JPH1057650A - ミシンにおける被縫製体の送り機構 - Google Patents

ミシンにおける被縫製体の送り機構

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JPH1057650A
JPH1057650A JP23970896A JP23970896A JPH1057650A JP H1057650 A JPH1057650 A JP H1057650A JP 23970896 A JP23970896 A JP 23970896A JP 23970896 A JP23970896 A JP 23970896A JP H1057650 A JPH1057650 A JP H1057650A
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JP
Japan
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sewing
belt
sewn
feed
pulley
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JP23970896A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Nakao
良孝 中尾
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NASUKO KK
Original Assignee
NASUKO KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被縫製体を前方送りするベルトを備えたミシ
ンにおいて、簡単な構成で、被縫製体の「返し縫い」が
できるようにする。 【解決手段】 作業台3の上面5上の被縫製体6を選択
的に前方送り、もしくは後方送りさせる送り体15を設
ける。上記送り体15の前方送りの動作に同期して駆動
プーリ23が一方向に回転し、この駆動プーリ23に連
動するベルト26の上記被縫製体6への接合部27が前
方移動して上記被縫製体6を前方送りさせる。上記ベル
ト26の接合部27から上記駆動プーリ23に至る間の
ベルト26の部分35を解除可能に押圧して引張力を与
えるテンショナー36を設ける。上記送り体15が後方
送りの動作をしたとき、上記テンショナー36が上記ベ
ルト26の部分35に対する押圧を解除する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンにおける布
等の被縫製体の送り機構に関し、より詳しくは、縫製部
の近傍に従来より設けられる被縫製体の送り体に加え、
同上被縫製体に摩擦接合して上記被縫製体を前方送りす
る環状のベルトを備えた送り機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記ミシンにおける被縫製体の送り機構
には、従来、次のように構成されたものがある。
【0003】即ち、上面に被縫製体を摺動自在に載置可
能とさせる作業台が設けられ、この作業台の上面の一部
に対応して上記被縫製体を縫製する縫製部が設けられて
いる。また、上記被縫製体が上記縫製部で縫製されるの
に従い、同上縫製部近傍の上記被縫製体の下面に係脱自
在に係合して上記被縫製体を選択的に前方送り、もしく
は後方送りさせる送り体が設けられている。
【0004】また、上記送り体と共に上記被縫製体を前
方送りするためのベルト巻掛式送り手段が設けられてい
る。このベルト巻掛式送り手段は上記作業台側にそれぞ
れその軸心回りに回転自在に支承される駆動プーリと従
動プーリとを有し、これら駆動プーリと従動プーリとに
環状のベルトが巻き掛けられ、上記ベルトの一部が、上
記送り体の近傍で上記被縫製体の上面に摩擦接合可能な
接合部とされている。
【0005】上記送り体の前方送りの動作に同期して上
記駆動プーリが一方向に回転し、この駆動プーリに連動
して、上記ベルトが循環することとされ、これにより、
上記接合部が前方移動するのに伴い上記被縫製体が前方
送りされることとなっている。
【0006】そして、上記ミシンにより、被縫製体を縫
製する際には、この被縫製体を上記作業台の上面上に載
置させて縫製部で縫製させながら、上記送り体を前方送
り動作させ、かつ、ベルトを循環正転させて、このベル
