JPH10511554A - 所望のペプチド混合物をコードするポリヌクレオチド混合物の制御された合成法 - Google Patents

所望のペプチド混合物をコードするポリヌクレオチド混合物の制御された合成法

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JPH10511554A
JPH10511554A JP8521037A JP52103796A JPH10511554A JP H10511554 A JPH10511554 A JP H10511554A JP 8521037 A JP8521037 A JP 8521037A JP 52103796 A JP52103796 A JP 52103796A JP H10511554 A JPH10511554 A JP H10511554A
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    • C12N15/10Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
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Abstract

(57)【要約】 選択された個々のポリヌクレオチド、またはその混合物を得るための方法であって、ここでその各々はペプチドをコードし、そして混合物の少なくとも1つのポリヌクレオチドは標的特性を有するペプチドをコードする。混合物中に、検出可能で、回収可能で、かつクローン化可能な量で存在する本発明のポリヌクレオチドは、標的活性についてのスクリーニングのために、宿主生物中で発現される。本発明は、合成プールが小分けにされる割合を調整することにより、そして各カップリング工程で添加される活性化ヌクレオチドの割合を調整することにより、制御されたランダムポリヌクレオチドを合成し、所定のポリヌクレオチドの混合物を生成し、そして終止コドンの合成を避ける能力を特徴とする。標的特性を有するペプチドをコードするポリヌクレオチドは、選択され、そして配列決定されることができ、ペプチドのアミノ酸配列を推定する。

Description

【発明の詳細な説明】所望のペプチド混合物をコードするポリヌクレオチド混合物の制御された合成法 発明の分野 本発明は、所望のポリヌクレオチド混合物を得るための合成法に関する。より 詳細には、本発明は、所望のペプチド混合物をコードするコドン配列を有するポ リヌクレオチドの制御されたランダム混合物の調製法に関する。 発明の背景 小さなアミノ酸配列の全ての可能なバリエーションを合成するという概念が提 唱されている。このようなペプチドは、ヒトの疾患の処置または診断において有 用な生物学的に活性なペプチドについてスクリーニングされ得る。 特定のペプチドの合成はルーチンであり得るとはいえ、必然的に手間がかかる 。このことは、多数のペプチドのうちのどれが実際に所望の調製物であるかを事 前に知らない状況において大きな実施上の問題を示す。全ての可能な候補を合成 すること、および関係のあるアッセイ(特定の抗体との免疫反応性、特定のレセ プターとの相互作用、特定の生物学的活性など)のいずれによってでもそれらを 試験することは理論的に可能であるが、上記の方法を用いてそのように行うこと は、無数のサルにより無数のタイプライターで有名なシェークスピア劇を作るこ とに匹敵する。一般に、個々のペプチドの合成によって、特定の目的のために適 切なペプチドを探索することは、最も有望な成功しそうな配列について幾分先行 知識がある場合にのみ行われている。従って、アッセイシステムにおいて試験す るための多数のペプチドの合成を系統化する方法は、能率および経済的に非常に 有利であり、そして所望の配列についてなにも知らない場合に外挿し得る。 H.M.Geysenら(J Immunol Meth(1987)102:259)は、アミノ酸の混合物から特 定の位置でアミノ酸をカップリングすることにより合成ペプチドを作製するアプ ローチを考案した。このアプローチは、アミノ酸の全ての組み合わせを提供する が、約15残基より長いペプチドの混合物は、所望でない、より短いペプチドの かなりの量を不純物として有する。さらに、この制限のため、任意の特定の二次 構造(例えば、α-ヘリックスとして)で、目的のシステムに試験ペプチドを提 示することは不可能である。これは、特定の2次構造が優位になる前に、ポリペ プチドの長さが少なくとも20または30残基を必要とするためである。 代わりのアプローチはScottおよびSmith(Scott,J.K.およびSmith,G.P.,Sc ience (1990)249:386-390)により提案された。ペプチドが、繊維状のバクテリ オファージの先端に存在する表面タンパク質をコードする遺伝子の一部としてコ ードされ得ることが提案された。内部で融合したランダムペプチドを含有する、 この表面タンパク質の発現により、化学的なペプチド合成に関連したペプチド長 の限界が克服される。さらに、ScottおよびSmithの方法を用いて、ランダムペプ チドにランダムセクションの前後でさらなるアミノ酸配列を会合させて、試験シ ステムへの提示のために特定の2次構造がランダムペプチドにより達成されるよ うに、融合タンパク質全体の中で前後関係(context)を提供することができる 。この方法はまた、選択されたペプチドの増幅(例えば、選択の後にバクテリオ ファージを増殖させることによる)、および配列決定(例えば、増幅されたファ ージ中の核酸挿入物を配列決定することによる)を促進する。 ScottおよびSmithは、ランダムなアミノ酸が合成されるためのコドンが、A、C 、G、およびTの混合物から各トリプレットの第1および第2の塩基をカップリン グすることにより調製されることを提案した。最後の塩基は、GおよびTの混合物 から、各塩基が同等の効率でカップリングし得る条件下でカップリングされ得る 。 しかし、ScottおよびSmithにより提案されたストラテジーは限界を有する。ま ず、「終止」コドン[TAG]が混合物中に現れることが確実となる。従って、「ラ ンダム」ヘキサペプチドが要求される場合、生成したコドンの17%より多くが少 なくとも1つの終止コドンを有する。コドントリプレットの最後の位置が2つの ヌクレオチド(GおよびT)の内の1つに限定されるため、32種のコドンを合成す ることが可能であり、そのうち1つが最後の位置にGを有する終止コドン(TAG) である。従って、各位置について、31種のアミノ酸コドンのうちの1つまたは1 つの終止コドンが合成され得、各トリプレットについてアミノ酸コドンを合成す る確率は31/32(または96.9%)となる。しかし、ヘキサペプチドについては、例 えば、終止コドンを含まない6-コドンポリヌクレオチドを合成する確率は82.7% ((96.7%)6)に減少する。従って、この方法により合成された6コドンポリヌク レオチドの約17%は、少なくとも1つの終止コドンを有し、そして完全に発現さ れない。 アミノ酸は異なる数のコドンによりコードされる。遺伝コードの重複は、この ストラテジーの使用において、6.4×107の可能なヘキサペプチド(206、ここで2 0は天然に存在するアミノ酸の数である)をコードするために、全部で1.07×109 (326、ここで32は可能なコドンの数である)の異なるコドン配列を作製するこ とが必要であることを意味する。さらに、上記に概略したシステム下で、アミノ 酸のメチオニンは、トリプレット[ATG]によってのみコードされ;しかし、セリ ンは3コドン、[TCT]、[TCG]および[AGT]によってコードされる。従って、所定 のトリプレット位置でセリンを得る確率は、メチオニンを得る確率より3倍大き く、従って、ランダムペプチドの合成において、複数のコドンによりコードされ るアミノ酸に対しての統計的な偏りを作り出している。 発明の要旨 本発明は、ペプチドが任意の所望の相対量で混合物中に存在するペプチドの混 合物をコードし、そして発現するために作製され得るポリヌクレオチドの混合物 の合成方法を包含する。この方法は、1)調製された樹脂の混合物を別々のプール (分割量(subamount))に分割する工程;2)連続的な反応でヌクレオチドを反応 させることにより樹脂上でコドン(すなわち、20種の天然に存在するアミノ酸を 表すポリヌクレオチドトリプレット)を合成してコドン配列を得る工程;および 3)20のアミノ酸のそれぞれのためのコドンが所望の相対量(例えば、等量)で存 在した時点でコドン配列の分割量を再び組み合わせる工程により実施される。こ れらの工程を反復して、1回の反復当たり1つのコドンずつコドン配列の長さを 増加させ、そしてその結果、制御されたランダムな配列のより長いペプチドをコ ードするコドン配列が生成される。 例えば、終止コドンの合成を避けるため、そして所定の位置で各アミノ酸をコ ードする確率を等しくするために、固相オリゴヌクレオチド合成樹脂を、20の分 割量に分割し、そしてコドンをランダムなアミノ酸の各々について合成する(終 止コドンの合成を特に避ける)。次いで、分割量を混合し、そして次回の合成の ための調製において新しい分割量に再配分する。そのようにして、各分割量は樹 脂に共有結合した個別のアミノ酸に対するコドンを有する。 実施において、樹脂を20の分割量に分割することは、所望の長さの全てのポリ ヌクレオチドのライブラリーを生成するのに必要な、大量の樹脂を必要とするの で、ランダムペプチドをコードする短いポリヌクレオチド(または未知の配列が わずかしかない、より長い配列)に対してのみ有用である。ヘキサペプチドをコ ードするポリヌクレオチドを例として用いると、6つの位置での20の可能なコド ンは、(20)6または6.4×107の合成種の理論的な最小数を生じる。従って、1つ の樹脂ビーズが各合成種についで平均に配分されると仮定すると、ランダムヘキ サペプチドをコードするポリヌクレオチド混合物をその上で「構築」するために は、6.4×107の樹脂粒子の最小数が必要とされる。各カップリングサイクルの間 で、樹脂は完全に混合されるため、個々の樹脂ビーズ上のそれぞれのポリヌクレ オチドは、ほぼポアソン分布に従って分割量間でランダムに分布する(このプロ セスの優れた近似)。ポリヌクレオチドの分布を計算するためのモデルとしてポ アソン分布を用いると、予想される全ての合成されるポリヌクレオチドの約37% は、このライブラリーから失われる(すなわち、これらは0個の樹脂ビーズ上に 事実上作られる、または事実上作られない)。従って、予想される6400万のポリ ヌクレオチドのうち2350万が失われる。一方、いくつかのポリヌクレオチドは、 1つより多い樹脂ビーズ上で合成される。統計的には、百万より多くのポリヌク レオチドが4以上の樹脂ビーズ上で作製される。ライブラリーにおいて合成され る1ポリヌクレオチド当たり平均100樹脂ビーズまでビーズ数を増加させると、 特定のライブラリーに対する実質的に全ての可能なポリヌクレオチド配列が少な くとも50樹脂ビーズ上で作製され、そして160以上のビーズ上で作製されるポリ ヌクレオチドはないことになる。最終的な結果は、樹脂ビーズ間で、ポリヌクレ オチドの濃度の広がりが存在することである。実用上の目的のためには、1ペプ チド当たり100樹脂ビーズの選択が、有用なライブラリーを達成するのに十分で ある。この有用なライブラリーにおいて、意図される全てのポリヌクレオチドが 合成さ れ、そして混合物中に、検出可能でかつクローン化可能な量で存在する。本発明 の場合のように、1樹脂当たり1より多いポリヌクレオチドが合成される時にも またあてはまる。従って、実際には、それぞれの種の、検出可能でかつクローン 化可能な量の合成のためには少なくとも2桁過剰の樹脂が必要とされ、そのため 必要とされる樹脂全量は6.4×109樹脂粒子となる。1ミリリットル当たり5×105 樹脂粒子の代表的な容量で、1.3×104ml(または13L)の容量の樹脂が必要とさ れる;明らかに非実用的な状況である。 本発明の利点は、支持樹脂を比較的少ない分割量(例えば、4または5の分割 量)に分割することにより、樹脂の必要量が減少することである。必要な樹脂の 最低量は、コドンを付加するための分割、カップリング、および分割量のプール のサイクルの反復と同じ回数、最小分割量ずつに分割され得る、調製された支持 樹脂粒子の数である。好ましくは、樹脂粒子の量は、必要な最低樹脂量より2桁 多い量を使用する。 本発明の第1の目的は、既知の組成を有し、そして複数の異なるペプチドをコ ードする(好ましくは、標的特性を有する少なくとも1つの生物学的に活性なペ プチドをコードする)ポリヌクレオチドの混合物を作製する方法を提供すること であり、ここで、異なるポリヌクレオチドのそれぞれは検出およびクローン化に 十分な量で存在する。 