JPH10510544A - メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法 - Google Patents

メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法

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JPH10510544A
JPH10510544A JP8531537A JP53153796A JPH10510544A JP H10510544 A JPH10510544 A JP H10510544A JP 8531537 A JP8531537 A JP 8531537A JP 53153796 A JP53153796 A JP 53153796A JP H10510544 A JPH10510544 A JP H10510544A
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JP8531537A
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メテイビエ,パスカル
ガコン−カモ,アントワネツト
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ローヌ−プーラン・シミ
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/50Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by reactions decreasing the number of carbon atoms
    • C07C37/56Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by reactions decreasing the number of carbon atoms by replacing a carboxyl or aldehyde group by a hydroxy group

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Abstract

(57)【要約】 本発明は、メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法に関する。より特定的に本発明は、レゾルシン即ち1,3−ジフェノールの製造に関する。本発明はまた、中間生成物としてのメタ−ジヒドロキシル化芳香族酸の製造に関する。メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法は、少なくとも1個のカルボン酸基および/またはカルボキシレート基を担持すると共にそのオルト位置にある各側にヒドロキシル基および水素原子を有する芳香族化合物をヒドロキシル化工程および脱カルボキシル化工程に付すことから成り、しかしてこれらの工程は順次的にまたは同時に行われ得ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】 メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法 本発明は、メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法に関する。 より特定的に本発明は、レゾルシン、即ち1,3−ジフェノールの製造に関す る。 本発明はまた、中間生成物としてのメタ−ジヒドロキシル化芳香族酸の製造に 関する。 多数のレゾルシン製造方法が、文献[カーク−オスマー,Encyclopa edia of Chemical Technology,13,第48頁, 第3版]に記載されている。 即ち、レゾルシンは、ベンゼンのジスルホン化およびそれに続くアルカリ融解 により製造され得る。この方法についての問題は、多量の硫酸ナトリウム、特に 多量の水性廃液が生成して汚染問題を引き起こすことである。 レゾルシンの更なる生成法は、m−ジイソプロピルベンゼンのヒドロペルオキ シド化である。この方法は、2工程を含む。即ち、m−ジイソプロピルベンゼン の対応するジヒドロペルオ キシドへの空気中における酸化、次いで酸化生成物からのm−ジイソプロピルベ ンゼンの分離およびこの過剰のm−ジイソプロピルベンゼンの再循環。