JPH10502841A - 多重ポート套管針 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 体壁（１５）を横切って体腔の中へ延出させるために適用され、またその中を通して挿入された器具の回りにシールを形成するために適用される套管針（１０）であって、その基端から先端まで延出した第一の軸を有する套管（１２）を具備した套管針（１０）。前記套管（１２）の基端部に配置された弁ハウジング（２３）は、該套管（１２）と共に第一の作業チャンネルを形成し、また剛性のハウジング部分（２５）および可撓性のハウジング部分（２７）を含んでいる。第一および第二の隔膜弁（６１，６７）は、可撓性のハウジング部分（２７）の端壁に形成され、また前記ハウジング（２３）内に配置されたゼロ閉鎖弁（６３，７０）に関連した別々の弁セット（５６，５４）を形成する。この弁セット（５６，５４）は、異なった範囲の器具直径に適合する寸法および構造である。上記第一および第二の隔膜弁（６１，６７）は、正常な位置では套管（１２）の軸からオフセットされているが、弁ハウジング（２３）の弾性的な特徴によって、套管（１２）の軸に整列した位置へと移動可能である。

Description

【発明の詳細な説明】 多重ポート套管針 〔発明の背景〕 密接な関連出願 この出願は、1994年7月14日に出願された米国特許出願第08/275,620号の一部 継続出願である。 発明の分野 本発明は、一般的には套管針（トロカール(trocar)）のような、体壁を通して 体内の脈管および体腔へのアクセスを与える外科的アクセス装置に関する。 従来技術の説明 典型的には、従来の套管針は套管および弁ハウジングを含んでおり、これらは 一緒になって種々の外科的器具のためのアクセスチャンネルまたは作業チャンネ ルを形成している。套管は、閉塞具に補助されて腹腔のような体腔の中に挿入さ れることにより、腹壁のような体壁を貫通したアクセスを提供する長い剛性の円 筒形状に形成されている。 典型的な腹腔鏡を用いた腹部手術においては、腹部にガスを吹き込んで加圧す ることにより、その中で外科的処置が行われる体腔を拡大させる。この処置に用 いられる種々の器具は、手術を行う套管針の作業チャンネルを通して予め一度に 挿入される。套管針を通して器具を挿入するときに吹き込み圧を維持するために 、ハウジングの中には、器具の回りにシールを形成するための弁が設けられてい る。 これらの器具弁は、典型的には隔膜弁の形で与えられている。器具が取り除かれ るときには、吹き込み圧を維持するために、典型的にはゼロ閉鎖弁(zero closur evalve)が与えられて套管針をシールする。 1993年4月23日に出願された、アクセス器具のためのシールアセンブリーと題 する同時係属出願第08/051,609号において、出願人が開示し且つ権利請求したも のと同様の隔膜弁は、典型的には器具弁である。典型的なゼロ閉鎖弁は、同じ出 願（これは参照として本願に組み込まれる）に開示されているような二重嘴弁 (double duck bill valve)の形状であろう。 器具の寸法および直径は変化する。従来のゼロ閉鎖弁は比較的広い範囲の直径 に適合できたが、隔膜弁は一般に、大きな直径に適合するためには公称の量での み伸長することができる。従って、これらの弁セットは、適合できる器具の寸法 が制限されている。摩擦力の幾らかを低減するために、予め弁を伸長するレバー を設けることによって、隔膜弁の範囲を増大する試みがなされている。出願人に よって米国特許第5,209,737号に開示され、権利請求されたこれらの万能隔膜弁 は構造が比較的複雑ではあるけれども、広範囲の器具に適合することができる。 従来の套管針において、隔膜弁およびゼロ閉鎖弁は弁セットとして形成されて いる。このセットは、典型的には該隔膜弁の開口部、ゼロ閉鎖弁および套管を貫 通して延出した共通軸に沿って配列されている。 従来、套管針には一つの弁セットのみが与えられていた。これは、套管針と共 に使用される器具を一度に挿入することを必要としていた。従って、第一の器具 は、腹腔へのアクセスを得るために、隔膜弁およびゼロ閉鎖弁を通して挿入され ていた。器具がその場所に留置されていれば、隔膜弁は吹き込み圧を維持するで あろう。第一の器具が除去されたときには、この吹き込み圧はゼロ閉鎖弁によっ て維持された。第一の器具を除去したときにのみ、同隔膜弁および同ゼロ閉鎖弁 を貫通して第二の器具を挿入できた。 特定の弁セットの範囲外の直径をもった器具が必要とされるときには、套管針 全体を、異なった範囲の直径に適合できるものに置き換えなければならなかった 。幾つかの場合には、夫々が同じゼロ閉鎖弁と共に機能するけれども、異なった 範囲の器具直径に適合する代替えの隔膜弁が与えられた。従来の套管針に代替え の弁セットが与えられる場合にも、一度に一つの器具しか挿入できなかった。 〔発明の概要〕 従来技術のこれらの欠点は、二以上の器具を同じ套管針の中に同時に挿入する 本発明によって克服された。一つの弁ハウジングの中に複数の弁セットをもった シールアセンブリーを与えるこの套管針は、著しく単純化されているので、製造 コストは大きく低減される。 好ましい実施例において、夫々の弁セットは異なった範囲の器具寸法に適合す るので、全ての可能な器具寸法に適合させるために一つの套管針およびシールア センブリーだけが必要とされる。こうして、この一つの単純化された套管針は全 範囲の器具寸法に適合できるだけでなく、多くの器具にも同時に適合することが できる。この一つの套管針は製造が安価なだけでなく、所定の外科手術のために 必要とされるアセンブリーおよび套管針の数も少ない。合衆国においては年間10 0万件の腹腔鏡手術が行われ、夫々の手術で４〜６の套管針が必要とされている から、このようなコスト意識の高い市場において、上記の特徴は大いに評価され るであろう。 夫々の弁セットには、器具シール並びにゼロ閉鎖シールを形成するための特徴 が与えられる。最も小さい器具については、これらの特徴は、ゼロ閉鎖の特徴を 更に有する一つの隔膜弁によって与えることができる。より大きな弁セットにつ いては、夫々のセットにおいて、隔膜弁がゼロ閉鎖弁と組み合わせられる。套管 が第一の軸を有し、隔膜弁が第二の軸を有し、またゼロ閉鎖弁が第三の軸を有す る実施例においては、第二の軸および第三の軸のうちの少なくとも一方は、第一 の軸からオフセットされる。一つの弁ハウジングの中により多くの弁セットを収 容するためには、第二の隔膜弁の第二の軸をゼロ閉鎖弁の第三の軸からオフセッ トすることも望ましいであろう。これらの実施例において、ゼロ閉鎖弁は従来技 術に関連した如何なる方法で形成することもできるが、二重嘴弁(double duck b ill valve)の構成が好ましい。 本発明の一つの側面において、套管針は、体壁を横切って体腔の中に延出し、 該套管針を通して体腔内に挿入された器具の回りにシールを形成するように適用 される。套管針は、長い通路を形成する套管と、套管針の基端部に配置された弁 ハウジングとを具備している。ハウジングには弁アセンブリーが設けられており 、該アセンブリーには、套管の通路と共に第一の作業チャンネルを形成する第一 の弁セットと、套管の通路と共に第二の作業チャンネルを形成する第二の弁セッ トとが含まれている。第一の弁セットには、夫々が第一の作業チャンネルに沿っ て配置された第一の隔膜弁および第一のゼロ閉鎖弁が含まれている。第二の弁セ ットには、夫々が第二の作業チャンネルに沿って配置された第二の隔膜弁および 第 二のゼロ閉鎖弁が含まれている。套管針は更に、第一の隔膜弁および第二の隔膜 弁の少なくとも一つを、套管との「浮遊」関係において、前記ハウジングに対し て更に支持するための手段を具備している。 本発明の追加の側面において、套管針アセンブリーには、基端部と先端部との 間に延出した軸を有する套管が含まれている。