囲われ、回収手段で回収されるため、圧延油その他
の油分、或いはその他の異物が冷却液に混入することが
ほとんどなく、従って、回収された冷却液を冷却して再
び冷却液噴出手段に供給する循環使用が容易に行え、装
置構成も簡単になる。
【0016】さらに、本発明で好ましくは、圧延材と圧
延ロールとの摩擦軽減用の圧延油を、上記圧延材に供給
する圧延油供給手段をさらに設ける。即ち、圧延油は上
述の圧延ロールの冷却装置とは別途供給される。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施形態による圧
延ロールの冷却装置について、図1から図3を参照しな
がら説明する。図1は本実施形態の冷却装置が設置され
た圧延ロールの正面図、図2は図1の上側の圧延ロール
に設置した冷却装置の枠体内部の横断面を示す図、図3
は図2のIII−III方向からの断面である。
【0018】圧延材31は補強圧延ロール1により支持
される上下の作業圧延ロール(以下では単に圧延ロール
と称する)2,3により圧延される。通常、圧延材31
の寸法は厚さ2.3〜0.15mm、板幅600〜12
40mm程度であり、約1800m/分の圧延速度で圧
延される。圧延ロール2,3は新径(新品の時の外径)
が610mm程度で、圧延に使用され廃却される際の外
径は圧延作業中または圧延作業の合間における改削によ
り530mm程度になる。
【0019】このような上下の圧延ロール2,3の圧延
材31の出側に対して、本実施形態の冷却装置50が設
置される。図1に示すように、冷却装置50は冷却液の
飛散防止及び回収のための枠体10を備え、その枠体1
0の上下部、即ち圧延ロール2,3の回転方向入側及び
出側には、高圧ガスを噴出するためのスリット11,1
2及びガス室13,14が設けられている。このガス室
13,14には枠体10外からパイプ15より図中矢印
で示すように高圧ガスが供給され、上下のスリット1
1,12より噴出される。スリット11,12の噴出孔
の隙間の寸法は1.0〜1.5mm程度である。また、
上記スリット11,12、ガス室13,14及びパイプ
15はガスナイフ手段を構成する。
【0020】枠体10内にはノズル16が設けられてお
り、外部よりパイプ17を介して供給された冷却液20
をスプレ状に噴出して圧延ロール2,3を冷却する。圧
延ロール2,3を冷却した後の冷却液は枠体10下部に
設けられた排出孔18より回収し、パイプ19を介して
外部に排出される。
【0021】また、枠体10のスリット11,12が設
けられた圧延ロール2,3に対面する表面は、圧延ロー
ル2,3の曲率に応じた曲面を有する円弧ガイド21と
なっている。円弧ガイド21は枠体10の上下で各々約
10〜20mm程度が曲面になるように設けられ、この
円弧ガイド21と圧延ロール2,3との隙間は0.5〜
2.0mm程度に保持され、一旦スリット11,12か
ら噴出された高圧ガスが大気に放出されるまでの間、そ
の圧力を保持する役目を担っている。上記円弧ガイド2
1及び圧延ロール2,3の隙間と、冷却液のシール(水
切り)を行うために必要なスリット11,12からの高
圧ガス圧力との間には相関が有り、隙間が0.5mmの
場合にはガス圧力は約0.75kg/cm2、隙間が
1.5〜2.0mmの場合には約1.5〜2.0kg/
cm2のガス圧力が必要である。もし、円弧ガイド21
を圧延ロール2,3の曲率に応じた曲面とせずに平面状
にしたとすると、隙間が0.5mmの場合に2kg/c
2のガス圧力であっても十分なシール(水切り)が難
しいことが実験により確認された。
【0022】枠体10の圧延ロール2,3両胴端側の側
板22は湾曲しているが、その湾曲部分の中央には通常
の円弧よりも曲率が大きな(曲率半径が小さな)逃げ部
23が設けられる。つまり、湾曲部分中央では、逃げ部
23の存在によって円弧よりも小さな曲率半径となるよ
うになっている。これにより、改削で圧延ロール2,3
の径が減少しても、側板22と圧延ロールとが干渉する
ことなく、圧延ロール2,3を、逃げ部23を設けた湾
曲部分へ収容することができる。その結果、枠体10に
おける圧延ロール2,3の回転方向入側及び出側のいず
れの位置においても、枠体10と圧延ロール2,3との
距離を改削前と同様にすることが可能となり、スリット
11,12からの高圧ガス噴出即ちガスナイフによるシ
ールを圧延ロール2,3の改削前と同様の一定の条件で
行うことが可能となる。上記逃げ部23の曲率は、一般
