JPH10510261A - タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼの置換テトラーおよびペンタペプチド阻害剤 - Google Patents
タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼの置換テトラーおよびペンタペプチド阻害剤Info
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- JPH10510261A JPH10510261A JP8517580A JP51758095A JPH10510261A JP H10510261 A JPH10510261 A JP H10510261A JP 8517580 A JP8517580 A JP 8517580A JP 51758095 A JP51758095 A JP 51758095A JP H10510261 A JPH10510261 A JP H10510261A
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Abstract
(57)【要約】
タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼ酵素の阻害剤、並びにそれらの製造方法および医薬組成物が記載されている。それらは、癌および再狭窄を含む組織増殖性疾患を抑制するのに有用である。
Description
【発明の詳細な説明】
タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼの
置換テトラ−およびペンタペプチド阻害剤
発明の分野
本発明は、医学的分野においてヒト組織の非制御または異常増殖を予防的にま
たは他の方法で治療するのに用いることができる多数の化合物に関する。更に詳
しくは、本発明は、順次に細胞分裂を活性化し且つ癌および再狭窄に関与するラ
スタンパク質を活性化するように決定されたファルネシルトランスフェラーゼ酵
素を阻害するように作用する多数の化合物に関する。
発明の背景
ラスタンパク質(またはp21)は、突然変異型が、殆どの種類のヒトの癌の
20%で並びに50%を越える結腸癌および膵臓癌で見出されるので広く調べら
れてきた(J.B.Gibbs,Cell 65,1(1991),T.Cartwrightら,Chimica Oggi 10,26(
1992))。これらの突然変異ラスタンパク質は、天然ラス中に存在するフィード
バッグ調節の能力を欠き、そしてこの欠損がそれらの発癌性作用に関係している
。というのは、正常な細胞分裂を刺激する能力が、正常な内的調節補助因子によ
って制御され得ないからである。突然変異体ラスの形質転換活性は翻訳後修飾に
決定的に依存しているという最近の発見(J.B.Gibbs ら,Microbiol.Rev.53,171
(1989))は、ラス機能の重要な側面を明らかにし且つ癌療法のための新規な見通
しを確認させた。
癌の他にも、天然ラスタンパク質の過発現および/または機能に関係する他の
非制御細胞増殖の状態が存在する。術後血管再狭窄はこの種の症状である。伏在
静脈バイパス移植術、動脈血管内膜切除術および経管冠動脈形成術などの種々の
外科的血管再生技術の使用は、しばしば、再狭窄として知られる新内膜組織の非
制御成長による合併症を伴う。再狭窄の生化学的原因は充分に理解されていない
が、多数の成長因子およびプロトオンコジーンが関与していた(A.J.Naftilanら
,Hypertension 13,706(1989)および J.Clin.Invest.83,1419;G.H.Gibbons ら
,
Hypertension 14,358(1989);T.Satoh ら,Mollec.Cell.Biol.13,3706(1993))。
ラスタンパク質が細胞分裂過程に関与することが知られているという事実から、
それらは、細胞が非制御的に分裂している多数の状況に介入する候補になる。突
然変異体ラスに関係した癌の阻害に対する直接的な類推において、ラス依存過程
の遮断は、特に、正常なラス発現および/または機能が成長刺激因子によって過
度に拡大される場合に、再狭窄に関係した不適切な組織増殖を減少させるかまた
は排除する可能性を有する。
ラス機能性は、原形質膜の内面に結合するには、それらタンパク質の修飾に依
存する。他の膜結合タンパク質とは異なり、ラスタンパク質は、通常の貫膜また
は疎水性配列を欠き、最初は細胞質ゾル可溶性型で合成される。ラスタンパク質
膜結合は、タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼによって認識されるカ
ルボキシル末端アミノ酸コンセンサス配列によってシグナルを与えられる一連の
翻訳後プロセッシング工程によって引き起こされる。このコンセンサス配列は、
カルボキシル末端から4アミノ酸に位置したシステイン残基、続いて2個の親油
性アミノ酸およびC末端残基から成る。システイン残基のスルフヒドリル基は、
タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼによって触媒される反応において
ファルネシルピロリン酸によってアルキル化される。プレニル化(prenylation
)の後、C末端の3アミノ酸がエンドプロテアーゼによって切断され、そしてプ
レニル化されたシステインの新たに露出したα−カルボキシル基が、メチルトラ
ンスフェラーゼによってメチル化される。ファルネシル化と共に開始するラスタ
ンパク質の酵素プロセッシングは、そのタンパク質が細胞膜と結合するのを可能
にする。発癌性ラスタンパク質の突然変異分析は、これらの翻訳後修飾が、形質
転換活性に不可欠であることを示す。コンセンサス配列システイン残基の他のア
ミノ酸による置換は、もはやファルネシル化されない、細胞膜まで移動できない
、そして細胞増殖を刺激する能力を欠くラスタンパク質を与える(J.F.Hancock
ら,Cell 57,1617(1989),W.R.Schafer ら,Science 245,379(1989),P.J.Casey
,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86,8323(1989))。
最近、タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼ(PFT,ファルネシル
:タンパク質トランスフェラーゼとも称される)が同定され、そしてラット脳か
らの特異的PFTが均一になるまで精製された(Y.Reiss ら,Bioch.Soc.Trans.
20,487-88(1992))。この酵素は、触媒活性に両方とも必要とされる1のα−サ
ブユニット(49kDa)と1のβ−サブユニット(46kDa)から構成され
るヘテロ二量体として特性決定された。バキュロウイルス系における哺乳動物P
FTの高水準の発現および活性型の組換え酵素の精製も達成された(W.-J.Chen
ら,J.Biol.Chem.268,9675(1993))。
前述のことを考慮すると、発癌性ラスタンパク質の機能はそれらの翻訳後プロ
セッシングに決定的に依存するという発見は、これらプロセッシング酵素の阻害
による癌化学療法の手段を提供する。ラスタンパク質へのファルネシル基の付加
を触媒するタンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼの同定および単離は、
このような介入について見込みがある標的を提供する。最近、PFTの基本型阻
害剤は、ラスプロセッシグを阻害し且つ腫瘍細胞モデルにおける癌形態を逆行さ
せることができることが確認された(N.E.Kohlら,Science 260,1934(1993),G.
