JPH10500489A - 等電点電気泳動における妨害物を除去するための生物サンプルの脱塩のための方法 - Google Patents

等電点電気泳動における妨害物を除去するための生物サンプルの脱塩のための方法

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JPH10500489A JP8501302A JP50130295A JPH10500489A JP H10500489 A JPH10500489 A JP H10500489A JP 8501302 A JP8501302 A JP 8501302A JP 50130295 A JP50130295 A JP 50130295A JP H10500489 A JPH10500489 A JP H10500489A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、イオンポリマー又は弱電解質、好ましくは両性電解質(例えはペプチド、蛋白質及ひ複合糖質)又は複合体形成によりこれらの物質に変換され得る化合物のサンプルを脱塩するための新規な方法提供する。本発明の方法は、陽極液及び陰極液の両性媒体に存在する両性電解質で、又は各々陽極液及び陰極液内に導入され、サンプルから除去されるべき陽イオン及び陰イオンの移動度より小さい移動度を有する置換陽イオン及び陰イオンで電気泳動的に置換することにより塩がサンプルから除去され得るという事実を基礎とする。小量及び大量のサンプルに適用可能であるが、本方法は小量のサンプルに特によく適している。更に、毛管電気泳動に適用する場合、本明細書に記載される方法は、電気泳動分析のために用いられるのと同じ毛管におけるサンプルの脱塩を許容する。あるいは、しかしながら、サンプルは脱塩の後毛管から回収され、高性能毛管電気泳動(HPCE)の他の技術により処理され得る。用いられる方法にかかわらず、本発明の方法は迅速かつ高度に再現可能であり、それらは透析と比較してサンプルの高い回収率を与える。

Description

【発明の詳細な説明】 等電点電気泳動における妨害物を除去するための生物サンプルの脱塩のための方 法 発明の分野 本発明は毛管電気泳動の分野に関連し、特に、例えばペプチド、蛋白質、核酸 、複合糖質又はそれらの混合物を含む生物学的サンプルの脱塩のための方法に関 する。 発明の背景 毛管電気泳動(CE)は他の分離過程に優るいくつかの明らかな利点を供する生 物学的混合物の分析におけるかなりの関心のある技術である。毛管電気泳動の1 つの利点は毛管内部の小さな容量である。これは、極めて小量、即ち数ナノリッ ターのサンプルから1つの細胞のサイトゾル流体までの範囲の量において分離を 行うことを可能にする(T.M.Olefirowicz and A.G.Ewing,Anal.Chem.,62 :1872〜1876(1990))。毛管電気泳動の更なる利点は毛管の狭い口径のため毛管 から外側に熱が放散される迅速な速度である。これは、電気泳動を駆動するため の高電圧を許容し、次に高速の、並びに高い効率及び分離能の分離を供する。こ れらの利点の各々により、毛管電気泳動は生物学的関心のサンプル、特にペプチ ド、蛋白質:及び核酸の混合物を分析するのに役立つ。 更に、毛管等電点電気泳動(CE-IEF)は等電点の小さな差を基にして蛋白質を 分離することができる迅速かつ高分離能の分離技術で ロブリン(Wehr,et al.,Am .Biotech.Lab.,8: 22〜29(1990))の分離に適用 されている。有用であるが、IEFを基にした全ての方法の不利な点は、多くの蛋 白質、特に高い蛋白質及び塩濃度並びに高い温度における蛋白質がそれらの等電 点において沈殿することである。更に詳しくは、サンプル中の塩の存在がpH勾配 を変化させ、蛋白質ゾーンを毛管の小さな断片に制限することが知られている。 この狭いpH勾配は高蛋白質濃度を引きおこし、次に沈殿の危険の増加、分離能の 損失及び長い移動時間を引きおこす(Zhu,et al.,J.Chromatogr.,559: 479〜 488(1991))。更に、この狭いpH勾配は局所的な過熱を引きおこし、これにより再 生不可能になる。 先の理由のために、毛管電気泳動、特に毛管等電点電気泳動の前の生物学的サ ンプルの脱塩が極めて推奨される。不運なことに、現在用いられている脱塩技術 は、サンプル量が5μl未満の場合、大量のサンプル損失を頻繁に引きおこす。 現在まで、ナノメーター範囲のサンプル量に利用できる脱塩方法はない。このよ うに、生物学的サンプルの微小規模の脱塩のための方法が当該技術においてなお 必要とされている。 発明の概要 イオンポリマーもしくは弱電解質、好ましくは両性電解質(例えばペプチド、 蛋白質及び複合糖質)又は複合体形成によりこれらの物質に変換され得る化合物 のサンプルの脱塩のための新規な方法が現在開発されている。