套管の先端部に配置されたハウジ ングには、套管に固定された剛性のハウジング部分と、剛性ハウジング部分の基 端部に配置された軸方向に圧縮可能な弾性のハウジング部分とが含まれている。 この剛性のハウジング部分および弾性のハウジング部分が一緒になって、套管針 の套管と共に作業チャンネルを形成する。このチャンネルは、鋭い先端チップに まで延出する軸をもったシャフトを有する閉塞具を収容するような、寸法および 構造になっている。閉塞具が機能的に配置されると、この鋭い先端チップは套管 の先端を越えて延出する。この套管針アセンブリーには、弾性ハウジング部分の 軸方向の実質的な圧縮を回避するために、閉塞具のシャフト、並びに套管および 剛性ハウジング部分の少なくとも一つと共働して、閉塞具がその機能位置を越え て套管の中に挿入されるのを防止するための手段が含まれている。 本発明の更なる側面において、套管針アセンブリーには、第一の軸を有する套 管と、該套管と共に作業チャンネルを形成する弁ハウジングとが含まれる。第一 の隔膜弁は、前記ハウジングに対して配置されており、また第二の軸をもった第 一の開口を限定する部分を含んでいる。第二の隔膜弁は、前記ハウジングに対し て配置され、また第三の軸をもった第二の開口を限定する部分を有している。第 一の隔膜弁の第二の軸、および第二の隔膜弁の第三の軸のうちの少なくとも一方 は、套管の第一の軸からオフセットされる。 本発明の更なる側面において、套管針には、第一の軸を有する套管と、套管針 の作業チャンネルに沿って配置され且つ第二の軸をもった開口を形成する隔膜弁 とが含まれている。この隔膜弁は、本来の第一の位置（隔膜弁の開口が、套管の 第一の軸からオフセットした第二の軸に配置される）と、伸張した第二の位置（ ここでは一般に、隔膜弁の第二の軸が套管の第一の軸と整列する）との間で伸張 可能な弾性材料で形成されている。隔膜弁を套管に対して支持して、該隔膜弁の 開口の実質的な変形を伴うことなく、隔膜弁を本来の第一の位置から伸張した 第二の位置へ移動させることを可能にするための手段が与えられている。 本発明の他の側面は、二以上の弁セットを含んだ弁アセンブリーの種々の実施 例のための、構造的な便宜を提供する。一つの事例において、この弁アセンブリ ーには、弁アセンブリーの基端部を弁アセンブリーの先端部に連結する弾性の側 壁が含まれている。この先端部は、套管と弁ハウジングとの間にサンドイッチさ れて、これら部材と共にシールを形成する。弁ハウジングは基端部壁まで延設さ れていて、そこでは弁アセンブリーの基端部が末端キャップ（これは弁ハウジン グの基部表面と接触して套管針軸を横断して移動する）に係合している。弁アセ ンブリーの側壁は弾性張力で保持され、末端キャップを弁ハウジングに対してバ イアスさせる。 末端キャップの横方向の移動は突起によって制限されており、該突起は、弁ハ ウジングまたは末端キャップの何れかから延出して、突起と他の弁ハウジングお よび末端キャップとの間の干渉嵌合を与える。 剛性の仕切りが弁ハウジング内に設けられ、これは弁セットの軸方向の長さに 沿って延出している。この剛性の仕切りは、末端キャップおよび弁アセンブリー と共に移動可能で、ハウジングの側壁と弁の軸方向の壁との間の接触を阻止する 。この接触が阻止されなければ、弁は望ましくない変形を生じて、吹き込みガス の漏れを起こすであろう。 本発明のこれらの特徴および利点、並びに他の特徴および利点は、好ましい実 施例の説明および関連する図面を参照することによって更に明らかになるであろ う。 〔図面の簡単な説明〕 図１は、本発明の套管針の好ましい実施例の斜視図である。 図２は、図１の２−２線に沿った軸方向の断面図であり、弁ハウジングおよび 関連の弁アセンブリーの好ましい実施例を示す図である。 図３は、図２の３−３線から見た頂面図である。 図４は、図２の４−４線に沿った半径方向の断面図である。 図５は、図２と同様の軸方向の断面図であり、弁ハウジングの追加の実施例を 示す図である。 図６は、図２と同様の断面図であり、套管針の第一および第二の弁セットを通 して、同時に操作するように配置された小さい寸法の器具および中程度の寸法の 器具を示している。 図７は、図６と同様の半径方向の断面図であり、套管針の中に機能的に配置さ れた閉塞具形状の大きな器具を示している。 図８は、套管針を一部断面で示す側面図であり、本発明の更なる実施例に特徴 的なゼロ閉鎖を有する蝶番弁(flapper valve)を示している。 図９は、図８の９−９線から見た頂面図である。 図１０は、本発明の更なる実施例をなす套管針の中に挿入された器具を示す斜 視図である。 図１１は、図１０の実施例になる套管針の軸方向の分解断面図であり、（頂部 から底部へ向かって）末端キャップ、弁アセンブリー、仕切り構造、弁ハウジン グおよび套管を含む部品を示している。 図１２は、図１１に示した套管針の組立状態を示す軸方向の断面図である。 図１３は、図１１に示した仕切り構造の軸方向の断面図である。 図１４は、図１１の仕切構造の頂面図である。 図１５は、図１１の仕切構造の拡大側面図である。 〔好ましい実施例の説明〕 多重ポート套管針が図１に示されており、参照番号１０で一般的に指定されて いる。この套管針１０は、先端１４および基端１６を有する、中空の長いシリン ダ形状の套管１２を含んだアクセス装置の代表例である。套管１２は、腹壁１５ のような体壁を貫通して、血管または腹腔１７のような脈管または体腔の中に延 出するような寸法および構成を有している。套管１２は、好ましくは剛性または 半剛性でり、好ましい実施例においてはプラスチック、或いはステンレス鋼のよ うな外科的に適合する材料で形成される。中心軸２１に沿って延出する套管１２ の壁によって、通路が形成されている。 弁ハウジング２３もまた、套管針１０の重要な部分を形成している。図示の実 施例において、弁ハウジング２３には剛性のハウジング部分２５および弾性のハ ウジング部分２７が含まれており、両者はハウジングキャビティー３０を限定し ている。 剛性のハウジング部分２５は好ましくはプラスチックで形成されており、また 套管１２に対して固定された関係で基端部１６に配置される。図示の実施例では 、一対のフィンガータブ３２が剛性のハウジング部分２５と一体的に形成されて おり、套管針を係止し、且つ套管１２を好ましい手術位置へと操作するための手 段を提供している。カラー３４は、図２に最もよく表されているように、タブ３ ２から離間して配置されており、また套管１２の基端部１６を受け入れるような 寸法および構成を有している。 弾性のハウジング部分２７は、好ましくは天然ゴムで形成され、円筒形の側壁 ３６および端壁３８（好ましい実施例では一体である）を含んでいる。この側壁 ３６は、好ましくは套管１２の軸２１に芯合わせされる一方、端壁３８は軸２１ を例えば直角に横切って配置される。好ましい実施例において、弾性のハウジン グ部分２７の側壁３６は、周面ジョイント４０を用いることにより剛性のハウジ ング部分２５に結合され、シールを形成している。 弁ハウジング２３により形成されたキャビティー３０は、套管１２の通路１８ と液体的に連通している。このキャビティー３０および通路は共に、套管針１０ の作業チャンネル４１を形成している。図示の実施例において、このチャンネル ４１は、套管針１０の外側の領域から端壁２８を通してハウジングキャビティー ３０の中に延出し、また套管１２の通路１８および先端１４を貫通して延出して いる。このように、套管針１０はアクセス装置として機能し、シールハウジング ２３および套管１２を通して、器具を腹腔１７の中に挿入することができる。 典型的な腹腔鏡手術において、套管針１０は、套管１２が腹壁１５を貫通して 腹腔１７の中に延出するように配置される。手術部位での作業空間を増大させる ために、腹腔１７は典型的には加圧またはガス吹き込みにより膨張される。図３ に示した套管針１０において、このガス吹き込みによる腹腔１７の膨張は、ハウ ジングキャビティー３０および套管１２の通路１８と液体的に連通したガス吹き 込み管４５を使用することによって行われる。 