的に許容される最小径にまで改削された圧延ロール2,
3でも収容可能な曲率とすることが必要で、逃げ部23
を設けたことによる湾曲部分中央での円弧面からのずれ
量(逃げ量)は、圧延ロール2,3として前述の径のも
のを使用した場合、約10mm程度である。
【0023】上記のように側板22の湾曲部分中央に逃
げ部23を設けたことにより、圧延ロール2,3の両胴
端側では、側板22と圧延ロール2,3の隙間が一定距
離でなくなり、しかも圧延ロール2,3の改削に伴って
その隙間形状が径時的に変化する。これにより、側板2
2と圧延ロール2,3の隙間から冷却液が洩れ易くなる
ことが予想されるため、その隙間を確実にシールする必
要がある。このための構成を図2及び図3により説明す
る。
【0024】図2に示すように、枠体10の両側板22
には湾曲する曲面に沿って側溝24が設けられ、側溝2
4に沿って可撓性を有するシール部材25が取り付けら
れている。また、側溝24のシール部材25背面には中
空のチューブ26が設けられ、このチューブ26内にパ
イプ27より高圧のガスが供給されることでチューブ2
6が膨張し、膨張するチューブ26によってシール部材
25が圧延ロール2に一様に押し付けられる。これらの
構成は下側の圧延ロール3に対しても同様となってい
る。上記シール部材25は接触式であるため、両側板2
2と圧延ロール2,3のすき間形状の変化に係わらず両
者間を確実にシールすることができる。なお、枠体10
内に設けられるノズル16は、図2のように圧延ロール
2,3の胴長方向に多数設けられている。
【0025】図2のIII−III方向の断面である図3に示
すように、チューブ26に供給される高圧のガスの圧力
は、圧力制御弁28により制御されその圧力は圧力計2
9により検出される。このように圧力制御された高圧ガ
スでチューブ26を膨張させ、そのチューブ26でシー
ル部材25を押し付けることにより、一様に圧延ロール
2,3の面にシール部材25を押し付けることが可能と
なり、一様で良好なシールを行うことができる。チュー
ブ26としては、例えば一般的なゴム製のチューブが適
しており、シール部材25の材質としては、例えばフェ
ルトが適している。チューブ26に供給するガス圧力と
しては0.5kg/cm2程度で十分なシールが可能で
ある。なお、チューブ26は、必ずしも中空のチューブ
を用いる必要はなく、一様に膨張させられるものであれ
ばよい。
【0026】図1に戻り、圧延ロール2,3の圧延材3
1の入側には、クーラント液6がヘッダ4に設けられた
ノズル5より別途噴出される。クーラント液6は潤滑も
兼ねており、従来から採用されている各々と同様のもの
であって、前述したように圧延油等の油脂類が含まれ、
60℃程度に昇温されて使用されるのでそれ自体の冷却
効果は低い。これに対し、本実施形態では、枠体冷却装
置50を圧延ロール2,3の圧延材31出側に設けて常
温の冷却液を使用することが出来るので、効果的に圧延
ロール2,3の冷却を行うことができる。
【0027】以上のような本実施形態によれば、枠体1
0の圧延ロール2,3両胴端側の側板22に逃げ部23
を設けるので、逃げ部23を設けた湾曲部分へ圧延ロー
ル2,3を収容することができ、枠体10における圧延
ロール2,3の回転方向入側及び出側のいずれの位置に
おいても、ガスナイフによるシールを圧延ロール2,3
の改削前と同様の一定の条件で行うことができる。
【0028】また、枠体10の両側板22と圧延ロール
2,3との間を接触式のシール部材25でシールするの
で、両側板22と圧延ロール2,3のすき間形状の変化
に係わらず両者間を確実にシールすることができる。さ
らに、膨張させたチューブ26でシール部材25を押し
付けるので、一様で良好なシールを行うことができる。
【0029】さらに、圧延ロール2,3の胴長部分が非
接触式のガスナイフ手段によるシールであるので、圧延
ロール2,3胴長部分のキズ発生及びそのキズの製品へ
の転写の心配がない。また、圧延ロール2,3の両胴端
側のシールは接触式であるが、その場所は通常圧延材3
1が通過する場所ではないため、キズが発生しても製品
に転写される心配はない。
【0030】さらに、枠体10のスリット11,12が
設けられた表面を、圧延ロール2,3の曲率に応じた曲
面を有する円弧ガイド21とするので、スリット11,
12から噴出された高圧ガスが大気に放出されるまでの
