JPH10508382A - 実時間測定方法 - Google Patents

実時間測定方法

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JPH10508382A
JPH10508382A JP8515078A JP51507896A JPH10508382A JP H10508382 A JPH10508382 A JP H10508382A JP 8515078 A JP8515078 A JP 8515078A JP 51507896 A JP51507896 A JP 51507896A JP H10508382 A JPH10508382 A JP H10508382A
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エナラ,ヤルモ
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アボアテク オサケ ユキチュア
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N25/00Investigating or analyzing materials by the use of thermal means
    • G01N25/18Investigating or analyzing materials by the use of thermal means by investigating thermal conductivity

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Abstract

(57)【要約】 この発明は、熱出力Ptotをセンサ(2)に供給することによりセンサ(2)の温度Taを変えると共に、センサに供給される熱出力Ptotを測定することによって、センサ(2)及び媒体の間の熱伝導率Kを決定し、及び/又は媒体と熱交換関係にあるセンサ(2)を用いてセンサの熱容量C及び媒体の温度Tsを決定する実時間適応測定方法に関する。この方法において、センサ(2)の温度Taが所望の時間依存性温度関数に実時間で従うように熱出力Pkがセンサに供給され、媒体の温度Tsが値Teで近似され、所望の温度関数、温度Ta、及び媒体の温度見積りTeに従って、センサの温度Taを維持する熱出力Pkによって、熱伝導率Kに対して値Keを計算し、必要に応じて、媒体の温度見積りTeを変化させて、センサの温度Ta及び計算された熱伝導率Keの間の相関が消失するようになし、かつ、センサ(2)の温度Taの変化率dTa/dtを得るのに必要な熱出力Pcによって、かつ変化率dTa/dtによって、熱容量Cに対して値を計算する。

Description

【発明の詳細な説明】 実時間測定方法 この発明は、熱出力をセンサに供給してセンサの温度を変えることによって、 かつセンサに供給された熱出力を測定することによって、センサ及び媒体の間の 熱伝導率Kを決定し、及び/又は媒体と熱交換関係にあるセンサによりセンサの 熱容量C及び媒体の温度を決定する実時間適応測定方法に関する。 熱伝導率の変化を測定する既知の装置、特に例えば熱風速計は、2つまたは1 つの測温体の使用に基づいている。2つの測温体を利用する装置において、測温 体の一方が加熱されて、加熱に使用される電力が同時に決定されるのに対し、他 方の測温体は測定すべき媒体の温度を決定するのに使用される。2つの測温体を 利用する各装置は、それらの動作に従って2つのグループに分けられる。1つの グループでは、加熱されるべき測温体に一定電力が供給され、測温体間の温度差 が測定される。より一般的な構成において、測温体間の温度差は一定に保たれ、 この目的のために必要な熱出力が決定される。後者の方法は、測定すべき量の変 化に装置が応答する速度が、測温体間の温度差を調整するのに使用されるフィー ドバック・ループの増幅に比例して増大するという点でより有益である。 