JPH105342A - 経腹膜投薬用カテーテル及び投薬容器セット - Google Patents

経腹膜投薬用カテーテル及び投薬容器セット

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JPH105342A
JPH105342A JP8166985A JP16698596A JPH105342A JP H105342 A JPH105342 A JP H105342A JP 8166985 A JP8166985 A JP 8166985A JP 16698596 A JP16698596 A JP 16698596A JP H105342 A JPH105342 A JP H105342A
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Japan
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catheter
liquid
injection
dedicated
container
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JP8166985A
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Akira Sakai
旭 酒井
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A S A Sangyo Kk
A Sangyo Kk As
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A S A Sangyo Kk
A Sangyo Kk As
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感染の恐れがない経腹膜投薬用器具の提供。 【解決手段】 人体の腹腔内に留置する薬液注入専用流
路および排出専用流路を有する経腹膜投薬用カテーテル
の注入専用流路の薬液注排時に取りはずすコネクターよ
り腹腔側の位置に、半透膜から成る濾過部を有する経腹
膜投薬用カテーテル。薬剤容器と溶解液または希釈液容
器が予め滅菌状態で接続され、上記両容器間の流路が、
使用時に破壊し得る隔壁で分離されてなり、溶解液また
はその希釈液容器と滅菌状態で接続している手動送液ポ
ンプの流路に該溶解液又は希釈液と同じ液体が充填さ
れ、該ポンプの流出流路口に注入専用カテーテル入口と
接合するコネクタを有し、薬液と希釈液とを外気に曝さ
れることなく混合して溶解、希釈することができる経腹
膜投薬用薬液容器セット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薬液を患者の体内へ
投与するため、患者の腹腔内へ留置し、これを通じて体
外より薬剤を含む液体を注入するカテーテルの構造に関
する。また本発明は又上記カテーテルと接続して薬液を
患者の体内へ投与するための経腹膜投薬用薬液容器セッ
トの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人体への薬物の投薬方法として経
口、経腸、経皮、経鼻粘膜、経肺、皮下注射、筋肉注
射、静脈注射、点滴、動脈注射などの方法が用いられて
いる。これに対し、腹腔内投薬(経腹膜投薬)は極く限
られた場合にのみ用いられている。例えば、腎不全治療
用腹膜透析の際、感染により腹腔炎を発症した場合の抗
生物質の腹腔内投与、糖尿病合併症に対するインシュリ
ン投与などに見られる。また抗癌剤の投与にも稀に試み
られた例がある。
【0003】静脈注射は、経皮塗布のように、体内吸収
率が低い方法に比べると、100%体内に取り込まれ、
また経口投与のように胃酸や腸内細菌、酵素の影響を受
けず肝臓における分解作用も受けない利点がある。しか
し静脈注射は、一方で、注射直後に血中薬物濃度が急上
昇しこれが直ちに全身に伝わるため、副作用の強い薬剤
の場合は、目標とする患部以外に重篤な副作用を及ぼす
