JPH07252180A - ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法 - Google Patents

ヒドロキシベンズアルデヒドの製造方法

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JPH07252180A
JPH07252180A JP7020488A JP2048895A JPH07252180A JP H07252180 A JPH07252180 A JP H07252180A JP 7020488 A JP7020488 A JP 7020488A JP 2048895 A JP2048895 A JP 2048895A JP H07252180 A JPH07252180 A JP H07252180A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヒドロキシベンジルアルコールを対応するヒ
ドロキシベンズアルデヒドに高収率で酸化する方法を提
供する。 【構成】 この方法は、白金をベースとする触媒の存在
下、アルカリを含む水性媒質中にて、酸素分子又は酸素
分子を含む気体を用いて液相で対応するヒドロキシベン
ジルアルコールを酸化させてヒドロキシベンズアルデヒ
ドを製造することからなり、ホウ素誘導体及びビスマス
誘導体の存在下で酸化させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒドロキシベンジルア
ルコールを対応するヒドロキシベンズアルデヒドに酸化
する方法に関する。
【0002】本発明は特に、通常サリゲノールとして知
られているオルト−ヒドロキシベンジルアルコールから
のサリチルアルデヒドの製造に関する。
【0003】
【従来の技術】この酸化を実施するための方法は幾つか
開発されている。
【0004】特に、フランス特許出願公開第2 305
420号は、白金又はパラジウムをベースとする触媒
の存在下、アルカリを含む水性媒質中にて、酸素分子又
は酸素分子を含む気体を用いて行う液相でのオルト−ヒ
ドロキシベンジルアルコールの酸化を説明している。こ
の反応は、ビスマス誘導体をベースとする助触媒の存在
下で酸化させることを特徴とする。
【0005】パラジウムをベースとする触媒よりも反応
収率が良好な白金ベースの誘導体を前記発明に従って処
理すると、ビスマスが存在するために収率が増す。従っ
て、公表されたサリチルアルデヒドの収率はビスマスの
不在下で77.6%、ビスマスの存在下で92.8%で
ある。
【0006】
【発明が解決しようする課題】本発明の目的は、酸化反
応収率を更に改善することのできる方法を提供すること
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、白金をベ
ースとする触媒の存在下、アルカリを含む水性媒質中に
て、酸素分子又は酸素分子を含む気体を用いて液相で対
応するヒドロキシベンジルアルコールを酸化させてヒド
ロキシベンズアルデヒドを製造する方法を発見した。こ
の方法は、ホウ素誘導体及びビスマス誘導体の存在下で
酸化させることを特徴とする。
【0008】白金をベースとする触媒の場合にホウ素誘
導体がビスマス誘導体と共に存在すれば、サリゲノール
の酸化によりサリチルアルデヒドの収率が以前よりも高
く、97%に達し得ることが判明した。
【0009】ホウ素が存在すると、アルデヒド段階での
酸化が制限されて、酸は生成されない。
【0010】本発明の方法は、任意のヒドロキシベンジ
ルアルコール、即ち少なくとも1個の−OH基と1個の
−CH2OH基とを有する任意の芳香族化合物に適用さ
れ得る。
【0011】“芳香族化合物”という用語は、特にJe
rry MARCHが記載する文献Advanced
Organic Chemistry, 3版,Joh
nWiley & Sons, 1985年,37ペー
ジ以降で定義された一般的な芳香族の概念を意味する。
【0012】本発明は、以下の式(I):
【0013】
【化2】
【0014】(式中、基−CH2OHはヒドロキシ基に
対してオルト、メタ又はパラ位であり、ベンゼン核は同
