JPH10512443A - Traf−媒介シグナルの制御 - Google Patents

Traf−媒介シグナルの制御

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JPH10512443A JP8521153A JP52115396A JPH10512443A JP H10512443 A JPH10512443 A JP H10512443A JP 8521153 A JP8521153 A JP 8521153A JP 52115396 A JP52115396 A JP 52115396A JP H10512443 A JPH10512443 A JP H10512443A
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ブリガム アンド ウイメンズ ホスピタル
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Abstract

(57)【要約】 LMP1として知られるエプスタイン-バール・ウイルスをコードするタンパク質と、腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRAF)、特に、新規なヒトのTRAFとの相互作用を阻害し、かつ、それによりリンパ芽球増殖および腫瘍形成、特にホジキン病、バーキットリンパ腫、免疫無防備状態の患者に見られるリンパ腫(AIDS関連中枢神経リンパ腫を含む)、および鼻咽頭癌を阻害する化合物ならびに方法を開示する。例えば、感染性単核細胞症患者における、潜在的感染症および/または溶解性感染症の確立を遮断することによる、EBV感染症の治療法も同様に開示される。TRAFをコードする細胞に、TRAFのオリゴマー形成を阻害する化合物を投与することによって、TRAFが介するTNF/TNFRシグナル伝達を制御する化合物および方法も、同様に開示される。TNF受容体ファミリーのカルボキシ末端の細胞質ドメインと、例えば、LAP1およびEBI6の、ヒトのTRAFとの相互作用に基づく細胞増殖および細胞死を制御する化合物および方法も開示される。これらの相互作用は免疫系における細胞の調節および免疫応答の制御に特に重要である。それらはまた、異常な増殖細胞、すなわち癌細胞を制御するためにも重要である。

Description

【発明の詳細な説明】 TRAF- 媒介シグナルの制御 発明の分野 本発明は、細胞増殖(または腫瘍形成)、特にエプスタイン-バール・ウイル ス(Epstein-Barr Virus:EBV)感染などのウイルス感染に関する細胞増殖/腫瘍 形成を制御する化合物(タンパク質を含む)および方法の一般的分野に関する。 本発明はまた、ウイルス感染および異常な免疫機能または望まない免疫機能を特 徴とする疾患を治療する治療戦略にも関する。 発明の背景 I.エプスタイン-バール・ウイルスLMP1 EBVは、Bリンパ球および特定の上皮細胞に感染するヘルペスウイルスである。 EBVは、ヒトにおいてリンパ増殖性疾患および腫瘍形成を引き起こす。これは特 に、感染性単核細胞症、ホジキン病、バーキットリンパ腫、免疫無防備状態の患 者に見られるリンパ腫(AIDS関連中枢神経リンパ腫を含む)、および鼻咽頭癌と して発現し、後者は特に、中国南部の系統の人では発生率が高い。「キーフ(Ki eff)およびリーボウィッツ(Liebowitz)、「エプスタイン-バール・ウイルス およびその複製(Epstein-Barr virus and its replication)」、Virology,B. N.フィールズ(Fields)およびD.M.ナイプ(Knipe)編、New York Raven Press ,pp.1889〜1920(1990)」、および「ミラー(Miller)「エプスタイン-バール ・ウイルス(Epstein-Barr virus)」Virology,B.N.フィールズ(Fields)およ びD.M.ナイプ(Knipe)編、New York Raven Press,pp.1921〜1958(1990)」を 参照のこと。 潜在的感染膜タンパク質1(LMP1)と呼ばれるEBVコードタンパク質は、ほと んどのEBV B-リンパ球感染の表現型効果を誘発する。LMP1は、23個のアミノ酸の アミノ末端細胞質ドメイン、短い逆方向転換部によって分離される6個の著しく 疎水性の膜通過ドメイン、および200個のアミノ酸のカルボキシ末端細胞質ドメ インを含む膜貫通タンパク質としての特徴を有する(「フェネワルド(Fennewal d)ら、J.Virol.51:411〜419(1984)」、「ヘネシー(Hennessy)ら、Proc.Nat l.Acad.Sci.USA 81:7201〜7211(1984)」)。膜通過ドメインにより、LMP1を翻 訳後、 膜に挿入し、原形質膜に集合体として蓄積できるようになる(「ヘネシー(Henn essy)ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 81:7201〜7211(1984)」、「リーボウィッ ツ(Liebowitz)ら、J.Virol.58:233〜237(1986)」)。 LMP1は、B-リンパ球形質転換の必須条件として関係している(ケイ(Kaye)ら 、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:9150〜9154(1993))。LMP1は原形質膜にパッチ を形成するという観察から、ワン(Wang)ら((1985)Cell,43:831〜840)は、 LMP1が細胞増殖のウイルス誘導に直接的な役割を果たす可能性がある複合体の一 部となりうることを示唆している。樹立細胞を形質転換させるLMP1の能力に基づ き、ワン(Wang)らは、LMP1の効果はチロシンキナーゼ発癌遺伝子およびras遺 伝子の細胞増殖効果に酷似していると結論している。その際、ワン(Wang)らは 、LMP1がそれらの発癌遺伝子産物のいずれにも有意に相同でないことを指摘し、 彼らは、それは異なる機構で細胞増殖に影響を及ぼしていると考えられると結論 した。彼らはさらに、1つ以上の遺伝子がしばしば関与するその他の腫瘍発生事 象の類推から、LMP1が増殖因子の受容体である可能性は低いと結論した。彼らは 、一次B細胞の増殖形質転換において、EBV核タンパク質遺伝子はLM1Pに対する必 要な補助物質であるという可能性があると結論した。最後に、彼らは、LMP1の生 物作用においてパッチは重要となりうると推測した。その理由は、a)LMPは増殖 因子受容体と相互作用できる、ならびにb)増殖因子はEBV形質転換リンパ球が継 続して増殖するために必須であるためである。ケイ(Kaye)ら(Proc.Natl.Acad .Sci.USA 90:9150〜9154(1993))も、同様に、LMP1膜通過ドメインは、原形質 膜集合を起こす上で重要であることを示した。 II.TNF/TNFRシグナル伝達 腫瘍壊死因子(TNF)は、主として活性化マクロファージによって産生される サイトカインであり、内毒素ショック、炎症活性、免疫制御活性、増殖活性、細 胞障害活性および抗ウイルス活性に関連する広範な生物学的効果を誘発する。概 要は、「タータグリア(Tartaglia)およびゲッデル(Goeddel)、(1992)Immu nology Today 13:151〜153」、「ゲッデル(Goeddel)ら、(1986)Cold Spring Harbor Symp.Quant.Biol.51:597〜609」、「ビュートラー(Beutler)および セラミ(Cerami)、(1988)Ann.Rev.Biochem.57:505〜518」、および「フィア ーズ(F、iers)(1991)FEBS Lett.285:199〜212.」を参照のこと。TNFによっ て媒介される様々な細胞反応は、約55 kDa(TNF-R1)および75 kDa(TNF-R2)の 2つの明確な細胞表面受容体と、TNFとの相互作用によって開始される。「ター タグリア(Tartaglia)およびゲッデル(Goeddel)、上記引用」、および「ロゼ (Rothe)ら、(1992)Immunol.Res.11:81〜90」参照。これらの受容体も同様に 、それぞれp60TNFRおよびp80TNFRとして知られている。これら2つの受容体によ って媒介される独立したシグナル伝達反応の研究がなされている。「ロゼ(Roth e)ら、(1994)Cell 78:681〜692」およびそこで引用されている文献を参照の こと。いずれの受容体も、特定の共通の構造的特徴および機能的特徴を有する、 より大きいTNF受容体スーパーファミリーに属する。その他のTNFRファミリーに 属する受容体として、CD30、CD27、CD40、リンフォトキシン-β受容体、OX-40、 4-1BB、およびCD95(Fas)が含まれる。概要は、「スミス(Smith)ら(1994)C ell,76:959〜962」、および「ビュトラー(Beutler)およびバンハッフェル(va n Huffel)、(1994)Science,264:667〜668」を参照のこと。 TNF受容体スーパーファミリーのシグナル伝達(NFκBシグナル伝達を含む)は 、細胞増殖および細胞死に関係する。そのようなシグナル伝達は、リガンドの結 合によって始まる過程において、受容体モノマーの集合を要すると考えられる。 受容体細胞質ドメインの多量体化は、不連続な鎖のモチーフを明らかにし、また は細胞内シグナル伝達経路の成分である構成的関連分子を誘引または活性化する 複合4価エピトープを作ると仮定される。バザン(Bazan)、およびタータグリ ア(Tartaglia)ら(1993b)を参照のこと。一般に、二次伝達物質系をTNFシグ ナル伝達に関係させる試みにもかかわらず、TNF受容体に対する二次伝達系の連 結機構はなお、謎のままである。「ファイツェンマイヤー(Pfizenmaier)ら(1 992)」、「コレンズニック(Kolensnick)およびゴルデ(Golde)、(1994)」 、および先に引用されているロゼ(Rothe)らの引用したその他の記事(1994) を参照。 ロゼ(Rothe)ら(1994)は、TNF受容体スーパーファミリー(TNF-R2)の一つ である細胞質ドメインに関連する2個のマウスシグナル伝達物質を報告している 。彼らはそれらの形質導入体をTRAF1およびTRAF2と命名した。彼らは、TRAF1お よびTRAF2が、マウスTNF-R2の細胞質ドメインと会合するヘテロダイマー複合体 を形 成することを報告している(ロゼ(Rothe)らの図8参照)。彼らは、「TNF-R2 の細胞質ドメインと会合する能力のために、TRAF1およびTRAF2は新規分類の推定 シグナル形質導入体となる。しかし、TNF-R2媒介シグナル伝達におけるそれらの 機能的役割および作用機序は、現在解明されていない。特に関心が高いのは、リ ガンドTNFがその受容体に結合後の作用形態であると考えられる。」と結論づけ た。 発明の概要 本発明には、以下に個別に要約するいくつかの局面がある。 I.LMP1-LAP1相互作用の阻害 本発明者らは、EBV LMP1の細胞質カルボキシ末端ドメインに強く会合する「LM P1関連タンパク質1、即ちLAP1」と命名した新規B-細胞タンパク質を発見した。 このLMP1ドメインは、細胞増殖形質転換に作用を及ぼすLMP1の基本的成分である 。LMP1はマウスTRAF2に関連する。本発明者らはまた、EBV感染によって誘発され る関連新規B細胞タンパク質を発見し、これをエプスタイン-バール・ウイルス誘 導タンパク質6、即ちEBI6と命名した。EBI6は、マウスTRAF1と広範な相同性を 有し、それのヒト相同体であると考えられる。 本発明者らの所見は、以下の通りである。a)LMP1発現は、LAP1およびEBI6を リンパ芽球原形質膜パッチに集合させる。b)LMP1はLAP1またはEBI6と免疫共沈 殿する。c)LAP1は、LMP1、特に形質転換した細胞増殖に厳密に必要なLMP1カル ボキシ末端細胞質ドメインの44個のアミノ酸部分と、直接および生化学的に相互 作用しうる。d)LAP1は、p80TNFR、CD40、およびリンフォトキシン-β受容体の 細胞質ドメインと、直接および生化学的に相互作用しうる。e)程度は低いが、L AP1は、p60TNFRおよびFasの細胞質ドメインと相互作用する。f)EBI6はp80TNFR と強く会合し、程度は低いがp60TNFRとも会合する。 本発明者らは、EBVのリンパ芽球の増殖および腫瘍発生効果は、LMP1関連TNFR- シグナル伝達に依存し、TRAFsはそのようなEBV-誘発シグナル伝達に必要な接続 路を表すという結論に達した。特に、LMP1相互作用によって影響を受けるTRAFオ リゴマー形成は、EBV-誘発リンパ芽球の増殖と腫瘍形成において必要なステップ であると結論される。図6B参照。 本発明者らの発見の特に機能的な使用法として、新しいスクリーニング法、化 合物、およびLMP1関連、TRAF媒介シグナル伝達を妨害し、リンパ芽球の増殖およ び腫瘍発生を阻害する方法が含まれる。本発明のこのような利用は、ウイルス誘 発腫瘍(特にリンパ系細胞、しかしこれに限定しない)に一般に当てはまる。こ の利用は、特に、ホジキン病、バーキットリンパ腫、免疫無防備状態の患者で見 られるリンパ腫(AIDS関連中枢神経リンパ腫を含む)、および鼻咽頭癌に当ては まる。