JPH1054628A - 冷凍装置の過熱度検出装置及びこの過熱度検出装置を用いた冷凍装置 - Google Patents

冷凍装置の過熱度検出装置及びこの過熱度検出装置を用いた冷凍装置

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JPH1054628A
JPH1054628A JP21085496A JP21085496A JPH1054628A JP H1054628 A JPH1054628 A JP H1054628A JP 21085496 A JP21085496 A JP 21085496A JP 21085496 A JP21085496 A JP 21085496A JP H1054628 A JPH1054628 A JP H1054628A
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JP
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superheat
degree
compressor
liquid
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JP21085496A
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English (en)
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Takeshi Ito
武司 伊藤
Yoshihiro Ito
喜啓 伊藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2600/00Control issues
    • F25B2600/21Refrigerant outlet evaporator temperature

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)
  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力センサーを用いずに温度センサーのみを
用いて、安定的に過熱度を検出でき、また、バイパスに
よる冷凍能力の損失がない冷凍装置の過熱度検出装置及
び該検出装置を用いた冷凍装置、及び2成分系共沸混合
冷媒を用いた冷凍装置の過熱度検出装置及びその検出装
置を用いた冷凍装置を提供すること。 【解決手段】 絞り部材4の直後に配設された液溜め1
1において検出された低圧側の飽和冷媒温度t4と吸入
管で検出された吸入ガス温度t1とから吸入ガスの過熱
度を検出する。2成分系非共沸混合冷媒の場合は、前記
4を低圧側の飽和液温度tslとして飽和圧力p1を求
め、該飽和圧力p1から低圧側の飽和蒸気温度tsgを算
出し、吸入ガスの過熱度SHを,SH=t1−tsgより
算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置の冷媒制
御に関し、特に、圧縮機吸入ガスの過熱度検出に関す
る。
【0002】
【従来の技術】冷凍装置の冷媒制御として圧縮機の吸入
ガスの過熱度を一定とするように絞り部材の開度を制御
する方法が一般に用いられる。ところで、この冷媒制御
に関し、過熱度検出方法としては、圧力センサーを用
い、圧縮機の吸入圧力を検出し、この吸入圧力から飽和
ガス温度を算出し、一方圧縮機の吸入管に設けられた温
度センサーにより吸入ガスの温度を検出し、該吸入ガス
の温度と前記飽和ガスの温度との差から吸入ガスの過熱
度を算出するものがあるが、圧力センサーは、コストが
かさむという問題があった。そこで、圧力センサーを用
いずに温度センサーのみを用いて吸入ガスの過熱度を算
出する方法が考えられている。図6にその一例を示す。
【0003】この図6において、101は圧縮機、10
2は四方弁、103は室外熱交換器、104は電動膨張
弁、106は受液器、105は室内熱交換器であって、
これら機器が順次接続され可逆式の冷媒回路が構成され
