JPH1048421A - ファラデー回転子 - Google Patents
ファラデー回転子Info
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- JPH1048421A JPH1048421A JP8205996A JP20599696A JPH1048421A JP H1048421 A JPH1048421 A JP H1048421A JP 8205996 A JP8205996 A JP 8205996A JP 20599696 A JP20599696 A JP 20599696A JP H1048421 A JPH1048421 A JP H1048421A
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- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/01—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour
- G02F1/09—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on magneto-optical elements, e.g. exhibiting Faraday effect
- G02F1/093—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour based on magneto-optical elements, e.g. exhibiting Faraday effect used as non-reciprocal devices, e.g. optical isolators, circulators
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐湿性に優れた反射防止膜を有するビスマス
置換希土類鉄ガーネット単結晶を用いたファラデー回転
子を提供する。 【解決手段】 大気層側から二酸化珪素、五酸化タンタ
ル、二酸化珪素の順に構成された３層の薄膜を、ビスマ
ス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜上に堆積させ、反射
防止膜としてなる。 【効果】 85℃、85％RHの条件の下で 5,000時間放置し
ても、特性、外観が全く変化しない反射防止膜を有する
ファラデー回転子が得られる。
置換希土類鉄ガーネット単結晶を用いたファラデー回転
子を提供する。 【解決手段】 大気層側から二酸化珪素、五酸化タンタ
ル、二酸化珪素の順に構成された３層の薄膜を、ビスマ
ス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜上に堆積させ、反射
防止膜としてなる。 【効果】 85℃、85％RHの条件の下で 5,000時間放置し
ても、特性、外観が全く変化しない反射防止膜を有する
ファラデー回転子が得られる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本願発明は、光磁界センサや光ア
イソレータなどのファラデー回転子として用いるビスマ
ス置換希土類鉄ガーネット単結晶に形成される反射防止
膜に関し、高信頼性反射防止膜を形成してなるものであ
る。
イソレータなどのファラデー回転子として用いるビスマ
ス置換希土類鉄ガーネット単結晶に形成される反射防止
膜に関し、高信頼性反射防止膜を形成してなるものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】近年、光ファイバ通信や光計測の発展は
めざましいものがある。この光ファイバ通信や光計測で
は多くの場合、信号源として半導体レーザが使用されて
いる。しかし半導体レーザは、光ファイバ端面などから
反射し、再び半導体レーザ自身に戻ってくるところの所
謂「反射戻り光」があると、発振が不安定になるという
重大な欠点がある。そのため半導体レーザの出射側に、
光アイソレータを設けて、反射戻り光を遮断し、半導体
レーザの発振を安定化させることが行われている。した
がって、光アイソレータを構成する部品はそれぞれ反射
を防ぐためと、光損失をできるだけ少なくするため反射
防止膜が付与されている。
めざましいものがある。この光ファイバ通信や光計測で
は多くの場合、信号源として半導体レーザが使用されて
いる。しかし半導体レーザは、光ファイバ端面などから
反射し、再び半導体レーザ自身に戻ってくるところの所
