JPH10504227A - 液体又は気体の流れから固形物を分離するための装置及びその方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 この発明は、一般に、液体又は気体の流れから固形物あるいは粒状物を分離するための装置であって、その装置は複数の開口部を備えて液体又は気体の流路に配置された分離板を有し、それらの開口部の寸法はその寸法よりも小さい固形物又は粒状物のみが通過できるようにあらかじめ定められ、前記分離板に対するそれら開口部の形状及び配置は、その装置を使用しているときに、前記所定の寸法よりも大きい固形物又は粒状物が分離板に付着したり、分離板を塞いだりしないように定められている、液体又は気体の流れから固形物あるいは粒状物を分離するための装置を提供する。この発明はまた、液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を分離する方法であって、前記液体又は気体の流路に分離装置を配置し、その分離装置には複数の貫通する開口部を有する分離板が設けられており、それらの開口部の寸法はその寸法よりも小さい固形物又は粒状物のみが通過できるようにあらかじめ定められ、前記分離板のそれら開口部は装置の使用中に前記所定の寸法よりも大きい固形物又は粒状物が前記分離板に付着したり、前記分離板を塞いだりしないような形状及び配置とされている液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を分離する方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】 液体又は気体の流れから固形物を分離するための装置及びその方法発明の技術分野 この発明は、液体又は気体の流れから固形物又は粒状物質を分離するための装 置及びその方法に関する。この発明は、特に、排水に浮遊している固形物、又は 排水に取り込まれている固形物を濾過するのに適用されるが、そのような用途に 限定されるものではない。この発明の特に好適な用途は、雨水を排出するための 技術に関する。発明の背景 液体流から固形物を分離することが望ましい応用分野として、以下に挙げるも のを含む多くの分野がある。 １．雨水からの固形物の分離 世界には、雨水が水路や海に向かう地域が多くある。雨水は、とりわけ、プラ スチック、缶、樹枝、動物の排泄物などの固形汚染物質を水路や海へ運ぶ主要な 運搬手段である。 従来、それらの物質のうちのいくらかでも水路や海へ運搬されるのを規制しよ うとする努力がなされてきた。その一つの方法として、排水の出口に格子を設け ることが行われてきた。この方法は、概ね成功しなかった。格子の寸法は、固形 物が水圧によって格子に押し付けられていても、水を通過させるようにしなけれ ばならないからである。したがって、格子にはかなり大きな開口部を設ける必要 があった。さらに、大型の格子であっても塞がれる場合があり、排水系の逆流を 防ぐために、その格子の周囲や上を越えて排水が流れる流路を設けることが重要 であるという問題がある。第二の選択肢として提案されてきたのは、サイクロン 、ダイナミックセパレータなどのシステムを用いて塵芥を除去することである。 これらのシステムが効率的である場合もあるが、雨水排水システム全体に適用す る には、概ねコストがかかりすぎる。 ２．下水からの液体の分離 処理すべき液体の量が多すぎることは、多くの下水処理施設が当面している困 難の要部を占める。このような困難は、「混合」システム、すなわち下水と雨水 との両方を担当するシステムが使用されている場合、より一層深刻である。多く の場合、下水処理施設は、流入する液量が減少すれば、より大量の下水を処理す ることができる。そのためには、例えば、下水が下水道の枝線に流入する前に、 下水から液体成分を除去すればよい。これまでのところ、この方法は現実的では ないと考えられてきた。 さらに、同様のシステムによって雨水と下水との両方を受け入れている地域が 、世界的にも多くある。このシステムでは、システムの能力を超える大雨が降る と問題が起こる可能性がある。未処理の下水をそのままオーバーフローさせてし まうのは望ましくないからである。 ３．産業廃棄物からの汚染物質の除去 多くの産業プラントでは、高額の料金を支払って、汚染された液状物質を下水 中に放出している。もっとも望ましいのは、廃棄物が下水に混入される前に、汚 染物質の一部を分離することであり、汚染物質を早い段階で除去するためのコス トが後で汚染物質を取り除くのに要するコストよりも少なければ、プラントにと っても管理当局にとっても経済的であろう。 