JPH10502741A - X線分析装置用のx線光学素子の製造方法 - Google Patents

X線分析装置用のx線光学素子の製造方法

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JPH10502741A JP8532307A JP53230796A JPH10502741A JP H10502741 A JPH10502741 A JP H10502741A JP 8532307 A JP8532307 A JP 8532307A JP 53230796 A JP53230796 A JP 53230796A JP H10502741 A JPH10502741 A JP H10502741A
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Abstract

(57)【要約】 X線光学素子の製造方法。この光学素子は形状記憶性を有する材料で構成する。この材料の転移温度以上の高温度において、本体を加圧して所望の第1の形状を形成する。本体表面は、例えば対数スパイラル又は別の湾曲形状に形成する。材料の転移温度以下の低い温度に冷却した後、本体に機械的に加工可能な第2の形状、好ましくは平坦な表面を形成する。この機械加工可能な第2の形状に多数の精密処理を行い、例えば表面粗さが0.5nmRMSまでポリシングを行う。この精密処理の後、本体を加熱して所望の第1の形状に戻し、冷却の後にその形状に維持する。所望の場合、本体には平坦な形状で研摩され所望の第1の形状に戻ったとき曲がった薄い表面層を形成する。この層は所望の機械的(研摩可能な)特性又はX線光学特性に応じて選択する。X線光学素子はX線のための多層ミラーを具え、波長分析用の高精度な結晶体を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】 X線分析装置用のX線光学素子の製造方法 本発明は、入射X線と相互作用する湾曲した表面の形態の境界表面を有するX 線光学素子の製造方法に関するものである。 また、本発明は上記方法により製造されたX線光学素子及びこのX線光学素子 を有するX線分析装置に関するものである。 一般的に、X線分析装置は非平坦な表面を有するX線光学素子が必要である。 この例として、円筒状又は球面状の表面を有しX線を集束させる分析結晶体又は 対数的に湾曲した結晶体があり、これら 結晶体は点状又はライン状のX線源か らのX線が入射したとき、全結晶体表面が所謂ブラッグ反射と関連する要件を満 たす必要がある。湾曲した結晶体表面の種々の形状についての別の説明として、 例えばプレニウム プレス社から発行された“プリンシプル アンド プラクテ ィス Xレイ スペクトロメトリック アナリシズ”(第2編)ユージン P. バーティン著の5.5及び5.6章が参考にされる。 上述した型式の方法は欧州特許出願第115892号明細書から既知である。 この公報には、X線分析装置に用いるためにX線分析結晶体が装着される支持部 材の組立体の形態のX線光学素子の製造方法が記載されている。この結晶体は、 分析されるX線線が入射し分析すべきX線を集束させる球面形状を有する湾曲し た境界表面を有している。所望の境界表面の形状は、平行平面の結晶体プレート の一方の平坦な表面を第1の曲線半径を有する球面形状を有するように研摩する ことにより形成され、研摩された結晶体プレートはモールド中でプレスされる。 このモールドは第2の曲率半径を有する局面を具え、この球面に対して結晶体プ レートの平坦な表面がプレスされ、その後接着される。2個の曲率半径の組み合 わせにより、集束性及び放射受容角について所望の特性を有する結晶体表面が実 現される。このようにして、モールド(支持部材)と分析結晶体との組立体の形 態のX線光学素子が得られる。 この既知の方法の欠点は、X線光学素子が製造された後、それに用いたモール ドが別の素子の製造に用いられないことである。モールドが複雑な形状及び/又 は高い形状安定性をする場合、上記欠点は極めて重大な欠点である。この理由は 、このようなモールドが高価なためである。この製造方法は、限られた数の形状 (特に球面形状又は円筒形状)しか用いることができないことである。 本発明の目的は、表面が所望の形状に高精度に近似されると共に、所望の条件 下において光学的又はX線光学性能に適合した十分な平滑性を有するX線光学素 子の製造方法を提供する。 