謂「反射戻り光」があると、発振が不安定になるという
重大な欠点がある。そのため半導体レーザの出射側に、
光アイソレータを設けて、反射戻り光を遮断し、半導体
レーザの発振を安定化させることが行われている。した
がって、光アイソレータを構成する部品はそれぞれ反射
を防ぐためと、光損失をできるだけ少なくするため反射
防止膜が付与されている。
【０００３】光アイソレータは、通常、偏光子、検光
子、ファラデー回転子およびファラデー回転子を磁気的
に飽和させるための永久磁石からなる。光アイソレータ
の中心的な機能を担うファラデー回転子には、主に液相
エピタキシャル法で育成される厚さが数十μｍから 400
μｍ程度のビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶、た
とえば(HoTbBi)3Fe5O12 、(LuTbBi)3(FeAl)5O12 などが
用いられている。
子、ファラデー回転子およびファラデー回転子を磁気的
に飽和させるための永久磁石からなる。光アイソレータ
の中心的な機能を担うファラデー回転子には、主に液相
エピタキシャル法で育成される厚さが数十μｍから 400
μｍ程度のビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶、た
とえば(HoTbBi)3Fe5O12 、(LuTbBi)3(FeAl)5O12 などが
用いられている。
【０００４】通常一般に、反射防止膜は反射防止膜を施
す素材の屈折率に合わせて、反射率が出来るだけ低くな
るように、屈折率の異なるいくつかの物質を適宜組み合
わせて形成される。もちろん素材の屈折率によっては、
単一物質だけで反射防止膜としての機能を果たす場合も
ある。各種屈折率の異なる物質を組み合わせた反射防止
膜膜設計を行う場合、目的とする波長（以下、中心波
長、と略称する）だけではなく、中心波長前後の広い波
長領域でも出来るだけ反射は低いこと、換言すれば波長
帯域が広いことが好ましい。なぜならば、反射防止膜を
形成する際、製膜条件のわずかな変動によって反射防止
膜の中心波長が数十nmほどずれることが不可避であるこ
となどによる。
す素材の屈折率に合わせて、反射率が出来るだけ低くな
るように、屈折率の異なるいくつかの物質を適宜組み合
わせて形成される。もちろん素材の屈折率によっては、
単一物質だけで反射防止膜としての機能を果たす場合も
ある。各種屈折率の異なる物質を組み合わせた反射防止
膜膜設計を行う場合、目的とする波長（以下、中心波
長、と略称する）だけではなく、中心波長前後の広い波
長領域でも出来るだけ反射は低いこと、換言すれば波長
帯域が広いことが好ましい。なぜならば、反射防止膜を
形成する際、製膜条件のわずかな変動によって反射防止
膜の中心波長が数十nmほどずれることが不可避であるこ
となどによる。
【０００５】ビスマスが多量にドープされたビスマス置
換希土類鉄ガーネット単結晶膜の屈折率は、波長 0.8μ
ｍ〜 1.6μｍの近赤外領域で 2.3〜2.4 程度である。こ
の屈折率に対応した反射防止膜としては、大気層側から
SiO2、Al2O3 、SiO2の順に形成された三層膜、あるいは
大気層側からSiO2、Ta2O5 の二層膜が中心波長はもちろ
んのこと、広い波長範囲で低反射率が実現される。
換希土類鉄ガーネット単結晶膜の屈折率は、波長 0.8μ
ｍ〜 1.6μｍの近赤外領域で 2.3〜2.4 程度である。こ
の屈折率に対応した反射防止膜としては、大気層側から
SiO2、Al2O3 、SiO2の順に形成された三層膜、あるいは
大気層側からSiO2、Ta2O5 の二層膜が中心波長はもちろ
んのこと、広い波長範囲で低反射率が実現される。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】光通信部品は、高信頼
性が要求されているが、近年従来にも増して信頼性に対
する要求度合いが強まっている。具体的には、85℃、85
％RH(RH は相対湿度を示す）、1,000 時間という耐湿性
の要求が、85℃、85％RH、5,000 時間という非常に厳し
いものとなってきた。このため従来の反射防止膜の構成
ではこの要求を満たせないという問題が生じ、新たな反
射防止膜を開発する必要性が生じてきた。
性が要求されているが、近年従来にも増して信頼性に対
する要求度合いが強まっている。具体的には、85℃、85
％RH(RH は相対湿度を示す）、1,000 時間という耐湿性
の要求が、85℃、85％RH、5,000 時間という非常に厳し
いものとなってきた。このため従来の反射防止膜の構成