間、その圧力を保持することができ、ガスナイフ手段に
よるシール性が向上する。
【0031】次に、本発明の第2の実施形態について、
図4を参照しながら説明する。図4に示す本実施形態の
圧延機では、第1の実施形態で説明した冷却装置50を
上下の圧延ロール2,3の入側及び出側の両方に設置し
ている。それぞれの冷却装置50の構成及び機能は前述
と同様であり、図4において図1と同等の部材には同一
の符号を付してある。
【0032】本実施形態では、排出孔18より回収した
冷却液を全てタンク41に貯めておき、その冷却液を冷
却装置42で冷却した後、ポンプ43で圧送し、再びノ
ズル16に供給する。つまり、冷却液20は循環使用さ
れることになる。また、必要に応じてタンク41に貯め
た冷却液をフィルターに通して異物を除去したり、浄化
を行うのもよい。また、圧延ロール2,3の圧延材31
の入側には、前述と同様のクーラント液6aがヘッダ4
aに設けられたノズル5aより別途噴出される。
【0033】以上のような本実施形態によれば、冷却装
置50を上下の圧延ロール2,3の入側及び出側の両方
に設置したことにより、一層圧延ロール2,3の冷却性
能が高まる。また、冷却液20は枠体10で囲われて排
出孔18より回収されるため、圧延油その他の油分、或
いはその他の異物が冷却液20に混入することがほとん
どなく、従って、回収された冷却液を冷却して再びノズ
ル16に供給する循環使用が容易に行え、装置構成も簡
単になる。
【0034】前述の第1及び第2の実施形態において
は、さらに圧延ロール2,3の軸方向に多数配置された
ノズル16から噴出のオンオフを適宜制御して、製品の
平坦度を制御することが可能である。
【0035】また、例えば要求される冷却性能があまり
厳しくないような場合には、上下の圧延ロールのうち下
側の圧延ロールのみに冷却装置を設置してもよい。特
に、本実施形態では枠体からの冷却液の洩れはほぼ完全
に防止できるが、万一の洩れに起因した製品の発錆を防
止する観点から、上下の圧延ロールのうち一方に冷却装
置を設ける場合には、なるべく下側の圧延ロールに設け
ることが望ましい。
【0036】さらに前述の第1及び第2の実施形態で
は、ガスナイフ手段を枠体10の上下部、即ち圧延ロー
ルの回転方向入側及び出側の両方に設けることとした
が、特に、圧延ロール表面に層状に付着した冷却液が激
しく流出して来ないようにするため、圧延ロールの回転
方向出側では冷却装置の設置は必須である。これに対
し、圧延ロールの回転方向入側では、圧延ロール表面付
着した冷却液が激しく流出して来ることはないため、必
ずしもガスナイフを設けなくて良い場合もある。しか
し、その場合でも、本発明では圧延ロールと枠体の上下
部との隙間を小さく設定できることが、冷却液の流出を
防止するために大きな役割を発揮している。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、囲い手段の圧延ロール
両胴端側の側壁に逃げ部を設けるので、囲い手段側壁の
湾曲部分へ圧延ロールを収容することができ、囲い手段
における圧延ロールの回転方向入側及び出側のいずれの
位置においても、ガスナイフによるシールを、圧延ロー
ルの改削前と同様の一定の条件で行うことができる。
【0038】また、囲い手段の両側壁と圧延ロールとの
間を接触式シール手段でシールするので、両側壁と圧延
ロールのすき間形状の変化に係わらず両者間を確実にシ
ールすることができる。
【0039】また、圧延ロールの胴長部分が非接触式の
ガスナイフ手段によるシールであるので、圧延ロール胴
長部分のキズ発生及びそのキズの製品への転写の心配が
ない。また、圧延ロールの両胴端側のシールは接触式で
あるが、その場所は通常圧延材が通過する場所ではない
ため、キズが発生しても製品に転写される心配はない。
【0040】さらに、高圧ガスで膨張させた中空部材で
シール部材を押し付けるので、一様で良好なシールを行
うことができる。
【0041】さらに、囲い手段のガスナイフ手段が設け
られた表面を、圧延ロールの曲率に応じた曲面とするの
で、ガスナイフ手段からの高圧ガスが大気に放出される
までの間、その圧力を保持することができ、ガスナイフ
手段によるシール性が向上する。
【0042】以上のように本発明によれば、良好な表面
品質の薄板製品を製造することが可能であり、圧延材製
品の表面への発錆を防止しながら、圧延ロールの効果的