この目的を達成するため、本発明の方法は入射X線と相互作用する湾曲した表 面の形態の境界表面を有するX線光学素子を製造するに際し、 所定の転移温度を有する形状記憶材料からX線光学素子の本体を形成する工程 を具え、この形成工程が、 前記転移温度以上の温度で前記本体に所望の第1の形状を形成する工程と、 前記転移温度以下の温度で前記本体に機械加工可能な第2の形状を形成する工 程と、 この機械加工可能な形状に研摩又はポリシングの形態の仕上げ処理を行う工程 と、この処理は形成された支持材料の表面に対して行い、 研摩又はポリシング処理が終了した後、本体を前記転移温度以上の温度に加熱 することにより本体を所望の第1の形状に戻す工程とを具えることを特徴とする 。 本発明は、両方の要件(すなわち、適切な形状及び要求される表面平滑性)が 個別に満足できるという概念に基づいている。形状記憶性を有する材料の本体は 、高温度(転移温度を超える)でモールド中で加圧することにより所望の第1の 形状が与えられる。第1の形状が形成されるように本体がプレスされる温度は、 加圧されるべき材料に塑性変形だけが生じ弾性変形が生じないように選択するこ とができる。ワークピースはモールドの形状に高精度に整合することができる。 通常の方法を用いてモールドに対してほぼ正確な形状を形成することができる 。これは、例えば数値制御されるミーリング装置により実現することができる。 従って、所望の形状に近似したモールドが得られる。この理由は、モールドが例 えば多数の平面で構成されるからである。このモールドにより成形された本体が 周囲温度(転移温度以下)に冷却されると、本体を別のモールドにより加圧する ことにより機械加工可能な第2の形状に形成する。この形状は、表面仕上が適切 に行なわれるように選択する。 好ましくは、この第2の形状は平面又は球面とする。特に、平面は極めて高い 平滑度に(0.5nmRMS程度の粗さまで、ここでRMSは最小2乗平均値で ある)仕上げることができる。この仕上げられる支持部材を再び転移温度を超え るまで加熱すると、より平滑な表面を有する所望の形状を再びしめることになる 。形状記憶材料の表面は所望の形状に戻る間にある程度の粗さが生ずるが、この 粗さは極めて微小なため多くの用途に対してほとんど無視できる程度である。特 許出願第62−186204号から、形状記憶性を有する材料から凹面鏡を製造 することが既知である。この凹面鏡の焦点距離は、ミラー本体の温度を変更する ことにより考えることができる。一方、高温度で所望の精度に成形し、続いて低 温度で高精度な表面仕上げを行なうのに好適な形状に選択する考えかたは上記文 献から見い出すことはできない。 このようにして得られ所望の平滑な表面を有する本体は、入射X線と相互作用 させるために直接用いることができる。一方、形状記憶材料が所望のX線光学性 能を有していない場合、又は所望が第1の形状に戻すことにより僅かな表面粗さ が生じ関連するX線光学素子の用途に適合しない場合がある。本発明の別の実施 例においては、機械加工可能な第2の形状の仕上げ表面にX線との相互作用のた めに比較的薄い表面層を形成することができる。この残存する粗さは、極めて僅 かなため、X線が照射される比較的薄い表面層の表面の平滑性にほとんど影響を 及ぼすことはない。この層の厚さは、支持部材と共に容易に曲げられるが、本体 の湾曲面の残存粗さが表面層の自由表面に観察されないように設定する。 比較的薄い表面層の材料は、所望の場合適切に仕上げることができる材料で構 成されるように選択することができる。本発明の実施例においては、機械加工可 能な第2の形状の本体上の比較的薄い表面層は研摩又はポリシング処理の形態の 仕上げ処理を受けることができる。表面層に存在する僅かな不規則性は、この最 終のポリシング処理により除去され、表面が後の工程で変形しても平滑性が維持 される極めて平滑な表面が得られる。 表面層の材料は、例えば全X線反射が望まれるようなX線光学性能に応じて選 択することができる。この場合、表面層は波長0.13nmのX線に対して全反 射の臨界角が約10mrad(この値はシリコンの場合における同一波長の値の 約0.4倍である。)の金で構成することができる。金の別の利点は、この材料 はほとんど腐食せず極めて安定な表面層を構成することである。 