JPH10503105A - 定位固定移植方法 - Google Patents

定位固定移植方法

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JPH10503105A
JPH10503105A JP8505942A JP50594296A JPH10503105A JP H10503105 A JPH10503105 A JP H10503105A JP 8505942 A JP8505942 A JP 8505942A JP 50594296 A JP50594296 A JP 50594296A JP H10503105 A JPH10503105 A JP H10503105A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、身体内に異物を経皮局在させるための装置(10)であって、この装置はベースカラーマウント(16)および二つ以上の可動カラーマウント(12)(14)を備えこれらカラーマウントはすべて少なくとも一つの垂直ガイドレール(18a)(18b)上に配置されている。ベースカラーマウント(16)にはガイド管カニューレ(20)が取り付けられている。可動カラーマウント(12)(14)が進められるにつれて、一連の配管(28)とワイヤ(24)がガイド管カニューレ(20)を通って延びる。配管(28)とワイヤ(24)は、ガイド管カニューレ(20)から露出すると、その固有の曲率をとって、身体内に異物を挿入するための複合軌道を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】 定位固定移植方法 米国政府の援助 この研究は、米国国立衛生研究所が提供した助成金 RR00166号の援助によって なされた。米国政府は本発明に特定の権利をもっている。 発明の背景 本発明は、器官または組織中への異物の定位固定移植方法(method for stere otactic implantation)を提供するものである。さらに詳しくは本発明は器官ま たは組織を通じて直線と曲線の複合軌道(compound straight and curvilinear trajectory)にそって異物の定位固定を行う方法を提供するものである。その複 合軌道はコンピュータプログラムによって確認される。本発明によれば、侵襲性 が最小の外科方法によって、疾患部分に、短期または長期のアクセスを行うこと ができる。 外科医は通常、局限性の疾患プロセスを、疾患部分の生物学的組織を取り去る か場合によっては破壊することによって治療する。ほとんどの場合、外科治療で は、局所組織を調整または監視する生物学的薬剤または他の手段を長期間にわた って直接用いることをしない。このような治療を行う外科手術には固有の限定が ある。治療の目的で異物を移植する多くの臨床整復、例えば股関節の置換では大 きな手術が必要である。上に重なっている組織および標的組織は、移植部位にア クセスするために、切開しなければならない。場合によっては、外科医は、医薬 を局所に投与するため移植された血管カ テーテルを残こすことがある。しかし、一般にこの種の治療には制限がある。な ぜならば、カテーテルは、全身循環系への送達を高める血管中に医薬を送達する ので、腫瘍が血管のドレナージを越えて広がるかまたは送達が配管の先端におけ る出口点に限定されるからである。例えば肝癌の局限化学療法では、肝動脈にカ テーテルを挿入して行うことがある。そのカテーテルは肝動脈の終路を追跡しな ければならない。注入された医薬は肝動脈の全ドレナージと接触して、最後に、 下大静脈内で全身循環系と合流する。 例えば悪性の脳の病変を治療する場合、単一血管(single vessel)は全腫瘍ベ ッド(entire tumor bed)を潅流しないことが多い。さらに血液脳関門は、医薬 が毛細血管壁を横切って送達されるのを制限する作用を行う。医薬の送達が制限 されるので、高投与量で局限注入している際でも、腫瘍が受ける投与量は低い。 頭蓋内病変部に直接投薬する試みは、頭蓋内へのアクセスに固有の難しさと危険 によって制限される。例えば神経膠腫の局限放射線療法(近距離照射治療法)は 、脳組織を通って腫瘍部位に到達する直線管の経路が必要である。全腫瘍を治療 するにはこのような管がいくつも必要なことが多い。このような治療法は、放射 性物質を、挿入する必要がある場所に到達させるには多数の送達管が必要なので 制限される。また、深部組織に対する直線経皮法は、カテーテルを配置すること によって損傷することがある重要な構造体を、経路が横切る場合またはその近く を通る場合、不可能なことが多い。 各種の構造の一時的に隠蔽された回収フックまたは回収ループ(temporarily c oncealed retrieval hooks and loops)が血管造影法と泌尿器科学に用いられて いる。例えばO'NeillとJosephは、後退可能なループを延ばすことができるカテ ーテルによって、切離されたカテーテルの先端を肝動脈から回収することを報告 している(Am. Heart J.,98巻、287〜293頁、1979年)。同様に、延長可能な湾曲部材を具備す るカテーテルによって尿管石が捕捉され除去されている(Lassers,Am.Heart J. ,73巻、375頁、1970年)。 各種構造のループカテーテルと湾曲カテーテルが、カテーテルの先端を分岐血 管中に配置するための血管造影法に使用されている(例えばFellmethら、Radiol ogy、172巻、872〜873頁、1989年;およびDorrosと Lewin,Cathet.Cardiovasc. Diagn.,13巻、138〜140頁、1987年参照)。これらの血管造影法および類縁の方 法は、カテーテル類を配置するのに、天然の身体のチャネルすなわち血管および 尿路を使用している。 正常な実質内に深く局在する病変部を治療するのに望ましいように、最小の損 傷で、貫通するのではなくて組織を切断する固有の目的のため、隠蔽ワイヤルー プ(concealed wire loop)が離断神経外科で用いられている。その隠蔽曲線は、 ハウジングから外側に拡張して、その軌道にそって明確に貫通するのではなくて 、線維路を切断する(白質切断術)ため組織を剪断するループである。例えばこ のような方法は、本態性振戦を軽減するため視床切断術に用いられている(Black erら、J.Nerv.Ment.Dis.,147巻、49〜55巻、1968年)。他の種類のプローブが、 疾患組織を損傷することなしに、他の目的のため脳中に導入されている。先端に 圧力変換器を取り付けた可撓性光ファイバーが頭蓋内圧を測定するため、脳内に 導入されている(Ostrupら、J.Neurosurg.,67巻、206〜207頁、1987年;Crutch fieldら、J.Neurosurg.,72巻、482〜487頁、1990年)。このような装置は、入 口点から出口点まで脳を完全には通過しておらず、医薬の投与には使用されない 。疾患に冒された、脳または身体の中に深く広がった領域を特異的に選択するの に利用できる方法は全くない。 多くの局在疾患プロセスは医薬を全身に投与することによって治療することが できる。経口または非経口の投与は全身循環系にアクセスし次いで疾患部位にア クセスする。このような全身療法は特定の疾患に対して有効である。しかし他の 多くの疾患はこのような治療法は適当ではない。治療は、身体の他の部位に対す る毒性副作用によって制限される。また治療は、医薬が目的とする部位に到達す る前に、代謝されたり消失することによって限定される。 分子生物学が新しい種類の治療剤の出現に役立っているが、これら治療剤の多 くは非常に破壊され易くかつ非常に高価なので末梢まで投与される医薬としては 有用でない。かような物質を、臨床上実行可能な方法で送達する手段は重要な問 題である。このことは特に、現在治療することができない多くの脳の疾患に当て はまる。治療剤は充分な量が血液脳関門を越えて有効な組織濃度をもたらすこと ができないことが多い。さらに研究の予想からみて、物質が単一の“点部位”に しかしかも急激にまたは亜慢性にしか局所に投与できないことによって脳の機能 の理解が妨げられている。局在医薬の長期試験は、剛性で通常金属製のカニュー レを通常移植することに伴う炎症プロセスのために妨げられている。神経刺激性 物質を産生する被包された腫瘍細胞を試験移植すること(Emerichら、Neurosci.B iobehav.Rev.,16巻、437〜447頁、1992年)は、移植後に物質の流量を調節もし くは変更する手段がないことおよび移植する点部位に制限があることによって、 腫瘍細胞移植の固有の危険性のため制限がある。解剖学的に距離がある脳の部位 に対する医薬の作用は、全身到達法または点部位に対する既存の投与法では容易 には試験できない。 当該技術分野で要求されているのは、いくつもの異なったアクセスできないこ とが多い血管によって血管を新生できる、器官の広い 局所領域にアクセスする手段である。これらの手段は、脳幹中の場所のような敏 感な構造体を傷付けない、疾患部への正確な経皮アクセスができることならびに 病変部を長期間局所治療を行えることが好ましい。全く驚くべきことではあるが 、本発明はこれらの要求および他の要求を満たしている。 発明の要約 本発明は、近位末端と遠位末端を具備し、異物を身体中に経皮局在させる装置 (図1A−1Cおよび2A−2E)を提供するものである。本発明の装置は一般 に、プレート状ベースカラーマウント、プレート状第一可動カラーマウント、お よびプレート状第二可動カラーマウントを含んでなり;前記プレート状ベースカ ラーマウントが、近位表面、少なくとも一つの垂直ガイドレールにしっかり固定 された遠位表面、およびガイド管カニューレが該ベースカラーの近位表面から延 びる近位表面と遠位表面との間のチャネルを具備し;前記プレート状第一可動カ ラーマウントが、各ガイドレールに対し摺動可能に配置されかつ遠位末端と近位 末端を具備する湾曲第一延出可能カニューレにしっかり固定され、そして該第一 延出可能カニューレの遠位末端が、第一可動カラーを貫通するチャネル内で第一 可動カラーに固定され、および第一延出可能カニューレの近位部分がガイド管カ ニューレ内に位置し;ならびにプレート状第二可動カラーマウントが、各ガイド レールに対し摺動可能に配置されかつ近位末端と遠位末端を具備する第二延出可 能カニューレまたはワイヤにしっかり固定され、そして該第二延出可能カニュー レまたはワイヤの遠位末端が、第二可動カラーを貫通するチャネル内で第二可動 カラーに固定され、および第二延出可能カニューレまたはワイヤの近位部分が第 一延出可能カニューレ内に位置し;第一可動カラーの 近位摺動によって、第一延出可能カニューレがガイド管カニューレの近位末端を 通って延出し、および第二可動カラーの近位摺動によって、第二延出可能カニュ ーレまたはワイヤが第一延長可能カニューレの近位末端を通って延出する装置で ある。これらの装置は追加の可動カラーマウントと延出可能カニューレを備えて いてもよい。一般に経皮アクセスの経路は直線と曲線のセグメントを含んでなる 複合の軌道である。 本発明は、身体内の所望の位置に異物を経皮配置する方法も提供するものであ る。その方法は一般に、先に述べたような装置を、身体の上方に、予め決められ た位置と方向で配置し;ガイド管カニューレを身体中に前進させて最初の予め決 められた距離をカバーし;第一延出可能カニューレを身体中に前進させて第一追 加の予め決められた距離をカバーし;任意に第二以上の追加の同軸カニューレを 前進させて第二以上の追加の予め決められた距離をカバーし;次いで身体中の所 望の位置に、最終の延出可能カニューレを通じて異物を導入することを含んでな る方法である。身体中の所望の位置は一般に、診断画像形成法(例えば磁気共鳴 画像形成法、コンピュータ断層撮影法、超音波法など)によって確認される。異 物は医薬化合物またはカテーテルの場合が多い。 また本発明は、身体中の局在疾患領域の治療方法も提供するものである。その 方法は、宿主中の所望の領域を通る複合軌道にそって異物を定位固定的に移植す る方法である。その方法は一般に、宿主を通過し、治療される領域を横切るアー チ形もしくはらせん形の経路を確認し;宿主の表面を通じてガイド管カニューレ を挿入して該曲線経路に合致させ;該曲線経路に適合するように予め形成された 湾曲カニューレまたはワイヤを、該ガイド管カニューレを通じて宿主中に該曲線 経路にそって、予め決められた場所まで前進させ;任 意に一つ以上の追加の同軸カニューレ(その最後のカニューレはむくのワイヤで もよい)を、湾曲カニューレを通じて宿主の表面に前進させ;異物を最終のカニ ューレまたはワイヤに取り付け;各ワイヤまたはカニューレを逆の順序で宿主を 通じて取り出し、その結果、異物が、宿主中の各ワイヤまたはカニューレの挿入 経路からなる複合軌道をトラバースすることからなる方法である。異物としては 、冷凍プローブ、電極またはチップもしくはワイヤのような電気器具、または半 透性カテーテルがある。このカテーテルは、脳からカテーテル中に入ってくる物 質を分析し、カテーテルに導入された、細胞が生成する治療化合物に脳領域を暴 露させ、またはカテーテル自体の中に直接配置された治療化合物に脳領域を調節 可能に暴露させるのに使用することができる。治療される疾患としては、腫瘍、 パーキンソン病、分裂症、うつ病、アルツハイマー症、てんかん、脊髄外傷など がある。治療化合物としては、ドパミンアゴニスト、神経向性因子、または広範 囲の種類の他の薬剤がある。 本発明は、宿主中に、複合軌道にそってカテーテルを配置するキットも提供す るものである。そのキットは一般に、本発明の装置とカテーテルとを含んでいる 。そのカテーテルは一般に半透性である。カテーテルはポリアクリロニトリル− ポリ塩化ビニルのコポリマーの場合が多い。ポンプ類もそのキットに人れること がある。 また本発明は、治療モダリティー(therapeutic modality)を選択して配置す るため、身体の局限領域もしくは広い領域を通る複合軌道を決定する方法も提供 するものである。その方法は一般に、身体の領域を、その領域を囲む組織の診断 画像で確認し;その身体に座標系を設定し;その領域に3個以上の非共線点を確 認し、これら三つの点と交差する円またはこれら四つ以上の点の近くを通過する らせんを確認し;その円の半径、中心および平面またはそのらせん の式を決定し,その円もしくはらせんと、身体を通る予め決められた平行断面と の交差点を確認し;複合軌道の入口部分と出口部分が上記円またはらせんの円弧 に接する二つの接点を確認し;その入口部分と出口部分の方向余弦を決定し;連 続断面に対する円もしくはらせんの交差点の各対間の一方の接点から他方の接点 までのアーチ形距離(arcuate distance)を算出し;そのアーチ形距離を合計し ;該入口部および出口部と、身体を通る予め決められた平行断面との交差点を確 認し;連続断面に対する出口部分もしくは出口部分の交差点の各対間の直線距離 を算出し;その直線距離を合計し;アーチ形部分および線形部分と予め決められ た平行断面との交差点として、経路の複合軌道を決定し;その軌道を診断画像の 座標系内に再定義し(redefine);次いでその軌道を診断画像中に表示すること を含んでなる方法である。その診断画像は一般に、磁気共鳴画像、コンピュータ 断層画像、超音波画像などである。身体領域は脳内の領域の場合が多く、例えば 脳腫瘍または脳幹神経節の部分である。 図面の簡単な説明 図1A〜1Cは、二つのカニューレと一つのワイヤを備えた本発明の装置の、 充分に延長した状態、部分的に延長した状態および延長していない状態を示す。 図2A〜2Eは、四つのカニューレと一つのワイヤを備えた本発明の装置の、 充分に延長した状態、部分的に延長した状態および延長していない状態を示す。 図3は、脳の深い部位を治療するため本発明の方法によって配列されたカテー テルの位置を示す。 図4は、標準の正方形または垂直の出発位置にPEDとROTの調節装置を具備する Kopf定位固定装置に取り付けられた、二つのカニュ ーレと一つのワイヤを具備し充分に延長した状態の本発明の装置の斜視図である 。 図5は図1に示す装置の一部切欠き図を示し、直線のガイド管カニューレ内の 湾曲カニューレの最初の湾曲部および湾曲カニューレ内の最も内側のワイヤの最 初の直線部分を強調して示す(具体的な実施態様の説明、パートVステップ1) 。 図6A−6Bは、Kopf定位固定装置に取り付けられた場合の本発明の装置に用 いるPED(図6A)とROT(図6B)の調節を幾何学的に示す(具体的な実施態様の説 明、パートVステップ3)。 図7は、Kopf定位固定装置に取り付けられた場合の本発明の装置に用いる挿入 軸にそったAXの調節を幾何学的に示す(具体的な実施態様の説明、パートVIステ ップ1)。 図8は、Kopf定位固定装置に取り付けた場合の本発明の装置に用いる挿入軸を 横切るCR調節を幾何学的に示す(具体的な実施態様の説明、パートVIテップ2) 。 図9は、らせんねじれなしで、アーチ形曲線軌道について、一つの交差する平 行平面から次の交差する平行平面までの軌道の曲線部分にそった円弧の長さを算 出するのを幾何学的に示す(具体的実施態様の説明、パートVIIステップ1)。 図10は、らせんねじれなしで、アーチ形曲線軌道の場合に、軌道の曲線部分が 存在する円の最も後方の点と最も前方の点を算出するのを幾何学的に示す(具体 的実施態様の説明、パートVIIステップ4)。 図11A−11Bは、移植体による医薬に応答して、病変部と移植体の側の反対の 側に起こった回転(turn)の定量記録を示す。1日24時間にわたって(X軸)1 分間毎に起こった回転の数(Y軸)を対応する高さの線で示してある。 具体的な実施態様の説明 本発明は、三次元構造体を通過する曲線経路を決定する装置と方法を提供する ものである。本発明の方法によって、臨床医は、MRI,CTまたは超音波などのよ うな画像形成試験で確認された密集領域または広汎な領域の標的ポイント群を選 択してこれらのポイントをらせん曲線経路で連結することができる。標的領域は 身体の表面から遠隔の領域でもよい。その領域は、蛇行形態であってもよく、ま たはその縁の近くを治療する必要があり、いくつもの周期を有するらせん円弧ま たはコイルからのアクセスが必要であってもよい。他の症例では、その領域は比 較的単純な形態であるから中心にアクセスする必要があり、その結果上記らせん 形が円形であることが多い。らせん経路を決定した後、本発明の装置を構築して 、上記標的領域を通じてカテーテルを移植し、次いで選択された各ポイントを含 む標的領域を治療する手段を提供する。上記らせんのパラメータは上記の湾曲し たカニューレを成形するのに利用されるパラメータを提供する。 本発明の具体的な一実施態様を、移植用具10を示す図1を参照して説明する。 一実施態様の移植用具10は、上部カラーマウント12、中央カラーマウント14およ び下部カラーマウント16を具備している。これらのカラーマウントは各々、例え ばプラスチックで製造され、プレート状の形態である。これらのマウントは、移 植用具10の他の部品を取り付けて操作するのに用いる取っ手およびガイドとして 役立つ。下部カラーマウント16は一対のステンレス鋼製ガイドレール18a−18b に固定され、一方上部と中央のカラーマウント12,14は前記ガイドレールに摺動 可能に接続されている。 移植用具はさらに、下部カラーマウント16に固定されかつ一本のニチノール製 湾曲配管28を摺動可能に受け入れるガイド管カニュー レ20を備えている。移植用具の上記配管やワイヤリング用に他の材料を使っても よいが、ニチノールすなわちニッケル−チタン合金は、大きな可撓性と強力な形 態記憶性を示すので好ましい。一方、この一本のニチノール製湾曲配管28は、中 央カラーマウント14に固定されそして一本のニチノール製ワイヤ24を摺動可能に 受け入れている。その一本のニチノール製ワイヤ24は上部カラーマウント12に取 り付けられている。ニチノール製湾曲配管28のゲージ26が上部カラーマウント12 に設置され、ガイドレート18aに摺動可能に嵌合している。もう一つのゲージ22 がニチノール製ワイヤ24用に設けられている。ゲージ22は中央カラー14に固定さ れかつ上部カラーマウント12に調節可能に固定されている。最後に、止め具30が 中央カラーマウント14に取り付けられ、ニチノール製湾曲配管28用に用いられる 。 移植用具10の基本的操作法を図1A〜1Cに示す。図1Aでは、用具10は、ニ チノール製ワイヤ24と配管28を最大に延ばして配置されている。上部カラーマウ ント12を図1Bに示すように移動させて中央カラーマウント14から離れさせると 、ニチノール製ワイヤ24はニチノール製湾曲配管28中に引きこまれる。上部カラ ーマウント12がゲージ22の末端に到達すると、ゲージ22の適正の位置に固定され る。上部カラーマウント12と中央カラーマウント14を共に移動させて下部カラー マウント16から離れさせると、ニチノール製湾曲配管28とニチノール製ワイヤ24 はガイド管カニューレ20中に引きこまれる。これらのゲージは上記配管とワイヤ が引っ込みすぎないよう保証している。またゲージ22は、ニチノール製湾曲配管 28とニチノール製ワイヤ24がともにガイド管カニューレ20中に引きこまれるとき 、上部と中央のカラーマウント12と14は一致して移動するよう保証している。ニ チノールの特性によって、上記の湾曲配管とワイヤの 湾曲部は、直線のガイド管カニューレ20内に滞留した後でさえ、正確に制御され る。用具10が身体中に延びるにつれて、該配管とワイヤはガイド管カニューレ20 から現われてそれらの固有の湾曲部を発現して、その装置は独特の予め計画され た軌道を形成する。その湾曲部は、当該技術分野の公知の手段を用いてニチノー ル中にプログラムすることができる。 最大に延長している場合、ニチノール製ワイヤは身体から突出する。半透性配 管をその先端に取り付けて、装置10を引っ込めるときに半透性配管を予め計画し た軌道にそって身体から引出すことができる。 当該技術分野の当業者は、上記ワイヤと配管の湾曲部との相対的な長さは、特 定の用途の要求に応じて変形することができることが分かるであろう。また当業 者は、移植用具10を各種の定位固定装置例えば図4に示すようなKopf定位固定装 置とともに使用できることも分かるであろう。Kopf定位固定装置は米国,カリフ ォルニア州 タハンガ所在のDavid Kopf Instruments社から入手可能であり、本 発明で考案される試料プラットホームとして使用される。 移植用具のもう一つの具体的実施態様40を図2A〜2Eに示しこれを参照して 説明する。この実施態様では、脳または身体の他の部分の遠隔で他の方法では手 術できない部位に到着させるための追加の軌道のオプションを提供するため、5 個の部材が使用される。その移植用具は5個のカラーマウント42〜50を具備して いる。上方の4個のカラーマウント42〜48は、二つのステンレス鋼製ガイドレー ル41a〜41bに摺動可能に取り付けられている。底部のカラーマウント50はガイ ドレール41a−41bの末端に固定されている。ガイド管カニューレ52が底部カラ ーマウント50に取り付けられそして第一のニチノール製湾曲配管56を摺動可能に 受け入れている。この第一 湾曲配管56は次の最高カラーマウント48に取り付けられ1本のニチノール製直線 配管58を受け入れている。直線配管58は次の最高カラーマウント46に取り付けら れ、第二のニチノール製湾曲配管60を受け入れている。そして配管60は順に次の 最高カラーマウント44に取り付けられている。1本のニチノール製ワイヤ54が第 二のニチノール製湾曲配管60内を摺動している。一本のワイヤ54は上部カラーマ ウント42に取り付けられている。したがって図2Aを示すように、これらカラー マウントが移動して重なると、ワイヤ54、第二ニチノール製湾曲配管60、ニチノ ール製直線配管58および第一ニチノール製湾曲配管56はすべて伸長して、ガイド 管カニューレ52の末端を通過して露出する。図2Eに示すように、これらのカラ ーマウントが移動して離れると、配管とワイヤはガイド管中に引きこまれる。 また移植用具40は各カラーマウントに取付けられた各種のゲージを具備してい る。例えば1本のニチノール製直線配管58は、カラーマウント46に取り付けられ ているが、対応するゲージ66を具備し、そのゲージ66はカラーマウント46に調節 可能に取り付けられている。さらにゲージ66は次の最低カラーマウント48にも取 り付けられている。カラーマウント46を上昇させるときゲージ66を監視していれ ば、一本のニチノール製直線配管58を適正な距離だけ引っ込めることができる。 配管58の先端は、図2Dに示すように、そのカラーマウント46の上面がゲージ66 の頂部と同じ高さのとき、第一ニチノール製湾曲配管56の先端と同じ高さである 。ゲージ66へのカラーマウント46の取付けを固定すると、その結果、カラーマウ ント46と48は確実に、第一ニチノール製湾曲管56を引っ込めている間、一緒に移 動する。他のニチノール製部材は各々対応するゲージをもっている。ニチノール 製ワイヤ54はゲージ62によって測定される。第一と第二のニチノール製湾曲配管 はそれぞれゲージ68と64で測定される。 当該技術分野の当業者は、これらゲージの長さを選択して、特定の手順に要求さ れるニチノール製の配管とワイヤリングの必要な長さに一致させることは分かる であろう。このような長さと湾曲部の計算と選択については、3パーツの移植用 具の軌道を計画する方法を説明することによって以下に考察する。 本発明の装置によって挿入された移植体を有するヒトの頭蓋の図を図3に示す 。図3はかような移植体を作るために追跡しなければならない複合軌道を示す。 前部の非透過性部分を有する移植体を番号90で示す。またその移植体は後部の非 透過性部分92と半透過性部分94を具備している。図面中のインターラプテッドラ イン方式(interrapted line format)の部分90,92および94は、脳の表面にのっ ているのではなくて脳の物質中を深く通過していることを示している。図中に、 実施例の移植体をポンプと接続する戻しライン96と注入ライン98も示す。これら のラインは図面中に実線で示してあり、脳の外側の皮膚の直下に位置しているこ とを示す。当該技術分野の当業者であれば、戻りラインなしで脳または身体内の 深部で終わる可撓性カテーテル、各種の医薬化合物、冷凍プローブなどを含む他 の異物も、本発明の装置と方法を用いて挿入できることが分かるであろう。 例えば、一実施態様で異物は複合カテーテルである。