JPH10509397A - 海上輸送システムおよび積み荷取り扱いシステム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 互いに距離を隔てて配列された２つの船殻を有する、双胴船型の船と、両船殻の上部を連結する甲板(4)を備えており、互いに向き合う両船殻の側面の間に積み荷ユニット(2)を移動することができ、積み荷ユニット(2)は、前記両船殻間の空間を実質的に充填し、連結手段(5)が前記積み荷ユニット(2)の側部に設けられ、前記積み荷ユニット(2)と双胴船の２つの船殻とを連結することができる海上輸送および積み荷取り扱いスステム。

Description

【発明の詳細な説明】 海上輸送システムおよび積み荷取り扱いシステム この発明は、請求の範囲の前文にしたがう海上輸送システムおよび積み荷取り 扱いシステムに関する。 容量の大きい積み荷の海上輸送、特に長距離輸送は、他の輸送可能手段よりも 実質的に有利である。梱包を施さない積み荷、一般貨物、および積み荷をタンク に収容する輸送形態においては、数多くの大きな努力が、荷物の積み込みと積み 降ろしの間、船の港における滞留時間を最小化するためになされてきたた。港が 異なることによる能力の相違もまた、相当に大きな程度まで船の港滞留時間を決 定する。船が使用する陸上クレーンと同様に岸壁の長さもまた大きな要因となる 。 多くの場合、輸送は、船の積み荷の全体量として１つの場所から他の場所へ行 われている。その他には、異なった港で積み荷を積み込んだり積み降ろしたりす る場合もある。どちらの場合も、船はその輸送能力のまま停泊しており、荷物の 積み込み、積み降ろしを頻繁に行うために船を利用することはない。 荷物の積み込み、積み降ろし作業を加速するために、大型で起動の素早いクレ ーン、進んだコンテナークレーン、その他の積み荷取り扱いシステムが開発され た。 この発明によれば、船が港を出るときと港に入るときの前後に行われる荷物の 積み込みと積み降ろしに要する船の港停泊時間が実質的に減少する。これらの利 点は、請求の範囲に特徴とともに記載されたこの発明の輸送システムで達成され る。 この発明の輸送システムおよび積み荷取り扱いシステムによれば、必要なとき 、すなわち、荷物の積み込み、積み降ろしの能力があるときに、これを実行する 可能性が提供される。このシステムは、このシステムの積み荷ユニットが、積み 荷の積み込み完了や、逆に積み降ろし完了を待って、直ちに輸送を行うので、積 み荷のタイプと、船の入出港時間に関して非常に融通性がある。このシステムは 、これまで通りの、ガスや原油、梱包されない積み荷、または貨物のような積み 荷のタイプにも利用することができる。 添付図面は、図１において、この発明の輸送システムによって建造された船の 断面図の概略を開示しており、図２は、図１の船の長手方向の垂直断面を示し、 図３は、原油の輸送に利用するように適応された、この発明の輸送システムの利 用例を開示する。 輸送システムの原理は、特に図１、図２に開示されている。双胴船タイプの船 殻１が、積み荷ユニット２を収容するための２つの船殻の間の開口部に適応して いる。双胴船の２つの船殻は最上部の区域において、船の特別構造体が配設され る甲板４で互いに連結されるが、この特別構造体は図示されない。 積み荷ユニット２と双胴船１は、双胴船のバラストシステムによって、双胴船 を大きく上昇することによって、積み荷２が双胴船１の２つの船殻の間の空間に 浮かぶように相互連結され、その後で、双胴船１が積み荷２の上に下降される。 積み荷ユニット２は、双胴船１の２つの船殻の間の開放空間を実質的に充填し 、適当な原理に基づいて設計され船橋から遠隔操作される適応接続部５によって 、双胴船の船殻と連結される。 双胴船１は、２つの船殻に共通の船首３を備えており、船殻間の開放空間、し たがって、船殻と積み荷ユニット２を覆う。船首３は、船殻間の空間に積み荷ユ ニット２をさばいて出し入れする目的で船の先頭部から取り外される。船首３は 、図３に示すように傾斜できることが好ましく、それによって、積み荷ユニット ２を前記空間に出入させるために押したり、引いたりする。船首３は、図示を省 略した結合手段によって適当な態様で双胴船１および積み荷ユニット２の両者に 固定される。 船尾６が特に大型の双胴船用に２つの船殻１を連結することが好ましい。船尾 ６はそれによって、積み荷ユニット２の尾部を覆い、２つの船殻のあらゆる部分 において、双胴船１に必要な剛性を提供する。 