ガス吹き込みによって腹腔１７が適切に膨張された後に、例えばカテーテル、 ガイドワイヤ、把持具、ステープラー(stapler)のような種々の器具を套管針１ ０の作業チャンネル４１を通して挿入することにより、腹腔１７の中で種々の操 作を行うことができる。このような操作においては、套管針１０の作業チャンネ ル４１内に器具を挿入するとき、並びに該器具を作業チャンネル４１から除去す るときの両方において、吹き込み圧が維持されることが重要である。これは弁ア センブリー４６の機能であり、該アセンブリーは典型的にはハウジングキャビテ ィー３０内に配置され、或いは弁ハウジング２３の一部として形成される。本発 明の弁アセンブリー４６は、一つの弁の寸法制限とは無関係に、実質的に如何な る直径を有する手術器具にも適合するような寸法および構成を有している。この ような器具は、図６および図７に最もよく図示されているカテーテル４８、開創 器(retractor)４９および閉塞具５０に代表されるものである。以下での議論に おいて、カテーテル４８、開創器(retractor)４９および閉塞具５０のことを、 夫々小さな器具、中程度の器具および大きな器具４８，４９，５０と呼ぶことが あり、また器具４８，４９，５０と総称することがある。 なお、これらの器具４８〜５０の直径は広範に変化する。例えば、小さい寸法 の器具４８には、直径が２ミリメータまでのガイドワイヤまたはカテーテルが含 まれるであろう。中程度の寸法の器具４９には、直径が２〜５ミリメータの把持 具または開創器が含まれるであろう。大きな寸法の器具５０には、直径が５ミリ メータ程度の小さいものや、１１または１２ミリメータ程度の大きさを有する閉 塞具または腹腔鏡が含まれるであろう。 例えば０〜１１または１２ミリメータに亘るこの全体的な直径範囲には、本発 明の一つの多重ポート套管針を用いて適合させることができる。この概念におい て、弁アセンブリー４６は少なくとも二つ、好ましくは三つまたは四つの弁セッ トを含んでおり、夫々のセットは異なった範囲の器具寸法を受容するように適合 され、また総合的には全体の器具寸法の範囲に適合している。図示の実施例にお いて、弁アセンブリー４６は小さい弁セット５２と、中程度の弁セット５４と、 大きな弁セット５６とを含んでいる。これらの弁セット５２，５４および５６は 、套管１２の通路と共に、対応した三つの作業チャンネル４１ａ，４１ｂおよび ４１ｃを形成している。 弁セット５２〜５６の夫々は、作業チャンネル４１の中に動作可能に配置され たときに関連の器具４８〜５０の回りにシールを形成するための特徴、並びに関 連の器具４８〜５０を除去するときに作業チャンネル４１を横切るシールを形成 するための特徴を有していなければならない。小さな弁セット５２については、 器具４８がないときにそれ自身を閉鎖するのに充分に小さいが、直径が約２ミリ メータまでの器具に適合するためには十分に大きい開口部５９をもった一つの隔 膜弁５６によって、これら両方の特徴を与えることができる。 大きな弁セット５６は、弁アセンブリー４６の中の他の弁セットの代表である 。この大きな弁セット５６は、大きな隔膜弁６１並びに大きなゼロ閉鎖弁６３を 含んでいる。これらの弁６１および６３は、1993年4月23日に出願された、アク セス装置のためのシールアセンブリーと題する出願人の同時係属出願第08/051,6 09号に開示されたタイプのものとすることができる。 閉塞具５０のような大きな器具に適合させるために、大きな隔膜弁６１には自 然な本来の状態で約５ミリメータの直径を有する孔６５が設けられる。この孔の 中に約５ミリメータより大きい直径をもった器具５０を通すと、弁６１は膨張し て、器具５０の外表面と共に密なシールを形成する。 しかしながら、器具５０が取り除かれると隔膜弁はその本来の状態に復帰し、 孔６５を開いた状態にする。これらの条件の下で、ゼロ閉鎖弁６３は特に重要で ある。何故なら、ゼロ閉鎖弁６３は器具５０が存在しなくても完全に閉鎖するか らである。これにより、器具５０が除去されたときに、作業チャンネル４１ｃは 確実に、大きな弁セット５６を介してが完全に閉鎖される。 中程度の弁セット５４は、その機能においては大きな弁セット５６と同様であ るが、一般には寸法が小さい。従って、中程度の弁セット５４は中程度の隔膜弁 ６７および中程度のゼロ閉鎖弁７０を含んでいる。大きい隔膜弁６１の場合と同 じように、中程度の隔膜弁６７は、例えば約２〜５ミリメータの中程度の寸法の 器具に適合させるために充分に大きい孔７１を有している。この中程度の隔膜弁 ６７は、小さな隔膜弁５８のようには完全に閉鎖しないので、器具４９が除去さ れたとき、中程度の弁セット５４を介して作業チャンネル４１ｂをシールするた めに、ゼロ閉鎖弁７０が必要とされる。 複数の弁セット５２〜５６を一つの弁ハウジング内に適合させるためには、端 壁３８における夫々の隔膜弁５８，６７および６１の横方向の配向(orientation )が特に重要である。図３に関して、三つの隔膜弁５８，６７および６１が夫々 、関連の長手軸７２，７４および７６に芯合わせされていることに気付くであろ う。同様に、ゼロ閉鎖弁７０および６３は、夫々の長手軸７８および８１に芯合 わせされている。 対応の隔膜弁５８，６７および６１に関連した軸７２〜７６の夫々は、套管針 １０の軸２１から異なった距離だけ離間し、或いはずれている。図示の実施例に おいて、大きな隔膜６１に関連した軸７６は、軸２１に最も近接して配置されて いる。この配置は好ましいものである。何故なら、閉塞具５０のような大きな器 具は、その直径が套管１２の直径に近接しているという事実に起因して、套管針 １０に関してより大きな垂直の配向を必要とするからである。こうして、軸７６ を軸２１に相対的に近接させることによって、隔膜６１は、大きな器具５０が必 要とするもっと垂直な配向を達成するために、少しの距離の移動だけが必要とさ れるに過ぎない。 図６に示すように、開創器４９のような中程度の大きさの器具は、該中程度の 器具４９が大きな器具５０のような垂直の配向を必要としないような角度で、套 管１２を通過することができる。従って、器具４９を機能的に配置するために、 中程度の隔膜６７を、套管１２の軸２１に近接するように動かす必要はない。こ の理由によって、中程度の隔膜弁６７の軸７４は、大きい隔膜弁６１の軸７６が 套管１２の軸２１から離れている距離よりも大きい距離だけ、套管１２の軸２１ からずらすことができる。小さい隔膜５８に関して言えば、その軸７２は、前記 軸２１からの距離が更に大きいところに位置することができる。ガイドワイヤお よびカテーテル４８のような小さい器具は、極めて少ししか垂直配向を必要とし ないだけでなく、可撓性であることが多いので、これら小さい器具の機能的配置 のための隔膜５８の移動は必要とされない。 上記で述べた理由で、隔膜弁６１および６７が、器具４９，５０が存在しない ときの本来の位置から、器具４９，５０が存在するときの、もっと中心に寄った 位置へと移動できるように位置付けることが重要である。この移動は、夫々の孔 ７１および６５を形成する弁部分が器具４９，５０の外表面と共に適切なシール を形成できるように、隔膜弁６７および６１の実質的な変形を伴わずに行われな ければならない。 好ましい態様において、変形を伴わないこの移動は、套管針１０の二つの特徴 によって適応させられる。第一に、端壁８が弾性材料で形成されていることによ って、隔膜弁５８，６７および６１は、端壁３８内で横方向への移動が可能にな っている。ハウジング部分の側壁３６もまた弾性材料で形成されており、容易に 横方向にずれることは、多分もっと重要であろう。側壁３６のこの移動によって 、関連の隔膜弁５８，６７および６１の変形を伴わずに、端壁３８の全体を望ま しい位置に運ぶ。従って、隔膜弁５８，６７および６１は套管１２に関して浮遊 関係を有しており、これによって、これら隔膜弁が関連の器具４８〜５０の外表 面と共にシールを形成する性質を保持しながら、横方向に移動することが可能に なる。