JPH1055113A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1055113A
JPH1055113A JP21128096A JP21128096A JPH1055113A JP H1055113 A JPH1055113 A JP H1055113A JP 21128096 A JP21128096 A JP 21128096A JP 21128096 A JP21128096 A JP 21128096A JP H1055113 A JPH1055113 A JP H1055113A
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JP
Japan
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image
carrier
image forming
electrostatic latent
developing
Prior art date
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Pending
Application number
JP21128096A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Oda
康弘 織田
Kazuhiko Yanagida
和彦 柳田
Ishi Kin
石 金
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】文字画像を高画質で再現することができ、か
つ、キャリアオーバやブラシマークを発生することなく
中間調画像を高画質で再現することのできる画像形成装
置を提供することを目的とする。 【解決手段】300線/インチ以上の高線数のスクリー
ン構造を採用することにより文字画像を高画質で再現す
ると共に、磁性粒子から成るキャリアコアの表面にコー
ト層が被覆されて成る104 V/cmの電界における磁
気ブラシの形態での動的電気抵抗Rd1 (Ω・cm)が
101 <Rd1 <109 の範囲内であるキャリアを用い
て現像を行うことによりキャリアオーバやブラシマーク
の発生を抑制して中間調画像を高画質で再現する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像をディジタル信
号として扱うディジタルプリンタ及びディジタル複写機
などに用いられる中間調画像を形成する画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式のディジタル画像形成装置
では、文字データや画像データに基づくオン/オフの2
値情報が感光体上のあらかじめ決められた場所に2次元
情報として記録される。この方式を用いて中間調画像を
記録する場合、従来から網点構造や万線構造を用いた面
積変調法がよく利用されている。これらの方法はアルゴ
リズムも比較的簡易であり、また低コストであるため、
多くのディジタルプリンタやディジタル複写機に採用さ
れている。
【0003】また、電子写真方式を利用した多階調を再
現する画像形成装置、特にカラー画像形成装置において
は、現像方式として、現像剤抵抗1010Ω・cm以上
の、キャリアとトナーより成る二成分現像剤を用いた二
成分磁気ブラシ現像方式が、安定した帯電性能などの点
から広く利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子写真技術及
び現像技術を用いて中間調画像を記録する場合、一般
に、低濃度部から高濃度部まで、光ビームスポット径を
一定とし、かつスクリーン線数も一定として画像形成が
行われる。階調再現のための網点構造や万線構造におけ
るスクリーン線数としては、低い線数の方が階調のダイ
ミックレンジを広くとれるため、200線/インチ程度
の比較的低線数のスクリーン線数が用いられている。し
かし、低いスクリーン線数で画像を構成する場合、階調
特性は優れるものの、中間調画像の中に混在する文字画
像や細線は画像構造が認識されやすいため再現性がわる
く、画像全体として低画質化するという欠点がある。ま
た、カラー画像形成装置の場合、装置の振動、プリンタ
の走査むら、紙送りの位置ずれ、速度むらなどにより画
素が位置ずれを起こし2次色、3次色の色相変化や帯状
のむらなどを生じることがある。それを抑制するため
に、各色毎にハーフトーンスクリーンの画像形成角を異
ならせて画像形成することが行われることが多いが、各
色画像を形成する各々のスクリーン線数が低いと、モア
レまたはビートと称する画像構造の低周波のうなりが生
じ著しく画質を劣化させることがある。
【0005】図10(a)は、画像形成角の異なる万線
構造において発生する2次色モアレの一例を示す模式図
であり、(b)は、(a)に示した万線構造のスクリー
ン線数を変更することによりモアレが抑制される例を示
す模式図であり、図11は、画像の空間周波数に対する
人間の視覚特性(VTF)を示すグラフである。図10
(a)に示すように、垂直200線万線と、画像形成角
−63.4°の200線万線とで構成される万線構造に
おいて、水平方向に100線のモアレが発生している。
図10(b)に示すように、スクリーン線数を300線
とすることにより、水平方向のモアレは150線とな
る。図11に示すように、画像の空間周波数に対する人
間の視覚特性(VTF:Visual Transfe
rFunction)は、画像の空間周波数が低い間、
すなわち、約4サイクル/mm(約100線/インチ)
程度までは十分認識されるが、画像の空間周波数が増加
するにつれてVTFは低下し、約6サイクル/mm(1
50線/インチ)程度になると認識はされるものの、気
にならないレベルとなる。
【0006】一方、文字画像や細線を高画質で再現でき
るよう、300線/インチ以上のスクリーン線数で中間
調画像を記録しようとする場合、露光プロファイルのコ
ントラストを向上させるために光ビームスポット径を十
分小さくしても、現像の追従性が悪くなり、その結果ノ
イズが増加し、また、環境変化に対する階調再現性・色
再現性の安定性が低下するという問題がある。その理由
については以下のように説明される。
【0007】従来から、2成分磁気ブラシ現像では、磁