ている。そして、この可逆式の冷媒回路の受液器106
と吸い込み管との間にキャピラリーチューブ107aを
有する飽和温度検出用バイパス管107が配設され、該
バイパス管107のキャピラリーチューブ107aの後
流側に飽和温度検出用センサー108が配設され、ま
た、吸入管における四方弁102とバイパス管107の
接続点との間に吸入管温度検出用センサー109が配設
されている。そして、冷房運転時は、図示破線の如く圧
縮機101、四方弁102、室外熱交換器103、受液
器106、膨張弁104、室内熱交換器105、四方弁
102、圧縮機101の順に冷媒を流通循環させ、ま
た、暖房運転時は、図示実線の如く圧縮機101、四方
弁102、室内熱交換器105、膨張弁104、受液器
106、室外熱交換器103、四方弁102、圧縮機1
01の順に冷媒を流通循環させている。
【0004】また、上述の冷媒回路においては、受液器
106と圧縮機101の吸い込み管との間に設けられた
バイパス管107を介して液冷媒が吸い込み管に流通す
る。即ち、冷房運転時は受液器106内の高圧液冷媒が
キャピラリーチューブ107aで絞り膨張されて吸い込
み管へ、また、暖房運転時は低圧側となっている受液器
106の低圧側液冷媒がキャピラリーチューブ107a
で絞られて吸い込み管へ流通する。そして、バイパス管
107のキャピラリーチューブ107aの後流側に配設
された飽和温度検出用センサー108で低圧側冷媒の飽
和温度が検出される。また、圧縮機101の吸い込み管
の四方弁102とバイパス管107の接続点との間に配
設された吸入管温度検出用センサー109により圧縮機
の吸入ガス温度が検出される。そして、上記センサー1
08、109で検出された温度信号はコントローラ11
0に送信され、上記吸入ガス温度から前記低圧側冷媒の
飽和温度を引くことにより吸入ガスの過熱度が算出され
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、受液器106から吸い込み管に液冷媒がキャピラリ
ーチューブ107aを介しバイパスされるが、バイパス
される液冷媒量を多くすると、圧縮機101の吸い込み
側に液冷媒が流れて液圧縮を起こす虞れがある。また一
方、バイパスさせる液冷媒量を絞り過ぎると、バイパス
冷媒はセンサー108が配設された個所に流れるまでに
周囲空気等に加熱されて過熱状態なり、飽和温度を検出
できなくなる虞れがある。更に、上記従来の方法では、
運転条件の変動によりキャピラリーチューブを流通する
バイパス量が変動するため不安定である。 従って、上
記方法では、バイパスする液冷媒量を適量とすることは
困難であり、場合によっては液圧縮の虞れがあり、ま
た、バイパスされる分だけ冷凍能力が少なくなるという
問題がある。
【0006】更に上記従来の方法の場合は、暖房運転時
は、受液器106内が電動膨張弁104で絞り膨張され
た後の低圧の気液二相状態となっているため、キャピラ
リーチューブ107を通過する冷媒の量が冷房運転時に
比し著しく少量となる。従って、冷房運転時に適正な量
として設定された場合、暖房時は、運転条件の変動によ
る不安定要因等によりバイパスされる液圧縮量が極めて
不安定となり、実際上は低圧側の飽和温度は検出困難で
あって、吸入ガスの過熱度も計算困難である。また、上
記従来の方法では、近年大気汚染の問題から脚光を浴び
つつある代替フロンとしての非共沸混合冷媒、例えば、
R32とR234aとの混合冷媒を使用する場合の過熱
度の検出については何ら開示されていない。
【0007】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に鑑みなされたものであって、圧力センサーを
用いずに温度センサーのみを用いて、安定的に過熱度を
検出でき、また、バイパスによる冷凍能力の損失がない
冷凍装置の過熱度検出装置及び該検出装置を用いた冷凍
装置を提供することを目的とする。更には、2成分系共
沸混合冷媒を用いた冷凍装置の過熱度検出装置及びその
検出装置を用いた冷凍装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の発明は、絞り部材の直後に低圧冷