ではこの要求を満たせないという問題が生じ、新たな反
射防止膜を開発する必要性が生じてきた。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
技術的課題を解決するために鋭意研究を行った。その結
果、85℃、85％RH、5,000 時間をクリヤできるビスマス
置換希土類鉄ガーネット単結晶膜用の反射防止膜を見い
だした。すなわち、本発明は、ビスマス置換希土類鉄ガ
ーネット単結晶膜に、反射防止膜として、大気層側から
二酸化珪素、五酸化タンタル、二酸化珪素の順番に形成
してなることを特徴とするファラデー回転子である。
技術的課題を解決するために鋭意研究を行った。その結
果、85℃、85％RH、5,000 時間をクリヤできるビスマス
置換希土類鉄ガーネット単結晶膜用の反射防止膜を見い
だした。すなわち、本発明は、ビスマス置換希土類鉄ガ
ーネット単結晶膜に、反射防止膜として、大気層側から
二酸化珪素、五酸化タンタル、二酸化珪素の順番に形成
してなることを特徴とするファラデー回転子である。
【０００８】以下本発明をなすに至った経緯を詳細に説
明する。ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜対応
の反射防止膜である、大気層側からSiO2、Al2O3 、SiO2
の順に形成された三層膜（以下「SiO2/Al2O3/SiO2 膜」
と記す。）あるいは大気層側からSiO2、Ta2O5 の二層膜
（以下「SiO2/Ta2O5膜」と記す。）の85℃、85％RHの耐
湿試験を長期に渡って行った。その結果、SiO2/Al2O3/S
iO2 膜では 1,500時間を経過した時点から無数の小さな
ピンホールが観測された。また、SiO2/Ta2O5膜では 500
時間を経過した時点でのテープテスト（反射防止膜にス
コッチテープを張り付け、テープを剥がし、反射防止膜
と素材との付着力を観察するテスト）で、ビスマス置換
希土類鉄ガーネット単結晶膜からの剥がれが観測され
た。すなわち付着力の低下が見られたのである。
明する。ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜対応
の反射防止膜である、大気層側からSiO2、Al2O3 、SiO2
の順に形成された三層膜（以下「SiO2/Al2O3/SiO2 膜」
と記す。）あるいは大気層側からSiO2、Ta2O5 の二層膜
（以下「SiO2/Ta2O5膜」と記す。）の85℃、85％RHの耐
湿試験を長期に渡って行った。その結果、SiO2/Al2O3/S
iO2 膜では 1,500時間を経過した時点から無数の小さな
ピンホールが観測された。また、SiO2/Ta2O5膜では 500
時間を経過した時点でのテープテスト（反射防止膜にス
コッチテープを張り付け、テープを剥がし、反射防止膜
と素材との付着力を観察するテスト）で、ビスマス置換
希土類鉄ガーネット単結晶膜からの剥がれが観測され
た。すなわち付着力の低下が見られたのである。
【０００９】そこで、85℃、85％RHの耐湿試験を長期時
間、具体的には 5,000時間以上行っても、ピンホールの
形成や付着力の低下の無いビスマス置換希土類鉄ガーネ
ット単結晶膜用反射防止膜を開発すべく、各種反射防止
膜用物質を組み合わせを再検討した。その結果、従来の
ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜用の反射防止
膜に比べて反射率は若干大きくなったが、85℃、85％RH
の条件で 5,000時間以上経過しても、ピンホールの形成
や付着力の低下の無い反射防止膜として、大気層側から
二酸化珪素、五酸化タンタル、二酸化珪素の順番に形成
された反射防止膜を見いだした。
間、具体的には 5,000時間以上行っても、ピンホールの
形成や付着力の低下の無いビスマス置換希土類鉄ガーネ
ット単結晶膜用反射防止膜を開発すべく、各種反射防止
膜用物質を組み合わせを再検討した。その結果、従来の
ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜用の反射防止
膜に比べて反射率は若干大きくなったが、85℃、85％RH
の条件で 5,000時間以上経過しても、ピンホールの形成
や付着力の低下の無い反射防止膜として、大気層側から
二酸化珪素、五酸化タンタル、二酸化珪素の順番に形成
された反射防止膜を見いだした。
【００１０】本発明を実施するとき、反射防止膜を作製
する方法としてはイオンアシスト法、イオンプレーテイ
ング法、スパッタ法が好適である。真空蒸着法は形成さ
