JPH10512941A - ノイズ減衰板をもつディスクブレーキライニング - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ディスクブレーキライニングは、ライニング取付板（４），前記取付板の片側に載せられている摩擦ライニング（２），および前記取付板（４）の他方の側面に接着されているノイズ減衰板（７）をもつ。前記取付板は、下層の構成部分（１）で部分的に満たされ、さら付きの２つの孔（３）をもつ。ノイズ減衰板（７）は一連の揃えられた点に位置する孔をもち、これらの点で円錐形に曲げられる。前記ノイズ減衰板はねじ（６）により横方向に滑ることが防がれ、前記ねじの頭は、前記ノイズ減衰板の円錐形に曲げられた領域に完全に合う。ねじの替わりに、リベットが前記ノイズ減衰板を固定するために使用され、前記リベットは前記ノイズ減衰板と振動防止ばねの両方を前記取付板上にしっかりと固定する。

Description

【発明の詳細な説明】 発明の名称 ノイズ減衰板をもつディスクブレーキライニング 本発明は、ノイズ減衰板をもつディスクブレーキライニングとライニング支持 板への取付に関する。本発明は、特に、クレーム１およびクレーム５の前段部分 によるディスクブレーキライニングに関する。 ノイズ減衰板は、一般的に、冷間硬化か熱間硬化のポリマー層をもつ摩擦ライ ニングから離れた位置にあるライニング支持板の側面に押しつけられている。こ のポリマー層の特質は、前記板のノイズ減衰特性には重要なことである。粘弾性 ポリマーは前記板のノイズ減衰特性を高め、好ましく使用されている。しかしな がら、そのようなポリマー層は温度に対する感度が高く、高温時に満足できる程 度に、ブレーキ操作の際に発生するせん断力をしばしば伝達できない。それ故に 、横方向に滑らないように前記板を固定する手段が追加的に提供される。先行技 術において、せん断力を吸収するそのような手段はフランジが付いたノイズ減衰 板の形態を含み、前記形態は、支持板の側面と連動する ものである。ノイズ減衰板を支持板のくぼみに押し入れることも既知のものであ る。これらの既知の解決方法では、支持板とノイズ減衰板間に生じる接続には、 ある状況や負荷の下で望ましい信頼度がなかった。 支持板上に取付ばねをもつノイズ減衰板をリベットで留め、対応する支持板の くぼみに連動する局部的くぼみもしくは案内ラグの補助で回転に対して前記板を 固定することは、ＥＰ−Ａ ０３７３３３３で知られている。この既知の構造に おいて、前記リベットの頭は、ノイズ減衰板の平面から外方向に突出しており、 ブレーキの圧力装置の機能を損なう。振動のブリッジが金属接続により親板とノ イズ減衰板との間に生じ、それにより、ノイズ減衰特性が損なわれる。そのよう な振動のブリッジの重要性は、ＤＥ−Ａ ４１０４８１２に記載されている。 本発明の目的は、ノイズ減衰板をもつディスクブレーキライニングであり、こ こにおいて、目立った副作用を生じることなく親板とノイズ減衰板との間に充分 に強固で確実な接続が生じるディスクブレーキライニングを提供することである 。 ディスクブレーキライニングは、ライニング支持板， ライニング支持板の片側に押しつけられた摩擦ライニング，粘着層によりライニ ング支持板の他方の片側にしっかりと留められているノイズ減衰板と，横方向の すべりに対してノイズ減衰板を固定するためのせん断力を吸収する手段を含み、 前記ライニング支持板は、下層構成部分および摩擦構成部分かもしくはそのどち らかにより満たされた少なくとも２つの貫通孔をもち、前記ディスクブレーキラ イニングにおいて、貫通孔はそれぞれさら孔で提供され，前記ノイズ減衰板は孔 をもち、前記さら孔と揃えられて円錐形に変形され，そしてさらねじの頭は円錐 形に変形され，さら孔と揃えられてノイズ減衰板の部分をさら孔の開いた部分に 引き入れるように、さらねじがそれぞれのさら孔にねじで留められており、これ により、ノイズ減衰板とさら孔の開いた部分との間の粘着層には圧力がかかり、 前記さらねじの頭がノイズ減衰板の円錐形に変形された部分に完全に受け入れら れる場合、本発明により前記目的は解決する。 前記下層構成部分もしくは摩擦構成部分自体が振動を減衰する効果をもち、ノ イズ減衰板の自由表面はラッカ塗りされているので、一般的に振動ブリッジは発 生しない。減衰ディスク、例えば高温に耐性なゴムが、ねじの頭とノイズ減衰板 との間に設けられ、そしてねじの頭が減衰ラッカーでコートされているかもしく は そのどちらかならば、追加的な振動減衰効果は達成される。