積み荷ユニット２もまた、１つの独立したユニットとしてバラストタンクを備 えている。積み荷２を双胴船の船殻間に移動する場合、積み荷ユニット２は、双 胴船のバラストシステムと協働して、積み荷ユニットが双胴船の船殻間に移動し 、連結手段５によって相互に連結され、その後で船首３が原位置に傾けられ、同 様にして連結手段でロックされるように、このバラストシステムを利用する。 様々な異なる必要性が、異なった原理に基づいて構築される連結手段５と結び 付いている。連結手段５は、そかしながら、船殻と積み荷ユニットを、それが輸 送中は単一の船殻を備える単一のユニットとして実質的に同一の性質を帯びるよ うに、単一のユニットとして連結しなければならない。この点は、基本的に機械 的、油圧的、電磁的、電気的、または電子的である連結ユニットまたはそれらの 組み合わせで達成される。 積み荷２は、各タイプの積み荷を収容するために適切に配列または集積するこ とができる。特別な積み荷ランプまたはトラップドアによって、積み荷ユニット ２は、適切な接続手段によって岸壁に配列されることができ、積み荷ユニットは それによって、積み荷の積み込みはたは積み降ろしに利用することができ、双胴 船の入港、出港時刻とは無関係に「列から列への原理」(row - row principle) にしたがって、荷の積み込みまたは積み降ろしがなされる。積み荷ユニット２は 、さらにまた、「列毎の解消手段」にしたがって、トラップドアで岸壁に配列す ることによってフェリーとして機能するように、自動車その他の乗り物を極めて 容易に収容することができる。 図３は、沖合における原油輸送に適応する輸送システムを概略的に示す。積み 荷ユニット２は、ブイまたは他のタイプの原油輸送ユニットに係留されており、 積み荷ユニットが満杯になるまで集積される。積み荷ユニット２は、双胴船の、 そして場合によっては積み荷ユニットのバラスト手段によって、双胴船１の船殻 開口部に運搬される。 換気用プラント、冷却用プラントなどが、双胴船の甲板上に、好ましくはモジ ュールとして設けられる。これらは、積み荷ユニットが連結手段５によって双胴 船としっかり連結されたとき、適当な態様で積み荷ユニットと連結される。この ようにして、極めて簡単なタイプの積み荷が、例えば、原油、ガスなどの輸送中 における換気、冷却等の安全性と同様に実現することができる。 この輸送システムは、特に、梱包されない積み荷や原油の輸送に適切であるば かりでなく、周知の技術すなわち貨物輸送、コンテナー輸送、フェリー機能およ び一般的なコストを要するライン機能にも適切であり、この発明は多大の利点を 有するものである。 積み荷２は、荷の積み込みまたは積み降ろしを行うために係留しておくことが でき、双胴船１はそれによって、積み荷を集積しまた、状況に応じて他の積み荷 ２を同じ港に運搬することができる。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＧ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 互いに向き合う両船殻の側面の間に積み荷ユニット(2)を移動すること ができ、 積み荷ユニット(2)は、前記両船殻間の空間を実質的に充填し、 連結手段(5)が前記積み荷ユニット(2)の側部に設けられ、前記積み荷ユニット (2)と双胴船の２つの船殻とを連結することができる点に特徴を有し、 互いに距離を隔てて配列された２つの船殻を有し、双胴船型の船と、両船殻の 上部を連結する甲板(4)を備える、海上輸送および積み荷取り扱いスステム。 ２． ２つの船殻の尾部は、両船殻間の空間を覆う共通の船尾(6)で連結され る点に特徴を有する先行請求の範囲に記載のシステム。 ３． 両船殻と両船殻間の空間を覆い、少なくとも両船殻間の空間から取り外 されるように適応し、それによって、積み荷ユニット(2)が前記空間から輸送の ために出入することができる点に特徴を有する先行請求の範囲に記載のシステム 。 ４． 船首(3)が、甲板(4)近傍の、水平で船の長手方向軸線に対し直角をなす １つの軸線を中心として上に向かって傾斜するように適応している点に特徴を有 する請求の範囲３記載のシステム。 ５． 単一体の海上ユニットが確立するように、積み荷(2)を船首(3)、場合に よっては船尾(6)に対しロックするように適応された適切な連結手段に特徴を有 する先行請求の範囲に記載のシステム。 ６． 積み荷ユニット(2)が、好ましくは双胴船から遠隔制御される別体のバ ラストシステムを備える点に特徴を有する先行請求の範囲に記載のシステム。