れた反射防止膜自体の強度が弱いという問題があるので
適当ではない。
する方法としてはイオンアシスト法、イオンプレーテイ
ング法、スパッタ法が好適である。真空蒸着法は形成さ
れた反射防止膜自体の強度が弱いという問題があるので
適当ではない。
【００１１】本発明を実施するとき、ファラデー回転
子、即ち、ビスマス置換磁性ガーネットの組成には特に
制限はないが、一般式 : R3-xBix Fe5-zAz O12 〔但
し、Ｒは、Ｙ、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、
Ho、Er、Tm、Yb、Luの群から選ばれる少なくとも一種で
あり、Ａは、Ga、Sc、Al、Inの群から選ばれる少なくと
も一種であり、しかも、 0.3≦Ｘ＜2.0 、０≦Ｚ≦1.0
である〕で示される磁性ガーネット単結晶の中から適宜
に選ぶのが好ましい。本発明のビスマス置換磁性ガーネ
ット単結晶は、公知の何れの方法によっても製造するこ
とができるが、とりわけ操作が容易で、しかも量産性に
優れた液相エピタキシャル法を選ぶのが好ましい。
子、即ち、ビスマス置換磁性ガーネットの組成には特に
制限はないが、一般式 : R3-xBix Fe5-zAz O12 〔但
し、Ｒは、Ｙ、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、
Ho、Er、Tm、Yb、Luの群から選ばれる少なくとも一種で
あり、Ａは、Ga、Sc、Al、Inの群から選ばれる少なくと
も一種であり、しかも、 0.3≦Ｘ＜2.0 、０≦Ｚ≦1.0
である〕で示される磁性ガーネット単結晶の中から適宜
に選ぶのが好ましい。本発明のビスマス置換磁性ガーネ
ット単結晶は、公知の何れの方法によっても製造するこ
とができるが、とりわけ操作が容易で、しかも量産性に
優れた液相エピタキシャル法を選ぶのが好ましい。
【００１２】
【実施例】以下、実施例、比較例を示し本発明を具体的
に説明する。 実施例１ 液相エピタキシャル用の電気炉のほぼ中央に備え付けら
れた容量 2,000ml(ミリリットル)の白金製ルツボに、酸化鉛(P
bO, 4N) 5,000g、酸化ビスマス(Bi2O3, 4N) 5,800g、酸
化第２鉄(Fe2O3, 4N) 720g、酸化硼素(B2O3, 5N) 240g
、酸化テルビウム(Tb4O7, 3N) 30g 、酸化ホルミウム
(Ho2O3, 3N) 48g を仕込み、これを 1,000℃に加熱溶融
して十分に撹拌して均一に混合しビスマス置換希土類鉄
ガーネット単結晶育成用融液とした。
に説明する。 実施例１ 液相エピタキシャル用の電気炉のほぼ中央に備え付けら
れた容量 2,000ml(ミリリットル)の白金製ルツボに、酸化鉛(P
bO, 4N) 5,000g、酸化ビスマス(Bi2O3, 4N) 5,800g、酸
化第２鉄(Fe2O3, 4N) 720g、酸化硼素(B2O3, 5N) 240g
、酸化テルビウム(Tb4O7, 3N) 30g 、酸化ホルミウム
(Ho2O3, 3N) 48g を仕込み、これを 1,000℃に加熱溶融
して十分に撹拌して均一に混合しビスマス置換希土類鉄
ガーネット単結晶育成用融液とした。
【００１３】ここに得られた融液を用いて、常法に従っ
て、厚さが 500μｍで格子定数が1.2497±0.0002nmで 3
インチの (111)ガーネット単結晶[(GdCa)3(GaMgZr)
5O12] 基板の片面に、厚さ 410μｍの(HoTbBi)3Fe5O12
単結晶膜 (以下「Ｇ膜−１」と記す）を作製した。この
Ｇ膜−１を10.5mm角の定型に分割した。この結果10.5mm
角の定型品28個を得た。この内任意に 9枚の定型品を選
び、研磨によって基板を除去し、さらに波長1.55μｍに
おいてファラデー回転角が45度になるように、厚さを 3
55μｍに調整 (以下「1.55μｍ用Ｇ膜−１定型品」と記
す) した。
て、厚さが 500μｍで格子定数が1.2497±0.0002nmで 3
インチの (111)ガーネット単結晶[(GdCa)3(GaMgZr)
5O12] 基板の片面に、厚さ 410μｍの(HoTbBi)3Fe5O12
単結晶膜 (以下「Ｇ膜−１」と記す）を作製した。この
Ｇ膜−１を10.5mm角の定型に分割した。この結果10.5mm
角の定型品28個を得た。この内任意に 9枚の定型品を選
び、研磨によって基板を除去し、さらに波長1.55μｍに
おいてファラデー回転角が45度になるように、厚さを 3
55μｍに調整 (以下「1.55μｍ用Ｇ膜−１定型品」と記
す) した。
【００１４】次に、厚さを 355μｍに調整した 9枚の1.
