JPH10509625A - 選択的に弱化されたポケットカフスを有する吸収性製品 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ウエストポケットカフスを有する使い捨ておむつを開示する。ポケットカフスは、所定の弱化線に沿って分離される第１部分と第２部分とを有する。その所定の弱化線は、離隔して配置される穿孔の線を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】 選択的に弱化されたポケットカフスを有する吸収性製品 発明の分野 本発明は、使い捨ておむつなどの吸収性製品に関するものであり、さらに詳し くは、便を収容するポケットカフスを有する吸収性製品に関する。 発明の背景 使い捨ておむつおよび失禁用ブリーフまたは失禁用下着のような吸収性製品の 主要機能は、身体の排泄物を吸収し収容することである。従って、この種の製品 は、身体の排泄物が着用者と接触する衣類または寝具などの他の製品を汚し、濡 らし、またはその他の形で汚染することを防止するためのものである。これらの 製品の最も一般的な失敗は、身体の排泄物がその製品と着用者の脚またはウエス トとの間の間隙から漏出するときに生じる。吸収性製品で吸収されない便状の物 質は、着用者の脚またはウエストにおいてその製品の間隙を通り抜け続けること ができる。 現代の使い捨ておむつは、トップシートと、バックシートと、吸収性芯と、吸 収性芯の側縁部を越えて延在するトップシートの部分とバックシートの部分との 間を閉塞する弾性部材から一般的に形成される弾性脚またはガスケットカフスと を備えている。これらの弾力脚またはガスケットカフスは、おむつの縁部と着用 者の接触する衣類との間にバリヤーを成し、加えて、着用者の脚の周囲にガスケ ット作用を提供し、脚の周囲の密封を維持し、間隙が生じることを最小限にする 。 また、使い捨ておむつは、便状の物質、あるいは尿または体液の噴出で着用者 の衣類が汚染することを阻止するバリヤーカフスを設けられる。そのバリヤーカ フスは、この物質の自由な流れを抑制し、それらの物質をおむつの中に保持する 。Lawsonに対して1988年5月10日に発行された米国特許第4,743,246号は、ガスケ ットおよびバリヤーカフスを備えた吸収性製品を開示している。 トップシートに形成される開口部を有する使い捨ておむつは、次の引例に開示 されている：Tanji他の名前で1993年10月6日に公告されたGB出願第2.265,550 号。Bruemmer他に対して1993年1月5日に発行された米国特許第5,176,672号；Tan ji他に対して1994年4月19日に発行された米国特許第5.304,159号；Igaue他に対 して1994年4月19日に発行された米国特許第5,304,160号。 また、使い捨ておむつは、おむつの腰部領域からの身体の排泄物の漏出を減少 するために、複数のポケットまたは複数のウエストキャップを備えてもよい。こ れらのおむつの例は、Foremanに対して1988年4月19日に発行された米国特許第4, 738,677号およびRobertsonに対して1991年6月25日に発行された米国特許第5,026 ,364号に開示されている。 通常、使用済みの使い捨て吸収性製品を捨てる前に、便を収容するポケットに 保持される排泄物質を処分することが望ましい。例えば、排泄物の容器に使用済 みのおむつを捨てる前に、使い捨ておむつのポケットの中に保持される便状の物 質をトイレに入れて空にするのが望ましい。しかし、ポケットから便状の物質を 擦り落としたり、あるいは別の方法で除去することが困難である。 上記で引用したTanjiのGB出願第2,265,550A号は、第１トップシートの上に重 ね合わされる不織布の第２トップシートを有するおむつを開示している。第２ト ップシートは、便状の物質を受容するため開口部を有する。その開口部は、第１ 弾性部材および第２弾性部材で弾性化された縁部を備えている。第１弾性部材お よび第２弾性部材は互いに連続せず、従って、記述によれば、第２トップシート は、その開口縁部の誘導切り目で曲げられ、第１トップシートを露出する。第１ トップシートに粘着する便状の物質は、除去のため露出されると記述されている 。また、Tanji他は、第２トップシートが誘導切り目で曲げられる方向に第２ト ップシートの繊維を向かせることを教示している。 Tanjiで示されている実施態様は、不織布を裂くことが困難であるという欠点 を持っている。長手方向に繊維を向かせることによるなどして、不織布シート全 部が弱くなると、不織布シートは、意図する場所以外の場所で、あるいは着用者 がおむつを外す前に偶然に曲げられ、従って、吸収性製品の収容能力が損なわれ る。