JPH10506908A - 生物活性ケイ質ガラスの新規な使用及び生物活性ケイ質ガラスを含有する新規な組成物 - Google Patents

生物活性ケイ質ガラスの新規な使用及び生物活性ケイ質ガラスを含有する新規な組成物

Info

Publication number
JPH10506908A
JPH10506908A JP8512350A JP51235096A JPH10506908A JP H10506908 A JPH10506908 A JP H10506908A JP 8512350 A JP8512350 A JP 8512350A JP 51235096 A JP51235096 A JP 51235096A JP H10506908 A JPH10506908 A JP H10506908A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
formulation
dentin
bioactive
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8512350A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3524102B2 (ja
Inventor
サローネン,ユッカ
トゥオミネン,ウラ
ユリ−ウルポ,アンティ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bioxid Oy
Original Assignee
Bioxid Oy
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bioxid Oy filed Critical Bioxid Oy
Publication of JPH10506908A publication Critical patent/JPH10506908A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3524102B2 publication Critical patent/JP3524102B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/802Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising ceramics
    • A61K6/816Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising ceramics comprising titanium oxide
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/15Compositions characterised by their physical properties
    • A61K6/17Particle size
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/30Compositions for temporarily or permanently fixing teeth or palates, e.g. primers for dental adhesives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/50Preparations specially adapted for dental root treatment
    • A61K6/54Filling; Sealing
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/802Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising ceramics
    • A61K6/807Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising ceramics comprising magnesium oxide
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/831Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising non-metallic elements or compounds thereof, e.g. carbon
    • A61K6/836Glass
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q11/00Preparations for care of the teeth, of the oral cavity or of dentures; Dentifrices, e.g. toothpastes; Mouth rinses

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Plastic & Reconstructive Surgery (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Materials For Medical Uses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明はガラスを含有する生物活性シリカの新規な使用に関する。本発明によると、前記ガラスは歯髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化させる製剤を製造するために用いられる。この発明は、生理的に適当な液体と混合された、ペースト、懸濁液もしくは溶液の形の、ガラスを含有する生物活性シリカであるか、または生理的に適当な賦形剤と結合したガラス相を含む医薬製剤であって、歯髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化させる製剤も提供する。ガラスを含有する生物活性シリカは、Si−酸化物またはSi−水酸化物のみを含有し、Si−OH−基の生成及び運動を可能とさせる物質であってもよい。好ましくは、その製剤はカルシウム及びリン酸塩源も含む。