一であっても異なってもよい1個以上の置換基Rで置換
されていてもよく、nは3以下の数である)で表される
ヒドロキシベンジルアルコールの酸化に特に適してい
る。
【0015】本発明の以下の説明では、式:
【0016】
【化3】
【0017】で表される基を記号“Ar”で示す。
【0018】任意の置換基がベンゼン核に存在し得る。
但し、この置換基は所望の生成物を妨げないものとす
る。置換基Rの例は特に、ハロゲン原子(好ましくはフ
ッ素、塩素又は臭素)、及び好ましくは1〜12個、更
に好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアルキル又はア
ルコキシ基である。
【0019】好ましいヒドロキシベンジルアルコールの
例は: −2−ヒドロキシベンジルアルコール; −2−ヒドロキシ−4−メチルベンジルアルコール; −2−ヒドロキシ−6−メチルベンジルアルコール; −2−ヒドロキシ−6−エトキシベンジルアルコール; −2−ヒドロキシ−6−クロロベンジルアルコール である。
【0020】本発明の方法は特に、サリゲノールの酸化
によるサリチルアルデヒドの工業生産に適用される。
【0021】ホウ素誘導体は好ましくは、ホウ酸[例え
ば通常ホウ酸と呼ばれているオルトホウ酸(又はその前
駆体B23)、メタホウ酸、ピロホウ酸及びテトラホウ
酸]の中から選択される。
【0022】金属ホウ酸塩、特に無水形態又は水和形態
のアルカリもしくはアルカリ土類金属又はアンモニウム
のホウ酸塩(特に、好ましくはアルカリ金属又はアンモ
ニウムの第三級ホウ酸塩、1/2ホウ酸塩、一ホウ酸
塩、二ホウ酸塩、三ホウ酸塩、四ホウ酸塩又は五ホウ酸
塩)を使用することもできる。
【0023】ホウ素を含む複塩、特に金属フッ化ホウ素
酸塩(例えばフッ化ホウ素酸カリウム)を使用すること
もできる。
【0024】適切なホウ素化合物の例を以下に示す: −オルトホウ酸ナトリウム; −オルトホウ酸カリウム; −オルトホウ酸一水素ナトリウム; −オルトホウ酸一水素カリウム; −オルトホウ酸二水素ナトリウム; −オルトホウ酸二水素カリウム; −オルトホウ酸又はその前駆体、ホウ酸無水物; −メタホウ酸ナトリウム; −メタホウ酸ナトリウム四水和物; −テトラホウ酸ナトリウム; −テトラホウ酸ナトリウム十水和物、即ちホウ砂; −テトラホウ酸ナトリウム五水和物; −メタホウ酸カリウム; −ペンタホウ酸カリウム四水和物; −テトラホウ酸カリウム八水和物; −ペンタホウ酸アンモニウム四水和物; −テトラホウ酸アンモニウム四水和物。
【0025】ホウ酸又はホウ酸無水物を使用することが
好ましい。
【0026】ホウ素誘導体の使用量は、ホウ素誘導体の
モル数対ヒドロキシベンジルアルコールのモル数の比率
が0.1〜3.0、好ましくは0.9〜1.1になるよ
うに決定する。
【0027】助触媒は一般に、ビスマス原子の酸化数が
0よりも大きい、例えば2、3、4又は5の無機又は有
機ビスマス誘導体である。この条件が満たされれば、ビ
スマスと会合する残基は重要ではない。助触媒は反応媒
質に溶けても溶けなくてもよい。
【0028】本発明の方法で使用するのに適した助触媒
の例は、酸化ビスマス;水酸化ビスマス;無機水素酸塩
(例えば塩化ビスマス、臭化ビスマス、ヨウ化ビスマ
ス、硫化ビスマス、セレン化ビスマス又はテルル化ビス
マス);無機オキシ酸塩(例えば亜硫酸ビスマス、硫酸
ビスマス、亜硝酸ビスマス、硝酸ビスマス、亜リン酸ビ
スマス、リン酸ビスマス、ピロリン酸ビスマス、炭酸ビ
スマス、過塩素酸ビスマス、アンチモン酸ビスマス、ヒ
酸ビスマス、亜セレン酸ビスマス又はセレン酸ビスマ
ス);遷移金属から誘導されるオキシ酸塩(例えばバナ
ジン酸ビスマス、ニオブ酸ビスマス、タンタル酸ビスマ
ス、クロム酸ビスマス、モリブデン酸ビスマス、タング
ステン酸ビスマス又は過マンガン酸ビスマス)である。
【0029】他の適切な化合物は、脂肪族又は芳香族有
機酸塩(例えば酢酸ビスマス、プロピオン酸ビスマス、
安息香酸ビスマス、サリチル酸ビスマス、蓚酸ビスマ
ス、酒石酸ビスマス、乳酸ビスマス又はクエン酸ビスマ
ス)及びフェネート(例えば没食子酸ビスマス又はピロ
没食子酸ビスマス)である。これらの塩及びフェネート
