JPH1057730A - セラミックハニカムフィルタ及びその製造方法 - Google Patents

セラミックハニカムフィルタ及びその製造方法

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JPH1057730A
JPH1057730A JP8223419A JP22341996A JPH1057730A JP H1057730 A JPH1057730 A JP H1057730A JP 8223419 A JP8223419 A JP 8223419A JP 22341996 A JP22341996 A JP 22341996A JP H1057730 A JPH1057730 A JP H1057730A
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JP
Japan
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hole
ceramic honeycomb
sealing body
honeycomb filter
cross
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Application number
JP8223419A
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English (en)
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Seiji Sakami
省二 酒見
Shoji Kuroda
正二 黒田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、排ガスの流入、流出時の圧力損失
が低減され、封止体での排ガスもれを確実に防止できる
セラミックハニカムフィルタ及び該セラミックハニカム
フィルタを少ない作業工程数で、精度良くかつ確実に製
造できるセラミックハニカムフィルタの製造方法の提供
を目的とする。 【解決手段】 本発明のセラミックハニカムフィルタ
は、封止体4が両端面において略市松模様状に形成され
ているとともに、貫通孔3の封止体4の形成部の断面積
が封止体4の非形成部よりも小さく形成されている構成
よりなる。また、本発明のセラミックハニカムフィルタ
の製造方法は、貫通孔3の封止体4の非形成部の断面積
を封止体4の形成部よりも所定の深さで大きくする工程
と、貫通孔3に封止材を導入する工程と、を備えた構成
よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼル機関等
の燃焼機関から排出される排ガスの浄化に用いられるセ
ラミックハニカムフィルタ及びその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関から排出される黒煙等の
排ガス中の浮遊微粒子の除去を目的として、ハニカム構
造のセラミックからなるセラミックハニカムフィルタが
用いられている。
【0003】以下に、このような従来のセラミックハニ
カムフィルタの構造を図7及び図8を用いて説明する。
【0004】図7は従来のセラミックハニカムフィルタ
の断面図であり、図8は従来のセラミックハニカムフィ
ルタの平面図である。
【0005】図7及び図8において、1は外周壁、17
は貫通孔隔壁、18は貫通孔、19は封止体である。図
7に示したように、セラミックハニカムフィルタは外周
壁1と一体に形成された貫通孔隔壁17によって仕切ら
れた多数の貫通孔18を有し、各貫通孔18は一方の端
部のみが封止体19により目封じされている。貫通孔隔
壁17には微小な空孔(図示せず)が形成されており、
封止体19は図8に示したように市松模様状に形成され
ている。
【0006】このような構成を有するセラミックハニカ
ムフィルタにおいて、矢印で示したように開放されてい
る貫通孔18から流入した排ガスは、貫通孔隔壁17に
形成された空孔(図示せず)を介して他の貫通孔18と
の間で流入、流出が可能であり、この際排ガス中の浮遊
微粒子が捕集される。この後、排ガスは流入時とは反対
側の端面の開放されている貫通孔18より流出する。
【0007】以上のようにセラミックハニカムフィルタ
は直線状の貫通孔18を均一かつ多数有することから、
単位体積当たりの浮遊微粒子の捕集面積が大きいという