Description

【発明の詳細な説明】 生物活性ケイ質ガラスの新規な使用及び生物活性ケイ質ガラスを含有する新規な 組成物 本発明の目的は生物活性ガラスの新規な使用及びガラスを含有する生物活性シ リカを含む新規な製剤をもたらすことである。上記製剤は歯を補強するために及 び穴があいた細管の結果として歯髄へ伝達される痛みを減少させるためにぞうげ 質のぞうげ細管をふさぐために用いることができる。 ぞうげ質は歯の枠を形成する。それは歯髄を取り囲み、歯冠の上はエナメル質 で、歯根の上はセメント質で覆われている。セメント質は常にセメント質−エナ メル質接合点でエナメル質の端部と出会うわけではない。このような場合、他の 型の硬い組織によって保護されていないぞうげ質は歯頸で露出する。 若者では、この部分は通常歯肉により覆われ、歯肉はぞうげ質のこの特定の区 域を覆い、口腔からの刺激に対してその露出を防止する。 ぞうげ質は細胞外マトリックスから成り歯髄腔を裏打ちするぞうげ芽細胞によ って形成される。ぞうげ質が形成され、厚くなる時、各ぞうげ芽細胞は、細胞拡 張、すなわち、ぞうげ芽細胞突起を残す。これらの突起は成長する組織の内側に 留まり、ぞうげ質細管を形成し、ぞうげ質細管はエナメル質−ぞうげ質/セメン ト質−ぞうげ質境界から歯髄に伸長する。露出された時、穴のあいたぞうげ細管 はぞうげ質表面と歯髄の間の連絡路を形成する。 ぞうげ質の構造は図1に詳細に示してある。 ひとたび歯の成長が止まってしまうと、ぞうげ芽細胞はその機能 を継続し、歯の歯髄の横に第2のぞうげ質を形成する。それらは、硬い組織、す なわち、後退するぞうげ芽細胞突起(図2)の周囲の細管を徐々にふさぐ、細管 内のぞうげ質も形成する。細管内のぞうげ質の鉱化するレベルは細管間のそれよ りもかなり高い。ぞうげ細管の鉱化は非常に遅いが歯の老化に伴う自然の過程で ある。その過程の遅いペース及び予測不能なことは、種々の臨床状況における問 題として表われている。 露出されたぞうげ質の流体力学の痛み伝達メカニズムを次のように記載するこ とができる。 ぞうげ質細管の直径は1〜2μmである。ぞうげ質表面に垂直に断片を切った 時、1mm2当り約 30000〜40000 ぞうげ細管がある。ぞうげ細管は歯髄からの液 体で囲まれている、ぞうげ芽細胞突起で満ちている。非常に強い毛細管力が穴の あいたそして露出したぞうげ細管中を支配している。結果として、細管の開口か ら機械的に除去される液体は歯髄から流れ出す液体とすみやかに置換する。同様 に、強い浸透圧を有する物質(たとえば、あまい溶液)は細管内の液体の外へ向 う流れを生じ、それは次々に歯髄室を裏打ちするぞうげ芽細胞及びぞうげ芽細胞 を取り囲む組織の変形をもたらし、したがって神経末端を活性化する。一方、歯 髄に伝達された刺激はぞうげ細管内の液体の内側への流れによりもたらされる。 実際問題として、流体力学のメカニズムは、刺激により生じるぞうげ細管内の液 体の流れ及び歯髄内に生じる流体力学的振動に関係する。現在通用している意見 及び実験によると、細管の閉塞及び生じる完全なまたは部分的な液体の流れの防 止は、最初の刺激に関係なく、痛みとして感じる神経の活性化の減少または除去 すらもたらすだろう(1)。痛み伝達メカニズムを図3に図解する。 臨床的問題: 歯髄に導くぞうげ質及びぞうげ細管の露出は虫歯の結果かもしれない。ぞうげ 質を保護する硬い組織(エナメル質/セメント質)は虫歯になる過程の間に破壊 される。この状態は虫歯の穴の形成に伴う既知の痛い症状をもたらす。その痛み はぞうげ細管を通って歯髄の神経末端に伝達される刺激に起因する。虫歯になる 過程の間に、細管の内容物の部分的鉱化が通常みられる。これは、損なわれてい ないぞうげ質組織に近接するぞうげ質とエナメル質の鉱物質除去によりもたらさ れる、高濃度のカルシウム及びリン酸イオンの結果である。この現象の強化及び 充てん物質の性質への導入は望ましいだろう。 ぞうげ質の露出はしばしば歯の歯周病にも、そして普通の老化過程及び歯の衛 生習慣にも関係する。特定の場合には、若者にあってすら、歯の頸部が露出され るようになるまで歯肉がへこむか、または歯が出る。このこと自身、最初の場所 が保護及び非−感受性のセメント質により覆われていない、ぞうげ質を有する患 者に強い痛みの症状をもたらし得る。しかしながら、ぞうげ質の露出は、より頻 繁に悪い歯みがき習慣、激げしすぎるやり方、粗いブラシまたは悪い技術のいず れかを用いることに関連する。これは、すり減らされた、過敏症の歯を生じ、熱 い/冷い/苦い/甘い飲物及び食物の患者の耐性に悪影響を及ぼし熱い物及び冷 い物を吸いこむのを困難にさせ、適切な口腔の衛生をも妨げる。 歯周組織の感染症及び特に歯周感染症の治療は一般に、しばしばかなり大きな 面積の、歯肉後退及びぞうげ質の露出をもたらす。成功した治療はぞうげ質を保 護する歯根セメント質の除去及びさらに歯をすり減らす歯磨きを含むので、その ような治療の一般的な結果(25%)は歯頸の露出及び過敏症であることは、明ら かである。患者がかなり年長であって、彼等のぞうげ細管が高度に鉱化された細 管内のぞうげ質を示すなら、治療後痛はひどくない。一方、治療により生ずる痛 みは、ある場合には強く、一週間も続くことがあって、鎮痛剤の使用を必要とす るかもしれない。最も極端な場合には、刺激は感染症、それに続いて、歯の死及 び根管治療をもたらし得る。歯科的な管理に関連して、過敏症の歯はたびたび起 こるいらいらさせる問題であって、単純で高価でない治癒を有するべきである( 2)。図4は歯及び露出されたぞうげ質表面を有する区域を示す。 公知の治療法: 虫歯の穴の生成に起因する歯痛は、過敏症のぞうげ質との類似性にもかかわら ず、異なった問題域に関する。虫歯に伴う過敏さ及び炎症により生じる痛みは通 常充てん物により治療される。準備された虫歯の穴の底に、歯髄に対して市販の 製剤を置く。その製剤の生物学的に活性な成分は通常水酸化カルシウム(CaOH2) である。細胞段階では、強いアルカリ性の水酸化カルシウムがまず痛みを引き起 こし、それが組織の壊死をもたらす。しかしながら、長期間にわたり、それは治 癒過程を促進する。治療の結果は回復する第2のぞうげ質の生成である。生成し た組織層は損傷した区域または充てん物から歯髄を分離するが、そのぞうげ細管 の鉱化に関する効果は最小限度である。 充てんの間、ぞうげ細管をガラスアイオノマーセメントまたは高分子化学(プ ラスチック結合剤、樹脂、ぞうげ質接着剤)に基づく異なった製剤によってもふ さぐことができる。これらの物質は機械的にぞうげ細管をふさぎ、準備された充 てん物の保持を改良する。ガラスアイオノマーセメントから放出されるフッ化物 は、理論上、ぞうげ細管の鉱化過程に積極的な効果を有する。しかしながら、こ の現象の考えられる臨床的役割の研究結果はない。プラスチックに基づく製剤に は治癒過程及び/または歯髄と損傷しそして復活した 区域の間の硬い組織の生成を促進する生物学的効果はない。 過敏性のぞうげ質により引き起こされる問題の量を記載する疫学のデータ及び その治療の必要性は限られている。実際には、ぞうげ質過敏性は一般的で典型的 に高度に変化し得る問題である。その症状は人の行動に密接に関連し、長期的に はなくなるという理由及び感受性を低下させ得る市販の歯みがきがあるという理 由で、その問題の実際の量を人々が何度この特定の問題のために歯科医のところ で専門的な助力を求めるかということのみに基づいて決定するのは困難である。 炎症を起こした歯肉の治療及び歯を支える組織の治療に伴い、過敏症の歯につい て軽減をもたらす必要性はしばしば重大である。 現在では、過敏症の歯の治療には二つの異なった考えが利用できる。これらの 治療は歯の痛みの閾値を高めるかまたは歯の表面上もしくは好ましくはぞうげ細 管内のいずれかにおける保護鉱化析出物の生成のいずれかに基づく。さらに、治 療はおだやかな(あるいは化学的な)プラークコントロール、食餌指導及び咀し ゃくの過重もしくは歯髄中の慢性の感染症を維持する貧弱な充てん物により刺激 の閾値が低下されないという確認を含む。 長い間、いくつかの練り歯みがきは、過敏症の歯に対する軽減を与えるために 設計された物質を含有していた(3,4,5,6)。そのゴールは、ぞうげ細管 の内容物の変性(ホルムアルデヒド)または鉱化析出物の生成(塩化ストロンチ ウム、フッ化物、研磨剤)のいずれかであった。 フルオロリン酸ナトリウムは実際上いくらかの治療上の効果を有する。硝酸カ リウム及びクエン酸カリウムはぞうげ細管の実際の内容物に影響を及ぼさずに歯 髄の神経の過敏性を減少させる(7)。神経末端の活性レベルを単に高める物質 (コルチコステロイドを含 む)の問題は、それらが歯を強化せず、治療後ですら水力学的刺激にさらされ続 けることである。結果として、前記治療の治療上の効果は短時間しか続かない。 練り歯みがきの治療効果に専念する研究結果は高度に矛盾している。一方では、 プラシーボ効果、他方では80%までの痛みをやわらげる効果が報告された。一般 に練り歯みがきの有する問題は、それらがゆっくりと、しばしば使用の数週間後 にのみ作用することである。したがって、練り歯みがきは亜急性の問題の家庭的 な治療に適当である。しかしながら、急性の痛みについてもっと強力なそして速 みやかに作用する方法を見い出す必要がある。 臨床的状況では、現在、過敏症の歯を治療するための最も一般的な方法は、フ ッ化物(フッ化ナトリウムまたはフッ化スズのいずれかを2〜10%の混合物)を 用いることである(8,9,10)。フッ化物を、ワニスを基礎とする物質といっ しょに歯の表面に局所的に塗布することもできる(Duraphat(11))。ワニスはフッ 化物の効果を長くすると同時にワニス自身もいくらかの細管閉塞効果を有するか もしれない。少なくとも短期間にわたって、フッ化物製剤は明確な治療効果を有 していることを示した。最近、これらの製剤の酸性及びこの酸性に関連する刺激 にいくらかの注意が払われた。