JPH1048112A - 機器用アンカーボルトの引抜強度試験方法 - Google Patents

機器用アンカーボルトの引抜強度試験方法

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JPH1048112A
JPH1048112A JP22063496A JP22063496A JPH1048112A JP H1048112 A JPH1048112 A JP H1048112A JP 22063496 A JP22063496 A JP 22063496A JP 22063496 A JP22063496 A JP 22063496A JP H1048112 A JPH1048112 A JP H1048112A
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nut
pull
foundation
anchor
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JP22063496A
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Shigehiko Kawamura
成彦 川村
Hiroyasu Ito
裕安 伊藤
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Fujita Corp
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Fujita Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易にアンカーボルトの引抜強度試験を行な
えるとともに、機器が設置された状態でも機器を移動す
ることなく簡易に引抜強度試験を行なえる方法を提供す
る。 【解決手段】 基礎1の上に、下方が開口された断面略
コ字形状に形成された機器用の架台2を配置させるとと
もに、基礎1の表面から突出させられたアンカーボルト
3のねじ部3aに架台2の孔を通し、その状態で、アン
カーボルト3のねじ部3aに、ワッシャ4を介してナッ
ト5を架台2の上面に向かってねじ込む。次に、所定ト
ルク値をセットしたトルクレンチ6でナット5を締め付
け、トルク値が得られるかを確認してアンカーボルトの
引き抜き強度を診断する。トルク値が得られたら、規定
のへり空き寸法が確保されているかを確認し、アンカー
ボルト3が埋め込まれた基礎1の任意位置に後施工アン
カーを埋め込んで引抜強度試験を行ない、基礎1が規定
の強度を有しているかを診断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】建築設備の機器等の据え付け
に使用されるアンカーボルトの引き抜き強度の試験を行
なう方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建築物などにおいて電気設備等の機器を
設置する場合、コンクリートなどで基礎を構築し、基礎
にアンカーボルトを埋め込んでおき、設備機器等を基礎
に設置する際に設備機器をアンカーボルトに係止し、設
備機器を基礎の上に固定するようにして地震などで設備
機器等が転倒・移動することを防止している。基礎に埋
め込まれるアンカーボルトは、アンカーボルトを引き抜
こうとする力などに対抗できる必要があり、一般的な試
料を用いたアンカーボルトであらかじめ試験を行ない設
計時の参考としている。従来、アンカーボルトに対する
試験は、アンカーボルトをコンクリートなどの基礎に埋
め込み、基礎の表面から突出しているアンカーボルトの
先端を所定の力で引っ張り、その時の反力をひずみゲー
ジを用いて計測し、アンカーボルトの引き抜き強度を測
定する器具が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のひずみ
計を用いた測定器具は、アンカーボルトの周囲にひずみ
ゲージをセットして反力をとる形状になっているため、
アンカーボルト周囲に反力をとるスペースが必要で、設
備が大がかりとなるという問題があった。また、既に機
器が設置されている場合でもアンカーボルトの引き抜き
強度を検査できるようにすることが望まれているが、ひ
ずみ計を用いた測定器具を使用して既に機器が設置され
