JPH10510944A - 遮蔽体を備えた電気的なコネクタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 プリント基板・コネクタ素子が、格子状にマルチポールコネクタ（１）内に配置された多数の信号コンタクト（２）、及び、第１及び第２のアースプレート（４，５）を有する遮蔽ユニット（３）を備えており、前記アースプレートが、突出する圧入可能な第１のアース接続部（７）を備えたブリッジ（６）を介して導電接続されており、アースプレート（４，５）がそれぞれ、該アースプレートの間に位置する、コラムの全ての信号コンタクト（２）に亘って延びており、この場合、１つ置きの信号コンタクトコラムのためにのみ遮蔽ユニット（３）が設けられている。これによって、２つのコラムにつき１つの信号コンタクトのみがアース接続されればよいかもしくは全てのコラムを完全に遮蔽するために２つのコラムにつき１つだけの遮蔽ユニットを必要とする。

Description

【発明の詳細な説明】 遮蔽体を備えた電気的なコネクタ 本発明は、 イ）プリント基板・コネクタ素子であって、 ロ）絶縁材料から成るマルチポールコネクタ（multipole connector）内に格子 状にコラム（column）及び列を成して配置された多数の信号コンタクトが設けら れており、 ハ）導電性の第１及び第２のアースプレートを有する遮蔽ユニットが設けられて おり、アースプレートが、少なくとも１つの信号コンタクトの互いに向かい合う 側に配置されていてかつブリッジを介して互いに導電接続されており、この場合 、遮蔽ユニットが、該遮蔽ユニットから突出する第１のアース接続部を有してい て、該アース接続部が、プリント基板に導電接続可能である形式のものに関する 。 上記形式のプリント基板・コネクタ素子は、ドイツ国特許公開第４４１００４ ７号明細書から公知である。 低周波・プリント基板・差込みコネクタは、益々迅速なデジタル信号で作動さ れるようになっている。極めて急勾配の信号上昇フランクは、高い周波数に一致 する。これによって、信号伝達特性に関する問題が生 ずる、特に隣接する信号コンタクトの間で不所望のクロストーク効果が生ずる。 他面、将来的な器機においては極めて迅速な信号を伴う構造モジュール並びに差 程迅速ではない信号を伴う構造モジュールが使用されることが、予測される。従 って、周波数を最適化するマルチポールコネクタ並びに標準型マルチポールコネ クタを差込みにより器機背壁の標準型ナイフコネクタに連結して作動するという 、要求が生ずる。 従来ではクロストークに関する問題は、信号を１つ置きのコンタクトを介して のみ案内するのに対して、これらコンタクトの間に位置するコンタクトをアース 接続することによって、解決される。しかしながらこの解決策では、信号伝達の ために利用される接続部の数が著しく減少しているので、この解決策は高い信号 密度を生ぜしめる使用のためには差程役立たない。 更に、ドイツ国特許第４０４０５５１号明細書から、互いに隣接する垂直な列 を成す互いに隣接する接続部間のクロストークをマルチポールコネクタの垂直な 接続部列の間に遮蔽エレメントを差嵌めることによって阻止することが公知であ る。しかしながらこの解決策の欠点は、使用可能な５列のコンタクトのうち３列 のみが信号のために使用されかつ２列がアース接続される、ということにある。 更に、前記ドイツ国特許公開第４４１００４７号明細書から、ブリッジを介し て結合される２つの隔壁薄 板を有する遮蔽ユニットが公知であるが、この場合、コラムの信号コンタクトの 前方の第１の半部のみがそれぞれこのコラムに属する遮蔽ユニットによって直接 遮蔽されるコネクタ素子のみが提案されているに過ぎない（第２図、第７図及び 第８図参照）。コラムの他方の半部は、別の２つの遮蔽ユニットによって遮蔽さ れていて、この遮蔽ユニットは、隣接する左右のコラムに配置されて、それぞれ 信号コンタクトの後方の第２の半部に沿ってのみ延びている。