JPH1056882A - 栽培作物用土壌に対する施肥方法 - Google Patents

栽培作物用土壌に対する施肥方法

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JPH1056882A
JPH1056882A JP9177672A JP17767297A JPH1056882A JP H1056882 A JPH1056882 A JP H1056882A JP 9177672 A JP9177672 A JP 9177672A JP 17767297 A JP17767297 A JP 17767297A JP H1056882 A JPH1056882 A JP H1056882A
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growth
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Juha Salopelto
ユハ・サロぺルト
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    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01CPLANTING; SOWING; FERTILISING
    • A01C21/00Methods of fertilising, sowing or planting
    • A01C21/007Determining fertilization requirements

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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Soil Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Fertilizers (AREA)
  • Fertilizing (AREA)
  • Cultivation Of Plants (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 作物の収穫量を予測し、かつ、収穫量を高め
るように栽培用土壌に対して施肥する。また、土壌中の
水系に流出し汚染するような肥料の量を実質的に減少さ
せる。 【解決手段】 最大収穫量より少ない基本収穫量に合わ
せて播種時に基本施肥を栽培区域に施し、限られた区域
に追肥を行う。生育初期からの所定期間に栽培区域と追
肥区域とで生じた生育量をそれぞれ測定し、栽培区域で
のその測定値を追肥区域での測定値と比較する。追肥区
域での生育が栽培区域での生育を上回る場合に、その生
育量の差に相当する肥料量を追肥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、栽培作物の播種時
に窒素肥料を栽培区域に散布し、後の生育期間に更に肥
料を追肥する、栽培作物用土壌に対する施肥方法に関す
る。
【0002】本発明は、詳細には穀類の栽培に関して行
われる窒素肥料の施肥に関するが、この方法は肥料の量
を適切に変えることによって、その他の作物用の土壌に
対する施肥にも適用できる。本文中で「穀物」とは、小
麦、大麦、オート麦、ライ麦、ナタネ、カブラナタネ、
トウモロコシ、イネなど、知られているすべての穀物を
指す。「その他の作物」とは、畑や対応する栽培区域に
栽培されるその他の有用作物を指す。この適用例では、
窒素肥料1kgとは特に窒素1kgを含有する分量の肥
料を意味する。
【0003】
【従来の技術】畑作農業では、基本的に、収穫によって
土壌から取り除かれる窒素量に対応する量の窒素を土壌
に施肥すべきである。施肥の推奨量は、広範な試験材料
から得られた長期間の平均作物収穫量に基づいている。
その推奨量は、作物収穫の成立の点で、成長季節に大き
な幅があるという事実については無視している。給水量
はしばしば生育を制限する限定要因となり、その供給量
が不足しているときはヘクタール当たりの収穫量は長期
的平均値を下回る。さらにフィンランドは耕作可能な地
域の北限に位置するため、例えば寒波によって収穫量が
長期的な平均を下回るようなかたちで時として不作にな
る。そのほかの国でも同様にして、生育状態や天候の影
響でヘクタールあたりの収穫量は相応に変化する。
【0004】フィンランドで推奨される施肥によれば、
無機的な土壌の栽培区域に散布される窒素肥料の平均的
な量は、90〜110kg/ヘクタール(ha)であ
る。110kgの肥料が使われた場合、播種時に栽培区
域に散布した窒素量に対応して作物とともに土壌から取
り除かれる窒素量に対しては、作物の収穫量は5000
kg/haを越えるはずである。しかしながらしばし
ば、例えば水不足によって生育が制限される場合、収量
は3000kg/ha以下に減少する。この場合、過剰
に投与された分の窒素が土壌中に残留する。この窒素は
洗い出されるか、脱窒されるか、或いは作物が利用しな
い形態で土壌に存在するかのいずれかになる。近年のフ
ィンランドの平均的な作物収穫量はわずかに3000k