複合カテーテルの中心部 分は接続部分に取り付けられ、その接続部分は、中心部分の内側へ円滑に、予め 選択されたポイントまで挿入される。テフロン(登録商標)などで任意にコート された小さいコネクタビード(connector bead)〔例えばスムースレングス(sm ooth lengths)に切断された25のステンレス鋼製の薄い管〕を各接続部の挿入さ れた先端に収納する。そのビードは直径が、接続部分の外壁を中心部分の内壁に 対して押圧するのに充分に大きいので、しっかりした 摩擦ばめシールを生成する。その摩擦ばめシールは、例えば、細い糸条または縫 合糸を用いて生成させる。すなわち前記細い糸条または縫合糸を前記中心部分と 接着部分および前記ビードに通し、二個のビード間に小さな引き結びで結び付け 、各末端から対応するビードに対して次々に引張ってそれを接続部分の先端内へ 動かし、次に両端を引張って引き結びを除き続いて縫合糸を取り出す。また小さ い末端ビードを複合カテーテルの一方の末端に摩擦ばめする。その末端ビードは 、各末端の内部がのこ歯形円錐形であって、ワイヤの相補的形態の円錐形先端に しっかりと摩擦ばめをすることができることが好ましい。次に細いワイヤ(例え ば4ミルのステンレス鋼製ワイヤ)を、複合カテーテルの全長にわたって通過さ せ、その先端で末端ビード中に入れる。この組立体は一層強力な移植体を提供す る。 他の実施態様で、複合軌道にそって脳または身体内に異物を定位固定的に移植 する本発明の方法と装置はさらに、下から引っ張ると上から脳または身体中に移 植体を押す協動手段(coordinated means)を備えている。この実施態様では、各 ワイヤまたはカニューレが協動によって逆の順序で取り出される。直径が異なり 、入れ子式にすることができる二つの同心の移植体保持管を、移植体を入れるの に使用される。直径が大きい管を、定位固定キャリヤに取付けたプーリを含むブ ロックに固定して、その管を上記小さい管の上に下げることができる。したがっ て中に入れた移植体は、大きな管の案内によって、計画された距離で脳または身 体中の挿入軌道中に進めることができる。プーリーホイールは、回転を調節可能 なマウント上の定位固定キャリヤの上面に取付けられ、その結果、その軸線は二 つの同心入れ子管のラインに対し垂直であり、そしてその回転面は、ガイド管カ ニューレ、第一の延長可能な湾曲カニューレおよび挿 入用の第二の延長可能なカニューレもしくはワイヤを有する装置の頂部に固定さ れた回転を調節できるマウント上の第二のプーリーホイールの頂部を含むよう調 節することができる。非伸長性のプーリケーブルもしくはプーリワイヤの一方の 末端が、大きい方の移植体保持管を駆動するブロックに固定され、該ブロックか ら定位固定キャリヤの頂部に固定されたプーリーホイールに走行する。次に可撓 性ワイヤは、ガイド管カニューレ、湾曲カニューレおよびワイヤを保持する定位 固定キャリヤの頂部のプーリーホイールまで延び、そして最終的にガイド管カニ ューレの軸線に平行に、最も内側のワイヤを保有する第二のすなわち最も外側の カラーマウントの固定点まで下方に延びる。非伸長性のプーリケーブルまたはプ ーリワイヤが引張られると、長さが調節可能なむくのブレースが回転を調節可能 なプーリーホイールのマウントの間に延びてそれらプーリの位置を保持する。大 きい方の移植体保持管の運動によって、同時にそして同速度で、移植体が上記保 持管から下降して脳または身体内に入り、最も内側のワイヤを保持するカラーマ ウントが上昇して、同じ運動で移植体を脳内に引き入れる。 本発明の装置の軌道を計画する方法を以下に説明する。移植用具を一時的に、 その先頭の先端が再び現れるまで、計画された複合軌道にそって段階的に脳もし くは他の器官または身体の領域中に進め、次いで一本の移植可能な配管が、移植 用具の先端に接続され、入れ子の移植用具が引きこまれると適正な位置に引き入 れられる。上記ステップの部分とともに各種のソフトウェアパッケージが利用さ れる。当該技術分野の当業者であれば、かような軌道を計算し計画する方法は、 細部が、利用された方法とは異なることがあることが分かるであろう。 本発明の方法を九つのパートで説明する。第一パート(機械依存 入力)は画像形成走査で始まり、三つの原標的ポイントに進み次に他の測定値と ユーザ入力調節値(user-inlet adjustment)を加えてコアセクション(Core Sect ion)を提供する。次の二つのパート(コアセクション)が三つの原標的点で始 まり、ユーザ入力接点(tangent point)を組み入れて、次に軌道にそって、計算 された全体の点の最終シリーズに進む。第四、第五、第六および第七のパート( 機械依存出力)は計算された軌道で始まり、次いで、そのディスプレイ、必要に 応じてその改良と再計算、定位固定装置についてそれが規定する角度と平行移動 の設定およびそれが移植可能な配管と移植用具を規定する仕様に進む。第八パー ト(代替入力法)では最初に戻り、そのプロトタイプで開発された多くの可能な 代替入力法のいくつかを述べる。第九パート(三次元のらせん曲線の一組の点へ のあてはめ)は、三次元のらせんが所望で4個以上の標的点が入力された場合の ための第二パートの代替パートを提供する。 I.機械依存入力のアルゴリズム:画像形成スキャナー(MRI,CAT、超音波など )から、その画像を表わすアクセス可能なファイル形式まで、グラフィカルユー ザインタフェース(GUI)を有するディスプレイまで、選択された要素の形態の入 力まで、三つの原標的点の選択まで。追加のハードウェアパラメータとユーザ入 力の調節。 1.第一ステップは直交座標系を身体について樹立することである。この系を 樹立する方法は、放射医学と外科の両方の環境下で有効に再現可能である限り重 要でない。画像および外科の座標系を並べるために使用できる装置を設計する必 要がある。移植される配管を正確に配置するためには、身体が画像形成機械中お よび手術中に同じ固定位置にあることが大切である。身体の標的部位および適当 な入手しうる装置によって、上記二つの系を並べる方法はいくつかある。一つの 有用な方法を以下に述べる。 本明細書で説明する実施例は、外耳道と下眼窩陵に固定した標準の定位固定装 置を利用する、ヒト以外の霊長類の神経外科における本発明の方法の開発結果を 示す。当該技術分野の当業者は、本発明の方法と装置が、ヒトの器官と組織に移 植できる用具とともに使用することが好ましいことが分かるであろう。ヒト以外 の霊長類の定位固定装置を便利な実施例として説明する。 この系がゼロになる原点〔イヤバーゼロ(earbar zero)と称する〕は、定位固 定イヤバーが骨性外耳道と接触する点の中間の点である。これら二つの接触点の 間の線はその座標系の軸の一つ(ML軸)である。第二の軸(AP軸)は、イヤバー ゼロと、下眼窩陵のレベルのサジタル平面〔その上方面(superior surface)〕 上の点を通過する。ML軸とAP軸の両者が基準面を形成し、この面はフランクフル ト面として古典的な頭骨測定法で知られているかまたは軸面として断層放射線医 学で知られている。第三の軸(DV軸)はML軸とAP軸の両者に直交し、イヤバーゼ ロを通過し次にイヤバーゼロの上方の頭骨を通過する。ML軸に直交する面は正中 線サジタル平面である。AP軸に直交する面は、水平面として断層放射線医学で知 られているかまたは頭頂平面(coronal plane)として古典的な神経解剖学で知ら れている。しかし、脳を定位固定するのに、上記の方法とアルゴリズムを使用す ることに限定されない。さらに一般的に述べると、前記要約での説明と以下に示 す式の導出では、以下の用語の方式を遵守する。 イヤバーゼロ=原点 ML軸=X軸 DV軸=Y軸 AP軸=Z軸 頭頂平面=DV/ML平面=XY平面 サジタル平面=DV/AP平面=YZ平面 軸面=ML/AP平面=XZ平面 以下の符号の方式も以下の式の導出時に遵守する。ML軸に対するX値は、イヤ バーゼロの左側は正であり右側は負である。DV軸に対するY値は、イヤバーゼロ の上側は正であり下側は負である。AP軸に対するZ値はイヤバーゼロの前側は正 であり、背後は負である。この符号の呼称を必要とする方式を、神経解剖学の頭 頂断面の標準試験に適応させるために説明する。外科医は、この標準試験で、あ たかも顔の前から脳を見るように頭頂断面を検査することができ、かつその状態 で、右側(患者の左側)にポジティブの投影があり左側(患者の右側)にネガテ ィブの投影がある。 定位固定装置(Kopf定位固定装置 #1404,David Kopf Instruments,米国,カ リフォルニア州 タハンガ)は4個の接触子によって頭骨を正しい位置に固定す る。接触子の2個は骨性外耳道に配置し(イヤハー)、2個は眼の下眼窩陵に対 して固定されている(アイバー)。Regional Primate Research Center(RPRC、 ワシントン大学、米国ワシントン州シアトル)で開発されたヒト以外の霊長類の 磁気共鳴画像形成(MRI)を行うための定位固定装置は同じ方式で頭骨を固定する 。両方の場合、これら4個の骨性標識点が存在する平面(フランクフルト平面) は、一般に定位固定装置のアームの平面に対して平行に保持されているが、必要 に応じて、イヤバー上で頭骨を回転しアイバーを調節することによって(Dubach ら、J.Neurosci.Meth.,13巻、163〜169頁、1985年)、より高い位置またはより 低い位置へ調節することができる。一般にアイバーはイヤバーと同じ高さに設定 されるが、その設定が両者の装置で再現できる限り他の変化も許容できる。また これら骨性標識点は、走査および手術を行うのに同じ位置になければならない。 画像形成スキャナー用の 定位固定装置は画像形成フィールド内で固定位置に取り付けられ、その結果、ア イバーとイヤバーが同じ高さに設定されると、これらの標識点を含むフランクフ ルト平面は画像形成フィールドの軸面に平行である。また上記マウントは、頭骨 の正中線を、画像形成フィールドの中央のサジタル平面に配置するように設計さ れている。したがって頭骨が適正にかつ完全に配置されそして画像形成スキャナ ーが常にその画像を同じ点に集めるならば、レジストレーシ点を入力する必要は 全くない。 2.第二ステップは、画像形成機械および軌道を計画する分析アルゴリズムの 間のインタフェースを行うのに用いることができる装置を設計するステップであ る。これを達成するのにやはりいくつもの方法がある。有用な一方法を以下に説 明する。 画像形成機械がビデオ画像を生成するとき、その画像は、基本的なデータファ イルの表現である。かようなファイル〔下記の方形フォーマツト(rectangular format)の TIFファイルに変換される〕は画素のグレイスケール値を表す一連の 数字(0〜254 桁)である。そのファイルのデータ部分の第一画素は上部左側す みの画素であり、第二画素はその右側に隣接し、第三画素はその右側にあり、こ のようにして256個の画素のラインの末端まで続く。257番目の画素は左側に第一 画素の真下に位置し、256個の画素の別の行(row)を開始し右へ進む。かような行 が頂部から底部まで256行ある。一方、画像形成定位固定座標系と外科定位固定 座標系の原点はその中心にある。TIFファイルの構造のため、画像の上部左すみ にその原点を有し、X値(ML)が画像の右方に増大しそしてY値(DV)が画像の 底部に向かって増大するTIF座標系を走査用に形成することが最も簡単である。 具体的な一つの実施態様で、入力点の選択を援助するためソフト ウェアを利用する。例えば以下のことが利用される。 (1)画像形成設備の一部として利用できる変換プログラムは、頭頂断層スラ イスからのデータが入っている各ファイルを、その固有の画像形成スキャナーフ ォーマットから方形TIFファイルフォーマットに変換する。 (2)80486マイクロコンピュータから実行されるFTPネットワークプロトコル は、上記ファイルを80486コンピュータに移すことができる。 (3)80486変換プログラム(例えばRPRCで使用可能で、Microsoft Visual Ba sicで実現されるプログラム)を使用して、データを256×256フォーマットに入 れ、ユーザに照会して、グレイの255のセード(Shade)をすべて使う(最も明るい セードは除外する)ような方式でグレイスケールを設定することができる。 (4)次にそのファイルを、視覚で観察するため、市販の画像表示パッケージ (Adobe Photoshop)で表示することができる。グリッドのいずれの画素も、最も 明るいグレイスケールのセードにハイライトすることができる。 (5)次に、80486プログラム(例えばMicrosoft Visual Basicで実現できる プログラム)を使って、修飾TIFファイルを調べハイライトされた点を見つけ、 その各点を、TIFファイルにおけるその順番の位置から、上記定義のそのTIF座標 に変換し、次いでそれらの点のリストをテキストファイルに送ることができる。 そのテキストファイルを次に分析を行うための入力情報として使用する。 3.上記の機器構成が提供されると、第三のステップは、画像形成定位固定座 標系を、次のアルゴリズムによって想定される外科定位固定座標系と重ね合わせ る(register)ステップである。この重ね合わせは、上記アルゴリズムに、画像 形成系中の標識点の位置を 通知することによって達成され、その結果、画像からの入力と画像への出力はア ルゴリズム中に適正に表現される。 事実上、画像形成機械はその画像を標準の単一ポイントに集めないので(cent er)、重ね合わせを行うには少なくとも1個の点が必要である。さらに、事実上 、被検体の位置決めは完全でないので、重ね合わせのためにさらに点が必要であ る。合計8個の重ね合わせ点を入力する。画像形成定位固定装置はイヤバー中に 油のチャネルが入っており、これはこの装置が作る画像中に知覚することができ る。コンピュータモニターのディスプレイに基づいて、単一点(LeftEarML,Left EarDV,LeftEarAP)を左のイヤバーに入力し、そして別の単一点(RightEarML,R ightEarDV,RightEarAP)を右のイヤバーに入力し、頭頂スライスと、イヤバー のすみに最も近い画素のML/DV位置とに印をつける。そしてこのことは、画像形 成スキャナーによって、チャネルにそった他の点より一層明確にかつ忠実に行わ れる。しかし、標的位置に近い位置から一組の標識を確認することが好ましく、 イヤバー点は頭骨の充分外側にあり、画像中の正中線サジタル平面は一つの記録 セッションから別の記録セッションへ有意に変えることができる。したがって、 二つの点が、頭頂断面の正中線にそって、原標的点の各々を通って入力される。 すなわち正中線にそって相対的に背面の位置の一点(例えばUpMidP1ML,UpMidP1 DV,UpMidP1AP)と正中線にそって相対的に腹面位置のもう一つの点(例えば Lo MidP1ML,LoMidP1DV,LoMidP1AP)である。 4.第4ステップは三つの原標的点を入力するステップである。このステップ を行うのに多くの異なる方法がある(いくつかの代替方法についてはパートVIII 参照)。一つの方法は、イヤバー点について先に述べた方式で三つの原標的点す なわち(PT1ML,PT1DV,PT1AP),(PT2ML,PT2DV,PT2AP)および(PT3ML,PT3DV ,PT3AP)を捕捉 する(acquire)方法である。各標的点にそって、各対応する断面中の正中線上の 2点も上記のようにして捕捉される。 ステップ3と4で捕捉される点をまとめると次のとおりである。 (LeftEarML,LeftEarDV,LeftEarAP) (RightEarML,RightEarDV,RightEarAP) (PT1ML,PT1DV,PT1AP) (UpMidP1ML,UpMidP1DV,UpMidP1AP) (LoMidP1ML,LoMidP1DV,LoMidP1AP) (PT2ML,PT2DV,PT2AP) (UpMidP2ML,UpMidP2DV,UpMidP2AP) (LoMidP2ML,LoMidP2DV,LoMidP2AP) (PT3ML,PT3DV,PT3AP) (UpMidP3ML,UpMidP3DV,UpMidP3AP) (LoMidP3ML,LoMidP3DV,LoMidP3AP) 5.第5ステップは、入力点を、画素単位からmm単位に変換して、コアアルゴ リズム(Core Algorithm)によって使用される定位固定座標系内に配置するステ ップである。 これを実行するのにやはりいくつかの方法がある。有用な一方法を以下に示す 。 画像形成座標系の傾斜と平行移動を検出し、アイバーおよび原標的点を含む各 スライスの正中線との間のラインに基づいて補償する。第一に、TIF座標系にお けるイヤバーについて、二つのイヤバー点を接続するライン(頭頂平面中)は下 記の一般式で表される。 (1) Y=m*X+b または (2) Y=EarbarSlope*X+EarbarIntercept そのラインの勾配は、(ΔY/ΔX)(一つの入力されたイヤバー点から他のイ ヤバー点までのYの変化/Xの変化)として次の式で算出する。 (3) EarbarSlope=(LeftEarDV−RightEarDV)/(LeftEarML−RightEarML) Y軸の切片(EarbarIntercept)〔TIFファイルの左側マージン、脳の右側に対 しオフ〕は(3)を(2)に代入することによって次のように導出することがで きる。 (4) Y=((LeftEarDV−RightEarDV)/(LeftEarML−RightEarML)) *X+EarbarIntercept 並べかえて次式が得られる。 (5) EarbarIntercept=Y−((LeftEarDV−RightEarDV)/ (LeftEarML−RightEarML))*X 次に、イヤバー点のうちの一つ(LeftEarML,LeftEarDV,LeftEarAP)からのX 値とY値を(5)に代入して次式が得られる。 (6) EarbarIntercept=LeftEarDV−((LeftEarDV−RightEarDV)/ (LeftEarML−RightEarML))*LeftEarML 同じ導出法によって、第二の原標的点を含むスライスの正中線から入力される 上部点と下部点を接続するラインの式の係数が次のよ うに得られる(または第一と第三の原標的点を含む諸スライスの正中線から同じ 方式で得られる)。 (7) MidP2Slope=(UpMidP2DV−LoMidP2DV)/(UpMidP2ML−LoMidP2ML) (8) MidP2Intercept=LoMidP2DV−((UpMidP2DV−LoMidP2DV)/ (UpMidP2ML−LoMidP2ML))*LoMidP2ML MRI画像中のイヤバーのAP位置は、二つのイヤバーAP値の平均値として次のよ うにして算出する。 (9) EBZeroAP=RightEarAP+(LeftEarAP−RightEarAP)/2 視野(FOV)(cm)と断層スライスの厚み(SliceThickness)は画像形成スキャナ ーによって得られる。TIFファイルの標準ディスプレイが256×256グリッドであ り、それが全視野(FOV×FOV cm)を表すとすると、グリッド中の各方形画素の端 縁は以下のようにmmで算出できる。 (10) PixelSize=(FOV*10)/256 こゝで第二標的点の位置はイヤバーゼロからmmの項へ移行させることができる 。そのAP位置はEBZeroAPからその断面までの距離として測定されそしてSliceThi cknessファクターによって補正される。 (11) APB=SliceThickness*(Pt2AP−EBZeroAP) その断面内のそのML位置は、その正中線すなわち点(UpMidP2ML,UpMidP2DV,U pMidP2AP)と点(LoMidP2ML,LoMidP2DV,LoMidP2AP)の間のラインまでのその距離 と定義する。この距離は一般に、点(X0,Y0)とライン(AX+BY+C=0)に対 して次のように書くこ とができる。 (12) d=|Ax0+By0+C|/SQRT(A2+B2) (Taylor著、“Calculus With Analytic Geometry”,Prentice Hall、米国ニュ ージャージー州エングルウッド・クリフス 272頁、1959年参照)。 該正中線の勾配と切片を導出する際に先に用いたラインの式を(1)から並び かえて下記式を得た。 (13) m*X−Y+b=0 書かれているこの式において、係数〔(7)と(8)から〕は次のとおりであ る。 (14) A=MidP2Slope=(UpMidP2DV−LoMidP2DV)/(UpMidP2ML−LoMidP2ML) (15) B=−1 (16) C=MidP2Intercept=LoMidP2DV−((UpMidP2DV−LoMidP2DV) /(UpMidP2ML−LoMidP2ML))*LoMidP2ML これらの係数を式(12)に代入し尺度係数を掛けると画素からmmに変換されて 下記式が得られる。 (17) MLB=PixelSize*(MidP2Slope*Pt2ML−Pt2DV+ MidP2Intercept)/SQRT(MidP2Slope2+1) 同じ導出法によって第二標的点のDV位置の式が得られ、その位置はイヤバー間 のラインからのその断面内のその距離として次のように定義される。 (18) DVB=PixelSize*(EarbarSlope*Pt2ML−Pt2DV+ EarbarIntercept)/SQRT(EarbarSlope2+1) 同じ理由によって、方程式(11),(17)および(18)の形態の方程式が導かれ 、第一と第三の標的点(MLA,DVA,APA)および(MLC,DVC,APC)の位置がイヤ バーゼロからmmによって提供される。“EBZeroML”または“EBZeroDV”の項は( 17)と(18)には現われず(11)における“EBZeroAP”に対応している(match) ことに留意すべきである。これはAPが一連の平行平面のうちの一つの平面の位置 として定義され、“出発平面”がイヤバーエントリーに基づいているからであり 、一方MLとDVは同じ平面の中の点からラインまでの距離として具体的に定義され ている。DVについては勿論、このことから、イヤバーラインが、三つの標的点ス ライス中の、イヤバースライス中と同じ位置にあると推定される。 6.第六ステップは、単に、パートIIとIIIに概略述べられるコアアルゴリズ ムに、GUI入力点を送るステップである(mm単位に変換してイヤバーゼロを参照 する)。しかし他の入力オプションも有用である。これらのうち最も自明なこと は、画像形成データを参照することなく、コアアルゴリズムの出発点に座標を入 力することである。これは、例えばユーザが脳地図に依存しそしてこれが、近親 交配のため標準の地図に充分密接に一致する、げっ歯動物を用いる実験用途に対 して普通の方法であると考えられる場合、個体の画像形成データが不要かもしれ ない方法である。他の追加の入力オプションはパートVIII“代替入力法”で述べ る。 原標的点とともにユーザが入力する他の一つの変数はSideArmであり、これは カニューレーキャリヤが右(−1)かまたは左(+1)の定位固定アームに取り 付けられることを示している。この変数 は勿論、コアアルゴリズムには全く影響せず(パートIIとパートIII)、本明細 書で実施例として用いられる定位固定装置を位置決めするのに重要である(パー トVとパートVI)。 7.第七ステップは、同軸要素の物理特性(内径と外径、カニューレの長さ) および移植用具のカラーマウントの物理特性(厚み)を入力することである。こ れらのパラメータは軌道自体には影響せず、軌道を達成するのに必要な定位固定 位置決めに影響する。 上記三つの原標的点(パートI、ステップ4)およびその円に対する2接点(t angent point)(パートIII、ステップ1)が軌道を算出するのに必要でかつ充分で ある。しかし、追加の細目は、移植用具によって軌道を正確に表現できかつ該用 具と移植される複合配管を構築できるように入力しなければならない。ガイド管 カニューレの軌道のアーチ形部部分へのアプローチは、湾曲配管を直線のカニュ ーレ内に配置する際の細かい項目を説明することに依存している。この細目は、 配管(例えばニチノール製配管)の湾曲部は、その配管がカニューレから出現す るわずか前にそれ自体を表現し始めるということである。この状態を数学的に避 ける唯一の方法は、カニューレの内径とニチノール製配管の外径を同一にするこ とであるが、これは物理的には不可能である。したがって上記配管はカニューレ より小さくなければならないので、カニューレの先端内に隠蔽されている配管の 湾曲部を明らかにすることが大切である。直線ワイヤ(例えばニチノール製ワイ ヤ)は、ニチノール製湾曲配管から出現するとき勿論、共通点がある。これらの 細目は小さいが、移植用具によって表現される実際の軌道にかなりの影響を与え る。以下の値が提供される。 (1)LE=ガイド管カニューレの長さ。 (2)ID=ガイド管カニューレの内径。 (3)OD=ニチノール製湾曲管の外径。 (4)IDNitTube=ニチノール製湾曲管の内径。 (5)ODNitWire=最も内側のニチノール製ワイヤの外径。 最後に、カラーマウントの厚み、およびガイド管カニューレ(したがって全体 として移植用具)が取り付けられるカニューレ−キャリヤブロックの厚みは、移 植用具の配管の必要な長さを算出するのに必要である。 (6)CollarMountThickness=カラーマウントの厚み。 (7)MountingBlockThickness=カニューレ−キャリヤブロックの 厚み。 8.第八ステップは三つの初期標的点について微調節を行うステップである。 実際に使用する場合、各種の理由のため、どんな入力方法が利用されても、初 期標的点にわずかな調節を加えることができることは有用である。このような調 節は、最初に行うか、または軌道を視覚で評価して再調節するときに行う方が一 般的である(パートIV、ステップ3)。 FitRadすなわち二つの標的点のDVに加えられる任意の小さな量は、円の半径を 特定の値にする手段である。これによって、例えば、計画された軌道を、利用可 能な移植用具に簡便に整合させることができる。FitRadは、標的点1(DVA)お よび標的点3(DVC)のDVに加えられる、任意にかつ経験で選択される数である 。 AvoidDivZeroは、単一の頭頂平面内に十分に入っている軌道について、ディビ ジョン−バイ−ゼロのエラー(division-by-zero error)を避けるために使用で きる。