本発明はまた、例えば、感染性単核細胞症を有するEBV-感染患者において 、潜在的感染の確立を阻害および/または溶解性感染を阻害することによって、 ウイルス感染症を治療する療法を提供する。特異的分子機構を仮定する一方、本 明細書に記載の治療化合物および方法の有効性、ならびに本発明の実践は、(本 発明者らが制限されるのを欲しない)いかなる特定の理論の完全性または正確性 にも依存しない。 したがって、本発明の1つの局面は、感染細胞に、TRAF媒介ウイルス誘発TNFR 細胞増殖、細胞死、および/またはNFκBシグナル伝達を阻害する化合物を投与 することによって、LMP1コードウイルス(特にEBV)に関連する感染症を治療し 、細胞増殖/腫瘍形成を制御する方法を特徴とする。本発明は特に、EBV LMP1と 腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRAF)との相互作用を阻害することを特徴とする 。 LMP1-TRAF相互作用を阻害する化合物の2つの分類は、A)LMP1、特に下記1のL MP1の44個のアミノ酸(アミノ酸188〜231)TRAF-相互作用ドメインと相互作用す るポリペプチド、およびB)LMP1-相互作用TRAFドメイン、TRAFオリゴマー形成( もしくはTRAF-TRAF相互作用)に必要なTRAF-TRAF相互作用ドメイン、またはTNFR 相互作用TRAFドメインで、TRAFタンパク質と相互作用するポリペプチド。 1配列(配列番号:3)は、C-末端細胞質ドメインに始まる44個のアミノ酸配 列である。参照として本明細書に組み入れられる「フェネワルド(Fennewald) ら、J.Virol.,51:411〜419(1984)」参照。GQRHSDEHHHDDSLP HPQQATDDSGHESDSNSNEGRHHLLVSGA。 ALMP1-1 相互作用阻害剤 上記分類A(LMP1-相互作用阻害剤)の例は、LMP1-相互作用TRAFドメイン、特 にLAPのようなヒトTRAFのLMP1-相互作用ドメインを含むポリペプチドである(最 も好ましくはLAP1)。阻害剤のTRAFドメインは、下記のTRAFコイル化コイル(Le u zipper)ドメインのC末端側に含有されるLMP1-結合TRAFエピトープ、例えば、下 記のハイブリッドタンパク質G4TADLAP1(配列番号:1のアミノ酸346〜568)に よって表されるLAP1部分上のエピトープであってもよい。当業者は、タンパク質 溶解で(例えば、V8酵素もしくはトリプシン)または組換えで産生された上記LA P1部分の断片(aa 346〜568)を作成することによって、特異的LMP1-相互作用LA P1配列が、定法を用いて同定できることを容易に理解すると考えられる。次に、 得られた断片を、本出願において記述したいずれかのスクリーニングを用いて相 互作用に関して試験する。目的とする1つのLAP1配列には、配列番号:1のアミ ノ酸346〜368−EADSMKSSVESLQNRVTELESVDが含まれる。 目的とする第2のLAP1配列は、C末端配列である(配列番号:1のアミノ酸407〜 568)。LMP-1相互作用ドメインがそこに含まれていない場合、これらの配列を反 復プロセスで長くするか、または最小のLMP1-相互作用LAP1配列が同定されるま でその他の断片をスクリーニングしても良い。 BTRAF タンパク質-相互作用阻害剤 分類Bの(TRAF-相互作用)阻害剤の1つのクラスは、ヒトLAP、特にヒトLAP1 のようなTRAFタンパク質と相互作用するLMP1配列(特に上記の44個のアミノ酸配 列、配列番号:3)を含むポリペプチドであり、したがってTRAFタンパク質がLM P1と相互作用するのを防ぐことができる。第2のクラスのTRAF-相互作用阻害剤 は、TRAF(例えば、EBI6のようなヒトTRAFまたはLAP1のようなヒトLAP)オリゴ マー形成コイル化コイルドメイン、すなわち、TRAF-TRAFヘテロ-またはホモ-オ リゴマーの形成に含まれるTRAFドメインを含むポリペプチドである。そのような ドメインは、7番目ごと(おおよそ)のアミノ酸残基が、ロイシン(Leu)、イ ソロイシン(Ile)、またはバリン(Val)である繰り返しパターンによって認識 することができる。概要は図1を参照のこと。そのような1つの特異的ドメイン として、LRNNESKILHLQRVIDSQAEKLKELDKEIRPF Rを含む配列番号:1のアミノ酸309〜341のLAP1配列が含まれる。そのような第 二の特異的ドメインとして、LRVFENIVAVLNKEVEASHLALA TSIHQSQLを含む配列番号:2のアミノ酸194〜224のEBI6配列が含まれる 。例えば、アミノ酸263〜400またはEBI6アミノ酸187〜257の間にLAP1配列を含む ように、上記ド メインのいずれかを伸長することができる。LMPI-LAP1相互作用に関して上記の ように、オリゴマー形成(またはTRAF-相互作用)LAP1またはEBI6断片は、標準 的な断片化およびスクリーニング技術を用いて同定することができ、その中で上 記断片、またはそれらの全てもしくは重要な一部を含有するより長いポリペプチ ドを、TRAF相互作用に関して試験する。 第3のクラスのTRAF相互作用阻害剤には、TNFR(例えば、TNFR p60またはp80 )TRAF-相互作用ドメインを有する阻害剤が含まれる。この第3のクラスの阻害 剤は主として本発明の第二の局面において用いており(II、下記)、したがって 、本発明のその局面に関しては後に述べることとする。それにもかかわらず、こ れらの阻害剤も同様に、LMP1-TRAF相互作用を阻害する可能性がある。 本発明のこの第一の局面は、特に、上記方法に記述されたポリペプチド阻害剤 およびそれらの阻害剤をコードする組換え型DNAを含む。好ましくは、組換え核 酸はさらに、DNAをコードするポリペプチドを転写する位置にある制御DNAを含む 。組換えDNAそのものを、遺伝子療法で使用するため、すなわち治療用ポリペプ チドを産生するために患者において発現させたDNAとして患者に投与するために 、製剤化してもよく、または従来の発酵過程において、治療用ポリペプチドを産 生する試薬として用いてもよい。いずれの場合においても、本発明は、ポリペプ チドの発現に必要な制御DNAを含む、上記組換え核酸を有する細胞を特徴として もよい。 本発明はまた、組換え核酸を有する細胞を培養することによって精製ポリペプチ ドを作成し、細胞または培養培地から精製ポリペプチドを回収する方法も含む。 該方法はまた、組換えポリペプチドおよびそれに対する抗体、すなわちそのポリ ペプチドに対して産生される抗体またはそのポリペプチドに特異的に結合する抗 体を含む。 本発明のこの局面は、上記のEBV-感染患者を治療するのに特に有用である。本 発明の詳細は、下記のTRAFおよびLMP1-TRAF相互作用の阻害を確立し、評価する 方法からも明らかとなると考えられる。 本発明のこの局面はまた、治療薬として投与するために製剤化された上記TRAF シグナル作用阻害剤の一つを特徴とする。さらにこの局面は、後により詳細に述 べるように、本来の配列の阻害効果を保持しつつ、修飾されたポリペプチドを特 徴とする。 本発明のこの局面は同様に、LMP1-TRAFまたはTRAF-TRAF相互作用を阻害するそ れらの能力に関して、候補化合物をスクリーニングする手順を特徴とする。イン ビトロおよびインビボのスクリーニングは、より詳細に下記に記述する。 本発明のペプチドはまた、EBV形質転換細胞培養の増殖を制御するための専門 的化学物質として用いても良い。 II.TRAF-媒介TNF/TNFRファミリー細胞増殖/細胞死シグナル伝達の制御 本発明の第二の主要な局面は、受容体のTNFRスーパーファミリーによるTRAF- 媒介細胞増殖/細胞死シグナル伝達の制御を特徴とする。上記のように、このフ ァミリーには共通の機能的および構造的特性を特徴とする多くの受容体が含まれ る。TNFRの一般的な総説については、参照として本明細書に組み入れられる「ス ミス(Smith)ら、Cell 76:959〜962,(1994)」を参照のこと。本発明は、受 容体リガンドとの直接相互作用に対する反応、またはLMP1のようなその他の巨大 分子種との相互作用に対する反応(前記)であるTNFR細胞増殖/細胞死シグナル の制御を含む。本発明はまた、異常な細胞増殖/細胞死シグナル伝達につながる 受容体の変異が原因で起こるシグナルの制御を含む。本発明者らは、特に、LAP1 と直接相互作用するp80、CD40、およびリンフォトキシンβ-受容体のようなTNFR スーパーファミリーの一つを介するシグナル伝達を(制限なく)含む。本発明に よって制御されるTNFRシグナル伝達のあまり好ましくない例として、p60およびF asシグナル伝達が含まれる。 特に、本発明者らの発見により、TRAFが、TNF-TNFR細胞増殖/細胞死またはNF κBシグナル伝達における重要な構成要素であることが示される。実際、LAP1は 、p80、LTβ、CD40、ならびに(程度は低いが)p60およびFasと直接相互作用し 、そのような相互作用は、シグナル経路の本質的な段階である。このように、本 発明の第二の局面は、EBVまたはその他のウイルス感染症とは無関係に、TRAF-媒 介TNFR細胞増殖/細胞死シグナルの制御を特徴とする。 本発明のこの局面において、シグナル伝達機能を阻害するために、TRAF、また はTNFRと相互作用する化合物をTRAFをコードする細胞へ投与することによって、 TRAF-媒介TNF/TNFRシグナル伝達を制御する。 好ましい化合物は、TRAF、例えば、オリゴマー形成TRAFドメイン、特にヒトTR AFのオリゴマー形成ドメインと相互作用する化合物である。本発明のこの局面に 従い、阻害剤はコイル化コイルTRAFドメインを有するポリペプチドを含む。その ようなヒトTRAFドメインの一つは、ヒトEBI6コイル化コイルドメインであり、例 えば、上記のEBI6配列である。上記ヒトLAP(特にLAP1)コイル化コイルドメイ ンも同様に含まれる。LAP1のコイル化コイルドメインまたは(より好ましくは) 下記のEBI6を含有する阻害剤は、結合によりTRAFオリゴマー形成を阻害し、それ によってTNF-TNFR増殖シグナル経路を阻害するため、シグナルに影響を及ぼさず に、TRAFに競合的に結合する。 TRAF媒介シグナル伝達阻害剤の第二のクラスは、LAP1のアミノ酸407〜568(配 列番号:1)に含まれるC末端TNFR相互作用LAP1ドメインまたはEBI6のアミノ酸 配列259〜416(配列番号:2)に含有されるEBI6ドメインのような、その他のTR AFドメインを直接含むものである。金属結合ドメイン(LAP1のリングフィンガー モチーフ(RING finger motif)および図1で下線を引いたEBI6のジンク・フィ ンガー(zinc finger)構造を参照)は、TNFR細胞増殖/細胞死シグナル伝達に おいて、金属イオンをキレートし、巨大分子相互作用の媒体として機能する可能 性がある。このように、これらの金属結合ドメインも同様に、そのようなシグナ ル伝達の候補阻害剤である。 これらの阻害剤の投与は、望ましくないリンパ球増殖を示す患者、特に、リウ マチ性関節炎、クローン病、ループスのような自己免疫性疾患の患者、または臓 器移植のために免疫抑制を必要とする患者に適応される。 上記のように、本発明のこの局面は、治療的もしくは生物学的材料として、ま たはそれらを作成する方法における試薬として、ポリペプチド阻害剤およびエフ ェクターのみならず、それらをコードするDNAおよびそのDNAを含有する細胞をも 含む。本発明は同様に、組換えポリペプチドおよび該ポリペプチドに対する抗体 を含む。同様に、本発明のこの局面は、TRAFオリゴマー形成を阻害し、TRAF TNF -TNFRシグナル媒介機能に酷似する化合物を同定するため、インビボおよびイン ビトロのスクリーニングを特徴とする。 本発明のこの局面は特に、非EBV-関連ホジキン病患者の治療を含む。ホジキン 病で見られる高いCD30レベルは、TNFRファミリー媒介細胞死シグナルまたはその 細胞増殖効果を破壊させる発癌遺伝子として作用する、不完全なTRAFに起因する 可能性があることに注目することは興味深い。本発明のこの局面はまた、TRAFの 変異を特徴とする患者の治療および診断を含む。 細胞死シグナルの細胞制御の増強は、その他の腫瘍の治療において望ましい可 能性がある。たとえば、いくつかのウイルスは、正常なTNFR細胞増殖/細胞死シ グナルを破壊させることにより免疫応答を破壊させる可能性がある(例えば、TN FR活性化を阻害する無効なTNF競合剤を分泌することによって)。別のウイルス は、シグナル経路のTRAF媒介部分で下流に作用することによって、細胞死シグナ ルを混乱させる可能性がある。いずれの事象においても、そのようなウイルスは 、ウイルス介入にもかかわらず、細胞死シグナルを媒介するために有効なTRAFま たはTRAFドメインを加えることによって治療されてもよい。または、下記のスク リーニングにおいて、細胞死シグナルを増強するものとして同定された化合物を 用いることができる。 したがって、本発明のこの局面には、肝炎ウイルス誘発性肝細胞癌ウイルス、 ヒト乳頭腫ウイルス誘発性子宮頸癌、およびHTLV-Iによって誘発される成人T細 胞白血病のようなLMP1型分子を特徴としないウイルス誘発性新生物に対する適応 が含まれうる。 