本発明の特徴は、異なるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの混合物 を調製する方法であり、ここで、混合物は検出可能で、回収可能で、かつクロー ン化可能な量のそれぞれのポリヌクレオチドを含有する。この方法は、以下の工 程を包含する:まず、調製された支持樹脂を複数の既知の割合の分割量に分割す る工程;次に、分割量の1つに、少なくとも1つの活性化されたヌクレオチドの 混合物から第1の活性化されたヌクレオチドをカップリングする工程(ここで、 混合物中のこの活性化されたヌクレオチドは、樹脂上の反応部位に対して既知の 割合で存在し、かつカップリング混合物に存在し得る他の活性化ヌクレオチドに 対して既知の割合で存在する)。このカップリング工程から、複数の異なる樹脂 −ヌクレオチド反応生成物が得られ、そしてこのカップリングは、カップリング が実質的に完了するような条件下で行われる。樹脂−ヌクレオチドの3'反応部位 は、カップリング反応の後に脱保護されて、続くカップリング反応を受け得る。 次の工程は、この分割量に少なくとも1つの活性化されたヌクレオチドの混合 物からの第2の活性化されたヌクレオチドをカップリングする工程であり、ここ で、各活性化ヌクレオチドは既知の割合で混合物中に存在し、そして複数の樹脂 -ヌクレオチド反応生成物が得られる。このカップリングは、カップリングを実 質的に完了させる条件下で行われる。第2のヌクレオチドのカップリングの後、 樹脂-ヌクレオチドの3'反応部位は脱保護されて、続くカップリング反応を受け 得る。 次の工程は、この分割量に少なくとも1つの活性化されたヌクレオチドの混合 物からの第3の活性化されたヌクレオチドをカップリングする工程を包含し、こ こで、各活性化ヌクレオチドは既知の割合で混合物中に存在し、そして複数の樹 脂-ヌクレオチド反応生成物が得られる。このカップリングは、カップリングを 実質的に完了させる条件下で行われる。第3のヌクレオチドのカップリングの後 、樹脂−ヌクレオチドの3'反応部位は脱保護されて、続くカップリング反応また は固相ポリヌクレオチド合成の当業者に公知の他の樹脂−ヌクレオチド混合物の 処理を受け得る。 第1、第2、および第3の活性化ヌクレオチドのカップリングに関しての上記 の工程におけるように、活性化ヌクレオチドの混合物から残りの分割量のそれぞ れに活性化ヌクレオチドをカップリングし、樹脂-ヌクレオチド混合物を得る。 分割量のそれぞれへのカップリングの反応生成物を合わせて、樹脂-ポリヌク レオチド反応生成物の制御されたランダムな混合物を生成する。合わせた分割量 の制御されたランダムな混合物を用い、そして分割する工程;第1、第2、およ び第3の活性化ヌクレオチドを各分割量にカップリングする工程;および合わせ る工程を、ポリヌクレオチドの制御されたランダムな混合物が得られるまで順序 正しく繰り返し、ここで、各ポリヌクレオチドは、所望の数のアミノ酸をコード する。樹脂-ヌクレオチド反応生成物のランダムな混合物の組成物は、その樹脂- ポリヌクレオチド生成物の少なくとも1つのコドン位置で天然に存在する各アミ ノ酸の実質的に等量を含む。 別の目的は、任意の所望の相対量で存在するペプチドを有するペプチドの混合 物を得るために、合成されたコドン配列を検出し、クローン化し、そして発現す ることである。 本発明の別の目的は、本発明の方法により合成されたRNAまたはDNAを、RNAま たはDNAをペプチドとして発現することなく使用することである。例えば、RNAは 、目的のRNAまたはDNAをハイブリダイズするのに使用され得;本発明の方法によ り合成されたDNAは、プローブとして、プライマーとして、および遺伝子に作動 可能に結合した場合、プロモーターの最適化に有用な配列として使用され得る。 本発明の利点は、反応条件を調節し、そして反応速度における差を考慮して調 節される相対量で、プールに添加される各活性化ヌクレオチドの過剰量を添加す ることにより、個々のプールにおいて、カップリング反応を完了させ得ることで ある。 本発明の特徴は、コドンの合成が制御され、そして所望の場合には終止コドン を導入することができるが、所望されない場合は避けられ得るように、合成プロ トコルが設計されることである。 本発明の別の特徴は、各合成の反復に対して、異なるコドン合成スキームが用 いられ得ることである。分割量の数は、反復毎に変化し得、ポリヌクレオチド混 合物の設計における最大のフレキシビリティーを可能とする。 本発明の別の特徴は、アミノ酸配列におけるヘアピン形成のように、ポリペプ チド合成において観測される、配列に依存する困難を回避し得ることである。 本発明の別の目的は、ポリヌクレオチドの複雑な混合物(混合物の組成はプロ トコルに基づいて既知である)を含有する組成物を生成するための特異的合成プ ロトコルを考慮した方法を提供することである。そのため、合成の後の混合物の 特徴付けの必要性が排除される。 本発明の別の特徴は、制御されたランダムポリヌクレオチドのライブラリーを 生成するのに必要な支持樹脂量の、以前の方法により同じライブラリーを生成す るのに必要な支持樹脂量と比べての低減である。 さらに、本発明の別の目的は、ペプチドをコードするポリヌクレオチドの混合 物(この混合物は所望の標的特性を有するペプチドをコードする)を生成するため の方法を提供することである。 本発明の別の特徴は、ポリヌクレオチドの混合物(所定のヌクレオチド配列を 有し、ランダムペプチドをコードし、そして開示されたプロセスにより生成され る)中で、各ポリヌクレオチドが、検出可能で、かつクローン化が可能な量でそ れぞれ存在することである。 本発明の特徴は制御されたランダム化されたポリヌクレオチドのコドンのそれ ぞれで、各アミノ酸が等モル量のような制御可能な量でコードされることである 。 本発明の別の特徴は、本発明の方法の生成物が、非リボリン酸骨格を有するポ リヌクレオチドであり得ることである。代わりの骨格構造は、プリンおよび/ま たはピリミジン塩基を側鎖として有するペプチド骨格、およびプリンおよび/ま たはピリミジン塩基を側鎖として有するペプトイド骨格(Hanvey,J.C.ら、(199 2)Science 258:1481-1485; Zuckerman,R.ら、1993年9月24日出願のWO94/06451 、プリンおよびピリミジン側鎖が非リポリン酸骨格に付加され得ることを示す目 的に限定して、本明細書中で参考として援用される)を包含するが、これらに限 定されない。 本発明の利点は、ポリヌクレオチド混合物において、ランダムペプチドをコー ドする非常に多数の異なるポリヌクレオチドの生産が可能であることである。こ のポリヌクレオチドは、次いでクローン化され、インビボまたはインビトロで発 現され、そして特定の標的特性を有するペプチドの存在についてスクリーニング され得る。 本発明の別の利点は、非常に多数のペプチドが、それらをコードするポリヌク レオチドを生産するための少ない処理工程を利用して生産され得ることである。 本発明の別の利点は、従来の化学的なペプチド合成により可能であるよりも、 多数の長いペプチドをより迅速かつ効率よく生成する能力である。 本発明のこれらおよび他の目的、利点、および特徴は、以下により完全に示す 合成および利用の詳細を読むことで当業者に明らかとなる。 詳細な説明 ペプチドをコードするポリヌクレオチドの混合物を作製する本発明の方法、お よびポリヌクレオチドの複雑な混合物の組成を決定するプロセスを説明する前に 、 本発明は、記載される特定のポリヌクレオチド、アミノ酸、樹脂、ペプチド、ま たはプロセスに限定されず、反応物およびプロセスは勿論変化し得ることが理解 されるべきである。本明細書中で用いた用語は特定の実施態様のみを説明する目 的のためであり、そして限定を意図しないこともまた理解されるべきである。本 発明の範囲は添付の請求の範囲によってのみ制限されるからである。 本明細書および添付の請求の範囲において用いられるように、単数形「a」、 「an」および「the」は、文脈上が明らかにそうでないことが示されない限り、 複数の指示対象を包含することに留意すべきである。従って、例えば、「ポリヌ クレオチド(単数)」または「ペプチド(単数)」への言及は多くの同じ配列の ポリヌクレオチド(複数)または同じ配列のペプチド(複数)を包含し、そして 「the process」または「the step」への言及は、本明細書中に記載される一般 的なタイプの別のプロセス(複数)および工程(複数)を包含する、などである 。 定義 本発明と関連して用いられるように、「調製された樹脂」は、その表面上に活 性化ヌクレオチドと反応しそして共有結合を形成するアクセプター基を有する固 体支持材料を意味する。このような固体支持材料の限定しない例として、種々の 支持樹脂および支持樹脂へのコネクター、例えば、光分解性のDKP-形成リンカー (DKPはジケトピペラジン;例えば、本明細書中に参考として援用されるWO90/09 395を参照のこと)、TFA分解性リンカー、HF分解性リンカー、フッ化物イオン分 解性リンカー、還元的分解性リンカー、および塩基に不安定なリンカーが挙げら れる。 アクセプター基としては、本発明の方法により活性化ヌクレオチドが結合し得 る、ヌクレオチド、またはリーダーヌクレオチド配列のような共有結合した化合 物が挙げられ得る。さらに、用語「ヌクレオチド誘導体化された樹脂」は、5'ヌ クレオチド末端が樹脂に共有結合し、かつ3'ヌクレオチド末端が次のヌクレオチ ドの5'反応位置へのカップリングのために活性化されているアクセプターポリヌ クレオチドの混合物を意味する。従って、このような「ヌクレオチド樹脂」また は「調製された樹脂」は一般に、さらなるヌクレオチドがそれらの3'末端に付加 され得ることを意味する「アクセプター」であるとして分類される。さらに、「 単一」の化合物として記載されない限り、開示された化合物はポリヌクレオチド または樹脂の混合物(すなわち、単一の化合物から重合によって生成される不均 一な化合物の群)である。不均一な群または混合物は、化合物の統計的混合物( すなわち、比例的な量の範囲にわたる異なる化合物の範囲)を含む。 用語「活性化ヌクレオチド」は、樹脂またはヌクレオチド誘導体化された樹脂 と、3'ヒドロキシル基でなく5'ヒドロキシル基がアクセプター樹脂と共有結合形 成が可能である条件下で反応し、そして共有結合するヌクレオチドを意味する。 活性化ヌクレオチドは、保護基(例えば、ジメトキシトリチル、DMT)により3' ヒドロキシルで保護され、所定の単一段階での複数のカップリング反応を避ける 。従って、「アクセプター」および「アクセプター樹脂」のような用語は、3'ヒ ドロキシル基で脱保護されたヌクレオチドの3'ヒドロキシル基と反応しそして結 合する活性化化合物を言い、他方、「ヌクレオチド」および「活性化ヌクレオチ ド」のような用語はヌクレオチドの5'ヒドロキシル基の活性化を言い、このよう なヌクレオチドが樹脂の反応基と反応し、そして共有結合を形成することを示す 。3'から5'への合成(すなわち、逆合成)もまた、本発明の方法により可能であ り、従って「アクセプター」および「活性化ヌクレオチド」の定義を変えること に留意するべきである。固相合成を行う上で有用である活性化基および保護基な らびに保護および脱保護反応は、固相ヌクレオチド合成の当業者に周知である。 「保護基」は、結合される元素(通常、酸素または窒素)が所望でない反応お よび結合に(通常合成反応に)関与するのを妨げ得る任意の基を意味する。この ような基ならびにその調製および導入は従来技術であり、そして塩、エステルな どを含む。 「プリンおよびピリミジン塩基」としては天然のヌクレオシド塩基(例えば、 A、T、G、CまたはU)が挙げられ、そして1つまたはそれ以上のアルキル、カル ボキシアルキル、アミノ、ヒドロキシル、ハロゲン(すなわち、フルオロ、クロ ロ、ブロモ、またはヨード)、チオール、またはアルキルチオールにより置換さ れたプリンおよびピリミジンを含むその誘導体(ここで、アルキル基は1個〜約 6個の炭素原子を含む)もまた挙げられる。プリンおよびピリミジンの限定しな い例としては、2,6-ジアミノプリン、5-フルオロウラシル、キサンチン、ハイポ キサンチン、8-ブロモグアニン、8-クロログアニン、8-アミノグアニン、8-ヒド ロキシグアニン、8-メチルグアニン、8-チオグアニン、2-アミノプリン、5-エチ ルシトシン、5-メチルシトシン、5-ブロモウラシル、5-エチルウラシル、5-ヨー ドウラシル、5-プロピルウラシル、2-メチルアデニン、メチルチオアデニン、N, N-ジメチルアデニン、8-ブロモアデニン、8-ヒドロキシアデニン、6-ヒドロキシ アミノプリン、6-チオプリン、4-(6-アミノヘキシル/シトシン)などが挙げら れる。 本発明は、ヌクレオチド合成の従来の固相法の使用を包含し得、この方法は延 長するヌクレオチドの3'末端にヌクレオチドを付加する化学を用いて、この開示 において示される。