その実施態様の他の欠点は、弾性部材が、複合的かつ不連続であると、開口 縁部で第２トップシートの引き裂きが可能であるということを要求されることで ある。また、シート材料が一度引き裂かれ始めると、制御することが困難で、異 なる進路または方向へ進行する。従って、第２トップシートは、便状の物質の除 去がまだ完了しない状況で曲げられるかもしれない。 このため、本発明の目的は、改善された収容の特徴を持つ吸収性製品を提供す ることである。 追加される本発明の目的は、ポケットカフスに保持される排泄物の除去を容易 にするため、所定の弱化線に沿って分離されるポケットカフスを有する吸収性製 品を提供することである。 また、本発明の目的は、離隔して配置される穿孔の線に沿って分離されるポケ ットカフスを有する吸収性製品を提供することである。 本発明のこれらの目的および他の目的は、以下の説明を参照して検討する時、 また添付図面と関連さす時一層容易に明らかになる。 発明の概要 おむつなどの使い捨て吸収性製品は、液体透過性のトップシートと；そのトッ プシートに結合される液体不透過性のバックシートと；そのトップシートとその バックシートとの中間に位置する吸収性芯と；使い捨て吸収性製品と結合され、 そのトップシートの一部の上に重なり合い、それらの間にポケット凹部を形成す るポケットカフスとを設けられる。そのポケットカフスは、横方向に離隔して配 置される開口縁端部を備える開口縁部を有する。そのポケットカフスの開口縁部 は、弾性要素を具備することができる。ポケットカフスの第１部分は、所定の弱 化線に沿ってポケットカフスの第２部分から分離できる。 ポケットカフスは、ポケットカフスの開口縁部から長手方向に間隔をおいて配 置される全体的に横方向に延在する部分を備える所定の弱化線を具備する。その ポケットカフスは、その所定の弱化線に沿って分離することができ、開口縁部の 弾性要素を役立てる必要なしにポケットカフスの凹部から便状の物質を空にする 。好ましい１実施例において、ポケットカフスは、間隔を置いて穿孔され、所定 の弱化線を提供する。 図面の簡単な説明 本明細書は、本発明を形成するのに関係する主題となる事柄を特に指摘し、明 確に請求の範囲として結論を下しており、本発明は、添付図面とともに以下の説 明で充分了解されよう。その添付図面では類似の名称は、ほぼ同一の要素を示す ように使用されている； 図１は、ポケットカフスの開口縁部を役立てずに、ポケットカフスの凹部を空 にできるように穿孔されたポケットカフスを有する使い捨ておむつの平面図で、 部分的に破断されて示されている。 図２は、図１の線２−２に沿って切断した断面図である。 図３は、別の実施態様の穿孔パターンを有する使い捨ておむつの部分平面図で ある。 図４は、長手方向に延在する２本の穿孔の線を備えたポケットカフスを有する 使い捨ておむつの平面図である。 図５は、ポケットカフスの第１部分が、所定弱化線に沿ってポケットカフスの 第２部分から分離されている状況の図１の使い捨ておむつの平面図である。 図６は、斜め方向に延在する２本の穿孔の線を持つポケットカフスを有する使 い捨ておむつの平面図である。 実施例 本明細書で使用される用語「吸収性製品」とは、身体の排泄物を吸収し収容す る製品を言い、さらに詳しくは、着用者の身体に当接または隣接して配置され、 身体から排泄される種々の排泄物を吸収し収容する製品を言う。吸収性製品は、 通常、再利用できるかまたは使い捨てかによって区別される。用語「使い捨て吸 収性製品」は、１回の使用後に放棄されて（すなわち、洗濯またはその他の方法 で回復または再利用されることなく）しまう製品を言う。本発明の吸収性製品は 、使い捨て吸収性製品であることが好ましい。吸収性製品は、別個の操作部品を 必要としない「単一物」か、あるいは別個のホルダーまたはライナーなどのおむ つ方式の要素を具備するかによってさらに定義される。本発明の吸収性製品は、 単一物であることが好ましい。本明細書で使用される用語「おむつ」は、通常、 幼児および失禁者によって着用される衣類を言い、それは着用者の胴体下部周辺 に着用される。しかし、本発明は、また、失禁用ブリーフまたは失禁用下着、使 い捨てトレーニングパンツ、おむつホルダー、生理用ナプキンおよびこれらに類 するものなど他の使い捨て吸収性製品にも応用できることを理解すべきである。 図１は、着用者に接触するおむつ２０の部分を観察者の方に向けたおむつ２０ の平面図である。図１に示すおむつ２０は、第１前側ウエスト区域２２と、第２ 後側ウエスト区域２４と、前側ウエスト区域２２と後側ウエスト区域２４との間 に配設される股区域２６と、長手方向縁部３０と前方端縁部３２と後方端縁部３ ２との間で画定される外周部２８とを有する。加えて、おむつ２０は、横方向中 心線３４と長手方向中心線３６とを有する。 図２は、図１の線２−２に沿って切断した断片的な断面図である。