L.James ら,Science 260,1937(1993),A.M.Garciaら,J.Biol.Chem.268,18415(
1993))。したがって、PFTを遮断することによって突然変異ラスタンパク質
を示す癌における細胞増殖の開始を妨げるかまたは遅らせることは可能である。
類似した論法により、PFTの阻害は、特に、天然ラスの発現及び/または機能
が過剰刺激される場合に、再狭窄に関係した細胞増殖を抑制するための可能な手
段を提供するであろう。
PCT出願第WO91/16340号は、式CAAXを有するPFTのシステイン含有テ
トラペプチド阻害剤を開示している。
欧州特許出願第0461869号は、式 Cys-Aaa1-Aaa2-Xaaを有するPFTのシステ
イン含有テトラペプチド阻害剤を開示している。
欧州特許出願第0520823号は、式 Cys-Xaa1-dxaa2-Xaa3を有するPFTのシス
テイン含有テトラペプチド阻害剤を開示している。
欧州特許出願第0523873号は、式 Cys-Xaa1-xaa2-Xaa3を有するPFTのシステ
イン含有テトラペプチド阻害剤を開示している。
欧州特許出願第0528486号は、式 Cys-Xaa1-xaa2-Xaa3-NRR1を有するPFTの
システイン含有テトラペプチドアミド阻害剤を開示している。
欧州特許出願第0535730号は、次の二つの式を有するPFTのプソイドテトラ
ペプチド阻害剤を開示している。
欧州特許出願第0535731号(米国特許第5,238,922号)は、次の式を有するPF
Tのプソイドテトラペプチド阻害剤のエステルを開示している。
米国特許第4,035,348号は、式A−R1−Tyr(ベンジル)−Ser(ベンジル)−
D−Ala−R2を有する黄体形成ホルモン放出因子のテトラペプチドアンタゴニス
トを開示しており、式中、R1の定義の一つはL−His(ベンジル)である。
米国特許第4,043,993号は、式X−R-Tyr(ベンジル)−Ser(ベンジル)−R1
−Yを有する黄体形成ホルモン放出因子のペンタペプチドアンタゴニストを開
示しており、式中、Rの定義の一つは His(ベンジル)である。
米国特許第4,062,835号は、式X−R−Tyr(メチル)−Ser(ベンジル)−R1
−Yを有する黄体形成ホルモン放出因子のペンタペプチドアンタゴニストを開示
しており、式中、Rの定義の一つは His(ベンジル)である。
上記参考文献で開示された化合物は、以下に記載の本発明で見出された構造変
化の新規組み合わせを開示も示唆もしていない。
発明の要旨
したがって、本発明は、次の式Iの置換テトラ−またはペンタペプチド化合物
;その異性体または薬学的に許容しうる塩である。
式中、
n=1または2;
A=−COR2、−CO2R2、−CONHR2、−CSR2、−C(S)R2、−
C(S)NHR2またはH;ここにおいて、R2は、アルキル、−(CH2)m−シ
クロアルキル、−(CH2)m−アリール、−(CH2)m−ヘテロアリールであり
、そしてm=0、1、2、または3;
R=独立してHまたはMe;
Y=独立してHまたはMe;
Z=独立してHまたはMe;
ここにおいて、R4'=HまたはMe;−SR4''、ここにおいて、R4''=H、
アルキル、トリチル、またはヘテロアリール;
ここにおいて、R5'=H、−OH、−O−アルキル、アルキル、−CO−アリ
ール、−(CH2)m−アリール、−O(CH2)m−シクロアルキル、−O(CH2
)m−アリール、−O(CH2)m−ヘテロアリール、−OPO3R5''2、−CH2
PO3R5''2、−CF2PO3R5''2、または−CFHPO3R5''2、ここにおいて
、R5'は、オルト位、メタ位、またはパラ位に位置し、そしてR5''=H、アル
キル、アルキルアリール、またはシクロヘキシル、そしてmは上記の通りである
;−COOR7、ここにおいて、R7=H、Me、t−ブチル、またはベンジル;
−
SR8、ここにおいて、R8=Hまたはトリチル;
R6=−OR6'、ここにおいて、R6'=H、ベンジル、−PO3R5''2、ここに
おいて、R5''は上で定義した通りである;−CH2−R9、ここにおいて、R9=
−PO3R5''2、ここにおいて、R5''は上で定義した通りである;−SR6''、
ここにおいて、R6''=H、ベンジルまたはトリチル;
C=Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Phe、Tyr、Tyr(O
Me)、Pgl、ホモPhe、Trp、Trp(Me)、またはTrp(CHO
);
D=Gly、Ala、または不存在;
E=−COOH、−CONH2、−CONHNH2、−CONHR10、または−
CO2R10、ここにおいて、R10=H、アルキル、−(CH2)m−シクロアルキ
ル、−(CH2)m−アリール、−(CH2)m−ヘテロアリール、そしてmは上で
定義した通りである。
本発明は、組織増殖性疾患を治療する方法としてタンパク質:ファルネシルト
ランスフェラーゼ酵素の活性を阻害するための、式Iを有する化合物またはその
薬学的に許容しうる塩の使用にも関する。
本発明の更に別の態様は、癌の治療法としての、有効量の式Iの化合物を含む
医薬組成物の使用である。
本発明のまた更に別の態様は、再狭窄の治療方法としての、有効量の式Iの化
合物を含む医薬組成物の使用である。
本発明のまた更に別の態様は、上述の治療方法において有効量の式Iの化合物
を単位剤形で投与するための医薬組成物である。
本発明の最後の態様は、固相合成および溶液相合成による式Iの化合物の製造
方法に関する。
好ましい態様の詳細な説明
式Iの化合物において、“アルキル”という用語は、1〜6個の炭素原子を有
する直鎖状または分岐状炭化水素基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プ
ロピル・イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、t−ブチル、
n−ペンチル、n−ヘキシル等を含む。
“シクロアルキル”という用語は、3〜10個の炭素原子を含む飽和炭化水素
環、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル
、アダマンチル等を意味する。
“アリール”という用語は、フェニル基、5−フルオレニル基、1−ナフチル
基または2−ナフチル基であって、無置換であるかまたは、アルキル、O−アル
キルおよびS−アルキル、−OH、−SH、−F、−Cl、−Br、−I、−C
F3、−NO2、−NH2、−NHCH3、−N(CH3)2、−NHCO−アルキル
、−(CH2)mCO2H、−(CH2)mCO2−アルキル、−(CH2)mSO3H
、−(CH2)mPO3H2、−(CH2)mPO3(アルキル)2、−(CH2)mSO2
NH2、および−(CH2)mSO2NH−アルキル(ここにおいて、アルキルは
上記に定義の通りであり且つm=0、1、2または3)から選択される1〜3個
の置換基によって置換されている芳香環を意味する。
“アルキルアリール”という用語は、上で定義したアルキルおよび上で定義し
たアリール、例えば、ベンジルを意味する。
“ヘテロアリール”という用語は、2−または3−チエニル基、2−または3
−フラニル基、2−または3−ピロリル基、2−、3−または4−ピリジル基、
2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル基であって、無置換である
かまたは、アリールに関して上に記載した置換基の群からの1または2の置換基