はビスムチル塩であってもよい。
【0030】他の無機又は有機化合物はビスマスとリン
及びヒ素のような元素との二元化合物;ビスマスを含む
ヘテロポリ酸及びその塩;更には脂肪族又は芳香族ビス
ムチンである。
【0031】特定例を以下に示す: −酸化物:BiO;Bi23;Bi24;Bi25、 −水酸化物:Bi(OH)3、 −無機水素酸塩:塩化ビスマスBiCl3;臭化ビスマ
スBiBr3;ヨウ化ビスマスBiI3;硫化ビスマスB
23;セレン化ビスマスBi2Se3;テルル化ビスマ
スBiTe3、 −無機オキシ酸塩:塩基性亜硫酸ビスマスBi2(S
33,Bi23,5H2O;中性硫酸ビスマスBi
2(SO43;硫酸ビスムチル(BiO)HSO4;亜硝
酸ビスムチル(BiO)NO2,0.5H2O;中性硝酸
ビスマスBi(NO33,5H2O;ビスマスとマグネ
シウムとの複硝酸塩2Bi(NO33,3Mg(N
32,24H2O;硝酸ビスムチル(BiO)NO3
亜リン酸ビスマスBi2(PO3H)3,3H2O;中性リ
ン酸ビスマスBiPO4;ピロリン酸ビスマスBi4(P
273;炭酸ビスムチル(BiO)2CO3,0.5H2
O;中性過塩素酸ビスマスBi(ClO43,5H
2O;過塩素酸ビスムチル(BiO)ClO4;アンチモ
ン酸ビスマスBiSbO4;中性ヒ酸ビスマスBi(A
sO43;ヒ酸ビスムチル(BiO)AsO4,5H
2O;亜セレン酸ビスマスBi2(SeO33、 −遷移金属から誘導されるオキシ酸塩:バナジン酸ビス
マスBiVO4;ニオブ酸ビスマスBiNbO;タンタ
ル酸ビスマスBiTaO4;中性クロム酸ビスマスBi2
(CrO4);二クロム酸ビスムチル(BiO)2Cr2
7;酸性クロム酸ビスムチルH(BiO)CrO4;ビ
スムチルとカリウムとの複クロム酸塩K(BiO)Cr
10;モリブデン酸ビスマスBi2(MoO43;タン
グステン酸ビスマスBi2(WO43;ビスマスとナト
リウムとの複モリブデン酸塩NaBi(MoO42;塩
基性過マンガン酸ビスマスBi22(OH)MnO4、 −脂肪族又は芳香族有機酸塩:酢酸ビスマスBi(C2
323;プロピオン酸ビスムチル(BiO)C35
2;塩基性安息香酸ビスマスC65CO2Bi(OH)
2;サリチル酸ビスムチルC64CO2(BiO)(O
H);蓚酸ビスマス(C243Bi2;酒石酸ビスマス
Bi2(C4463,6H2O;乳酸ビスマス(C69
5)OBi,7H2O;クエン酸ビスマスC657
i、 −フェネート:塩基性没食子酸ビスマスC777
i;塩基性ピロ没食子酸ビスマスC63(OH)2(O
Bi)(OH)。
【0032】他の適切な無機又は有機化合物は、リン化
ビスマスBiP;ヒ化ビスマスBi3AS4;ビスマス酸
ナトリウムNaBiO3;ビスマス−チオシアン酸H
2[Bi(BNS)5]、H3[Bi(CNS)6]及びこ
れらのナトリウム/カリウム塩;トリメチルビスムチン
Bi(CH33、並びにトリフェニルビスムチンBi
(C653である。
【0033】本発明の方法で使用する上で好ましいビス
マス誘導体は、酸化ビスマス;水酸化ビスマス;無機水
素酸のビスマス又はビスムチル塩;無機オキシ酸のビス
マス又はビスムチル塩;脂肪族又は芳香族有機酸のビス
マス又はビスムチル塩;及びビスマス又はビスムチルフ
ェネートである。
【0034】本発明の方法で使用するのに特に適した助
触媒群は、酸化ビスマスBi23、Bi24;水酸化ビ
スマスBi(OH)3;中性硫酸ビスマスBi2(S
43;塩化ビスマスBiCl3;臭化ビスマスBiB
3;ヨウ化ビスマスBiI3;中性硝酸ビスマスBi
(NO33,5H2O;硝酸ビスムチルBiO(N
3);炭酸ビスムチル(BiO)2CO3,0.5H
2O;酢酸ビスマスBi(C2323;サリチル酸ビ
スムチルC64CO2(BiO)(OH)からなる。
【0035】白金の使用重量に対する助触媒中に含まれ
る金属ビスマスの量として表した助触媒の使用量は広範
囲で変動し得る。この量は例えば0.1%と少量であり
得るが、白金の使用量以上の量になっても不都合ではな
い。
【0036】特に、助触媒の量は、酸化媒質中のヒドロ
キシベンジルアルコールの量に対する金属ビスマスの濃
