JPH1047356A - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JPH1047356A
JPH1047356A JP20975096A JP20975096A JPH1047356A JP H1047356 A JPH1047356 A JP H1047356A JP 20975096 A JP20975096 A JP 20975096A JP 20975096 A JP20975096 A JP 20975096A JP H1047356 A JPH1047356 A JP H1047356A
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JP
Japan
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bearing
contact angle
balls
fluororesin
outer diameter
Prior art date
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Pending
Application number
JP20975096A
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English (en)
Inventor
Shin Niizeki
心 新関
Manabu Yamada
学 山田
Kunikazu Tsumori
国和 津守
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハロゲン系ガス等の腐食環境下で用いられ、
且つ、低発塵が要求されるCVD装置のテーブルの回転
支持に使用した場合においても、十分な回転精度を確保
することができるようにしてシリコンウエハー表面に均
一な厚みと組成の皮膜を施すことができる転がり軸受を
提供する。 【解決手段】 外輪2、内輪3、外輪2と内輪3との間
に配設された複数の玉4及び複数の玉4を保持する保持
器5を備えたスラスト玉軸受1において、外輪2、内輪
3及び複数の玉4をセラミックスで形成すると共に、保
持器5をフッ素樹脂で形成し、更に、接触角θを89°
以下に、且つ、軸受外径寸法ODを150mm以上にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばハロゲン系
ガス等の腐食環境下で使用され、しかも低発塵が要求さ
れる装置に用いられる転がり軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の転がり軸受としては、特
開平7−174143号公報に記載のものが知られてい
る。この転がり軸受は、外輪、内輪及び玉が耐蝕性に優
れ且つ発塵の少ない窒化珪素系のセラミックスで形成さ
れ、保持器が耐蝕性に優れ且つ発塵の抑制を助長するフ
ッ素樹脂で形成されている(全体がフッ素樹脂で形成さ
れたもの又は表面にフッ素樹脂コーティングしたものを
含む。)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の転がり軸受においては、ハロゲン系ガス等の腐食
環境下で使用され、且つ、低発塵が要求される例えば8
インチ或いは12インチシリコンウエハーに表面処理を
施すCVD装置内に設置されているテーブルの回転支持
に用いられる場合に、十分な回転精度を確保することが
できず、テーブルが静止したままだとシリコンウエハー
の表面の皮膜に厚みや組成の点でむらができるという不
都合があった。
【0004】本発明はかかる不都合を解消するためにな
されたものであり、ハロゲン系ガス等の腐食環境下で使
用され、且つ、低発塵が要求されるCVD装置のテーブ
ルの回転支持に用いた場合においても、十分な回転精度
を確保することができるようにしてシリコンウエハー表
面に均一な厚みと組成の皮膜を施すことができる転がり
軸受を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明に係る転がり軸受は、外輪、内輪、外輪と
内輪との間に配設された複数の転動体及び複数の転動体
を保持する保持器を備えた転がり軸受において、外輪、
内輪及び複数の転動体をセラミックスで形成すると共
に、保持器をフッ素樹脂で形成し、更に、接触角を89
°以下に、且つ、軸受外径寸法を150mm以上にした
こと特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の一例
を図1〜図5を参照して説明する。図1は本発明の実施
の形態の一例であるスラスト玉軸受を説明するための説
明的断面図、図2は保持器の変形例を説明するための説
明的断面図、図3は軸方向変位幅の測定に用いる装置の
概略断面図、図4は軸受外径寸法と軸方向変位幅との関
係を示すグラフ図、図5は接触角と軸方向変位幅との関
係を示すグラフ図である。
