JPH10510256A - 親水性高分子の可溶化促進剤 - Google Patents

親水性高分子の可溶化促進剤

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JPH10510256A
JPH10510256A JP8517436A JP51743696A JPH10510256A JP H10510256 A JPH10510256 A JP H10510256A JP 8517436 A JP8517436 A JP 8517436A JP 51743696 A JP51743696 A JP 51743696A JP H10510256 A JPH10510256 A JP H10510256A
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ニュー,ロジャー,ランダル,チャールズ
カービー,クリストファー,ジョン
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コーテックス リミテッド
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、(a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または(b)脂溶性有機酸;および/または(c)両親媒性物質;および(d)グリセロールまたは他の多価アルコールである化合物を可溶化を促進するために添加する、疎水性溶剤における親水性物質からなる単相疎水性調製物の調製方法を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】 親水性高分子の可溶化促進剤 本発明は、一般的には溶解しない疎水性相中に親水性分子を可溶化させるため の可溶化酸としての特定の化合物の使用に関するものである。特に、本発明は、 一般的には溶解しない疎水性相中に親水性高分子を可溶化させるための上記可溶 化酸の使用に関するものである。 製薬科学において、食品技術または化粧品工業において等、数多く用途につい て、タンパク質及び同様の高分子を用いた研究は、それらの親水性及び高い極性 により脂質相と相互作用するまたは脂質相中に取り込まれることができる範囲が 制限されるため、問題を有する。多くの自然界の機構は、脂質のバリアー(例え ば、皮膚、細胞膜)を利用しており、内部のコンパートメントへの親水性分子の 接近を阻害している;脂質媒介物中にタンパク質を分散することが可能になるこ とによって、生物学的システムにこのような高分子を取り込むための新規なルー トを開発でき、これにより、タンパク質を含む脂質媒質が、バリアーの疎水性成 分を排除せずに、これらの成分を組み込むことができる。 水性の媒質ではなく油相における親水性物質の分散液は、温度が介在する変性 、加水分解、光感受性等に関する安定性を増すという点でさらに長所を有する。 水溶液より広範な温度範囲にわたって流動性を維持し、またはより高い粘性を有 するため物理的なダメージに対してより大きな保護が得られる油が選ばれる。混 合相のシステムにおいては、油中でタンパク質が分離することによって、水可溶 性化合物との相互に有害な相互作用−例えば、酸化−が制限できる。 高分子及び油双方を含む配合物の例はあり、その一例がEP−A−0 366277号に開示されている。上記公報に開示されている配合物は、疎水性 相がカイロミクロンまたはカイロミクロン形成脂質を含む、疎水性及び親水性相 を有する乳濁液である。しかしながら、高分子は疎水性相ではなく親水性相に溶 解している。 EP−A−0521994号は、レシチンと会合する生物学的に活性のある材 料またはインビボにおいてレシチンの前駆体として作用することができる化合物 からなる高分子の経口投与に適した組成物に関するものである。例示されたすべ ての組成物は親水性及び親油性相からなる配合物である。再度繰り返すが、上記 従来の文献では、高分子は親油性相ではなく親水性相に溶解している。 上述した配合物は確かに高分子及び油を含んではいるが、すべての場合におい て、高分子は親油性相ではなく親水性相に溶解していることは重要である。真に 油中に高分子を溶解した溶液を形成する試みは限られた範囲でしか成功していな い。 オカハタ(Okahata)ら(ジェー ケム ソク ケム コミュン(J.Chem.Soc .Chem.Commun.)、1988、1392〜1394)には、疎水性溶剤中にタン パク質を可溶化させる方法が開示される。しかしながら、上記方法によって製造 される両親媒性分子によって囲まれるタンパク質のアレイにおいて、著者らは、 両親媒性分子は水素結合によってまたは静電的相互作用を介して液状媒質中でタ ンパク質と反応して固体の沈殿物を形成すると記載している。 UK特許出願番号9323588.5号には、親水性物質を一般的に溶解しな い疎水性溶剤中に可溶化できる方法が開示されている。上記方法は、親水性物質 をある条件下で両親媒性物質(amphiphile)と混合すると、得られる組成物は油等 の親油性溶剤中に容易に溶解するという驚くべき発見によるものである。 しかしながら、例えば、より長鎖のトリグリセリド等の、疎水性溶剤によって は、可溶化が依然として困難であるため、可溶化効率を上げる方法に対する必要 性は存在している。 驚くべきことに、化合物によっては親水性物質の可溶化を促進できる、すなわ ち、単相の疎水性調製物の形成を容易にできることを発見した。このことは、疎 水性溶剤が中鎖またはより長鎖のトリグリセリドを含む際に特に有用である。 したがって、第一の概念によると、本発明は、以下よりなり: (i)液状媒質中で両親媒性物質と親水性物質との間で化学的な相互作用が生 じないように液状媒質中で親水性物質と両親媒性物質とを会合する(associate) ; (ii)液状媒質を除去し、親水性のヘッドグループ(head group)が親水性物 質の方に向いた両親媒性分子のアレイ(array)を残す;および (iii)親水性物質/両親媒性物質のアレイの周りに疎水性溶剤を供給する さらに、 (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)両親媒性物質(amphiphile);および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物を一以上の上記段階(i)−(iii)で添加する、疎水性溶剤に おける、親水性物質からなる単相の疎水性調製物の調製方法を提供するものであ る。 他の概念によると、本発明は、以下よりなり: (i)液状媒質中で両親媒性物質と親水性物質との間で化学的な相互 作用が生じないように液状媒質中で親水性物質と両親媒性物質を含むホスホリル コリンとを会合する(associate); (ii)液状媒質を除去し、親水性のヘッドグループ(head group)が親水性物 質の方に向いた両親媒性分子のアレイ(array)を残す;および (iii)親水性物質/両親媒性物質のアレイの周りに疎水性溶剤を供給する さらに、 (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)上記で使用したのとは異なる両親媒性物質(amphiphile);および/また は (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物を一以上の上記段階(i)−(iii)で添加する、疎水性溶剤に おける、親水性物質からなる単相の疎水性調製物の調製方法を提供するものであ る。 好ましくは、両概念における上記(a)は、少なくともある程度の極性を有す る中性脂肪に可溶性な低分子量化合物である。 上記したような化合物を使用することによって、親水性物質を一般的には溶解 しない疎水性溶剤中に可溶化する単相物質の形成がより容易になる。これは、疎 水性溶剤が一以上のより長鎖のトリグリセリドである際に特に好ましい。しかし ながら、疎水性溶剤がより長鎖のトリグリセリドではない場合であっても、上記 化合物の使用により単相調製物の形成は容易になり、例えば、このような単相調 製物を製造するのに必要な時間が減少できる。 好ましくは、上記化合物は、 (a)カルボン酸、アミノ酸、ベンジルアルコール、エタノール、t−ブタノ ール、i−プロパノール、またはグリセロールモノオレエート等の低分子量化合 物であってもよい; (b)カルボン酸、フェノール、p−クレゾール、フェニル−ホウ酸、ベンジ ル−ホウ酸、フェニル−スルホン酸、フェニル−ヒ酸、安息香酸、サリチル酸、 酢酸、ソルビン酸、吉草酸、オレイン酸及びカプロン酸であってもよい;および (c)コレステロールヘミスクシネート(cholesterol hemisuccinate)(Ch ems)、α−トコフェロール、α−トコフェロールスクシネート(α-tocophe rol succinate)(αTS)、ホスファチジン酸(PA)、ホスファチジル−グリ セロール(phosphatidyl-glycerol)、ホスファチジル−イノシトール(phosphatid yl-inositol)及び上記ホスファチドのリゾ誘導体(lyso derivative)であっても よい。 