欠点がある。
【0004】従来この問題を軽減するため i)点滴 ii)携帯型インフューザー(注入装置) iii)体内埋込み型インフューザー iv)徐放性製剤 v)ハイドレーション(リンゲル又は生理食塩水の大量
点滴) などが用いられる。上記の方法によっても、重篤な副作
用が顕著に認められた場合は、投薬を中止し、回復を待
つ消極的手段がとられている。
【0005】
【発明が解決すべき課題】図14は静脈注射及び経口投
与後の血中薬物濃度の経時変化を示す図である。静脈注
射では図14の曲線の如く、経口投与(曲線)に比
べて、薬物は急激に体内に吸収されるが、しばしば副作
用域まで血中薬物濃度が上昇し、これを避けようとする
と、有効域濃度の維持時間が十分とれない。薬効をあげ
ようとすると副作用が避けられない。点滴はこの問題を
部分的に軽減するが十分ではなく、また長時間の点滴
中、患者の行動が拘束され、更に静脈から液が漏れる
と、静脈炎を起こし、介護者の手指に触れると皮膚炎を
起こす。
【0006】これに対し、腹腔内投与法は、腹膜が内臓
臓器に近く、動脈を経て標的臓器へ到達する部分は肝臓
の分解作用も受けない。又、リンパ管吸収により、リン
パ腫などに直接伝えられる利点を有する。また投薬後、
液を体外に排出することができるので、希釈液を大量に
投与することができ、副作用が軽減される。しかし、こ
の腹腔内投与法は一方で、腹腔内へ体外より液体を注
入、排液する際、細菌が腹腔内へ侵入し、腹膜炎を発症
することが多く、従来、腹腔透析でも、未解決の課題と
して残されて来た。
【0007】この問題を解決するために、カテーテルの
流路にフィルターを設けて細菌やウイルスの通過を阻止
することが考えられるが、微細な小孔を持つフィルター
を取りつけた場合、排出の際にはフィルター部分で目詰
まりを起こし、排出が順調に行われなくなる。そこで、
注入専用流路と排出専用流路とに分離されたカテーテル
を用い、注入専用流路内に細菌やウイルスの通過を阻止
する半透膜からなる濾過部を設けることにより、細菌や
ウイルスが腹腔内に侵入するのを防止できることを見い
だし、また薬液と希釈液とを外気に曝されることなく混
合して、溶解、希釈することができるような、カテーテ
ルと接続して患者の体内へ投与するための経腹膜投薬用
薬液容器セットの構造を見いだした。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は人体の腹腔内に
留置する薬液注入専用流路および排出専用流路を有する
薬液用カテーテルの注入専用流路の薬液注排時に取りは
ずすコネクターより腹腔側の位置、例えば注入専用流路
の腹腔内出口に、半透膜から成る濾過部を有するカテー
テルである。
【0009】又、本発明は、薬剤容器とその溶解液また
は希釈液容器が予め滅菌状態で接続され、上記両容器間
の流路が、使用時に破壊し得る隔壁で分離されてなり、
溶解液または希釈液容器と滅菌状態で接続している手動
送液ポンプの流路に該溶解液又は希釈液と同じ液体が充
填され、該ポンプの流出流路口に注入専用カテーテル入
口と接合するコネクタを有し、薬液と希釈液とを外気に
曝されることなく混合して溶解、希釈することができる
経腹膜投薬用薬液容器セットである。
【0010】
【発明の実施形態】病原菌の侵入は前記したように注液
時に薬液と共に流入するケースが圧倒的に多い、このた
め、本発明ではカテーテルを薬液注入専用流路および排
出専用流路の1本ずつに分離し、薬液注入専用流路内に
中空糸状または、バルーン状等の半透膜から成る濾過部
を設ける。
【0011】本発明における腹腔内に留置するカテーテ
ルとしては薬液注入専用流路と排出専用流路に分離され
たカテーテルを用いる。従来用いられている単管のカテ
ーテルでは、注入と排出を同一の管で行うため、フィル
ターを取りつけると、排出の際に目詰まりを起こすの
で、好ましくない。
【0012】感染は主として薬液交換時にコネクターを
手で触ることにより起こるので、濾過部の取り付け位置
は、注入専用流路薬液交換時に取りはずすコネクターよ
り腹腔側とすることが必要である。
