JPH1057463A - 沿面放電によるオゾン生成、有害物質処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 空隙を非常に小さくしながら沿面放電電極の
放電部を完全に密閉すること。 【解決手段】 密閉容器の内枠部分、あるいは淵部分に
沿面放電電極を放電電極を内側にしてフタをするように
取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、沿面放電電極を使
用した沿面放電によるオゾン生成、有害物質処理装置に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の沿面放電によるオゾン生成、有害
物質処理装置においては、沿面放電電極をガス入口とガ
ス出口の設けられた密閉可能な容器の中に入れて放電部
を密閉し、この密閉された放電部に酸素や空気を送り込
んで沿面放電によるオゾン生成、あるいは有害物質のガ
スを送り込んで沿面放電による有害物質処理を行ってい
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の沿面放電による
オゾン生成、有害物質処理装置は、沿面放電電極をガス
入口とガス出口の設けられた密閉可能な容器の中に入れ
て放電部を密閉するため、放電部を完全密閉するための
構造が複雑になる、沿面放電電極の冷却を効率良くでき
ない、空隙を非常に小さくしにくいという問題点があっ
た。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、沿面放電電極
を密閉容器の開口部に設けた内枠部分、あるいは淵部分
に取り付けることで、沿面放電電極を密閉容器のフタに
している。このように、沿面放電電極を密閉容器のフタ
にすることで、容易に放電部を完全密閉でき、沿面放電
電極の冷却を効率良くでき、空隙を非常に小さくできる
ようになる。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明の沿面放電によるオゾン生
成、有害物質処理装置では、密閉容器の開口部に設けた
内枠部分、あるいは淵部分に沿面放電電極を放電部を内
側にして取り付け、放電部を完全密閉する。

【０００６】上記密閉容器の開口部に設けた内枠部分、
あるいは淵部分に沿面放電電極を取り付ける方法は、接
着剤による接着、溶接、その他の方法で隙間を作らない
ように取り付ける。

【０００７】また、沿面放電電極には、セラミックス等
の表面と内部に電極を設けたもの等を使用し、放電電極
や埋め込み電極、沿面放電電極の形状、大きさ、材質、
その他は、沿面放電が可能なものならどのようなもので
も構わない。

【０００８】また、沿面放電電極は、放電電極が沿面放
電によって消耗するスパッタリングを抑制し、沿面放電
電極を長寿命にするために放電電極をガラス、セラミッ
クス、その他の材料でコーティングしたものを使用する
のが好ましい。

【０００９】また、ポンプ等を使い、パイプを通して密
閉容器のガス入口からオゾン生成の原料となる酸素や空
気、あるいは処理したい有機溶剤、ＮＯｘ、フロン、そ
の他の有害物質のガスを取り入れ、放電部を通過させて
沿面放電によるオゾン生成、有害物質処理を行い、密閉
容器のガス出口より出す。

【００１０】また、ガス入口とガス出口は密閉容器の上
面、あるいは側面にそれぞれ一つずつ設ける。あるいは
ガス入口とガス出口をそれぞれ複数設けることで、密閉
容器内の放電部により多くの酸素や空気、あるいは処理
したい有機溶剤、ＮＯｘ、フロン、その他の有害物質の
ガスを通過させることができる。なお、パイプとの接続
を容易に、かつ接続部からのガス漏れがないようにする
ため、ガス入口とガス出口にパイプ接続用金具等を使う
とよい。

【００１１】また、密閉容器の材質は、オゾンや有害物
質の腐食に耐えるもの、あるいはオゾンや有害物質に耐
える加工をしたものを使用し、沿面放電電極を取り付け
るための内枠部分、あるいは淵部分を設ける。

【００１２】また、沿面放電電極に冷却が必要な場合
は、沿面放電電極の裏面に冷却ファン、水冷装置、放熱
板等の冷却装置を設ける。この際、交流高電圧をかける
交流高電圧印加端子をショートさせないようにするた
め、絶縁性の樹脂や板、その他で裏面をおおい、この上
に冷却装置を設けるとよい。

【００１３】また、オゾン生成や有害物質処理の効率を
上げるためには、できるだけ空隙を小さくすればよい。
具体的には空隙を１ｍｍ以下にして、ガスが放電部の沿
面放電プラズマ近傍を通過するようにすることが効果的
である。