気ブラシを構成する現像剤の電気特性、特に導電性(抵
抗率)が現像特性に大きな影響を及ぼすことが知られて
いる。例えば、絶縁性現像剤を用いた磁気ブラシ現像で
は、現像空間に形成される電界がエッジ部に対して回り
込み(いわゆるエッジ効果)を起こす。このエッジ効果
により、線画像や網点画像の場合、エッジ部が誇張して
表現されるため再現性に優れるとして歓迎されることも
あるが、その反面、大面積画像の再現性が劣ることが知
られている。一方、導電性現像剤を用いた磁気ブラシ現
像は大面積画像の再現性に優れている。これらのことか
ら、デジタル電子写真方式を用いた画像形成装置、特に
多階調の再現を必要とするデジタルカラー電子写真方式
の画像形成装置においては、中間調を再現するための網
点、万線などのスクリーン構造の現像性に優れた、比較
的絶縁性に近い現像剤を使用して画像形成が行われてい
る。しかし、現像剤が絶縁性に近いと、感光体と現像ロ
ールとの間に形成される現像空間中の等価的な現像電極
の位置が現像ロールに近付き、静電潜像を担持している
感光体から遠ざかる。このため、静電潜像の空間周波数
が高いと現像追従性が劣化し、高い空間周波数の静電潜
像を再現できなくなる。また、現像空間中の等価的な現
像電極位置が、近似的に現像ロール上にあるため、感光
体−現像ロール間距離(DRS:Drum/Roll
Space)の変動に敏感に反応して現像特性を変動さ
せやすい。このようなわけで上述の問題が生じる。
【0008】一方、このような問題に対して、現像剤の
抵抗率の低い導電性現像剤を用いれば、上記の等価的な
現像電極の位置は感光体に近寄り、その結果、高い空間
周波数の静電潜像に対しても良好な現像追従性を保つこ
とができる。しかし、導電性現像剤は、キャリヤの感光
体への移行(キャリアオーバ)や、バイアスリークによ
る感光体潜像の破壊に起因するブラシマークが発生しや
すくなるという欠点を有している。これらの点を改善し
て、二つの相反する特性を満足する導電性磁気ブラシを
得る方法として、特公平7−120086号公報には、
比較的抵抗の低いキャリアコアに高抵抗の樹脂をコーテ
ィングして現像剤を形成することにより、低電界では高
抵抗であるが、ある電界で抵抗が急激に低下し、高電界
では低抵抗となる特性を持つ現像剤を用いた現像方法が
開示されている。こうすることにより良好な黒ベタ印字
が行われ、非潜像部でのキャリアオーバも発生しない旨
が記載されている。また、特開平6−161157号公
報には、キャリアコアの上にコート層を被覆して形成し
たキャリヤの抵抗とキャリアコアの抵抗との比を所定の
抵抗値に規定することにより、解像度、ベタ画像濃度及
び細線再現性のすべてを同時に満足させ得る方法が開示
されている。しかしながら、カラー画像をはじめとする
最近の高画質化への厳しい要求からすると、このような
現像剤を用いても、導電性磁気ブラシに関連する画像欠
陥、すなわちキャリヤオーバや、バイアスリークによる
感光体潜像の破壊に起因するブラシマークなどに対して
は、未だ十分な解決策とはなり得ないのが実情である。
特に、高画質化のためにキャリヤの平均粒径を50μm
以下に細粒化した現像剤の場合、キャリヤの低抵抗化に
起因するキャリヤオーバやブラシマークの問題が新たに
発生する。
【0009】黒トナーのみを用いて白黒画像を形成する
場合は、上記のような問題があってもその程度が軽微で
あれば官能的な画質評価の上で大きな影響を及ぼすこと
はないが、有彩色トナーを重ね合わせてカラー画像を形
成する際は致命的な欠点となる。なぜなら、白黒画像で
はこの種の問題は微視的な濃度変化としてとらえられる
にとどまるが、カラー画像の場合は、微視的な色相の変
化としてとらえられ、色の違うノイズが階調画像の中に
存在することとなり、官能的な画質評価には悪影響を及
ぼすこととなる。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑み、文字画像を
高画質で再現することができ、かつ、キャリアオーバや
ブラシマークを発生することなく中間調画像を高画質で
再現することのできる画像形成装置を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明の画像形成装置は、静電潜像を担持して所定の方向
に移動する感光体と、その感光体を帯電した後感光体上
に画像情報に応じてオンオフ変調された光ビームを、所
定の主走査方向に繰り返し主走査すると共に、その光ビ
ームもしくは感光体を上記主走査方向に交わる所定の副
走査方向に相対移動させることにより感光体上に静電潜
像を形成する静電潜像形成手段と、所定の現像位置にお
いて上記感光体に対向して配備された、トナー及び磁性
キャリアより成る二成分系現像剤を担持し現像位置にお
いて上記感光体の移動方向と同一方向に移動する円筒状
の現像剤担持体及び現像剤担持体の内側に配備した磁石
とを有し、現像剤担持体と上記感光体との間に現像バイ
アスを印加すると共に、現像剤担持体上に上記磁石の磁
力によって形成された磁気ブラシ状の現像剤から現像剤
が担持するトナーを上記感光体上の静電潜像に供給する
ことにより静電潜像を現像して上記感光体上に顕像を形
成する現像手段とを備えた画像形成装置において、上記
静電潜像形成手段が、上記感光体上に空間周波数300
線/インチ以上のスクリーン構造の静電潜像を形成する
スクリーン形成手段とを含むものであり、上記現像手段
が、磁性粒子から成るキャリアコアの表面にコート層が
被覆されて成る104 V/cmの電界における磁気ブラ
シの形態での動的電気抵抗Rd 1 (Ω・cm)が101
<Rd1 <109 の範囲内であるキャリアを用いて現像
を行うものであることを特徴とする。
【0012】ここで、上記現像手段が、磁性粒子から成
るキャリアコアの表面に電気抵抗が103 Ω・cm以上
であるコート層が被覆されて成るキャリアを用いて現像
を行うものであることが好ましい。また、上記現像手段
が、104 V/cmの電界における磁気ブラシの形態で
の動的電気抵抗が100 Ω・cm以下である磁性粒子か
ら成るキャリアコアを用い該キャリアコアの表面に所定
のコート層を被覆して成るキャリアを用いて現像を行う
ものであることも好ましい。
【0013】さらに、上記静電潜像形成手段が、上記光
ビームの主走査方向のスポット径をDb、主走査方向の