な冷却により高硬度材を容易に高速圧延することも可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す図であって、冷
却装置が設置された圧延ロールの正面図である。
【図2】図1の上側の圧延ロールに設置した冷却装置の
枠体内部の横断面図である。
【図3】図2をIII−III方向からみた断面である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す図であって、冷
却装置が設置された圧延ロールの正面図である。
【符号の説明】
2,3 圧延ロール 4,4a ヘッダ 5,5a ノズル 6,6a クーラント液 10 枠体 11,12 スリット 13,14 ガス室 16 ノズル 18 排出孔 20 冷却液 21 円弧ガイド 22 (枠体10の)側板 23 逃げ部 24 側溝 25 シール部材 26 チューブ 31 圧延材 41 タンク 42 冷却装置 43 ポンプ 50 冷却装置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧延ロール表面に設置され、冷却液を噴
    出する多数のノズルを有する冷却液噴出手段と、前記冷
    却液噴出手段から噴出する冷却液を囲う囲い手段と、噴
    出後の前記冷却液を前記囲い手段内より回収する回収手
    段とを有し、前記冷却液の前記囲い手段からの洩れを防
    止しながらその冷却液で前記圧延ロールを冷却する圧延
    ロールの冷却装置おいて、 前記囲い手段における前記圧延ロールの回転方向入側及
    び出側のうち少なくとも出側に設けられ、高圧のガスを
    噴出させて前記囲い手段と前記圧延ロール表面との間を
    シールするガスナイフ手段と、 前記囲い手段における前記圧延ロールの両胴端側に設け
    られ、前記圧延ロールをその圧延ロール外周曲面に沿っ
    て押し付けることにより前記囲い手段と前記圧延ロール
    表面との間をシールする接触式シール手段と、 前記囲い手段における前記圧延ロールの両胴端側側壁の
    湾曲部分に設けられ、改削により径が減少した圧延ロー
    ルを収容可能な曲率を備えた逃げ部とを有することを特
    徴とする圧延ロールの冷却装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧延ロールの冷却装置に
    おいて、前記接触式シール手段は、前記圧延ロールの外
    周曲面に押し付けられるシール部材と、高圧ガスの封入
    により膨張して前記シール部材を背面側から押し付ける
    中空部材と、前記中空部材に高圧ガスを供給する高圧ガ
    ス供給手段と有することを特徴とする圧延ロールの冷却
    装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の圧延ロールの冷却装置に
    おいて、前記ガスナイフ手段が設けられた前記囲い手段
    の前記圧延ロールに対面する表面を、前記圧延ロールの
    曲率に応じた曲面としたことを特徴とする圧延ロールの
    冷却装置。
  4. 【請求項4】 圧延材を圧延する少なくとも1対の上下
    圧延ロールを備えた圧延機において、請求項1記載の圧
    延ロールの冷却装置を、上下の前記圧延ロールの少なく
    とも一方に設けたことを特徴とする圧延機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の圧延機において、前記圧
    延ロールの冷却装置を、前記圧延ロールの圧延材入側及
    び出側のうち少なくとも一方に設けたことを特徴とする
    圧延機。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の圧延機において、前記圧
    延ロールの冷却装置の回収手段で回収された冷却液を冷
    却して再び冷却液噴出手段に供給する冷却液循環手段を
    さらに設けたことを特徴とする圧延機。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の圧延機において、前記圧
    延材と前記圧延ロールとの摩擦軽減用の圧延油を、前記
    圧延材に供給する圧延油供給手段をさらに設けたことを
    特徴とする圧延機。
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