本発明の方法は、 陽極液及び陰極液の両性媒体中に存在する両性電解質に、又は各々陽極液及び陰 極液に導入され、サンプルから除去されるべき陽イオン及び陰イオンの移動度よ り小さい移動度を有する置換陽イオン及び陰イオンに塩を電気泳動 的に置換することにより、塩がサンプルから除去され得るという事実を基礎とす る。 本発明の一つの態様において、脱塩されるべきサンプルは両性分離媒体と混合 されて混合物を形成し、ここで、前記両性分離媒体は等電点電気泳動の間、pH勾 配を形成することができる構成物を含み、前記pH勾配は溶質サンプル中に存在す る溶質の等電点をカバーする。その後、毛管はこの混合物で充填され、ここで毛 管は陽極液に接触する第1の端と陰極液と接触する第2の端を有し、前記陽極液 及び前記陰極液は両性媒体であり、前記陽極液はpH差だけ陰極液とpHにおいて異 なる。次に、溶質サンプル中に存在する塩が陽極液及び陰極液の両性媒体に存在 する両性電解質により置換されるのに十分な強度で陽極液と陰極液との間に電圧 が適用される。 本発明の他の態様において、陽極液に接触する第1の端と、pH差だけ該陽極液 からpHにおいて異なる陰極液に接触する第2の端と、を有する両性分離媒体にお いて、サンプルの脱塩のための方法を提供する。本方法に従うと、置換陽イオン を陽極液に導入し、置換陰イオンを陰極液に導入し、ここで置換陽イオンはサン プルから除去されるべき陽イオンの移動度より小さい移動度を有し、置換陰イオ ンはサンプルから除去されるべき陰イオンの移動度より小さい移動度を有するこ とにより関心の陽イオン及び陰イオンがサンプルから除去される。次に、陽極液 中に存在する置換陽イオン及び陰極液中に存在する置換陰イオン各々により置換 されるために、陽イオン及び陰イオンがサンプルから除去されるのに十分な強度 の電圧が陽極液と陰極液との間に適用される。 小量及び大量のサンプルの両方に適用できるが、本方法小量のサンプルに特に よく適している。更に、毛管電気泳動に適用する場合、本明細書に記載される方 法は、電気泳動分析のために用いられる のと同じ毛管においてサンプルを脱塩することができる。あるいは、脱塩の後、 サンプルは毛管から回収され、高性能毛管電気泳動(HPCE)以外の技術により処 理され得る。用いられる方法にかかわらず、本明細書に記載される管上脱塩(on- tube desalting)は迅速かつ高度に再現可能であり、それらは透析に比して高い 回収率を供する。 本発明は広範囲の実施形態に広がり、この特徴及び利点は以下の詳細な記載か ら明らかになるであろう。 図面の簡単な記載 本明細書に添付される図1の8つの副次部分は、紫外線吸収ディテクターから のストリップ−チャートレコーダーの跡であり、IEF蛋白質標準混合物の等電点 電気泳動を表す。 図1.脱塩した及びしていないIEF蛋白質標準混合物の等電点電気泳動。両性 電解質での塩の置換を30μA一定電流で行い、電圧が て陽極液及び陰極液各々をpH4.0及び11.0とした。A〜Hに用いた実験条件につ いては以下の表1を参照のこと。 発明の詳細な記載及び好ましい実施形態 本発明の1つの態様において、溶質サンプルの脱塩のための方法であって、( a)両性分離媒体に溶質サンプルを混合して混合物を形成するステップであって 、該両性分離媒体が等電点電気泳動の間pH勾配を形成することができる構成物を 含み、該pH勾配が溶質サンプル中に存在する溶質の等電点をカバーするステップ と、(b)毛管に前記混合物を充填するステップであって、該毛管が陽極液に接 触する第1の端と、陰極液に接触する第2の端と、を有し、前記陽 極液及び前記陰極液が両性媒体であり、該陽極液がpH差により陰極液からpHにお いて異なるステップと、(c)溶質サンプル中に存在する塩が陽極液及び陰極液 の両性媒体中に存在する両性電解質により置換されるのに十分な強度の電圧を前 記陽極質と陰極質との間に適用するステップと、を含む方法を提供する。 本発明の脱塩方法は、イオンポリマーもしくは弱電解質、好ましくは両性電解 質(例えばペプチド、蛋白質及び複合糖質)又は複合体形成によりこれらのクラ スの物質に変換され得る化合物の溶質サンプルを脱塩するのに用いられ得る。先 のサンプルから除去され得る塩は、これらに限定されないが、次のもの:塩化物 、臭化物、硝酸塩、炭酸塩、アルミン酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩等を含 む。このように、本発明の方法は、次のイオン(及び次にそれらの対立イオン) :Na+,K+,Ca-+,Mg++,NH4 +,Cl-,Br-,F-,CO3 2-,PO4 -等を関心の生物学 的サンプルから除去するのに用いられ得る。 脱塩されるべきサンプルで毛管を充填する前に、サンプルは、両性電解質、即 ちpH範囲を有し、pH勾配を形成する目的のために含まれる種類の混合物と混合さ れ又はこれで希釈される。両性電解質は約1/2%〜約6%、更に典型的には約 1%〜約3%の範囲の濃度において一般に存在する。分離媒体として用いられる 両性電解質は脱塩されるべきサンプル中の両性電解質からそれを区別するための “両性分離媒体”又は“両性媒体”として本明細書に言及される。