利点を有している。一方、排ガス中の浮遊微粒子を効率
良く捕集するためには、封止体19の部分で排ガスがリ
ークしないように、封止体19が完全に貫通孔隔壁17
と接合されていなければならない。
【0008】このような封止体の形成方法としては、特
開昭57−7215号公報に開示された以下のような方
法が広く知られている。まず、多数の貫通孔を有するセ
ラミックハニカム構造体を成形した後、その端面に樹脂
を含浸させた紙、又は有機高分子の材質からなるフィル
ムを貼って、そのフィルムの所定の部分に針治具で穴を
あけるか、所定の部分に穴のあいた上記フィルムをセラ
ミックハニカム構造体の端面に貼る。次に、フィルムの
穴より貫通孔の端部に、圧入、振動、又はディッピング
法により市松模様状に封止材を導入した後、焼成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のセラミックハニカムフィルタは、貫通孔の断面積が
流入側から流出側までほぼ一定であるため、排ガスが貫
通孔に流入する際の排ガスが流通可能な断面積の急縮小
と、貫通孔から流出する際の断面積の急拡大によって圧
力損失が生じ、エンジンへの負荷が増大するという問題
を有していた。
【0010】また、上記従来のセラミックハニカムフィ
ルタの製造方法は、 (1)フィルムに貫通孔の開口面積と同等又は若干小さ
い確実な穴あけを所定の箇所に全数必要とする。
【0011】(2)フィルムに開けられた穴が極端に小
さい場合は貫通孔の開口部を充分に封止できず、排ガス
がリークして捕集効率を著しく低下させる。
【0012】(3)フィルムに開けられた穴が貫通孔の
開口面積より大きい場合は、封止を必要としない貫通孔
の開口部にも封止材が導入され、圧力損失を増大させ
る。
【0013】(4)針治具によりフィルムに穴を開ける
作業は、多孔質で厚みが薄く、機械的強度が弱い貫通孔
隔壁を傷付け易く、貫通孔の開口面積に適した穴あけを
迅速に行うことは困難である。等の点から、封止材の導
入における作業性や作業効率が著しく悪く、また貫通穴
を確実にかつ正確に封止できないという問題を有してい
た。
【0014】本発明は上記従来の課題を解決するもので
あり、排ガスの流入時及び流出時における圧力損失が低
減され、かつ封止体における排ガスもれを確実に防止す
ることが可能なセラミックハニカムフィルタの提供を目
的とし、及び少ない作業工程数で、精度良くかつ確実に
貫通孔の端部に封止材を導入することが可能で、排ガス
もれを確実に防止できる封止体を形成することができる
とともに、排ガスの流入時及び流出時における圧力損失
を低減できる貫通孔を形成できるセラミックハニカムフ
ィルタの製造方法の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のセラミックハニカムフィルタは、外周壁と、
外周壁と一体にかつ外周壁内にハニカム状に形成された
貫通孔隔壁と、貫通孔隔壁により仕切られた複数の貫通
孔と、貫通孔の一端部のみに形成された封止体と、を備
えたセラミックハニカムフィルタであって、封止体はセ
ラミックハニカムフィルタの両端面において略市松模様
状に形成されているとともに、貫通孔の封止体の形成部
の断面積が封止体の非形成部よりも小さく形成されてい
る構成よりなる。
【0016】この構成により、排ガスの流入時及び流出
時における圧力損失が低減され、かつ封止体における排
ガスもれを確実に防止することが可能なセラミックハニ
カムフィルタを提供することができる。
【0017】また、本発明のセラミックハニカムフィル
タの製造方法は、直線状に形成された多数の貫通孔を有
するセラミックハニカム構造体と、各貫通孔の一端部に
形成された封止体と、を備えたセラミックハニカムフィ
ルタの製造方法であって、貫通孔の封止体の非形成部の
断面積を封止体の形成部よりも所定の深さで拡張する工
程と、貫通孔に封止材を導入する工程と、を備えた構成
よりなる。
【0018】この構成により、少ない作業工程数で、精
度良くかつ確実に貫通孔の端部に封止材を導入すること
が可能で、排ガスもれを確実に防止できる封止体を形成
することができるとともに、排ガスの流入時及び流出時
における圧力損失を低減できる貫通孔を形成できるセラ
ミックハニカムフィルタの製造方法を提供することが可
能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、外周壁と、外周壁と一体にかつ外周壁内にハニカム