トの接合部を前方送り動作させる。すると、上記被縫製
体が縫製部で縫製されながら、上記送り体とベルトの接
合部とによって、前方送りされ、縫製が進行させられる
こととなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記縫製の
進行により、被縫製体の後端部が縫製部に達したような
場合で、縫製を終了させようとするときには、ここで縫
製用の糸を切断させることになるが、この際、切断させ
た糸の端部から、縫製した後の糸がほつれないようにす
るため、通常、上記被縫製体を前方送りと後方送りとを
短いストローク(例えば10mm)で交互に数回(例え
ば3回)させ、いわゆる「返し縫い」が行われる。
【0008】しかし、上記ベルト巻掛式送り手段を有す
るミシンでは、構成が複雑になることを回避するため、
従来、駆動プーリの逆転機構は設けられておらず、よっ
て、上記ベルトの接合部は後方送り動作ができないこと
から、上記ミシンでは「返し縫い」ができないという問
題がある。
【0009】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、被縫製体の前方送りを可能とするベルト
巻掛式送り手段を備えたミシンによっても、簡単な構成
で、被縫製体の「返し縫い」ができるようにすることを
課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
の本発明のミシンにおける被縫製体の送り機構は、次の
如くである。
【0011】請求項1の発明は、上面5に被縫製体6を
摺動自在に載置可能とさせる作業台3を設け、この作業
台3の上面5の一部に対応して上記被縫製体6を縫製す
る縫製部10を設け、上記被縫製体6が上記縫製部10
で縫製されるのに従い、同上縫製部10近傍の上記被縫
製体6の下面に係脱自在に係合して上記被縫製体6を選
択的に前方送り、もしくは後方送りさせる送り体15を
設け、上記作業台3側に駆動プーリ23と従動プーリ2
5とをそれぞれその軸心回りに回転自在に支承させると
共に、これら駆動プーリ23と従動プーリ25とに環状
のベルト26を巻き掛け、上記ベルト26の一部を上記
送り体15の近傍で上記被縫製体6の上面に摩擦接合可
能な接合部27とし、上記送り体15の前方送りの動作
に同期して上記駆動プーリ23が一方向に回転し、この
駆動プーリ23に連動する上記ベルト26の接合部27
が前方移動して上記被縫製体6を前方送りするようにし
た場合において、
【0012】上記ベルト26の接合部27から上記駆動
プーリ23に至る間のベルト26の部分35を解除可能
に押圧して引張力を与えるテンショナー36を設け、上
記送り体15が後方送りの動作をしたとき、上記テンシ
ョナー36が上記ベルト26の部分35に対する押圧を
解除するようにしたものである。
【0013】請求項2の発明は、上面5に被縫製体6を
摺動自在に載置可能とさせる作業台3を設け、この作業
台3の上面5の一部に対応して上記被縫製体6を縫製す
る縫製部10を設け、上記被縫製体6が上記縫製部10
で縫製されるのに従い、同上縫製部10近傍の上記被縫
製体6の下面に係脱自在に係合して上記被縫製体6を選
択的に前方送り、もしくは後方送りさせる送り体15を
設け、上記作業台3側に歯付の駆動プーリ23と、従動
プーリ25とをそれぞれその軸心回りに回転自在に支承
させると共に、これら駆動プーリ23と従動プーリ25
とに環状の歯付ベルト26を巻き掛けて、このベルト2
6を上記駆動プーリ23に噛合させ、上記ベルト26の
一部を上記送り体15の近傍で上記被縫製体6の上面に
摩擦接合可能な接合部27とし、上記送り体15の前方
送りの動作に同期して上記駆動プーリ23が一方向に回
転し、この駆動プーリ23に連動する上記ベルト26の
接合部27が前方移動して上記被縫製体6を前方送りす
るようにした場合において、
【0014】上記送り体15が後方送りの動作をしたと
き、上記駆動プーリ23が上記ベルト26から離れるよ
う移動して上記噛合を解除するようにしたものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0016】(第1の実施の形態)
【0017】図1、2は、本発明の第1の実施の形態を
示している。
【0018】図において、符号1は工業用のミシンで、
このミシン1は固定部材であるミシン台2上に載置され
ている。また、説明の便宜上、図中矢印Frの方向を前
