JPH10507345A - ペプチド及びこれを含む薬剤組成物 - Google Patents

ペプチド及びこれを含む薬剤組成物

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JPH10507345A JP8512640A JP51264096A JPH10507345A JP H10507345 A JPH10507345 A JP H10507345A JP 8512640 A JP8512640 A JP 8512640A JP 51264096 A JP51264096 A JP 51264096A JP H10507345 A JPH10507345 A JP H10507345A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は一般にペプチド配列及びこれらの使用方法に関し、この配列は抗−イディオタイプT細胞の活性を調節する。問題の抗−イディオタイプT細胞はこれらのT細胞が抗−p277細胞を認識する能力に関係する。従って、本発明のペプチドはインシュリン依存性糖尿病(IDDM)に関連する疾病の診断、予防、軽減又は治療において重要な手段を含む。

Description

【発明の詳細な説明】 ペプチド及びこれを含む薬剤組成物 発明の分野 本発明は一般にペプチド配列及びその使用方法に関し、この配列は抗イディオ タイプT細胞の活性を調節する。問題の抗イディオタイプT細胞の活性はこれら のT細胞が抗−p277T細胞を認識する能力に関係する。従って、本発明のペ プチドはインシュリン依存性糖尿病(IDDM)に関連する疾病の診断・予防・ 軽減及び治療の重要な手段を含む。 発明の背景 I型糖尿病又はIDDMは、膵臓の小島に存在するインシュリン生産細胞を攻 撃し破壊するT細胞に起因する自己免疫疾患である(23)。IDDMの自己免 疫過程は症状を発現することなく開始し、進行する。この疾病はβ−細胞の累積 的損失量がインシュリンを供給する残留β−細胞の量を越えた場合に臨床的に表 面化する。実際、グルコース恒常性の破壊と臨床的なIDDMは、80−90% のβ−細胞が免疫系により不活性化された後に生ずるものと考えられる。従って 、IDDMに罹患したと特定される患者はβ−細胞の自己免疫破壊の進行した段 階に至る。更に、β−細胞自己免疫の免疫学的マーカーを検出することによる前 臨床段階の糖尿病の早期診断は自己免疫過程が開始した後にのみ行うことができ る。従って、治療法を探索するということは、既に進行している自己免疫過程を 停止する安全・明確且つ有効な方法を見い出すことである。 以前、本発明者は、ヒトIDDMの忠実なモデルと考えられるNOD種のマウ スに進行している自然発症性糖尿病の研究によりこの問題を検討した(23−2 5)。NODマウスは生後約1ケ月でインシュリン炎を発症し、これは島周辺部 の穏やかな浸潤として開始し、重篤な島間の炎症という過程をたどる。インシュ リン不足を証明する高血糖症は本発明者のコロニーの雌では生後約3ケ月で始ま る。生後6ケ月迄に殆ど全ての雌NODマウスは重篤な糖尿病を発病し、インシ ュリン療法を行わなかった場合殆ど死亡する。雄NODマウスは低い罹病率を示 すがその理由は明らかでない。NODマウスの糖尿病は自己免疫T細胞に起因す ることが示されている(26)。 種々の抗原に対するT細胞の反応性及び自己抗体は、NODマウスの場合と同 様に、ヒトIDDM患者においても検出されており(27)、考えられ得るいか なる標的抗原がこの疾病の主なる原因であるかは明らかではない。治療の問題は 因果関係の問題の背後にある。 NODマウスにおける自己免疫過程の開始は、糖尿病の始まる前に、マウスを 食事制限、ウィルス感染又は免疫系の不特定な刺激のような種々の操作の対象と することにより防止することができることが示されている(24)。また、NO D糖尿病は、グルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)抗原に対する免疫寛容 を前糖尿病マウスに誘発することにより防止される(28、29)。 抗−イディオタイプT細胞は、他のT細胞の抗原受容体由来のペプチドを認識 するT細胞である(6)。抗−イディオタイプT細胞は、そのT細胞受容体(T CR)ペプチドを認識するT細胞の活性の調節に関連すると考えられる。自己免 疫T細胞は抗−イディオタイプT細胞による調節の対象となり、抗−イディオタ イプT細胞は実験的自己免疫脳脊髄炎(EAE)のモデルのげつ歯類(6)又は 自己免疫性T細胞による多原性硬化症(MS)に罹患している人(7)に対する 意図的なT細胞のワクチン接種により検出されてきた。 欧州特許出願第261648号はこのような疾病の治療のため、自己免疫疾患 に特異的な活性化T細胞を使用することを開示する。このT細胞は、好ましくは 最初に圧力処理され、免疫原性を向上させるため化学的架橋剤及び/又は細胞骨 格分裂剤により処理される。処理された全体の細胞又はその断片はT細胞が特異 的である自己免疫疾患に対するワクチンとして用いることができる。 自己免疫T細胞を抑止する公知の方法においては、対象は特定の自己免疫特性 を有する希釈化又は弱毒化されたT細胞又はその断片あるいは破片により免疫さ れる。対象は少なくとも2種類の調節T細胞、即ち、T細胞活性化マーカーを認 識する抗−エルゴタイプT細胞及び病原性内因性自己免疫T細胞上に存在する自 己抗原リセプターを認識する抗−イディオタイプT細胞を活性化することにより 応答する。実験動物におけるT細胞ワクチン接種は、疾病の予防と同様、完全治 癒を誘発することにおいても有効である。実験的な自己免疫性脳髄膜炎に 対するラットのワクチン接種において、T細胞リセプターβ鎖のペプチド配列を 使用することは開示されており(30、31)、従って、自己免疫性T細胞リセ プターそのものは調節T細胞の標的エピトープを供給することができるという結 論は支持される。 本発明では、NODマウスの糖尿病の自然発症は、抗−イディオタイプT細胞 が非肥満性糖尿病(NOD)種のマウスに共通して現れる自己免疫T細胞のTC R VDJペプチドに特異的である抗−調節型ネットワークにより調節されるこ とを示す(1)。IDDMにおけるhps60及びp277ペプチドの作用的役割 本発明者の研究室は、かつて、60KDa熱ショックタンパク質(hsp60 )のエピトープがマウスのNOD種において自然発症するI型糖尿病における自 己免疫攻撃の標的であることを示した。このタンパク質は以前はhsp65と称 されていたが、現在は分子量に関するより正確な情報を参照してhsp60と称 されており、いずれの名称を用いてもタンパク質は同一である。この研究室はか つて、ペプチドp277(配列番号(SEQ ID NO)5)と称されるヒト hsp60配列からペプチド断片を特定しており、これはT細胞によりもたらさ れる糖尿病の標的エピトームを含む(3;PCT国際公開WO90/10449 )。 また、この研究室はC9と称されるT細胞のクローンを単離しており、これは ペプチドp277を認識し、糖尿病の原因となる(3)。p277ペプチド及び C9T細胞は糖尿病を調製する作用的役割を有するということが知られている。 希釈化されたC9T細胞又はペプチドp277によるNODマウスのワクチン接 種は、糖尿病を予防(3)し、又は治療(4)することができる。これらの治療 的ワクチン接種は抗−イディオタイプ調節T細胞を活性化する。 発明の要約 C9クローンは、VDJペプチド配列により特定されるイディオタイプ抗原決 定基を生ずるT細胞リセプター(TCR)β鎖を表すことが見い出された。同一 の又は類似のVDJ配列はNOD及び他の種のマウスに存在する他の糖尿病誘発 性T細胞により共有されることが示された。 本発明によれば、ペプチドは少なくとも7、好ましくは約7〜24個のアミノ 酸残基を有し、このアミノ酸は式V−D−Jで表される“VDJ”領域を有する 。上式において“V”は配列A−Sのジペプチドを含み、“D”は配列L−Gの ジペプチドを含み、“J”は配列N−Q−Dのポリペプチドを含み、イタリック 体の文字は対応するアミノ酸の標準的な一字の略字を表す。D領域は、好ましく は、2−5個のアミノ酸残基を有する。 本発明の具体的実施例においては、ペプチドはセグメント“V”を含み、これ は配列A−S−Sのトリペプチドを含む。他の実施例においては、ペプチドはセ グメント“D”を有し、これは配列L−G−Gのトリペプチド、配列R−L−G のトリペプチド又は配列L−G−L−G−Aのペンタペプチドを含む(配列番号 (SEQ ID NO):4の残基4−8)。 本発明の他の実施例においては、式Vβ−D−Jβの少なくとも7、好ましく は8−24のアミノ酸残基を有するペプチドが提供される。上式において、セグ メント“Vβ”はVβ遺伝子、好ましくはヒトVβ遺伝子によりコードされるタ ンパク質のC−末端の1から約10個までのアミノ酸残基を含み、C−末端アミ ノ酸残基の最後の3つは配列A−Sのジペプチドを含み、“D”領域は配列L− Gのジペプチドを含む2−5のアミノ酸残基を有し、セグメント“Jβ”はJβ 遺伝子、好ましくはヒトJβ遺伝子によりコードされるタンパク質のN−末端の 1〜約10のアミノ酸を含む。 