JPH10507497A - セルロースファイバ - Google Patents
セルロースファイバInfo
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Abstract
(57)【要約】
本発明は、水性第3アミンオキサイド中のセルロース溶液を紡糸してファイバとし、ファイバを架橋剤と接触させるアミンオキサイド方法によるセルロースファイバの製造方法に関する。この方法では、下記式(I)
のスルホニウム化合物、及び/又は、下記式(II)
のスルホニウム化合物を架橋剤として使用し、上記式(I)において、R1がCH2CH2Z、アルキル、アリール、置換されたアルキル若しくはヘテロ環、Zがハロゲン、スルファト、チオスルファト、ホスファト若しくはヒドロキシ、Y-はアニオンであり、式(II)において、OWは、塩若しくは酸の形態にある多塩基酸の残基、R2はCH2CH2OW、アルキル、アリール、置換されたアルキル若しくはヘテロ環である、ことを特徴とする。
Description
【発明の詳細な説明】
セルロースファイバ
本発明は、新たなセルロースファイバとこのファイバの製造方法に関する。
近年ではビスコース方法に代わる方法として、誘導体を形成することなく、有
機溶媒、有機溶媒と無機塩の混合物、若しくは水性塩類溶液中にセルロースを溶
解する多くの方法が開示されてきた。かかる溶液から製造されたセルロースファ
イバは、BISFA(The International Bureau for the Standardisation of man m
ade Fibres;人工ファイバの標準化のための国際機関)により一般名称ライオセ
ル(Lyocell)として認知された。BISFA は、有機溶媒から紡糸方法により得ら
れたセルロースファイバをライオセルと定義している。BISFA は「有機溶媒」を
有機薬品と水の混合物であると理解する。
しかし、これまで工業界では、ライオセルタイプのセルロースファイバの製造
方法が唯一の方法であると理解されてきた。この方法(以下アミンオキサイド方
法と呼ぶ)では、第3アミンオキサイド、詳細にはN−メチルモルホリン−N−
オキサイド(NMMO)を溶媒として使用する。かかる方法は例えば米国特許第
4,246,221号に開示されており、高い引張強さ、高い湿潤モジュラス及
び高い引掛強さを示すファイバを提供する。
ライオセルファイバの典型的な特徴は、湿った時の際立ったフィブリル化傾向
である。フィブリル化とは、湿潤状態において機械的応力により長手方向にファ
イバが剪断され、ファイバが毛状化する、即ち柔毛化することを意味する。フィ
ブリル化の理由は、ファイバがその軸の長手方向に配置されるフィブリルからな
り、フィブリル同士の架橋結合がほんのわずかであるためである。
WO92/14871は、フィブリル化傾向を低減されたファイバの製造方法
を開示する。フィブリル化傾向の低減は、まず乾燥させる前にファイバと接触さ
せる全ての浴を最大pH値8.5にすることにより達成される。
WO92/07124は、紡いだばかりの、即ち乾燥していないファイバを、
陽イオン化できるポリマーを用いて処理することにより、フィブリル化傾向を低
減されたファイバを製造する方法を開示する。かかるポリマーとしては、イミダ
ゾール及びアゼチジン基を有するポリマーが挙げられる。さらに、ポリエチレン
若しくはポリビニルアセテート等の乳化ポリマーによる処理や、グリオキサール
による架橋を行うこともできる。
スウェーデンのルンド(Lund)での1993年セルコン(CELLUCON)会議でのS.