好ましくは、本発明の別の実施例の表面層はシリコンで構成する。この材料の 性能は半導体の製造分野から周知であり、この材料は市場から容易に入手できる 。シリコンは適切に研摩することができ、この材料層は、支持素子として作用す る適当な基板上に形成される場合極めて微小な厚さ(10μm以下)に適切に機 械加工することができる。 本発明の別の実施例において、X線のための多層ミラーを比較的薄い表面層上 に形成する。比較的薄い表面層が極めて高精度に研摩することができるように( 例えば、シリコン)選択される場合、この表面層は多層ミラー用の基板として用 いることができる。このミラーは異なる材料の交互層で構成され、その周期は、 典型的には比較的長い波長のX線、例えば3〜10nm程度とする。勿論、この ような層厚の場合、基板は例えば0.5nm程度の極めて微小な粗さを有する必 要がある。この微小な粗さは、機械加工可能な第2の形状について研摩処理を行 うことにより達成される。その後、多層ミラーを所望の第1の形状においてX線 光学素子として用いることができる。 以下図面に基づき本発明を詳細に説明する。 図面において、 図1aはX線波長分析用のX線光学素子を用いる状態を示す。 図1bはX線光学素子を用いて全反射により平行X線ビームを得る状態を示す 。 図2a〜2dは種々の製造工程におけるX線光学素子の線図である。 図1a及び1bは、X線との相互作用のために湾曲した表面を有するX線光学 素子を用いることができる形態の各例を示す。 図1aはX線4を放出するX線源2を示し、X線4は分析結晶体6による回折 により反射する。この種の結晶体は、検査すべき試料からのX線の波長分析を行 うX線分析装置に用いられる。 波長分析はブラッグの関係式、2dsinθ=nλに基づいており、ここで、 dはX線反射が起こる結晶体中の結晶面間の距離であり、θはX線が結晶面に入 射する角度であり、λはX線の波長であり、nは反射の次数である。分析装置に おいて、分析すべきX線は例えば検査すべき試料のような小さい寸法のX線源か ら発生し、分析されるべきX線は1次放射により励起される。例えば、この線源 区域の寸法は2cm程度であり、線源区域と検出器との間の距離は30cm程度 である。従って、平坦な結晶体の場合、点状線源から射出した放射が結晶体の全 ての点に対して同一の角度θで入射しない不都合が生じてしまう。上記ブラッグ の関係式は結晶体上の(ほぼ)細い矩形形状の区域においてだけ満足される。こ れは、結晶表面の微小な部分だけが入射X線の波長分析に用いられ、ライン状区 域の外側に入射した放射は検出に含まれないことを意味し、検出すべき信号の測 定時間が一層長くなりS/N比も悪化してしまう。結晶体を対数スパイラルの形 状を有するように湾曲させることによりこの課題を解決することは既知である。 このような結晶体の場合、全表面がブラッグ反射と関係するので、上記課題は生 じない。 上記ブラッグの関係式から、長波長X線(λが例えば1nm以上)の場合分析 結晶体中の結晶面間の距離dはブラッグ反射の発生を満足しなくなってしまう。 この場合、例えば3〜10nmの周期を有する多層X線ミラー(合成結晶体とも 称せられている)が用いられる。本発明の方法においては、分析結晶体6の湾曲 した表面を、この表面が多層ミラーの基板として作用できる程度に平滑にするこ とができる。所望の場合、適当な干渉層を結晶体6の表面と多層ミラーとの間に 設けることができる。この目的のためにシリコンを用いることができる。この理 由は、この材料は所望の表面粗度(極めて微小な)に容易に研摩することができ るからである。 図1bはX線源2から放出されたX線4が湾曲した表面を有するX線光学素子 8にあるかすめ角で入射する状態を線図的に示す。この場合、X線光学素子8は X線を全反射させる反射体を構成するものとする。これは、X線を湾曲した表面 に、全表面10にわたって入射角(すなわち、この表面と入射ビームとのなす角 度)がX線の全反射の臨界角より小さくなる角度で入射させることにより達成さ れる。この臨界角の値は反射するX線の波長及び表面10の材料に依存するが、 通常の値の場合10mrad程度の大きさである。実験の目的の場合、比較的高 い強度のX線平行ビームが得られるものとする。これは、知られているように、 一点(焦点)から出射した放射を平行ビームとして反射させる特性を有する回転 放物面(一部)の形態に反射表面10を選択することにより達成することができ る。