本発明において、「親水性物質(hydrophilic species)」ということばは、通 常、水性溶剤には可溶性であるが疎水性溶剤には不溶性である物質を意味するも のである。 好ましい実施態様によると、可溶化酸を段階(i)で添加するおよび/または 段階(iii)で疎水性溶剤と共に供給する。 上記化合物は、調製物の全重量の0.1〜75%の範囲の、好ましくは0.5 〜10%の範囲の、最も好ましくは1〜5%の範囲の濃度で使用される。 本発明の明細書において、「化学的な相互作用」という言葉は、共有結合また はイオン結合または水素結合等の相互作用に関するものであり、ファンデルワー ルスカまたはこのようなオーダーの大きさの他の相互作用を含むことを意図する ものではない。 化合物は、段階(i)で添加される際には、両親媒性物質または多価 アルコールからなる群より選ばれることが好ましい。 広範な様々な高分子が本発明にしたがって好ましく可溶化できる。油溶液中に 疎水性高分子を可溶化させることは一般的にほとんど難しくないので、通常、高 分子化合物は親水性であるまたは少なくとも親水性領域を有するものである。適 当な高分子の例としては、タンパク質及び糖タンパク質、DNAやRNA等の、 オリゴ−及びポリ核酸(oligo- or polynucleic acid)、多糖及び場合によっては 、全細胞または細胞小器官またはウィルス(全部または一部)を含むこれらのい ずれかの超分子集合体(supermolecular assembly)が挙げられる。高分子、特に シクロデキストリン等の多糖、と共にビタミン等の小分子を一緒に可溶化(co-so lubilise)することも簡便である。ビタミンB12等の小分子もまた、高分子と化 学的に共役するため、本組成物中に含まれてもよい。 本発明の方法によって好ましく可溶化されるタンパク質の例としては、インス リン、カルシトニン、ヘモグロビン、シトクロムC、西洋ワサビのペルオキシダ ーゼ、アプロチニン、マッシュルームのチロシナーゼ、エリトロポエチン、ソマ トトロピン、成長ホルモン、成長ホルモン放出因子、ガラニン(galanin)、ウロ キナーゼ、因子IX、組織プラスミノーゲン活性化因子、スーパーオキシドジス ムターゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、フェリチン、インターフェロン、因 子VIII、メラニン及びこれらの断片(上記タンパク質はすべて適当な源由来 である)が挙げられる。他の使用できる高分子としては、FITC−標識デキス トラン(FITC-labelled dextran)及びトルラ属の酵母(Torulla yeast)からのRN A抽出物がある。 高分子に加えて、本発明の方法はより小さい有機分子を可溶化するのにも使用 できる。小さな有機分子の例としては、グルコース、アスコルビン酸、カルボキ シフルオレシン(carboxyfluorescin)及び抗癌剤等の 数多くの薬剤が挙げられるが、本方法は他の小さな有機分子、例えば、他のビタ ミン類または製薬上若しくは生物学的に活性を有する物質、にも同様にして使用 できることはいうまでもない。さらに、塩化カルシウムやリン酸ナトリウム等の 分子もまた本発明の方法を用いて可溶化できる。本発明は、非水溶液の使用によ って分子が体内に入り変化する、例えば、生物学的利用能を向上するようなルー トが可能になるので、製薬上及び生物学的に活性を有する物質に対して特に好ま しい。 本発明の疎水性組成物に含まれる他の型の物質は、小さな無機分子等の無機材 料またはコロイド金属等のコロイド物質である。本発明の方法は、コロイド金、 パラジウム、白金若しくはロジウム等のコロイド金属の性質を、粒子が一般的な 環境下では凝集してしまう疎水性溶剤中でさえ保持することが可能である。この ことは有機溶剤中で行われる反応の触媒として特に有用である。 本発明において使用される両親媒性物質は数多く存在し、リン脂質等の双性イ オンの両親媒性物質は特に好ましいことが知られているものに含まれる。ホスフ ァチジルコリンのヘッドグループを有するリン脂質は特に好ましく用いられ、こ のようなリン脂質の例としては、ホスファチジルコリン(PC)それ自身、リゾ −ホスファチジルコリン(lyso−PC)、スフィンゴミエリン、ヘキサデシ ルホスホコリン等のこれらの誘導体またはホスホリルコリンを含む両親媒性ポリ マー及びフッ素化(fluoronated)リン脂質等のハロゲン化両親媒性物質が挙げら れる。本願において、「ホスファチジルコリン(PC)」及び「レシチン」とい う言葉は交互に使用される。適当な天然のレシチンは、例えば、卵、及び特に大 豆等の簡便な源由来であってもよい。ほとんどの場合、使用する疎水性溶剤と化 学的に類似の両親媒性物質を選ぶことが好ましく、この件に関しては以下により 詳細に説明する。 本発明者らがリン脂質等の双性イオンの両親媒性物質が本方法において特に好 ましく使用されることを発見したという事実は、本発明とオカハタ(Okahata)ら の方法の有意な差をさらに示すものである。さらに、従来の文献の著者等は、陰 イオンの及び双性イオンの脂質は著者等の方法に使用するには全く適当でないと 結論付けており、これらの脂質を用いると複合体の収率はゼロであったと述べて いた。 使用される疎水性溶剤は、組成物が使用される目的、可溶化される物質の型及 び両親媒性物質によって異なる。適当な溶剤としては、鉱油、スクアラン及びス クアレン等の非極性油、長鎖の脂肪酸(オレイン酸やリノレン酸等の不飽和脂肪 酸が好ましい)、アルコール類、特にオクタノール等の中鎖のアルコール類やフ ィトール等の枝分れ長鎖アルコール類、ネロールやゲラニオール等のイソプレノ イド類、テルピネオール、グリセロールモノオレエート(GMO)等のモノグリ セリド、酢酸エチル、酢酸アミルや酢酸ボルニル等の他のエステル類、ジグリセ リド及びトリグリセリド、特に中鎖のトリグリセリド及びこれらの混合物、長鎖 フルオロカーボン等のハロゲン化油またはリピディオール(lipidiol)等のヨウ素 化トリグリセリドなどの上記いずれかのハロゲン化類似体が挙げられる。 最適な結果は、通常、疎水性溶剤及び両親媒性物質を適当に使用する際に得ら れる。例えば、オレイン酸等の溶剤には、lyso−PCがPCよりも好ましく 選ばれた両親媒性物質であり、疎水性溶剤がトリグリセリドである際には逆が好 ましい。 さらに、場合によっては、親水性物質/両親媒性物質のアレイと接触させる前 に大量の両親媒性物質を疎水性溶剤に添加することが好ましいことが分かった。 このことは、疎水性溶剤に対する両親媒性物質の高い親和性により、両親媒性分 子が親水性物質周辺の位置から除かれないこ とを示すものである。 本発明の調製物は、肉眼では透明で、さらに、可視波長での濁度を測定するこ とにより、及び場合によってはある一定の期間沈降を調べることにより検出でき ることが非常に好ましい。 両親媒性物質の親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向いている親水性 物質/両親媒性物質のアレイは以前にも製造されていたが、このようなタイプの 組成物が親油性溶剤に可溶であることは全く示唆されていなかった。 カービー(Kirby)らは、バイオ/テクノロジー(Bio/Technology)、1984年 11月、頁979〜984において及びリポソーム テクノロジー(Liposome Te chnology)、I巻、頁19〜27、グレゴリアディス著、シーアールシー プレ ス,インコーポレイテッド、ボカ レイトン、フロリダ、ユーエスエー(Gregori adis,Ed.,CRC Press,Inc.,Boca Raton,Florida,USA)において、リン脂質 を蒸留水に懸濁して小さい単ラメラ小胞または多重ラメラ小胞を形成し、包埋す る材料と混合し凍結乾燥するリポソームの調製方法を記載している。さらに、こ の混合物を再含水させてリポソームを得る。 上記文献が公表された時期には、リポソームの調製には世界中でかなりの興味 があったものの、高分子の単相の疎水性調製物を製造する考えは全く考えられて いなかったかまたは不可能である若しくはほとんど価値がないと考えられていた 。確かに、中間アレイをリポソームの調製以外に使用するという示唆は従来技術 のどこにもない。たとえ単相の疎水性調製物が望ましい目的であったとしても、 親水性ではなく疎水性溶剤を加えるという考えは、親水性分子の疎水性調製物に 対して当該分野において強い偏見があったため、重要とは考えられていなかった 。 親水性のヘッドグループが親水性物質部分に面するアレイ中への両親 媒性分子の向きは多様に得られ、特に適当な方法の例は以下により詳細に記載す る。 上記、カービー(Kirby)らによって記載された方法と同様の出発点を有する、 第一の方法では、親水性物質を親水性溶剤における両親媒性物質の分散液と混合 することにより、両親媒性分子は親水性のヘッドグループが親水性物質を含む親 水性相に向かって外側に面する集合体を形成する。次に、親水性溶剤を除去して 、両親媒性分子の親水性のヘッドグループが親水性物質に向かう乾燥組成物を残 す。 オカハタ(Okahata)らによる方法においても、タンパク質溶液は水における両 親媒性物質の分散液と混合した。