【0007】図1において符号1はスラスト玉軸受であ
り、スラスト玉軸受1は、外輪2、内輪3、外輪2と内
輪3との間に配設された複数の玉4及び複数の玉4を保
持する保持器5を備える。ここで、外輪2、内輪3及び
玉4はセラミックスで形成され、保持器5はフッ素樹脂
で形成されている。また、接触角θは89°以下に、軸
受外径寸法ODは150mm以上とされている。なお、
保持器5については、図1に示すように、全体がフッ素
樹脂Fで形成されたもの、又は図2に示すように、基材
5a表面にフッ素樹脂Fをコーティングしたものを含
む。図1及び図2に示すスラスト玉軸受の仕様を表1に
示す。
【0008】
【表1】
【0009】外輪2、内輪3及び玉4の材質をセラミッ
クスとしたのは、セラミックスはCl2 、HF、HBr
などのハロゲン系腐食性ガスに対する耐蝕性に優れ、し
かも油やグリースなどの潤滑剤が使用できない枯渇潤滑
環境での耐摩耗性に優れて耐久寿命を長くすることがで
きる共に、発塵が少ないからである。セラミックスとし
ては、窒化珪素やジルコニアの他に炭化珪素、アルミナ
など、場合によってはこれらを組み合わせて用いること
も可能である。焼結方法としては、HIP(ホットアイ
ソスタティックプレス)法、ガス圧焼結法、HP(ホッ
トプレス)法、常圧焼結法、反応焼結法などいずれを適
用してもよい。添加成分については、窒化珪素では、ア
ルミナ(Al2 3 )−イットリア(Y2 3 )、マグ
ネシア(MgO)、セリア(CeO2 )−マグネシア
(MgO)などが知られているが特に制限はない。
【0010】保持器5の材質をフッ素樹脂としたのは、
フッ素樹脂はCl2 、HF、HBrなどのハロゲン系腐
食性ガス環境においても耐蝕性に優れ、しかも玉に移着
して潤滑を良好に保ち耐久寿命の延長と発塵の抑制を助
長する役割を果たすからである。フッ素樹脂としては、
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(パ
ーフルオロアルコキシ樹脂)の他に、ETFE(エチレ
ンテロラフルオロエチレン共重合体)などを用いること
が可能である。
【0011】耐蝕性の評価ついて表2に示す。
【0012】
【表2】
【0013】ここで、耐蝕性の評価は、腐食ガス種類を
Cl2 とHBrとし、圧力0.01MPaで24時間放
置して行った。表中の○が変色が見られなかったことを
示し、×が変色が見られたことを示す。表2から明らか
なように内外輪及び玉がセラミックス製で保持器がフッ
素樹脂製の実施形態例ではCl2 とHBrに対して変色
は見られず、内外輪及び玉がステンレス鋼製で、保持器
がフッ素樹脂以外の樹脂製の比較例ではCl2 とHBr
に対して変色が見られた。
【0014】軸受外径寸法ODを150mm以上とした
のは、十分な回転精度を確保するためと、最低でも8イ
ンチ(約200mm)のシリコンウエハーを支持するの
に少なくともその3/4以上の太さの軸で支える必要が
あるからである。
【0015】接触角θを89°以下にしたのは、接触角
が90°の場合(スラスト玉軸受)、玉の円周方向の挙
動が不安定になりやすいため、接触角θを89°以下に
して安定した回転を確保するためである。
【0016】軸受外径寸法OD及び接触角θの限定値は
軸受の軸方向変位幅を指標にして求めた。軸方向変位幅
の測定は、図3に示すように、台10にスラスト玉軸受
1を軸心を上下方向に向けて載置し、この上にスラスト
玉軸受1外径寸法と同じ直径の軸11を内径基準で置
き、更に軸11に直径420mmのテーブル12を固定
した装置を用いて行った。テーブル12の中心から20
0mm離れた点にダイヤルゲージ13を設置し、テーブ
ル12を手回しでゆっくり(0.5回転/s程度)と回
転させ、ダイヤルゲージ13の最大の振れ幅を軸方向変
位幅とした。
【0017】軸受外径寸法ODについては、表1の実施
形態例に示す仕様のスラスト玉軸受1を基準にして、様
々な軸受外径寸法ODのスラスト玉軸受について軸受外
径寸法ODと軸方向変位幅との関係を調べた。ここで対
象となるスラスト玉軸受は、外輪2、内輪3及び玉4が
窒化珪素系セラミックス製、保持器5がPTFE製、接
触角θが80°、軸受幅寸法hが20mmであり、軸受
外径寸法OD及び軸受内径寸法IDが実施形態例と異な
るものである。軸受内径寸法IDは軸受外径寸法ODよ
り直径で40mm小さくした。
【0018】軸受外径寸法ODと軸方向変位幅との関係
を図4に示す。図4から明らかなように、軸受外径寸法
ODが大きくなるにつれて軸方向変位幅は急激に減少
し、軸受外径寸法ODが150mm以上になると軸方向
変位幅が40μm以下で安定することが判る。したがっ
て、軸受外径寸法ODは150mm以上とした。但し、
軸受外径寸法ODが400mmを越える転がり軸受をセ
ラミックスで製作することは費用が嵩み、また、場合に
よっては製作が困難であるので、軸受外径寸法ODは1
50mm〜400mmの範囲とすることが好ましい。
【0019】接触角θについても表1の実施形態例に示