状に形成された貫通孔隔壁と、貫通孔隔壁により仕切ら
れた複数の貫通孔と、貫通孔の一端部のみに形成された
封止体と、を備えたセラミックハニカムフィルタであっ
て、封止体はセラミックハニカムフィルタの両端面にお
いて略市松模様状に形成されているとともに、貫通孔の
封止体の形成部の断面積が封止体の非形成部よりも小さ
く形成されていることとしたものであり、貫通孔におい
て排ガスが流入又は流出する封止体非形成部の断面積が
封止体形成部よりも大きいので、セラミックハニカムフ
ィルタにおける排ガスの流入部及び流出部における圧力
損失が低減され、かつ封止体形成部の貫通孔の断面積が
小さいことから、封止体により確実に貫通孔が封止され
て封止体からの排ガスもれを防止できるという作用を有
する。
【0020】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明において、貫通孔の封止体の非形成部の
断面積に対する形成部の断面積の面積比が、20%〜5
0%であることとしたものであり、圧力損失をより効果
的に低減できるとともに、封止体の形成精度が向上する
という作用を有する。
【0021】面積比が20%よりも小さくなると、貫通
孔隔壁を拡張する際に貫通孔隔壁に亀裂が発生する傾向
を生じ、50%よりも大きくなると圧力損失を効果的に
低減できなくなるとともに、封止体の形成精度が悪くな
る傾向を生じるため、いずれも好ましくない。
【0022】本発明の請求項3に記載の発明は、直線状
に形成された多数の貫通孔を有するセラミックハニカム
構造体と、各貫通孔の一端部に形成された封止体と、を
備えたセラミックハニカムフィルタの製造方法であっ
て、貫通孔の封止体の非形成部の断面積を封止体の形成
部よりも所定の深さで拡張する工程と、貫通孔に封止材
を導入する工程と、を備えたこととしたものであり、封
止体非形成部よりも封止体形成部の貫通孔の断面積を小
さくするとともに、貫通孔に対応した導入孔を有する治
具を用いて封止材を導入することにより、少ない作業工
程数で、精度良くかつ確実に貫通孔の端部に封止材を導
入することが可能で、排ガスもれを確実に防止できる封
止体を形成することができるとともに、封止体非形成部
の貫通孔の断面積が大きいことから、排ガスの流入時及
び流出時における圧力損失を低減できる貫通孔を形成で
きるセラミックハニカムフィルタの製造方法を提供する
ことが可能となる。
【0023】本発明の請求項4に記載の発明は、請求項
3に記載の発明において、封止体を形成しない貫通孔に
対応した突起部と、封止材を導入する貫通孔に対応した
導入孔と、を備えた拡張導入治具を用いて、突起部を貫
通孔に挿入して貫通孔の断面積を拡張するとともに、導
入孔を介して封止材を貫通孔に導入することとしたもの
であり、同一の治具で封止体を形成しない貫通孔の断面
積を拡張し、また封止材を導入できるので作業性が向上
するとともに、所定の貫通孔への封止材の導入精度が向
上するという作用を有する。
【0024】本発明のセラミックハニカムフィルタ及び
セラミックハニカムフィルタの製造方法におけるセラミ
ックハニカムフィルタ及び封止体の材料としては、アル
ミナ、ムライト、あるいはコージェライト等のセラミッ
ク材料が用いられる。また、これらのセラミック材料に
有機バインダー、可塑材、造孔材等を加えたものでもよ
い。
【0025】以下に、本発明の実施の形態の具体例を説
明する。 (実施の形態1)図1は本発明の一実施の形態における
セラミックハニカムフィルタの断面図、図2は本発明の
一実施の形態におけるセラミックハニカムフィルタの平
面図である。
【0026】図1及び図2において、2は貫通孔隔壁、
3は貫通孔、4は封止体であり、外周壁1は従来例と同
様なものであるので同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0027】本実施の形態におけるセラミックハニカム
フィルタが従来例と異なっているのは、外周壁1と一体
にかつ外周壁1内にハニカム状に形成された貫通孔隔壁
2により仕切られた複数の貫通孔3の一端部のみに形成
された封止体4が、セラミックハニカムフィルタの両端
面において略市松模様状に形成されているとともに、貫
通孔3の封止体4の形成部の断面積Aが封止体の非形成
部の断面積Bよりも小さく形成されていることである。
【0028】上記構成を有する本実施の形態のおけるセ
ラミックハニカムフィルタにおいて、矢印で示したよう
に開放されている貫通孔3から流入した排ガスは、貫通