追加的な減衰特性を 達成するための別の可能性は、さら孔にあるさらねじを弾性接着剤で接着するこ とである。 取付ねじはないが、振動防止ばねにリベットで固定されているディスクブレー キライニングにおいて、上述の問題に対する本発明による解決法は、クレーム５ の特徴に記述されている。 前記ノイズ減衰板はライニング支持板にしっかりと留められ、そして本発明の 代替実施例において、振動防止ばねを保持するリベットにより、取り外しと変位 に対して保障されている。支持板に対するノイズ減衰板の回転に対する固定は、 それらの間にある形状固着接続により、本発明の実施例において確実なものとな る。本発明のさらなる実施例において、前記形状固着接続は、リベット接続の特 別な構造によりなされる。ここにおいて、ライニング支持板内およびノイズ減衰 板内にある孔は、非円状の断面をもつ。前記振動防止ばねに与えられた中空のリ ベットは、これらの非円状の孔に押し込められ固定され、それにより、対応する 非円状の断面をもつ中空のリベットが使用されていないならば、前記中空のリベ ットは前記孔の形に合うよ うに変形される。ノイズ減衰板はこの方法で支持板上のリベットの周りを回転す ることを妨げられている。例えば、楕円，多角形，角のある，もしくは平らな断 面をもって設けられる孔は、中空のリベットと連結して回転に対する安定性をも たらす。 本発明は、図に略図的に示されている典型的実施例を参照してさらに詳細に以 下に記述される。 図１は、本発明の第１の典型的実施例によるノイズ減衰板を固定したディスク ブレーキライニングの拡大された断面図である。 図２は、本発明の代替の典型的実施例による摩擦ライニングから離れたノイズ 減衰板をもつブレーキライニングの側面の平面図である。 図３は、図２に示されているブレーキライニングの側面図である。 図１の断面図に示されているディスクブレーキライニングにおいて、下層の層 １と摩擦構成部分の層２はライニング支持板４上に高温圧着されている。この圧 着過程中、支持板に設置されている円筒形の貫通孔３は、層１および層２の構成 部分により部分的に満たされている。さら孔５は盲孔として形成され円錐形に外 側に広がり、そして摩擦構成部分の層２に約３ミリメートル延びており、部分的 に満たされている貫通孔３に穴をあけている。ノイズ減衰板７は、冷間硬化ポリ マー層８とともにライニング支持板４の表面に押しつけられている。ノイズ減衰 板７はさら孔５と揃えられて穴をあけられており円錐形に変形されているので、 円錐形に変形された領域はさら孔５の開いた部分にぴったりと合い、その中にさ らねじ６の円錐形の頭を収容するのに充分な空間を提供する。記述された典型的 実施例におけるさらねじ６は、十字の溝をもつ自己カット黄銅板ねじである。前 記ねじはニトリルゴムの座金９とともにさら孔５内にねじ留められて、ライニン グ支持板４にあるさら孔３の円錐形に広がった部分に対してポリマー層８ととも にノイズ減衰板７を押す。ノイズ減衰板７は２つのそのようなさらねじで支持板 ４にしっかりと固定され、このようにして、振動のブリッジを発生させずに変位 と回転の両方に対して保障される。 図１に示されているように、ねじの頭の大きさとさらねじがねじ留められてい る深さは特定の寸法に合わせて作られているので、ねじの頭はノイズ減衰板７の 円錐形に変形された部分に完全に収容されており、すなわち、設置された位置に おいて、ノイズ減衰板の外 側の板を超えてねじの頭が突出しない。 さらねじ６は軸方向の盲孔１０をもっており、前記孔は十字の溝から始まり、 前記ねじ６は、磨耗表示用の接触プラグとして働く。さらねじ６は、銅や黄銅の ような良伝導部材からなり、そして摩擦構成部分内にさらに深くねじ留められる ので、ブレーキディスクとの接触が、摩擦構成部分が完全に磨耗する前に摩擦ラ イニングの磨耗により生じる。 図２および図３に略図的に示されている本発明の代替実施例によるブレーキラ イニングはライニイング支持板１１を含み、前記支持板は、好ましくは鋼製であ り、摩擦ライニング１２が表面部分がねじ取付用にあけられた状態のままの構造 で押されている片側上に設けられている。ノイズ減衰板１５は粘弾性で温度に耐 性な接着剤で反対側に押しつけられている。ノイズ減衰板１５は、舌状に上方に 延び孔があけられており、２つの横方向の案内ラグ１６をもつ。