これらは、液状流体から固形物を分離するための装置あるいは方法が適用され 得る多くの用途から例示したものにすぎない。他にも多くの応用がある。 本願出願人に係る国際特許出願第ＰＣＴ／ＡＵ９４／０００６１号には、液状 流体から固形物を分離するための装置及び方法が開示されクレームされている。 本願出願人は、上記の出願に開示されている装置及び方法が、液状流体から固形 物を分離する必要がある用途において、非常に良好な結果をもたらすものと信ず る。そして、ここに本願出願人は、その出願に開示されている発明に改良を加え 、それとともに洗練されたものとした。本願は、本願出願人に係る先願に開示さ れている発明よりも良好な結果を与えるものと確信している。発明の概要 この発明は、一般に、液体又は気体の流れから固形物あるいは粒状物を分離す るための装置を提供するものであって、その装置は複数の開口部を備えて液体又 は気体の流路に配置された分離板を有し、それらの開口部の寸法はその寸法より も小さい固形物又は粒状物のみが通過できるようにあらかじめ定められ、前記分 離板に対するそれら開口部の形状及び配置は、その装置を使用しているときに、 前記所定の寸法よりも大きい固形物又は粒状物が分離板に付着したり、分離板を 塞いだりしないように定められている。 前記分離板に設けられた開口部は、その装置が使用されているときに、前記液 体又は気体の流れに対してある角度をもって配設されるように配置されることが 好ましい。 また、前記開口部は、その各々が前記液体又は気体の流れの方向にほぼ対向す る偏向手段を備え、流れに取り込まれた固形物又は粒状物をそれら開口部から離 れるように偏向させるようにすることが好ましい。 この発明の好適な一形態にあっては、前記分離板は曲線状の構造をとる。 前記装置は、ほぼ円筒状の分離板を備えていることが特に好ましい。また、前 記分離板は開口端部を有するほぼ円筒状の構造であることが特に好ましい。この ような本発明の好適な形態にあっては、前記分離板はより大きな分離室の一部を 構成し、その分離室には、装置が使用されているときに、前記分離板の境界内に 液体又は気体の環状流れを画成するように吸入手段によって前記液体又は気体の 流れが導入されることも同様に好ましい。この環状流れによって、前記液体又は 気体に取り込まれた所定の寸法の固形物又は粒状物が、前記分離板の境界内に捕 捉され内部で循環する。この分離板内部での液体又は気体の流れの循環運動によ って、流れに取り込まれた固形物又は粒状物は分離板に付着することがなく、液 体や気体の循環運動に巻き込まれることになる。このようにして、分離板の内部 に気体又は液体の循環流運動が確立されると、概して分離板は、液体又は気体の 流れに取り込まれた固形物又は粒状物に対する自己清掃機能を有するフィルタと して作用できるようになる。液体又は気体が分離板の開口部を自由に通過できる ということは、分離板は所定の寸法の固形物又は粒状物を液体又は気体の流れか ら濾過することができ、それによって液体又は気体が、少なくともほとんど固形 物又は粒状物が濾過された状態で排出手段へ排出可能であることを示す。 また好ましくは、前記装置の形状が、使用中に前記分離板の境界の外部を流れ る液体又は気体の流れの方向が、前記分離板の境界内の液体又は気体の流れの方 向と対向するように形成される。そのような構成によって、装置使用中の分離板 の自己清掃機能を維持させるようにしている。 さらに、この装置はまた、取り外し可能な容器に固形物又は粒状物を収集する ための手段を備えていることが好ましい。この発明の実施例のいくつかは、前記 円筒状分離板内部の気体又は液体の環状運動に重力を組合せ、固形物又は粒状物 の比重に応じて分離板の下部及び／又は上部に配置される容器内への固形物又は 粒状物の堆積を促進させる。固形物又は粒状物の比重が液体又は気体よりも小さ い場合には、それらの固形物又は粒状物は液体又は気体の表面に浮遊する傾向が あるので、分離板の上部に配設した容器によって収集することができる。固形物 又は粒状物の比重が液体又は気体よりも大きい場合には、それらの固形物又は粒 状物は重力の作用で沈殿する傾向にあるので、容器を分離板の下方に配置してこ れを捕捉する。 この装置はまた、重力の作用を通じて前記容器内の固形物又は粒状物の沈殿を 促す機械的な手段を備えてよい。このような手段は多くの形態をとることができ るが、例えば、沈殿する固形物又は粒状物の堆積を促進するために、下方を向い たバッフル又はフランジを容器に設けることが考えられる。 