によって置換されているヘテロ芳香環を意味する。
次の表は、本発明において用いられる略語およびそれらの定義のリストを提供
する。略語の表 略語 *
アミノ酸
Ala アラニン
Arg アルギニン
Asn アスパラギン
Asp アスパラギン酸
Cys システイン
Glu グルタミン酸
Gln グルタミン
Gly グリシン
His ヒスチジン
Ile イソロイシン
Leu ロイシン
Lys リシン
Met メチオニン
Phe フェニルアラニン
Pro プロリン
Ser セリン
Thr トレオニン
Trp トリプトファン
Tyr チロシン
Val バリン略語 *
修飾および特異アミノ酸
Aaa-CO2R アミノ酸エステル、例えば:Gly-CO2Meは、
グリシン,メチルエステル;D-Ala-CO2Meは、D−アラ
ニン,メチル エステル
である。*
アミノ酸の光学活性がL(S)以外である場合、そのアミノ酸または略語は、
適当な立体配置D(R)またはDL(RS)を前に付す。略語 *
修飾および特異アミノ酸(続き)
Aaa-CONHR アミノ酸アミド、例えば:D-Ala-CONHEtはD−アラニ
ン,N−エチルアミド;Trp-CONH2はトリプトファンア
ミド
3Hyp 3−ヒドロキシプロリン
4Hyp 4−ヒドロキシプロリン
Hcy モシステイン
Nva ノルバリン
Nle ノルロイシン
Orn オルニチン
Bal β−アラニン(または3−アミノプロピオン酸)
Abu 4−アミノ酪酸
Ahe 7−アミノヘプタン酸
Acp 6−アミノカプロン酸
Aoc 8−アミノオクタン酸
Apn 5−アミノペンタン酸
Bpa (4−ベンゾイルフェニル)アラニン
Chx 3−シクロヘキシルアラニン(またはヘキサヒドロフェニル
アラニン)
Cit シトルリン
His(1-Me) 1−メチルヒスチジン(またはN(γ)−メチルヒスチジン)
His(Tr) 1−トリフェニルメチルヒスチジン(またはN(γ)−トリ
チルヒスチジン)
ホモPhe 2−アミノ−4−フェニルブタン酸(またはホモフェニルア
ラニン)
ホモTyr 2−アミノ−4−(4−ヒドロキシフェニル)ブタン酸(ま たはホ
モチロシン)*
アミノ酸の光学活性がL(S)以外である場合、そのアミノ酸または略語は、
適当な立体配置D(R)またはDL(RS)を前に付す。略語 *
修飾および特異アミノ酸(続き)
ホモTyr(OBn) 2−アミノ−4−[4−(フェニルメトキシ)フェニル]ブ
タン酸(またはO−ベンジルホモチロシン)
1-Nal 3−(1'−ナフチル)アラニン
2-Nal 3−(2'−ナフチル)アラニン
Pen ペニシルアミン
Phe(3-OBn) (3−ベンジルオキシフェニル)アラニン
Phe(4-Ph) 3−(1,1'ビフェン−4−イル)アラニン(または4−
フェニルフェニルアラニン)
Pgl フェニルグリシン
Pyr 2−アミノ−3−(3−ピリジル)プロパン酸(または3−
ピリジルアラニン)
Ser(OBn) O−ベンジルセリン
Thr(OBn) O−ベンジルトレオニン
Tic 1,2,3,4−テトラヒドロ−3−イソキノリンカルボン酸
Tyr(OMe) O−メチルチロシン
Tyr(OEt) O−エチルチロシン
Tyr(OBn) O−ベンジルチロシン
(α-Me)Tyr(OBn) 2−アミノ−3−(4−ベンジルオキシフェニル)−2−メ
チルプロピオン酸(またはα−メチル−O−ベンジルチロシ
ン)
(N-Me)Tyr(OBn) N−メチル−O−ベンジルチロシン
Trp(For) Nin−ホルミルトリプトファン略語
メルカプト酸
Maa メルカプト酢酸
Mba 4−メルカプト酪酸Mpa 3−メ
ルカプトプロピオン酸
* アミノ酸の光学活性がL(S)以外である場合、そのアミノ酸または略語は、
適当な立体配置D(R)またはDL(RS)を前に付す。略語
保護基
Ac アセチル
Ada 1−アダマンチル酢酸
Adoc アダマンチルオキシカルボニル
Bn ベンジル
MeBn 4−メチルベンジル
Cbz ベンジルオキシカルボニル
2−Br−Cbz オルト−ブロモベンジルオキシカルボニル
2−Cl−Cbz オルト−クロロベンジルオキシカルボニル
Bom ベンジルオキシメチル
Boc 第三ブチルオキシカルボニル
Dnp 2,4−ジニトロフェニル
For ホルミル
Fmoc 9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
NO2 ニトロ
Tos 4−トルエンスルホニル(トシル)
Tr トリフェニルメチル(トリチル)略語
溶媒および試薬
HOAc 酢酸
CF3SO2H トリフルオロメタンスルホン酸
DCM ジクロロメタン
DCC N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド
DIC N,N'ジイソプロピルカルボキジイミド
DIEA N,N'ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF N,N'ジメチルホルムアミド
EDAC N−エチル−N'−ジメチルアミノプロピルカルボジイミド
EtOAc 酢酸エチル
Et2O ジエチルエーテル
HCl 塩酸
HF フッ化水素酸
HOBT 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
KOH 水酸化カリウム
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
NHOS N−ヒドロキシスクシンイミド
NMP N−メチルピロリドン
iPrOH イソプロパノール
TFA トリフルオロ酢酸略語
固相ペプチド合成樹脂
HMP樹脂 4−(ヒドロキシメチル)フェノキシメチル−ポリスチレン
樹脂
MBHA樹脂 メチルベンズヒドリルアミン樹脂
PAM樹脂 4−(ヒドロキシメチル)フェニルアセトアミドメチル−ポ
リスチレン樹脂
2-Cl-Tr 樹脂 2−クロロトリチル−ポリスチレン樹脂
NH2-Rink 樹脂 4−(アミノ−(2',4'−ジメトキシフェニル)メチル)
フェノキシメチル−ポリスチレン樹脂略語
生物試薬
FPP ファルネシルピロリン酸
PFT タンパク質:ファルネシルトランスフェラーゼ
DTT ジチオスレイトール
BSA ウシ血清アルブミン
本発明の好ましい化合物は、次の式II;その異性体または薬学的に許容しうる
塩によって設計される。
式中、
n'=1または2;
A'=−COR2'、−CO2R2'または−CONHR2'、ここにおいて、R2'=
アルキル、−(CH2)m−アリール、−(CH2)m−ヘテロアリール、そしてm
=0、1、または2;
R=独立してHまたはMe;
Y=独立してHまたはMe;
Z=独立してHまたはMe;
ここにおいて、R12'=HまたはMe;−SR12''、ここにおいて、R12''=
Hまたはアルキル;
ここにおいて、R13'=H、−OH、−O−アルキル、アルキル、−CO−ア
リール、ベンジル、−O−ベンジル、ここにおいて、R13'は、オルト位、メタ
位、またはパラ位に位置する;−OPO3R14 2、−CH2PO3R14 2、または−
CF2PO3R14 2、ここにおいて、R14=Hまたはアルキル;−COOR15、こ
こにおいてR15=H、Me、t−ブチル、またはベンジル;
R16=−OR16'ここにおいて、R16'=H、ベンジル、−PO3R14 2、ここに
おいて、R14は上記の通りである;−CH2−R16''、ここにおいて、R16''=
−PO3R14 2、ここにおいて、R14は上記の通りである;−SR16'''、ここに
おいて、R16'''=Hまたはベンジル;
C'=Ala、Trp、Trp(Me)またはTrp(CHO);