ているアンカーボルトに対する引き抜き検査をするに
は、機器を移動するなどしてスペースを確保する必要が
あり手間がかかるし、機器の運転を停止させられない場
合など機器の移動ができない場合には検査ができないと
いう問題があった。そこで、アンカーボルトにねじ込ま
れて機器を固定するナットを所定トルクで締め付けでき
る締付器具で締め付けるようにして、容易にアンカーボ
ルトの引抜強度試験を行なえるとともに、機器が設置さ
れた状態でも機器を移動することなく容易に引き抜き強
度の試験を行なえる方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の機器用アンカー
ボルトの引抜強度試験方法は上記課題を解決したもの
で、建築設備などの機器を設置する基礎に埋め込まれて
機器の基礎側の適宜位置を架台を介して係止・固定する
アンカーボルトの引き抜き強度を診断する引抜強度試験
方法であって、基礎の上に載置された架台の上面に突出
したアンカーボルトの先端からナットを架台上面に向か
ってねじ込み、そのナットを所定トルクで締め付けでき
る締付器具により締め付けて、所定トルクでナットを締
め付けた時にナットがアンカーボルトを上方へ引き上げ
る力によりアンカーボルトの引き抜き強度を診断できる
ようにして、容易にアンカーボルトの引抜強度試験を行
なえるとともに、既に機器が設置されている場合でも、
機器が設置されたままの状態で引き抜き強度の試験を行
なえるようにした。
【0005】また、アンカーボルトの引き抜き強度を診
断した後に、へり空き寸法が所定値確保されているかを
確認し、次に、アンカーボルトが埋め込まれた基礎の任
意位置に後施工アンカーを埋込み、前記後施工アンカー
の基礎の表面から突出した端部に、アンカーボルトが引
き抜かれる場合に基礎が破壊される部分と接しない架台
を配置するとともに、後施工アンカーの先端からナット
を架台上面に向かってねじ込み、ナットを所定トルクで
締め付けできる締付器具により締め付けて基礎の強度を
診断できるようにして、確実にアンカーボルトの診断を
行なえるようにした。さらにまた、ナットは、表面の摩
擦を低減させる材料で形成されたワッシャを介してアン
カーボルトの先端からねじ込むとともに、ナットのワッ
シャとの当接面に表面の摩擦を低減させるコーティング
を施して、ナット座面の摩擦力を低減させて、より少な
いトルクで引抜強度試験を行なえるようにした。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の機器用アンカーボルトの
引抜強度試験方法の実施の形態を図1〜図3により説明
する。電気設備などの機器を設置する基礎1が任意位置
に構築され、基礎1の上に機器用の架台2が配置されて
おり、架台2が基礎1の適宜位置に埋め込まれた複数本
のアンカーボルト3で係止・固定されている。なお、図
示を省略したが、架台2の上に所定の機器が載置されて
いるとともにボルトとナットなどにより固定されてい
る。
【0007】基礎1の適宜位置に埋め込まれたアンカー
ボルト3は、例えば、略J字形に形成された鋼材で、折
曲げ側とは逆側の端部にナットをねじ込むねじ部3aが
設けられている。アンカーボルト3は、そのねじ部3a
が基礎1の表面(架台2の設置面)から突出するように
して基礎1のコンクリート打設前にアンカーボルトを所
定位置にセットしておき、基礎1のコンクリートを打設
すればアンカーボルトの設定が完了するタイプのものが
使用されている。なお、アンカーボルト3としては、樹
脂アンカーやメカニカルアンカーを用いるようにしても
かまわない。
【0008】基礎1の上に固定されて電気設備などの機
器を設置する架台2は、下方が開口された断面略コ字形
状に形成されており、基礎1と向かい合った面の適宜位
置に開けられた孔に、基礎1の表面から突出させられて
いるアンカーボルト3のねじ部3aを通して基礎1上に
配置させ、ねじ部3aの上端からワッシャを介してナッ
トをねじ込んで締め付けることにより基礎1の上に係止
・固定されている。
【0009】ところで、アンカーボルト3が引き抜かれ
る際には、アンカーボルト3の下端付近を頂点とする略
円錐形状に基礎1が破壊される。そのため、図1に示す
ように、架台2は、架台2の両側部2aの下面から基礎
1の表面に与える力が、アンカーボルトが引き抜かれる
場合に基礎1が破壊されるコンクリート部分に作用しな