AvoidDivZeroは、標的点1(APA)のAPに加えそして標的点3(APC)のAP から差引く任意にかつ経験で選択される非常に小さい数である。この数は、配置 に対して実 際には影響せず、アルゴリズムを進行させて所望の軌道に非常に密接に近似した 軌道を算出することができるように、容易に小さくすることができる。 TiltFactorによって、出口点をわずかに動かして、ワイヤが出現するときに、 サジタルサイナス(sagittal sinus)のような面に重要な構造体が存在するのを 避けることができるようになる。TiltFactorは、標的点3(MLC)のMLに加えら れる、経験で選択される小さな数である。 II.コアアルゴリズム:三つの点から一連の円点(circle point)まで。 1.第一のステップは、三つの(非共線的)原標的点(MLA,DVA,APA),(M LB,DVB,APB)および(MLC,DVC,APC)を含む平面の式の係数を、パートIか ら導出するステップである。この課題を達成するのにもやはりいくつもの方法が ある。一つの有用な方法を以下に示す。 平面の一般式は下記のとおりである。 (1) H*X+I*Y+J*Z+K=0 (Love著“Elements of Analytic Geometry”MacMillan、米国ニューヨーク、13 6頁、1940年参照)。 円を含む平面〔“円平面(circle plane)”〕を特定するこの一般式の係数は、 いくつかの方法でこれら三つの与えられた点から算出することができる。一つの 有効な方法を以下に示す。 三つの点はすべて上記一般式を満たしているので(1)に代入し下記式を得る ことができる。 (2) H*MLA+I*DVA+J*APA+K=0 (3) H*MLB+I*DVB+J*APB+K=0 (4) H*MLC+I*DVC+J*APC+K=0 各方程式(1),(3)および(4)から方程式(2)を差引いて下記式が得 られる。 (5) H*(X−MLA)+I*(Y−DVA)+J*(Z−APA)=0 (6) H*(MLB−MLA)+I*(DVB−DVA)+J*(APB−APA)=0 (7) H*(MLC−MLA)+I*(DVC−DVA)+J*(APc−APA)=0 3方程式からなるこの同次系は、平面に対する交代式(alternative formula) である下記行列式を与える。 (8) この行列式の値を求めて、上記同次系の未知数H,IおよびJに対する一組の 値を推定することができる。上記第一行の各項に関連する小行列式の数値を下記 のように求めてこれを実行する(Taylorの前掲文献の522頁と536頁参照)。 (9) (10) (11) これらに対応する第四の係数は、H,IおよびJを方程式(2)に代入し次い でKについて解いて導出する。 (12) K=(H*MLA+I*DVA+J*APA) これは、係数の一意の組で(unique set)ではなくかつ一意の組である必要は ない。導出された係数H,I,JおよびKの係数(multiple)は同じ平面を正確 に示す〔方程式(1)〕。 2.第二のステップは、これら三つの原標的点を通る円の中心を見つけるステ ップである。 これを実行するのにやはりいくつもの方法がある。一つの有効な方法を以下に 示す。 任意の円の中心はその上の三角形の垂直2等分線上にあるので、三つの原標的 点で形成される三角形の二つの辺の垂直2等分線平面を作って、三つの方程式( 三つの原標的点を含む面についての一つの方程式と垂直2等分線平面についての 二つの方程式)を解く。 二つの点(x2,y2,z2)と(x1,y1,z1)の間の距離(Dと呼ぶ)の一般式 は次のとおりである。 (1) D=±SQRT〔(x1−x2)2+(y1−y2)2+(z1−z2)2〕 二つの点(x2,y2,z2)と(x1,y1,z1)の間のラインの方向余弦の一般式 は次のとおりである。 (2) A=(x1−x2)/D (3) B=(y1−y2)/D (4) C=(z1−z2)/D (Loveの前掲文献129頁およびProtterら、“College Calculus with Analytic G eometry”,Addison-Wesley、米国マサチューセッツ州リーディング、538頁、19 64年参照)。 平面の一般式はやはり下記のとおりである。 (5) AX+BY+CZ+E=0 (Loveの前掲文献136頁参照)。 ラインに対して垂直な平面については、そのラインの方向余弦をその平面の式 の最初の三つの係数とすることができる(Loveの前掲文献137頁)。したがって 原標的点(MLA,DVA,APA)と(MLB,DVB,APB)の間のラインを垂直に2等分す る平面は下記式で表される。 (6) 〔(MLA−MLB)/D〕*X+〔(DVA−DVB)/D〕*Y+ 〔(APA−APB)/D〕*Z+E=0 上記平面は上記2点の間の中点を通過するのでこの中点は方程式(6)に代入 して次式を得る。 (7) 〔(MLA−MLB)/D〕*(MLA+MLB)/2+〔(DVA−DVB)/D〕* (DVA+DVB)/2+〔(APA−APB)/D〕*(APA+APB)/2+E=0 Eについて解いて次式を得る。 (8) 方程式(6)の両辺に−Dを掛け算し、(8)からのEを代入し次に並びかえ て次式を得る。 (9) 同様に、点(MLC,DVC,APC)と(MLB,DVB,APB)についても処理して次式を 得る。 (10) 上記3点によって特定される平面の式(係数はパートIIステップ1の方程式( 9)〜(12)によって与えられている)およびこれらの点の2対間の垂直2等分 面の二つの式〔(9)と(10)〕は、同時に解いて、これら3点を通る円の中心 の位置を知ることができる。これを実施するのにもやはりいくつもの方法がある 。一つの有効な方法を以下に示す。 第一に、上記3平面の係数からなる行列を指定する。 第二に、これらの平面をソートしてリーディングゼロ(leadingzero)を有す る行が(存在している場合)ボトムにあり、そしてリーディングゼロを有するも う一つの行が(存在している場合)ボトムから上に2番目にあることを確認する 。 第三に、エレメンタリーローオペレーション(elementary row operation)を 実施する(Hoffmanら著“Linear Algebra”,prentice-Hall、米国ニューヨーク 州エングルウッド・クリフス、6頁、1961年)。これら各オペレーションによっ て元行列に対して行等価(row-equivalent)の行列がリーブされ(leave)、行が 減少したエシェロン行列になる(Hoffmanの前掲文献12頁)。解かれた行列の右側 列(column)の値は、上記の3方程式の所望の同時解を示すので、上記円の中心 は以後(xx,yy,zz)で示す。 3.第三のステップは上記円の半径を確認するステップである。これは上記点 のいずれか一つから中心までの距離として次のように容易に算出することができ る。 (1) rad=SQRT((xx−MLA)2+(yy−DVA)2+(zz−APA)2) 4.第四のステップは、平面(H,I,J,K)の式の係数、円(xx,yy,zz )の中心の座標および上記円の半径(rad)を用いて、Z軸の任意に選択された位 置における、上記円とXY平面との二つの交差点各々のY座標を求めるステップで ある。 これを達成するのにもやはりいくつもの方法がある。一つの有用な方法を以下 に示す。 上記円と、AParctrajにおける頭頂平面との交点のDV座標は以下の式によって 算出することができる。 AA=H/SQRT(H2+I2+J2) BB=I/SQRT(H2+I2+J2) CC=J/SQRT(H2+I2+J2) DD=K/SQRT(H2+I2+J2) 上記円平面の式は下記のとおりである。 (1) AA*X+BB*Y+CC*Z+DD=0 上記円の式は下記のとおりである。 (2) (X−xx)2+(Y−yy)2+(Z−zz)2−rad2 上記頭頂平面の式は下記のとおりである。 (3) Z=AParctraj (3)を(1)に代入して次式を得る。 (4) AA*X+BB*Y+CC*AParctraj+DD=0 (3)を(2)に代入して次式を得る。 (5) (X−xx)2+(Y−yy)2+(AParctraj−zz)2=rad2 (4)をXについて解いて次式を得る。 (6) X=(−DD−BB*Y−CC*AParctraj)/AA (6)を(5)に代入して次式を得る。 (7) (〔(−DD−BB*Y−CC*AParctraj)/AA〕−xx)2+ (Y−yy)2+(AParctraj−zz)2=rad2 (7)をYについて解いて下記式を得る。 (8) a*Y2+b*Y+c 式中、 a=(BB2/AA2+1) b=(−2*yy+2*BB*(xx+(CC*AParctraj+DD)/AA)/AA) c=(yy2+((−CC*AParctraj−DD)/AA−xx)2+(AParctraj−zz)2 −rad2) 上記2次方程式を用いて(8)をYについて解いて、上記円が上記頭頂平面の 上部と下部を通過するDV座標に対応する二つの可能な解答(possible answer)が 得られる。 (9) 上部:DVarctraj=Y=(−b+SQRT(b2−4*a*c))/(2*a) (10) 下部:DVarctraj=Y=(−b−SQRT(b2−4*a*c))/(2*a) 5.第五のステップは、任意に選択されたXY平面に平行な一連の平面の各々に ついて同じ計算を繰り返すステップである。これは、上記円のAP極限値の範囲内 で各頭頂平面について1回、上記式を多数回繰り返し、各平面について2回計算 して上部と下部の交差点を求めることによって達成することができる。頭頂平面 の選択は任意に行うことができる。しかし、上記円の最も前方の点と最も後方の 点における平面によって補助された、選択された平面間はスライスの厚みの間隔 をおいた画像形成スキャナーシリーズの平面を選択すると便利である(パートVI Iステップ4参照)。原標的点を入力するのに地図を用いる場合(パートVIII、 ステップ2参照)は、地図に示されている諸平面は含めねばならない。 6.第六のステップは、前記円と各平面(任意に選択されたXY平面に平行な一 連のXY平面中の平面)との二つの交差点の各々のX座標を求めるステップである 。これを実施するのにもやはりいくつかの方法がある。一つの有用な方法を以下 に示す。 頭頂平面のAPをAParctrajと呼び先に算出したDVをDVarctrajと呼ぶと、これら の値を上記円平面の式に代入することによって簡単に結果が得られる。 (1)AA*X+BB*Y+CC*Z+DD=0 (2) MLarctraj=−(BB/AA)*DVarctraj−(CC/AA)*AParctraj−(DD/AA) III.コアアルゴリズム:一連の円点と二つの接点から一連の軌道点まで。 1.第一のステップは、直線のガイド管カニューレが初めて前記円に接触する 点および直線のワイヤが初めて前記円との接触を失う第二の点を選択するステッ プである。これら二つの接点はユーザが入力しなければならない。 これら二つの点を示す方法はいくつかある。一つの有用な方法は、前記円の交 差点が計算された二つの平行な頭頂平面のAP値をユーザが単に選択する方法であ る。これらの点を(MLgtang,DVgtang,APgtang)および(MLwtang,DVwtang,A Pwtang)と呼び、それぞれそれらの点のX,YおよびZの座標を示す。 2.第二のステップは、前記円の平面内で、これら二つの各点における前記円 に対する接線の方向余弦を導出するステップである。この導出もやはりいくつか の異なる方法で実施できる。一つの有用な方法を以下に示す。 上記接線は、前記円のその接点に対する半径に直角なので、その半径に対して 垂直の平面内に位置していなければならない。まずこの平面の式を導出し、次に 前記円の平面の式を言い換えて、これら二つの式を同時に解いて、前記接線を特 定する方向余弦を得る。 前記接線の接点に到達する円の半径は直線なので方向余弦を有し、その方向余 弦は上記直線上の2点(x1,y1,z1)および(x2,y2,z2)の座標ならびにこ れら2点間の距離dから次のように導出することができる(Protterらの前掲文 献の538頁、およびLoveの前掲文献の129頁)。 (1) AlphaDirecCos =(x2−x1)/d (2) BetaDirecCos =(y2−y1)/d (3) GammaDirecCos =(z2−z1)/d 上記指示事項を、前記円の中心(xx,yy,zz)、接点(MLgtang,DVgtang,APgtang )、およびそれらの間の距離〔SQRT((xx−MLgtang)2+(yy−DVgtang)2+(z z−APgtang)2)〕に代入して下記の諸方程式を得る。 (4) AlphaDirecCosRADIUS=(xx−MLgtang)/SQRT((xx−MLgtang)2 +(yy−DVgtang)2+(zz−APgtang)2) (5) BetaDirecCosRADIUS=(yy−DVgtang)/SQRT((xx−MLgtang)2 +(yy−DVgtang)2+(zz−APgtang)2) (6) GammaDireCosRADIUS=(zz−APgtang)/SQRT((xx−MLgtang)2 +(yy−DVgtang)2+(zz−APgtang)2) 上記接線はこの半径に対して垂直の平面内にある。与えられた点(x0,y0, z0)を通過しかつ与えられた直線(方向余弦がA,B,C)に対して垂直な平 面の一般式は下記のとおりである(protteyら前掲文献545頁;およびLoveの前掲 文献136頁)。 (7) A*(X−x0)+B*(Y−y0)+C*(Z−z0)=0 点(MLgtang,DVgtang,APgtang)ならびに方程式(4),(5)および(6 )に与えられた半径の方向余弦を方程式(7)に代入 して上記半径に垂直な面の方程式を得る。 (8) 〔(xx−MLgtang)/SQRT((xx−MLgtang)2+(yy−DVgtang)2 +(zz−APgtang)2)〕*(X−MLgtang)+〔(yy−DVgtang)/ SQRT((xx−MLgtang)2+(yy−DVgtang)2+(zz−APgtang)2)〕* (Y-DVgtang)+〔(zz−APgtang)/SQRT((xx−MLgtang)2+ (yy−DVgtang)2+(zz−APgtang)2)〕*(Z−APgtang)=0 なお、上記接線は前記半径に垂直な平面(方程式8)内に位置しているだけで なく、定義によって前記円平面内にも位置している。 (9) AA*X+BB*Y+CC*Z+DD=0 上記二つの方程式(8)と(9)の全解答は、これら方程式の陰行列式(impl icit determinant)のプロポーション(proportion)をもっている(Taylorの前 掲文献、522,546,554頁)。例証のため、これらの方程式と行列式は、一層一 般的な形態で言い換えることができる。 (10) A*X+B*Y+C*Z+D=0 (11) A′*X+B′*Y+C′*Z+D′=0 上記一対の方程式が示す比例行列式は下記のとおりである。 (12) 同じ値は、2×2行列式の標準定義にしたがって代数によって次のように表す ことができる。 (13) (B*C′−B′*C):(C*A′−C′*A):(A*B′−A′*B) これらは、平面(10)と(11)の両者に含まれている交差線の方向余弦のプロ ポーションである。前記接線の平面(接点に対する半径に対して垂直な平面)(方 程式8)および前記円の平面(方程式9)の係数の値を、(13)に代入し並びか えることによって、該接線の方向余弦の式を以下の三つの分数で表すことができ る。なおこれら分数は各々、下記の同じ分母をもっている。 den=SQRT(P+Q+R) 式中、 P=(((DVgtang−yy))*CC−((APgtang−zz))*BB)2 Q=(((APgtang−zz))*AA−((MLgtang−xx))*CC)2 R=(((MLgtang−xx))*BB−((DVgtang−yy))*AA)2 (14) AlphaDirecCosgtang=((DVgtang−yy)*CC−(APgtang−zz)*BB)/den (15) BetaDirecCosgtang=((APgtang−zz)*AA−(MLgtang−xx)*CC)/den (16) GammaDirecCosgtang=((MLgtang−xx)*BB−(DVgtang−yy)*AA)/den 上記分母中の平方根の実効値は正でも負でもよい。AA,BB,CCおよびDDは(先 に定義したように)、円−平面の方向余弦すなわち平面に垂直なベクトルの方向 余弦を表す。このベクトルの方向は、三つの原標的点を含んでいる頭頂平面(Z =APA,Z=APB,Z=APC)の順序に一部依存している。これらの平面が、後方 から前方へすなわち小さいAPから大きいAPへ進むと、その法線は、座標空間の“ 被検体の右”半分(8分空間のII,III,VI,VII)に向き、順序が前方から後方 の場合すなわち大きいAPから小さいAPの場合、法線は 座標空間の“被検体の左”半分(8分空間のI,IV,V,VIII)に向く。その方 向は、AA,BB,CCおよびDDに基づいた、前記円の、頭頂平面との交差点の算出に 影響せず、ガイド管カニューレとワイヤの方向余弦に影響し、したがってガイド 管カニューレの配向に影響する。“den”の符号が変ると方向余弦の符号が変り 、カニューレの方向が逆になる。APA,APB,APCの順序が前から後へ進むと(APA >APC)、denが正の場合、ガイド管カニューレはそれ自体の頂部からそれ自体の 先端に向き、その結果、その接点が前記円の最低点の前方にある場合、DVtopは 正でありそして以下に計算するように〔パートVステップ2方程式(8)〕DVto p−DVtipは正であり、APA,APB,APCの順序が後から前へ進むと(APC>APA)、 負のdenが同じ効果をもっている。したがって、前から後へまたは後から前へ順 に点APA,APBおよびAPCの順序づけられた入力ができるようにするため、SIGN(A PA−APC)をdenに因数分解しておく。このことは、すべての場合に、ガイド管を それ自体の頂部からそれ自体の先端へ向ける効果をもっている。接点が前記円の 最低点の後方にある場合、DVtopはDVtipの上にあるのでDVtop−DVtipは正である 。また接点が前記円の最低点の前方にある場合、DVtopはDVtipの下にあるので D Vtop−DVtip は負である。したがって分母の完全式は次のとおりである。 (17) den=(SIGN(APA−APC))*SQRT( (((DVgtang−yy))*CC−((APgtang−zz))*BB)2+ (((APgtang−zz))*AA−((MLgtang−xx))*CC)2+ (((MLgtang−xx))*BB−((DVgtang−yy))*AA)2) 全く類似の導出法によって、ワイヤ接線の方向余弦すなわちAlphaDirecCoswta ng ,BetaDirecCoswtang、およびGammaDirecCoswt ang が得られる。 3.第三のステップは、上記方向余弦を用いて、ガイド管カニューレおよびワ イヤが各平面(任意に選択された平面に平行な平面のシリーズ中の平面)と交差 する点を求めるステップである。これを行うのにやはりいくつかの方法がある。 一つの有用な方法を以下に例示する。 上記接線と上記の平行平面の交差点の座標を、MLlegtraj(X座標),DVlegtr aj (Y座標)、およびAPlegtraj(Z座標、この座標は、この実施例の全平行XY 平面(頭頂平面)のZ座標)と呼称する。 なお直線の方向余弦は、上記のように、その線が通過する任意の2点(x1, y1,z1)と(x2,y2,z2)の座標および上記2点間の距離dに関連がある (Protterらの前掲文献538頁およびLoveの前掲文献129頁)。 (1) AlphaDirecCos =(x2−x1)/d (2) BetaDirecCos =(y2−y1)/d (3) GammaDirecCos =(z2−z1)/d (1)を(3)で割算することによって、 (4) AlphaDirecCos/GammaDirecCos=(x2−x1)/(z2−z1) であることは明らかである。 その線は、接線(MLgtang,DVgtang,APgtang)、およびそのAPlegtraj(Z座 標)が分かっている平行平面(MLlegtraj,DVlegtraj,APlegtraj)内の点を通 過する。したがって、これらの点 を(4)の2点(x1,y1,z1)と(x2,y2,z2)に代入すると、 (5) AlphaDirecCosgtang/GammaDirecCosgtang=(MLlegtraj− MLgtang)/(APlegtraj−APgtang) であることは明らかであり、次に並びかえて下記式が得られる。 (6) MLlegtraj=MLtang+(AlPhaDirecCosgtang/GammaDirecCosgtang)* (APlegtraj−APgtang) 同様に、このことから、 (7) DVlegtraj=DVtang+(BetaDirecCosgtang/GammaDirecCosgtang)* (APlegtraj−APgtang) であることは明らかである。 ガイド管カニューレの接線座標(MLgtang,DVgtang,APgtang)は勿論、類似 のワイヤ接線座標(MLwtang,DVwtang,APwtang)で置き換えることができ、こ の場合、得られる交差点座標(MLlegtraj,DVlegtraj,APlegtraj)はワイヤ接 線の軌道を示す。 4.第四ステップは、パートIIステップ4〜6およびパートIIIステップ3の 結果からコピーした一連のX,YおよびZの値を構築するステップであり、これ らの値によって、軌道の湾曲部分と直線部分それぞれの点が提供される。パート IIIステップ1で選択された二つの接点に基づいて、このシリーズには、ガイド 管カニューレと平行平面との交差点から接点までの座標;円の交差点から第二の 接点までの座標;次いでワイヤの、残りの平行平面との交差点の座標が含まれて いる。このシリーズは必要な軌道:QEDを示す。 IV.機械依存アルゴリズム:一連の軌道点から視覚ディスプレイま で。 1.第一のステップは、最終出力軌道(コアアルゴリズム)を、画像形成シス テムによって表示されるTIFファイルのピクセルポジションに変換するステップ である。この変換を達成するのにいくつかの方法がある。一つの適当な例を以下 に示す。 軌道点のAP座標の(AParctraj)または(APlegtraj)は、パートIステップ5 の方程式(11)から直接に、TIF座標(AParctrajPIX)または(APlegtrajPIX)の エクイバレント(equivalent)を提供する。 (1) APB=SliceThickness*(Pt2AP−EBZeroAP) AParctrajをAPBに代入し、AParctrajPIXをPt2APに代入して次式を得る。 (2) AParctraj=SliceThickness*(AParctrajPIX−EBZeroAP) 次いで並びかえて下記式を得る。 (3) AParctrajPIX=EBZeroAP+AParctraj/SliceThickness コアアルゴリズムによって使用された直交座標系に関する軌道点のML座標とDV 座標の(MLarctrajとDVarctraj)または(MLlegtrajとDVlegtraj)は、スケール (scale)し、TIF座標系の画素に変換することができる。パートIステップ5由来 の方程式(17)と(18)は、画素のMRIのMLとDVの値(例えばPt2MLとPt2DV)をコ アアルゴリズム値(mm)(例えばMLBとDVB)に関連づけるために容易に利用できる。 (4) MLB=PixelSize*(MidP2Slope*Pt2ML−Pt2DV+ MidP2Intercept)/SQRT(MidP2Slope2+1) (5) DVB=PixelSize*(EarbarSlope*Pt2ML−Pt2DV+ EarbarIntercept)/SQRT(EarbarSlope2+1) 前記円上の軌道点の対応する方程式は、既知の値のMLarctrajとDVarctraj〔パ ートIIIステップ4(mm)〕をそれぞれ(1)と(2)のMLBとDVBに代入し、そ して未知の値のMLarctrajPIXとDVarctrajPIXをPt2MLとPt2DVに代入することによ って次のように書くことができる。 (6) MLarctraj=PixelSize*(MidP2Slope*MLarctrajPIX− DVarctrajPIX+MidP2Intercept)/SQRT(MidP2Slope2+1) (7) DVarctraj=PixelSize*(EarbarSlope*MLarctrajPIX− DVarctrajPIX+EarbarIntercept)/SQRT(EarbarSlope2+1) これら二つの方程式の中の未知の値は、必要な MRI画素項(pixel term)の点 のMLarctrajPIXとDVarctrajPIXだけである。これら二つの方程式を上記二つの未 知値について解いて下記の式を得る。 (8) MLarctrajPIX= 〔(DVarctraj/PixelSize)*SQRT(EarbarSlope2+1) −(MLarctraj/PixelSize)*SQRT(MidP2Slope2+1) +MidP2Intercept −EarbarIntercept〕 /〔EarbarSlope−MidP2Slope〕 (9) DVarctrajPIX= 〔(DVarctraj/PixelSize)*MidP2Slope*SQRT(EarbarSlope2+1) −(MLarctraj/Pixelize)*EarbarSlope*SQRT(MidP2Slope2+1) +EarbarSlope*MidP2Intercept−MidP2Slope*EarbarIntercept〕 /〔EarbarSlope−MidP2Slope〕 同じ導出法によって、類似のディスプレイ−レディレグ(ready leg)−点(MLl egtraj ,DVlegtraj,APlegtraj)が得られる。 2.第二ステップは、パートIステップ2と類似の演算を実施し、軌道を計画 する分析アルゴリズムと画像形成スキャナーからのディスプレ化の間のインター フェースを行うのに使用できる装置を形成するステップである。 これを実施するのにやはりいくつかの方法がある。