1つの測温体を利用する装置は、測温体の冷却速度または予熱速度の観察、ま たはセンサを所望の温度に維持するのに必要な熱出力の決定に基づいている。前 者の方法は、加熱すべき測温体に一定電力が供給され、測温体間の温度差が測定 される2つのセンサの方法に対応している。後者の方法は主に、測温体間の温度 差が一定に保たれ、この目的のために必要な熱出力が決定される2つの測温体の 方法に対応している。1つの測温体を利用することの問題は、媒体の温度が既知 でなく、そのためにセンサを所望の温度に維持するのに必要な電力が、媒体の熱 伝導率だけでなく、例えば媒体の温度の変化にも依存し、それらの影響を相互に 区別することができないということである。 米国特許第5,117,691号は、微分法に基づくと共に、周囲温度につい ての情報無しで動作する1センサ測定方法を開示している。本願によるこの発明 は、計算を通して媒体の温度を決定することを本質的な部分として備えた相関チ ェックに基づいている。前記米国特許の方法と比較して別の重要な相違は、測定 が実時間で生じるということである。本発明による方法は実時間で機能し、この ために前記米国特許に開示されると共に、実時間の測定を妨げるこの種の定常状 態は何ら要求されない。前記米国特許による装置は、定常状態を安定化してこれ に達するのにセンサの温度は必要とされないが、この種の場合、回路に復調器が 利用され、このために実時間で測定結果を得ることができないというようにして 実現することもできる。 例えば熱風速計等の、2つの温度センサを利用する全ての測定装置における問 題は、広い温度範囲内でのそれらのキャリブレーションの維持である。測定が2 つの温度センサ間の温度差を測定することに基づいているとき、それらの示度は 、全動作温度範囲において極めて近接に相互に追従しなければならない。このこ とは高価で正確な部品の使用を要求すると共に、例えば、部品のエージング、エ レクトロニクスによって引き起こされる加熱放射または熱入れに起因する問題を しばしば引き起こす。 1つの測温体を利用する各測定装置における問題は、それらのスローな応答時 間であった。この状況は、熱出力が一定に保たれると共に、温度センサ間の温度 差が測定される、2つの温度センサを有する従来型の熱風速計と比較することが できる。2つの測温体を利用する従来型熱風速計において、熱出力の調整を通し て、温度センサ間の温度差を一定に保つことによって、応答時間が短縮される。 このとき、熱風速計の速度は、調整に使用される増幅係数に比例して増大する。 この理念は、1つのセンサについてのケースにはこれまで適応ができなかった。 何故ならば、測定すべき媒体の温度が既知でなく、しかも媒体の温度が変化する につれて、温度センサを一定温度に維持することは、センサ及び媒体間の温度差 が一定のままであることを保証しないからである。長い応答時間に加えて、別の 問題は、1つのセンサの冷却速度を測定することに基づく方法においては、セン サの熱容量Cが既知であるかまたは少なくとも一定であると仮定されることであ る。更に、測定の際に、センサ及び媒体間の温度差は低減するが、ノイズレベル は一定のままであるために、信号対ノイズ比は悪い。 この発明の目的は、1つの温度センサで媒体の温度を測定することを可能にす ることにある。このとき、例えば流速または湿気等の、測定すべき媒体の特性に よって引き起こされる熱出力の変化と、媒体の温度における変化によって引き起 こされるものとを区別することが可能である。更に、従来の測定に使用された2 つの測温体の相互精度に関する要求を除去することが可能である。別の目的は、 従来のものに比してより簡単でより経済的な構造体を提供することにある。この 発明のまた別の目的は、従来型の1つの測温体の各センサの遅鈍と、センサの熱 容量は予め既知でなければならないかまたは少なくともその熱容量は一定でなけ ればならないという要求とを除去することにある。この発明による方法もまた適 応可能である。