JPH1053452A - コンクリート構造物に用いる防水接着材用粉体組成物 - Google Patents
コンクリート構造物に用いる防水接着材用粉体組成物Info
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Abstract
すぐれる塗膜を形成することのできる粉体組成物を提供
することを目的とする。 【解決手段】 オレフィン系エマルション粉末樹脂、硅
砂、水硬性粉粒体、遷移金属酸化物粉粒体の混合物、あ
るいはさらにこれにステアリン酸カリウムを加えた混合
物よりなり、加水混練によって再乳化して防水性、接着
性にすぐれた皮膜を形成することのできる防水接着材用
の粉体組成物。
Description
物に用いる防水接着材用粉体組成物に係り、水で練るだ
けで簡単に使用することのできる粉体組成物に関するも
のである。
して、従来簡易な方法としてモルタル防水工法が最も広
く知られている。これはセメントと砂の混合物にエマル
ション樹脂と水を加えて練り上げ、コンクリート躯体に
塗り付ける工法である。このようにして得られる簡易防
水層は、モルタルそのものが吸水する原因となっている
キャピラリー部分に樹脂粒子を閉じ込めているので、モ
ルタルに亀裂が生じなければ防水効果を発揮するのであ
る。
マルション樹脂の混合物は、セメントに対するエマルシ
ョン樹脂の添加量はセメント重量の10%程度であり、
両者の固形分対比、即ち樹脂固形分/セメント(P/
C)でみると、樹脂量はせいぜい数%にすぎない。
メント−樹脂混合物をコンクリート躯体等に使用した場
合、セメントの硬化時にエマルション樹脂粒子はキャピ
ラリー空間に押しやられ、コンクリート躯体表面に充分
な連続皮膜が得られず、コンクリート躯体との接着はセ
メントの硬化体が受け持つことになる。
ト躯体に亀裂等が発生した時に応力緩和を与えるものが
なく、従って防水層にも同程度の亀裂が生じ、防水層と
しての機能を発揮しなくなるという問題があった。
体に施工したときに連続皮膜を形成して防水層としての
機能を果たすとともに、この防水層がその上に施される
タイルやALC板等との接着材の役目をも具備する、し
かも水で練るだけで簡単に混練物として使用可能な粉体
組成物を提供することを目的とするものである。
求項1記載の発明は、オレフィン系エマルション粉末樹
脂、硅砂、水硬性粉粒体および遷移金属酸化物粉粒体の
混合物よりなり、加水混練により防水接着材として使用
しうる防水接着材用粉体組成物を特徴とするものであ
る。
ルション粉末樹脂、硅砂、水硬性粉粒体、遷移金属酸化
物粉粒体およびステアリン酸カリウムの混合物よりな
り、加水混練により防水接着材として使用しうる防水接
着材用粉体組成物を特徴とするものである。
オレフィン系エマルション粉末樹脂は酢酸基を親水基と
して含有するエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル−塩化ビニル三元共重合体、エチレン−酢
酸ビニル−アクリル三元共重合体、酢酸ビニル−アクリ
ル共重合体、酢酸ビニル−ベオバ共重合体、酢酸ビニル
−ベオバ−アクリル三元共重合体から選ばれた少なくと
も1種のオレフィン系エマルション樹脂を噴霧乾燥して
得ることを特徴とする。
脂中の酢酸ビニル含有量は50〜80重量%であること
が、得られた粉体組成物を水と混合して安定した分散性
混練物とするうえから好ましい。
くとも1種をオレフィン系エマルション粉末樹脂100
重量部に対して50〜200重量部用いることが好まし
い。
ドセメント、フライアッシュセメント、シリカセメン
ト、白色セメント、アルミナセメントのうち少なくとも
1種をオレフィン系エマルション粉末樹脂100重量部
に対して50〜200重量部用いることが好ましく、遷
移金属酸化物はZnO,TiO2 、Fe2 O3 、ZnC
rO4 、Fe3 O4 、Cr2 O3 から選ばれた少なくと
も1種で0.1〜0.2μm粒径の酸化物をオレフィン
系水溶性樹脂粉末100重量部に対して2〜10重量部
用いるものである。また、ステアリン酸カリウムは上記
水硬性粉粒体に対して0.5〜3重量%用いることが好
ましい。
物は、オレフィン系エマルション粉末樹脂、硅砂、水硬
性粉粒体および遷移金属酸化物粉粒体の混合物、あるい
はさらにこれらにステアリン酸カリウムを加えた混合物
