JP2013108968A

JP2013108968A - 引張り試験機

Info

Publication number: JP2013108968A
Application number: JP2011269438A
Authority: JP
Inventors: Fumiichiro Masuda; 文一郎増田; Tomonori Masuda; 朋紀増田
Original assignee: Ichimon Kiko Inc
Current assignee: Ichimon Kiko Inc
Priority date: 2011-11-21
Filing date: 2011-11-21
Publication date: 2013-06-06
Anticipated expiration: 2031-11-21
Also published as: JP5370789B2

Abstract

【課題】建築物内での重量物や配管の設置のため、構築物に全ネジボルトによる溶接やアンカーボルトによる埋め込み等のボルトが用いられるが、この強度試験を行うために、設けられたボルトに六角ナットを取付けて、そのナットをトルクレンチで締め付けて引張り強度を測定する方法が提案されているが、ボルトにナットを取付けたり取外したりの作業は繁雑で効率が悪かった。ナットの締め込み作業や取り外し作業を不要にした、極めて簡便な引張り試験機を提供する。
【解決手段】筒塔架台１のハウジング２内に、上面と底面とにボルトが貫通できる貫通孔４を設けた四角筒体の挟持台３を横に配置して、その支持架台３の貫通孔４にボルトを貫通させて、この支持架台３の傾斜角度をカムシャフト７によって変位させて貫通孔４のエッジでボルトを挟みこみ、該挟持台３の変位の回転軸に加わるトルクレンチの値で引張り強度を測定する。
【選択図】図１

Description

本発明は、構造物に固定した全ネジボルト等の固定強度を測定するための引張り試験機に関し、容易かつ迅速で簡単に行うことができる引張り試験機を提供する。

建設現場、設備設置工事現場等において、建築物内での重量物や配管の設置のため、構造物に全ネジボルトによる溶接やアンカーボルトによる埋め込み等の手段による固定ボルト類に架設の吊り具を固定し、この架設の吊り具で重量物を吊り下げ、その重量物を所定の位置に配置することが行われている。
この場合、安全性の確保、構造物や設備の保護等の目的から、固定ボルトの強度試験を行い、その強度が吊り下げる重量物の荷重に耐えられるか否かを予め確認しておく必要がある。

従来においては、設備設置工事現場等にて固定ボルトの強度試験を行う方法として、油圧装置のほかトルクレンチを使用するものが提案されている。
例えば、アンカーボルトを埋め込んだ基礎の上に、下方が開口されたコ字形状に形成された架台を配置し、架台の孔から突出したアンカーボルトのねじ部にナトをねじ込み、このナットを所定トルク値にセットしたトルクレンチで締め付けるものである。そしてこの締め付けトルクからアンカーボルトの引き抜き強度を診断する方法である。

また、アンカーボルトとは別に独立したスイベルジョイントを介して、ネジ軸受にねじ込まれたネジ軸に加わるトルクをトルクレンチの回転によりアンカーボルトの固定強度を試験する装置である。この方法は捻れ荷重による影響を受けることなく、軸方向の耐過重を正確に試験することを可能にしている。

特開平１０−４８１１２号公報特開２００４−９３３１５号公報

以上に述べた従来の方法や装置では、何れもボルトにナットのねじ込み作業が必要で、このナットの取付けや試験後の取外しの作業は極めて非能率的で効率が悪かった。

本発明は、このような従来においてナットの取付けや取外し作業の問題を解決しようとするものであり、ナットを不要にして、簡単且つ容易に構造物に固定されたボルトの固定強度を測定することができる引張り試験機を提供することを目的とするものである。

本発明は上記目的を達成するために、筒塔架台内のハウジング部に、四角筒体の挟持台が横に配置され、該挟持台にあっては中央近傍の上面と底面にボルトが貫通する貫通孔が設けられ、その該挟持台の一端の側面には支点孔が設けられてピンを介して支えられ、相対する他端の上面部にはカムシャフトが配置されてなり、該カムシャフトの主軸と連体する両端のそれぞれに回転レバーとトルクレンチ接続部が筒塔架台外側に設けられてなり、その相対する他端の上面部のカムシャフトにはカムシャフトの逆回転を防止するスプリングと底面部には挟持台を押上げるスプリングにて支えられてなる構造の引張り試験機を提供するにある。

さらには、挟持台の上面と底面に設けられる貫通孔が垂直から軸ズレする位置で設けられて成ることを特徴とする引張り試験機を提供するにある。

上記の課題解決の手段による作用は次の通りである。すなわち、構造物に固定されたボルトに対し、本発明の筒塔架台を直接差込んで、該架台を構造物面に押し当てながら回転レバーを軽く回して、回転レバーの軸と連体するカムシャフトを回転させて、ハウジング部内に設けられた挟持台の傾斜を変位させて、挟持台に設けられた上面と底面の貫通孔のエッジでボルトを軽く挟持させる。次いで、トルクレンチ接続部にトルクレンチをセットして軸と連体するカムシャフトを回転させて加わるトルクをトルクレンチで読み取ることでボルトの固定強度を測定することができる引張り試験機である。さらには、挟持台に設けられてなる貫通孔が垂直から軸ズレする位置で設けられることにより、ボルトをさらに確実に挟み持つことができる。