D'=Gly、Ala、または不存在;
E'=−COOMe、−CONH2、−CONHNH2、−COOH、または−
CONH−アルキルである。
本発明の他の好ましい化合物は、式Iを有し、上で定義したようにAがCbz
、
BnNHCOであり、RがHであり、そしてnが1または2であるもの;または
上で定義したようにR4が
または上で定義したようにR5が
であり、ここにおいて、R5'がH、−OH、−OBn、−OPO3H2、−CH2
PO3H2、−CH2PO3Et2、−CF2PO3H2であるかまたはR5=−COO
H、そしてZがHであるもの;
または上で定義したようにR6が−OBn、−OH、−SH、または−OPO3H2
であるもの;または上で定義したようにCがTrpまたはAlaであるもの;
または上で定義したようにDはAla、Glyまたは不存在であるもの;または
上で定義したようにEが−COOH、−CONH2、−COOMe、−CONH
Et、−CONHNH2、または−CONHMeであるものである。
本発明の最も好ましい化合物には、次のものが含まれる。
式Iの化合物の製造、評価および使用の一般的な方法
式Iの化合物は、ペプチドシンセサイザー、例えば、Applied Biosystems 430
A ペプチドシンセサイザーでの固相ペプチド合成により、PAM、MBHAまた
はNH2-Rink 樹脂上でBocまたはFmoc保護アミノ酸の活性化エステルま
たは無水物、酸塩化物、イソシアネート、イソチオシアネート等を用いて、適切
にカルボキシル末端への溶液相修飾を伴って製造することができる。ペプチドの
固相合成の方法は、当業者に広く知られている(例えば、J.M.Stewart および J
.D.Young,Solid Phase Peptide Synthesis;Pierce Chemical Co.;ロックフォ
ード,IL(1984);G.B.Fieldsおよび R.L.Noble,Int.J.Peptide Protein Re
s.35,161-214(1990)を参照されたい)。更に、式Iの化合物は、慣用的な溶液ペ
プチド合成により、適切にアミノ酸誘導体の代わりにアミン、酸塩化物、イソシ
アネート等を置き換えて製造することもできる。ペプチドの液相合成の方法は、
当業者に広く知られている(例えば、M.Bodanszky,Principles of Peptide Syn
thesis,Springer-Verlag(1984)を参照されたい)。上記の両方の合成法につい
て、反応性官能基の保護および脱保護並びに合成工程の順序に適切な考慮がなさ
れる。一般的な保護基の使用および複雑な有機分子の集合に対する計画について
の情報は、有機化学の分野における専門技術の通常の範囲内である(例えば、T.
W.Greeneおよび P.G.M Wuts,Protective Groups in Organic Chemistry,John W
iley and Sons(1991);E.J.Corey および X.-M.Cheng,The Logic of Chemical S
ynthesis,John Wiley and Sons(1991)を参照されたい)。
得られた化合物の均一性および組成は、RP−HPLC、毛管電気泳動、薄層
クロマトグラフィー(TLC)、プロトン核磁気共鳴分光法(NMR)、アミノ
酸分析、化学イオン化質量分析(CI−MS)、高速原子衝撃質量分析(FAB
−MS)、およびエレクトロスプレイ質量分析(ES−MS)によって確認され
る。
式Iの化合物は、更に、薬学的に許容しうる酸付加塩および/または塩基付加
塩のいずれにも形成することができる。これら形態はいずれも、本発明の範囲内
である。
式Iの化合物の薬学的に許容しうる酸付加塩には、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸
、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、フッ化水素酸、亜リン酸等のような無毒性無機酸
から誘導される塩、並びに脂肪族モノ−およびジカルボン酸、フェニル置換アル
カン酸、ヒドロキシアルカン酸、アルカンジ酸、芳香族酸、脂肪族および芳香族
スルホン酸等のような無毒性有機酸から誘導される塩が含まれる。したがって、
このような塩には、硫酸塩、ピロ硫酸塩、重硫酸塩、亜硫酸塩、重亜硫酸塩、硝
酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、メタリン酸塩、ピロリン酸
塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、プロピオン酸塩
、カプリル酸塩、イソ酪酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、スベリン
酸塩、セバシン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、安息香酸塩、
クロロ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、フタル酸塩、ベン
ゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、フェニル酢酸塩、クエン酸塩、乳酸
塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタンスルホン酸塩等が含まれる。更に考えられ
るのは、アルギン酸塩等のようなアミノ酸の塩およびグルコン酸塩、ガラクツロ
ン酸塩、n−メチルグルカミンである(例えば、S.M.Berge ら,“Pharmaceutic
al Salts,”Journal of Pharmaceutical Science 66,1-19(1977)を参照されたい
)。
前記塩基性化合物の酸付加塩は、慣用的なやり方で塩を生成するのに充分な量
の所望の酸とフリーの塩基形態を接触させることによって製造される。好ましく
は、式Iの化合物は、得られるpHが4未満であるような所望の酸の水溶液で処
理することによって酸性塩に変換されうる。その溶液をC18カートリッジに通
過させて、その化合物を吸着させ、多量の水によって洗浄し、例えば、メタノー
ル、アセトニトリル等のような極性有機溶媒でその化合物を溶離し、そして減圧
下で濃縮した後に凍結乾燥させることによって単離することができる。フリーの
塩基形態は、慣用的なやり方でまたは上記のようにして、塩形態を塩基と接触さ
せそしてフリー塩基を単離することによって再生されうる。フリーの塩基形態は
、極性溶媒中での溶解性などのある種の物理的性質がそれらのそれぞれの塩形態
と若干異なるが、他の点では、その塩は、本発明の目的のそれらのそれぞれのフ
リーの塩基と同等である。
薬学的に許容しうる塩基付加塩は、アルカリおよびアルカリ土類金属または有
機アミンなどの金属またはアミンで形成される。カチオンとして用いられる金属
の例は、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム等である。適当なア
ミンの例は、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン
、ジエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N−メチ
ルグルカミンおよびプロカインである(例えば、S.M.Berge ら“Pharmaceutical
