JPH10502067A - タキソイドのための新規c−環前駆体及び新規中間体の製法 - Google Patents

タキソイドのための新規c−環前駆体及び新規中間体の製法

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JPH10502067A
JPH10502067A JP8502834A JP50283495A JPH10502067A JP H10502067 A JPH10502067 A JP H10502067A JP 8502834 A JP8502834 A JP 8502834A JP 50283495 A JP50283495 A JP 50283495A JP H10502067 A JPH10502067 A JP H10502067A
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カルビネン,エスコ
コスキネン,アリ
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、タキサン類内のC−環のための前駆体として有用な式(VIII)又は(IX)の化合物{式中、R′はC1−C6−アルキルである。}の製法に関する。本発明はさらに、新規化合物(VIII)及び(IX)に、そして本法における新規中間体に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 タキソイドのための新規C−環前駆体及び新規中間体の製法 本発明の分野 本発明は、タキソイドの環系のための新規C−環前駆体の製造方法を提供する 。本発明は、さらに、本法において有用な新規中間体を提供する。 本発明の背景 本発明の背景を明示するために本明細書中に使用する刊行物及び他の材料、及 び特に、その実施に関する追加の詳細を提供するための事例を、引用により取り 込む。 タキソイド(Taxoids)又はタキサン(taxanes)は、その多くが有望な抗新形成活 性を示す高く複雑なジテルペンである。抗癌活性化合物タキソールは、文献中に 最も頻繁に引用されるタキサンである。この化合物は、イチイ(Pacific Yew)( タキサス・ブレビフォリア(Taxus brevifolia))の樹皮から数十年前に単離され た(Wani MC et al.,J Am Chem Soc 1971,93,2325)。タキソールは、多くの腫 瘍セルライン系に対して高い活性をもつ。それは、特に、それ自体又は他の抗癌 薬と共に、卵巣癌の治療において優れた活性を示す。それは、乳癌、肺癌、メラ ノーマ及びいくつかの他の癌の治療においても成功している(タキソールの臨床 的使用については、Rowinsky E et al.,J Natl Cancer Inst 1990;82:1247-1 259を参照のこと。)。 タキソール分子(1)は、スキーム1に示される。この分子は、A−,B−, C−及びD−環から構築された複雑な環系に付着した 側鎖を含む。タキソール及びその誘導体への合成アプローチは、文献中に広く記 載されている(例えば、Boa,Jenkins and Lawrence,Contemporary Organic Sy nthesis,1994,1,47;Nicolaou K C et al.,Angew Chem Int Ed Engl 1994, 33,15を参照のこと。)。広く試みられたにも拘らず、首尾よいタキソールの全 合成については、かなり最近まで公表されていなかった(Nicolaou K C et al., Nature 1994,367,630;Hoton R A et al.,J Am Chem Soc 1994,116,1597; Hoton R A et al.,同箇所、1994,116,1599)。イチイの木の樹皮からタキソー ルを直接的に抽出する問題を回避するために、タキソールの半合成方法も開発さ れてきた。タキソールの上記環系を構成する化合物10−デアセチルバッカチンII I(10-deacetyl baccatin III)(スキーム2中の化合物2)が、イチイの木の再 生可能な針状葉(needles)及び小枝(twigs)から得られることができた。10−デア セチルバッカチンの13−位内への側鎖の導入が、タキソール又はそれらの誘導体 を与える。 しかしながら、タキソール及びその誘導体に基づく化学療法の出現は、それら の限定された利用(入手)可能性に関する欠点によりじゃまされてきた。