よりなるものであり、オレフィン系エマルション粉末樹
脂(以下、これを単に粉末樹脂という)の重量とセメン
トの重量との比P/Cを50〜200%は成膜樹脂の比
重を1、セメントの比重を3とすれば、容積比では17
〜67%となり、セメントは粉末樹脂によって包み込ま
れた状態となっているので、この粉体組成物に水を加え
て混練物としてコンクリート躯体に塗工したとき樹脂の
連続皮膜として生成されるのである。そして、この粉体
組成物は上記の材料を常温、常圧下で粉体混合機を用い
て混合するだけで容易に得ることができる。
成し、かつ接着材の働きをするオレフィン系エマルショ
ン樹脂の粉末化は遠心噴霧乾燥機で噴霧乾燥することに
よって得ることができる。ここで肝要なことは、得られ
た粉末樹脂が水を加えることによって元の分散樹脂に戻
る再分散性粉末樹脂となることである。このためにはエ
マルション樹脂を構成するモノマー中に親水性モノマー
が必要である。
れる粉体組成物が連続した皮膜を形成するとともに接着
材としての機能も要求されることから、酢酸ビニルモノ
マーが最適である。従って、エマルション樹脂として
は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−塩化ビニル三元共重合体、エチレン−酢酸ビニル
−アクリル三元共重合体、酢酸ビニル−アクリル共重合
体、酢酸ビニル−ベオバ共重合体、酢酸ビニル−ベオバ
−アクリル三元共重合体などのオレフィン系エマルショ
ン樹脂が適当である。また、これらオレフィン系エマル
ション樹脂における酢酸ビニルの含有量は50〜80重
量%が好ましい。なお、上記のベオバは9〜11個の炭
素原子を有するα−位で分岐したカルボン酸のビニルエ
ステルのシエル化学の商品名である。
の材料について説明すると、硅砂はこの粉体組成物に水
を加えた混練物を塗工して所定の厚さとする場合に、塗
り重ねるのではなく、一度の塗工で目的の厚みが得られ
るようにするための塗り厚調整材として用いるものであ
る。従って、水を加えた混練物を塗工する目的、用途に
に応じて4〜8号の粒度分布の硅砂を粉末樹脂100重
量部に対して50〜200重量部の範囲内で使用すれば
よい。
を塗工して防水並びに接着にすぐれた効果を発揮する皮
膜を早期に得られるようにするために、その中に含まれ
ている水を蒸発以外の方法で除去するべく、水を結晶水
として取り込むことのできる材料として使用するもので
ある。一般に溶剤系樹脂であれ、水系樹脂であれ、一度
に多量の塗材を塗工すれば、大気と接触する表面は樹脂
の皮張りを起こして溶媒の蒸発を抑え、内部の乾燥を著
しく遅らせる。しかしながら、この発明では溶媒は水で
あるから、水硬性粉粒体が水を結晶水として混練物の系
から除去するので乾燥を早めることができる。
ント、フライアッシュセメント、シリカセメント、白色
セメント、アルミナセメントなどがあり、粉末樹脂10
0重量部に対して50〜200重量部用いられる。
加えて混練物としたときに、この混練物に粘さをつけ
て、立面に塗工する際の垂れ防止とモルタルの細孔を埋
める目的をもって用いるもので、アルカリ骨材反応の原
因とされる活性シリカ、K2 O,Na2 Oなどを全く含
まない粒径0.1〜0.2μmの酸化物を粉末樹脂10
0重量部に対して2〜10重量部用いることが好まし
い。
化物としては、ZnO,TiO2 、Fe2 O3 、ZnC
rO4 、Fe3 O4 、Cr2 O3 が挙げられる。
を塗工した場合、水硬性粉粒体中のフリーライムや硬化
反応過程で発生する水酸化カルシウムが水中あるいは空
気中の炭酸ガスと反応して炭酸カルシウムとなり、いわ
ゆる白華のトラブルが生じることが多い。従って、白華
が問題になる部位、例えば外装タイルの目地などに適用
する塗材にはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸ア
ルミニウムなどが併用され、その撥水性を利用して、乾
燥塗材中への水の侵入を防ぐことで白華トラブルを防止
している。しかしながら、ステアリン酸カルシウムやス
テアリン酸アルミニウムは疎水性が強すぎて塗材へ混練
時に均一に混ざりにくいという問題がある。
装タイルを施工する場合にこの発明の粉体組成物の加水
混練物を防水剤かつ接着剤として用いるに当たっては、