側壁２６のこの横方向の偏向は、夫々の器具４９および５０について、図 ６および図７に図示されている。 これまでの実施例では、隔膜弁５８，６７および６１が、弾性ハウジング部分 ２７の端壁３８に形成されている。しかし、これらの弁５８，６７および６１が 一般に、套管１２の軸２１を横切る如何なる壁にも形成され得ることは明らかで あろう。得られた弁壁は、ハウジングキャビティー３０の中に含められることが でき、或いは弁ハウジング２３の一部を形成することができる。にもかかわらず 、隔膜弁５８，６７および６１は、一般に端壁３８のような弁ハウジング２３の 最も基端部側の壁に形成されるのが好ましい。 ゼロ閉鎖弁７０および６３の位置もまた、特定の実施例では決定的に重要であ り得る。ゼロ閉鎖弁７０および６３に夫々関連した軸７８および８１が、関連の 隔膜弁６７および６１の軸７４および７６と整列することは必要とされない。弁 セット内のこの整列（これは従来技術の特徴である）は、本発明では必要とされ ない。むしろ、ゼロ閉鎖弁７０および６３の位置は、一般に、考慮すべき二つの 要件に依存する。 第一に、ゼロ閉鎖弁７０は、関連の隔膜弁６７を通過する器具４９がゼロ閉鎖 弁７０をも通過するように位置決めされなければならない。同様に、ゼロ閉鎖弁 ６３は、関連の隔膜弁６１を通過する器具５０がゼロ閉鎖弁６３をも通過するよ うに位置決めされなければならない。図３に見られるように、この要件は特に厳 格なものではなく、関連のゼロ閉鎖弁７０および６３は中心軸２１から比較的離 れて位置付けられるのに対して、隔膜弁６７および６１は中心軸２１に比較的近 接して位置付けることができる。 ゼロ閉鎖弁７０および６３の位置に関して考慮すべき第二の要件は、それらが 相互に接近していることに基づいている。中程度の器具４９が中程度の弁セット ５４内に位置付けられるときに、作業チャンネル４１ｃをシールする大きなゼロ 閉鎖弁６３の能力を妨害しないことが重要である。これは一般に、中程度のゼロ 閉鎖弁７０が、大きなゼロ閉鎖弁６３の変形を防止するのに充分な距離だけ、大 きなゼロ閉鎖弁６３から離れていることを必要とする。 図示の実施例において、この非関連のゼロ閉鎖弁６３の妨害は、多分、中程度 の弁セット５４に関する最大の問題である。この弁セット５４において、中程度 の器具４９は大きな器具５０よりも、ハウジングキャビティー３０内で典型的に はより角度のついた位置を有するであろう。加えて、図２に示したように、大き なゼロ閉鎖弁６３は典型的にはハウジングキャビティー３０の中に更に延出して おり、これは中程度の器具４９からの妨害を受け易くするであろう。 ゼロ閉鎖弁６３および７０について図示した二重嘴弁(double duck bill valv e)の構成は、この妨害を回避する上で特に有益である。これら夫々のゼロ閉鎖弁 ７０および６３は、それぞれ円筒状の側壁８２および８３、並びに壁８５および ８７に限定された閉鎖構造を有している。これらの壁８５，８７は、それらが線 ９４，９６に夫々収斂する際に横方向の凹部８９，９２を限定しており、これは 当該タイプのゼロ閉鎖弁に関連した交差シールを形成する。これらの線９４およ び９６は、図４に最も良く示されている。壁８５，８７、関連の凹部８９，９２ 、並びに線９４，９６の構成は、出願人の同時係属出願第08/051,609において更 に詳細に説明されている。 一般に、ゼロ閉鎖弁７０および６３のこの構成は、弁７０のような一つの弁に 、側壁８２のような側壁（弁７０のような他のゼロ閉鎖弁に関連した側壁、例え ば 側壁８３よりも短い）を設けることができる構造を容易にする。次いで、側壁８ ３のような他の側壁に凹部または窪みを形成することができる。この解決策は、 中程度のゼロ閉鎖弁７０に長い側壁８２、並びに当該側壁８２に窪み９８のよう な適切な窪みを設けるのと等しく適切である。 ゼロ閉鎖弁７０および６３の近接に適合する別の方法は、関連のシール線９４ および９６を、夫々の弁７０および６３の軸７８および８１を連結する線に沿っ て何も配置されないように配向させることである。これらのシール線９４および ９６は、関連の壁８５および８７の最大直径まで拡張するから、これらは対向す る弁セット５４，５６を通して延出する器具７８，８０によって最も干渉され易 い。これらの線９４および９６を図４に示すように配向させることによって、線 ９４および９６の間の本来の凹部は、対向する軸７８、８１の方に自動的に向け られる。 側壁８３，８５の何れかのための適切な長さを考えるとき、追加の長さが最終 的には更に長い弁ハウジング２３を要求するであろうこと想定しなければならな い。なお比較のために、図２の実施例においては、ゼロ閉鎖弁６３は剛性ハウジ ング部分２５と弾性ハウジング部分２７との間のジョイントを越えて延出してい る。シールハウジング２３の長さが最小限である実施例においては、ゼロ閉鎖弁 ６３に関連した側壁８５を短くすることが望ましいであろう。これによって、ゼ ロ閉鎖弁６３または７０の何れもが、ハウジング部分２５および２７の間のジョ イントを越えて延出しない実施例が得られるであろう。 器具４９および５０のような器具を套管針１０から取り除くとき、弾性ハウジ ング部分２７は、その側壁３６が中心軸と同軸である本来の状態に戻るのが望ま しい。ハウジングキャビティー３０内の側壁３６の半径方向および長手方向に延 出する複数のリブ１０１が、ハウジング部分２７に設けられる好ましい実施例に おいて、この本来の状態への復帰が促進される。 好ましい実施例においては、全体の弾性ハウジング部分２７（リブ１０１を含 む）および全体の弁アセンブリー４６（隔膜弁５８、６７、６１およびゼロ閉鎖 弁７０，６３は、ラテックスのような弾性材料から一体の構造として形成される 。 弾性ハウジング部分２７にとって望ましい横方向の可撓性は、套管１０が従来 技術の閉塞具と共に用いられるときは望ましくない軸方向の可撓性をも生じる。 図７に示したように、本発明の閉塞具５０は、ハンドル１０２と、鋭い尖端１０ ４を有するシャフト１０４とを含む点において、典型的な従来の閉塞具である。 この閉塞具５０は、図７に破線で示したように、弁ハウジング２３を通して套管 １２の中に軸方向に挿入するために設計されている。套管１２の中へ更に軸方向 に移動させると、閉塞具５０は、鋭い先端チップ１０４が套管の尖端４を越えて 延出した動作位置に来る。この動作位置は、図７における閉塞具５０の実線位置 によって示されている。閉塞具５０が套管１２内の機能位置に配置されたときに 、ハンドル１０２に更なる軸方向の圧力を加えることは、腹壁１２を貫通した鋭 い先端チップ１０４を押しやって、套管１２の先端１４を腹腔１４内に位置付け ようとするものである。 従来の閉塞具では、この軸方向の加圧はハンドルを介して向けられ、弁ハウジ ングの基端部に対して適用される。しかし、本発明においては、ハウジング２３ の基端部に対するこの追加の圧力は、弾性ハウジング部分２７を圧縮しようとす るだけに過ぎない。これは、鋭い先端９６を套管１２を越えた位置に確実かつ機 能的に配備することを困難にするだけでなく、弾性ハウジング部分２７を損傷す る可能性がある。 図７に図示した好ましい実施例において、閉塞具５０には、シャフト９５の表 面に固定された拡大部または突起１０５が設けられている。図示の実施例におい て、突起１０５は、シャフト９５の外表面から半径方向外側に延出した環状フラ ンジの形態をとっている。閉塞具５０が図７の点線位置から実線の操作位置へと 挿入されると、突起１０５はハウジングキャビティー３０を通して移動して、套 管１２の基端部１６と係合する。この基端部１６は、突起１０５のためのストッ パとして機能する。この実施例において、突起１０５は套管１２の内径よりも大 きいから、閉塞具５０の更なる軸方向の移動は阻止される。閉塞具５０のこの操 作位置において、シャフト１３の先端チップ１０４は套管１２の先端１４を越え て延出しているが、ハンドル１０２は弾性ハウジング部分２７を軸方向に圧縮し ていない。