しかしながら、歯髄中の酸性により引き起こされ る問題は水酸化カルシウム及びフッ化物の使用を交互にすることにより軽減でき る。この治療は経験的なものであった。第1に結果が明確であった。その治療効 果またはその永続性の客観的な研究データは入手できない。しかしながらアルカ リ性の水酸化カルシウムの存在は実際上不溶性で、したがって所望のフルオロリ ン酸スズの生成を複雑にし、その代りに中性環境で溶解するフッ化カルシウムの 生成を有利にし得る。このような状況では、治療は効果的であっても一時的なも のかもしれ ない。 歯の表面の再鉱化を助ける溶液も十分に長く用いられる時には過敏性を減少さ せ得る。その水のような性質及び遅い効果により、この方法(または練り歯みが きに入れたもの)は急性の痛みの治療に非常に良いとは言えない。たとえば、二 つの鉱化溶液−A及びB−が用いられた。溶液Aは6mMの PO4を含有し、溶液B はmMのCaを含有する。さらに、両溶液は0.15mMのNaCl及び5ppm のFを含有する 。10mlの溶液A及び10mlの溶液Bを使用する直前にグラス中で混合する。水で希 釈された鉱化溶液の混合物で口中を1〜2分ゆすぎ、吐き出す。この手順も1日 に2回、好ましくは歯みがき後、2回繰り返すことを勧める。 シュー酸カリウム(K2C2O4またはKHC2H4、3〜30%)も過敏症の歯の治療に用 いられた。治療薬としてのこれらの化学物質の使用の背後の考えは、シュー酸塩 が歯の表面上またはぞうげ質の液体中に存する、カルシウムを析出させる能力に 基づく。この反応では、歯の表面から歯髄への水力学の刺激の伝達を妨げる結晶 が生成する。このようにして得られた析出物の大部分は通常1週間以内に溶解す るがぞうげ細管の直径は治療前より小さいままである。この治療の長期的な効果 はさらに確認すべきである(3,12,13)。シュー酸鉄治療で得られた結果(6 %)は他のシュー酸塩治療よりも永続的であった(14)。少くとも1つの研究結 果は、しかしながら酸性食卓塩溶液はシュー酸塩よりも過敏症の歯に対して効果 的であることを発見した。 プラスチックポリマー(樹脂、ぞうげ質接着剤)及びシアノアクリレートに基 づく生成物はぞうげ細管を閉塞する(15)。少くとも短期間にわたり、それらは 痛みを除去し、即座の刺激から歯髄を保護する。これらの物質は自然治癒過程及 びぞうげ細管の鉱化をもた らさないので、生物学的であるとは考えられない。ぞうげ質接着剤も高度にアレ ルギーを起こすことも分かった。しかしながら歯科ケア職員(dental care perso nnel)は、それらのアレルギー作用の主要な目標である。さらに、アクリレート 、メタクリレート及びシアノアクリレート化合物は刺激性であり、動物実験及び 細胞培養研究の両方において遺伝子毒性(genotoxic)で発がん性であることも発 見された。プラスチックに基づく「被覆」も、最近に治療された病気の再発を容 易にもたらす、歯肉−歯接合点の区域で微生物を保持する表面を形成する。した がって、ぞうげ質接着剤の使用、特に歯周の患者における使用は有意義とみなす ことができない。充てん物質について考えると、ガラスアイオノマーセメントも 過敏症の歯の治療のために提案された(11)。ガラスアイオノマーセメントの利 点はそのぞうげ質に結合し、フッ化物を放出する性質である。実際問題としては 、ガラスアイオノマーセメントは、特に広く露出されたぞうげ質の治療に用いる のに困難である。しかしながら、歯肉の端の上に明確に見い出される、はっきり と画定され、相対的に深い研磨障害の治療には適切である。 古い文献はぞうげ細管を硝酸銀を用いて封鎖すべきであると示唆する。この物 質を用いる結果は高度に変わりやすいことであった。さらに硝酸銀は高度に着色 する試薬である。まず塩化亜鉛、次にフェロシアン化カリを用いる、歯根の表面 の治療も提案された。治療は歯の表面に保護析出物を生産する。その結果は満足 し得るものと報告された。しかしながら、誤って飲み込むと、その試薬は毒であ る。 ぞうげ細管をふさぐための可能性のある新しいアプローチとして、NdYAGレー ザーの使用が提案された。この治療の予備的な結果は将来有望である。治療の背 後のメカニズム、治療の永続性及び歯髄 に関するその可能な不利な効果は、いまだ確認すべきである。 上に提示された可能な治療の異類混交は、過敏症の歯の効果的な治療における 歯科医の真実の、現実的選択の良い状況を示す。数年の実験後ですら、提供され た代替物の何ものも他よりも良いことを証明せず、したがって、治療の卓越した 方法であることを証明した。すべての提供された方法に共通することは、それら はぞうげ細管をふさぐのに(本来選択された)アパタイト化合物(Ca10(PO4)6X2 、式中Xはヒドロキシルまたはフッ素のいずれかである)を製造することを意識 的にねらわないことである。一般にそのゴールはできるだけ速みやかにぞうげ細 管を封鎖する、任意の型の析出物を作ることであった(3,16,17)。試験され た治療法のいずれも、本質的に析出物/結晶の生成に関係するカルシウム及び/ またはリン酸塩を同時に加えることにより、結晶化過程自身に貢献することをめ ざしていなかった。したがって、報告された部分的に矛盾する結果の背景は、短 期間の治療の間のこれらの必須のイオンの有効性かもしれない。他方、これらの 治療のいくつかは短期の適用(たとえば練り歯みがき、再鉱化溶液)の累積によ る結果を求めた。これらの治療概念の例外は製剤を含有するフッ化物の使用であ るが、その効果は治療すべき区域についてのカルシウムまたはリン酸塩の有効性 を増加することに基づかない。 本発明の目的は上記の問題を除去し、歯髄の刺激、たとえば歯の過敏性を減少 させ、または阻止するための新規で効果的な製剤を提供することである。この製 剤は歯を効果的に強化するための新規な方法も提供する。 この発明の独特の特徴は、独立項に提示されている。 本発明は歯髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化する製剤を製造するた めのガラスを含有する生物活性シリカの新規な使用に 関する。本発明は歯髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化する医薬製剤に も関する。製剤はガラス相を含み、ガラス相は生理的に適当な液体中にペースト 、懸濁液もしくは溶液の形のガラス、または生理的に適当な賦形剤、たとえばフ ィブリノーゲンまたはキチンに結合したガラスを含有する、生物活性シリカであ る。 下記において、用語「ガラスを含有する生物活性シリカ」は、Si−酸化物また はSi−水酸化物を含む物質であって、前記物質はSi−OH−基の生成及び運動を可 能にする物質に関する。ガラスを含有する生物活性シリカは、たとえば1)生物 活性ガラスであって、Si−酸化物またはSi−水酸化物と1つまたはそれよりも多 い元素との混合物であって、その元素は、Na,K,Ca,Mg,B,Ti,Al,N,P 及びFである、2)水ガラス型ケイ酸ナトリウム、3)シリカゲル、すなわち、 Si−水酸化物、4)Si−OH基を含む溶液、5)Ca,Pを含むシリカゲルまたは6 )Si−酸化物またはSi−水酸化物を含むヒドロキシアパタイトのいずれかであっ てもよい。ガラスを含有する生物活性シリカがSi−OH基の生成及び運動を可能に することが必須である。ガラスを含有する生物活性シリカがカルシウム及びリン 酸イオンの生成及び運動を可能にすることも勧める。 図5は特定の酸化物混合物の生物活性区域の三相図を図解する。SiO2,CaO及 びNa2Oに加えて、混合物は前節で言及した元素との酸化物を含む。いくつかの典 型的な生物活性ガラス組成物を表1に提示する。 ガラスを含有する生物活性シリカは生理的に適当な液体中に懸濁された粉末の 形の製剤に用いられるかまたは生理的に適当な賦形剤に結合している。製剤はガ ラス相とぞうげ質の間の化学的相互作用が維持されるように十分に湿っているべ きである。 製剤のガラス相はSi−酸化物またはSi−水酸化物、たとえばシリカゲルのみか ら成ってもよい。 代りに、Si−酸化物またはSi−水酸化物に加えて、ガラス相は、Ca,P,Na, K,Al,B,N,Mg,TiまたはFの1つまたはそれよりも多い元素を含んでいて もよい。 ガラス相の適当な組成は次のようなものであろう。 SiO2またはSi−ゲル 1−100 % CaO 0−40% P2O5 0−60% Na2O 0−45% K2O 0−45% MgO 0−40% シリカゲルまたは水ガラス型のアルカリを含有するケイ酸ガラスは、体液に存 在するカルシウム及びリン酸塩の助力でぞうげ質の鉱化を誘導することができる けれども、カルシウム及びリン酸塩を含む前記生物活性ガラス組成物を用いるこ とが賢明である。代りに、セラミック粉末のような源を含有するカルシウム及び リン酸塩を製剤に加えることができる。 適当な結合剤は、たとえば、フィブリノーゲンまたはキチンである。 製剤は、結晶化を促進する物質、たとえば、TiO2も含むことができる。結晶化 促進剤は、結晶の生成に寄与するか、またはそれらのサイズの増加を助長する薬 剤に関する。 製剤を歯の表面に接触して、歯周のポケット、穴をあけた空洞の中にまたは磨 いた表面またはさもなければ露出されたぞうげ質表面に、前記製剤を局所的にま たは広く置く。製剤を次いで、保護パッキングセメントまたは製剤との置換を防 止するいくつかの他の相当する方法で覆うことができる。図6はぞうげ質表面に 対する製剤の適用を表わす。 本発明のいくつかの態様を次に提示する。 一時的な充てん物を作るときは、虫歯をきれいにした虫歯の穴の底に、本発明 で示した方法にしたがって、ガラスを含有する生物活性シリカを充てんすること によって(図7)、ぞうげ細管を鉱化(硬化)することが可能である。残存する 硬組織層は強化され、永久的な充てん物またはその製剤を原因とする起こりうる 歯髄の刺激は減少されるだろう。言い換えると、本発明において記載された方法 で強化された組織層は断熱層としても役立つ。