この方法 もまた多量のアセトンを生成し、そしてこの方法の経済的重要性はアセトンの市 場需要に依存する。更に、二次酸化生成物が存在する。 本発明は、上記に記載した不利を解消し得る新規な方法を提供する。 本発明者は、今般、メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法において 、少なくとも1個のカルボン酸基および/またはカルボキシレート基を担持する と共に、そのオルト位置にある各側にヒドロキシル基および水素原子をそれぞれ 有する芳香族化合物をヒドロキシル化工程および脱カルボキシル化工程に付すこ とから成り、しかしてこれらの工程を順次的にまたは同時に行うことを特徴とす る上記方法を発見した(これは本発明の目的を構成する。)。 本発明の方法の第1の態様において、2工程は、順次的に行われる。かくして 、本発明の方法は、少なくとも1個のカルボキシレート基およびオルト位置のヒ ドロキシル基を担持する芳香族化合物のヒドロキシル化によりメタ−ジヒドロキ シル化芳 香族酸を製造し、次いで得られた化合物を脱カルボキシル化してメタ−ジヒドロ キシル化芳香族化合物を生成させることから成る。 本発明の第2の態様において、少なくとも1個の酸の形態のカルボン酸基およ びオルト位置のヒドロキシル基を担持する芳香族化合物から出発して、ヒドロキ シル化および脱カルボキシル化が同時に行われる。 本発明の方法において用いられる出発基質は、芳香族核が少なくとも1個のカ ルボン酸基および/またはカルボキシレート基を担持すると共にそのオルト位置 にある各側にヒドロキシル基および水素原子を有する芳香族化合物でもある。 本発明の次の開示において、用語“芳香族化合物”は、文献特に「ジェリー・ マーチ,“Advanced Organic Chemistry”,第4版 ,ジョン・ワイリイ・アンド・サンズ社,1992,第40頁以下」に定義され ているような芳香族性の伝統的観念を表す。 本発明の方法に従って、第1のヒドロキシル化反応は、一般式(I)即ち 〔ここで、 ・Zは、同一でも異なっていてもよい1つまたはそれ以上の置換基を表し、 ・Yは、水素原子、金属陽イオンまたは塩基の残基を表し、 ・nは、3以下の数であり、 ・水素原子が、COOY基に対してオルトの位置にある。〕により記号的に表さ れる芳香族化合物について行われる。 式(I)を有する化合物は、サリチル酸化合物である。 ベンゼン核は、その芳香族核上に1個またはそれ以上の置換基を担持し得る。 Z置換基のいくつかの例が下記に与えられるが、そのリストは決して制限的で はない。いかなる置換基もその環上に存在し得るが、但しそれが所望生成物を妨 害しないことを条件とする。 Yは、好ましくは水素原子を表す。この場合、基COOYは“カルボン酸基” と呼ばれる。 COOY基は、Yが金属陽イオン特に元素の周期律のIa、IIaまたはIb族 のもの、アンモニウム基もしくは第1、第2または第3アミン基を表すとき“カ ルボキシレート基”と称される。 元素の定義について、「“Bulletin de la Societe Chimique de France”,no.1(1966)」において公 表されている元素の周期律が参照されるべきである。 金属陽イオンのうち、Yは好ましくは、周期律のIa族の金属即ちアルカリ金 属好ましくはナトリウムまたはカリウム,IIa族の金属即ちアルカリ土類金属よ り特にマグネシウム、カルシウムまたはバリウム,もしくはIb族の金属特に銅 を表す。 本発明の方法は、 ・nが、3以下の数好ましくは0、1または2であり、 ・Yが、水素、ナトリウムまたはカリウム原子を表し、 ・基Zが、次の原子または基即ち ・水素原子 ・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチルまたはtert−ブチルのよ うな、1〜6個の炭素原子好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する線状または 分枝状アルキル基 ・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト キシ、sec−ブトキシまたはtert−ブトキシ基のような、1〜6個の炭素 原子好ましく は1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルコキシ基 ・ニトロ基 ・ハロゲン原子好ましくはフッ素、塩素または臭素原子 ・トリフルオロメチル基 の一つを表す 式(I)を有する芳香族化合物に特に適用可能である。 