55μｍ用Ｇ膜−１定型品のうち、３枚を任意に選んで、
両面にイオンビームアシスト法により光学薄膜約 148nm
のSiO2からなる第１層（Ｇ膜−１側）、光学薄膜約85nm
のTa2O5 からなる第２層、光学薄膜約 143nmのSiO2から
なる第３層（大気側）を順次形成して反射防止膜を作製
した。その結果、片面の反射率は波長 1,550nmにおいて
0.22％となった。また、片面0.5％以下の反射率をカバ
ーできる波長範囲は 1,530nmから 1,570nmであった。
55μｍ用Ｇ膜−１定型品のうち、３枚を任意に選んで、
両面にイオンビームアシスト法により光学薄膜約 148nm
のSiO2からなる第１層（Ｇ膜−１側）、光学薄膜約85nm
のTa2O5 からなる第２層、光学薄膜約 143nmのSiO2から
なる第３層（大気側）を順次形成して反射防止膜を作製
した。その結果、片面の反射率は波長 1,550nmにおいて
0.22％となった。また、片面0.5％以下の反射率をカバ
ーできる波長範囲は 1,530nmから 1,570nmであった。
【００１５】ついで、上記反射防止膜を施した1.55μｍ
用Ｇ膜−１定型品 3枚を 2mm角の大きさに切断し、75個
のチップを得た。そして75個のチップの内無作為に12個
を選んで耐湿テストサンプルとし、これを耐湿試験器に
投入し、85℃、85％RHの条件で長期試験を行った。耐湿
試験に先だって、テープテストを実施したが、コーテイ
ングの矧がれは無かった。試験期間中は 500時間毎に耐
湿試験器から取り出し、表面状態の観察、反射率の測
定、テープテストを行った。その結果、12個のテストサ
ンプルは 5,000時間を経過しても、表面状態の異常、反
射率の低下、テープテストでの剥がれは全く無かった。
用Ｇ膜−１定型品 3枚を 2mm角の大きさに切断し、75個
のチップを得た。そして75個のチップの内無作為に12個
を選んで耐湿テストサンプルとし、これを耐湿試験器に
投入し、85℃、85％RHの条件で長期試験を行った。耐湿
試験に先だって、テープテストを実施したが、コーテイ
ングの矧がれは無かった。試験期間中は 500時間毎に耐
湿試験器から取り出し、表面状態の観察、反射率の測
定、テープテストを行った。その結果、12個のテストサ
ンプルは 5,000時間を経過しても、表面状態の異常、反
射率の低下、テープテストでの剥がれは全く無かった。
【００１６】実施例２ 実施例１で得た1.55μｍ用Ｇ膜−１定型品 3枚を選び、
波長1.31μｍにおいてファラデー回転角が45度になるよ
うに、厚さを 254μｍに調整 (以下「1.31μｍ用Ｇ膜−
１定型品」と記す) した。次に、1.31μｍ用Ｇ膜−１定
型品の両面に、イオンビームアシスト法により光学薄膜
約 125nmのSiO2からなる第１層、光学薄膜約72nmのTa2O
5 からなる第２層、光学薄膜約 120nmのSiO2からなる第
３層（大気側）を順次形成して反射防止膜を作製した。
波長1.31μｍにおいてファラデー回転角が45度になるよ
うに、厚さを 254μｍに調整 (以下「1.31μｍ用Ｇ膜−
１定型品」と記す) した。次に、1.31μｍ用Ｇ膜−１定
型品の両面に、イオンビームアシスト法により光学薄膜
約 125nmのSiO2からなる第１層、光学薄膜約72nmのTa2O
5 からなる第２層、光学薄膜約 120nmのSiO2からなる第
３層（大気側）を順次形成して反射防止膜を作製した。
【００１７】その結果、片面の反射率は 1,310nmにおい
て0.19％となった。また、片面 0.5％以下の反射率をカ
バーできる波長範囲は 1,310nm〜1,330nm であった。つ
いで、上記反射防止膜を施した1.31μｍ用Ｇ膜−１定型
品を 2mm角の大きさに切断し、75個のチップを得た。そ
して75個のチップの内無作為に12個を選んで耐湿テスト
サンプルとし、これを耐湿試験器に投入し、85℃、85％
RHの条件で長期試験を行った。耐湿試験に先だって、テ
ープテストを実施したが、コーテイングの矧がれは無か
った。試験期間中は 500時間ごとに耐湿試験器から取り
出し、表面状態の観察、反射率の測定、テープテストを
行った。その結果、12個のテストサンプルは 5,000時間
を経過しても、表面状態の異常、反射率の低下、テープ
テストでの剥がれは全く無かった。
て0.19％となった。また、片面 0.5％以下の反射率をカ
バーできる波長範囲は 1,310nm〜1,330nm であった。つ
いで、上記反射防止膜を施した1.31μｍ用Ｇ膜−１定型
品を 2mm角の大きさに切断し、75個のチップを得た。そ
して75個のチップの内無作為に12個を選んで耐湿テスト