現存しないまたは非常に薄いぞう げ質層の場合には、ガラスは、第2ぞうげ質の生成に 助力する生物活性表面として作用する。さらに、うまく鉱化されたぞうげ質は、 鉱化の少ないぞうげ質よりも新しい虫歯の攻撃により耐性である。 歯の腐食は歯の表面が酸により溶解される現象であって、虫歯のように細菌に よって生産されない現象に関する。このような酸は胃液が頻繁に口腔に上がるな ら(たとえば、酸性のげっぷ及び大食症)、口に入る。これは、たとえば、胸や け(潰瘍)の場合にも、人が大量のかんきつ類の果実を食べたり、酸性のワイン またはスポーツドリンクを飲むと起こり得る。このような状況では、歯の表面は 速みやかに腐食し(図8)、歯は過敏症になる。本発明の方法により、初期の疾 患及び表面を治療することにより、2つの利点が得られた。すなわち、その高い 程度の鉱化のために過敏性が除去され、ぞうげ質は新しい酸性の攻撃により耐性 になる。またぞうげ質の硬化が機械的な摩滅に対して歯を強化するから、本発明 の製剤は他の型の摩滅損傷、たとえば、誤った歯みがき習慣を治療するために用 い得る。 根管治療を要する歯では、歯髄は死に、ほとんど常に感染しており、歯根の頂 点を取り囲む骨の破壊をもたらす。適当な治療により、この種の歯の機能を保つ ことが可能である。しかしながら、その歯は健康な歯よりは砕けやすく、ひびが 入り、たやすく砕けすらする。最終的な充てんの前に本発明のガラスペースト/ 懸濁液で一時的に空の根管を充てんすることにより、ぞうげ細管を鉱化し、歯を 強化することが可能である(図9)。同時に、この方法は根の頂点で骨の治癒過 程のために好ましい環境を作り上げる。 冠補綴においては、歯を円錐の柱の形に切り取り、その頂に冠を適合させる。 切り取り過程の間、多数のぞうげ細管が露出され、その作業が完全に終るまで高 度に敏感な歯をもたらす。切り取られた 歯は過程の間一時的な冠で覆われる。一時的な冠は結合剤としてペーストを含有 する生物活性シリカガラスを用いてあるべき場所に固定し得る(図10)。利点は 修ぜんと同じである。柱が強くなると過敏症の問題は消失し、終了した時、義冠 の端でぞうげ質は虫歯にかかりにくくなる。 得られた臨床効果は、まず、製剤が歯のぞうげ細管中のアパタイトの結晶化を 誘導するという事実に基づく。そして第2に、それがぞうげ芽細胞の活動の誘導 の結果として、ぞうげ質形成を促進する。 所望の作用の観点から、イオンが可能な限り深く管に拡散することを保証する のに十分に長く、高カルシウム及びリン酸イオン濃度がぞうげ細管に密接に維持 されることが好ましい。実際の析出/結晶化は、核形成剤と呼ばれる因子により 誘導され、それは結晶形成を妨げるエネルギー障壁を低くし、ぞうげ細管の自然 の閉塞を開始させる。本発明では、核形成剤、並びに析出物の組成及び結晶のサ イズに貢献するイオンは、歯に接触して、ガラスを含有する活性シリカを保つこ とにより外側から運んでくる。 核発生: 生物学的現象としての鉱化は複雑で、制御しにくい。その基礎的メカニズムを 理解するために、鉱化は集中的なそして継続的研究の目標である。鉱化に関連す る基礎的な特徴の一つは、血清及び組織液はカルシウム及びリン酸塩に関して過 飽和溶液であるけれども、自発的な結晶化は組織中では起こらない。したがって 、たとえば、カルシウム及びリン酸塩の等濃度の組織液または他の液体を、何等 の結晶生成なしに無期限に長い時間試験管中に保持できる。次に小さいヒドロキ シアパタイトの結晶を試験管に加えると、溶液中のカルシウム及びリン酸塩を消 費して結晶が成長し始める。結晶核の生 成のためにまず必要となるイオン集団の濃縮は、化学反応が一般にそうであるよ うにエネルギーを必要とするので、結晶化は助力なしでは始まらない。閾値をこ えることは、特別の条件及び/または外因(核形成剤)を必要とする。 原則としては、結晶化の開始、すなわち、結晶核の生成を三つの方法で助力し 得る:すなわち、 1)無機イオンの量が増大して、特定の臨界数のイオン集団が小さな空間で局所 的に同時に生成することがある。これらの条件下では、いかなるイオン集団の濃 縮も防止する、エネルギー閾値をこえることができる。生成された結晶核は、そ れ自身のサイズを成長させるか、その周囲の他のまだ動きやすいイオン集団のた めの核形成剤として作用するか(第2核形成)のいずれかにより結晶化を進行さ せる。結晶生成が上記のように始まると、同種核形成と呼ばれる。 2)結晶核の生成を防止するエネルギー閾値を低下させる因子(核形成剤)の存 在により、イオン濃度を増大させる必要はない。結晶生成が外部の核形成剤の助 けで始まると、異種核形成剤と呼ばれる。 3)このように結晶核の生成を防止するエネルギー閾値を上昇させる薬剤もある 。もっとも良く知られたこれらの薬剤の一つはピロリン酸塩である。結果として 、このような局所的に作用する阻害剤の除去または不活性化が鉱化を助け得る。 一旦結晶核が生成すると、それは成長し続け、新しいイオンが絶え間なく、溶 液から結晶表面上に拡散する。通常の生物学的環境では、結合組織の鉱化も細胞 活動を含む。細胞は細胞外マトリックスにより生成された鉱化枠を造る。鉱化過 程の少くとも始めには、小さい膜裏打ち構造(マトリックス小泡)を硬い組織を 生成する細胞表面に見ることができる。小泡はカルシウム結合脂質及びアルカリ ホスファターゼを含む。最初の結晶核の生成について特に好ましいのは特異的に これらの条件であると考えられる。一旦結晶核が生成すると、小泡は破裂し、結 晶は細胞内部を去り、硬い組織のために建設ブロックとなる。これらの小泡は硬 い組織の生成の最初にのみ現れるので、組織の鉱化をもたらす、他のメカニズム があるはずであることは明らかである。実際、細胞外マトリックスは、少くとも 、試験管内では核形成剤として作用し得る、ほんの少数の有機分子を含む。これ らの分子は、たとえば、オステオネクチン、リン蛋白質、コラーゲン、アニオン 性リン脂質及び硫黄含有化合物、たとえば、コンドロイチン硫酸及びセラタン硫 酸を含む。 アルカリホスファターゼは常に硬い組織が形成されるところに見い出される。 硬い組織の形成におけるその役割は完全には明らかではない。しかしながら、ア ルカリ性環境においては異なる有機化合物の加水分解中及びリン酸イオンの遊離 中の両方に関係する酵素であることは明らかである。 細管内のぞうげ質は実際の鉱化枠(有機マトリックス)を含まない。これは、 鉱物質を除去した歯試料が製造され、細管内ぞうげ質で充てんされた場所でぞう げ細管が空洞に見える時に証明される。しかしながら、これは細管内ぞうげ質の 鉱化における核形成剤を含むことを除外しない。その状況はちょうど反対のよう に見える。というのは、ぞうげ芽細胞及び/またはそれらの過程は特定の刺激に 応答することが知られており、少くともある程度、保護的な細管内のぞうげ質の 生成を促進し得るからである。しかしながら、最初の刺激は細胞活性を刺激しな いが細胞の退化を開始するのに十分であることもあり得る。結果として、退化す る細胞の部分が核形成剤として作用し得る。後者の場合、少くとも部分的には病 理学の現象を示している。第3の選択肢はぞうげ細管へ流れ込む組織液の特定の 成分が核形成剤として作用することである。この種の状況は、たとえば、歯根の 表面のセメント層が歯周炎の治療の間に除去され、ぞうげ細管が歯髄への開いた 結合を有する、傷様の表面として露出される時、創造される。 核形成剤としてのシリカ: 例で用いられたガラスからのシリカの溶解は、表面のpHが9より低い時は最小 である。この値より上では、その溶解は顕著に増加し、pHが 9.5を越えた時に群 を抜いて高い。活性ガラスの特徴的な点は、その周囲のpHが増加するにつれ、そ の Si(OH)4分子は溶解し始めることである。限定された反応空間中で小さい粒子 サイズを用いる時、pHは非常に高くなり、それは次々にシリカの十分な放出をも たらすことは明らかである。生物学的環境ではシリカは組織内にも拡散する。 ガラスの表面上に析出するCa,P層は、全析出区域にわたり、シリカに富む。 これはシリカが析出物の生成に活動的な役割を有することを示唆する。シリカは 組織中に拡散するため、そこで核形成剤として作用し得る。他方、多くの有機系 では、ガラスが成分の1つであるところでは、アパタイト結晶のための核形成剤 として作用するコラーゲンの能力は重要である。 ガラスが、たとえば、体液と接触するとき、ガラスの表面反応はガラス表面上 への体液の拡散における水素イオン及び H3O+イオンとしての、すばやいイオン 交換により誘導され、アルカリ性Na+及びK+イオンは、次々とガラスから放出さ れる。ガラスのSi−O−Si結合により形成された網目は破壊されるが、pHが 9.5 より低いなら、ただちに再重合してシリカの豊富な、ゲル様層となり得る。しか しながら、このような状況ではシリカも常に溶解する。pHが 9.5より高ければ、 溶解は完全である。周囲の液体のpHがイオン交換に 強い影響を有する。ガラスの低シリカ含量及びシリカ原子網目により生成された 穴があいた構造はイオンの急速な交換を促進する。ガラス中のカルシウム及びリ ン酸イオンはシリカ含有量の多い層を通して拡散し、そして、それらは最初にシ リカ含有量の多い層の頂部上に無定形のリン酸カルシウム層を生成する。これら の反応は、ガラスが液体と接触する時、数分以内に始まる。続く日の間にシリカ 含有量の多い層及びリン酸カルシウム層は徐々に厚くなる。同時に無定形リン酸 カルシウムは結晶化してアパタイトになり始める。生成したアパタイト層はシリ カに富む。これは、ガラスと液体により生成した無機系中では、結晶生成のため の核形成剤として作用するのはシリカであることの間接的な証拠である。生物活 性ガラスの表面上の上記反応を図11に図解する。 本発明を次の例において、より詳細に記載する。 例 1 SiO2(ベルギーの砂),Na2CO3,CaCO3及び CaHPO4H2Oを所望の比率で混合し 、プラチナ製るつぼに注入した。るつぼを1360℃のオーブン中に置いた。