JPH10500440A - 皮なめし剤としての水溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体 - Google Patents

皮なめし剤としての水溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体

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JPH10500440A
JPH10500440A JP7529323A JP52932395A JPH10500440A JP H10500440 A JPH10500440 A JP H10500440A JP 7529323 A JP7529323 A JP 7529323A JP 52932395 A JP52932395 A JP 52932395A JP H10500440 A JPH10500440 A JP H10500440A
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C14SKINS; HIDES; PELTS; LEATHER
    • C14CCHEMICAL TREATMENT OF HIDES, SKINS OR LEATHER, e.g. TANNING, IMPREGNATING, FINISHING; APPARATUS THEREFOR; COMPOSITIONS FOR TANNING
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Abstract

(57)【要約】 (A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸、またはこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム塩、(b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエチレン性不飽和単量体、および(c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重結合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、(B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10):(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる水溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】 皮なめし剤としての水溶性ないし 水分散性蛋白質グラフト共重合体 本発明は、アクリル酸もしくはメタクリル酸、またはその塩を、必要に応じて さらに他の単量体と共に、蛋白質の存在下に、フリーラジカル開始重合させて得 られる水溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体を、皮革製造のなめし剤と して使用することに関する。また本発明は、このような水溶性ないし水分散性の グラフト共重合体を主体とする重合体皮なめし剤に関する。 皮革製造において、主要ななめし処理は、一般的に、塩基性クロム、アルミニ ウム化合物および/またはジルコニウム塩のような無機なめし剤、または合成な めし剤との混合剤を使用して行なわれる。天然もしくは合成なめし剤を使用する 後続処理は、手触り、柔軟性、皮革特有の凹凸表面およびボディ(Fuelle )などの特性を改善する。この後続処理に使用されるなめし剤としては、例えば ナフチレンスルホン酸とホルムアルデヒド、またはフェノールスルホン酸、ホル ムアルデヒド、尿素、さらにはリグニンスルホン酸の水溶性縮合物、さらにアク リル酸および他の重合可能不飽和カルボン酸の重合体または共重合体の合成タン ニン、一般的に前述した合成タンニンとの組合わせが挙げられる。 美麗な表面、均斉な色調の皮革を製造するため、英国特願公開2074173 号(1)、同2137654号(2)公報には、5から25重量%の窒素含有( メタ)アクリル酸エステル、67から92重量%の(メタ)アクリル酸エステル 、および1から8重量%の(メタ)アクリル酸から構成されるターポリマーが記 載されている。これは、粘着性を低減させるため、水溶性の蛋白質またはポリサ ッカライドとグラフト重合させることもできる。 米国特許4812550号明細書(3)には、分子内炭素原子数が14を越え ないエチレン性不飽和モノマーを、水性媒体中、溶解させた蛋白質の存在下に、 フリーラジカル重合させる、蛋白質グラフト共重合体の製造方法が記載されてい る。しかしながら、これは単量体として、アクリル酸、メタクリル酸には、全く 言及していない。この生成ラティスは、例えば紙サイジング剤の結合剤として使 用される。また米国特許3651210号明細書(4)には、1から10重量% の(メタ)アクリル酸を含有する特定の乳化共重合体を溶解された蛋白質と反応 させることができ、このようにして変性された蛋白質は、例えば皮革コーティン グ剤として使用され得る。 しかしながら、これら公知のなめし剤には多くの欠点がある。ことに、これら の剤を使用して得られる皮革の色調は著しく薄く、淡くなる。さらに、これらな めし剤は、皮革の光、熱に対する耐性を劣化させる。さらに、好ましくないゴム 様の手触りを与える。 そこで本発明の目的は、上述した欠点をもたらさない、皮革、毛皮製造用のな めし剤を皮革産業に提供することである。 しかるに、この目的は、 (A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸、また はこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニ ウム塩、 (b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエチ レン性不飽和単量体、および (c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重結 合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、 (B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10) :(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる水 溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体により達成されることが本発明者ら により見出された。 この蛋白質は、皮革の固有なめし、予備なめしおよび補助なめし、皮革の再な めし処理のためのなめし剤として使用され得る。 この水溶性ないし水分散性グラフト重合体は、上述単量体(A)を天然蛋白質 材料(B)の存在下に単独重合または共重合させることにより得られる。 グループ(a)に属する適当な単量体(A)は(メタ)アクリル酸およびその アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩である。これらの塩は、 例えば(メタ)アクリル酸を、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カリウム溶液、水 酸化リチウム溶液、水酸化マグネシウム溶液、アンモニア、アミンまたはアルカ ノールアミンを使用し、水溶液中において中和することにより得られる。 