最後に、TRAF-媒介細胞増殖/細胞死の制御は、感染菌または異常細胞に対す る免疫を誘導するための特異的ワクチンを伴う全身性一過性免疫増強剤(アジュ バント)として有用でありうる。 本発明のこの局面はまた、それらのシグナルを媒介させるために別のTRAFを提 供することによって、TNF/TNFR細胞増殖/細胞死シグナルを増強すること特徴と する。本発明者らは、そのようなシグナル増強に有用な2つの特異的タンパク質 、すなわちヒトLMP1-関連タンパク質(LAP1)およびヒトエプスタイン-バール・ ウイルス誘導タンパク質-6(EBI6)を発見した。 その他の態様は後述する請求の範囲の範囲内にある。 好ましい態様の説明 上記に要約したように、本発明の一つの局面は、ウイルスLMP1とTRAFとの間の 相互作用を阻害することを特徴とする。図6Bはこの相互作用の概略図であり、こ れは最終的にNFκB媒介増殖シグナル伝達となる。最初に、本発明は、以下に詳 細に記述した実験の狭い範囲を超えて拡大されることを強調したい。特に、EBV およびLAP1は拡大される。 本発明の第二の局面は、図6Aに示すようにLMP1を必要としないTRAF-媒介シグ ナル伝達に焦点を当てている。この局面において、そのようなシグナル伝達は上 記のように阻害される。 I.阻害されるウイルス EBVは現在、LMP1タンパク質をコードすることが知られている唯一のヘルペス ウイルスであり、本発明のこの局面に関する議論が、EBV-感染患者の治療に集中 する一方、EBV-誘発性細胞増殖および腫瘍発生の機構に関する本発明者らの発見 は、細胞増殖および/もしくは腫瘍を誘発する、またはTNFRファミリー要素と相 互作用するTRAFを通じて細胞死を阻害するその他のウイルスに容易に適用するこ とができる。標的ウイルスはまた、(必要ではないが)好ましくは同等の構造お よび機能を有する膜タンパク質をコードする。または該ウイルスは、集合してTR AFを活性化する細胞質タンパク質をコードしていてもよい。 構造的には、LMP1タンパク質は、短い逆方向転換部によって分離される多数の 介在性疎水性膜通過ドメインによって接続されるN-およびC-末端細胞質ドメイン を含むウイルスタンパク質である。これらの膜通過ドメインにより、該タンパク 質を翻訳後膜に挿入し、原形質膜において集合体(オリゴマー)として蓄積する ことが可能になる。機能的には、LMP1は、膜集合タンパク質として広範に形質転 換を起こさせる効果を有する。おそらくそれらにより増殖因子受容体経路が活性 化される。 したがって、本発明は、LMP1タンパク質との相互作用を阻害することを広く特 徴とし、本発明者らは、本発明のこの局面においてEBV治療に制限しない。好ま しくは本発明は、いずれのEBV株またはEBV型の感染に対する治療も含む、EBV-関 連治療を特徴とする。 II.阻害されるTRAF媒体の特徴 先に議論したように、本発明者らの発見は、TRAFによって媒介される特異的シ グナル伝達経路に関する。本発明者らは、TRAFという用語を、TNF/TNFR細胞増殖 /細胞死およびNFκBシグナルを媒介するシグナル伝達タンパク質のファミリー を記述するために用いる。TRAFの特徴は、腫瘍壊死因子受容体の細胞質ドメイン との会合である。本発明のこの局面における目的のTRAFは、以下の特徴によって 同定することができる。 最初に、TRAFは、伸長したコイル化コイルモチーフから始まるC-末端細胞内ド メインを含む。これらの分子のオリゴマー形成およびシグナル伝達に関与する複 合体の産生には、異なるTRAF分子のコイルモチーフが関係しうる。全てではない が、いくつかのTRAFは、LMP1タンパク質(上記)と強く相互作用する。例えば、 それらはB細胞増殖および腫瘍形成に関係する上記の44個のアミノ酸LMP1ドメイ ンと相互作用する。TRAFは一般に、上記の多数のTNFRの細胞質ドメインと相互作 用することが可能である(例えば、TNF-R2の78個のC-末端アミノ酸)。LMP1と相 互作用する同じTRAFドメインが、TNFRの細胞質ドメインとも相互作用することが 可能である。全てではないが、いくつかのTRAFは、N-末端リングフィンガー配列 モチーフ、即ちタンパク質-DNAおよびタンパク質-RNA相互作用に関係するその他 のジンクフィンガーモチーフに関連するシステインに富むタンパク質モチーフを 含有する。さらなるTRAFを同定する方法および手順は、LAP1およびEBI6に関する 本発明者らの発見の以下の記述から、ならびにスクリーニング法の上記説明から 明白と考えられる。 本発明者らは、2個のヒトTRAFを特異的に同定し、TNF受容体ファミリーの様 々な構成要素とのそれらの直接的な生化学的会合を確認した。したがって、LAP1 は、TNFR p80、LTβ、CD40、ならびにp60およびFasの細胞質ドメインと(程度は 低いものの)直接的に相互作用する。第二の新規ヒトTRAFであるEBI6は、p80細 胞質ドメインと直接的に相互作用し、p60細胞質ドメインとも(程度は低いもの の)相互作用する。同様に、LAP1の場合では、本発明者らはまた、LMP1との相互 作用を確認した。 TRAFドメインは、マウスTNF受容体関連タンパク質TRAF1およびTRAF2のように 、既知のTRAFのカルボキシ末端アミノ酸230個との同一線上一次配列の最大(>5 0%)同一性に基づき、定義しても良い。遺伝的および生化学的データにより、T RAF 1および2は、p80 TNF受容体細胞質尾部のカルボキシ末端に近いドメインの細胞 増殖、細胞死、およびNFκB形質導入効果と関連する(ロゼ(Rothe)ら、Cell 7 8 :681〜692(1994))。 LAP1およびEBI6配列を、図1においてTRAF1および2と比較する。特に、図1は 、クラスタル(CLUSTAL)プログラム(PCジーン(PCGene);インテリジェネテ ィックス(IntelliGenetics))を用いた、ヒトEBI6およびLAP1ならびにマウスT RAF1およびTRAF2のアミノ酸配列の配置を表す。同一(星印)および相同(点) アミノ酸を示す。EBI6およびTRAF1の対となる配置も同様に、太字で示された同 一アミノ酸によって示す。LAP1およびTRAF2におけるリングフィンガーモチーフ を形成するアミノ酸、ならびにEBI6およびTRAF1におけるジンクフィンガー構造 を下線で示す。推定コイル化コイル構造を形成するアミノ酸は四角で区切って示 す。TRAFドメインは大きい四角で示す。 EBI6は、同直鎖上で86%の一次配列の同一性があること、両者が肺で発現され るがその他のほとんどの組織では発現されないこと、ならびにアミノ末端のジン クフィンガーモチーフに基いて、ほぼ間違いなくマウスTRAF1のヒト相同体であ る。LAP1はマウスTRAF2のヒト相同体ではないが、これらの2分子が存在するこ とは、むしろリングフィンガーTRAFの能力範囲がより大きいことを示している。 LAP1は、大きさ、アミノ末端リングフィンガードメインを有し、ほとんどの組織 に構成的に発現されている、という点でTRAF2と類似している。しかし、LAP1は 、TRAFドメインにおいてTRAF2およびTRAF1の両者に対し45%の同一性を有してい るが、LAP1は、TRAFドメイン以外ではTRAF2と極めて異なっており、TRAF2全体と の同一性はわずか27%である。LAP1はまた、TRAF1のヒト相同体であるEBI6と相 互作用しないという点で、TRAF2と異なるように考えられる。 下記の例によって実証するように、LAP1およびEBI6は、p80 TNF受容体のみな らず、p80ほど強くはないがp60の細胞質ドメインとも相互作用する。これは、p8 0以外の推定エフェクターとTNF受容体ファミリーとの相互作用の第一の証拠であ る。実際、LAP1も同様に、リンフォトキシン-β受容体と共に、CD40細胞質ドメ インとも強く相互作用し、程度は低いものの、Fas細胞質ドメインとも相互作用 することができる(図5B)。 本発明者らは、LMP1が細胞を形質転換させる機構に関する研究中にヒトREAFを 同定し、これらの実験の有意な結果により、LMP1とTNF受容体シグナル伝達経路 との結合が確立された。LMP1はLAP1に直接的に結合し、ヒトリンパ芽球ではEBI6 とも相互作用する。LAP1およびEBI6とLMP1との相互作用に関する本発明者らの遺 伝的、生化学的、および細胞内局在データにより、増殖/死およびNFκB反応の 媒体としてのTRAFの役割を支持する上で、TNF受容体細胞質ドメインへのマウスT RAF1およびTRAF2のこれまでの遺伝的および生化学的関係が補強される。 図6Aおよび6Bは、TRAF媒介シグナル伝達の略図モデルである。図6Aは、上 記のようにp80 TNF受容体活性化を示し、図6Bは原形質膜でのLMP1複合体(図6 B)を示す。p80 TNF受容体の活性化モデルを図6Aに示す。TNF受容体の細胞外領 域には、特徴的なシステインパターンを示す4個のドメインが含まれる。受容体 の細胞質ドメインは、TRAF分子(TRAF)と会合することが知られている。TNFと 結合すると(ここではトリマーとして示す)、いくつかの受容体分子の細胞外ド メインが、細胞内ドメインおよびそれらが会合したTRAF分子を集合させるよう架 橋されると考えられる。受容体分子およびその細胞内ドメインの集合の結果、転 写因子NFκBの活性化および細胞増殖または細胞死シグナル伝達を含むいくつか の表現型の変化によって表されるシグナルの形質導入が起こる。 図6Bにおいて、3個のLMP1分子が、原形質膜で構成的複合体を形成すること を示す(2本の水平線の間の灰色の領域で表す)。LMP1のアミノ末端(N)およ びカルボキシ末端(C)細胞質領域は、短い線および長い線でそれぞれ示す。LMP 1の膜通過ドメインは、短い逆方向転換部(短い曲線)で結合される縦長の円柱 で表す。原形質膜でのLMP1分子の集合は、LMP1会合TRAF分子(TRAF)と共に1つ の複合体になり、したがって、NFκB細胞増殖シグナル伝達の活性化を含む多面 発現効果を生じる構成的シグナルを生成する。 一般的にLAP1およびEBI6に関する実施例Iにおいて下記に示すように、さらに 別のTRAFタンパク質がスクリーニングにより得られる可能性がある。5×105個 のcDNAに関する本発明者らの酵母の2個のハイブリッドスクリーニングにおいて 、LAP1は2回同定されたが、その他の強い相互作用が同定されなかったことは、 LMP1とLAP1との間に直接的でおそらく排他的な結合があることを示す。酵母では 、L AP1とLMP1との相互作用は、LMP1の44個の膜近位アミノ酸およびLAP1 TRAFドメイ ンを有する最後の223個の残基を通じて起こる。この領域を欠失するEBV組換え体 はヒト一次Bリンパ球の繊維芽細胞非依存的増殖を明らかに開始させないが、LMP 1をカルボキシ末端細胞質ドメインの最初の44個のアミノ酸に限って発現するEBV 組換え体は、繊維芽細胞上で増殖できるため、LMP1カルボキシ末端の最初の44個 のアミノ酸との相互作用は重要である。LMP1とLAP1との相互作用は、LMP1カルボ キシ末端ドメインの最初の44個のアミノ酸は極めて疎水性であるため、TRAFドメ インの疎水性残基によって媒介される可能性がある。潜在的EBV感染によるEBI6 の誘導も同様に、Bリンパ球のEBV-媒介増殖形質転換におけるEBI6の重要な役割 と一致する。 LMPIの6個の高度に疎水性の膜通過ドメインにより、LMP1を原形質膜で集合さ せ、TRAFに対して集合した細胞質ドメインを示すことが可能となる(図6B)。 集合したTRAF相互作用ドメインを提示する際、LMP1はシグナルの形質導入にとっ て必須であると考えられるTNF-受容体集合のように機能する(「エンゲルマン( Engelmann)ら、1990」、「ローチャー(Loetscher)ら、1991」、「ペニカ(Pe nnica)ら、1992」、「タータグリア(Tartaglia)およびゲッデル(Goeddel) 、1992」)。受容体の架橋またはLMP1発現により、おそらくTRAFおよび関連分子 が近くに集合し、受容体関連セリン・トレオニンキナーゼによっておそらく媒介 される二次伝達シグナルが生成される(「ダーネイ(Darnay)ら、1994a」、「 ダーネイ(Darnay)ら、1994b」、「バンアルスデール(VanArsdale)およびウ ェア(Ware)、1994」)。LMP1はLAP1およびEBI6を原形質膜パッチのオリゴマー 複合体に構成的に集合させるため、これらの複合体は、細胞外刺激がなくとも増 殖シグナルおよびNFκBを構成的に活性化できる。このように、TRAF分子を介す るLMP1シグナル伝達は、TNF受容体分子とは無関係に進行する可能性がある。ま たは、LMP1は、構成的に活性的な原形質膜複合体において、TNFファミリー受容 体-TRAF集合体の相互作用を安定化させる可能性がある。実際、リンフォトキシ ン-α(TNFβ)は、EBV-形質転換リンパ芽球細胞株の自己分泌型増殖因子である という点において、上記の作用の後者に有利な証拠がいくつかある(「エストフ (Estov)ら、1994」、「ギボンス(Gibbons)ら、1994」)。さらに、バーキッ ト(Burkitt)リ ンパ腫細胞株に完全な範囲のEBV潜在的感染関連タンパク質を発現すれば、TNFβ およびp80受容体が誘導される(ギボンス(Gibbons)ら、1994)。