本発明の方法は、nが0または1に等しくそして基Zが1〜4個の炭素原子を 含有するアルキルまたはアルコキシ基を表す式(I)を有する芳香族化合物に特 に適用可能である。 式(I)を有する化合物の例示的な例は、次のものである。即ち、 ・2−ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸) ・3−メチルサリチル酸 ・4−メチルサリチル酸 ・5−メチルサリチル酸 ・3−メトキシサリチル酸 ・4−メトキシサリチル酸 ・5−メトキシサリチル酸 ・3−ニトロサリチル酸 ・3,5−ジヨードサリチル酸。 芳香族化合物は、好ましくはサリチル酸である。 本発明の方法の第1の工程において、式(I)を有する芳香族化合物を、その 酸またはその塩の形態にてヒドロキシル化させる。 第1の実施において、該化合物は、銅化合物である酸化剤と反応される。 本発明の更なる実施において、式(I)を有する化合物は、効果的な量の銅お よび/または銅化合物の存在下で分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガス との接触にもたらされる。この場合、銅および/または銅化合物は、触媒量にて 用いられる。 該銅化合物は、公知の物質である。それらは一般に有機また は無機の銅Iまたは銅IIの化合物であるが、しかしそれらが単独で酸化剤として 用いられるとき銅II化合物が選択される。 銅化合物の非制限的な例は、臭化第1銅、臭化第2銅、ヨウ化第1銅、塩化第 1銅、塩化第2銅、塩基性炭酸銅II、硝酸第1銅、硝酸第2銅、硫酸第1銅、硫 酸第2銅、亜硫酸第2銅、酸化第1銅、水酸化第2銅、酢酸第1銅、酢酸第2銅 、トリフルオロメチルスルホン酸第2銅、サリチル酸銅I、サリチル酸銅II、p −ヒドロキシ安息香酸銅I、p−ヒドロキシ安息香酸銅II、安息香酸銅I、安息 香酸銅II、銅Iメチラート、銅IIメチラートおよびクロロ第2銅メチラートであ る。 銅化合物の混合物は、用いられ得る。 好ましい化合物は、銅の酢酸塩、サリチル酸塩および安息香酸塩並びに塩化第 2銅である。 本発明の方法において用いられる銅の量は、用いられる態様に依り広範に変え られ得る。 かくして、銅化合物が反応体として用いられるとき、銅化合物/式(I)を有 する化合物のモル比は、100%ないし500%好ましくは約200%である。 銅触媒が用いられるとき、銅触媒/式(I)を有する化合物 のモル比は、0.01%ないし10%好ましくは2%ないし5%である。 ヒドロキシル化反応は、水性媒質中でまたは有機媒質中で行われ得る。 溶媒は、出発基質を少なくとも部分的に好ましくは完全に溶解しなければなら ない。 本発明において用いるのに適した溶媒の例は、次のものである。即ち、 ・水 ・モノアルコールまたはジオール、好ましくは脂肪族またはアリール脂肪族のも の、一層好ましくはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール 、ブタノール、β−フェニルエチルアルコール、エチレングリコール、ジエチレ ングリコール、プロピレングリコールまたはグリセロール ・脂肪族カルボン酸好ましくは酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソ酪酸、ペンタン 酸、2−メチルブタン酸または安息香酸 ・脂肪族、環状脂肪族または芳香族ケトン好ましくはアセトン、メチルエチルケ トンまたはメチルイソブチルケトン ・脂肪族、環状脂肪族または芳香族カルボン酸のアルキルまた はアリールアルキルエステル、一層好ましくはエチルアセテート、ブチルアセテ ート、ベンジルサリチレート、メチルラウレート、メチルベンゾエートまたはエ チルシトレート ・脂肪族または芳香族のハロゲン化炭化水素、特にテトラクロロエチレン、ヘキ サクロロエタンのようなペル塩素化炭化水素,ジクロロメタン、クロロホルム、 1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2,2−テ トラクロロエタン、ペンタクロロエタン、トリクロロエチレン、1−クロロブタ ン、1,2−ジクロロブタンのような部分的に塩素化された炭化水素,モノクロ ロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,4− ジクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼンまたは種々のクロロベンゼ ンの混合物,ブロモホルム、ブロモエタンまたは1,2−ジブロモエタン,モノ ブロモベンゼンもしくはモノブロモベンゼンと1種またはそれ以上のジブロモベ ンゼンとの混合物,もしくは1−ブロモナフタレン。 