3時間 後、るつぼをオーブンから取り出し、溶融した組成物を清浄水中に注ぎ込んだ。 生じた破砕されたガラスの組成は表1の組成番号4(S53P4)と等しかった。ガラ スをすぐに水から取り出し、アルコールですすいだ。ガラスをボールミルで細か い粉末にひき、ふるいにかけた。45μmよりも小さい微粒子を今後の使用のため に収集した。製造されたガラス粉末を次のような本発明に記載した製剤に用いた 。歯根の表面上への塗布の前にガラス粉末(1.2g)を水(0.4g)中に懸濁した。 例 2 表1の番号5と等しい組成である、ガラス粉末(S45P7)を製造した。溶融時間 が1340℃で 2.5時間であることを除いては例1と同じ 原料物質と方法を製造に用いた。製造されたガラス粉末を使用前に生理食塩水中 に懸濁させた。 例 3 表1の組成7のガラス粉末(S46P0)を例2に記載したように製造した。この組 成物はリン酸塩を含有しない。製造されたガラス粉末を使用の前に生理食塩水に 懸濁させた。 例 4 例3に記載された組成物を、Al2O3を等量のSiO2で置換するように変更した。 その他の点では、ガラス粉末を例3に記載したように製造した。この組成物は例 3の組成物よりも急速にシリカを放出した。製造されたガラス粉末を使用の前に 生理食塩水中に懸濁させた。 例 5 ケイ酸ナトリウムガラス粉末を例1〜4に記載された方法により製造した。原 料物質としてSiO2及びNa2CO3を用い、ガラスを1350℃で3時間溶融した。製造さ れたガラス粉末を使用の前に生理食塩水中に懸濁させた。 例 6 市販の水ガラス、すなわちケイ酸ナトリウム溶液を本発明の製剤中にそれ自体 で用いた。 例 7 市販の水ガラスを塩酸で中和した。生成したSi−ゲルをイオン交換水で洗浄し た。Si−ゲルを乾燥させ、粉末を例1に記載したように使用前に水中に懸濁させ た。 例 8 予備的臨床実験: 平均年令51才の6人の人々(女性5人、男性1人)が実験に参加 した。4患者は最近、歯周皮弁外科手術を受けた。すべての6患者は触ると痛く 、過敏症のぞうげ質にかかっている。合計19の歯を治療した。生物活性ガラス粉 末(S53P4;表1;最大粒子サイズ45μm)を例1に記載したように使用の直前に 生理食塩水と混合して懸濁液/ペーストを生成させる。製剤で治療する区域を洗 浄し、注意深く乾燥させる。ペーストを海綿状のパッドでその区域に広げてかな り厚い層を形成した。その区域を外科的充てん物(Coe-Pak)で1週間覆った。治 療期間の直後に視覚的アナログ表示スケールを用いて測定した患者の痛みの主観 的な感覚を痛みの減少を評価するのに用いた。空気の一吹きを用いること及びプ ローブでこすることにより痛みを起こした。痛みの程度は、スケールの一端をひ どい痛み、スケールの他端を無痛で測定した。 結果: 図12は治療開始後の痛みの主観的評価を示す。すべての患者について、1回の 治療後に痛みが実質上消滅した。2人の患者について治療を繰り返した。その後 、どの患者も歯の表面を探るか、または空気を吹きつけた時、痛みを経験しなか った。1人の患者は3ケ月後、後−管理検査のために戻った。彼女はもはや過敏 症を経験しなかった。 例 9 若い患者に実施した歯の露出手術に関連して歯肉から抽出した小さい試料を生 物活性ガラス下層、S53P4上で培養した。一般に組織試料はガラスの表面上で良 く成長することが分かり、組織培養技術は生物活性ガラスと異った型の軟かい組 織の間の反応を研究するのに適当であった。組織培養の利点は、上皮及び結合す る組織の両方の反応を同時に研究することが可能であることである。試料を電子 顕微鏡で調べた時に、上皮細胞はガラスの表面に対して、有機の取 り付け、すなわち、半接着斑及び基部の薄層に似ている構造を形成したことを発 見した。 より早く公表された(18)、この実験は上皮組織が生物活性ガラスを受け入れ 、それに接着することを証明した。 例 10 試験管内の培養された結合組織に見い出された CaP−析出物 例9に記載したように組織培養を実施した。 カルシウム塩を染色する、フォン コッサ(Von Kossa)染色は、光顕微鏡で調 べた時に CaP−析出物がガラスの表面から結合組織に深く伸長していることを明 らかにした。走査電子顕微鏡を用いる試料の分析は、組織学の発見、すなわち、 結合組織のコラーゲン繊維がガラスの表面上に成長するアパタイト層内に取り込 まれていることを確認する(図13及び14)。 試料の元素分析はSiイオンは結合組織に深く拡散することも示す。 例 11 脱灰されたぞうげ質に関する試験管内実験 抽出された歯を厚さ 200μmの断片に薄く切り、塩酸で処理して無機成分を溶 解した。高度に鉱化した細管内のぞうげ質が溶解されてなくなったので、ぞうげ 細管は穴があいた。残存マトリックスは軟らかく、たとえば口の粘膜の結合組織 と同様にほとんど純粋な型Iコラーゲンを含有していた。例9に記載された組織 培養技術を用いることにより、ぞうげ質を培養中で5日インキュベートした。ガ ラス(S53P4)及びコラーゲンはお互いに接着していることは発見されなかったが 、コラーゲンの試料は手で曲げた時に、酸処理前のぞうげ質断片がそうであった ように硬く感じた。光顕微鏡で研究した時、100〜150 μmの深さで再鉱化した ことを発見した。ガラスの 表面近くのぞうげ細管は完全に鉱化した(図15及び16)。 この実験は、ガラスを含有する生物活性シリカがコラーゲン構造を鉱化するの に用い得る賦形剤として作用し、ぞうげ質内のぞうげ細管をふさぐことを明らか にする。実験は、根冠療法及び歯の充てん物といっしょに用いられた時に本発明 による製剤で歯の組織を強化することが可能であることを明らかにする。この実 験はさらに、本発明の製剤の助けにより、コラーゲンを硬化し、骨代用品として または生きている組織に埋め込むことができる他の型の製剤に適当な薬剤を製造 することが可能であることを明らかにする。 例 12 ラットにおける試験管内実験 実験的な歯周の骨の欠損をラットの上顎の臼歯のそばの口蓋に作った。塩類液 中で混合した、生物活性ガラス(組成=表1のS53P4)粉末(粒子サイズ 250〜3 15 μ)を顎の1側に塗布し、他側は対照として役立てる。骨の欠損の治癒過程 を開始するために生物活性ガラスを3週間作用させておいた。軟らかい組織は実 験側と対照側の両方に同様に現れた。上皮は歯の表面上に再付着し、結合組織は 炎症性の細胞の浸潤を示さなかった。その物質はこの場所で生体適合性であるこ とが分かった。 この実験は生体内でその物質の組織適合性を証明した。 本発明の態様はこの後に提示した請求の範囲内で異った形を取り得ることは当 業者に明らかであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年10月31日 【補正内容】 請求の範囲 1.ガラスを含有する生物活性シリカの新規な使用であって、前記ガラスが歯 髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化するのに有用な製剤の製造に用いら れ、前記製剤はシリカのぞうげ質組織への転移を可能にさせることを特徴とする 、前記使用。 2.ガラスを含有する生物活性シリカが、粉末、生理的に適当な液体とのペー スト、懸濁液もしくは溶液の形で用いられるか、または生理的に適当な賦形剤と 結合していることを特徴とする、請求項1に記載の使用。 3.ガラスを含有する生物活性シリカがカルシウム及びリン酸イオンを含有し ているか、または製剤にカルシウム及びリン酸塩を供給する源が加えられている ことを特徴とする、請求項1または2に記載の使用。 4.歯髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化する医薬製剤であって、ガ ラスを含有する生物活性シリカを含むガラス相が − 生理的に適当な液体と混合されて、ペースト、懸濁液もしくは溶液を形成す るか、または − ガラス相とぞうげ質との間の化学的な相互作用を維持するのに十分に湿って いて、シリカのぞうげ質組織中への転移を可能とさせる製剤を産する、生理的に 適当な結合剤、たとえば、フィブリノーゲンもしくはキチンと混合されているこ とを特徴とする、前記医薬製剤。 5.カルシウム及びリン酸源を含むことを特徴とする、請求項4に記載の製剤 。 6.前記製剤が標的組織中の結晶の成長を促進する薬剤を含むことを特徴とす る、請求項4または5に記載の製剤。 7.ガラス相が、 − Si−酸化物もしくはSi−水酸化物、たとえばシリカゲルだけであるか、また は − Si−酸化物もしくはSi−水酸化物に追加して、Na,K,Ca,Mg,B,Ti,Al ,P,NもしくはFの1つもしくはそれよりも多い元素を含むか、または、 − Si−OH−基を含有する溶液であることを特徴とする、請求項4,5または6 に記載の製剤。 8.ガラス相の組成が、 SiO2またはSi−ゲル 1−100 % CaO 0−40% P2O5 0−60% Na2O 0−45% K2O 0−45% MgO 0−40% であることを特徴とする、請求項7に記載の製剤。 9.ガラス相の組成が、SiO253%、CaO 20%、P2O54%及び Na2O 23%である ことを特徴とする、請求項7に記載の製剤。 10.ガラス相の組成が、SiO245%、CaO 22%、P2O57%、Na2O 24%及びB2O32 %であることを特徴とする、請求項7に記載の製剤。 11.製剤がセラミック粉末を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれか1 項に記載の製剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM, TT,UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 ユリ−ウルポ,アンティ フィンランド国,エフイーエン−20660 リットイネン,ベルティネカトゥ 17