この公知の構造的 な解決策の欠点は、各コラムにおいてそれぞれ１つの信号コンタクトがアース接 続されねばならない、ということにある。それというのも、各コラムのために遮 蔽ユニットが設けられるからであり、これによるだけで製作技術的に複雑になる 。更に製作に関する不利益は、２つの異なる遮蔽ユニットの使用並びに全体的に みて複雑な組立て順序にある。遮蔽作業形式に基づき公知の解決策の問題点は、 各遮蔽ユニットがアース接続部によってのみプリント基板に接続される場合に生 じ、これによって戻り電流が理想的な経路に追従できなくなる。 本発明の課題は、冒頭に述べた形式の差込みコネクタを改良して、特にクロス トークが確実に阻止され、構造変更がコネクタ素子においてのみ、つまりマルチ ポールコネクタにおいてのみ可能でありかつ簡単に製作可能であるようにする。 前記課題は本発明によれば、冒頭に述べた形式のコネクタ素子において、 ニ）アースプレートがそれぞれ、該アースプレートの間に位置する、コラムの全 ての信号コンタクトに亘って延びており、 ホ）１つ置きの信号コンタクトコラムのためにのみ遮蔽ユニットが設けられてい ることによって、解決された。 次に図示の実施例につき本発明を説明する。 第１図は、アース・ばねコンタクト並びにマルチポールコネクタを組立てる前 の遮蔽ユニットの斜視図であり、第２図は、遮蔽ユニットの別の実施例の、第１ 図に相応する図であり、第３図は、コネクタ素子に連結されたプリント基板の一 部の概略的な平面図であり、第４図は、第３図によるプリント基板の別の実施例 図である。 第１図上部では、２つの平行なアースプレート４，５を有する本発明による遮 蔽ユニット３が図示されている。アースプレート４，５は、遮蔽ユニット３のナ イフコネクタ側の端部とは反対側の端部で、つまり第１図でみて上側で、ブリッ ジ６を介して互いに導電接続されていて、このブリッジは、該ブリッジから突出 する圧入可能な第１のアース接続部７を有している。遮蔽ユニット３のナイフコ ネクタ側の端部では、アースプレート４に切断締付けコンタクト９が形成されて いる。切断締付けコンタクト９に向かい合って同様にアースプレート５に形成さ れた切断締付けコンタクト１０は、斜視図に基づき可視不能である。 本発明は、基本的に、マルチポールコネクタの信号コンタクトコラムの間に設 けられるアースプレートを介してクロストークを減衰することにある。アースプ レートは、機械背壁もしくはナイフコンタクトに設けられた単数又は複数のピン コンタクトと低抵抗のコンタクトを行わねばならない。このコンタクトは、誘導 電流を極めて短い経路で中和できるようにするために、マルチポールコネクタに おいてできるだけ前方で行われねばならない。アースプレートとして構成された 遮蔽薄板は、誘導性の及び容量性のクロストークを減少しかつアースに対するイ ンダクタンスを小さくする接続経路として作用し、これにより、信号経路インピ ーダンスが減少される。遮蔽薄板は、信号の伝達特性を改善する。 マルチポールコネクタもしくは遮蔽ユニットを介してナイフコネクタからマル チポールコネクタに連結されたプリント基板までアースコンタクトを製作するた めに、本発明によれば、遮蔽ユニット３内に、それぞれのコラムの信号コンタク ト２の位置を占めるばねコンタクト８が設けられている。ばねコンタクト８は、 アースプレート４，５のナイフコネクタ側の端部にそれぞれ向かい合って形成さ れた切断締付けコンタクト ９，１０によって保持されている（第１図及び第２図の種々の実施例参照）。 第１図の実施例では、ばねコンタクト８はマルチポールコネクタ１の長手方向 に位置する側方の肩１１を備えていて、この肩により簡単に、切断締付けコンタ クト９による保持ひいては確実な電気的な連結が可能である。第２図の実施例は 、ばねコンタクト８のコンタクト脚部のナイフコンタクト側の端部に、マルチポ ールコネクタの長手方向に位置する広幅なウイング１２が形成されていて、この ウイングが側方でそれぞれ切断締付けコンタクト９により保持されていることが 異なっている。