画素ピッチをDsとした時、Db/Dsの値が1/2以
下に設定された光ビームを用いて上記感光体上を主走査
するものであることも好ましい態様の一つである。ま
た、上記現像手段が、複数色のトナーの中のいずれの色
のトナーでも現像を行うことが可能なものであり、上記
スクリーン形成手段が、色毎に異なる所定の画像形成角
を有する画像を形成するよう構成されているものであっ
てもよい。
【0014】上記静電潜像形成手段では、結像光学系な
どを用いることにより感光媒体上に所定サイズの光ビー
ムスポットが形成される。図1は、光ビームのスポット
径と画素間距離との比と、露光エネルギプロファイルと
の関係を示すグラフである。図1(a)、図1(b)、
及び図1(c)には、主走査方向に隣り合う画素間のピ
ッチDs(mm)と光ビームのスポット径Db(mm)
の比をDb/Ds=Dとした時、スポット径Dbを一定
とし、画素ピッチDsを64μm、128μm、192
μmとすることによりDの値をそれぞれ1、1/2、1
/3に変えた場合の感光体上の露光エネルギプロファイ
ルが示されている。入力画像面積率はそれぞれ10%,
20%,50%の3種類に設定されている。
【0015】図1よりわかるように、Dの値を1から1
/2へ、1/2から1/3へと小さくしていくにつれて
露光エネルギプロファイルのコントラストが増加する。
図2は、感光体の光電位応答特性及びバイアス設定を示
すグラフである。図3は、光ビームのスポット径と画素
間距離との比と、感光体の表面電位プロファイルとの関
係を示すグラフである。
【0016】図3には、図2に示す光電位減衰特性を有
する感光体ドラムを、図1に示した露光エネルギプロフ
ァイルで入力画像面積率50%の露光を行った場合の、
Dの値の変化による感光体の表面電位プロファイルを計
算で求めた結果が示されている。計算方法は、”Pro
ceedings IS&T’s 9th Inter
national Congress on Adva
nces in Non−Impact Printi
ng Technologies,Vol.9,p97
〜p100,1993”に記載されている方法による。
【0017】図3よりわかるように、Dの値を大きくす
るにつれて露光エネルギプロファイルのコントラストが
低下し、それに伴い静電潜像の表面電位プロファイルの
コントラストも低下する。ある空間周波数の画像構造を
有するハーフトーンスクリーンによって階調画像を形成
するためには、先ずその空間周波数の静電潜像がコント
ラストを保持して形成されている必要があり、そのため
には、Dの値を少なくとも1/2以下にすることが望ま
しい。なお、本発明において、光ビームの主走査方向の
スポット径は、光ビームのエネルギ密度が最大値の1/
2 =13.5%となる位置におけるスポット径を意味
する。
【0018】また、従来から知られているように、画質
を設計する上で低濃度部の再現性が重要であり、最近の
DTPの発展などから特にハイライト再現に対する要求
が強いので、少なくともパルス幅10%は再現する必要
がある。しかし、低濃度になるに従い、形成される静電
潜像のコントラストが低下するため、前述のように、従
来から用いられている比較的高抵抗の1010Ω・cm以
上の現像剤を用いた場合は現像の追従性はさらに劣化す
る。すなわち、文字画像の画質レベルとして許容できる
画素密度300dpi(ドット/インチ)の画像形成装
置を前提とした場合、静電潜像でのコントラストをより
向上させる必要があり、少なくともDの値を1/3以下
にすることが必要となる。このことは、光ビームの主走
査方向のスポット径はおよそ30μm以下であることに
相当し実質的に実現困難である。これに対し比較的低抵
抗な現像剤を用いた場合は、前述の原理により現像の追
従性が改善され主走査方向のスポット径は40μm程度
であっても良好に階調再現することができる。
【0019】なお、上記説明において、階調画像とは、
少なくとも50階調以上の階調再現が行われる画像を意
味する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。図4は、本発明の画像形成装置の一実施形態
を内蔵したカラー複写機の概略構成図である。原稿読取
り部10の上部に下向きに原稿がセットされ、その原稿
に記録された画像が原稿読取り部10により光電的に読
み取られて画像信号が生成される。
【0021】光ビーム走査部20は、画像信号に基づい
てオン、オフ変調された光ビームを生成し、その光ビー
ム25を、矢印A方向に回転する感光体ドラム1上に、
その感光体ドラム1の回転方向A(副走査方向)に垂直
な主走査方向、すなわちこの図4の紙面に垂直な方向に
繰返し走査する。感光体ドラム1は、静電潜像形成用帯
電器2により一様に帯電された後、光ビーム走査部20
からの光ビーム25により主走査方向に繰返し走査され
る。その光ビーム25は、光ビームパルス幅変調回路3
0で画像信号に応じてオン、オフ変調されたものであ
り、この光ビーム25により感光体ドラム1が露光され
感光体ドラム1上に静電潜像が形成される。感光体ドラ
ム1上に形成された静電潜像は、回転現像器3に対向し
た現像位置に移動する。回転現像器3は、イエロー、シ
アン、マゼンタ、黒色のトナーをそれぞれ有する4台の
現像器により構成されている。各現像器は、2成分磁気
ブラシ現像を用いた反転現像方式を採用している。トナ
ーの平均粒径は7μmのものが用いられる。この回転現
像器3は各色に対応した静電潜像を現像する度に回転
し、その色に対応したトナーでその静電潜像を現像す
る。この時、現像に用いられている現像ロール71には
バイアス電圧が印加され、静電潜像の背景部へのトナー
付着を抑制する。
【0022】現像により得られたトナー像は、感光体ド
ラム1の回転により、転写ドラム4に対向した転写位置
に至る。転写ドラム4には、用紙トレイ11から所定の
用紙搬送経路12を経由して搬送されてきた記録用紙
(図示せず)が、用紙吸着用帯電器4aの作用により転
写ドラム4の外周に吸着され、転写ドラム4の矢印B方
向への回転に伴って感光体ドラム1と対向した転写位置
に搬送されてきており、感光体ドラム1上に形成された
トナー像は、転写位置において、転写帯電器4bの作用
により、転写ドラム4の外周に吸着された記録用紙上に
静電転写される。
【0023】転写後の感光体ドラム1は、クリーナ5に