【0013】図1はその構造の理解を助けるための最も
簡単な図であり、薬液容器5から薬液を注入する注入専
用カテーテル1aと残液を残液バッグ6に排出する排出
専用カテーテル1bを腹腔2内に挿入し、注入専用カテ
ーテルの腹腔内開孔部3に、細菌およびウイルスが透過
し得ない半透膜4aを取りつける。このカテーテルに薬
液容器より薬液を注入すると、たとえ、細菌が侵入して
も腹膜表面に接触できない。
【0014】しかし図1のような2本のカテーテルを用
いて腹部に2ヶ所の穴を開けてカテーテルを通すことは
好ましくないので、図2のように体外部と腹腔内部では
注入専用カテーテル1aと排出専用カテーテル1bとが
分離されており、腹腔内の腹膜縫合カフ11と真皮縫合
カフ12の間の部分(皮下脂肪層13)では一体化し、
1本のカテーテル内に2本の空洞流路を有し、その断面
が14のように円形あるいは楕円形状の二重空洞(ダブ
ルルーメン)となっている二重管カテーテルの構造が好
ましい。
【0015】また別の構造として、図3に示すように、
カテーテルが同心円状円筒からなり外管は注入専用路1
a、内管は排出専用路1bとし、注入専用路の腹腔内部
に半透膜よりなるループ状中空糸4を接続したコネクタ
ーが外管とオス型メス型らせん形溝付きコネクター19
により連結されたカテーテルを用いることもできる。注
入専用路1aの体外部は2本のチューブ1a,1a’が
各々注液ポンプと接続し、必要に応じて、その流路にク
ランプ20を取り付け、液の流れを開閉できる構造のも
のとすることもできる。
【0016】カテーテルの薬液注入路出口にとりつける
半透膜は、細菌やウイルスの通過を阻止するためのもの
である。この半透膜の最大孔径は、細菌(100〜5,
000ナノメーター)、ウイルス(8〜250ナノメー
ター)の大きさを考慮し、安全を見て、5ナノメーター
以下とすることが好ましい。
【0017】このような半透膜は無菌水製造用に従来か
ら産業用に市販されているものを用いることができる。
これらは主として、中空糸状に成型されており、透水速
度が高い膜が利用できる。例えば限外濾過膜(UF膜)
として、多くの種類の膜が市販されている。
【0018】本発明における半透膜からなる濾過部は中
空糸状またはバルーン状のものを用いることができる
が、その形態は用途に応じて種々のものを選択すること
ができる。例えば図1に示したバルーン状半透膜(4
a)の他に、図4に示すように、注入専用流路の出口を
半透膜シートで塞いだもの(4b)、中空糸の先端を閉
塞し、注入した薬液は中空糸の細孔から腹腔内に滲出、
拡散させるタイプのもの(4c)、複数の中空糸先端が
接続しループ状となったもの(4d)等を例示すること
ができる。
【0019】これら半透膜の形状の選定基準は所望の透
液速度を満足する膜の孔径、開孔率、膜厚により、必要
面積が1cm2 程度ならシート状半透膜(4b)、10
cm2程度ならバルーン状半透膜(4a)、数百cm2
上なら中空糸状半透膜(4c)かループ中空糸状半透膜
(4d)で、中空糸の本数、内径、長さも、計算の上設
計する。カテーテル内径もこの中空糸外径、本数、充填
密度から規定される。なお、中空糸先端を閉じた馬の尻
尾状(4c)よりもループ状(4d)の方が尖鋭な先端
で腹膜を刺激しないので好ましい。なお、中空糸の長さ
は一様でなく、長短混ぜた方が、薬液の腹腔内へ均一に
拡散する目的にかなっている。
【0020】このような濾過部を設けることにより、腹
腔内への菌の侵入は防げるが、菌は注入専用流路内に生
存する可能性があるので、図4に示すように抗菌剤21
をこの流路内に加え腹腔内に留置することにより殺菌
し、菌の繁殖を抑制することができる。長時間効力のあ
る抗菌剤として銀微粒子が適している。
【0021】またこのような腹腔内の貯留液中で析出が
進行することを軽減するため、半透膜の表面を抗凝固剤
(図示せず)で覆う。抗凝固剤としてはヘパリン、ウロ
キナーゼ、デキストラン等が用いられる。
【0022】また濾過部を設ける位置は感染防止の目的
からして注入専用流路の薬液交換時に取りはずすコネク