度が10〜900重量ppmとなるように選択する。助
触媒を約900〜1500ppmの過剰量で使用するこ
とができるが、大した利点は得られない。
【0037】反応触媒として一緒に使用する白金は、種
々の形態[例えば白金黒、酸化白金、又は種々の担体
(カーボンブラック、炭酸カルシウム、活性アルミナ及
びシリカ)もしくは同等の材料に担持された貴金属]で
あり得る。カーボンブラックをベースとした触媒材料が
特に適している。
【0038】酸化すべきアルコールの重量に対する金属
白金の重量として表した触媒の使用量は、0.01%〜
4%、好ましくは0.04%〜2%であり得る。
【0039】アルカリ水溶液中で酸化すべきアルコール
の濃度は、沈殿が回避されて均質な溶液が保持されるよ
うな濃度であることが好ましい。
【0040】水溶液中のアルコール濃度は一般に、1重
量%〜60重量%、好ましくは2重量%〜30重量%で
ある。
【0041】本発明の方法によれば、溶解してアルカリ
を含む水性媒質中で酸化させる。アルカリは一般に、水
酸化ナトリウム又はカリウムである。使用する無機塩基
の比率は、酸化すべきアルコール1モルに対し無機塩基
0.5〜3モルである。
【0042】本方法の一実施態様は、酸化すべきアルコ
ールを含む水溶液、酸素分子又は酸素分子を含む気体、
アルカリ、白金をベースとする触媒、ビスマス誘導体を
ベースとする助触媒及びホウ素誘導体を先に規定した比
率で用いて接触させることからなる。処理は大気圧下で
実施するが、必要とあれば加圧下で実施してもよい。次
いで、アルコールをアルデヒドに変換するのに必要な量
の酸素が消費されるまで混合物を所望の温度で撹拌す
る。このようにして、酸素の吸収量を測定することによ
り反応の進行を監視する。
【0043】使用する反応温度は、生成物の熱安定性に
依存する。
【0044】一般に、反応は、10℃〜100℃、好ま
しくは20℃〜60℃の温度範囲で実施する。
【0045】必要とあれば冷却後に、例えば濾過により
触媒を反応混合物から分離し、得られた液体にプロトン
性無機酸、好ましくは硫酸を加えて酸性化し、pHを6
以下にする。次いで、例えば適切な溶媒(例えばトルエ
ン)を用いた抽出又は水蒸気蒸留により所望のヒドロキ
シベンズアルデヒドを単離してから公知の手順で精製す
ることができる。
【0046】本発明の方法では、ヒドロキシベンジルア
ルコール(特にサリゲノール)を文献に記載の従来技術
を用いて、例えば酢酸亜鉛又はギ酸カルシウムの存在下
でフェノールをホルムアルデヒドと縮合させる(英国特
許第0 774 696号)ことにより製造する場合、
ホウ素誘導体を酸化中に導入することができる。
【0047】本発明の他の実施態様では、特にフランス
特許第1 328 945号及びフランス特許出願公開
第2 430 928号に記載のように特定の反応シー
ケンスを用いて実施されるヒドロキシベンジルアルコー
ルの製造中にホウ素誘導体を導入する。
【0048】従って、第一段階で、フェノールをホウ酸
(又はホウ酸無水物)と反応させてフェノールホウ酸エ
ステルを製造し、次いで得られたフェノールホウ酸エス
テルをホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド生成剤
(例えばトリオキサン)と反応させる。
【0049】得られたホウ酸エステル(簡略化のため
“アリールボレート”と称する)は、 −式(II):
【0050】
【化4】
【0051】で表されるフェノールメタボレート、 −式(III):
【0052】
【化5】
【0053】で表されるフェノールピロボレート、 −式(IV): (Ar−O−)3−B (IV) で表されるフェノールオルトボレート、 −式(V): (Ar−O−)2−B−OH (V) で表されるフェノールの酸性ボレート(式中のArの意
味は前述した通りである)の錯混合物である。
【0054】これらの混合物は、過剰の出発フェノール
を含んでいてもよい。
【0055】エステル化混合物中でのこれらの各ホウ酸
誘導体の比率は、使用するフェノール/ホウ酸のモル比
に依存する。この比率は一般に0.8〜3.0であり、
好ましくは1.0〜1.5である。
【0056】従って、フェノール/ホウ酸の比率が1.