一つの有用な方法を以下に 示す。 先に説明したように〔パートIステップ2の手順(1)〜(3)〕、ビデオデ ィスプレイに変換されるTIFファイルは一連の数(0〜254桁の数)であり、規則 的な配列の画素のグレイスケール値を示す。点(MLarctrajPIX,DVarctrajPIX, AParctrajPIX)を表示するためパートIステップ2の手順(5)と(4)を逆に 実施する。すなわち (1)分析アルゴリズムが、この変換された軌道点をテキストファイルに送り 、そのテキストファイルは、MRIからの元のTIFファイルを探査し次いで適当な断 面における軌道点(AParctrajPIX)を示す画素をハイライトする他の80486プロ グラム(Microsoft Visual Basic中のプログラム)によってテイクアップ(take up)される。このプログラムはTIFファイルの行と列の配列およびそのヘッダの長 さを用いてどの画素位置がハイライトしているかを確認する。 合計して〔ヘッダ長(HeaderLength)+256*256〕の画素がある。実際に3×3 のスクアグリッド(square grid)中の画素が各点に対してハイライトされている (255に設定)。原標的点に最も近い軌道点に対してはわずかに異なる形態が用 いられ、そして“標的構造”の始めと終りの点および頭蓋の入口点と出口点に対 しては他の形態が用いられる(下記のパートVIIステップ6参照)。 (2)次にTIFファイルを、視覚で観察するため、市販の画像表示パッケージ( Adobe Photoshop)によって表示する。ハイライトされた画素は、上記の点の予想 される解剖学的位置に明確に表われる。 3.EPROM:第三のステップは、3個の原標的点と2個の接点の入力によって もたらされる軌道の値を求めるステップである。ディスプレイの目視検査の結果 、解剖学的配置を改善できることが分かったならば変更することができる。一つ のまたは複数の原標的点の数値を修飾することができる。アルゴリズムが分析を 繰り返し、修飾された軌道を表示する。精巧なシステム(下記のステップ3bと 3c)が、永久メモリ素子、例えば各種のGUI入力オプションによって上記修飾 を行ってその修飾によって更新された他のすべてのアルゴリズム計算を維持する ためにプログラムされた消去可能プログラマブルリードオンメモリ(EPROM)のチ ップに記憶された手順とソフトウェアを利用して実行できる。 a.実入力モード 入力を修飾する基本的な方法は、単に、“実入力”モード(パートIステップ 6参照)に切換え、修飾された標的点を入力し次いでアルゴリズムに分析を繰り 返させる方法である。先に紹介した特定の“微調節”(パートIステップ8)も この時点で実施できる。 b.断面の処理 画像表示アルゴリズムをEPROM装置に組み込んでGUIの入力と出力を迅速に処理 できる別の方法がある。基礎になっている計算とその計算に基づいて表示される 画像の両者は、キーボードまたはGUIの入力に応答して迅速に更新される。上記E PROMは、遠近法で処理できる一連の別個の平行な断面を表示する。これらの断面 は、後部端縁アップ(dorsal edge up)および前部端縁ダウン(ventral edge do wn)(脳の断面に対して)でおよび遠近法で現われる前面で一つの角度から目視す ることができる。各軌道点はその断面の正しい位置に現れる。任意に、ディスプ レイを調節することができ、そしてその断面を、カーソルを動かすことにより例 えばマウスによっていくつかの方法で処理できる。すなわち (1)断面は各々、それ自体の中央サジタル軸(mid sagittal axis)を軸とし て、ブラインドのスラットのように種々回転させることができる; (2)ディスプレイの断面間のスクリーン距離は変更できる; (3)断面はディスプレイに加えたりまたはディスプレイから除くことができ る; (4)各断面の共通部分は、一層良好に目視できるようにディスプレイから消 去することができる; (5)断面の行は、任意の点で分割して、2グループの断面間に、単一の大き な断面間間隔をとることができる; (6)与えられた断面は行から取出して細大もらさず(full-front)検査でき る; (7)与えられた断面またはすべての断面は拡大または縮小することができる ; (8)あるいは、画面は、一連の断面の、表現を小さくして、軌道点を強調す る小さい領域と、選択された断面を細大もらさず示す 大きい領域とに分割することができる。 c.軌道操作 軌道点の表示は別個に操作することができる。画面上のその描写は、個々の断 面の単一点から、任意の制約下で一単位として操作するため、点の連続線にシフ トさせることができる。対話の基本的パターンは簡単である。ユーザは、上記連 続線上の単一点を、一つの位置から他の位置へ“クリックしてドラッグし(click and drag)”、その線は応答してそれ自体リモデルし(remodel)、すべての表示 とアルゴリズムが更新される。与えられたバージョンは任意の点で退避させ(sa ve)、後にリコールすることができる。いくつかの制約条件は下記のとおりであ る。 (1)全軌道は、その曲率またはその姿勢方位角(angle of orientation)を 変えることなく単一体として移動する; (2)その線は二つの選択された(クリックされた)点に固定され、そして第 三の点がドラッグされたとき、それはこれらの点のまわりを、軸として軌道を回 転させる; (3)ガイド管カニューレの接線またはワイヤの接線が軸として選択され、次 に点がドラッグされると、軌道は外のことは変ることなくその軸を中心として回 転する。 (4)各接線は一つの選択された点に固定され、そして軌道上の点がドラッグ されると、その円弧の曲率が増減し、接線は再整列して接線方向を保持し、一方 、円平面の姿勢方位角は接線方向を保持する; (5)これら接線の角度(方向余弦)は固定され、その円弧上の点がドラッグ されると、そのアークの曲率は増減し、接線は平行移動して接線方向を保持し、 一方、円平面の姿勢方位角は接線方向を保持する; (6)選択された点を、最も近い原標的点または接点に代入して、軌道は、他 の4個の入力点を変えることなく応答して調節される。 軌道の重要な特徴のディジタル表示も利用可能で、そしてキーボードからこの 表示になされた変更は、軌道の表示に反映される。これらの特徴としては、原標 的点と接点の座標、前記円の中心と半径およびその平面の姿勢方位角(またはパ ートIXステップ15に列挙されたらせんの各種の特徴)、接線の姿勢方位角、軌道 が身体に入るかまたは身体から出る点の座標、ならびに軌道が標的構造体に入る かまたは標的構造体からでる点の座標がある。 また入力オプションとしては、らせん軌道、および交互に直線部分と曲線部分 を有する複合軌道(図2A〜2E参照)がある。4個以上の標的点を、これらの 軌道にあてはめるために入力してもよい。ユーザは、らせん軌道については、含 まれる全ピリオドの数を特定することが要求され、そして複合軌道については、 一つの湾曲部分と他の湾曲部分との間の転換点の位置を特定することが要求され る。上記オプションと類似のオプションは、EPROMのこれら軌道に含まれている 。アーチ形の軌道はやはりオプションで利用することができるので、ユーザは、 フルセットの入力された標的点に対して最もよく適合するアーチ形、らせん形ま たは複合形の軌道の間を相互にシフトすることができる。 V.機械依存出力アルゴリズム:ガイド管カニューレの計画された位置から指定 された定位固定角度設定まで。 1.第一のステップは、ガイド管カニューレ20の先端に隠蔽された湾曲部およ びニチノール製湾曲配管28の先端に隠蔽された直線のワイヤセグメント24に関連 する長さを計算するステップである。これを実施するのにいくつかの方法がある 。以下の実施例には図5を 参照して一つの方法が述べられ、図5は図1に示す用具の一部切欠き図を示す。 ニチノール製湾曲配管28の最初の湾曲部が入っているガイド管カニューレ20の 長さは、この湾曲部が、カニューレ20の先端におけるカニューレの内側端縁(点 P)によって制約されているということを考慮することによって計算することが できる。ニチノール製湾曲管28は、カニューレの下部の中では直線であり、先端 に近いレベルNの点の真上で、カニューレの壁に当接して保持され、その点で湾 曲配管28は、遠い方の壁(円の中心から遠い方の壁)から近い方の壁(円の中心 に近い方の壁)へと、カニューレ内のデッドスペースを下方へ横切って湾曲して いると考えられる。該配管28はカニューレ先端の近い方の壁(点P)に圧接され て現れている。 点Nからカニューレを直接横切る、円の中心(点C)からカニューレの点Eま での線は垂直であると考えられる。というのは該配管はその湾曲部がカニューレ のずっと上部で発現すると考えられるからである。湾曲配管の内側端縁(点N) に対するかような垂直の長さは単に円の半径(rad)である(この点について、上 記半径が中心から湾曲配管の内側面までの距離であると正確に定義することは、 それは容易に測定され、かつ該配管をマンドレルにまきつけて湾曲配管を製造す る最も簡単な方法に関連している点で実際面から幾何学的に重要でかつ望ましい )。Eまでのその長さは、radからデッドスペース(カニューレの内径と湾曲配 管の外径の差)を差引いた長さである。円の中心からその出現点Pにおける湾曲 配管までの距離はradである。なお点Pにおいて湾曲配管はカニューレの内壁に 圧接されている。 三角形CEPにおいて、カニューレの内側端縁にそった該三角形の辺EPは、円の 最初の湾曲部が入っているカニューレの末端部分の長 さ(CurveInGuideLength)である。その長さはピタゴラスの定理(CE2+EP2=PC2 )から下記のように計算することができる。 (1) (rad−(ID−OD))2+CurveInGuideLength2=rad2 または (2) CurveInGuideLength=SQRT(rad2−(rad−(ID−OD))2) 同じ三角形において、カニューレ内に隠蔽された円弧に対している角ECPは次の ようにして計算できる。 (3) arcsin(CurveInGuideLength/rad) したがってこの円弧の直線長は次のようになるはずである。 (4) CurveInGuideArcLength=rad*arcsin(CurveInGuideLength/rad) ニチノール製湾曲配管の先端において、本来直線であるニチノール製ワイヤ24 の強制湾曲部が、湾曲配管の先端のわずか前の内壁上の点Tの位置で終っている 。湾曲配管の最終円弧(“ω”)において、該ワイヤは直線であり、湾曲配管の デッドスペースを横切っている。湾曲配管の先端において、円の中心(C)から その内側壁(H)までの半径はワイヤの端縁まで全くとどかない。それはデッド スペースを横切って延ばさねばならない。しかしこのデッドスペースは単に、そ れら直径間の差ではない。というのは該ワイヤは湾曲配管の先端において、内腔 とある角度で交差しているからである。しかし類似の三角形(三角形 TCXとXFR) によって、角XFRもωであることが分かる。したがって、 (5) FX=RF/cos(ω)=ODNitWire/cos(ω) HF=IDNitTubeであるから、長さHXは下記のように書くことができる。 (6) H=IDNitTube−(ODNitWire/cos(ω)) およびCXすなわち三角形TCXの斜辺は(rad+HX)であるかまたは (7) rad+IDNitTube−(ODNitWire/cos(ω))である 三角形 TCXの角ωの余弦はこゝでCT/CXに等しいとすることができるので下記 式が得られる。 (8) cos(ω)=rad/(rad+IDNitTube−(ODNitWire/cos(ω)) (8)をcos(ω)について解いて次式を得る。 (9) cos(ω)=(rad+ODNitWire)/(rad+IDNitTube) したがってωは下記のように確認することができる。 (10) ω=arccos((rad+ODNitWire)/(rad+IDNitTube)) 次に、ωが相対している円弧の直線長すなわち直線ワイヤを隠蔽する湾曲配管の 長さは次のとおりである。 (11) StraightWireArcLength=rad*arccos((rad+ODNitWire)/ (rad+IDNitTube)) 湾曲配管内に“隠蔽された”直線ワイヤの長さ(SF)(三角形 XFRは湾曲配管の 先端を越えているが)も、ωから容易に計算できる。というのは、 (12)tan(ω)=SF/CSであり、または 代入と並びかえを行って次式を得て、 (13) SF=(rad+ODNitWire)*tan(ω) 次に元の値を代入して次式が得られるからである。 (14) StraightWireLength=(rad+ODNitWire)*tan(arccos((rad +ODNitWire)/(rad+IDNitTube))) ニチノール製湾曲配管の湾曲部が始まる部分までのガイド管カニューレ20の下 部の長さ(GTUpper)は、その接点までのガイド管カニューレの線の全長を示すの で重要な値であり、そして下記の特定の計算に使用される。 (15) GTUpper=LE−CurveInGuideLength 2.第二ステップは、ガイド管カニューレ20がその最終の位置にあるときのそ の頂部と先端の位置を計算するステップである。これを実施するのにやはりいく つかの方法がある。一つの有用な方法を以下に示す。 先に述べたように〔パートIIIステップ2、方程式(1−3)〕、距離がdで ある2点(x2,y2,z2)と(x1,y1,z1)の間の直線の方向余弦の一般式 は次のとおりである。 (1) AlphaDirecCos =(x2−x1)/d (2) BetaDirecCos =(y2−y1)/d (3) GammaDirecCos =(z2−z1)/d (Loveの前掲文献129頁およびProtterらの前掲文献538頁)。 ガイド管カニューレの接点(MLgtang,DVgtang,APgtang)は 既知であるので一つの点に代入することができ、そしてガイド管カニューレの頂 部の座標(MLtop,DVtop,APtop)はこれらの式の他の点に代入することができる 。さらにガイド管の頂部から接点(湾曲部が始まる点)までの距離dは、先に導 出された(GTUpper=LE−CurveInGuideLength)として既知である。 (4) AlphaDirecCosgtang =(MLgtang−MLtop)/GTUpper (5) BetaDirecCosgtang =(DVgtang−DVtop)/GTUpper (6) GammaDirecCosgtang =(APgtang−APtop)/GTUpper 並べかえることによって、これらの式から直ちに下記の式が得られる。 (7) MLtop=MLgtang−GTUpper*AlphaDirecCosgtang (8) DVtop=DVgtang−GTUpper*BetaDirecCosgtang (9) APtop=APgtang−GTUpper*GammaDirecCosgtang 同様の方式で、ガイド管カニューレの先端の座標(MLtip,DVtip,APtip)は、 接点の座標および先端からのその距離(CurveInGuideLength)とともに、式(1 〜3)に代入してガイド管カニューレの先端の座標が次のように得られる。 (10) MLtip=MLgtang−CurveInGuideLength*AlphaDirecCosgtang (11) DVtip=DVgtang−CurveInGuideLength*BetaDirecCosgtang (12) APtiP=APgtang−CurveInGuideLength*GammaDirecCosgtang 3.第三のステップは、定位固定装置を設定する角度を生成するステップであ る。これを実施するにはいくつかの方法があり、手術に用いる定位固定装置の種 類に一部依存している。下記の実施例ではKopfの定位固定装置に適応した一つの 方法を説明する。角度はすべてラジアンのまゝであるが、ソフトウェア自体では “度”に変換して一般的な定位固定スケールで用いられる単位と一致させねばな らない。 本発明の移植用具10の一つの具体的実用例を図4に示す。図4には、頭蓋150 が取付けられたKopf定位固定装置100が示されている。概略を述べると、装置100 を用いて、頭蓋150を固定した位置に保持し次いでガイド管カニューレを、いく つもの校正された調節装置のうちの1つで頭蓋150に対して移動させることによ って用具10を配置する。装置100は、水平と垂直のスライド195と120および二つ の調節スケール160と170を備えている。これらのスケールはPEDスケールおよびR OTスケール170として知られている。頭蓋150はイヤバー180とアイバー140を使用 することによって固定される。実行装置10は、水平スライド195によって保持さ れているロッドに取り付けられたブロック15中にガイド管カニューレ20を挿入す ることによって装置100に固定される。本発明の用具10とともに使用する装置100 の校正についてこゝで説明する。 Kopfの定位固定装置は二つの校正された回転式調節装置を備えている。PEDス ケール160は、カニューレーキャリヤとPEDスケール160がスライドするKopf装置 の横アーム110との間の継手に配置され、該キャリヤを、測定された角距離(meas ured angular distance)(PED)だけDV軸を中心として回転させて、サジタル平面 (YZ平 面)から離れさせることができる。この調節装置の物理的回転軸は、Kopfの定位 固定装置では、ガイド管カニューレ20自体のシャフトからずらしてあるが、この ずれは、その後、平行移動の調節装置で補償することができる。実際に、この継 手における調節装置は、“カニューレ−キャリヤ平面”と呼ばれる平面を、頭蓋 150のサジタル平面(YZ平面)に平行なその最初の方向からはなして、その計画 された最終位置にあるガイド管カニューレ20を含む平面およびガイド管カニュー レの軸面に対する射影に対して平行な新しい方向まで回転させる。この新しい位 置はガイド管カニューレの方向余弦によって特定され、その方向余弦はZ軸から 角度PEDでの軸面(XZ平面)への射影を意味する。 角度 PEDはこの射影を考慮することによってガイド管カニューレの頂部と先端 の既知の点から計算することができる(図6A)。その射影は、高さ(AP軸に対 して平行)が (1)A=APtop−APtip である三角形の斜辺を構成する軸面内の横線である。そして、底辺(ML軸に平 行)は (2)B=MLtop=MLtipである。 したがって斜辺の長さは次のとおりであり、 (3) C=SQRT((APtop−APtip)2+(MLtop−MLtip)2) したがってその斜辺のAP軸からの角度は次のとおりである。 (4) PEDunadjusted=arccos((APtop−APtip)/SQRT((APtop−APtip)2 +(MLtop−MLtip)2)) しかし角 PEDのこの式は調節して、逆余弦関数のアンビギューイティーと定位 固定装置の特性に適応させる必要がある。各余弦値( 1〜−1)については、スプレッドシート逆余弦関数が0〜πの間の対応する逆 余弦値を選択するが、場合によってはπ〜2πの間の特有の角を選択しなければ ならない。標識を付けた頂点を示す図6Aは上記のことを示し、分析を便利に行 うためその先端を平行移動して原点まで動かした、ガイド管カニューレ20のXZ平 面への射影を示す。方程式(4)で特定される角 PEDunadjustedは、正のAP軸か らガイド管カニューレの射影まで測定した角 ROGである。例示されている場合、 たとえ、角 ROGがπ〜2πの対応する角で適正に示され、象限I(+AP,+ML) およびII(−AP,+ML)を通って象限III(−AP,−ML)へ回転しても、前記逆 余弦関数は0〜πの間の逆余弦値だけをリターン(return)する。全360°の範 囲の可能な角度について、“前方”軸(“anterior”axis)から象限I,II,III およびIVをとおる順序でカウントして明らかにしなければならない。余弦値が象 限IとIIをとおって1から−1になると、すなわち(MLtop−MLtip)>0であると 、スプレッドシートが与える角度は0°から180°になる。しかし余弦値が象限I IIとIVを通って−1から1へと続くと、すなわち(MLtop−MLtip)<0であると、 スプレッドシートが与える角度は、所望のように180°から360°まで続かず180 °から0°へ戻る。この第二のシリーズは、PEDunadjustedの代わりに360−PEDu nadjusted を用いて補正しなければならない。 方程式(4)の角 PEDunadjustedも、定位固定装置の特性に適応するため調節 する必要がある。PEDに対するKopfの定位固定装置のスケールは、±50°だけを 便利に読み取ることができ可動域をもっている。前方軸が正であるという規定を 用いる場合、該スケールは一貫して、このスケールの可動ラインを前方軸の方に シフトするときは正の角として調節を示し、そして可動ラインを後方軸の方へシ フトするとき負の角として調節を示す。このことは、キャリヤが左 側アーム(SideArm=1)または右側アーム(SideArm=−1)上に配置されているか どうかにかかわらず当てはまらねばならない。 起りうる場合の分析を行うには、カニューレ−キャリヤ平面がML/AP平面の各 象限へ回転するPEO角を適当に調節することが必要である。次頁の表1において 、ORIは方程式(4)の元の未調節角 PEDunadjustedを示す。さらに単純化して 続く頁の最終の表2が得られる〔変数の名称“APorient”,“MLorient”および “SideArm”はそれぞれ、SIGN(APtop-APtip),SIGN(MLtop−MLtip)および右側ま たは左側のキャリヤに導入される。“全調節”の列は単純化されて一例が示され 、そして行の順序は並び変えられている〕。これら八つの行に示されている符号 条件(sign condition)の八つの組合わせは、(1)APorientが負の場合、180 を加算するか引算しなければならず、(2)SideArm*MLorientが負の場合、最終 値は(ORI)または(ORI−180)であるから、右側列を先頭に立て(head)る式に要 約することができる。 したがって適当に調節された式は次のとおりである。 (5) PED=(−SideArm*MLorient)*(〔PEDunadjusted〕−(180* (−APorient))) または (6) PED=(−SideArm*MLorient)*(〔arccos((APtop−APtip) /SQRT((APtop−APtip)2+(MLtop−MLtip)2))〕−(180* (−APorient))) 上記表の場合の組合わせは、DVtop>DVtipである方法を常にとっていることに 留意すべきである。Kopf定位固定装置の場合、以下のことから、別の方法は容認 できない。 またKopf定位固定装置は、第二の校正された回転調節装置(“ROTスケール” )170を備えており、これによって、ガイド管20は、元来パラサジタルの(しか しこゝでは調節される)カニューレ−キャリヤ平面内で回転させることができる 。PEDスケール160と、カニューレ−キャリヤの垂直スライド120との間に配置さ れているスケール170によって、カニューレ−キャリヤ平面が、その調節された X軸(“ML”軸)を中心として、測定された角距離(ROT)を回転することができ る(一旦調節されると、こゝでの説明では、元のAP,MLおよびDVの軸に引用符を 付けて示すことに留意のこと)。この調節装置の物理的回転軸は、Kopfの定位固 定装置のガイド管カニューレ自体のシャフトからずれているが、PEDのずれと同 様に、このずれは、後で平行移動によって補償することができる。実際に、この 継手部分における調節によって、カニューレ−キャリヤ平面は、頭蓋のサジタル 平面に平行なそのDV軸によるその最初の方向から、ガイド管カニューレに平行な その“DV”軸による新しい方向に回転する 。この新しい位置はガイド管カニューレの方向余弦によって特定され、その方向 余弦は、Y軸(DV軸)から角ROTのカニューレ−キャリヤ平面内の新しい方向を 意味している。 その角ROTは、このカニューレ−キャリヤ平面を考慮することによって、ガイ ド管カニューレの頂部と先端の既知の点から算出することができる(図6B)。 そのカニューレは、高さ(DV軸に平行)が (7)A=DVtop−DVtipであり、 そして、底辺〔軸面(ML/AP平面またはZ平面)を横切る横線〕が上記式(3) で計算されるように、 (8) C=SQRT(APtop−APtip)2+(MLtop−MLtip)2) である三角形の斜辺を形成する、カニューレ−キャリヤ平面内の横線である。し たがって斜辺のDV軸からの角は次のとおりである。 (9) ROT=(−APorient)*arctan((SQRT(APtop−APtip)2+ (MLtop−MLtip)2))/(DVtop−DVtip) 方程式(9)において、正接(そのROTは逆正接である)は明らかに負と正の 無限大の間にある。各正接値について、省略時逆正接値は−π/2〜π/2の間 の値であるが、この範囲を超える特有の角もある。DVtop>DVtipの場合その正接 値は常に正であり、方程式(9)で規定される角は0〜π/2の間である(また は−π/2〜−πであるが省略時の選択は0〜π/2の角である)。ガイド管カ ニューレ20が円の最も後方の点と最も前方の点の間の接点にアプローチする限り 、APorientは負であり、その角は正である。Kopf定位固定装置の調節装置は定常 線の前方の可動線を移動してこの角を設定するので上記の符号は適当である。ア プローチが前方からであ れば、ガイド管カニューレは逆の方式で傾斜し、APorientは正になりそしてその 角は適切に負である。 DVtop<DVtipである場合のアプローチはKopf定位固定装置には容認されない ので方程式(9)は適切に適応できない。 4.第四のステップは、“J−角”すなわちニチノール製湾曲配管の円弧が出 現する回転角を特定するステップである。 軸が、上記パートVステップ3に述べた角PEDおよびROTだけ回転すると、コア アルゴリズムによって提供されるように、物理的ガイド管カニューレがその方向 余弦によって特定される位置に平行に動く。下記パートVIで述べる三次元の適当 な平行移動の調節によって、ガイド管カニューレはコアアルゴリズムが指定する 位置へ動く。