即ち、動作は条件によって容易に変化し得る。 この発明による方法は、添付した請求の範囲に開示されていることによって特 徴付けられる。 この発明による方法は、少なくとも以下の利点を有している。 ・簡単な機械的かつ電気的実施(1つの測温体及び2本のワイヤ)。 ・2つの測温体の間の相互の差異は、測定の精度を低減することはできない。 ・上記理由により、キャリブレーションは良好な安定性を有し、測定はプロセ ッサの使用に基づいていることが好ましいために、キャリブレーションはソフト ウェアによって行うことができる。センサと関連して小型メモリを配置すること は、センサ特定のキャリブレーションデータをもたらし、そのゆえに精度の如何 なる損失も無しに、異なるセンサが交換可能であって、保守をより容易にする。 ・1つのセンサを有する従来の方法とは異なり、測定結果が実時間で得られる 。 ・センサの熱的遅鈍(即ち、比率K/Cが低いこと)は極めて重要なことでは なく、このためにセンサを重くかつ強力にすることができると共に、例えば回転 対称ハウジングを使用することができて、測定結果は流れの方向とは独立してい る。 ・測定の目的は限定的なものではなく、センサを囲む媒体は、例えば、気体、 蒸気、液体または固体、若しくは粉体、泡、懸濁液または幾つかの相の或る他の 混合物であり得る。 ・熱伝導率及び/又は熱容量及び温度を測定するのに同じ装置を使用すること ができる。 ・熱伝導率及び熱容量の決定に関しては、この方法は、温度測定の零点のエラ ーに対して鋭敏ではない。 ・熱伝導率及び熱容量の決定に関しては、この方法は、結合ワイヤの抵抗及び そこでの変化に対して鋭敏ではなく、このためにワイヤ長を大きくすることがで きる。 ・この方法は、センサの熱容量を測定するのに使用することができるので、例 えば、センサが汚されても検出することは可能である。熱容量の変化に比例した 量を有する熱伝導率に対して決定された値を修正することも可能であって、例え ば、センサの汚れに関する影響は、計算を通して補償することができる。 以下において、例証を用い、添付した図面を参照することによって、この発明 をより詳細に説明する。 図面の図は、この発明による方法を実施する測定構成を示している。 図において、電圧Uaは、測定すべき媒体中に配置されたプラチナ抵抗器2( Pt 100)を加熱するのに使用される。抵抗器の温度は、電圧UaがUhが既 知のときに決定することができる。何故ならば、等式Ua=Uh・R2/(R2+R1 )が適用できると共に、センサ/抵抗器2の値及びその温度はこの等式から計 算することができるからである。例えばR1=100Ω等のプラチナ抵抗器の抵 抗に近い値が、プラチナ抵抗器と直列の抵抗器1の抵抗として選択される。何故 ならば、このような場合、プラチナ抵抗器の抵抗における或る程度の変化は、電 圧Uaにおいてできる限り大きな変化に対応するからである。簡略化のために、 A/Dコンバータ3の正の基準電圧U+は電圧Uhに接続されると共に、相応じて 、U-がアースに接続されて、A/Dコンバータ3が比率Ua/Uhを直接測定す るようになっている。 プラチナ抵抗器2の抵抗、従って温度Taについての情報をA/Dコンバータ 3から読み出すと共に、これを所望の値と比較するプログラムは、プロセッサ4 において動作する。温度が低過ぎれば、プログラムは出力ポートを上昇させて、 抵抗器5及びコンデンサ6によって形成される低域フィルタを介して、加熱電圧 Uhを制御する増幅器7を制御するようになっている。相応じて、プラチナ抵抗 器2の被測定温度Taが高過ぎれば、出力ポートを低下させて、加熱電圧を低減 するようになっている。本プロセッサにおいては、この機能は、例えば、1秒当 り数百回容易に実行することができ、実用上、動作は連続している。センサの熱 伝導率及び/又は熱容量は、同一周波数または例えば10倍低い周波数で計算す ることができ、かつ、例えば媒体の流速または水分等の所望の量は、前者の量を 利用して計算することができる。 