直線状の線源の場合、勿論円筒状の放物面を選択することができる。 全反射させる微小な臨界角を得るため、放物状の表面10はかすめ角が実現で きる程度の表面粗さとする必要がある。すなわち、X線を粗い表面に微小な角度 で入射させようとする場合、多くの位置においてX線は所望の微小な角度で入射 せず、放射が入射する局部的な表面要求にだけ依存する任意の角度で入射してし まうからである。この場合、本発明は十分に平滑な表面を形成することができ、 所望の場合には所望のX線光学特性を有する比較的薄い表面層をこの表面上に形 成することができる。 図2a〜2bは本発明を実施するための多数の工程を線図的に示す。 図2aにおいて、形状記憶材料のプレート10を所望の形状の2個のモールド 2と6との間で転移温度以上の温度で加圧し、このプレートを所望の形状にする 。モールドの面4及び8は本質的に所望の形状を有することができ、例えばX線 分析装置において望ましい断面が円筒軸と直交する対数スパイラルの形態又は回 転放物面の一部のような所望の形状を有することができる。 これらの面の形状は、例えば数値制御ミーリング装置によるミーリングのよう な既知の製造技術により形成することができる。いかなる所望の形状も適切に近 似することができるが、この方法ではミーリングマシンによる小さな平面状又は ライン状の痕跡が残ってしまう。従って、このように機械加工されたワークピー スの表面形状を含む表面はX線分析に必要な低い表面粗さを有しないことになる 。この粗さは、後述するワークピースの最終仕上げにより低減される。 形状記憶材料は例えば68℃の転移温度を有するTiNiとする。この材料を 475℃に加熱し、この温度においてプレート10を第1の所望の形状にプレス する。この処理は比較的高い温度で行なわれるので、この材料に歪み弾性変形が 発生せず、ワークピースは冷却後この第1の形状を維持する。ワークピースは6 8℃の転移温度以下の温度例えば20℃の雰囲気温度まで冷却する。この温度に おいて、ワークピースは依然として第1の所望の形状を有している。 図2bは、このようにして得たワークピース10を2個の別のモールド12と 14との間に把持し、このプレートに第2の機械的に加工可能な形状にする。こ れらモールドの面16及び18は本質的にワークピースを研摩又はポリシングの 最終仕上げを行なうのに好適な形態とするいかなる形状とすることもできる。ワ ークピースの表面粗さに課せられる要求に応じて、この形状は例えば球面、円筒 面又は平坦面とすることができる。表面粗さに関して極めて厳格な要件を満足す るため、好ましくは平坦面を選択する。上記周囲雰囲気温度において、ワークピ ースは、平坦な面16及び18をそれぞれ有する2個のモールド12及び14間 でプレスされ、従ってワークピースは第2の機械的に加工可能な形状に適合する 。 この第2の機械的に加工可能な形状(平坦形状)において、成形された本体の 表面に研摩又はポリシング処理の最終仕上げ処理を行なう。達成すべき表面粗さ は、関連する用途に依存する。形状記憶材料の本体自身がX線と相互作用する場 合、適切な表面粗さを選択する必要がある。この表面粗さはポリシングにより常 時達成することができる。形状記憶材料の本体が別のX線光学素子材料用の支持 部材として作用する場合、表面粗さは広い範囲において変えることができる。第 1の構成は、本体が表面層(多層ミラーではない)用の支持部材として作用する ように意図される場合であり、この場合引き続いて本体表面を湾曲させることが できるが、本体表面の粗さがこの表面層の自由表面上で観察されない厚さを有す る。この場合、形状記憶材料の表面粗さについて厳格な要件は課せられない。第 2の構成は、X線分析用の多層ミラーが形状記憶材料上に直接形成されている場 合である。この場合、最終的に仕上げられた表面の表面粗さは0.5nm程度に する必要がある。第3の構成は、多層ミラーが、例えばシリコンのような適切な 表面層上に、形成されている場合である。明らかに、この場合シリコンの表面は 厳格な粗さの要件を満足する必要がある。 厚さ10μmのシリコンの表面層が形状記憶材料の本体上に形成され、多層ミ ラーがこの表面層上に形成されるものとする。この場合、はじめに本体の湾曲し た表面を、その粗さがシリコン層の表面に観察されなくなるまで、例えば数μm の粗さになるまで研摩する。