モルチマー(S.Mortimer)による講義では、引き伸ばしが増すにつれてフィブ
リル化傾向が強まることが発表された。
さらに、ライオセルファイバのフィブリル化傾向を低減する以下の方法が発表
された:
例えば、本願の出願人のWO95/02082からは、紡糸パラメータの組み
合わせによりフィブリル化を低減できることが知られている。
さらに、ライオセルファイバのフィブリル化の特性は、化学的架橋により改良
できることが知られている。例えばEP-A- 0 538 977 号は、乾燥前、即ちファイ
バの製造前の状態だけでなく、乾燥状態、即ち実質上平らなファイバアセンブリ
を織物に仕上げる間にもセルロースと反応できる化学的反応剤を用いてライオセ
ルファイバを架橋することを述べている。
前掲の特許出願EP-A-0 538 977号で例示される架橋剤は、アルカリ状態でセル
ロースのヒドロキシル基と反応できるハロゲン置換窒素含有環状構造を架橋する
ことのできるグループとして示されている。さらに、ビニルスルホン基若しくは
それらの前駆体を含む化合物についても述べられている。これらの化合物は実質
上、アルカリが添加された時のみ反応するか、又はこれらの化合物は分裂された
酸の中和剤としてアルカリを必要とする。
ハロゲン化された窒素含有環若しくはビニルスルホンとそれらの前駆体物質が
それぞれ反応される時に塩が形成されることにより、後でファイバを洗浄しなけ
ればならない点に不具合が存在する。さらに、セルロースと反応しない余剰の残
留化学薬品も洗浄しなければならない。このことは、連続的なファイバ製造プロ
セスにさらに後処理工程が必要となることによって、さらなる投資と操作コスト
が生じるとともに、汚染された排水によりさらなる問題が生じることを意味する
。
本願の出願人のWO94/24343では、フィブリル化を低減するためのラ
イオセルファイバの同様の架橋方法が提起され、アルカリ緩衝剤を使用すること
と電磁波にさらすことを特に利点として述べている。
WO94/20656は、可撓性の線形ポリマーを同時に存在させて架橋を行
う時に、セルロース織物の折目角を改良するように通常用いられる従来の架橋化
学薬品を用いて架橋を行うことにより、染料の吸収を低下させないようにしつつ
、ライオセルファイバのフィブリル化を低減することを述べている。実質的には
、従来のN−メチロール樹脂(低いホルムアルデヒドレベルを有する)と通常の
酸性触媒が使用される。この方法は、乾燥したファイバだけでなく乾燥していな
いファイバに使用されても有効であると述べられている。
ビスコースのような再生セルロースファイバ若しくは綿、特にかかるファイバ
から製造された織物を、スルファトアルキルスルホニウム塩を用いて処理すると
、再生セルロースの架橋により湿潤状態及び乾燥状態での折目角の回復力を高め
ることとなることが、US-A-3,251,642号から知られている。従ってこれらの塩は
、いわゆる防しわ用仕上げ剤として使用される。さらに、強いアルカリ状態では
、スルファトアルキルスルホニウム塩、詳細にはジソジウム−トリス(β−スル
ファトエチル)スルホニウムの分子内塩(以下の記載ではこの分子内塩はトリス
SSと略記する)を用いると、すでに室温にて綿の反応が起こる。
トリスSS等のスルホニウム塩及び塩基を用いて反応性のNH−、OH−若し
くはSH基を有するポリマーを処理することは、ベルギー特許出願第627 220 号
及び第640 713 号、並びに英国特許出願第988,511 号、第1,047,323 号及び第1,
059,568 号、並びに米国特許第3,251,642 号に述べられている。トリスSSを用
いてセルロース織物材料を架橋することは、米国特許第3,480,382 号及び第3,54
2,503 号に述べられている。さらに、トリスSSを染料と組み合わせて使用して
染色処理中にセルロースを架橋することが、GB-A- 1,082,600 号から知られてい
る。
上記文献では、ファイバ、織物、フィルム及び紙等の乾燥された基体に架橋剤
の5〜25%水溶液とアルカリの4〜35%溶液が含浸されるが、まず架橋剤に
よる処理が行われてその後アルカリを用いるか、又はそれとは逆にまず先にアル
カリを用いて処理し、その後架橋剤を用いるか、のいずれかによる。
あるいは潜在的アルカリ金属重炭酸塩のようなアルカリ化合物を用いると、浴
からのアルカリと共に架橋剤を添加し、その後昇温で架橋処理を行うこともでき
る。さらに、架橋剤を用いる処理とアルカリを用いる処理の間に、中間的な乾燥
を行うこともできる。アルカリ化合物としては、アルカリ金属水酸化物、アルカ
リ金属炭酸塩及びアルカリ金属重炭酸塩、並びにトリメチルアンモニウム水酸化
物等の第4級アンモニウム塩が使用される。反応時間は、室温にて10分、より
高い温度でより短い滞留時間、例えば150℃にて3分、と示される。反応の後
、アルカリを基体から洗浄しなければならない。