サンプルとし、これを耐湿試験器に投入し、85℃、85％
RHの条件で長期試験を行った。耐湿試験に先だって、テ
ープテストを実施したが、コーテイングの矧がれは無か
った。試験期間中は 500時間ごとに耐湿試験器から取り
出し、表面状態の観察、反射率の測定、テープテストを
行った。その結果、12個のテストサンプルは 5,000時間
を経過しても、表面状態の異常、反射率の低下、テープ
テストでの剥がれは全く無かった。
【００１８】比較例１ 実施例１で得た1.55μｍ用Ｇ膜−１定型品 3枚を選び、
その両面にイオンビームアシスト法により光学薄膜約 1
50nmのSiO2からなる第１層 (Ｇ膜−１側）、光学薄膜約
86nmの Al2O3からなる第２層、光学薄膜約 150nmのSiO2
からなる第３層（大気側）を順次形成して反射防止膜を
作製した。その結果、片面の反射率は 1,550nmにおいて
0.10％となった。また、片面 0.3％以下の反射率をカバ
ーできる波長範囲は 1,450nm〜1,600nm であった。
その両面にイオンビームアシスト法により光学薄膜約 1
50nmのSiO2からなる第１層 (Ｇ膜−１側）、光学薄膜約
86nmの Al2O3からなる第２層、光学薄膜約 150nmのSiO2
からなる第３層（大気側）を順次形成して反射防止膜を
作製した。その結果、片面の反射率は 1,550nmにおいて
0.10％となった。また、片面 0.3％以下の反射率をカバ
ーできる波長範囲は 1,450nm〜1,600nm であった。
【００１９】ついで、上記反射防止膜を施した1.55μｍ
用Ｇ膜−１定型品を 2mm角の大きさに切断し、75個のチ
ップを得た。そして75個のチップの内無作為に12個を選
んで耐湿テストサンプルとし、これを耐湿試験器に投入
し、85℃、85％RHの条件で長期試験を行った。但し耐湿
試験に先だって、テープテストを実施したが、コーテイ
ングの矧がれは無かった。試験期間中は 500時間ごとに
耐湿試験器から取り出し、表面状態の観察、反射率の測
定、テープテストを行った。
用Ｇ膜−１定型品を 2mm角の大きさに切断し、75個のチ
ップを得た。そして75個のチップの内無作為に12個を選
んで耐湿テストサンプルとし、これを耐湿試験器に投入
し、85℃、85％RHの条件で長期試験を行った。但し耐湿
試験に先だって、テープテストを実施したが、コーテイ
ングの矧がれは無かった。試験期間中は 500時間ごとに
耐湿試験器から取り出し、表面状態の観察、反射率の測
定、テープテストを行った。
【００２０】その結果、12個のテストサンプルは 1,500
時間を経過した時点ですべて表面に数ミクロンのピンホ
ールが無数に出現し、かつピンホールを中心としその半
径 5〜10μｍの領域で反射防止膜が変色していた。すな
わち外観不良となっていた。5,000時間経過した時点で
ピンホールは 5〜10μｍにさらに拡大した。しかし、テ
ープテストによる矧がれは無かった。
時間を経過した時点ですべて表面に数ミクロンのピンホ
ールが無数に出現し、かつピンホールを中心としその半
径 5〜10μｍの領域で反射防止膜が変色していた。すな
わち外観不良となっていた。5,000時間経過した時点で
ピンホールは 5〜10μｍにさらに拡大した。しかし、テ
ープテストによる矧がれは無かった。
【００２１】比較例２ 実施例１で得た1.55μｍ用Ｇ膜−１定型品 3枚を選び、
その両面にイオンビームアシスト法により光学薄膜約 2
17nmのTa2O5 からなる第１層 (Ｇ膜−１側）、光学薄膜
約 303nmのSiO2からなる第２層（大気側）を順次形成し
て反射防止膜を作製した。その結果、片面の反射率は
1,550nmにおいて0.06％となった。また、片面 0.2％以
下の反射率をカバーできる波長範囲は 1,420nm〜1,630n
m であった。
その両面にイオンビームアシスト法により光学薄膜約 2
17nmのTa2O5 からなる第１層 (Ｇ膜−１側）、光学薄膜
約 303nmのSiO2からなる第２層（大気側）を順次形成し
て反射防止膜を作製した。その結果、片面の反射率は
1,550nmにおいて0.06％となった。また、片面 0.2％以
下の反射率をカバーできる波長範囲は 1,420nm〜1,630n
m であった。
【００２２】ついで、上記反射防止膜を施した1.55μｍ
用Ｇ膜−１定型品を 2mm角の大きさに切断し、75個のチ
ップを得た。そして75個のチップの内無作為に12個を選
んで耐湿テストサンプルとし、これを耐湿試験器に投入
し、85℃、85％RHの条件で長期試験を行った。但し耐湿
試験に先だって、テープテストを実施したが、コーテイ