図１および 図２について説明すると、おむつ２０は、液体透過性トップシート３８と、この トップシート３８によって全体的に画定され４０で示されるおむつ２０の液体受 容面と；トップシート３８と結合する液体不透過性バックシート４２と；トップ シート３８とバックシート４２の中間に位置する吸収性芯４４とを具備する。吸 収性芯４４は、側縁部（図示せず）と前側および後側ウエスト縁部４８を有する 。また、おむつ２０は、少なくとも股区域２６において吸収性芯４４の各側縁部 から横方向に外方に向かって延在する端沿いの側方フラップ４９を具備する。 さらに、おむつ２０は、トップシートの一部の上に重なり合うポケットカフス ５０を具備する。ポケットカフス５０は、後側ウエスト区域２４と並置される閉 鎖縁部５２と、複数の開口縁端部５５の間にそれと横方向に離隔して配置され延 在する開口縁部５４とを有する。開口縁部５４は、ほぼ長手方向中心線３６に配 置される頂部１５７を有し、かつ開口縁部５４は、弾性部材１５４を具備できる 。１実施例において、ポケットカフス５０は、長手方向に延在する弾性部材１６ １を頂部１５７の形成を助けるため具備してもよい。許可された1993年6月10日 に提出された米国特許出願で出願番号第08/075,205号ポケットカフスを有する吸 収性製品および1994年9月8日に提出された米国特許出願で出願番号第08/302,569 号頂部付きポケットカフスを有する吸収性製品をポケットカフスの構造を示す目 的のため引例として本明細書に組み入れる。 図２に示すように、ポケットカフス５０とトップシート３８とは、協同して、 それらの間に便の収容ポケット凹部５１を画成する。ポケット凹部５１から便状 の物質を容易に除去するため、ポケットカフス５０は、少なくとも１本の所定の 弱化線２００を設けられる。ポケットカフス５０の第１部分３５２は、所定の弱 化線２００に沿ってポケットカフス５０の第２部分３５４から分離される。弱化 線２００は、一本以上のまっすぐな線分、湾曲した線分、あるいはまっすぐな線 分と湾曲した線分との組み合わせから構成される。 図１に示す実施例では、弱化線２００は、ポケットカフス５０に形成される離 隔して配置される穿孔２１０の線からなる。ポケットカフス５０の第１部分３５ ２と第２部分３５４とは、穿孔２１０の線に沿って裂くことにより分離でき、従 って、おむつ２０を捨てる前にポケット凹部５１を空にすることができる。 おむつ２０は、各側方フラップ４９と結合するバリヤカフス６２を具備する。 ポケットカフスの開口縁部５４は、複数の開口縁端部５５の間に延在する。各開 口縁端部５５は、各バリヤカフス６２と結合する。図１において、各バリヤカフ ス６２の１部は、各開口縁端部５５から後方に向かって長手方向に延在する。ま た、バリヤカフス６２の１部は、各開口縁端部５５から前方に向かって長手方向 に延在する。 おむつ２０は、Buell他に対して1992年9月29日に発行された米国特許第5,151, 092号に開示されているような「２部分引張固定方式」を具備することが好まし い。２部分引張固定方式は、おむつを着用者に固着するために、後側ウエスト区 域２４に配設される一対のテープタブファスナーなどの固定手段８０を備えるこ とができる。適当な固定手段８０は、接着剤ファスナーや機械的ファスナーであ るが、しかし、これに限定されるものではない。米国特許第5,151,092号を２部 分引張固定方式のような構造を示すものとして本明細書に引例として組み入れる 。 さらに細部について、おむつ２０の個別の構成要素を考察すると、バックシー ト４２は、吸収性芯４４の長さおよび幅の寸法よりも全体的に長くかつ広い寸法 を有する。バックシート４２は、吸収性芯４４の縁部を越えて延在し、それによ って、おむつ２０の外周部２８を形成する。外周部２８は、外側の外辺部、すな わち、おむつ２０の縁部を画成する。外周部２８は、前側ウエスト区域２２と後 側ウエスト区域２４において長手方向縁部３０および端縁部３２を具備する。図 １に示すように、トップシート３８は、少なくとも端縁部３２および長手方向縁 部３０に沿って全体的にバックシート４２と境を接する。Buellに対して1975年 1月14日に発行された米国特許第3,860,003号および上記で引用した米国特許第5, 151,092号をそのようなおむつの構成を示すため本明細書に引例として組み入れ る。別の実施例として、トップシート３８は、バックシート４２の長さおよび幅 の寸法よりも全体的に短くかつ狭い寸法を有する。 トップシート３８およびバックシート４２は、吸収性芯４４の側縁部を越えて 延在し、側方フラップ４９を形成する。また、トップシート３８およびバックシ ート４２は、前側ウエスト区域２２と後側ウエスト区域２４において吸収性芯４ ４のウエスト縁部４８を越えて延在してもよい。