本発明が容易に他の合成法(液相法を含む)および他の化学 に拡張され得ることは当業者に明らかである。例えば、延長するポリヌクレオチ ドの5'末端に塩基が付加される、より一般的な方法を使用して、塩基は以下の実 施例で与えられるものとは逆の順序でカップリングされる。さらにこれらの実施 例は「ユニバーサル遺伝コード」を用いる。本開示を読むことにより、本発明は 種々の遺伝コードに適用され得ることもまた明らかである。 ポリヌクレオチド配列の「検出可能で、回収可能で、かつクローン化可能な量 」は、当業者に周知の従来の化学的および分子生物学的方法により、観測され、 回収され、そして操作され得る量を意味する。具体的な方法としては、PCR(ポ リメラーゼ連鎖反応)増幅による検出が挙げられる。 「標的」性質または特性は、ペプチドまたはペプチドファミリーより示される ことが所望される生物学的または物理的特性(例えば、特異的結合特性、収縮活 性、基質としての挙動、遺伝子レギュレーターとしての活性など)を言う。 本明細書中に記載される固相合成の方法論は液相合成に適用され得、ここでア クセプターヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは、活性化ヌクレオチドの適切 な混合物との反応のための混合物として供給される。いずれか、または両方の混 合物は、速度定数の差を考慮して濃度調整される。 「カップリング」は、アクセプター分子とドナー分子との反応を意味し、ここ で、以下の実施例におけるアクセプター分子は、成長配列の5'ヌクレオチドであ り、そしてドナー分子は、反応の後に成長鎖の3'ヌクレオチドになる活性化ヌク レオチドである。この3'ヌクレオチドは次の鎖伸長反応において5'ヌクレオチド になる。活性化ヌクレオチドまたはヌクレオチド混合物は、各分割量においてヌ クレオチド誘導体化またはポリヌクレオチド誘導体化された樹脂の全てとのカッ プリング反応が実質的に完了するような量および条件下で添加される。その後、 分割された分割量のそれぞれのポリヌクレオチドを、最終合成コドンにおける各 アミノ酸の実質的に等量をコードするポリヌクレオチドの混合物を提供するため に、合わせる。カップリング反応は当業者に公知の技術を用いて、完了について モニターされ得る。 「実質的に完了」は、所定の合成工程における過剰の活性化ヌクレオチドの条 件下で反応し得る、利用可能な反応性5'アクセプター分子の98%またはそれ以上 の反応、および好ましくは全ての反応を意味する。 「実質的に等モル」は、当業者の実施の範囲内で同じモル量(互いにモル量で 50%以内、好ましくは20%以内、より好ましくは10%以内)で存在する、樹脂、ヌ クレオチド、または他の薬剤を意味する。 「天然に存在するアミノ酸」は、産物ポリヌクレオチドが発現される所定の宿 主またはインビボ反応により天然に合成される20のL型アミノ酸のうちの1つを 意味する。本明細書中で開示されるスキームおよび実施例は、当業者に指標を与 える目的で、天然に存在するアミノ酸を使用する。この20の天然に存在するアミ ノ酸は、Phe、Leu、Ser、Tyr、Cys、Trp、Pro、His、Gln、Arg、Ile、Met、Thr 、Asn,Lys、Val、Ala、Asp,Glu、およびGlyである。変異宿主において、また はインビトロ発現系において与えられるコドンによりコードされる任意のアミノ 酸誘導体は、所望なら置換され得る。 「インビボにおける発現」または「宿主における発現」は、本発明の方法によ り合成されるランダムポリヌクレオチド配列の転写および翻訳を意味する。発現 の前に、それぞれのランダムポリヌクレオチドに対する相補鎖が当該分野で周知 の分子生物学的技術により合成され、二本鎖DNAを生産する。これに続いて、こ の二本鎖ランダムポリヌクレオチドは発現ベクター中にクローン化され、次いで 、このランダムポリヌクレオチド配列は、これもまたランダムなアミノ酸配列を 有 するペプチドへと転写および翻訳することが可能な宿主生物に導入される。 「インビトロにおける発現」は、本発明の方法によりランダムポリヌクレオチ ドを提供し、次いで各ポリヌクレオチドの相補鎖を合成して二本鎖DNAを生成す ることを意味する。これに続いて、当業者に周知の標準的なインビトロ発現系に よりランダムポリヌクレオチト配列を発現する。 「A、T、C、G、U」は、それぞれアデニン、チミン、シトシン、グアニン、お よびウラシル、ならびにその活性化されたヌクレオチド誘導体を意味する。 「ポリヌクレオチド」または「オリゴヌクレオチド」は、第1のヌクレオチド の3'ヒドロキシル位および第2のヌクレオチドの5'ヒドロキシル位で共有結合し た、少なくとも2つのヌクレオチドの鎖を意味する。用語、ポリヌクレオチドま たはオリゴヌクレオチドはまた、非リボリン酸骨格を有するオリゴマーを包含す る。このような非リボリン酸骨格構造は、プリンおよび/またはピリミジン塩基 を側鎖として有するペプチド、またはペプトイド骨格(Zuckerman,R.N.ら、J. Med.Chem.37:2678-2685)を含むが、これらに限定されない。 「アンバー終止コドン」は、コドンTAG(転写形態においてUGA)を意味し、こ れは細菌において転写されないが、転写の終結をコードする。特定のアミノ酸ま たはアミノ酸誘導体を担当するTRNAを産生する細菌変異体は、アンバーコドンで アミノ酸またはアミノ酸誘導体を挿入し得、従って所定の位置で挿入され得るア ミノ酸の種類を増加する。 「生物学的活性」または「標的活性」は、産物(ポリヌクレオチド、ペプチド 、またはペプトイド)が所望のタンパク質(例えば、抗体)、ペプチド、核酸に 結合して所望の活性を生じる能力を意味する。 発明の実施の形態 合成オリゴヌクレオチドは、当該分野に公知の、任意の従来の方法(例えば、 Matteucciら、J .Am Chem Soc(1981)103:3185のトリエステル法)によるか、ま たは市販の自動化オリゴヌクレオチド合成機を用いて調製され得る。一般に、適 切な樹脂または他の固体支持体に結合したオリゴヌクレオチドを合成することが 、現在好ましい。この支持体は、好ましくは、容易に分割され、そして分別し得 る 微細分割形態、または微粒子形態(小さな球状のビーズ)で供給される。 まず、適切な量の支持材料を、当該分野で公知の方法によってカップリングの ために調製する。例えば、後でベクターへの連結を促進するための制限酵素認識 部位をコードするリーダーを提供するために、短いリーダーヌクレオチド配列を 結合または合成し得る。リーダーはまた、PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)プライ マーのための便利なハイブリダイゼーション部位として作用し得、ポリヌクレオ チド産物の増幅を促進し得る。所望なら、支持粒子および/またはポリヌクレオ チドの異なる部分の間を区別するための手段を提供するために、多くの異なるリ ーダーが使用され得る。リーダー配列は、その代わり、あるいはそれに加えて、 切断部位を提供し得、酵素的または化学的手段による支持粒子からのポリヌクレ オチドの切断を促進し得る。 本発明によれば、調製された支持体は、選択されるスキームに応じて4つまた は5つの部分のいずれかに分割され得る。各制御されたランダム化された位置で アミノ酸の実質的に等モルの混合物を表すコドンをコードするポリヌクレオチド をそれぞれ産生する5つのスキームを、以下、提供する。1つのスキームは終止 コドンを含むが、残りは特に終止コドンの合成を避ける。既知の組成を有し、そ して標的特性を有するペプチドをコードする少なくとも1つのポリヌクレオチド を含む、異なるコドン配列を有するヌクレオチドの混合物を調製する方法が開示 される。この方法は以下のような、3つの必須工程を包含する: (1)調製されたヌクレオチド誘導体化またはポリヌクレオチド誘導体化樹脂の 混合物の所定量を、多くのプール(または分割量;好ましくは20、より好ましく は4または5の分割量)に分割する。各プール(または分割量)は制御された量 (例えば、実質的に等モル量)の各樹脂を含有するか、または異なるモル量の各 樹脂を含む(ここで、分割量のモル比は既知であり、そして制御されている); (2)ヌクレオチドの混合物からの単一の活性化されたヌクレオチドを、工程(1) において作製されたそれぞれのプール(または分割量)における各樹脂にカップ リングし、そしてカップリング反応を完了させて樹脂-ヌクレオチド反応生成物 を得る; (3)ヌクレオチドの混合物からの第2の単一の活性化されたヌクレオチドを、 工程(1)において作製されたそれぞれのプール(または分割量)における各樹脂 にカップリングし、そしてカップリング反応を完了させて樹脂-ヌクレオチド反 応生成物を得る; (4)ヌクレオチドの混合物からの第3の単一の活性化されたヌクレオチドを、 工程(1)において作製されたそれぞれのプール(または分割量)における各樹脂 にカップリングし、そしてカップリング反応を完了させて樹脂-ヌクレオチド反 応生成物を得る; (5)工程(2)から(4)において得られた、それぞれのプールにおいて得られた樹 脂-ヌクレオチド反応生成物を、次いで、共に混合し、既知の組成のポリヌクレ オチド混合物を得る(すなわち、各コドン位置で、天然に存在する20アミノ酸を コードするコドンをそれぞれ実質的に等量含む);および (6)工程(5)で得られた混合物を上記(1)で出発物質として用い、そしてポリヌ クレオチドのランダムな混合物(それぞれ所望の数のアミノ酸をコードする)が 得られるまで工程(2)から(5)を反復する。 2つの重要な点を重要視すべきである:(a)工程(1)から(5)を任意の回数で反 復して、ポリヌクレオチド鎖を延長することができる。および(b)延長されたポ リヌクレオチドの各コドンは、工程(5)でのコドンの合計が20のアミノ酸のそれ ぞれを既知の量(例えば、実質的に等量で)コードするように生成されるか;ま たは各部位について所望のように20アミノ酸のサブセットをコードするように生 成される。 多様なポリペプチドおよび混合物の合計(amounts)は、次の活性化ヌクレオ チド添加について独立にアクセプターとして使用され得、延長されたポリヌクレ オチドアクセプターを作製し、これは、再混合および分割され得る。この方法は 多数のポリヌクレオチド(それぞれ異なる配列を有する)を検出可能でかつクロ ーン化可能な量で生産するため、この方法は、大きな群のポリヌクレオチドを得 るための非常に強力な道具である。このポリペプチドを、クローン化し、発現し て、ペプチド混合物を得ることができる。このペプチド混合物は、所望の標的生 物学的特性を有するペプチドについてスクリーニングされ得る。 混合物中で所望のポリヌクレオチドを検出し、そして当業者に公知の方法によ りヌクレオチド配列の決定のような分析を行うための方法が用いられ得る。工程 (2)から(4)において、各プール中で十分なポリヌクレオチドを生成するように、 十分な量の活性化ヌクレオチドが添加され、その結果プールが工程(5)において 合わせられる場合、得られる混合物中の各ポリヌクレオチドはその混合物中に検 出可能でかつクローン化可能な量で存在する。 本発明は、多数のポリヌクレオチド配列の混合物の実用的な合成を、意図する 目的のための予測可能でかつ定義された量で(統計的に受容可能な変動内で)可 能にする。さらに、本発明はこの混合物が、個々にまたは群としてクローン化さ れ、発現され、そして所望のペプチドについてスクリーニングされるか、または 選択されることを可能にする。本発明はまた、これらの選択されたポリヌクレオ チドの配列の決定を可能にする。なぜなら、所望なら、これらは個々に多量に合 成され得るからである。多くのポリヌクレオチドの混合物が使用されるため、標 的生物学的活性について必要とされる配列の性質に関する偏った仮定が回避され る。しかし、ペプチドについての情報(例えば、鎖の所定の位置でのアミノ酸残 基)が既知であれば、その情報は、ポリヌクレオチド中の正しい位置で正しいコ ドンを合成する(これは、その位置にあることが既知のアミノ酸をコードする) ことにより、本発明の方法において容易に使用され得る。 従って、1つの局面においては、本発明はランダムペプチドをコードする定義 された組成のポリヌクレオチドの混合物を合成する方法に関する。混合物中のポ リヌクレオチドの各コドンの相対量は、上記の工程(2)、(3)および(4)における 活性化ヌクレオチドの混合物中、各ヌクレオチドのモル比を変化させることによ り制御され得る。混合物中のポリヌクレオチドの各コドンの相対量はまた、上記 の工程(1)または(6)、または続く工程(11)、(16)、(21)などにおけるそれぞれの プールまたは分割量において、出発樹脂のモル比を変化させることにより制御さ れ得る。 