お互いに揃えら れた同じ断面をもつ孔が、支持板１１とノイズ減衰板１５の両方に設けられてい る。中空のリベット１４は、振動防止ばね１３が押しつけられており、これらの 合わされた孔を通して押しこめられ、ノイズ減衰板１５の側面上にフランジが形 成される。支持板の厚み分程 突出している案内ラグ１６は、支持板１１の縁の周りの摩擦ライニング１２の方 向に曲げられる。 支持板１１およびノイズ減衰板１５にある孔の替わりに、孔に合うリベット軸 と接続してライニング支持板１１とノイズ減衰板１５の間に回転に対する留めを 生じる非円状の孔を用いることは可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＪＰ，ＵＳ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ライニング支持板（４），ライニング支持板（４）の片側に押しつけられ た摩擦ライニング（２），粘着層（８）によりライニング支持板（４）の他方の 片側にしっかりと留められているノイズ減衰板（７）と，横方向のすべりに対し てノイズ減衰板（７）を固定するためのせん断力を吸収する手段を含むディスク ブレーキライニングであり、 前記ライニング支持板は、下層構成部分（１）および／または摩擦構成部分（ ２）により満たされた少なくとも２つの貫通孔（３）をもつものにおいて、 前記貫通孔（３）はそれぞれさら孔（５）で提供され； 前記ノイズ減衰板（７）は孔をもち、前記さら孔（５）と揃えられて円錐形に 変形され；そして さらねじの頭は円錐形に変形されさら孔に揃えられてノイズ減衰板（７）の部 分をさら孔（５）の開いた部分に引き入れるように、さらねじ（６）がそれぞれ のさら孔（５）にねじで留められており、これにより、ノイズ減衰板（７）とさ ら孔（５）の開いた部分との間の粘着層（８）には圧力がかかり、前記さらねじ （６）の頭がノイズ減衰板（７）の円錐形に変形された部分に完全に受け入れら れるように構成されているこ とを特徴とするディスクブレーキライニング。 ２．請求項１記載のディスクブレーキライニングにおいて、さらねじ（６）が 接着剤によりさら孔（５）に固定されていることを特徴とするディスクブレーキ ライニング。 ３．請求項１もしくは２記載のディスクブレーキライニングにおいて、座金（ ９）はねじの頭とノイズ減衰板（７）との間に設けられていることを特徴とする ディスクブレーキライニング。 ４．請求項１〜３記載のいずれかのディスクブレーキライニングにおいて、さ らねじ（６）が外側に開いた孔（１０）に設けられ、前記ねじの端部が摩擦構成 部分の層（２）内に突出することを特徴とするディスクブレーキライニング。 ５．ライニング支持板（１１），前記ライニング支持板（１１）の片側に設け られているので、第１の側面部分がライニングに対して開かれている摩擦ライニ ング（１２），振動防止ばね（１３）を含み、そして接着剤により摩擦ライニン グ（１２）とは反対のライニング支持板（１１）の第２の側面にしっかりと固定 され、前記振動防止ばね（１３）とともに前記ライニング支持板（１１）に固定 されるノイズ減衰板（１５）を含むディスクブレーキライニングであり、ここに おいて、 前記振動防止ばね（１３）はライニングに対して開かれた前記ライニング支持 板（１１）の第１の側面の部分上か部分内に設けられており；そして 前記ノイズ減衰板（１５）および前記振動防止ばね（１３）に共通する固定手 段は、前記ライニング支持板（１１）に延びるリベット（１４）であるように構 成されていることを特徴とするディスクブレーキライニング。 ６．請求項５記載のディスクブレーキライニングにおいて、リベット（１４） が中空のリベットであることを特徴とするディスクブレーキライニング。 ７．請求項５もしくは６記載のディスクブレーキライニングにおいて、ノイズ 減衰板（１５）が前記ライニング支持板（１１）との形状固着接続により回転に 対して保障されていることを特徴とするディスクブレーキライニング。 ８．請求項７記載のディスクブレーキライニングに おいて、ノイズ減衰板（１５）が、前記ライニング支持板（１１）の縁の周りに 曲げられている少なくとも１つの案内ラグ（１６）をもつことを特徴とするディ スクブレーキライニング。 ９．請求項６および７記載のディスクブレーキライニングにおいて、中空のリ ベットが前記ライニング支持板（１１）とノイズ減衰板（１５）において非円形 の孔内にぴったりと合うことを特徴とするディスクブレーキライニング。