この特定のタンパク質は好ましくは24以下のアミノ酸残基を有しており、こ れは配列A−S−S−L−G−G−N−Q−D(配列番号(SEQ ID NO ):1の残基47−55)、配列A−S−R−L−G−N−Q−D(配列番号( SEQ ID NO):3)、配列A−S−S−L−G−L−G−A−N−Q− D(配列番号(SEQ ID NO):4)及び配列A−S−S−L−G−A− N−Q−D(配列番号(SEQ ID NO):16)を含む。 また、本発明が意図するものは、ペプチドをコードする特定のDNA構造であ って、これは上記DNA配列の少なくとも1部に相補的なポリヌクレオチド配列 を含むオリゴヌクレオチドを含む。同様に、このペプチドを含む薬剤組成物が意 図され、これは抗p277T細胞の認識に関連する抗−イディオタイプT細胞の 存在を検出するための有用なワクチン又は物質の調製を含む。 また、本発明はペプチド及び第2分子を含む複合体を対象としたものであり、 これは第2ペプチド、ポリペプチド又は低有機分子を含む。 上述したように、本発明の重要な目的は個体において抗−イディオタイプT細 胞活性を調節する方法を開示することである。例えば、抗−イディオタイプT細 胞活性は、抗−イディオタイプT細胞活性を増強するのに有効な量の本発明のペ プチドを個体に投与することによって強化される。 本発明のペプチドは、インビトロでT細胞、好ましくは同原のT細胞を活性化 するために用いることができ、これは疾病の原因であるT細胞を攻撃するために 患者に再投与されることができる。 本発明の他の目的は、発明の好ましい実施例を含む以下の詳細な説明を参酌す ることにより、通常の知識を有する者にとっては明らかであろう。 図面の簡単な説明 図1 C9クローンを用いたTCR Vβ造伝子のPCRによる決定。 レーン1−19:Cβオリゴヌクレオチドプライマーによる19の異なるVβ 増幅反応。レーンs.m.:fx/HaeIIIサイズマーカー。ゲルは内部の Cβオリゴヌクレオチドプローブと交配され、サイズマーカーがプリントされる 。Vβ2及びVβ中の2つの陽性バンドはC9クローンにおけるこれらのセグメ ントの存在を示す。 図2 特異的C9VDJオリゴヌクレオチドプライマーを用いた異なるT細胞ライン におけるPCRにより決定されたC9VDJ再配列に相当する配列の存在。最初 の4つのレーンはNODラインC9(レーン1),C7(2),N4(3)及び 抗オバルブミンライン(4)の結果を示す。次のラインは異なる回数の刺激サ イクル後に得られたC57BL/6抗−p277ラインを示す:1回刺激(レー ン5)、2回刺激(レーン6)、5回刺激,二つの異なるライン(レーン7及び レーン8)及び6回刺激(レーン9)及びC57BL/6抗−OVAライン(レ ーン10)。NOD及びC57BL/6抗−OVAライン(レーン4及び10) 及びC57BL/6ライン(レーン5)の最初の抗−p277刺激からはシグナ ルが出ていないことに留意すべきである。N4クローン(レーン3)から得られ た弱い信号は測定法の正確性を示している。 図3A及び3B 抗−p277 C57BL/6ラインのPCR増幅におけるC9VDJ再配列 に相当する配列の存在。図1に示すように、Vβパネル増幅は、2回の増幅(図 3A)及び6回の増幅(図3B)の後、抗−p277 C57BL/6ラインの cDNAサンプルにより行われた。ゲルハイブリダイゼーションはC9VDJ特 定オリゴヌクレオチドプローブにより行われた。 図4A及び4B 雌(図4A)及び雄(図4B)NODマウスにおける自然発症的抗−イディオ タイプ応答。hsp60(イディオタイプ)及びC9クローン(抗−イディオタ イプ)に対するT細胞応答は雌及び雄のNODマウスにおいて測定された。10 匹の雌及び10匹の雄NODマウスは生後4,6,8,10,13及び21週で 犠牲となり、T細胞増殖反応測定法のために膵臓が摘出された。膵臓細胞は、ヒ トhsp60(5μg/ml)又はC9クローン(20000細胞/ウェル、50 00で照射)に対する増殖応答のため、マイクロタイタウェルにおいて2000 00細胞/0.2ccでテストされた。増殖応答は、72時間の刺激の中の最後の 16時間、培養液に3H−チミジンを加えることにより測定された。取り込まれ た3H−チミジンはβ−カウンターにより測定され、刺激指数(SI)は、抗体 存在下でのcmp取込/抗体不存在下でのcmp取込として計算された。個々の マウスは別々に試験され、各々の時点における平均値±SDが計算された。 図5A及び5B C9クローン又はC9VDJ−フラジェリンに対する免疫は抗−イディオタ イプ応答を上昇する。 図5A:生後9週のNOD雌マウスは、9クローン細胞又は0.1mlPBS 中の5X106の活性T細胞抗−OVA T細胞ラインを腹腔内に注入すること により免疫された。9日後、脾臓細胞が、図4に示すように、殖反応測定法のた めに摘出された。増殖反応測定法に用いられた抗体はC9クローン、N4クロー ン、抗−OVAライン、5000rabで照射された20000細胞/ウェルの T細胞、C9VDJASSLGGNQDOQY(配列番号(SEQ ID NO ):1の残基47−57)及びN4VDJ ASSLWTNQDGQY(配列番 号(SEQ ID NO):2)合成ペプチドの5ug/mlであった。 図5B:生後9週のNOD雌マウスが100μgのC9VDJ−フラジェリン 又は0.1ml PBS中のフラジェリンを腹腔内に注入することにより免疫され た。増殖反応測定法は図5Aに示されるように行われた。 図6 フラジェリン又はOVAに接合したC9VDJによる免疫は抗イディオタイプ 応答を誘発した。生後9週のBALB/c又はNOD雌マウスはフラジェリン, C9VDJ−フラジェリン又はC9VDJ−OVAに対して免疫され、これはグ ループ毎に5匹のマウスに対し、マウス毎に100mgの抗体を腹腔内投与するこ とにより行われた。C9VDJ−フラジェリン及びフラジェリンは0.1ml P BS中に注入され、C9VDJ−OVAは0.1mlのIFAエマルジョン中に注 入された。9日後、膵臓が摘出され、図4に示されリゲンドで増殖反応測定法に より試験された。増殖応答はC9VDJ ASSLGGNQDTQY(配列番号 (SEQ ID NO):1の残基47−58)及びN4VDJ ASSLWI NQDTQY(配列番号(SEQ ID NO):2)合成ペプチドの5μg/ mlに対してテストされた。 図7A及び7B 抗イディオタイプT細胞による糖尿病からの保護。 図7A:生後6週のNOD雌マウスがPBS中のC9VDJフラジェリンの1 00μgを腹腔内に注入することによりワクチン接種され、同数のマウスはこの 処理を受けなかった。各々のグループは10匹のマウスを含む。糖尿病は生後2 1/2ヶ月から血糖値により監視され、11.1mmol/Lを越える血糖レベルが高 血糖症と見なされた。 図7B:10匹の生後5週のNOD雌マウスが0.1mlのPBS中に5×10 6後の活性化T細胞を含む照射(5000rab)C9クローン細胞により接種 された。2週間後、膵臓が摘出され膵臓細胞がプールされた。同一週齢の未処理 のNOD雌マウスも犠牲となり、膵臓細胞がプールされた。C9接種マウスの膵 臓細胞は、C9クローン、ml当たり8×105個の膵臓細胞及び8×1 06個の 照射C9クローンにより刺激された。NODマウスからの膵臓細胞はNOD雌マ ウスのT細胞プラストにより刺激された。48時間の刺激後、活性T細胞はリン フォベップ(ライコムド,ノルウェー)で遠心分離により不活性細胞と分離され ,PBSにより洗浄され、生後6週のNOD雌マウスに対して107個の細胞が 腹腔内に注入された。各々の群は10個のマウスを含み、10匹のマウスが処理 されなかった。糖尿病の進行は図7Aに示されるように監視された。 図8 抗−C9T細胞ラインの増殖はAPCを必要としない。抗−C9T細胞ライン は、増殖C9Tクローン細胞により繰り返し刺激された生後6週のNOD雌マウ スの膵臓細胞より得られた。抗−OVA T細胞ラインはOVAによりインビボ でプライムされたNOD雌マウスから得られた。これらのラインの増殖応答は、 ウェル毎に50000個の細胞が、抗−C9ラインで4回刺激された後、及び抗 −OVAラインで17回刺激された後テストされた。抗−C9ラインはウェル毎 に5万個、活性化され照射された(5000rab)C9クローンに対してテス トされ、抗−OVAラインは、ウェル毎に10μgずつOVA(シグマ)に対し てテストされた。APCはウェル毎に20万個のNOD雄膵臓細胞に照射された (3000rab)。増殖に用いられた抗−C9ライン又はC9クローン細胞が APCで汚染されないことを確実にするため、本発明者は抗−OVAラインのた めのAPSとしてこれらの細胞を用いた。増殖反応測定法が図4に示される方法 で膵臓細胞に対して行われた。 図9 p277ペプチドによる処理が抗−C9応答を誘発する。