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.ガラスを含有する生物活性シリカの新規な使用であって、前記ガラスが歯 髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化するのに有用な製剤の製造に用いら れることを特徴とする、前記使用。 2.ガラスを含有する生物活性シリカが、粉末、生理的に適当な液体とのペー スト、懸濁液もしくは溶液の形で用いられるか、または生理的に適当な賦形剤と 結合していることを特徴とする、請求項1に記載の使用。 3.ガラスを含有する生物活性シリカがカルシウム及びリン酸イオンを含有し ているか、または製剤にカルシウム及びリン酸塩を供給する源が加えられている ことを特徴とする、請求項1または2に記載の使用。 4.歯髄の刺激を減少及び/または歯の構造を強化する医薬製剤であって、ガ ラスを含有する生物活性シリカを含むガラス相が − 生理的に適当な液体と混合されて、ペースト、懸濁液もしくは溶液を形成す るか、または − ガラス相とぞうげ質との間の化学的な相互作用を維持するのに十分に湿って いて、シリカのぞうげ質組織中への転移を可能とさせる製剤を産する、生理的に 適当な結合剤、たとえば、フィブリノーゲンもしくはキチンと混合されているこ とを特徴とする、前記医薬製剤。 5.カルシウム及びリン酸源を含むことを特徴とする、請求項4に記載の製剤 。 6.前記製剤が標的組織中の結晶の成長を促進する薬剤を含むことを特徴とす る、請求項4または5に記載の製剤。 7.ガラス相が、 − Si−酸化物もしくはSi−水酸化物、たとえばシリカゲルだけであるか、また は − Si−酸化物もしくはSi−水酸化物に追加して、Na,K,Ca,Mg,B,Ti,Al ,P,NもしくはFの1つもしくはそれよりも多い元素を含むか、または、 − Si−OH−基を含有する溶液であることを特徴とする、請求項4,5または6 に記載の製剤。 8.ガラス相の組成が、 SiO2またはSi−ゲル 1−100 % CaO 0−40% P2O5 0−60% Na2O 0−45% K2O 0−45% MgO 0−40% であることを特徴とする、請求項7に記載の製剤。 9.ガラス相の組成が、SiO253%、CaO 20%、P2O54%及び Na2O 23%である ことを特徴とする、請求項7に記載の製剤。 10.ガラス相の組成が、SiO245%、CaO 22%、P2O57%、Na2O 24%及びB2O32 %であることを特徴とする、請求項7に記載の製剤。 11.製剤がセラミック粉末を含むことを特徴とする、前記請求項のいずれか1 項に記載の製剤。
JP51235096A 1994-10-06 1995-10-02 生物活性ケイ質ガラスの新規な使用及び生物活性ケイ質ガラスを含有する新規な組成物 Expired - Lifetime JP3524102B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FI944672 1994-10-06
FI944672A FI104881B (fi) 1994-10-06 1994-10-06 Uusien bioaktiivista piipitoista lasia sisältävien koostumusten valmistusmenetelmä
PCT/FI1995/000539 WO1996010985A1 (en) 1994-10-06 1995-10-02 New use of bioactive silicious glass and new compositions containing bioactive silicious glass