Salts,”Journal of Pharmaceutical Science 66,1-19(1977)を参照されたい)
。
前記酸性化合物の塩基付加塩は、慣用的なやり方で塩を生成するのに充分な量
の所望の塩基とフリーの酸形態を接触させることによって製造される。好ましく
は、式Iの化合物は、得られるpHが9より大きくなる所望の塩基の水溶液で処
理することによって塩基塩に変換されうる。その溶液をC18カートリッジに通
過させてその化合物を吸着させ、多量の水で洗浄し、例えば、メタノール、アセ
トニトリル等のような極性有機溶媒でその化合物を溶離し、そして減圧下で濃縮
した後に凍結乾燥することによって単離することができる。フリーの酸形態は、
慣用的なやり方でまたは上記のようにして、塩形態を酸と接触させそしてフリー
の酸を単離することによって再生されうる。フリーの酸形態は、極性溶媒中での
溶解性などのある種の物理的性質がそれらのそれぞれの塩形態と若干異なるが、
他の点では、その塩は、本発明の目的のそれらのそれぞれのフリーの酸と同等で
ある。
本発明の一定の化合物は、非溶媒和の形でも、水和した形を含めた溶媒和の形
でも存在しうる。概して、水和した形を含めた溶媒和の形は、非溶媒和の形と同
等であり、本発明の範囲内に包含されることが意図される。本発明の一定の化合
物は、1またはそれ以上のキラル中心を有し、そしてそれぞれの中心はR(D)
またはS(L)立体配置で存在しうる。本発明は、全ての鏡像異性体およびエピ
マー形態並びにそれらの適切な混合物を包含する。
式Iの化合物のPFT阻害活性は、7mM DTT、1.2mM MgCl2、0
.1mMロイペプチン、0.1mMペプスタチンおよび0.2mMフッ化フェニル
メチルスルホニルを含有する30mMリン酸カリウム緩衝液、pH7.4中で検
定された。検定は、96ウェルプレート(Wallec)中で行われ、そして100%
DMSO中の種々の濃度の式Iの化合物から成る溶液を用いた。両方の基質、つ
まり放射性標識されたファルネシルピロリン酸([1−3H],比活性15〜3
0Ci/ミリモル,最終濃度0.12μM)および(ビオチニル)-Ahe-Tyr-Lys-
Cys-Val-Ile-Metペプチド(最終濃度0.1μM)の添加の際に、40倍に精製さ
れたラット脳ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼを加えることによって
酵素反応を開始させた。37℃で30分間インキュベーション後、1.5M酢酸
マグネシウム、0.2M H3PO4、0.5%BSA、および1.3mg/mLの濃
度のストレプトアビジン(strepavidine)ビーズ(Amersham)を含有する停止用
緩衝液で反応液を2.5倍に希釈することによって反応を停止させた。プレート
を室温で30分間静置させた後、microBeta カウンター(1450型,Wallec)で放
射能を定量した。
以下に表Iで示されるように、式Iの化合物は、上で説明した検定において0
.5〜1000nMのIC50値を示すので、癌および再狭窄を含めた組織増殖性
疾患の医学的処置において用いることができるタンパク質:ファルネシルトラン
スフェラーゼ酵素の有効な阻害剤である。
本発明の化合物は、多種多様な経口用、肛門用および非経口用剤形に製造し且
つ投与することができる。したがって、本発明の化合物は、注射によって、すな
わち、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内または腹腔内投与することがで
きる。また、本発明の化合物は、吸入によって、例えば、鼻腔内投与することが
できる。更に、本発明の化合物は、経皮投与することができる。以下の剤形は、
活性成分として式Iの化合物かまたは式Iの化合物の対応する薬学的に許容しう
る塩を含むことができるということは当業者に明らかであろう。
本発明の化合物から医薬組成物を製造するためには、薬学的に許容しうる担体
は固体であっても液体であってもよい。固形製剤には、散剤、錠剤、丸剤、カプ
セル剤、カシェ剤、坐剤および分散性顆粒剤が含まれる。固形担体は、希釈剤、
着香剤、結合剤、保存剤、錠剤崩壊剤またはカプセル封入材料として作用するこ
ともできる1種類またはそれ以上の物質であってもよい。
散剤では、担体は、微粉活性成分との混合物で存在する微粉固体である。
錠剤では、活性成分を、必要な結合性を有する担体と適当な比率で混合しそし
て所望の形状および寸法に圧縮する。
散剤および錠剤は、好ましくは、5%または10%から約70%の活性成分を
含有する。適する担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タル
ク、砂糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガ
カント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ろ
う、カカオ脂等である。“製剤”という用語は、活性化合物とカプセルを提供す
る担体としてのカプセル封入材料との配合物であって、他の担体を含むかまたは
含まない活性成分が担体によって取り囲まれ、かくして、それを伴っている配合
物を含むことを意味する。同様に、カシェ剤および口中錠が含まれる。錠剤、散
剤、カプセル剤、丸剤、カシェ剤および口中錠は、経口投与に適する固体剤形と
して用いることができる。
坐剤の製造については、最初に、脂肪酸グリセリドまたはカカオ脂の混合物の
ような低融点ろうを溶融させ、そして活性成分を、撹拌によるようにその中に均
一に分散させる。次に、この溶融均一混合物を、好都合な寸法の金型に注入し、
冷却させることによって凝固させる。
液体製剤には、溶液剤、懸濁剤およびエマルジョン、例えば、水またはプロピ
レングリコール水溶液が含まれる。非経口注射剤については、液体製剤をポリエ
チレングリコール水溶液中の溶液で製剤化することができる。
経口使用に適した水溶液は、活性成分を水中に溶解させて所望の適する着色剤
、着香剤、安定化剤および増粘剤を加えることによって製造することができる。
経口使用に適した水性懸濁剤は、微粉活性成分を、天然または合成ガム、樹脂
、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび他の周知の
懸濁化剤などの粘稠な物質と一緒に水中に分散させることによって製造すること
ができる。
使用直前に経口投与用の液体製剤に変換すること意図される固体製剤も含まれ
る。このような液体製剤には、溶液剤、懸濁剤およびエマルジョンが含まれる。
これらの製剤は、活性成分の他に、着色剤、着香剤、安定化剤、緩衝剤、人工お
よび天然の甘味剤、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含むことができる。
これら医薬製剤は、好ましくは、単位剤形である。このような形において、そ
の製剤は、適切な量の活性成分を含む単位用量に小分けされる。単位剤形は個装
製剤であることができ、その包装は、小包装の錠剤、カプセル剤およびバイアル
またはアンプル中の散剤のような別々の量の製剤を含有しうる。また、単位剤形
は、カプセル剤、錠剤、カシェ剤または口中錠それ自体であっても、これらのい
ずれかの包装された形の適当数であってもよい。
単位用量製剤中の活性成分の量は、個々の用途および活性成分の効力にしたが
って、0.1mg〜100mg、好ましくは、0.5mg〜100mgで変動させ
ることも調節することもできる。その組成物は、所望ならば、他の適合した治療
薬を含むこともできる。
PFTの阻害剤としての治療的使用においては、本発明の薬学的方法で用いら