いように、略円錐形状の破壊面が基礎1の表面と接する
円の円周の外側に架台2の側部2aの下端が配置される
ようにする。例えば、略円錐形状の破壊面が基礎1の表
面と成す角α≒45°の場合に、略円錐形状の破壊面が
基礎1の表面と接する円の円周の外側に架台2の側部2
aの下端を配置するには、架台2のアンカーボルト3を
通している孔から近い方の架台2の側部2aの内側面ま
での長さ(w1)がアンカーボルト3の埋込み深さ
(h)よりも大きくなる(w1>h)ようにする。
【0010】上記のように基礎1に埋め込まれたアンカ
ーボルト3の引き抜き強度を診断するには、図2に示し
た引抜強度試験フローに従ってアンカーボルト3の合
格,不合格を判定する。まず、試験の対象となる機器を
選定し、機器を固定または機器を載置する架台2を固定
している複数のアンカーボルトのうち試験対象のアンカ
ーボルトを決定する。アンカーボルトを決定したら、表
面の摩擦を低減させる固体潤滑性材料(例えば、自己潤
滑性を有するプラスチック(ポリテトラフルオロエチレ
ン等)や鉛青銅など)で形成されたワッシャ4と、ワッ
シャとの当接面に固体潤滑材(例えば、テフロンや二硫
化モリブデン等)がコーティングされたナット5を用意
する(診断するアンカーボルトのサイズに適合するも
の)。そして、架台2を固定しているアンカーボルト3
のねじ部3aにねじ込まれているナット,ワッシャと、
上記のワッシャ4,ナット5とを交換し、アンカーボル
ト3のねじ部3aにワッシャ4を介してナット5を架台
2の上面に向かってねじ込む。
【0011】このようにワッシャ,ナットを摩擦の少な
いものに交換することにより、ナット5をねじ込んで締
め付ける際の、ナット5の座面の摩擦力を低減させるこ
とができる。ところで、締結用ねじとして多く利用され
るメートル並目ねじやメートル細目ねじに使用されるナ
ットやワッシャ(上記のナット5,ワッシャ4のように
固体潤滑性材料で形成したり、固体潤滑材でコーティン
グされていないもの)を使用した場合にナット締め付け
る際のトルク値(Tf)の計算は次式により計算され
る。 Tf=Ff・d(0.92tanβ+1.058μs+
1.3μw)/2 上記の式において、 Tf:締付トルク Ff:ボルトに与える張力 d :ボルトの呼び径 β :リード角 μs:ねじ面における摩擦係数 μw:ナット座面における摩擦係数 である。ここで、(0.92tanβ+1.058μs
+1.3μw)/2 の部分はトルク係数(K)と呼ば
れるもので、平均的な値として、tanβ=0.044
(β=2°30′),μs=μw=0.15とおけば、
K≒0.2となり Tf≒0.2・Ff・d となる。この場合(μs=μw=0.15)、トルク係
数のうち約50%をナット座面の摩擦係数μwが関係し
た値が占めているため、本実施の形態のようにナット座
面の摩擦力(摩擦係数)を低減させることによりトルク
係数を小さくして、所定の引き抜き強度を得るためのト
ルク値を小さくすることができ、座面などの摩擦が大き
い場合に比べて小さい力でナットを締め付けることがで
きる。
【0012】なお、ワッシャ4を二重に重ねて配置した
り、ワッシャの表面やボルトのねじ部にグリースや二硫
化モリブデンなどの潤滑材の層を設けて、さらに摩擦力
を低減させるようにしてもかまわない。また、ワッシャ
の表面にテフロンや二硫化モリブデンなどの固体潤滑材
をコーティングしてもかまわない。さらにまた、ナット
とアンカーボルトのねじ面に固体潤滑材などをコーティ
ングして、ねじ面の摩擦を低減させるようにすれば、さ
らにトルク係数を小さくすることができ、小さいトルク
値で所定の張力を得ることができる。
【0013】次に、ナットを所定トルクで締め付けでき
る締付器具として手動のトルクレンチ6を用意し、トル
クレンチ6でナット5を締め付けた時に、設計引き抜き
強度とボルトに与える張力が等しくなるようにして、ナ
ットに加えるトルク値をトルクレンチ6にセットする。
そして、トルクレンチ6でナット5を締め付け、所定の
トルクを得られるかどうかを確認する(アンカーボルト
3が引き抜かれるかどうか)。このとき、トルクレンチ
6でナット5に加えるトルク値は、以下の式により計算
される。 Tf=K・Ff・d 上記の式において、 K :トルク係数 である。また、使用するナット5やワッシャ4に合わせ