g/haを越える程度である。よって長期的には、耕作
地は過剰に施肥された状態となる。他の国でも同様に、
それぞれの国で優勢な天候その他の条件及びこれらの条
件の変化に依存して、収穫量に大きな変化が見られる。
しかし過剰な施肥によって起こる問題は、特に天候不順
や干ばつなどの予期しない変化が起こる際に他の国でも
同じように生じる。
【0005】過剰な施肥、すなわち過剰量の肥料に相当
する生産投資のために、使用されずに残留する肥料は、
栽培上いかなる利益にも結びつかない。加えて、過剰の
窒素は主に水系に流出し、水系の窒素負荷の顕著な増大
とそれによる汚染を引き起こす。この場合さらに、飼料
産業や食料産業においては、その目的に応じた品質の原
料を得ることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の欠点を解消することにある。
【0007】すなわちその目的とするところは、栽培者
が施肥という生産投資に対してより多くの利益を得る方
法で、かつ、水系に流出し汚染するような肥料の量を実
質的に減少させる方法で、作物栽培用土壌に対する施肥
方法を開発することである。
【0008】本発明の具体的目的は、播種時に施される
施肥を、近年において得られるヘクタール当たりの平均
収穫量を考慮して現実的な収穫量予測に対応させるよう
に、施肥方法を開発することである。また本発明の更な
る目的は、栽培区域に散布する肥料の量をより大きな収
穫に効果的に結びつける方法で、作物栽培用土壌に施肥
する方法を開発することである。
【0009】本発明の特徴については、特許請求の範囲
を参照されたい。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は次のような広範
な調査と必要に応じて追肥したときの測定結果に基づい
ている。この調査とは、調査期間内において、栽培作物
の生育及び/又は窒素養分の状態、すなわち作物ごとの
窒素施肥要求量と肥料の利用が生育期間に測定可能なも
のである。特にこの方法は、栽培作物の生育及び/又は
窒素養分の状態、すなわち、例えば局所的な最大収穫量
より少ない基本収穫量に対応する肥料の量が使われたと
きの、生育開始から一定期間の栽培作物のクロロフィル
濃度の測定に基づいている。この方法はまた、例えば、
限られた施肥区域の作物が良好な条件で摂取できる限り
の窒素を摂取できるように過剰の肥料が追肥された区
域、つまり施肥区域や過剰施肥区画に追肥された窒素肥
料の量が例えば30〜50%だけ他の栽培区域に使用さ
れた量よりも多い区域のような、ある過剰な施肥を行っ
た区域(例えば、栽培区域の限られた部分)である追肥
区域において同じ生育条件で育てた栽培作物の生育測定
にも基づいている。特に有利な手段は、施肥区域とそれ
以外の区域の作物の葉の中のクロロフィル濃度を測定す
ることである。つまり、クロロフィル濃度は作物の葉に
含まれる窒素量と非常によく関連していることが確立さ
れ、施肥区域とそれ以外の区域でのクロロフィル濃度は
作物に使われた窒素肥料の正確な指標となり、生産区域
における必要窒素量を示す。栽培区域の作物の生育を追
肥した区域での生育と比べて測定することで、施肥不足
によりその栽培区域の作物が障害を受けるかどうか、ま
たもし受けるとすれば、過剰に施肥した区域で通常より
も顕著に生育が増大する場合に、一般的な追肥によって
その障害を解消することができるかに関して、確証する
ことが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】与えられた区域の生育量は、各々
既知の方法で測定可能である。その方法には例えば、そ
の区域で生じた単位区域あたりの、例えば地上部分にお
ける量、すなわちヒトマス或いは必要ならばバイオマス
(地上部分及び根部を含む)の全量として生育重量を測
定する方法がある。
【0012】栽培作物の生育はその作物の窒素養分の状
態の測定、例えば基本施肥量或いは追肥量を施肥した区
域におけるその作物のクロロフィル濃度を測定によって
追跡できる。追肥は、生育及び/又は窒素量、例えば追
肥した区域における作物のクロロフィル濃度が、実質的
に例えば10%、好ましくは20%以上追肥しない区域
よりも多くなる場合に行われる。
【0013】調査に関連して、生育期間中のある時期に
収穫量を予測する方法であって、既に生育期間中におい
て予想収穫量と追肥を比較的正確に決定することが可能
であるような方法が、この予測及び/又は生育期間中に
既に生じた生育を基にして求められる。
【0014】この方法の新しい特徴は、生育期間中に基
本施肥区域(栽培区域)での生育を測定し、これを過剰
施肥区域での生育と比較し、これらの測定に基づいて追
肥の必要性を決定することである。また他の新しい特徴
は、栽培作物の窒素養分の状態及び/又はクロロフィル
の状態を基本施肥区域において生育期間中に測定するこ
と、及びその結果に基づいて追肥の必要性を決定するこ
とである。更なる新しい特徴は、必要な追肥量を決定す
るために予測収穫量、すなわち収穫予測と生育期間中に
測定された作物中の窒素含有量が、肥料の使用量に結び
つけられることである。
【0015】本発明によれば、まず最大収穫量より少な
い基本収穫量に対応する基本施肥量が、播種時に栽培区