媒用液溜めを配設し、この液溜めに液冷媒温度センサー
を設け、更に、圧縮機の吸入管に吸入管温度センサーを
設け、前記液冷媒温度センサーにより検出された飽和冷
媒温度と前記吸入管温度センサーにより検出された冷媒
温度とから圧縮機の吸入ガスの過熱度を算出することを
特徴とするものである。
【0009】請求項2記載の発明は、室内熱交換器と室
外熱交換器との間に、逆止弁等の切り替え手段により冷
暖房時とも一方向となるように絞り部材と低圧冷媒用液
溜めとの直列回路を配設してリバースサイクル式冷媒回
路を構成し、また、前記液溜めに液冷媒温度センサーを
配設し、更に、圧縮機の吸入管に吸入管温度センサーを
配設するとともに、前記液冷媒温度センサーにより検出
された冷媒温度と前記吸入管温度センサーにより検出さ
れた冷媒温度とから圧縮機吸入ガスの過熱度を算出する
ことを特徴とするものである。
【0010】請求項3記載の発明は、前記リバースサイ
クル式冷媒回路が、室外熱交換器と室内熱交換器との間
に、4個の逆止弁によりブリッジ回路が構成され、該ブ
リッジ回路の対角となる位置に絞り部材、液溜めの直列
回路が配設されて構成されてなることを特徴とするもの
である。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1、2又は
3記載の過熱度検出装置を備え、更に、前記絞り部材を
電子膨張弁となすと共に、前記過熱度検出装置により検
出された過熱度に応じて、該電子膨張弁の開度を制御す
る如く構成してなることを特徴とするものである。
【0012】請求項5記載の発明は、前記圧縮機をイン
バータ式圧縮機とするとともに、前記過熱度検出装置に
より検出された過熱度に応じて、前記インバータ式圧縮
機の運転周波数を同時に制御してなることを特徴とする
ものである。
【0013】請求項6記載の発明は、2成分系非共沸混
合冷媒が充填された冷媒回路の絞り部材の直後に低圧冷
媒用液溜めを設け、該液溜めに液冷媒温度センサーを配
設するとともに、圧縮機の吸入管に吸入管温度センサー
を配設し、更に、冷媒回路内に充填された2成分系非共
沸混合冷媒の温度−圧力特性に基づき、前記液冷媒温度
センサーにより検出された冷媒温度を低圧側の飽和液温
度として低圧側の飽和圧力を求め、該飽和圧力から低圧
側の飽和蒸気温度を算出し、前記吸入管温度センサーに
より検出された冷媒温度と前記飽和蒸気温度との差を圧
縮機吸入ガスの過熱度として検出することを特徴とする
ものである。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項6記載の過
熱度検出装置を備え、該過熱度検出装置により検出され
た過熱度に応じて電子膨張弁の開度を制御することを特
徴とするものである。
【0015】請求項8記載の発明は、前記圧縮機をイン
バータ式圧縮機とするとともに、前記過熱度検出装置に
より検出された過熱度に応じて、前記インバータ式圧縮
機の運転周波数を同時に制御してなることを特徴とする
ものである。
【0016】請求項1の過熱度検出装置によれば、低圧
冷媒用の液溜めが絞り部材の直後に設けられているの
で、安定して気液2相状態が保持され、過熱度算出の基
礎になる冷媒温度が液冷媒温度センサーにより安定的に
検出される。また、冷媒回路中にバイパス管を設ける必
要がなく過熱度測定のために冷媒をバイパスさせないの
で、その分冷凍能力の損失が回避される。
【0017】また、請求項2及び3のように、室外熱交
換器と室内熱交換器との間に、逆止弁等の切り替え手段
により、冷房暖房何れの運転においても絞り部材、低圧
冷媒用液溜めの順に冷媒が流れる直列回路を構成するこ
とにより、冷媒暖房何れの運転においても安定的に過熱
度を検出できるリバースサイクル式冷凍装置の過熱度検
出装置を得ることができる。
【0018】また、請求項6の発明のように液冷媒温度
センサーで検出された冷媒温度を低圧側の飽和液温度と
し、該飽和液温度から低圧側の飽和圧力を算出し、更
に、該飽和圧力から低圧側の飽和蒸気温度を算出し、該