方とし、下記する左右とは、上記前方に向っての水平方
向をいうものとする。
【0019】上記ミシン1は、上記ミシン台2上に固着
された作業台3を有している。この作業台3は、上記ミ
シン台2上に直接的に固着され、その上面5は、水平方
向に延びる平坦面とされ、この上面5上に布である被縫
製体6が摺動自在に載置可能とされている。
【0020】上記作業台3の右側部から上方に向ってコ
ラム7が突設され、このコラム7の上部から左側方に向
ってほぼ水平にアーム8が突設されている。このアーム
8内には駆動源である電動機9が内有されている。
【0021】上記作業台3の上面5の一部である右側部
の後部に対応して、上記被縫製体6を縫製可能とする縫
製部10が設けられている。この縫製部10は、上記ア
ーム8の突出端から下方に向って突出するミシン針11
を有し、このミシン針11はその軸方向で、上記電動機
9の駆動によって高速で往復動可能とされている。ま
た、同上縫製部10は、上記作業台3の一部の内部に設
けられる周知のボビンと、上記アーム8の突出端から下
方に向って突出する押え12とを有し、この押え12
は、作業者による手動操作で、上下に位置変更可能とさ
れ、この押え12を下方に位置変更させれば、この押え
12の下面が上記作業台3の上面5上の被縫製体6の上
面に軽く圧接し、上方に位置変更させれば、上記押え1
2は上記被縫製体6の上面から離反することとされてい
る。
【0022】図1において、上記縫製部10の押え12
の下方近傍で、上記作業台3の内部に送り歯である送り
体15が設けられている。この送り体15は、上記作業
台3に支承され、上記電動機9に正逆転機構13を介し
て連動連結され、つまり、この正逆転機構13を介し上
記電動機9の駆動によって作動させられる。
【0023】上記正逆転機構13には電気的な切換操作
手段19が接続され、この切換操作手段19には電源2
0から電力が供給される。そして、上記切換操作手段1
9に対する作業者の操作により、上記正逆転機構13の
正転動作と逆転動作とが任意に切り換え可能とされてい
る。
【0024】上記送り体15の作動を説明すると、上記
電動機9が駆動し、かつ、正逆転機構13が正転動作さ
せられているときには、まず、送り体15は、図1中、
破線で示した位置から上昇し(矢印A)、次に、前方に
向って上記作業台3の上面5と平行に往動し(矢印
B)、次に、下降し(矢印C)、次に、後方に向って復
動し(矢印D)、元に戻る。以下、上記作動が繰り返さ
れて、側面視で、ほぼ長方形状の各辺に沿った軌跡で
「正循環」が繰り返される。
【0025】上記送り体15の「正循環」において、こ
の送り体15が往動するとき、この送り体15の上面の
歯部が上記作業台3の上面5からわずかに突出した状態
となる。そして、上記送り体15の「正循環」では、上
記送り体15の歯部が、上記縫製部10の近傍の上記被
縫製体6の下面に係脱自在に係合し、上記送り体15の
往動ストローク分だけ、上記上面5上の被縫製体6が前
方送りさせられる。また、上記送り体15が往動する以
外の作動では、この送り体15は上記上面5上の被縫製
体6から離れて、上記被縫製体6は停止させられた状態
となる。よって、上記電動機9の駆動と、上記正逆転機
構13の正転動作とにより、上記送り体15は上記ミシ
ン針11等の縫製部10と同期しながら、上記縫製部1
0近傍の被縫製体6の部分を前方に向って間欠送りさせ
る。
【0026】そして、上記送り体15の復動時など被縫
製体6が停止状態にされたときに、前記ミシン針11の
先端が最下端まで下降し、次に、上昇に転じ、これによ
り、前記ボビン等と協同して、上記縫製部10近傍の被
縫製体6の部分が前方送りされながら縫製される。
【0027】一方、上記正逆転機構13が逆転動作させ
られたときには、上記送り体15は、上記「正循環」と
は全く逆に作動し、これが「逆循環」されることとな
る。
【0028】そして、この「逆循環」時には、上記送り
体15の「正循環」と同様に、電動機9の駆動と、上記
正逆転機構13の逆転動作とにより、上記送り体15は
上記縫製部10と同期しながら、上記縫製部10近傍の
被縫製体6を後方に向って間欠送りさせ、縫製部10近
傍の被縫製体6の部分が後方送りされながら縫製され
る。
【0029】上記作業台3の上面5上の被縫製体6を、
上記縫製部10側から前方に向って送るベルト巻掛式送
り手段22が設けられている。このベルト巻掛式送り手