カニューレはこゝでコアアルゴリズムによって計画された円に接し ているが、この点に接点を有する他の円にも接しており、接している円の全トー ラスがその接点のまわりに形成され、そしてカニューレはそれらの円のいずれに も接している。したがってニチノール製湾曲配管が、完全に配置されたガイド管 カニューレから出現すると、その湾曲部の平面は任意の方向に向くことができる が、一つの方向だけが正しい。したがって、アルゴリズムは、ニチノール製湾曲 配管がカニューレ−キャリヤ平面から一つの回転角(J)で設定されねばならな いことを指定しなければならない。これはJ角に関連する便利な平面である。と いうのはPEDとROTの角がゼロに戻るとその平面はサジタル平面に平行になるから である。 円の平面がカニューレ−キャリヤ平面に交差しなければならずそしてガイド管 カニューレが円の平面とカニューレ−キャリヤの平面の両者に含まれなければな らないということを考慮することによって、J−角が計算される。湾曲部分がカ ニューレ−キャリヤ平面から円の平面へ(概念的に)回転するのでその平面はこ れら2平面間 のJ−角を正確に通って移動する。 一般に、任意の二つの面すなわち (1) A1 *X+B1 *Y+C1 *Z+D1=0 および (2) A2 *X+B2 *Y+C2 *Z+D2=0 の間の角θは下記式で表される。 (3) cosθ=|A1 *A2+B1 *B2+C1 *C2|/〔(SQRT(A1 2+B1 2 +B1 2+C1 2))*(SQRT(A2 2+B2 2+C2 2))〕 (Protterらの前掲文献549頁) 円の平面については次式のとおりである。 (4) A1=AA=H/SQRT(H2+I2+J2) B1=BB=I/SQRT(H2+I2+J2) C1=CC=J/SQRT(H2+I2+J2) カニューレ−キャリヤ平面については、PEDを調節した後(ROTの調節ありまた はなしで)、XとZのすべての値は以下の関係を満たさねばならない。 (5) (AlphaDirecCos/GammaDirecCos)=(X2−X)/(Z2−Z) こゝでX2とZ2はカニューレ−キャリヤ平面上にある既知の点のMLとAPの値であ る。前記ガイド管カニューレの接点を方程式(5)のX2とZ2に代入し、並びか えて(2)のフォーマットにし、カニューレ−キャリヤ平面の式は次のとおりで ある。 (6) (1)*X+(O)*Y−(AlphaDirecCos/GammaDirecCos)*Z− (MLgtang−APgtang *(AlphaDirecCos/GammaDirecCos))=0 および (7) A2=1 B2=0 C2=(−AlphaDirecCos/GammaDirecCos) (4)と(7)を(3)に代入して次式が得られる。 (8) cos(J−angle)=|AA*(1)+BB*(O)+CC*(−AlphaDirecCos /GammaDirecCos)|/〔(SQRT(AA2+BB2+CC2))*(SQRT((1)2+ (O)2+(−AlphaDirecCos/GammaDirecCos)2))〕 または簡約して次式を得る。 (9) cos(J−angle)=|AA−CC*(AlphaDirecCos/GammaDirecCos)| /〔(SQRT(AA2+BB2+CC2))*(SQRT(1+(AlphaDirecCos/ GammaDirecCos)2))〕 全360°の範囲の起こりうるJ−角を説明するため、上記の式に符号を付けね ばならない。前方軸から象限I(+Z,+X:前方左)および象限II(−Z,+ X:後方左)を通る順序でカウントすると、その余弦は1から−1になり、そし てその余弦関数で与えられる角は0から180°になる。象限III(−Z,−X:後 方右)および象限IV(+Z,−X:前方右)を通って続けるとその余弦値は−1 から1に戻りそしてその角は180°から0°まで小さくなる。この第二のシリー ズは負の符号を与えられるシリーズであり、ガイド管カニューレを回転させるJ −角の調節装置は、円の中心をカニュー レ−キャリヤ平面の右に移動させることを示している。 円の中心が平面の右側にあるときは、そのMLは同じAPにおける平面上の点のML より小さい。かような点を見つけるため、円の中心のAP(zz)を、カニューレ− キャリヤ平面の式〔上記方程式(6)〕のZに代入し、次にその方程式を並べか え簡約して次式を得る。 (10) X=MLgtang+(AlphaDirecCos/GammaDirecCos)*(zz−APgtang) xx<Xの場合、その円弧は患者の右側に回転して符号が負になるはずであり、 そうでなければ符号が正になるはずである。したがってJ−角は次式で表される 。 (11) J=SIGN(xx−(MLgtang+(AlphaDirecCos/GammaDirecCos)* (zz−APgtang)))*arccos{|AA−CC*(AlphaDirecCos/ GammaDirecCos)|〔(SQRT(AA2+BB2+CC2))*(SQRT(1+ ((AlphaDirecCos/GammaDirecCos))2))〕} VI.機械依存入力アルゴリズム:ガイド管カニューレの計画された位置および計 画された定位固定角度の設定から、ガイド管カニューレを、コアアルゴリズムに よって要求される最終位置まで動かすのに必要な平行移動の調節まで。 手術に用いられる定位固定装置の種類に一部依存しているが、上記必要な調節 を行うのにいくつかの方法がある。以下の実施例では、サルまたは小動物の手術 に用いることができるKopf定位固定装置に適応させた一方法を説明する。角度は すべてラジアンのまゝであるが、ソフトウェア自体では、度(°)に変換して一 般的な定位固定スケールに用いられている単位に合わせねばならない。 Kopf定位固定装置は三つの校正された平行移動調節装置を備えている。これら のうちの一つ(AP)はカニューレ−キャリヤのベース に位置し、定位固定アーム110に把持されている。第二の調節装置(DV)は垂直 スライド120に配置され、そして第三の調節装置(ML)は水平スライド195に配置 されている。通常の定位固定法には、装置を“ゼロにする(zeroing)”操作が含 まれている。このことは、カニューレが連続した範囲の異なる位置でカニューレ −キャリヤに取り付けることができるので必要である。したがって、通常の定位 固定法では、カニューレを既知の位置、通常はイヤバーゼロの位置まで動かすよ う平行移動調節装置を設定することによって、カニューレの先端を“見つける” ことが必要である。 以下の説明では、“ML”と“DV”は、斜めのカニューレに関連する場合、引用 符を付けて記載する。というのは、PEDとROTの角度の調節がなされた後は、元の 垂直と水平のスライドでなされた“ML”と“DV”の調節は、もはや定位固定座標 系内の真のMLとDVの調節ではなく、その座標系はやはりアルゴリズムに関連する フレームである。 角PEDとROTが充分小さい場合、斜めのカニューレの先端は従来どおりゼロにす ることができる(しかし、別の場合についてはパートVIIIステップ1を参照)。 “ML”,“DV”およびAPのスケールのイヤバーゼロへの設定はそれぞれMLZ,DVZ およびAPZと呼称する。しかし、たとえゼロ点が既知であっても、イヤバーゼロ から規定の移植位置まで移動させるために行う必要がある適正な“ML”と“DV” の調節値は、傾斜していないカニューレの場合のように簡単な加算または引き算 では計算できない。最終設定値を計算する式を以下に示す。 1.第一ステップは挿入軸の調節を行うステップである。ガイド管カニューレ 20のサジタル平面(DV/AP平面;YZ平面)への射影を示す図7に示すように、PE D=0の場合、定位固定装置の垂直スラ イド120でdmmの“DV”調節を行うと、カニューレの先端は、カニューレの挿入 軸にそって原点を表す位置O(x1,y1,z1)から標的点を表す位置P(x2, y2,z2)まで移動する。カニューレの軸にそっているかような2点については 、PEDの値のいかんにかかわらず、DV値y1とy2およびこれらの点の間の距離d は下記方程式を満たさなければならない。 (1)BetaDirecCosgtang=(y2−y1)/d 方程式(1)は、代入と並びかえによって、カニューレの先端をイヤバーゼロ (0,0,0)から最終の規定位置(MLtip,DVtip,APtip)まで動かす“挿入軸 調節”の長さは下記式で表されることを示している。 (2)d=DVtip/BetaDirecCosgtang “DV”スケールの読取り値(垂直スライド120)が初めDVZの場合、調節後、読取 り値は次のとおりである。 (3)AX=DVZ−(DVtip/BetaDirecCosgtang) ガイド管カニューレの方向余弦は、先に述べたように〔パートIIIステップ2 方程式(17)〕符号を付けて、カニューレの“頂部”からカニューレの“先端” までの符号をつけた距離を示す。対応して、その大きさ(DVtip/BetaDirecCosgt ang )は、同じ方向で、DVtipのレベルからゼロのレベルまでの符号付き距離であ る。しかし所望の調節は垂直スケールによるAX調節であり、それはゼロレベルか らDVtipレベルまでの距離である。したがってその大きさdは上記のように差引 かねばならない。 2.第二のステップはクロスフィールドの調節を行うステップである。水平ス ライド195にそって行う調節については、ガイド管カニューレ20が調節中に移動 するとき、該カニューレ20の先端の軸平面(ML/AP平面;XZ平面)への射影を画 くことが有益である(図8 )。 点Oはイヤバーゼロの位置を表し、そして線DEはイヤバーゼロからの距離MLti pを示す。PEDとROTの角度調節を行いそしてカニューレをゼロにすると、カニュ ーレの先端は点Oに位置している。ガイド管カニューレの方向にそって挿入軸調 節を行うと(パートVIステップ1に計算されている調節)、カニューレの先端は カニューレの軸にそって、位置(x1,y1,z1)から位置(x2,y2,z2)までd mm移動する(これらの点のXZ平面への射影はそれぞれ図8においてOおよびAと 記号が付けられている。この距離dは下記式を満足しなければならない。 (1)AlphaDirecCosgtang=(x2−x1)/d この式は、代入と並びかえを行うことによって、カニューレの先端をイヤバー ゼロ(0,0,0)から位置(ML,y,z)まで動かす、ガイド管カニューレの 方向にそった“DV”調節値dの長さが下記式: (2)d=ML/AlphaDirecCosgtang で表され、そして該先端のML位置に対する上記調節の効果は次式: (3)ML=d*AlphaDirecCosgtang で表されることを意味している。 線分OA,OBおよびOCはすべて、射影ダイアグラム(図8)において、同じX距 離(ML=d*AlphaDirecCosgtang)をカバーし、X軸自体にそった線OBは、上記距 離がその長さに等しい。このX距離が、コアアルゴリズムによってMLtipと規定 されたX距離であれば、それ以上の調節は全く不要である。しかし、ある種の他 のX距離が規定されている場合、その後の調節CDを、定位固定装置の水平スライ ド195(“クロスフィールド”スライド)にそって行う必要がある。この調節のXZ 面に対する射影(線分CDおよび延長線分OD)は挿 入軸調節AOの射影に対して垂直である。というのは、水平スライド195が定位固 定装置の垂直スライド120に対して垂直であるからである(図4〜5)。したが って角PEDは、図に示すように、ODと線分ABの延長線との交差によって形成され る三角形OBCで繰り返される。したがって線OCの長さは次式で表される。 (4)OC=(d*AlphaDirecCosgtang)/(cos(PED)) X位置に対する挿入軸調節の効果を示す上記線分、および最終のX位置に到達 するまで水平スライドにそって移動させる追加の距離を示す線分CDは、三角形OD Eの線分ODを構成している。角PEDはやはり三角形ODEで繰り返される。したがっ て、 (5)cos(PED)=DE/ODである。 既知の長さのDE(MLtip)とOC(方程式4)は、未知の長さCDとともに、方程式 (5)に代入して下記式が得られる。 (6)cos(PED)=MLtip/〔CD+(d*AlphaDirecCosgtang)/ (cos(PED))〕 上記方程式(6)の簡約と並びかえを行って、下記式: (7)CD*cos(PED)=MLtip−(d*AlphaDirecCosgtang) が得られ、この式からCDの値を与える次式が得られる。 (8)CD=〔MLtip−(d*AlphaDirecCosgtang)〕/〔cos(PED)〕 こゝで、上記パートVIステップ1方程式(2)由来のdの値を代入して下記式 を得ることができる。 (9) CD=〔MLtip−((DVtip/BetaDirecCosgtang)* AlphaDirecCosgtang)〕/〔cos(PED)〕 実際に、符号の規約の必要条件(右は負、左は正)を満たすためおよび定位固 定装置のいずれかのアームのキャリヤを使用できるように、この式は可変SideAr m(パートVステップ3の方程式(5)で 紹介されている)を用いて次のように修飾することができる。 (10) CD=SideArm*〔MLtip−((DVtip/BetaDirecCosgtang)* AlphaDirecCosgtang)〕/〔cos(PED)〕 “ML”スケール(水平スライド)の読取り値が最初MLZであった場合、調節後 の最終読取り値は下記式で表される。 (11) CR=MLZ+CD または (12) CR=MLZ+SideArm*〔MLtip−((DVtip/BetaDirecCosgtang)* AlphaDirecCosgtang)〕/〔cos(PED)〕 3.第三ステップはアロングフィールド(along field)の調節を行うステップ である。このステップには、定位固定アーム110にそってキャリヤ(特に部材120 ,160,170,190,195からなる)を配置することが含まれる。最終調節の場合に は、ガイド管カニューレの先端のアロングフィールドの位置に対する挿入軸調節 とクロスフィールド調節の効果を考慮する必要がある。 ガイド管カニューレの方向にそった大きさがdの挿入軸調節(パートVIステッ プ1で説明済)によって、カニューレの先端は、カニューレの軸にそって、位置 (x1,y1,z1)から位置(x2,y2,z2)までdmm移動する。この距離dは下記 方程式を満たさねばならない。 (I) GammaDirecCosgtang=(z2−z1)/d この式は、代入と並びかえを行うことによって、ガイド管カニューレの方向に そった挿入軸調節dによって、カニューレの先端がイ ヤバーゼロ(0,0,0)から位置(X,Y,AP)まで移動し、その調節dの長 さ(図6の破線PQ)は次式で表され、 (2) d=AP/GammaDirecCosgtang そしてかような調節の、先端のAP位置に対する効果は次式で表されることを意味 している。 (3) AP=d*GammaDirecCosgtang クロスフィールド調節(図7の破線CF)の効果は、 (4)sin(PED)=CF/CD なので、 (5)CF=CD*(sin(PED))であるから、または 上記パートVIステップ2の方程式(10)のCDに代入して (6) CF={SideArm*〔MLtip−((DVtip/BetaDirecCosgtang)* AlphaDirecCosgtang)〕/〔cos(PED)〕}*(sin(PED)) であるから、三角形CDFから直接計算することができる。 カニューレの先端は、コアアルゴリズムが規定するようにイヤバーゼロから距 離APtipの位置に配置しなければならない。調節APとCF(方程式(3)と(6)) はすでに行ったのでカバーすべき残りの距離は下記のとおりである。 (7) APslide=APtip−AP−CF (8) APslide=APtip−(DVtip/BetaDirecCosgtang)* GammaDirecCosgtang−{SideArm*〔MLtip−((DVtip/ BetaDirecCosgtang)*AlphaDirecCosgtang)〕/〔cos(PED)〕}* (sin(PED)) APスケール(定位固定アーム上)の読取り値が最初APZの場合、補正後の最終 読取り値は、 (9) APadj=APZ+APslide (10) APadj=APZ+APtip−(DVtip/BetaDirecCosgtang)* GammaDirecCosgtang−{SideArm*〔MLtip−((DVtip/ BetaDirecCosgtang)*AlphaDirecCosgtang)〕/〔cos(PED)〕}* (sin(PED)) である。 VII.機械依存出力アルゴリズム:一連の軌道点および移植用具の特徴から規定 された配管寸法まで。 1.第一ステップは、軌道の湾曲部について、平行平面のうちの一つから次の 平行平面まで延びる円弧の長さを求めるステップである。これを実行するのにや はりいくつかの方法がある。というのは実施すべき大部分の作業を行うのにいく つかの方法があるからである。一つの有用な方法を以下に示す。 これらの点を(MLi-1,DVi-1,APi-1)および(MLi,DVi,APi)と呼ぶ場合、こ れら2点の間の弦の長さ(図9)は下記式で表される。 (1) CHORDi=SQRT((MLi−MLi-1)2+(DVi−DVi-1)2+(APi−APi-1)2)) 上記2点に対する半径間の角を二等分する線は、前記弦も二等分しかつその弦 と直角をなす。前記二等分線の片側にある直角三角形の斜辺は該円の半径(rad) であり、そしてその底辺は前記弦の1/2である。したがって半径と二等分線と の間の角(θ/2)の正弦は底辺/半径と書くことができる。 sin(θ/2)=(SQRT((MLi−MLi-1)2+(DVi−DVi-1)2+ (APi−APi-1)2))/2)/rad または (2) sin(θ/2)=(SQRT((MLi−MLi-1)2+(DVi−DVi-1)2+ (APi−APi-1)2)))/(2*rad) この角の2倍は、上記円弧に対する角であるから、その円弧自体の角測長さ(a ngular length)(ラジアン単位)である。 (3) θ=2*arcsin((SQRT((MLi−MLi-1)2+(DVi−DVi-1)2+ (APi−APi-1)2)))/(2*rad)) この角測長さに半径を掛けると該円弧の直線長が得られる。 (4) ARCi=2*rad*arcsin((SQRT((MLi−MLi-1)2+(DVi− DVi-1)2+(APi−APi-1)2)))/(2*rad)) 2.第二ステップは、上記の計算された円弧の長さを合算することによって、 これら円弧の長さをすべて湾曲軌道にそって累加するステップである。得られる 一連の増大する長さは、一方の累加円弧長を他方の累加円弧長から単に差引くこ とによって、任意の一方の点から任意の他方の点までの円弧長を算出するための 基礎になる。このような二つのセットは、異なる目的のため作製され、一方は円 の最も後方の点から始まり、他方はガイド管カニューレの接点から始まる。 3.第三ステップは、軌道の直線部分について、接点から、平行平面の各々と の交差点まで延びる線の長さを求めるステップである。これは、先に導出したア ーチ形部分についてのシリーズに類似の一連の長さを各接線について提供する。 交差点を(MLi,DVi,APi)と呼ぶと、例えばガイド管カニューレにそった距 離は単に下記式で表される。 (1) LEGi=SQRT((APi−APgtang)2+(MLi−MLgtang)2+ (DVi−DVgtang)2) 4.第四ステップは、円に示される最も極限のZ軸レベルにおける点を算出す るステップである。いくつかの長さが、移植用具の金属部材と可撓性の移植可能 な配管自体のための仕様として必要である。これを達成するため、一つの追加の 算出(このステップ)およびいくつかの追加のエントリー(次のステップ)を行 わねばならない。 円の最も後方の点と前方の点を視覚化および算出するのにいくつかの方法があ る。一つの有効な方法を以下に示す。 第一に、円平面(パートIIステップ4方程式1): (1) AA*X+BB*Y+CC*Z+DD=0 を検討する。 円平面に平行な平面はいずれも、係数(AA,BB,CC)と同じ比率の係数を有し 、これらの係数は前記平面に垂直な線の方向成分を示す(Protterらの前掲文献、 546頁)。かような線の方向余弦は、下記のような数から計算することができる。 (2) AlPhaDirecCosNORMAL=AA/SQRT(AA2+BB2+CC2) (3) BetaDirecCosNORMAL−BB/SQRT(AA2+BB2+CC2) (4) GammaDirecCosNORMAL=CC/SQRT(AA2+BB2+CC2) (Loveの前掲文献、128頁) 特に図10を参照して、その座標系の原点を通過し円平面に平行な平面を検討す る。その円を、原点(O)におけるその中心とともに上記平面に対して平行移動 させる。APレベルPにおける円の後方点(C)は、円のZ軸と垂直軸(その平面 に垂直でかつその中心を通過する直線)を含む同じ平面内にある。この平面は図 10に画かれている。円に対する垂線はその平面内にあるから、その内は必らず直 線(CR、この平面に対するその射影)そして現れる。その線分OCはその円の半径 (rad)である。その三角形OCPにおいて (5)cos(π/2−γ)=OP/radであることは明らかなので、その円の最も後方 の点(C)のAP座標は下記のとおりである。 (6) OP=rad*cos(π/2−arccos(GammaDirecCosNORMAL)) この式に上記方程式(4)を代入して下記式が得られる。 (7) OP=rad*cos(π/2−arccos(CC/SQRT(AA2+BB2+CC2))) 前記円の点を含む最も前方の平面と最も後方の平面を算出するため、この長さ を(それぞれ)、円の実際の中心のZ値に加算するかそのZ値から差引いてもよ い。すなわち下記のとおりである。 (8) AnteriorAP=zz+rad*cos(π/2−arccos(CC/SQRT(AA2+BB2 +CC2))) (9) PosteriorAP=zz−rad*cos(π/2−arccos(CC/SQRT(AA2+BB2 +CC2))) (10)これらの点のML値とDV値(AnteriorMLおよびAnteriorDV;PosteriorMLおよ びPosteriorDV)は、パートIIステップ4方程式(10 )およびパートIIステップ6方程式(2)を適用することによって得ることがで きる。 5.第五ステップはユーザが特定の追加の値を入力するステップである。 a.軌道にそって“標的構造”の境界として形成される近位点と遠位点の選択 。 パートIIIステップ1で、ユーザはガイド管カニューレとワイヤの接点を選択 した。これらの点は軌道自体のコースを調整するので上記のコアアルゴリズムに 含まれていた。これらの接点は、アクセスされる構造の境界を必らずしも示さず 実際には示さないのが普通である。一旦、軌道が樹立されると、ユーザは、その 軌道上の独立した対の点を選択して標的構造の開始点と末端を示さねばならない 。 上記のように、これら2点を指定する方法はいくつかある。一つの有用な方法 は、ユーザが単に、軌道の交差点を算出した平行平面の一つを選択する方法であ る。これらの点のうちの一方を(InitStructML,InitStructDV,InitStructAP) と呼び他方を(FinalStructML,FinalStructDV,FinalStructAP)と呼びそれぞれ それらの点のX,YおよびZの座標を示す。 b.身体の入口点と出口点の選択。 軌道が一旦樹立されると、指定すべき他の対の点は、ガイド管カニューレが身 体に入る身体表面の点と、ワイヤか身体から現れる出口点である。これらの点を きめる一つの方法は、スキャナーの画像の画像分析を行い、この分析によって、 軌道と頭頂平面との各交差点を算出したのちの検査を行いその点が頭蓋を越えて 位置しているかどうかを確認する方法である。一層簡単な方法は、ユーザが、上 記のGUI出力から適正な平面を選択する方法である。これらの点の一方を(EntryM L,EntryDV,EntryAP)と呼び、他方を(ExitML,Ex itDV,ExitAP)と呼び、それぞれそれらの点のX,YおよびZの座標を示す。 便宜上、円の上および軌道にそって形成され、標識を付けた点のAPレベルを以 下に列挙する。 頭蓋に対するガイド管カニューレ入口に最も近い平行平面: =EntryAP 円の上の最も後方の点のAP座標: =PosteriorAP ガイド管カニューレが円と接する接点のAP座標: =APgtang 標的構造に対する軌道の入口に最も近い平行平面: =InitStructAP 標的構造からの軌道の出口に最も近い平行平面: =FinalStructAP ワイヤが円から離れる接点のAP座標: =APwtang 円の上の最も前方の点のAP座標: =AnteriorAP 頭蓋からのガイド管カニューレの出口に最も近い平行平面: =ExitAP c.下記定義の以下に示す値もユーザが入力する値である。 ガイド管カニューレとニチノール製湾曲管が充分に前進しているときの、最下 位カラーマウント(カニューレを保持している)と二番目のカラーマウント(ニ チノール製湾曲管を保持している)との間の所望の距離: =FirstToSecondDisk 充分前進した後、頭蓋の上にワイヤが示している所望の長さ: =WireAboveHead 通常、以下の値はゼロに設定させるべきであるが、APwtangがAnteriorAPまた は PosteriorAPに等しい場合、ワイヤが頭蓋から現れる点は自動的に計算できな いのでユーザが推定しなければならない。頭蓋へのその接点からのニチノール製 ワイヤの長さの推定値: =WireInHead 同様に、APwtangがAnteriorAPまたは PosteriorAPにほゞ等しい(SliceThickn essより近い)場合、試料の頭頂平面に、ワイヤが頭蓋の表面に到達する点を含 む別の平面を含めると便利である。この目的を達成するため、ユーザは、かよう な別の平面からAnteriorAPまたは PosteriorAPまでの距離: =SpecialWireIncrement を提供する。 同様に、APgtangがAnteriorAPまたはPosteriorAPにほゞ等しい(SliceThickne ssより近い)場合、試料の頭頂平面に、カニューレが頭蓋の表面に到達する点を 含む別の平面を含めると便利である。