しかしながら、上記文献の著者等は、さらに疎 水性溶剤に可溶性となる沈殿物を得ることが必要であると信じていた。本発明の 多くの好ましい両親媒性物質はこのような沈殿物を形成しないので、オカハタ(O kahata)らはこれらは使用できないと結論付けた。本発明の方法によると、沈殿 物は必要とせず、むしろ、目的とする生成物の収率が減少するので沈殿物を形成 させることは望ましくないと一般的に考えられている。 第一の方法によると、他の極性溶剤を使用してもよいが、親水性溶剤は水であ ることが好ましい。 両親媒性物質の集合体によって取られる形態は、ミセル、単ラメラ小胞、好ま しくは約25nmの直径を有すると通常考えられる小さい単ラメラ小胞、多重ラ メラ小胞または管状構造物、例えば渦巻形のシリンダー、六角形相(hexagonal p hase)、立方形相(cubic phase)またはミエリン型構造物(myelin type structure )がある。使用される形態は使用する両親媒性物質によって異なり、例えば、ホ スファチジルコリン(PC)等の両親媒性物質は小さい単ラメラ小胞を形成する 傾向にあるが、リゾ−ホスファチジルコリンはミセルを形成する。しかしながら 、これ らのすべての構造物において、両親媒性分子の疎水性のテールは構造物の中心に 向かって内側に面しているが、親水性のヘッドグループは親水性物質が分散する 溶剤に向かって外側に面している。 両親媒性物質:親水性物質の重量比は、通常、1:1〜100:1、好ましく は2:1〜20:1の範囲内であり、最も好ましくは、PCで約8:1であり、 lyso−PCでは4:1である。 これらの割合は好ましい割合であるのみであり、特に、上限は最小限の可能な 量の両親媒性物質を用いることが好ましいという経済的な考慮によって設定され ていることを指摘するべきである。より低い限度はより臨界的であり、2:1ま たはそれより低い割合のみが親水性物質がかなり疎水性部分を有するまたは非常 に大きい場合に用いられると考えられる。 溶剤を速やかに除去すると良好に実施でき、溶剤の簡便な除去方法は凍結乾燥 法でありが、他の方法を用いてもよい。 場合によっては、特に、親水性物質が大きなタンパク質等の高分子化合物であ る際には、親水性溶液中に塩を含ませることが有用である。しかしながら、大量 の無機塩の存在によって結晶が形成したり、曇った溶液になりやすくなるため、 塩化ナトリウム等の無機塩ではなく有機塩が使用されるのが好ましい。酢酸アン モニウムが、凍結乾燥によって容易に除去できるというさらなる長所があるため 、このように目的には特に好ましい。 ヘッドグループが親水性物質部分方向に向いている両親媒性物質のアレイを含 む組成物の第二の調製方法は、共有の溶剤に親水性物質及び両親媒性物質を一緒 に可溶化し(co-solubilise)た後溶剤を除去することである。 本発明の方法の生成物は、疎水性溶剤中では一般的には溶解しない親 水性物質からなる単相の疎水性調製物の製造が可能になるので、新規である。し たがって、本発明のさらなる概念によると、本発明の方法によって得られる疎水 性溶剤における親水性物質からなる単相の疎水性調製物を提供するものである。 親水性物質に加えて単相の疎水性調製物中に他の成分を含ませることも望まし い。このことは、親水性物質が高分子である際に、しばしば特に好ましく、この 場合には、調製物は、例えば、胆汁酸塩、ビタミン類または高分子に結合する若 しくは高分子と会合する他の小分子を含んでいてもよい。 高分子/両親媒性物質のアレイによっては上記したカービー(Kirby)らによっ て開示されているが、開示されているアレイはすべてリポソームの形成における 中間体であり、上述したように、このような型のものからなる非リポソームのま たは疎水性の組成物には従来は何等興味がなかった。したがって、両親媒性物質 が小さい単ラメラ小胞を形成しないためリポソームを形成するとは考えられない ものである本発明のアレイは新規である。 本発明の調製物の一つの長所としては、本質的に無水であるため加水分解に対 して安定であることが挙げられる。本調製物はまた、タンパク質が開いて(unfol d)変性するには水が存在していなければならないと考えられるため、凍結融解に 安定であり、高温でより大きな安定性を有する。このことは、親水性物質の水性 の調製物に比べると非常により長い寿命を有すると考えられることを意味する。 本発明の溶液は非常に多能であり多くの用途がある。これらはまた、単独で使 用してもまたは水相と組み合わせて使用して乳濁液または同様の2相組成物を形 成してもよく、このことは本発明のさらなる概念を形成するものである。 本発明の上記概念によると、親水性相および疎水性相からなる2相組成物であ って、該疎水性相が上記方法によって得られる親油性溶剤における親水性物質の 調製物からなるものである2相組成物を提供するものである。 一般的には、このようなタイプの組成物では、疎水性相は親水性相中に分散し ている。 2相組成物は、必要とされる目的によっては、一時的であるまたは安定である 乳濁液である。 乳濁液粒子の平均的な大きさは疎水性相および水相両方の性質によって異なる 。しかしながら、2μm程度の範囲内である。 水相における疎水性調製物の分散液は、混合によって、例えば、約10〜60 秒、一般的には約15秒間等の短期間激しくボルテックスする(vortexing)、ま たは例えばオービタルシェーカー(orbital shaker)を用いて数時間緩やかに混合 することによって、得られる。 本発明の疎水性調製物を含む乳濁液はマイクロカプセルの調製にも使用できる 。乳濁液をゼラチンを含む水相から形成すると、ゼラチンは既知の方法によるコ アセルベート化(coacervation)によって溶液から沈殿でき、親水性物質含有疎水 性相の液滴の周辺に膜を形成する。親水性相を除くと、マイクロカプセルが残る 。この技術は公知であるが、本発明の調製物と組み合わせると特に有用であるこ とが分かった。 他の概念によると、本発明は以下を提供するものである: (i)親水性物質が一般的には溶解しない疎水性溶剤における親水性物質の可 溶化を容易にする (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)両親媒性物質;および/または (c)グリセロールまたは他の多価アルコール の使用; (ii)一般的には溶解しない疎水性溶剤中に親水性分子を可溶化させるのに 使用される (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)両親媒性物質;および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物;および (iii)親水性物質が一般的には溶解しない疎水性溶剤における親水性物質 の可溶化を容易にする物質の調製における (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)両親媒性物質;および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物の使用。 本発明の組成物を使用する一方法としては、通常の環境下では親油性の溶剤に 溶解しない物質の、ヒトを含む、哺乳動物への経口投与を目的とするものがある 。これは、ビタミン等の食事の補助剤の投与用にまたは生物学的な活性物質、特 にインスリンや成長ホルモン等のタンパク質及び糖タンパク質の投与用に使用さ れる。 さらなる用途としては、ヒトの食事の補助剤としてのみでなく農業や水産養殖 において、使用できるビタミン等の栄養物を、例えば上記した方法によって、カ プセルに入れるまたはマイクロカプセルに入れること も可能である。後者の一例としてえびの幼虫の培養用の飼料の製造が挙げられる 。 さらに、本組成物は、非経口投与用の薬剤または他の配合物の調製に使用され 、さらには局所的な若しくは眼の用途に使用されてもよい。このような用途に関 しては、上記したような油溶液及び水相の乳濁液を使用することが好ましいこと が多い。 多くの治療及び予防用の処置は、一定の若しくは遅延した放出を目的としてな される、または例えば、即座に放出することを目的とした成分を遅延した若しく は一定の放出を目的とした成分と共に含む等、2成分システムを伴うものである 。本発明の調製物は、その高い安定性によって、一定のまたは遅延した放出を目 的とした高分子の配合に特に有用である。 本発明の組成物のより長い寿命が製薬領域では特に好ましい。 油中親水性物質形の調製物は、フレーバーのマスキング(flavor masking)を目 的とした製薬または同様の工業において適用できる。このようなことは、多くの 薬剤は不快なフレーバーを有しており、患者、特に小児に不人気であるため、製 薬工業において特に問題となっている。 化粧品工業でもさらに使用することができ、この際、再度繰り返すが、親水性 化合物の疎水性調製物を化粧品配合物中に非常に容易に加えることができる。こ のようにして使用される高分子の例としては、ある種の抗酸化、湿分を与えるま たは酵素による作用を有するものが挙げられる。本発明はまた、皮膚科用のクリ ームやローション中にコラーゲン等のタンパク質を取り込むためにも使用できる 。 最後に、本発明は、例えば、非水の酵素による合成等、化学的なおよび生物学 的な合成分野において数多くの利用可能性を有するものである。 