本発明の方法 において用いられるべき適切な分離媒体を選択することにおいて、両性分離媒体 は等電点電気泳動の間pH勾配を形成することができる構成物を含まねばならず、 ここでpH勾配は脱塩されるべきサンプル中に存在する溶質の全ての等電点をカバ ーすることに注意することが重要である。 本発明の方法に従うと、両性分離媒体は液体、ゲル、及び懸濁液を含み得る。 液体の両性分離媒体が一般的に好ましい。適切な両性分離媒体の例は、これらに 限定されないが、次のもの:Bio-Rad Laboratories,Inc(Hercules,California ,USA)から利用できる異な cia Biotech(Uppsala,Sweden)から利用できる類似のシリーズであるPharmalyte 両性電解質;Serva Chemical Co.(Heidelberg,Germany)から利用できる類似の シリーズであるServalytes; Pierce Chemical Co.(Rockford,Illinois,USA)か ら利用できる類似のシリーズであるBuffalytes;並びにLKB(Bromma,Sweden)か ら以前は利用でき、Pharmacia Biotech(Uppsala,Sweden)から現在利用できる類 似のシリーズであるAmpholinesを含む。先の市販の両性分離媒体に加えて、当業 者は合成両性電解質を合成することができる。合成両性電解質の合成の報告につ いては、例えば引用により本明細書にその教授が組み込まれるO.Vesterberg,A cta.Chem.Scand,23: 2653(1969)を参照のこと。 本発明のこの方法において、サンプルの脱塩のために用いられる毛管は陽極液 に接触する第1の端と、陰極液に接触する第2の端と、を有する。陽極液及び陰 極液は両性媒体であり、陽極液はpH差により陰極液からpHにおいて異なる。先に 説明したように、適切な両 malyte両性電解質;Servalytes;Buffalytes;及びAmpholinesを含む。陽極液及 び陰極液として用いられる特定の両性媒体は、用いられる両性電解質のpH範囲が おおよそ同じであるなら、両性分離媒体について用いられるものと同じ又は異な り得る。好ましくは、陽極液及び陰極液として用いられる両性媒体は、両性分離 媒体について 両性媒体と両性分離媒体との両方に用いられる。この例において、両性媒体が例 えば塩酸で必要なpHに滴定され、陽極液として用いられることは当業者に容易に 明らかになるであろう。同様に、陽極液として用いられるのと同じ両性媒体は、 例えば水酸化ナトリウムで必要なpHに滴定され、陰極液として用いられる。 この特定の方法において、陽極液は両性分離媒体中に存在するほとんどの酸性 の両性電解質のpIより低いpHを有し、陰極液は両性分離媒体中に存在するほとん どの塩基性の両性電解質のpIより高いpHを有する。例えば、ほとんどの酸性の両 性電解質が約4.0のpIを有するなら、陽極液のpHは例えば3.0であり得る。更に、 ほとんどの塩基性の両性電解質が約9.6のpIを有するなら、陽極液のpHは、例え ば10.0であり得る。この様に陽極液及び陰極液のpHを選択することにより、サン プルと両性分離媒体の両方に存在する両性電解質は陽極液及び/又は陽極液への 移動が防がれるであろう。しかしながら、陽極液が偶然陽極液に入るなら、例え ばそれは正電荷をおび、毛管に戻るであろう。また、両性分離媒体が、脱塩され るべきサンプル中に存在する溶質の全ての等電点をカバーするpH勾配を有するべ きであることに注意することが重要である。 溶質サンプル中に存在する塩を陽極液及び陰極液の両性媒体中に存在する両性 電解質に交換するために、陽極液及び陰極液の両性媒体中に存在する両性電解質 により溶質サンプル中に存在する塩が置換されるのに十分な強度の電圧が陽極液 と陰局液との間に適用される。毛管における混合物、即ち両性分離媒体中のサン プルの伝導度は塩の欠如している両性分離媒体の伝導度とほぼ等しいことに注意 すべきである。毛管内の混合物の伝導度及び塩の欠如している両性分離媒体の伝 導度は、当業者に周知であり、用いられている標準的な方法及び慣用的技術を用 いて容易に決定され得る。 本発明の他の態様において、陽極液に接触する第1の端と、pH差により陽極液 からpHにおいて異なる陰極液に接触する第2の端と、を有する両性分離媒体中の サンプルの脱塩のための方法であって、該方法が(a)置換陽イオンを陽極液に 、置換陰イオンを陰極液に導入するステップであって、該置換陽イオンがサンプ ルから除去されるべき陽イオンの移動度より小さい移動度を有し、置換陰イオン がサンプルから除去されるべき陰イオンの移動度より小さい移動度を有するステ ップと、(b)サンプルから除去されるべき陽イオン及び陰イオンが各々陽極液 中に存在する置換陽イオン及び陰極液中に存在する置換陰イオンにより置換され るのに十分な強度の電圧を陽極液と陰極液との間に適用するステップと、を含む ことを特徴とする方法を提供する。 