この目的を達成するため、ユーザは、かよ うな別の平面からAnteriorAPまたは PosteriorAPまでの距離: =SpeciaIGuideIncrement を提供する。 6.第六ステップは、値を合算して、コアアルゴリズムの必要条件に合致する 配管を製造するのに用いる長さをきめるステップである。 指定の頭頂平面(パートVIIステップ5b)を、パートVIIステップ1〜3で測 定された円弧の長さと辺の長さとともに用いて、一方の指定点から他方の指定点 までの円弧の長さおよび/または軌道の長さを合計する。これらの計算をするの に、2組の累加長さを参照す る。一つのセット(ARC)は、一方の接点から他方の接点までの平面について、ガ イド管カニューレとの接点から出発して指定点で終わる、円形経路の円弧の累加 長と定義し、接点を越える平面についてはこのセットはゼロと定義する。第二の セット(LEG)は、2接点間の軌道にそったすべての点について(これら2接点を 含む)ゼロと定義し、ガイド管カニューレまたは出現したワイヤの軌道にそった 点については、このセットは、与えられた点からそれぞれの接点までの距離と定 義する。 a.円: (すでに述べているように、以下の定義は、標的が完全に軌道の円形部分内に 入っているとしているので、最初の三つの長さは上記の場合にのみ有用である。 各場合に、その定義が意味するものは、後の点における円にそった累加円弧長と はじめの点における累加円弧長との間の差である) 標的構造に対し前方 =ARCInitStruct−ARCPosterior 標的内: =ARCFinalStruct−ARCInitStruct 前方点に対する標的: =ARCAnterior−ARCFinalStruct 後方から前方まで: =ARCAnteriorior−ARCPosterior b.軌道: (以下の定義は、標的構造と、軌道の円形部分とのオーバーラップについて仮 定をしないことがより一般的である。軌道がいぜんとして、ワイヤの接点を越え て標的内にある場合、例えば“TargetTowireTangency”は負の数値になり、その 標的がワイヤの接点を越え ていかに遠くに到達しているかを示す)。 CraniumToTangency: =LEGEntry−LEGgtang TangencyToTarget: =ARCInitStruct−ARCgtang−LEGInitStruct WithinTarget: =ARCFinalStruct−ARCInitStruct+ LEGFinalStruct+LEGInitStruct TargetToWireTangency: =ARCwtang−ARCFinalStruct−LEGFinalStruct WireToCranium: =LEGExit−LEGwtang TangentToTangent: =ARCwtang−ARCgtang c.移植可能な複合配管: 軌道の長さの組合わせ(パートVIIステップ6b)を、下記のように、移植可 能な複合配管の製作に使用する。 移植用具を後退させることによって、引き入れて移植する(標的構造のガイド 管カニューレ“側”に)非パテント(non patent)のPAN-PVC配管の“前の方の( leading)”長さ: Posterior Occlude=CraniumToTangency+TangencyToTarget 移植用具を後退させることによって、引き入れて移植する(標的構造内)パテ ントのPAN-PVCの長さ: Patent Span=WithinTarget 移植用具を後退させることによって、引き入れて移植する(標的構造の出現ワ イヤ“側”)非パテントのPAN-PVC配管の後の方の長さ: Anterior Occlude=TargetToWireTangency+WireToCranium d.移植用具: 移植用具10を製造するにはそれ自体の仕様が必要である。 ガイド管カニューレ: ブロック15内と最下位カラーマウント内のガイド管カニューレ20の長さ: GuideCannulaInBlockAndLowestDisk=MountingBlockThickness+ CollarMountThickness ガイド管カニューレの先端が最終の位置にあるとき、ブロック15の底部から頭 蓋の頂部までを示すガイド管カニューレ20の長さ: GuideFromBlockToCranium=LE−SQRT((APtip−EntryAP)2+ (MLtip−EntryML)2+(DVtip−EntryDV)2) 最終の位置での、頭蓋から先端までの頭蓋150の内側のガイド管カニューレ20 の長さ: GuideInsideCranium=SQRT((APtip−EntryAP)2+(MLtip− EntryML)2+(DVtip−EntryDV)2) 全ガイド管カニューレ20: =GuideCannulaInBlockAndLowestDisk+GuideFromBlockToCranium +GuideInSideCranium ニチノール製配管: ブロック15および下方カラーマウント16および中央カラーマウント14の中の配 管: NitinolTubingInBlockAndDisks=MountingBlockThickness+(2* CollarMountThickness) ブロック15の底部からガイド管カニューレ20の先端までの配管: TubingInGuide=LE−CurveInGuideLength+CurveInGuideArcLength ガイド管カニューレ20の先端から、ニチノール製配管28からニチ ノール製ワイヤ24が出現するまでのニチノール製配管28の長さ: TubingTravel=TangentToTangent−CurveInGuideArcLength+ StraightWireArcLength 全ニチノール製配管28: =NitinolTubingInBlockAndDisks+TubingInGuide+TubingTravel ニチノール製配管28は、必要な部分をわずかにこえて延びた湾曲部を有するも のを製造しなければならない。そのわずかな過剰部分には、下記に示すように、 隠蔽されたCurveInGuideArcLengthおよびガイド管カニューレ20に隠蔽されて軌 道には影響がない小さな余分の部分が含まれている。 PlannedExcessArc=1+INT(CurveInGuideArcLength+0.5) ニチノール製配管の直線部分: =NitinolTubingInBlockAndDisks+TubingInGuide− PlannedExcessArc ニチノール製配管の湾曲部: =TubingTravel+PlannedExcessArc ニチノール製ワイヤ24: ワイヤが充分に前進しているときの、ブロック15およびカラーマウント16,14 ,12の中のニチノール製ワイヤ24の長さプラス下部と中央のカラーマウント16, 14の間の止め具30の長さ: NitinolWireInDisks=MountingBlockThickness+(3* CollarMountThickness)+FirstToSescondDisk ブロック15の底部からニチノール製配管28の先端までのニチノール製ワイヤ24 の長さ: WireInTubing=TubingInGuide+TubingTravel− StraightWireArcLength ニチノール製配管28から、頭蓋からの出現点までのニチノール製 ワイヤ24の長さプラス上記頭蓋を示す大きさ: WireTravel=WireAboveHead+WireToCranium またはWireInHeadが与えられる場合、非ゼロ値は次のとおりである。 WireTravel=WireAboveHead+WireInHead 全ニチノール製ワイヤ24: =NitinolWireInDisks+WireInTubing+WireTravel ガイドレール: 第三ガイドレール(ゲージ22): =FirstToSecondDisk+2*CollarMountThickness+WireTravel VIII.別の入力方法 1.第一の別法は、ガイド管カニューレ20をゼロにする別法である。 パートVIにおいて、定位固定キャリヤは通常の方法で、イヤバーゼロでゼロ化 することができると仮定したことに留意すべきである。しかし、比較的大きな角 PEDとROTで行う配置の場合、イヤバーゼロおよびガイド管カニューレが移植を行 うため設定される点(MLtip,DVtip,APtip)の両者に到達することは不可能かま たは到達しにくい。この場合、イヤバーゼロでゼロ化して(MLtip,DVtip,APtip )まで運ぶことができる第二の傾斜していない(non-angled)“マーカー”キャリ ヤを設けることが必要である。次にガイド管カニューレは同じ点に接触するよう 配置され、そして水平スライド(CRzero)、垂直スライド(AXzero)および定位 固定アーム(APzero)の設定は直接記録される。 この場合、イヤバーゼロの位置を逆算することは、上記設定と式をチェックす るのに役立つが必要なことではない。この逆算を行うにはいくつかの式が必要で あるが、それらの式の導出は上記パート VIと同様に検討することによって知ることができる。したがってこの逆算を行う ための諸式を、導出なしで単に以下に提示する。 第一に、“DV”位置を1mm増大する挿入軸の調節の、X,YおよびZの位置( その外はすべて等しい)に対する効果を示すことが有用である。 (1) AXmlEffect=−AlphaDirecCosgtang AXdvEffect=−BetaDirecCosgtang AXapEffect=−GammaDirecCosgtang 同様に、“ML”位置を1mm増大するクロスフィールドの調節の、X,Yおよび Zの位置(その外はすべて等しい)に対する効果を示すことが有用である。 (2) CRmlEffect=SideArm*cos(PED) CRdvEffect=0 CRapEffect=sin(PED) 定位固定アームはZ軸に対して平行のまゝであるから、アロングフィールドを 1mm調節した場合(その外はすべて等しい)、MLまたはDVの位置は変化せず、AP の位置が公称1mmだけ変化する。 調節が三つのスケールすべてになされると、“その外のすべて”が“等しく” はない。DVを調節する方法は一つしかないので、この調節は最初概念的に行われ る。ガイド管カニューレの先端をDtipからイヤバーゼロのDVに動かす挿入軸調節 は次のとおりである。 (3) AXtoZero=−DVtip/AXdvEffect 他の二つの方向でのこの移動の効果は下記のとおりである。 (4) AXtoZeroMLeffect=AXtoZero*AXmlEffect (5) AXtoZeroAPeffect=AXtoZero*AXapEffect MLを調節する方法は一つしか残っていないので、この調節は次に概念的に行わ れる。ガイド管カニューレの先端をその新しい位置からイヤバーゼロのMLまで動 かすクロスフィールドの調節は次のとおりである。 (6) CRtoZero=(−MLtip−AXtoZeroMLeffect)/CRmlEffect AP方向におけるこの移動の効果は次のとおりである。 (7) CRtoZeroAPeffect=CRtoZero*CRapEffect ガイド管カニューレの先端をその新しい位置からイヤバーゼロのAPまで動かす アロングフィールドの調節は次のとおりである。 (8) APadjtoZero=−APtio−AXtoZeroAPeffect−CRtoZeroAPeffect イヤバーゼロについて計算された値は下記のとおりである。 (9) MLZ=CRzero+CRtoZero DVZ=AXzero+AXtoZero APZ=APzero+APadjtoZero 方程式(9)の値をMLZ,DVZおよびAPZとして用いて、AX,CRおよびAPadjの値 を計算すると、それらの値はこのステップを始めたときに行った最初の入力に到 達する。 2.第二の別法は、脳地図の測定由来の入力を行うよう設計された別の入力法 である。その地図は通常の地図でもよく、またはTIF ファイルが利用できない一組のスキャナー画像でもよい。 この入力法は、読取り値を、スキャナー画像または地図から直接入力して、次 いでスケーリング(Scaling)とオフセッティング(Offsetting)を行ってそれら 読取り値を、イヤバーゼロに原点を有する外科定位固定座標系に変換することが できる。この方法は(利用できる画像が頭頂図であると仮定)、ユーザから次の ことが必要である。すなわち(1)一対の距離、すなわちスキャナ画像または地 図について測定した長さを示す一つの数値(ScaleMeasured)と実数mm(real mm)の 既知の対応する距離を示すもう一つの数値(ScaleReal);(2)三つの各標的点 について、画像の正中線から(MLmeas)および画像の底部から(DVmeas)のその 測定距離、ならびに一連の頭頂断面におけるその頭頂断面(APmeas)の番号〔一 般的なMRI断面において、これはマシンゼロ(machine zero)からの実数mmを示 すが、マシンゼロはイヤバーゼロAPに降下しない〕;(3)スキャナ画像または 地図のイヤバーゼロ(DVEZ)の画像の底部からの測定距離、および一連の頭頂断 面におけるイヤバーゼロを(APEZ)を含む頭頂断面の番号である。下記のアルゴ リズムは、コアアルゴリズムに適切な最終エントリー(MLA,DVA,APA),(MLB,D VB,APB),(MLC,DVC,APC)に対して、上記の値を、イヤバーゼロから実数mmの 項に変換する。 上記一対の距離は、MLとDVの測定値を実数mmに変換する尺度係数: (1) MRItoReal=ScaleReal/ScaleMesured を提供する。 尺度係数、および測定された座標とイヤバーゼロ値を用いて、標的点1につい て本明細書で示すすべての3点の変換を行い、次にそ の結果を、下記の三つの原標的点としてコアアルゴリズムに提供する。 (2) MLA=〔MLmeasA*MRItoREAL (3) DVA=〔DVmeasA*MRItoREAL−DVEZ*MRItoREAL (4) APA=〔APmeasA〕−APEZ 逆の方向に類似の変換を行って、各頭頂断面についてスキャナ画像または地図 の軌道点の座標を提供することができる。 3.第三の別法は、第二の方法に類似しているが、3点の代わりに、1点の形 態で、その半径と一つの姿勢方位角(省略時解釈で第二の回転角を提供する)を 入力する。 この入力法は軸面(XZ:AP/ML)に対し直角の円平面を規定し、その円平面は 単一点(標的点2)を“標的とする”ことができるが、頭頂平面に平行な概念的 な“出発位置”から、その直交(DV)軸を中心として回転して指定の角度で横に 配置されている。この方法(やはり利用できる画像は頭頂図であるとする)は、 ユーザから、(1)一対の距離、すなわちスキャナ画像または地図から測定され た長さを示す一つの数値(ScaleMeasured)および既知の対応する距離(実数mm) を示すもう一つの数値(ScaleReal);(2)一つだけの標的点について、その画 像の正中線から(MLmeasB)および写真の底部から(DVmeasB)のその測定距離、 ならびに一連の頭頂断面におけるその頭頂断面(APmeasB)の番号;(3)スキ ャナ画像または地図のイヤバーゼロ(DVEZ)について画像の底部からの測定距離 、および一連の頭頂断面におけるイヤバーゼロ(APEZ)を含む頭頂断面の数;( 4)頭頂の方向からの所望の回転角(AxialRotation );ならびに(5)円の所望の半径(WireRadius)を要求する。下記のアルゴリ ズムはこれらの値を、コアアルゴリズムに対して適切な最終のエントリー(MLA, DVA,APA),(MLB,DVB,APB),(MLC,DVC,APC)に対して、イヤバーゼロから実 数mmの項に変換する。 上記一対の距離は、上記のようにMLとDVの測定値を実数mmに変換する尺度係数 のみならず、実数mmを測定値で示される尺度に変換する尺度係数、 (1) RealtoMRI=ScaleMeasured/ScaleReal を提供する。 次に、これらの尺度係数、座標とイヤバーゼロの測定値、および選択された角 度と半径を用いて、標的1と3について変換を行い、一方標的点2は単に、上記 パートVIIIステップ2に示したように変換する。 (2) MLA=〔MLmeasB−SIGN(MLmeasB)*WireRadius*REALtoMRI* cos(AxialRotation)〕*MRItoREAL (3) DVA=〔DVmeasB+WireRadius*REALtoMRI〕*MRItoREAL− DVEZ*MRItoREAL (4) APA=〔APmeasB+WireRadius*sin(AxialRotation)〕−APEZ (5) MLB=〔MLmeasB*MRItoREAL (6) DVB=〔DVmeasB*MRItoREAL−DVEZ*MRItoREAL (7) APB=〔APmeasB〕−APEZ (8) MLC=〔MLmeasB+SIGN(MLmeasB)*WireRadius*REALtoMRI* cos(AxialRotation)〕*MRItoREAL (9) DVC=〔DVmeasB+WireRadius*REALtoMRI〕*MRItoREAL− DVEZ*MRItoREAL (10) APC=〔APmeasB−WireRadius*sin(AxialRotation)〕−APEZ これらの結果は、原標的点1,2および3としてコアアルゴリズムに提供され る。 4.第四の別法は、上記パートVIIIステップ3と類似の別の入力方法であり、 それは、GUIインタフェースから、スキャナ画像から、地図からまたは実数値と して入力されるにかかわらず単一の与えられた点を標的とするよう設計されてい る。この方法は、円を二つの角度で回転しその半径を特定することができる。こ の入力法は、全軌道が避けねばならない構造をすぐ近くに有する小部位を標的と するのに有用である。 この入力法は、入力点が、他のアルゴリズムによって、イヤバーゼロにその原 点を有する定位固定座標系による表現にプレスケール(pre-scale)されているこ とを前提としている。そしてこの方法は、ユーザから、(1)単一の標的点(MLB ,DVB,APB)を提供する入力;(2)ベースとしての標的点とともに、頭頂の 出発位置から、円を概念的にねじる角HOR;(3)唯一の固定点としての“標的 点”および維持されるサジタル平面に対する円の角関係とともに円をレバーダウ ン(lever down)する角SAG;(4)半径の所望の 大きさ(siz);(5)治療する側(Sidetreated:右+1、左−1)を要求する。以 下のアルゴリズムは、これらの値を用いて、与えられた特徴を有する円をコアア ルゴリズムに提供させる他の二つの点(MLA,DVA,APA)および(MLC,DVC,APC )を選択する。 概念出発点(conceptual starting point)は、(1)垂直ガイド管カニューレ ;(2)AP軸に対して垂直の頭頂平面内の、所望の半径(siz)を有する円;(3 )上記円の底部中心(bottom center)に固定された標的点(MLB,DVB,APB);( 4)上記円の片側上で最初それから90°の他の2点(MLA,DVA,APA)および(M LC,DVC,APC)である。したがって回転する前は下記のとおりである。 (1) MLA=MLB−Side Treated*siz (2) MLC=MLB+Side Treated*siz (3) DVA=DVC=DVB+siz (4) APA=APC=APB これらの式は以下の概念ステップを実施する。 第一に、円を、DVaxisに平行なその垂直直径のまわりを、HORだけ回転させて 、その内側90°の点(medial 90°point)を後方に移動させる。APについてはこれ は内側(medial side)から〔siz*sin(HOR)〕を差引き、そして外側(lateral sid e)に〔siz*sin(HOR)〕を加える。MLについては、これは内側点に〔(Side Treat ed)*(siz-siz*cos(HOR))〕を加え、そして外側点から〔SideTreated*(siz-siz* cos(HOR))〕を差引く。その軸は垂直のまゝである。 以下の式はこの最初の操作を実行する。 (5) MLA=MLB−Side Treated*siz*cos(HOR) (6) MLC=MLB+Side Treated*siz*cos(HOR) 第二に、この垂直軸を、サジタル平面内で角SAGだけレバーダウンする。予め 垂直の軸は、底部点に中心を有するホイールのスポークのように移動する。その 円はそれととも移動する。その軸の頂点をレバーバックしレバーダウンするため 、中心のすぐ外側の点が少し上昇し、そしてすぐ内側の点は少し降下して底部点 の原DVより低くなる。 以下のインターメディエート(intermediate)は続く式と簡約する。 (7) angmed=SAG+arctan(sin(HOR)) (8) anglat=SAG−arctan(sin(HOR)) (9) mul=SQRT(siz2+(siz*sin(HOR))2) 下記の式は第二の操作を実行する。 (10) DVA=DVB+mul*cos(angmed) (11) APA=APB−mul*sin(angmed) (12) DVC=DVB+mul*cos(anglat) (13) APC=APB−mul*sin(anglat) 上記方程式(5),(6)および(10)〜(13)由来の、出発点2(MLB,DVB ,APB)(移動しなかった)および調節された標的点1(MLA,DVA,APA)と同標的 点3(MLC,DVC,APC)がコアアルゴリズムに対する3個の原標的点として使用 される。 IX.一組の点に対する三次元らせん曲線のあてはめ:順序をつけたシリーズの4 個以上の点から、これらの点を通過するかまたはそれの近くを通るらせん曲線へ のあてはめ。 類似の方法を用いて、三次元の湾曲部を有する経路を求めることができる。以 下に述べる方法は、3個の点から円を求める(パートIIステップ1〜3)のと類 似の、一組の入力点にらせんをあてはめる方法である。 1.戦術:概観 (1)データ、例えば連続する点をつないだ直線もしくはデータを通る三次ス プライン曲線にまたはこのデータを通じて、任意の曲 いて、以下の諸オブジェクトを有限差分で推定するかまたは導関数で計算する。 res Problem:Computational Aspects and Analysis”,Society for Industria l and Applied Mathematics、米国ペンシルベニア州フィラデルフィア 1991年 参照)。〔チープ(cheap)導関数は、従 線として使用できるが不安定なことが分かっている。〕 (5)例えばMoura & Kitney法によって、平面Pに対する上記射影に円をあて はめる(Computer Physics Communications、64巻、57〜63頁、1991年参照)。あ てはめられた円の半径r0はらせんの半径になり、そしてそのらせんの軸は、平 面Pに対して垂直に、あて はめられた円の中心を通る。 (6)平面Pの(u,v)とらせんの軸にそって測定したwを用いて座標(u ,v,w)に変更する。各データ点も座標(ui,vi,wi)を有する。 (7)高さがwn−w1のらせんのピースを切りとり、軸に平行 く。次にそのらせんのピースを軸を中心に回転させて、該端点をそ (8)所望により、あてはめられたらせんを繰返しリファイン(refine)する 。 2.諸言:データ点間のセグメントを有するサブルーチンの例: を有しかつコンパイラなしの計算系用の場合を示す。他の曲線は他のサブルーチ ンを要求するが、サブルーチンの機能は、曲線のいかんにかかわらず同じである 。 3.データの編成:各データ点に異なる名称を与えることは非実用的であるか ら、二次元配列Xが、例えば、下記の規定(convention): 含んでいる; でデータを記憶し処理するのに有効であることが分かる。 4.ベクトルを有する算数のサブルーチン:以下のサブルーチン は、空間の点にらせんをあてはめるために選択されたアルゴリズムに対して有効 であることが分かる。 頭文字“SAXPY”は、“スカラー‘A’×X+Y”を意味し、サブ ある。 サブルーチンDOTは2ベクトルのドット積を計算する。 4.4 CROSS サブルーチンCROSSは、二つのベクトルから、下記成分を有するそれらベクト ルのクロス積を計算する。 5.連続している点の間の距離のサブルーチンDELTA:サブルー ングス1を有する)を計算し、すべての結果を二つのアレーに記憶させる。その アレーの名称は変えてもよく、本明細書では次元(dimension)がnのDおよび次 元が3×nのSと表示する。したがって、 )によって定義される。 DjはSjのレングスである。 Dj:=SIZE(Sj) 最後にSjをそのレングスで割り算して単位長のベクトルが得られる Sj:=Sj/Dj 6.接線を計算するサブルーチンTNGTS:サブルーチンTNGTSは各データ点にお ける単位接線ベクトルを計算し、これを二つのアレ ー(次元がnのDおよび次元が3×nのT)に記憶させる: T,D:=DELTA(X)。したがって、 有限差分によって接線ベクトルを近似する他の方法がある。 7.垂直ベクトルと曲率に対するサブルーチンCURVAT:サブルーチンCURVAT(T )は各データ点における曲率と垂直ベクトルを計算し、その結果を二つのアレー (次元がnのKと次元が3×nのN)に記憶させる。 N,K:=DELTA(T)したがって 8.従法線ベクトルに対するサブルーチンBINORM:サブルーチンBINORMは、従 法線ベクトルとねじれを計算し、その結果を二つのアレー(次元が3×nのBと 次元がnのQ)に記憶させる。 9.らせんのパラメータに対するサブルーチンPRMTRS:サブルーチンPRMTRSは らせんのパラメータすなわちその曲率KHとねじれQH、およびらせんをパラメータ 化する際の半径rとステップsを推定する。 KH:=(1/〔n−2〕)(K1+…+Kn-2), QH:=(1/〔n−2〕)(Q1+…+Qn-2), c:=KH2+QH2, r:=KH/c, s:=QH/c。 10.軸に垂直な平面に対するサブルーチンPLANE:サブルーチンPLANEは、例え ば、van HuffelとVandervalleの前掲文献に記載されている全最小二乗アルゴリ ズムによって、該垂直ベクトルに平面をあてはめる。 別のサブルーチンとして下記のものがある。