前側ウエスト区域２２と後側ウ エスト区域２４とは、前側ウエスト区域２２と後側ウエスト区域２４との少なく とも１部を横方向に拡げるためにウエスト区域の弾性的な特徴（図示せず）を備 えてもよい。上記で引用した米国特許第5,151,092号を適当なウエスト区域の弾 性的な特徴の構造を示すものとして本明細書に引例として組み入れる。 吸収性芯４４は、全体的に圧縮性で、形状合致し、着用者の皮膚に対して非刺 激性であり、かつ体液および若干の身体の排泄物を吸収し保持する能力を持つ任 意の手段とすることができる。吸収性芯４４は、方形、くびれ形、非相似形およ びＴ字形（しかし、これに制限されるものではない）を含む広範囲に多様な寸法 および形状に製造される。吸収性芯４４は、エヤーフェルトとして一般に知られ る粉砕木質パルプなど使い捨ておむつやその他の吸収性製品に一般に使用される 広範囲に多様な液体吸収性材料で製造することができる。 他の適当な吸収性材料の例は、糸綿、吸収性フォーム、吸収性スポンジ、超吸 収性重合体、吸収性ゲル化材料または他の任意の同等材料若しくは材料の組み合 わせを含む。しかし、吸収性芯４４の総合吸収能力は、おむつ２０の意図する使 用時の設計排泄物量に対応するものでなければならない。さらに、吸収性芯４４ の寸法および吸収力は、幼児から成人までの範囲の着用者に適応するように変動 される。 吸収性芯４４は、親水性繊維および吸収性ゲル化材料（ヒドロゲル）の粒子か らなる吸収性材料の層で構成する。下記の特許を吸収性芯４４の適当な構造およ び材料を示すため本明細書に引例として組み入れる；weisman他に対して1986年9 月9日に発行された米国特許第4,610,678号；Weisman他に対して1987年6月 16日に発行された米国特許第4,673,402号；Angstadtに対して1989年12月19日に 発行された米国特許第4,888,321号；Young他に対して1992年9月15日に発行され た米国特許第5,147,345号。 バックシート４２は、吸収性芯４４に隣接して配置され、業界公知の取り付け 手段などの芯取り付け手段（図示せず）によってそれらに固着される。例えば、 バックシート４２は、接着剤の均一連続層、接着剤のパターン層、あるいは接着 剤の個々の線または点の列によって吸収性芯４４に対して固着される。満足でき ることが見出だせた接着剤は、オハイオ州ColumbusのCentury Adhesives Inc.に よって製造され、商標Century5227で市販されているものおよびミネソタ州St.Po ulのH.B.Fullerによって製造され、HL-1258として市販されているものである。 その芯取り付け手段は、Minetola他に対して1986年3月4日に発行された米国特許 第4,573,986号に示されている接着剤のフィラメントのオープンパターンネット ワークで構成でき、それを引例として本明細書に組み入れる。フィラメントのオ ープンパターンネットワークの具体例としての取り付け手段は、螺旋状に渦を巻 いた接着剤の数本の線から構成され、Sprague,Jr．に対して1975年10月7日に発 行された米国特許第3,911,173号；Zieckerに対して1978年11月22日に発行された 米国特許第4,785,996号；Wereniczに対して1989年6月27日に発行された米国特許 第4,842,666号に図示されているものなどである。これらの各特許を適当な取り 付け手段を示すため引例として本明細書に組み入れる。 バックシート４２は、液体に対して不透過性であって、薄いプラスチックのフ ィルムで製造することが好ましいが，他の可撓性がある液体不透過性材料もまた 使用できる。用語「可撓性」は、形状合致性があり、人体の輪郭に容易に合致す る材料を言う。バックシート４２は、吸収性芯４４の中に吸収され収容されてい る排泄物が、おむつ２０と接触するベッドシーツや下着などの製品を濡らすこと を防止する。バックシート４２は、織布または不織布の材料、ポリエチレンまた はポリプロピレン熱可塑性フィルムなどの重合体フィルム、あるいは不織布の材 料を被覆したフィルムなどの複合材料で構成される。バックシート４２は、約0. 012mm(0.5mil)から0.051cm(2.0mil)までの厚さを持つ熱可塑性フィルムが好まし い。 バックシートのための適当な材料は、約45〜90％の線状の低密度ポリエチレン と約10〜55％のポリプロピレンで構成される混合物からなる。本発明のバックシ ート４２として使用するための具体例としてのフィルムは、ブロウンフィルムの 場合名称RR8220の混合物、またキャストフィルムの場合名称RR5475の混合物とし てインディアナ州Terre HauteのTredegar Industries Inc.により製造されてい る。 トップシート３８は、業界公知の取り付け手段などの取り付け手段（図示せず ）によって吸収性芯４４およびバックシート４２と結合される。