飽和蒸気温度と吸入管温度センサーにより検出された冷
媒温度との差を圧縮機吸入ガスの過熱度とすることによ
り2成分系非共沸混合冷媒が充填された冷凍装置の過熱
度検出装置として構成できる。
【0019】また、請求項4及び7の如く、上記過熱度
検出装置により検出された過熱度に基づき絞りとしての
電子膨張弁の開度を制御すれば、冷凍装置の冷媒制御が
適切に行われる。
【0020】また、請求項5及び8の如く、上記過熱度
検出装置により検出された過熱度に基づき、電子膨張弁
の開度及び圧縮機の吐出容量の制御を行えば、冷媒制御
のコントローラと圧縮機の吐出容量制御のコントローラ
との共用化によって装置の簡便化が行われる、また、冷
凍負荷に見合った経済的運転が適切に行われる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明をリバースサイクル
式冷凍装置に具体化した実施の形態を図1〜5に基づい
て詳細に説明する。図1に示すように、冷媒回路は、イ
ンバータ式圧縮機1、四方弁2、室外熱交換器3、4個
の逆止弁12〜15を切り替え手段として採用するブリ
ッジ回路、室内熱交換器5が順次接続され、更に、前記
ブリッジ回路の対角となる位置に、絞り部材としての電
子膨張弁4と低圧冷媒用液溜め11を順に接続した直列
回路が接続されて構成されている。また、該冷媒回路内
には、例えばR32とR134aとからなる2成分系混
合冷媒のような非共沸混合冷媒が充填されている。
【0022】そして、四方弁2の切り換えにより可逆に
冷媒流通方向が切り換えられて、冷暖房可能とされてい
る。即ち、冷媒が、冷房運転時には図示破線矢印の方向
に、即ちインバータ式圧縮機1、四方弁2、室外熱交換
器3、逆止弁12、電子膨張弁4、液溜め11、逆止弁
13、室内熱交換器5、四方弁2、インバータ式圧縮機
1と順次流通して循環し、暖房運転時には図示実線矢印
の方向に、即ちインバータ式圧縮機1、四方弁2、室内
熱交換器5、逆止弁14、電子膨張弁4、液溜め11、
逆止弁15、室外熱交換器3、四方弁2、インバータ式
圧縮機1と順次流通して循環するように冷媒回路が構成
されている。
【0023】そして、液溜め11の下方液冷媒貯留部分
の側壁には、低圧冷媒の飽和液温度検出用の液冷媒温度
センサー8が設けられ、また、インバータ式圧縮機1の
吸入管には吸入ガス温度検出用の吸入管温度センサー9
が設けられている。本実施の形態の冷媒として用いられ
ている非共沸混合冷媒は、図3に示されるように圧力一
定、濃度一定の場合において、飽和液温度と飽和蒸気温
度が異なり、また、冷媒回路中に液溜めを設けた場合
は、ガス冷媒の濃度と液冷媒の濃度が異なる。ところ
で、本実施の形態では、電子膨張弁4の直後に液溜め1
1が設けられているので、液溜め11内には冷房時、暖
房時共に絞り部材としての電子膨張弁通過後の飽和状態
の冷媒が入っており、飽和液線に近い湿り状態(気液二
相状態)となっている。従って、液冷媒温度センサー8
で検出した温度は飽和液温度に近似しており、これを飽
和液温度と見做すことができる。また、16は、本冷凍
装置のコントローラであって、液冷媒温度センサー8及
び吸入管温度センサー9からの温度信号により吸入ガス
の過熱度を算出し、該過熱度により電子膨張弁4の開度
制御及びインバータ式圧縮機1の回転数制御を行う。
【0024】上記冷媒回路を構成した冷凍装置の冷凍サ
イクルは、図2のモリエル線図(p−i線図)に表され
る。同図において、は圧縮機1入口(圧力p=p1
温度t=t1)、は圧縮機1出口、は電子膨張弁4
入口、は電子膨張弁4出口(p=p1、t=t4)であ
り、また、Aは低圧における飽和蒸気、Bは低圧におけ
る飽和液を示す。
【0025】図3は、上記冷凍サイクルにおける2成分
系混合冷媒の圧力一定、即ちp=p1における気液平衡
線図を表す。即ち、非共沸混合冷媒の飽和温度特性は、
圧力と濃度に関係するのみならず、飽和液温度と飽和蒸
気温度が異なる特性を有し、同図中に、冷媒回路に充填
された高沸点冷媒の濃度XをX=X1として、図2に対
応する点A及びBを、また、圧縮機1入口温度t1及び
絞り部材としての電子膨張弁4の出口温度t4を示す。