てトルク係数(K)をあらかじめ求めておく。本実施の
形態では、ナット5を締め付けた時に、アンカーボルト
3に加わる張力の反力が架台2の上面にかかり、その力
が架台2の両側部2aの下面(アンカーボルト3の軸線
からアンカーボルト3の埋め込み深さ以上離した位置)
から基礎1に作用してアンカーボルト3の引抜強度試験
が行なわれる。
【0014】ところで、架台が角パイプを組み合わせ、
パイプの上下方向にアンカーボルトの先端が貫通させら
れているような場合など(アンカーボルトが埋め込まれ
た周辺の基礎の上面と、架台の下面が接している場合)
は、ナットを締め付けた時に架台にかかる力がアンカー
ボルトの周辺の基礎に作用してしまい引き抜き強度の診
断には適さない。そのような場合は、一度架台を取り外
し、図3に示すように、アンカーボルトの端部に断面略
コ字形状(アンカーボルトが引き抜かれる場合に基礎が
破壊される部分と接しないよう)に形成された支持架台
10を配置させ、支持架台10に設けられた孔にアンカ
ーボルトの上端を通すとともに、アンカーボルトの上端
からワッシャを介してナットをねじ込むようにして、支
持架台10の上面でナットを締め付けた時の力を受け、
その力を支持架台10の両側部10aの下面から基礎に
作用させるようにして、引抜強度試験を行なうようにし
てもよい。なお、支持架台10は、断面略山形状に形成
してもかまわない。この場合の支持架台10も、支持架
台10の両側部10aの下面から基礎の表面に与える力
が、アンカーボルトが引き抜かれる場合の基礎の破壊さ
れるコンクリート部分に作用しないように、略円錐形状
の破壊面が基礎の表面と接する円の円周の外側に支持架
台10の側部10aの下端が配置されるようにする。
【0015】アンカーボルト3の引き抜き強度の診断
は、アンカーボルト3に所定のトルクを与えたとき、所
定のトルクを得られれば合格とし、所定のトルクが得ら
れないようであれば不合格とする。不合格となった場合
は、規定の引き抜き荷重を有するアンカーボルトを選択
し、後施工アンカーを埋め込みなおす。上記の診断を基
礎1に埋め込まれた複数のアンカーボルトに対して行な
う。なお、後記するへり空き寸法が確保されていること
や、基礎が規定の強度を有していることが分かっている
場合は、アンカーボルトの引き抜き強度を診断するだけ
で以下の診断を省略することができる。
【0016】アンカーボルトの引き抜き強度の診断に合
格したものは、その段階で規定のへり空き寸法(例え
ば、100mm)が確保されているかを確認し、確保さ
れていれば合格とし、確保されていなければ不合格とす
る。不合格となった場合は、機器の設置位置を再検討
し、へり空き寸法を確保できる位置に後施工アンカーを
打ち込む。
【0017】次に、試験を行なったアンカーボルト3が
埋め込まれている基礎1の、別の任意箇所に後施工アン
カー(例えば、メカニカルアンカー)を埋込み、その後
施工アンカーの引抜強度試験を行なってコンクリートの
強度を診断する。具体的には、基礎1に後施工アンカー
を埋込み、基礎の上面から突出した後施工アンカーの上
端から、図3に示した支持架台10と同じ形状の支持架
台を差し込んで基礎1の上に配置し、後施工アンカーの
上端からワッシャを介してナット(上記のナット5,ワ
ッシャ4でもよいし通常のものでもよい)をねじ込む。
ねじ込んだナットとワッシャに応じたトルク係数と、基
礎1に要求される規定の強度とから次式によりナットに
与えるトルク値を計算する。 Tf=K・F・d 上記の式において、 F :基礎に要求される規定の強度 そして、トルクレンチにトルク値をセットし、ナットを
締めつけ、基礎1が破壊されないことを確認する。規定
の引き抜き強度を有していれば(破壊されない)合格と
し、有していなければ不合格とする。不合格となった場
合は、基礎1の補強を行なう。このように、アンカーボ
ルト3に対する診断と合わせて、基礎1が規定の強度を
有しているかどうかを診断することにより、アンカーボ
ルトが設計時の強度を有しているかどうかを判断するこ
とができる。なお、後施工アンカーの引き抜き強度を診
断する場合、トルクレンチでナットを締め付ける代わり
に、基礎の表面から突出している後施工アンカーの上端
を所定の力で引っ張り、その時の反力をひずみゲージを
用いて計測し、後施工アンカーの引き抜き強度を測定す
る器具を用いるようにしてもかまわない。