【００１４】また、密閉容器内の圧力が高圧または低圧
になる場合は、フタにしている沿面放電電極のセラミッ
クス等の厚さを圧力に十分耐える厚さにするか、沿面放
電電極の裏面を絶縁性の樹脂や金属板、その他でおおっ
て補強し、沿面放電電極が割れないようにする。

【００１５】また、沿面放電電極に交流高電圧電源を接
続し、放電電極と埋め込み電極の間に交流高電圧を印加
し、沿面放電させる。

【００１６】また、密閉容器は取り付ける沿面放電電極
の形状や密閉容器内のガスの流れ方等を考慮した自由な
形状にしてよい。

【００１７】

【実施例】実施例について図面を参照して説明すると、
図１において、ガス入口（３）とガス出口（２）、空隙
（１３）を設けた密閉容器（４）の内枠（６）部分に沿
面放電電極（１）を放電電極（１０）を内側にして、接
着剤による接着、溶接、その他の方法で隙間がないよう
に取り付ける。

【００１８】図２、図３において、沿面放電電極（１）
は、セラミックス等（８）に埋め込み電極（９）とコー
ティング（１１）された放電電極（１０）、交流高電圧
印加端子（７）を設けた構成になっている。放電電極
（１０）や埋め込み電極（９）、沿面放電電極（１）の
形状、大きさ、材質、その他は沿面放電が可能なものな
ら図２、図３で示す以外のどんなものでもよい。

【００１９】図４、図５において、交流高電圧印加端子
（７）に沿面放電させるための交流高電圧電源（１４）
を接続した回路図、及び断面図を示す。

【００２０】図６、図７において、密閉容器（４）の内
枠（６）部分を設けず、淵（５）部分に沿面放電電極
（１）を接着剤による接着、溶接、その他の方法で隙間
がないように取り付けた断面図を示す。

【００２１】

【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実
施され、以下に期待されるような効果を奏する。

【００２２】沿面放電電極を密閉容器にフタとして取り
付けることにより、容易に放電部を完全密閉でき、ガス
漏れを防ぐことができる。

【００２３】そして、沿面放電電極の放電電極と裏面の
交流高電圧印加端子とが密閉容器によって完全に遮断さ
れるため、放電電極の電気が沿面放電電極の表面に沿っ
て裏面の交流高電圧印加端子部分に流れる沿面フラッシ
ュオーバーを完全に防ぐことができる。

【００２４】さらに、密閉容器の空隙を変えることで、
ガスの流れる領域を非常に狭い領域から非常に広い領域
まで自由に設定できる。

【００２５】また、沿面放電電極の裏面が外部に出てい
るため、この裏面に冷却ファン、水冷装置、放熱板等の
冷却装置を容易に取り付けることができ、沿面放電電極
の冷却を効果的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の分解斜視図である。

【図２】沿面放電電極の平面図である。

【図３】沿面放電電極の断面図である。

【図４】本発明の断面図である。

【図５】本発明の断面図である。

【図６】本発明の断面図である。

【図７】本発明の断面図である。

【符号の説明】

１ 沿面放電電極 ２ ガス出口 ３ ガス入口 ４ 密閉容器 ５ 淵 ６ 内枠 ７ 交流高電圧印加端子 ８ セラミックス等 ９ 埋め込み電極 １０ 放電電極 １１ コーティング １２ パイプ １３ 空隙 １４ 交流高電圧電源

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】（イ）沿面放電電極を放電電極を内側にし
   て密閉容器の内枠部分、あるいは淵部分に取り付ける。 （ロ）密閉容器の上面、あるいは側面にガス入口とガス
   出口を設ける。 以上の如く構成された、沿面放電によるオゾン生成、有
   害物質処理装置。
2. 【請求項２】 空隙を１ｍｍ以下にした請求項１記載の
   沿面放電によるオゾン生成、有害物質処理装置。
3. 【請求項３】 沿面放電電極の裏面に冷却ファン、水冷
   装置、放熱板等の冷却装置を設けた請求項１記載の沿面
   放電によるオゾン生成、有害物質処理装置。