本発明を以下の実施例を参照しながらさらに説明する。下記実施例は 以下の図面を参照する: 図1は、ミグリオール818(Miglyol 818)におけるアプロチニンの可溶化を 容易にするt−ブタノールの効果を示すものである; 図2は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化を容易にするt−ブタノー ルの効果を示すものである; 図3は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関するGMO、OAまた は酢酸の効果を示すものである; 図4は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関する酢酸、ソルビン酸 及びOAの効果を示すものである; 図5は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関するフェノール、安息 香酸、カプロン酸、吉草酸、酢酸及びソルビン酸の効果を示すものである; 図6は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関する吉草酸及びトリエ チルアミンを、単独でまたは組み合わせ使用した際の効果を示すものである; 図7は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関するベンジル−ホウ酸 、安息香酸及びサリチル酸の効果を示すものである; 図8は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関する安息香酸、サリチ ル酸、p−クレゾール、ベンジルアルコール(benzoyl alcohol)、ニトロベンゼ ン及び酢酸の効果を示すものである; 図9は、ホホバ油におけるアプロチニンの可溶化に関するサリチル酸の効果を 示すものである; 図10は、スクアランにおけるアプロチニンの可溶化に関するカプロン酸、フ ェノール、安息香酸及びエタノールの効果を示すものである; 図11は、フィトールまたはオクタノールにおけるアプロチニンの可溶化に関 するサリチル酸の効果を示すものである; 図12は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関する様々な濃度のソ ルビン酸の効果を示すものである; 図13は、ミグリオール818(Miglyol 818)におけるアプロチニンの可溶化 に関するホスファチジン酸の効果を示すものである; 図14は、オレイン酸におけるアプロチニンの可溶化に関するホスファチジン 酸の効果を示すものである; 図15は、タラ肝油におけるアプロチニンの可溶化に関するホスファチジン酸 の効果を示すものである; 図16は、スクアランにおけるアプロチニンの可溶化に関するホスフアチジン 酸またはコレステロールヘミスクシネート(cholesterol hemisuccinate)の効果 を示すものである; 図17は、ヒマワリ油におけるアプロチニンの可溶化に関するホスファチジン 酸またはコレステロールヘミスクシネート(cholesterol hemisuccinate)の効果 を示すものである; 図18は、ホホバ油におけるアプロチニンの可溶化に関するホスファチジン酸 の効果を示すものである;および 図19は、ミグリオール818(Miglyol 818)におけるアプロチニンの可溶化 に関するα−トコフェロールの効果を示すものである。 図20は、ミグリオール818(Miglyol 818)におけるアプロチニンの可溶化 に関する、油の前または後に添加される、サリチル酸の効果を示すものである。 図21は、ミグリオールM840(Miglyol M840)中へのオボアルブミンの導入 中の水相へのアミノ酸の添加の効果を示すものである。 実施例1 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、各ウェルに50μ l入れて、マイクロプレートのウェル中で分散させた。さらに、 すべてのウェルに、冷却しながら10分間プローブソニケーション(probe sonic ation)によって蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリン(濃度:1 00mg/ml)を、4列の各列のウェルにそれぞれ100、125、150及 び200μl入れた。ウェルの内容物を緩やかに振盪することにより混合した後 、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、様々な油を各列のウェルに添加した。 プレートを数時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリーダーで一定間隔で 光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルであることを示し、 油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするミグリオール818(Miglyol 818)ま たはヒマワリ油への第3級アルコールの添加効果を示す。結果を、(一定のタン パク質濃度での)凍結乾燥による第3級アルコールの除去後のホスファチジルコ リン濃度の機能(function)として光学濃度で表したが、表1に記載し、図1及び 2に示す。 まず、100μlの純水、または200μlの50:50(容積比)の油及び t−ブタノールの混合液を加えることによって、分散を行った。光学濃度を測定 後、サンプルを凍結した後、t−ブタノールを凍結乾燥によって除去した。得ら れた油のODを再度測定した。実験により、凍結乾燥後のトリグリセリドに残存 したt−ブタノールは7重量%以下であることが示された。 実施例2 アプロチニンを10mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、各ウェルに100 μl入れて、マイクロプレートのウェル中で分散させた。さらに、すべてのウェ ルに、冷却しながら10分間プローブソニケーション(probe sonication)によっ て蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリン(濃度:100mg/m l)を、8列の各列のウェルにそれぞれ125μl入れた。ウェルの内容物を緩 やかに振盪することにより混合した後、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾 燥した。 翌日、様々な割合の添加剤を含んだ、ヒマワリ油を各列のウェルに添加した。 プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリーダーで光学濃度 を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルであることを示し、油におけ るタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするヒマワリ油へのグリセロールモノオレ エート、オレイン酸及び酢酸の添加効果を示す。結果を、(一定のタンパク質及 びホスファチジルコリン濃度での)添加剤濃度の機能として光学濃度で表したが 、表及び図3に記載する。 実施例3 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、5列の各列のウェ ルに12.5μl入れて、マイクロプレートのウェル中で分散させた。さらに、 冷却しながら10分間プローブソニケーションによって蒸留水中に分散させた、 大豆のホスファチジルコリンを、100mg/mlの濃度で、各列のウェルにそ れぞれ0、25、50、75及び100μl添加した。ウェルの内容物を緩やか に振盪することにより混合した後、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥し た。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのヒマワリ油を各列のウェ ルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリー ダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルで あることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするヒマワリ油への酢酸、ソルビン酸及び オレイン酸(1%(w/v)の濃度)の添加効果を示す。結果を、(一定のタン パク質濃度での)ホスファチジルコリン濃度の機能として光学濃度で表したが、 表及び図4に記載する。 実施例4 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、5列の各列のウェ ルに0、12.5、16.6、25及び50μl入れて、マイクロプレートのウ ェル中で分散させた。さらに、冷却しながら10分間プローブソニケーションに よって蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリンを、100mg/m lの濃度で、各列のウェルに100μl添加した。