次に、125μmの厚さの表面層を、冷間硬化性の 例えば硬化剤を有するエポキシ樹脂の接着剤により本体の表面(依然として平坦 である)に結合する。接着剤が硬化した後、例えば“フィリップス ジャーナル オブ リザーチ” 第49巻 No.1(1995)に記載された文献“サーフ ェース プリパレーション アンド フェノメノロジカル アスペクト オブダ イレクト ボンディング”に記載されている既知の方法によりシリコン層を研摩 することができる。この文献には、特に第3.5及び3.6セクションにおいて 、0.5nmの表面粗さが達成されるシリコン表面をポリッシュする方法が記載 されている。シリコン表面をポリッシュした後、多層ミラーの別の層が既知の方 法で形成される。図2cは、比較的薄いシリコン表面層22が接着層20により 結合されている本体10から成る平坦なX線光学素子の形態の結果物を示す。シ リコン層22上に、多層ミラー24が形成されている。この平坦なX線光学素子 を形成した後、68℃の転移温度以上の温度まで加熱する。その後この素子は図 2dに示す所望の予め曲げられた形状をしめる。周囲温度に冷却した後、この素 子はその形状を維持しX線分析装置に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アデマ コルネリス ルーカス オランダ国 5621 ベーアー アインドー フェン フルーネヴァウツウェッハ 1 (72)発明者 ヘイスベルス イアン コルネリス オランダ国 5621 ベーアー アインドー フェン フルーネヴァウツウェッハ 1 (72)発明者 デ ボックス ピーター クラス オランダ国 5621 ベーアー アインドー フェン フルーネヴァウツウェッハ 1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.入射X線と相互作用する湾曲した表面の形態の境界表面を有するX線光学素 子を製造するに際し、 所定の転移温度を有する形状記憶材料からX線光学素子の本体を形成する工 程を具え、この形成工程が、 前記転移温度以上の温度で前記本体に所望の第1の形状を形成する工程と、 前記転移温度以下の温度で前記本体に機械加工可能な第2の形状を形成する 工程と、 この機械加工可能な形状に研摩又はポリシングの形態の仕上げ処理を行う工 程と、この処理は形成された支持材料の表面に対して行い、 研摩又はポリシング処理が終了した後、本体を前記転移温度以上の温度に加 熱することにより本体を所望の第1の形状に戻す工程とを具えることを特徴とす るX線光学素子の製造方法。 2.請求項1に記載の方法において、前記機械加工可能な第2の形状で仕上げ処 理が行われる本体表面を平坦面又は球面としたことを特徴とする方法。 3.前記機械加工可能な第2の形状の本体の仕上げ処理された表面に、X線と相 互作用する比較的薄い表面層を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載 の方法。 4.前記機械加工可能な第2の形状の本体の比較的薄い表面層に研摩又はポリシ ングの形態の仕上げ処理を行うことを特徴とする請求項3に記載の方法。 5.前記比較的薄い表面層をがシリコンで構成されることを特徴とする請求項3 又は4に記載の方法。 6.前記比較的薄い表面層上にX線のための多層ミラーが形成されることを特徴 とする請求項3、4又は5に記載の方法。 7.X線と相互作用する表面を有するX線光学素子を具えるX線分析装置におい て、前記X線光学素子が、形状記憶性を有する材料で構成される本体を具えるこ とを特徴とするX線分析装置。 8.請求項7に記載のX線分析装置において、前記本体上にX線と相互作用する 比較的薄い表面層が形成されていることを特徴とするX線分析装置。 9.請求項8に記載のX線分析装置において、前記比較的薄い表面層上にX線の ための多層ミラーが形成されていることを特徴とするX線分析装置。 10.請求項7から9までのいずれか1項に規定したX線分析装置に用いるX線光 学素子。
JP8532307A 1995-04-26 1996-04-10 X線分析装置用のx線光学素子の製造方法 Pending JPH10502741A (ja)

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