0〜1.5の場合、混合物は主に式(II)のメタボレ
ートからなり、比率が1.5〜3.0の場合、混合物は
主に式(III)のフェノールピロボレート及び式
(V)の酸性ボレートからなり、比率が3.0又は3.
0付近の場合、式(IV)のオルトボレートが実質的に
この混合物の唯一の成分となる。
【0057】アリールボレートは、公知の手順を用いて
フェノールをホウ酸と反応させることにより製造され
る。
【0058】フェノールは好ましくは式: Ar−OH (VI) (式中のArの意味は前述した通りである)で表され
る。
【0059】式(VI)で表されるフェノールの例は、
フェノール、クレゾール、2,3−キシレノール、2,
4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キ
シレノール、モノメチルフェノール、モノエチルフェノ
ール、モノプロピルフェノール、モノブチルフェノー
ル、ピロカテコール又はヒドロキノン又はレゾルシノー
ルのモノメチル−,モノエチル−、モノプロピル−及び
モノブチルエーテル、モノクロロフェノール、2,3−
ジクロロフェノール、2,4−ジクロロフェノール、
2,5−ジクロロフェノール、3,4−ジクロロフェノ
ール、3,5−ジクロロフェノール、2,4,5−トリ
クロロフェノール、2,3,5−トリクロロフェノー
ル、2,3−ジメトキシフェノール、並びに3、5−ジ
メトキシフェノールである。
【0060】フェノールをホウ酸と反応させることから
なるアリールボレートの製造は、エステル化反応により
生ずる水との共沸混合物を生成する溶媒中で実施する。
共沸混合物が共沸蒸留により生成されるので、水は除去
される。アリールボレートの製造に適した溶媒は、芳香
族炭化水素(例えばベンゼン、トルエン又はキシレン)
である。水の共沸蒸留を可能とし得る他の任意の不活性
溶媒を使用してもよい。
【0061】無水媒質中で縮合を実施する。アリールボ
レートの製造に使用する溶媒を使用することができる。
このような条件下では、ボレートをエステル化した後に
媒質から単離するのではなく、直接ホルムアルデヒドと
反応させる。
【0062】ホルムアルデヒドは、ホウ酸1モルに対し
1モルの量で使用することが好ましい。ホルムアルデヒ
ドの量が規定値前後の0.9〜1.1になってもかまわ
ない。
【0063】ホルムアルデヒド生成剤を使用する場合、
ホルムアルデヒドの量は、反応に使用できるホルムアル
デヒドの量が規定の範囲内になるように計算する。
【0064】ホルムアルデヒド又はその生成剤と特定の
フェノールとの縮合温度は20℃〜120℃、好ましく
は40℃〜100℃である。
【0065】ヒドロキシベンジルアルコールボレートが
生成される。
【0066】次の段階で、公知の手順(例えば鹸化、加
水分解又はアルコーリシス)を用いてヒドロキシベンジ
ルアルコールを縮合媒質から遊離する。
【0067】反応媒質を塩基で処理することからなる鹸
化が好ましい手順である。塩基はアルカリ金属水酸化物
が好ましく、水酸化ナトリウム又はカリウムが更に好ま
しい。
【0068】導入する塩基の量はアリールボレートの種
類に依存し、使用するホウ酸1モルに対しアルカリ性塩
基で2.0〜4.0モル、好ましくは約2.0モルであ
る。
【0069】鹸化後、ヒドロキシベンジルアルコールと
ホウ酸とのアルカリ性錯塩が水溶液中に存在する。成分
を分離せずとも、これを直接使用して白金及びビスマス
の存在下で酸化させることができる。
【0070】かくして、生成した中間体を単離せずと
も、サリチルアルデヒドをフェノールから直接製造する
ことができる。
【0071】このようにして、フェノールをホウ酸(又
はホウ酸無水物)と反応させてホウ酸エステルを生成
し、次いでこのホウ酸エステルをホルムアルデヒドと反
応させてホウ酸サリゲニンを生成する。アルカリ性塩基
を用いてホウ酸サリゲニンを鹸化すると、サリゲノール
とホウ酸とのアルカリ性錯塩の水溶液が得られる。成分
を分離せずとも、この水溶液を直接使用して、白金をベ
ースとする触媒及びビスマス誘導体をベースとする助触
媒の存在下で酸化させることができる。
【0072】本発明の方法を用いて酸化すると、サリチ
ルアルデヒドが非常に高い収率で得られる。
【0073】従って、本発明の方法は、とりわけクマリ
ンの製造に使用できるサリチルアルデヒドを製造する際
に特に有利である。
【0074】本発明の方法を用いて得られるサリチルア
ルデヒドは、クマリン合成の出発材料として使用するこ
とができる。クマリンは、文献に広く記載されている既
知の環化工程により生成される。特に、酢酸ナトリウム
の存在下でサリチルアルデヒドを酢酸無水物と反応させ
てクマリンを製造するパーキン反応を挙げることができ