特にタ キソールに関する他の欠点は、その低い水溶性である。その低い水溶性の結果と して、いくつかの患者において悪影響を及ぼす界面活性剤に基づく配合品が作ら れてきた。従って、タキソールの大規模生産のために、そしてより水溶性のタキ サン誘導体の生産のために使用されることができるであろう合成を開発すること は、非常に必要なことである。 タキソールの限定された利用可能性及びその低い水溶性に関する両問題は、タ キソール及び構造的アナログに十分にフレキシブルなエントリーの開発を通じて 、解決されることができる。本発明の発明者らは、最近、大きな目標としてのこ れに関するプログラムを開 始した(koskinen A M P et al.,J Chem Soc Chem Commun,1994,21)。 スキーム2は、抗癌活性をもついくつかのタキサン類、並びに10−デアセチル バッカチン III及びバッカチン III、タキソール又はそれらのアナログの半合成 における出発材料として有用な化合物の構造を開示する。この側鎖の構造は、そ の分子の水溶性の原因である。化合物5〜8(スキーム2)は、タキソール自体 よりも水中でより高い溶解度をもつことが証明されている(Nicolaou K C et al .,Angew Chem Int Ed Engl 1994,33,15を参照のこと。)。 本発明の要約 本発明は、タキサンにおけるC−環のための前駆体として有用な式(VIII)又 は(IX)の化合物の製造方法に関する: {式中、R′は、C1−C6−アルキルである。}。本法は、以下の段階: a)そのカルボニル基をケタール保護し、そして式(I)の化合物内の2重結 合を異性化して(式についてはスキーム3を参照のこと。)、式(II)の化合物 を得て、 b)好適な溶媒、好ましくは、1〜5炭素原子の低級アルコール又はアセトニ トリル中ジアザビシクロウンデカン(DBU)により上記化合物(II)を処理して、 式(III)の化合物を得て、 c)i)メタノール中で上記式(III)の化合物をオゾン分解し、その後、塩基 性過酸化水素を用いて酸化的に調製し、又はii)例えば、過ヨウ素酸ナトリウム を用いて RuCl3から現場生成された四酸化ルテニウム(RuO4)を用いて化合物(I II)を酸化して、二酸(IV)を得て、 d)i)酸の存在中ジエチルエーテル中1〜6炭素原子のジアゾアルカンを用 いて段階c)からの二酸(IV)を処理するか、又はii)C1−C6−アルキル・ハ ライドを用いてその二酸(IV)をアルキル化するかして、ジエステル(V)を得 て、 e)トルエン中ジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL)を用いて式(V) のジエステルを還元して、化合物(VI)を得て、 f)1〜5炭素原子の塩基性低級アルコールを用いて上記化合物を処理し、そ の後1〜6炭素原子のジアゾアルカンにより処理することにより、式(VI)のラ クトン環を開環させて、式(VII)の化合物を得て、そして g)塩化オギザリル〔(COCl)2〕、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びトリエ チルアミンの存在中、上記化合物(VII)を、Swern酸化に供して、式(VIII)の化 合物を得て、そして場合により、DBUの存在中化合物(VIII)をエピマー化して 、式(VIII)と式(IX)の混合物を得て、これをさらに、例えば、HPLCによりそ の式(VIII)と(IX)の化合物に分離する、 を特徴とする。 式(VIII),(IX)及び(II)〜(VII)の新規化合物も、本発明の範囲内にある 。 本発明の詳細な説明 本発明の新規の方法並びに本法により得られる新規C−環前駆体 及び本法において使用される新規中間体を、スキーム3中に開示する。その合成 は、D−プロリン分解を利用した標準的なやり方で調製された、Hajos-Parrish ケトンのRエナンチオマー(化合物I)から出発することができる(Hajos Z G a nd Parrish D R,J Org Chem 1974,39,1615;Hajos Z G and Parrish D R,Or g Synth 1985,63,26)。化合物(II)を得るための、その2重結合の同時異性 体化を伴うそのエノン・カルボニル基のケタール保護は、文献の条件(Nitz T J and Paquette L A,Tetrahedron Lett.,1984,25,3047)に従って、ベンゼン 中の、エチレン・グリコール、コリジニウムp−トルエン・スルホネートを用い て行われることができる。