ウェルの内容物を緩やかに振 盪することにより混合した後、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのヒマワリ油を各列のウェ ルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリー ダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルで あることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするヒマワリ油へのフェノール、安息香酸 、カプロン酸、吉草酸、酢酸及びソルビン酸(1%(w/v)の濃度)の添加効 果を示す。結果を、(一定のホスファチジルコリン濃度での)タンパク質濃度の 機能として光学濃度で表したが、表及び図5に記載する。 実施例5 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、6列の各列にウェ ルに0、12.5、16.6、25、33及び50μl入れて、マイクロプレー トのウェル中で分散させた。さらに、冷却しながら10分間プローブソニケーシ ョンによって蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリンを、100m g/mlの濃度で、各列のウェルに100μl添加した。ウェルの内容物を緩や かに振盪することにより混合した後、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥 した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのヒマワリ油を各列のウェ ルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリー ダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルで あることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするヒマワリ油への吉草酸及びトリエチル アミン(1%(w/v)の濃度)の添加効果を示す。結果を、(一定のホスファ チジルコリン濃度での)タンパク質濃度の機 能として光学濃度で表したが、表及び図6に記載する。 実施例6 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、6列の各列のウェ ルに0、12.5、16.6、25、33及び50μl入れて、マイクロプレー トのウェル中で分散させた。さらに、冷却しながら10分間プローブソニケーシ ョンによって蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリンを、100m g/mlの濃度で、各列のウェルに100μl添加した。ウェルの内容物を緩や かに振盪することにより混合した後、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥 した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのヒマワリ油を各列のウェ ルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリー ダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルで あることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするヒマワリ油へのベンジル−ホウ酸、安 息香酸及びサリチル酸(1%(w/v)の濃度)の添加効果を示す。結果を、( 一定のホスファチジルコリン濃度での)タンパク質濃度の機能として光学濃度で 表したが、表及び図7に記載する。 実施例7 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、5列の各列のウェ ルに0、12.5、25、37.5及び50μl入れて、マイクロプレートのウ ェル中で分散させた。さらに、冷却しながら10分間プローブソニケーションに よって蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリンを、100mg/m lの濃度で、各列のウェルに100μl添加した。ウェルの内容物を緩やかに振 盪することにより混合した後、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのヒマワリ油を各列のウェ ルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリー ダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルで あることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするヒマワリ油への安息香酸、サリチル酸 、p−クレゾール、ベンジルアルコール、ニトロベンゼン及び酢酸(1%(w/ v)の濃度)の添加効果を示す。結果を、(一定のホスファチジルコリン濃度で の)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表したが、表及び図8に記載する。 実施例8 マイクロプレートのウェルを、実施例7に記載されるのと同様にしてアプロチ ニン及び大豆のホスファチジルコリンで満たし、一晩凍結乾燥した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのホホバ油を各列のウェル に添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリーダ ーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルであ ることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするホホバ油へのサリチル酸(1%(w/ v)の濃度)の添加効果を示す。結果を、(一定のホスファチジルコリン濃度で の)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表したが、表及び図9に記載する。 実施例9 マイクロプレートのウェルを、実施例7に記載されるのと同様にしてアプロチ ニン及び大豆のホスファチジルコリンで満たし、一晩凍結乾燥した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのスクアランを各列のウェ ルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリー ダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルで あることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にするスクアランへのカプロン酸、安息香酸 及びフェノール(1%(w/v)の濃度)の添加効果を示す。結果を、(一定の ホスファチジルコリン濃度での)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表した が、表及び図10に記載する。 実施例10 マイクロプレートのウェルを、実施例7に記載されるのと同様にしてアプロチ ニン及びリゾ−ホスファチジルコリン(lyso-phosphatidyl choline)で満たし、 一晩凍結乾燥した。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのフィトールまたはオクタ ノールを各列のウェルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550 nmでプレートリーダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の 散乱が低いレベルであることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相 当する。 上記した方法を使用して、両親媒性物質としてリゾ−ホスファチジルコリン(l yso-phosphatidyl choline)を用いた、アプロチニンの分散を容易にするフィト ールまたはオクタノールへのサリチル酸(1%(w/v)の濃度)の添加効果を 示す。結果を、(一定のリゾ−ホスファチジルコリン濃度での)タンパク質濃度 の機能として光学濃度で表したが、表及び図11に記載する。 実施例11 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、6列の各列のウェ ルに0、12.5、16.6、26、33及び50μl入れて、マイクロプレー トのウェル中で分散させた。冷却しながら10分間プローブソニケーションによ って蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリン、およびソルビン酸を 、水相で1、0.5、0.25、0. 