る(KIRK−OTHMER−Encyclopedi
a of Chemical Technology
, 198ページ,3版)。
【0075】
【実施例】以下の実施例で本発明を非制限的に説明す
る。
【0076】実施例内の略字Y(収率)は、 Y=生成したアルデヒドのモル数/使用したサリゲノー
ルのモル数 として示す。
【0077】実施例1〜4 4つの実施例で使用する貴金属をベースとする触媒は、
カーボンブラックに担持した2重量%の金属を含む触媒
形態の白金であった。酸化すべきアルコールの重量に対
する白金の重量として表した使用量は0.036%であ
った。
【0078】これらの実施例の反応を、ホウ酸の存在下
又は不在下で実施した。
【0079】ホウ酸を使用する場合、酸化すべきアルコ
ールの重量に対するホウ酸の重量として表した使用量は
51%であった。
【0080】これらの実施例の反応を、ビスマスをベー
スとする助触媒(この場合は酸化ビスマス)の存在下又
は不在下で実施した。酸化すべきアルコールの重量に対
するビスマスの重量として表した使用量は0.065%
であった。
【0081】各実施例の手順を以下に示す:100cm
3のガラスフラスコは、中央撹拌システムと、加熱手段
と、温度計とを備えていた。ガラスフラスコは、ガスの
吸収容量を経時的に測定できるように純粋酸素供給源に
接続されていた。
【0082】以下の材料を反応器内に導入した:実施例1 * −8cm3の4N苛性ソーダ水溶液(0.032mol
の苛性ソーダ); −72mgの白金ベースの触媒(即ち1.44mgの白
金); −4g(0.0323mol)のオルト−ヒドロキシベ
ンジルアルコール及び34cm3の水。
【0083】実施例2* 実施例1を繰り返したが、2.9mgの酸化ビスマス
(2.6mgのビスマス)を加えた。
【0084】実施例3* 実施例1を繰り返したが、8cm3の4N苛性ソーダ水
溶液(0.032mol)を加え、希釈水の量を8cm
3減らして酸化すべき混合物中のアルコールの濃度を同
一に保持した。
【0085】実施例4 実施例3を繰り返したが、2.9mgの酸化ビスマス
(2.6mgのビスマス)を加えた。
【0086】反応体(実施例1〜4)を導入した後、反
応器を酸素でパージし、水柱30cmの重量に相当する
僅かな圧力下で酸素供給源に接続した。
【0087】反応混合物を45℃の温度に加熱し、(1
00rpmで)撹拌を開始した。
【0088】混合物を前記温度で撹拌し、酸化が終了す
る(酸素の吸収が終了する)まで混合物を45℃で撹拌
した。
【0089】反応混合物を酸性化した後、液体クロマト
グラフィーによって反応結果、即ち酸化すべきアルコー
ルに対するサリチルアルデヒドの収率を測定した。
【0090】得られた結果を以下の表に示す。
【0091】
【表1】
【0092】実施例5 撹拌装置、加熱スリーブ、及び溶媒を還流させて反応物
から水を分離させるレトログレーダーの付いたカラムを
備えた250mlの三つ口フラスコに、 −47gのフェノール(0.5mol); −31gのホウ酸(0.5mol); −15gのトルエン を導入した。
【0093】混合物を3時間蒸留し、担体(トルエン)
を再循環させて、理論量の水を分離した。
【0094】75gのトルエンで希釈し、25gのトル
エンに懸濁した16gのトリオキシメチレンを加えた。
ホルムアルデヒドとの反応が終了するまで(約3時間)
混合物を80℃に保持した。
【0095】152gの30重量%苛性ソーダ溶液に2
00gの水を加えて製造した苛性ソーダ溶液でホウ酸サ
リゲニンのトルエン溶液を室温にて加水分解した。次い
で、これをデカントし、サリゲノールとホウ酸のナトリ
ウム塩を含む水溶液を分離した。
【0096】実施例4に記載の手順を用いてこの水溶液
を直接酸化した。但し、ホウ酸の添加は不要であった。
【0097】酸素の吸収容量がサリゲノールをサリチル
アルデヒドに変換するのに必要な理論量に相当するま
で、即ち約1時間、以下の成分: −0.8gの2%白金黒(16mgの白金); −0.035gの酸化ビスマス(31mgのビスマス)
が添加されている溶液中に大気圧の酸素を通した。
【0098】反応混合物から触媒を分離し、200ml
の5N硫酸を加えて、生成したサリチルアルデヒドをナ
トリウム塩から遊離し、次いで水蒸気蒸留又は適切な溶
媒を用いる抽出によりサリチルアルデヒドを単離した。
【0099】43gのサリチルアルデヒドが得られた。
これは使用したフェノールに対する収率68%に相当す
る。
【0100】実施例6* 実施例5を繰り返したが、(酸化前に)サリゲノールと
ホウ酸のナトリウム塩を含む水溶液中に酸化ビスマスを
添加しなかった。