最近の報告(Hudson P and Parson P J,Synlett 199 2,867)に従えば、これらの条件下で観察される主要な生成物は、以下の式 の5員環の異性体化したケタールだったことに留意すべきである。 上記実験においては、この化合物は、その反応条件に長く晒した後にのみ得ら れた。 化合物(III)を得るための、化合物(II)内の2重結合をそのカルボニル官能 基と共役させる異性体化は、好ましくは、エタノール中のジアザビシクロウンデ カン(DBU)により化合物(II)を処理することにより行われる。あるいは、化合 物(III)は、例えば、DBUの存在中アセトニトリル中で再還流することにより式( II)の化合物から製造されることができる(Jin Z and Fuchs P L,J Am Chem S oc 1994,116,5995)。水酸化物塩基(KOH,NaOH)による化合物 (II)の処理(Heather J B et al.,J Am Chem Soc 1976,98,3661)は、所望 の化合物(III)とそのアルコールとの1,4−付加生成物であって以下の式: をもつものとの混合物を導く。塩基によるこれらの1,4−付加生成物の脱離が 、化合物(III)を与えるであろう。上記エノン(化合物(III))の、その1の炭素 が減少された二酸(IV)への解裂は、化合物(III)のオゾン分解、その後の塩基 性過酸化水素による酸化的調製により行われることができる(Bailey P S,J Am Chem Soc,1956,78,3811)。あるいは、化合物(IV)は、四塩化炭素、アセト ニトリル及び水の混合物中、例えば、過ヨウ素酸ナトリウムにより RuCl3から現 場生成された四酸化ルテニウム(RuO4)による酸化により化合物(III)から製造 されることができる(Webster F X et al.,J Org Chem 1987,52,689)。ジア ゾメタンによる粗酸化生成物(IV)の処理は、そのメチル・エステル(化合物(V ))を与える。あるいは、化合物(V)は、炭酸水素ナトリウムの存在中ジメチル ホルムアミド中でのヨウ化メチルによるメチル化により化合物(IV)から製造さ れることができる(Bocchi V et al.,Synthesis,1979,961)。これらのアルキ ル・エステルは、一般に、式 R″CHN2{式中、R″は水素又は1〜5炭素原子の アルキルである。}のジアゾアルカンによる処理により、又はC1−C6−アルキ ル・ハライドによる化合物(IV)のアルキル化により、得られることができる。 式(V)のジエステルは、そのラクトン(化合物(VI))を得るために、トルエン 中のジイソブチルアルミニウムヒドリド(DIBAL)により還元されることができる (Di Giovanni M C et al.,Tetrahedron,1993,49,11321)。化合物(VI)内 のラクトン環は、塩基性メタノールにより開環され、その後、式(VII)に従うメ チル・エステルを得るためにジアゾメタンによりエステル化される。ジアゾアル カン R″CHN2{式中、R″は水素又は1〜5炭素原子のアルキルである。}によ る処理は、一般に、式(VII)のアルキル・エステルをもたらすであろう。塩化オ ギザリル、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びトリエチルアミンによる化合物(V II)の Swern酸化(Manson et al.,J Org Chem,1978,43,2480)は、式(VIII)の タキソイドC−環前駆体を与える。化合物(VIII)は、DBUの存在中ジクロロメ タン中でエピマー化された(Dauben W G and Warshawsky,J Org Chem,1990,55 ,3075)、化合物(VIII)と(IX)の混合物が得られ、これは、HPLCにより分離 されることができる。 本発明を、これから、以下の非限定的実施例により説明する。一般手順: 各溶媒を、適当な乾燥剤上で乾燥させた(Perrin,D.D.;Armarego,W.L.F.Pu rification of Laboratory Chemicals 3rd ed.,Pergamon Press,1988)。薄層 クロマトグラフィーを、Merckからのシリカ・ゲル 60 F254プレート上で行った 。