一般に突起１０５は、カラー３４または套管１２の基端部１６のよう な剛性ハウジング部分２５の一部に係合できるような、シャフト１０２に沿った 如何なる箇所に位置することもできる。 本発明の更なる実施例が、図１０の斜視図に示されている。この実施例におい ては、先に述べたのと同様の構造が、後に続く文字「ａ」を付した同一の参照番 号で示されている。図１０において、套管針１０ａには、先端部１４ａおよび基 端部１６を有する套管１２ａと、ハウジングキャビティー３０ａを部分的に限定 する弁ハウジング２３ａとが含まれている。また、套管針１０ａには吹き込み管 ４５ａが含まれており、種々の手術器具の代表である開創器４９ａと組み合わせ て図示されている。套管１２ａおよび弁ハウジング２３ａの両者は、套管針１０ ａの軸２１ａに沿って整列されている。 図１０の実施例では、ハウジングキャビティー３０ａは、基端部１６ａにおい て軸２１ａを横切って移動可能な末端キャップ１２１によっても部分的に限定さ れている。末端キャップ１２１にはアクセスポート１２３〜１２７が含まれてお り、これらは夫々、直径の小さい器具、中程度の器具および大きな器具のための 、套管針１０ａの作業チャンネル４１ａの中へのアクセスを与える。 図１１の拡大図を参照することにより、套管針１０ａはまた、弁アセンブリー ４６ａおよび仕切構造１３０をも含んでいることが示されるであろう。この実施 例に関する他の特徴は、套管１２ａと、弁ハウジング２３および弁アセンブリー ４６ａを含む套管針の残りの部分との間の迅速な取り外しを与える、モジュール 方式の構造である。図示の実施例におけるこの迅速な取り外しは、タブ１３２お よび関連のスロット１３４を含む差し込み結合の形態をとる。 モジュール方式の概念は、本発明のこの実施例に幾つかの利点を与える。例え ば、特定の套管針のために異なったシールアセンブリー４６ａが望ましいならば 、当該アセンブリーはハウジング２３と共に、その操作部位から套管１２ａを除 去することなく置き換えることができる。この同じ特徴によって、破損し又は機 能しなっくなった弁アセンブリーの取り替えが可能になる。ハウジング２３と套 管１２との間の迅速な解放分離は、腹腔の迅速かつ完全なガス吹き込みをも容易 にする。 この実施例の套管１２ａは、先端１４ａから、基端部の対向表面１３８を有す る拡大した基端部１３６まで延出している。弁ハウジング２３ａは、套管１２ａ の基端部１３６を受け入れる寸法をもった底部スカート１４１を有している。差 し込み接続のスロット１３４を限定しているのは、このスカートである。スカー ト１４１から反対方向に延出しているのは、端部表面１４５へと基端部方向に延 出した側壁１４３である。側壁１４３は、末端キャップ１２１と共にハウジング キャビティー３０ａを限定している。 スカート１４１と側壁１４３の間には、環状フランジ１４７が内側に延出して いて、基端部対向表面１５２および先端部対向表面１５４を形成している。フラ ンジ１４７からスカート１４１の方に延出している環状突起１５６については、 以下で更に詳細に述べる。 仕切り構造体１３０には、基端部表面１６３を有する基端部端壁１６１が含ま れている。図１１において端壁１６１から下方に延出しているのは仕切り１６５ であり、以下に詳細に述べる特別の構造を有している。この仕切り１６５は、底 面１６７まで延出している。端壁１６１の表面１６３から上方に向かって、仕切 り構造体１３０と末端キャップ１２１との間のスナップ嵌合関係を容易にする複 数のボタン１７０が延出している。 弁アセンブリー６４ａは、夫々が、基端部表面１７４を有する端壁１７２の中 に限定された隔膜弁を有する複数の弁セットを含む点において、先に開示したも のと同様である。図１１において、端壁１７２から下方に向けて側壁１７６が延 出しており、また先端対向面１８１を有するショルダ１７８が内側に向けて延出 している。円筒状の環状体１８３がショルダ１７８から先端対向表面１８７まで 軸方向に延出している。この表面１８７は、フランジ１８５によって、半径方向 外側に向けて延出されている。 末端キャップ１２１は、先端対向表面１９２を有する壁１９０によって定義さ れた、一般に平面的な構成を有している。壁１９０から上方に向けて複数の円筒 体１９４および１９６が延出されており、これらは器具の整列を補助し、また弁 アセンブリー４６ａの端壁１７２に形成された隔膜弁の保護を補助する。図１１ において端壁１９０から下方に向けて、ゼロ閉鎖弁の変形を防止するように働く 環状体１９８が延出している。また、端壁１９０から複数の雄型部品１９７が下 方に向けて延出しており、これはスナップ嵌合関係で雌型突起１７０と嵌合する 。 図１１に示したこれら種々の部品は、図１２の組立状態としても図示されてい る。この図の中の特に興味深いのは、弁アセンブリー４６ａのフランジ１８５、 ハウジング２３ａのフランジ１４７、および套管１２ａの表面１３８の間の関係 である。この構成において、フランジ１８５は、套管１２ａの表面１３８とフラ ンジ１４７の表面１５４との間にサンドイッチされている。この組み合わせによ って、弁アセンブリー４６ａ、ハウジング２３ａおよび套管１２ａの間にシール が形成される。このシールは、フランジ１４７と弾性フランジ１８５との間のシ ール関係を増大させるフランジ１４７上の突起によって向上する。 套管針１０の種々の部品の相互関係は、図１２の組立図を参照することによっ て、最も良く理解することができる。最初に、末端キャップ１２１、弁アセンブ リー４６ａおよび仕切り構造体１３０の間でアセンブリーを形成することができ る。好ましい組立方法においては、弁アセンブリー４６ａ（該アセンブリーのゼ ロ閉鎖弁の回りに仕切り１６５が延出している）の底部開口部に、仕切り構造体 １３０が挿入される。構造体１３０の基部端壁１６１は、弁アセンブリー４６ａ と接触することになる。構造体１３０の突起１７０は、端壁１７２の同心円上の 孔を貫通して延出している。 弁アセンブリー４６ａ内に機能的に位置付けられた仕切り構造体１３０と共に 、末端キャップ１２１は、弁構造体４６ａの頂部を覆う位置へと移動することが できる。この段階において、末端キャップ１２１の突起１９７は、好ましくはス ナップ嵌合関係で、仕切り構造体１３０の関連したボタン１７０の中に延出する 。このスナップ嵌合は、末端キャップ１２１の端壁１９０、弁アセンブリー４６ ａの端壁１７２および仕切り構造体１３０の端壁１６１を一般に固定された関係 に維持することによって、サブアセンブリーを完成する。得られたサブアセンブ リーの頂面図は、図４に最も良く示されている。この図には各弁セットが詳細に 示されていないが、それらの参照番号５２ａ、５４ａおよび５６ａによって表さ れている。 端壁１２１、弁アセンブリー４６ａおよび仕切り構造体１３０を含むサブアセ ンブリーは、次いでハウジング２３ａの中に装着することができる。これは、構 造体１３０を含むサブアセンブリーの端部を、末端キャップ１２１の端壁１９０ が側壁１４３の基端部表面１４５に接触するまでハウジング２３ａの頂部に導入 することによって、好ましい方法で達成することができる。端壁１９０はハウジ ング２３ａの基端部の孔よりも直径が大きいから、末端キャップ１２１はハウジ ングキャビティー３０ａの中をそれ以上通過することができない。 本発明の特に有利な特徴は、末端キャップ１２１がハウジング２３の表面１４ ５に対して摺動接触するようにバイアスを与える。このバイアスは、弁アセンブ リー４６ａの側壁１７６を伸張または緊張させることによって得られる。末端キ ャップ１２１を基端部に向けて軸方向に固定すると共に、側壁１７６をその間で 伸張させながら、弁アセンブリー４６ａの先端を先端方向において軸方向に固定 することによって、側壁１７６の伸張した構成を維持することができる。好まし い実施例では、弁アセンブリー４６ａの外方向に延出した環状フランジ１８５を 、ハウジング３２ａに付随する内側に延出した環状フランジ１４７上に嵌合する ことによって固定される。