孔隔壁2に形成された空孔(図示せず)を介して他の貫
通孔3との間で流入、流出が可能であり、この際排ガス
中の浮遊微粒子が捕集される。この後、排ガスは流入時
とは反対側の端面の開放されている貫通孔3より流出す
る。また、貫通孔3において、封止体4の非形成部の断
面積Bが封止体4の形成部の断面積Aよりも大きいの
で、排ガスが流入又は流出する際の圧力損失が低減さ
れ、かつ封止体4の形成部の貫通孔3の断面積Aが小さ
いことから、封止体4により確実に貫通孔3が封止され
て封止体4からの排ガスもれが防止される。
【0029】以上のように本実施の形態によれば、排ガ
スの流入時及び流出時における圧力損失が低減され、か
つ封止体における排ガスもれを確実に防止することが可
能になる。
【0030】(実施の形態2)図3は本発明の一実施の
形態によるセラミックハニカムフィルタの製造方法に用
いるセラミックハニカム構造体作製装置の要部断面図、
図4は本発明の一実施の形態によるセラミックハニカム
フィルタの製造方法に用いる貫通孔拡張装置の要部断面
図、図5は本発明の一実施の形態によるセラミックハニ
カムフィルタの製造方法に用いる拡張導入治具の平面
図、図6は本発明の一実施の形態によるセラミックハニ
カムフィルタの製造方法に用いる封止材導入装置の要部
断面図である。
【0031】図3から図6において、5a,5bはセラ
ミックハニカム構造体、7は押出成型機、8はハニカム
ダイス、9a,9bは拡張導入治具、10は突起部、1
1は導入孔、12はテーブル、13はポスト、14はシ
リンダ、15はピストン、16は封止材であり、外周壁
1、貫通孔隔壁2、貫通孔3は第1実施の形態と同様の
ものであるので、同一の符号を付して説明を省略する。
【0032】次に、本実施の形態におけるセラミックハ
ニカムフィルタの製造方法を図3〜図6を用いて説明す
る。
【0033】まず、押出成形機7と、押出成形機の出口
側に配設されたハニカムダイス8と、ハニカムダイス8
の下方に配置した昇降式のテーブル12と、テーブル1
2上に配設された図2に示したような貫通孔2の断面積
を大きくするための突起部10と貫通孔2に封止材16
を導入するための導入孔11を有する拡張導入治具9a
と、を備えた図1に示したようなセラミックハニカム構
造体作製装置を用いて、以下にようにセラミックハニカ
ム構造体を作製する。
【0034】テーブル12を上昇させ、テーブル12と
ハニカムダイス8との間を所定の間隔に調整した後、ア
ルミナ、ムライト、コージェライト等のセラミック材料
に有機バインダー、可塑材、造孔材等を加えて混練した
組成物を押出成形機7に投入して押出成形機7を稼働さ
せる。ここで、組成物の一例としては、コージェライト
粉末100重量部に対して、有機バインダーとしてメチ
ルセルロース1〜3重量部と、可塑材としてダイナマイ
トグリセリン5〜10重量部と、水30〜50重量部を
加えた後、ニーダー等の混練機で混練したもの等が挙げ
られる。
【0035】押出成形機7から押し出される組成物は、
ハニカムダイス8を通過する際に貫通孔隔壁2により仕
切られた多数の貫通孔3を有するハニカム状に成形され
るとともに、テーブル12上に配設された拡張導入治具
9aの突起部10が、封止体を形成しない貫通孔3に所
定の長さだけ挿入されることによって、貫通孔3の端部
から所定の長さにおいて貫通孔3の断面積が大きく形成
されたセラミックハニカム構造体5aが製造される。さ
らに、テーブル12がセラミックハニカム構造体5aの
押し出し速度に同期しながら所定の位置まで下降したと
ころで、テーブル12と押出成形機7を同時に停止し、
押出成形機7に隣接して配設された切断機(図示せず)
によりセラミックハニカム構造体5aを所定の長さで切
断する。
【0036】尚、セラミックハニカム構造体5aの切断
は、ワイヤーをエアーシリンダ等で動かす方法等が用い
られる。
【0037】以上の操作により、一端面側のみ所定の貫
通孔3が端部から所定の長さだけ断面積が大きく形成さ
れたセラミックハニカム構造体5aが得られる。
【0038】次に、図2に示したようなポスト13に取
り付けられた拡張導入治具9a上に、セラミックハニカ
ム構造体5aを断面積が拡張された貫通孔3に突起部1
0が挿入されるように設置した後、セラミックハニカム
構造体5aの上部に拡張導入治具9bをポスト13にし
たがって配設する。拡張導入治具9bは、拡張導入治具
9aと同様に、セラミックハニカム構造体5aの貫通孔