【0101】23gのサリチルアルデヒドが得られた。
即ち使用したフェノールに対する収率は37%であっ
た。
【0102】実施例7 温度計、蒸留カラム、レトログレーダー、冷却剤及び分
離器を備えた三つ口フラスコに、 −実施例5の方法で製造したサリチルアルデヒド(60
0mmol); −酢酸無水物(1.90mmol)を酢酸(3.47
g)に溶解した溶液を導入した。
【0103】これを還流させ、酢酸ナトリウム(2.1
mmol)を酢酸(3.47g)の溶液に導入した。
【0104】カラム頭部の温度が約118℃になるまで
還流を維持して、酢酸を蒸留させた。
【0105】2時間50分反応させた後にクマリンをガ
スクロマトグラフィーで測定すると、クマリンの収率が
82%であることが判明した。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金をベースとする触媒の存在下、アル
    カリを含む水性媒質中にて、酸素分子又は酸素分子を含
    む気体を用いて液相で対応するヒドロキシベンジルアル
    コールを酸化させてヒドロキシベンズアルデヒドを製造
    する方法であって、ホウ素誘導体及びビスマス誘導体の
    存在下で酸化させることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシベンジルアルコールが、式
    (I): 【化1】 (式中、基−CH2OHはヒドロキシ基に対してオル
    ト、メタ又はパラ位であり、ベンゼン核は同一であって
    も異なってもよい1個以上の置換基Rで置換されていて
    もよく、nは3以下の数である)で表されることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 ヒドロキシベンジルアルコールが、式
    (I)[式中、Rは、水素原子又は1個以上の置換基を
    示し、この置換基は、ハロゲン原子(好ましくはフッ
    素、塩素もしくは臭素)、又は好ましくは1〜12個、
    更に好ましくは1〜4個の炭素原子を含むアルキルもし
    くはアルコキシ基であり得る]で表されることを特徴と
    する請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシベンジルアルコールがサリゲ
    ノールであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 ホウ素誘導体が、ホウ酸[好ましくはオ
    ルトホウ酸(もしくはその前駆体B23)、メタホウ
    酸、ピロホウ酸及びテトラホウ酸];金属ホウ酸塩[特
    に無水形態もしくは水和形態のアルカリ金属、アルカリ
    土類金属もしくはアンモニウムのホウ酸塩(特に、好ま
    しくはアルカリ金属もしくはアンモニウムの第三級ホウ
    酸塩、1/2ホウ酸塩、一ホウ酸塩、二ホウ酸塩、三ホ
    ウ酸塩、四ホウ酸塩もしくは五ホウ酸塩);又はホウ素
    を含む複塩(特に金属フッ化ホウ素酸塩)の中から選択
    されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 ホウ素誘導体がオルトホウ酸又はホウ酸
    無水物であることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ホウ素誘導体のモル数対ヒドロキシベン
    ジルアルコールのモル数の比率が0.1〜3.0、好ま
    しくは0.9〜1.1であることを特徴とする請求項5
    又は6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 助触媒が、酸化ビスマス;水酸化ビスマ
    ス;無機水素酸のビスマス又はビスムチル塩(好ましく
    は塩化物、臭化物、ヨウ化物、硫化物、セレン化物又は
    テルル化物);無機オキシ酸のビスマス又はビスムチル
    塩(好ましくは亜硫酸塩、硫酸塩、亜硝酸塩、硝酸塩、
    亜リン酸塩、リン酸塩、ピロリン酸塩、炭酸塩、過塩素
    酸塩、アンチモン酸塩、ヒ酸塩、亜セレン酸塩又はセレ
    ン酸塩);脂肪族又は芳香族有機酸のビスマス又はビス
    ムチル塩(好ましくは酢酸塩、プロピオン酸塩、サリチ
    ル酸塩、安息香酸塩、蓚酸塩、酒石酸塩、乳酸塩又はク
    エン酸塩);及びビスマス又はビスムチルフェネート
    (好ましくは没食子酸塩又はピロ没食子酸塩)からなる
    群の中から選択される有機又は無機ビスマス誘導体であ
    ることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 ビスマス誘導体が、酸化ビスマスBi2