より残存するトナーの除去が行なわれ、前露光器6によ
り光が照射されて除電され、再び、静電潜像形成用帯電
器2により、次の静電潜像形成のための帯電が行なわれ
る。一方、転写ドラム4には、感光体ドラム1にイエロ
ー、シアン、マゼンタ、黒の各色のトナー像が順次形成
される間、一枚の記録用紙が吸着され転写ドラム4の回
転に伴って回転しており、各色のトナー像が転写位置に
到達するのと同期して転写ドラム4に吸着された記録用
紙も転写位置に搬送され、その一枚の記録用紙上に各色
のトナー像が順次重なるように転写される。
【0024】転写ドラム4に吸着された記録用紙上にイ
エロー、シアン、マゼンタ、黒の4色のトナー像の転写
が終了すると、その転写ドラム4に吸着された記録用紙
は、剥離用帯電器4cにより転写ドラム4との静電的な
吸着力が除去され、剥離爪4eにより転写ドラム4上か
ら剥離されて定着器9で定着され、さらに装置外部に搬
出される。一方、記録用紙が剥離された転写ドラム4は
除電用帯電器4dで除電され、再度画像形成を行なう時
は、上記と同様にして、次の記録用紙が吸着される。
【0025】なお、この画像形成装置における静電潜像
形成用帯電器2、クリーナ5、前露光器6、光ビーム走
査部20、光ビームパルス幅変調回路30などは本発明
にいう静電潜像形成手段に相当し、また、光ビームパル
ス幅変調回路30は本発明にいうスクリーン形成手段に
相当する。また、回転現像器3は本発明にいう現像手段
に相当する。
【0026】図5は、光ビーム走査部の構成図である。
半導体レーザ21からは、光ビームパルス幅変調回路3
0によりオン、オフ制御されたレーザビームが射出さ
れ、そのレーザビームはコリメータレンズ22によりコ
リメートされ、矢印方向に回転するポリゴンミラー23
により繰り返し反射偏向され、さらに、感光体ドラム1
上でのスポット径調整のためのfθレンズ24を経由
し、画像情報を担持した光ビーム25として、感光体ド
ラム1上を、主走査方向(図5の上下方向)に繰り返し
走査する。光ビーム25による各走査の開始時点は、走
査開始信号生成用光センサ26によりセンスされ、各走
査の開始を表わすSOS(Start Of Sca
n)信号として内部に取り込まれる。
【0027】図6は、光ビームパルス幅変調回路のブロ
ック図である。中間調を生成するために光ビームをオン
オフする光ビームパルス幅変調装置30は、図6に示す
ように、三角波発振器31、波形選択回路33、比較回
路32、D/A変換器34により構成される。三角波発
振器31は、図示のような、相互に繰り返し周波数が異
なる二種類の三角波を発生し波形選択回路33に入力す
る。波形選択回路33では、中間調画像と文字画像(二
値画像)とを判別する判別信号に基づいて、中間調画像
の場合は繰り返し周波数の低い三角波、文字画像の場合
は繰返し周波数の高い三角波が選択され、選択された三
角波が比較回路32に伝達される。一方、原稿読取り部
10における原稿上の画像読取りにより得られた画像信
号(ディジタル信号)はD/A変換器34に入力されて
アナログ信号に変換され、比較回路32に入力される。
比較回路32では、アナログ画像信号のレベルと三角波
のレベルとを比較し、アナログ画像信号のレベルに応じ
たパルス幅の二値信号に変換される。この二値信号は、
図8に示す半導体レーザ21に入力され、その半導体レ
ーザ21から、その二値信号に応じてオン、オフを繰り
返すレーザビームが射出される。
【0028】図7は、光ビームパルス幅変調回路の別の
構成例を示すブロック図である。このパルス幅変調装置
30’は、色毎に異なる所定の画像形成角を有する画像
を形成するものであり、図7に示すように、図6のパル
ス幅変調装置30に、遅延回路35、遅延選択回路3
6、タイミング信号発生回路37などを付加したもので
ある。タイミング信号発生回路37は、図示しない基準
クロック信号及び色信号に基づき、例えば、2倍周期に
カウントダウンしてパターン信号クロックを生成し遅延
選択回路36に出力する。遅延選択回路36は、色信号
に基づき、タイミング信号発生回路37で生成されたパ
ターン信号クロックを選択し、選択したパターン信号ク
ロックを遅延回路35に出力する。遅延回路35は、色
信号がどの走査ラインを通過するかにより遅延時間を決
定し、各走査ラインに対し、周期が等しく遅延時間の異
なるパターン信号クロックを出力する。例えば、第1ラ
イン目のパターン信号クロックより、第2,3,4ライ
ン目のパターン信号クロックを、それぞれ1/4クロッ
ク、2/4クロック、3/4クロック分だけ遅延させる
ことにより、−63.4°の画像形成角を形成すること
ができる。
【0029】図8は、図4に示す回転現像器を構成する
4台の現像器のうちの1台分の現像器の構成図である。
この現像器は固定磁石76a,76b,・・・,76e
とその周りを回転するシリンダ77からなる現像ロール
71が現像容器72内にあって、現像ロール71の表面
にトナーとキャリアが混合された現像剤が現像ロール7
1の磁気力によって吸引されて磁気ブラシとなり、矢印
B方向に回転するシリンダ77に従い搬送される。磁気
ブラシは、現像容器72の開口部において、静電潜像を
担持する感光体ドラム1と対向して摺擦し、現像が行わ
れる。現像が終了した現像剤はさらにシリンダ77の回
転方向下流に搬送される。固定磁石76b、76cは同
極であり、極間の磁気吸引力が零もしくは弱くなってお
り、現像剤はその位置で現像ロール71から離れ、スク
リューオーガ73,74により搬送・撹拌される。スク
リューオーガ73,74は、現像容器72内で、図8の
紙面に垂直な、互いに反対の方向に現像剤を搬送し、そ
の間にトナーが補給され、隔壁79の端部に形成された
開口部(図示せず)で現像剤を相互に受け渡す。固定磁
石76cは新しい現像剤を吸引し、その吸引した現像剤
を、シリンダ77の回転によって搬送するが、現像剤規
制部材75によって、磁気ブラシ状の現像剤層は一定の
厚さに規制される。また、現像ロール71にはバイアス
電源78により直流重畳交流バイアス電圧が供給される
ようになっている。
【0030】
【実施例】以下に、上記の実施形態の装置を使用して行
った実施例を比較例と共に説明する。ここでは、先ずキ
ャリアについて説明する。本実施例に用いたキャリア
は、104 V/cmの電界における磁気ブラシの形態で
