JPH10511577A - ヘア・カーラー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ヘア・カーラー本体（１）と一体であって、操作手段と、髪を保持するクリップとを兼ねる可動手段（２）を含み、前記手段（２）がヘア・カーラー本体（１）から遠ざかる開放位置と、前記本体（１）に巻きつけられた髪を保持するクリップとして機能する閉鎖位置との間を移動できることを特徴とするヘア・カーラー。

Description

【発明の詳細な説明】 ヘア・カーラー ヘア・カーラーを扱う際に使用者が例外なく経験する困難は、ヘア・カーラー のチューブまたは本体の温度が高く、しかも髪を巻きつけたのち、クリップ、ピ ンまたは弾性バンドのような補完的な固定素子によって保持しなければならない という事情による。 自分の髪をカールするためにヘア・カーラーを使用する場合、鏡にむかってヘ ア・カーラーを扱うことは特にわずらわしく躊躇することが多い。このことは、 特に巻きつけた髪を保持するための補完素子を、該素子がヘア・カーラーと一体 であっても別設のものであっても、所要の位置に嵌着しなければならない場合に 顕著である。 本発明は、上記の困難を解消することがその目的である。 本発明では、ヘア・カーラーの本体と一体の保持手段が、操作素子と髪のクリ ップとを兼ね、ヘア・カーラーの本体から遠ざかる開放位置と、前記本体に巻き つけられている髪を固定するクリップとして作用する閉鎖位置との間を移動可能 である。 ヘア・カーラーが開放状態であれば、前記可動手段は、ヘア・カーラーの熱い 本体から遠ざかった位置にある。従って、ヘア・カーラーの本体が高温に加熱さ れていても安心して把持し、扱うことができる。 閉鎖位置で、上記可動手段は、ヘア・カーラーの本体に巻きつけられている髪 をこの巻きつけ位置に保持する機能を果すことができる。 本発明では、これらの機能を多様な態様で作用させることが でき、可動手段の閉鎖位置から開放位置への、及び開放位置から閉鎖位置への移 動を傾倒、摺動などの方式で行うことができる。要は、製造コストと扱い易さと を両立させる解決となることが好ましい。 開放状態にあっても閉鎖状態にあっても、可動手段は、安定でなければならな い。安定位置とは、詳しくは後述するように、この位置から離脱したのち、可動 手段が自動的に復帰する位置を意味する。開放及び閉鎖位置での安定な位置ぎめ のほかに、割出し手段によって種々の位置に中間的な安定位置を設定することも 可能である。 本発明の特に簡単かつ有益な実施例を、添付図面に沿って以下に説明する。添 付図面中、 図１は、本発明の第１実施例であるヘア・カーラーを閉鎖状態で示す頂面図で ある。 図２は、図１のヘア・カーラーを開放状態で示す頂面図である。 図３は、図１のヘア・カーラーを開放状態で示す部分断面図である。 図４は、連接部の詳細を示す部分断面図である。 図５は、本発明の他の実施例を示す図３と同様の部分断面図である。 尚、図示の実施例があくまでも本発明を説明するための例であり、本発明を制 限するものではない。 添付図面の各々において、全く同じかまたは類似の構成素子には同じ参照番号 が付してある。 加熱式ヘア・カーラー（ローラーとも呼称される）は、共通の参照符号１を付 した髪を巻きつけるための管状の被加熱本体と、いわゆる保持手段２またはクリ ップとから成る。その機能上の理 由から高温状態にある本体１は、特に取り扱い難い。 本発明では、共通の参照符号２を付した可動手段が、本体１の一端に枢動可能 に連接されている。 図２及び５に示す開放位置において、可動手段２はヘア・カーラーの操作、特 に加熱された本体１への髪の巻きつけを容易にする。 この作業が終わった時点で、可動手段２を本体１及びこれに巻きつけられてい る髪に重なるように、いわゆる閉鎖位置へ折り返すことによって、巻きつけられ た髪を所要の位置に保持することができる。 開閉に際し、場合によっては可動手段２を中間位置に安定的に位置ぎめするこ とが可能であり、位置ぎめのためには種々の方式が考えられる。摺動式であって も、傾倒式であっても種々の手段を利用して割出しを行うことができる。具体的 には、１つの位置から次の位置へ移動させるのに力を必要とする割出し手段を所 要の位置に設ければよい。 簡単かつ確実という利点を有する傾倒式による第１実施例を、図３及び４に略 示した。加熱される本体１の端部と可動手段２との連接部が、ここでは共通の参 照符号３を付したピボットによって構成される。 