本発明の方法は全てのカップリング反応を完了させる条件下で実施されるので 、アクセプターが、全ての活性化ヌクレオチドとの反応について同じ相対反応速 度を有するか否かには無関係となる。相対速度定数の違いは、得られるポリヌク レオチドの混合物の組成に影響する因子ではない。 本発明の合成方法は最も一般的かつ実用的には固体支持ポリヌクレオチドを用 いて行われるが、液相合成に対して用いることができない理由はない。液相合成 では、アクセプターヌクレオチドまたはポリヌクレオチドは5'ヒドロキシル基で 単にブロックされる。 別の局面においては、本発明は所望の「標的」生物学的活性を有する混合物の 成分(個別にまたはファミリーとして)を選択する方法に関する。これらのポリ ヌクレオチドについての配列情報もまた得られ得る。従って、本発明はまた、元 々の組成物から所望のポリヌクレオチドを分離する方法に関する。これは、選択 された部分との結合(例えば、合成されたポリヌクレオチド上のリーダー配列と 、分離のためのカラム中における相補的な配列との相互作用)のような、成分の 物理的な分離を生じる条件下で、識別的挙動をもたらすことを伴う。分離は、合 成されたポリヌクレオチドを含むベクターがインビボまたはインビトロでの発現 の後に単離されるように、最初の混合物またはクローン化された種について行わ れ得る。 別の局面においては、本発明は、ポリヌクレオチド配列決定のために増幅され るように本発明のポリヌクレオチドをクローン化する方法に関する。本発明の方 法により合成されたポリヌクレオチドはまた、ランダムペプチドの所望の混合物 が所望の「標的」活性の試験のために生成されるように、宿主(インビボ)また はインビトロにおけるポリヌクレオチドの発現のための適切なクローン化ベクタ ー中にクローン化され得る。 上記の局面に加えて、その種々のさらなる組み合わせが有用である。所望のポリヌクレオチドの生成 一般的に、本発明の最終目標は、「標的」活性(例えば、特異的なレセプター または酵素と結合する能力、特定の抗体との免疫反応性など)を有する、特異的 なペプチド配列の1つまたはファミリーを得る方法を提供する。この目的を達成 するために、本発明は、その全体が20種類の天然アミノ酸を表すコドン(または 、所望のサブセット)を、制御された量、好ましくは、実質的に等モル量で含有 するポリヌクレオチドを合成する手段を提供する。本発明は、さらに、ポリヌク レ オチドによってコードされるアミノ酸配列がランダムであることを提供する。本 発明は最も好ましくは、以下の局面を包含する: (a)所望のペプチドのコドン配列を推定上含む、多くのポリヌクレオチドの 混合物の調製: (b)コードされるランダムペプチドの発現および所望の特性の選択のための 、混合物からのポリヌクレオチドの検出、回収および/またはクローニング;な らびに (c)ヌクレオチド配列を決定し、そして選択されたペプチドのアミノ酸配列 をヌクレオチド配列から推定するための、選択されたペプチドをコードするポリ ヌクレオチドの分析。この情報を用い、所望の特性を有する、ポリヌクレオチド またはコードされる選択されたペプチドを、当業者に周知の方法により多量に合 成し得る。 本発明の本質は、上記の工程(1)〜(6)で実行される調製(a)にある。混合 物が検出可能な量の各々の異なるポリヌクレオチドを含んで生成されなければ、 ポリヌクレオチドを検出し得ず、そして(b)において上記したような検出なしに は、(c)において上記したような分析を実行し得ない。 ポリヌクレオチドの複雑な混合物を選択のための出発物質として合成するので 、生物学的に活性な産物の配列を知ることは必要でない。本方法はまた、所望の ポリヌクレオチド配列に関する予備的推測が合理的に行われ得る場合にも適用可 能である。実際に、所望の配列の性質に関する妥当な推測を行う能力は、本発明 の方法の利点である。しかし、所望のポリヌクレオチドに関して、そして最終的 に「標的」生物学的活性を有する所望のペプチドに関してあまり知られていない 場合に、先行技術に対する本発明の利点はさらに強調される。 例示のために20種の天然アミノ酸のみを使用すると、ヘキサペプチド(例えば 、その中の各アミノ酸が独立してこれらのアミノ酸の1つである)をコードする ポリヌクレオチドの混合物は、(20)6または6.4×107の可能なメンバーを含む。 従って、ヘキサペプチドを各々コードする6.4×107個の異なるポリヌクレオチド 配列の合成が必要であり、これらのヘキサペプチドの1つは生物学的活性(例え ば、モノクローナル抗体のエピトープに結合する)を有する。このようなヘキサ ペプ チド混合物の合成手順は、Geysen,H.M.,ら(J Immmunol Meth(1987)102:259) に例示され、この手順は、樹脂混合物をプールし、そして細分化して、各部位に 20種の天然アミノ酸のいずれかを含有するペプチド(例えば、ヘキサペプチド) 配列を生成するプロセスを用いる。アミノ酸配列合成のこの方法において、樹脂 のプールは、20の部分に分割され、この各部分を異なるアミノ酸と完全に反応さ せる。このプールを混合し、そして次のアミノ酸とカップリングするために、20 の部分に再分割する。これらの工程を、206種のヘキサペプチドの混合物が生成 されるまで繰り返す。樹脂をより少数の部分に細分化し、そしてペプチドではな くポリヌクレオチドを合成することに関する本発明の利点は、本明細書中に記載 されている(上記)。 所望のメンバーのクローニングおよび分析のための手順に供されるために、本 発明のポリヌクレオチド混合物は、選択および分析を可能にするように各メンバ ーを十分に提供しなければならない。現在の必要条件を用いて(利用可能な選択 および分析技術の制限によって課せられる)、ポリヌクレオチドをPCR(ポリメ ラーゼ連鎖反応)増幅し、各ポリヌクレオチドから二本鎖種を生成し、そして便 利なクローニングのための総量を増加させるためには、約0.01pmolの一本鎖ポリ ヌクレオチド(この例の場合、18mer)を必要とする。次に、二本鎖ポリヌクレ オチドは、コードされるランダムペプチドの発現のために、宿主生物においてク ローン化され、そして増幅され得る。インビトロ増幅およびインビトロ発現のた めの発現系は、当業者に周知のE.coliまたは酵母におけるプラスミドベクター発 現を包含するが、それに限定されない。二本鎖ポリヌクレオチド(例えば、RNA )の発現は、当業者に周知のインビトロ発現系(例えば、ウサギ網状赤血球翻訳 系(Promega.,Inc.Madison,WI)))を用いてインビトロで行われ得る。 本発明の利点は、ポリリボヌクレオチドを、アンチセンスRNAについてのスク リーンニングにおいて、またはリボザイム活性を有するRNAのスクリーンニング のために使用されるべきRNA配列のランダム混合物の調製のために合成し得るこ とである。 本発明の重要な特徴は、その中でアミノ酸が制御可能な相対量(例えば、実質 的に等モル量)で表される20種類の天然アミノ酸の各々を表すコドンを有する、 多数の異なるポリヌクレオチドを合成する能力である。樹脂ビーズとヌクレオチ ド混合物との反応、樹脂の分割、および樹脂をプールするプロセスの結果として 、複数のポリヌクレオチド配列が、各樹脂ビーズに付着される。この複数のポリ ヌクレオチド配列は、樹脂材料上にランダムに分布する。 本発明の方法は、本発明の方法によって合成された配列の一端または両端での 任意のポリヌクレオチド配列のカップリングを可能にするという利点を有する。 例えば、任意の配列は、その配列が二本鎖で作製される場合、制限酵素切断部位 を提供し得る。任意の配列はまた、PCR増幅のためのプライマーのハイブリダイ ゼーションのための部位を提供し得るか、または融合ペプチドとして、ランダム に合成したペプチドと共に発現される、分離したトレース可能な(traceable) ペプチドをコードし得る。本発明の方法によって合成され、そして当業者に周知 の方法によって二本鎖にされる配列の混合物を、平滑端連結によって結合し、さ らにこの混合物をランダムにし、そしてポリヌクレオチド配列を長くし得る。本 発明のポリヌクレオチド混合物はまた、特定のタンパク質ドメインの活性を最適 化する目的または分析する目的で、公知の遺伝子中にクローン化され、公知のタ ンパク質の位置をランダムにし得る(Ladnerら、米国特許第5,223,409号:これ は1993年6月29日に発行され、組換えタンパク質の発現および選択された細菌細 胞、細菌胞子またはファージの外部表面上でタンパク質の潜在的な結合ドメイン の提示を記載するために本明細書中に参考として援用される)。 本発明の方法は、合成支持体または樹脂を比較的少量の分割量(subamount) (好ましくは、4分割量または5分割量)に分割することを教示すること、およ び活性化ヌクレオチドの混合物から活性化ヌクレオチドを制御されたモル比でカ ップリングすることによって、多数の配列を合成するのに必要な樹脂量を低減す る利点を提供する。以下のスキームはこの利点に関する例示を提供するが、いか なる方法においても本発明を制限するとして解釈されない。 実施例 下記のスキームおよび関連の実施例を当業者への指針として提供するが、これ らはいかなる場合においても本発明を制限するものとして解釈されない。各スキ ームおよび各実施例は、固体支持体樹脂を用いて開始し、これは既知の割合に分 割され、3工程で既知の割合で活性化ヌクレオチドとカップリングされ、新たな コドンを形成する。この樹脂部分を再び組み合わせてコドンの混合物を提供し、 そしてこの混合物は、新たなコドンの次の付加のために再分配される。分割、カ ップリング、および再組み合わせを、所望の数のコドンが樹脂に結合されるまで 続ける。 スキーム1 合成支持体樹脂を4つの非等量の分割量(モル比6:3:7:5を有する)に分割す る。この比は、コドン合成サイクルの終了時に各分割量で存在するコドンの数に 対応する。第1の分割量(モル比6)にヌクレオチドTをカップリングさせ;次 に実質的に等モル量でA、TおよびGの混合物をカップリングさせ;次に実質的 に等モル量でGおよびTの混合物またはGおよびCの混合物をカップリングさせ る。これは、以下の6つのコドン:TAG、TAT、TTG、TTT、TGGおよびTGT(または TAG、TAC、TTG、TTC、TGGおよびTGC)を、実質的に等しい比で提供する。これら は、それぞれ終止(アンバー)、Tyr、Leu、Phe、TrpおよびCysをコードする。 第2の分割量(モル比3)にCをカップリングさせ;次にAに対するCの実際 上半分のモル比を有するCおよびAの混合物をカップリングさせ;次に実質的に 等モル量でTおよびGの混合物をカップリングさせる。これは、以下の4つのコ ドン:CCT、CAT、CAGおよびCCGを提供する。これらは、それぞれPro、His、Gln およびProをコードする。この分割量において2つのコドンがProをコードするが 、Proコドンの各々の他の2つのアミノ酸のコドンに対する比は、CATおよびCAG に対するCCTおよびCCGのそれぞれの量を半分にする合成混合物中におけるCのA に対する減少した比のため、1:1である。 第3の分割量(モル比7)にAをカップリングさせ;次に、A、C、Gおよび Tの混合物を、それぞれ2:1:2:2の有効モル比でカップリングさせ;次に実質的 に等モル量でGおよびTの混合物をカップリングさせる。これは、以下の8つの コドン:AAG、AAT、ACG、ACT、AGG、AGT、ATGおよびATTを提供する。これらは、 それぞれLys、Asn、Thr、Thr、Arg、Ser、MetおよびIleをコードする。Thrに対 して2つのコドンが存在するが、これらのコドンのモル量の和は、合成混合物に おけるCの減少した濃度のために、いずれの他の単一コドンに対しても実質的に 等価である。 第4の分割量(モル比5)にGをカップリングさせ;次にA、C、GおよびT の混合物を、それぞれ2:1:1:1の有効モル比でカップリングさせ;次にGおよび Tの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせる。これは、以下の8つのコ ドン:GAG、GAT、GCG、GCT、GGG、GGT、GTGおよびGTTを提供する。これらは、そ れぞれGlu、Asp、Ala、Ala、Gly、Gly、ValおよびValをコードする。再び、Ala 、GlyおよびValが2つのコドンによってそれぞれ特定されているが、各アミノ酸 のコドンが実質的に等濃度で生じるように相対濃度が調整されている。 従って、このスキームは、実質的に等モル比で20種類のアミノ酸の全ておよび 終止コドン(アンバー)をコードするコドンを提供する。合成分割量を合わせ、 そして混合し、4つまたは5つの新たな分割量にアリコート化する。そして、コ ドンの別の混合物を、本発明のスキームの1つ(各回同じスキームを用いる必要 はない)に従って合成する。