3に挿入され、貫通孔3の断面積を大きくするための突
起部10と、貫通孔3に封止材16を導入するための導
入孔11と、を有しているが、セラミックハニカム構造
体5aの上部に拡張導入治具9bを配設する際には、拡
張導入治具9aの導入孔2と対向する位置に拡張導入治
具9bの突起部10が配置するようにする。
【0039】このように拡張導入治具9bを配設してか
ら、拡張導入治具9bをセラミックハニカム構造体5a
の上面に圧接することによって、拡張導入治具9aで断
面積が拡張されなかった貫通孔3のみ、上面端部から所
定の長さで貫通孔3の断面積が大きく形成される。
【0040】以上の操作により、両端面の所定の貫通孔
3が端部から所定の長さだけ断面積が大きく形成された
セラミックハニカム構造体5bが得られる。
【0041】次に、図3に示した貫通孔拡張装置の拡張
導入治具9b上にポスト13を介してシリンダ14を配
設し、シリンダ14内に封止材16を充填した後、シリ
ンダ14内の封止材16上にピストン15を配設した図
4に示したような封止材導入装置を用いて、ピストン1
5を下方に加圧することにより、導入孔11から封止材
16を導入する。さらに、封止材導入装置内のセラミッ
クハニカム構造体5bを反転させた後、拡張導入治具9
aの導入孔11を介して同様に、セラミックハニカム構
造体5bの反対側の端部にも封止材16を導入する。
【0042】ここで、封止材16としては、セラミック
ハニカム構造体5aと同様な組成物が用いられる。ま
た、封止材16を導入する深さの制御は、シリンダ14
内に充填する封止材16の量や、ピストン15の加圧の
ストロークにより行うことができる。
【0043】次に、セラミックハニカム構造体5bを両
端部の拡張導入治具9a,9bを取り付けた状態で一次
乾燥した後、拡張導入治具9a,9bをセラミックハニ
カム構造体5bから取り外し、セラミックハニカム構造
体5bの両端面の外周部における封止材が導入されてい
ない異形の貫通孔3に公知の方法により封止材16を導
入してから二次乾燥する。この後、所定の温度で焼成す
ることによって、図1及び図2に示したような貫通孔3
の封止体4の形成部の断面積が封止体の非形成部の断面
積よりも小さく形成されているセラミックハニカムフィ
ルタが得られる。
【0044】以上のように本実施の形態によれば、封止
体非形成部よりも封止体形成部の貫通孔の断面積を小さ
くするとともに、貫通孔に対応した導入孔を有する治具
を用いて封止材を導入することにより、少ない作業工程
数で、精度良くかつ確実に貫通孔の端部に封止材を導入
することが可能で、排ガスもれを確実に防止できる封止
体を形成することができるとともに、封止体非形成部の
貫通孔の断面積が大きいことから、排ガスの流入時及び
流出時における圧力損失を低減できるセラミックハニカ
ムフィルタを製造することができる。
【0045】また、拡張導入治具が封止体を形成しない
貫通孔に対応した突起部を有し、この突起部を貫通孔に
挿入して貫通孔の断面積を大きくすることにより、同一
の治具で封止体を形成しない貫通孔の断面積を大きく
し、また封止材を導入できるので作業性が向上するとと
もに、所定の貫通孔への封止材の導入精度が向上する。
【0046】以下に、本発明を実施例を用いてより詳細
に説明する。
【0047】
【実施例】
(実施例1)第2実施の形態と同様な方法により、以下
のようにしてセラミックハニカムフィルタを作製した。
【0048】まず、セラミックハニカム構造体の押出成
形には、押出成形機の出口側に、外周壁の直径が約φ1
60mm、貫通孔のピッチが約2.9mm、貫通孔隔壁
の厚みが約0.4mmのセラミックハニカム構造体を形
成するためのハニカムダイスを取り付け、ハニカムダイ
スの下方約100mmの位置に配置したスクリュージャ
ッキによる昇降式のテーブル上に拡張導入治具を配設し
た図3に示したようなセラミックハニカム構造体作製装
置を用いた。尚、拡張導入治具には、図4に示したよう
な2.5mm角で高さ約8mmの角柱状で、先端から約
2mmは先端部が1.5mm角となるようなテーパー部
を有する突起部と、約φ1mmの導入孔と、を有するS
US303製の円板状のものを用いた。
【0049】このセラミックハニカム構造体作製装置の
押出成形機に、コージェライトを原材料とする組成物を
投入して押し出し成形し、さらに図4に示したような貫
通孔拡張装置を用いて、第2実施の形態と同様な方法で
両端部の所定の貫通孔の断面積が大きく形成されたセラ