れる化合物は、一日当たり約0.01mg/kg〜約20mg/kgの初回量で
投与される。約0.01mg/kg〜約10mg/kgの1日用量範囲が好まし
い。しかしながら、用量は、患者の必要性、治療される症状の重症さおよび用い
られる化合物に依存して変動させることができる。ある特定の状況に適切な投薬
量の決定は、当該技術分野の技術の範囲内である。概して、治療は、化合物の最
適用量未満であるより小さい用量によって開始される。その後、その状況下にお
いて最適効果に達するまでその用量を少しずつ増加させる。便宜上、所望ならば
、1日の全用量を分割してその日の間に分けて投与してよい。
以下の非限定的実施例は、本発明の化合物を製造するための本発明者の好まし
い方法を示すものである。より明確にするために、式Iの化合物を記載する複雑
な化学名に構造の略語を付し、それらを中括弧内に示すが、それらの構造要素は
上記の略語の表で定義した通りである。
実施例1N−[N−[N−[N−[(フェニルメトキシ)カルボニル]−L−ヒスチジル ]−O−(フェニルメチル)−L−チロシル]−O−(フェニルメチル)−L− セリル]−D−アラニン,メチルエステル{Cbz-His-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala- CO2Me}
工程1: Boc-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me
EtOAc(100mL)中の Boc-Ser(OBn)(4.12g,13.95ミリモ
ル)の0℃の溶液に、HOBT(2.35g,15.35ミリモル)およびDCC
(3.17g,15.35ミリモル)を加えた。D−アラニンメチルエステル塩酸
塩(1.95g,13.95ミリモル)を加え、続いてEt3N(2.14mL,1
5.35ミリモル)を加えた。その混合物が室温まで温まってから一晩撹拌した
。その混合物を濾過し、そして濾液を飽和NaHCO3水溶液、食塩水で洗浄し
、乾燥させ(MgSO4)、そして濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(
40%EtOAc/ヘキサン)により、2.60gの標題化合物を無色油状物と
して得た。CI−MS 381(m+1)。
工程2: Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me・TFA
CH2Cl2(10mL)中の上の工程1からの Boc-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me(
2.44g,6.41ミリモル)の溶液にTFA(3mL)を加えた。その溶液を
室温で6時間撹拌した後、濃縮した。残留物をCH2Cl2に吸収させて再度濃縮
した。エーテルで磨り潰すと、標題化合物が白色固体として得られた。mp10
9〜110℃。
工程3: Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me
DMF(10mL)中の Boc-Tyr(OBn)(0.94g,2.54ミリモル)の0
℃の溶液に、HOBT(0.47g,3.04ミリモル)およびDCC(0.63
g,3.04ミリモル)を加えた。上の工程2からの Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me・TFA
(1.0g,2.54ミリモル)を加え、続いてEt3N(0.42mL,3.04
ミリモル)を加えた。その混合物が室温まで温まってから一晩撹拌した。その混
合物を濾過し、そして濾液をCHCl3で希釈し、飽和NaHCO3水溶液で2回
および食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、そして濃縮した。フラッシュ
クロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)により、1.35gの標題
化合物を白色固体として得た。mp132〜133℃。CI−MS 634(m
+1)。
工程4: Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me・TFA
Boc-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me を Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me と置換え
、上の工程2にしたがって製造した。標題化合物を白色固体として得た。CI−
M
S 534(m+1)。
工程5: Cbz-His-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me
Boc-Tyr(OBn)を Cbz-His とおよび Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me・TFA を Tyr(OBn)-S
er(OBn)-D-Ala-CO2Me・TFA と置換え、上の工程3にしたがって製造した。標題化
合物を白色固体として得た。mp188〜191℃。
分析 C44H48N6O9・H2Oの計算値:
C,64.22;H,6.12;N,10.21;
実測値:C,64.15;H,5.99;N,10.17
実施例2N−[N−[N−[N−[(フェニルメトキシ)カルボニル]−L−ヒスチジル ]−O−(フェニルメチル)−L−チロシル]−O−(フェニルメチル)−L− セリル]−D−アラニン,一塩酸塩{Cbz-His-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala・HCl}
THF(10mL)およびMeOH(3mL)中の上の実施例1からの Cbz-H
is-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me(0.43g,0.53ミリモル)の0℃の懸
濁液に0.1N LiOH(5.9mL)を加えた。その混合物を0℃で6時間撹
拌した後、濃縮した。水を加えて1N HClの添加によってpHを4〜5に調
整した。その混合物を濾過し、そして沈殿を集めて乾燥し、0.37gの標題化
合物を白色固体として得た。mp190〜197℃;FAB−MS 791(m
+1)。
実施例3N−[N−[N−[N−[(フェニルメトキシ)カルボニル]−L−ヒスチジル ]−O−(フェニルメチル)−L−チロシル]−O−(フェニルメチル)−L− セリル]−L−トリプトファン,メチルエステル{Cbz-His-Tyr(OBn)-Ser(OBn)- Trp-CO2Me}
工程1: Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-CO2Me
EtOAc(30mL)中の Boc-Tyr(OBn)(1.88g,6.50ミリモル)
の0℃の溶液に、HOBT水和物(1.19g,7.80ミリモル)を加え、続い
てDCC(1.61g,7.80ミリモル)を加えた。EtOAc(20mL)中
の Ser(OBn)-CO2Me・TFA(2.1g,6.50ミリモル)の溶液を加え、続いてE
t3N(1.09mL,7.80ミリモル)を加えた。その混合物が室温まで温ま
ってから一晩撹拌した。この混合物を濾過し、EtOAcで希釈し、そして飽和
NaHCO3水溶液で2回および食塩水で洗浄し、MgSO4で乾燥し、そして濃
縮した。フラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により