このサイクルを、所望のオリゴヌクレオチドにおけ る各コドンについて繰り返す。終止コドンは、ポリヌクレオチドが細菌(例えば 、TAGコドンで転写を終結する非サプレッサー株)内での発現のためのバクテリ オファージまたはプラスミドベクターに組み込まれる場合、一般に所望されない 。しかし、ポリヌクレオチドライブラリーはまた、所望の改変または非天然アミ ノ酸を担う対応するアンバーtRNAを有する系で、インビボまたはインビトロで翻 訳され得る。 各プールについてのサイクルにおける第3の工程が、GとTのバランスをとっ た混合物をカップリングする工程からなること留意のこと。従って、4つのプー ルは、このサイクルの第3の工程の前に組み合わされ、そしてGおよびTのカッ プリングは同時に行われ得る。 スキーム2 支持体を8:6:3:3のモル比で4つの分割量に分割する。第1の分割量(モル比 8)にAおよびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてGお よびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてGおよびTの実 質的に等モル量の混合物をカップリングさせる。これは、以下の8つのコドン: AGG、AGT、ATG、ATT、TGG、TGT、TTGおよびTTTを、実質的に等モル量で提供する 。これらは、それぞれArg、Ser、Met、Ile、Trp、Cys、LeuおよびPheをコードす る。 第2の分割量(モル比6)にA、CおよびGの実質的に等モル量の混合物をカ ップリングさせ;続いてAおよびCの実質的等モル量の混合物をカップリングさ せ;続いてGのみをカップリングさせる。これは、以下の6つのコドン:AAG、A CG、CAG、CCG、GAGおよびGCGを提供する。これらは、それぞれLys、Thr、Gln、P ro、GluおよびAlaをコードする。 第3の分割量(モル比3)にA、CおよびTの実質的に等モル量の混合物をカ ップリングさせ;続いて、Aにカップリングさせ;続いて、Tにカップリングさ せる。これは、以下の3つのコドン:AAT、CATおよびTATを、実質的に等モル量 で生じる。これらは、それぞれAsn、HisおよびTyrをコードする。 第4の分割量(モル比3)にGをカップリングさせ;続いてA、GおよびTの 実質的に等モル量の混合物にカップリングさせ;続いてTにカップリングさせる 。これは、以下の3つのコドン:GAT、GGTおよびGTTを提供する。これらは、そ れぞれAsp、GlyおよびValをコードする。第3および第4の分割量は、コドンの 最後の位置においてTをカップリングさせ、そして従って、これらは各コドン生 成の最終工程においてTのカップリングにについて組み合わされ得る。 スキーム3 支持体を8:4:4:4の有効モル比で4つの分割量に分割する。第1の分割量(モ ル比8)にAおよびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いて GおよびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてGおよびT の実質的に等モル量の別の混合物をカップリングさせる。これは、スキーム2に おける第1の分割量の場合と同様に、以下の8つのコドン:AGG、AGT、ATG、ATT 、TGG、TGT、TTGおよびTTTを、実質的に等モル量で提供する。これらは、それぞ れArg、Ser、Met、Ile、Trp、Cys、LeuおよびPheをコードする。 第2の分割量(モル比4)にA、C、GおよびTの実質的に等モル量の混合物 をカップリングさせ;続いてAをカップリングさせ;続いてTをカップリングさ せる。これは、以下の4つのコドン:AAT、CAT、GATおよびTATを、実質的に等モ ル量で提供する。これらは、それぞれAsn、His、AspおよびTyrをコードする。 第3の分割量(モル比4)にGをカップリングさせ;続いてA、C、Gおよび Tの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてGをカップリングさ せる。これは、以下の4つのコドン:GAG、GCG、GGGおよびGTGを、実質的に等モ ル量で提供する。これらは、それぞれGlu、Ala、GlyおよびValをコードする。 第4の分割量(モル比4)にAおよびCの実質的に等モル量の混合物をカップ リングさせ;続いてAおよびCの実質的に等モル量の第2の混合物をカップリン グさせ;続いてGにカップリングさせる。これは、以下の4つのコドン:AAG、A CG、CAGおよびCCGを、実質的に等モル量で提供する。これらは、それぞれLys、T hr、GlnおよびProをコードする。次いで、この4つのプールを再び組み合わせ、 等モル量の20種の天然アミノ酸のそれぞれをコードするオリゴヌクレオチドを提 供する。 スキーム4 支持体を5つの実質的に等モルの分割量に分割する。第1の分割量にA、C、 GおよびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてAをカップ リングさせ;続いてTをカップリングさせる。これは、以下の4つのコドン:AA T、CAT、GATおよびTATを提供する。これらは、それぞれAsn、His、AspおよびTyr をコードする。 第2の分割量にGおよびCの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ; 続いて、CおよびAの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてG をカップリングさせる。これは、以下のコドン:GCG、GAG、CCGおよびCAGの合成 を生じる。これらは、それぞれAla、Glu、ProおよびGlnをコードする。 第3の分割量にAをカップリングさせ;続いてA、C、GおよびTの実質的に 等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてGをカップリングさせる。これは 、以下のコドン:AAG、ACG、AGGおよびATGの合成を生じる。これらは、それぞれ Lys、Thr、ArgおよびMetをコードする。第2および第3の分割量は、末端のGの 付 加のために組み合わされ得ることに留意のこと。 第4の分割量にAおよびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ; 続いてGおよびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてTを カップリングさせる。これは、以下のコドン:AGT、ATT、TGTおよびTTTを生じる 。これらは、それぞれSer、Ile、CysおよびPheをコードする。第1および第4の プールは、末端のTの付加のために組み合わされ得ることに留意のこと。 第5の分割量にGおよびTの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ; 続いてGおよびTの実質的に等モル量の第2の混合物をカップリングさせ;続い てGをカップリングさせる。これは、以下のコドン:GGG、GTG、TGGおよびTTGを 生じる。これらは、それぞれGly、Val、TrpおよびLeuをコードする。 スキーム5 支持体を5つの等しい分割量に分割する。第1の分割量にA、C、GおよびT の実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてAをカップリングさせ ;続いてTをカップリングさせる。これは、以下の4つのコドン:AAT、CAT、GA TおよびTATを提供する。これらは、それぞれAsn、His、AspおよびTyrをコードす る。 第2の分割量にGおよびCの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ; 続いてCおよびAの実質的に等モル量の混合物ををカップリングさせ;続いてG をカップリングさせる。これは、以下のコドン:GCG、GAG、CCGおよびCAGを生じ る。これらは、それぞれAla、Glu、ProおよびGlnをコードする。 第3の分割量にAをカップリングさせ;続いてA、C、GおよびTの実質的に 等モル量の混合物をカップリングさせ;続いてGをカップリングさせる。これは 、以下のコドン:AAG、ACG、AGGおよびATGを生じる。これらは、それぞれLys、T hr、ArgおよびMetをコードする。 第4の分割量にCおよびGの実質的に等モル量の混合物をカップリングさせ; 続いてCおよびAの実質的に等モル量の第2の混合物をカップリングさせ;続い てGをカップリングさせる。これは、以下のコドン:CCG、CAG、GCGおよびGAGを 提供する。これらは、それぞれPro、Gln、AlaおよびGluをコードする。第2およ び第4の分割量は、CとAとの実質的に等モル量の混合物の付加のために組み合 わされ得、そして第2、第3および第4の分割量は末端のGの付加のために組み 合わされ得ることに留意のこと。 第5の分割量にTをカップリングさせ;続いてGおよびTの実質的に等モル量 の混合物をカップリングさせ;続いてGおよびTの実質的に等モル量の第2の混 合物をカップリングさせる。これは、以下のコドン:TGG、TGT、TTGおよびTTTを 提供する。これらは、それぞれTrp、Cys、LeuおよびPheをコードする。 次いで、この5つの分割量を組み合わせ、そして混合し、各アミノ酸のための 実質的に等モル量のコドンを有する、組み合わされた量の支持体を提供する。スキーム1の実施例 : 「ランダム」アミノ酸の合成が必要な場合、ヌクレオチド配列の合成に適切な 樹脂を6:3:7:5の比で4つの部分に分割する。 樹脂をチミンの活性化溶液と反応させることにより、コドンの第1の塩基とし て、チミンを樹脂の第1の部分(全樹脂の6/21を含む)に結合させる。カップリ ング後、この樹脂を、アデニン、グアニンおよびチミンがコドンの第2の位置に 等しい効率でカップリングするように(すなわち、実質的に等モル量の、A、T およびGの混合物から)、活性化ヌクレオチド混合物と反応させる。最後に、こ の樹脂を、実質的に等量の塩基がコドンの最後の位置でカップリングするように (すなわち、実質的に等モル量の、GとTとの混合物から)、チミンとグアニン との混合物と反応させる。コドンの第3の塩基の混合物は、等量の塩基がカップ リングされるように(すなわち、実質的に等モル量のTとGとの混合物ではなく 、実質的に等モル量のCとGとの混合物から)、シトシンとグアニンとの混合物 により置き換えられ得ることに留意のこと。従って、樹脂のこの部分(モル比6 を有する分割量)は、以下の合成されるコドンを有する: この表において、各モル比は、全樹脂の1/21のコドンの量をいう。従って、樹脂 のこの部分は、5つのアミノ酸と終止コドンとをコードする同数のコドンを有す る。 樹脂の第2の部分(全樹脂の3/21を含む)を、シトシンをコドンの第1の位置 でカップリングさせるように反応させる。処理後、この樹脂をシトシン塩基とア デニン塩基との活性化混合物と反応させる。しかし、AおよびCの相対濃度を調 節し、シトシンの各モルに対して2モルのアデニンがカップリングされるように する。最後に、この樹脂を、実質的に等モル量のチミンとグアニンとの混合物と 反応させる。これは、コドンの最後の位置での両塩基の等量のカップリングを与 える。従って、樹脂のこの部分上で合成される4つの可能なコドンは、以下の通 りである: 従って、樹脂のこの部分は4つのコドンを含むが、このコドンは3つのアミノ酸 を等量でコードする。 この樹脂の第3の部分(全樹脂の7/21を含む)をコドンの最初の位置でアデニ ンとカップリングさせる。次に、樹脂のこの部分を、アデニン塩基、シトシン塩 基、チミン塩基およびグアニン塩基の混合物と反応させる。ここで、これらの塩 基の濃度を調整し、アデニン、グアニンおよびチミンのそれぞれ2モルが、シト シンの各モルとカップリングされるようにする。最後に、樹脂のこの部分を、実 質的に等モルのグアニンおよびチミンの混合物と反応させる。これは、両塩基の 等量のカップリングを提供する。従って、この分割量の樹脂上では、8つの異な るコドンが、既知であるが等しくないモル比で合成される。これらは、以下の通 りである: 従って、8つのコドンが合成され、これらは、7つのアミノ酸を実質的に等モル 比でコードする。 樹脂の最後のプール(全樹脂の5/21を含む)は、コドンの最初の位置にカップ リングさせたグアニンを有する。このコドンの第2の塩基を、4塩基全ての混合 物からカップリングさせ、シトシン、グアニンおよびチミンの各モルに対して2 モルのアデニンがカップリングされるようにする(すなわち、2:1:1:1の有効モ ル比のA、C、GおよびTの混合物)。