すなわち平面に垂直な軸の方向と して平均従法線ベクトルを使用し3成分を有する下記アレーWに記憶させるサブ ルーチンである。 W:(1/〔n−2〕)(B1+…+Bn-2), W:W/SIZE(W) しかし、この別法は、そのデータが一期間のごく小部分だけをカバーする場合 は非常に不正確であることが分かっている。他の可能性がある方法は、平面に対 する垂線を、jε(1,…,n−3)に ルを下記のように平均化することからなる方法である。 やはり、できれば全最小二乗法を使用する方が好ましい。 11.新しい座標軸に対するサブルーチンBASIS:サブルーチンBASISは正規直交 基底(U,V,W)を生成し、この基底は三つの相互に垂直のベクトルU,Vお よびWからなり各々レングスが1であり、WはPLANE由来のベクトルWと一致し ている。 この目的のために、3行と1行の行列Wとして、PLANE由来の単位ベクトルW を検討し、次いでWに対して、数値解析からのQR因数分解を行う。行列Qの最後 の2列はベクトルUとVである。 12.データの射影に対するサブルーチンPRJCTN:サブルーチンPR 計算し、基底(U,V,W)の座標系にこれらの射影を示す。ベクトルUとVが 張られている(spanned)平面Pではその射影の座標は次のとおりである。 この座標は、ルーチンPRJCTNが、P1,j=ujおよびP2,j=vjのように一つの二 次元アレーP中に記憶している。 13.らせんの軸に対するサブルーチンCIRCLE:サブルーチンCIRCLEは、例えば MouraとKitneyの前掲文献のアルゴリズムによって、 その円は、Wの方向にそってあてはめられた円の中心(x0,y0,z0)を通る らせんの軸を決定する。 そのらせんの半径は、あてはめられた円の半径r0またはルーチンPRMTRSで先 に計算された半径rでもよい(正確にあてはめが行われた場合、これら二つの半 径は互いに一致する)。 14.らせんの位置決めを行うサブルーチンROTATE:サブルーチン スを開始し、次いでらせんが方程式w=wnで表される平面を横切 15.粗アルゴリズムの要約:データをアレーXに読み取る。 TNGTS を呼び出す。 CURVATを呼び出す。 BINORMを呼び出す。 PRMTRSを呼び出す。 PLANE を呼び出す。 BASIS を呼び出す。 PRJCTNを呼び出す。 CIRCLEを呼び出す。 ROTATEを呼び出す。 結果:らせんの軸にそったWを有する正規直交基底(U,V,W)、該軸が通 過する、あてはめた円の中心点(u0,v0,w0)、らせんの半径r、らせんのス テップs、データを一層良好にあてはめるためにらせんを回転させる回転角ψ、 計算の便宜上用いる定数 は下記式で表される。 w1/(s・a)≦t≦wn/(s・a)に対して u(t)=u0+r・cos(a・t), v(t)−v0+r−sin(a・t), w(t)=s・a・t、である。 実施例実施例1 この実施例は、後記実施例でさらに発展させ改良される本発明の 一実施態様を示す。定位固定神経外科移植を、本発明の方法によって、新線条体 のほとんど全長にわたって、ポリスルホン(PS)とポリアクリロニトリル−ポリ 塩化ビニル(PAN−PVC)共重合体製の配管を用いて実施した。計画した軌道はX線 で確認した。少量の染料を上記配管のコースにそって脳全体に拡散させ、組織学 的断面を検査することによって染料の放散状態と該配管の配置を確認した。 二頭の成熟雌ブタオザル〔マカカ・ネメストリーナ(Macaca nemestrina)〕由 来の死体の頭蓋と脳の試料を、ワシントン大学、Resional Primate Reseach Cen terのTissue Distribution Programから入手した。同大学で認可されている方式 で、ネンブタールを過量投与することによって安楽死させた。 与えられた脳構造体に針を通す細目を提供するためスプレッドシートを考案し た。スプレッドシートに入力したのは(1)軌道に含まれる3点の定位固定座標 (AP,MLおよびDV)、(2)ガイド管カニューレの長さと内径、ならびに(3) 湾曲針の外径である。またスプレッドシートは、標準脳地図に画かれているよう に、参照点として各々の種(ナガオザル、ブタオザルまたはヒヒ)の前交連の位 置を組み込むことによって、種の選択の幅を広げる。また、脳室造影法に基づい て定位固定位置を調節する方式もスプレッドシートに組み込んだが死体試験には 用いなかった。脳室造影法は死体試験には実用的ではなかった。 これらの入力に基づいて、スプレッドシートは、曲率半径、ガイド管が挿入さ れる角度と位置、該配管が頭頂平面と交差する点、およびガイド管の頂部から、 脳から再び現れる点まで到達する湾曲管の長さを提供した。スプレッドシートは 、Dell System 310 IBM−コンパチブル80386マイクロコンピュータ(Dell Compu ter Corp.社、米国テキサス州オースチン)で実現される、Windows 3.0環境の Excel for Windows(Microsoft Corp.社、米国ワシントン州レドモンド)に書き 込んだ。 スプレッドシートは、ガイド管(18ゲージの薄壁)の長さ(35mm)と内径(0.9 65mm)、湾曲針(29ゲージ)の外径(0.330mm)、種と参照地図の選択、および計画 された軌道上の三つの非共線点の定位固定座標の入力によって指示(cue)された 。これらの座標から、スプレッドシートで、一連の自動行列演算が行われ、基準 定位固定座標に対する前記3点を含む平面(平面“PP”)の方向、およびこれら の3点によって特定されるPPの円の中心の座標が導出された。その中心は上記三 つの最初の点を三角形の頂点とすることによって求めた。そしてこの三角形につ いては、各辺の垂直2等分平面は、平面PPに垂直の線で交差しかつこれら3点か ら等距離にあるはずである。平面PPと上記の線(すなわちこれらの二等分面のい ずれか二つの面による線)との交差点は、これらの点によって決定されるPP内の 円の中心であった。 上記円および任意の与えられた頭頂平面の二つの交差点は、PP、上記円および 頭頂平面の方程式から求めた(計画された軌道の場合、道線のガイド管は最も後 方の頭頂平面内に位置し、上部の点は最も前方の頭頂平面に対してのみ脳内に位 置している)。これらの各交差点における、円に対する接線(PP内)の方向余弦 は、PPとPPに垂直な平面との共通部分および与えられた点における該円に対する 接線から求めた。これらの方向余弦によって特定される角度で配置された与えら れた長さのガイド管については、ガイド管の頂部と先端の座標は、該針の湾曲部 が、ガイド管の先端の上方の計算可能な距離にあるガイド管内で始まるというこ とを考慮して上記方向余弦から導出した。これらの計算は、地図に示されている 全頭頂平面について実施した。 円の最も後方の点は、値を代入して、MLとDVの実数値がある最小APレベルを求 めることによって数値で計算した。この点において、その接平面と、サジタル平 面内のAP軸との角度は90°でなければならない。スプレッドシートは、ガイド管 の長さが頭蓋の頂部を通過して円形針を挿入するのに充分であることを確認して 、その先端を上記の点に挿入したときのガイド管の頂部の座標を提供した。 またスプレッドシートは、軌道が(1)最初、脳の外側に位置しそして(2) 針がガイド管内に最大に挿入されたとき脳の最も外側に存在していると考えられ る他の二つの頭頂レベルも提供した。スプレッドシートは、ガイド管の上方と中 の部分ならびに脳を通過して回り、最大挿入時に脳の外側に延びる部分を含めて 、軌道に対して要求される配管の長さを提供した。 線条体の被殻を、その標本によって、移植の標的とした。頭部を定位固定装置 に配置し次に頭皮および骨組織を試験領域から取り除いた。キャリヤを、スプレ ッドシートで特定される、中心後回(post-central gyrus)の真上の前後(AP) 位置まで移動させ、中外側(ML)のスケール調節を指定どおりに行い、スタイレ ットを挿入したガイド管を、定位固定後前(DV)調節によって指定のDVスケール 位置(先端の最終位置:イヤバーゼロに対してP2,R11.1,D29.7)まで下げた。 スタイレットを取出して湾曲針を挿入した。特定の半径で湾曲している29ゲージ の針を、ガイド管を通じて下げそしてガイド管の先端を通過して脳を通るとき、 その出現する円弧の面を、方形の針ホルダーの側面に平行に保持した。針の先端 が前前頭皮質の表面を通って出現したとき(about A25)、針をさらにガイド管中 に挿入して、先端を脳から外へ約3mm移動させた。PS製配管(Amicon社、米国マ サチューセッツ州ダンバーズ、分画分子量100,000Da、OD 0.5mm、HIP100-20 Dia flo Hollow Fiber Cartridge由来)ま たはPAN-PVC製配管(分画分子量50,000Da、OD 1.0mm)の、予め生理的食塩水に よる限外濾過でグリセリンを除去して湿潤状態にし次いで食塩水浴に入れておい たものを、Vetbond Tissue Adhesive,N.1469;3M Animal Care Products社、米 国ミネソタ州セントポール)を用いて針の先端に取り付けた。針をゆっくりと引 き出し、そのコースを後退させ、ポリマー製配管を、新線状体の縦部分を通って 下方へ前前頭皮質中に引き入れ次いでガイド管の下部先端まで引張った。次いで 湾曲針を備え、その先端のポリマー製配管を引っ張るガイド管を、定位固定DV調 節装置よって引き揚げた。 針の曲率半径、ガイド管が挿入される角度、前記配管が頭頂平面と交差する点 および他の有用なパラメータは、上記の特注のスプレッドシートソフトウェアが 提供した。 29ゲージの挿入ニードルは、(1)約0.25の所望の直径のマンドレルロッドの まわりに、針の材料を数回タイトならせん形(tight helix)に巻きつけ、(2) 得られたコイルをガイド管に通過させ、次いで(3)らせん形の変位を手動で調 節して円形輪郭をアプローチすることによって、スプレッドシートが特定する直 径に湾曲させた。 Kopf定位固定装置(#1404,David Kopf Instruments社、米国カリフォルニア州 タハンガ)は、回転スケールによって、前方真正面に向いているキャリヤ上に設 置され、その結果、与えられたAPレベルで、定位固定シャフト(キャリヤによっ て定位固定アームに取り付けられている)にそってOV調節が通常行われ、そのシ ャフトは定位固定水平平面に垂直な平面内でしか移動できない。円の最も後方の 点に接して配向しているガイド管は側部からみたとき垂直トレース(vertical t race)をもっていなければならないので、この配置によって、平面PPを適正に設 定する3成分のうちの第一の成分が前も って決定された。 ステンレス鋼製方形ブロックの形態の特注設計の針ホルダーを自在球継手によ って定位固定シャフトの下端に取り付けた。まずこの玉継手を、針がDV調節が通 常行われる定位固定シャフトに平行に動くように調節した。これは次のようにし て行った。すなわち上記シャフトを垂直に設定し、玉継手をゆるめ、方形で精密 機械加工がなされたステンレス製校正バーを、定位固定装置のアームを直角に横 切って配置し、針ホルダーが該バーに対して直角に配置されるまでDVの設定を調 節し、次いで玉継手を固定した。次に定位固定シャフトを、スプレッドシートが 規定する角度だけ回転させて、校正バーの分度器で引出した。こゝで平面PPは、 定位固定水平面に対して垂直に立上ったが、定位固定サジタル平面に対しては鋭 角をなしていた。該シャフトが正しい位置に固定されて、キャリヤ上の回転スケ ールをスプレッドシートが規定する角度に調節することによって第三コンポネン トが提供された。上記角度が充分に調節されて、針ホルダー内のガイド管の先端 がイヤバーゼロまで動かされ、次いでAP,ML,DVの設定がスプレッドシートに記 録された。 脳室造影法を、生きているサルに実施し、前交連後交連結合線を定位固定水平 面に平行に動かし、次いで脳地図だけから得られる精度より高い精度で、調節さ れた座標系内に前交連を配置することができた。スプレッドシートは必要な入力 を行うことができたが、死体試験材料の場合、このステップは除外し、地図の値 を、入手できる最高の推定値とみなした。 スプレッドシートは、AP,MLおよびDVのイヤバーゼロのスケール読取り値、前 交連の位置の推定値、および円の最も後方の点の位置を組合わせて、ガイド管を 適正な位置に下げるためのAP,MLおよびDVの設定を提供した。 脳から突出している両末端を利用して、配管に、放射線不透過性のイオヘキソ ール(Sterling-Winthrop社)を満たし、次に外側からX線をあてて移植体の位置 と輪郭を確認した。次にそのイオヘキソールをマラカイトグリーン染料の0.75% 溶液で置換した。この染料は、30分毎に、PAN-PVC配管の場合は1.5時間またはPS 配管の場合は3時間、新しい染料で置換して配管を囲む脳実質への拡散を試験し た。最後に10%ホルマリンを配管中に導入し、脳を取り出してブロックし、次に 配管が入っている部分を、ホルマリン中に24時間浸漬することによって固定し、 次に30%スクロース溶液に3日間浸漬することによって凍害防御を行った。頭頂 の冷凍断面を移植体のコース全体にわたって1mm間隔に切り取ってスライドガラ ス上に取り付けた。1シリーズを脳地図の1mm間隔で比較して各断面について最 もよく合致しているものを選択した。断面中の移植体の位置を、地図の比較可能 な周囲の構造を参照してうつしとって(transfer)、その位置のMLとDVのレベル を地図から読みとった。各断面について測定した読取り値を、スプレッドシート によって与えられた、その断面に対する計画位置と比較した。 移植された配管は、新線条体の後部1/2の約16mmの位置にあり、尾状核の前 方先端から線条体被殻の後方先端までのAPの長さの80%まで到達していた。緑色 染料のハローが各断面中の配管を囲みその端縁は色が薄くなり、直径は約2mmで あった。 X線は、計画された軌道の側面図として予測したのと非常によく類似した形態 を有するなめらかなコースを表示した。1mm間隔の一連の頭頂断面は地図の断面 とよく一致した。測定されたシリーズ内で、軌道の後方と前方のリミットの両者 は、前交連に対する予想位置の約2mm後方に見出された。他の二つの次元では、 組織学的スライドの測定値(PS配管)は、軌道が一般にさらに約2mm後部に、多 数の点で計画されたのよりさらにわずかに内側に位置していることを示した。 この試験は、選択透過性ポリマー製配管を霊長類の脳内の充分な距離にわたっ て正確に移植することが可能であり、生化学物質を導入するのに利用できる。両 末端を残し、その生化学物質は該配管から脳の実質中に自由に拡散することを示 した。被検体由来の組織中、移植体は新線条体の長さの大部分を通過した。X線 は、計画されたとおりに、ポリマー配管に対するなめらかな軌道を示した。これ は、取り付けた断面で得たMLとDMのラフな数値推定値が不規則なのは大部分が、 日常的に行われる組織学的方法に伴う測定誤差が原因であることを示唆している 。組織学的なスライド由来の測定値は、地図が提供する推定値からの個々の動物 の変動が原因の、軌道の位置の確率誤差ではない系統誤差を示した。配置は適切 に正確であったが、骨および脳の標識点の相対的位置はかなり変化することがあ るので、生きている動物で脳室造影法または磁気共鳴画像形成法を実施すること によってヒト以外の霊長類で定位固定の精度を改善する必要がある。このような 方法はこの死体組織では不可能であったので、円形軌道を配置する場合に小さな 誤差が予想された。その明らかな偏差は、定位固定装置に配置したとき、この組 織中、脳の標識点が、その地図の位置に対し2mm前方で2mm前部にそして右に0. 8mmの位置にあったことを示唆している。この被検体の地図シリーズからの偏差 が原因のこれらの誤差を補償すれば配置の精度はさらに改善されたであろう。 組織断面の中の配管のまわりの緑色のハローは、げっ歯動物にマラカイトグリ ーンをポイント注射(point injection)を行った後に見られたのに匹敵する大き さであった(Myers,Physiol.Behav.,1巻、171頁、1966年)。このことは、死 体でさえも、パッシブ拡散 (passive diffusion)が、囲んでいる脳組織中に、配管内の高度に濃縮された生 化学物質を通過させるのに充分であることを示唆している。この観察を超えて、 配管内の流体を貯槽からの流体で時々置換することによって、死体組織中に1.5 〜3時間にわたってこの拡散でカバーされる距離が、類似の方法で長期間投与さ れるドパミンのような内因性生化学物質によってカバーされる距離を示すとは考 えられない。この距離は、濃度、治療の時間数または日数、および置換率のみな らず、共に注入される代謝阻害剤、灰白質と白質の中の細胞外空間の形態と流体 動力学、および生化学物質の起源が長期間存在していることに応答して起こるこ とがある長期間の脳の生化学物質に対する適応に依存していると考えるべきであ る。 PAN-PVCは脳組織に対して高い生体適合性を示しており、数週間後には炎症が おさまりかつ移植体の周囲の星状細胞領域が12週間で400μmから40μmまで小 さくなる(Winnら、Exper.Neurol.,105巻、244〜250頁、1989年)。脳内に良好 に組み込まれている再生可能な生物適合性起源中に安定した高濃度の生化学物質 が長期間存在していると、新線条体の多くが単一移植体から大きな影響を受ける ことができる定常状態がもたらされるはずである。片側黒質に損傷があるラット に、移植カニューレで数日間ドパミンを脳組織に注入したところ、アポモルフィ ン誘発回転行動と線条体のドパミン濃度に対してかなりの効果があることが分か っており、一方同じラットに脳室内注入を行ったところ行動に対しては全く効果 はなく脳室の1mm以内のドパミン濃度が上昇したにすぎない(Kroinら、J.Neuros urg.,74巻、105〜111頁、1991年)。標準のカニューレを用い、数日間、標識化 ドパミンをウサギに長期間注入すると、カニューレの先端から10mmも離れたとこ ろまで測定可能な標識がもたらされている(SendelbeckとUrguhart,Brain Res. ,328巻、251〜258 頁、1985年)。初期の研究(Dubach,Neuroscience、45巻、103〜115頁、1991年 )では、高濃度のドパミンをモノアミンオキシダーゼの阻害剤とともに短時間で ポイント注射を行うと、注射後2時間もの長時間にわたって、部位の中心から3 mm以上も広がった領域を、高い組織濃度に上昇したまゝにしておくことができる ことが分かっていた。実施例2 線条体への移植とその後の回転行動の観察を2頭のヒヒ〔パピオ・シノセファ ルス(Papio cynocephalus)〕で実施し、尾長ザル〔マカカ・ファシクラリス(M acaca fascicularis)〕にはパラ海馬領域(parahippocampal region)に移植し た。 上記ヒヒは、移植する前、数箇月間、Bankiewiczらが始めた方法(Life Sci., 39巻、7〜16頁、1986年)を用いて、頸動脈を通じてドパミン神経毒MPTPで片側 を処理した。注入中、外頸動脈を閉鎖することによって、流れを総頸動脈から内 頸動脈へ導いた。内頸動脈は、その経路がヒヒの頸部内の深いところにあるので 容易に識別できた。そして外頸動脈の二つ以上の表在性分岐は一般に総頸動脈を でると直ちに分岐していた。注入速度(12分かけて60cc)はBankiewiczの場合( 15分かけて60cc)よりわずかに速かった(Bankiewiczらの前掲文献)。損傷部の 手術にはイソフルラン麻酔法(Kordowerら、J.Neurosurg.,73巻、418〜428頁、 1990年)を用いた。ヒヒで安定した結果を得るには、高濃度のMPTP(1mg/kg、 Bankiewiczが使用した濃度の2.5倍)が必要であった。その理由は恐らく、脳/ 身体比が高いので、脳に同じ量を得るには、一層多量の“体重1kg当り”の量が 必要なためであろう。 軌道を計画する計算は、Microsoft Excel(Microsoft Corp.社、米国ワシント ン州レドモンド)で実現されるスプレッドシートの形 態で編成した。このスプレッドシートは、Microsoft Visual Basicで操作される 磁気共鳴画像(MRI:General Electric 1.5 Tesla)ファイルに対するアクセスに よって拡張され、Microsoft Windowsの環境内でAdobe Photoshopによって表示し た。入力には、配管とワイヤの寸法、MRIと定位固定装置が共用している座標系 に脳の方向を定めた標識点、および移植体を通過させた3点を含めた。スプレッ ドシートは、平面の方向、および三つの“標的点”によって特定される、該平面 内の円の中心と半径を導出した。これらの結果から、スプレッドシートは、該円 と各頭頂平面との交差点(存在している場合)および各交差点における円に対す る接線の方向余弦を決定した。該円に対する二つの接線の位置(ガイド管カニュ ーレと出現する直線ワイヤに関する接線の位置)は、ユーザがこれら頭頂平面の うちの二つを選んで選択した。ガイド管カニューレのコースとして接線が選択さ れると、スプレッドシートは、ユーザが定位固定装置を適当にゼロ化できるよう に充分に挿入されたカニューレの先端の座標を(カニューレの先端の内側に保持 されている配管の湾曲部を考慮しながら)決定した。ユーザがそのゼロ設定をス プレッドシートに入力した。またユーザは、軌道が標的構造体に入って出ると予 想される頭頂平面、および前記接線(カニューレとワイヤ)が頭蓋と交差すると 予想される頭頂平面を特定した。次にスプレッドシートの出力セルが、ガイド管 カニューレの定位固定角の設定とバーニャスケールの設定、ならびにニチノール 製配管、ニチノール製ワイヤおよび選択透過性移植配管の必要な長さを示した(r eflect)。 定位固定配置に役立てるため、MR画像を各サルについて作製した。非鉄製定位 固定装置を、このプロジェクトおよび他のプロジェクトのため、Regional Prima te Research Center Machine Shopで設計し製作した。これらの画像を作製する ため、GE 1.5 teslaマグネ ットの“spoiled Grass”フォーマットを使用した。このフォーマットは、各サ ルの脳の正確な連続した特注“地図”をもたらす、幅が0.8mmの“ボクセル(voxe l)”(3−D画素)を提供する。 スプレッドシートは、各種タイプの軌道を計画するのにいくつものオプション を提供した。そのオプションには、Graphical User Interfaceオプションが含ま れ、これによって30個もの多数の頭頂MR画像がモニタ画面に同時に表示された。 個々の画像は拡大することができかつ標識点と標的点の位置はマウスによって図 形で入力できる。このシステムはこれらの座標をスプレッドシートに移し、スプ レッドシートは、標的点を通過する軌道を計算し、上記30個の頭頂図の各々に、 配管がその頭頂断面を通過する点に対する標識点を投影した。これらの図のセッ トによって、推定軌道の数値決定と調節および軌道が頭蓋と標的構造体に入って 出るそばの平面の確認が著しく簡単になった。 線条体の被殻(または尾長ザルのパラ海馬皮質)を、上記コンピュータ法によ る移植の標的にした。その移植法は、成形した金属製リーダーによって、脳中に 入って脳から出る曲線コースを樹立し、次いで一本の可撓性配管を、該コースに そって脳をとおって逆方向に引出すことからなる方法である。金属製の配管とワ イヤの同心で入れ子式になっているセットを、脳中に、計画されたコースにそっ て走行させた。ステンレス鋼製ガイド管カニューレ(18ゲージ管中に21ゲージ管 を挿入したもの)を、頭蓋の骨孔を通過させ、皮質表面の規定された点から脳に 入れ、次いで“接点”に向かって直線にそって進めた。その時点で、ニチノール 製配管(ほゞ26ゲージ)の半径方向に湾曲しているスパンが現れ、脳の深部の円 弧を、もう一つの規定の点までトレースする。その時点で一本の細いニチノール 製ワイヤ(10ミル)が湾曲配管から接線方向に出現し、脳から直線 にそって上方に走行して、最初の入口点から遠くない点で下方から皮質表面を貫 通する。ニチノールすなわち“超弾性”ニッケル−チタン合金は、ステンレス鋼 よりはるかにしっかりした湾曲部を作ることが可能であり、かつ細いワイヤを用 いて、脳を通る“ヘヤピン”コースの二番目の直線部分をトレースすることがで きる。カニューレ、ニチノール製湾曲配管およびニチノール製の直線ワイヤはそ れぞれ、ステンレス鋼製の下部、中央および上部のカラーマウント(ディスク) に止めねじで取り付け、これらのカラーマウントは同様に取り付けられたガイド レールによってレジスタ位置(in register)に保持した。最下部のディスクから 延びるガイド管カニューレは、通常のKopf定位固定装置(#1404,David Kopf Ins truments社、米国カリフォルニア州タハンガ)の針キャリヤに固定されたステン レス鋼製ブロックに止めねじで取り付けた。挿入中、ワイヤの最後の経路を頭蓋 のすぐ下側で終らせ、X線を用いてワイヤが出現する点を確認してもう一つの骨 孔を頭蓋に作った。 金属製の諸部材を充分に挿入し、ニチノール製ワイヤが脳から出現したとき、 一本のポリエチレン製配管(PE-10)をワイヤに、シアノアクリル樹脂の接着剤(V entbond:Tissue Adhesive N.1469;3M Animal Care Products、米国ミネソタ州 セントポール)で固定し、次いでワイヤと管を固定するディスクを連続して上昇 させ、前記PE-10を脳中に引き入れ、脳から引き出して、同じ軌道を逆の順でた どらせた。このPE-10配管は予め、脳の標的領域中に、PAN-PVCのパテントスパン (patent span)を提供し、そしてこのスパンから延びて脳からでるPE-10と一直線 に並べた非パテント(non-patent)の部分を提供する方式で、一本の選択透過性 ポリアクリロニトリル−ポリ塩化ビニル(PAN-PVC)共重合体(分画分子量50,000D a、OD 1.0mm)製の配管に接着した。そしてそれらスパンの長さはすべて スプレッドシートから読み取った。この複合PE/PAN/PVC配管は次のようにして 作った。すなわち(1)まず一本のPAN-PVC(閉鎖されるセグメントの一方)全体 をPE-10上にスリップさせ、(2)次にPE-10の先端をもう一本のPAN-PVC(パテン トスパン)の内側に挿入し、(3)PE-10にそって5mmの位置のマークに少量のVe tbondをつけ、次いで(4)そのPE-10を上記マークまでPAN-PVC配管中に押し込 み、(5)次に先に取り付けたPAN-PVCセグメントを接着剤の接続部までスライ ドさせる。