生後12週のNOD 雌マウスがIFA中のp277又はp278をマウス毎に100μg皮下注入さ れることにより免疫され、グループ毎に10個のマウスが処理を受けなかった。 処理の2又は5週後、各々のグループの5匹のマウスが犠牲になり、膵臓が摘出 され、図4に示される方法によりC9VDJペプチドに5μg/mlに対する増殖 反応測定法でテストされた。 表の簡単な説明 表1 選択されたNOD及びC57BL/6ラインのアミノ酸配列。異なるVβ及び Jβセグメントが示されている。アミノ酸及びヌクレオチド配列とC9 VDJ 再配列との相違点は太文字でマークされている。NODクローン 4−1−e. 2の配列はナカノらから引用する。 表2 種々の年齢のNODマウスにおけるC9 VDJ及びVJの細胞分配の特定の オリゴヌクレオチドプライマーによるPCR増幅による検出 Nd:未処理 表3 抗−イディオタイプ抗−C9応答はNHCクラスI及びクラスIIにおいて制 限される。生後6週のNOD雌マウスの5匹が5×106個のC9クローン細胞 の腹腔内接種を受けた。9日後、膵臓が摘出され、膵臓細胞が補完された。 ウェル当たり2万個の照射された(5000rad)C9クローン細胞又は5 μg/mlのC9 VDJペプチドに対する膵臓細胞の放射応答。クラスI及びI Iハプロタイプに特有なMMHC制限モノクロナル抗体を決定するため、硫酸ア ンモニウムで精製されたIgG5mlが加えられた。以下の抗体が用いられた。抗 −I−A:MKD6、抗−Kc:K9−18−10及び抗−Db:28−14− 8。疎外パーセンテージは100として決定された(抗体存在下の1−SI/抗 体不存在下のSI)。 好ましい実施例の詳細な説明 自己免疫疾患に関連するT細胞は自己免疫T細胞リセプター(TCR)を構成 するために用いられる遺伝学的要因によって特徴づけられる。本発明では、前糖 尿病NODマウスより単離されたC9クローンによって表されるTCRのα及び β鎖の配列が決定された。特にC9クローンは60kDa熱ショックタンパク質 (hsp60)分子のペプチドエピトープ(p277)と反応する。C9クロー ンはNOD糖尿病において作用的であり、活性C9細胞は糖尿病を養子伝達する ことができ、希釈した場合、C9は糖尿病に対するNODマウスのワクチン接種 のために用いることができる(3)。C9TCRβ鎖はVβ12可変型(V)遺 伝子セグメント及びJβ2.5結合(J)遺伝子セグメントを含む。Vβ12配 列及びJβ2.5配列は既に刊行物公知となっており、知られている(32、3 3)。従って、C9TCRβの全体のVDJセグメントの配列は配列番号(SE Q ID NO):1に示されており、これはL−G−G−Dセグメントを含む 。 C9TCRβ鎖のVDJ配列は私達の全てのNODマウスに現れている。この VDJ配列は生後2週間のマウスの胸腺及び生後1ヶ月のマウスの膵臓において 検出可能であった。VDJ配列はインシュリン生産島においても見い出される。 さらにC9様のVDJ配列はp277ペプチドに対する能動的な免疫により誘起 された糖尿病を有するC57BL/6に由来する抗−p277T細胞から単離さ れた。興味あることには、C9様のVDJ配列は異なるVβ遺伝子セグメントに 連結するように表されることができる。糖尿病遺伝子を有するNOD T細胞ク ローンの公知の配列であって日本で単離され、特性がよく知られていないものは C9のβ鎖とアミノ酸の2つが異なるのみであることが示されている(16)。 糖尿病ヒトT細胞クローンは同様のVDJモチーフを生ずることが知られている (21、22)。従って、C9VDJβ連結領域の配列はNODマウスの自然発 症的な糖尿病及びヒトのそれと関連する自己免疫をTCRにおいて共有し、C5 7BL/6マウスの糖尿病を誘発することが明らかである。 NODストレインのマウスは生後1ヶ月で自己免疫性インシュリン炎を発症 し、これは数カ月後に明らかなインシュリン依存性糖尿病(IDDM)になる( 1)。本発明者は自己免疫性IDDM過程は2つの要素、60KDa熱ショック タンパク質(hsp60)のp277ペプチドに対するT細胞の免疫性(2)及 び抗−p277T細胞を認識する抗イディオタイプT細胞(3)により影響され るということを発見し、既に発表している。NODマウスにおける明白なIDD Mは、ヒトhsp60配列の位置437−460に相当するペプチドp277に 対するT細胞の活性に依存し、C9クローンのようなp277に反応するT細胞 クローンは高血糖症及び早期のインシュリン炎を養子伝達し、p277ペプチド によるワクチン接種はIDDMを予防し(3)又は緩和する(4)。ペプチドp 277による処理は抗−p277免疫のダウンレギュレーションでマークされた 。従って、p277に対するT細胞免疫はNOD糖尿病において作用的に関連す ることが明らかとなった。 マウス糖尿病におけるp277免疫の作用は、糖尿病でないマウスのC57B L/6ストレインがOVA又はBSAのようなキャリアタンパク質に結合したp 277に対する免疫によってインシュリン炎及び高血糖症を誘発することを示す 実験により証明される(5)。抗−p277T細胞ラインは天然C57BL/6 マウスに糖尿病を養子伝達することが見い出されている。 C9抗−p277T細胞に応答する抗−イディオタイプT細胞によるNOD糖 尿病の調節に関し、本発明者は、希釈されたC9クローンはIDDMに対するマ ウスのワクチン接種に用いられるということを見い出した(3)。T細胞による ワクチン接種の調節効果は、ワクチン接種されるT細胞のTCRに関係するため (6,7)、本研究は、そのα及びβ鎖の配列を決定し、NODマウスの種々の T細胞個体分中のC9TCRの分配を調査するため、プロトタイプの抗−p27 7C9T細胞クローンのTCRを対象とした。C9TCRβ鎖の特徴的なVDJ 配列は又p277に応答するC57BL/6マウスのT細胞においても研究され 、他の出版されたTCR配列と比較された。 これらの研究はC9TCRβ鎖のVDJ遺伝子セグメントの配列の決定につな がった(配列番号(SEQ ID NO):1)。VセグメントのC−末端の 3つのアミノ酸、Dセグメントの3つの残基及びJセグメントの3つのN−末端 アミノ酸(配列番号(SEQ ID NO):1)を含むノナペプチドはC9T CRβ鎖の免疫遺伝子部分を構成するということが知られている。このペプチド はNODマウスモデルにおいて糖尿病を実質的にダウンレギュレーションするこ とが示されている。これはIDDMの早期の診断及びIDDMのp277処理の モニタリングのために使用されることができる。 また、他の幾つかのクローンのVDJ溶液もまた研究されており、このクロー ンも又ヒトhsp60のp277ペプチドを認識し、糖尿病誘発性であり、進行 中の糖尿病に対しNODマウスを免疫することができる。これらはC9として確 立されているような同一のVDJ配列を有することが知られている。他の細胞ラ イン即ちN4ラインは、糖尿病誘発性でもなく糖尿病に対するワクチンともなら ないが、D領域の3つのペプチドのうち2つが異なるという点でCD9ペプチド と異なる配列を有している(Leu−Gly−Glyに対してLeu−Trp− Thr)。 他のNODクローン,4−1−E.2のVDJ配列は近年発表され(15), このクローンはインシュリン炎を非糖尿病性1−E遺伝子操作型NODマウスに 遺伝するということが報告された。従って、このクローンのTCRβ鎖のVDJ 領域は自己免疫T細胞を認識するT細胞を活性化するため操作可能であるという ことが予想される。このTCRβ鎖の報告された配列はVセグメントのC−末端 の一部分が欠落しているが、JセグメントのN−末端において同一のポリペプチ ドを有し、DセグメントにおいてArg−Leu−Glyのポリペプチドを有す る。従って、この配列はC9TCRβのDセグメントにおいてLeu−Glyの ジペプチドを、VセグメントのC−末端のAla−SerのジペプチドをC9T CRβ鎖と共有する。 糖尿病C57BL/6マウスの膵臓細胞由来の抗−p277T細胞ラインのV DJ領域は、これらの細胞ラインがインシュリン炎及び高血糖症を養子伝達する ことができるという事実に鑑み研究されている。表3に示されるように、Vセグ メントのC−末端及びJセグメントのN−末端はC9と同一であり、Dセグメ ントはLeu−Gly−Leu−Gly−Ala(配列番号(SEQ ID N O):4の残基4−8)である。このクローンは自己免疫T細胞を認識するので 、配列番号(SEQ ID NO):4のペプチドは配列番号(SEQ ID NO):1の残基47−55のペプチドと同一方法で使用することができる。更 に、Leu−Glyジペプチドは繰り返しているので、合成されたLeu−Gl y−AlaのDセグメントは、DセグメントがLeu−Gly−GlyであるC 9配列と同一の方法で操作することができるであろうということが予測される。 従って、配列番号(SEQ ID NO):16のノナペプチドはまた本発明に おいても使用することができる。 