この発明はまた、液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を分離する方法で あって、前記液体又は気体の流路に分離装置を配置し、その分離装置には複数の 貫通する開口部を有する分離板が設けられており、それらの開口部の寸法はその 寸法よりも小さい固形物又は粒状物のみが通過できるようにあらかじめ定められ 、前記分離板のそれら開口部は装置の使用中に前記所定の寸法よりも大きい固形 物又は粒状物が前記分離板に付着したり、前記分離板を塞いだりしないような形 状及び配置とされている液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を分離する方 法を提供する。 また、この方法にあって好ましくは、前記開口部は、使用中に、前記液体又は 気体の流れの方向に対してある角度をもって配設されるように配置される。 また、この方法にあって、前記開口部の各々は、前記液体又は気体の流れの方 向にほぼ対向する偏向手段を備え、流れに取り込まれた固形物又は粒状物をそれ ら開口部から離れるように偏向させるようにすることが好ましい。 また、上記の方法にあって好ましくは、前記分離板は曲線状の構造に形成され る。 上記の方法にあってさらに好ましくは、前記分離板はほぼ円筒状の構造に形成 されるとともに、前記分離装置が吸入及び排出手段を備え、液体又は気体の流れ を分離装置の内部へ、そして内部から外部へそれぞれ方向付けることである。特 に、前記分離板は開口端部を有するほぼ円筒状の構造であることが好ましい。 また、この方法にあって特に好ましいのは、前記吸入手段によって前記液体又 は気体の流れが分離装置の内部に導入され、ほぼ円筒状の分離板を有する分離室 に導かれ、分離板の境界内に液体又は気体の環状の流れが確立されて、分離板の 内部に所定の寸法の固形物又は粒状物が捕捉されるとともに、液体又は気体は自 由に分離板を通過し、そのために、内部の液体又は気体の環状運動によって、分 離板が継続的に清掃されることである。 さらにこの方法にあっては、使用中に前記分離板の境界の外部を流れる液体又 は気体の流れの方向が、前記分離板の境界内の液体又は気体の流れの方向と対向 するように形成されており、それによって装置使用中の分離板の自己清掃機能を 維持させるように、前記装置が構成されるのが好ましい。 さらにまた好ましくは、前記方法は、この方法によって前記液体又は気体の流 れから分離された固形物又は粒状物を収集する手段を設けることを含む。このよ うな手段は、例えば、重力を利用して固形物又は粒状物の収集を補助する。 さらに、前記方法はまた、液体又は気体の流れから分離された固形物又は粒状 物を、前記分離装置から除去する手段を有する。発明の好適実施例の説明 この発明をよりいっそう理解することができるように、あくまでも一例として 、以下に示す添付図面を参照して、その好適実施例について述べる。 図１はこの発明による分離器の一例を示す平面図、図２は図１の分離器のＡ− Ａ断面によるＢ矢視縦断面図、図３はこの発明に採用される分離板の部分拡大平 面図、図４はこの発明による分離器の一例の側断面図である。 添付図面を参照すると、図１は水（特に、雨水）等の液体の流れから固形物を 分離するのに用いられる装置の平面図を示している。この符号２５で示されてい る装置は、水平横断面で見てほぼ円形をなしている分離板１を備えている。図２ により詳細に示されているように、三次元で見ると、分離板１は開口端部を有す るほぼ円筒状の構成であることがわかる。 図１及び図２に示されているように、分離板１は分離室２の内部に配置されて いる。液体は、図１の矢印２７の方向に沿って、吸入手段３を通って分離装置２ ５に流入する。図１に示されているように、吸入路３は左に湾曲しつつ分離装置 ２５の本体３７に至る。ここで、水とそれに含まれる固形物又は粒状物とは開口 部８を通じて分離板１の内部１９に導入される。ほぼ円筒状の分離板１により、 水が開口部８を通過して分離板１の内部１９に入ると、分離板１の内部１９内に は、図１の矢印２９で示される方向の環状に運動する流れが生じる。 図３を参照すると、例示されている分離板１は、分離板１内の液体の流れの方 向（図３の矢印３１で示される）に対してほぼ閉じた面を向けている偏向板１０ の形態の、多数の偏向手段から構成されている。分離板の各偏向板１０の背面側 には、開口部９が設けられる。