グループ(a)に属する単量体(A)は、必要に応じて、単量体(a)と共重 合可能の、他のモノエチレン性不飽和単量体と共に、グラフト共重合させること ができる。単量体混合物(A)中における単量体(a)の量割合は20から10 0重量%、ことに40から100重量%とするのが好ましく、単量体(b)は、 80重量%まで、ことに60重量%までの量で存在させ得る。 グラフト重合に附されるグループ(b)に属する単量体(A)としては、こと にクロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水シ トラコン酸、アクリル酸、メタクリル酸またはクロトン酸のC1−C8アルキルエ ステル、ヒドロキシアルキルエステル、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸の モノ−もしくはジ−C1−C8アルキルエステルまたはヒドロキシアルキルエステ ル、例えばメチルアクリラート、エチルアクリラート、n−ブチルアクリラート 、メチルメタクリラート、モノメチルマレアート、ジメチルマレアート、モノエ チルマレアート、ジエチルマレアート、β−ヒドロキシエチルアクリラート、β −およびγ−ヒドロキシアクリラート、δ−ヒドロキシブチルアクリラート、β −ヒドロキシエチルメタアクリラート、β−およびγ−ヒドロキシプロピルメタ クリラートが使用される。 さらに、グループ(a)に属する化合物のアミド、N−置換アミドも、グルー プ(b)に属する単量体として適当である。例えば、アクリルアミド、メタクリ ルアミド、アルキル基中に1から18の炭素原子を有するN−アルキル(メタ) アクリルアミド、ことにN−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリル アミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド、ジ メチルアミノプロピルメタクリルアミド、アクリルアミドグリコール酸などであ る。また、アルキルアミノアルキル(メタ)アクリラート、例えば、β−(ジメ チルアミノ)エチルアクリラート、β−(ジメチルアミノ)エチルメタクリラー ト、β−(ジエチルアミノ)エチルアクリラート、β−(ジエチルアミノ)エチ ルメタクリラート、γ−(ジエチルアミノ)プロピルアクリラート、γ−(ジエ チルアミノ)プロピルメタクリラートもグループ(b)に属する単量体として適 当である。 グループ(b)に属する単量体(A)としては、スルホ基含有単量体、例えば ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン 酸、3−スルホプロピルアクリラート、3−スルホプロピルメタクリラート、ア クリルアミドメチルプロパンスルホン酸、およびホスホニル基含有単量体、例え ばビニルホスホン酸、アリルホスホン酸、アクリルアミドメチルプロパンホスホ ン酸も適当である。 単量体(A)のこのグループ(b)は、さらにN−ビニルピロリドン、N−ビ ニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル-N−メチルホルム アミド、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、ビニ ルアセタート、ビニルプロピオナート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル 、アクロレイン、メタクロレイン、クロトンアルデヒドおよびこれらのアセター ルを包含する。 グループ(b)に属する適当な単量体(A)には、2から50モルのエチレン オキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドまたはこれらの混合物と反応 させたアルコキシル化C1−C18アルコールのエステル、グループ(a)に属す るモノエチレン性不飽和カルボン酸とのエステル、例えば3モル、5モル、7モ ル、10モルまたは30モルのように種々の量のエチレンオキシドと反応させた C13/C15アルコールとのアクリル酸もしくはメタクリル酸のエステルも含まれ る。 グループ(b)に属する適当な単量体(A)には、さらにスチレン、α−メチ ルスチレンのようなビニル芳香族化合物およびエチレン、プロピレン、1−ブテ ン、2−ブテン、ブタジエンのようなC1−C12オレフィンも含まれる。 グループ(b)に属する適当な単量体(A)には、またモノエチレン性不飽和 C3−C8カルボン酸のN−モノ置換、N,N−ジ置換アミドであって、アミド窒 素が、置換基として、2から100モル、ことに3から20モルのエチレンオキ シド、プロピレンオキシドおよび/またはブチレンオキシドと反応させたポリ オキシアルキル化C2−C28アルカノール、ことにC2−C18アルカノールを有す るものも含まれる。このような化合物の例としては、 H2C=CH−CO−NH−CH2CH2−O−(C24O)−H、 H2C=CH−CO−N[CH2CH2−O−(C24O)n−H]2、 H2C=C(CH3)−CO−NH−(CH24−O−(C24O)n−H、 H2C=C(CH3)−CO−NH−CH2CH2−O−(C36O)n−H、 H2C=CH−CO−NH−(CH218−O−(C24O)n−H(n=3か ら20)が挙げられる。 塩基性単量体(b)は、無機酸、例えば塩酸、硫酸、硝酸との塩、4級化塩の 形態で使用するのが好ましい。適当な4級化剤の例は、ジメチルスルファート、 ジエチルスルファート、メチルクロリド、エチルクロリド、ベンジルクロリドで ある。カルボン酸(b)は、遊離酸もしくはアルカリ金属塩、アルカリ土類金属 塩、アンモニウム塩またはこれらの混合物である。 グラフト重合体製造用の単量体混合物(A)の好ましい構成分(b)は、クロ トン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、無水シトラ コン酸、C1−C8、ことにC1−C4アルキル、またはアクリル酸、メタクリル酸 、クロトン酸のC1−C8、ことにC1−C4ヒドロキシアルキルエステル、または マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸のモノ−もしくはジ−C1−C8、ことに C1−C4アルキルもしくはヒドロキシアルキルのエステル、アクリルアミド、メ タクリルアミド、メタクロレイン、アクリルアミドメチルプロパンスルホン酸、 N−ビニルイミダゾールまたはこれらの混合物である。 グラフト重合体のさらに他の変性は、グループ(c)に属する単量体の存在下 にグラフト重合を行なうことにより実行され得る。この場合、単量体混合物は、 少なくとも2個のエチレン性不飽和非共役二重結合を分子内に有する単量体を5 重量%までの割合で含有する。このような化合物は、一般的に共重合において架 橋剤として使用されている。当該化合物は、共重合に使用されるグループ(a) の単量体または単量体(a)と(b)の混合物に添加され得る。使用される場 合、この単量体の量は0.05から2重量%が好ましい。共重合の間における、 グループ(c)に属する単量体(A)の使用は、共重合体K値の増大をもたらす 。適当な化合物(c)の例として、メチレンビスアクリルアミド、アクリル酸、 メタクリル酸と多価アルコールとのエステル、例えばグリコールジアクリラート 、グリセロールトリアクリラート、エチレングリコールジメチルアクリラート、 グリセロールトリメチルアクリラート、ペンタエリトリトールのようなポリオー ル、アクリル酸もしくはメタクリル酸により少なくともジエステル化されている グルコースが挙げられる。適当な例として、さらにジビニルベンゼン、ジビニル ジオキサン、ペンタエリトリトールアリルエーテル、ペンタアリルシュクロース も挙げられる。