当該技術では、アミンオキサイド方法により製造されたファイバのフィブリル
化傾向を有効に制御できる方法が知られていない。故に、所定のフィブリル化傾
向を有するファイバを生成することのできるライオセルファイバの製造方法を提
供することが本発明の目的である。
水性第3アミンオキサイド中のセルロース溶液を紡糸してファイバとし、ファ
イバを架橋剤と接触させる、アミンオキサイド方法によりセルロースファイバを
製造する本発明の方法は、以下の式(I)及び/又は式(II)のスルホニウム化
合物を架橋剤として用いることを特徴とする。
式(I)中、R1はCH2CH2Z、アルキル、詳細にはC1−C4アルキル、アリ
ール、置換されたアルキル若しくはヘテロ環、Zはハロゲン、スルファト、チオ
スルファト、ホスファト若しくはヒドロキシ、Y-はアニオンである。
式(II)中、OWは、塩若しくは酸の形態の多塩基酸の残基、R2はCH2CH2
OW、アルキル、詳細にはC1−C4アルキル、アリール、置換されたアルキル若
しくはヘテロ環である。
驚くことに、アミンオキサイド方法により製造されたファイバを上記スルホニ
ウム化合物を用いて処理することにより、ファイバのフィブリル化傾向が低減さ
れるばかりでなく、このフィブリル化傾向を有効に制御できるようになる。
本発明による方法では、ジアルカリ−トリス−(β−スルファトエチル)スル
ホニウム、詳細にはジソジウム−トリス−(β−スルファトエチル)スルホニウ
ムの分子内塩を式(II)のスルホニウム化合物として用いることが好ましい。
本発明の方法によれば、全く乾燥していない状態だけでなく乾燥状態でも架橋
剤とファイバを接触させることが可能である。しかしながら、全くの非乾燥状態
、例えばファイバが紡糸されたばかりの状態でファイバを架橋剤と接触させるこ
とが好ましい。
好ましくは、ファイバは架橋剤と接触された後、塩基を用いて処理される。フ
ァイバは塩基による処理の前に乾燥されてもよい。
本発明による方法の特に有効な実施形態では、ファイバは塩基による処理と同
時に架橋剤と接触され、この時塩基と架橋剤は略3:1(塩基:架橋剤)のモル
比で存在する。その後、ファイバは乾燥される。本発明による方法のこの実施形
態ではファイバの洗浄は必要ないことがわかった。これは、製造方法における工
程を1つ省くことができるので有利である。
ファイバは、0.3%〜25%、好ましくは0.5%〜5%の質量濃度でトリ
スSSを含む水溶液と接触されるのが最も良い。塩基は、0.8〜100モル量
、好ましくは2.5〜3.5モル量で水溶液中に含まれる。詳細にはアルカリ金
属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩及び重炭酸塩、第4級アンモニウム塩及びポリ
マーアミンが塩基として用いられる。さらに、本発明によれば、5〜12、好ま
しくは7〜9のpH値を有する緩衝溶液を使用できることがわかった。
例えば潜在的に炭酸水素塩等のアルカリ化合物を塩基として使用する場合にも
、洗浄する必要はない。
本発明はまた、本発明の方法により得ることのできる所定のフィブリル化傾向
を有するセルロースファイバに関する。
さらに本発明は、以下の式(I)及び/又は式(II)のスルホニウム化合物を
使用して、アミンオキサイド方法により製造されるファイバとこのアミンオキサ
イド方法により製造されるファイバの糸及び織物とを処理することに関する。
式(I)中、R1、Z及びY-は上記の意味を有する。式(II)中、OW及びR2
は請求項1で示す意味を有する。
本発明はさらに、ジアルカリ−トリス(β−スルファトエチル)スルホニウム
の分子内塩を使用してアミンオキサイド方法により製造されたファイバと、この
アミンオキサイド方法により製造されたファイバの糸及び織物とを処理すること
に関する。
塩基とジアルカリ−トリス(β−スルファトエチル)スルホニウムの分子内塩
とを含み、塩基及び架橋剤が略3:1のモル比で存在する水溶液を使用して、ア
ミンオキサイド方法により製造されたファイバとこのアミンオキサイド方法によ
り製造されたファイバの糸及び織物とを処理することは、特に適切である。
紡糸したばかりの、即ち全く乾燥していないファイバストランド若しくは全く
乾燥していないフリーズ(短繊維)に、まずトリスSSの溶液を含浸し、絞って
含水率100〜150%とした後、塩基性溶液を含浸することができる。処理の
順序は逆にもできる。室温にて約10分の滞留時間の後、洗浄され、乾燥され得
る。
さらに、まずトリスSSの溶液をファイバに含浸させ、絞って100〜150
%の含水率にした後ファイバを乾燥させ、その直後若しくはその後で塩基により
処理することが可能である。
また本発明の方法を単一工程で実行することもできる。その場合にはトリスS
S溶液と少量の塩基によりファイバを同時に単一工程方法で処理する。驚くべき
ことに、単一工程方法では例えばアルカリ金属重炭酸塩等のアルカリ化合物を使
用できるばかりでなく、適度に低い濃度でアルカリを使用できる。