また、同図中において、tp SG(X) は飽和蒸気線(露点
特性線)を、また、tp SL(X) は飽和液線(沸点特性
線)を示す。t1は過熱状態であるから露点特性線tp SG
(X) の上方に位置し、また、点A,Bは露点特性線tP
SG上、沸点特性線tP SL上にくる。また、吸入ガスの過
熱度SHを SH=t1ーtsg 但し、tsg は濃度X1における飽
和蒸気温度 と定義すると、圧力p1と温度t1とを測定すれば、圧力
1における飽和蒸気の温度が求まり、SHは容易に求
まる。しかし、この圧力を直接測定しなくても、冷媒の
温度を測定することにより次のようにして求めることが
できる。
【0026】図4は、図3の特性線図を圧力を変化させ
た特性に拡張し、高沸点冷媒の濃度をX=X1一定とし
た場合の非共沸混合冷媒の圧力−温度特性図であって、
該図4において、Cは臨界点、tX SGは飽和蒸気線、tX
SLは飽和液線を夫々示す。44a〜44dは液冷媒温度
センサー8で検出した飽和冷媒温度から飽和蒸気の温度
を計算する方法を示したものである。即ち、図4におけ
る44aは、液冷媒温度センサー8で検出された飽和冷
媒温度(前記t4に同じ)であって、高沸点冷媒の濃度
XがX1のときの飽和液温度tslよりも若干高いが近似
していることから、この温度44aを高沸点冷媒の濃度
XがX1のときの飽和液温度tslと見做し、飽和液線上
の点44bと同一圧力p1を求め、該p1の飽和蒸気線上
の点44cから飽和蒸気温度44d(前記tsgに同じ)
を求めるものである。また、吸入管温度センサー9によ
り検出された冷媒温度は、非共沸混合冷媒の吸入ガス温
度、即ち前記t1を検出していることになる。従って、
前記過熱度計算式から過熱度が算出される。
【0027】また、上記演算を行うのはコントローラ1
6であって、該コントローラ16には、冷媒回路に充填
された非共沸混合冷媒の当該組成比に対する飽和液の圧
力−温度特性及び飽和蒸気の圧力−温度特性の様な圧力
−温度特性が記憶されるとともに、液冷媒温度センサー
8により検出された飽和冷媒温度44a(t4)から低
圧側の飽和圧力p1を計算する飽和圧力計算手段と、飽
和圧力p1から飽和蒸気温度44d(tsg)を算出する
飽和温度計算手段と、吸入管温度センサー9により検出
された吸入ガス温度t1及び前記飽和温度計算手段によ
り計算された飽和蒸気温度tsg から過熱度を計算する
過熱度計算手段とが具備されている。
【0028】図5は、前記コントローラ16における過
熱度の算出方法と、算出された過熱度に基づく冷凍装置
としての空気調和機の運転制御についてのフローチャー
トを示したものである。図3において、空気調和機を運
転開始すると制御が始まる(S1)、そして、低圧領域
にある液溜め11の飽和冷媒温度44a(t4)が液冷
媒温度センサー8により検出され、また、吸入ガス管の
冷媒温度t1が吸入管温度センサー9により検出されコ
ントローラ16に送信される(S2)。次に、前記液溜
め11の冷媒温度44a(t4)から高沸点冷媒の濃度
がX1のときの低圧圧力p1が算出され(S3)、次いで
同濃度のときの低圧冷媒の飽和蒸気温度tsgが算出され
(S4)、この飽和蒸気温度tsgと前記吸入管温度セン
サー9で検出された冷媒温度t1とから吸入ガスの過熱
度SHが算出される(S5)。そして、この吸入ガスの
過熱度SHが所定の設定幅内かどうか判断され(S
6)、設定幅外であれば絞り部材としての電子膨張弁4
の開度及びインバータ式圧縮機1の回転数が算出され設
定される(S7)。また、前記ステップS6において吸
入ガスの過熱度が設定幅内であれば制御終了となる(S
8)。
【0029】以上の如く、本実施の形態に係る冷凍装置
の過熱度検出装置は構成されているので、過熱度算出の
基礎となる冷媒温度t1,t4が安定的に検出される。ま
た、冷房、暖房両運転において、冷媒回路を循環する冷
媒をバイパスすることなく吸入ガスの過熱度が検出され
るので、無駄な能力損失も生じない。更に、冷媒回路内
に非共沸混合冷媒が使用されても、適正に冷媒の過熱度
が検出される。
【0030】また、本過熱度検出装置は、冷媒回路内に
