JPH1055896A - イオナイザー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明は、コロナ放電により空気中の気体分
子を電離させるイオナイザーであって、放電針を保持す
るソケット(7) に抵抗体(8) の一端を接続し、抵抗体他
端にケーブル固定金具(9) を接続したものを、プラスチ
ックで成形一体化したプリモールド回路(3) の複数個
と、複数のプリモールド回路が装着される中間絶縁体
(5) と、前記したケーブル固定金具(9) に挿入されて複
数のプリモールド回路(3) を連結固定した給電ケーブル
(4) とを、絶縁材料で一体に成形し、前記ソケットに放
電針(2) を装着してなることを特徴とするイオナイザー
である。 【効果】 本発明のイオナイザーは、組立て工程の簡素
化、組立て作業による精度、品質の維持管理、生産性に
優れた信頼性の高いものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、生産性に優れた、
静電気を積極的に中和除去するイオナイザーに関する。

【０００２】

【従来の技術】静電気を積極的に中和除去するイオナイ
ザー（コロナ放電バー）は、塵埃や静電気障害をきらう
設備機器において利用されている。従来、かかるイオナ
イザーの高圧放電回路は、高圧電線の絶縁被覆を一部除
去した導電部分に、電撃緩和用の抵抗を介して、放電針
を保持するソケットを接続し、それを絶縁性プラスチッ
クで作られた外函にセットして製造されていた。この時
露出している接続部分には、シリコーン樹脂等で、外部
との絶縁処理が施されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】クリーンルーム等に設
置されるイオナイザーは、 2〜3 ｍ当たりに1 台の割に
あり放電針を保持するソケットの数も多く、狭いスペー
スに収納されるため、部品の取付け加工がしにくいとい
う欠点があり、このため組立て作業による精度、品質の
維持管理、生産性向上等に十分満足されるものは開発さ
れていなかった。本発明は、上記の欠点を解消するため
になされたもので、組立て工程の簡素化、組立て作業に
よる精度、品質の維持管理、生産性や作業性に優れたイ
オナイザーを提供しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、放電針を
保持するソケット等を予めプラスチックで一体成形し
て、さらにそれを外函と一体成形することによって、上
記の目的が達成されることを見いだし、本発明を完成し
たものである。

【０００５】即ち、本発明は、放電針に高電圧を印加
し、コロナ放電を発生させ空気中の気体分子を電離させ
るイオナイザーであって、放電針を保持するソケットに
抵抗体の一端を接続し、該抵抗体の他端にケーブル固定
金具を接続したものを、プラスチックで成形して一体化
したプリモールド回路の複数個と、前記した複数のプリ
モールド回路が少なくとも1 列に間隔をおいて装着され
る中間絶縁体と、前記したプリモールド回路のケーブル
固定金具に挿入されて複数のプリモールド回路を連結固
定した給電ケーブルとを、給電ケーブルの外部接続部分
を除いて絶縁材料で一体に成形し、前記ソケットに放電
針を装着してなることを特徴とするイオナイザーであ
る。

【０００６】

【作用】本発明のイオナイザーは、上記のように構成し
たことによって、従来のようにソケットの数が多く、狭
いスペースに収納されていて部品の取り付け加工がしに
くいという欠点がなく、品質の維持管理、生産性、信頼
性を向上させることができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下本発明を図面を用いて説明す
る。

【０００８】図１（ａ）は本発明のイオナイザーの斜視
図、図１（ｂ）は中間絶縁体にプリモールド回路を装着
した状態を示す斜視図、図１（ｃ）は装着されるプリモ
ールド回路の斜視図、図２はイオナイザーに用いるプリ
モールド回路とその組立てを示す斜視図、図３はイオナ
イザーに用いる中間絶縁体の斜視図、図４は図１の本発
明のイオナイザーの横断面図である。

【０００９】図１（ａ）において、放電針２が装着され
た複数個のプリモールド回路３が給電ケーブル４で連結
されて外函１で一体に成形されている。プリモールド回
路３のソケットには放電針２が装着されている。