適当な取り付け 手段は、バックシート４２を吸収性芯４４と結合することに関して上述されてい る。本明細書で使用される用語「結合される」は、ある要素を直接的に他の要素 に貼付することによってある要素を直接的に他の要素に固着する形態と、ある要 素を他の要素に貼付させられた介在部材に貼付することによってある要素を間接 的に他の要素に固着する形態とを含んでいる。１実施例において、トップシート ３８およびバックシート４２は、少なくともおむつ２０の外周部２８の１部分に おいて、互いに直接的に結合され、トップシート３８およびバックシート４２を 吸収性芯４４に直接的に結合することによって互いに間接的に結合する。 トップシート３８は、形状合致し、柔らかな感触を与え、着用者の皮膚に対し て非刺激性のものである。さらに、トップシート３８は、液体透過性であり、そ の厚みを通って容易に体液を浸透させる。適当なトップシートは、多孔性フォー ム、網状フォーム、開口化フィルム、天然繊維（例えば、木材繊維または綿繊維 ）合成繊維（例えば、ポリエステル繊維またはポリプロピレン繊維）または天然 繊維と合成繊維の組み合わせなどの広範囲の材料で製造することができる。トッ プシートは、着用者の皮膚を吸収性芯４４の中の体液から隔離するため、疎水性 材料でつくられ、または疎水性になるように処理される。 トップシート３８を製造するために使用される多くの製造技術がある。例えば 、トップシート３８は、繊維の不織ウェブでよい。トップシート３８が不織ウェ ブで構成される時、そのウェブは、スパンボンド布、カード布、ウエットレイド 布、メルトブロウン布、ヒドロエンタングル布またはこれらに類するものでよい 。適当なトップシート３８は、カード布であり、織物業界公知の手段によって加 熱接 合される。適当なトップシート３８は、少なくとも約15.9mm(0.625inch)の長さ を有し、平方メートル当たり約14グラムから約25グラムまでの基礎重量を有する ステープル長ポリプロピレン繊維で構成する。適当なトップシートの材料は、名 称P-8としてマサチューセッツ州walpoleのVeratec,Inc.,a Division of Interna tional Paper Companyによって製造されている。 図１について説明すると、各バリヤカフス６２は、近位縁部６４と、遠位縁部 ６６と、前側ウエスト区域２２に位置する第１バリヤカフス端部７２と、後側ウ エスト区域２４に位置する第２バリヤカフス端部７４とを有する。さらに、バリ ヤカフス６２は、トップシート３８から離隔して遠位縁部６６を配置するため、 バリヤカフス６２を効果的に助ける間隔手段７６を具備する。図１に示すように 、間隔手段７６は、各バリヤカフス６２の遠位縁部６６に沿って延在する１個以 上の弾性部材７７を具備することができる。 弾性部材７７は、弾性部材７７を弾性的な収縮性のある状態でバリヤカフス６ ２に固着する取り付け手段によってバリヤカフス６２を効果的に助ける。弾性部 材７７は、バリヤカフス６２の遠位縁部６６を収縮させ、すなわち、ひだを寄せ 、それにより遠位縁部６６はトップシート３８から離隔して配置させられる。弾 性部材７７は、エラストマーフィルム、ポリウレタンフィルム、Lycra、エラスト マーフォーム、成形弾性スクリムおよび弾性ストランドを含む多くの適当な材料 で作られる。下記の米国特許をバリヤカフスの構造を示すための引例として本明 細書に組み入れる：Simsに対して1992年2月11日に発行された米国特許第5,087,2 55号；Buellに対して1992年2月4日に発行された米国特許第5,085,654号；Forema nに対して1990年7月3日に発行された米国特許第4,938,755号。 ポケットカフス５０は、形状合致し、柔らかで、着用者の皮膚に対して非刺激 性である材料で構成するのが好ましい。ポケットカフス５０は、液体透過性また は液体不透過性である材料で形成する。適当なポケットカフス５０は、開口化プ ラスチックフィルム、天然繊維（例えば、木材繊維または綿繊維）または合成繊 維（例えば、ポリエステル繊維またはポリプロピレン繊維）の織成若しくは不織 ウェブ、あるいはポリオレフィンフィルムと不織布との複合物など広範囲の材料 で作ることができる。任意に、ポケットカフス５０は、エラストマーウェブ材料 から形成してもよい。ポケットカフス５０は、トップシート３８とポケットカフ ス５０との間に形成されるポケット空間５１に収容される体液から着用者の皮膚 を隔離するため、疎水性とすることができる。適当なポケットカフス５０は、ス テープル長ポリプロピレン繊維のウェブで構成する。ポケットカフス５０を作る ことができる適当な材料は、名称P-8、P-9、P-10またはP-11としてマサチューセ ッツ州walpoleのVeratec,Inc.,a Division of International Paper Companyに よって製造されている。