糖尿病誘発遺伝子であるとされるクローンのVDJ領域の配列と決定されてい るものとそうでないものと比較に基づき、本発明の好ましい実施例は式V−D− Jの少なくとも7個のアミノ酸残基を有するペプチドであり、上式においてVは ジペプチドA−Sを含み、Dは配列L−Gのジペプチドを含み、Jは配列N−Q −Dのポリペプチドを含む。D領域は好ましくは2−5個のアミノ酸を有する。 好ましくは、A−Sのジペプチドを含むVセグメントのポリペプチドはDセグメ ントに隣接し、JのN−Q−DのポリペプチドはDセグメントに隣接する。 本発明のペプチドは約24個のアミノ酸を有することができる。好ましくは、 Vセグメントの追加的なアミノ酸はVβ12遺伝子セグメントの配列に相当し( 32)、Jセグメントの追加的なペプチドはJβ2.5セグメントに相当する( 33)。 上述の好ましいペプチド残基の他、1又はそれ以上のアミノ酸が抹消され付加 され又は他のアミノ酸と置換された配列であってこれに実質的に相当する配列は 、これらが原ペプチドと免疫学的に交差反応し、これによって活性化されたT細 胞が自己免疫性抗−p277T細胞を認識し調節する限り、本発明に包含される 。 このようなペプチドと実質的に対応するため、本発明の好ましいペプチドのい ずれかの配列の変化は比較的小さくなければならない。従って、本発明の開示さ れたペプチドに実質的に対応するペプチドは容易に合成され、適切な生物活性の 試験に供されることができる。糖尿病をダウンレギュレートするためのワクチン として作用するという生物学的活性のスクリーニングのために行われる最も好ま しい実験は、実際にNODマウスのワクチン接種により実行されるテストであり 、これによってこのようなワクチン接種が図7に示されるような実験と同一の方 法で疾病を有効に予防するかどうかが試験される。臨界領域が比較的短いという 事実に鑑みるに、本質的でない置換、追加及び抹消及び適切な生物活性のための 生成物のスクリーニング、特に表3から収集されるモチーフ情報を参考にするこ とは不必要な実験ではないと考えられる。 本明細書で議論されるペプチドの他、前記ペプチドと免疫学的に交差反応する 能力を有するこれらの塩及び作用的誘導体もまた用いられることができる。 ここで塩という用語は、カルボキシル基の塩及びタンパク質分子のアミノ基に 酸が付加したもの両方を意味する。カルボキシル基の塩は当該技術分野において 公知の方法により調製することができ、これは無機塩、例えばナトリウム,カル シウム、アンモニウム,鉄又は亜鉛塩又はこれと同等のもの及び有機塩基の塩、 例えばアミンにより形成される塩、例えばトリエタノールアミン、アルギニン又 はリシン、ピペリジン、プロカリン及びこれらと同様なものを含む。酸が付加さ れた塩は例えば、無機酸例えば、塩酸又は硫酸及び有機酸の塩、例えば、酢酸又 はシュウ酸を含む。 ここで作用的誘導体は、当該技術分野において知られているようなN−又はC −残基又は残基の側鎖として生じている作用基から調製されることができる誘導 体を含み、本発明においてはこれらが薬剤学的に適用可能である限り本発明に含 まれる。即ち、それを含む化合物が毒性を有さず、この抗体物質の特性に好まし くない影響を与えない限り用いることができる。 これらの誘導体は例えば、カルボキシル基の脂肪酸エステル、アンモニア又は 第1級もしくは第2級アミンとの反応により生じるカルボキシル基のアミド、ア シル化合物と形成されたアミノ酸残基の遊離アミノ基のN−アシル誘導体(例え ば、アルカノイル又は炭素環式アロイル基)又は遊離ヒドロキシル基のO−アシ ル誘導体(例えば、セリル又はトレオニル残基)を含む。 本発明のペプチドの治療法的使用方法は、IDDMを治療するためのワクチン である。免疫学的応答を誘発するため、油のような適切な免疫学的アジュバント と共に投与した場合、免疫応答が誘発され、T細胞が上昇し、これによって抗− p277T細胞をダウンレギュレートする。患者がIDDMの前臨床的段階にあ る場合、本発明によるペプチドの注射することにより自己免疫性をダウンレギュ レートし、かなりの恒久的な損失が生じる前に自己免疫過程を抑制する。本発明 のペプチドを用いたワクチン接種は、疾病が進行がした後であっても、自己免疫 過程を抑制するための治療剤として用いることができ、これはペプチドp277 によるNODマウスの処理に関連して本発明者の研究室により近年示されている (4)。 また、本発明はIDDMの予防又は治療のための薬剤組成物を提供し、これは 薬剤学的に適用可能な担体と有効成分としての本発明によるペプチドの有効量又 はこれらの塩もしくは作用的誘導体を含む。薬剤学的に適用可能な担体は不完全 フロインドアジュバント(IFA)として知られているようなミネラルオイルの エマルジョンのようなオイル担体である。しかしながら、IFAは完全フロイン ドアジュバント(CFA:種々の量のマイコバクテリウムの死骸を含むミネラル オイルの調製物)と同様、ヒトに対する使用は好ましくない。なぜならば、ミネ ラルオイルは代謝可能なものではなく、人体により分解されることができないか らである。近年、ヒト患者の静脈注射用栄養剤として長年用いられてきた特定の 脂肪エマルジョンが本発明のペプチドを用いたペプチド療法の担体として機能す ることができるということが明らかにされている。これらのエマルジョンの二つ の例はイントラリピッド及びリポファンリンとして知られている商用的に入手可 能な脂肪エマルジョンである。“イントラリピッド”は静脈注射用栄養剤のため の脂肪エマルジョンのスウェーデンのカビファーマ社の登録商標であり、米国特 許第3,169,094号に記載されている。“リポファンリン”はドイツのビ ー.ブラウン ネルスンゲンの登録商標である。双方とも脂肪として大豆油を含 んでいる(1000mlの蒸留水に100又は200g:各々10%又は20%) 。イントラリピッドでは、乳化剤として卵黄リン資質が用いられており (12g/l蒸留水)、リポファンリンでは卵黄のレチシンが用いられている(1 2g/l蒸留水)。イントラリピッド及びリポファンリンの双方において、等張 性はグリセロールを加えることに起因する(25g/l)。 本発明のペプチドは直接投与によるワクチンとして使用する他、IDDM又は 初期IDDMの患者のT細胞を活性化するために用いることができる。従って、 T細胞はIDDM患者から取り出され、好ましくは抹消血から分離されることに より処理される。次に、このようなT細胞は、この発明の技術の分野における通 常の知識を有する者にとって公知である方法により、本発明のペプチドとインビ トロ系で接触することにより活性化される。このような特定の活性化されたT細 胞は、T細胞が摘出された同一患者に投与され、自己免疫T細胞を抑制するよう に調節する。 また、本発明はこのような特定の活性化されたT細胞の組成物を含む。このよ うなT細胞の投与は自己免疫T細胞に対する受身免疫として機能し、これによっ て自己免疫過程をダウンレギュレートする。本発明が有用であるというためには IDDMを完治する必要はない。自己免疫過程のいくらかの抑制調節が得られる 限り、本発明の治療用組成物及び方法は実用的有用性を有するものである。 また、本発明のペプチドは、特に前臨床段階又は臨床診断の直後において、疾 病を明らかにし、IDDMの免疫学的な治療、及び特にp277治療の過程を監 視することに加え、糖尿病の早期診断に有用である。問題の患者の血清が、本発 明のペプチドと接触するサイトカインの存在を示す場合のように、免疫作用を増 殖し或いは免疫作用を表すT細胞を含む場合、これは疾病の存在を示す兆候であ る。図4に示すように、抗−イディオタイプ抗体は本疾病の早期段階にかなり多 量に存在する。さらに、患者中のこのようなT細胞の数の定量または準定量分析 はこの抑制調節処理の有効性と関連する。このようなT細胞の数が多ければ多い ほど治療の過程はより良好であったことを示す。従って、このような抗体の数が 全時間に渡って増加する場合、治療は有効である。数が減少する場合、治療はさ ほど効果的でなく、このようなT細胞の数が増加するように改良するべきである 。 したがって、本発明は更にIDDMの診断及び検出さらにはその治療の過程を モニタリングする方法を含む。発明の実施の形態: 物質及び方法 動物 NOD/L;マウスはウイズマン インストチュウト オブ サイエンスにお ける動物施設において育てられた。飼育の基礎はE.H.レイター博士の贈与に よる。C57BL/6及びBALB/cマウスはUSA,ME,バー ハーバー のジャクソンラボラトリーズから入手した。抗原 OVAは米国,MO,セントルイスのシグマケミカル社から購入した。組換型 ヒトhsp60はユニバーシティ オブ ユトレヒトのルールート サンデルゼ ー博士より提供された。合成ペプチドp277VLGGGCALLRCIPAL DSLTPANED(配列番号(SEQ ID NO):5)は標準的なフモッ ク化学により合成され、CM12カラム(メルクFRO)を用いた逆相クロマト グラフィーによりHPLCで精製された。配列はアミノ酸分析で確認された。