D/Aコンバータを含むプロセッサを使用することができれば、抵抗器5及び コンデンサ6は不要であり、プロセッサのD/Aコンバータのアナログ出力は、 増幅器7を直接制御するのに使用することができる。A/Dコンバータを含むプ ロセッサを使用するとき、外部A/Dコンバータ3は自然に不要である。電流を 供給するためのプロセッサのD/Aコンバータの容量が十分であれば、増幅器7 もまた除去することができる。このような場合、この発明による装置は、3つの 部品、即ち、プロセッサ4、測温体2及び抵抗器1を含んでいるだけである。 電圧Uhは既知である。何故ならば、プログラムがその設定値をもたらすから である。プラチナ抵抗器2、即ち、温度センサの抵抗及び温度データはA/Dコ ンバータ3から得られ、そのために加熱に必要な電力Ptotを計算することがで きる。プラチナ抵抗器2の温度Taがソフトウェアによって調整され、この温度 に対する熱伝導率Keの相関が計算されるとき、媒体の温度見積りTeに対する正 確な値Tsを決定することができる。 電圧Uhを変えることによって、温度センサ2の温度Taを変える。時間関数と して、温度Taは、例えば、正弦関数、のこぎり歯関数、指数/矩形関数若しく は或る他の周期的または無周期関数に似ることができる。温度Taの移動平均も ゆっくりと変化することができ、この結果、媒体の温度における変化を補償する ようになっている。センサの温度Ta及び媒体の温度Tsの間の差は、例えば測定 の精度または装置の消費電流を変えるために、所望の方法で変えることができる 。センサによって要求される熱出力Ptotにおける変更されたセンサ温度Taによ って引き起こされる変化を考慮に入れて、熱伝導率Keの関数を新しい温度値で 繰り返し解くことによって、媒質の熱伝導率を計算することが可能になると共に 、各周期に対する計算された熱伝導率Ke及びセンサ温度Taの間の相 関であって、媒体の温度Tsの変化を示す前記相関をチェックすることが可能と なる。媒体の温度Tsに対する新しい各値は、センサの温度サイクルの際に一旦 近似的に得られる。新しい温度Taが或るレベルに落ち着くのを待つ必要はない が、例えば温度が依然として変化しているときに生じる一時的な値でさえも、計 算アルゴリズムが状態の安定化を何ら必要としないことから、測定値として有効 である。 媒体の温度Tsの大きな変化は、媒体に対して使用される温度の見積りTeをプ ログラムがうまく補正する前に、測定においてエラーを引き起こし得る。このよ うな場合、温度Tsの値の変化は外挿法を通してソフトウェアによって補償する ことができ、熱伝導率Ke及び温度センサの温度Taの間の相関の次のチェックの 前に、媒体の温度見積りTeを予め補正することができる。 温度センサ2の温度Taを維持するのに必要な電力Pkが変化すれば、これは、 センサ及び媒体間の熱伝導率の変化若しくは媒体の温度の変化、または両者に起 因する。温度変化は、十分に頻繁に行われる前述した相関チェックで検出され、 チェックの後に恐らく残る電力の変化は熱伝導率の変化に帰することができ、こ のためこの情報は、熱伝導率を解くために以下において開示する等式に利用する ことができる。 与えた例証はプラチナ抵抗器を用いている。何故ならば、プラチナ抵抗器は広 範に使用されると共に、直接導通する電流で加熱することができるからである。 ニッケル抵抗器、または例えば任意長さの金属ワイヤの一片、表面に蒸着された 膜状体、半導体部品、即ち、温度の関数である電気的特性を有する任意の装置を 等しく利用することができる。温度を測定する部品、及び加熱及び/又は冷却す るのに使用する部品は独立しており、例えば、プラチナ抵抗器及び加熱用抵抗器 の組合せ、または半導体部品及びペルチェ要素(Peltier element)の組合せであ る方法を使用することもできる。加熱及び温度測定に使用されるセンサ間の熱伝 導率が高いこの種の組合せが要求される。