このグループに属する水溶性単量体として、ことに好ましいのは 、エチレングリコールジアクリラートまたは3000までの分子量を有するポリ エチレングリコールのグリコールアクリラート、あるいはこれらの混合物である 。 好ましい実施態様において、グラフト重合体製造のために使用される単量体( A)は、メタクリル酸またはそのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウ ム塩であり、単量体混合物(A)は、メタクリル酸または上記塩と単量体(b) との混合物である。 単量体(A)の重合は、蛋白質ないしその誘導体を主とする天然物質の存在下 に行なわれる。この天然物質としては、例えば植物、動物に由来する蛋白質であ って、本来的に水、アルカリに可溶性のもの、あるいは重合の間、あるいはその 直後に、アルカリ、アンモニアまたはアミンで部分的にまたは完全に分散性また は可溶性化されたものである。 この目的に適するのは、重合条件下において、少なくとも20重量%までが重 合媒体中に溶解する全蛋白質である。このような蛋白質として適当であるのは、 前述米国特許明細書(3)に記載されている蛋白質である。さらに他の適当な蛋 白質は、1980年ワインハイム刊、ウルマンス、エンツィクロペディー、デル 、テヒニッシェン、ヘミー第4版、第19巻、491〜557頁に記載されてい る。 蛋白質は再生可能の生の材料であって、例えば皮膚、支持、結合組織、骨、軟 骨質、例えばコラーゲン、エラスチン、ゼラチン、オセイン、スキングルーから 得られる。ミルクから得られる蛋白質は、酪農プロティン、カゼイン、ラクトア ルブミンであり、ウール、剛毛、羽毛、軟毛からケラチンが得られる。また、魚 、卵、廃棄動物血液から得られる蛋白質、例えば血液蛋白質、アルブミン、グロ ブリン、グロビン、フィブリノーゲン、ヘモグロビンも適当である。その他の適 当な蛋白質は、植物、例えばとうもろこし、小麦、大麦、からす麦から得られる 蛋白質、例えばグルテリン、プラロミン、ゼイン、グルテンである。蛋白質は、 さらに穀類、例えば大豆、綿実、落花生、ひまわり、あぶらな、ココナッツ、亜 麻仁、ごま、サフラン、えんどう、あずき、レンズ豆からも得られる。さらにク ローバ、アルアルファ、芝、じゃがいも、カッサバ、ヤムなどの蛋白質組織も使 用され得る。さらに他の蛋白質源は、バクテリア、菌、酵母、例えばPaseu domonas、Lactobacillus、Penicillium、ブル ーアルガ、グリーンアルガ、Cholorella、Spirulina、サー プラス酵母である。グラフト共重合体合成のための構成分(B)として好ましい 蛋白質は、カゼイン、ゼラチン、骨髄、大豆蛋白、穀類蛋白、ことに小麦、とう もろこし、えんどうから得られる蛋白質である。 天然の生材料から得られる蛋白質は、例えば、溶解、粉砕、スクリーニング、 分級により処理される。これらを溶解可能にするため、多くの場合、物理的、化 学的、酵素的処理、例えば酸、アルカリによる加水分解、イースト、バクテリア 、酵素による発酵、微量成分を除去するための抽出法、加熱、電解質、pH調整 、沈殿剤添加による抽出物からの凝集などを必要とする。純粋生成物は、例えば 、分別分離、析出、透析などによりもたらされ得る。 好ましい蛋白質は、経済的理由からボーングルーである。 構成分(A)および(B)は、一般的に(95から10):(5から90)、 好ましくは(90から15):(10から85)、ことに(55から20):( 45から80)の重量割合で使用される。 グラフト重合体製造のために、構成分の単量体(A)は、蛋白質の存在化に、 フリーラジカル開始重合に附される。場合により、生成グラフト重合体の作用の ために、2種類以上の構成分(B)、例えばボーングルーとゼラチン、またはボ ーングルーとカゼインの混合物を使用するのが有利である。 重合は不活性溶媒ないし希釈剤の存在下または不存在下に行なわれ得る。不活 性溶媒ないし希釈剤の不存在下における重合は、場合により非均一性のグラフト 重合体をもたらすので、一般的には不活性溶媒ないし希釈剤の使用が好ましい。 適当な不活性希釈剤は、構成分が分散され、これにより単量体(A)を溶解させ るものであって、これにより重合反応によりグラフト重合体は、分散形態で得ら れ、濾過により容易に固体形態で分離され得る。 この意味で適当な希釈剤はトルエン、o−,m−およびp−キシレン、これら 異性体混合物、エチルベンゼン、脂肪族炭化水素、重合可能単量体を含有しない ガソリン留分、さらにはクロロホルム、テトラクロロメタン、ヘキサクロロエタ ン、ジクロロエタン、テトラクロロエタンのような塩素化炭化水素である。 上述のグラフト共重合体製造方法において、構成分(B)不活性希釈剤中に分 散されるが、構成分(B)を無水化合物の形態で使用し、グループ(b)の単量 体化合物(A)として、ジカルボン酸無水物を使用するのが好ましい。 グラフト共重合体製造の好ましい方法は、蛋白質材料(B)、単量体材料(A )および生成グラフト共重合体が、少なくとも分散状態、多くの場合溶解状態に 在る溶液重合である。この溶液重合のための適当な不活性溶媒としては、メタノ ール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、n−ブタノール、s −ブタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン、これらの混合溶媒である。 重合は連続的にまたはバッチ式で行なわれる。構成分(A)および(B)は、 上述したように不活性希釈剤ないし溶媒の不存在下においても重合され得る。連 続重合は、160から250℃で行なうのがことに好ましい。必要に応じて重合 開始剤の不存在下に重合を行ない得るが、重合条件下においてフリーラジカルを 形成する開始剤、例えば無機、有機のパーオキシド、パースルファート、アゾ化 合物またはレドックス触媒を使用するのが好ましい。 水溶性もしくは水分散性グラフト重合体は、一般的にフリーラジカル形成開始 剤の存在下において製造され得る。適当なフリーラジカル形成開始剤は、それぞ れの特定の重合温度において3時間以内の半減値を示す化合物である。重合が比 較的低い温度で開始され、高温で完結する場合、異なる温度で分解する少なくと も2種類の開始剤、すなわち、まず重合開始のため比較的低い温度で分解する開 始剤を、次いで主重合を完結させるため、高温度で分解する開始剤を使用する。 水溶性もしくは水不溶性の開始剤またはこれら開始剤の混合物を使用することが 可能である。水不溶性開始剤は、その後、有機相に溶解する。 以下に記載される開始剤が、下記温度範囲において、有利に使用され得る。 (40から60℃の温度) アセチルシクロヘキサンスルホニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシジカ ルボナート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカルボナート、t−ブチルパ ーネオデカノアート、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ レロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンア ミジン)ジヒドロクロリドおよび、2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオン アミジン)ジヒドロクロリド。 (60から80℃の温度) t−ブチルパーピバラート、ジオクタノイルパーオキシド、ジラウロイルパー オキシド、および2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)。 (80から100℃の温度) ジベンゾイルパーオキシド、t−ブチル−パー−2−エチルヘキサノアート、 2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイ ソブチラート、ナトリウムパースルファート、カリウムパースルファートおよび アンモニウムパースルファート。 (100から120℃の温度) ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプ ロピルカルボナート、t−ブチルパーアセタートおよび過酸化水素。 (120から140℃の温度) 2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、ジクミルパーオキシド、ジ− t−アミルパーオキシドおよびジ−t−ブチルパーオキシド。 (140℃以上の温度) p−メンタンヒドロパーオキシド、ピナンヒドロキシパーオキシド、キュメン ヒドロパーオキシドおよびt−ブチルヒドロパーオキシド。 上記開始剤の他に、銅、コバルト、マンガン、鉄、バナジウム、セリウムニッ ケルまたはクロムのような重金属の塩または錯体、またはベンイン、ジメチルア ニリン、アスコルビン酸のような有機化合物を使用する場合には、上述したフリ ーラジカル形成開始剤の半減期は低減され得る。例えば、t−ブチルヒドロパー オキシドは、5ppmの銅(II)アセチルアセトナートの添加により、100 ℃の低温でも充分に重合を行なわせ得る。レドックス触媒の還元組成分は、例え ばナトリウム硫酸塩、ナトリウム亜硫酸塩、ナトリウムホルムアルデヒドスルホ キシラート、ヒドラジンのような化合物から形成され得る。 単量体(A)の重合は、また必要に応じてUV開始剤の存在下に紫外線放射に よっても行なわれ得る。紫外線放射重合のためには、この目的で使用される光開 始剤ないし増感剤を使用するのが適当である。例えば、ベンゾイン、ベンゾイン エーテル、α−メチルベンゾイン、α−フェニルベンゾインのような化合物が使 用される。またいわゆるトリプレット増感剤、例えばベンジルケタールも使用さ れ得る。紫外線照射源としては、例えば高エネルギー紫外線灯、ことに炭素アー ク灯、水銀真空ランプ、キセノンランプ、あるいは低圧紫外線光源、ことに高青 色分の蛍光灯が使用され得る。 低K値の重合体を製造するためには、制御剤の存在下にグラフト重合を行なわ せるのが好ましい。制御剤としては、メルカプト化合物、例えばメルカプトエタ ノール、メルカプトプロパノール、メルカプトブタノール、メルカプト酢酸、メ ルカプトプロピオン酸、ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタンが使用され る。他の適当な制御剤は、アリル化合物、例えばアリルアルコール、アルデヒド 、例えばホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブ チルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、蟻酸、アンモニウムホルマート、プロ ピオン酸、ヒドロジンスルファート、ブテノールである。重合が制御剤の存在下 に行なわれる場合、その量は、重合に使用される単量体(A)に対して0.05 から20重量%が必要である。 構成分(A)と(B)から得られるグラフト共重合体を無色または僅かに着色 されている程度にするためには、重合は、1から4の酸価を有する水溶性燐化合 物、その水溶性アルカリ金属塩もしくはアンモニウム塩、PO(OH)2基含有 水溶性化合物および/またはその水溶性塩の存在下に行なわれるのが好ましい。 ことに燐酸、次亜燐酸が好ましい。グラフト重合体の着色を軽減するため、使用 される単量体(A)に対し、適当な燐化合物を0.01から5重量%の量で使用 される。適当な燐化合物は、例えばヨーロッパ特願公開175317号公報に記 載されている。 構成分(A)および(B)の重合は、一般に大気酸素を排除して、不活性雰囲 気下において行なわれる。重合の間、反応関与体はよく攪拌される。比較的少量 のバッチの場合、重合熱の確実な放散をもたらすため、不活性希釈剤中において 、反応関与体を重合温度に加熱する。この温度は、通常30から180℃である が、この方法では、それ自体若干不均斉なグラフト共重合体をもたらすことがあ り、従ってその好ましい機能を果たし得ない場合がある。 重合反応の進行をさらに良好に制御するために、単量体(A)は、重合開始後 、重合反応混合物にグラフト重合が望ましい温度範囲において容易に制御され得 るような量で継続的に添加される。この単量体(A)の好ましい添加態様は、ま ず構成分(B)を、または少なくともその若干量を重合反応器に装填し、攪拌下 にこれを所望の重合温度まで加熱することである。この温度に達したならば、直 ちに単量体と開始剤、必要に応じてさらに制御剤を、1から10時間にわたり、 ことに2から8時間にわたり添加する。このような反応態様は、構成分(A)お よび(B)の重合を、不活性希釈剤中に構成分(B)を分散させて行ない、グラ フト重合を溶液中において行なうのが有利である。 本発明に係るグラフト重合体は、構成分(A)および(B)の水性媒体中にお ける懸濁重合により製造するのが好ましく、ことに水中溶液重合によるのが好ま しい。水性媒体中における溶液重合の場合、好ましい実施態様において、構成分 (B)をまず水性媒体中に導入し、この混合物を所望の重合温度に加熱し、次い で構成分(A)を、反応混合物中に連続的にもしくは少量づつ添加する。バッチ にpH値は、0.5から14の範囲でよい、(メタ)アクリル酸(a)は、低p H値の場合には、酸の形態で、高pH値の場合には塩の形態で使用され得る。 ことに低い着色度の、ことに効果的な重合体は、pH値が4から8の範囲にお いて重合させた場合に得られる。これは、重合前に酸基を調整して所望pH値と することにより、あるいは重合の間、絶えず中和剤を添加して所望pH値を維持 することにより実現され得る。ことに好ましい中和剤は、水酸化ナトリウム溶液 、水酸化カリウム溶液、アンモニア、エタノールアミン、ジエタノールアミン、 トリエタノールアミンである。水中における溶液重合の場合、水溶性開始剤もし くは開始剤組成物を使用するのが特に好ましい。ことに有利な製造方法実施態様 においては、まず水のみを反応器中に導入し、次いで構成分(A)を部分的もし くは全体的に中性状態で導入し、構成分(B)を選定された重合温度において、 0.5から10時間にわたり、少しづつもしくは継続的に添加する。 グループ(b)に属する単量体(A)が、モノエチレン性不飽和ジカルボン酸 である場合の重合体製造の場合、ことに未重合ジカルボン酸含有量が少ないグラ フト重合体を得るためには、共重合反応の間、単量体の中和度を調整することが 必要である。単量体の中和度は、グラフト重合反応の間、20から80%、こと に30から70%に維持されるべきである。このためには、例えばグループ(a )および(b)に属する単量体(A)を部分的に中和して、いかなる場合にも上 記範囲のpH値を維持することができる。あるいはまた、グループ(b)のジカ ルボン酸単量体の全体または90から100%を中和し、グループ(b)の単量 体を中性化しない状態で添加し、単量体(a)および(b)の全体的中和度を、 重合反応の間、当初は、約100%から90ないし100%、次いで20から8 0%に維持することも可能である。単量体(a)および(b)の特定の中和度を 維持するために、塩基、例えば水酸化ナトリウム、カリウムの溶液、アンモニア またはエタノールアミンを、共重合反応の間、添加することができる。グラフト 重合体の構成に応じて、20から80%の中和度で、単量体(a)および(b) の大部分、すなわち60から80%が重合される。 