JPH10510950A - 接地及び遮蔽器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ＥＭＣ−遮蔽効果を実現するため、プリント回路板と回路板フロントとを接地接続させ、かつまた回路板フロントを、複数プリント回路板が並置されるマガジン内の隣接回路板フロントと接地接続するための器具であって、回路板フロントが、ほぼＵ字形の形材から成り、回路板と平行に、かつ回路板方向へ延びる脚を介して、プリント回路板に取付けらる形式の器具に関するものである。前記器具は、回路板ばね１と遮蔽ばね４とを有しており、前記回路板ばね１が、回路板２に組付けられ、かつ前記回路板２の縁部からほぼＵ字形に延びて、回路板フロント３に弾性的に当接され、また、前記遮蔽ばね４が、回路板フロントの脚３１を抱持し、かつ回路板フロント３の全長にわたって延びることにより、前記脚３１の自由縁部を支持し、しかも遮蔽ばね４が、小さい角度で脚３１の外側から離れる方向へ屈折し、隣接回路板フロント３に当接され、次いで再び近づいて脚３１に当接されており、更に、回路板フロント３をプリント回路板２に取付けるさい、回路板フロントが回路板ばね１に押付けられることにより、回路板２・回路板フロント３間の接地接続が造出され、更にまた、プリント回路板２が、マガジン内へ挿入されるさい、隣接回路板フロント３が脚３１の外側の遮蔽ばね４を押圧し、それにより両回路板フロント３１の間の接地接続が造出される。

Description

【発明の詳細な説明】 接地及び遮蔽器具 技術分野 本発明は、回路板フロントを備えたプリント回路板を接地接続させ、かつ回路 板フロントを、複数プリント回路板が並置されたマガジン内の隣接回路板フロン トに接地接続させ、電磁適合性（ＥＭＣ−遮蔽）が得られるようにするための器 具、それも、回路板フロントが、ほぼＵ字形の形材から成り、回路板と平行に、 かつ回路板の方へ延びる形材の脚部を介して、プリント回路板に取付けられてい る形式の器具に関するものである。 背景技術の説明 電子通信システム内の電子構成部品を、周囲電磁放射から遮蔽することが、し ばしば必要になる。これら構成部品への外部からの妨害を防止し、かつ電子構成 部品自体から発せられる放射が、これらの電子構成部品を内蔵する装置の他の部 品へ妨害的な影響を与えるのを防止するためである。マガジン内に並置されたプ リント回路板の場合、隣接回路板との間隔が狭いため、電子構成部品の遮蔽の必 要は、特に明らかである。また、回路板を、それぞれの回路板フロントおよびマ ガジンに有効に接地接続させることも重要である。この目的のために、いくつか 異なる解決策が提案されている。しかし、これらの解決策は、いずれも、簡単に 、廉価に、労力を要せず電子構成部品を遮蔽かつ接地させるという課題に満足の ゆく解決を与えていない。 発明の要約 本発明の目的は、これまでに提案された解決策の欠点を除去し、かつ次のよう な安価な器具を得ることにある。すなわち、迅速かつ容易に取付けでき、マガジ ンに収納されるプリント回路板の接地と遮蔽とを組合わせて行う課題を解決した 器具である。この目的は、添付請求の範囲に記載の特徴を有する器具によって達 せられた。 本発明の器具は、プリント回路板を遮蔽かつ接地する特に簡単かつ効果的な手 段であり、容易に製造かつ取付けでき、しかも扱いが容易である。 以下で、本発明を、その一好適実施例と添付図面とにつき詳説する。 図面の簡単な説明 第１図は、本発明の器具に含まれる回路板ばねの斜視図である。 第２図は、第１図の回路板ばねの断面図である。 第３図は、本発明の器具に含まれる遮蔽ばねの斜視図である。 第４図は、第３図の遮蔽ばねの断面図である。 第５図は、回路板フロントを取付けたプリント回路板に組付けた回路板ばねと 遮蔽ばねとの斜視前面図である。 第６図は、回路板フロントの斜視前面図である。 第７図は、マガジン内に並置された複数プリント回路板の略示図である。 第８図は、回路板ばねと遮蔽ばねとが、それぞれプリント回路板と隣接回路板 フロントに接触した場合の変形を示した断面図である。 好適実施例の詳細な説明 第１図と第２図は、それぞれ本発明の器具の斜視図と断面図である。回路板ば ね１は、プリント回路板２に取付けられ、回路板をほぼＵ字形の回路板フロント ３と接地接続するためのものである。これについては、第５図と第８図の説明の ところで、さらに詳しく説明する。回路板ばね１は、下方へ延びる脚１２を有す るほぼ平らなプレート１１から成っている。脚１２は、プリント回路板２の対応 開口２１（第８図）に係合し、回路板ばね１を固定する。脚１２の形状は変更可 能であり、本発明には属していない。