ペ プチドp277は1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ ミデ(EDC,シグマケミカル社,セントルイス,MO,USA)により(8) に記載されるようにOVAと接合された。免疫 生後6−8週のC57BL/6雄マウスは、IFA(デフコ,デトロイト,M I,USA)中で総量0.2mlに乳化されたp277−OVA複合体の50μg が静脈注射された。マウスは免疫後2、3、4週間飼育され、血中のグルコース がベックマングルコースアナライザーII(ベックマン,パラアルト,CA,U SA)を用いてテストをされた。10時間の非絶食条件下で11.1mmol/l以 上のプラズマグルコース濃度が検出された場合に高血糖症と規定される。グルコ ースのこの濃度は、200匹の未処理の非糖尿病マウスで測定されたプラズ マグルコース濃度の平均値より大きいという理由で高血糖の境界として選ばれた (5)。T細胞ライン 前糖尿病NOD膵臓由来のNODT細胞ライン及びクローンは(3)に記載さ れるように、組換型hsp60に対する応答によりインビトロ系で選択された。 NOD抗−OVAT細胞クローンはイギリス,ケンブリッジのアンクック博士よ り提供された。抗−p277及び抗−OVAT細胞ラインは前述された免疫(3 )の9日後、C57BL/6マウスのリンパ節から調製された。本発明者は、高 血糖症が、NODマウスのC9及び他の抗−p277T細胞クローン(3)及び C57BL/6マウスの抗−p277T細胞ライン(5)により養子移転される ことがてきるということが示された。 RNA及びcDNAの調製 細胞ライン T細胞をp277と培養することにより3日間活性化した後(3)、フィコー ルグラジュエントで、T細胞ブラストが収集され、細胞残骸及び副細胞から分離 され、PBSで洗浄され、更に(3)に記載されるような10%のT細胞増殖因 子を含む培地で更に2日間培養され、これによって、カルチャが生きているT細 胞のみを含むようにした。その後、T細胞は収集され、PBSで洗浄され、液体 窒素で急速冷凍された。各々のサンプルは均質化され、全てのRNAはRNAz olキット(シナ/バイオテック,フェンズウッド,TX,USA)により抽出 された。約5μgのRNAは、プライマーとしてオリゴdTを用いたcDNAサ イクルキット(インビトロゲン、サンディェゴ、CA、USA)の20mlの反応 中でcDNAの第1ストランドに転写された。膵臓及び胸腺 膵臓及び胸腺はNOD/L雌及び雄マウス及びC57BL/6雄マウスより摘 出され、直ちに液体窒素で凍結された。RNA及びcDNAの調製は上述のよ うに行われた。膵臓島 膵臓島はゴトウの方法により雌NODマウスより調製された(9)。簡単には 、コラゲナーゼを胆管に注入し、胆管を結紮され膵臓が刺激された。コラゲナー ゼの消化が30−40分間37℃の震盪湯浴で行われ、組織が広範囲に渡ってP BSで洗浄された。島は解剖顕微鏡を用いて消化物から精選され、液体窒素で凍 結された。RNA及びcRNAの調製は上述のように行われた。 PCR増幅 Vβパネル cDNA調製物の3μlが、PCR緩衝液、1μMdNTP混合物,1μMの Cβプライマー(オペロンテクノロジーズ,アラメダ,CA,USA)及び2U /mlのTaqポリメラーゼ(USB,クイブランド,OH,USA)を含む反応 混合物中に注入された。この混合物は、各々オペロンテクノジーズ(アラーメダ ,CA,USA)から入手した異なるVβ特異的オリゴヌクレオチドのプライマ ーを含む19の試験管に分配された。プライマーの最終濃度は1μMであった。 増幅はDNAサーモサイクラー(ペルキンエルマー)中で30サイクル行われた 。サイクルの概要は以下の通りである。94℃で60秒間変成,55℃で60秒 間徐冷及び72℃で60秒間伸長。各々の増幅反応液は2%アガロースゲル(F MC,ロックランド,ME,USA)上で電気泳動され、臭化エチジュウム(シ グマケミカル Co.,セントルイス,MO,USA)で着色され、UV光で可 視状態となった。ゲル中のハイブリダイゼーション(10)がCβに特異的な3 0P−標識オリゴヌクレオチドプローブの0.5pmol/mlと共に1時間行われた 。増幅生成物は、シークナーゼ(商標名)バージョンIIキット(USB)を用 いてカサノバら(11)の方法に従い直接的配列決定が行われた。C9VDJβ特異性オリゴヌクレオチド C9VDJβ特異性の及び他のオリゴヌクレオチドがイスラエル,エルサレム , Mt.スコップスのハダーサホスピタルのモルキュラーバイオロジー アンド ゲネテック エンジニアリング部において合成された。C9VDJβ特異的オリ ゴヌクレオチドの配列は5′−TTAGGGGGTAACCAAGAC−3′( 配列番号(SEQ ID NO):6の塩基10−27)である。試験される各 々のcDNAサンプルの1mlが、C9VDJβオリゴヌクレオチド及びプライマ ーとしてのCβオリゴヌクレオチドを含む反応混合液に混合され、上述の方法で 分析された。徐冷温度を65℃に上げることにより高い特異性が達成された。3 2p−標識C9VCJβ特異性オリゴヌクレオチドが、(10)で記載されるP CRにより増幅されるVβパネルによるゲルハイブリダイゼーションにおいてプ ローブとして用いられた。C9Vα増幅 5mlのcDNAの第1ストランドの調製が、製造元(ボーエリンカー・マンハ イム,FRG)により推薦される条件下でターミナルトランスフェラーセ(Td T)と総量50μl中のdGTPの100mMを用いて30分間行われた。10 μlのテーリング反応液がアッチャ−オルベアらの方法に従い(12)、アンカ ーされているPCR反応に加えられた。第1のPCR Cα オリゴヌクレオチ ドプライマー(Cα1)の配列は5′−TGGCGTTGGTCTCTTTGA AG−3′(配列番号(SEQ ID NO):7)であり、第2のPCR増幅 に用いられたネストされているオリゴヌクレオチドプライマー(Cα2)はの配 列は5′−CGG CACATTGATTTGGGAGTC−3′(配列番号( SEQ ID NO):8)であった。増幅生成物はpブルースクリプトSK( +)(ストラトゲン)にクローン化されたオリゴヌクレオチドプローブ(Cα3) ,5′−ACACAGCAGGTTCTGGGTTC−3′(配列番号(SEQ ID NO)9)により検出され、シークナーゼ(商標名)バージョンIIキ ットの使用者マニュアルにしたがって配列決定された。C9VJα特異性ヌクレオチド 配列5′−ATGAGAGGGCCTAATTAC−3′(配列番号(SEQ ID NO):10)を有するC9VJα特異性オリゴヌクレオチドが合成され 、C9VDJβ増幅で説明したように、Cαにプライマーと共にTCR増幅のプ ライマーとして用いられた。 結果 C9のTCRヌクレオチド配列 C9TCRのα及びβ鎖のヌクレオチド配列を決定するため、C9クローンか ら抽出されたmRNAからcDNAが調製された。PCR増幅は、Cβコンスタ ント領域のオリゴヌクレオチドプライマー及び20のVβ特定オリゴヌクレオチ ドプライマーの各々を用いて行われた。 19の異なるVβ増幅反応のうち、Vβ2及びVβ12のPCR増幅の生産物 のみが可視的であった(図1)。両方のTCR生産物の配列を直接的に決定した 後、Vβ2は非生産的であることがわかった(判読フレーム外)。反対に、Vβ 12はフレーム内にあり、それゆえ生産的であった(表1)。 α鎖V−領域の多量の数及び可変性により、同様のパネル増幅方法を行うこと ができなくなった。従って、α鎖の配列を決定するため、本発明者はネストした コンスタント領域のオリゴヌクレオチドプライマーを用い、cDNAをテールし ているdGTPでアンカーされているPCRを用いた。C9のVJα配列はMR GPNW(配列番号(SEQ ID NO):11)であり、VαはBMBであ り(13)、Jαは16であることが判明した(14)。他のNOD T細胞ラインにおけるTCRの使用 本発明者は、C9クローンを生産するNODリンパ球の同一プール由来の他の T細胞ラインについて研究した。ヒトhsp60のp277ペプチドを認識する C7、N1及びN26ラインは糖尿病誘発性であり、進行中の糖尿病に対してN ODマウスのワクチン接種することができる(3)。本発明者は、また、結核菌 hsp65と反応するが、ヒトhsp60とは反応せず、糖尿病誘発性でなく、 糖尿病に対するワクチンとしての効果を奏しないN4ライン(3)、及び未処理 の抗−OVAラインについても研究した。 α及びβTCR鎖のCDR3領域は各々イディオタイプ抗原決定基に貢献する ことができるので、本発明者はC9クローンのVJα及びVDJβ領域に基づき 特異的なオリゴヌクレオチドプロープを調製した。このαコンスタント領域及び VJαオリゴヌクレオチドプライマーを使用することにより、本発明者は抗−p 277T細胞ラインのためだけのPCR増幅を行った。β鎖コンスタント領域及 びVDJβオリゴヌクレオチドプライマーは全て抗−p277T細胞ラインであ るという結果となった。しかしながら、N4ラインを示す弱い増幅バンドが検出 された(図2、レーン3)。