上述したよう本発明による引張り試験機は、ナットの取付けや取外しという作業効率の悪い手間が不要となり、筒塔架台をボルトに差し込んで挟持台の貫通孔にボルトを通した後は、トルクレンチの締め付けで固定ボルトの引張り強度が測定できると言う極めて簡単な手段での引張り試験機である。そして、カムシャフトの回転の手段でもって挟持台の傾斜を変位させて挟持台に設けられた貫通孔のエッジでボルトを挟持させ、更なる挟持台の傾斜の変位に掛かるトルクをトルクレンチの締め付けでボルトの引張り強度をトルク値で読み取ることで容易に固定強度を測定することができる。

特に、本発明は取外しのできない埋め込みタイプのボルトに対して、ナットをボルトの先端から構造物に向かって手回しでねじ込んだり、更に取り外したりするといった繁雑な作業から解消され、本発明の引張り試験機によりボルトの固定強度の測定が、容易かつ迅速にて極めて簡単に測定することができるワンセットタイプの試験機といえる。

本発明、引張り試験機の斜視全体図。本発明の引張り試験機の各要素を断面にして示した縦断図。

発明の実施するための形態

次に、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図１〜図２は、本発明による引張り試験機の一実施形態を示すものであり、１はボルトを通すことができる筒塔架台で、筒塔架台１内のハウジング部２には四角筒体の挟持台３が横に配置されてなる。該挟持台３にあっては中央近傍の上面ａと底面ｂにボルトが貫通できる貫通孔４が設けられてなる。そして、該挟持台３の一端の両側面に支点孔５が設けられて軸のピン６を介してその一端が支えられてなる。これに相対する他端の上面部にはカムシャフト７が配置されてなり、このカムシャフト７の主軸と連体する軸端のそれぞれに回転レバー８とカムシャフト接続部９が筒塔架台１の外側に設けられてなる。さらに、この相対する他端では、上面部に配置されたカムシャフト７の逆回転を防止するためのプッシュロットのようなスプリング１０と、底面部からは挟持台３押し上げるためのスプリング１１にて支えられた構造となっている。また、挟持台３の上面ａと底面ｂに設けてなるボルトの貫通孔４は、垂直から軸ズレする位置で設けられてなり、貫通孔４のエッジでボルトを挟持し易くなっている。

従って、構造物に固定されるボルトに対し、本発明は筒塔架台１をボルトに差し込んで、該架台１を構造物面Ａに押し当てながら回転レバー８を軽く回して回転レバー８の軸と連体するハウジング部２内のカムシャフト７を回転させて、挟持台３の傾斜を変位させて、挟持台３に設けられた上面ａと底面ｂの貫通孔４のエッジでボルトを挟持させる。次いで、トルクレンチ接続部９にトルクレンチをセットして軸と連体するカムシャフト７をさらに回転させて、加わるトルクをトルクレンチで読み取ることでボルトの固定強度を測定することができ、回転レバーを戻すことによりボルトの挟持が解放されるという引張り試験機である。

さらには、挟持台３に設けられてなる貫通孔４が垂直から軸ズレする位置で設けることにより、貫通孔４のエッジでボルトをさらに確実に挟み持つことができる。この時の挟持台３の傾斜が変位して生じる挟持台３の移動を妨げないように、挟持台３の両側面に設けられた支点孔５がピン６に対して緩やかな大きめの支点孔５として設けられピン６との支点が移動できるように構成されてなる。

因みに、天井の構造物に埋め込まれたボルトの２００ｍｍ長のネジボルトに対して、本発明の引張り試験機の回転レバーを開放の位置でネジボルトに差し込み、次に回転レバーを固定の位置に回して仮止めしてから（この時点で両手は解放される）、トルクレンチ接続部に表示型トルクレンチをセットして締め付けて、ネジボルトが引張られる力をトルク値として１５０キログラムの測定値を確認した。そこでトルクレンチの締め付けを止め、回転レバーを開放の位置に戻して、本発明の引張り試験機をアンカーボルトから引き抜いた。この一連の作業に要する時間は、大凡引張り試験機のセットで数秒、測定作業で数秒程度という迅速かつ簡単にボルトの固定強度が測定できた。

１・・・筒塔架台
２・・・ハウジング部
３・・・挟持台
ａ・・・挟持台の上面
ｂ・・・挟持台の低面
４・・・貫通孔
５・・・支点孔
６・・・ピン
７・・・カムシャフト
８・・・回転レバー
９・・・トルクレンチ接続部
１０・・スプリング
１１・・スプリング
Ａ・・・構造物

Claims

構造物に固定されたボルトに対する強度を試験する引張り試験機であって、筒塔架台内のハウジング部に、四角筒体の挟持台が横に配置され、該挟持台にあっては中央近傍の上面と底面にボルトが貫通する貫通孔が設けられ、その該挟持台の一端の側面には支点孔が設けられてピンを介して支えられ、相対する他端の上面部にはカムシャフトが配置されてなり、該カムシャフトの主軸と連体する両端のそれぞれに回転レバーとトルクレンチ接続部が筒塔架台外側に設けられてなり、その相対する他端の上面部のカムシャフトにはカムシャフトの逆回転を防止するスプリングと底面部には挟持台を押上げるスプリングにて支えられてなる構造の引張り試験機。
挟持台の上面と底面に設けられてなる貫通孔が垂直から軸ズレする位置で設けられて成ることを特徴とする請求項１に記載の引張り試験機。