図示のとおり、それぞれの開口部９は分離板１内 の液体の流れの方向に対してある角度をもって配設されている。さらに、開口部 ９はすべて所定の寸法を有し、その寸法はその開口部の寸法よりも小さい粒状物 のみが通過できるように定められている。この分離装置２５を用いると、上記の 特徴を有することにより、液体と、開口部９の寸法よりも小さい寸法の固形物又 は粒状物だけが分離板を通り抜けることができる。したがって、より大きな寸法 の固形物又は粒状物は、分離板１９の内部に捕捉される。さらに、分離板の内部 １９に生じている液体の環状流により、捕捉された固形物又は粒状物は、継続的 に分離板の内壁３３から引き離される。このような構成全体によって、分離板１ は実質的に自己清掃の機能を持つことになる。 分離板の内部１９に捕捉された固形物は、前記環状流によって引き続き移動さ れ、重力により沈殿するか、又は液体に浮くものであれば、液面に留まる。一方 、捕捉されなかった固形物と液体とは、分離板を通過して分離室２の上部５に入 り、次いで排出手段６（図１に示されるように、流路、管路等の排出口構造とし て好適な形態をとり得る）に至る。 図３に示されているように、分離板内部領域の外側での液体又は気体の流れは 、液体又は気体内部のその流れの方向とは対向する方向であることが好ましい。 このような分離板内外での相対向する流れ運動は、動力学的平衡状態を生成し、 分離板の内部１９内に生じている環状流による自己清掃機能を容易にする。 図２及び図４に示されているように、分離装置２５はまた、沈殿する固形物を 収容（必要があれば、除去も）するための、捕集溜等の受容器４を備えてもよい 。受容器４にはまた、堆積した固形物又は粒状物の除去を容易にする適宜の手段 を設けてもよい。このような手段としては、例えば、学習によって定期的に除去 するもの、又は、受容器内に吊り下げられた機械的なバケット又はバスケットな どがある。分離装置２５によって処理された水の水面に残されている浮遊物は、 何らかの適当な手段によって除去される。 より具体的には、図４に示されているように、分離装置は受容器４内での固形 物の沈殿を促進する手段をさらに備えてもよい。図４に示すそのような手段は、 下方に向けられた環状のフランジ又はバッフル１７であって、受容器４内で固形 物が下方へ向けて移動しやすいようにするものである。このフランジ又はバッフ ル１７はまた、分離室の上部に生じている液体又は気体の環状運動が、受容器４ の内部へ移動してこないようにしている。 図２に示されているように、円筒状の分離板１は、通常の流入液位より上部で 、同一材料（あるいは、一般には不透水性の他の材料）からなる延長部７に合わ せて取り付けてよい。この延長部７は、洪水の時など、分離装置が頭部圧力を受 けている場合、また、分離装置が例えば都市の流出する雨水から塵芥を除去する のに使用されている場合に、浮遊固形物を確実に保持しておく機能を果たす。 処理の結果として特に「精製された」液体又は気体が必要な場合には、この発 明による一つの分離装置からの排出物を二番目の同様な分離装置の流入口に入れ るようにして、液体又は気体が直列に接続された２台以上の分離装置によって続 けて濾過されるようにすることができる。このような構成によれば、２台目以降 の分離装置の分離板開口部の寸法を次第に（そして、よりいっそう）小さくして いくことによって、それらの分離装置の各々でより微細な粒子を除去していくこ とができる。このようにして、上記構成によると、非常に高度な、あるいは実際 のところ、所望のレベルの濾過又は精製を行うことができる。 以上の好適実施例の説明にあっては、主として液体に混入した固形物を分離す るための装置について述べたが、この発明は、気体中の固形物を分離するのにも 同様に適用することができる。一般に、この発明によって構成した気体から固形 物を分離する装置をいっそう効率的に動作させるためには、分離装置を密閉構造 として、濾過処理中の気体が不用意に散逸しないようにする必要があろう。（こ の発明による液体から固形物を分離する装置の中にも、この特徴を利用してよい ものがあるかも知れない。）このように、この発明の装置及び方法を用いれば、 種々の製造プラントからの排気ガスや気体排出物に混入されている固形物を、固 形物を含む液体の処理とほとんど同じ方法で濾過することができる。 当該技術分野の知識を有する者によれば、本発明の装置及び方法を多くの異な った態様で利用し、また多くの変更や改造を実施することが可能であろう。