NOD又はC57BL/6マウス由来の抗−OVA ラインは陰性であった(図2、レーン4及び10)。 更に分析を行なうため、本発明者はTCR増幅のため19のVβ特異的なβ鎖 コンスタント領域のオリゴヌクレオチドのパネルを用いた。本発明者が見出した 全てのNOD抗−p277T細胞ラインにおいて、配列決定されたVβ12増幅 がC9Vβと同一であることが示された。N4細胞ライン由来のcDNA増幅は Vβ11PCR生産物を生産した。生産物の配列決定は、3bpの相違点を除き 、C9VDJβに類似するVDJβ領域を示す生産物を表1に示すように明らか にした。C9及びN4のかなり類似するVDJ配列は二つの異なるVβ遺伝子の 組み替え生産物であった。C9及びN4のVDJ配列における僅かな相違は顕著 に異なるPCR増幅という結果をもたらし(図2)、これはC9イディオタイプ 抗原決定基及び関連配列のスクリーニングの手段としてのTCRプライマーの有 用性を示している。 また、表1はナカノらにより発表されたNODクローン、4−1−E.2のβ 鎖VDJ配列を含む(15)。このクローンはインシュリン炎を非糖尿病1−E +遺伝子組換型NODマウスに移転すると報告されている。しかしながら、その 特異的抗原は報告されていない。4−1−E.2は、C9と同様に、Vβ12、 Jβ2.5遺伝子を表し、C9と同様なVDJ配列を有するということに留意す べきである:C9−ASSLGGNQD(配列番号(SEQ ID NO):1 の残基47−55)、4−1−E.2−ASRLGNQD(配列番号(SEQ I D NO):3)。NOD組織におけるC9 VDJβ及びVJβ配列の分配 本発明者のNODコロニーにおいて、インシュリン炎は最初に生後1ヶ月当た りで明らかになる。インシュリン炎の程度は進行し、インシュリン生産性β細胞 は破壊される。雌マウスは生後約3ヶ月で明らかな高血糖症が発症し、生後6ヶ 月迄に実質的に全ての雌マウスは臨床的な疾病状態になりインシュリンによる治 療をしなければ死亡する。雄マウスはインシュリン炎の進行の遅れを明らかに示 し、約50%が明らかなIDDMを示す。C9VDJβ再配列の存在が自己免疫 疾患の進行に関連するか否かを調べるため、本発明者は生後0.5,1,2,3 及び4ケ月のNODマウスの膵臓及び胸腺からcDNAを調製し、各々の月齢の 5匹のマウスの器官を保存した。島は生後1及び2ヶ月のNOD雌マウスから研 究した。cDNAサンプルはVDJβ又はVJαプライマー及び対応するコンス タント領域プライマーを用いてPCRにより増幅された。VJαをプライマーと して用いたTCR反応は陰性であり、VDJβをプライマーとして用いたTCR は雌及び雄の双方のNODマウスにおいて増幅を生じた。この結果は表2に示さ れる。胸腺の標本は雄及び雌の双方において全ての月齢で陽性であった。膵臓に おいて、C9再配列は雌においては生後1ヶ月から雄においては生後2ヶ月から 明らかであった。VDJβは炎症を起こしている島においても検出された。従っ て、C9VDJβプローブは、個々のNODマウスが共有するイディオタイプを 検出すると思われる。胸腺から膵臓及び島へのC9VDJβ特異的なシグナルの 進行は疾病過程の進行と相互関連があるように思われる。C57BL/6の抗−p277T細胞ラインにおけるTCRβの使用 p277はNODマウスの糖尿病において一定の役割を果たすので、本発明者 はこのペプチドに対する免疫が糖尿病の傾向を示さないマウスにおいて疾病を誘 発するか否かを試験し、タンパク質キャリアに接合したp277がC57BL/ 6マウスにおいて高血糖症、インシュリン炎及びインシュリン自己抗体を誘発す ることができることを示した(5)。従って、本発明者はp277/OVAに対 して免疫の糖尿病C57BL/6マウスの膵臓細胞由来の抗−p277T細胞ラ インを確立した。このラインはマイクロタイタウェルで増殖され照射された 自然発生的な膵臓細胞の存在下でp277により繰り返し刺激された。その結果 生じたT細胞ラインはインシュリン炎及び高血糖症を養子移転するが、対象の抗 −OVA T細胞ラインはこれらを移転しなかった(5)。 本発明者はp277で1,2,5及び6回刺激された後の抗−p277ライン のVβの使用を分析した。各々の刺激の後、いくつかのウェルのサンプルは分析 及び更なる培養のためプールされ。上述のように、cDNAはVβパネル増幅の ために調製され用いられた。最初の2回の刺激は実質的に全てのVβプライマー のための生産的な増幅を生じた。5回の刺激の後の2つの明確なサンプルが制限 されたVβ使用、一方については1、2、6、7、9、他方については1、14 、15、16、18を示した。6回の刺激後限定的な増幅アレー:3、5、7、 8及び11が見い出された。従って、特定のVβはp277認識に関連していな かった。 C9VDJβ及びCβ領域のオリゴヌクレオチドプライマーを用いたTCR増 幅は異なる刺激を受けたcDNAサンプルに行われた。図2は最初の刺激を受け た全てのサンプルにおいて陽性の増幅を示す(レーン5)。どのVβ増幅がC9 様のVDJβ再配列を含むかを調べるため、本発明者は2回及び6回の刺激を受 けたPCRパネルをC9VDJβオリゴヌクレオチドプローブと共にハイブリダ イズした。図3Aに示されるように、第2回目の刺激においてプローブとハイブ リダイズされたVβ6,8,11及び16が陽性を示したが、6回の刺激(図3 B)においてはVβ8及び11のみが陽性を示した。2回の刺激からのVβ6増 幅生成物はクローン化されそのVDJ配列はC9VDJβに対する幾らかの同一 性が見い出された(表1)。追加的に六つの未処理のVDJβ配列が得られた( 図示せず)。本発明者は、又、C9VDJβオリゴヌクレオチドプライマーを用 い、生後2ヶ月の雄C57BL/6及びDALD/Cマウスの胸腺及び膵臓細胞 を調べた。C57BL/6の胸腺及び膵臓は陽性であった。しかしながら、BA LB/cマウスにおいては、胸腺のみが陽性であった。VDJTCRプローブの無効 本研究において、糖尿病性NODクローンC9のTCRのα及びβ鎖をコード するRNAの配列が決定され、VJα及びVDJβプローブが種々のT細胞個体 群においてC9と関連するTCR配列を検出するために用いられた。C9VDJ βプライマーの特異性は、Vβ及びCβプライマーを用いたこのオリゴヌクレオ チドとβ鎖TCR増幅の生産物とのハイブリダイゼーションにより示された。C 9VDJβオリゴヌクレオチドをプライマーとするPCRの信頼性は、関連する 標的のTCR配列を調べることにより確認された。C9VDJβプライマーと3 dp(2個のアミノ酸)の相違を有するN4クローンは僅かなPCR生成物を生 じるのみであるが、一方、3bpの相違を有するクローンを含むC57BL/6 抗p277ラインは(表1)より顕著なPCRシグナルを与えた。しかしながら 、D6クローンからの3つの非自然的なヌクレオチドは過酷な条件下でより効率 的な増幅を生じるN4VDJβの3つのbp非自然発生的なヌクレオチドよりC 9プライマー配列の5′末端に隣接して存在する。それゆえ、本発明者は、本発 明者のC9VDJβはC9配列に隣接する配列を検出するための有効なプローブ であると結論することができる。 TCR(VJα及びVDJβ)のα及びβ鎖のCDR3セグメントはVα及び Vβ遺伝子の3′末端と各々Jα及びDJβ遺伝子の5′末端との無作為な組換 えにより生産される。この無作為さはN挿入、すなわち遺伝的雛型の対象となら ないヌクレオチドにより強化される(16)。CDR3セグメントの実際的に制 限されていない潜在的な可変性はT細胞のレパートリーの相違点を作りだす。従 って、TCR構造のモデルによれば、CDR3セグメントはMHC分子の裂け目 に存在するペプチドエピトープと接触する(17)。また、CDR3セグメント はT細胞クローンの最も個体的な特性を規定する。従って、CDR3セグメント は標的エピトープの認識のための個人的な道具と同様に、クローンのイデオトー プを構成する。CDR3セグメントはいかなる方法でクローンが抗原を認識し、 クローンが個々の細胞に認識されるかの両方の問題を決定する。一般的に共有されるVDJモチーフ C9VDJβセグメントは顕著であり個々のNODマウスは共通するように思 われる。これは抗−p277T細胞クローン及びラインと同様に、異なるNO Dマウスの胸腺、膵臓及び島浸潤において検出された。対照的に、C9VJα配 列は豊富であり、胸腺、膵臓、又は島浸潤からのT細胞サンプルでは検出されな かった。C9VDJβの重要性は、C57BL/6クローンはNODマウスVβ 12と異なるVβ遺伝子(Vβ6,8,16)であるという事実にもかかわらず 、C57BL/6マウス中の抗−p277T細胞はTCRによりVDJβ領域を 有するいう事実によっても示唆される。C57BL/6抗−p277T細胞中の C9様VDJβセグメントの存在は、これらがDを共有するにもかかわらず、C 57BL/6及びNODマウスが異なるH−2を有するというてんで、注目すべ きである。