ターより腹腔側の位置であれば、出口以外の位置でも良
い。例えば図5のように、前記コネクター22aと腹腔
部側の次のコネクター22bとの間の体外部に、半透膜
を有する無菌フィルター23を設けてもよい。またこの
位置の濾過部は注入専用流路に、万が一、埃や異物が混
入した場合の、透析膜の目詰りを起すことを防ぐ効果も
ある。なお体外部に設けたこのフィルターは定期的に病
院で交換する。
【0023】排出専用流路には、細菌が侵入する確率は
低く、また前記のとおり、ここに半透膜による濾過部を
設けると、貯留液中に析出した懸濁微粒子により目詰り
を起す恐れがあるので、通常は濾過部を取りつけない。
そうすると排出専用流路において体外へ出た排液の逆流
による感染の危険が生じるので、これが再び腹腔内へ逆
流しないよう、注入専用流路および排出専用流路の少く
とも一方、特に感染防止の点から、排出専用流路に図6
のように逆流防止弁24を取り付けるのが好ましい。
【0024】なお、この逆止弁は故障した場合、交換し
易いように排出専用流路の体外部出口に取りはずしので
きるコネクター22により、接続する。この出口は排出
終了後、キャップ35で密封する(図13)。
【0025】従来の方法では薬液の注入は、薬液バッグ
を患者の頭上に吊し、落差で注入する方法で充分可能で
あったが、本発明においては感染防止のため、注入専用
流路内に半透膜を設けるため、半透膜の抵抗により、従
来の自然落差方式では注液時間が長くなる恐れがある場
合に備え、図7、図8に示すような手動式送液ポンプ2
6を接続し使用することができる。ポンプの構造は例え
ば、図9に示す原型復元力のある弾性素材、例えば厚い
ゴムから成るボール27で入口、出口に逆止弁を設け、
手でゆっくり握りつぶしたり、緩めることにより送液を
行なう。他の例としては図10に示すように、硬質の2
枚の板の間に、軟質のバルーン(図示せず)を挾み、そ
の上下の間にバネ28で原型復元力を与える構造のもの
でもよい。
【0026】本発明において薬液を希釈せず、そのまま
投与する場合は図1のように薬剤容器5だけでも良い
が、濃厚な薬液が直接腹腔ないに注入されることによる
副作用を避けるために、通常は使用前に希釈して用いる
のが好ましい。そのため本発明の好ましい実施態様にお
いては図8に示すように薬液を収納した薬剤容器5aと
それを溶解または希釈する液の容器5bを接続して保管
し、薬液は、薬剤容器5aとその溶解液または希釈液容
器5bから上記手動ポンプにより、薬液注入専用カテー
テルに注入される。
【0027】これを注入するための上記手動ポンプは、
使用後はずして保存し次回に再使用すると汚染の恐れが
ある。そのため本発明では、図8のように薬剤容器と、
その溶解液または希釈液容器とが滅菌状態で接続され、
両容器の間の流路は使用時以外は隔壁29で分離され、
使用時に上記隔壁を外部からの力で破壊し、外気に曝さ
れることなく、薬液と溶解液または希釈液を混合するこ
とができ、溶解または希釈された薬液は、手動ポンプに
より、薬液注入専用カテーテルに注入されるようになっ
ている。そしてこの薬剤容器、溶解液または希釈液容
器、手動ポンプ、カテーテル注入専用流路入口と接合す
るコネクタの順に接続されたセットパック25として滅
菌包装し、毎回使用後、空バッグと共に廃棄する。
【0028】薬液容器セットは、通常高圧蒸気により滅
菌するので、熱伝導を良くし、滅菌を完全にするため
に、上記溶解液又は希釈液と同じ液体を充填した手動送
液ポンプを予め接続し、滅菌包装して用いることが好ま
しい。
【0029】即ち薬剤容器と溶解液またはその希釈液容
器が予め滅菌状態で接続され、上記両容器間の流路が、
使用時に破壊し得る隔壁で分離されてなり、溶解液また
はその希釈液容器と滅菌状態で接続している手動送液ポ
ンプの流路に該溶解液又は希釈液と同じ液体が充填さ
れ、該ポンプの流出流路口に該カテーテル注入専用流路
入口と接合するコネクタを取りつけたものを経腹膜投薬
用薬液容器セットとし、これを一滅菌包装単位とする。
【0030】薬剤容器と、溶解液またはその希釈液容器
とを分離する隔壁は、種々の材料、形状のものを用い、