の動的電気抵抗Rd1 (Ω・cm)が101 <Rd1
109 の範囲内であるキャリアである。さらに、この低
抵抗のキャリアコアの表面に中抵抗、すなわち電気抵抗
が103 Ω・cm以上のコート層が被覆されて成るキャ
リアであることが好ましい。このような構成のキャリア
を用いることにより、ブラシマークやキャリアオーバな
どの画像欠陥の防止と、高線数での階調再現とを両立さ
せることができる。この理由について次のように説明す
ることができる。すなわち、キャリアコアの抵抗をでき
るだけ下げるのは、キャリア全体の抵抗を下げるための
みならず、キャリア内部での分極を促進し、そのために
現像電極と感光体ドラムの間の現像電界が強められ、高
線数で低濃度の静電潜像であってもトナーの移行が十分
に行われて良好な階調画像を得るためである。ただし、
いくらキャリアコア抵抗が低くてもコート層の抵抗が高
過ぎるとキャリア全体の抵抗も高くなり、良好な高線数
の階調画像は得られない。一方、感光体ドラム上の静電
潜像電荷や現像ロールから注入される電荷は主にキャリ
ア表面を流れていくために、コート層の抵抗が低すぎる
とブラシマークやキャリアオーバといった画像欠陥を起
こしやすくなる。
【0031】低抵抗のキャリアコアとしては、公知の鉄
粉、フェライト、マグネタイトなどを使用することがで
きる。例えば、鉄粉の場合には、微量元素の存在量や鉄
粉表面の酸化処理の程度などを調整することによりキャ
リア抵抗を制御することができる。フェライトの場合に
は、金属酸化物の配合比や造粒後の熱処理条件などを調
整することによりキャリア抵抗を制御することができ
る。これら原料や製造条件の異なるキャリアは種々の磁
性材料メーカにより製造され市販されている。
【0032】本発明の画像形成装置に好適に使用される
キャリアコアは、104 V/cmの電界における磁気ブ
ラシの形態での動的電気抵抗が100 Ω・cm以下であ
る磁性粒子から成るものである。104 V/cmの電界
は実機での現像電界に近い電界であり、その電界におけ
る電気抵抗が上記のように規定される。キャリアの抵抗
は、現像ロールと平板電極の間にキャリアを充填して磁
気ブラシを形成し、電圧を印加した時に流れる電流から
求める。この時の印加電界Eと抵抗ρの間には一般に、
logρ Eなる関係があることが知られている
(例:「Japanese Journal of A
pplied Physics 19巻、12号、24
13頁」)。本発明のキャリア、特にキャリアコアの抵
抗測定の場合には、抵抗が低すぎるため103 V/cm
以上の高電界では測定できないことがある。こういう場
合には上記関係式から104 V/cmの電界まで外挿す
ることによって求めることができる。
【0033】キャリア粒径については、キャリアの体積
平均粒径が10μm以下では現像装置からの現像剤の飛
び散りが発生し、キャリアの体積平均粒径が100μm
以上では十分な画像濃度を得ることができない。従っ
て、キャリア粒径としては10〜100μmとすること
が望ましく、さらに、20〜80μmであることが好ま
しい。
【0034】キャリアコア上に形成するコート層として
は、例えば、樹脂に導電粉を添加したものが用いられ
る。コート層に用いられる樹脂としては、ポリオレフィ
ン系樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ
ビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばポリスチレ
ン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニル
アセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリ
ビニルエーテル及びポリビニルケトン、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、オ
ルガノシロキサン結合から成るストレートシリコン樹脂
又はその変性品、フッ素樹脂、例えばポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリエステル、
ポリウレタン、ポリカーボネート、アミノ樹脂、例えば
尿素−ホルムアルデヒド樹脂、エポキシ樹脂などがあげ
られる。これらは単独で使用してもよく、複数の樹脂を
混合して使用してもよい。コート層の厚さは0.1〜5
μm、好ましくは、0.5〜3μmである。
【0035】コート層に添加する導電粉としては、カー
ボンブラック、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化スズ、酸化
鉄、チタンブラックなどがあげられる。導電粉の含有量
はコート層の電気抵抗が103 Ω・cm以上となるよう
に決められるが、一般的には4〜30vol%である。
コート層の抵抗はITO導電ガラス基板の上にアプリケ
ータなどを用いて厚さ数μm程度のコート膜を形成し、
この上に金電極を蒸着で形成して電流−電圧特性から求
める。本来はコート膜の抵抗もキャリアと同様に104
V/cmの電界での値で規定されるべきであるが、厚さ
が極めて薄いために測定できないことがあるので、その
場合は便宜上102 V/cmの電界での抵抗値で規定す
る。
【0036】以上の構成により、実用的な露光ビームに
よって300線/インチ以上のスクリーン線数を維持し
たまま、ノイズを抑制し、しかも環境変化による現像剤
帯電特性の変化やDRSの変動に対して安定した階調再
現性を有する画像形成装置、特にカラー画像形成に適し
た画像形成装置を実現することができる。次に、本実施
例及び比較例に用いたキャリアの調製方法について説明
する。
【0037】 (キャリアA) マグネタイト(MX030A、平均粒径50μm、富士電気化学社製) 100重量部 トルエン 13.5重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 1.8重量部 カーボンブラック(VXC72、キャボット社製) 0.3重量部 マグネタイトを除く上記成分をサンドミルにて1時間分
散してコート層形成用溶液を作製した。次にこのコート
層形成用溶液とマグネタイトを真空脱気型ニーダに入れ
て、温度60°Cで減圧しながら20分撹拌してコート
層を形成し、キャリアAを得た。コート層の厚さは0.