ストットを、UV光(254nm)の下で、そして1% H2SO4を含む3%バニリン・エ タノール溶液によるスプレー、その後の熱風による加熱により、可視化した。フ ラッシュ・クロマトグラフィーのために、Merckからのシリカ・ゲル60(粒子サイ ズ 0.040−0.063mm)を使用した。GCを、2つの方法:方法1:150℃において25 分間、次に、20℃/分のランプ速度(ramp rate)による 225℃までの加熱(アイ ソ時間(iso time)5分 間);方法2:6℃/分のランプ速度による 150℃から 225℃までの加熱(アイ ソ時間10分間)、を使用してβ−シクロデキストリンを用いたPerkin-Elmer 842 0 GC上で行った。NMRスペクトルを、Bruker AM-200 スペクトロメーター上で記 録した。実施例1 スキーム3の化合物(II) 上記化合物を、Nitz T J and Paquette L A,Tetrahedron Lett.1984,25,3 047中に記載された条件に従って製造した。25mLベンゼン中、スキーム3の化合 物(I)(〔α〕20 D=−350°(c−1.0、トルエン))(0.131g、0.8mmol)、コリジ ニウムp−トルエン・スルホネート(0.029g、0.1mmol)及びエチレン・グリコー ル(0.062g、1mmol)の懸濁液を、72時間にわたる水の共沸留去を用いて還流し た(油浴 110℃)。冷却後、30mLのCH2Cl2を添加し、そしてその溶液を、10mL水 で洗浄した。その有機溶液を蒸発させ、そしてその残渣を、シリカ上でクロマト グラフィーにかけて(ヘキサン:EtOAc 9:1)、化合物(II)(0.125g、0.6mm ol、75%)を得た。TLC(ヘキサン:EtOAc)Rf=0.75(SM 0.52)、GC(方法1)保 持時間19.408時間(SM 20.365)、融点55−56℃(石油エーテル)。 〔α〕20 D=−70°(c=1.28、トルエン)1 H NMR(CDCl3)δ 5.64-5.61(dd,1H),3.95-3.78(m,4H),2.91-2.86(m,2H),2 .43-2.39(m,2H),1.84-1.45(m,4H),1.11(s,3H)。13 C NMR(CDCl3)δ 220.61,145.59,118.01,108.91,64.49,64.35,49.94, 41.57,37.58,30.75,29.53,19.07。 HRMS:実測値 208.1093、計算値C12H16O3208.1099。実施例2 スキーム3の化合物(III) 5gの先の実施例の化合物(II)と10gのDBU(ジアザビシクロウンデカン) を、100mLエタノール中に溶解し、そしてその溶液を30分間還流した。氷中で冷 却後、そのpHを、0℃において2N HClを用いて7に調整した。その溶液を蒸発 させ、そしてその残渣を、300mL CH2Cl2中に溶解し、水で洗浄した(2×50mL) 。その有機溶媒を蒸発させ、そしてその粗生成物をシリカ・ゲル・クロマトグラ フィー(ヘキサン:EtOAc 9:1)により精製して、化合物(III)(3.3g、66% )を得た。TLC(ヘキサン:EtOAc)Rf=0.63、GC(方法1)保持時間23.537分。 〔α〕20 D=−220°(c=2.73、トルエン)1 H NMR(CDCl3)δ 7.52(dd,J=2.3,5.8Hz,1H),6.05(dd,J=2.1,5.8Hz,1H), 3.95-3.90(m,4H),2.79(m,1H),2.15-1.42(m,6H),1.16(s,3H)。13 C NMR(CDCl3)δ 213.93,166.41,131.05,108.53,64.13,63.81,47.59, 45.85,35.17,31.20,29.20,21.74。 MS m/z(相対強度)79(30.1),86(100),91(22.5),99(82.4),121(9.5),165(12 .8),180(27.2),208(6.7,M+)。 HRMS:実測値 208.1092、計算値C12H16O3208.1099。実施例3 スキーム3の化合物(IV)(R=H) 化合物(III)(0.296g、1.42mmol)を、アセトニトリル(2ml)とCCl4(2ml )中に溶解した。過ヨウ素酸ナトリウム(1.67g、7.82mmol)を添加し、そして その混合物を激しく撹拌した。20mg RuCl3/mlを含む保存溶液のサンプル(0.3ml )を、水で3mlに希釈し、そしてこの溶液を、その反応混合物に一度に全て添加 する。