共沸混合冷媒や単一の冷媒が使用される場合においても
使用可能である。即ち、この場合は、 飽和蒸気線(露
点特性線)tp SG(X)と飽和液線(沸点特性線)tp SL(X)
が等しくなり、即ち、飽和蒸気温度と飽和液温度が等
しくなり、且つ、濃度も関係なくなるので、前記低圧冷
媒用液溜め11における飽和冷媒温度44a(t4
は、44a(t4)=44d(tsg)となり、SH=t1
−tsg=t1−t4となるから前記過熱度算出式がそのま
ま適用可能である。また、図3におけるステップS3,
S4を省略して、SH=t1(吸入ガス温度)−t4(飽
和冷媒温度)として直ちに計算することも可能である。
何れにしても本過熱度検出装置は単一冷媒使用の冷凍装
置、共沸混合冷媒使用の冷凍装置及び非共沸混合冷媒使
用の冷凍装置に兼用できる。
【0031】また、前記実施の形態の冷凍装置では、前
記過熱度により電子膨張弁4の開度が制御されるので的
確に冷媒制御され、液圧縮を起こす虞れも無く、冷凍装
置は安全に運転される。また、冷凍装置は、冷凍負荷が
大きいと吸入ガスの過熱度が大となり、逆に冷凍負荷が
小さいと過熱度が小となる特性を有することを利用し
て、圧縮機1の吐出能力が制御されるので、冷凍負荷に
見合った吐出能力で運転可能となり、経済的冷凍運転が
可能となる。
【0032】また、上記実施の形態においては、図1の
如く四つの逆止弁12〜15を切換手段としてブリッジ
回路を構成し、その対角となる位置に、電子膨張弁4、
液溜め11を順に接続した直列回路を配設し、冷房、暖
房何れの運転時においても前記直列回路に冷媒を一方向
に流すように構成していたが、図6の如くこの切換手段
に代え、三方弁61および62を用い、冷房時は図示破
線の如く、また暖房時は図示実線の如く三方弁61、6
2をそれぞれ切り換えることにより、図1と同様に冷
房、暖房何れにおいても冷媒を一方向、即ち、電子膨張
弁4から液溜め11へと流す直列回路を構成することが
できる。また、図7の如く切換手段として四方弁71を
用い、冷房時は図示破線の如く、また、暖房時は図示実
線の如く四方弁71切り換えることにより、図6と同様
に冷房、暖房何れにおいても冷媒を一方向、即ち電子膨
張弁4から液溜め11へと流す直列回路を構成すること
もできる。また、特に図示はしないが、前記図1におけ
る4個の逆止弁12〜15に代え、4個の開閉弁を用い
て前記図1と同様の直列回路を構成することも可能であ
る。
【0033】
【発明の効果】請求項1乃至8記載の発明によれば、高
価な圧力センサーを用いずに安価な温度センサーのみ
で、圧縮機吸入ガスの過熱度を安定的に検出でき、ま
た、冷媒バイパスによる冷凍能力の損失がない。請求項
2乃至5記載の発明によれば、上記請求項1乃至8記載
の効果に加えて、冷房、暖房何れの運転においても圧縮
機吸入ガスの過熱度を安定的に検出でき、また、何れの
運転においても冷凍能力の損失がない。請求項3記載の
発明によれば、上記効果に加え、切り替え手段として逆
止弁のみで構成できるので、製造コストを安価にするこ
とができる。
【0034】請求項6乃至8記載の発明によれば、請求
項1乃至8の効果に加えて2成分系非共沸混合冷媒を充
填した冷凍装置の過熱度検出装置として対応できる。請
求項4又は7記載の発明によれば、当該請求項に対応す
る前記効果に加え、冷凍装置の冷媒制御が適切に行われ
る。請求項5又は8記載の発明によれば、当該請求項に
対応する前記効果に加え、冷媒制御と圧縮機の吐出容量
制御における制御装置が共用化され、また冷凍負荷に見
合った経済的運転が適切に行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる冷凍装置の冷媒
回路図。
【図2】 図1冷凍装置のモリエル線図。
【図3】 図1冷凍装置の2成分系非共沸混合冷媒の気
液平衡線図。
【図4】 図1冷凍装置の2成分系非共沸混合冷媒の圧
力−温度特性線図。
【図5】 図1冷凍装置の制御フローチャート。
【図6】 他の変形例を示す冷媒回路図。
【図7】 他の変形例を示す冷媒回路図。
【図8】 従来冷凍装置の冷媒回路図。
【符号の説明】