溶媒の混合物もまた用いられ得る。 種々の溶媒のうち、カルボン酸が有利に用いられ、好ましくは酢酸および/ま たは水である。 媒質中の式(I)を有する芳香族化合物の濃度は、普通5重量%ないし30重 量%の範囲にある。 本発明の方法の一つの実施において、反応は、分子状酸素もしくは分子状酸素 を含有するガスの存在下で行われる。 該ガスは、純粋な酸素もしくは不活性ガス例えば窒素または貴ガス好ましくは アルゴンで希釈された酸素であり得る。かくして、空気が用いられ得る。 用いられる酸素の量は、式(I)を有する化合物の量、反応速度および用いら れる銅触媒の量に依存する。 消費されるべき酸素と式(I)を有する化合物の間のモル比は好ましくは少な くとも0.5であるが、しかし有利には0.5と5.0の間にある。 反応は、酸素を反応媒質中にバブリングすることにより大気圧にて行われる。 しかしながら、より高い圧力もまた用いられ得、好ましくは1バールと20バー ルの間の圧力である。 本発明の方法の好ましい実施は、該方法を空気の流れ中でもしくは酸素をバブ リングすることにより行うことから成る。 本方法を行う一つのやり方は、有機溶媒中にあってもよい式(I)を有する化 合物を銅化合物ともしくは銅触媒の存在下で 分子状酸素もしくは分子状酸素を含有するガスと上記に指摘した割合を用いて接 触させることから成る。 次いで、その混合物は、1個のヒドロキシル基を固定するのに必要な量に相当 する量の酸素が消費されるまで、所望温度にて撹拌される。 用いられる反応温度は、製造されるべき生成物の熱安定性に依り変えられる。 一般に、反応は、100℃ないし200℃好ましくは100℃ないし180℃ の温度範囲にて行われる。 出発基質がその塩の形態にある即ち少なくとも1個のヒドロキシル基および1 個のカルボキシレート基を担持する芳香族化合物である場合、反応の終わりにメ タ−ジヒドロキシル化芳香族酸が得られる。 かくして、式(I)により表される少なくとも1個のカルボキシレート基およ び1個のヒドロキシル基を担持する芳香族化合物から出発して、ヒドロキシル化 工程の終わりに得られる中間生成物は、式(II)により記号化され得る。即ち、 ここで、Z、nおよびYは、Yが水素原子でないこと以外は上記に与えられた意 味を有する。 ベンゼン環に付加されるOH基は必ずしもOHの形態にあるとは限らない、と いうことが留意されるべきである。それはエステルORの形態にあり得、しかし てこれは、芳香族出発化合物(I)との反応からもしくは銅化合物がカルボン酸 配位子の形態にて用いられるとき該銅化合物との反応から生じる。このエステル 官能基が存在する場合、それは後続の脱カルボキシル化工程中加水分解されて、 化合物(II)が生成される。 本発明の方法の第1の態様において、ヒドロキシル化工程は、脱カルボキシル 化が行われる工程により後続される。 得られた中間生成物好ましくはOH基がエステルされていてもよい式(II)を 有するものは、次いで脱カルボキシル化を受ける。 これは、生じた媒質を、無機源のプロトン酸好ましくは塩酸 または硫酸もしくは酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはメタンスルホン 酸のような有機酸を添加して、5以下のpHを得ることにより酸性化することに より遂行される。 反応媒質は、例えば100℃と220℃の間好ましくは100℃ないし180 ℃である温度に加熱される。 本方法は、好ましくは反応体の自動圧下で行われる。 反応の終わりに、反応媒質は、20℃と80℃の間に冷却される。 本質的に均質な媒質が得られ、しかして該媒質は、式(I)を有する出発基質 を含み得かつ得られた芳香族メタ−ジヒドロキシル化化合物好ましくは式(III )即ち 〔ここで、Zおよびnは、上記に与えられた意味を有する。〕 を有するものを含む有機または水性相により構成される。 式(I)を有する出発基質は、上記に挙げた溶媒から選択され得る有機溶媒中 で、pHを適当に制御しての抽出により分離 される。 該pHは、塩基好ましくは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは重炭酸ナ トリウムの添加により、6と8の間にもたらされる。 式(I)を有する化合物をその塩の形態にて含む水性相が得られ、並びにメタ −ジヒドロキシル化芳香族化合物好ましくは式(III)を有するものを含む有機 相が得られる。 