この混合物はかなり発熱する。一定時間後、追加量の上記溶媒系を添加し (1+1+1.3ml)、そしてその混合物を一度(21時間)室温におい て撹拌した。水をその混合物に添加してその結晶化した塩の一部を溶解し、そし てその混合物をDCM(3×)を用いて抽出し、そしてNa2SO4上で乾燥させ、そして 濃縮して85mg(25%)の化合物(IV)を得た。 化合物(IV)について選ばれたスペクトル・データ:1 H NMR(CDCl3):δ 9.68(2H,br s),3.86(4H,s),2.70(1H,dd,J=9.2,5.1Hz ),1.36(3H,s)。13 C NMR(CDCl3):δ 182.2,179.2,107.9,64.3,47.6,42.9,33.5,32.1, 31.0,24.9。 MS(CI,NH3)262(M+18),245(M+1),244,99,86。実施例4 スキーム3の化合物(V)(R=メチル) 2.7g(13mmol)の実施例2の化合物(III)を、10mL MeOH中に溶解し、そして その溶液を−78℃に冷却した。オゾンを、TLCがその出発材料の完全な変換を示 すまで(50分間)、バブリングし、その後、10%aq NaOH(15mL)と30% H2O2(10 mL)を添加し、そしてその反応混合物を、30分間還流までもっていった。室温ま で冷却後、その溶液のpHを HClにより7に調整した。この溶液を蒸発させ、そし てその残渣を 200mLエーテル中でホモジェナイズした。酢酸(0.3mL)を、その後 、ジアゾメタンのエーテル性溶液を添加した。この溶液を濾過し、蒸発させ、そ してシリカ・ゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 9:1)により精製 して、化合物(V)(R=メチル)(1.7g、48%)を得た。GC(方法2)保持時間1 1.189分。1 H NMR(CDCl3)δ 3.97-3.89(m,4H),3.678(s,3H),3.675(s,3H),2.73(dd,J =4.8,9.6Hz,1H),2.26-1.59(m,6H),1.37(s,3H)。13 C NMR(CDCl3)δ 176.14,173.42,107.90,64.27,64.22,51. 69,51.52,47.96,43.16,33.70,32.40,31.21,25.01。 MS m/z(相対強度)(Cl,NH3)86(40.2),99(48.3),157(22.2),241(48.2),27 3(100,M++1)。 HRMS:実測値 272.1270、計算値C13H20O6272.1260。実施例5 スキーム3の化合物(VI) −78℃における5mLトルエン中、先の実施例の化合物(V)の溶液(140mg、0. 5mmol)に、0.5mmolのDIBAL(ジイソブチル・アルミニウムヒドリド)を滴下した。 この反応混合物を、同一温度で30分間撹拌した。0.5mmol DIBALによる30分間の 処理を3回繰り返し(合計1.5mmol DIBAL)、その後、数滴の濃 HClを−78℃にお いて添加し、そしてその混合物をさらに10分間撹拌した。その冷却浴を取り除き 、そしてその混合物を20分間室温に達するまで放置した。50mL CH2Cl2を添加し 、その混合物を水で洗浄し(2×5mL)、濾過し、そして40℃(浴)で蒸発させ て、化合物(VI)を得た。シリカ・ゲル・カラム・クロマトグラフィー(ヘキサ ン:EtOAc 8:2)は純粋な化合物(VI)(82mg、75%)を得た。GC(方法2)保持 時間11.457分、融点64−66℃(ヘキサン、エーテル)。1 H NMR(CDCl3)δ 4.31(dd,J=6.2,8.9Hz,1H),4.15(dd,J=5.2,8.9Hz,1H), 4.11-3.89(m,4H),2.53-2.32(m,1H),2.19-1.49(m,6H),1.26(s,3H)。13 C NMR(CDCl3)δ 180.88,107.57,69.54,64.42,64.25,41.64,40.99,33 .95,30.65,28.97,21.53。 MS m/z(相対強度)86(69.2),99(100),112(16.3),128(39.8),212(2.7,M+) 。 HRMS:実測値 212.1042、計算値C11H16O4212.1049。 参照文献:DiGiovanni M C et al.,Tetrahedron Lett.1993,49, 11321。