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10506908A true JPH10506908A (ja) 1998-07-07
JP3524102B2 JP3524102B2 (ja) 2004-05-10

Family

ID=8541520

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP51235096A Expired - Lifetime JP3524102B2 (ja) 1994-10-06 1995-10-02 生物活性ケイ質ガラスの新規な使用及び生物活性ケイ質ガラスを含有する新規な組成物

Country Status (16)

Country Link
US (1) US5891233A (ja)
EP (1) EP0804136B1 (ja)
JP (1) JP3524102B2 (ja)
KR (1) KR100381308B1 (ja)
AT (1) ATE238753T1 (ja)
AU (1) AU702580B2 (ja)
CA (1) CA2200218C (ja)
CZ (1) CZ292434B6 (ja)
DE (1) DE69530608T2 (ja)
ES (1) ES2198444T3 (ja)
FI (1) FI104881B (ja)
HU (1) HU222368B1 (ja)
NO (1) NO310094B1 (ja)
PL (1) PL319483A1 (ja)
RU (1) RU2152778C1 (ja)
WO (1) WO1996010985A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011518810A (ja) * 2008-04-24 2011-06-30 ガバ・インターナショナル・ホールディング・アクチェンゲゼルシャフト 溶解スズおよびフッ化物イオンを含有する口腔ケア組成物
WO2018003419A1 (ja) * 2016-06-30 2018-01-04 株式会社ジーシー 歯科用処置材、及び歯科用処置材キット

Families Citing this family (66)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
PL328149A1 (en) 1996-01-29 1999-01-18 Univ Maryland Bioactive glass compositions and therapeutic methods employing bioactive glass
US5735942A (en) 1996-02-07 1998-04-07 Usbiomaterials Corporation Compositions containing bioactive glass and their use in treating tooth hypersensitivity
IN191261B (ja) * 1997-09-18 2003-10-18 Univ Maryland
US6190643B1 (en) 1999-03-02 2001-02-20 Patricia Stoor Method for reducing the viability of detrimental oral microorganisms in an individual, and for prevention and/or treatment of diseases caused by such microorganisms; and whitening and/or cleaning of an individual's teeth
US7323160B2 (en) * 1999-08-14 2008-01-29 Teldent Ltd. Method of treating a patient's teeth using fluoride releasing glass composition
GB9919283D0 (en) * 1999-08-14 1999-10-20 Algar Brian A glass composition
US6495168B2 (en) 2000-03-24 2002-12-17 Ustherapeutics, Llc Nutritional supplements formulated from bioactive materials
PL363113A1 (en) 2000-03-27 2004-11-15 Schott Glas New cosmetic, personal care, cleaning agent, and nutritional supplement compositions comprising bioactive glass and methods of making and using the same
US6375935B1 (en) 2000-04-28 2002-04-23 Brent R. Constantz Calcium phosphate cements prepared from silicate solutions
US7820191B2 (en) 2000-04-28 2010-10-26 Skeletal Kinetics, Llc Calcium phosphate cements prepared from silicate solutions
US6787584B2 (en) * 2000-08-11 2004-09-07 Pentron Corporation Dental/medical compositions comprising degradable polymers and methods of manufacture thereof
US20070059257A1 (en) * 2000-08-18 2007-03-15 Block Drug Company, Inc. Dentinal composition for hypersensitive teeth
DE10111449A1 (de) * 2001-03-09 2002-09-26 Schott Glas Verwendung von bioaktivem Glas in Zahnfüllmaterial
US7597900B2 (en) * 2001-03-27 2009-10-06 Schott Ag Tissue abrasives
EP1392611B1 (en) * 2001-03-30 2005-05-18 King's College London Use of bioactive glass for cutting bioactive glasses
US6416745B1 (en) 2001-05-03 2002-07-09 Block Drug Company, Inc. Dental composition for treating hypersensitive teeth
US7211136B2 (en) * 2001-10-24 2007-05-01 Pentron Clinical Technologies, Llc Dental filling material
US7204875B2 (en) * 2001-10-24 2007-04-17 Pentron Clinical Technologies, Llc Dental filling material
US7303817B2 (en) * 2001-10-24 2007-12-04 Weitao Jia Dental filling material
US7204874B2 (en) * 2001-10-24 2007-04-17 Pentron Clinical Technologies, Llc Root canal filling material
US7750063B2 (en) 2001-10-24 2010-07-06 Pentron Clinical Technologies, Llc Dental filling material
US20030167967A1 (en) * 2002-03-01 2003-09-11 Timo Narhi Glass ionomers for enhancing mineralization of hard tissue
US8128911B2 (en) 2002-05-10 2012-03-06 Colgate-Palmolive Company Antibacterial dentifrice exhibiting enhanced antiplaque and breath freshening properties
US8168208B1 (en) * 2002-06-03 2012-05-01 Ahmed El-Ghannam Silica-calcium phosphate bioactive composite for improved synthetic graft resorbability and tissue regeneration
EP1599182A4 (en) * 2003-02-21 2008-08-20 Rhodia ORAL HYGIENE AGENT ULTRA-SOFT ANTI-SENSITIVITY, ANTI-CARIES, ANTI-TASKS, ANTI-PLAQUE
FI20030780A0 (fi) * 2003-05-23 2003-05-23 Bioxid Oy Prepreg ja sen käyttö
US20040250730A1 (en) * 2003-06-12 2004-12-16 David Delaney Calcium phosphate cements prepared from silicate-phosphate solutions
US7306786B2 (en) * 2003-07-28 2007-12-11 Skeletal Kinetics, Llc Calcium phosphate cements comprising a water-soluble contrast agent
KR20070054147A (ko) * 2004-07-02 2007-05-28 디스커스 덴탈 임프레션스 인코포레이티드 민감성을 경감시키는 치과용 조성물
AU2005306869B2 (en) 2004-11-16 2011-11-10 3M Innovative Properties Company Dental fillers including a phosphorus­containing surface treatment
WO2006055328A1 (en) * 2004-11-16 2006-05-26 3M Innovative Properties Company Dental fillers, methods, compositions including a caseinate
CA2588103A1 (en) 2004-11-16 2006-05-26 3M Innovative Properties Company Dental compositions with calcium phosphorus releasing glass
DE602005025682D1 (de) * 2004-11-16 2011-02-10 3M Innovative Properties Co Dentalfüllstoffe und zusammensetzungen mit phosphatsalzen
US20070258916A1 (en) * 2006-04-14 2007-11-08 Oregon Health & Science University Oral compositions for treating tooth hypersensitivity
GB0616716D0 (en) * 2006-08-23 2006-10-04 Novathera Ltd Composite material
US20100260849A1 (en) * 2007-12-13 2010-10-14 Rusin Richard P Remineralizing compositions and methods
GB0801836D0 (en) * 2008-01-31 2008-03-05 Glaxo Group Ltd Novel composition
US20090197221A1 (en) * 2008-02-04 2009-08-06 Marshall Jr Grayson W Dental bonding compositions and methods useful in inhibition of microleakage in resin-bonded dentin
US8211407B2 (en) 2008-11-25 2012-07-03 The Procter & Gamble Company Method of making oral care compositions with fused silica slurries
US8551457B2 (en) 2008-11-25 2013-10-08 The Procter & Gamble Company Oral care compositions comprising spherical fused silica
US8790707B2 (en) * 2008-12-11 2014-07-29 3M Innovative Properties Company Surface-treated calcium phosphate particles suitable for oral care and dental compositions
FI20095084A0 (fi) 2009-01-30 2009-01-30 Pekka Vallittu Komposiitti ja sen käyttö
TWI391148B (zh) 2009-04-01 2013-04-01 Colgate Palmolive Co 含有生物可接受性及生物活性之玻璃的非水性牙膏組成物及其使用與製造之方法
TWI469795B (zh) 2009-04-01 2015-01-21 Colgate Palmolive Co 防止過敏和促進再礦化之雙作用牙劑組成物
US8632754B2 (en) 2009-08-03 2014-01-21 Mcneil-Ppc, Inc. Tooth sensitivity treatment compositions
US8603442B2 (en) 2009-08-03 2013-12-10 Mcneil-Ppc, Inc. Tooth sensitivity treatment compositions
US9060947B2 (en) 2009-08-03 2015-06-23 Mcneil-Ppc, Inc. Tooth sensitivity treatment compositions
US8715625B1 (en) 2010-05-10 2014-05-06 The Clorox Company Natural oral care compositions
EP3785739A1 (en) * 2010-06-02 2021-03-03 Cap Biomaterials, LLC Glassy calcium phosphate particulates, coatings and related bone graft materials
US8722080B2 (en) 2011-03-11 2014-05-13 Gary D. Hack Treatment and prevention of dental pathology in humans and non-human animals
GB201113754D0 (en) 2011-08-09 2011-09-21 Glaxo Group Ltd Composition
WO2013034421A2 (en) 2011-09-08 2013-03-14 Unilever N.V. Tooth remineralizing dentifrice
BR112014024873B1 (pt) 2012-04-05 2019-12-03 Unilever Nv composição para tratamento oral não aquosa e processo de preparo da composição
EP2906182B1 (en) 2012-10-12 2016-11-30 Unilever N.V. Oral care composition
WO2014071284A2 (en) 2012-11-05 2014-05-08 The Procter & Gamble Company Heat treated precipitated silica
US10111814B2 (en) * 2013-04-19 2018-10-30 National Taipei University Of Technology Desensitizing toothpaste
US9168114B2 (en) 2013-10-17 2015-10-27 B & D Dental Corp. Method of making a dental prosthesis
US20190365615A1 (en) 2016-06-20 2019-12-05 Helicon Medical, S.L. Composition of materials for tooth remineralisation
GB201621685D0 (en) 2016-12-20 2017-02-01 Glaxosmithkline Consumer Healthcare (Uk) Ip Ltd Novel composition
EP3668604B1 (en) 2017-08-18 2021-10-13 Unilever Global IP Limited Oral care composition
EP3668477A1 (en) 2017-08-18 2020-06-24 Unilever N.V. Oral care composition
GB201721001D0 (en) * 2017-12-15 2018-01-31 Glaxosmithkline Consumer Healthcare (Uk) Ip Ltd Novel Composition
US11752072B2 (en) 2019-03-11 2023-09-12 University Of Utah Research Foundation Quick set cements for dental pulp capping and related methods of use
KR102293306B1 (ko) * 2019-11-26 2021-08-25 단국대학교 천안캠퍼스 산학협력단 이온방출형 생활성 글라스 나노파티클을 포함하는 항염증용 약학적 조성물
GB202214700D0 (en) 2022-10-06 2022-11-23 GlaxoSmithKline Consumer Healthcare UK IP Ltd Dentifrice composition
CN117303736B (zh) * 2023-09-18 2024-06-18 哈尔滨理工大学 一种含有机硅组份的生物活性玻璃及其制备方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3981736A (en) * 1973-05-23 1976-09-21 Ernst Leitz G.M.B.H. Biocompatible glass ceramic material
DE2501683C3 (de) * 1975-01-17 1979-11-29 Ernst Leitz Wetzlar Gmbh, 6300 Wetzlar Polymeres Verbundmaterial für prothetische Zwecke und Verfahren zu seiner Herstellung
DE69012260T2 (de) * 1989-08-29 1995-01-12 Univ Kyoto Bioaktiver Zement.
DE3934803A1 (de) * 1989-10-19 1991-04-25 Voco Chemie Gmbh Verfahren zur herstellung eines dentalen zementes
WO1991017777A2 (en) * 1990-05-22 1991-11-28 University Of Florida Injectable bioactive glass compositions and methods for tissue reconstruction
EP0511868B1 (en) * 1991-05-01 1996-09-25 Chichibu Onoda Cement Corporation Medical or dental hardening compositions
GB9115153D0 (en) * 1991-07-12 1991-08-28 Patel Bipin C M Sol-gel composition for producing glassy coatings
GB9115154D0 (en) * 1991-07-12 1991-08-28 Patel Bipin C M Sol-gel composition for producing glassy coatings
IT1259090B (it) * 1992-04-17 1996-03-11 Fidia Spa Biomaterialli per protesi d'osso
WO1997027148A1 (en) * 1996-01-29 1997-07-31 Usbiomaterials Corporation Bioactive glass compositions and methods of treatment using bioactive glass
US5735942A (en) * 1996-02-07 1998-04-07 Usbiomaterials Corporation Compositions containing bioactive glass and their use in treating tooth hypersensitivity