8μmであった。このキャリアを走査型電子顕微鏡で観
察したところ、露出面が無く均一にコーティングされて
いることが確認された。ITO導電ガラス基板上にアプ
リケータを用いてコート層形成用溶液を0.8μmの厚
さになるように塗布してコート膜を得た。
【0038】マグネタイトとキャリアAを磁気ブラシの
形で抵抗測定し、104 V/cmの電界まで外挿した時
の抵抗値Rd2 ,Rd1 はそれぞれ4×10-5Ω・c
m、1.8×108 Ω・cmであった。またコート膜の
抵抗値Rcは100V/cmの電界で3×105 Ω・c
mであった。 (キャリアB) フェライト(MF−35、平均粒径35μm、パウダーテック社製) 100重量部 トルエン 22重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 3重量部 カーボンブラック(モナーク880、キャボット社製) 0.8重量部 フェライトを除く上記成分をサンドミルにて1時間分散
してコート層形成用溶液を作製した。次にこのコート層
形成用溶液とフェライトを真空脱気型ニーダに入れて、
温度60°Cで減圧しながら20分撹拌してコート層を
形成し、キャリアBを得た。コート層の厚さは0.8μ
mであった。このキャリアを走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、露出面が無く均一にコーティングされている
ことが確認された。ITO導電ガラス基板上にアプリケ
ータを用いてコート層形成用溶液を0.8μmの厚さに
なるように塗布してコート膜を得た。
【0039】フェライトとキャリアBを磁気ブラシの形
で抵抗測定し、104 V/cmの電界まで外挿した時の
抵抗値Rd2 ,Rd1 はそれぞれ5×10-2Ω・cm、
4×107 Ω・cmであった。またコート膜の抵抗値R
cは100 V/cmの電界で2×103 Ω・cmであっ
た。 (キャリヤC) フェライト(C28−FB、平均粒径50μm、富士電気化学社製) 100重量部 トルエン 14重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 2重量部 酸化スズ(パストランTYPE−4、三井金属社製) 2重量部 フェライトを除く上記成分をサンドミルにて1時間分散
してコート層形成用溶液を作製した。次にこのコート層
形成用溶液とフェライトを真空脱気型ニーダに入れて、
温度60°Cで減圧しながら20分撹拌してコート層を
形成し、キャリアCを得た。コート層の厚さは0.8μ
mであった。このキャリアを走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、露出面が無く均一にコーティングされている
ことが確認された。ITO導電ガラス基板上にアプリケ
ータを用いてコート層形成用溶液を0.8μmの厚さに
なるように塗布してコート膜を得た。
【0040】フェライトとキャリアCを磁気ブラシの形
で抵抗測定し、104 V/cmの電界まで外挿した時の
抵抗値Rd2 ,Rd1 はそれぞれ1×10-5Ω・cm、
2×106 Ω・cmであった。またコート膜の抵抗値R
cは100V/cmの電界で6×104 Ω・cmであっ
た。 (キャリヤD) 鉄粉(TSV、平均粒径60μm、パウダーテック社製) 100重量部 トルエン 8重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 1重量部 カーボンブラック(VXC72、キャボット社製) 0.25重量部 鉄粉を除く上記成分をサンドミルにて1時間分散してコ
ート層形成用溶液を作製した。次にこのコート層形成用
溶液とフェライトを真空脱気型ニーダに入れて、温度6
0°Cで減圧しながら20分撹拌してコート層を形成
し、キャリアDを得た。コート層の厚さは0.8μmで
あった。このキャリアを走査型電子顕微鏡で観察したと
ころ、露出面が無く均一にコーティングされていること
が確認された。ITO導電ガラス基板上にアプリケータ
を用いてコート層形成用溶液を0.8μmの厚さになる
ように塗布してコート膜を得た。
【0041】鉄粉とキャリアDを磁気ブラシの形で抵抗
測定し、104 V/cmの電界まで外挿した時の抵抗値
Rd2 ,Rd1 はそれぞれ1×10-14Ω・cm、2×
10 3 Ω・cmであった。またコート膜の抵抗値Rcは
100V/cmの電界で8×103 Ω・cmであった。 (キャリヤE) フェライト(MX−030A、平均粒径50μm、富士電気化学社製) 100重量部 トルエン 14.5重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 2重量部 樹脂をトルエンに溶解させたコート層形成用溶液とフェ
ライトを真空脱気型ニーダに入れて、温度60°Cで減
圧しながら20分撹拌してコート層を形成し、キャリア
Eを得た。コート層の厚さは0.8μmであった。この
キャリアを走査型電子顕微鏡で観察したところ、露出面
が無く均一にコーティングされていることが確認され
た。ITO導電ガラス基板上にアプリケータを用いてコ
ート層形成用溶液を0.8μmの厚さになるように塗布
してコート膜を得た。
【0042】キャリアEを磁気ブラシの形で抵抗測定
し、104 V/cmの電界での抵抗値Rd1 は6.3×
1010Ω・cmであった。またコート膜の抵抗値Rcは
100V/cmの電界で1×1013Ω・cmであった。 (キャリヤF) フェライト(F−300、平均粒径50μm、パウダーテック社製) 100重量部 トルエン 12.3重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 1.7重量部 カーボンブラック(VXC72、キャボット社製) 0.6重量部 フェライトを除く上記成分をサンドミルにて1時間分散
してコート層形成用溶液を作製した。次にこのコート層
形成用溶液とフェライトを真空脱気型ニーダに入れて、
温度60°Cで減圧しながら20分撹拌してコート層を
形成し、キャリアFを得た。コート層の厚さは0.8μ
mであった。このキャリアを走査型電子顕微鏡で観察し
たところ、露出面が無く均一にコーティングされている
ことが確認された。ITO導電ガラス基板上にアプリケ
ータを用いてコート層形成用溶液を0.8μmの厚さに
なるように塗布してコート膜を得た。
【0043】フェライトとキャリアFを磁気ブラシの形
で抵抗測定したところ、104 V/cmの電界での抵抗
値Rd2 ,Rd1 はそれぞれ9.1×107 Ω・cm
(実測値)、1×102 Ω・cm(外挿値)であった。
またコート膜の抵抗値Rcは100V/cmの電界で3
×100 Ω・cmであった。 (キャリヤG) マグネタイト(TSM−300、平均粒径50μm、パウダーテック社製) 100重量部 トルエン 12.6重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 1.7重量部 カーボンブラック(VXC72、キャボット社製) 0.55重量部 マグネタイトを除く上記成分をサンドミルにて1時間分
散してコート層形成用溶液を作製した。次にこのコート
層形成用溶液とマグネタイトを真空脱気型ニーダに入れ
て、温度60°Cで減圧しながら20分撹拌してコート
層を形成し、キャリアGを得た。コート層の厚さは0.