最後に、コドンの第3の塩基を実質的に 等モル量のチミンおよびグアニンの混合物からカップリングさせ、両塩基の同数 がこの位置でカップリングされるようにする。従って、樹脂粒子のこのプールに おいて、以下の8つの異なるコドンが合成される: 従って、樹脂のこの位置上で8つのコドンが合成され、これは実質的に等モル比 で5つのアミノ酸をコードする。 コドンを合成した後、樹脂プール(分割量)を再び組み合わせる。本実施例に おいて、コドンの第3塩基をカップリングする工程が、各分割量について同じで あることに留意すべきである。従って、コドンの第2塩基をカップリングした後 に、樹脂をプールして、第3の位置の塩基を単一の工程でカップリングさせるこ とを可能にし得る。このような改変は、本発明の範囲内にあると考えられる。 従って、全てのアミノ酸は、それに対して合成される少なくとも1つのコドン を有する。さらに、各アミノ酸に対して合成されるコドンのモル比の和は実質的 に等しい。 樹脂の分割量の異なる組み合わせ、および反応性塩基の組み合わせが上記の実 施例と同じ結果を与えることは、当業者に明白である。このような改変は、本発 明の範囲内にあるとみなされる。 本発明のこの実施態様における実用上の利点は、より長い「ランダム」ペプチ ドのコドンの合成が可能になることである。ヘキサペプチドをコードする、全て の可能なポリヌクレオチドを合成する場合を考えてみよう。20個の別々の分割量 に樹脂を分割すること、および各アミノ酸に対するコドンを別々に生成すること は、ヘキサペプチドをコードするポリヌクレオチドに対して6.4×107(=206) 個の異なるコドンの組み合わせが存在することを意味する。従って、ヘキサペプ チドを合成するために必要な樹脂粒子の理論的最小数は、20個の分割量に6回分 割され得る樹脂粒子数、すなわち6.4×107である。上記の本発明の第1の実施例 において、樹脂粒子の最小の分割は、樹脂が全樹脂の3/21(=1/7)に分割され る場合に起こる。従って、全てのヘキサペプチドに対するポリヌクレオチドを合 成するために必要な樹脂粒子の理論的最小数は、7の6乗に配分され得る樹脂粒 子数、すなわち117,649(=76)である。各樹脂粒子がそれに500以上のポリヌク レオチドをカップリングし得たので、減少した樹脂粒子数は、合成し得る可能な 異なるポリヌクレオチド配列の数を制限しない。所望のポリヌクレオチド長が増 加するに従って、十分量の各々の種を有するために樹脂量の推定され得る増加が 必要であることは、当業者によって理解される。 樹脂粒子の最小数の低減は、重要な実用上の結果を有する。樹脂粒子の最小数 が6.4×107個である場合を考えてみよう。さらに、ヘキサペプチドをコードする ポリヌクレオチド1つ当たり、平均10粒子が存在すると仮定してみよう。これは 、6.4×108個の樹脂粒子が存在することを意味する。ポリヌクレオチド合成に適 切な樹脂は、代表的には、約0.5×106粒子/mLを有する。従って、1.28リットル の樹脂が必要とされる。これは、膨大な量の樹脂であり、そして非常に高価であ る。市販のヌクレオチド合成機は、代表的には、1mL〜10mLの樹脂を操作する。 しかし、ヘキサペプチドをコードするポリヌクレオチド当たり、10個の樹脂粒子 を有するのみという根本的な弱点が存在する。ヘキサペプチドをコードする特定 のポリヌクレオチドに対して樹脂粒子が存在しない確率は、小さいが、存在する 。樹脂粒子の分布が、予想されるポアソン分布に従い、そしてコードされるポリ ヌクレオチド当たり10個の粒子が存在すると仮定すると、ヘキサペプチドをコー ドする特定のポリヌクレオチドに対して樹脂粒子が存在しない確率は、4.54×10-5 (= e-10)、すなわち、22,026分の1である。当業者は、合成から失われる ヘキサペプチドをコードするポリヌクレオチドが、約3000(=6.4×107/22,026 )個であると予想し得る。ポリヌクレオチド当たり20個の樹脂粒子を用いた場合 、その確率は2.06×10-9、すなわち4.9×108分の1に減少する。 ヘキサペプチドをコードするポリヌクレオチド当たり20個の粒子を提供するこ とは、ヘキサペプチドをコードするポリヌクレオチドの全てを作製するより高い 確率を提供する。しかし、ペプチドをコードするポリヌクレオチド当たりの粒子 数のポアソン分布は一様でない。ペプチドをコードするポリヌクレオチド当たり 約100粒子へ平均樹脂粒子数を増加させることで、所定ののポリヌクレオチド当 たりの樹脂粒子数の受容可能な分布が提供される。 本実施例において実証されるように、本発明の方法によって樹脂粒子の最小数 を117,649まで減少させることは、この数の100倍が23.5mLの体積に適合すること を意味する。これは、合成で用いられる実用的な体積である。スキーム2の実施例 : 実施例1は、アミノ酸が等しく表現され、そしてTAG終止コドンを含むように 、 各アミノ酸のための全てのコドンを生産する。本発明のこの実施例は、ランダム コドンを生成する方法を提供し、ここで終止コドンは合成されない。 この実施例において、樹脂は8:6:3:3の比で4つのプールに分割される。この 実施例および以下の実施例において、カップリング工程において塩基の混合物が 使用される場合、各塩基のモル比は、実質的に等しい数の各塩基が延長されるヌ クレオチドにカップリングするように、調節される。 樹脂の最も多い部分は、全樹脂の8/20を含み、コドンの第1位においてAおよ びTと反応する。コドンの第2位において、樹脂はGおよびTと反応する。コド ンの最後の塩基をカップリングするために、樹脂は再びGおよびTと反応する。 このようにして、この分割量の樹脂上で、8つのコドンが実質的に等しい量で合 成され、そして8つのアミノ酸をコードする: 本明細書において提供されるこのリストおよび以下のリストにおいて、列の項目 「モル比」は、全樹脂の1/20での各コドンの量を示す。 樹脂の第2の分割量は、全樹脂の6/20を含み、A、C、およびGの実質的に等 モルの混合物と反応して、コドンの第1位における塩基をカップリングする。A およびCの実質的に等モルの混合物を用いて、コドンの第2位の塩基をカップリ ングする。この分割量の樹脂にカップリングする最後の塩基はグアニンである。 このようにして6つの異なるコドンがこの分割量の樹脂上で合成され、各々が異 なるアミノ酸をコードする。 樹脂の第3の分割量は、全樹脂の3/20を含み、その第1位の塩基は、A、C、 およびTの実質的に等モルの混合物からカップリングされる。アデニンが第2位 にカップリングされ、そしてチミンがコドンの第3位にカップリングされる。こ のようにして3つのコドンが合成され、各々が異なるアミノ酸をコードする: 樹脂の最後の第4の分割量は、全樹脂の3/20を含み、コドンの第1位における 塩基としてグアニンをカップリングする。コドンの第2の塩基は、A、G、およ びTの実質的に等モルの混合物からカップリングされ、そしてコドンの最後の塩 基はチミンである。これにより、この樹脂の分割量上で合成された3つのコドン が得られる: コドンが各樹脂の分割量上で合成された時点で、分割量を再び合わせる。この 方法において、各アミノ酸が実質的に等しいモル比でコードされる。スキーム2 および実施例2はまた、終止コドンが生成されない本発明の方法を提供する。こ の手順を、所望の長さの全ての可能なペプチドのためのコドンを生成するに十分 な回数、繰り返す。 樹脂の最も少ないプールは全体の3/20であるので、すべてのヘキサペプチドの ためのコドンを合成するために必要とされる樹脂粒子の理論的最少数は、87,791 (=(20/3)6)である。本発明の実施において、この量の100倍が好ましく使用され る。 この手順の変法が可能であることが理解される。例えば、全樹脂の8/20で表さ れる最も多い分割量は、実質的に等しい2つの部分に分割され得る。これらのう ち1つは、チミンをコドンの第1の塩基位置においてカップリングし得、そして 他方は、グアニンを第1の塩基位置においてカップリングし得る。次いでコドン の第2および第3の塩基が上記のように生成され得る。このような変法は本発明 の範囲内と見なされる。 各コドンの第3塩基位置のチミンがシトシンで置換され得ることもまた当業者 には自明である。このことにより、翻訳されるアミノ酸を変更することなく、樹 脂上に存在するコドンが変更される。例えば、上記実施例2において、最後の分 割量において最後にカップリングされる塩基はシトシンであり得る。この場合、 以下のコドンが合成される: このようにして、コドンが変更されるが、コードされるアミノ酸は、遺伝コード の縮重のため、変わらない。この方法のこのような変法は、本発明の範囲内と見 なされる。スキーム3の実施例 : 本発明の好適な実施態様は、樹脂粒子の理論的最少数を15,625に低減する。こ れは、樹脂を8:4:4:4の比で4つのプールに分割することによって達成される。 この場合、樹脂粒子の理論的最少数は、ヘキサペプチドを例にとると、4/20部分 (最も少ない部分)に6回分割することができる粒子の数であり、すなわ56(=15, 625)である。 最も多いプールは、全樹脂の8/20を含み、AおよびTの実質的に等モルの混合 物からカップリングされる塩基をコドンの第1位に有し;第2塩基はGおよびT の実質的に等モルの混合物由来であり;そして最後の塩基はGおよびTの実質的 に等モルの混合物由来である。このようにして、8つの異なるアミノ酸のための 8つのコドンが生成される。それらは: である。 次の分割量は、全樹脂の4/20を含み、第1塩基がA、C、GおよびTの実質的 に等モルの混合物からカップリングされ;コドンの第2および第3の塩基は、各 々アデニンおよびチミンである。これは4つのコドンを生成する: 樹脂の次の分割量は、全樹脂の4/20を含み、第1塩基としてグアニンを有し; 第2塩基は、A、C、G、およびTの実質的に等モルの混合物からカップリング され;そして第3塩基はグアニンである。これは4つのコドンを生成する: 樹脂の最後の分割量はまた、全樹脂の4/20を含み、はじめの2つの塩基はAお よびCの実質的に等モルの混合物から、別々の反応でカップリングされ;そして 第3塩基はグアニンである。これは4つのコドンを生成する: コドンが合成された後、分割量を再び合わせる。この手順をさらに5回繰り返 し、全ての可能なヘキサペプチド配列をコードするポリヌクレオチド配列を実質 的に等しいモル比で生成する。 樹脂の最少分割量は、この場合、全体の4/20であるので、必要とされる樹脂粒 子の理論的最少数は15,625(=56)である。従って、100倍過剰の樹脂が約3.1mL中 に含まれる。 実施例2に記載のように、この実施例の変法が存在することは明らかである。 このような変法もまた本発明の範囲内に包含される。 樹脂を分割量に分割し、そして塩基混合物と反応させる他の2つのスキームが 、実質的に等しいモル比で全てのアミノ酸のためのコドンを生じ、かつ終止コド ンを生じない。両方とも、樹脂プールを5つの実質的に等しい部分に分割する。 両方ともその樹脂分割量のうちの3つが同様の方法で処理される: 第1の分割量は、その第1塩基がA、C、C、およびTの実質的に等モルの混 合物からカップリングされ;そして第2および第3の塩基は、各々、アデニンお よびチミンである。第2の分割量は、CおよびGの実質的に等モルの混合物から カップリングされる第1塩基を有する;第2塩基はCおよびAの実質的に等モル の混合物からカップリングされる;そして最後の塩基はグアニンである。第3の 分割量は第1塩基としてアデニンを有する;第2塩基はA、C、G、Tの実質的 に等モルの混合物からカップリングされる;そして最後の塩基はグアニンである 。 1つの方法において、第4の分割量は、その第1塩基がAおよびTの実質的に 等モルの混合物からカップリングされ;第2塩基はGおよびTの実質的に等モル の混合物由来である;そして第3塩基はチミンである。樹脂の第5プールは、第 1塩基および第2塩基がGおよびTの実質的に等モルの混合物からカップリング され;そして最後の塩基はグアニンである。 もう1つの方法において、第4の樹脂分割量は、その第1塩基がCおよびGの 実質的に等モルの混合物からカップリングされ;その第2塩基はCおよびAの実 質的に等モルの混合物からカップリングされる;そして最後の塩基はグアニンで ある。第5プールは第1塩基としてチミンを有する;そして第2塩基および第3 塩基はGおよびTの実質的に等モルの混合物からカップリングされる。 これらの各別法は、同一の樹脂粒子理論最少数(ヘキサペプチドの合成を例に とると15,625)を必要とする。この実施例中の3つの別法のうちいずれのものも 、「ランダム」ポリペプチドのための配列の生成において個々のアミノ酸コドン を提供するために使用され得ることに留意のこと。 遺伝子操作において有用であるために、クローニングのための調製においてペ プチドをコードするポリヌクレオチドを切断するために選択される制限エンドヌ クレアーゼは、この合成DNAを切断すべきではない。