した がって、この発明の精神と範囲とは、ここに記載された好適実施例の特定の細部 に限定されるものではなくむしろ延在しており、付属するクレームによって規定 されるそれぞれの新規な特徴及び特徴の組合せを参照して決定されるべきもので ある。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９６年９月１８日 【補正内容】 れ、重力により沈殿するか、又は液体に浮くものであれば、液面に留まる。一方 、捕捉されなかった固形物と液体とは、分離板を通過して分離室２の上部５に入 り、次いで排出手段６（図１に示されるように、流路、管路等の排出口構造とし て好適な形態をとり得る）に至る。 図３に示されているように、分離板内部領域の外側での液体又は気体の流れは 、その内部領域内での流れの方向とは対向する方向であることが好ましい。この ような分離板内外での相対向する流れ運動は、動力学的平衡状態を生成し、分離 板の内部１９内に生じている環状流による自己清掃機能を容易にする。 図２及び図４に示されているように、分離装置２５はまた、沈殿する固形物を 収容（必要があれば、除去も）するための、捕集溜等の受容器４を備えてもよい 。受容器４にはまた、堆積した固形物又は粒状物の除去を容易にする適宜の手段 を設けてもよい。このような手段としては、例えば、学習によって定期的に除去 するもの、又は、受容器内に吊り下げられた機械的なバケット又はバスケットな どがある。分離装置２５によって処理された水の水面に残されている浮遊物は、 何らかの適当な手段によって除去される。 より具体的には、図４に示されているように、分離装置は受容器４内での固形 物の沈殿を促進する手段をさらに備えてもよい。図４に示すそのような手段は、 下方に向けられた環状のフランジ又はバッフル１７であって、受容器４内で固形 物が下方へ向けて移動しやすいようにするものである。このフランジ又はバッフ ル１７はまた、分離室の上部に生じている液体又は気体の環状運動が、受容器４ の内部へ移動してこないようにしている。 図２に示されているように、円筒状の分離板１は、通常の流入液位より上部で 、同一材料（あるいは、一般には不透水性の他の材料）からなる延長部７に合わ せて取り付けてよい。この延長部７は、洪水の時など、分離装置が頭部圧力を受 けている場合、また、分離装置が例えば都市の流出する雨水から塵芥を除去する のに使用されている場合に、浮遊固形物を確実に保持しておく機能を果たす。 処理の結果として特に「精製された」液体又は気体が必要な場合には、この発 明による一つの分離装置からの排出物を二番目の同様な分離装置の流入口に入れ るようにして、液体又は気体が直列に接続された２台以上の分離装置によって続 請求の範囲 １． 流動する液体又は気体から固形物あるいは粒状物を分離するための装置で あって、その装置は複数の開口部を備えて液体又は気体の流路に配置された分離 板を有し、それらの開口部の寸法はその寸法よりも小さい固形物又は粒状物のみ が通過できるようにあらかじめ定められ、前記分離板に対するそれら開口部の形 状及び配置は、その装置を使用しているときに、前記所定の寸法よりも大きい固 形物又は粒状物が分離板に付着したり、分離板を塞いだりしないように定められ ている、流動する液体又は気体から固形物あるいは粒状物を分離するための装置 。 ２． 前記分離板は曲線状の構造を有するべく形成されている請求の範囲第１項 に記載の装置。 ３． 前記分離板はほぼ円筒状の構造を有するべく形成されている請求の範囲第 １項又は第２項に記載の装置。 ４． 前記分離板は、開口端部を有するほぼ円筒状の構造である請求の範囲第１ 項ないし第３項のいずれかに記載の装置。 ５． 前記分離板に設けられた開口部は、その装置が使用されているときに、前 記液体又は気体の流れに対してある角度をもって配設されるように配置される、 請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の装置。 ６． 前記開口部は、その各々が前記液体又は気体の流れの方向にほぼ対向する 偏向手段を備え、流れに取り込まれた固形物又は粒状物をそれら開口部から離れ るように偏向させる補助をする、請求の範囲第１項ないし第５項のいずれかに記 載の装置。 ７． 前記分離板は分離室に収装されるか、又は分離室の一部を構成し、その分 離室には、装置が使用されているときに、前記分離板の境界内に液体又は気体の 環状流れを画成するように吸入手段によって前記液体又は気体の流れが導入され 、それによって、これらの特徴が、前記液体又は気体に取り込まれた所定の寸法 の固形物又は粒状物が前記分離板の境界内に捕捉されるように配置される、請求 の範囲第１項ないし第６項のいずれかに記載の装置。 ８． 前記装置の構成は、装置が使用されているときに、前記分離板がほぼ自己