実施例6 スキーム3の化合物(VIII)(R′=メチル) 2mLメタノール中の先の実施例からの化合物(VI)の溶液(50mg、0.024mmol) に、2mL 10% NaOH を添加し、そしてその溶液を2時間還流した。蒸発後10mLの エーテルをその残渣に添加し、そのpHを0℃においてHOAcの滴下により4〜5に 調整した。メチル化を、0℃においてエーテル性ジアゾメタン溶液の添加により 行った。この溶液を濾過し、そして0℃(浴)で蒸発させた。この残渣を、0℃ で2時間真空中(0.05mmHg)で乾燥させて、そして次に(0℃において)CH2Cl2 中に溶解した。 −60℃に維持された2mL CH2Cl2中の塩化オギザリルの溶液(100μL、1.15mmo l)に、1mL CH2Cl2中のDMSO(180μL、2.54mmol)を添加し、そしてその混合物を 2分間撹拌した。上記溶液を次に5分以内に添加し、そして撹拌をさらに15分間 続けた。トリエチルアミン(900μL、6.46mmol)を添加し、その反応混合物を5 分間撹拌し、そして次に室温まで温めた。ジクロロメタン(20mL)を添加し、そ してその溶液を1N HClで洗浄し、そして蒸発乾固して、粗化合物(VIII)(R′ =メチル)を得た。シリカ・ゲル・クロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc 9: 1)による精製により、純粋な化合物(VIII)(46mg、81%)を得た。1 H NMR(CDCl3)δ 9.83(s,1H),3.98-3.84(m,4H),3.69(s,3H),2.41(dd,J=4 .4,10.9Hz,1H),2.25-1.56((m,6H),1.47(s,3H)。13 C NMR(CDCl3)δ 201.32,175.92,107.97,64.44,54.26,52.15,44.68,3 3.45,32.26,31.97,24.76。 MS m/z(相対強度)(Cl,NH3)86(66.1),99(100),127(7.1), 155(8.3),211(15.2),243(12.1,M++1)。 HRMS:実測値 242.1221、計算値C12H18O5242.1154。 参照文献:Manson A J et al.,J Org Chem 1978,43,2480。実施例7 スキーム3の化合物(IX) 化合物(VIII)(23.7mg、0.098mmol)をDCM(1.1ml)中に溶解し、そしてDBU(15 μl、0.10mmol)をシリンジを介して添加し、そしてその混合物を、2,5日間 室温において放置した。この反応混合物をエーテル(2.5ml)で希釈し、そして1 %水性HCl(1ml)と飽和水性NaHCO3で洗浄し、そしてNa2SO4上で乾燥させた。こ の生成物(17.1mg)は、化合物(VIII)と化合物(IX)の2:1混合物であった 。 化合物(IX)について選ばれたスペクトル・データ: 上記混合物からの1H NMR(CDCl3): δ 9.63(s,1H),3.74(s,3H),3.23(dd,J= 12.0,4.3Hz,1H),1.25(s,3H)。 上記混合物からの13C NMR(CDCl3):δ 202.47,177.02,107.76,64.41,52.3 0,52,05,42.91,33.53,30.93,30.57,16.18。 上記混合物からのGC/MS m/z(CI,NH3):86,99,243(M+1,100%)。 これらエピマーを、シリカ上のHPLC(溶出液:ヘキサン/MTBE、検出219nm)に より分離して、純粋な化合物(IX)を得た。1 H NMR(CDCl3): δ 9.63(s,1H),3.98(m,4H),3.74(s,3H),3.22(dd,J=12. 0,4.3Hz,1H),1.25(s,3H)。 MS m/z(CI,NH3):86,99,213,243(M+1,100%),259(M+17)。 HRMS:実測値 242.1120、計算値C12H18O5242.1154、実測値 213.1125、計算値C1 1 H17O4(M-CHO)213.1127。 本発明の方法がさまざまな態様の形態で取り込まれることができ、その中のほ んのいくつかが本明細書中に開示されていることが理解されよう。他の態様が存 在し、そして本発明の本質から逸脱しないことは当業者にとって自明であろう。 