ングの矧がれは無かった。試験期間中は 500時間ごとに
耐湿試験器から取り出し、表面状態の観察、反射率の測
定、テープテストを行った。その結果、 500時間を経過
した時点でのテープテストにより、テストサンプル12個
中８個にコーテイングの矧がれが見られた。矧がれはビ
スマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜とTa2O5 の境界
面で起きていた。
用Ｇ膜−１定型品を 2mm角の大きさに切断し、75個のチ
ップを得た。そして75個のチップの内無作為に12個を選
んで耐湿テストサンプルとし、これを耐湿試験器に投入
し、85℃、85％RHの条件で長期試験を行った。但し耐湿
試験に先だって、テープテストを実施したが、コーテイ
ングの矧がれは無かった。試験期間中は 500時間ごとに
耐湿試験器から取り出し、表面状態の観察、反射率の測
定、テープテストを行った。その結果、 500時間を経過
した時点でのテープテストにより、テストサンプル12個
中８個にコーテイングの矧がれが見られた。矧がれはビ
スマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜とTa2O5 の境界
面で起きていた。
【００２３】
【発明の効果】本発明によれば、極めて耐湿性に優れた
ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜用の反射防止
膜が得られる。
ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶膜用の反射防止
膜が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 憲夫 東京都葛飾区新宿６丁目１番１号 三菱瓦 斯化学株式会社東京研究所内
Claims (1)
- 【請求項１】 ビスマス置換希土類鉄ガーネット単結晶
膜に、反射防止膜として、大気層側から二酸化珪素、五
酸化タンタル、二酸化珪素の順番に形成してなることを
特徴とするファラデー回転子。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8205996A JPH1048421A (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | ファラデー回転子 |
| US08/899,052 US5920420A (en) | 1996-08-05 | 1997-07-23 | Faraday rotator with antireflection film |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8205996A JPH1048421A (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | ファラデー回転子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1048421A true JPH1048421A (ja) | 1998-02-20 |
Family
ID=16516187
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8205996A Pending JPH1048421A (ja) | 1996-08-05 | 1996-08-05 | ファラデー回転子 |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5920420A (ja) |
| JP (1) | JPH1048421A (ja) |
Families Citing this family (12)
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|---|---|---|---|---|
| JP2001110635A (ja) | 1999-10-04 | 2001-04-20 | Minebea Co Ltd | 磁気光学体及びその製造方法 |
| JP2001194639A (ja) * | 1999-10-27 | 2001-07-19 | Minebea Co Ltd | 磁気光学体 |
| JP2002296554A (ja) * | 2001-03-30 | 2002-10-09 | Minebea Co Ltd | ファラデー回転子 |