単一工程方法の後、含浸されたファイバを温度処理することが必要である。温
度処理は、少なくとも60℃の温度で乾燥させることにより行われ得る。塩基対
トリスSSのモル比が3:1より高くなければ、その後の洗浄は必要ない。
上記スルホニウム化合物を使用した場合には、反応条件(使用する架橋剤の濃
度、使用する塩基の量及びタイプ)によりフィブリル化を有効に低減することが
できる、又はなくすこともできる。
本発明による架橋剤を用いる処理は、乾燥プロセスの前、若しくは乾燥プロセ
スと同時に、若しくは乾燥プロセス後に行われることができる。例えば示された
スルホニウム化合物は、アルカリ染色浴に入れることができる。
以下の例により、本発明をより詳細に説明する。トリスSSの製造に関しては
、ベルギー特許出願第 627 204号及び第 620 775号を参照する。
フィブリル化の評価
フィブリル化傾向を評価するために、4mlの水の入った20ml試験ボトルに各
々が20mm長さの8つのファイバを入れ、ボン(独国)のゲルハルト社(compan
y Gerhardt)により製造されたRO−10タイプの実験用機械的攪拌機中の段階
12で9時間攪拌した。その後、ファイバの長さ0.276mm当りのフィブリル
をカウントすることにより顕微鏡でファイバのフィブリル化動向を評価した。
このテストによれば、ライオセルタイプの従来のセルロースファイバは、ファ
イバの長さ0.276mm当り約50のフィブリルを示した。比較例として使用し
た、フィブリル化傾向を有さないとして知られるモダル(Modal)タイプの従来
のセルロースファイバは、1〜2のフィブリルを有した。
実施例1−手順A
紡糸されたばかりのまだ乾燥していない短繊維としてのライオセルファイバ1
gに、トリスSSの水溶液100mlを室温で3分間含浸させ、絞って含水量14
0%とし、その後水酸化ナトリウム溶液100ml、即ち水酸化ナトリウムの水溶
液100mlを室温にて10分間含浸させた。その後、3%酢酸と水によりファイ
バからアルカリを洗浄し、ファイバを60℃にて一晩乾燥させた。
その後、ファイバのフィブリル化傾向を上記テストにより分析した。その結果
を下記表1に示す。
実施例1−手順B
紡糸されたばかりのまだ乾燥していない短繊維としてのライオセルファイバ1
gに、トリスSSの水溶液100mlを室温にて3分間含浸させ、60℃にて2時
間乾燥させ、その後水酸化ナトリウム溶液100mlを室温にて10分間含浸させ
た。その後、3%酢酸と水によりアルカリをファイバから洗浄し、ファイバを6
0℃にて一晩乾燥させた。
その後、ファイバのフィブリル化傾向を上記テストにより分析した。その結果
を下記表1に示す。
表1では、トリスSSの濃度はg/l表記である。水酸化ナトリウム水溶液の
濃度は、NaOH/lで示されている。
実施例5〜8は、水酸化ナトリウム水溶液の濃度が増すとフィブリルの数が減
少する、即ち、製造されたファイバのフィブリル化傾向が低減されることを示し
ている。故に、本発明に従ってトリスSSを使用すると、アルカリ濃度を介して
ライオセルファイバのフィブリル化傾向を制御することができる。当然のことな
がら、より多くの量のアルカリを使用すると、ファイバからアルカリを洗浄する
ことが必要となる。
ファイバストランドを用いても同様の結果が得られた。
実施例2−手順C1、C2、D1及びD2
紡糸されたばかりのまだ乾燥していない短繊維としてのライオセルファイバ1
gに、トリスSSと塩基(TBAH(テトラブチルアンモニウム水酸化物)、N
aOH若しくはKHCO3)の水溶液100mlを室温にて5分間含浸させ、絞っ
て含水率140%とした。その後、ファイバに以下のいずれかを実行した。
60℃にて一晩乾燥させ、洗浄し、再び乾燥させた(手順C1)。
60℃にて一晩乾燥させ、洗浄しなかった(手順C2)。
100℃にて10分間乾燥させ、洗浄し、再び乾燥させた(手順D1)
。
100℃にて10分間乾燥させ、洗浄しなかった(手順D2)。
次いで、ファイバのフィブリル化傾向を上記テストに従って分析した。その結
果を下記の表2に示す。表2では、トリスSSの濃度はg/lで示している。塩
基の濃度はg/lで示す。
実施例9〜24からは、塩基の濃度がフィブリル化の低減に影響を及ぼすこと
がわかる。塩基:架橋剤のモル比がすでに3:1になると、NaOHをアルカリ
化合物として用いた場合にフィブリル化がなくなり(実施例23、24参照)、
NaOHの量をそれより多量に用いる必要がない(実施例15〜18)。
2.7:1のモル比では(実施例10〜22)、フィブリル化は40%減少さ
れる。
TBAOHを架橋剤に対して3:1の比で使用すると、フィブリル化は50%
減少される。
さらに、アルカリの量を減らして使用すると(例えば架橋剤1モル当り2.5
〜3.5モルの塩基)、洗浄を行う必要がないことがわかる。
ファイバストランドを用いても同じ結果が得られた。