回路板ばね１の一方の側は、弾性的に、ほ ぼＵ字形の舌状部１３を有し、これらの舌状部が、プリント回路板への回路板フ ロント３の組付け時に、回路板フロントに弾性的に当接され、それにより回路板 フロントを接地させる。 本発明の器具は、また、第３図と第４図とにそれぞれ斜視図と断面図とで示し た遮蔽ばね４を有している。遮蔽ばね４は、Ｕ字形の回路板フロント３に取付け られ、フロント３を、第５図及び第８図のところで更に詳説するように、マガジ ン内の隣接回路板フロント３と一緒に接地させ、それにより関連プリント回路板 ２を周囲から遮蔽するためのものである。遮蔽ばね４は、ほぼＵ字形の形材から 成っている。この形材は、長尺に製造され、各回路板フロント３に取付けるのに 適当な長さに切断される。この形材は、押抜きされた開口４２によって仕切られ た複数区分４１から成り、隣接する区分は、細いブリッジ４３だけで互いに連結 されている。（第３図からは、各区分間の一方のブリッジだけ見ることができる ）。この形材は、ブリッジの部分で適当な長さに容易に折るか、分離することが できる。各区分は、脚４４，４５を有し、しかも、各区分４１の脚４４に、内側 へ折れ曲がった舌状部４６が設けられ、１つおきの区分４１の脚４５に、内側へ 折れ曲がった対応舌状部４７が設けられている。残りの区分の脚４５は、上方へ 延び、内側へアーチ形に突出した弾性的な壁部４８を有している。舌状部４６お よび４７を有する脚４４および４５は、回路板フロント３の一方の脚３１を抱持 するためのものである（第８図）。 遮蔽ばね４の形材底部は、回路板フロントの脚３１とほぼ平行に延びているが 、外方へ、図面では下方へ僅かに屈折しており、これによって、遮蔽ばねは、回 路板フロント３と関連プリント回路板２とが、先に挿入された回路板の側方に並 列的にマガジン内へ挿入された場合、脚３１に対しばね作用を有することができ る。回路板がマガジン内へ挿入された場合に発生する力を吸収し、かつ遮蔽ばね ４の形材の不必要な変形を防止するために、形材の底部には、各区分に内側へ突 出する突出部４９が設けられ、これらの突出部が、回路板フロントの脚３１に当 接される。突出部４９は、したがって、回路板フロント３との接触点を形成し、 これによって、遮蔽ばね４の形材底部に対し隣接回路板から加わる力が、前記突 出部へ分配される。遮蔽ばね４の形材底部の図示の屈折角度は、分かりやすくす るために著しく誇張されている。実際は、この角度は、極めて小さくされ、回路 板挿入方向での、すなわち図面では回路板と平行方向の大きな力を防止するよう になっている。この力は、回路板２が、別の回路板の側方をマガジン内へ挿入さ れるさい、遮蔽ばね４に伝達されるものである。 第５図には、回路板フロント３に取付けられたプリント回路板２が、関連の回 路板ばね１（１個だけ示す）と、遮蔽ばね４と共に示されている。使用される回 路板ばね１の数は、回路板長さによって決められる。回路板ばね１は、穴２１内 に受容される脚１２によって、プリント回路板２に固定される。その場合、舌状 部１３が、弾性的に回路板フロント３に当接され、それによって回路板２の接地 平面と回路板フロントとの接地接続が成立する。既述のように、遮蔽ばね４は、 長尺に製造され、後で適当な長さに切断され、回路板フロント３に取付けられ、 それによって、舌状部４６，４７が、回路板フロントの脚３１の周囲を掴むよう にされる。遮蔽ばね４によって抱持される脚３１が、脚３１と、穴３２を有する 回路板フロントの形材底部との接続区域に設けられているため、遮蔽ばね４は、 長手方向に回路板フロント３に沿って案内される。第６図に示したこれらの穴３ ２内へは、舌状部４７が係合する。 第７図は、複数のプリント回路板２と、関連する回路板フロント３および、図 示されていないマガジンに並列的に挿入された遮蔽ばね４との略示図である。遮 蔽ばね４は、これにより、プリント回路板２がマガジンに挿入された場合、回路 板２に対する有効なＥＭＣ遮蔽体を形成する。 第８図は、関連回路板フロント３と、回路板ばね１と、遮蔽ばね４とを備えた ２つの隣接するプリント回路板（第７図）を、上から見た図であり、回路板ばね １と遮蔽ばね４とが、変形され、作用している状態が示されている。この図の上 部には、非作用位置の回路板ばね１が破線で示され、作用位置で変形した回路板 ばね１が実線で示されている。回路板フロント３を回路板２に取付けると、舌状 部１３が、変形し、回路板２に押し付けられる。回路板２は、回路板フロントに 設けられた突出部３３に回路板２をねじ固定することで、回路板フロント３に取 付けられる。 第８図の上部には、また遮蔽ばね４が変形状態で示してある。隣接する回路板 フロントを挿入すると、遮蔽ばねの左側の（図で見て）部分が左方へ移動し、脚 の各表面をこすり、それにより電気接触が、ひいては接地接続が保証される。