式(I)を有する化合物の脱カルボキシル化から生じる化合物は、式(I)を 有する出発芳香族化合物を製造するための二次生成物としても提供し得る。 有機相および水性相は分離され、そしてメタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物 が、慣用の分離技法を用いて好ましくは蒸留によりまたは結晶化により有機相か ら回収される。 本発明の方法の第2の態様において、メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物は 、出発基質がその酸の形態にある(Y=H)とき直接的に生成される。 式(III)を有する最終生成物が、その際得られる。 それは、上記に記載したように回収される。 本発明の方法は、サリチル酸からのレゾルシンの製造のため に特に適する。 実施例が、以下に述べられる。これらの例は、例示として与えられそして決し て制限的ではない。 これらの例において、挙げられている収率は、次の定義に相当する。即ち、 実施例1 0.203g(1.46ミリモル)のサリチル酸、0.5084g(2.79 ミリモル)の二酢酸銅、2.53g(140ミリモル)の水および7.5gの酢 酸を、撹拌されている100mlの反応器中に装填した。 反応混合物を、還流下で30時間加熱した。 反応媒質を次いで冷却し、そして高性能液体クロマトグラフィーおよびガスク ロマトグラフィーにより分析した。 23%のサリチル酸が転化され、そしてレゾルシンの収率は12%であった。 実施例2 0.201g(1.46ミリモル)のサリチル酸、0.0127g(0.07 ミリモル)の二酢酸銅、2.5gの水および7.5gの酢酸を、撹拌されている 100mlの反応器中に装填した。 反応混合物を、1時間当たり1リットルの流速の空気で20バールの空気圧に 維持し、30時間120℃に加熱した。 大気圧に戻しそして冷却した後、反応媒質を高性能液体クロマトグラフィーお よびガスクロマトグラフィーにより分析した。 21%のサリチル酸が転化され、そしてレゾルシンの収率は11%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. メタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物の製造方法において、少なくとも1 個のカルボン酸基および/またはカルボキシレート基を担持すると共にそのオル ト位置にある各側にヒドロキシル基および水素原子を有する芳香族化合物をヒド ロキシル化工程および脱カルボキシル化工程に付すことから成り、しかしてこれ らの工程を順次的にまたは同時に行うことを特徴とする上記方法。 2. 少なくとも1個のカルボキシレート基およびそのオルト位置にヒドロキシ ル基を担持する芳香族化合物のヒドロキシル化によりメタ−ジヒドロキシル化芳 香族酸を製造し、次いで得られた化合物を脱カルボキシル化してメタ−ジヒドロ キシル化芳香族化合物を生成させることを特徴とする、請求の範囲第1項に記載 の方法。 3. 少なくとも1個の酸の形態のカルボン酸基およびそのオルト位置にヒドロ キシル基を担持する芳香族化合物から出発して、ヒドロキシル化および脱カルボ キシル化を同時に行うことを特徴とする、請求の範囲第1項に記載の方法。 4. 出発芳香族化合物が一般式(I)即ち 〔ここで、 ・Zは、同一でも異なっていてもよい1つまたはそれ以上の置換基を表し、 ・Yは、水素原子、金属陽イオンまたは塩基の残基を表し、 ・nは、3以下の数であり、 ・水素原子が、COOY基に対してオルトの位置にある。〕を有することを特徴 とする、請求の範囲第1項から第3項のいずれか一項に記載の方法。 5. 芳香族化合物が、Yが水素原子もしくは金属陽イオン、特に元素の周期律 のIa、IIaまたはIb族のもの、アンモニウム基もしくは第1、第2または第 3アミン基、より特にIa族の金属好ましくはナトリウムまたはカリウム,IIa 族の金属好ましくはマグネシウム、カルシウムまたはバリウム,もしくはIb族 の金属好ましくは銅を表す式(I)を有することを特 徴とする、請求の範囲第4項に記載の方法。 6. 