任意に、ポケットカフス５０は、Dreierの名前で1994年 9月8日に提出された米国特許出願で出願番号第08/302,291号に述べられている臀 部の溝のスペーサーを具備でき、この出願を引例として本明細書に組み入れる。 図２を説明すると、ポケットカフス５０は、不織布などの材料のシートで形成 でき、２つの層１７４および層１７６を具備する。弾性要素１５４および弾性部 材１６１は、弾性的な収縮性のある手段で層１７４と層１７６との間に固着され 、また、層１７４および層１７６は、接着剤による接着（しかし、これに限定さ れるものではない）を含む任意の適当な手段で互いに接着される。米国特許第3, 860,003号及び第4,081,301号を弾性的な収縮性のある手段でおむつの構成要素に 固着される弾性部材を示す引例として本明細書に組み入れる。 図２において、ポケットカフス５０は、２つの層１７６および層１７４を具備 する。しかし、２つの層は、ポケットカフス５０の作用にとって必要ではなく、 適当なポケットカフス５０は、ただ１つの層を持っても形成できるし、２つ以上 の層を持っても形成できる。弾性要素１５４および弾性部材１６１は、エラスト マーフィルム、ポリウレタンフィルム、Lycra、エラストマーフォーム、成形弾性 スクリムおよび弾性ストランドを含む多くの適当な材料で作ることができる。任 意に、弾性要素１５４および／または弾性部材１６１は、薄板構造で構成しても よい。例えば、弾性要素１５４および弾性部材１６１は、薄板状の弾性フィルム および不織布で構成できる。イリノイ州Lake ZurichのExxon Chemical Company で入手できるEXX-500などの弾性フィルムは、約100パーセント伸長し、不織布材 料の２つの層の間を超音波接着によるなどして断続的に接着できる。その弾性フ ィルムを間で接着する適当な不織布材料は、名称P-8、P-9、P-10またはP-11 としてVeratec,Inc.で入手できる。 ポケットカフスは、閉鎖縁部５２に沿っておむつ２０の下に配置される要素お よびバリヤカフス６２に結合でき、１つの接合部１５５から他の接合部１５５ま で閉鎖縁部５２に沿ってシールを設置でき、それにより後側ウエスト区域２４を 通って身体の排泄物が漏出することを防止することができる。図２に示すように 、ポケットカフスは、接着剤取り付け手段４０８により閉鎖縁部５２に沿ってト ップシート３８と結合することができる。別の実施態様として、トップシート３ ８が後側ウエスト区域２４まで充分に延伸していない場合、ポケットカフス５０ は、閉鎖縁部５２に沿ってバックシート４２と結合できる。図１に示すように、 閉鎖縁部５２は、全体的に前方に延伸する部分１８２の間に延在する全体的に横 方向に向いている部分１８０を有することができる。 ポケットカフス５０の開口縁部５４は、全体的に横方向に離隔して配置される 開口縁端部５５の間に延在する。図１に示すように、開口縁端部５５は、横方向 に離隔して配置される１対の接合部１５５でバリヤカフス６２と結合する。各接 合部１５５は、バリヤカフス６２の第１端部７２と第２端部７４の中間に位置す る。 図１を説明すると、ポケットカフス５０の第１部分３５２は、所定の弱化線２ ００に沿ってポケットカフス５０の第２部分３５４から分離させられる。所定の 弱化線２００は、第１端部２０４および第２端部２０６を有する。第１端部２０ ４および第２端部２０６は、開口縁部５４およびバリヤカフス６２から間隔をお いて配置される。図１の所定の弱点線２００は、開口縁部５４から長手方向に間 隔をおいて配置された全体的に横方向に延在する２２０の符号を付けられた線分 を具備する。また、所定の弱化線２００は、全体的に長手方向に延在する２３０ 、２４０、２５０の符号を付けられた線分を具備する。線分２２０、線分２３０ 、線分２４０、線分２５０は協同して、第１端部２０４から第２端部２０６まで 曲線の通路を設置し、その通路に沿ってポケットカフス５０を分離することがで きる。線分２３０、線分２４０、線分２５０は、ポケットカフスが形成される材 料部品に全体的にまっすぐな穿孔の線をを作ることによって形成され、かくして 穿孔の線が曲線の所定の弱化線２００を形成するように形づくられる（弾性要素 １ ５４および弾性部材１６１によって提供される弾力によるなどして）型式で、ポ ケットカフスの材料部品をおむつ２０に結合することが了解されよう。 図１に示されるように、長手方向に延在する線分２３０および線分２４０は、 ともに全体的に平行でかつ間隔をおいて閉鎖的に配置される。線分２３０と線分 ２４０との間のポケットカフス５０の１部は、親指と人差し指との間で掴むよう に掴むことができ、線分２３０および線分２４０に沿って分離し、引き手２３５ を形成することができる。