のみならず、 p60 TNF受容体に対する拮抗剤的抗体はそのような細胞に負の増殖効果を示す( ギボンスら(Gibbons),1994)。LMP1細胞質カルボキシ末端ドメインおよびTNFR ファミリーに属するものは、LMP1細胞質カルボキシ末端とTNFRファミリーに属す るものの、細胞質ドメインとの間には明白な相同性がないため、同じLAP1分子の 異なるドメインと相互作用しうる。 潜在的EBV感染によるEBI6の誘導およびBリンパ芽球におけるEBI6とLMP1との会 合はまた、EBV媒介Bリンパ球増殖形質転換にEBI6が重要な役割を果たしている証 拠ともなる。この相互作用はLAP1との相互作用ほど直接的ではないと思われ、ま だ同定されていないヒトリングフィンガーTRAFとして別のものによって媒介され ている可能性がある。 TNFαおよびCD40リガンドは、Bリンパ球およびLMP1形質転換効果の標的である その他の細胞型の増殖に関する周知の媒体である(「ノエル(Noelle)ら、1992 」、「ボージョティス(Boussiotis)ら、1994」)。実際、CD40連結およびIL4 処置は、インビトロで一次Bリンパ芽球の増殖を数ヶ月間維持するのに十分であ り、細胞はEBV形質転換リンパ球と同様の表現型を示す(「サーランド(Saeland )ら、1993」、「バンシェリュー(Banchereau)ら、1994」、「ガリバート(Ga libert)ら、1994」)。LTβRが上皮細胞上に発現される。一方、基底上皮細胞 および脱分化鼻咽頭癌(NPC)細胞も同様に、高レベルのCD40を発現する(「バ ッソン(Busson)ら、1988」、「ヤング(Young)ら、1988」)。LMP1は、LAP1 との構成的直接相互作用を通じて、LTβRおよびCD40シグナル伝達を増幅または 侵害する可能性があり、細胞増殖を構成的に促進する可能性がある。NPCはEBVに 堅固に結合し、LMP1はしばしば、腫瘍細胞中に発現される(ブルックス(Brooks )ら、1992)。ホジキン病は、LMP1が発現される別のEBV関連悪性疾患である( ハーブスト(Herbst)ら、1991)。CD40、TNF受容体および関連CD30受容体は、 ホジキン病細胞では正方向調節されている(「フレース(Froese)ら、1987」、 「フロインドシュー(Pfreundschuh)ら、1989」、「カルデ(Carde)ら、1990 」、「オグレイディ(O'Grady)ら、1994」、「トランパー(Trumper)ら、1994 」)。したがって 、LAP1とLMP1との証明された相互作用に関する重要な結論は、その相互作用の阻 害剤は、これらのLMP1関連悪性腫瘍の増殖または発症に影響を及ぼす可能性があ るということである。 受容体シグナル伝達の成分との相互作用において、LMP1は、おそらく疎水性相 互作用を通じて原形質膜に二量体形成するEBV E5と幾分類似しており、EGF、PDG F、またはCSF-1の受容体を活性化する(「マーチン(Martin)ら、1989」、「ペ ッティ(Petti)ら、1991」、「ペッティ(Petti)およびディマイオ(DiMaio) 、1992」)。E5は、血管のH+-ATPアーゼの成分と結合し、これが、受容体の再利 用に影響を及ぼすと考えられる(ゴールドスタイン(Goldstein)ら、1991)。 本発明者らは、LAP1またはEBI6が細胞質中の小胞様構造に存在し、同じ細胞中 のLMP1発現によって原形質膜へ局在されることを見いだした。後述の図4A〜4P を参照のこと。さらに、LMP1はEBI6と直接的に相互作用できないにもかかわらず 、EBI6を原形質膜に局在させる。このことは、別のTRAF、おそらくヒトTRAF2ま たは関連分子がLMP1とEBI6との間に介在しうる細胞中に豊富に存在することを示 す。このことから、TRAFが、TNF受容体ファミリーシグナル伝達におけるそれら の役割に関係する、または無関係と考えられる小胞形成または輸送の制御因子と しての役割を果たす可能性が提起される。 LMP1とTNF受容体シグナル伝達経路との相互作用はまた、EBV感染細胞が、潜在 的または溶解性EBV感染において宿主防御機構から逃れるという点においても重 要であると考えられる。LMP1は、ウイルスの生活環の両方の相において発現され る少数のEBV遺伝子の一つである(「マン(Mann)ら、1985」、「ロウ(Rowe) ら、1992」)。いくつかのファミリーのウイルスは、おそらくこれらの細胞障害 性免疫細胞媒体を避けるために、TNF/リンフォトキシン経路を特異的に標的とす ると考えられる。痘ウイルスは、80 kDa TNF受容体の可溶性の型を産生する(「 スミス(Smith)ら、1991」、「マッサング(Massung)ら、1993」)。アデノウ イルスE3領域にコードされるタンパク質は、TNFのアポトーシス機能を遮断し( ゴッディング(Gooding)、1992)、HIVはTNFシグナル伝達によって誘発される 、転写を増強するNF-κB活性化シグナルを利用する(ポリ(Poli)ら、1990)。 EBV LMP1のLAP1/EBI6に対する結合は、同時に80 kDa TNF受容体の増殖促進シグ ナルを侵害 する一方(タータグリア(Tartaglia)ら、1993a)、60 kDa TNF受容体に対する 正常なLAP1の結合と効果的に競合し、その受容体によって媒介される細胞死の誘 導を遮断(タータグリア(Tartaglia)ら、1993b)、または宿主防御にとって極 めて重要なその他の機能を遮断すると考えられる(「フェッファー(Pfeffer) ら、1993」、「ロゼ(Rothe)ら、1993」)。 本発明者らはまた、LTβR、CD40、およびTNFR80の最終カルボキシ末端領域が 、シグナル形質導入のリング/コイル化コイルのファミリーとの結合に関係する これまで認識されていない配列モチーフ(表3)を共有することに注目した。こ の発見は、LTβR、CD40、およびTNFR80の細胞質ドメインがLAP1に強く結合する という観察に基づいており、このことは機能的特性が共通であることを示してい る。FasおよびTNFR60は、LAP1に対する結合が弱く、このモチーフを欠損してい る。LTβRおよびCD40は、配列TxxQEDGKを共有し、この配列はマウスLTβRおよび CD40に保存されており、このことはその重要性を示している。これまでの研究か ら、CD40におけるトレオニン234がその増殖停止機能にとって重要であることが 示された(イヌイス(Inuis)ら、Eur.J.Immunol.20:1747〜1753(1990))。こ の配列の変種は、この受容体のファミリーに属するものに認められる。TNFR80に おいて、この配列はTxxxxEExxKであり、LAP1の結合を促進する最小配列がTx0-4E E/DxxKであること、ここでxはアミノ酸(またはなし)、を示唆している。この ファミリーに属するその他の既知のものによる配置は、CD27、OX40、CD30、およ び4-1BB全てが、相同性を有する配列を含有していることを示し、このことから これらの受容体がLAP1にも結合することが示唆される。したがって、これらのメ ンバー全てを比較することにより、2個の酸性残基と1個の塩基性残基を後に伴 うトレオニンがこのモチーフの全表面の電荷を構成することが示唆される。それ 故、TNFR80、LTβR、およびCD40に対するLAP1結合の阻害剤は、CD27、OX40、CD3 0および4-1BBに対する結合にも影響を及ぼす可能性があり、したがって、これら の他の受容体の機能を妨害する。 III.TRAF-媒介機能阻害剤のスクリーニング いずれかの章で述べているように、本発明は特に、TRAF-媒介シグナル経路阻 害剤のスクリーニングを可能にする。 1.インビトロのスクリーニング インビトロのスクリーニングは、相互作用対(またはその適切な断片)の1つ を基質上(例えば、マイクロタイタープレートのウェルまたはカラムで用いるビ ーズ)へ固定化することが含まれうる。次に、固定化メンバーを相互作用対のそ の他のメンバーと接触させ、相互作用対を標識してもよい。結合は、未結合の標 識を洗浄除去した後、基質と会合した標識を検出することによって検出される。 阻害剤の非存在下では、このタンパク質/タンパク質相互作用により、結合標識 が生じる。タンパク質-タンパク質相互作用の阻害剤は結合標識量を減少させる 。または、両結合パートナーが候補阻害剤、主に競合的結合阻害剤の存在下で提 示される競合的結合形式を用いてもよい。 当業者は、上記の形式の詳細に多数の変化があり得ることを理解されたい。例 えば、ポリペプチド断片は、いくつかの周知の方法によって、マイクロタイター ウェルまたはビーズに接着させることができる。放射活性、蛍光、および酵素標 識を含む標識を用いてもよい。またはタンパク質/タンパク質相互作用は、電気 的に、例えばバイオコア(BIOCORE(登録商標))装置(ファルマシア(Pharmac ia))を用いて測定することができる。同様に、グルタチオンとGSTのようなグ ルタチオン結合ポリペプチドとの会合を、図5Aおよび5Bに示すように、2つの タンパク質の会合を検出するために、用いることができる。 当業者は、そのようなインビトロのスクリーニングの実施には多くの詳細な形 式があることを理解すると考えられる。例えば、蛍光シグナルを産生するよう蛍 光ペアメンバーを会合させる相互作用を検出するために、アマシャム(Amersham )蛍光ペア(阻害剤カップリング)読みとり装置のような光学系を用いてもよい 。直接相互作用を検出するためにバイオコア(BIOCORE)の電気シグナル産生装置 を用いてもよい。 TRAF相互作用の阻害剤のスクリーニング解析は、結合相互作用を検出する手順 に基づいており、これは次に、候補阻害剤を加えるスクリーニングの対照として 役立つ。結合相互作用の検出法は、遺伝子操作した細胞によって産生される組換 え型受容体タンパク質を用いて実施してもよい。 候補リガンドは、精製(または実質的に精製された)分子であってもよく、ま たは該リガンドはリガンドの混合物の一つの成分であってもよい(例えば、細胞 から得た抽出物または上清)。該リガンドは同様に、リガンドプール(例えば、 標準的な精製技法、例えばHPLCまたはFPLCによって産生された)のサブセットを 、単一のリガンドが問題の活性を制御することが最終的に証明されるまで、漸次 小さくして試験することによって同定してもよい。候補リガンドには非ペプチド 分子と共にペプチドが含まれる。 または、リガンド(および阻害剤)を、アフィニティークロマトグラフィーを 用いてその結合能力によって同定してもよい。組換え型結合パートナーは、それ を発現するよう遺伝子操作した細胞から定法によって精製する。組換え型パート ナーをカラム上に固定化し(例えば、免疫アフィニティー法によるセファロース カラムまたはストレプトアビジン-アガロースカラム)、1個以上の候補リガン ドを含む溶液をカラムに通過させる。ここでも、候補リガンドは非ペプチド分子 と共にペプチドを含む。TRAFに特異的なリガンドをカラム上に固定する(TRAFと の相互作用のため)。リガンドを単離するため、非特異的結合分子を除去するた めカラムをまず洗浄し、次に目的のリガンドをカラムから解離させて収集する。 上記の方法(またはその他の適当な方法)によって、細胞または生物学的液体 から単離されたリガンドは、必要に応じて、さらに精製されてもよい(例えば、 高速液体クロマトグラフィーによって)。十分精製された形で単離したら、新規 ペプチドまたは非ペプチドリガンドを部分的に配列決定してもよい(標準的なア ミノ酸配列決定技術によって)。この部分的アミノ酸配列から、それによってリ ガンド遺伝子のPCRクローニングのためのプライマーの調製が可能となるような 、部分的核酸配列を導き出す。TRAF、LMP1または相互作用を媒介するTNFR細胞質 部分は、バイオコア(BIOCORE(登録商標))プレート上に固定化することがで き、相互作用を阻害する薬剤を検出することができる。 ウェスタンブロット上でTRAF-結合分子を免疫学的に検出するため、アルカリ フォスファターゼに基づく検出プロトコルを用いて、典型的な競合的抗体結合法 を用いることができる。またTRAF遺伝子を単離することにより、標準的な組換え 型DNA発現技術を用いて、完全な分子およびその望ましい断片の手近な供給源を 提供することによって、これに結合し、治療薬として有用となりうる分子の同定 が容 易になる。 2.インビボのスクリーニング 別の系において、以下により詳細に記述する酵母の2個のハイブリッド系によ って例示されるように、2個のタンパク質の会合を検出するために培養細胞を用 いてもよい。β-ガラクトシダーゼ活性の存在は、GAL4活性化ドメインとGAL4結 合ドメインとの会合を示す。これらの2個のドメインは、下記のように、一方を TRAFドメインに融合させ、もう一方をTRAF-会合ドメインに融合させることによ って機能的に会合することができる。 その他のインビボ系には、EBV-感染細胞の培養が含まれる。例えば、EBVによ る無限増殖性リンパ芽球細胞株(LCL)を、一次Bリンパ球と共培養してもよい。 溶解性感染が誘発される(例えば、ホルボルエステルによる)。次に、第二世代 のLCLを回収する。回収した細胞の細胞増殖およびそれらの細胞におけるEBV DNA の有無を、LMP1媒介活性の指標として測定する。 