芳香族化合物が、 ・nが、3以下の数、好ましくは0、1または2であり、 ・Yが、水素、ナトリウムまたはカリウム原子を表し、 ・基Zが、次の原子または基即ち ・水素原子 ・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチルまたはtert−ブチルのような、1〜6個の炭素原子、好ましくは1 〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルキル基 ・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト キシ、sec−ブトキシまたはtert−ブトキシ基のような、1〜6個の炭素 原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルコキシ基 ・ニトロ基 ・ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素または臭素原子 ・トリフルオロメチル基 の一つを表す 式(I)を有することを特徴とする、請求の範囲第4項に記載の方法。 7. 芳香族化合物が、nが0または1に等しく、そして基Zが1〜4個の炭素 原子を含有するアルキルまたはアルコキシ基を表す式(I)を有することを特徴 とする、請求の範囲第6項に記載の方法。 8. 芳香族化合物が、 ・2−ヒドロキシ安息香酸(サリチル酸) ・3−メチルサリチル酸 ・4−メチルサリチル酸 ・5−メチルサリチル酸 ・3−メトキシサリチル酸 ・4−メトキシサリチル酸 ・5−メトキシサリチル酸 ・3−ニトロサリチル酸 ・3,5−ジヨードサリチル酸 から選択されることを特徴とする、請求の範囲第1項から第7項のいずれか一項 に記載の方法。 9. 式(I)を有する芳香族化合物をその酸の形態またはそ の塩の形態にて、銅化合物である酸化剤と反応させることによりヒドロキシル化 することを特徴とする、請求の範囲第1項から第8項のいずれか一項に記載の方 法。 10. 式(I)を有する芳香族化合物をその酸の形態またはその塩の形態にて 、効果的な量の銅および/または銅化合物の存在下で分子状酸素もしくは分子状 酸素を含有するガスと接触させることによりヒドロキシル化することを特徴とす る、請求の範囲第1項から第8項のいずれか一項に記載の方法。 11. 銅化合物が有機または無機の銅Iまたは銅IIの化合物であるが、しかし それが酸化剤として用いられるときには銅II化合物が選択されることを特徴とす る、請求の範囲第9項または第10項に記載の方法。 12. 銅化合物が、臭化第1銅、臭化第2銅、ヨウ化第1銅、塩化第1銅、塩 化第2銅、塩基性炭酸銅II、硝酸第1銅、硝酸第2銅、硫酸第1銅、硫酸第2銅 、亜硫酸第2銅、酸化第1銅、水酸化第2銅、酢酸第1銅、酢酸第2銅、トリフ ルオロメチルスルホン酸第2銅、サリチル酸銅I、サリチル酸銅II、p−ヒドロ キシ安息香酸銅I、p−ヒドロキシ安息香酸銅II、安息香酸銅I、安息香酸銅II 、銅Iメチラート、銅IIメチラートおよ びクロロ第2銅メチラートから選択されることを特徴とする、請求の範囲第9項 から第11項のいずれか一項に記載の方法。 13. 銅化合物が、銅の酢酸塩、サリチル酸塩および安息香酸塩並びに塩化第 2銅から選択されることを特徴とする、請求の範囲第9項から第12項のいずれ か一項に記載の方法。 14. 銅化合物/式(I)を有する化合物のモル比が100%ないし500% 、好ましくは約200%であることを特徴とする、請求の範囲第9項または第1 1項から第13項のいずれか一項に記載の方法。 15. 銅触媒/式(I)を有する化合物のモル比が0.01%ないし10%、 好ましくは2%ないし5%であることを特徴とする、請求の範囲第10項から第 13項のいずれか一項に記載の方法。 16. ヒドロキシル化反応を水性媒質中でまたは有機媒質中で行うことを特徴 とする、請求の範囲第1項から第15項のいずれか一項に記載の方法。 17. 溶媒が水および/または ・モノアルコールまたはジオール ・脂肪族カルボン酸 ・脂肪族、環状脂肪族または芳香族ケトン ・脂肪族、環状脂肪族または芳香族カルボン酸のアルキルまたはアリールアルキ ルエステル ・脂肪族または芳香族のハロゲン化炭化水素 から選択された有機溶媒であることを特徴とする、請求の範囲第16項に記載の 方法。 18. 溶媒が酢酸および/または水であることを特徴とする、請求の範囲第1 7項に記載の方法。 19. 酸素を反応媒質中にバブリングすることにより大気圧にて行うか、もし くは加圧下で好ましくは1バールと20バールの間の加圧下で実施することによ り行うことを特徴とする、請求の範囲第1項から第18項のいずれか一項に記載 の方法。 