1…圧縮機、2…四方弁、3…室外熱交換器、4…電子
膨張弁、5…室内熱交換器、8…液冷媒温度センサー、
9…吸入管温度センサー、11…液溜め、12〜15…
逆止弁、16…コントローラ、61、62…三方弁、7
1…四方弁、t1…吸入管における冷媒温度、t4…液溜
めにおける冷媒温度、tsg…濃度X1における飽和液温
度、tsl…濃度X1における飽和蒸気温度。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絞り部材の直後に低圧冷媒用液溜めを配
    設し、この液溜めに液冷媒温度センサーを設け、更に、
    圧縮機の吸入管に吸入管温度センサーを設け、前記液冷
    媒温度センサーにより検出された飽和冷媒温度と前記吸
    入管温度センサーにより検出された冷媒温度とから圧縮
    機の吸入ガスの過熱度を算出することを特徴とする冷凍
    装置の過熱度検出装置。
  2. 【請求項2】 室内熱交換器と室外熱交換器との間に、
    逆止弁等の切り替え手段により冷暖房時とも一方向とな
    るように絞り部材と低圧冷媒用液溜めとの直列回路を配
    設してリバースサイクル式冷媒回路を構成し、また、前
    記液溜めに液冷媒温度センサーを配設し、更に、圧縮機
    の吸入管に吸入管温度センサーを配設するとともに、前
    記液冷媒温度センサーにより検出された冷媒温度と前記
    吸入管温度センサーにより検出された冷媒温度とから圧
    縮機吸入ガスの過熱度を算出することを特徴とするリバ
    ースサイクル式冷凍装置の過熱度検出装置。
  3. 【請求項3】 前記リバースサイクル式冷媒回路が、室
    外熱交換器と室内熱交換器との間に、4個の逆止弁によ
    りブリッジ回路が構成され、該ブリッジ回路の対角とな
    る位置に絞り部材、液溜めの直列回路が配設されて構成
    されてなることを特徴とする請求項2記載のリバースサ
    イクル式冷凍装置の過熱度検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載の過熱度検出装
    置を備え、更に、前記絞り部材を電子膨張弁となすと共
    に、前記過熱度検出装置により検出された過熱度に応じ
    て、該電子膨張弁の開度を制御する如く構成してなるこ
    とを特徴とする冷凍装置。
  5. 【請求項5】 前記圧縮機をインバータ式圧縮機とする
    とともに、前記過熱度検出装置により検出された過熱度
    に応じて、前記インバータ式圧縮機の運転周波数を同時
    に制御してなることを特徴とする請求項4記載の冷凍装
    置。
  6. 【請求項6】 2成分系非共沸混合冷媒が充填された冷
    媒回路の絞り部材の直後に低圧冷媒用液溜めを設け、該
    液溜めに液冷媒温度センサーを配設するとともに、圧縮
    機の吸入管に吸入管温度センサーを配設し、更に、冷媒
    回路内に充填された2成分系非共沸混合冷媒の温度−圧
    力特性に基づき、前記液冷媒温度センサーにより検出さ
    れた冷媒温度を低圧側の飽和液温度として低圧側の飽和
    圧力を求め、該飽和圧力から低圧側の飽和蒸気温度を算
    出し、前記吸入管温度センサーにより検出された冷媒温
    度と前記飽和蒸気温度との差を圧縮機吸入ガスの過熱度
    として検出することを特徴とする冷凍装置の過熱度検出
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の過熱度検出装置を備え、
    該過熱度検出装置により検出された過熱度に応じて電子
    膨張弁の開度を制御することを特徴とする冷凍装置。
  8. 【請求項8】 前記圧縮機をインバータ式圧縮機とする
    とともに、前記過熱度検出装置により検出された過熱度
    に応じて、前記インバータ式圧縮機の運転周波数を同時
    に制御してなることを特徴とする請求項7記載の冷凍装
    置。
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