前述したように、水性懸濁液中の蛋白質をグラフト重合反応させることも可能 である。 このグラフト重合に使用される蛋白質は、このグラフト重合の前もしくは間に 、種々の方法で化学的に変性させることもできる。例えば、重合開始前に、蛋 白質を、部分的に、加水分解的ないし酵素的に減成させることができる。反応条 件に応じて、蛋白質の部分的加水分解減成は、グラフト共重合の間に生起し得る 。グラフト共重合体は、またグラフト重合後に、種々の方法で、例えば、蛋白質 にグラフト接合されたアルキルアクリラートグラフト重合体は、アルコール脱離 により加水分解され得る。 また、蛋白質の官能基を、フリーラジカルグラフト反応の前または後に、反応 性カルボン酸誘導体、例えば無水物と反応させることもできる。この無水物とし ては、酢酸、こはく酸、マレイン酸の無水物が挙げられる。 グラフト重合の間の反応温度は、一般的に30から180℃、ことに60から 150℃であるのが好ましい。温度が不活性希釈剤ないし溶媒、または単量体の 沸点以上に達したならば、重合は直ちに加圧下で行なわれる。重合が希釈剤ない し溶媒の存在下に行なわれる場合、構成分(A)および(B)の濃度は、一般的 に10から80重量%、ことに20から70重量%とするのが好ましい。 グラフト重合体の製造は、慣用の重合反応器、例えば、アンカー、パドル、イ ンペラーないし多段向流攪拌器を具備する攪拌反応器中で行なわれ得る。グラフ ト重合が、ことに希釈剤を使用せずに行なわれる場合には、重合は混練器中で行 なわれるのが有利である。重合体構成分を高濃度で使用し、あるいは天然蛋白質 (B)が高分子量のものである場合、当初にこれを充分に膨潤させてから、混練 器中で重合させることが必要である。 上述した方法は、8から300のフィケンチャー値(重合体の0.1から1% 濃度水溶液につき、pH7、25℃で測定)を示す水溶性もしくは水分散性のグ ラフト重合体をもたらす。本発明による用途に対して好ましいK値は、10から 260、ことに30から250の範囲である。 上述の方法により得られるグラフト重合体は、無色ないしわずかに褐色である 。水性媒体中の重合で得られる生成物は、懸濁液ないし溶液状である。グラフト 重合体のそれぞれの構成ないし濃度に応じて、生成物は低粘度からペースト状の 水溶液ないし懸濁液である。天然蛋白質の含有分に応じて、上述のグラフト重合 体は、従来使用されて来たエチレン性不飽和単量体から構成される重合体よりも 秀れた生物学的分解性を示すが、あるいは少なくとも下水汚泥を伴う水処理プ ラントを不必要ならしめ得る。 このようにして得られるグラフト重合体水溶液ないし水性懸濁液は、皮革、毛 皮製造におけるなめし剤として極めて有用である。 本発明により使用されるグラフト重合体は、皮革、毛皮裸皮の水溶液中におけ る主なめし処理、予備なめし処理に使用されることができる。メタクリル酸もし くはその塩だけから成る、あるいは、メタクリル酸もしくはその塩(a)と、単 量体(b)との、少なくとも80%の(a)を含有する単量体混合物(A)から 成るグラフト共重合体は、ことにこの用途に適する。 皮革、毛皮裸皮の主なめし処理、予備なめし処理において、塩水浸漬皮革ペル ト(裸皮)、例えばスプリット(うらすき)厚さ1.5から4mmの牛の皮革ペ ルト、毛皮ペルト、例えば羊のスキンペルトをpH値2から7、ことに2.5か ら4、温度15から40℃、ことに20から35℃のグラフト重合体水溶液で、 3から20時間処理するのが好ましい。処理は例えばドラム中において回転処理 で行なわれる。本発明グラフト共重合体の使用量は、皮革ペルトに対して、2か ら30重量%、ことに5から25重量%である。処理液の被処理材料に対する重 量割合は、慣用的に皮革ペルトの場合、30から200%、毛皮ペルトの場合、 100から2000%(いずれも対ペルト割合)である。 なめし処理の完了と同時に、皮革ないしスキンのpH値は、例えば酸化マグネ シウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムまたは蟻酸ないしその塩を使用して 2から8、ことに3から5になされ、必要に応じてさらになめし処理し、その完 了後、必要に応じて染色その他の作業を行なう。 本発明により使用されるグラフト共重合体は、また皮革ペルト、スキンペルト のなめし助剤として、主なめし処理用なめし剤としてのクロムまたはアルミニウ ムと共に使用され得る。この場合の処理条件、例えばpH値、温度、処理時間は 、主なめし剤に関する条件に服する。すなわち、同じ処理装置、同じ時間で使用 され、後処理も同様にして行なわれる。この場合のグラフト重合体必要量は、皮 革ペルトに対して、一般的に0.1から20重量%、ことに0.5から15重量 %であるのが好ましい。 このグラフト重合体は、さらに、例えばクロムでなめし処理された皮革、スキ ンの再なめし処理のためにも使用され得る。この再なめし処理は、塩水浸漬皮革 ペルトないしスキン、例えばうらすき厚さ1.5から4mmの牛皮を、慣用のク ロム含有なめし剤、例えば硫酸クロム(III)のようなクロム(III)塩で 処理し、得られる予備処理による着色皮革(クロムなめしの場合は青色)を脱酸 し、これをpH値2から7、ことに2.5から6、温度15から60℃、ことに 25から45℃において、本発明によるグラフト重合体で1から12時間処理す る。これも、例えば回転ドラムに入れて行なうことができる。この場合のグラフ ト共重合体の使用量は、皮革重量に対して、2から30重量%、ことに5から2 5重量%である。水性処理液の使用量は、皮革ペルトの場合、30から200% 、スキンペルトの場合100から2000%(いずれの場合も被処理皮革に対し て)である。 この処理後、必要に応じてあらかじめ、レザーないしスキンのpH値を、酸化 マグネシウムまたは蟻酸のような有機酸ないしその塩で3から5とし、必要に応 じて染色する。 このようにして、再なめし処理されたレザーないしスキンを、さらに追加的に 他のなめし剤、例えばポリマーなめし剤、合成なめし剤で処理され得る。本発明 に使用されるグラフト重合体は、上記追加的なめし剤と共に使用することができ る。 適当な追加的もしくは同時的なめし剤は、レザーないしスキンペルトに対して なめし効果のある慣用のすべての剤である。必要の場合には、例えば、ウルマン ス、エンツィクロペディ、デル、テヒニッシェン、ヘミー第3版(1960)、 11巻、585−612頁を参照され度い。ここで一応言及すると、クロム、ア ルミニウム、チタンまたはジルコニウム塩のような、無機なめし剤、ポリマーな めし剤のような合成なめし剤、植物性(植物由来)なめし剤などである。 本発明は、また (A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸、ま たはこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモ ニウム塩、 (b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエチ レン性不飽和単量体、および (c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重結 合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、 (B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10) :(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる水 溶性ないし水分散性を主体とする、レザーないしスキンペルト主なめし処理、予 備なめし処理用の、またレザーないしスキンの再なめし用のポリマーなめし剤に 関する。 