オレフィン系エマルション粉末樹脂、硅砂、水硬性粉粒
体および遷移金属酸化物粉粒体の混合物よりなるこの発
明の粉体組成物に、さらに水硬性粉粒体の使用量に対し
て0.5〜3重量%のステアリン酸カリウムを添加して
おくことが好ましい。ステアリン酸カリウムは上記のよ
うな少量であれば、混練物中で一部水に溶け(溶解度
0.5g・・・25℃、水100g)、残りは水に細か
く分散し、取り扱いが容易で比較的短時間に水硬性粉粒
体から出てくるカルシウムイオンがカリウムと置き代わ
り撥水性のあるステアリン酸カルシウムが生じ、乾燥塗
材中への水の侵入を防ぐことができる。従って、この発
明の粉体組成物の加水混練物を仕上げ層として用いる場
合には、ステアリン酸カリウムの添加が必要であり、こ
れを用いて外装タイルを接着施工するならばタイルの目
地処理を省略することも可能である。
ンクリートの上に防水施工を行い、その上へモルタル仕
上げやシンダーコンクリートを打ってからタイルを貼り
付けているので、その作業は工数が多くて煩雑である
が、この発明の粉体組成物の加水混練物は、セメント系
硬化体(コンクリート、モルタル)や陶磁器に対する接
着性が良好で、且つその乾燥皮膜は防水性に優れている
ため、コンクリート上にこの混練物を金鏝で適度な厚み
に塗工し、タイルを圧着貼りするだけでその工程を非常
に簡略化することができ最適である。
は、コンクリート構築物の外装仕上げの下地処理剤とし
ても使用することができる。打継ぎ部の薄塗り補強材と
しての使用もでき、全面に薄く塗工しておけば化粧塗装
材のシーラー処理が省くこともでき、且つ簡易化粧仕上
げを防水化粧仕上げとすることもできる。
に塗工しておくことにより地下水の侵入を防ぐことがで
きる。さらに、斜面屋根のルーフィング防水の下地処理
として使用すれば、極めて信頼性の高い防水工法が確立
できるなど、この発明の粉体組成物の加水混練物は広範
な用途に適しているのである。
る。 実施例1.(水硬性粉粒体の併用試験) 酢酸ビニル−ベオバ共重合体エマルションを噴霧乾燥し
て得た粉末樹脂(ヘキスト社製、モビニールDM−20
0)と水硬性粉粒体としてポルトランドセメント、そし
てポルトランドセメント粒径に近い平均粒径約30μの
炭酸カルシウム、粉末消泡剤(サンノブコ社製、ディフ
ォーマー15P)をそれぞれ表1の処方(重量部)で配
合し、充分に混合して粉体組成物とした後、水を加えて
撹拌混合して混練物を得た。なお、上記配合において、
炭酸カルシウムは混練物を1.6mmの乾燥塗膜厚とし
て3.5時間、5.5時間の乾燥で得られるようにする
ためにポルトランドセメントの最も多い(5)の配合の
50部に合わせるべく使用した。また、表1中のC/P
は粉末樹脂に対する水硬性粉粒体の使用重量比である。
水硬性粉粒体の併用効果を調べた。即ち、離型紙上に2
0×15×0.2cmの型枠を置き、この型枠内に各混
練物を乾燥後の厚みが1.6mmとなるように金鏝で塗
り付けた。そして、24〜25℃、相対湿度55〜60
%の室内に静置して乾燥を行った。
内の塗膜を離型紙毎15×0.8cmの大きさに切り取
ってからカッター刃で塗膜をそぎ取った。次いで、そぎ
取った塗膜を巻いて試験管に入れ、この試験管内に半分
の水を加えて約30回強く振盪してから残りの水を加え
て15分間静置したのち、試験管内の水の濁り具合を観
察することで水硬性粉粒体の使用効果を確認した。その
結果は、表1から明らかなように粉末樹脂に対する水硬
性粉粒体の使用重量比C/Pが50〜200%の範囲内
であれば白濁がなく、水硬性粉粒体が混練物中で粉体樹
脂とよく混合されていて塗膜の形成に大きく寄与してい
ることが認められた。
ン共重合エマルション(住友化学工業社製、スミカフレ
ックス400)、ポルトランドセメント、5号硅砂と6
号硅砂を1:1に混合した混合硅砂、遷移金属酸化物粉
末(Fe3 O4粉末、バイエル社製、バイフェロックス
ブラック318)、粉末消泡剤、糊剤メチルセルロース
を用いて、表2に示す(a)および(b)の配合で粉体
を充分混合した後、水を加えて混練物を調製した。な
お、(b)は現行使用されている防水モルタルの配合で
ある。そして、これらの混練物を直径15cm,厚さ4
cmの円板状モルタル上に2mm厚さに塗工し、20
℃、65%RHで14日間気乾養生させて試験体(a)
および(b)を各3個作った。