さらに、実際本発明に従って上記スルホニウム化合物を用いてファイバを処理
しても、強度、伸び等の織物のパラメータにマイナスの影響がないことがわかっ
た。
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF
,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,
SN,TD,TG),AP(KE,LS,MW,SD,S
Z,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD
,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ
,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,
CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB,GE,H
U,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR,KZ
,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,
MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,R
O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM
,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.水性第3アミンオキサイド中のセルロース溶液を紡糸してファイバとし、該 ファイバを架橋剤と接触させるアミンオキサイド方法によるセルロースファイバ の製造方法であって、 下記式(I)、 のスルホニウム化合物、及び/又は、下記式(II)、 のスルホニウム化合物を架橋剤として使用し、上記式(I)において、R1がC H2CH2Z、アルキル、アリール、置換されたアルキル若しくはヘテロ環、Zが ハロゲン、スルファト、チオスルファト、ホスファト若しくはヒドロキシ、Y- はアニオンであり、式(II)において、OWは、塩若しくは酸形態の多塩基酸の 残基、R2はCH2CH2OW、アルキル、アリール、置換されたアルキル若しく はヘテロ環である、 ことを特徴とするセルロースファイバの製造方法。 2.式(II)の前記スルホニウム化合物として、ジアルカリ−トリス(β−スル ファトエチル)スルホニウムが使用される、ことを特徴とする請求項1に記載の 方法。 3.前記架橋剤として、ジソジウム−トリス(β−スルファトエチル)スルホニ ウムが使用される、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。 4.前記ファイバが全く乾燥されていない状態で前記架橋剤と接触される、こと を特徴とする請求項1〜3の1つに記載のセルロースファイバの製造方法。 5.前記架橋剤と接触された後、前記ファイバが塩基により処理される、ことを 特徴とする請求項1〜4の1つに記載のセルロースファイバの製造方法。 6.前記ファイバが、塩基により処理される前に乾燥される、ことを特徴とする 請求項5に記載のセルロースファイバの製造方法。 7.前記ファイバが塩基による処理と同時に架橋剤と接触され、前記塩基及び前 記架橋剤が略3:1(塩基:架橋剤)のモル比で存在する、ことを特徴とする請 求項1〜4の1つに記載のセルロースファイバの製造方法。 8.前記ファイバが乾燥される、ことを特徴とする請求項7に記載のセルロース ファイバの製造方法。 9.前記請求項1〜8の1つ以上の方法により得られた、所定のフィブリル化傾 向を有するセルロースファイバ。 10.下記式(I)、 及び/又は、下記式(II)、 のスルホニウム化合物を使用して、アミンオキサイド方法により製造されたファ イバと、アミンオキサイド方法により製造されたファイバの糸及び織物を処理す る方法であって、式(I)中、R1、Z及びYが請求項1で示した意味を有し、 式(II)中、OW及びR2が請求項1に示した意味を有する、 ことを特徴とするアミンオキサイド方法により製造されたファイバとその糸及び 織物を処理する方法。 11.ジアルカリ−トリス(β−スルファトエチル)スルホニウムの分子内塩を 使用して、アミンオキサイド方法により製造されたファイバとアミンオキサイド 方法により製造されたファイバの糸及び織物を処理する方法。 12.塩基及びジアルカリ−トリス(β−スルファトエチル)スルホニウムの分 子内塩を含み、塩基及び前記架橋剤が略3:1のモル比で存在する水溶液を使用 して、アミンオキサイド方法により製造されたファイバとアミンオキサイド方法 により製造されたファイバの糸及び織物を処理する方法。
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