異なるMHC遺伝子に関連するVDJβモチーフの存在は疾病の基礎 となるタンパク質に特異的なルイスラットT細胞及び多元性硬化症に罹患してい るヒト由来のT細胞に共通のモチーフである(18)。ヒトT細胞の抗原特異性 は未知であるにもかかわらず、共通のVDJβモチーフを基礎とすれば、エピト ープが疾病の基礎となるタンパク質であるということが示唆される。C9VDJモチーフのヒトにおける表現 異なるNOD,C57BL/6及びBALB/cマウスにおけるC9VDJβ 様のセグメントの検出は、共通のVDJモチーフの存在を示唆する。実際、41 −E.2と称される別々に単離されたNODクローンは、C9のように、Vβ1 2及びJβ2.5を使用し、C9とかなり共通なVDJ領域(SRLGNQTT QY)(配列番号(SEQ ID NO):12))を有し、これはVDJ領域 においてRの位置におけるS及びGの付加という点において異なっている(SS LGNQDTQY)(配列番号(SEG ID NO):1の残基48−58) 相違点は下線で示す)。クローン4−1−E.2は非糖尿病性1−E.遺伝子組 換型NODマウスにおいてインシュリン産出性を移転することが示されていた( 15)。4−1−E.2クローンは島の存在下で増殖することが示されているが 、このクローンによって認識される抗原についての報告は存在しない。興味深い ことには、デリノビィック−ベロらは、SRLGNQ(配列番号(SEQ ID NO:3)の残基2−7)のTCR VDJモチーフにより糖尿病のヒトから T細胞クローン(K2.12)の単利を報告した(要約参照,21)。C9V DJβモチーフが多くの例で検出されるためには、このモチーフを生産するクロ ーンの増幅が必要である。このような増幅は正の選択に起因するものであり、一 旦C9VDJβ様の組換えが偶然生じると、VDJβを生ずるクローンは増殖さ れる。実際、C9VDJβのマーカーは最初に胸腺で検出され、後に抹消部分で 検出され、最後にNODマウスの島で検出された。インシュリン炎及び糖尿病が 進行しているNOD雄マウスはC9VDJβマーカーを島中に有することが知ら れている(図示せず)。C9VDJモチーフの早期の正の選択は、比較的少量の N挿入ヌクレオチド(19)、おそらくLアミノ酸をコードする3つのttaヌ クレオチドのみにより支持される(表1参照)。 C9VDJモチーフは作用的でありIDDMを調節することができる。 胸腺でC9様のクローンの正の選択がされるメカニズムにかかわらず、抗−C 9抗−イディオタイプT細胞は抹消部分において糖尿病誘発性C9様のクローン の活性を調節することができるということが明らかである。C9によるT細胞の ワクチン接種は抗−p277反応性をダウンレギュレートし、NODマウスにお ける糖尿病の進行を防止する(3)。更にC9VDJペプチドそのものに対する NODマウスの免疫は糖尿病の進行に対する抵抗性を誘発する(以下参照)。個 々のNODマウスにおけるC9VDJβイディオタイプ抗原決定基の存在はC9 クローンによるT細胞のワクチン接種が殆ど全てのNODマウスを効果的に治療 することができるということを説明することができる(3)。 本発明によれば、C9VDJイディオタイプに特異的な抗−イディオタイプT 細胞はNODマウスにおけるIDDMを調節する。抗−イディオタイプT細胞の 反応性は前糖尿病のNODマウスに存在し、糖尿病の過程が進行すると自然に下 降する。C9に対するT細胞ワクチン接種は抗−イディオタイプ活性を活性化し IDDMを防止する。抗−イディオタイプT細胞ラインはIDDMに対する抵抗 性を養子伝達する。イディオタイプVDJペプチドによるワクチン接種は抗−イ ディオタイプT細胞の活性を上昇し、IDBMに対する抵抗性を誘発する。抗− イディオタイプT細胞は前細胞中に存在する抗原を加えることなく、完全なC9 T細胞に存在するVDJイディオタイプ抗原決定基に反応することができる。こ のような観察結果は、抗−イディオタイプT細胞、これらの標的TCRエピトー プ及び自己免疫疾患をコントロールする役割の自然的な存在を示す。これらの疾 病の発現は、糖尿病T細胞及び調節型抗−C9VDJ抗−イディオタイプT細胞 のバランスに依存するものと思われる。自然発生的抗イディオタイプネットワークの証明 本発明者のコロニーのNODマウスは生後約1ヶ月でインシュリン炎を発現し た。雌のマウスはすべて生後4ヶ月迄に真性の糖尿病に進行した。対照的に雄の マウスの約50%のみが生後6ヶ月迄に臨床的糖尿病に進行した。したがって本 発明者は、標的自己抗原であるhsp60及び抗−hsp60T細胞のプロトタ イプであるC9に対するT細胞の応答性を調べるため雌及び雄のNODマウスに 研究した。図4は、種々の月齢において雌及び雄のNODマウスより摘出された 膵臓細胞のT細胞増殖応答を示す。生後4週の雌のマウス(図1、上部パネル) は、検出可能なインシュリン炎の開始時点において、hsp60に対するT細胞 活性を示さなかったが、C9に対しては反応した。月齢の進行とともに、C9に 対する自然発症的抗−イディオタイプ反応性は下降し、一方、hsp60に対す るC9様の反応性は上昇した。臨床的糖尿病の開始後、両方のタイプのT細胞の 反応性は消失した。 雄マウスにおいては(図4、下部パネル)、抗−C9抗−イディオタイプ反応 性は、より感受性の強い雌よりも、下降した。C9様の抗−hsp60の反応性 もまた後に上昇した。時間の経過とともに、抗−イディオタイプ反応性は下降し たが、消失せず、抗−hsp60の反応性は、約半数のマウスが糖尿病にかから なかったので、適切なレベルのままであった。未処理のNODマウスにおけるこ れらの結果は、自己免疫疾患の進行は抗−C9抗−イディオタイプT細胞と否定 的に関連し、抗−hsp60(C9様)T細胞と肯定的に関連するということを 示唆した。VDJ配列がC9イディオタイプであることの証明 図5は抗−C9T細胞により認識されるC9のイディオタイプペプチドはT CRβ鎖のVDJペプチドであることを示す。照射されたC9T細胞で免疫され た或いは免疫されなかった生後3ヶ月の雌NODマウスは種々のNOD刺激性T 細胞及びVDJペプチド:C9、N4又は抗オバルブミン(抗−OVA)に対す るT細胞増殖性をテストされた。糖尿病の伝達またはこれに対するワクチン接種 をできないN4クローンは、前糖尿病のNODマウスから単離された(3)。N 4はミコバクテリアhsp65と反応するが、ヒト又はマウスのhsp60又は hsp60のp277ペプチドとは反応しない。本発明者は、N4及びC9はβ 鎖VDJ領域において3個の核酸(2個のアミノ酸)が異なり、抗−OVA Tラ インは完全に未処理のTCRα及びβ鎖を表すことを示した(表1)。糖尿病の NODマウスは、これらがコントロールT細胞でワクチン接種されているか又は ワクチン接種されていないか(図5,上部パネル)にかかわらず、C9クローン 及びC9VDJペプチドに対する増殖反応性を示した。C9によるワクチン接種 の後、C9及びC9VDJペプチドに対する応答のかなりの上昇があった。N4 又はN4VDJペプチドに若しくは抗−OVAに対する反応は存在しなかった( 図5,上部パネル)。 完全なC9細胞及びそのVDJペプチドに対する応答の等価性を確認するため 、フラジェリン内で発現されるように遺伝子工学的な操作を受けたC9VDJセ グメントでワクチン接種し、T細胞及び上記で使用したペプチドに対するT細胞 の反応性をテストした。図5,下部パネルは、C9VDJペプチドと同様に、完 全なC9細胞に対する特異的反応を上昇するということを示す。図6は、C9V DJペプチドに対するT細胞の応答は、C9VDJ−フラジェリン構造と同様に 、オバルバミン担体(OVA)にペプチドが接合している場合、上昇することが できるということを示した。従って、種々の担体モデルが、抗イデオタイプ応答 を誘発するために用いられることができる。 また、NODマウスと同様に、BALD/cマウスは、C9VDJ−複合体に 応答することができる(図6)。従って、C9VDJイディオタイプに対する応 答はNODマウスに制限されていない。したがって、TCRβ鎖のVDJペプチ ドは抗−イディオタイプT細胞に認識されたC9の免疫学的な独自性を構成す る。抗−イディオタイプT細胞及びVJDペプチドによるIDDMの処理 図7は、抗−C9抗−イディオタイプT細胞は自然発症的糖尿病に対して保護 することを示す。抗−C9T細胞(図7、上部モデル)の養子移転及びC9VD J構造(図7、下部パネル)による能動的ワクチン接種は両方とも疾病の阻害に 」有効であった。T細胞はVDJイデオトープを与え授与する C9T細胞はそのTCRペプチドを直接抗−C9T細胞に与える。図8に示す 実験において、抗−C9T細胞はAPC及びAPCを含まない生成されたC9T 細胞から分離された。C9T細胞及び抗−C9抗−イディオタイプT細胞の個体 群は標準的なAPC活性を表さなかった。これらの細胞は、OVAを抗−OVA T細胞に授与することができなかった。しかしながら、C9細胞は抗−イディオ タイプ抗−C9T細胞を刺激することが見い出された。実際に、APCをT細胞 カルチャーに付加することによっては、T細胞の相互作用を強化せず、実際のと ころ減少するように思える。