す仕様のスラスト玉軸受1を基準にして、様々な接触角
θのスラスト玉軸受について接触角θと軸方向変位幅と
の関係を調べた。ここで対象となるスラスト玉軸受は、
外輪2、内輪3及び玉4が窒化珪素系セラミックス製、
保持器5がPTFE製、軸受寸法が外径(OD)300mm
×内径(ID)260mm×幅(h )20mmのものであり、
接触角θが0〜90°の範囲で実施形態例と異なるもの
である。
【0020】接触角θと軸方向変位幅との関係を図5に
示す。図5から明らかなように、接触角θが0〜80°
の範囲は軸方向変位幅は30μm以下で安定している
が、接触角θが80°を越えると軸方向変位幅がやや大
きくなるとともにばらつきが出始め、接触角θが90°
では極端に軸方向変位幅が大きくなって不安定な回転と
なる。したがって、接触角θは89°以下とし、より安
定した回転を要求する場合には80°以下であることが
好ましい。
【0021】また、接触角θが小さい場合、例えば図6
に示すような接触角θが0°の深みぞ玉軸受20につい
ては、回転の安定性は十分であるが、わずかな摩耗によ
り軸方向に移動しやすい構造であるので、接触角θを大
きくして使用することが可能である。したがって、接触
角θとしては、わずかな摩耗によっても軸方向に移動し
にくい45°以上、上限は80°以下であることが好ま
しい。
【0022】このようにこの実施の形態では、外輪2、
内輪3及び玉4をセラミックスで形成すると共に、保持
器5をフッ素樹脂で形成し、しかも接触角θを89°以
下に、軸受外径寸法ODを150mm以上にしているの
で、ハロゲン系ガス等の腐食環境下で使用され、且つ、
低発塵が要求されるCVD装置のテーブルの回転支持に
用いた場合においても、耐久性、耐蝕性に優れ、且つ、
低発塵の要求を満足できるのは勿論のこと、十分な回転
精度を確保することができ、この結果、シリコンウエハ
ー表面に均一な厚みと組成の皮膜を施すことができる。
【0023】
【発明の効果】上記の説明から明らかなように、本発明
によれば、ハロゲン系ガス等の腐食環境下で使用され、
且つ、低発塵が要求されるCVD装置のテーブルの回転
支持に用いた場合においても、耐久性、耐蝕性に優れ、
且つ、低発塵の要求を満足できるのは勿論のこと、十分
な回転精度を確保することができ、この結果、シリコン
ウエハー表面に均一な厚みと組成の皮膜を施すことがで
きるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例であるスラスト玉軸
受を説明するための説明的断面図である。
【図2】保持器の変形例を説明するための説明的断面図
である。
【図3】軸方向変位幅の測定に用いる装置の概略断面図
である。
【図4】軸受外径寸法と軸方向変位幅との関係を示すグ
ラフ図である。
【図5】接触角と軸方向変位幅との関係を示すグラフ図
である。
【図6】本発明の他の実施の形態であるラジアル玉軸受
を説明するための説明的断面図である。
【符号の説明】
1…スラスト玉軸受(転がり軸受) 2…外輪 3…内輪 4…玉(転動体) 5…保持器 θ…接触角 OD…軸受外径寸法

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外輪、内輪、外輪と内輪との間に配設さ
    れた複数の転動体及び複数の転動体を保持する保持器を
    備えた転がり軸受において、外輪、内輪及び複数の転動
    体をセラミックスで形成すると共に、保持器をフッ素樹
    脂で形成し、更に、接触角を89°以下に、且つ、軸受
    外径寸法を150mm以上にしたこと特徴とする転がり
    軸受。
JP20975096A 1996-08-08 1996-08-08 転がり軸受 Pending JPH1047356A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20975096A JPH1047356A (ja) 1996-08-08 1996-08-08 転がり軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20975096A JPH1047356A (ja) 1996-08-08 1996-08-08 転がり軸受

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JPH1047356A true JPH1047356A (ja) 1998-02-17

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ID=16578022

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JP20975096A Pending JPH1047356A (ja) 1996-08-08 1996-08-08 転がり軸受

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