この段階において、弁アセンブリー４６ａの先端対向 表面１８１もまた、ハウジング２３ａの基端部対向表面１５２と接触させられる 。フランジ１４７および１８５の連結関係は、環状フランジ１４７上の突起１５ ６とフランジ１８５上の同様の突起によって補助される。 フランジ１８５および１４７の固定関係を更に維持するために、套管１２ａ、 スカート１４１によって定義されるチャンネルの中に、先端に向けて導入するこ とができる。これによって、套管１２ａの基端部表面１３８は、弁アセンブリー ４６ａの先端対向表面１８７と隣接した関係に置かれる。また、これによって弾 性フランジ１８５は、フランジ１４７の表面１５４と套管１２ａの表面１３８と の間にサンドイッチされる。これは、弾性フランジ１８５をハウジング２３ａに 固定された関係に維持するだけでなく、これら隣接部品間のシールの形成を改善 する。先に述べたように、タブ１３２とスロット１３４との間に形成される差し 込み嵌合のような迅速取り外し構造によって、套管１２ａをその操作位置に保持 することができる。 套管針１０が組み立てられれば、本発明の操作上の特徴は容易に明らかになる 。これら特徴の一つは、図１３に示したセット５４ａおよび５６ａのようなシー ルセットの間の浮遊関係と共に行わなければならない。軸からずれた(off-axis) 器 具の挿入に適合するための該シールセットの浮遊は、リッチャート(Ritchart)等 によって米国特許第5,209,737号に開示された。 図１３の実施例において、シールセット５４ａおよび５６ａの浮遊は、末端キ ャップ１２１を、ハウジング２３ａの側壁１４３と摺動連動させながら軸２１ａ を横切って動かすことにより促進される。リッチャートが教示したように、この 末端キャップ１２１の浮遊移動は拡大された凹部の中で達成できるが、末端キャ ップ１２１が套管針の基端部における最大の直径を定義するならば、ハウジング ２３ａの寸法を小さくできる。この場合、ハウジング２３ａの側壁１４３の外径 は末端キャップ１２１の直径を越えない。 末端キャップ１２１はハウジング２３ａの横方向または半径方向に浮遊させら れるが、弁セット５４ａ，５６ａを保護するために、この浮遊は制限されなけれ ばならない。図示の実施例において、この保護は弁キャビティー３０ａの中に延 出する環状体９８によって与えられる。末端キャップ１２１が横方向に移動する とき、環状体１９８は側壁１４３に接近し、ときには末端キャップ１２１が横方 向に更に動くことができない干渉点(point of interference)に達する。こうし て、環状体１９８は、シール５４ａおよび５６ａが端壁１２１の広範な横方向の 移動によって妨害されないことを保証する。 中程度のシールセット５４ａ（隔膜弁６７ａおよびゼロ閉鎖弁７０ａを含む） および大きなシールセット（隔膜弁６１ａおよびゼロ閉鎖弁６３ａを含む）は、 追加の分離(additional isolation)による利益を与えるであろう。典型的な状況 においては、器具はセット５４ａのようなシールセットの一つを通して挿入され 、関連の隔膜弁が器具と共にシールを形成する。この特定の弁セットにおいては 、器具が適切に存在する限り、ゼロ閉鎖弁７０ａは開放でかつ非シール状態にな るであろう。この点での問題は、他の弁セットに関連したゼロ閉鎖弁６３ａの操 作に関するものである。もし器具が傾き、或いは他の弁セット５６ａに関連した ゼロ閉鎖弁６３ａと接触すると、該弁６３ａは変形して、吹き込みガスの漏出を 生じる可能性がある。 この漏出および変形を防止するために、ゼロ閉鎖弁６３ａおよび７０ａをある 程度相互に隔離するのが望ましい。これは、構造体１３０の中の仕切り１６５の 機能である。この仕切り１６５は一般に、弁セット５６ａおよび７０ａに関連し た夫々のゼロ閉鎖弁６３ａおよび７０ａの周囲にそれぞれ延出している。これら のゼロ閉鎖弁６３ａおよび７０ａが相互に密接に近接して形成されたとき、例え ば、これらの夫々の軸の離間距離がそれらの半径の総和よりも短いときは、仕切 り１６５が、ゼロ閉鎖弁６３ａおよび７０ａの間の直ぐ近くで僅かに破損するか も知れない。この場合、図１５に最も良く図示されているように、仕切り１６５ は、弁セット５４ａおよび５６ａの周囲に、典型的には８の時の形で連続的なカ ーテンを形成する。 以上の説明から、本発明の套管針１０は、カテーテル４８のような最も小さい 器具から、閉塞具５０のような最も大きい器具まで、関連の套管１２を通過でき る全ての寸法の器具に適合できることは明らかである。弁ハウジング２３の内部 または弾性ハウジング部分２７の端壁３８に配置された何れかの横断壁に、複数 の隔膜弁５８，６７および６１を形成することができる。これらの隔膜弁５８， ６７および６１は、先に述べたようにして、中心軸２１から異なった距離に形成 することができる。夫々の大きな弁セット、例えば中程度の弁セット５４ａおよ び大きな弁セット５６ａについて、ゼロ閉鎖弁が必要とされるであろう。ゼロ閉 鎖弁７０ａおよび６３ａのようなこれら弁は、従来技術に関連した如何なる形で 提供することもできる。図１〜７に図示したような二重嘴弁は、この概念のため に特に適切である。しかし、夫々の弁セット５４および５６について、図８およ び図９に参照番号１０７および１０９で示したような、別々のフラッパ弁を設け ることができる。 特に望ましい実施例において、末端キャップ１２１は、ハウジング２３ａとの 摺動係合で形成することができる。この実施例は、ハウジング２３ａの小さい寸 法（末端キャップ１２１の直径よりも大きくない）によって向上する。末端キャ ップ１２１をハウジング２３ａと摺動係合した状態に維持するように、弁アセン ブリー４６ａを伸張させることができる。環状体９８は、ハウジング２３ａに対 する末端キャップ１２１の横方向の移動を均一に制限するように形成することが できる。仕切り１６５は更に、ゼロ閉鎖弁６３ａおよび７０ａを、隣接する弁セ ットの操作による干渉から保護する。モジュール概念は、套管１２ａをハウジン グ２３ａから離すことを可能にするが、同時に、弁アセンブリー４６ａとハウジ ング２３ａとの間のシールを向上するように機能する迅速取り外し嵌合を与える 。 全てが本発明の範囲内にあるこれら広範な変形例が与えられることによって、 当業者は、上記で詳細に開示および例示された実施例に本発明を限定しないよう に注意し、むしろ、以下の請求範囲を参照することによってのみ本発明の範囲を 決定するであろう。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．体壁を横切って身体の脈管または体腔の中へ延出させるために適用され、 またその中を通して身体の脈管または体腔の中に挿入された器具の回りにシール を形成するために適用されるアクセス装置であって： その基端から先端まで延出した長い通路が形成されている套管と； 前記套管の基端部に配置された弁ハウジングと； 前記ハウジングに対して配置され、前記套管の通路と共に第一の作業チャンネ ルを形成する第一の弁セットと； 前記第一の弁セットに含まれ、前記第一の作業チャンネルに沿って配置された 第一の隔膜弁と； 前記第一の弁セットに含まれ、前記第一の隔膜弁の第一の作業チャンネルに沿 って軸方向に配置された第一のゼロ閉鎖弁と； 前記ハウジングに対して配置され、前記套管の通路と共に第二の作業チャンネ ルを形成する第二の弁セットと； 前記第二の弁セットに含まれ、前記第二の作業チャンネルに沿って配置された 第二の隔膜弁と； 前記第二の弁セットに含まれ、前記第二の隔膜弁の第二の作業チャンネルに沿 って軸方向に配置された第二のゼロ閉鎖弁と； 前記第一隔膜弁および前記第二の各区膜弁の少なくとも一つを、前記套管に関 して浮遊状態で、前記ハウジングに対して柔軟に支持する手段とを具備した装置 。 ２．請求項１に記載のアクセス装置であって、前記第一および第二のゼロ閉鎖 弁の少なくとも一方が二重嘴弁である装置。 ３．請求項１に記載のアクセス装置であって： 前記套管が第一の軸を有し； 前記第一の隔膜弁が第二の軸を有し； 前記第一の隔膜弁の第二の軸は、前記套管の第一の軸からオフセッ トしている装置。 ４．請求項３に記載のアクセス装置であって： 前記第一のゼロ閉鎖弁は第三の軸を有し； 前記第一の隔膜弁の第二の軸は前記套管の第一の軸から第一の距離 だけオフセットしており； 前記第一のゼロ閉鎖弁の前記第三の軸は、前記套管の第一の軸から 第二の距離だけオフセットしており； 前記第二の距離は前記第一の距離よりも大きい装置。 ５．請求項１に記載のアクセス装置であって： 剛性を有し且つ前記套管に対して固定された第一のハウジング部分 と； 弾性を有し且つ前記套管に対して浮遊状態を有する第二のハウジン グ部分と； 前記第一のハウジング部分および前記第二のハウジング部分は前記 套管針の弁ハウジングを形成しており； 少なくとも前記第一の隔膜弁および前記第二の隔膜弁は、前記第二 のハウジング部分と一体に形成されている装置。 ６．請求項５に記載のアクセス装置であって、前記第一のゼロ閉鎖弁および前 記第二のゼロ閉鎖弁は、前記第二のハウジング部分と一体に形成されている装置 。 ７．套管針アセンブリーであって： その基端から先端まで延出した軸を有する套管と； 先端および基端部を有する剛性ハウジング部分であって、該剛性ハ ウジング部分の先端は、前記套管に対して固定された関係を有する剛性ハウジン グ部分と； 前記剛性ハウジング部分の基端部に結合された、軸方向に圧縮可能 な弾性ハウジング部分と； 前記剛性ハウジング部分および前記弾性ハウジング部分は、弁ハウ ジング部分を形成し、また前記套管と共に作業チャンネルを限定していることと ； 前記作業チャンネルを通して除去可能に挿入するための寸法および 構成を有する閉塞具と； 前記閉塞具に含まれ、基端部から鋭い先端チップ間で延出した軸を 有するシャフトであって、該シャフトは前記シャフトの先端チップが前記套管の 先端を越えて延出する操作位置まで前記套管の中に除去可能に挿入するための寸 法および構成であるシャフトと； 前記シャフトの基端部に固定された関係で取り付けられた、閉塞具 のハンドルと； 前記閉塞具が前記閉塞具の操作位置を越えて前記套管の中に挿入さ れるのを防止するために、前記套管および前記剛性ハウジング部分の少なくとも 一方と係合する手段であって、前記シャフトの基端部と前記シャフトの先端との 間のシャフトに保持された手段とを含む套管針アセンブリー。 ８．請求項７に記載の套管針アセンブリーであって： 前記係合手段には、前記弁ハウジングの先端方向で且つ前記鋭い先 端チップの基端部方向に、前記閉塞具のシャフトに対して固定して設けられた突 起が含まれており、該突起は、この突起および前記シャフトが前記套管内のシャ フトの操作位置を越えて延出するのを防止するのに充分な距離だけ前記シャフト の横方向に延出している套管針アセンブリー。 ９．請求項８に記載の套管針アセンブリーであって： 前記弁ハウジングおよび前記套管の基端部における套管のうちの一 方によって限定されたショルダを更に具備し； 前記ショルダは前記作業チャンネルないに露出されており、また前 記平素久々野突起と係合して、前記閉塞具が前記操作位置を越えて遠方へ移動す るのを防止するストッパを形成している套管針アセンブリー。 10．請求項７に記載の套管針アセンブリーであって、前記少なくとも一方の弁 は第一の弁であり、前記套管針は第二の弁を具備し、前記第一の弁および前記第 二の弁は前記弾性ハウジング部分と一体である套管針アセンブリー。 11．請求項１０に記載の套管針アセンブリーであって： 前記套管の軸は第一の軸であり； 前記第一の弁は第二の軸を有し； 前記第二の弁は第三の軸を有し； 前記第一の弁の第二の軸および前記第二の弁の前記第三の軸の少な くとも一方は、前記套管の第一の軸からオフセットしている套管針アセンブリー 。 12．套管針アセンブリーであって： その基端から先端まで延出した第一の軸を有する套管と； 套管の基端部で該套管に固定され、該套管と共に作業チャンネルを 形成する弁ハウジングと； 前記弁ハウジングに含まれ、一般的に前記套管の軸を横断して配置 された第一の部分を有する弁壁であって、前記套管の軸に対する前記弁壁の第一 の部分の横方向の移動を可能にする弾性を有する弁壁と； 前記弁壁の第一の部分に含まれる第一の隔膜弁であって、該第一の 隔膜弁を通る開口を定義する部分を有し、該開口は第二の軸の回りに形成されて いる第一の隔膜弁と； 前記弁壁の第一の部分に含まれる第二の隔膜弁であって、該第二の 隔膜弁を通る第二の開口を定義する部分を有し、該第二の開口は第三の軸の回り に形成されている第一の隔膜弁とを含み； 前記第一の隔膜弁の前記第二の軸、および前記第二の隔膜弁の前記 第三の軸のうちの少なくとも一方は、前記套管の前記第一の軸からオフセットさ れている套管針アセンブリー。 13．請求項１２に記載の套管針アセンブリーであって：更に、 前記套管の基端部で該套管に固定された前記弁ハウジングの剛性部 分と； 前記弁壁の前記第一の部分と前記弁ハウジングの剛性部分との間に 配置された前記弁壁の第二の部分であって、一般的には前記套管の軸と軸方向の 関係で配置された第二の部分を具備し； 該弁壁の第二の部分は、前記套管に対する前記弁壁の第一の部分の 横方向の移動を可能にする弾性を有している套管針アセンブリー。 14．請求項１２に記載の套管針アセンブリーであって：更に、 前記弁壁を前記ハウジングに柔軟に結合して、前記第一の隔膜弁の 第二の軸を、前記第一の隔膜弁の第二の軸が前記套管の第一の軸からオフセット している第一の位置から、前記第一の隔膜弁の第二の軸が前記套管の第一の軸と 整列する第二の位置への移動を可能にするための手段を具備した套管針アセンブ リー。 15．請求項１２に記載の套管針アセンブリーであって、前記第一の隔膜弁の前 記第二の軸、および前記第二の隔膜弁の前記第三の軸の両方が、前記套管の前記 第一の軸からオフセットしている套管針アセンブリー。 16．請求項１２に記載の套管針であって、前記第一の隔膜弁はゼロ閉鎖隔膜弁 である套管針。 17．請求項１２に記載の套管針であって、更に、ゼロ閉鎖の特徴を有し、前記 第一の隔膜弁と套管との間の前記弁ハウジングの中に配置されている第三の弁を 具備し、該第三の弁は前記第一の隔膜弁と共に弁セットを形成している套管針。 18．請求項１２に記載の套管針であって、前記第一の隔膜弁は一般に第一の平 面内に配置され、前記第二の隔膜弁は一般に第二の平面内に配置され、前記第一 の平面は一般に前記第二の平面と同一平面上にある套管針。 19．請求項１４に記載の套管針アセンブリーであって： 前記弁壁の第一の部分は、前記弁ハウジングの端壁を形成し； 前記弁壁の第二の部分は前記弁ハウジングの横壁を形成し； 該横壁は前記端壁と一体であり、この端壁と共に弁ハウジングの可 撓性部分を形成し； 前記弁ハウジングの該可撓性部分は、前記弁ハウジングの剛性部分 の基端部方向に配置されている套管針アセンブリー。 20．請求項１２に記載の套管針であって：前記ハウジングが、 前記套管の軸と同軸的に延出した第一の円筒形状を有する剛性壁を 備えた第一のハウジング部分と； 前記第一のハウジング部分に結合され、前記第一のハウジング部分 と共に弁ハウジングを形成している第二のハウジング部分と； 該第二のハウジング部分は側壁および端壁を含んでいることと； 前記第二のハウジング部分の端壁に形成された第一の隔膜弁と； 前記第二のハウジング部分の端壁に形成された第二の隔膜壁と； 第二のハウジング部分の側壁は、前記套管の軸に対する前記第一の 隔膜弁および前記第二の隔膜弁の横方向の移動を可能にする可撓性の特徴を有し ていることとを具備した套管針アセンブリー。 21．請求項２０に記載の套管針であって、前記第一の隔膜弁および前記第二の 隔膜弁は、前記第二のハウジング部分の端壁と一体である套管針。 22．