本発明により使用されるグラフト重合体で処理したレザーおよびスキン(こと にクロム予備処理された)は、極めて高い耐光性、耐熱性を示し、また著しく良 好な手触り、高い柔軟性、および秀れた固有表面性を示す。 さらに、本発明により使用されるグラフト重合体は、その使用により、レザー ないしスキンに極めて濃い色調を与えることである。このグラフト共重合体で主 なめし処理され、あるいはクロムで予備なめしされ、このグラフト共重合体で再 なめし処理されたレザーは、極めて強度に着色され、同時に均斉な染色が行なわ れ得る。 本発明により使用されるグラフト重合体の特別の利点は、従来から慣用のポリ マーなめし剤と異なり、天然蛋白質構成分(B)のために、残留単量体として健 康に有害な非スルホン化フェノールを含有せず、良好な生物学的分解性を示し、 少なくとも、下水汚泥と共に、下水処理プラントを必要としないことである。 実施例 以下の実施例において、%は特に明示されない限り重量に関するものである。 重合体K値、H、フィケンチャーのツェルローゼ、ヘミー(1932)、13 、58−643、71−74頁に記載の方法により、重合体水溶液につき25℃ で測定された。 また固体分は、80℃、減圧下に2時間乾燥して測定された。 (グラフト重合体の製造) 実施例1 還流凝縮器、窒素導入口、給送装置を具備する攪拌反応容器に、180gの ボーングルーおよび527gの蒸留水を装填し、この混合物を緩徐窒素流下にお いて85℃に加熱した。次いで、270gのメタクリル酸、200gの蒸留水お よび100gの蒸留水中、8.5gのナトリウムパースルファートの溶液から成 る混合物を、85℃において均斉な割合、速度で3時間にわたり計量給送した。 得られた極めて粘稠な乳濁液を、水酸化ナトリウムの50%濃度溶液により中和 し、冷却して、わずかに混濁した、帯黄色の、pH値7.2を示す粘稠溶液(固 体分35.2%)を得た。生成重合体のK値は、1%濃度水溶液につき測定して 84であった。 実施例2 135gのボーングルーと527gの蒸留水を、実施例1の反応容器中におい て、緩徐窒素流下に、85℃に加熱した。次いで、315gのメタクリル酸、2 00gの蒸留水および100gの蒸留水中、9.45gのナトリウムパースルフ ァート溶液から成る混合物を、85℃において、均斉な割合で、3時間にわたり 、計量給送した。さらに1時間85℃に加熱し、そのpH値を、275gの水酸 化ナトリウム50%溶液で6.9に調整した。生成重合体のK値は、その1%濃 度溶液につき測定して82.2であった。 実施例3 90gのボーングルーと、530gの蒸留水を、緩徐窒素気流下に、実施例1 の反応容器中において85℃に加熱し、次いで、360gのメタクリル酸、20 0gの蒸留水および100gの水中、10.8gのナトリウムパースルファート 溶液から成る混合物を、3時間にわたり均斉な速度で計量給送した。この反応混 合物をさらに1時間85℃に加熱し、次いで325gの水酸化ナトリウム50% 濃度溶液でpH値7.0に調整した。これを冷却して混濁帯黄色溶液(固体分3 4.7%)を得た。この生成重合体のK値は、1%濃度水溶液につき測定して、 80.6であった。 実施例4 225gのボーングルーおよび527gの蒸留水を、実施例1の反応容器中に おいて、緩徐窒素流下に、85℃に加熱した。次いで、225gのメタクリル酸 、200gの蒸留水および100gの蒸留水中、6.75gのナトリウムパー スルファート溶液から成る混合物を、85℃において、3時間にわたり均斉な速 度で計量給送した。この混合物をさらに1時間加熱した後、水酸化ナトリウムの 50%溶液275gで中和してpH値6.9とした。これを冷却して、固体分3 5.2%の、黄色粘稠溶液を得た。この重合体のK値は、1%水溶液につき測定 して、85.7であった。 実施例5 180gのボーングルーおよび527gの蒸留水を、実施例1の反応容器中 において、緩徐窒素流下に、85℃に加熱した。次いで、270gのアクリル酸 および100gの蒸留水中、8.1gのナトリウムパースルファート溶液から成 る混合物を、85℃において、3時間にわたり均斉な速度で計量給送した。次い で混合物をさらに1時間加熱した後、水酸化ナトリウムの50%濃度溶液200 gで中和し、pH値を6.8とした。得られた著しく粘稠の溶液を、500gの 蒸留水で希釈して、固体分を25.2%とした。この生成重合体のK値は、0. 1%濃度の水溶液につき測定して256.4を示した。 実施例6 180gのボーングルーおよび527gの蒸留水を、実施例1の反応容器中に おいて、緩徐窒素流下に、85℃に加熱し、135gのアクリル酸、135gメ タクリル酸、100gの蒸留水中、8.1gのナトリウムパースルファート溶液 から成る混合物を、3時間にわたり、均斉な速度で計量給送した。次いでこの混 合物をさらに1時間加熱し、水酸化ナトリウムの50%濃度溶液で中和して、p H値を6.5とした。冷却により、固体分34.8%の黄色、混濁、粘稠溶液が 得られた。生成重合体は、1%濃度水溶液につき測定して、107のK値を示し た。 実施例7 135gのボーングルーおよび527gの蒸留水を、実施例1の反応容器中に おいて、緩徐窒素流下に、85℃に加熱し、315gのアクリル酸、200gの 蒸留水および100gの蒸留水中、9.45gのナトリウムパースルファート溶 液から成る混合物を、85℃において、3時間にわたり、均斉な速度で計量給送 した。混合物をさらに1時間加熱し、次いで水酸化ナトリウムの50%濃度溶液 330gで中和して、pH値を8.4とした。実質的にゼラチン状の溶液を、7 00gの蒸留水で希釈して、固体分を22.5%とした。この重合体のK値は2 52であった(0.1%濃度溶液につき測定)。 実施例8 135gのボーングルーおよび533gの蒸留水を、実施例1の反応容器中に おいて、緩徐窒素流下に、80℃に加熱した。次いで、258gのアクリル酸、 57gのジメチルアミノエチルアクリラート、200gの蒸留水および100g の蒸留水中、3.15gの2,2′−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン )溶液から成る混合物を85℃において、4時間にわたり、均斉な速度で計量給 送した。混合物をさらに1時間加熱し、水酸化ナトリウムの50%溶液240g で中和して、pH値を7.1とした。これを冷却して、pH7.1、固体分33 .7gの重合体溶液が得られた。この重合体のK値は、1%濃度溶液につき測定 して、85.4を示した。 実施例9 189.5gのアクリル酸および125.5gのジメチルアミノエチルアクリ ラートおよび中和のための50%濃度の水酸化ナトリウム溶液130gを、実施 例8と同様に反応させた。得られた重合体溶液は、pH値6.8、固体分33. 4%であった。この重合体のK値は、1%濃度の水溶液につき測定して、81. 8であった。 実施例10 221.2gのアクリル酸および48.8gのジメチルアミノエチルアクリラ ートおよび中和のための水酸化ナトリウム50%濃度溶液200gを、実施例8 と同様に反応させた。得られた重合体溶液は、pH値7.2、固体分33.1% であった。この重合体のK値は、1%濃度の水溶液につき測定して、80.1を 示した。 (比較なめし処理) 実施例11 (主なめし処理) 60%の水、5%の塩化ナトリウムの塩水に浸漬された、うらすき厚さ3mmの 牛皮を、蟻酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムを使用して、pH値4.5とし た。実施例3で製造された35%重合体溶液(有効物質的10%)を、水で希釈 して、割合を1:1とし、これを牛皮に施した。