他の章で記すように、候補阻害剤にはLMP1、ならびにLAP1およびEBI6のポリペ プチド断片が含まれる。阻害機能を保持する非ペプチド薬を設計および産生する ために、阻害剤断片を用いてもよい。次に、候補非ペプチド薬を上記のようにス クリーニングしてもよい。 図面の簡単な説明 図面を簡単に説明し、次にそれに関連する特異的な実施例を記述する。 図1は、ヒトEBI6およびLAP1ならびにマウスTRAF1およびTRAF2のアミノ酸配列 の配置を表す。 図2A〜2Dは下記のRNAブロットである。 図3は、トランスフェクションさせたBJAB、非EBV-感染Bリンパ腫細胞におけ るLMP1とLAP1またはEBI6との細胞内会合を示す。 図4A〜4Pは、LMP1の存在下または非存在下におけるLAP1およびEBI6の細胞下 局在を示す写真である。 図5A〜5Cは、LAP1およびEBI6とTNFR関連タンパク質との会合を示す。 図6Aおよび6Bは、TRAF媒介シグナルの形質導入の略図である。 実施例 I.酵母2ハイブリッドスクリーニングにより、LMP1カルボキシ末端細胞質ドメ インと相互作用するタンパク質が明らかになる。 200個のアミノ酸LMP1カルボキシ末端細胞質ドメインをコードするDNAを、相互 作用性タンパク質をコードするcDNAに対する酵母2ハイブリッドスクリーニング において、おとり物質として使用するため、GAL 4 DNA結合ドメインとインフレ ームで融合させた。GAL 4活性化ドメインは、EBV形質転換Bリンパ球のRNAから作 成したcDNAと融合させた(ダーフィー(Durfee)ら、1993)。トリプトファン、 ロイシンおよびヒスチジンの非存在下、ならびに25 mM 3-アミノトリアゾールの 存在下における増殖を試験した形質転換細胞5×105個のうち、147個のコロニー が少なくとも中等度の増殖を示し、β-ガラクトシダーゼ発現について解析した 。2個のクローンがβ-ガラクトシダーゼに対して極めて陽性で、標準的なβ-ガ ラクトシダーゼ解析における値は8単位以上であったが、残りのクローンはβ- ガラクトシダーゼ活性がバックグラウンドとほぼ同じ値であった(0.04単位未満 )。これらの2個のクローンからのGAL 4活性化ドメイン-cDNA遺伝子融合体は、 p53、pRB、ラミン、または酵母SNF1タンパク質とのGAL 4 DNA結合ドメイン融合 体と相互作用せず、このことは、LMP1細胞質カルボキシ末端に対する特異性を示 している。 完全なオープンリーディングフレームの配列から、全長のLAP1は、アミノ末端 リングフィンガー金属結合モチーフ、および伸長したコイル化コイルモチーフか ら始まるカルボキシ末端ドメインを有する(図1)。カルボキシ末端LAP1ドメイ ン(アミノ酸302〜568)は、最近同定されたマウス腫瘍壊死因子(TNF)受容体 関連タンパク質である、TRAF1およびTRAF2の「TRAF」相同ドメインと、同一線上 で45%のアミノ酸同一性を有する(ロゼ(Rothe)ら、1994)(図1)。LAP1は アミノ末端リングフィンガーモチーフを有するという点においてTRAF2と同様で あるが、TRAF2全体との同一性は27%に過ぎない。二者択一的にスプライシング されたLAP1 mRNAにおいて同定された最も長いオープンリーディングフレームは 、全長のLAP1のコイル化コイルモチーフ内の350番目に位置するメチオニンコド ンに始まりTRAFドメインの残りを含むポリペプチドをコードする。LAP1のアミノ 酸345〜568は、LMP1カルボキシ末端細胞質ドメインと強く相互作用するため(表 1)、スプ ライシングされたLAP1 mRNAにコードされるタンパク質は、LAP1またはLMP1の相 互作用に対して正または負の制御を行うことができる。 II.LAP1のカルボキシ末端の223個のアミノ酸は、カルボキシ末端細胞質ドメイ ンの膜近位の44個のアミノ酸と強く相互作用する。 完全なLMP1細胞質カルボキシ末端(アミノ酸187〜386)は、LAP1の223個のア ミノ酸カルボキシ末端ドメインとの相互作用は幾分弱いと考えられるが、LAP1カ ルボキシ末端の386または223個のアミノ酸とは強く相互作用する(表1)。明ら かに本質的な、LMP1の44個の膜近位のアミノ酸(アミノ酸188〜231)は、LAP1カ ルボキシ末端の386または223個のアミノ酸と強く相互作用する(表1)。したが って、LMP1膜近位の44個のアミノ酸およびLAP1カルボキシ末端の223個のアミノ 酸には、LMP1-LAP1界面の主成分が含まれる。形質転換におけるLMP1の膜近位の アミノ酸44個の明らかに本質的な役割によって、LMP1-LAP1生化学的相互作用をL MP1媒介形質転換と遺伝的に結びつける。 III.プラスミドの構築 LAP1およびEBI6をクローニングするため、酵母2ハイブリッド系を用いて以下 の遺伝子構築を行った。 GAL 4 DNA結合ドメイン(G4DBD)融合体をベクターpAS2に構築した(ハーパー (Harper)ら、1993)。オリゴL1-5PCR(5'-CGCGGATCCATGGACAACGACACAGTG-3') およびオリゴL1-4PCR(5'-CGCGGATCCTTAGTCATAGTAGCTTAG-3')を用いて、アミノ 酸187〜386をコードするLMP1 cDNA断片のポリメラーゼ連鎖反応(PCR)媒介増幅 によって、G4DBDLMP1(187〜386)を構築し、その後pAS2のBamHI部位にクローニ ングした。G4DBDLMP1(187〜231)は、オリゴL1-5PCRおよびLCA231(5'-CGCGGAT CCTTAGGCTCCACTCACGAGCAG-3')を用いてアミノ酸187〜231をコードするLMP1 cDN A断片のPCR増幅によって構築し、その後pAS2のBamHI部位にクローニングした。G 4DBDLAP1(12〜568)は、LAP1 cDNAのBssHII-BamHI断片をpSG5LAP1から単離し、 T4 DNAポリメラーゼを用いてそれを平滑末端化して、pAS1のSmaI部位にサブクロ ーニングすることによって構築した。G4TADEBI6(53〜416)はEBI6 cDNAのBgIII 断片をpACTIIのBamHI部位にサブクローニングすることによって構築した(S.エ レッジ氏(Elledge)の寄贈)。G4TADEBI6(53〜416)は、EBI6アミノ酸53〜416 の GAL 4の酸性トランス活性化ドメインとのインフレーム融合体をコードする。G4T ADLAP1(183〜568)およびG4TADLAP1(345〜568)は、2ハイブリッドスクリー ニングから単離した。配列決定を行うため、クローンからのcDNAインサートは、 プラスミドpSG5のEcoRI部位にサブクローニングした。全長のLAP1発現構築物pSG 5LAP1を生成するため、cDNAクローンのpSG5サブクローンをNruI部位でスプライ シングした。配列決定を行うため、λgt10クローンEBI6のEcoRIインサートを、 プラスミドpBluescriptにサブクローニングした。PCRを通じて、FLAGコードDNA 断片を開始AUGコドンの直後に置くことによって、pSG5FLAGLAP1およびpSG5FLAGE BI6をベクターpSG5中に構築した。 IV.消去式ハイブリダイゼーション EBV-陽性細胞株BL41/B95-8から得られるλgt10 cDNAライブラリーの構築につ いては、すでに記述されている(バーケンバック(Birkenbach)ら、1993)。λ gt10ライブラリーの消去式ハイブリダイゼーションおよび相同性スクリーニング は、これまでの記述に従って行った(バーケンバック(Birkenbach)ら、1993) 。 V.酵母2ハイブリッドスクリーニング 酵母の培養に必要な試薬をバイオ101(BIO101)から購入した。酵母の形質転 換は、「シエストル(Schiestl)およびゲイツ(Geitz)、1989」の方法に従っ て実施した。酵母株Y190(ダーフィー(Durfee)ら、1993)をプラスミド構築物 G4DBDLMP1(187〜386)により形質転換し、形質転換株をSC-Trpプレートで選択 した。単一のコロニーを採取して、S12抗LMP1モノクローナル抗体を用いたウェ スタンブロットによって、LMP1融合タンパク質の発現を確認した。続いて、G4DB DLMP1(187〜386)形質転換株は、EBV-形質転換リンパ芽球細胞株からすでに構 築したcDNAライブラリーを用いて形質転換させ(ダーフィー(Durfee)ら、1993 )、これまでの記述通り(ダーフィー(Durfee)ら、1993)、トリプトファン、 ロイシン、およびヒスチジンを含まないSC培地上で、25 mM 3-アミノトリアゾー ル(シグマ社(Sigma))の存在下で、選択を行った。中等度から強度の増殖を 示すコロニーを、50 mM 3-アミノトリアゾールを含有するSC-トリプトファン、 ロイシン、ヒスチジンプレート上で画線培養し、フィルターリフト解析によって β-ガラクトシダーゼ発現について試験した(ブリーデン(Breeden)およびナス マイス(Nasmyth )、1985)。LacZ発現の定量では、酵母クローンを適当な選択培地でOD600が0.5 〜1.2となるまで増殖させ、o-ニトロフェニル-β-D-ガラクトシド(0NPG)およ びこれまでに記述された標準条件(ブリーデン(Breeden)およびナスマイス(N asmyth)、1985)を用いて、β-ガラクトシダーゼ活性について解析した。β-ガ ラクトシダーゼ単位は(1000A415)/(解析時間(分))(細胞培養容量(ml) )(600 nmでの細胞培養の吸光度)として表した。ライブラリー由来プラスミド は、総酵母DNA調製物によるコンピテントバクテリアの形質転換によって回収し 、その後これまでの記述に従い、アンピシリン耐性に関して選択した(オースベ ル(Ausubel)ら、1987)。 VI.ノザンブロット 図2A〜2Dに示すように、ヒト組織8検体からのポリA+ RNA含有(2μg/レー ン)ノザンブロットをクロンテック社(Clontech)から購入した。RNAは、これ までの記述にしたがいEBV-陽性(BL41/B95-8)またはEBV-陰性(BL41)バーキッ トリンパ腫細胞株およびリンパ芽球細胞株(IB4)から調製した(バーケンバッ ク(Birkenbach)ら、1993)。cDNAプローブは、32P-dCTPを用いたランダムヘキ サヌクレオチドプライミング(ストラタジーン(Stratagene))によって標識し た。RNAブロットは、記載のように、高厳密度条件下で32P標識したcDNAプローブ とハイブリダイズさせた(モシアロ(Mosialo)ら、1994)。ノザンブロットフ ィルターを、オートラジオグラフィー・フィルムに露出するか、またはリン画像 化解析(phosphorimager analysis)によって処理した。 特に、図2Aおよび2Bにおいて、RNAはヒト組織由来のポリ(A+)RNAである。 図2CにおいてRNAは細胞株由来のポリ(A+)RNAで、ならびに図2DにおいてRNA は総細胞株RNAである。ブロットを、ブロットの下に示すLAP1(2Aおよび2C) またはEBI6(2Bおよび2D)プローブとハイブリダイズした。RNAの起源は、以 下の名称を用いて各レーンの上に示した-PA:膵臓、KI:腎臓、SM:骨格筋、LI :肝臓、LU:肺、PL:胎盤、BR:脳、HE:心臓。分子量マーカーは各ブロットの 左側にあり、矢印は特異的におよび一貫して検出されるmRNAの位置を示す。LAP1 プローブは、2.8および1.8 KbのRNAを検出する一方、EBI6プローブは2.6 KbのRN Aを検出した。高分子量バンドは、これらのプローブを用いたその他のノザンブ ロットで は一貫して検出されなかった。LAP1(2C)およびEBI6(2D)mRNAも同様に、EB V感染BL41(BL41/B95-8)、EBV陰性BL41(BL41)、およびEBV形質転換(IB4)細 胞由来のRNAにおいて検出された。アクチンプローブ(ACTIN)は、図2Cおよび 2DにおいてRNAの相対量を示す。 VII.免疫沈殿、ウェスタンブロット、および蛍光抗体法 以下の一般的技法は、細胞内タンパク質-タンパク質相互作用を決定する方法 を図示する。10%仔ウシ胎児血清を含むRPMI-1640培地400 μl中で、220 Vおよ び960 μFでBJAB細胞を電気穿孔した。形質転換後約20時間で、50 mM HEPES(pH 7.4)、250 mM塩化ナトリウム、10%グリセロール、2 mM EDTA、1 mM PMSF、 2μg/mlアプロチニン、2μg/mlペプスタチンAおよび2μg/mlロイペプチンを 含む0.5%NP-40溶解緩衝液中で細胞を氷浴で30分溶解した。細胞の残骸を4℃、 10,000×gで10分遠心して除去した。タンパク質Gセファロースビーズを4℃で1 時間作用させ、細胞溶解物を予め透明にした。次に一次抗体を加えて4℃で1時 間作用させ、免疫グロブリン複合体をプロテインG-セファロースビーズ上で4℃ で1時間収集した。次にビーズを溶解緩衝液各1mlで6回洗浄し、タンパク質複 合体をSDS試料中で沸騰させて回収し、SDS-PAGEで分析した。これまでに記述さ れた定法を用いて、ウェスタンブロットを行った(モシアロ(Mosialo)ら、199 4)。 形質転換した細胞上の間接的蛍光抗体解析は、これまでの記述通り(モシアロ (Mosialo)ら、1994)、サブトラクティブハイブリダイゼーシヨン後約18〜20 時間で行った。 