【００１０】プリモールド回路３は、その組立て順が図
２（ａ）〜（ｅ）に示されている。まず、図２（ａ）に
示した放電針を保持するソケット７と、抵抗体８と、給
電ケーブルを挿入貫通できるケーブル固定金具９を用意
し、図２（ｂ）のようにソケット７に抵抗体８を接続
し、そして抵抗体８の他端にケーブル固定金具９を鉛直
に固定する。このソケット７と抵抗体８とケーブル固定
金具９の接続されたものを、図２（ｃ）のようにプラス
チックで一体成形してプリモールド回路３を作る。そし
て図２（ｄ）のようにプリモールド回路３のケーブル固
定金具９に給電ケーブル４を挿入貫通させて、プリモー
ルド回路３の複数個を給電ケーブル４で連結させる。こ
の状態を図２（ｅ）に示した。給電ケーブル４は直径
0.5〜 3.0ｍｍの銅、黄銅、、ステンレス等の金属棒か
らなっている。

【００１１】一方、図３に示すような、別に作ったプリ
モールド回路３を装着する装着溝６を有する板棒状の中
間絶縁体５を作る。装着溝６は中間絶縁体５の少なくと
も片面に、例えば図３のように2 面に形成される。プリ
モールド回路３を2 列に装着した中間絶縁体５は図１
（ｂ）に示されている。中間絶縁体５の構造はプリモー
ルド回路３の構造やイオナイザーの構造、或いは全体の
デザインから定まってくるもので一定の形状に限定され
るものではない。プリモールド回路３を保持するもので
あればよい。こうして、中間絶縁体５にプリモールド回
路３を装着したもの全体を、絶縁材料で一体成形して外
函１を形成する。次いでプリモールド回路３の先端にあ
るソケット７に放電針２を装着してイオナイザーを製造
した。このイオナイザーの斜視図は図１（ａ）にまた断
面構造は図４に示した。

【００１２】このイオナイザーの給電ケーブル４に直流
高電圧を印荷し、常用± 7ｋｖより徐々に昇電印荷しピ
ーク値±30ｋｖを継続したが、給電ケーブル４間の絶縁
破壊は全くなく、従来使用されてきた同種の装置と同等
であった。

【００１３】

【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
のイオナイザーは、組立て工程の簡素化、組立て作業に
よる精度、品質の維持管理、生産性に優れた信頼性の高
いものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（ａ）は本発明のイオナイザーの斜視図、
図１（ｂ）は中間絶縁体にプリモールド回路を装着した
内部構造を示す斜視図、図１（ｃ）はプリモールド回路
を示す斜視図である。

【図２】図２（ａ）〜（ｅ）はイオナイザーに用いるプ
リモールド回路の組立てを示す斜視図である。

【図３】図３はイオナイザーに用いる中間絶縁体の要部
斜視図である。

【図４】図４は図１（ａ）に示した本発明のイオナイザ
ーの横断面図である。

【符号の説明】

１ 外函 ２ 放電針 ３ プリモールド回路 ４ 給電ケーブル ５ 中間絶縁体 ６ 装着溝 ７ ソケット ８ 抵抗体 ９ ケーブル固定金具

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 用松 東京都千代田区飯田橋４丁目５番７号ヒュ ーグルエレクトロニクス株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 放電針に高電圧を印加し、コロナ放電を
   発生させ空気中の気体分子を電離させるイオナイザーで
   あって、放電針を保持するソケットに抵抗体の一端を接
   続し、該抵抗体の他端にケーブル固定金具を接続したも
   のを、プラスチックで成形して一体化したプリモールド
   回路の複数個と、前記した複数のプリモールド回路が少
   なくとも1 列に間隔をおいて装着される中間絶縁体と、
   前記したプリモールド回路のケーブル固定金具に挿入さ
   れて複数のプリモールド回路を連結固定した給電ケーブ
   ルとを、給電ケーブルの外部接続部分を除いて絶縁材料
   で一体に成形し、前記ソケットに放電針を装着してなる
   ことを特徴とするイオナイザー。
2. 【請求項２】 給電ケーブルが直径 0.5〜 3.0ｍｍの
   銅、黄銅、ステンレスである請求項１記載のイオナイザ
   ー。