センサの温度が、例えばセンサが生成 する赤外線放射に基づいて外部から測定される方法を使用することも可能である 。センサは、例えば電磁放射線によって外部から加熱することもできる。 熱的に媒体と接続したセンサを吟味することとする。媒体は、例えば、気体、 蒸気、液体、固体、または例えばコロイド溶液、乳濁液、エアロゾル、泡または 2つの液体によって形成されたマクロ相(macroscopic phase)等の、幾つかの相 によって形成された不均一系、または例えば、表面にセンサが取り付けられた気 体中の固体片、またはその流速が管の外側に取り付けられた本発明によるセンサ によって測定されてなる、管の中を流れる流体または気体であって良い。 Taを有する媒体の温度及びTaを有するセンサの温度を示すこととする。セン サ及び媒体の温度が相互に異なれば、センサ及び媒体間の温度差Ta−Tsと、セ ンサ及び媒体間の熱伝導率Kとに比例する電力PKにある媒体へとセンサから加 熱が伝わる。センサを或る温度Taに維持すべきときは、以下の電力が要求され る。 Pk=K(Ta−Ts) 例えば、対流電流の影響を考慮すべきならば、この発明の原理に影響すること無 く、Pk、K、Ta及びTsを相互に関係付けるのにより複雑な等式を使用するこ とができる。センサの温度を変えることによって、センサの温度が変化する速度 dTa/dtと、センサの熱容量Cに比例する電力Pcが要求される。 Pc=C・dTa/dt. センサに供給すべき総合電力は次の通りである。 Ptot=Pe+PK=C・dTa/dt+K(Ta−Ts) こうして、総合電力Ptotは、センサの温度を或る一定のレベルに維持すると共 に、これを所望レートで変化させるのに使用される2つの部分Pk及びPcから成 っている。電力は熱出力に当てはまり、このため電力は、例えばセンサが媒体に 比して低い温度にある場合、またはセンサ温度の変化率dTa/dtが十分に高い 負の値を得る場合、負であっても良い。総合電力Ptot及びセンサの温度Taは、 所望の時間に測定することができる。未知数K、C及びTsは等式から解かれる 。 本願による発明において、センサの温度は或る時間関数であり、センサに供給 すべき電力は必要に応じて調整して、センサの温度を各瞬間に所望のレベルに保 つようになっている。Pcは、センサ温度Taの変化率dTa/dtと、センサ及 び媒体間の温度差Ta−Tsに比例するので、Tsを時間関数として適切に選 択することにより、前述した2つの電力の測定間、従って熱伝導率及び熱容量の 測定間の微分が可能となる。 媒体の熱伝導率K及び温度Tsの測定を理解するために、先ず、熱伝導度Kの 測定が試験される。測定の際に、センサの温度Taには一定値が与えられ、その ゆえにdTa/dt=0、こうしてPc=0及びPtot=Pkとなる。従って、次式 が成立する。 Ptot=Pk+Pc=Pk=K(Ta−Ts) <=> K=PK/(Ta−Ts) しかしながら、問題は媒体の温度Tsが既知ではないということである。媒体の 温度Tsには値Te′を与えることができて、以下の等式を書くことができる。 Ke=Pk/(Ta−Te) 式中、Keは、媒体の温度に推定値Teが与えられるときにKに対して計算される 値である。電力Pkに対するPk=K(Ta−Ts)の正確な値を等式に代入したと き、等式は以下の通りである。 Ke=K(Ta−Ts)/(Ta−Te) Ta>Ts.Teを仮定されたい。3つの異なるケースを吟味することとする。 Te>Ts :係数(Ta−Ts)/(Ta−Te)>1が成立し、こうして Ke>Kとなる。Taが増加するとき、(Ta−Ts)/(Ta −Te)は減少する。 Te=Ts :係数(Ta−Ts)/(Ta−Te)=1であり、こうしてKe =Kとなる。(Ta−Ts)/(Ta−Te)はTaの値に依存 しない。 Te<Ts :係数(Ta−Ts)/(Ta−Te)<1であり、こうしてKe <Kとなる。Taが増加するとき、(Ta−Ts)/(Ta− Te)は増加する。 正確な値Te=Tsが媒体の温度見積りとしてもたらされれば、熱伝導率Kに対し て計算される値Keは正確である。