引き手２３５を引くことによって、ポケットカフス５ ０を所定の弱化線２００の残余部分に沿って分離できる。任意に、引き手は、線 分２３０と線分２４０との間などポケットカフス５０の１部の外面と結合した別 個の材料部品で形成してもよい。 図５を説明すると、横方向に延在する線分２２０と全体的に長手方向に延在す る線分２５０とに沿ってポケットカフス５０をさらに分離すると、ポケットカフ ス５０の第１部分３５２が引き手２３５で長手方向に前方へ引っ張られ、一方、 ポケットカフス５０が開口縁部５４に沿って取り付けられたまま残される。その 結果、第１部分３５２は、フラップを形成し、そのフラップを前方へ引っ張り、 ポケット凹部５１から便状の物質を除去することができる。 端部２０４および端部２０６を開口縁部５４から間隔をおいて配置すること、 また所定の弱化線２００の全体的に横方向に延在する線分２２０を開口縁部５４ から間隔をおいて配置することは、開口縁部５４を裂く必要なしにポケット凹部 ５１を空にできるという利点を提供する。従って、Tanji他が教示するように開 口縁部５４の弾性要素１５４に不連続部を設ける必要がない。 ポケットカフスが所定の弱化線に沿って分離される時、所定の弱化線２００は 、ポケット凹部５１から便状の物質を除去できるようにするため、ポケットカフ スをさらに裂く必要がないように充分長くなければならない。所定の弱化線２０ ０は、端部２０４から端部２０６まで測定した長さが、長手方向中心線３６に沿 って測定した開口縁部５４から閉鎖縁部５２までの距離の少なくとも約半分、好 ましくは少なくとも約４分の３の長さを持たなければならない。図１において、 所定の弱化線２００の長さは、長手方向中心線３６に沿って測定した開口縁部５ ４から閉鎖縁部５２までの距離より長い。 所定の弱化線２００は、離隔して配置される多数の穿孔２１０を具備すること が好ましい。穿孔２１０は、ポケットカフス５０の厚さを貫通して延在する。ポ ケットカフス５０が、層１７４及び層１７６のような２以上の層を具備する実施 例において、穿孔２１０は、すべての層を貫通して延在しなければならない。穿 孔２１０は、約3〜5mmの長さを有し、約1〜2mmの間隔で離隔して配置される。穿 孔２１０を作る適当な開孔器は、オハイオ州CincinnatiのOhio Knife Companyで 製造されている。 図３は、ポケットカフス５０に使用できる別の実施態様の弱化線２００を示し ており、そこでは、弾性要素１５４が開口縁部５４から省略されるか、または不 連続の弾性部品を具備する。頂部１５７は、長手方向に延在する弾性部材１６１ で形成される。図３において、所定の弱化線２００は、開口縁部５４から後方に 延伸している全体的に長手方向に延在する線分２３０および全体的に横方向に延 在する線分２２０を具備する。全体的に横方向に延在する線分２２０は、開口縁 部５４から長手方向に間隔をおいて配置され、閉鎖縁部５２と弾性部材１６１と の中間に位置する。ポケットカフス５０の第１部分３５２は、所定の弱化線２０ ０に沿って第２部分３５４と分離され、フラップを形成する。第１部分３５２に より形成されるフラップは、トップシート３８から横方向に離れるように置換さ れ、ポケット凹部５１にある便状の物質を除去できる。 図４は、本発明に基づくポケットカフス５０の他の実施例を示している。図４ において、ポケットカフス５０は、全体的に長手方向に延在する２本の弱化線２ ００Ａおよび２００Ｂを具備する。図４において、ポケットカフスの開口縁部５ ４は、弾性要素１５４を備えておらず、また、別の実施態様として弾性要素１５ ４は、頂部１５７において不連続である。開口縁部５４の頂部１５７は、弱化線 ２００Ａと２００Ｂとの中間に配設される長手方向に延在する弾性部材１６１に よって形成される。弱化線２００Ａおよび２００Ｂは、開口縁部５４から閉鎖縁 部５２まで長手方向に後方に向かって延在する。ポケットカフス５０の第１左半 部分３５２は、弱化線２００Ａおよび２００Ｂに沿ってポケットカフス５０を裂 いて第２右半部分３５４から分離できる。分離された左半部分３５２および右半 部分３５４で形成されるフラップは、トップシート３８から離れるように置換さ れ、ポケット凹部５１にある便状の物質を除去できる。２本の弱化線２００Ａお よび２００Ｂは、図４に示されている。任意に、２本の弱化線２００Ａおよび２ ００Ｂの内の１本を省略することができ、それにより弾性部材１６１は、第１左 半部分３５２および第２右半部分３５４の内の１つに取り付けられたまま残され るる。 図６において、ポケットカフスは、斜め方向に延在する弱化線２００Ａおよび ２００Ｂを具備する。各弱化線２００Ａおよび２００Ｂは、ポケットカフス５０ の開口縁部５４から長手方向および横方向に延在する。