域に散布される。そして栽培区域の限られた部分、例え
ば過剰施肥区画と呼ばれるところでは、一定量の追肥が
行われる。生育期間の後期には、基本施肥区域と過剰施
肥区画で生じている生育量は決定され、それらの値が互
いに比較され、この比較と栽培区域の基本施肥量とに基
づいて追肥量が決定される。栽培作物の生育を決定する
代わりに、基本施肥区域と過剰施肥区画の栽培作物中の
窒素量及び/又はクロロフィル量を決定することも可能
である。すなわち、追肥の必要量は上記の測定に基づい
て決定することができる。
【0016】収穫予測は、ヒトマスと播種時から測定時
までの生育期間中における積算温度とを基に、播種の後
に見積もることができる。その積算温度は、作物の成熟
に至るまでの温度の合計が、例えばフィンランドでは約
1000°、また中央ヨーロッパでは約1300°であ
るという事実に基づいている。積算温度は8、14、2
0時にそれぞれ測定された摂氏温度を、算出期間中の毎
日に対して5℃で修正し、これらの温度の平均値を合計
したものである。よって収穫量予測は、ヒトマス、積算
温度、及び残りの生育期間について推測或いは統計学的
に算出される積算温度から見積もることができる。この
方法が適用されるある区域の積算温度の数値は、それ自
体ではあまり意味を持たないことに注目すべきである。
言い換えれば、例えばフィンランドで約1000°、中
央ヨーロッパで約1300°、或いはそのような数値
で、その区域の積算温度は示されることになる。生育期
間中では、積算温度は作物の収穫量予測に用いることが
でき、また予測収穫量に一致した収穫達成するために必
要な追肥量を、その収穫量予測から見積もることができ
る。
【0017】追肥はそれ自体知られているあらゆる方法
によって行なうことができ、従来の顆粒の窒素肥料を水
溶液の形態にして作物の葉に投与するような形で適用す
るなど、雑草駆除や生育のための散布処理に時に、又は
一般に従来公知のあらゆる方法を用いて行うことができ
る。また追肥は、一回でも複数回に分けてもどちらでも
よい。
【0018】播種時に散布される窒素肥料の量は、好ま
しくは最大収穫量に対応する肥料量の約70±10%で
ある。また基本施肥時に散布される窒素肥料の量は、こ
れよりも多い場合も少ない場合もある。最大収穫量は、
例えば問題となる栽培区域の最大収穫量の一般的な平均
値、又は他の一般的に知られる最大収穫量の値によって
定義される。
【0019】予測収穫量と基本収穫量との差が予測収穫
量の10%以上、好ましくは20%以上である場合に、
追肥が施されるのが好ましい。
【0020】上記の単位区域当たりの肥料量と単位区域
あたりの収穫量は、まずはじめに北欧すなわちフィンラ
ンドの条件に適用されることに注目すべきである。他の
国では肥料量と収穫量は、湿度、温度、全体的な天候、
土壌の品質、栽培されたる作物、期待される収穫量など
の条件である、一般的な環境にしたがって大きく依存的
して変化する。本発明に不可欠な特徴は特に、追肥の必
要性を決定するための、かつ、それを実施するための原
理に基づいた総合的な方法を提供することである。
【0021】悪条件下での過剰な施肥を防止し、その一
方で、良好な条件下ではより大きな収穫量に対応するよ
り多量な肥料を与え、これにより最大収穫量を保証する
ために、本発明では栽培区域に散布される肥料量を実際
の生育条件に密接に結びつけることにより、この肥料量
を調整することが可能である。さらに本発明は、この方
法により施肥を行う栽培者が、主に生育期間中の生育条
件にかかわらず与えられた生育区域において使用される
肥料量に対応した、生産投資に対する十分にして最大の
収益を得ることを可能にする。
【0022】加えて本発明により、施肥により栽培区域
に散布された窒素量を、主に収穫によって穀物やわらと
共に栽培区域から取り除かれる窒素量と対応させること
で、栽培域中での窒素収支をゼロ近くに維持することが
可能である。したがって、肥料は水系に流出することも
なく、またそれによって水質汚染が抑制される。
【0023】さらに本発明は、各生育期間に、食料産業
や飼料産業が目的にあった品質を有する原料の必要量を
得るという利点をもたらす。またさらに生育期間中に作
物収穫量が正確に予測でき、それが収穫以前に産業界に
知らされる。その結果、実際の収穫量にできるだけ近く
対応した量を、販売及び貯蔵用として予約しておくこと
ができる。
【0024】以上の明らかな利点に加えて、本発明は栽
培作物の栽培効率を実質的に改善することができる。言
い換えればこれは、食料産業及び飼料産業、そして一般
の食糧供給の利益率や経済性を改善することになる。こ
れは最近の大きな政治的変化と統合発展後に大きな総合
的重要性をもつものである。
【0025】以下に、添付図面を参照しつつ、本発明を
その実施例により詳細に説明する。
【0026】
【実施例】
実施例1 乾燥した生育期間における施肥 この実施例において、窒素肥料の量は120kgであ
り、図1の5000kg/haを越える見込み穀物収穫
量に相当する。しかしながら、生育期間が乾燥状態であ
るため、作物の生育は水分の不足によって制限され作物
収穫量は3000kg/ha程度と低くかった。収穫に
より穀物とともに栽培区域から取り除かれた窒素量は8