従って、抗−C9T細胞はC9それ自体により表さ れるC9β鎖VDJエピトープを認識することが明らかになる。VDJイデオトープはMHCと関連する C9がそのTCRペプチドを抗−イディオタイプT細胞に授与するに際し用い られる主要組織適合遺伝子複合体(MHC)要素をテストするため、本発明者は 抗−C9応答をブロックするモノクロナル抗体を用いた。表3はC9細胞に対し 抗−C9応答が上昇している結果を示す。APCにおける完全なC9又はC9V DJに対する大部分の応答はKdMHC分子に特異的な抗体によりブロックされ た。抗−IA抗体は又応答をブロックしたが、より少ない程度であった。Kd及 びDb分子はNODにおいて表されているが、Db分子に対する抗体によっては 疎外が起きなかった。従って、抗−C9抗−イディオタイプT細胞の反応性はK 要素に制限されるMHCクラスI及びMHCクラスIIであることが明ら かになった。クラスI及びクラスIIの制限はEAEにおいてT細胞でワクチン 接種された後のCD4及びCD8抗−イデオタイプT細胞の観察の結果と調和す る(6)。CD4T細胞は通常MHCクラスII分子の裂け目のペプチドエピト ープを認識し、CD8T細胞は通常MHCクラスI分子の裂け目のペプチドエピ トープを認識する。従って、C9VDDペプチド又はその一部分は、IA又はK d分子と関連し、Db分子とは関連しないということが明らかとなった。イデオタイプネットワーク調節 上述の結果は、抗−イディオタイプT細胞が人工的な介入なしに存在し、疾病 の発現はイディオタイプT細胞と抗−イディオタイプT細胞間のバランスの変化 に関係し、イディオタイプペプチドはTCR鎖のVDJセグメントであり、イデ ィオタイプT細胞は自己のイデオトープを調製抗−イディオタイプT細胞に授与 するということを示すことにより(20)、自然発症的な疾病における自己免疫 のT細胞による調節の減少が明らかになる。従って、hsp60p277エピト ープをC9の共有されるTCRイディオタイプペプチド、更には抗−イディオタ イプ調節個体群に連結するネットワークが存在する。この自然的な抗−イディオ タイプネットワークはI型糖尿病のNODマウスモデルにおいて特に作用的であ ると思われる。 本明細書中に引用された参照文献は出版された雑誌、記事又は要約、又は対応 する米国もしくは外国特許出願又は発行された米国又は外国特許、更には他の参 照文献を含むものであるが、全体として本明細書に一体化され、これは、引用さ れた文献中の全てのデータ、表、数値及びテキストを含む。更に、ここに引用し た参照文献中で参照されている参照文献の全体の内容もまた本明細書に一体化さ れる。 公知の方法のステップ、従来の方法のステップ、公知の方法または従来の方法 への参照は、本発明の説明及び実施例が関連技術において開示・教示または示唆 されていることを認めるものではない。 上述の実施例の説明は本発明の一般的性質を明らかにしているので、本技術の 属する分野の通常の知識を適用することにより(ここに引用した参照文献の内容 を含む)、不必要な実験を行うことなく、本発明の一般的な概念から離れること なく、容易に実施例の変更及び/又は応用を行うことができる。したがって、こ のような変更及び応用は、本明細書中における教示及び指導に基づき、実施例と 均等の意味及び範囲内であると意図される。本明細書中で用いられた用語は発明 の説明のためのものであり、発明を限定するものではないので、本明細書の用語 は本明細書の開示及び教示を参照して、発明の属する技術の分野における通常の 知識を有する者の知識と組合わせることにより、通常の知識を有する者により解 釈されねばならない。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1996年7月8日 【補正内容】 【図5】 【図7】 【図8】 【図9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 5/10 G01N 33/53 Y C12P 21/02 C12N 5/00 B G01N 33/53 A61K 37/02 //(C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TT,UA, UG,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 少なくとも7、好ましくは約7−24個のアミノ酸残基を有し、実 質的に、式 V−D−J の”VDJ”領域に相当するペプチド(式中、”V”は配列A−Sのジペプチド を含み、”D”は好ましくは2−5のアミノ酸残基を有し、配列L−Gのジペプ チドを含み、”J”は配列N−Q−Dのトリペプチド又はこの塩若しくは作用的 誘導体を含む。)。 2. ”V”はトリペプチド配列A−S−Sを含む請求項1記載のペプチ ド。 3. ”D”はトリペプチド配列L−G−G、トリペプチド配列R−L− G又はペンタペプチド配列L−G−L−G−A(配列番号(SEQ ID NO ):4の残基4−8)のいずれかを含む請求項1記載のペプチド。 4. ”V”のジペプチド配列A−Sは”D”に隣接するトリペプチドの 一部である請求項1−3のいずれか1項に記載のペプチド。 5. ”J”のトリペプチド配列N−Q−Dは”D”に隣接している請求 項1−5いずれか1項に記載のペプチド。 6. 前記”V”はVβ遺伝子によりコードされるタンパク質のC−末端 の少なくとも一部を含むVβセグメントを含む請求項1−5のいずれか1項に記 載のペプチド。 7. 前記VβセグメントのC−末端トリペプチド配列は配列A−Sのジ ペプチドを含む請求項6記載のペプチド。 8. 前記セグメントはVβ遺伝子によりコードされるタンパク質のC− 末端の1から約10までのアミノ酸残基を含む請求項6記載のペプチド。 9. 前記Vβ遺伝子はVβ6、Vβ8、Vβ12及びVβ16からなる 群から選択される請求項6記載のペプチド。 10.”J”はJβ遺伝子によりコードされるタンパク質のN−末端の少 なくとも一部を含む”Jβ”セグメントを含む請求項1−3のいずれか1項に記 載のペプチド。 11.前記JβセグメントのN−末端トリペプチド配列はN−Q−Dであ る請求項10記載のペプチド。 12.前記セグメントはJβ遺伝子によりコードされるタンパク質のN− 末端の1から約10個のアミノ酸残基を含む請求項10記載のペプチド。 13.前記Jβ遺伝子はJβ2.5である請求項10記載のペプチド。 14. 配列A−S−S−L−G−G−N−Q−D(配列番号(SEQ ID NO):1の47−55の残基)を含む約24個までのアミノ酸残基を有 するペプチド。 15.配列A−S−R−L−G−N−Q−D(配列番号(SEQ ID NO):3)を含む約24個までのアミノ酸残基を有するペプチド。 16.配列A−S−S−L−G−L−G−A−N−Q−D(配列番号(S EQ ID NO):4)を含む約24個までのアミノ酸残基を有するペプチド 。 17.配列A−S−S−L−G−A−N−Q−D(配列番号(SEQ ID NO):16)を含む約24個までのアミノ酸残基を有するペプチド。 18.請求項1−3又は14−17のいずれか1項のペプチド又はその補 体をコードするポリヌクレオチド配列を含むDNA構造。 19.請求項1−3又は14−17のいずれか1項のペプチドを含む薬剤 組成物。 20.ワクチンである請求項19の薬剤組成物。 21.請求項1−3又は14−17のいずれか1項のペプチドを含む抗− p277T細胞の認識に関与する抗−イディオタイプT細胞の存在を検出する薬 剤。 22.検出ラベルと接合している請求項21記載の薬剤。 23.請求項1−3又は14−17のいずれか1項のペプチドと第2分子 とを含む複合体。 24.前記第2分子はポリペプチドである請求項23の複合体。 25.前記第2分子は低有機分子である請求項23の複合体 26.個体の抗−イディオタイプT細胞の活性を調節する方法であって、 前記活性は抗−イディオタイプT細胞が抗−p277T細胞を認識する能力に関 連し、前記抗−イディオタイプT細胞の活性を調節するのに有効な請求項1−3 又は14−17のいずれか1項記載のペプチドの一定量を個体に投与する方法。 27.前記活性が増強されている請求項26記載の方法。 28.請求項1−3又は14−17のいずれか1項のペプチドをコードす るDNA配列の少なくとも一部に相補的なポリヌクレオチドを含むオリゴヌクレ オチド。 29.請求項1−3又は請求項14−17のいずれか1項記載のペプチド に対して同原T細胞を活性化し、これを患者に再投与するインシュリン−依存性 糖尿病の予防及び治療方法。 30.請求項1−3又は請求項14−17のいずれか1項記載のペプチド とインビトロ系で接触することにより増殖又はサイトカイン生産性の試験を行な う対象である血清のT細胞の測定を行なうIDDMの診断若しくはステージング の方法、又はIDDMの治療過程の監視方法。
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