20℃で3時間なめし処理した 後、処理液のpH値を、蟻酸により再調整して、4.5とした。次いで皮革ペル ト(裸皮)を、このなめし液でさらに1時間処理し、簡単に洗浄した。得られた 皮革の収縮温度は79℃であった。市販の耐光性加脂剤8%で乳状加脂し、蟻酸 0.4%で固定した後、皮革を乾燥、へらがけ処理した。得られた皮革は、極め て良好なボディ、良好な白色性、秀れた耐熱、耐候性を示した。 対比例A 実施例11と同様の主なめし処理を行なうため、牛皮ペルトを使用し、固体分 に対して10%の、市販のポリメタクリル酸でなめし処理した。得られた皮革は 72℃の収縮温度を示し、加脂処理、乾燥後において、極めて低度のボディを示 した。 実施例12 (家具用レザーを形成するためのクロムなめしレザーの再なめし処理) 剃毛厚さ1.22mmの、青色クロムなめし剤液で湿潤している牛皮を、まず 30℃において300%の水で洗浄し、蟻酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムを含 有する30℃の100%液中において、pH値を4.5に調整した。簡単に洗浄 した後、実施例1において製造された重合体を固体分に対して3%含有する10 0%のなめし液により、回転ドラム中において、40℃で再なめし処理した。9 0分間のドラム処理後、皮革を再び洗浄し、慣用の金属錯塩レザー染料1%を含 有する100%量の染色中で50℃において染色し、市販の加脂剤で乳状加脂し 、蟻酸によりpH値を4.0とした。レザーを1夜枠張りし、次いで湿潤伸長し 、乾燥した。おがくず処理、へらかけ処理および縮じゅう処理により、極めて良 好なボディを示し、極めて均斉で濃い色調、美麗な皮革独特の表面を有する柔軟 なレザーが得られた。 実施例13−18 (同上) これら各実施例において、それぞれ実施例2から7により製造されたグラフト 重合体を、実施例12と同様に10%使用して、クロムなめし処理された牛皮を 再なめし処理した。各実施例を通じて、良好なボディを示し、美麗な皮革独特の 表面を示す柔軟なレザーが得られた。さらにこれらレザーは、極めて均斉に濃色 に染色された。 対比例B (同上、再なめし処理) メタクリル酸を主体とする市販のなめし剤を使用して、実施例12と同様に再 なめし処理した。得られたレザーは、同量の染料を使用したにかかわらず、著し く淡色であり、また低度のボディを示した。 実施例19 (靴の甲皮をもたらすための、クロムなめし処理された皮革の再なめし処理) 剃毛厚さ1.8mmの、青いクロムなめし液で湿潤している牛皮を水洗、洗浄 し、蟻酸ナトリウムを添加した100%量液中において脱酸し、pH値を4.4 とした。洗浄後、まず市販の分散媒(フェノールスルホン酸/ホルムアルデヒド 縮合生成物)0.5%を含有する100%量の新たな液100%により30℃で 30分間回転ドラム処理した。次いで、実施例8で得られたグラフト重合体2% を含む同じ液で、30℃において再なめし処理した。90分間このドラム処理し てから洗浄し、40℃において、市販の皮革染料1%を含む、200%量の液で 染色し、市販の加脂剤4%で加脂処理した。次いで蟻酸によりpH値を3.6に 調整した。簡単に洗浄し、レザーを伸長し、乾燥し、へらかけ処理して、濃色に 、極めて均斉に染色され、極めて平滑な表面を有する皮革を得た。 実施例20および21 (同上) それぞれ、実施例9および10で得られたグラフト重合体を、再なめし処理剤 として、固体分に対して10%使用して、実施例19と同様に再なめし処理した 。 得られた皮革は、同様に極めて濃く染色され、また秀れたボディを示した。 実施例22 (同上) 剃毛厚さ1.5mmの、青いクロムなめし液で湿潤している牛皮を水洗、洗浄 し、蟻酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムを含有する100%量の液中で脱酸し、 pH値を4.5に調整した。次いで、この皮革を、実施例3で得られたグラフト 重合体を固体分5%の100%量液として使用し、40℃で回転ドラムにより、 90分間再なめし処理した後、再び洗浄した。市販のレザー染剤1%を含有する 100%量の液で染色した。この皮革を市販の加脂剤で加脂処理し、蟻酸でpH 値を3.8に調整した。簡単に洗浄し、皮革を伸長し、乾燥し、へらかけ処理し て、均斉に染色され、秀れたボディを示す、濃い色調のレザーを得た。 実施例23および24 (同上) 実施例1および2で得られた重合体を使用して、実施例22と同様に再なめし 処理した。得られたレザーは、実施例22の場合より若干濃色で、同様に良好な ボディおよび染色均斉性を示した。 対比例C (同上) 実施例22から24までと同様にして、ただし、再なめし剤として、市販のポ リメタクリル酸を主体とするポリマーなめし剤を使用して、再なめし処理を行な った。実施例22から24に比べて、得られたレザーは、染色が極めて淡く、低 度のボディを示した。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1996年5月7日 【補正内容】 請求の範囲 1.(A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸、 またはこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アン モニウム塩、 (b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエチ レン性不飽和単量体、および (c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重結 合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、 (B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10) :(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる水 溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体の、レザーもしくはスキンペルトの 主なめし処理剤、予備なめし処理剤、補助なめし処理剤、またはレザーもしくは スキンの再なめし処理剤としての使用。 2. 単量体混合物(A)の組成分(b)として、クロトン酸、マレイン酸、 無水マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、さらにアクリ ル酸、メタクリル酸、クロトン酸と、C1−C8アルキルもしくはヒドロキシアル キルのエステル、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸と、モノーもしくはジ −C1−C8アルキルもしくはヒドロキシアルキルのエステル、さらにアクリルア ミド、メタクリルアミド、メタクロレイン、アクリルアミドメチルプロパンスル ホン酸、N−ビニルイミダゾールまたはこれらの混合物を使用して得られた、水 溶性もしくは水分散性グラフト重合体の、請求項1による皮革なめし剤としての 使用。 3. 単量体混合物(A)の組成分(c)として、エチレングリコールジアク リラートまたは分子量3000までのポリエチレングリコールのグリコールジア クリラートあるいはこれらの混合物を使用して得られた水溶性もしくは水分散性 グラフト重合体の、請求項1または2による皮革なめし剤としての使用。 4. 