0kg/haであり、土壌中に残留する窒素量は40k
g/haであった。この過剰な窒素は秋雨とともに水系
に流れ込み始め、またその一部は脱窒作用により大気中
に逃散した。
【0027】このような生育年度には、栽培者は土壌に
残留した肥料分の利益が何等得られず、加えて窒素の過
剰から、穀物中のタンパク質含有量が過多となりエネル
ギー含有量が低くなり、飼料産業では目的に応じた穀物
を得ることができない。
【0028】この実施例はフィンランドにおける乾燥し
た生育期間中の施肥を示したものだが、それは対応する
穀物収穫量だけでなく、フィンランドにおいて典型的に
用いられる肥料量も示している。上記の肥料量や作物収
穫量の数値は、局所的な測定から得られた肥料量や作物
収穫量に置き換えて考えることが可能であった。
【0029】実施例2 生育期間に伴う施肥 約3500kg/haの穀物収穫量に対して使用された
肥料量は90kg/haであった。生育期間の途中、例
えば四葉期(t1)においては、収穫量予測がヒトマス
と播種時期(t0)から測定時期(t1)までの積算温
度とを用いて算出される。同時に、作物の葉中のクロロ
フィル濃度が、過剰施肥区画と栽培区域とで決定され
る。過剰施肥区画の収穫量予測と(窒素濃度に比例し
た)クロロフィル濃度は、栽培区域における3000k
g/haの基本収穫量とこれに対応するクロロフィル濃
度よりも40%以上高かった。この測定結果に基づき、
収穫量予測は5000kg/haに(約40%)上方修
正され、窒素肥料の追肥は30kg/ha(40%近
い)だけ実施される。この例で追肥は1回で行われてい
るが、必要であれば複数の段階に分けて施されてもよ
い。
【0030】この収穫時において、収穫量は5000k
g/haであり、また収穫によって穀物とともに栽培区
域から取り除かれる窒素量が100kg/haであり、
わらとともに除かれた窒素量が20kg/haであるこ
とから、窒素量の収支は一定のままである。
【0031】t1時期における収穫量予測及び/又は作
物中のクロロフィル濃度の測定から3000kg/ha
の収穫量しか見込めない場合には、その特定の生育条件
下において最大収穫量をもたらす90kg/haの基本
施肥量が与えられ、追肥は省かれる。したがって、追肥
による余分なコストの使用が避けられ、栽培者は施肥の
形で行なわれた生産投資に対して十分な利益を得ること
ができる。
【0032】この実施例はフィンランドの乾燥した生育
期間での施肥を表わし、対応する穀物収穫量とともにフ
ィンランドで典型的に使用される肥料量を示している。
【0033】実施例3 この実施例では4つの試験区域に対して施肥が行われて
おり、収穫との関連において生産された穀物と使用した
肥料量の比を算出した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】追肥は主に、スプレー散布によって葉に行
われた。
【0036】この実施例では、特に、播種時期から測定
時期までの間に蓄積される積算温度とヒトマスとに基づ
いて収穫量予測を決定することによって、本発明の方法
で追肥を行う際に、葉から窒素が供給される窒素は従来
の方法における土壌から供給されるものより多くの穀物
を生産することを示している。
【0037】実施例4 この実施例では、飼料穀物の畑に使用される基本施肥量
は80kgの窒素量/haであり、3000kg/ha
の収穫量に相当する。過剰施肥区画に対して30kg/
haの追肥が施された。飼料穀物(大麦)のわらが育つ
時期に栽培区域と過剰施肥区画においてヒトマスの重量
を計ったところり、それぞれ0.800kg/m2と
0.920kg/m2であった。これらの生育測定か
ら、十分量の施肥を行った過剰施肥区画の栽培作物の生
育は、栽培区域の作物の生育より約15%大き大きいと
結論付けられる。この計算に基づいて、15%の追肥、
すなわち12kgの窒素量/haの追肥が畑に散布され
た。
【0038】実施例5 この実施例では穀物(オート麦)畑に対する基本施肥量
が90kgの窒素量/haだけ行われ、これは3500
kg/haの穀物収穫量に対応する。また追肥区域に使
用した肥料量は120kg/haであった。穀物のわら
が育つ期間に、作物の葉の中のクロロフィル濃度をスパ
ッド・メータ(Spad meter)により測定し
た。栽培区域におけるスパッド測定の結果は、40スパ
ッド単位であり、一方、追肥区域におけるそれは53ス
パッド単位であった。これらの測定に基づき、下記式
(1)のように追肥が実施された。
【0039】
【数1】
【0040】クロロフィル濃度(すなわち、窒素含有
量)が、1スパッド単位高くなるように求められる場合
には、下記式(2)のように追肥が実施される。
【0041】
【数2】
【0042】以上の実施例は、本発明をいかなる方法に
おいも限定することなくこれを説明するよう意図するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾燥した生育期間のフィンランドの条件下にお
いて、従来レベルに従って施肥を行った場合の窒素消費
量を示すグラフである。
【図2】好適な生育期間のフィンランドの条件下におい
て、本発明の方法を用いた場合の窒素消費量を示すグラ