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ)， ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，Ｃ Ｈ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ ，ＧＥ，ＨＵ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ，ＫＲ， ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，ＭＧ，Ｍ Ｎ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＴ， ＵＡ，ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ 【要約の続き】 ような形状及び配置とされている液体又は気体の流れか ら固形物又は粒状物を分離する方法を提供する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 液体又は気体の流れから固形物あるいは粒状物を分離するための装置であ って、その装置は複数の開口部を備えて液体又は気体の流路に配置された分離板 を有し、それらの開口部の寸法はその寸法よりも小さい固形物又は粒状物のみが 通過できるようにあらかじめ定められ、前記分離板に対するそれら開口部の形状 及び配置は、その装置を使用しているときに、前記所定の寸法よりも大きい固形 物又は粒状物が分離板に付着したり、分離板を塞いだりしないように定められて いる、液体又は気体の流れから固形物あるいは粒状物を分離するための装置。 ２． 前記分離板は曲線状の構造を有するべく形成されている請求の範囲第１項 に記載の装置。 ３． 前記分離板はほぼ円筒状の構造を有するべく形成されている請求の範囲第 １項又は第２項に記載の装置。 ４． 前記分離板は、開口端部を有するほぼ円筒状の構造である請求の範囲第１ 項ないし第３項のいずれかに記載の装置。 ５． 前記分離板に設けられた開口部は、その装置が使用されているときに、前 記液体又は気体の流れに対してある角度をもって配設されるように配置される、 請求の範囲第１項ないし第４項のいずれかに記載の装置。 ６． 前記開口部は、その各々が前記液体又は気体の流れの方向にほぼ対向する 偏向手段を備え、流れに取り込まれた固形物又は粒状物をそれら開口部から離れ るように偏向させるようにする、請求の範囲第１項ないし第５項のいずれかに記 載の装置。 ７． 前記分離板は分離室に収装されるか、又は分離室の一部を構成し、その分 離室には、装置が使用されているときに、一つの装置を画成するように吸入手段 によって前記液体又は気体の流れが導入され、前記分離板の境界内に液体又は気 体の環状流れを画成するように吸入手段によって前記液体又は気体の流れが導入 され、それによって、これらの特徴が、前記液体又は気体に取り込まれた所定の 寸法の固形物又は粒状物が前記分離板の境界内に捕捉されるように配置される、 請求の範囲第１項ないし第６項のいずれかに記載の装置。 ８． 前記装置の構成は、装置が使用されているときに、前記分離板がほぼ自己 清掃する機能を有していることを特徴とする請求の範囲第７項に記載の装置。 ９． 前記装置の形状が、使用中に前記分離板の境界の外部を流れる液体又は気 体の流れの方向が、前記分離板の境界内の液体又は気体の流れの方向と対向する ように形成されており、それによって装置使用中の分離板の自己清掃機能を維持 させるようにする請求の範囲第８項に記載の装置。 １０． 前記装置は、前記分離板の内部に捕捉された固形物又は粒状物の収集を 補助する手段をさらに備えている請求の範囲第１項ないし第９項のいずれかに記 載の装置。 １１． 前記固形物又は粒状物の収集を補助する手段は、沈殿可能な固形物又は 粒状物の沈殿を促進するための重力を利用したバイアス手段である請求の範囲第 １０項に記載の装置。 １２． 前記バイアス手段は、前記沈殿する固形物又は粒状物の沈殿を促進すべ く、前記装置に少なくとも一つの下方を指向するバッフル又はフランジを設けて なる請求の範囲第１１項に記載の装置。 １３． 