単量体(A)として、メタクリル酸、またはそのアルカリ金属塩、アル カリ土類金属塩、アンモニウム塩のいずれかを単独で使用して、あるいは単量体 混合物(A)として、少なくとも80重量%のメタクリル酸、そのアルカリ金属 塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩と、組成分(b)との混合物を使 用して得られた水溶性もしくは水分散性のグラフト重合体の、請求項1による皮 革なめし剤としての使用。 5. 蛋白質構成分(B)として、ボーングルーを含有する蛋白質を使用して 得られた水溶性もしくは水分散性のグラフト重合体の、請求項1から4のいずれ かによる皮革なめし剤としての使用。 6. (A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸 、またはこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、ア ンモニウム塩、 (b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエ チレン性不飽和単量体、および (c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重 結合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、 (B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10 ):(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる 水溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体をなめし剤として使用する工程を 、レザーペルトないしスキンペルトの主なめし、予備なめしもしくは補助なめし 方法またはレザーないしスキンの再なめし方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハルトマン,ハインリヒ ドイツ国、D−67117、リムブルガーホー フ、ヴァインハイマー,シュトラーセ、46 (72)発明者 ベルンハルト,ギュンター ドイツ国、D−67063、ルートヴィヒスハ ーフェン、ロイシュナーシュトラーセ、30 (72)発明者 ヴォルフ,ゲールハルト ドイツ国、D−68775、ケチュ、プランク シュタッター、シュトラーセ、11

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.(A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸、 またはこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、アン モニウム塩、 (b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエチ レン性不飽和単量体、および (c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重結 合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、 (B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10) :(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる水 溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体の、レザーもしくはスキンペルトの 主なめし処理剤、予備なめし処理剤、補助なめし処理剤、またはレザーもしくは スキンの再なめし処理剤としての使用。 2. 単量体混合物(A)の組成分(b)として、クロトン酸、マレイン酸、 無水マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、さらにアクリ ル酸、メタクリル酸、クロトン酸と、C1−C8アルキルもしくはヒドロキシアル キルのエステル、マレイン酸、フマール酸、シトラコン酸と、モノーもしくはジ −C1−C8アルキルもしくはヒドロキシアルキルのエステル、さらにアクリルア ミド、メタクリルアミド、メタクロレイン、アクリルアミドメチルプロパンスル ホン酸、N−ビニルイミダゾールまたはこれらの混合物を使用して得られた、水 溶性もしくは水分散性グラフト重合体の、請求項1による皮革なめし剤としての 使用。 3. 単量体混合物(A)の組成分(c)として、エチレングリコールジアク リラートまたは分子量3000までのポリエチレングリコールのグリコールジア クリラートあるいはこれらの混合物を使用して得られた水溶性もしくは水分散性 グラフト重合体の、請求項1または2による皮革なめし剤としての使用。 4. 単量体(A)として、メタクリル酸、またはそのアルカリ金属塩、アル カリ土類金属塩、アンモニウム塩のいずれかを単独で使用して、あるいは単量体 混合物(A)として、少なくとも80重量%のメタクリル酸、そのアルカリ金属 塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩と、組成分(b)との混合物を使 用して得られた水溶性もしくは水分散性のグラフト重合体の、請求項1による皮 革なめし剤としての使用。 5. 蛋白質構成分(B)として、ボーングルーを含有する蛋白質を使用して 得られた水溶性もしくは水分散性のグラフト重合体の、請求項1から4のいずれ かによる皮革なめし剤としての使用。 6. (A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸 、またはこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、ア ンモニウム塩、 (b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエ チレン性不飽和単量体、および (c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重 結合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、 (B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10 ):(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる 水溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体をなめし剤として使用する工程を 、レザーペルトないしスキンペルトの主なめし、予備なめしもしくは補助なめし 方法またはレザーないしスキンの再なめし方法。 7. (A)(a)20から100重量%のアクリル酸もしくはメタクリル酸 、またはこれらの混合物、またはこれらのアルカリ金属、アルカリ土類金属、ア ンモニウム塩、 (b)0から80重量%の、上記単量体(a)と共重合可能の、他のモノエ チレン性不飽和単量体、および (c)0から5重量%の、少なくとも2個のエチレン性不飽和、非共役二重 結合を分子内に有する単量体を含有する単一単量体または混合単量体を、 (B)蛋白質の存在下において、(A):(B)重量割合を(95から10 ):(5から90)として、フリーラジカル開始重合させることにより得られる 水溶性ないし水分散性蛋白質グラフト共重合体を主体とする、レザーペルト ないしスキンペルトの主なめし、予備なめしもしくは補助なめしのための、また はレザーないしスキンの再なめしのためのポリマーなめし剤。
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