色々な破壊方法を行うことができる。例えば軟質プラス
チック製の隔壁を、流路中にある針状物で突き刺し開通
する方法、隔壁に屈曲に弱い材料を用いて外部から折り
曲げ、破壊する方法等がある。このような各ユニットの
組合わせによりセットパックとすることにより、滅菌
後、薬液に近い部分に手を触れることなく、薬液の注入
開始することができるので感染の危険がまったくなく、
極めて衛生的である。
【0031】このような薬液容器セットを用いることに
より、薬液と希釈液とを使用直前に外気に曝されること
なく混合、希釈することができるので任意の濃度の希釈
液の注入に適している。例えば抗癌剤は従来、粉末状や
濃密溶液でアンプルやバイアルに封入され添付の滅菌蒸
溜水、生理食塩水、5%グルコース溶液などと、注射直
前に混合し用いられている。本発明経腹膜投薬用薬液容
器セットを用いれば、上記抗癌剤の容器(アンプル又は
バイアル)と上記希釈液の容器とを滅菌状態で接続して
おいて使用時、接続流路の隔壁を破壊させることによ
り、外気に曝されることなく、混合するができ、取扱者
が触れる危険も避けられる。
【0032】排液時は、流路に、フィルターや半透膜が
無いので自然落差方式で十分と考えられるが、同様に手
動送液ポンプ(26)を通して排液をすることもできる
(図6)。
【0033】排出専用流路体外部出口/逆止弁/排液バ
ッグおよび、薬液バッグ/手動送液ポンプ/多孔質フィ
ルター/注入専用流路体外部入口の各々の間をコネクタ
ー(22)により接合する。
【0034】上記薬液回路を接続するコネクター22
は、図11のように、オス型30メス型31の螺線型ネ
ジ溝を切った円筒状を成し、オス型ネジの先端部30a
は、内側の同心円筒状ガードカバー33の先端33aよ
り奥に引込んでおり、指や器物に触れることを防ぐこと
ができる。また、メス型ネジの先端部31aが、汚染し
易いオス型のガードカバー32の先端32aに接触する
ことが無い構造に設計する。密封面は、パッキングリン
グ34でシールされる。この構造のコネクターは注入、
排出のいずれの回路にも使用できるが、液の流れを必ず
メスネジ→オスネジ(図11では左から右)となるよう
にすれば、着脱操作による汚染の危険は少ない。
【0035】注液終了後は図12のように、注入専用流
路体外部入口に接続されているオス型コネクターと排出
専用流路体外出口に接続した逆止弁出口のメス型コネク
ターを接合してコネクター22として回路を形成し、日
常生活、外出をすることができる。別法として図13の
ように上記の2ケ所にキャップ35を各々締めることも
できる。
【0036】本発明は主として副作用の強い抗癌剤の投
与に適している。内臓臓器癌やリンパ腫などは腹腔に近
接しているため、腹膜を通じこれら臓器への動脈やリン
パ管へ吸収され、直接標的へ到達する比率が経口や静注
に比べ高い利点を有する。また血中濃度の上昇は静脈注
射と経口の中間位で、有効域濃度の維持が長時間可能で
ある。各々の抗癌剤の吸収速度、代謝半減期によって腹
腔内への注液量及び薬液濃度を決定する。
【0037】
【発明の効果】本発明の薬液容器セットと無菌フィルタ
ー付き薬液注入専用カテーテルを用いて、腹腔内へ投薬
することにより、静脈注射に比べ副作用を軽減し、薬効
を得ることができる。又、患者にとって穿針痛なく短時
間(5〜10分)で注液を終了し行動の拘束時間が短か
くて済み、投薬が安全にできるため、在宅治療も容易と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の経腹膜投薬用カテーテルの1例であ
る。
【図2】本発明の経腹膜投薬用カテーテルの別の例であ
る。
【図3】本発明の経腹膜投薬用カテーテルの別の例であ
る。
【図4】注入専用流路の腹腔内出口に設けた濾過部の形
状例である。
【図5】本発明の経腹膜投薬用カテーテルの別の例であ
る。
【図6】逆流防止弁を設けた排出専用流路の図である。
【図7】注入専用流路に手動送液ポンプを取りつけたカ
テーテルである。
【図8】薬液容器に手動送液ポンプを予め接続した薬液