125及び0.0625%の濃度となるように、1mlの上記分散リン脂質のア リコートと固体ソルビン酸を混合することよって導入した。各リン脂質懸濁液1 00μlをそれぞれ6ウェルの新たな1列に添加した。ウェルの内容物を緩やか に振盪することにより混合した後、−20℃で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥し た。 翌日、添加剤を含んだ或いは含まない、100μlのヒマワリ油を各列のウェ ルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリー ダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルで あることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、ヒマワリ油におけるアプロチニンの分散を容易にす るホスファチジルコリンへの様々な濃度のソルビン酸の添加の効果を示す。結果 を、(一定のホスファチジルコリン濃度での)タンパク質及びソルビン酸濃度の 機能として光学濃度で表したが、表及び図12に記載する。 実施例12 1mlの蒸留水当たり100mgの大豆のホスファチジルコリン、または1m lの蒸留水当たり90mgのホスファチジルコリン及び10mgのホスファチジ ン酸を含むリン脂質分散液を、実施例7に記載されたのと同様にして調製した。 マイクロプレートのウェルを、実施例7に記 載されるのと同様にしてアプロチニン及び上記リン脂質分散液の一方または他方 で満たし、一晩凍結乾燥した。 翌日、100μlのミグリオール818(Miglyol 818)またはオレイン酸を各 列のウェルに添加した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレ ートリーダーで一定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低い レベルであることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、ミグリオール818(Miglyol 818)またはオレイン 酸におけるアプロチニンの分散を容易にするリン脂質懸濁液におけるホスファチ ジン酸の包含の効果を示す。結果を、(一定のリン脂質濃度での)タンパク質濃 度の機能として光学濃度で表したが、表及び添付した図13及び14に記載する 。 実施例13 1mlの蒸留水当たり100mgの大豆のホスファチジルコリン、または1m lの蒸留水当たり90mgのホスファチジルコリン及び10mgのホスファチジ ン酸を含むリン脂質分散液を、実施例7に記載されたのと同様にして調製した。 マイクロプレートのウェルを、実施例7に記 載されるのと同様にしてアプロチニン及び上記リン脂質分散液の一方または他方 で満たし、一晩凍結乾燥した。 翌日、100μlのタラ肝油を各列のウェルに添加した。プレートを8時間緩 やかに振盪し、550nmでプレートリーダーで一定間隔で光学濃度を測定した 。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルであることを示し、油におけるタンパク 質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、タラ肝油におけるアプロチニンの分散を容易にする リン脂質懸濁液におけるホスファチジン酸の包含の効果を示す。結果を、(一定 のリン脂質濃度での)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表したが、表及び 図15に記載する。 実施例14 1mlの蒸留水当たり100mgの大豆のホスファチジルコリン、または1m lの蒸留水当たり90mgのホスファチジルコリン及び10mgのホスファチジ ン酸若しくはコレステロールヘミスクシネート(cholesterol hemisuccinate)を 含むリン脂質分散液を、実施例7に記載されたのと同様にして調製した。マイク ロプレートのウェルを、実施例7に記載されるのと同様にしてアプロチニン及び 上記リン脂質分散液の一方または他方で満たし、一晩凍結乾燥した。 翌日、100μlのスクアランまたはヒマワリ油を各列のウェルに添加した。 プレートを8時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリーダーで一定間隔で 光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低い レベルであることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、スクアランまたはヒマワリ油におけるアプロチニン の分散を容易にするリン脂質懸濁液におけるホスファチジン酸若しくはコレステ ロールヘミスクシネートの包含の効果を示す。結果を、(一定のリン脂質濃度で の)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表したが、表及び図16及び17に 記載する。 実施例15 1mlの蒸留水当たり100mgの大豆のホスファチジルコリン、または1m lの蒸留水当たり90mgのホスファチジルコリン及び10mgのホスファチジ ン酸を含むリン脂質分散液を、実施例7に記載されたのと同様にして調製した。 マイクロプレートのウェルを、実施例7に記載されるのと同様にしてアプロチニ ン及び上記リン脂質分散液の一方または他方で満たし、一晩凍結乾燥した。 翌日、100μlのホホバ油を各列のウェルに添加した。プレートを 53時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリーダーで一定間隔で光学濃度 を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルであることを示し、油におけ るタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、ホホバ油におけるアプロチニンの分散を容易にする リン脂質懸濁液におけるホスファチジン酸の包含の効果を示す。結果を、(一定 のリン脂質濃度での)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表したが、表及び 図18に記載する。 実施例16 1mlの蒸留水当たり100mgの大豆のホスファチジルコリン、または1m lの蒸留水当たり90mgのホスファチジルコリン及び10mgのα−トコフェ ロールスクシネート(α-tocopherol succinate)を含むリン脂質分散液を、実施 例7に記載されたのと同様にして調製した。マイクロプレートのウェルを、実施 例7に記載されるのと同様にして25μlのアプロチニン溶液及び上記リン脂質 分散液の一方または他方で満たし、一晩凍結乾燥した。 翌日、100μlのミグリオール818(Miglyol 818)を各列のウェルに添加 した。プレートを18時間緩やかに振盪し、550nmでプレートリーダーで一 定間隔で光学濃度を測定した。低い吸光度値は光の散乱が低いレベルであること を示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当する。 上記した方法を使用して、ミグリオール818(Miglyol 818)におけ るアプロチニンの分散を容易にするリン脂質懸濁液におけるα−トコフエロール スクシネート(α-tocopherol succinate)の包含の効果を示す。結果を、(一定 のリン脂質濃度での)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表したが、表及び 図19に記載する。 実施例17 アプロチニンを20mg/mlの濃度で蒸留水中に溶解し、それぞれ0、12 5、250、375及び500μl入れて、B2ガラスバイアル瓶5本の1セッ ト(グループI)に分散させた。さらに、冷却しながら10分間プローブソニケ ーションによって蒸留水中に分散させた、大豆のホスファチジルコリン1mlを 、100mg/mlの濃度で、各バイアル瓶に添加した。また、第二のバイアル 瓶のセット(グループII)には、上記したのと同じアプロチニン溶液0、62 .5、125、187.5及び250μlを、0.5mlの大豆リン脂質分散液 (100mg/ml)と共に加えた。バイアル瓶の内容物を緩やかに振盪するこ とにより混合した後、液体窒素内で凍結させ、さらに一晩凍結乾燥した。 翌日、1mlのミグリオール818をグループIの各バイアル瓶に添加し、1 ml当たり10mgのサリチル酸を含むミグリオール818 0.5mlをグル ープIIのすべてのバイアル瓶に添加した。すべてのバイアル瓶を窒素でフラッ シュし、密閉し、グループIIの油状分散液(ファシリテイター(facilitator) としてサリチル酸を含む)がすべて実質的に透明になるまで(3時間)ローラー ミキサーで室温で混合した。 次に、400μlのグループIの各油を、各々4mgの乾燥固体状サリチル酸を 含む新しいバイアル瓶に移し、これらのバイアル瓶を密閉し、窒素でフラッシュ し、ローラーによる混合を続けた。