もう一本のPE-10を、同様の方式でPAN-PVCのパテントスパンと他方の 末端で接続する。この可撓性複合配管は、パテントの半透性部分が標的領域に暴 露されそして内側が補強され(PE-10)かつ外側が生物適合性の配管が残りの脳の 領域と頭蓋を通過するように、脳内に充分引き入れた。配管は、脳中に送りこむ とき、食塩水中に浸漬した。脳/配管の界面の摩擦は充分に小さくかつ配管がラ ジアルカーブ(radial curve)を通過するときに脳が与える支持は充分大きいの でPAN-PVC/PE-10配管はニチノールとステンレス鋼で樹立されたコースにそって 走行し、脳組織を貫通して引裂くことはなかった。 配管が脳にアクセスするために設けた頭蓋の骨孔は、その深さでゲルフォーム の薄層を置き、骨孔の面と骨孔を囲む頭蓋表面の1〜2mmにVetbondを塗布し、 次に数滴のKoolinerアクリル樹脂を導入することによって修復した。このように して、脳から出現したPAN-PVC配管(PE-10で補強されている)を頭蓋にしっかりと 結合させた。一本のPE-50配管を、組織との相容性を得るためシリコン配管内に 予めスリーブさせておいて、頭蓋の切り口へ戻って出現する点から皮下に送り、 Vetbondと絹の縫合糸でPE-10に接合した。したがってこの連続した一本の配管は 、閉鎖中は頭皮に縫合して、全移植体のアクリル樹脂と複合PAN-PVC/PE配管は 、戻って出現する点の 下の皮下に配置した。 これらのサルには、医薬投与中、ナイロン製のジャケットと可撓性のつなぎ綱 をつけた。移植体の二つの末端からの、シリコーン配管内におさめられた2本の PE-50は、安全に皮下を通過するように設けられ、またサルのナイロンジャケッ トと次にかごの上方のロートメータ(rotometerの回転軸に取りつけられた可撓 性配管に接続した。そしてそれらはシャフトの通孔を通じて導出され、三方活栓 によって、一対の1ccの注射器に接続され、その注射器は、その注射器および下 方のサルとともに回転するシャフトに固定した。この活栓によって、脳を通るア クセス配管中の連続した流体を中断することなく注射器を繰り返し空にして満た すことができた。後方頭蓋のPE-50配管に接続された“流出”注射器は、アクセ ス配管内の流体を置換中、逆に取り付けられ、そのプランジャーは、シャフトの 真下の“流入”注射器のプランジャーとインターロックされて、釣合いのとれた プッシュプル作動を提供し、脳内のアクセス配管内の流体の不必要な加圧または 減圧は回避された。 つなぎ綱システムを適応させて、ヒヒのロートメトリー(rotometry)用の駆動 シャフトおよび医薬投与管として役立ることができた。このケーブルはワイヤブ レードのラッピング(wire-braid wrapping)によって補強して剛化した。サル2 号のジャケットに対する接続は、直角に設定され、そしてこのサルの挑戦するモ ータ作動(challenging motor behavior)のためいくつかの初期の実験に失敗し たので、その破壊を防止する丈夫なステンレス鋼製ハウジングで補強した。中央 部から前方に向かう、かごの頂部のワイヤ・メッシュのチャネルによって、サル 、つなぎ綱ケーブルおよび注射器/ロートメータのシャフトを単一ユニットして 一つのかごから他のかごへ移してかごを取り外したり洗浄することができた。 回転行動はロートメータ法によって連続して監視し、損傷部位と移植体の効果 は、CNS刺激医薬の末梢投与なしで試験した。損傷をうけた動物の行動には通常 、ある種の対側性回転と同側性回転があるが、この“奇異な(paradoxical)”回 転は1日を通じて等しい間隔をおいて分布しているわけではない。両方のヒヒに おいて、最高回数の奇異回転が一日の中央の活動期間中に、給餌前の2〜3時間 に起こった。したがって、この期間の前の朝に、アクセス管を通じて医薬の投与 を行った。 アポモルフィンの濃溶液(0.0045M)を、11日間の間隔をあけて2回、サル1 号のアクセス配管に入れた。最初の投与は、配管の全長(約7フィート)に、上 記のように注射器のプッシュプル動作によって濃アポモルフィン溶液で満たし、 次いで流出ラインを閉ざして圧力下0.25ccでゆっくりと押し出すことからなる投 与であった。配管内で唯一開通しているのは線条体被殻内の19mmの選択透過性の 部分、すなわちMPTP損傷およびヒトのパーキンソン病によって最も冒される脳構 造体であった。第二の投与は、同じ高濃度のアポモルフィンを用い、しかし加圧 注射ではなく拡散だけで一層ゆっくり行う投与であった。第二回の処置を行って から数日後に可撓性ケーブルのラインが破損したのでサル1号の試験はそれ以上 できなくなった。サル2号の処置を最初の投与量の1/100の低投与量で開始し た。この濃度の流体を手術後2日目と3日目に移植体に入れた。高い投与量(最 初の1/50)を次の3日間毎日入れ、次に2日間各々1/20,1/10および1/ 3の投与量を入れ、最終日は最終的に全投与量で入れ、最終投与の後、食塩水を そのラインに戻した。 2日後、酸化されたアポモルフィンが配管中の分子細孔を閉塞するという前提 のもとに、流体の圧力抵抗拡散を、上部リード部の注射針をその注射器と活栓か ら外し、流体を重力の圧力で拡散させ次 に3mmの距離にわたって、流体のレベルが配管内を降下する速度を測定すること によって試験した。この速度を、大気圧下、食塩水に貯蔵されている配管のパテ ントスパンによる生体外の類似の条件下での降下速度と比較することによって、 “サーカムチューブラー(circumtublar)”圧の推定値を算出した。次に、分子 細孔に起こりうる閉塞を、可溶化剤のジメチルスルホキシド(DMSO)で克服する 試みを行った。DMSO(ノルマルセーライン中10%)を配管中に導入し30分間入れ ておき次に食塩水で置換した。次に滴下速度を再測定し、次いでDMSOを再び導入 してさらに60分間入れておき、次いで滴下速度を三回目に測定した。 最後のアポモルフィン暴露をしてから9日後、ドパミンとトラニルシプロミン をともに溶液で提供し、次の4日間置換せずに静置した。この時点で脳の外部で 1つのラインが破損したので行動試験を中止せざるを得なかった。 サル2号に移植した配管を、行動試験を中止した後、MR画像形成法によって目 視可能にした。ガドリニウム(食塩水50量部中3量部)を適用した直前と直後お よびガドリニウムを適用してから25分後と50分後に一連の画像を作製した。サル 1号に移植された配管も可視化したがガドリニウムは使用しなかった。 配管が入っている脳の部分をホルマリン中に24時間浸漬することによって固定 し次に30%スクロース溶液に3日間浸漬することによって凍害保護を行った。冷 凍頭頂断面を移植体のコース全体にわたって切り取り、そしてニッスルの断面と 免疫組織化学的断面(チロシンヒドロキシラーゼおよびグリア線維酸性タンパク 質)を先に記載した方法で約1mmの間隔で調製した。 濃アポモルフィン溶液250μlを加圧注入したときサル1号に急激でかつ持続 性の作用があった。サル1号はほとんど直ちに(2分 )、損傷部位と移植体の側に対して反対側方向に回転(twrning)を始めた。この 回転は、このサルの典型的な対側回転とは異なっていた。典型的な対側回転は二 本の足にまたは四本のすべての足に起こり、かごの壁の近くの顔はまっすぐ前の 方向かまたは同側に向いていた。一方、アポモルフィン誘発回転行動の“トポロ ジー”は、末梢投与がなされたアポモルフィンによって損傷ラットに誘発される 回転のトポロジーと類似していた。顔は通常、対側の肩の方に向いている。回転 (turn)は固くて“しっかり”しており後肢は特に対側の後肢はほとんど使われて おらず、医薬注入の3分以内の早期時点では回転軸(pivot)として使用された。 その後、後肢は曲がるか折りたたまれることが多かった。その行動のいくつかは 、二本肢の回転または跳躍が混在した“坐骨の回転(ischial spinning)”ともい える(5分以内)。このときまで回転は余り連続的ではなく、大部分の回転は完 全な一回転で、5〜40秒間の間隔で起こる爆発的な運動であり、その回転の間に 上体が顕著に波打ちかがみこんでしまった。これらの作用が非常に激しかったの でアポモルフィンを食塩水で置換した(処置してから17分後)。この手順中に、 多数回の坐骨回転の発作が起こり(処置してから21分後)、そしてかような発作 と、間隔をおいた急速な回転が約1時間にわたって起こり続け、徐々にゆっくり になり、その期間中にヘッドエンドショルダージェスチャー(head and shoulder gesture)に終わることが多かった。図11A(圧力下のアポモルフィン)は、1 日を通じての各1分間の1分間当りの対側回転を示し、その時間はx軸に時間( hour)で示してある。 回復改善を確めるための11日後の第二回の試験では、同じ高濃度のアポモルフ ィンを加圧注入ではなしに導入したが、類似のトポロジーの坐骨回転と発症の潜 伏期を示した。その回転はいくぶん爆発 性が低かったが比較的連続性であった。そして上体の無秩序な波打ちは小さいが 、冒された対側の肢を用いた引っかく動作が比較的多かった。なおこの肢は通常 、このようには使用されない。やはり作用が、迅速にかつ激しく現れたので、配 管内のアポモルフィンを食塩水で置換することによって試験を中止した(処置し てから18分後)。さらに28分後、食塩水をドパニンアンタゴニストのドロペリド ール(0.0053M)で置換した。この交換を行った後、そのサルは直ちに著しく非 動性になった。しかし、そのドロペリドールは配管内に7時間残っていたけれど も、このサルにとっては一般的であった対側回転の正午の発作を防止しなかった 。図11Bは(拡散によるアポモルフィン)は処置に応答した対側の回転を示す。 サル2号には2回移植を行った。配管が第一回の移植を行った後、頭蓋から配 管が出現したとき、その安定化の状態が不充分であった。というのは Vetbondを 後方のアクリル樹脂製パッドを調製中に忘れてしまったので、そのパッドが迅速 に破損し外れてそのラインを遮断したからである。上記の事件が起こってから後 、避けることができない非滅菌条件下で移植体の調製と取出しを行う試験では頭 蓋と脳の組織が細菌で汚染したので、抗生物質で予防の処置を行った。6週間後 に、先に述べたように頭蓋とアクリル樹脂製パッドの間に追加のVetbondを用い て安定化されたパッドを使用して、第二の移植体を導入した。この移植体は5週 間にわたって、使用可能な状態が続いた。 第二回の移植手術を行ってから2日目から始まった12日間は、管内の流体は、 アポモルフィンの濃度を当初の0.0045Mの1%から100%まで徐々に上昇させて 投与量を増大させ、毎日取り替えた。開始時点でこのサルの対側回転が1日当り 5〜10%であったのが、この期間の最後の一週間では、高投与量の影響で対側回 転が平均21% に達し、ピークの日は35%であった。上記期間の後、最高濃度の食塩水で置換し たところ、徐々に鎮静し7〜8日間でベースラインに戻った。 上記期間中、頭蓋内圧力の正常な限界を充分超えた、流体の注入に抵抗する圧 力が見られた。配管内の分子細孔が酸化されたアポモルフィンに長期間さらされ ることによって著しく閉塞される可能性があったので、このような閉塞を克服す る試みを行った。可溶化剤DMSOをまず30分間投与し、次に60分間投与し、そして これら各暴露の後、滴下速度は増大した。 これらの圧力試験の日を含めて、対側回転が約10%の合計9日間の後、ドパミ ン自体の溶液(0.045M)を、ドパミンの代謝廃棄を遅らせるモノアミンオキシダ ーゼ阻害剤であるトラニルシプロミン(0.0188M)とともに移植した配管に入れ た。この変更を行った当日、そのサルは31%の対側回転を示したが翌日はベース ラインに戻った。ドパミン/トラニルシプロミン溶液を入れてから4日目まで、 流体は交換せずかつラインの完全さについての検査は行わなかったが、この4日 目で流出ラインが遮断されたことが見出された。 サル1号の組織学的検査の結果は、新線条体のほとんど全長にわたって、内側 被殻、内包および前尾状核の中に配管が入っていることを示し、かつ損傷部分は 、線条体のドパミン末端領域のTH免疫反応性が大きく低下したことを示した。GF AP免疫反応性が配管の近傍のグリア細胞ソマタ(glial cell somata)の活性化を 示し、配管の近傍では標識化細胞が配管から離れた領域の約3倍であった。内側 の選択透過性膜を囲む配管の小柱壁は、標識化物質の貫入によっていくつかの点 にマークが付いた。対照の断面は、一次抗体として正常なウサギ血清と反応しま たは一次抗体なしでビークル(vehicle)だけと反応して、配管の壁内の異なるパ ターンの過酸化反応を示し た。グリアの伸長(glial extension)が配管の壁にどの程度寄与した(invest) のかまたは“標識化”物体がどの程度、酸化されたアポモルフィンを含有してい るのかを決定することはLMの観察だけでは不可能であった。しかし、24時間以上 振盪することからなる自由浮遊(free-floating)免疫組織化学的処理を受けた断 面はすべて、そのPAN-PVC配管の断面を保持していたことに注目することは重要 である。 サル2号の配管の生体内MRI試験の結果は、脳を通過するそのコースが計画さ れた軌道に密接に適合していることを示した。食塩水を満たした配管は、側脳室 に類似したシグナルを欠いたいくつかの暗いボクセルとして出現した。配管中に 、“ケイジド(caged)”ガドリニウムを導入すると、配管内に強力なシグナルが 生成し、その軌道の詳細な評価が行えた。ガドリニウムを導入してから25分後と 50分後の第二と第三のMRI図は、シグナルが配管の本体から周囲の組織に徐々に 広がっていることを示した。このことは最初の画像と綿密に比較することによっ て観察することができたが、Adobe Photoshopの環境内で行ったサブトラクショ ン(subtraction)から一層明らかになった。 サル2号の組織学的検査の結果は、線条体被殻のほとんど全長にわたって延び る二つの管形移植体が存在することを示した。これら二つの位置のさらに外側に ある、生体内M旧試験のガドリニウム標識配管に対応するあとの移植体、および はじめの移植体(2〜3mm内側の位置には使用しなかった)を確認することがで きた。上記あとの移植体は、ドパミンとアポモルフィンを適用するのに長期間使 用されまたDMSOとガドリニウムを適用するための短期間使用されたが強い局所炎 症反応の徴候がみとめられた。しかし内側の移植体にはこの徴候は直接にはみと められなかった。妥当な解釈は、管形移 植体自体が存在していることは無害であったが、配管によって適用される1種以 上の物質が、利用される濃度で炎症を起こすことがあるということである。 サル3号のパラ海馬移植体をMRIによって生体内で評価した結果は、その配管 が計画したのと非常によく類似したコースをたどっていることを示した。その軌 道は、計画されたように、後方のまっすぐでほゞ垂直の入口経路をたどり、第三 脳室の下角の前拡大部のすぐ背後の点まで下がり、次にパラ海馬領域内の脳室と 海馬の下を通過してその脳室の内側の前方点に至り、そこから再びまっすぐであ るが傾斜したコースにそって上方へ皮質表面まで進んだ。脳室自体は、最小限に しか含まれていないことは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ニーバーゲルト,イブス アメリカ合衆国,ワシントン 99204,ス ポケイン,#305,サウス リンカーン 831

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.近位末端と遠位末端を具備し、異物を身体内に経皮局在させる装置であっ て; プレート状ベースカラーマウント、プレート状第一可動カラーマウントおよび プレート状第二可動カラーマウントを含んでなり;前記プレート状ベースカラー マウントが、近位表面、少なくとも一つの垂直ガイドレールにしっかり固定され た遠位表面、およびガイド管カニューレが該ベースカラーの近位表面から延びる 上部表面と下部表面との間のチャネルを具備し;前記プレート状第一可動カラー マウントが、各ガイドレールに対し摺動可能に配置されかつ遠位末端と近位末端 を具備する湾曲第一延出可能カニューレにしっかり固定され、そして該第一延出 可能カニューレの遠位末端が、第一可動カラーを貫通するチャネル内で第一可動 カラーに固定され、および第一延出可能カニューレの近位部分がガイド管カニュ ーレ内に位置し;ならびにプレート状第二可動カラーマウントが、各ガイドレー ルに対し摺動可能に配置されかつ近位末端と遠位末端を具備する第二延出可能カ ニューレまたはワイヤにしっかり固定され、そして該第二延出可能カニューレま たはワイヤの遠位末端が、第二可動カラーを貫通するチャネル内で第二可動カラ ーに固定され、および第二延出可能カニューレまたはワイヤの近位部分が第一延 出可能カニューレ内に位置し;第一可動カラーの近位摺動によって、第一延出可 能カニューレがガイド管カニューレの近位末端を通って延出し、および第二可動 カラーの近位摺動によって第二延出可能カニューレまたはワイヤが第一延長可能 カニューレの近位末端を通って延出する装置。 2.さらに、少なくとも一つのガイドレール上を第一可動カラー が摺動する近位距離を限定する、第一可動カラー用の第一摺動止め具を含んでな る請求の範囲1記載の装置。 3.第一摺動止め具が第一可動カラーにしっかりと固定されている請求の範囲 2記載の装置。 4.第一摺動止め具が少なくとも一つのガイドレールにしっかりと固定されて いる請求の範囲2記載の装置。 5.第二延出可能カニューレまたはワイヤがまっすぐである請求の範囲1記載 の装置。 6.第二延出可能カニューレまたはワイヤが湾曲している請求の範囲1記載の 装置。 7.さらに、近位末端と遠位末端を具備する第三延出可能カニューレにしっか り固定された各ガイドレールに摺動可能に配置されたプレート状の第三またはそ れ以上の可能カラーマウントを含んでなり;第三延出可能カニューレの遠位末端 が第三可動カラーを貫通するチャネル内で第三可動カラーに固定され、そして第 三延出可能カニューレの近位部分が第二延出可能カニューレ内に位置し; 第三可動カラーの近位摺動によって、第三延出可能カニューレが、第二延出可 能カニューレの近位末端をとおって延出する; 請求の範囲1記載の装置。 8.第一と第二の延出可能カニューレがニチノールで構成されている請求の範 囲1記載の装置。 9.さらに、各ワイヤまたはカニューレを逆の順に引出すことによって、異物 が引き入れられるように、身体中に異物を押しこむ協動挿入手段を含んでなり; 前記協動挿入手段が、 異物を含む、直径が異なる二つの同心の移植体保持管であって、その大直径の 管が、小直径管上を下方に降下して小直径管の案内によって移植体を身体内の挿 入軌道中に進むことができるように、定 位固定キャリヤに取り付けられたブロックに固定されている移植体保持管; 回転で調節可能なマウント上の定位固定キャリヤの頂部に固定されたプーリー ホイールであって;その軸が二つの同心管のラインに直角であり、そしてその回 転平面が、ガイド管カニューレ、湾曲した第一延出可能カニューレおよび第二延 出可能カニューレまたはワイヤを保有する装置の頂部に固定された回転で調節可 能なマウント上の第二プーリーホイールの頂部を含むよう調節することができる プーリーホイール; 大直径の移植体保持管を駆動するブロックに一端を固定され、定位固定キャリ ヤの頂部に固定されたプーリーホイールまで延び、さらにガイド管カニューレ、 湾曲した第一延出可能カニューレおよび第二延出可能カニューレまたはワイヤを 保持する装置の頂部にあるプーリーホイールまで延び、次いで第二延出可能カニ ューレまたはワイヤを保有する第二可動カラーマウントの固定点まで、ガイド管 カニューレの軸に平行に延びる非伸長性プーリーケーブル;ならびに 回転で調節可能なプーリーホイールのマウントの間に延びて、非伸長性のプー リーケーブルが引っぱられたときプーリーホイールの位置を維持する、長さと調 節できるむくのブレース; を含んでなる請求の範囲1記載の装置。 10.異物を、身体内の所望の位置に経皮配置する方法であって; 請求の範囲1記載の装置を、身体上の予め決められた位置と方向に配置し; ガイド管カニューレを身体内に進めて、最初の予め決められた距離をカバーし ; 第一延出可能カニューレを身体内に進めて、第一の追加の予め決 められた距離をカバーし; 任意に、第二またはそれ以上の追加の同軸カニューレを進めて、第二またはそ れ以上の追加の予め決められた距離をカバーし; 最後の延出可能カニューレを通じて身体内の所望の位置へ異物を導入する; ことを含んでなる方法。 11.異物がカテーテルである請求の範囲10記載の方法。 12.異物が医薬化合物である請求の範囲10記載の方法。 13.さらに、画像形成法によって、身体内の所望の位置を確認することを含ん でなる請求の範囲10記載の方法。 14.画像形成法が磁気共鳴画像形成法、コンピュータ断層撮影法または超音波 法である請求の範囲13記載の方法。 15.宿主内の所望の領域をとおる複合軌道にそって異物を定位に固定して移植 する方法であって; 宿主をとおり、治療される領域を横切るアーチ形またはらせん形の曲線経路を 確認し; 上記曲線経路に合致するように、宿主の表面を通してガイド管カニューレを挿 入し; 上記曲線経路に適合するように予め成形した湾曲カニューレまたはワイヤを、 ガイド管カニューレを通して宿主中に、上記曲線経路にそって予め決められた点 まで進め; 任意に、最後のカニューレがむくのワイヤでもよい一つ以上の追加の同軸カニ ューレを、湾曲カニューレを通じて宿主の表面まで進め; 異物を最後のカニューレまたはワイヤに取り付け; 各ワイヤまたはカニューレを、宿主を通して逆の順で引出して、異物が、宿主 中の各ワイヤまたはカニューレの挿入経路を含む複合 軌道を通る方法。 16.異物が、最後のカニューレまたはワイヤに間接的に取り付けられている請 求の範囲15記載の方法。 17.湾曲したカニューレまたはワイヤがニチノールで構成されている請求の範 囲15記載の方法。 18.カニューレまたはワイヤの断面が、円形、楕円形または方形である請求の 範囲15記載の方法。 19.複合軌道がコンピュータによって決定される請求の範囲15記載の方法。 20.異物が冷凍プローブを含んでいる請求の範囲15記載の方法。 21.異物が電極または電気装置を含んでいる請求の範囲15記載の方法。 22.異物がカテーテルである請求の範囲15記載の方法。 23.カテーテルが半透性である請求の範囲22記載の方法。 24.カテーテルがポリアクリロニトリル−ポリ塩化ビニル共重合体で構成され ている請求の範囲23記載の方法。 25.カテーテルから引き出された流体を分析する請求の範囲23記載の方法。 26.細胞がカテーテル内に存在している請求の範囲23記載の方法。 27.前記細胞が、治療化合物を示すためにトランスフェクトされた、宿主由来 の細胞である請求の範囲26記載の方法。 28.カテーテルが、治療化合物または生物学的薬剤の起源に流体で接続されて いる請求の範囲23記載の方法。 29.カテーテルが、治療化合物または生物学的薬剤で調節可能に満たされてい る請求の範囲28記載の方法。 30.疾患が腫瘍である請求の範囲29記載の方法。 31.疾患が、てんかん、分裂症、アルツハイマー症、うつ病、脊髄外傷または パーキンソン病である請求の範囲29記載の方法。 32.治療化合物がドパミンアゴニストまたは神経向性因子である請求の範囲30 記載の方法。 33.カテーテルが、 接続部分に取り付けられた中心部分であって、接続部分の先端が該中心部分の 内側に予め選択された点までなめらかに挿入されている中心部分; 各接続部分の挿入された先端内に収納され、かつ接続部分の外壁を中心部分の 内壁に対して押圧するのに充分大きい直径を有し、その結果しっかりした摩擦ば めシールが得られるコネクタービード; 複合カテーテルの一端に摩擦ばめされている末端ビードであって、その各末端 がのこぎり歯状円錐形に内側が成形され、ワイヤの相補的に成形されている円錐 形先端にしっかりと摩擦ばめすることができる末端ビード;および 1本の複合カテーテルを通過し前記末端ビードに収納されているワイヤ; を含んでなる複合カテーテルである請求の範囲22記載の方法。 34.請求の範囲1記載の装置;およびカテーテルを含んでなる、宿主内の複合 軌道にカテーテルを配置するためのキット。 35.カテーテルが半透性である請求の範囲34記載のキット。 36.カテーテルがポリアクリロニトリル−ポリ塩化ビニル共重合体で構成され ている請求の範囲35記載のキット。 37.さらに、少なくとも一つの移植可能なモンプを含んでなる請求の範囲34記 載のキット。 38.治療モダリティーを選択して配置するため、身体の局在領域または広範な 領域を通る複合軌道を決定する方法であって; 身体領域を囲む組織の診断画像内に身体領域を確認し; 身体に座標系を割当て; 身体領域内に三つ以上の非共線点を確認し; 上記三つの点と交差する円または上記四つ以上の点の近くを通過するらせんを 確認し; 上記円の半径、中心および平面、または上記らせんの式を求め; 上記円またはらせんと、身体を通る予め決められた平行な断面との交差点を確 認し; 複合軌道の入口部分と出口部分が上記円またはらせんの円弧に接する二つの接 点を確認し; 上記入口部分と出口部分の方向余弦を求め; 一方の接点から他方の接点まで、連続している断面上の円もしくはらせんの交 差点の各対間のアーチ形部分の距離を計算し; アーチ形部分の距離を合算し; 上記入口部分または出口部分と、身体を通る予め決められた平行な断面との交 差点を確認し; 続いている断面上の入口部分または出口部分の交差点の各対間の直線距離を計 算し; 上記直線距離を合算し; 上記アーチ形部分と直線部分と、予め決められた平行な断面との交差点として 、その経路の複合軌道を求め; 診断画像の座標系に軌道を再定義し;次いで診断画像に軌道を表示する; ことを含んでなる方法。 39.診断画像が、磁気共鳴画像、コンピュータ断層画像または超音波画像であ る請求の範囲38記載の方法。 40.身体領域が脳内にある請求の範囲38記載の方法。 41.身体領域が腫瘍である請求の範囲40記載の方法。 42.身体領域が脳幹神経節である請求の範囲40記載の方法。
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