VIII.形質転換したBJAB、非EBV感染Bリンパ腫細胞におけるLMP1と、LAP1または EBI6との細胞内会合 BJAB細胞(10×106細胞/形質転換)を、図の底の+で示すタンパク質を発現 するプラスミドと共に電気穿孔した。形質転換後約20時間で、各形質転換から4 ×106細胞を溶解して、M2抗FLAGモノクローナル抗体(コダック(Kodak))10μ gにより免疫沈殿にかけた。結果を図3に示す。免疫沈殿前に得た同等の細胞溶 解物(レーン1〜4)および免疫沈殿した材料(レーン5〜8)を、7.5%ゲル のSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分析し、ニトロセルロース膜に 移し、ウサギ抗LMP1ポリクローナル抗血清(ヘネシー(Hennessy)ら、1984)お よび12 5 I-標識タンパク質Aを用いてウェスタンブロット解析を行い、その後オートラジ オグラフィーを行った。LMP1の位置は矢印で示し、分子量マーカーをパネルの右 側に示す。LMP1はFLAG1AP1またはFLAGEBI6によって、容易に免疫共沈殿した(レ ーン6および7)。pSG5LMP1とベクター対照(pSG5)またはFLAG標識EBNA2発現 構築物(FLAGE2,レーン5および8)のいずれかとを用いて共形質転換させた細 胞から得た抗FLAG免疫沈殿において、検出可能なLMP1は認められなかった。 IX.GST融合タンパク質の産生および精製 p80およびp60 TNF受容体の細胞質ドメインは、対応するcDNAから、PCRにより 増幅し、p60 TNF受容体に対してはBamHIおよびXhoI制限部位、ならびにp80 TNF 受容体に対してはEcoRIおよびXhoI部位を用いて、pGEX-4T-1発現ベクター(ファ ルマシア(Pharmacia))にインフレームでクローニングした。GST-融合タンパ ク質の発現および精製は、本質的にこれまでの記述に従い実施した(スミス(Sm ith)およびジョンソン(Johnson)、1988)。グルタチオン-アガロースビーズ (ファルマシア(Pharmacia))1 ml当たり3〜5 mgの融合タンパク質濃度を 定常的に得た。インビトロでは、翻訳は、製造元のプロトコルに従って、インビ トロ転写翻訳系(プロメガ(Promega))と結合させたウサギ網状細胞TNTを用い て行った。インビトロ翻訳タンパク質は、結合緩衝液(0.1%NP-40、0.5 mM DTT 、10%グリセロール、1 mM PMSFおよび2μg/mlアプロチニンを含むPBS)で希 釈し、グルタチオンビーズを4℃で45分作用させて予め透明にした。次に、グル タチオンビーズに結合したGSTまたはGST融合タンパク質をインビトロ翻訳タンパ ク質と共に4℃で1時間インキュベートした。続いて、ビーズを結合緩衝液各0. 5 mlで5回洗浄し、結合タンパク質をSDS試料緩衝液中で沸騰させて回収し、SDS -PAGEによって分析した。 X.細胞下局在 図4A〜4Pにおいて、FLAG-標識LAP1およびEBI6の細胞内分布を、M2抗FLAGモ ノクローナル抗体およびウサギ抗LMP1ポリクローナル抗血清を用いた間接的蛍光 抗体法によって測定した。BJAB細胞は、ベクターpSG5(図4A〜4D)またはpSG5 LMP1(図4E〜4P)の存在下で、FLAGLAP1(図4A、4Bおよび4E〜4J)または FLAGEBI6(図4C、4D、および4K〜4P)発現構築物を用いて形質転換させた。 M2 -抗FLAG反応性は、FITC結合ヤギ抗マウス二次抗体(図4A、4C、4E、4H、4K 、4N)を用いて、可視化した。LMP1はテキサスレッド(Texas Red)結合ヤギ抗 ウサギ二次抗体(図4F、4I、4L、4O)によって検出した。図4B、4D、4G 、4J、4Mおよび4Pにおいて、位相差顕微鏡写真を示す。M2および抗LMP1抗体 は、非形質転換細胞ではいかなる反応性も示さなかった。M2とヤギ抗ウサギ二次 抗体との間には、またはウサギ抗LMP1とヤギ抗マウス二次抗体との間には、交叉 反応性が認められなかった(データは示していない)。 XI.LAP1およびEBI6とTNFR関連タンパク質との会合 図5A〜5Cにおいて、LAP1およびEBI6といくつかのTNFRの細胞質ドメインとの 会合を実証する。例えば、p60および/またはp80 TNFRの細胞質ドメインは、GST との融合タンパク質として構築し、グルタチオンビーズに結合させた。このよう に結合させたこれらの細胞質ドメインは、インビトロで翻訳された35S-メチオニ ン標識LMP-1、LAP1またはEBI6と共にインキュベートし(反応混合物5μl)、グ ルタチオンビーズに結合した分画を8.5%SDSポリアクリルアミドゲル上で分析し 、リン画像化装置によって処理した。ゲルのクマシーブルー染色により、おおよ そ同等量のGSTまたはGST融合タンパク質の存在が証明された。5Bにおいて、GST 融合タンパク質、またはGST(レーン2)として発現されるp60(レーン3)、p8 0(レーン4)、Fas(レーン5)、CD40(レーン6)、LTβR(レーン7)の細 胞質ドメインを含むグルタチオンビーズを、図5Aのように、35S-メチオニン標 識LAP1(1反応当たり2μlのインビトロ翻訳反応混合物を用いた)と共にイン キュベートし、SDS-PAGEおよびオートラジオグラフィーによって分析した(2時 間露出)。インビトロ翻訳LAP1の2μlをレーン1で分析した。図5Cは、共形質 転換した細胞におけるLAP1およびEBI6とp80 TNFRとの免疫共沈殿を示す。BJAB細 胞は、左の非形質転換の図(レーン7)の下の+で示されるFLAG標識タンパク質 を発現するプラスミドによって共形質転換した。形質転換後、約20時間で、細胞 を溶解し、10×106個の細胞からの溶解物をM2抗FLAGモノクローナル抗体と免疫 沈殿させた。免疫沈殿前に得られた同等の細胞溶解物(レーン4〜7)および免 疫沈殿複合体(レーン1〜3)を、抗p80TNFR抗体を用いたウェスタンブロット によって解析した(バンアルスデール(VanArsdale)およびウェア(Ware)、19 94)。成 熟p80 TNFRの位置および免疫グロブリン重鎖(Ig)は矢印で示す。星印はp80 TN FRの前駆体型の位置を示す。p80受容体は、FLAGLAP1またはFLAGEBI6(レーン1 および2)を用いてすぐに免疫共沈殿した。検出可能なp80受容体で、p80 TNFR およびFLAGEBNA2(FLAGE2、レーン3)を発現するプラスミドを用いて形質転換 させた細胞からの抗FLAG-抗体と免疫沈殿したものはなかった。 その他の態様 上述したように、本発明は、実質的に純粋なタンパク質およびポリペプチドを 含む。本発明者らは、ポリペプチドという用語は、タンパク質、およびより短い ポリペプチドを含む、大きさに制限のないペプチド結合含有分子を指すために用 いる。タンパク質またはポリペプチドは、自然状態でそれらに付随する汚染混合 物から分離されれば、実質的に純粋である。本発明者らがその用語を用いる場合 、それが本来由来する細胞とは異なる細胞系から化学的に合成、または産生され るタンパク質は、その天然の関連成分を「実質的に含まない」という意味である 。したがって、実質的に純粋なポリペプチドは真核生物に由来するが、大腸菌ま たは他の原核生物中で合成されるものを含む。 本発明はまた、高厳密度条件下でLAP1をコードする核酸とハイブリダイズする 実質的に純粋な核酸を含む。「ハイブリダイズ」という用語は、特定の配列の核 酸との結合または会合を意味する。「高厳密度条件」とは、例えば、「サムブル ック(Sambrook)ら、1989、分子クローニング:実験の手引き(Molecular Clon ing:a laboratory mannual)第2版、Cold Spring Harbor、N.Y.」に記述された 条件、例えば、60℃の洗浄条件で0.2×SSC、0.1%SDSのように、比較的高い温度 および低い塩濃度を特徴とするDNAハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を意 味する。 「実質的に純粋なDNA」とは、本発明のDNAが由来する生物の天然ゲノムにおい て、その遺伝子に隣接する造伝子を含まないDNAを意味する。したがって、この 用語には、例えば、ベクター、自主栄養的複製プラスミドもしくはウイルス、ま たは原核生物もしくは真核生物のゲノムDNAに組み込まれる組換えDNA、またはそ の他の配列とは無関係に、分離した分子(例えば、cDNA、またはPCRによって産 生される、もしくは制限エンドヌクレアーゼ消化によって産生されるゲノムもし くは cDNA断片)として存在する組換えDNAが含まれる。また、別のポリペプチド配列 をコードするハイブリッド遺伝子の一部である組換え型DNAも含む。 「プロモーター」は、転写を指向するために十分な最小の配列を意味する。細 胞型特異的、組織特異的、または誘発可能な、外部シグナルまたは薬剤に対して 、プロモーター依存的遺伝子発現を制御可能にするのに十分なそれらのプロモー ター要素もまた、本発明に含まれる。そのような要素は本来の遺伝子の5'または 3'領域に位置していてもよい。 「機能的に結合させた」という用語は、適当な分子(例えば、転写活性化タン パク質)が制御配列に結合した場合に、遺伝子が発現されるように、遺伝子およ び制御配列を結合させることを意味する。 LAP1またはEBI6および上記のその他のポリペプチドをコードする核酸の縮重の 変異も同様に、本発明の範囲に含まれる。縮重の変異は、LAP1またはEBI6のアミ ノ酸配列を有するポリペプチドをコードするが、本明細書に開示するcDNA配列と はヌクレオチド配列が異なる核酸である。 本明細書で用いられる、「実質的に純粋な」という用語は、本来それに付随す る成分から分離されたタンパク質またはポリペプチドを表す。概して、タンパク 質またはポリペプチドは、試料中の総材料の(容量で、湿重量もしくは乾燥重量 で、またはモル百分率もしくはモル分画で)少なくとも10%、より好ましくは少 なくとも20%、より好ましくは少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60% 、より好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも90%、および最も 好ましくは少なくとも99%が、目的のタンパク質またはポリペプチドである場合 、実質的に純粋である。純度は適当な方法、例えば、ポリペプチドの場合、カラ ムクロマトグラフィー、ポリアクリルアミドゲル電気泳動、または高速液体クロ マトグラフィー(HPLC)解析によって測定することができる。 本発明にはまた、LAP1またはEBI6の生物学的に活性な断片も含まれる。「生物 学的に活性」という用語は、EBV-誘発性表現型特性のようなTRAF媒介事象を制御 する能力を有することを意味する。本明細書で用いられるように、「断片または 部分」という用語は、ポリペプチドに適用され、その長さが通常は、少なくとも 約5個の連続したアミノ酸で、典型的には少なくとも約10個の連続したアミノ酸 、より典型的には少なくとも約20個の連続したアミノ酸、一般的には少なくとも 約30個の連続したアミノ酸、好ましくは少なくとも約40個の連続したアミノ酸、 より好ましくは少なくとも約50個の連続したアミノ酸、および最も好ましくは少 なくとも約60〜80個以上の連続したアミノ酸である。そのようなペプチドは、該 タンパク質のタンパク質溶解性の開裂、断片の新規合成、または遺伝子操作を含 む、当業者にとって既知の方法によって産生できる。 別の局面において、本発明は、LAP1またはEBI6に特異的に結合する抗体を特徴 とする。 本発明はまた、相同的ヒトLAP1タンパク質およびそれらをコードするDNAを含 む。例えば、LAP1配列(配列番号:1)またはその活性断片と50%以上相同なタ ンパク質を含む。本明細書で用いる「相同性」とは、2つのポリマー分子間、例 えば2個の核酸分子、例えば2個のDNA分子、または2個のポリペプチド分子間 のサブユニット配列の類似性を指す。2個の分子の双方におけるサブユニットの 位置が、同じモノマーサブユニットによって占められる場合、例えば2個のDNA 分子のそれぞれの位置がアデニンである場合には、それらはその位置で相同であ る。2個の配列間の相同性は、適合または相同位置の数と正の相関関係にあり、 例えば、2個の化合物配列における位置の半数(例えば長さ10サブユニットのポ リマー中の5個の位置)が相同である場合には、2個の配列は50%相同であり、 位置の90%、例えば10個中9個が適合または相同である場合には、2個の配列は 90%の相同性を有する。例として、DNA配列3'ATTGCC5'および3'TATGGC5'は、50 %の相同性を有する。 組換え型LAP1またはEBI6もしくはその断片(例えば、生物学的活性ドメイン) は、既知の方法を用いて発現させることができる。LAP1またはEBI6をコードする DNA配列は、市販の発現ベクターにクローニングし、大腸菌に発現させることが できる。 例えば、融合タンパク質を過剰発現させるために、マルトース結合タンパク質 融合および精製系(ニュー・イングランド・バイオラボ(New England Biolabs ))を用いることができる。