8μmであった。このキャリアを走査型電子顕微鏡で観
察したところ、露出面が無く均一にコーティングされて
いることが確認された。ITO導電ガラス基板上にアプ
リケータを用いてコート層形成用溶液を0.8μmの厚
さになるように塗布してコート膜を得た。
【0044】マグネタイトとキャリアGを磁気ブラシの
形で抵抗測定し、104 V/cmの電界まで外挿した時
の抵抗値Rd2 ,Rd1 はそれぞれ3×101 Ω・c
m、8×104 Ω・cmであった。またコート膜の抵抗
値Rcは100V/cmの電界で1×100 Ω・cmで
あった。 (キャリアH) 鉄粉(TSV、平均粒径60μm、パウダーテック社製) 100重量部 トルエン 8重量部 スチレン−メタクリレート共重合体(共重合比20:80) 1重量部 カーボンブラック(VXC72、キャボット社製) 0.28重量部 鉄粉を除く上記成分をサンドミルにて1時間分散してコ
ート層形成用溶液を作製した。次にこのコート層形成用
溶液と鉄粉を真空脱気型ニーダに入れて、温度60°C
で減圧しながら20分撹拌してコート層を形成し、キャ
リアHを得た。コート層の厚さは0.8μmであった。
このキャリアを走査型電子顕微鏡で観察したところ、露
出面が無く均一にコーティングされていることが確認さ
れた。ITO導電ガラス基板上にアプリケータを用いて
コート層形成用溶液を0.8μmの厚さになるように塗
布してコート膜を得た。
【0045】キャリアHを磁気ブラシの形で抵抗測定
し、104 V/cmの電界まで外挿した時の抵抗値Rd
1 は2×100 Ω・cmであった。またコート膜の抵抗
値Rcは100V/cmの電界で5×101 Ω・cmで
あった。次に、本発明の実施例に用いたキャリアの抵抗
率測定方法について説明する。図9は、キャリアの抵抗
率測定装置の概要図である。
【0046】図9に示すように、内部に固定した磁石を
持つ回動自在なシリンダに間隔を空けてセルを対向さ
せ、高圧電源からシリンダに電圧を印加した時に流れる
電流値と、セルに対向する部分の現像剤層が占める体積
から抵抗率を算出した。ここで、セルの大きさはシリン
ダ軸方向に60mm、シリンダ周方向に5mm、また、
セルとシリンダの間隔は2.2mmとし、現像剤の層厚
は、現像剤がセルに当接し、しかもシリンダを回転させ
た時にセルとの間で現像剤詰まりが発生しないように調
節した。
【0047】また、本実施例には富士ゼロックス(株)
製AColor635用トナーを用い、感光体ドラムの
帯電電位は−650Vとした。また、DRSは0.5m
mに設定した。表1に前記の各キャリアを用いた実施例
及び比較例のハイライト画像再現性及び高濃度画像部に
おけるバイアスリークによる感光体潜像の破壊に起因す
るブラシマークの有無の評価結果を示す。なお、ハイラ
イト画像は画像信号10%、高濃度画像は画像信号10
0%とした。
【0048】
【表1】
【0049】光ビームの出力は、100%のパルス幅入
力信号を入力した場合、感光体ドラムの表面電位が−2
00Vになるように調整した。また、光ビームの主走査
方向のスポット径は42μmとし、スクリーン線数30
0線の垂直万線スクリーンを用いた。表1より明らかな
ように、キャリアの動的電気抵抗Rd1 が101 Ω・c
m以下の場合(比較例4:キャリヤH)はキャリヤの感
光体ドラムへの移行(キャリアオーバ)が発生し、著し
く画像が乱れることがわかる。また、キャリアの動的電
気抵抗Rd1 が109 Ω・cm以上の場合(比較例1:
キャリアE)は、画像信号10%のハイライト画像は再
現性よく画像形成されるものの、トナーの飛び散りが顕
著であり、粒状度が劣化することが判明した。また、キ
ャリアの動的電気抵抗Rd1 が101 Ω・cmより大き
くてもコート層抵抗Rcが103 Ω・cm未満の場合
(比較例2,3:キャリアF,G)は、高濃度画像部に
おいてブラシマークが発生することがわかる。これに対
して、実施例1〜4(キャリアA,B,C,D)では、
ハイライト画像再現性が良好であり、かつ、高濃度画像
部におけるブラシマークの発生も見られない。
【0050】表2に、前記の各キャリアを用い、DRS
を設定値0.5mmに対して±0.1mm変動させた場
合のハイライト画像の階調特性の変化についての評価結
果を示す。
【0051】
【表2】
【0052】階調特性の変化の評価基準としては、現像
開始ポイントの変化幅の測定値を用いた。表2より明ら
かなように、キャリアの動的電気抵抗Rd1 が109 Ω
・cmより大きい場合(比較例5:キャリアE)に、D
RS変動に対するハイライト画像の階調特性の変化が大
きく、現像器の製造、組立ての安定性にとって不利であ
ることがわかる。これに対して、実施例5〜8(キャリ
アA,B,C,D)は、DRS変動に対するハイライト
画像の階調特性の変化は小さく問題なかった。
【0053】表3には、キャリアA及びキャリアEを用
い、光ビームの主走査方向のスポット径を変化させた場
合のハイライト画像(画像信号10%)の再現性の評価
結果を示す。
【0054】
【表3】
【0055】表3より明らかなように、キャリアAを用
いて、光ビームの主走査方向のスポット径を42μm
(実施例1)とした場合は良好であるが、スポット径が
64μmの場合(比較例6)は、トナーの飛び散りが顕
著となり、また、トナーも現像されにくくなってくる。
また、キャリアEを用いた場合は、光ビームの主走査方
向のスポット径が42μm(比較例1)であってもハイ
ライト画像が再現されない。さらに、スポット径が64
μm(比較例7)になると、全く現像されなかった。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の画像形成
装置によれば、300線/インチ以上の高線数のスクリ
ーン構造を採用することにより文字画像を高画質で再現
することができ、キャリアの動的電気抵抗を適切な範囲
内にコントロールすることによりキャリアオーバやブラ
シマークの発生を抑制して優れた中間調画像を再現する
ことができ、しかも、環境変化による現像剤帯電特性の
変化やDRSの変動に対して安定した画像形成が可能な