セットと注入専用流路である。
【図9】手動送液ポンプの形状の1例である。
【図10】手動送液ポンプの形状の他の例である。
【図11】カテーテルのコネクターの構造の1例であ
る。
【図12】注液終了後のカテーテルの接続状態を示す図
である。
【図13】注液終了後のカテーテルをキャップで封止し
た接続状態を示す図である。
【図14】静脈注射後と経口投与後の血中薬物濃度の経
時変化を示す図である。
【符号の説明】
1 カテーテル 1a 注入専用カテーテル 1b 排出専用カテーテル 2 腹腔 3 カテーテル出口 4 半透膜 5 薬液容器 5a 薬液容器 5b 溶解液/混合液容器 6 廃液バッグ 7 薬液タンク 8 無菌フィルター 9 注液ポンプ 10 排液ポンプ 11 腹膜縫合カフ 12 真皮縫合カフ 13 皮下脂肪層 14 カテーテル断面図 15 筋膜 16 筋層 17 腹膜 18 表皮 19 コネクター 20 クランプ 21 抗菌剤 22 コネクター 23 無菌フィルター 24 逆流防止弁 25 薬液容器セットパック 26 手動式送液ポンプ 27 ゴムボール 28 バネ 29 隔壁 30 オス型螺旋ネジ 31 メス型螺旋ネジ 32 外側ガードカバー 33 内側ガードカバー 34 パッキングリング 35 キャップ 静脈注射後の血中薬物濃度の経時変化曲線 経口投与後の血中薬物濃度の経時変化曲線

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人体の腹腔内に留置する薬液注入専用流
    路および排出専用流路を有する経腹膜投薬用カテーテル
    の注入専用流路の薬液注排時に取りはずすコネクターよ
    り腹腔側の位置に、半透膜から成る濾過部を有する経腹
    膜投薬用カテーテル。
  2. 【請求項2】 腹腔内の注入専用流路内に抗菌剤を含む
    請求項1に記載のカテーテル。
  3. 【請求項3】 カテーテルの注入専用流路および排出専
    用流路の少くとも一方に逆流防止弁を有する請求項1〜
    2のいずれかに記載のカテーテル。
  4. 【請求項4】 該カテーテルの少くとも皮下カフと腹膜
    側カフの間、およびその前後の部分が完全に一体化し、
    1本のカテーテル内に注入専用および排出専用の2本の
    空洞流路を有し、体外部分と腹腔内部分では両者が分離
    した2本のチューブより成る請求項1〜3のいずれかに
    記載のカテーテル。
  5. 【請求項5】 カテーテルが同心円状円筒からなり、内
    管は排出専用路とし、内管と外管の中間部分に半透膜よ
    りなるループ状中空糸を接続したコネクターが外管とオ
    ス型メス型らせん形溝付きコネクターにより連結された
    請求項1〜4のいずれかに記載のカテーテル。
  6. 【請求項6】 カテーテルの注入専用流路の入口に、手
    動により送液するポンプを接続した請求項1〜5のいず
    れかに記載のカテーテル。
  7. 【請求項7】 オス型、メス型の螺線状溝を切った円筒
    形部分より成り、かつ、該円筒部分の先端より長い二重
    同心円状円筒により囲まれた構造を有する、請求項1〜
    6のいずれかに記載のカテーテルと薬液送液回路を接続
    するためのコネクター。
  8. 【請求項8】 薬剤容器とその溶解液または希釈液容器
    が予め滅菌状態で接続され、上記両容器間の流路が、使
    用時に破壊し得る隔壁で分離されてなり、溶解液または
    希釈液容器と滅菌状態で接続している手動送液ポンプの
    流路に該溶解液又は希釈液と同じ液体が充填され、該ポ
    ンプの流出流路口に請求項1記載の該カテーテル注入専
    用流路入口と接合するコネクタを有することを特徴とす
    る経腹膜投薬用薬液容器セット。
JP8166985A 1996-06-27 1996-06-27 経腹膜投薬用カテーテル及び投薬容器セット Pending JPH105342A (ja)

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