    3、Bi24;水酸化ビスマスBi(OH)3;塩化ビ
    スマスBiCl3;臭化ビスマスBiBr3;ヨウ化ビス
    マスBiI3;中性硫酸ビスマスBi2(SO43;中性
    硝酸ビスマスBi(NO33,5H2O;中性硝酸ビス
    ムチル(BiO)NO3;炭酸ビスムチル(BiO)2
    3,0.5H2O;酢酸ビスマスBi(C2323
    及びサリチル酸ビスムチルC64CO2(BiO)(O
    H)からなる群の中から選択されることを特徴とする請
    求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 助触媒の使用量が、媒質中で、白金の
    使用重量に対する金属ビスマスの比率が少なくとも0.
    1重量%になり、ヒドロキシベンジルアルコールに対す
    る金属ビスマスの比率が10〜900重量ppmになる
    ように選択されることを特徴とする請求項8又は9に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 白金触媒が、白金黒、酸化白金、又は
    担体(例えばカーボンブラック、炭酸カルシウム、活性
    アルミナ及びシリカ)もしくは同等の材料、好ましくは
    カーボンブラックに担持された貴金属の形態であること
    を特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 酸化すべきアルコールの重量に対する
    金属白金の重量として表した触媒の使用量が、0.01
    %〜4%、好ましくは0.04%〜2%であることを特
    徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】 酸化すべきヒドロキシベンジルアルコ
    ール1モルに対して0.5〜3モルの水酸化ナトリウム
    又はカリウムを含む水性媒質中で酸化させることを特徴
    とする請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 10℃〜100℃、好ましくは20℃
    〜60℃の温度で酸化させることを特徴とする請求項1
    から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 ホウ素誘導体を白金ベースの触媒及び
    ビスマスベースの助触媒と一緒に酸化中に導入すること
    を特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の
    方法。
  16. 【請求項16】 ホウ素誘導体をヒドロキシベンジルア
    ルコールの製造中に導入することを特徴とする請求項1
    から14のいずれか一項に記載の方法。
  17. 【請求項17】 フェノールをホウ酸(又はホウ酸無水
    物)と反応させてホウ酸エステルを生成し、次いでこれ
    をホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド生成剤と反応
    させ、次いで得られたヒドロキシベンジルアルコールボ
    レートをアルカリ性塩基を用いて鹸化してヒドロキシベ
    ンジルアルコールとホウ酸との錯塩を生成することによ
    り、酸化すべき水溶液中に含まれるホウ素誘導体を生成
    することを特徴とする請求項1から14及び16のいず
    れか一項に記載の方法。
  18. 【請求項18】 フェノールとホウ酸(又はホウ酸無水
    物)とを反応させてホウ酸エステルを生成し、これをホ
    ルムアルデヒド又はホルムアルデヒド生成剤と反応さ
    せ、次いで得られたホウ酸サリゲニンをアルカリ性塩基
    を用いて鹸化してサリゲノール/ホウ酸の錯塩水溶液を
    生成し、これに白金ベースの触媒及びビスマスベースの
    助触媒を加えた後に酸化することを特徴とする請求項1
    から14、16及び17のいずれか一項に記載のサリチ
    ルアルデヒドの製造方法。
  19. 【請求項19】 使用するフェノール/ホウ酸のモル比
    が0.8〜3.0、好ましくは1.0〜1.5であるこ
    とを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 請求項1から19のいずれか一項に記
    載の方法を使用して得られたサリチルアルデヒドのクマ
    リン生成の中間体としての使用。
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