これは容易にチェックでき る。なぜなら、全ての可能な合成されたポリヌクレオチドについて、その配列が 既知であるからである。例えば、Acetobacter aceti由来の制限エンドヌクレア ーゼAatIIについて考える。この酵素は、5'-GACGTC-3'の配列を認識する。上記 実施例3で記載したようなアミノ酸のコドンを考える。これは: である。認識配列を、各フレームシフト位置におけるコドンについてチェックし なければならない。従って、シフトなしの位置(すなわち、GAC-GTC)において、 この酵素はどのコドンも攻撃しない。これらはこのセット中に存在しないからで ある。第1のフレームシフト位置(すなわち、G-ACG-TCのような認識配列を考え る)において、第3位にGを有するコドンは10個あり、そしてトレオニンがACG によってコードされる。しかしTCで始まるコドンはなく、従って、1塩基のフレ ームシフトで、このヘキサペプチドコドンはこの酵素によって切断されない。最 後に、2塩基のフレームシフト(すなわち、配列GA-CGT-Cを考える)で、トリプ レットCGTはこのセットには存在しない。従って、酵素AatIIはこのコドンのセッ トと共に使用するに適している。どの組み合わせも認識配列とならないからであ る。 他の場合において、Acinetobacter calcoaceticus由来の酵素AccI(これは認 識配列5'-GT(A,C)(G,T)AC-3'を有する)は、これらのコドンから作製されるペプ チドをコードするポリヌクレオチドと共に使用するに不適である。これらのコド ンの複数の組み合わせが、AccI認識配列を生じる。1つの例はAla-Tyr-Thrであ り、これはコードGCGTATACGを有する。(異なる認識配列を有する)市販の制限 エンドヌクレアーゼ50種のうち28種が、この実施例で使用されるコドンのセット と適合することが見出された。すなわち、これらのコドンのどのような組み合わ せも、これら28種の酵素の認識配列を生じさせない。 上記スキームおよび実施例の各々が、多数の異なるポリヌクレオチド配列を有 する支持体混合物を与える。組み合わされた支持体混合物の各々が複数の配列を 有し、各コドン位置が実質的に等モル比の各アミノ酸で表される。本発明の方法 は、実質的な多様性を有する(すなわち非常に多数の多様な配列を有する)ポリ ヌクレオチドライブラリーを生成するために必要とされる支持体粒子の数を低減 させる。 分割されたプールの再組み合わせの後、さらなる配列をコドンに加え得る。こ の混合物を、スキームのうちの1つに従って再び分割することができ、そしてコ ドンの第2の混合物が合成され得る。あるいは混合物全体またはその組み合わせ に、共通の配列を加えることができる。完全なポリヌクレオチドライブラリーが 合成され時点で、支持体に結合した切断可能な結合を用いて、これを支持体から 切断し得る。次に、遊離のオリゴヌクレオチドを2本鎖DNAに変換し得、そしてJ .Devlinら(Science(1990)249:404-406)によって記載されたようなバイオパンニ ング(biopanning)アッセイで使用するために、ベクターまたはファージ中にク ローン化し得る。あるいは、このポリヌクレオチドを、例えば、Kawasaki(WO91/ 05058)またはGoldら(WO92/02536)に記載のように、無細胞系において増幅し得、 そしてこれを翻訳し得る。 全長ポリヌクレオチドの単離は、選択可能なヌクレオチド配列をこのポリヌク レオチドにカップリングすることによって補助され得る。ランダムコドンの合成 の前に、活性化された樹脂に選択可能なヌクレオチド配列をカップリングし得る ;あるいは目的のランダムコドン含有ポリヌクレオチドの完成の後に、選択可能 なヌクレオチド配列をポリヌクレオチドにカップリングし得る。 本発明の方法は、樹脂の分割量のモル比、ならびに個別の混合物の活性化ヌク レオチド残基のモル比および/または濃度を変更して、行われ得る。これは、ラ ンダムポリヌクレオチドの合成された混合物の所与のコドンにおいて、実質的に 等しい各アミノ酸の表現を提供する。選択 上記のように、本発明の方法はポリヌクレオチドの複雑な混合物を与える。こ の混合物は複雑で、そして非常に多数の異なるポリヌクレオチドを含むようであ るが、これは、(i)各カップリング反応が完了させられる;(ii)反応物、すなわ ち、各分割量において各カップリング工程で反応する樹脂および1つの活性化ヌ クレオチドまたは複数の活性化ヌクレオチドが既知である;(iii)各カップリン グの反復において生成される各コドンの量が既知である;および(iv)再組み合わ せ工程で加えられる各ポリヌクレオチドの量が既知であるという点で、既知の組 成を有する。組成は既知であるが、この混合物中の1個または数個のポリヌクレ オチドのみが、目標の生物学的特性を有する所望のペプチドをコードするポリヌ クレオチドである。従って、所望の特性を有するペプチドをコードする産物をこ の混合物から選択することが必要である。 選択プロセスは、クローニングのための調製において、1本鎖ポリヌクレオチ ドを2本鎖ポリヌクレオチドに変換することで始まり得る。ポリデオキシヌクレ オチド合成の場合、相補性鎖はDNAポリメラーゼプライミング合成によって、こ のランダムポリヌクレオチドにカップリングする既知のオリゴヌクレオチドに相 補性のプライマーから、合成され得る。第2鎖の合成の後、ランダムペプチドを コードする2本鎖DNAを所定の制限部位(これは合成の間にポリヌクレオチド中 に取り込まれている)で切断し得る。上記のように、制限酵素の選択は合成され たポリヌクレオチドの配列に依存する。配列が既知なので、当業者は、ランダム ペプチドのためのコーディング領域の外側の制限部位のみで切断する酵素を選択 し得る。切断されたフラグメントは次に発現ベクター中にクローン化され、そし てDNAの増幅およびランダムペプチドの発現のために、宿主生物(たとえば細菌 )中に導入される。 発現されたペプチドは、試験のためのランダムペプチドをコードするポリヌク レオチドヌクレオチド配列の外側の特定のコドンに、標識されたアミノ酸(例え ば、放射性標識アミノ酸、例えば35S-Met)を取り込むことによって、検出され 得る。この目的のために選択される発現ベクターは、クローン化された挿入物を 優先的に発現するものである(例えば、バクテリオファージT7のRNAポリメラー ゼは、T7 DNAに関連しないDNAにおいてはまれにしか遭遇しないプロモーターか ら発現する)。 初期スクリーニングは、ランダムポリヌクレオチド含有ベクターが導入された 各細胞のクローン集団上で行われ得る。非常に多数のクローン集団が、スクリー ニングの前に、集団をプールすることによって、同時にスクリーニングされ得る 。個別のスクリーニング中の陽性の結果を与える既知の数のプールを、より少な いグループに再プールし、そして標的の特性を有するペプチドを産生するクロー ン集団が同定されるまで、スクリーニングを繰り返す。 所望の標的特性を有するペプチドを選択するためのプロセスの性質は、もちろ ん、選択が行われるべき産物の性質に依存する。所望の特性が、免疫グロブリン 、レセプター、レセプター結合リガンド、抗原または酵素のようなタンパク質へ の結合能である一般的な例では、選択は、単に、各々がランダムペプチドを含む 細胞溶解物または細胞溶解物のプールを、結合が所望される物質に曝露すること によって行われ得る。所望のペプチドは優先的に結合する。(炭水化物または核 酸のような他の非タンパク質物貿もまた使用され得る)。次いで、結合した物質 を混合物の残りから分離する(例えば、固体支持体に結合させた結合性物質の使 用、およびクロマトグラフィー技法を用いての分離、あるいは濾過または遠心分 離による分離、またはゲル濾過を用いる、サイズに基づいた結合ペプチドと非結 合ペプチドとの分離による)。次いで、結合したペプチドは、複合体の変性によ って、あるいはこのレセプターまたは抗体に通常結合する天然由来の基質との競 合によって、取り外され得る。 この一般的方法はまた、遺伝子調節に関与するタンパク質にも適用可能である 。これらのペプチドは特定のDNA配列に特異的に結合するからである。 分離が基づき得るその他の特性としては、選択的膜輸送、3次元コンホメーシ ョン(折り畳み)に起因する識別的な挙動に基づくサイズ分離、および溶解度ま たは凍結点のような他の物理的特性における差異が挙げられる。 発現ベクター中にクローン化されたポリヌクレオチドの非常に大きいサブ集団 が得られた場合、より高いストリンジェンシーでこの選択技法を再適用すること が必要とされ得る。選択は個々の成分に対して行われ得、あるいは限られた数の 成分を有する混合物に対して行われ得る。従って、例えば、ある抗体またはレセ プターに結合するペプチドの混合物が50ぐらいのメンバーを含む場合、Phの塩濃 度を調節して、最も緊密に結合しているメンバー以外を全て解離させ得、あるい は競合を提供するために天然基質を使用し得る。この精製によって、より扱いや すい数の成分を含む混合物が回収され得る。標的とする性質のレベルが種々であ るペプチドを区分するための種々のプロトコルが明白である。分析 個々のペプチドが得られると、各ペプチドを発現するクローン集団が追跡され 、ベクターDNAが単離され、そしてそのペプチドをコードする挿入物のDNA配列が 、当業者に周知の方法によって配列決定される。本発明の方法を用いるランダム ペプチドの生産は、生物学的に活性なペプチドの推定アミノ酸配列を決定するた めに、より困難なアミノ酸配列決定よりもむしろDNA配列決定方法を利用すると いう利点を提供する。活性ペプチドをコードするポリヌクレオチド配列は発現宿 主中で自然に増幅されるので、利用可能なDNAの量は、標準的技法によって挿入D NAの精密な配列決定を行うに十分である。 標準的な分析方法を用いて必要なアミノ酸配列の情報を得て、所望であれば、 回収された個々のペプチドを特定することができる。これらの方法にはアミノ酸 組成の決定が包含され、高速原子衝撃質量分析法(FABMS)のような高感度の方法 の使用が包含され、これは混合物(例えば、ペプチドが、インビトロで、本発明 の方法によって合成されたポリリボヌクレオチドの混合物から発現された場合の ような混合物)のペプチド成分の非常に正確な分子量を提供する。インビボで発 現されたペプチドの配列情報は、当業者に周知の種々の方法によって得られ得る 。 本発明の方法によって合成されるポリヌクレオチドの混合物は、2本鎖を形成 し得、そして発現ベクター中にクローン化され得、その結果、この混合物のポリ ヌクレオチドの発現によって融合タンパク質が生産される。このようなクローニ ングは、当業者に周知であり、そして例えば、混合物中の発現されたペプチドの マーキングにこの融合タンパク質の特性を利用することによって、有用である。 本発明の方法により、さらなる配列分析のため、あるいはさらなる生物学的試 験のために、活性ペプチドの同定後にタンパク質発現系を設計してクローン化す ることなく、活性ペプチドをより大量に生産させることが可能となる。本発明の 方法を使用して、活性ペプチドが迅速に大量発現され得、そしてその活性を確認 するため、あるいはその他の特性を特徴付けするためにさらに分析され得る。 概要 既知の組成を有し、そして所望の標的特性を有する1またはそれ以上のペプチ ドをコードするポリヌクレオチドの混合物の制御された合成が開示される。この 方法は、各アミノ酸が、各合成サイクルで合成されたコドンにより実質的に等量 でコードされることを提供する。この方法は5つの不可欠な工程を包含する。第 1に、調製された樹脂(または樹脂の混合物)の所定の量を、ある数の分割量に 分割する。各分割量は好ましくは既知のモル比の樹脂を含有する。次に、第1の 単一の活性化ヌクレオチドまたは活性化ヌクレオチドの混合物を、それぞれの分 割量において樹脂にカップリングし、そしてカップリング反応を完了させる。次 の工程において、第2の活性化ヌクレオチド(または混合物)を第1のヌクレオ チドにカップリングし、そしてカップリング反応を完了させる。次の工程におい て、第3の活性化ヌクレオチド(または混合物)を第2のヌクレオチドにカップ リングし、そしてカップリング反応を再び完了させる。次に、樹脂の分割量を合 わせる。この後、既知のモル比で新しく作製されたコドンが実質的に等量で全て のアミノ酸をコードする。この工程を反復して、ポリヌクレオチド鎖を延長し得 、そして鎖は連結され得る。その後、混合物中の所望のポリヌクレオチドを検出 し、それをクローン化および発現し、そして分析(例えば、核酸配列、推定アミ ノ酸配列、または所望のペプチドの過剰生産後のアミノ酸自身の配列の決定)を 行うための方法が用いられ得る。 