LAP1またはEBI6遺伝子もしくはcDNAは、マルトース 結合タンパク質をコードする遺伝子(malE)の下流およびインフレームに挿入す る ことができる。簡便な制限部位が存在しない場合、cDNA配列を適切に修飾するた めにPCRを用いることができる。この周知の方法により、組換えプラスミドの構 築が容易となる。pMalEプラスミドの挿入部位のすぐ上流は、Xa因子開裂部位を コードする領域である。この特異的なタンパク質溶解感受性部位の存在により、 N-末端に別のアミノ酸を接着させなくとも、マルトース結合タンパク質からクロ ーニングタンパク質の遊離が可能となり、このことはバクテリアにおける組換え タンパク質の発現および精製に関して他の方法よりはるかに利点となる。この発 現系を用いて、malEシグナル配列の有無に応じて、組換えタンパク質を、細胞質 または細胞質周辺のいずれかを標的とすることができる。融合タンパク質の精製 は、malE融合タンパク質が特異的に結合するアミロース残基カラムに、粗細胞溶 解物を通過させることによって得ることが可能である。次に、溶出した純粋なハ イブリッドタンパク質を、Xa因子によって開裂し、目的のタンパク質を、標準 的なカラムクロマトグラフィーによってマルトース結合タンパク質およびXa因 子から精製することができる。 LAP1またはEBI6タンパク質の全てまたは一部を発現させるために、その他の発 現系、例えば、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ遺伝子融合系(ファルマシ ア(Pharmacia))を用いてもよい。この系において、TRAF DNA配列を適当なベ クターにクローニングし、融合タンパク質を大腸菌において発現させてもよい。 得られた組換えタンパク質は、グルタチオンセファロース4Bビーズを用いた標準 的なカラムクロマトグラフィーによって精製する。 または、LAP1もしくはEBI6を、真核生物発現系を用いて発現させることができ る。組換えタンパク質を発現させるのに好適な発現ベクターおよび真核細胞(例 えば、哺乳類細胞、昆虫細胞、酵母細胞)も同様に、当技術分野において周知で ある。抗体産生およびウェスタンブロット 細胞抽出物からLAP1またはEBI6ポリペプチドを同定し、他の分子との起こりう る会合を調べるためには、それらのタンパク質に対して特異的に結合する抗体が 有用である。ポリクローナル抗血清の産生のため、標準的な手法を用いて動物を 免疫するために、予測されたLAP1またはEBI6配列から設計された合成ペプチド、 および/またはバクテリアもしくは真核細胞から産生された精製ポリペプチドを 抗原として用いてもよい。 特異的抗原に対する抗体は、当業者に既知のいくつかの方法、例えば、オクタ ロニー二重免疫拡散法または酵素結合免疫吸着法(ELISA)を用いて検出しても よい。ELISAは、基質、例えば、プラスティック皿のウェルを精製抗原によって コーティングすることを含む。次に、検査すべき血清をウェルに加える。抗原特 異的抗体が存在すれば、ウェルをコーティングする抗原に接着する。非結合材料 を洗浄して除去し、抗原特異的一次抗体に対する二次抗体を結合させたマーカー 酵素、例えばホースラディッシュペルオキシダーゼまたはアルカリフォスファタ ーゼを大量に加え、非接着材料を洗浄除去する。最後に、酵素基質をウェルに加 えて、酵素触媒転換を抗原存在の指標として監査する。 モノクローナル抗体を産生するためには、免疫性を検査する動物から得た抗体 産生細胞に無限増殖能を与えて(例えば、無限増殖性融合パートナーとの融合に よって)、モノクローナル抗体を産生させることができる。次に、モノクローナ ル抗体産生ハイブリドーマを、上記のようにポリペプチドに対する抗体結合の有 無によってスクリーニングすることができる。 本発明は、完全なモノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いるばかりで なく、免疫学的に活性な抗体断片、例えば、Fabまたは(Fab)2断片、抗体重鎖 および抗体軽鎖、遺伝子操作された一本鎖Fv分子(ラドナー(Ladner)ら、米国 特許第4,946,778号)、またはキメラ抗体、例えば、マウス抗体の結合特異性を 有するが残りの部分はヒト由来である抗体を用いることができる。 LAP1-またはEBI6-特異的抗体は、LAP1またはEBI6遺伝子産物を発現する組換え クローンを同定するために、ウェスタン解析において用いることができる。ペプチド療法 精製ポリペプチドは、薬学的に許容される担体、例えば、生理食塩水で投与さ れうる。 本発明は、1個以上のペプチド結合が、ペプチダーゼによる切断をうけにくい 別のタイプの共有結合(「疑似ペプチド」)に置換された類似体を含む。被験者 に注射された後のペプチドのタンパク質溶解性分解が問題となる場合、特に感受 性の高いペプチド結合を切断不可能な疑似ペプチドと置換することによって、得 られたペプチドがより安定となり、従って治療薬としてより有効となる。そのよ うな疑似剤、およびそれらをポリペプチドに組み込む方法は、当技術分野におい て周知である。同様に、L-アミノ酸残基の置換は、タンパク質溶解に対するポリ ペプチドの感受性を低下させる定法である。またt-ブチルオキシカルボニル、ア セチル、テイル(theyl)、サクシニル、メトキシサクシニル、スベリル、アジ ピル、アゼライル、ダンシル、ベンジルオキシカルボニル、フルオレニルメトキ シカルボニル、メトキシアゼライル、メトキシアジピル、メトキシスベリル、お よび2,4,-ジニトロフェニル基のようなアミノ末端遮断基も有用である。ペプチ ドの荷電アミノおよびカルボキシ末端を遮断することにより、ペプチドの疎水性 細胞膜の通過および細胞内への通過を増強させる別の利益が得られると考えられ る。 ポリペプチドを腹腔内、筋肉内、皮下、または静脈内投与することができる。 ペプチドの細胞内輸送に関しては、例えばリポソームなどの定法を用いること ができる。そのような方法は、当業者に周知である。本発明のペプチドは、1日 に体重1kg当たり約1〜100 μモルの静脈内用量を投与することが求められる。遺伝子療法 いくつかの例において、組換えポリペプチドの発現が、細胞内、例えば、腫瘍 細胞、患者の腫瘍細胞内で起こるように、本発明の核酸を投与することによって 患者を治療してもよい。本発明の核酸は、標準ベクターおよび/または遺伝子輸 送系によって、患者の標的細胞に導入してもよい。好適な遺伝子輸送系には、リ ポソーム、受容体媒介輸送系、裸核DNA、ならびに特に、ヘルペスウイルス、レ トロウイルス、およびアデノウイルスのようなウイルスベクターが含まれる。 患者の治療に関して、核酸の治療有効量を薬学的に許容される担体で投与され てもよい。本発明の核酸分子の投与量は多様であるが、静脈内投与の好ましい用 量は、核酸分子の約106〜1022コピーである。 治療のためには、核酸の治療有効量を薬学的に許容される担体で投与する。薬 学的に許容される担体は、好適な、すなわち動物への投与に関して生物学的に適 合性がある、例えば生理食塩水のような媒体である。治療有効量は、治療動物に おいて、医学的に望ましい結果を生じることが可能な本発明の核酸量である。 医学分野では周知のように、1人の患者の投与量は、患者の体格、体表面積、 年齢、投与すべき特定の化合物、性別、投与時間および投与経路、通常の健康状 態、ならびに同時に投与される他の薬剤を含む多くの要因に依存する。本発明の 核酸分子の用量は多様であるが、静脈内投与の好ましい用量は、核酸分子の約106 〜1022コピーである。 患者の状態が改善されたら、必要に応じて維持用量を投与されてもよい。その 後、症状に応じて、投与量または投与回数、もしくはその両者を、改善状態が維 持されるレベルまで減らしてもよい。症状が望ましいレベルまで軽減されたら、 治療を中止すべきである。しかし、病状が再発した時には長期間の間欠治療が必 要となりうる。 本来のタンパク質またはポリペプチドの類似体も、本発明に含まれる。類似体 は、アミノ酸配列、または配列に影響を及ぼさない修飾、もしくはその両者によ って、本来のペプチドとは異なる。 好ましい類似体は、保存的アミノ酸置換のみによって、好ましくは1個、2個 、または3個のみの置換、例えば1個のアミノ酸を同様の性質を有する別のアミ ノ酸への置換(例えば、バリンをグリシンに、アルギニンをリジンになど)、ま たはポリペプチドの生物活性を損ねない1個以上の非保存的アミノ酸置換、欠失 、もしくは挿入によって、その配列が野生型配列(すなわち、天然ペプチドの相 同部分の配列)とは異なるペプチドを含む。表2は、多くの保存的アミノ酸置換 を列挙したものである。望ましい薬学的特性を得るために、修飾したペプチド結 合または修飾した側鎖を有する化学合成ペプチドも含まれる。 修飾(通常、一次配列を変化させない)には、ポリペプチドのインビボまたは インビトロ化学的誘導、例えば、アセチル化またはカルボキシ化が含まれる。ま た、グリコシル化、例えば、ポリペプチドの合成および処理中のポリペプチドの グリコシル化パターンの修飾によって、またはさらなる処理段階において、例え ば、グリコシル化に影響を及ぼす酵素、例えば、哺乳類グリコシル化または脱グ リコシル化酵素に露出させることによって、得られるグリコシル化の修飾も同様 に含まれる。また、リン酸化アミノ酸残基、例えば、ホスホチロシン、ホスホセ リン、またはホストレオニンを有する配列も含まれる。 局所腫瘍の治療に関して、本発明のポリペプチドを徐々に放出するように設計 されたバイオポリマー輸送系を腫瘍瘤の近位に移植してもよい。そのようなバイ オポリマー輸送系は当技術分野において周知である(例えば、フォークマン(Fo lkman)ら、米国特許4,164,560が参照として本明細書に組み入れられる)。 酵母株Y190を示したプラスミドで形質転換し、形質転換株を所定の適当な選択培 地で選択した。単離したコロニーを、対数増殖期中期から後期の細胞密度まで増 殖させ、実験法に記載したようにβ-ガラクトシダーゼ活性について解析した。 各例について、4個の形質転換株を解析し、β-ガラクトシダーゼ単位の平均値 を示す。G4DBDLAP1とG4TADSNF4間との相互作用を対照(ハーパー(Harper)ら、 1993)として用い、異なる解析におけるβ-ガラクトシダーゼの値は0.8単位以上 であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 45/00 ADS C07K 16/28 C07K 14/05 G01N 33/569 J 14/705 C12P 21/02 C 16/08 21/08 16/28 A61K 37/02 ADU G01N 33/569 ADY // C12P 21/02 ABB (C12P 21/02 AED C12R 1:19) C12P 21/08 (72)発明者 モシャロス ジョージ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ブ ルックリン ハーバード アベニュー #5 34エイ (72)発明者 バーケンバッシュ マーク アメリカ合衆国 イリノイ州 ティンリー パーク ブライアー ドライブ 17301 (72)発明者 バナスデイル トッド アメリカ合衆国 カリフォルニア州 リバ ーサイド エル コリト ドライブ 5203 アパートメント 26 (72)発明者 ウェイル カール アメリカ合衆国 カリフォルニア州 リバ ーサイド ゴールデン スター アベニュ ー 7841 (72)発明者 ケイー ケネス エム. アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 ジ ャマイカ プレイン ネイリアン クレセ ント 33 【要約の続き】 胞、すなわち癌細胞を制御するためにも重要である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.EBV-感染細胞にTRAF/TNFRが介する細胞増殖/細胞死シグナル伝達を阻害 する化合物を投与することにより、エプスタイン-バール・ウイルス(EBV)関連感 染症、細胞増殖、または腫瘍形成を治療する方法。 2.TRAF/TNFRが介する細胞増殖/細胞死シグナル伝達を阻害する化合物を含 む、エプスタイン-バール・ウイルス(EBV)関連感染症、細胞増殖、または腫瘍形 成を治療する薬剤。 3.TRAF/TNFRが介する細胞増殖/細胞死シグナル伝達を阻害する化合物を含 む、エプスタイン-バール・ウイルス(EBV)関連感染症、細胞増殖、または腫瘍形 成を治療する薬剤の生成法。 4.EBV-感染細胞にEBV LMP1と腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRAF)タンパク質 との相互作用を阻害する化合物を投与することにより、エプスタイン-バール・ ウイルス(EBV)関連感染症、細胞増殖、または腫瘍形成を治療する方法。 5.EBV LMP1と腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRAF)タンパク質との相互作用を 阻害する化合物を含む、エプスタイン-バール・ウイルス(EBV)関連感染症、細胞 増殖、または腫瘍形成を治療する薬剤。 6.EBV LMP1と腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRAF)タンパク質との相互作用を 阻害する化合物を含む、エプスタイン-バール・ウイルス(EBV)関連感染症、細胞 増殖、または腫瘍形成を治療する薬剤の調製法。 