【0018】上記の実施の形態では、トルクレンチによ
ってナットを締め付けているが、そのほか、所定トルク
で締め付けできる締付器具として電気や油圧などの動力
を使用する締付機を用いるようにしてもかまわない。ま
た、アンカーボルト3にねじ込むナットやワッシャは、
締結用ねじとして多く利用されるメートル並目ねじやメ
ートル細目ねじに使用されるナットやワッシャ(上記の
ナット5,ワッシャ4のように固体潤滑性材料で形成し
たり、固体潤滑材でコーティングされていないもの)を
使用してもよい。その際のトルク値の計算は平均的に次
式により計算される。 Tf≒0.2・Ff・d
【0019】さらにまた、図3に示した支持架台10を
使用して、機器用の架台を設置する前(施工直後で機器
が設置されていない状態など)のアンカーボルトに対し
ても引抜強度試験を行なうことが可能である。また、天
井のスラブなどに埋め込まれるインサートの引き抜き強
度を診断することもでき、その場合は、インサートに適
宜長さのボルトをねじ込み、そのボルトの端部に図3に
示した支持架台10を配置させるとともに、ボルトの先
端からワッシャを介してナットをねじ込むようにする。
【0020】
【発明の効果】本発明の機器用アンカーボルトの引抜強
度試験方法によれば、機器用の架台を用いて基礎に埋め
込まれたアンカーボルトの引抜強度試験を簡易な方法で
迅速に行なうことができる。また、基礎の上に機器が設
置された状態でも、機器を固定しているアンカーボルト
の引き抜き試験を容易かつ迅速に行なうことができる
し、試験を行なうに際してスペースをあまり必要としな
いので、メンテナンスのスペースの少ない場所でも行な
うことができる。また、アンカーボルトの診断と合わせ
て、アンカーボルトのへり空き寸法や、基礎が規定の強
度を有しているかを診断することにより、より確実にア
ンカーボルトの診断を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機器用アンカーボルトの引抜強度試験
方法の実施の形態を示す側面説明図である。
【図2】引抜試験方法を示すフロー図である。
【図3】支持架台を用いた場合を示す側面説明図であ
る。
【符号の説明】
1 基礎 2 架台 3 アンカーボルト 4 ワッシャ 5 ナット 6 トルクレンチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築設備などの機器を設置する基礎に埋
    め込まれて機器の基礎側の適宜位置を架台を介して係止
    ・固定するアンカーボルトの引き抜き強度を診断する引
    抜強度試験方法であって、 基礎の上に載置された架台の上面に突出したアンカーボ
    ルトの先端からナットを架台上面に向かってねじ込み、 前記ナットを所定トルクで締め付けできる締付器具によ
    り締め付けて、所定トルクでナットを締め付けた時にナ
    ットがアンカーボルトを上方へ引き上げる力によりアン
    カーボルトの引き抜き強度を診断できることを特徴とす
    る機器用アンカーボルトの引抜強度試験方法。
  2. 【請求項2】 アンカーボルトの引き抜き強度を診断し
    た後に、アンカーボルトから基礎の辺部までの距離(以
    下、へり空き寸法とする)が所定値確保されているかを
    確認し、 次に、アンカーボルトが埋め込まれた基礎の任意位置に
    後施工アンカーを埋込み、前記後施工アンカーの基礎の
    表面から突出した端部に、アンカーボルトが引き抜かれ
    る場合に基礎が破壊される部分と接しない架台を配置す
    るとともに、後施工アンカーの先端からナットを架台上
    面に向かってねじ込み、ナットを所定トルクで締め付け
    できる締付器具により締め付けて基礎の強度を診断でき
    ることを特徴とする請求項1に記載の機器用アンカーボ
    ルトの引抜強度試験方法。
  3. 【請求項3】 ナットは、表面の摩擦を低減させる材料
    で形成されたワッシャを介してアンカーボルトの先端か
    らねじ込まれるとともに、ナットのワッシャとの当接面
    に表面の摩擦を低減させるコーティングが施されている
    請求項1または2に記載の機器用アンカーボルトの引抜
    強度試験方法。
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