段22は、上記縫製部10の前上方に位置して軸心が左
右に延びる駆動プーリ23を有し、この駆動プーリ23
はその軸心回りに回転自在となるよう、上記作業台3に
支持された作業台3側であるブラケット24に支承され
ている。
【0030】また、上記ベルト巻掛式送り手段22は、
軸心が左右に延びる複数の従動プーリ25を有し、これ
ら各従動プーリ25はそれぞれその軸心回りに遊転自在
となるよう上記ブラケット24、および上記作業台3側
である前記アーム8に支承されている。また、上記各従
動プーリ25は、左右方向で、上記駆動プーリ23と同
じところに位置させられている。
【0031】図1で示す側面視で、環状のベルト26が
設けられ、このベルト26は上記駆動プーリ23と各従
動プーリ25とに巻き掛けられている。上記ベルト26
は弾性を有するタイミングベルトとされ、その内周面に
は内歯が形成されて、上記駆動プーリ23の外周面に形
成された外歯に噛合している。
【0032】上記ベルト26の一部は、上記送り体15
の近傍に位置して、上記作業台3の上面5上の被縫製体
6の上面に摩擦接合される接合部27とされている。こ
の場合、前記押え12の左右一側部の下面には前後方向
に延びる溝28が形成されている。上記接合部27は上
記溝28の内面に対し前後方向に摺動自在となるようこ
の溝28に嵌入されている。
【0033】上記駆動プーリ23は、ワンウェイクラッ
チ31と、回転動力を往復動力に変換する動力変換機構
32とを介して前記電動機9に連動連結されている。上
記電動機9が駆動すれば、その回転動力は上記動力変換
機構32において往復動力に変換され、かつ、この往復
動力のうちの、往動力だけが、上記ワンウェイクラッチ
31を介して上記駆動プーリ23に伝達され、これによ
り、上記駆動プーリ23が一方向に向って間欠的に回転
(矢印D)することとされている。また、この駆動プー
リ23に連動して、上記ベルト26が循環(矢印E)し
て、上記接合部27が前方移動し、この接合部27に摩
擦接合している上記縫製部10近傍の被縫製体6の部分
が前方送りされる。上記駆動プーリ23の回転と、上記
ベルト26の接合部27の前方送りのそれぞれ間欠的な
動作は、上記送り体15の前方送りの動作に同期するこ
ととされている。
【0034】上記ベルト26の接合部27から上記駆動
プーリ23に至る間のベルト26の部分35を、その厚
さ方向に向って解除可能に押圧するテンショナー36が
設けられている。上記ベルト26の部分35は、作業台
3側である前記ブラケット24に回動自在に枢支される
回動アーム37を有し、この回動アーム37の回動端に
軸心が左右に延びるテンションプーリ38がその軸心回
りに回転自在に支承されている。上記回動アーム37の
回動で、上記テンションプーリ38が上記ベルト26の
部分35を押圧して、このベルト26に所定の引張力を
与え、もしくは、この押圧を解除可能とする。
【0035】また、上記テンショナー36は、上記ブラ
ケット24に支持されたソレノイド40を有している。
このソレノイド40は磁力がオン、オフされる磁石と、
ばねとを有し、このソレノイド40に上記回動アーム3
7が連動連結されている。上記ソレノイド40は前記切
換操作手段19に電気的に接続されている。
【0036】上記切換操作手段19への操作により、上
記正逆転機構13を正転動作させたときには、図1中一
点鎖線で示すように、上記ソレノイド40は磁力がオフ
されてばねの弾性力が、上記回動アーム37を回動さ
せ、これにより、上記テンションプーリ38が上記ベル
ト26の部分35を押圧する。
【0037】一方、上記切換操作手段19を操作して、
正逆転機構13を逆転動作させたときには、図1、2中
実線で示すように、上記ソレノイド40の磁力がオンさ
れて、ばねの弾性力に抗し、上記とは逆に上記回動アー
ム37を回動させ、これにより、上記テンションプーリ
38が上記ベルト26の部分35の押圧を解除する。こ
の場合、上記ベルト26の部分35には、弛みが生じる
こととなる。
【0038】前記したように、電動機9を駆動させて、
縫製部10を作動させ、一方、切換操作手段19への操
作により、正逆転機構13を正転動作させて、送り体1
5を「正循環」させることにより、これを前方送り動作
させる。すると、上記縫製部10と同期する駆動プーリ
23の回転に連動してベルト26が循環し、その接合部
27が前方送り動作して、被縫製体6の通常の縫製が進