フである。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 栽培作物の播種時に栽培区域に窒素肥料
    を散布し、後の生育期間に前記栽培区域に追肥する、栽
    培作物用土壌に施肥する方法であって、最大収穫量より
    少ない基本収穫量に対応する基本量の窒素肥料を播種時
    に前記栽培区域に施肥し、その限られた区域に追肥を行
    い、生育期間開始から所定時期までの期間における前記
    栽培区域と追肥区域において生じた作物生育量を測定
    し、前記栽培区域で測定された作物生育量を前記追肥区
    域で同一の生育条件下で栽培した作物の生育量と比較
    し、前記追肥区域における生育量が前記栽培区域におけ
    る生育量を上回った場合に、前記栽培区域における作物
    生育量と比較した前記追肥区域における作物生育量、な
    らびに前記栽培区域において使用した肥料量に基づい
    て、前記栽培区域に追肥を行うことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記播種時に栽培区域に散布する窒素肥
    料量を、局所的な最大収穫量に対応する肥料量の60〜
    80%とすることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記追肥区域の栽培作物の生育量が前記
    栽培区域の作物の生育量を10%、好ましくは20%上
    回る場合に、追肥を行うことを特徴とする請求項1又は
    請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 追肥を一回または複数に分けて実施する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記栽培区域の栽培作物の生育量を授粉
    前に測定することを特徴とする請求項1〜請求項4のい
    ずれか一項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記栽培作物が二葉期の段階にある時
    に、追肥の必要性を決定することを特徴とする請求項1
    〜請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記栽培作物の窒素養分状態を前記栽培
    区域と前記追肥区域において測定し、測定したこれら作
    物の窒素養分状態を考慮して追肥の必要性を決定するこ
    とを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】 前記追肥区域として前記栽培区域の中に
    過剰の肥料が追肥された過剰施肥区画を設け、該過剰施
    肥区画を用いて追肥量を決定するに際して、該過剰施肥
    区画とその外部での栽培作物の生育量を測定し、前記過
    剰施肥区画における作物生育量がその外部における作物
    成育量を10%、好ましくは20%上回る場合に、追肥
    を行うことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか
    一項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記追肥区域として前記栽培区域の中に
    過剰の肥料が追肥された過剰施肥区画を設け、該過剰施
    肥区画を用いて栽培作物の窒素養分状況を測定して追肥
    量を決定するに際して、前記過剰施肥区画とその外部で
    の栽培作物中のクロロフィル濃度を測定し、前記過剰施
    肥区画における作物中のクロロフィル濃度がその外部の
    作物中のクロロフィル濃度を10%、好ましくは20%
    上回る場合に、追肥を行うことを特徴とする請求項1〜
    請求項8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記播種時期から測定時期までの間に
    蓄積した積算温度に基づき播種時期以降の生育期間中に
    作物の収穫量予測を行い、前記基本収穫量と予測収穫量
    との差に対応する生育に必要な肥料量の算定値として前
    記栽培区域の追肥の必要量を計算し、その必要量に従っ
    て追肥を行うことを特徴とする請求項1〜請求項9のい
    ずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 所定期間にわたる前記栽培作物の生育
    量を、ヒトマス、すなわち作物の地上部分の生育量とし
    て測定することを特徴とする請求項1〜請求項10のい
    ずれか一項に記載の方法。
JP9177672A 1996-06-18 1997-06-18 栽培作物用土壌に対する施肥方法 Withdrawn JPH1056882A (ja)

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EP (1) EP0813807B1 (ja)
JP (1) JPH1056882A (ja)
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