請求項２１に記載の套管針であって、前記第一の隔膜弁および前記第二の 隔膜弁、並びに前記第二のハウジング部分の端壁は、一般に共通平面内に配置さ れる套管針。 23．請求項２１に記載の套管針であって、前記第二のハウジング部分の前記側 壁は、前記第二のハウジング部分の端壁と一体に形成され、また前記第一のハウ ジング部分の剛性の壁に結合される套管針。 24．体壁を横切って身体の脈管または体腔の中へ延出させるために適用され、 またその中を通して身体の脈管または体腔の中に挿入された器具の回りにシール を形成するために適用される套管針であって： その基端から先端まで延出した第一の軸を有する套管と； 前記套管に固定されて該套管の基端部に配置された弁ハウジングで あって、前記套管と共に套管針の作業チャンネルを形成している弁ハウジングと ； 前記套管針の作業チャンネルに沿って配置され、第二の軸を有する 開口を形成する隔膜弁であって、該隔膜弁の第二の開口が前記第二の軸を前記套 管の第一の軸からオフセットさせて配置される第一の本来の位置と、前記隔膜弁 の第二の軸が前記套管の第一の軸と一般に整列される第二の伸張位置との間で伸 張可能な弾性材料で形成されている隔膜弁と； 前記隔膜弁を前記套管に対して支持して、前記隔膜弁の開口の実質 的な変形を伴わずに、前記第一の本来の位置から前記第二の伸張した位置への前 記隔膜弁の移動を防止するための手段とを具備した套管針。 25．請求項２４に記載の套管針であって：更に、 前記隔膜弁と共に弁セットを形成するゼロ閉鎖弁を具備し； 前記ゼロ閉鎖弁は、前記隔膜弁と前記套管との間の作業チャンネル に沿って配置されており； 前記隔膜弁を貫通している器具は、前記套管の中に入る前に前記ゼ ロ閉鎖弁をも通過する套管針。 26．長い管形状を有する套管と； 前記套管と共に作業チャンネルを定義するハウジングと； 前記ハウジングに対して移動可能で、且つ前記ハウジングと共に弁 キャビティーを形成する末端キャップと； 前記弁キャビティーの中に配置され、且つ前記作業チャンネルを横 切って広がる弁アセンブリーと； 前記ハウジングとシール係合して配置された、前記弁アセンブリー の第一の部分と； 前記移動可能な末端キャップに対して固定して配置された、前記弁 アセンブリーの第二の部分と； 前記第一の部分と前記第二の部分との間に配置された、前記弁アセ ンブリーの第三の部分とを具備し； 前記弁アセンブリーの第三の部分は弾性特性を有し、前記移動可能 な末端キャップを前記ハウジングに向けてバイアスする緊張状態にある套管針。 27．請求項２６に記載の套管針であって、前記弁アセンブリーの第三の部分が 、前記末端キャップを、前記ハウジングとの摺動係合にバイアスする套管針。 28．請求項２６に記載の套管針であって： 前記套管は一つの軸を有し； 前記末端キャップは、一般に前記套管の軸に関して横断的な平面の 中で、前記ハウジングに対して移動可能である套管針。 29．請求項２８に記載の套管針であって： 前記ハウジングは一般に前記套管の軸の回りで対称であり； 前記末端キャップは一般に前記套管の軸に対して直交している套管 針。 30．基端と先端との間で延出した軸を有する套管針であって： 長い管形状を有する套管と； 前記套管と共に作業チャンネルを限定するハウジングであって、側 壁と、前記套管針の軸に対して一般に横断的な平明に配置された基端部表面とを 有するハウジングと； 前記ハウジングと共に弁キャビティーを限定する末端キャップと； 前記弁キャビティーの中に配置された弁アセンブリーと； 前記套管針の軸に対して一般に横断的な平面内にある前記ハウジン グの基端部表面と摺動係合して配置された末端キャップとを具備した套管針。 31．請求項３０に記載の套管針であって、前記末端キャップは一般に平面内に 配置されており、前記末端キャップの該平而は一般に前記套管針の軸に対して直 交している套管針。 32．請求項３０に記載の套管針であって：前記弁アセンブリーが、 第一の直径を有する第一の器具と共に動作するための寸法および構 造をもった第一の弁セットと； 前記第一の直径とは異なる第二の直径を有する第二の器具と共に動 作するための寸法および構造をもった第二の弁セットとを含んでいる套管針。 33．基端および先端を有する套管針であって： 第一の軸および長い管形状を有する套管と； 前記套管と共に作業チャンネルを限定するハウジングと； 前記套管から前記套管針の基端部の開口の近傍にまで延出した、前 記ハウジングの側壁と； 第二の軸を有し、且つ前記套管針の基端部において前記ハウジング の開口部を覆うように配置された末端キャップであって、前記ハウジングの側壁 と共に弁キャビティーを形成する末端キャップと； 前記末端キャップは、記末端キャップの第二の軸が前記套管の第一 の軸と整列している第一の位置から、前記末端キャップの第二の軸が前記套管の 第一の軸からずれている第二の位置まで、前記套管の軸に対して横断的に前移動 可能であることと； 前記末端キャップが前記第二の位置に配置されるときに、前記第二 の軸の前記第一の軸からの更なるずれを制限するために、前記ハウジングおよび 前記末端キャップのうちの一方に連結された突起とを具備した套管針。 34．請求項３３に記載の套管針であって： 前記套管針の開口は円形で、且つ第一の直径を有； 前記末端キャップの前記第二の直径は、前記末端キャップが全体と して前記弁キャビティーの中に移動するのを防止するために、前記開口の第一の 直径よりも大きい套管針。 35．請求項３４に記載の套管針であって： 前記末端キャップは平面構造を有しており、また前記套管針の前記 開口部において前記ハウジングの側壁と摺動係合して配置されている套管針。 36．請求項３３に記載の套管針であって： 前記突起は、前記末端キャップから前記弁キャビティーの中に延出 した環状フランジを具備しており、該フランジは前記末端キャップと共に移動可 能であり、且つ前記末端キャップが前記第二の位置にあるときに、前記側壁と干 渉するように配置されている套管針。 37．請求項３５に記載の套管針であって、前記末端キャップの前記第二の軸は 、前記套管の第一の軸に対して一般に平行である套管針。 38．外科的アクセス装置であって： 長い管形状を有する套管と； 前記套管と共に作業チャンネルを限定するハウジングと； 前記ハウジングの基端部の開口まで一般には軸方向に延出した、前 記ハウジングの側壁と； 前記ハウジングの横断方向に移動可能で、且つ前記ハウジングの側 壁と共にキャビティーを形成する末端キャップと； 前記弁キャビティーの中に配置された少なくとも一つの弁アセンブ リーであって、前記末端キャップとと藻に移動可能であり、且つ全詭弁アセンブ リーが移動して前記ハウジングの側壁と接触したときに変形する性質を有する弁 アセンブリーと； 前記弁アセンブリーと前記ハウジングの側壁との間に配置された 仕切りであって、前記突起は、前記弁アセンブリーの変形を防止するために、前 記弁アセンブリー、および前記弁アセンブリーと前記側壁との間の接触を阻止す る前記端壁と共に横断方向に移動可能である仕切りとを具備した外科的アクセス 装置。 39．請求項３８に記載のアクセス装置であって：前記少なくとも一つの弁アセ ンブリーが、 少なくとも部分的に隔膜弁を形成する半径方向の壁と； 少なくとも部分的にゼロ閉鎖弁を形成する軸方向の壁とを具備して いるアクセス装置。 40．請求項３９に記載のアクセス装置であって： 前記軸方向の壁が、軸の長さを有しており； 前記仕切りが、前記ゼロ閉鎖弁の前記軸方向の壁の実質的に全体の 長さに亘って十句方向に延出しているアクセス装置。 41．請求項４０に記載のアクセス装置であって、前記仕切りは、前記ゼロ閉鎖 弁の軸方向の壁から、一般には等距離で少なくとも一つの弁アセンブリーの回り に延出しているアクセス装置。 42．請求項４０に記載のアクセス装置であって： 前記装置は、前記末端キャップと共に移動可能な第二の弁セットを 具備し； 前記仕切りは、前記第一の弁セットおよび第二の弁セットの回りに 連続的に延出しているアクセス装置。