突 出部４９は、脚３１に対し直角に作用する力を吸収すると同時に、回路板フロン トの脚に当接されている結果、遮蔽ばねを横方向へ案内する。遮蔽ばねの各区分 は、個々に弾性的であり、伝達される力が、遮蔽ばねの全長にわたって２列の接 触点をなす突出部４９に分配される。第８図には、また、フロント板３４が示さ れている。このフロント板は、回路板フロント３に取付けられ、回路板フロント に対し遮蔽ばね４をロックする機能を有している。 回路板ばね１は、回路板フロントに対して弾性的に当接されている結果、プリ ント回路板２と回路板フロント３との間に、有効かつ確実な接地接続が達成され る。また、遮蔽ばね４は、抱持している回路板フロントと、隣接するプリント回 路板の回路板フロントとに弾性的に当接される結果、回路板フロント間には、個 別の各区分の有効かつ確実な接地接続が成立し、それにより、マガジンへの接地 接続が実現される一方、回路板・回路板フロント間の有効かつ確実な遮蔽が実現 される。 本発明は、以上に述べ、かつまた図示の実施例に限定されるものではなく、添 付請求の範囲の枠内で種々の変更態様が可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，Ｖ Ｎ 【要約の続き】 ト３間の接地接続が造出され、更にまた、プリント回路 板２が、マガジン内へ挿入されるさい、隣接回路板フロ ント３が脚３１の外側の遮蔽ばね４を押圧し、それによ り両回路板フロント３１の間の接地接続が造出される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． ＥＭＣ−遮蔽効果を実現するため、プリント回路板と回路板フロントと を接地接続させ、かつ回路板フロントを、複数プリント回路板が並列配置される マガジン内の隣接回路板フロントと接地接続させるための器具であって、回路板 フロントが、ほぼＵ字形の形材から成り、回路板と平行に、かつ回路板方向へ延 びている脚を介して、プリント回路板に取付けられる形式のものにおいて、 前記器具が、回路板ばね（１）と遮蔽ばね（４）とを有しており、前記回路板 ばね（１）が、プリント回路板（２）に組付けられ、かつ回路板（２）の縁部か らほぼＵ字形に延びて、回路板フロント（３）に弾性的に当接され、また、前記 遮蔽ばね（４）が、回路板フロントの脚（３１）を抱持し、かつ回路板フロント （３）の全長にわたって延びることにより、前記脚（３１）の自由縁部を支持し 、しかも遮蔽ばね（４）は、小さい角度で脚（３１）の外側から離れる方向へ屈 折して隣接回路板フロント（３）に当接され、次いで再び近づいて前記脚に当接 されており、更に、回路板フロント（３）がプリント回路板（２）に取付けられ るさい、回路板フロントが回路板ばね（１）に押付けられることにより、回路板 （２）・回路板フロント（３）間の接地接続が実現され、更にまた、プリント回 路板（２）が、マガジン内へ挿入されるさい、隣接回路板フロント（３）が脚（ ３１）の外側の遮蔽ばね（４）を押圧し、それにより両回路板フロント（３１） の間の接地接続が実現されることを特徴とする、プリント回路板と関連回路板フ ロントとを接地接続する器具。 ２． 請求項１記載の器具において、回路板ばね（１）が、平らな部分（１１ ）を有し、この平らな部分（１１）がプリント回路板（２）に支えられ、かつ外 方へ突出する脚（１２）を有し、これらの脚（１２）が、プリント回路板の対応 穴（２１）内に係合し、前記プリント回路板の接地平面との接地接続を造出する ことを特徴とする、器具。 ３． 請求項１記載の器具において、回路板フロント（３）が、脚（３１）と 回路板フロントの形材底部との接続区域に開口（３２）を有することを特徴とす る、器具。 ４． 請求項３記載の器具において、遮蔽ばね（４）が、内側へ屈折した舌状 部（４６，４７）を有し、これら舌状部が、回路板フロントの脚（３１）の自由 端部の周囲を掴み、かつ前記回路板フロントの開口（３２）内へ係合することを 特徴とする、器具。 ５． 請求項４記載の器具において、遮蔽ばね（４）が、回路板フロントの脚 （３１）に対し角度をなす部分に突出部（４９）を備え、これら突出部が、前記 脚（３１）に当接され、プリント回路板（２）を別の回路板（２）の側方に並列 的にマガジン内へ挿入するさいに発生する力を吸収する機能を有することを特徴 とする、器具。 ６． 請求項５記載の器具において、遮蔽ばね（４）の屈折角度が、プリント 回路板（２）と関連回路板フロント（３）を、隣接プリント回路板およびその関 連回路板フロントの側方に並列的にマガジン内へ挿入するさいに、挿入方向で遮 蔽ばねに大きな力が作用するするのを防止するため、十分に小さくされているこ とを特徴とする、器具。