7.化合物がEBV LMP1タンパク質と相互作用するポリペプチドである、請求項 4もしくは請求項6記載の方法、または請求項5記載の薬剤。 8.ポリペプチドがLMP1-相互作用TRAFドメインを含む、請求項7記載の方法 または薬剤。 9.ポリペプチドがアミノ酸188〜386位の間のLMP1カルボキシ末端領域と相互 作用する、請求項7記載の方法または薬剤。 10.ポリペプチドがグリシン188位からアラニン231位に及ぶLMP1配列:GQR HSDEHHHDDSLPHPQQATDDSGHESDSNSNEGRHHL LVSGA(配列番号:3)と相互作用する、請求項7記載の方法または薬剤。 11.ポリペプチドがヒトTRAFタンパク質のLMP1相互作用ドメインを含む、請求 項8記載の方法または薬剤。 12.ポリペプチドがLAP1のLMP1-相互作用ドメインを含む、請求項11記載の方 法または薬剤。 13.ポリペプチドが配列番号:1のアミノ酸345位から568位までのLAP1配列内 のLMP1結合ドメインを含む、請求項12記載の方法または薬剤。 14.化合物がTRAFタンパク質と相互作用するポリペプチドである、請求項4も しくは請求項6記載の方法、または請求項5記載の薬剤。 15.ポリペプチドがTRAFタンパク質と相互作用するLMP1配列を含む、請求項14 記載の方法または薬剤。 16.ポリペプチドがLAP1と相互作用するLMP1配列を含む、請求項15記載の方法 または薬剤。 17.ポリペプチドが配列:GQRHSDEHHHDDSLPHPQQATDD SGHESDSNSNEGRHHLLVSGA(配列番号:3)を含む、請求項16 記載の方法または薬剤。 18.ポリペプチドが配列番号:1のアミノ酸345位から568位までのLAP1配列内 のLMP1-結合ドメインと相互作用する、請求項14記載の方法または薬剤。 19.ポリペプチドがヒトLAPオリゴマー形成ドメインを含む、請求項14記載の 方法または薬剤。 20.ポリペプチドがLAP1配列(配列番号:1のアミノ酸309〜341):LRNNE SKILHLQRVIDSQAEKLKELDKEIRPFRを含む、請求項19 記載の方法または薬剤。 21.ポリペプチドがTRAFオリゴマー形成ドメインを含む、請求項14記載の方法 または薬剤。 22.a)EBV感染症;b)HIV感染症;c)薬剤誘発性免疫抑制;d)ホジキン病; e)バーキットリンパ腫、f)免疫無防備状態の患者に特徴的なリンパ腫、および g)鼻咽頭癌の疾患の1つ以上を特徴とする患者に化合物を投与する、請求項1 、請求項3、請求項4、請求項6記載の方法、または請求項2もしくは請求項5 記載の薬剤。 23.TRAFをコードする細胞にTRAFシグナル伝達を阻害する化合物を投与するこ とにより、TRAFが介するTNF/TNFRシグナル伝達を制御する方法。 24.TRAFをコードする細胞を含む薬剤がTRAFシグナル伝達を阻害する化合物で ある、TRAFが介するTNF/TNFRシグナル伝達を制御する薬剤。 25.TRAFをコードする細胞を含む薬剤がTRAFシグナル伝達を阻害する化合物で ある、TRAFが介するTNF/TNFRシグナル伝達を制御する薬剤の作製法。 26.化合物がTRAFに相互作用するポリペプチドである、請求項23もしくは請求 項25記載の方法、または請求項24記載の薬剤。 27.ポリペプチドが、a)LAP1コイル化コイルドメイン、b)配列番号:1の40 6〜568位のアミノ酸に及ぶLAP1カルボキシ末端ドメイン、c)EBI6コイル化コイ ルドメイン、d)配列番号:2の259〜416位のアミノ酸に及ぶEBI6カルボキシ末 端ドメイン、e)TRAF相互作用TNFR細胞質ドメイン、f)TRAF金属結合ドメインか ら成る群より選択されるTRAF相互作用ドメインを含む、請求項26記載の方法また は薬剤。 28.化合物がオリゴマー形成TRAFドメインと相互作用する、請求項26記載の方 法または薬剤。 29.ポリペプチドがヒトTRAFコイル化コイルドメインを含む、請求項28記載の 方法または薬剤。 30.ポリペプチドが配列(配列番号:1のアミノ酸309〜341):LRNNESK ILHLQRVIDSQAEKLKELDKEIRPFRを含む、請求項26記載 の方法または薬剤。 31.リウマチ性関節炎、クローン病、ループスなどの自己免疫性疾患として現 れる、望ましくないリンパ球増殖を有する患者、または薬物誘発性免疫抑制を特 徴とする患者に化合物を投与する、請求項23もしくは請求項25記載の方法、また は請求項24記載の薬剤。 32.TRAFをコードする細胞に投与した際に、TRAFが介するTNF/TNFRシグナル伝 達を制御できる精製されたポリペプチド。 33.EBV LMP1と腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRAF)タンパク質との相互作用を 阻害できる、請求項32記載のポリペプチド。 34.LMP1相互作用TRAFドメインを含む、請求項32記載のポリペプチド。 35.ヒトTRAFタンパク質のLMP1相互作用ドメインを含む、請求項34記載のポリ ペプチド。 36.LAPIのLMP1-相互作用ドメインを含む、請求項35記載のポリペプチド。 37.配列番号:1のアミノ酸345から568位のLAP1配列内にLMP1結合ドメインを 含む、請求項36記載のポリペプチド。 38.GQRHSDEHHHDDSLPHPQQATDDSGHESDSNSN EGRHHLLVSGA(配列番号:3)のLMP1配列と相互作用する、請求項32記 載のポリペプチド。 39.TRAFタンパク質と相互作用する、請求項32記載のポリペプチド。 40.LAP1と相互作用するLMP1配列を含む、請求項39記載のポリペプチド。 41.a)LAP1コイル化コイルドメイン、b)配列番号:1のアミノ酸406〜568位 に及ぶLAP1カルボキシ末端ドメイン、c)LAP1金属結合ドメイン、d)EBI6コイル 化コイルドメイン、e)配列番号;2のアミノ酸259〜416位に及ぶEBI6カルボキ シ末端ドメイン、およびf)TNFRのTRAF相互作用細胞質ドメインから成る群より 選択されるドメインを含む、請求項32記載のポリペプチド。 42.配列番号:1のアミノ酸345〜568位のLAP1配列内のLMP1結合ドメインと相 互作用する、請求項32記載のポリペプチド。 43.TRAF-オリゴマー形成ドメインを含む、請求項32記載のポリペプチド。 44.ヒトLAPオリゴマー形成ドメインを含む、請求項43記載のポリペプチド。 45.ヒトLAP1オリゴマー形成ドメインを含む、請求項44記載のポリペプチド。 46.LRNNESKILHLQRVIDSQAEKLKELDKEIRPFR のLAP1配列(配列番号:1のアミノ酸309〜341位)を含むポリペプチドである、請 求項45記載のポリペプチド。 47.配列:TX1-4EE/DX0-2Kを含み、かつTRAFタンパク質に相互作用するTNFRの 細胞質ドメインを含む、請求項32記載のポリペプチド。式中T、E、D、およびKは 、標準的なアミノ酸の一文字称号であり、Xはいかなるアミノ酸でもよく、X0-4 およびX0-2は、選択的にそれぞれ、0〜4または0〜2アミノ酸残基を示し、E/DはE またはDのいずれかである単一のアミノ酸残基を示す。 48.TRAFをコードする細胞に投与した際にTRAFが介するTNF/TNFRシグナル伝達 を制御する、請求項32〜48記載のポリペプチドを含む薬剤。 49.請求項32記載のポリペプチドをコードする、精製された組換え核酸。 50.ポリペプチドをコードするDNAを転写するように位置付けされる調節DNAを さらに含む、請求項49記載の組換え核酸。 51.請求項50記載の組換え核酸を含む細胞。 52.TRAFをコードする細胞に投与した際にTRAFが介するTNF/TNFRシグナル伝達 を制御する、請求項50記載の精製された核酸または請求項51記載の細胞を含む薬 剤。 53.ポリペプチドをコードする組換え核酸を含む細胞の培養、細胞においてポ リペプチドをコードする核酸を転写するように位置付けされた調節DNAをさらに 含む組換え核酸、および細胞または細胞培地からの精製されたポリペプチドの回 収を含む、請求項32記載の精製されたポリペプチドの作製法。 54. a.TRAFに相互作用するドメインを含む化合物を提供し、 b.化合物を候補阻害剤と結合させ、 c.候補阻害剤が化合物と結合しているか否かを判定することにより、 腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRAF)タンパク質が関連するシグナル伝達を阻害す る物質のインビトロのスクリーニング法。 55.TRAF相互作用ドメインが、a)配列GQRHSDEHHHDDSLPHP QQATDDSGHESDSNSNEGRHHLLVSGA(配列番号:3)を含 むLMP1ドメイン、b)配列番号:1のアミノ酸345〜586位内に含まれるLMP1-相互 作用LAP1ドメイン、c)TRAF-相互作用TRAFドメイン、d)TNFR-相互作用TRAFドメ イン、e)TRAF-相互作用TNFR細胞質ドメイン、またはf)TRAF金属結合ドメイン である、請求項54記載の方法。 56. a.第一結合パートナーがTRAFタンパク質相互作用LMP1ドメインを有し 、第二結合パートナーが第一結合パートナーのLMP1ドメインと相互作用し、結合 パートナー同士を互いに相互作用させる系に第一結合パートナーおよび第二結合 パートナーを提供し、ならびに b.該系に候補化合物を提供し、 c.該候補化合物が、該系において第一結合パートナーと第二結合パー ト ナーとの相互作用を阻害するか否かを決定する方法による、LMP1と腫瘍壊死因子 受容体関連因子(TRAF)タンパク質との相互作用を阻害する物質のインビトロのス クリーニング法。 57.第一結合パートナーのTRAF相互作用ドメインが、配列GQRHSDEHH HDDSLPHPQQATDDSGHESDSNSNEGRHHLLVSGA( 配列番号:3)を含むLMP1ドメインである、請求項56記載の方法。 58.第二結合パートナーのLMP1-相互作用ドメインが、配列番号:1のアミノ 酸345〜586位内に含まれるLAP1ドメインである、請求項56記載の方法。 59.第一結合パートナーがLMP1であり、第二結合パートナーがLAP1である、請 求項56記載の方法。 60.結合パートナーの一つを固相に固定化し、もう一方の結合パートナーを液 体接触固相に提供する、請求項56記載の方法。 61.その他の結合パートナーがその検出を可能にする標識を含む、請求項56記 載の方法。 62.固相が電気回路の一部であり、他方のパートナーによる結合が該回路の電 気的特徴の測定によって検出される、請求項56記載の方法。 63.TRAFおよびLMP1を発現する細胞を提供し、TRAFとLMP1との相互作用が検出 可能な表現型特性を生じることにより、LMP1と腫瘍壊死因子受容体関連因子(TRA F)タンパク質との相互作用を阻害する物質のインビボのスクリーニング法。 64.TRAFとTRAFに相互作用する分子との相互作用がEBV感染症の表現型を検出 することにより決定される、請求項63記載の方法。 65.a.第一結合パートナーがTRAFタンパク質に相互作用するTNFRドメインを 有し、第二結合パートナーが第一結合パートナーのTNFRドメインと相互作用する TRAFタンパク質ドメインを含み、かつ結合パートナー同士を互いに相互作用させ ることが可能な系に第一結合パートナー及び第二結合パートナーを提供し、なら びに b.該系に候補化合物を提供し、 c.該系において該候補化合物が第一結合パートナーと第二結合パートナ ーとの相互作用を阻害するか否かを決定することによる、腫瘍壊死因子受容体関 連 因子(TRAF)タンパク質と腫瘍壊死因子受容体ファミリーの一つとの相互作用を阻 害する物質のインビトロのスクリーニング法。 66.TRAFタンパク質と相互作用するドメインが、配列:TX1-4EE/DX0-2Kを含む TNFR細胞質ドメインである、請求項65記載の方法。式中、T、E、D、およびKは、 標準的なアミノ酸の一文字称号であり、Xはいかなるアミノ酸でもよく、X0-4お よびX0-2は、選択的にそれぞれ0〜4または0〜2アミノ酸残基を示し、E/DはEまた はDのいずれかである単一のアミノ酸残基を示す。 67.TRAFタンパク質ドメインが配列番号:1のLAP1アミノ酸配列345〜586位内 または配列番号:2のEBI6アミノ酸配列259〜416位内に含まれるTNFR-相互作用 ドメインである、請求項65記載の方法。 68.TNFRタンパク質ドメインが、TNFRファミリー・メンバーの細胞質ドメイン 内のTRAFに相互作用する配列である、請求項65記載の方法。 69.TNFRファミリー・メンバーがp80、CD40、リンホトキシン-β、p60、およ びFasから成る群より選択される、請求項68記載の方法。 70.LAP1またはEBI6免疫決定因子に特異的に結合する抗体。 71.LAP1またはEBI6免疫決定因子を含む抗原を用いて免役することにより作製 される抗体。 72.精製されたヒトのエプスタイン-バール・ウイルス誘発性タンパク質-6(EB 16)。 73.精製されたヒトLAP。 74.精製されたヒトLAP1。
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