即ち、Ke=Kであることが示される。不正確 な値Te≠Tsが温度見積りとしてもたらされれば、Keに対して計算される値は 不正確であって、センサの温度Taに依存する。従って、要求される補正 の方向は勿論のこと、媒体の温度Tsに対してもたらされた見積りTeの精度は、 熱伝導率に対して計算される値Keとセンサの温度Taの間の相関から推断するこ とができる。更に、媒体に対して使用される温度見積りにおけるエラーと、Ta 及びKe間の相関の程度との間に明瞭な依存性があることを思量することは容易 であり、このために、要求される補正の方向の他に、補正の程度を相関チェック に基づいて推断することができる。同様の結果はTa<Ts.Teのときに得られ る。 センサの温度Taとの相関があるか否かを調べるべく、時間関数であるセンサ の温度Taをチェックすると共に、熱伝導率に対して計算された値Keをモニタす ることによって、計算において媒体に対して使用される温度見積りTeが正確で あるか否かが判明し、もし不正確であれば、所要の補正の方向及び程度もまた見 い出される。 センサの熱容量Cが既知であれば、たとえセンサの温度が決定のときに変化し ても、熱伝導率Kを決定することができる。Taは既知の時間関数であるので、 dTa/dtもまた既知であり、このために熱伝導率に対して以下の等式が得ら れる。 Ke =Pk/(Ta−Te)=(Ptot−Pc)/(Ta−Te) =(Ptot−C・dTa/dt)/(Ta−Te) 等式の右辺の全ての変数は既知であり、このためにKを計算することができる。 従って、測定結果は如何なる所望のときでも実時間で得られる。 当該主要目標が熱伝導率の測定であり、しかも或る寸法のセンサの温度Ta及 び決定した値Keに基づく計算された熱伝導率Keの間の相関の影響が既知であれ ば、媒体の温度見積りTeを補正する必要はないが、熱伝導率に対して計算され た値Keを相関の既知の関数である量で直接補正することができる。 媒体の温度Tsが或る期間の際に比較的堅実に変化すれば、センサの温度Ta 及び熱伝導率に対して決定された値Keの間の相関が決定される前に、媒体の温 度見積りTeに対して新しい値を既に外挿法によって推定することができる。 センサの熱容量Cを測定するために、センサの温度がTaのとき、熱伝導率K が先ず決定される。センサの温度Taは、dtの間に特異的に小さな量dTaだ け変化する。総合電力に対する式は別な形式で書き表わされる。 C・dTa/dt=Ptot−K(Ta−Ts) <=> C=(Ptot−K(Ta−Ts))/(dTa/dt) =(Ptot−Pk)/(dTa/dt) センサの温度の変化dTaは極めて小さいので、K(Ta−Ts)=Pkは一定であ る。分子のPtot−Pkは、センサの温度が一定のままである状況と比較して、d Ta/dtの速度でセンサの温度を変えるのに必要な電力の変化を表わしている 。熱容量の測定中に熱伝導率Kが既知であることは不要である。何故ならば、C は例えば以下のようにして決定することもできるからである。センサの温度がd tの間に特異的に小さな量dTaだけ変化し、そのために以下の等式が適用でき ることを仮定する。 Ptot.1=Pc+Pk=C・dTa/dt+Pk 次に、反対方向と等速度でセンサの温度を変化させ、このために等式を適用する ことができる。 Ptot.2=C・−dTa/dt+Pk dTaは小さいので、Pkは一定である。両等式を減算し合うと次式が得られる。 Ptot.1−Ptot.2=C・2dTa/dt => C=(Ptot.1−Ptot.2)/(2dTa/dt) この発明は、温度を決定した状態で同時にセンサ及び媒体の熱伝導率及び熱容 量を決定するのに適している。媒体の熱伝導率は、例えば流れの状態の変化によ りまたは媒体の変化特性により変化し得る。熱容量は、例えばセンサの汚染によ りまたは媒体の特性の変化により変化し得る。 