ミックハニカム構造体を得た。
【0050】次に、拡張導入治具の導入孔を介して、圧
入により封止材を封止する所定の貫通孔に導入した。
尚、封止材にはコージェライト粉末100重量部に対し
て、メチルセルロース1重量部と、ダイナマイトグリセ
リン10重量部と、水60重量部を加えて、混練機で混
練した組成物を用いた。また、組成物の圧入は、図6に
示したような封止材導入装置を用いて、ピストンにより
約10kgf/cm2で封止材を加圧して行った。
【0051】次に、拡張導入治具を取り付けた状態で、
50〜60℃の温度で一次乾燥を行った後、拡張導入治
具を取り外してから、セラミックハニカム構造体の外周
部の異形の貫通孔をディスペンサにより封止した。
【0052】次に、120〜150℃の温度で二次乾燥
してから、約1400℃で焼成を行い、図1及び図2に
示したようなセラミックハニカムフィルタを得た。
【0053】本実施例におけるセラミックハニカムフィ
ルタの貫通孔に水平に光線を投した結果、光のもれはな
かった。また、封止材を導入する際に、排ガスの流入口
又は流出口となる貫通孔にへ封止材の付着や侵入等も認
められなかった。
【0054】さらに、本実施例におけるセラミックハニ
カムフィルタでは、104Paの圧力損失に至るまでの
時間が従来例と比べて、約20%延長されることが判明
した。
【0055】(実施例2)第2実施の形態と同様な方法
により、以下のようにしてセラミックハニカムフィルタ
を作製した。
【0056】まず、セラミックハニカム構造体の押出成
形には、押出成形機の出口側に、外周壁の直径が約φ1
60mm、貫通孔のピッチが約2.9mm、貫通孔隔壁
の厚みが約0.4mmのセラミックハニカム構造体を形
成するためのハニカムダイスを取り付け、ハニカムダイ
スの下方約100mmの位置に配置したスクリュージャ
ッキによる昇降式のテーブル上に拡張導入治具を配設し
た図3に示したようなセラミックハニカム構造体作製装
置を用いた。尚、拡張導入治具には、図4に示したよう
な底面の直径約φ3.5mm、上面の直径約φ1.5m
m、高さ10mmの円錐状の突起部と、約φ1mmの導
入孔と、を有するSUS303製の円板状のものを用い
た。
【0057】このセラミックハニカム構造体作製装置の
押出成形機に、コージェライトを原材料とする組成物を
投入して押し出し成形し、さらに図4に示したような貫
通孔拡張装置を用いて、第2実施の形態と同様な方法で
両端部の所定の貫通孔の断面積が大きく形成されたセラ
ミックハニカム構造体を得た。
【0058】次に、拡張導入治具の導入孔を介して、圧
入により封止材を封止する所定の貫通孔に導入した。
尚、封止材にはコージェライト粉末100重量部に対し
て、メチルセルロース2重量部と、ダイナマイトグリセ
リン8重量部と、水50重量部を加えて、混練機で混練
した組成物を用いた。また、組成物の圧入は、図6に示
したような封止材導入装置を用いて、ピストンにより約
15kgf/cm2で封止材を加圧して行った。
【0059】次に、拡張導入治具を取り付けた状態で、
50〜60℃の温度で一次乾燥を行った後、拡張導入治
具を取り外してから、セラミックハニカム構造体の外周
部の異形の貫通孔をディスペンサにより封止した。
【0060】次に、120〜150℃の温度で二次乾燥
してから、約1400℃で焼成を行い、図1及び図2に
示したようなセラミックハニカムフィルタを得た。
【0061】本実施例におけるセラミックハニカムフィ
ルタの貫通孔に水平に光線を投した結果、光のもれはな
かった。また、封止材を導入する際に、排ガスの流入口
又は流出口となる貫通孔にへ封止材の付着や侵入等も認
められなかった。
【0062】さらに、本実施例におけるセラミックハニ
カムフィルタでは、104Paの圧力損失に至るまでの
時間が従来例と比べて、約20%延長されることが判明
した。
【0063】
【発明の効果】以上のように本発明のセラミックハニカ
ムフィルタによれば、貫通孔において排ガスが流入又は
流出する封止体非形成部の断面積が封止体形成部よりも
大きいので、排ガスの流入時及び流出時における圧力損
失が低減され、かつ封止体形成部の貫通孔の断面積が小
さいので封止体により確実に貫通孔が封止されて封止体
からの排ガスもれを防止できることから、エンジンへの
負荷の低減や燃費の向上及び捕集時間の延長が可能にな
るとともに、封止体における排ガスもれがない、信頼性
及び耐久性に優れたセラミックハニカムフィルタが実現
できるという優れた効果が得られる。