20. ヒドロキシル化反応を、100℃ないし200℃、好ましくは100℃ ないし180℃の範囲の温度にて行うことを特徴とする、請求の範囲第1項から 第19項のいずれか一項に記載の方法。 21. 請求の範囲第4項から第20項のいずれか一項に記載の方法を用いて、 少なくとも1個のカルボキシレート基およびそのオルト位置にヒドロキシル基を 担持する芳香族化合物をヒ ドロキシル化することによりメタ−ジヒドロキシル化芳香族酸を製造し、次いで 得られた化合物を脱カルボキシル化してメタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物、 好ましくは式(III)即ち 〔ここで、Zおよびnは、請求の範囲第4項、第6項および第7項に与えられた 意味を有する。〕 を有するものを生成させることを特徴とする、請求の範囲第1項または第2項に 記載の方法。 22. 得られたメタ−ジヒドロキシル化芳香族酸を、pHが5以下になるまで 無機源のプロトン酸、好ましくは塩酸または硫酸、もしくは有機酸、好ましくは 酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはメタンスルホン酸を添加することに より脱カルボキシル化することを特徴とする、請求の範囲第21項に記載の方法 。 23. 反応媒質を100℃ないし220℃、好ましくは100℃ないし180 ℃の範囲の温度に加熱し、そして冷却後 メタ−ジヒドロキシル化化合物、好ましくは式(III)を有するものを分離する ことを特徴とする、請求の範囲第21項または第22項に記載の方法。 24. 請求の範囲第4項から第20項のいずれか一項に記載の方法を用いて、 少なくとも1個のカルボン酸基およびそのオルト位置にヒドロキシル基を担持す る芳香族化合物のヒドロキシル化を行い、しかも得られた化合物を同時に脱カル ボキシル化してメタ−ジヒドロキシル化芳香族化合物、好ましくは式(III)即 ち 〔ここで、Zおよびnは、請求の範囲第4項、第6項および第7項に与えられた 意味を有する。〕 を有するものを生成させることを特徴とする、請求の範囲第1項または第3項に 記載の方法。 25. メタ−ジヒドロキシル化芳香族酸の製造方法において、少なくとも1個 のカルボキシレート基およびそのオルト位置にヒドロキシル基を担持する芳香族 化合物のヒドロキシル化によ りメタ−ジヒドロキシル化芳香族酸を得ることを特徴とする上記方法。 26. 得られたメタ−ジヒドロキシル化芳香族酸が、式(II)即ち 〔ここで、 ・Zは、同一でも異なっていてもよい1つまたはそれ以上の置換基を表し、 ・Yは、金属陽イオンまたは塩基の残基を表し、 ・nは、3以下の数である。〕 を有することを特徴とする、請求の範囲第25項に記載の方法。 27. 得られたメタ−ジヒドロキシル化芳香族酸が、 ・nが、3以下の数、好ましくは0、1または2であり、 ・Yが、水素、ナトリウムまたはカリウム原子を表し、 ・基Zが、次の原子または基即ち ・水素原子 ・メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチルまたはtert−ブチルのような、1〜6個の炭素原子、好ましくは1 〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルキル基 ・メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブト キシ、sec−ブトキシまたはtert−ブトキシ基のような、1〜6個の炭素 原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含有する線状または分枝状アルコキシ基 ・ニトロ基 ・ハロゲン原子、好ましくはフッ素、塩素または臭素原子 ・トリフルオロメチル基 の一つを表す 式(II)を有することを特徴とする、請求の範囲第25項または第26項に記載 の方法。 28. ヒドロキシル化を、請求の範囲第4項から第20項のいずれか一項に記 載の方法を用いて行うことを特徴とする、請求の範囲第25項から第27項のい ずれか一項に記載の方法。 29. 少なくとも1個のカルボン酸基および/またはカルボ キシレート基並びにそのオルト位置にヒドロキシル基を担持する芳香族化合物用 のヒドロキシル化触媒であって、銅および/または銅化合物をベースとした上記 触媒。 30. サリチル酸からのレゾルシンの製造のための、請求の範囲第1項から第 24項のいずれか一項に記載の方法の使用。
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