チューブをこのようにして5日間までインキ ュベートし、550nmでの光学濃度を一定の間隔でチューブから抜いた100 μlのサンプルをプレートリーダーに入れて測定した。低い吸光度値は光の散乱 が低いレベルであることを示し、油におけるタンパク質の有効な分散性に相当す る。 上記した方法を使用して、両親媒性物質として大豆のホスファチジルコリンを 用いた、アプロチニンの分散を容易にする油とタンパク質/脂質複合体との混合 前後のサリチル酸(1%(w/v)の濃度)の添加効果を示す。結果を、(一定 のホスファチジルコリン濃度での)タンパク質濃度の機能として光学濃度で表し たが、表及び図20に示す。 実施例18 100mg/gの懸濁液を含む、大豆のホスファチジルコリン(soy PC )の水性分散液を調製し、窒素で完全にフラッシュし、8ミクロンのピーク間の 幅で超音波処理した。各アリコートに、氷スラリー浴中で30秒間冷却すること によって30秒のパルスを挿入して、全4分間の超音波処理を施した。次に、得 られた小さい単ラメラ小胞(small u nilamellar vesicle)(SUV)の乳白色の分散液を15分間遠心してチタン粒 子を除去した。 カンジダ シリンデリカエ(Candida cylindericae)由来のリパーゼ5mgを、 10mg/gの濃度で蒸留水に溶解し、50μlのアリコート(即ち、各0.5 mgのリパーゼ)をガラス製の小試験管に添加した。各試験管に、100μlの SUV(即ち、10mgのPC)を添加し、内容物を混合し、液体窒素中でシェ ルフリーズし(shell-freeze)、一晩凍結乾燥した。665mgのリノレン酸を各 凍結乾燥物に添加し、ボルテックスすることにより混合した後、1時間放置し、 分散させた。得られた透明な懸濁液に、335mgのトリリノレイン(trilinole in)を加えた後、混合した。トリグリセリドの添加は分散液の透明性には何等悪 影響を及ぼさないが、このような凍結乾燥物へのトリリノレイン(trilinolein) の直接的な添加は通常このような分散液には行われないことに留意した。37℃ で1時間インキュベートした後でも、分散液の透明性は何等変化しなかった。し たがって、長鎖のトリグリセリドの存在下でのタンパク質の可溶化は、リノレン 酸の存在によって可能であった。 実施例19 8.9mgタンパク質/mlを含む、ムコール メーイ(Mucor mehii)由来の リパーゼ溶液をガラス製の小バイアル瓶において0.1mlのアリコート(0. 89mgタンパク質)中に分布させた。各々に、実施例1で調製された同様の1 00mg PC/gを含むSUV 200mg(即ち、20mg PC/バイア ル)を添加し、混合物を一晩凍結乾燥した。50%の凍結乾燥物を665mgの オレイン酸で分散させ、残りを同量のリノレン酸で分散させた。これらの分散液 を3時間放置し、完全に透明になった後、335mgのトリリノレインをオレイ ン酸分散液に添加し、同量のトリオレイン(triolein)をリノレン酸系の分散液に 添加した。療法とも以前として透明のままであり、37℃で2週間インキュベー ションした後も透明のままであった。 実施例20 各々1mgのアプロチニン(1%溶液の100μl由来)及び20または30 mgのsoy PC(それぞれ、200または300μlのSUV由来)を含む 、上記と同様にして調製された凍結乾燥物を、0、10、20及び30%(w/ w)オレイン酸を含むヒマワリ油で分散させた。オレイン酸を含むすべての分散 液は透明になったあるいは若干乳白色になったが、オレイン酸を含まない調製物 は依然として濁った懸濁液のままであった。同様にして、10%(w/w)オレ イン酸を含む、より飽和度の高いトウモロコシ油と混合した凍結乾燥物は若干乳 白色の分散液を形成したが、純粋なトウモロコシ油と混合したコントロールは濁 った分散液を形成した。 実施例21 小試験管4列の5カラムを用意した。第1列、第2列、第3列及び第4列の、 各列のすべての試験管すべてに、それぞれ、0.36、0.72、1.08及び 1.44mgのアプロチニンを含むアリコートを添加した(アプロチニンは10 mgタンパク質/mlを含む水溶液として添加された)。次に、各試験管に、実 施例1と同様にして調製された、100mg PC/mlを含む180μlのS UVを添加した(即ち、18mgのPCを添加した)。これらの試験管の内容物 を混合し、シェルフリーズして(shell-freeze)、一晩凍結乾燥した。さらに、各 カラム1、2、3、4及び5の試験管すべてに、それぞれ、5、3、2、1及び 0%のオレイン酸を含むヒマワリ油180mgを添加した。試験管をボルテック スする(vortexing)ことにより混合し、一晩放置して分散させた後、分散液をマ イクロタイタープレート(microtitre plate)に移し、 550nmの吸光度を読んだ。結果を表1に示す。 実施例22 小試験管2列を用意した。第1列の各々の試験管に、0.2mlの0.25% アスコルビン酸溶液(即ち、0.5mgのアスコルビン酸)を添加し、第2列で は、0.2mlの0.125%溶液(即ち、0.25mgのアスコルビン酸)を 添加した。実施例1と同様に調製したsoy PC SUV 60μlを各試験 管に添加し、内容物をシェルフリーズして(shell-freeze)、一晩凍結乾燥した。 さらに、各列の1、2、3及び4番目の試験管の凍結乾燥物に、それぞれ、1、 2、3及び4%のリノレン酸を含むヒマワリ油溶液300mgを添加した。試験 管を短時間ボルテックスした後、放置して分散させた。24時間後、分散液を肉 眼により観察し、透明度を1から10のスコアーで挙げた。10というスコアー は完全に透明であることを意味し、1は、見かけ上は、可溶化が全く起こってい ないことを意味する。結果を表2に示す。 実施例23 400mMのグリセロールのストック溶液を調製し、200、100、50及 び25mM溶液となるように、順次希釈した。6本の小試験管に、それぞれ、1 8mgアプロチニン/mlを含む溶液200μlを添加した後、左から右の列に 向かって、それぞれ、75μlの蒸留水、25、50、100及び200mMグ リセロールを添加した。さらに、各試験管に、実施例と同様にして調製されたs oy PC SUVを300μl添加し、混合物をシェルフリーズして一晩凍結 乾燥し、凍結乾燥物を300mgのミグリオール818で分散させた。ボルテッ クし一晩放置した後、分散液をマイクロタイタープレート(microtitre plate)に 移し、550nmの吸光度を読んだ。結果を表3に示す。 実施例24 i) 100mgのオボアルブミンを5mlの蒸留水に溶解した。 ii) 20mgのプロリン、セリン、グルタミン酸及びチロシンを それぞれ1mlの蒸留水に溶解した。 iii)リン脂質を前記実施例に記載された方法に従って250mg/mlの 濃度で蒸留水に分散させた。 iv) 上記段階で調製された溶液を以下のようにして2mlのガラス製バイ アル瓶に分散させた: v) すべての試験管の内容物を良く混合し、液体窒素中で凍結し、一晩凍 結乾燥した。 vi) 翌日、0.2mlのミグリオールM840(Miglyol M840)を各バイア ル瓶の内容物に添加し、室温で振盪した。 vii)翌日、50lのサンプルをマイクロタイタープレートのウェルに移し 、600nmの波長での光学濃度を測定した。 得られた測定結果を下記表に示す。 これらの結果を図21に示す。 油中にタンパク質を導入中の水相へのアミノ酸を添加することにより、最終配 合物の濁度がかなり減少することが分かり、これより、アミノ酸 による可溶化の促進が示された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,SZ,U G),AL,AM,AT,AU,BB,BG,BR,B Y,CA,CH,CN,CZ,DE,DK,EE,ES ,FI,GB,GE,HU,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,TJ,TM,TT,UA,UG,US,UZ,V N (72)発明者 カービー,クリストファー,ジョン イギリス国,バークシャイアー アールジ ー11 2ワイエル,ウァーキングハム,オ ックスフォード ロード 95