行することとなる。
【0039】次に、上記した縫製の進行により、被縫製
体6の後端部が上記縫製部10に達したような場合で、
前記「返し縫い」をする場合には、上記切換操作手段1
9を操作して、正逆転機構13を逆転動作させ、送り体
15を「逆循環」させて後方送り動作をさせる。する
と、上記切換操作手段19への操作に連動して上記ソレ
ノイド40が作動し、図中実線で示すように、テンショ
ナー36が上記ベルト26の部分35に対する押圧を解
除し、上記ベルト26の部分35には弛みが生じる。
【0040】そして、上記送り体15の後方送り動作に
伴い、この送り体15により、縫製部10近傍の被縫製
体6が後方送りされ、かつ、これに摩擦接合した上記ベ
ルト26の接合部27も後方送りされる。
【0041】上記の場合、駆動プーリ23の回転は続け
られているため、この駆動プーリ23に噛合しているベ
ルト26の部分の上記循環(矢印E)は続けられ、この
循環に伴い、上記弛みは徐々に消滅させられる。また、
これと同時に、上記ベルト26の部分35の弛みは、上
記被縫製体6と接合部27の後方送り動作を許容し、こ
の後方送り動作が進行するに伴い、上記弛みは徐々に消
滅させられる。このようにして、上記ベルト26の部分
35は、各図中二点鎖線で示すように、弛みを有しない
状態に向わされる。
【0042】上記弛みが消滅する以前に、上記被縫製体
6と接合部27の後方送り動作が所定のストローク(約
10mm)に達することとされており、このストローク
に達したとき、上記切換操作手段19への操作により正
逆転機構13を正転動作させて、送り体15を前方送り
動作に切り換える。すると、上記切換操作手段19への
操作に連動して、図1中一点鎖線で示すように、上記テ
ンショナー36のテンションプーリ38が直ちに、上記
ベルト26の部分35を再び押圧して、引張力を与え
る。これにより、上記駆動プーリ23にベルト26の接
合部27が直ちに連動して循環(矢印E)し始め、この
接合部27に摩擦接合している被縫製体6を前方送りさ
せる。
【0043】以下、上記した送り体15の前方送り動作
と後方送り動作とが数回繰り返されると共に、テンショ
ナー36によるベルト26の部分35の押圧と解除とが
繰り返されることによって、「返し縫い」がなされるこ
ととなる。
【0044】(第2の実施の形態)
【0045】図3は、本発明の第2の実施の形態を示し
ている。
【0046】これによれば、駆動プーリ23はブラケッ
ト24に支持された摺動レール42に対し、その径方向
(ほぼ水平方向)に移動自在となるよう支持され、上記
駆動プーリ23にソレノイド40が連結されている。ま
た、上記駆動プーリ23とワンウェイクラッチ31とは
自在継手によって連動連結され、ワンウェイクラッチ3
1に対し駆動プーリ23がその径方向にある程度、相対
変位しても、上記ワンウェイクラッチ31から駆動プー
リ23への動力伝達は維持されるようになっている。
【0047】そして、切換操作手段19を操作して、送
り体15を「逆循環」させ後方送り動作をさせるとき、
上記切換操作手段19への操作に連動して、ソレノイド
40が作動し、図中一点鎖線で示すように、駆動プーリ
23が上記ベルト26から離れるよう移動して、このベ
ルト26に対する押圧を解除すると共に、このベルト2
6に対する噛合が解除されるようになっている。
【0048】そして、上記押圧の解除と噛合の解除とに
よって、上記ベルト26の部分35に弛みが生じ、この
弛みが、被縫製体6と接合部27の後方送り動作を許容
する。
【0049】他の構成や作用は、前記第1の実施の形態
と同様であるため、図面に共通の符号を付してその説明
を省略する。
【0050】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0051】請求項1の発明は、上面に被縫製体を摺動
自在に載置可能とさせる作業台を設け、この作業台の上
面の一部に対応して上記被縫製体を縫製する縫製部を設
け、上記被縫製体が上記縫製部で縫製されるのに従い、
同上縫製部近傍の上記被縫製体の下面に係脱自在に係合
して上記被縫製体を選択的に前方送り、もしくは後方送
りさせる送り体を設け、上記作業台側に駆動プーリと従
動プーリとをそれぞれその軸心回りに回転自在に支承さ
せると共に、これら駆動プーリと従動プーリとに環状の
ベルトを巻き掛け、上記ベルトの一部を上記送り体の近