この発明の適切な応用は、例えば、媒体の流速の測定、接触の指示、水分量の 測定、圧力の測定、気体水分の測定、管壁を通した熱特性の測定、及び容器のレ ベル測定を含む。 キングの法則(King's law) Pk=K(Ta−Ts)=(C0+C11/2)(Ta−Ts) 式中、C0及びC1は測定構成の特性を示す定数であり、vは流れる媒体によって 囲まれた対象物に対して近似的に適用できる、媒体の流速である。熱伝導率K は前述のようにして決定することができて、流速は次の式から計算できるように なっている。 v=〔(K−C0)/C12 キングの法則は、この方法の原理に何らの影響を及ぼすこと無く、例えば媒体の 乱流、粘度、水分及び圧力を考慮に入れるべく特定することができる。 この発明はまた、管壁を通した流速の測定に大いに適用可能である。センサは 熱的に管壁に接続しており、この結果、管状体はセンサの温度Taを近似的に有 する。センサが測定すべき媒体によって完全に囲まれてはいないので、前述した ケースとは異なり、熱がセンサ及び電力Pvを有する周囲の間で伝わることを除 いて、状況は前述したことに対応する。この条件が総合電力に付加されるとき、 測定は、センサが媒体によって完全に囲まれている通常形式を回復する。管壁を 介した測定によってポストアセンブリ及び保守を容易にすることができ、システ ムは堅固であり、しかも管状体中の物質の流れに影響を及ぼすことはない。更に 、管状体の内面に集まる汚染の量は、熱容量を測定することによって評価するこ とができる。 接触は、材料の表面が接触されたときに変化する熱伝導率及び熱容量を有する 構造体中に温度センサを突っ込むことによって示され、しかも接触は、接触して いる対象物の温度にかかわらず検出することができる。 水分の増加は通常、媒体の熱伝導率を高め、このことは、この発明による方法 によって検出することができる。有益な応用は、例えばプラント栽培、それに例 えばコンクリート打ち及び水の被害と関連して構造体の乾燥をモニタすることを 含む。周囲温度の変化は測定に影響を及ぼすことはない。 圧力が増大するとき、気体の熱容量が増大し、このことは測定可能である。セ ンサを囲む測定すべき気体が静止していれば、この種の測定を行うことは最も容 易である。このことは、例えば、毛細管を介して測定すべき圧力に接続している 測定用チェンバでセンサを包囲することによって実施することができる。しかし ながら、気体が静止することは必要ない。 気体水分の測定は、大気中の水分が多ければそれだけより大くの水を吸収する 適切な吸湿性物質でセンサをコートするかまたはこれを充填することによって行 われる。この方法によって、センサ中の吸湿性物質の熱容量の変化を検出するこ とが可能となる。別な方法は、センサの熱容量を測定すると共に、センサの温度 を変えて熱容量を一定に保つことであり、このために所要温度は水分の関数であ る。 熱的諸特性は、管壁にセンサを熱的に接続することによって、管壁を介して測 定することができる。適切な管壁の特性は、管状体の内面及び外面の間では熱伝 導率が良好であるが、管壁の方向では熱伝導率が悪いということである(例えば 、熱的異方性材料の薄い壁及び管を有する管状体)。このような場合、加熱はセ ンサと測定すべき媒体の間で伝わろうとし、媒体の熱的特性を測定するのは容易 である。例えば、媒体の流れは熱伝導率を増加させ、従って測定することができ る。管状体の内側に付着した不純物は熱容量を変化させ、検出可能である。系の 遅鈍(比率C/K)はしばしばこの種の応用には重要であるため、冷却速度の決 定に基づく1つの測温体の従来の測定を応用することは困難である。 容器面がセンサのレベルまで上昇することによって、熱伝導率が変化される。 容器の内容物の温度は測定に影響を及ぼすことはなく、測定は容器壁を通してさ えも可能である。 2つのマクロ液相を分離することは、センサを過ぎて流れる液相の熱伝導率を 検出することによって可能である。この種のマクロ液相を形成する系は、例えば 潤滑油と侵害状況の際にこれと混合する水とから成ることができる。 