先に記載される方法において、脱塩されるべきサンプル(即ちイオン性ポリマ ー又は弱電解質、好ましくは両性電解質、例えばペプチド、蛋白質及び核酸)は 、陽極液に接触する第1の端と、pH差により該陽極液からpHにおいて異なる陰極 液に接触する第2の端と、を有する両性分離媒体と混合される又はそれで希釈さ れる。適切な Pharmalyte両性電解質;Servalytes;Buffalytes;及びAmpholineを含む。ある いは、合成両性電解質はVesterberg、前掲(1969)により記載される方法に従っ て製造され得る。先に記載される方法において、両性分離媒体はそれがサンプル 中に存在する溶質の全ての等電点をカバーするpH範囲を有するように選択される べきである。 本発明の方法において、置換陽イオンは陽極液に導入され、置換陰イオンは陰 極液に導入される。効果的にするために、置換陽イオンはサンプルから除去され るべき陽イオンの移動度より小さな移動度を有さなければならず、置換陰イオン はサンプルから除去される ベき陰イオンの移動度より小さい移動度を有さなければならない。本発明のこの 方法を用いてサンプルから除去され得る陽イオン及び陰イオンは、これらに限定 されないが、水中における塩化物、臭化物、硝酸塩、炭酸塩、アルミン酸塩、硫 酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩等の解離から生ずる陽イオンおよび陰イオンを含む。 更に、本発明の方法を用いてサンプルから除去され得るイオンは、そのサンプル 中における存在が両性分離媒体のpH勾配が狭められる原因となり、そのサンプル からの欠如(即ち除去)が塩の欠如における両性分離媒体の伝導度に等しい伝導 度を有するサンプル(即ち両性分離媒体中のサンプル)を生ずるこれらのイオン を含む。 好ましい実施形態において、置換陽イオンは除去されるべき陽インの移動度よ り約5倍〜約10倍小さい移動度を有し、他方、置換陰イオンは除去されるべき陰 イオンの移動度より約5倍〜約10倍小さい移動度を有する。サンプルから除去さ れるべきイオン、次に置換陽イオン及び陰イオンの移動度が当業者に周知である 標準的な技術を用いて測定され得る。除去されるべきイオンより小さな移動度を 有するのに加えて、用いられる置換陽イオン及び陰イオンは分子量において高い はずである。更に、置換陽イオンは約11のpKを有するべきであり、置換陰イオン は約3のpKを有するべきである。適切なイオンカチオンは例えばアミノ酸を含む 。 関心のイオンの除去を行う先に記載の方法において、サンプルから除去される べき陽イオン及び陰イオンが陽極液中に存在する置換陽イオン及び陰極液中に存 在する置換陰イオンにより各々置換されるのに十分な強度の電圧が陽極液と陰極 液との間に適用される。毛管内の混合物(即ち両性分離媒体中のサンプル)の伝 導度が塩の欠如下における両性分離媒体の伝導度とほぼ等しくなるまで、陽極液 と陰極液との間に電圧が適用されることに注意すべきである。 本発明の方法において用いられる毛管は慣用の毛管である。長さ及び内径の両 方に関する毛管の大きさは本発明に重大ではない。薄壁の薄径管が好ましい。典 型的には、毛管は約25ミクロン〜約500ミクロンの範囲の内径を有する。また、 好ましいのは溶融シリカ毛管である。毛管の内壁は毛管壁による溶質の電気浸透 及び吸収によるゾーンのゆがみを除くために例として線状ポリアクリルアミド、 デキストラン、及びメチルセルロースを含むポリマーの単層で処理され得る。処 理剤は、毛管を製造する技術において公知である慣用的方法により与えられ得る 。 電気泳動脱塩及び分離のために、用いられる電圧は本発明に重大ではなく、広 く変化させることができる。典型的な電圧は約500V〜約30,000V、好ましくは 約1,000V〜約10,000Vの範囲である。毛管電気泳動に適用される場合、本明細 書に記載される方法は電気泳動分析に用いられるのと同じ毛管におけるサンプル の脱塩を許容することに注意すべきである。あるいは、しかしながら、サンプル は脱塩の後に毛管から回収され高性能毛管電気泳動(HPCE)の他の技術により処 理され得る。 先の脱塩方法は、このような方法が見いだされた理論的考察を考慮に入れるこ とにより最もよく理解され得る。本発明の方法に隠れた理論を理解することにお いて、当業者は本発明の要旨及び範囲から離れることなく本明細書に記載される 材料及び/又は方法において改良及びバリエーションを行うことができるであろ う。 本発明の方法に隠れた理論を更に十分に理解するために、泳動ステップの間の 陽極液と毛管内の両性分離媒体との間の境界を考慮する。単位時間当りに陽極液 から境界へ電気泳動的に通過するプロトンの数NH+は次式: (式中、I=電流、UH+=陽極液中のプロトンの移動度、nH+=単 et al.,J.Chromatoger.,387: 127〜138(1987))により表され得る。水で希釈 された両性電解質を含む両性媒体は電圧が適用された場合、泳動の間に更に増加 する高いオーム抵抗を有することが見い出されている。低い電流のために、毛管 に入るプロトンの量は等式1に従って制限され、これにより、両性分離媒体のpH 勾配は影響を受けない。 