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.以下よりなり: (i)液状媒質中で両親媒性物質と親水性物質との間で化学的な相互作用が生 じないように液状媒質中で親水性物質と両親媒性物質とを会合する; (ii)液状媒質を除去し、親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向い た両親媒性分子のアレイを残す;および (iii)親水性物質/両親媒性物質のアレイの周りに疎水性溶剤を供給する さらに、 (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)酸性両親媒性物質;および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物を一以上の上記段階(i)−(iii)で添加する、疎水性溶剤に おける、親水性物質からなる単相の疎水性調製物の調製方法。 2.以下よりなり: (i)液状媒質中で両親媒性物質と親水性物質との間で化学的な相互作用が生 じないように液状媒質中で親水性物質と両親媒性物質を含むホスホリルコリンと を会合する; (ii)液状媒質を除去し、親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向い た両親媒性分子のアレイを残す;および (iii)親水性物質/両親媒性物質のアレイの周りに疎水性溶剤を供給する さらに、 (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)上記で使用したのとは異なる両親媒性物質;および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物を一以上の上記段階(i)−(iii)で添加する、疎水性溶剤に おける、親水性物質からなる単相の疎水性調製物の調製方法。 3.(a)が少なくともある程度の極性を有する中性脂肪に可溶性な低分子量化 合物である、請求の範囲第1項または第2項に記載の方法。 4.化合物が、 (a)カルボン酸、アミノ酸、ベンジルアルコール、エタノール、t−ブタノ ール、i−プロパノール及びグリセロールモノオレエートである; (b)カルボン酸、フェノール、p−クレゾール、フェニル−ホウ酸、ベンジ ル−ホウ酸、フェニル−スルホン酸、フェニル−ヒ酸、安息香酸、サリチル酸、 酢酸、ソルビン酸、吉草酸、オレイン酸及びカプロン酸であってもよい;および (c)コレステロールヘミスクシネート(Chems)、α−トコフェロール 、α−トコフェロールスクシネート(αTS)、ホスファチジン酸(PA)、ホ スファチジル−グリセロール、ホスファチジル−イノシトール及び上記いずれか のホスファチドのリゾ誘導体であってもよい、請求の範囲第1項から第3項のい ずれかに記載の方法。 5.該親水性物質が高分子、有機若しくは無機小分子またはコロイド物質である 、請求の範囲第1項から第4項のいずれかに記載の方法。 6.該高分子がタンパク質、糖タンパク質、オリゴ−若しくはポリ核酸、 多糖またはこれらの超分子集合体である、請求の範囲第5項に記載の方法。 7.該タンパク質がインスリン、カルシトニン、ヘモグロビン、シトクロムC、 西洋ワサビのペルオキシダーゼ、アプロチニン、マッシュルームのチロシナーゼ 、エリトロポエチン、ソマトトロピン、成長ホルモン、成長ホルモン放出因子、 ガラニン、ウロキナーゼ、因子IX、組織プラスミノーゲン活性化因子、スーパ ーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、ペルオキシダーゼ、フェリチン、インタ ーフェロン、因子VIIIまたはこれらの断片である、請求の範囲第6項に記載 の方法。 8.該有機若しくは無機小分子がグルコース、塩化カルシウムまたはリン酸ナト リウムである、請求の範囲第5項に記載の方法。 9.該両親媒性物質がリン脂質である、請求の範囲第1項から第8項のいずれか に記載の方法。 10.該リン脂質がホスファチジルコリンのヘッドグループを有する、請求の範 囲第9項に記載の方法。 11.該リン脂質がホスファチジルコリン(PC)、リゾ−ホスファチジルコリ ン(lyso−PC)、スフィンゴミエリン、ヘキサデシルホスホコリン等の上 記いずれかの誘導体またはホスホリルコリンを含む両親媒性ポリマーである、請 求の範囲第10項に記載の方法。 12.該疎水性溶剤が長鎖の脂肪酸、中鎖のアルコール、枝分れ長鎖アルコール 、モノグリセリド、ジグリセリド、中鎖のトリグリセリドまたは長鎖のトリグリ セリドからなる、請求の範囲第1項から第11項のいずれかに記載の方法。 13.該両親媒性物質がPCからなりかつ該疎水性溶剤がトリグリセリドである または該両親媒性物質がlyso−PCからなり該疎水性溶剤がオレイン酸であ る、請求の範囲第1項から第12項のいずれかに記載 の方法。 14.親水性物質/両親媒性物質のアレイが、高分子または化合物を親水性溶剤 における両親媒性物質の分散液と混合し、親水性溶剤を除去することによって形 成される、請求の範囲第1項から第13項のいずれかに記載の方法。 15.親水性溶剤が水である、請求の範囲第14項に記載の方法。 16.両親媒性物質の集合体がミセル、単ラメラ小胞、例えば単ラメラ小胞、多 重ラメラ小胞または渦巻形のシリンダー等の管状構造物、六角形相、立方形相ま たはミエリン型構造物からなる、請求の範囲第14項または第15項に記載の方 法。 17.該親水性溶剤は凍結乾燥によって除去される、請求の範囲第14項から第 16項のいずれかに記載の方法。 18.親水性物質/両親媒性物質のアレイが、共通の溶剤に高分子化合物及び両 親媒性物質を一緒に可溶化し、さらに該共通の溶剤を除去することによって形成 される、請求の範囲第1項から第14項のいずれかに記載の方法。 19.親水性物質/両親媒性物質のアレイが、疎水性溶剤における両親媒性物質 の溶液を親水性溶剤における親水性物質の溶液と共に乳化して乳濁液を得、さら に該疎水性溶剤を除去することによって形成される、請求の範囲第1項から第1 3項のいずれかに記載の方法。 20.親水性物質に対する両親媒性物質の重量比が約1:1〜50:1である、 請求の範囲第18項または第19項に記載の方法。 21.該乳濁液が油中水型乳濁液である、請求の範囲第20項に記載の方法。 22.該疎水性溶剤がジエチルエーテル等の低沸点の有機溶剤である、請求の範 囲第20項または第21項に記載の方法。 23.請求の範囲第1項から第22項のいずれかに記載の方法によって得られる 、疎水性溶剤における親水性物質の単相の疎水性調製物。 24.疎水性溶剤における親水性物質及び両親媒性物質からなる単相の疎水性調 製物において、親水性物質部分が親水性のヘッドグループが親水性物質の方に向 く両親媒性分子に囲まれ、かつ両親媒性分子と親水性物質との間には化学的な相 互作用が存在せず、かつ該調製物が調製物の形成を容易にする請求の範囲第1項 に記載の化合物からもなることを特徴とする、単相の疎水性調製物。 25.親水性物質と会合する、胆汁酸塩、薬剤またはビタミン等の小分子からさ らになる、請求の範囲第23項または第24項に記載の調製物。 26.両親媒性分子の親水性のヘッドグループが親水性物質部分の方を向き、か つ両親媒性物質と親水性物質との間には化学的な相互作用が存在し、さらに、両 親媒性物質が水をアレイに添加した際にリポソームを形成できないものである際 には、アレイはアレイの形成を容易にする請求の範囲第1項に記載の化合物から もなることを特徴とする、両親媒性分子及び親水性物質のアレイ。 27.疎水性相が請求の範囲第23項から第26項のいずれかに記載の調製物か らなる、親水性相及び疎水性相らなる2相組成物。 28.該疎水性相が連続した親水性相中に分散される、請求の範囲第27項に記 載の組成物。 29.乳濁液である、請求の範囲第27項または第28項に記載の組成物。 30.親水性物質が一般的には溶解しない疎水性溶剤における親水性物質の可溶 化を容易にする (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)両親媒性物質;および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール の使用。 31.親水性物質が一般的には溶解しない疎水性溶剤における親水性物質の可溶 化を容易にする物質の調製における (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)両親媒性物質;および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物の使用。 32.一以上の請求の範囲第1項から第22項に記載の態様によって修飾される 請求の範囲第30項または第31項に記載の使用。 33.一般的には溶解しない疎水性溶剤中に親水性分子を可溶化させるのに使用 される (a)少なくともある程度の極性を有する低分子量化合物;および/または (b)脂溶性有機酸;および/または (c)両親媒性物質;および/または (d)グリセロールまたは他の多価アルコール である化合物。 34.(a)カルボン酸、アミノ酸、ベンジルアルコール、エタノール、t−ブ タノール、i−プロパノール及びグリセロールモノオレエートである; (b)カルボン酸、フェノール、p−クレゾール、フェニル−ホウ酸、 ベンジル−ホウ酸、フェニル−スルホン酸、フェニル−ヒ酸、安息香酸、サリチ ル酸、酢酸、ソルビン酸、吉草酸、オレイン酸及びカプロン酸である;および (c)コレステロールヘミスクシネート(Chems)、α−トコフェロール 、α−トコフェロールスクシネート(αTS)、ホスファチジン酸(PA)、ホ スファチジル−グリセロール、ホスファチジル−イノシトール及び上記いずれか のホスファチドのリゾ誘導体から選ばれる、請求の範囲第33項に記載の化合物 。 35.親水性物質の経口投与を目的とする請求の範囲第23項から第25項のい ずれかに記載の調製物または請求の範囲第27項から第29項のいずれかに記載 の組成物の使用。
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