画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光ビームのスポット径と画素間距離との比と、
露光エネルギプロファイルとの関係を示すグラフであ
る。
【図2】感光体の光電位応答特性及びバイアス設定を示
すグラフである。
【図3】光ビームのスポット径と画素間距離との比と、
感光体の表面電位プロファイルとの関係を示すグラフで
ある。
【図4】本発明の画像形成装置の一実施形態を内蔵した
カラー複写機の概略構成図である。
【図5】光ビーム走査部の構成図である。光ビーム走査
部を示す概略構成図である。
【図6】光ビームパルス幅変調回路のブロック図であ
る。
【図7】光ビームパルス幅変調回路の別の構成例を示す
ブロック図である。
【図8】図4に示す回転現像器を構成する4台の現像器
のうちの1台分の現像器の構成図である。
【図9】キャリアの抵抗率測定装置の概要図である。
【図10】(a)は、画像形成角の異なる万線構造にお
いて発生する2次色モアレの一例を示す模式図であり、
(b)は、(a)に示した万線構造のスクリーン線数を
変更することによりモアレが抑制される例を示す模式図
である。
【図11】画像の空間周波数に対する人間の視覚特性
(VTF)を示すグラフである。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 静電潜像形成用帯電器 3 回転現像器 4 転写ドラム 4a 用紙吸着用帯電器 4b 転写帯電器 4c 剥離用帯電器 4d 除電用帯電器 4e 剥離爪 5 クリーナ5 6 前露光器 9 定着器 10 原稿読取り部 11 用紙トレイ 12 用紙搬送経路 20 光ビーム走査部 21 半導体レーザ 22 コリメータレンズ 23 ポリゴンミラー 24 fθレンズ 25 光ビーム 26 走査開始信号生成用光センサ 30,30’ 光ビームパルス幅変調回路 31 三角波発振器 32 比較回路 33 波形選択回路 34 D/A変換器 35 遅延回路 36 遅延選択回路 37 タイミング信号発生回路 71 現像ロール 72 現像容器 73,74 スクリューオーガ 76a,76b,76c,76d,76e 固定磁石 77 シリンダ 78 バイアス電源 79 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/08 507 G03G 15/08 507L 9/10 351

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を担持して所定の方向に移動す
    る感光体と、 該感光体を帯電した後該感光体上に画像情報に応じてオ
    ンオフ変調された光ビームを、所定の主走査方向に繰り
    返し主走査すると共に、該光ビームもしくは該感光体を
    前記主走査方向に交わる所定の副走査方向に相対移動さ
    せることにより該感光体上に静電潜像を形成する静電潜
    像形成手段と、 所定の現像位置において前記感光体に対向して配備され
    た、トナー及び磁性キャリアより成る二成分系現像剤を
    担持し該現像位置において前記感光体の移動方向と同一
    方向に移動する円筒状の現像剤担持体及び該現像剤担持
    体の内側に配備した磁石とを有し、該現像剤担持体と前
    記感光体との間に現像バイアスを印加すると共に、該現
    像剤担持体上に前記磁石の磁力によって形成された磁気
    ブラシ状の現像剤から該現像剤が担持するトナーを前記
    感光体上の静電潜像に供給することにより該静電潜像を
    現像して前記感光体上に顕像を形成する現像手段とを備
    えた画像形成装置において、 前記静電潜像形成手段が、前記感光体上に空間周波数3
    00線/インチ以上のスクリーン構造の静電潜像を形成
    するスクリーン形成手段とを含むものであり、 前記現像手段が、磁性粒子から成るキャリアコアの表面
    にコート層が被覆されて成る104 V/cmの電界にお
    ける磁気ブラシの形態での動的電気抵抗Rd1(Ω・c
    m)が101 <Rd1 <109 の範囲内であるキャリア
    を用いて現像を行うものであることを特徴とする画像形
    成装置。
  2. 【請求項2】 前記現像手段が、磁性粒子から成るキャ
    リアコアの表面に電気抵抗が103 Ω・cm以上である
    コート層が被覆されて成るキャリアを用いて現像を行う
    ものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装
    置。
  3. 【請求項3】 前記現像手段が、104 V/cmの電界
    における磁気ブラシの形態での動的電気抵抗が100 Ω
    ・cm以下である磁性粒子から成るキャリアコアを用い
    該キャリアコアの表面に所定のコート層を被覆して成る
    キャリアを用いて現像を行うものであることを特徴とす
    る請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記静電潜像形成手段が、前記光ビーム
    の主走査方向のスポット径をDb、主走査方向の画素ピ
    ッチをDsとした時、Db/Dsの値が1/2以下に設
    定された光ビームを用いて前記感光体上を主走査するも
    のであることを特徴とする請求項1から3までのいずれ
    か1項記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記現像手段が、複数色のトナーの中の
    いずれの色のトナーでも現像を行うことが可能なもので
    あり、前記スクリーン形成手段が、色毎に異なる所定の
    画像形成角を有する画像を形成するよう構成されている
    ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記
    載の画像形成装置。
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