センサの熱的遅鈍は極めて重要ではないので、センサを堅固にすることができ ると共に、例えば球形ハウジングを使用することができ、この結果、十分に薄い 配線及びサスペンションを用いて、センサを、管状ハウジングを利用する場合に おけるような平面だけでなく空間における流れの方向とは独立にすることができ る。測温体の周囲に取り付けられると共に、極めて熱伝導性が良い(例えば、ア ルミニウム、アルミニウム酸化物、銅または銀)対称性ハウジングの温度はどこ でも同じであり、この結果、流れのどの方向も幾可学的理由から他のものとは異 なることなく、このためにセンサは、流れの方向の変化には鈍感である。2つの 測温体を有するセンサにおいて、例え理想的測温体を使用することができるとし ても、3次元において対称性を得ることは不可能である。 この発明による回路は幾つかの異なる方法で実現することができるが、ここで 説明した構成は、この発明の原理を図示するためにこれまで簡単に維持されてき た。この発明の異なる実施例は前述した例に限定されるものではなく、添付した 請求の範囲内で変えることができることは当業者にとって明瞭である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.熱出力Ptotをセンサ(2)に供給することにより前記センサ(2)の温 度Taを変えると共に、前記センサ(2)に供給される熱出力Ptotを測定するこ とによって、前記センサ(2)及び媒体の間の熱伝導率Kを決定し、及び/又は 前記媒体と熱交換関係にある前記センサ(2)を用いて前記センサの熱容量C及 び前記媒体の温度Tsを決定する実時間適応測定方法において、 前記センサ(2)の前記温度Taが所望の時間依存性温度関数に実時間で従う ように熱出力Pkが前記センサ(2)に供給され、 前記媒体の温度Ts値Teで近似され、 前記所望の温度関数、前記温度Ta、及び前記媒体の前記温度見積りTeに従っ て、前記センサ(2)の前記温度Taを維持する前記熱出力Pkによって、前記熱 伝導率Kに対して値Keを計算し、 必要に応じて、前記媒質の前記温度見積りTeを変化させて、前記センサの前 記温度Ta及び前記計算された熱伝導率Keの間の相関が消失するようになし、か つ 前記センサ(2)の前記温度Taの変化率dTa/dtを得るのに必要な熱出力 Pcによって、かつ前記変化率dTa/dtによって、前記熱容量Cに対して値を 計算すること、を特徴とする実時間適応測定方法。 2.請求項1記載の方法において、前記センサ(2)の前記温度Taによって 実時間で従う前記時間依存性温度関数を、環境に応じて適応するように所望の方 法で変化させることを特徴とする前記方法。 3.請求項1または2記載の方法において、前記媒体の前記温度見積りTeを 補正する方向を、前記センサの前記温度Ta及び前記計算された熱伝導率Keの間 の相関の符号から推断することを特徴とする前記方法。 4.請求項3記載の方法において、前記媒質の前記温度見積りTeの変化を外 挿法を通して予測し、前記センサの前記温度Ta及び前記熱伝導率に対して計算 された前記値Keの間の相関を吟味する前に、前記温度見積りTeを補正すること を特徴とする前記方法。 5.請求項1記載の方法において、前記熱伝導率に対して計算された前記値Ke を、前記センサの前記温度Ta及び前記熱伝導率に対して計算された前記値Ke の間の相関の既知の関数である量によって補正することを特徴とする前記方法。 6.請求項1記載の方法において、例えば汚染または腐食等の、前記センサの 表面に生ずる変化によって引き起こされるエラーを補償するために、前記熱伝導 率に対して決定された前記値Keを、測定のとき及びキャリブレーションのとき に前記センサに対して決定された前記熱容量Cの間の差分の既知の関数である量 によって変化させることを特徴とする前記方法。
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