、2.67g(73%)の標題化合物を白色固体として得た。mp81〜84℃
。
工程2: Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)
Cbz-His-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me を Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-CO2Meと
置換え、実施例2にしたがって製造した。標題化合物を白色泡状物として得た。
工程3: Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-Trp-CO2Me
Boc-Tyr(OBn)を Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)とおよび Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me・TFA
を Trp-CO2Me・HCl と置換え、実施例1の工程3にしたがって製造した。標題化
合物を白色泡状物として得た。FAB−MS 750(m+1)。
工程4: Tyr(OBn)-Ser(OBn)-Trp-CO2Me・TFA
Boc-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me を Boc-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-Trp-CO2Me と置換え、
そしてTFAに加えて2当量のチオアニソールを加えることにより、実施例1の
工程2にしたがって製造した。標題化合物を白色固体として得た。
工程5: Cbz-His-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-Trp-CO2Me
Tyr(OBn)-Ser(OBn)-D-Ala-CO2Me・TFA を Tyr(OBn)-Ser(OBn)-Trp-CO2Me・TFA
と置換え、実施例の工程5にしたがって製造した。標題化合物を白色泡状物して
得た。FAB−MS 920(m+1)。
実施例4Nα−[N−[N−[N−[N−[(フェニルメトキシ)カルボニル]−L−ヒ スチジル]−O−(フェニルメチル)−L−チロシル]−O−(フェニルメチル )−L−セリル]−L−トリプトフィル]−D−アラニンアミド{Cbz-His-Tyr( OBn)-Ser(OBn)-Trp-D-Ala-CONH2}
ABI モデル 431A 固相ペプチドシンセサイザーを用いて、Fmoc-NH-Rink樹脂(
0.25ミリモル規模)をNMP中の20%ピペリジンで処理して、NH2-Rink
樹脂を得た。Fmocで保護されたD−Ala、Trp、Ser(OBn)およ
びTyr(OBn)の逐次的カップリング(NMP中のDCCおよびHOBT)
並びにFmoc脱保護(NMP中の20%ピペリジン)反応をカップリング工程
および伝統的樹脂洗浄サイクルにおいて4倍過剰の試薬を用いて行い、Tyr(OBn)
-Ser(OBn)-Trp-D-Ala-CONH-Rink 樹脂を得た。このテトラペプチド樹脂を備え付
けではない反応容器に移し、そしてDMF中で4倍過剰のCbz−His、DC
CおよびHOBTと共に室温で一晩振とうしながら処理した。過剰の試薬を除去
後、得られた置換ペンタペプチドを50%TFAでDCM中で室温で2.5時間
の処理することによって樹脂から切り離した。溶媒の蒸発、凍結乾燥および逆相
クロマトグラフィーによる精製(C18−カラム,水中20〜70%勾配のMeC
Nで溶離(溶媒は共に0.1%TFAで酸性にした))により、Cbz-His-Tyr(OBn
)-Ser(OBn)-Trp-D-Ala-CONH2を凍結乾燥でそのTFA塩として与えた。FAB−
MS 976(m+1)。
類似した方法を用いて、C末端にカルボキサミドを有する以下の最も好ましい
式Iの化合物を製造することができる。
実施例5Nα−[N−[N−[N−[N−[(フェニルメトキシ)カルボニル]−L−ヒ スチジル]−O−(フェニルメチル)−L−チロシル]−L−システイニル−L −トリプトフィル]−D−アラニンアミド{Cbz-His-Tyr(OBn)-Cys-Trp-D-Ala-C ONH2}
実施例4で記載の固相法によるFmocで保護されたD−Ala、Trp、C
ys(STr)、Tyr(OBn)およびCbz−Hisの逐次的カップリング
および脱保護、それに続くDCM中での60%TFAでの室温で3.5時間の処
理により、溶媒の蒸発および凍結乾燥で、粗製 Cbz-His-Tyr(OBn)-Cys-Trp-D-Al
a-CONH2を得た。精製は、C18−カラムでの逆相クロマトグラフィーによって、
水中25〜75%勾配のMeCN(溶媒を0.1%TFAで酸性にした)で溶離
して行い、凍結乾燥で標題化合物のTFA塩を得た。ES−MS 902(m+
1)。
類似した方法を用いて、CysおよびC末端にカルボキサミドを含む下記の最
も好ましい式Iの化合物を製造することができる。
Cbz-His-Tyr(OBn)-Cys-Trp-Ala-CONH2;
Cbz-His-Tyr(OBn)-Cys-Trp-Gly-CONH2;
BnNHCO-His-Tyr(OBn)-Cys-Trp-D-Ala-CONH2;
BnNHCO-His-Tyr(OBn)-Cys-Trp-Ala-CONH2;
BnNHCO-His-Tyr(OBn)-Cys-Trp-Gly-CONH2;
Cbz-Cys-Tyr(OBn)-Ser(OBn)-Trp-DAla-CONH2,FAB−MS 942.6(m+
1);および
Cbz-His-Tyr(OPO3H2)-Cys-Trp-DAla-CONH2。
本発明は、その精神または本質的特性から逸脱することなく、他の具体的な形
態で実施することができる。記載された態様はいずれも、例示としてのみ考えら
れるべきであり、制限するものとして考えられるべきではない。したがって、本
発明の範囲は、前述の説明によるのではなくむしろ請求の範囲によって示される
。請求項そのものの意味および均等の範囲に入る全ての変更は、それらの範囲内
に包含されるべきである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 FI
C07K 7/06 A61K 37/02 ABN
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),AM,AU,BG,BY,C
A,CN,CZ,EE,FI,GE,HU,JP,KG
,KR,KZ,LT,LV,MD,MX,NO,NZ,
PL,RO,RU,SG,SI,SK,TJ,UA,U
Z
(72)発明者 ゴーワン,リチャード
アメリカ合衆国ミシガン州48170,プリモ
ス,サンセット 464
(72)発明者 ホッジス,ジョン・クーク
アメリカ合衆国ミシガン州48105,アン・
アーバー,ウォルデン・ドライブ 4307
(72)発明者 ヒューペ,ドナルド
アメリカ合衆国ミシガン州48105,アン・
アーバー,ウエスト・ダブソン・プレイス
3117
(72)発明者 レオナード,ダニエル
アメリカ合衆国ミシガン州48103,アン・
アーバー,サウス・セブンス・ストリート
545
(72)発明者 ソーヤー,トミ
アメリカ合衆国ミシガン州48108,アン・
アーバー,イースト・シロ・リッジ 5753
(72)発明者 セボルトレオポルド,ジュディス