前記装置は前記固形物又は粒状物を収集するための容器を備えている請 求の範囲第１項ないし第１２項のいずれかに記載の装置。 １４． 前記装置は、前記容器から固形物又は粒状物を除去するための手段を有 している請求の範囲第１３項に記載の装置。 １５． 前記容器から固形物又は粒状物を除去するための手段は、前記容器に設 けられた、装置使用中に前記容器内に受容された固形物又は粒状物が収容される 着脱可能な容器を含む請求の範囲第１４項に記載の装置。 １６． 液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を分離する方法であって、前 記液体又は気体の流路に分離装置を配置し、その分離装置には複数の貫通する開 口部を有する分離板が設けられており、それらの開口部の寸法はその寸法よりも 小さい固形物又は粒状物のみが通過できるようにあらかじめ定められ、前記分離 板のそれら開口部は装置の使用中に前記所定の寸法よりも大きい固形物又は粒状 物が前記分離板に付着したり、前記分離板を塞いだりしないような形状及び配置 とされている液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を分離する方法。 １７． 前記分離板は曲線状の構造に形成されている請求の範囲第１６項に記載 の方法。 １８． 前記分離板はほぼ円筒状の構造に形成されている請求の範囲第１６項又 は第１７項に記載の方法。 １９． 前記分離板は、開口端部を有するほぼ円筒状の構造である請求の範囲第 １６項ないし第１８項のいずれかに記載の方法。 ２０． 前記分離板に設けられた開口部は、その装置が使用されているときに、 前記液体又は気体の流れに対してある角度をもって配設されるように配置される 、請求の範囲第１６項ないし第１９項のいずれかに記載の方法。 ２１． 前記開口部は、その各々が前記液体又は気体の流れの方向にほぼ対向す る偏向手段を備え、流れに取り込まれた固形物又は粒状物をそれら開口部から離 れるように偏向させる補助をする、請求の範囲第１６項ないし第２０項のいずれ かに記載の方法。 ２２． 前記分離板は分離室に収装されるか、又は分離室の一部を構成し、その 分離室には、装置が使用されているときに、前記分離板の境界内に液体又は気体 の環状流れを画成するように吸入手段によって前記液体又は気体の流れが導入さ れ、それによって、これらの特徴が、前記液体又は気体に取り込まれた所定の寸 法の固形物又は粒状物が前記分離板の境界内に捕捉されるように配置される、請 求の範囲第１６項ないし第２１項のいずれかに記載の方法。 ２３． 前記装置の構成は、装置が使用されているときに、前記分離板がほぼ自 己清掃する機能を有していることを特徴とする請求の範囲第２２項に記載の方法 。 ２４． 前記装置の形状が、使用中に前記分離板の境界の外部を流れる液体又は 気体の流れの方向が、前記分離板の境界内の液体又は気体の流れの方向と対向す るように形成されており、それによって装置使用中の分離板の自己清掃機能を維 持させるようにする請求の範囲第２３項に記載の方法。 ２５． 前記方法は、前記分離板の内部に捕捉された固形物又は粒状物の収集を 補助する手段をさらに備えている請求の範囲第１６項ないし第２４項のいずれか に記載の方法。 ２６． 前記固形物又は粒状物の収集を補助する手段は、沈殿する固形物又は粒 状物の堆積を促進するための重力を利用したバイアス手段である請求の範囲第２ ５項に記載の方法。 ２７． 前記バイアス手段は、前記沈殿する固形物又は粒状物の堆積を促進すべ く、前記装置に少なくとも一つの下方を指向するバッフル又はフランジを設けて なる請求の範囲第２６項に記載の方法。 ２８． 前記装置は前記固形物又は粒状物を収集するための容器を備えている請 求の範囲第１６項ないし第２７項のいずれかに記載の方法。 ２９． 前記装置は、前記容器から固形物又は粒状物を除去するための手段を有 している請求の範囲第２８項に記載の方法。 ３０． 前記容器から固形物又は粒状物を除去するための手段は、前記容器に設 けられた、装置使用中に前記容器内に受容された固形物又は粒状物が収容される 着脱可能な容器を含む請求の範囲第２９項に記載の方法。 ３１． 液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を除去するための装置であっ て、実質的に上記に記載されるとともに、添付図面に関連する装置。 ３２． 液体又は気体の流れから固形物又は粒状物を除去するための方法であっ て、実質的に上記に記載されるとともに、添付図面に関連する方法。