塩を含むサンプル(例えば0.1M NaCl)の存在において、単位時間当りに陽極液 から境界に電気泳動的に通過するプロトンの数NH+は次の等式: (式中、I′=塩の存在下における管内の電流、u′H+=uH+,n′H+=nH+及 びk′=k)により簡単に表され得る。しかしながら、0.1M NaClサンプル溶液 において電流I′はNaClがない場合の電流より約20倍大きい。等式1と2とを組 み合わせて、次式: が得られる。等式1と2との組合せを基にすると、単位時間当りに陽極液から境 界へ電気泳動的に通過するプロトンの数NH+は20倍増加する。即ちN′H+=20NH+ 。 このように、塩を含むサンプルの存在において、陽極液から毛管に入るプロト ンの数は約20倍増加し、その後ほとんどのNa+イオンが毛管の外に電気泳動的に 動いて出るまで次第に減少する。この陽 極セクションにおけるpHの減少により、両性電解質が正電荷になり、次に陰極に 向かって移動する。同じ状態が陰極においてもおこり、ここでは、大量のOH-イ オンが、両性電解質を陽極に向かって移動させるpH増加を引きおこす毛管に入る 。結果として、泳動したゾーンは毛管の中央部において3〜4cmの距離に制限さ れ、ここでは大量の熱が発生し、それにより蛋白質沈殿の危険を増加させる(Zh u,et al.,J.Chromatogr.,559: 479〜488(1991))。予想されるように、pH勾 配の長さがサンプル中の塩の量の増加を伴って減少する(表1参照、後述)。 しかしながら、本発明の方法を用いて、溶質サンプル中に存在する塩は陽極液 及び陰極液の両性媒体中に存在する両性電解質により置換され得る。また、この 方法において、陽極液は前記両性分離媒体中に存在するほとんどの酸性両性電解 質のpIより低いpHを有する両性媒体であり、他方陰極液は前記両性分離媒体中に 存在するほとんどの塩基性両性媒体のpIより高いpHを有する両性媒体である。こ れらの条件の下において等式1は次の形態: (式中、k″=2k′(実験的に見いだされたもの)及びn″H+=1/200n′H + (0.0001/0.02),I″=I′)をとる。従って、N″H+=1/400N′H+であ る。同様に、陰極端においてN″OH-=1/400N′OH-である。それゆえ、塩の 除去の間の陽極端におけるH+及び陰極端におけるOH-の量はサンプルが0.1M Na Clを含む場合約400倍減少する。更に、H+及びOH-の濃度は、それらが電極容器 から毛管内に電気泳動的に通過する緩衝両性電解質と接して反応する時毛管に沿 って更に減少する。更に、両性電解質の移動度はNa+のそれより極めて低く、こ れによりNa+イオンが、毛管 内に動く両性電解質により置換されるにつれて電流が減少するであろう。溶質サ ンプル中に存在する塩の置換は、毛管内の混合物の伝導度が塩の欠如下における 両性分離媒体の伝導度とほぼ等しい。 前記のものに加えて、生物学的サンプルの脱塩は両性電解質ばかりでなく低移 動度のイオン、即ち置換陽イオン及び陰イオンによっても達成され得る。等式1 から、例えばNH+の減少が次の等式 及び (式中、l=毛管の長さ及びq=その断面領域)により支配される電流(I)の 削減により達成され得る。等式5及び6を組み合わせて、次の関係: が得られる。伝導度Kは次の等式: (式中、F=ファラデー定数及びC=溶液のリッター当りのグラム等量における 濃度)により決定される。このように、高分子量及び低移動度を有する(各々pK ≧11及び≦3の)置換陽イオン及び陰イオンは、生物学的サンプルの脱塩のため の電極容器中の両性電解質のかわりに用いられ得る。 更に、サンプル溶液の低両性電解質濃度(0.01M未満)、並びにH+及びOH-か らの影響を無視することにより、(陽極液から毛管内に移動する)Na+及び置換 イオンX+の間の動く境界により分離 される相のためのコールラウシュ制御関数ωは、次の等式: 及び Topics in Bioelectrochemistry and Bioenergetics(G.Milazzo(ed.)),Vol.2 ,103〜106(1978))により表現され得る。ωα=ωβから、 電気的中性のための条件を利用して、Cα Na+=Cα Cl-,Cβ X+=Cβ cl-,Uα cl- =Uβ cl-=Uα Na+とおいて、次の等式: を得る。 それ故、置換イオンが例えばNa+の移動度の10分の1を有するのであれば、こ のイオンの濃度はNa+濃度の2/11となろう(Ux+=1/10UNa+,Cx+=2/11 CNa+)。このように、サンプルの中の塩の除去の後の毛管内の伝導度(k2)は 、次の等式: により表現される。同様に、サンプル中の塩の除去の、前の伝導度(k1)は次 の等式: により表現される。結果として、k2/k1=2/110。このように、置換イオン からの電流への寄与も等式7に見られ得るように削減される。このより低い電流 により、pH勾配が影響を受けないであろう程度までH+及びOH-の数が削減される であろう。両性電解質のかわりに置換陽イオン及び陰イオンを用いることの利点 の1つは、置換陽イオン及び陰イオンのpIが両性電解質のpH範囲外に選択され得 ることである。