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011518810A (ja) * 2008-04-24 2011-06-30 ガバ・インターナショナル・ホールディング・アクチェンゲゼルシャフト 溶解スズおよびフッ化物イオンを含有する口腔ケア組成物
WO2018003419A1 (ja) * 2016-06-30 2018-01-04 株式会社ジーシー 歯科用処置材、及び歯科用処置材キット
US10918577B2 (en) 2016-06-30 2021-02-16 Gc Corporation Dental treatment material and dental treatment material kit

Also Published As

Publication number Publication date
CZ292434B6 (cs) 2003-09-17
CA2200218A1 (en) 1996-04-18
KR100381308B1 (ko) 2003-09-26
DE69530608T2 (de) 2004-02-26
ATE238753T1 (de) 2003-05-15
KR970705969A (ko) 1997-11-03
PL319483A1 (en) 1997-08-04
DE69530608D1 (de) 2003-06-05
FI104881B (fi) 2000-04-28
HUT77863A (hu) 1998-08-28
NO310094B1 (no) 2001-05-21
FI944672A0 (fi) 1994-10-06
JP3524102B2 (ja) 2004-05-10
NO971563D0 (no) 1997-04-04
HU222368B1 (hu) 2003-06-28
ES2198444T3 (es) 2004-02-01
CA2200218C (en) 2003-07-22
AU702580B2 (en) 1999-02-25
RU2152778C1 (ru) 2000-07-20
FI944672A (fi) 1996-04-07
EP0804136B1 (en) 2003-05-02
AU3653795A (en) 1996-05-02
WO1996010985A1 (en) 1996-04-18
US5891233A (en) 1999-04-06
NO971563L (no) 1997-04-04
EP0804136A1 (en) 1997-11-05
CZ85097A3 (en) 1997-09-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3524102B2 (ja) 生物活性ケイ質ガラスの新規な使用及び生物活性ケイ質ガラスを含有する新規な組成物
Khoroushi et al. A review of glass-ionomers: From conventional glass-ionomer to bioactive glass-ionomer
US6086374A (en) Methods of treatment using bioactive glass
JP5020833B2 (ja) 生理活性ガラス組成物
US5997301A (en) Treatment of tooth surfaces and substances therefor
Madan et al. Tooth remineralization using bio-active glass-A novel approach
KR101161252B1 (ko) 구강 질환 치료에 이용되는 생체활성 또는 재흡수성바이오실리케이트 미립자의 제조방법 및 그 조성물
Singer et al. Biomimetic approaches and materials in restorative and regenerative dentistry
Wren Vitreous materials for dental restoration and reconstruction
Samueli et al. Bioactive glasses in the management of dentine hypersensitivity: a review
Hamdy et al. Physical properties of different Pulp Capping Materials and Histological Analysis of their effect on Dogs’ Dental Pulp Tissue Healing
EP2392313B1 (en) Conditioning composition for treatment of mineralised dental and dental implant surfaces
ElnazShafiq et al. Investigating the Effect of 45S5 Bioactive Glasses and Calcium Oxalate (Gluma) Covering the Dentinal Tubules in Dental Sensitivity
US9925397B2 (en) Conditioning composition
CN109771304B (zh) 一种含再生医学材料的牙齿脱敏剂及其制备方法
Kaczor An Investigation into the History, Science, and Future of Dental Filling Materials
Xavier The evaluation of the interfaces regenerative/restorative biomaterials used in conservative pulp therapy
Parmar et al. Root-end filling materials: Review literature
ALHADAINY AN EVALUATION OF DIFFERENT MATERIALS USED IN THE TREATMENT OF FURCATION PERFORATIONS
MXPA98006105A (en) Bioactive glass compositions and treatment methods that use bioact glass

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20031120

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040212

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080220

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090220

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100220

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110220

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120220

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130220

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140220

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term