【0064】また、本発明のセラミックハニカムフィル
タの製造方法によれば、封止体非形成部よりも封止体形
成部の貫通孔の断面積を小さくするとともに、貫通孔に
対応した導入孔を有する治具を用いて封止材を導入する
ことにより、少ない作業工程数で、精度良くかつ確実に
貫通孔の端部に封止材を導入することが可能になること
から、封止材の導入における作業性を向上させることが
できるという優れた効果が得られる。また、排ガスもれ
を確実に防止できる封止体を形成することができること
から、封止体における排ガスもれのない耐久性及び信頼
性の高いセラミックハニカムフィルタを製造することが
できるという優れた効果が得られる。また、封止体非形
成部の貫通孔の断面積が大きく、排ガスの流入時及び流
出時における圧力損失を低減できる貫通孔を形成できる
ことから、エンジンへの負荷の低減や燃費の向上及び捕
集時間の延長が可能なセラミックハニカムフィルタを製
造できるという優れた効果が得られる。また、同一の治
具で封止体を形成しない貫通孔の断面積を大きくし、ま
た封止材を導入できるので作業性が向上するとともに、
所定の貫通孔への封止材の導入精度が向上するという優
れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態におけるセラミックハニ
カムフィルタの断面図
【図2】本発明の一実施の形態におけるセラミックハニ
カムフィルタの平面図
【図3】本発明の一実施の形態によるセラミックハニカ
ムフィルタの製造方法に用いるセラミックハニカム構造
体作製装置の要部断面図
【図4】本発明の一実施の形態によるセラミックハニカ
ムフィルタの製造方法に用いる貫通孔拡張装置の要部断
面図
【図5】本発明の一実施の形態によるセラミックハニカ
ムフィルタの製造方法に用いる拡張導入治具の平面図
【図6】本発明の一実施の形態によるセラミックハニカ
ムフィルタの製造方法に用いる封止材導入装置の要部断
面図
【図7】従来のセラミックハニカムフィルタの断面図
【図8】従来のセラミックハニカムフィルタの平面図
【符号の説明】
1 外周壁 2,17 貫通孔隔壁 3,18 貫通孔 4,19 封止体 5a,5b セラミックハニカム構造体 7 押出成型機 8 ハニカムダイス 9a,9b 拡張導入治具 10 突起部 11 導入孔 12 テーブル 13 ポスト 14 シリンダ 15 ピストン 16 封止材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周壁と、前記外周壁と一体にかつ前記外
    周壁内にハニカム状に形成された貫通孔隔壁と、前記貫
    通孔隔壁により仕切られた複数の貫通孔と、前記貫通孔
    の一端部のみに形成された封止体と、を備えたセラミッ
    クハニカムフィルタであって、前記封止体は前記セラミ
    ックハニカムフィルタの両端面において略市松模様状に
    形成されているとともに、前記貫通孔の前記封止体の形
    成部の断面積が前記封止体の非形成部よりも小さく形成
    されていることを特徴とするセラミックハニカムフィル
    タ。
  2. 【請求項2】前記貫通孔の前記封止体の前記非形成部の
    断面積に対する前記形成部の断面積の面積比が、20%
    〜50%であることを特徴とする請求項1に記載のセラ
    ミックハニカムフィルタ。
  3. 【請求項3】直線状に形成された多数の貫通孔を有する
    セラミックハニカム構造体と、前記各貫通孔の一端部に
    形成された封止体と、を備えたセラミックハニカムフィ
    ルタの製造方法であって、前記貫通孔の前記封止体の非
    形成部の断面積を前記封止体の形成部よりも所定の深さ
    で拡張する工程と、前記貫通孔に封止材を導入する工程
    と、を備えたことを特徴とするセラミックハニカムフィ
    ルタの製造方法。
  4. 【請求項4】前記封止体を形成しない前記貫通孔に対応
    した突起部と、前記封止材を導入する前記貫通孔に対応
    した導入孔と、を備えた拡張導入治具を用いて、前記突
    起部を前記貫通孔に挿入して前記貫通孔の断面積を拡張
    するとともに、前記導入孔を介して前記封止材を前記貫
    通孔に導入することを特徴とする請求項3に記載のセラ
    ミックハニカムフィルタの製造方法。
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