傍で上記被縫製体の上面に摩擦接合可能な接合部とし、
上記送り体の前方送りの動作に同期して上記駆動プーリ
が一方向に回転し、この駆動プーリに連動する上記ベル
トの接合部が前方移動して上記被縫製体を前方送りする
ようにしたミシンにおける被縫製体の送り機構におい
て、
【0052】上記ベルトの接合部から上記駆動プーリに
至る間のベルトの部分を解除可能に押圧して引張力を与
えるテンショナーを設け、上記送り体が後方送りの動作
をしたとき、上記テンショナーが上記ベルトの部分に対
する押圧を解除するようにしてあり、次の効果がある。
【0053】即ち、上記送り体を前方送り動作させると
共に、駆動プーリの回転に連動してベルトを循環させ、
その接合部を前方送り動作させれば、被縫製体の通常の
縫製が進行することになる。
【0054】次に、「返し縫い」時に、送り体を後方送
り動作させたとき、上記したように、テンショナーが上
記ベルトの部分に対する押圧を解除するため、上記ベル
トの部分には、弛みが生じる。
【0055】よって、上記送り体の後方送り動作に伴
い、この送り体により被縫製体が後方送りされると共
に、これに摩擦接合した上記ベルトの接合部が後方送り
されるとき、上記弛みが、上記被縫製体と接合部の各後
方送り動作を許容することとなる。
【0056】次に、上記被縫製体と接合部の後方送り動
作が所定ストロークに達して、上記送り体が前方送り動
作に切り換えられたときには、上記テンショナーが直ち
に上記ベルトの部分を押圧して、引張力を与え、これに
より、上記駆動プーリにベルトの接合部が直ちに連動
し、この接合部に摩擦接合している被縫製体を前方送り
させる。
【0057】以下、上記した送り体の前方送り動作と後
方送り動作とが数回繰り返されると共に、テンショナー
によるベルトの部分の押圧と解除とが繰り返されること
によって、「返し縫い」がなされることとなる。
【0058】この結果、本発明によれば、被縫製体を前
方送りするベルトを備えたミシンにおいて、上記ベルト
を循環逆転可能とさせるための構成の複雑な逆転機構を
設けることなく、被縫製体の後方送りが可能とされ、つ
まり、この種のミシンでも、簡単な構成で、「返し縫
い」ができることとなる。
【0059】請求項2の発明は、上面に被縫製体を摺動
自在に載置可能とさせる作業台を設け、この作業台の上
面の一部に対応して上記被縫製体を縫製する縫製部を設
け、上記被縫製体が上記縫製部で縫製されるのに従い、
同上縫製部近傍の上記被縫製体の下面に係脱自在に係合
して上記被縫製体を選択的に前方送り、もしくは後方送
りさせる送り体を設け、上記作業台側に歯付の駆動プー
リと、従動プーリとをそれぞれその軸心回りに回転自在
に支承させると共に、これら駆動プーリと従動プーリと
に環状の歯付ベルトを巻き掛けて、このベルトを上記駆
動プーリに噛合させ、上記ベルトの一部を上記送り体の
近傍で上記被縫製体の上面に摩擦接合可能な接合部と
し、上記送り体の前方送りの動作に同期して上記駆動プ
ーリが一方向に回転し、この駆動プーリに連動する上記
ベルトの接合部が前方移動して上記被縫製体を前方送り
するようにしたミシンにおける被縫製体の送り機構にお
いて、
【0060】上記送り体が後方送りの動作をしたとき、
上記駆動プーリが上記ベルトから離れるよう移動して上
記噛合を解除するようにしてあり、次の効果がある。
【0061】即ち、上記送り体を前方送り動作させると
共に、駆動プーリの回転に連動してベルトを循環させ、
その接合部を前方送り動作させれば、被縫製体の通常の
縫製が進行することになる。
【0062】次に、「返し縫い」時に、送り体を後方送
り動作させたとき、上記したように、駆動プーリが上記
ベルトへの噛合を解除するため、上記ベルトには、弛み
が生じる。
【0063】よって、上記送り体の後方送り動作に伴
い、この送り体により被縫製体が後方送りされると共
に、これに摩擦接合した上記ベルトの接合部が後方送り
されるとき、上記弛みが、上記被縫製体と接合部の各後
方送り動作を許容することとなる。
【0064】次に、上記被縫製体と接合部の後方送り動
作が所定ストロークに達して、上記送り体が前方送り動
作に切り換えられたときには、上記駆動プーリが直ちに
上記ベルトに噛合し、これにより、上記駆動プーリにベ
ルトの接合部が直ちに連動し、この接合部に摩擦接合し
ている被縫製体を前方送りさせる。
【0065】以下、上記した送り体の前方送り動作と後