この例において、置換イオンは等電点電気泳動の間に除去される であろう。あるいは、両性電解質勾配間のそれらの最終的な位置が分離を手伝う か又はそれを妨害しないかのいずれかであろうなら、両性電解質勾配のpH範囲内 に置換陽イオン及び陰イオンのpIを有することが有利であり得る。 用いられる方法にかかわらず、本明細書に記載されるオン−チューブ脱塩技術 は迅速で高度に再現可能であり、それらは透析と比べて高い回収率を与える。 以下の実施例は、実例の目的のみのために供され、本発明をいずれの様式にお いても規定又は限定されない。 実施例1 本実施例は本発明の脱塩方法を用いた及び用いなかったIEF蛋白質標準混合物 の等電点電気泳動を示す。 A.材料及び装置 IEF蛋白質標準混合物及び約pH3〜pH10の範囲のpHを特徴とする boratories,Inc(Richmond,California,USA)から得た。IEF蛋白質標準混合物 は次の蛋白質: フィコシアニン(pI=4.65); β−ラクトグロブリンB(pI=5.10); ウシカルボニックアンヒドラーゼ(pI=6.00); ヒトカルボニックアンヒドラーゼ(pI=6.50); ウマミオグロビン(pI=7.00); ヒトヘモグロビンA(pI=7.0); ヒトヘモグロビンC(pI=7.10); ヒラマメレクチン(3バンド)(pI=7.8,8.0及び8.2);及び シトクロムC(pI=9.6) を含んでいる。溶融シリカから作られ、Polymicro Technologies(Phoenix,Ariz ona,USA)から得られた分離キャピラリーは150mmの長さ、0.1mmの内径、0.1mmの 壁厚を有している。オン−チューブディテクターはABI Analytical Kratos Divi sion(Ramsey,New Jersey,USA)からの改良型Spectroflou 783である。検出点は 毛管の陽極端から15mmである。 B.塩の両性電解質での置換 用いて壁に共有結合された線状ポリアクリルアミドで内側にコート 1:20に希釈して、この溶液に種々の量の固体塩化ナトリウムを加えた(表1参 照)。このコートされた毛管を種々の溶液で充填した りpH11.01に滴定し、陰極液として用いた。両性電解質での塩の電気泳動置換を3 0μA一定電流で行った。サンプル中に存在する塩の置換は毛管内の混合物の伝 導度が塩の欠如下における1.5%両性電解質溶液のそれに近づく時、例えば30μ Aの一定電流において3,000Vに電圧が増加した時の我々の実験において、完了 する。塩の置換のための時間は塩濃度に依存した(表1参照)。 C.蛋白質の泳動及ひ移動 泳動を8分間、3000V一定電圧で行った。リン酸(0.02M)を陽極液とし、0. 02M水酸化ナトリウムを陰極液とした。pH勾配の幅を2つの泳動された蛋白質ゾ ーン、フィコシアニン(pI=4.65)及びシトクロムC(pI=9.6)の間の距離を 測定することによって測定した(表1参照)。0.02M水酸化ナトリウム陽極液を 0.02Mリン酸で置換することにより陰極移動を開始した。移動は3,000Vの一定 電圧で行った。移動ゾーンをそれらが固定UVディテクターを通過する時に280nm において測定した。移動は一方向のみでおこる。それゆえ、pH約10において泳動 する蛋白質は、陰極移動においてUVにより検出され得ない(例えば図1,A〜C におけるシトクロムC)。というのは、それらの安定状態の位置がディテクター 窓と陰極との間であり得るからである。しかしながら、脱塩によると、シトクロ ムCは容易に検出され得る(図1,F〜H参照)。 塩の置換のないIEFの研究のために、電圧が3,000Vに達するまで30μAの一定 電流を用いることにより泳動の間の過熱の危険を避け、その後8分間電圧を一定 に維持した(図1,A〜E参照)。 前記のものは実例の目的で主に提供される。本明細書に記載される材料及び/ 又は方法の改良及びバリエーションが本発明の要旨及 び範囲から離れることなく成功的結果と共に導入され得ることは当業者に容易に 明らかになるであろう。 先に言及される全ての引用の教授は全ての目的のために引用により本明細書に 組み込まれる。
【手続補正書】 【提出日】1997年6月6日 【補正内容】 請求の範囲 1.溶質サンプルを脱塩するための方法であって、該方法が、 (a)前記溶質サンプルを両性分離媒体に混合して混合物を形成するステップ であって、前記両性分離媒体が等電点電気泳動の間にpH勾配を形成することがで きる構成物を含み、前記pH勾配が前記溶質サンプル中に存在する溶質の等電点を カバーするステップと、 (b)毛管に前記混合物を充填するステップであって、前記毛管が陽極液に接 触している第1の端と、陰極液に接触している第2の端と、を有し、前記陽極液 及び前記陰極液が両性媒体であり、前記陽極液がpH差により前記陰極液からpHに おいて異なるステップと、 (c)前記溶質サンプル中に存在する塩が前記陽極液及び前記陰極液の前記両 性媒体中に存在する両性電解質により置換されるのに十分な強度の電圧を前記陽 極液と前記陰極液との間に適用するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 2.