第１図の実施例では組立ては、まずばねコンタクト８がマルチポ ールコネクタ１の絶縁体内に差し込まれかつ次いで、ナイフコネクタ側で信号ば ねコンタクトとして構成された信号コンタクト２が差し込まれるように、行われ る。この場合、それぞれ２つのアースプレートは互いに関連してＵ字形部材とし て湾曲されかつ同時に信号ばねコンタクトの間に差し込まれ、この際、切断締付 けコンタクト９，１０においてアース・接触接続が行われる。第２図による遮蔽 ユニット３を組立てる場合には、まず信号ばねコンタクトがマルチポールコネク タの絶縁体内に装備され、次いでアースプレートが信号ばねコンタクトの間を押 しずらされかつ切断締付けコンタクト９，１０によってばねコンタクトのウイン グ１２に接触接続される。 実地の使用のために、第１図及び第２図の実施例の場合のように、それぞれの コラムの中央の信号コンタクトの代わりにばねコンタクト８及びアースコンタク ト７が使用されると、有利である。ナイフコネクタに対するアース接続のために 設けられるばねコンタクト８を備えた遮蔽ユニット３は、第１図から明らかなよ うに、マルチポールコネクタ１の１つ置きのコラム内に差し込まれる。この場合 、ばねコンタクト８のためにマルチポールコネクタ１の当該コラム内にそれぞれ １つの開口１６が設けられている。従って本発明によれば、一体に構成された遮 蔽ユニット３によって信号コンタクトの完全なコラム毎の遮蔽が得られ、この場 合特に有利には、２つのコラムにつき１つの遮蔽ユニットを必要にするに過ぎな い。これによって、２つのコラムにつき１つの信号コンタクトがアース接続され ればよいという、付加的な利点が得られる。 第１図及び第２図で図示されているように、遮蔽ユニット３に少なくとも１つ の第２の圧入可能なアース接続部が形成されると、電気的に有利である。多くの 観点からみて第１図及び第２図で図示された配列が最良であり、この場合、ブリ ッジ６は遮蔽ユニット３のナイフコネクタ側の端部とは反対側の端部に配置され かつそれぞれの信号コンタクトコラムの圧入接続部はこの圧入接続部の後方に位 置する第１のアース接続部７とこの圧入接続部の手前に位置する別のアース接続 部１３との間でコラム状に延びている。このことは、第３図及び第４図で図示さ れた、プリント基板における接続孔の配列から明らかである。接続部は全体とし て、戻り電流の最良のガイドを可能にするように、敷設されるかもしくは成形さ れている。プリント基板上のもしくはプリント基板を介した導体路に関する交錯 解除（Entflechtung）を困難にしないようにするために、ライン１４で図示され ているように、アース接続部用の接続孔が構造モジュールの前縁及び／又は信号 接続列１５の後方に位置していると、有利である。第３図及び第４図ではそれぞ れ１つの遮蔽ユニット３の位置も図示されている。第４図では、選択的な接触接 続形式が図示されていて、この場合、圧力コンタクトは、大きな塑性変形性及び 十分大きな弾性戻り作用をもって信号接続列１５の間に位置している。 従って、本発明によるコネクタ素子は、特にプリント基板と組合わせるのに適 し、この場合、圧入接続部及び圧入可能なアース接続部７，１３はプリント基板 内に延びる。これによって、本発明によるコネクタ素子から成る装置もしくはマ ルチポールコネクタ・プリント基板との組合せから成る装置及び別のプリント基 板とナイフコネクタとの、差込みによって接続可能な組合せから成る装置が可能 である。本発明は特に、ジーメンス社のＳＩＰＡＣ（登録商標）・ハイスピード ・差込みコネクタファミリー（High Speed Steckverb inderfamilie）に関連して使用可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，Ｃ Ａ，ＣＮ，ＣＺ，ＥＥ，ＦＩ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ， ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，Ｐ Ｌ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ ，ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ゲルハルト マイヤー ドイツ連邦共和国 91054 エアランゲン ラツァレットシュトラーセ 14