いてJIS A 1404の建築用セメント防水剤の透
水試験法に準拠して加圧透水試験を以下のようにして行
った。即ち、上記作成した試験体の上下両面の中央に、
径5cmの透水円孔をもつ厚さ1cmのゴムパッキンを
当て、2mm厚さの混練物塗工面を上方にしてモルタル
透水試験装置(図示せず)に均一に締めつけてセットし
た後、該装置の上方から1kgf/cm2 の水圧を1時
間かけることで行った。
を取り出し直ちに重量を測定し、予め測定しておいた試
験体の試験前の重量との差によって防水性の判定を行っ
た。その結果は表3に示す通りであり、本発明の粉体組
成物の加水混練物を塗膜とした試験体(a)では加圧透
水試験による重量増加が僅か0.1〜0.3gの範囲で
あり、塗膜が防水性を有することが認められた。しかも
この結果は上記の試験でかけた水圧1kgf/cm2 、
1時間がJIS A 1404にて規定する外壁モルタ
ル用の場合の水圧0.1kgf/cm2 、1時間に比べ
て苛酷な条件であることを勘案するならば、充分な防水
性を示すものと言えるのである。
合よりなる加水混練物を塗膜として有する試験体におい
ては、上記と同じ条件での加圧透水試験を開始して5分
後、あるいは10分後に装置外への漏水が認められ、試
験を完遂できなかった。
較としてタイルセメント(日本化成社製、タイルセメン
トT−2)100重量部に水22重量部を加えて混練し
た市販タイルセメント混練物(c)を接着材として用
い、正方形状のコンクリート歩道板上に混練物を5mm
厚さに塗り付け、その上に幅9mm,深さ2.5mmの
裏足を2筋有する4×4cmの磁器タイルを圧着させて
から20℃、65%RHの条件で1週間気乾養生して
(a)、(c)の混練物よりなる接着性試験用の試験体
を各5個用意した。
すもので、Mがコンクリート歩道板Cの上に塗り付けた
混練物(a)の塗膜であり、Tはこの塗膜Mに圧着した
4×4cm形状の磁器タイルであって、1は磁器タイル
Tに形成されている裏足である。
試験について述べると、図1(b)に示すように磁器タ
イルTの4×4cmの形状に合わせて、塗膜Mにその厚
さよりやや深く溝2を切り込み、磁器タイルTの上に接
着力試験機(佐久間工機社製、Bタイプ)の鉄製アタッ
チメント3の4×4cm底面をエポキシ系接着剤4にて
固着するようにして取り付けた。
れているクランプ金具5でアタッチメント3を垂直方向
に引っ張り上げることによって塗膜Mがコンクリート歩
道板Cから剥がれる瞬間の接着強度を測定した。その結
果は表4に示した。
定について試験体が本実施例品(a)−1の場合につい
て説明すると、(a)−1では引き剥がし時に315k
gf/4×4cm2 の強度を記録したときに、T/M、
即ち磁器タイルTと塗膜Mの界面で60%、塗膜M内で
40%の破断が見られたということである。因みにC内
とはコンクリート歩道板C内での破断を指している。
被着体であるコンクリート歩道板の表層強度にはバラツ
キがあると考えられるので、両者の平均接着強度には差
がないと判断される。比較品は何れも殆どがT/MとM
内での破断である。
おいては、ややバラツキは見られるものの、相対的にT
/MやM内での破断率は比較品より低く、比較品ではコ
ンクリート歩道板C内の破断が僅か1個(c)−5に1
0%が記録されているにすぎない。コンクリートの表面
強度が比較例程度であったとすれば、少なくとも接着強
度はそれ以上出ていたと思われる。比較例の如く、いわ
ゆるタイルセメント(モルタル)では磁器タイルとの接
着界面にモルタルの残着が残らない状態で(タイル面が
ツルツルとした裸のままで)とれることがしばしば起こ
るので、外装タイルには必ず深くて面積の広い裏足をつ
け、物理的に剥落せずに残るように工夫されている。本
実施例品は外装タイル面への残着量が多く、外装タイル
の接着材として信頼性が高い。
トランドセメント100部、混合硅砂(5号硅砂と6号
硅砂の1:1混合物)200部、粉末消泡剤ディフォー
マー15Pを0.5部、メチルセルロース0.5部、ク
ロムオキサイドグリーン(顔料)5部、ステアリン酸カ
リウム1.0部、ナフタレンスルフォン酸ソーダとホル
マリン縮合物よりなる顔料とセメントの分散剤(三洋化
成工業社製、イオネットD−2)0.5部の粉体を充分
に混合したのち、水70部を加えて混合して混練物