前記両性分離媒体が液体溶液であることを特徴とする請求項1に記載の方 法。 3.前記陽極液及び前記陰極液の前記両性媒体が液体溶液であることを特徴と する請求項1に記載の方法。 4.前記陽極液が前記両性分離媒体中に存在する大抵の酸性の両性電解質のpI より低いpHを有し、前記陰極液が前記両性分離媒体中に存在する大抵の塩基性の 両性電解質のpIより高いpHを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 5.前記両性分離媒体が3のpH〜10のpHの範囲のpH勾配を有することを特徴と する請求項1に記載の方法。 6.前記陽極液が3〜4のpHを有し、前記陰極液が10〜11のpHを有することを 特徴とする請求項5に記載の方法。 7.前記両性分離媒体並びに前記陽極液及び前記陰極液の前記両性媒体が同じ であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 8.前記電圧が、前記毛管内の前記混合物の伝導度が塩を含まない前記両性分 離媒体の伝導度に等しくなるまで前記陽極液と前記陰極液との間に適用されるこ とを特徴とする請求項1に記載の方法。 9.前記毛管が25ミクロン〜500ミクロンの範囲の内径を有することを特徴と する請求項1に記載の方法。 10.前記毛管に前記混合物を充填する前に、前記毛管にポリマーの単層が被覆 されることを特徴とする請求項8に記載の方法。 11.前記ポリマーがポリアクリルアミド、デキストラン及びメチルセルロース からなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の方法。 12.陽極液に接触している第1の端と、pH差により前記陽極液からpHにおいて 異なる陰極液に接触している第2の端と、を有する両性分離媒体中でサンプルを 脱塩するための方法であって、 (a)置換陽イオンを前記陽極液へ、置換陰イオンを前記陰極液へ導入するス テップであって、前記置換陽イオンは前記サンプルから除去されるべき陽イオン の移動度より小さい移動度を有し、前記置換陰イオンは前記サンプルから除去さ れるべき陰イオンの移動度より小さい移動度を有するステップと、 (b)前記サンプルから除去されるべき陽イオン及び陰イオンが各々前記陽極 液に存在する前記置換陽イオン及び前記陰極液に存在する前記置換陰イオンによ り置換されるのに十分な強度の電圧を前記陽極液と前記陰極液との間に適用する ステップと、 を含むことを特徴とする方法。 13.前記置換陽イオンが前記サンプルから除去されるべき陽イオンの移動度よ り5倍〜10倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項12に記載の方法。 14.前記置換陰イオンが前記サンプルから除去されるべき陰イオンの移動度よ り5倍〜10倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項12に記載の方法。 15.前記置換陽イオンが前記サンプルから除去されるべき陽イオンの移動度よ り5倍小さい移動度を有し、前記置換陰イオンが前記サンプルから除去されるべ き陰イオンの移動度より5倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項12に 記載の方法。 16.前記置換陽イオンが前記サンプルから除去されるべき陽イオンの移動度よ り10倍小さい移動度を有し、前記置換陰イオンが前記サンプルから除去されるべ き陰イオンの移動度より10倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項12に 記載の方法。 17.前記置換陽イオンが11のpKを有し、前記置換陰イオンが3のpKを有するこ とを特徴とする請求項12に記載の方法。 18.前記電圧が、前記両性分離媒体中の前記サンプルの伝導度が塩を含まない 前記両性分離媒体の伝導度に等しくなるまで前記陽極液と前記陰極液との間に適 用されることを特徴とする請求項12に記載の方法。 19.前記両性分離媒体が500ミクロン以下の内径を有する毛管内の液体溶液で あることを特徴とする請求項12に記載の方法。 20.前記両性分離媒体が100ミクロン以下の内径を有する毛管内の液体溶液で あることを特徴とする請求項12に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シーバート,クリストファー アメリカ合衆国,カリフォルニア 94708, バークレー,ザ クレセント 60