本発明は、ポリヌクレオチドの複雑な混合物の調製の簡便な方法を提供し、こ こで、コドン合成は、縮重した遺伝コードの偏りを克服し、そして各アミノ酸が 所定のコドン位置で実質的に等量でコードされるようにするために行われる。混 合物が検出可能な量のポリヌクレオチドを含むため、所望の標的特性を有するペ プチドをコードするそれらのメンバーのクローン化、発現、および選択が可能で ある。標的特性の例としては、タンパク質(例えば、酵素、レセプター、レセプ ター結合リガンドまたは抗体)、核酸、および炭水化物を含む種々の部分への結 合、別の生成物を形成する酵素との反応、または膜を介する輸送、抗凍結特性、 およびワクチンとしての特性などの他の特性が挙げられる。 本発明の方法は、ポリヌクレオチドの混合物(ここで各コドン位置はコードす るアミノ酸に関してランダム化されている)により発現される最も活性なペプチ ドの選択により所望の特性を最大にする機会を提供する。各コドン位置での、遺 伝コードの縮重のための、複数のコドンによりコードされるアミノ酸に対する固 有の統計的な偏りは、ランダムなコドン配列中の終止コドンをコードするのを避 ける能力はそのままで、本発明の方法により克服される。 本発明が、その特定の実施態様を参照して記載されているが、これは種々の変 更がなされ得、そして、ポリヌクレオチド混合物を作製するため、および発現さ れたポリヌクレオチドから所望のペプチドを単離するために、本発明の方法の真 の精神および範囲から離れることなしに等価物で置換され得ることが、ポリヌク レオチド合成の当業者により理解されるべきである。さらに、個別の状況、物質 、物の組成、プロセス、プロセスの工程(単数または複数)を本発明の目的、精 神、および範囲に適合するために多くの改変が成され得る。このような改変全て は添付の請求の範囲内であることが意図される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),AM,AT,AU,BB,B G,BR,BY,CA,CH,CN,CZ,DE,DK ,EE,ES,FI,GB,GE,HU,IS,JP, KE,KG,KP,KR,KZ,LK,LR,LT,L U,LV,MD,MG,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TT,UA,UG,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.異なるヌクレオチド配列を有するポリヌクレオチドの混合物を調製する方法 であって、ここで、混合物は、各ポリヌクレオチドの検出可能で、かつクローン 化可能な量を包含し、該方法は: a)調製された支持体樹脂の量を複数の既知の割合の分割量に分割する工程; b)該分割量の1つに、少なくとも1つの活性化ヌクレオチドの混合物からの第 1の活性化ヌクレオチドをカップリングさせる工程であって、該混合物中の該ヌ クレオチドが既知の割合で存在し、複数の異なる樹脂-ヌクレオチド反応生成物 が得られ、該カップリングは該カップリングを実質的に完了させる条件下で行わ れ、そして該樹脂-ヌクレオチドの3'反応部位が該カップリングの後に脱保護さ れる、工程; c)該分割量に、少なくとも1つの活性化ヌクレオチドの混合物からの第2の活 性化ヌクレオチドをカップリングさせる工程であって、該混合物中で該活性化ヌ クレオチドの各々が既知の割合で存在し、複数の樹脂-ヌクレオチド反応生成物 が得られ、該カップリングは該カップリングを実質的に完了させる条件下で行わ れ、そして該樹脂-ヌクレオチドの3'反応部位が該カップリングの後に脱保護さ れる、工程; d)該分割量に、少なくとも1つの活性化ヌクレオチドの混合物からの第3の活 性化ヌクレオチドをカップリングさせる工程であって、該混合物中で該活性化ヌ クレオチドの各々が既知の割合で存在し、複数の樹脂-ヌクレオチド反応生成物 が得られ、該カップリングは該カップリングを実質的に完了させる条件下で行わ れ、そして該樹脂-ヌクレオチドの3'反応部位が該カップリングの後に脱保護さ れる、工程; e)工程(b)、(c)、および(d)と同様に、残りの各分割量に、活性化ヌクレオチ ドの混合物からの活性化ヌクレオチドをカップリングさせる工程; f)工程(d)および(e)の反応生成物を共に組み合わせて、樹脂-ポリヌクレオチ ド反応生成物のランダム混合物を生成する工程;および g)(f)のランダム混合物を用いて、そして該分割工程;該第1、第2、および 第3の活性化ヌクレオチドを該分割量の各々にカップリングさせる工程;および 組み合わせる工程を、ポリヌクレオチドの制御されたランダム混合物が得られる まで順に繰り返す工程であって、ここで該ポリヌクレオチドの各々が所望の数の アミノ酸をコードする工程、 を包含する、方法。 2.前記調製された支持体が、それに共有結合した少なくとも1つのポリヌクレ オチド配列を有する、請求項1に記載の方法。 3.前記調製された支持体が5つの実質的に等モルの分割量に分割される、請求 項1に記載の方法。 4.前記分割工程が8:6:3:3の有効モル比を有する分割量を生じる、請求項1に 記載の方法。 5.前記分割工程が6:3:7:5の有効モル比を有する分割量を生じる、請求項1に 記載の方法。 6.請求項1に記載の方法であって、ここで: a)前記分割工程が6:3:7:5の有効モル比を有する分割量を生じ;そして b)前記第3の活性化ヌクレオチドのカップリング工程の前に前記組み合わせ工程 を行い、該第3の活性化ヌクレオチドが各分割量について同じである、 方法。 7.前記分割工程が8:4:4:4の有効モル比を有する分割量を生じる、請求項1に 記載の方法。 8.請求項1に記載の、ポリヌクレオチドの混合物を調製する方法であって、混 合物中の少なくとも1つのポリヌクレオチドを検出する工程をさらに包含し、 該ポリヌクレオチドが標的特性を有する方法。 9.前記ポリヌクレオチドが1本鎖RNAである、請求項8に記載の方法。 10.前記ポリヌクレオチドが1本鎖DNAである、請求項8に記載の方法。 11.請求項1に記載の、ポリヌクレオチドの混合物を調製するための方法であ って: a)混合物中の少なくとも1つのポリヌクレオチドを検出する工程; b)該ポリヌクレオチドに対して相補的な鎖を合成する工程; c)該ポリヌクレオチドを発現ベクター中にクローン化する工程; d)該クローン化されたポリヌクレオチドを宿主生物において発現させる工程;お よび e)選択された標的特性を有する発現産物を生産する工程 をさらに包含する、方法。 12.前記発現産物がRNAである、請求項11に記載の方法。 13.前記発現産物が二本鎖DNAである、請求項11に記載の方法。 14.前記発現産物がペプチドである、請求項11に記載の方法。 15.前記ポリヌクレオチドを配列決定する工程をさらに包含する、請求項8に 記載の方法。 16.前記クローン化されたポリヌクレオチドを配列決定する工程をさらに包含 する、請求項11に記載の方法。 17.前記活性化ヌクレオチドが活性化デオキシリボヌクレオチドである、請 求項1に記載の方法。 18.前記活性化ヌクレオチドが活性化リボヌクレオチドである、請求項1に記 載の方法。 19.前記活性化ヌクレオチドの各々が活性化デオキシリボヌクレオチドおよび 活性化リボヌクレオチドを包含する群より選択される、請求項1に記載の方法。 20.請求項1に記載の方法であって: 分析的方法によりカップリング反応をモニターし、該カップリングの完了の度 合いを決定する工程 をさらに包含する、方法。 21.前記DNAが標的特性を有する、請求項13に記載の方法。 22.前記RNAが標的特性を有する、請求項12に記載の方法。 23.前記ペプチドが標的特性を有する、請求項14に記載のペプチド。 24.樹脂-ヌクレオチド反応生成物の前記ランダム混合物の組成物が、該樹脂- ポリヌクレオチド生成物のコドン位置の少なくとも1つで、実質的に等モル量の 天然に存在する各アミノ酸を含有する、請求項1に記載の方法。 25.樹脂-ポリヌクレオチド反応生成物の前記ランダム混合物の組成が予め決 定される、請求項1に記載の方法。 26.前記樹脂-ポリヌクレオチド反応生成物の混合物が、別個の、唯一の、お よび異なるアミノ酸配列の400またはそれ以上の異なるペプチドをコードするポ リヌクレオチドを含有し、ここで該混合物中の各ポリヌクレオチドの存在が、予 め決定され、各ポリヌクレオチドが該混合物中で、検出可能で、かつクローン化 可能な量で存在し、そして該混合物が生物学的に活性なペプチドをコードする少 なくとも1つのポリヌクレオチドを含有する、請求項1に記載の方法。 27.前記樹脂-ポリヌクレオチド反応生成物の混合物が、別個の、唯一の、お よび異なるアミノ酸配列の8,000またはそれ以上の異なるペプチドをコードする ポリヌクレオチドを含有し、ここで該混合物中の各ポリヌクレオチドの存在が、 予め決定され、各ポリヌクレオチドが該混合物中で、検出可能で、かつクローン 化可能な量で存在し、そして該混合物が生物学的に活性なペプチドをコードする 少なくとも1つのポリヌクレオチドを含有する、請求項1に記載の方法。 28.前記樹脂-ポリヌクレオチド反応生成物の混合物が、別個の、唯一の、お よび異なるアミノ酸配列の160,000またはそれ以上の異なるペプチドをコードす るポリヌクレオチドを含有し、ここで該混合物中の各ポリヌクレオチドの存在が 、予め決定され、各ポリヌクレオチドが該混合物中で、検出可能で、かつクロー ン化可能な量で存在し、そして該混合物が生物学的に活性なペプチドをコードす る少なくとも1つのポリヌクレオチドを含有する、請求項1に記載の方法。 29.前記樹脂-ポリヌクレオチド反応生成物の混合物が、別個の、唯一の、お よび異なるアミノ酸配列の3,200,000またはそれ以上の異なるペプチドをコード するポリヌクレオチドを含有し、ここで該混合物中の各ポリヌクレオチドの存在 が、予め決定され、各ポリヌクレオチドが該混合物中で、検出可能で、かつクロ ーン化可能な量で存在し、そして該混合物が生物学的に活性なペプチドをコード する少なくとも1つのポリヌクレオチドを含有する、請求項1に記載の方法。 30.前記樹脂-ポリヌクレオチド反応生成物の混合物が、別個の、唯一の、お よび異なるアミノ酸配列の64,000,000またはそれ以上の異なるペプチドをコード するポリヌクレオチドを含有し、ここで該混合物中の各ポリヌクレオチドの存在 が、予め決定され、各ポリヌクレオチドが該混合物中で、検出可能で、かつクロ ーン化可能な量で存在し、そして該混合物が生物学的に活性なペプチドをコード する少なくとも1つのポリヌクレオチドを含有する、請求項1に記載の方法。 31.請求項14に記載の方法であって: a)繊維状のバクテリオファージの表面上に存在する表面タンパク質の一部として 前記ペプチドを発現する工程;および b)標的特性について該ペプチドをスクリーニングする工程 をさらに包含する、方法。 32.別個の、唯一の、および異なるアミノ酸配列をそれぞれコードする400ま たはそれ以上の異なるポリヌクレオチドを含有するポリヌクレオチドの所定の混 合物であって、ここで該混合物中の各ポリヌクレオチドの存在は予め決定され、 各ポリヌクレオチドは、検出可能で、かつクローン化可能な量で該混合物中に存 在し、そして該混合物は、生物学的に活性なペプチドをコードする少なくとも1 つのポリヌクレオチドを検出可能で、かつクローン化可能な量で含有する、混合 物。 33.前記混合物が、別個の、唯一の、および異なるアミノ酸配列のペプチドを それぞれコードする、8,000またはそれ以上の異なるポリヌクレオチドを含有す る、請求項32に記載の混合物。 34.前記混合物が、別個の、唯一の、および異なるアミノ酸配列のペプチドを それぞれコードする、160,000またはそれ以上の異なるポリヌクレオチドを含有 する、請求項32に記載の混合物。 35.前記混合物が、別個の、唯一の、および異なるアミノ酸配列のペプチドを それぞれコードする、3,200,000またはそれ以上の異なるポリヌクレオチドを含 有する、請求項32に記載の混合物。 36.前記混合物が、別個の、唯一の、および異なるアミノ酸配列のペプチドを それぞれコードする、64,000,000またはそれ以上の異なるポリヌクレオチドを含 有する、請求項32に記載の混合物。 37.請求項1に記載の方法であって、ここで: a)前記調製された支持体樹脂の各粒子が、それに共有結合した少なくとも1つの ポリヌクレオチド配列を有し; b)該調製された支持体樹脂がある数の分割量に分割され; c)該調製された支持体樹脂粒子の数が、少なくとも、工程a)からf)の反復と同じ 回数、最小の分割量に分割され得る最小粒子数である 、方法。 38.前記調製された支持体樹脂粒子の数が、工程a)からf)の反復と同じ回数、 最小の分割量に分割され得る粒子の最小数の少なくとも100倍である、請求項3 7に記載の方法。
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