斜め方向に延在する弱化 線２００Ａおよび２００Ｂは、ポケットカフス５０を３つの部分３５２、３５３ および３５４に分離するために設けられ、ポケット凹部５１の中に保持される物 質に容易に接近することができる。 本発明の特定の実施例が図示され、説明されているが、多くの他の変化および 変更態様が本発明の趣旨及び範囲から離れずに行えることは当業者に対して明ら かである。従って、すべてのそのような変化および変更態様は、追加の請求の範 囲において保護される。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，Ｕ Ｇ)，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ， ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，Ｍ Ｄ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ， ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，ＵＺ，ＶＮ (72)発明者 ロウ、 ドナルド・キャロル アメリカ合衆国、オハイオ州 45069、ウ エスト・チェスター、エンバーウッド・コ ート 6324

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．長手方向縁部と、前方端縁部と、後方端縁部と、長手方向中心線と、横方向 中心線とを有する使い捨て吸収性製品において： 液体透過性トップシートと； 前記トップシートと結合される液体不透過性バックシートと； 前記トップシートと前記バックシートとの間に位置する吸収性芯；と 前記使い捨て吸収性製品と結合し、ポケット凹部を形成するポケットカフスで 、閉鎖縁部と、横方向に離隔して配置される開口縁端部を備える開口縁部とを有 し、ポケットカフスの第１部分が、所定の弱化線に沿ってポケットカフスの第２ 部分から分離できる前記ポケットカフスと を具備する使い捨て吸収性製品。 ２．前記ポケットカフスは、全体的に横方向に延在する所定の弱化線に沿って分 離でき、全体的に横方向に延在する前記所定の弱化線は、前記開口縁部から長手 方向に間隔をおいて配置されることを特徴とする請求項１に記載の使い捨て吸収 性製品。 ３．前記ポケットカフスは、間隔を開けて穿孔され、前記所定の弱化線を提供す ることを特徴とする請求項１または２に記載の使い捨て吸収性製品。 ４．前記ポケットカフスの開口縁部は、弾性部材を具備することを特徴とする請 求項１ないし３のいずれかに記載の使い捨て吸収性製品。 ５．前記ポケットカフスは、全体的に長手方向に延在する所定の弱化線を具備す ることを特徴とする請求項１ないし４のいずれかに記載の使い捨て吸収性製品。 ６．前記ポケットカフスの開口縁部は、複数の所定の弱化線を具備することを特 徴とする請求項１ないし５のいずれかに記載の使い捨て吸収性製品。 ７．前記ポケットカフスは、前記所定の弱化線に沿って前記ポケットカフスの第 １部分と第２部分とを分離するため引き手を具備することを特徴とする請求項１ ないし６のいずれかに記載の使い捨て吸収性製品。 ８．前記所定の弱化線の長さは、前記使い捨て吸収性製品の前記長手方向中心線 に沿って測定して、前記ポケットカフスの開口縁部から前記ポケットカフスの閉 鎖縁部までの距離の少なくとも約半分であることを特徴とする請求項１ないし７ のいずれかに記載の使い捨て吸収性製品。 ９．前記所定の弱化線の長さは、前記使い捨て吸収性製品の前記長手方向中心線 に沿って測定して、前記ポケットカフスの開口縁部から前記ポケットカフスの閉 鎖縁部までの距離より少なくとも長いことを特徴とする請求項８に記載の使い捨 て吸収性製品。 １０．長手方向縁部と、前方端縁部と、後方端縁部と、長手方向中心線と、横方 向中心線とを有する使い捨て吸収性製品において： 液体透過性トップシートと； 前記トップシートに結合される液体不透過性バックシートと； 前記トップシートと前記バックシートとの間に位置する吸収性芯と； 前記使い捨て吸収性製品の各長手方向縁部に隣接して配設されるバリヤカフス で、各バリヤカフスが第１バリヤカフス端部から第２バリヤカフス端部まで長手 方向に延在し、各バリヤカフスが近位端と遠位端を有する前記バリヤカフス；と 前記バリヤカフスの中間に位置するポケットカフスで、そのポケットカフスが 開口縁部を有し、その開口縁部が横方向に離隔して配置される開口縁端部を有し 、その各開口縁端部が前記第１バリヤカフス端部と前記第２バリヤカフス端部と の中間に位置する接合部でバリヤカフスと結合され；そのポケットカフスの第１ 部分をそのポケットカフスの第２部分から分離する準備のために離隔して配置さ れる穿孔の線を具備する前記ポケットカフスと を具備する使い捨て吸収性製品。