図示のように、可動手段２はＵ字形部分２２と、該Ｕ字形部分の両腕と直交す るピボット２３とから成り、該ピボット２３には本体１の管状部に収容される引 張ばね２４の係止ピン２５が嵌着している。 ピボット２３は、断面が矩形の素子である。 ばね２４は、ピボット２３と反対側の端部が適当な手段によって本体１内に固 定されており、該ばね２４の作用下に、ピボット ２３の扁平面６を本体１の（同じく扁平な）端部に引き寄せることによって、可 動手段を軸方向及び左右方向に位置ぎめすることができ（図３）、このようにす ることでヘア・カーラーの第１安定位置（閉鎖している）が得られる。この位置 では、可動手段２がヘア・カーラーの本体１に重なるように折り返されている（ 図１）。 １８０°回転させると、可動手段２が本体１から遠ざかり、反対側の扁平面６ ′が本体１の扁平端に当接し（図２及び３）、ヘア・カーラーの第２安定位置（ 開放している）が得られる。 可動手段２の長軸と直交する上記２つの扁平面６及び６′は、１８０°で割出 される２つの位置を決定する。 本体１の端部と当接している位置から可動手段２を遠ざけると、ばねが伸び、 その結果、本体１にむかってピボット２３を引張る力が増大するから、可動手段 ２は必然的に本体の端部に扁平に当接する平衡位置へ復帰する。 この自動復帰作用は、平衡位置を挾んでかなりの角度距離（例えば４５°以上 の角度α）にわたって有効である。 ２つの扁平面６及び６′は、丸みのある両側面を介して連続させることができ る。 他の実施例を図５に示す。本体１、可動手段２及びピボット２３による本体１ への可動手段２の連接に関して第１実施例で述べた原理は、この実施例でも同じ である。 ここでは、引張ばね２４の代りに本体１の肩部２７と端部との間に保持された 圧縮ばね２４′を使用しているが、その機能は、図３に示したばね２４と同じで ある。即ち、ロッド２９の端部に設けたピボット２３の枢動動作用により、ピボ ット２３に回転可能に取り付けた前記ロッド２９を介して可動手段２を本体１の 端 部に引き寄せる。 その結果、本体１を形成するチューブ内に内部加熱素子（抵抗、ＰＴＣなど） を収容するのに充分な自由空間が得られ、本体１をソケット３３に差し込むと電 気的接続が得られ、ヘア・カーラーの加熱が可能となる。 この自由空間は、加熱用ピンから成る加熱素子に本体１を摺動嵌合させるため だけに利用することもできる。 個々の安定位置の割出しを可能にする構成方法は、ほかにも考えられる。例え ば、軸受内を回転するシャフトによって、あるいは球やラグを利用した割出し手 段を一連のハウジングに嵌入させることによって割出しを行うことができ、図示 の引張ばね２４の代りに、これと等価の手段、例えば金属製の圧縮またはねじり ばね、あるいはばねを形成するその他の素子を採用してもよい。 簡単に製造でき、扱い易いという点で、２本の平行なＵ字アームを有するヘア ピン状の可動手段は有利であるが、本発明はこの態様に制限されるものではない 。即ち、髪を巻きつけるのに必要なスペースを残して被加熱本体と重なるように 折り返される単一アームの、または溝状の可動手段を採用することも可能である 。 同様に、本発明は、可動手段２を本体１に対して傾倒動作させる態様に制限さ れるものではない。例えば、ローラーの一端において摺動するピンの形態を取る 可動手段２であってもよい。 以上に述べたような加熱式ヘア・カーラー（またはローラー）は、髪のスタイ リング効果を高めるため、本体を加熱してから使用することを意図したものであ る。本体の加熱は、適当な手段で行うことができ、ヘア・カーラーの管を電熱ボ ックスのソ ケットまたはキャビティ内に挿入するか、熱風流の中へ導入するか、高温液に浸 漬するなどの方法で外部から加熱するか、図５に関連してすでに述べたように、 加熱プラグに嵌着することにより電気抵抗を利用して内部から加熱することも可 能である。 ただし、常温での使用も可能であり、例えば、髪を巻きつけてからヘアドライ ヤーの熱風で処理することができ、その場合、髪を濡らしても濡らさなくてもよ い。いずれの場合にも、ヘア・カーラーをいわゆる開放位置に固定した状態で可 動手段を利用することによって、やけどの心配なく、ヘア・カーラーを容易に取 り扱うことができる。ヘア・カーラーをあらかじめ加熱する場合、把持手段を兼 ねる可動手段を把持することによって、やけどの心配なく、加熱素子からヘア・ カーラーを順次取り出すことができる。 