| US7133189B2 (en) * | 2002-02-22 | 2006-11-07 | Tdk Corporation | Magnetic garnet material, faraday rotator, optical device, bismuth-substituted rare earth-iron-garnet single-crystal film and method for producing the same and crucible for producing the same |
| US7204647B2 (en) * | 2002-03-01 | 2007-04-17 | Ohm David R | Monitoring a semiconductor laser utilizing an incorporated beam splitter device |
| TWI300811B (en) * | 2004-11-19 | 2008-09-11 | Tdk Corp | Magnetic garnet single crystal and optical device using the same, and method of single crystal |
| US7695562B2 (en) * | 2006-01-10 | 2010-04-13 | Tdk Corporation | Magnetic garnet single crystal and method for producing the same as well as optical element using the same |
| JP4720730B2 (ja) * | 2006-01-27 | 2011-07-13 | Ｔｄｋ株式会社 | 光学素子の製造方法 |
| JP4702090B2 (ja) * | 2006-02-20 | 2011-06-15 | Ｔｄｋ株式会社 | 磁性ガーネット単結晶及びそれを用いた光学素子 |
| US7758766B2 (en) * | 2007-09-17 | 2010-07-20 | Tdk Corporation | Magnetic garnet single crystal and Faraday rotator using the same |
| WO2011140581A1 (en) * | 2010-05-11 | 2011-11-17 | Panorama Synergy Ltd | A multi-layer magneto-optic structure |
| US20130038324A1 (en) * | 2011-08-12 | 2013-02-14 | Dong Ho Wu | Apparatus method and system of an ultra sensitivity optical fiber magneto optic field sensor |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59227056A (ja) * | 1983-06-07 | 1984-12-20 | Canon Inc | 光磁気記録媒体 |
| US5764416A (en) * | 1988-04-19 | 1998-06-09 | Litton Systems, Inc. | Fault tolerant antireflective coatings |
| US5245471A (en) * | 1991-06-14 | 1993-09-14 | Tdk Corporation | Polarizers, polarizer-equipped optical elements, and method of manufacturing the same |
| US5661596A (en) * | 1994-02-03 | 1997-08-26 | Canon Kabushiki Kaisha | Antireflection film and exposure apparatus using the same |
-
1996
- 1996-08-05 JP JP8205996A patent/JPH1048421A/ja active Pending
-
1997
- 1997-07-23 US US08/899,052 patent/US5920420A/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| US5920420A (en) | 1999-07-06 |
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