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.溶質サンプルを脱塩するための方法であって、該方法が、 (a)前記溶質サンプルを両性分離媒体に混合して混合物を形成するステップ であって、前記両性分離媒体が等電点電気泳動の間にpH勾配を形成することがで きる構成物を含み、前記pH勾配が前記溶質サンプル中に存在する溶質の等電点を カバーするステップと、 (b)毛管に前記混合物を充填するステップであって、前記毛管が陽極液に接 触している第1の端と、陰極液に接触している第2の端と、を有し、前記陽極液 及び前記陰極液が両性媒体であり、前記陽極液がpH差により前記陰極液からpHに おいて異なるステップと、 (c)前記溶質サンプルが前記陽極液及び前記陰極液の前記両性媒体中に存在 する両性電解質により置換されるのに十分な強度の電圧を前記陽極液と前記陰極 液との間に適用するステップと、 を含むことを特徴とする方法。 2.前記両性分離媒体が液体溶液であることを特徴とする請求項1に記載の方 法。 3.前記陽極液及び前記陰極液の前記両性媒体が液体溶液であることを特徴と する請求項1に記載の方法。 4.前記陽極液が前記両性分離媒体中に存在する大抵の酸性の両性電解質のpI より低いpHを有し、前記陰極液が前記両性分離媒体中に存在する大抵の塩基性の 両性電解質のpIより高いpHを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。 5.前記両性分離媒体が約3のpH〜約10のpHの範囲のpH勾配を有することを特 徴とする請求項1に記載の方法。 6.前記陽極液が約3〜約4のpHを有し、前記陰極液が約10〜約11のpHを有す ることを特徴とする請求項5に記載の方法。 7.前記両性分離媒体並びに前記陽極液及び前記陰極液の前記両性媒体が同じ であることを特徴とする請求項1に記載の方法。 8.前記電圧が、前記毛管内の前記混合物の伝導度が塩を含まない前記両性分 離媒体の伝導度におおよそ等しくなるまで前記陽極液と前記陰極液との間に適用 されることを特徴とする請求項1に記載の方法。 9.前記毛管が約25ミクロン〜約500ミクロンの範囲の内径を有することを特 徴とする請求項1に記載の方法。 10.前記毛管に前記混合物を充填する前に、前記毛管にポリマーの単層が被覆 されることを特徴とする請求項8に記載の方法。 11.前記ポリマーがポリアクリルアミド、デキストラン及びメチルセルロース からなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の方法。 12.陽極液に接触している第1の端と、pH差により前記陽極液からpHにおいて 異なる陰極液に接触している第2の端と、を有する両性分離媒体においてサンプ ルを脱塩するための方法であって、 (a)置換陽イオンを前記陽極液へ、置換陰イオンを前記陰極液へ導入するス テップであって、前記置換陽イオンは前記サンプルから除去されるべき陽イオン の移動度より小さい移動度を有し、前記置換陰イオンは前記サンプルから除去さ れるべき陰イオンの移動度より小さい移動度を有するステップと、 (b)前記サンプルから除去されるべき陽イオン及び陰イオンが各々前記陽極 液に存在する前記置換陽イオン及び前記陰極液に存在する前記置換陰イオンによ り置換されるのに十分な強度の電圧を前記陽極液と前記陰極液との間に適用する ステップと、 を含むことを特徴とする方法。 13.前記置換陽イオンが前記サンプルから除去されるべき陽イオ ンの移動度より約5倍〜約10倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項12 に記載の方法。 14.前記置換陰イオンが前記サンプルから除去されるべき陰イオンの移動度よ り約5倍〜約10倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項12に記載の方法 。 15.前記置換陽イオンが前記サンプルから除去されるべき陽イオンの移動度よ り約5倍小さい移動度を有し、前記置換陰イオンが前記サンプルから除去される べき陰イオンの移動度より約5倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項 12に記載の方法。 16.前記置換陽イオンがサンプルから除去されるべき陽イオンの移動度より約 10倍小さい移動度を有し、前記置換陰イオンが前記サンプルから除去されるべき 陰イオンの移動度より約10倍小さい移動度を有することを特徴とする請求項12に 記載の方法。 17.前記置換陽イオンが約11のpKを有し、前記置換陰イオンが約3のpKを有す ることを特徴とする請求項12に記載の方法。 18.前記電圧が、前記両性分離媒体中の前記サンプルの伝導度が塩を含まない 前記両性分離媒体の伝導度におおよそ等しくなるまで前記陽極液と前記陰極液と の間に適用されることを特徴とする請求項12に記載の方法。 19.前記両性分離媒体が500ミクロン以下の内径を有する毛管内の液体溶液で あることを特徴とする請求項12に記載の方法。 20.前記両性分離媒体が100ミクロン以下の内径を有する毛管内の液体溶液で あることを特徴とする請求項12に記載の方法。
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