アメリカ合衆国ミシガン州48103,アン・
アーバー,サウス・セブンス 2020
(72)発明者 ティニー,フランシス・ジェイ
アメリカ合衆国ミシガン州48105,アン・
アーバー,グリーン・ロード 1372
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. 下式Iの化合物;その異性体または薬学的に許容しうる塩。 (式中、 n=1または2; A=−COR2、−CO2R2、−CONHR2、−CSR2、−C(S)R2、− C(S)NHR2またはH;ここにおいて、R2は、アルキル、−(CH2)m−シ クロアルキル、−(CH2)m−アリール、−(CH2)m−ヘテロアリールであり 、そしてm=0、1、2、または3; R=独立してHまたはMe; Y=独立してHまたはMe; Z=独立してHまたはMe; ここにおいて、R4'=HまたはMe;−SR4''、ここにおいて、R4''=H、ア ルキル、トリチル、またはヘテロアリール; ここにおいて、R5'=H、−OH、−O−アルキル、アルキル、−CO−アリー ル、−(CH2)m−アリール、−O(CH2)m−シクロアルキル、−O(CH2 )m−アリール、−O(CH2)m−ヘテロアリール、−OPO3R5''2、−CH2 PO3R5''2、−CF2PO3R5''2、または−CFHPO3R5''2、ここにおいて 、R5'は、オルト位、メタ位、またはパラ位に位置し、そしてR5''=H、 アルキル、アルキルアリールまたはシクロヘキシル、そしてmは上記の通りであ る;−COOR7、ここにおいて、R7=H、Me、t−ブチル、またはベンジル ;−SR8、ここにおいて、R8=Hまたはトリチル; R6=−OR6'、ここにおいて、R6'=H、ベンジル、−PO3R5''2、ここに おいて、R5''は上記の通りである;−CH2−R9、ここにおいて、R9=−PO3 R5''2、ここにおいて、R5''は上記の通りである;−SR6''、ここにおいて 、R6''=H、ベンジルまたはトリチル; C=Gly、Ala、Val、Leu、Ile、Phe、Tyr、Tyr(O Me)、Pgl、ホモPhe、Trp、Trp(Me)、またはTrp(CHO ); D=Glu、Ala、または不存在; E=−COOH、−CONH2、−CONHNH2、−CONHR10、または− CO2R10、ここにおいて、R10=H、アルキル、−(CH2)m−シクロアルキ ル、−(CH2)m−アリール、−(CH2)m−ヘテロアリール、そしてmは上記 の通りである) 2. 下式IIの化合物;その異性体または薬学的に許容しうる塩である、請求 項1に記載の化合物。 (式中、 n'=1または2; A'=−COR2'、−CO2R2'、または−CONHR2'、ここにおいて、R2' =アルキル、−(CH2)m−アリール、−(CH2)m−ヘテロアリール、そして m=0、1、または2; R=独立してHまたはMe; Y=独立してHまたはMe; Z=独立してHまたはMe; ここにおいて、R12'=HまたはMe;−SR12''、ここにおいて、R12''=H またはアルキル; ここにおいて、R13'=H、−OH、−O−アルキル、アルキル、−CO−アリ ール、ベンジル、−O−ベンジル、ここにおいて、R13'は、オルト位、メタ位 、またはパラ位に位置する;−OPO3R14 2、−CH2PO3R14 2、または−C F2PO3R14 2、ここにおいて、R14=Hまたはアルキル;−COOR15、ここ において、R15=H、Me、t−ブチル、またはベンジル; R16=−OR16'、ここにおいて、R16'=H、ベンジル、−PO3R14 2、ここ において、R14は上記の通りである;−CH2−R16''、ここにおいて、R16'' =−PO3R14 2、ここにおいて、R14は上記に定義の通りである;−SR16''、 ここにおいて、R16''=Hまたはベンジル; C'=Ala、Trp、Trp(Me)、またはTrp(CHO); D'=Gly、Ala、または不存在; E'=−COOMe、−CONH2、−CONHNH2、−COOH、または− CONH−アルキルである) 3. AがCbz、BnNHCOであり、RがHであり、そしてnが1または 2である、請求項1に記載の化合物。 4. R4が 化合物。 5. R5が (式中、R5'=H、−OH、−OBn、−OPO3H2、−CH2PO3H2、−C H2PO3Et2、−CF2PO3H2)であるか、またはR5=−COOH、そして ZがHである、請求項1に記載の化合物。 6. R6、が−OBn、−OH、−SH、または−OPO3H2である、請求 項1に記載の化合物。 7. CがTrpまたはAlaである、請求項1に記載の化合物。 8. DがGly、Ala、または不存在である、請求項1に記載の化合物。 9. Eが、−COOH、−CONH2、−COOMe、−CONHEt、− CONHNH2、または−CONHMeである、請求項1に記載の化合物。 10.下記の請求項1に記載の化合物。 11.下記から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。 12.下記から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。 および 13.下記から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。 14.下記から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。 および 15.下記から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。 16.下記から成る群より選択される、請求項1に記載の化合物。 17.組織増殖性疾患を治療する方法であって、それに罹患している哺乳動物 に治療的有効量の請求項1に記載の化合物を単位剤形で投与することを含む方法 。 18.治療的有効量の請求項1に記載の化合物を、薬学的に許容しうる賦形剤 、希釈剤、または担体と一緒に含む医薬組成物。 19.癌を治療する方法であって、それに罹患している哺乳動物に治療的有効 量の請求項1に記載の化合物を単位剤形で投与することを含む方法。 20.治療的有効量の請求項2に記載の化合物を、薬学的に許容しうる賦形剤 、希釈剤、または担体と一緒に含む医薬組成物。 21.再狭窄を治療する方法であって、それに罹患している哺乳動物に治療的 有効量の請求項1に記載の化合物を単位剤形で投与することを含む方法。 22.治療的有効量の請求項10に記載の化合物を、薬学的に許容しうる賦形 剤、希釈剤、または担体と一緒に含む医薬組成物。 23.請求項1に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩の製造 方法であって、固相支持体技術を用い、そして固相ペプチドシンセサイザーを用 いることによってペプチド構成単位を逐次的にカップリングさせ、カップリング した構成単位を該固相支持体から切り離し、そして、場合により、カップリング した構成単位のC末端を溶液相で修飾して、式Iの化合物またはその薬学的に許 容しうる塩を得る工程を含む方法。 24.請求項1に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩の製造 方法であって、溶液相技術を用い、そしてペプチド構成単位を逐次的にカップリ ングさせて、式Iの化合物またはその薬学的に許容しうる塩を得る工程を含む方 法。
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