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． イ）プリント基板・コネクタ素子であって、 ロ）絶縁材料から成るマルチポールコネクタ（１）内に格子状にコラム及び列 を成して配置された多数の信号コンタクト（２）が設けられており、 ハ）導電性の第１及び第２のアースプレート（４，５）を有する遮蔽ユニット （３）が設けられており、アースプレートが、少なくとも１つの信号コンタクト （２）の互いに向かい合う側に配置されていてかつブリッジ（６）を介して互い に導電接続されており、前記遮蔽ユニット（３）が、該遮蔽ユニットから突出す る第１のアース接続部（７）を有していて、該アース接続部が、プリント基板に 導電接続可能である形式のものにおいて、 ニ）アースプレート（４，５）がそれぞれ、該アースプレートの間に位置する 、コラムの全ての信号コンタクト（２）に亘って延びており、 ホ）１つ置きの信号コンタクトコラムのためにのみ遮蔽ユニット（３）が設け られていることを特徴とする、プリント基板・コネクタ素子。 ２．遮蔽ユニット（３）が、それぞれのコラムの信号コンタクト（２）の位置を 占めるばねコンタクト（８）を有しており、ばねコンタクト（８）が、アー スプレート（４，５）のナイフコネクタ側の端部にそれぞれ向かい合って形成さ れた切断締付けコンタクト（９，１０）によって保持されていることを特徴とす る、請求項１記載のコネクタ素子。 ３．ばねコンタクト（８）が、マルチポールコネクタ（１）の長手方向に位置す る側方の肩（１１）を備えていて、該肩が、切断締付けコンタクト（９，１０） によって保持されていることを特徴とする、請求項２記載のコネクタ素子。 ４．ばねコンタクト（８）のコンタクト脚部のナイフコネクタ側の端部に、マル チポールコネクタ（１）の長手方向に位置する広幅なウイング（１２）が形成さ れていて、該ウイング（１２）が、側方でそれぞれ切断締付けコンタクト（９， １０）によって保持されていることを特徴とする、請求項２記載のコネクタ素子 。 ５．それぞれのコラムの中央の信号コンタクト（２）の代わりに、ばねコンタク ト（８）及びアース接続部（７）が配置されていることを特徴とする、請求項２ から４までのいずれか１項記載のコネクタ素子。 ６．遮蔽ユニット（３）に、少なくとも１つの第２の圧入可能なアース接続部（ １３）が形成されていることを特徴とする、請求項１から５までのいずれか１項 記載のコネクタ素子。 ７．ブリッジ（６）が、遮蔽ユニット（３）のナイフコネクタ側の端部とは反対 側の端部に配置されており、それぞれの信号コンタクトコラムの圧入接続部が、 該圧入接続部の後方に位置する第１のアース接続部（７）と該圧入接続部の手前 に位置する別のアース接続部（１３）との間でコラム状に延びていることを特徴 とする、請求項６記載のコネクタ素子。 ８．圧入接続部と圧入可能なアース接続部（７，１３）とがプリント基板内に延 びていることを特徴とする、請求項１から７までのいずれか１項記載のコネクタ 素子とプリント基板との組合せ体。 ９．プリント基板のアース接続部（７，１３）用の接続孔（１４）がそれぞれ一 列で、信号コンタクト（２）の圧入接続部用の接続孔（１５）の前後に位置して いることを特徴とする、請求項８記載の組合せ体。 10．請求項１から７までのいずれか１項記載のコネクタ素子から成る装置、又は 、請求項８又は９記載の組合せ体から成る装置、及び、ナイフコネクタと別のプ リント基板との、差込みにより接続可能な組合せ体から成る装置。