方送り動作とが数回繰り返されると共に、駆動プーリの
ベルトへの噛合と解除とが繰り返されることによって、
「返し縫い」がなされることとなる。
【0066】この結果、本発明によれば、被縫製体を前
方送りするベルトを備えたミシンにおいて、上記ベルト
を循環逆転可能とさせるための構成の複雑な逆転機構を
設けることなく、被縫製体の後方送りが可能とされ、つ
まり、この種のミシンでも、簡単な構成で、「返し縫
い」ができることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、ミシンの側面部分断面図
である。
【図2】第1の実施の形態で、ミシンの部分斜視図であ
る。
【図3】第2の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 ミシン 3 作業台 5 上面 6 被縫製体 9 電動機 10 縫製部 15 送り体 22 ベルト巻掛式送り手段 23 駆動プーリ 24 ブラケット 25 従動プーリ 26 ベルト 27 接合部 35 部分 36 テンショナー 37 回動アーム 38 テンションプーリ 40 ソレノイド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に被縫製体を摺動自在に載置可能と
    させる作業台を設け、この作業台の上面の一部に対応し
    て上記被縫製体を縫製する縫製部を設け、上記被縫製体
    が上記縫製部で縫製されるのに従い、同上縫製部近傍の
    上記被縫製体の下面に係脱自在に係合して上記被縫製体
    を選択的に前方送り、もしくは後方送りさせる送り体を
    設け、上記作業台側に駆動プーリと従動プーリとをそれ
    ぞれその軸心回りに回転自在に支承させると共に、これ
    ら駆動プーリと従動プーリとに環状のベルトを巻き掛
    け、上記ベルトの一部を上記送り体の近傍で上記被縫製
    体の上面に摩擦接合可能な接合部とし、上記送り体の前
    方送りの動作に同期して上記駆動プーリが一方向に回転
    し、この駆動プーリに連動する上記ベルトの接合部が前
    方移動して上記被縫製体を前方送りするようにしたミシ
    ンにおける被縫製体の送り機構において、 上記ベルトの接合部から上記駆動プーリに至る間のベル
    トの部分を解除可能に押圧して引張力を与えるテンショ
    ナーを設け、上記送り体が後方送りの動作をしたとき、
    上記テンショナーが上記ベルトの部分に対する押圧を解
    除するようにしたミシンにおける被縫製体の送り機構。
  2. 【請求項2】 上面に被縫製体を摺動自在に載置可能と
    させる作業台を設け、この作業台の上面の一部に対応し
    て上記被縫製体を縫製する縫製部を設け、上記被縫製体
    が上記縫製部で縫製されるのに従い、同上縫製部近傍の
    上記被縫製体の下面に係脱自在に係合して上記被縫製体
    を選択的に前方送り、もしくは後方送りさせる送り体を
    設け、上記作業台側に歯付の駆動プーリと、従動プーリ
    とをそれぞれその軸心回りに回転自在に支承させると共
    に、これら駆動プーリと従動プーリとに環状の歯付ベル
    トを巻き掛けて、このベルトを上記駆動プーリに噛合さ
    せ、上記ベルトの一部を上記送り体の近傍で上記被縫製
    体の上面に摩擦接合可能な接合部とし、上記送り体の前
    方送りの動作に同期して上記駆動プーリが一方向に回転
    し、この駆動プーリに連動する上記ベルトの接合部が前
    方移動して上記被縫製体を前方送りするようにしたミシ
    ンにおける被縫製体の送り機構において、上記送り体が
    後方送りの動作をしたとき、上記駆動プーリが上記ベル
    トから離れるよう移動して上記噛合を解除するようにし
    たミシンにおける被縫製体の送り機構。
JP23970896A 1996-08-21 1996-08-21 ミシンにおける被縫製体の送り機構 Pending JPH1057650A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104452128A (zh) * 2013-09-23 2015-03-25 苏州巨康缝制机器人有限公司 一种正反向同步缝纫装置

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