従って、上記の態様は、説明のためのものであり、限定するものとして解釈され てはならない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AP(KE,MW,SD,SZ,UG), AM,AT,AU,BB,BG,BR,BY,CA,C H,CN,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,GB ,GE,HU,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LK,LR,LT,LU,LV,MD,MG,M N,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU ,SD,SE,SG,SI,SK,TJ,TM,TT, UA,UG,US,UZ,VN (72)発明者 シア,チ−キアン アメリカ合衆国,ワシントン 99163,プ ルマン,メイデン ライン 211,ノース イースト 535 (72)発明者 カルビネン,エスコ フィンランド国,エフイーエン−06100 ポルボー,フーティセンティ 6 セー 8 (72)発明者 コスキネン,アリ フィンランド国,エフイーエン−90460 オウルンサロ,レピッコティ 2 アー 1

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.タキサン類内のC−環のための前駆体として有用な以下の式(VIII)又は (IX)の化合物: {式中、R′はC1−C6−アルキルである。}の製法であって、以下の段階: a)そのカルボニル基をケタール保護し、そして以下の式(I): の化合物内の2重結合を異性化して、以下の式(II): の化合物を得て、 b)好適な溶媒、好ましくは、1〜5炭素原子の低級アルコール又はアセトニ トリル中のジアザビシクロウンデカン(DBU)を用いて上記式(II)の化合物を処 理して、以下の式(III)の化合物: を得て、 c)i)メタノール中上記化合物(III)をオゾン分解し、その後、塩基性過酸 化水素により酸化的に調製するか、又はii)例えば、過ヨウ素酸ナトリウムによ り RuCl3から現場生成された四酸化ルテニウムにより化合物(III)を酸化して、 以下の二酸(IV): を得て、 d)i)酸の存在中、ジエチルエーテル中の式R″CHN2{式中、R″は水素又 は1〜5炭素原子のアルキルである。}のジアゾアルカンにより、段階c)から の二酸(IV)を処理するか、又はii)C1−C6−アルキル・ハライドにより二酸 (IV)をアルキル化するかして、以下のジエステル(V): {式中、R′はC1−C6−アルキルである。}を得て、 c)トルエン中ジイソブチル−アルミニウムヒドリド(DIBAL)により式(V) のシエステルを還元して、以下の化合物(VI): を得て、 f)1〜5の炭素原子の塩基性アルコールにより上記化合物を処理し、その後 、ジアゾアルカン R″CHN2{式中、R″が水素又は1〜5炭素原子のアルキルで ある。}により処理することにより、式(VI)のラクトン環を開環して、以下の 式(VII)の化合物: を得て、そして g)塩化オギザリル〔(COCl)2〕、ジメチルスルホキシド(DMSO)及びトリエ チルアミンの存在中上記化合物(VII)を Swern酸化に供して、以下の式(VIII) の化合物: を得て、そして場合により、DBUの存在中、上記化合物(VIII)をエピマー化し て、化合物(VIII)と以下の化合物(IX): の混合物を得て、これをさらに、例えば、HPLCにより化合物(VIII)と(IX)に 分離する、 を特徴とする製法。 2.請求項1に記載の製法であって、そのジアゾアルカンがジアゾメタンであ るもの。 3.以下の式(VIII)又は(IX): {式中、R′はC1−C6−アルキル基である。}をもつ化合物。 4.式中、R′がメチルである、請求項3に記載の化合物。 5.以下の式(II): をもつ化合物。 6.以下の式(III): をもつ化合物。 7.以下の式(IV): をもつ化合物。 8.以下の式(V): {式中、R′はC1−C6−アルキル基である。}をもつ化合物。 9.式中、R′がメチルである、請求項8に記載の化合物。 10.以下の式(VI): をもつ化合物。 11.以下の式(VII): {式中、R′はC1−C6−アルキルである。}をもつ化合物。 12.式中、R′がメチルである、請求項11に記載の化合物。
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