(d)を得た。また、上記配合からステアリン酸カリウ
ムを除いて混練物(e)を調製した。
れぞれ120×60×0.5cmのスレート板に金鏝で
2mm厚さに塗り付けた後、24〜25℃、55〜60
%RHの実験室内の壁面に、床面に対して垂直になるよ
うに取付け、半日後から1日1回塗面の下半分に刷毛に
て充分水濡らしを行い、2週間後乾燥塗面の上下を観察
したところ、ステアリン酸カリウムを含有している混練
物(d)の塗面は全体が鮮明なグリーン色を呈してい
た。これに対して、ステアリン酸カリウムを用いていな
い混練物(e)の塗面は水濡らしを繰り返した下半分は
炭酸カルシウムの発生で白ボケした暗色のグリーン色を
呈していた。
成物は水で混練するだけで容易に再乳化して防水性、接
着性にすぐれた樹脂皮膜を形成するものであり、コンク
リート構造物上への防水剤あるいはその上へのタイルや
ALCの接着剤として、さらにはコンクリート地下構築
物表面の防水剤として簡単に用いることができる。
膜の接着強度試験の態様を示す説明図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 オレフィン系エマルション粉末樹脂、硅
砂、水硬性粉粒体および遷移金属酸化物粉粒体の混合物
よりなり、加水混練により防水接着材として使用するこ
とを特徴とする防水接着材用粉体組成物。 - 【請求項2】 オレフィン系エマルション粉末樹脂、硅
砂、水硬性粉粒体、遷移金属酸化物粉粒体およびステア
リン酸カリウムの混合物よりなり、加水混練により防水
接着材として使用することを特徴とする防水接着材用粉
体組成物。 - 【請求項3】 オレフィン系エマルション粉末樹脂は酢
酸基を親水基として含有するエチレン−酢酸ビニル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル−塩化ビニル三元共重合
体、エチレン−酢酸ビニル−アクリル三元共重合体、酢
酸ビニル−アクリル共重合体、酢酸ビニル−ベオバ共重
合体、酢酸ビニル−ベオバ−アクリル三元共重合体から
選ばれた少なくとも1種のオレフィン系エマルション樹
脂を噴霧乾燥して得ることを特徴とする請求項1または
2記載の防水接着材用粉体組成物。 - 【請求項4】 オレフィン系エマルション樹脂中の酢酸
ビニル含有量が50〜80重量%である請求項1または
2または3記載の防水接着材用粉体組成物。 - 【請求項5】 硅砂として4〜8号の硅砂の中から少な
くとも1種をオレフィン系エマルション粉末樹脂100
重量部に対して50〜200重量部用いることを特徴と
する請求項1または2記載の防水接着材用粉体組成物。 - 【請求項6】 水硬性粉粒体としてポルトランドセメン
ト、フライアッシュセメント、シリカセメント、白色セ
メント、アルミナセメントのうち少なくとも1種をオレ
フィン系エマルション粉末樹脂100重量部に対して5
0〜200重量部用いることを特徴とする請求項1また
は2記載の防水接着材用粉体組成物。 - 【請求項7】 遷移金属酸化物としてZnO,Ti
O2 、Fe2 O3 、ZnCrO4 、Fe3 O4 、Cr2
O3 から選ばれた少なくとも1種で0.1〜0.2μm
粒径の酸化物をオレフィン系エマルション粉末樹脂10
0重量部に対して2〜10重量部用いることを特徴とす
る請求項1または2記載の防水接着材用粉体組成物。 - 【請求項8】 ステアリン酸カリウムを水硬性粉粒体に
対して0.5〜3重量%用いることを特徴とする請求項
2記載の防水接着材用粉体組成物。
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---|---|---|---|
JP22320796A JP3281548B2 (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | コンクリート構造物に用いる防水接着材用粉体組成物 |
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KR100770289B1 (ko) | 2006-11-23 | 2007-10-25 | 주식회사 청림테크 | 콘크리트 구조물 보호용 도포재 |
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