ヘア・カーラーを加熱している間、カーラーはいわゆる開放状態にある。可動 手段２は、加熱されている本体１に対して１８０°の位置を占めるから周囲温度 のままである。 上記実施例で、本体１を従来のヘア・カーラーの場合よりも高い温度に加熱で きるから、カーリング効果もその分高くなる。可動手段２は、周囲温度のままで あるから、ヘア・カーラーの取り扱いが容易であり、加熱されている本体に指を 触れずに簡単に傾倒または摺動させることができ、先ずヘア・カーラーを把持、 操作するのに利用された可動手段２は、保持クリップとして転用することができ る。 本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明の範囲内で多様な実施態様が可 能である。即ち、本発明は上記実施例に制限されず、また上記実施例で利用され た材料及び構成にも制限されない。 従って、ヘア・カーラーの本体には種々の材料、例えば、種々のプラスチック 材、金属材料のほか、プラスチック材や金属などから成る種々の被覆材を利用す ることができる。ただし、これらの材料は使用条件、特に、温度条件に適応でき るものでなければならない。 同様に、使用条件に適応できる限り、本体及びクリップには、種々の材質、構 成、幾何形状が考えられる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】１９９７年３月７日 【補正内容】 請求の範囲 １．ヘア・カーラー本体（１）と一体であって、操作手段と髪を保持するクリッ プとを兼ねる可動手段（２）を含み、前記手段（２）がヘア・カーラー本体（１ ）から遠ざかる開放位置と、前記本体（１）に巻きつけられた髪を保持するクリ ップとして機能する閉鎖位置との間を移動でき、前記可動手段（２）を、ばね（ ２４,２４′）のための、例えばシャフト状の固定手段を有するピボット（２３ ）を介して本体（１）の一端に枢動可能に連接し、前記ばね（２４,２４′）を 本体（１）の管状部に収容し、ピボット（２３）とは反対側の端部を本体（１） 内に固定し、該ばねがピボット（２３）の扁平面（６）を引張って本体（１）の 扁平端と圧接させることで可動手段（２）を軸方向及び左右方向に位置ぎめし、 １８０°の枢動で、可動手段（２）が本体（１）に重なると、ヘア・カーラーが 第１安定（閉鎖）状態となり、反対側の扁平面（６′）が本体（１）の扁平端と 圧接するとヘア・カーラーが第２の安定（開放）状態となることを特徴とするヘ ア・カーラー。 ２．閉鎖位置と開放位置との間の可動手段の移動が、傾倒または摺動動作によっ て行われることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のヘア・カーラー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．ヘア・カーラー本体（１）と一体であって、操作手段と、髪を保持するクリ ップとを兼ねる可動手段（２）を含み、前記手段（２）がヘア・カーラー本体（ １）から遠ざかる開放位置と、前記本体（１）に巻きつけられた髪を保持するク リップとして機能する閉鎖位置との間を移動てきることを特徴とするヘア・カー ラー。 ２．閉鎖位置と開放位置との間の可動手段の移動は、傾倒または摺動動作によっ て行われることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のヘア・カーラー。 ３．開放位置においても閉鎖位置においても、可動手段（２）が安定した状態と なることを特徴とする請求の範囲第１項または第２項に記載のヘア・カーラー。 ４．可動手段（２）を、ばね（２４,２４′）のための例えばシャフト状の固定 手段（２５）を有するピボット（２３）を介して本体（１）の一端に枢動可能に 連接し、前記ばね（２４,２４′）を本体（１）の管状部に収容し、ピボット（ ２３）とは反対側に端部を本体（１）内に固定し、該ばねがピボット（２３）の 扁平面（６）を引張って本体（１）の扁平端と圧接させることで可動手段（２） を軸方向及び左右方向に位置ぎめし、１８０°の枢動で可動手段（２）が本体（ １）に重なってヘア・カーラーが第１安定（閉鎖）状態となり、反対側の扁平面 （６′）が本体（１）の扁平端と圧接するとヘア・カーラーが第２安定（開放） 状態となることを特徴とする請求の範囲第１項から第３項までのいずれか１項に 記載のヘア・カーラー。