JPH1047038A - 排気浄化装置 - Google Patents

排気浄化装置

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JPH1047038A
JPH1047038A JP22070896A JP22070896A JPH1047038A JP H1047038 A JPH1047038 A JP H1047038A JP 22070896 A JP22070896 A JP 22070896A JP 22070896 A JP22070896 A JP 22070896A JP H1047038 A JPH1047038 A JP H1047038A
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JP
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flow path
exhaust gas
temperature
engine
catalyst device
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Application number
JP22070896A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Usami
宏行 宇佐美
Kinji Houdaira
欣二 宝平
Masaichi Tanaka
政一 田中
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コールドスタート時に排気を浄化する吸着装
置に対して,硫黄成分の付着による劣化を防止する排気
浄化装置の提供。 【解決手段】 触媒装置11と,触媒装置11の下流側
の第1流路32の吸着装置12と,並列に配置された第
2流路33と,流路切換手段23と,第1流路32の下
流側から触媒装置11又はエンジンの上流側に至る制御
弁26を備えた還流流路35と,吸着装置12に流入す
る排気ガスの温度を検知又は推定する温度判定手段41
とを有する。制御手段40は,低温時には,還流流路3
5を閉路して第1流路32を開路し,高温時には,還流
流路35を開路し第2流路33を開路する。そして,第
2の状態を一定時間以上継続した後,一時的に第1流路
32を開路し,吸着装置12に高温の排気ガスを流通さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,エンジンの排気浄化装置に関す
るものであり,特に低温時の排気浄化手段として吸着装
置を用いるものに関する。
【0002】
【従来技術】自動車の排気ガスを浄化する一つの方法と
して貴金属(白金,ロジウム等)などを触媒として担持
した触媒装置を用いる排気ガス浄化方法がある。この方
法でのHC(炭化水素)の浄化には,一般に触媒活性化
温度200℃以上を必要とする。しかしながら,エンジ
ンの始動直後においては,上記触媒が触媒活性温度に達
していないため,HCの浄化が殆ど行われないという問
題がある。
【0003】そこで上記の問題を解決するため,エンジ
ンの排気系の上流側に触媒装置を配備すると共に,その
下流側に吸着装置を配置し,エンジン冷間時に排出され
たHC(以下コールドHCと呼ぶ)を吸着剤により吸着
する排気浄化装置が提案されている。そして,吸着装置
に吸着されたHCは,排気ガスが高温となった後に高温
の排気ガスによって脱離させ,触媒装置の上流に還流し
て浄化する。
【0004】
【解決しようとする課題】しかしながら,吸着剤を用い
た上記排気浄化装置には,次のような問題点がある。そ
れは,燃料に含まれた硫黄成分が触媒や吸着剤の表面に
付着し浄化性能を低下させることである。特に,燃料と
して硫黄等を多量に含んだ粗悪な燃料を用いるとこの様
な不具合が生じ易い。そして,排気ガスが低温の運転を
継続した場合,例えばアイドリングの連続運転などの場
合には,触媒や吸着の表面にガラス状の被膜を作り,触
媒や吸着剤をマスキングし,その作用を低下させる。
【0005】しかしながら,この硫黄の被膜は,500
℃以上の高温で飛散し除去されるので,上流に位置し高
温の排気が流入する触媒装置では,一時的な問題に止ま
っている。即ち,上流の触媒装置は,一般走行によって
500℃以上となることは極めて容易である。しかしな
がら,吸着装置は,熱容量の大きい触媒装置が上流にあ
るため,到達する最高温度が低くなる。例えば,発明者
の行った実験では,一般走行を模擬する運転,いわゆる
LA♯4モード内での最高到達温度は,約300℃であ
った。
【0006】そのため,吸着装置は,上記硫黄による被
膜の影響を受け吸着性能が低下する。また,温度が低い
吸着装置の内部には,排気ガス中の水分による凝縮水が
溜まり易く,この凝縮水と硫黄が反応し硫酸を生成す
る。そして,吸着剤であるゼオライト中のAL(アルミ
ニウム)が溶解し,結晶破壊を生じさせ,吸着性能を低
下させ,排気浄化性能を低下させる。本発明は,かかる
従来の問題点に鑑みてなされたものであり,燃料中の硫
黄成分による性能低下を生じないエンジンの排気浄化装
置を提供しようとするものである。
【0007】
【課題の解決手段】本願の請求項1の発明にかかる排気
浄化装置は,触媒装置と,上記触媒装置の下流側の第1
流路に配置された吸着装置と,上記第1流路に並列に配
置された第2流路と,流路を上記第1流路又は第2流路
のいずれか一方に切り換える流路切換手段と,第1流路
の流路切換手段の上流側から分岐し触媒装置またはエン
ジンの上流側に至る還流流路と,還流流路に配置された
制御弁と,排ガス温度の温度判定手段と,制御手段とを
有している。
【0008】そして,制御手段は,排気ガスが低温の場
合には,上記還流流路を閉路し且つ第1流路を開路する
と共に上記第2流路を閉路し,排気ガスが上記触媒装置
を活性化する高温となった場合には,上記還流流路を開
路し且つ第1流路を閉路すると共に上記第2流路を開路
する。
【0009】そして,特に注目すべきことは,制御手段
は,上記第2の動作状態を一定時間以上継続したのち,
上記温度判定手段による判定温度が所定値以上に昇温し
ていると判定した場合,即ち,吸着装置に流入する排気
ガスが所定値に達していると判断した場合には,一時的
に第1流路を開路して吸着装置に排気ガスを流通させる
か,又は一時的に第1流路を閉路して還流流路を開路
し,これによって吸着装置に排気ガスを流通させること
である。
【0010】本発明の排気浄化装置は,従来装置と同様
に,排気の低温時においては,還流流路を閉路して吸着
装置を通った排気を全てガス排出管に流通させると共に
第2流路からガス排出管路に至る排気の流れを遮断する
(第1の動作状態)。そして排気の高温時においては,
第2流路からガス排出管に排気を流通させると共に還流
流路を開路して吸着装置を通った排気を還流流路に流通
させ,更に吸着流路からガス排出管への排気の流れを遮
断する,いわゆる第2動作状態に流路切換手段を操作す
る。
【0011】その結果,排気が低温である段階では,装
置は第1の動作状態となり,排気はすべて吸着流路から
ガス排出管路に流入する。それ故,触媒装置で浄化する
ことのできないHCなどの有毒な排出ガスは,吸着装置
に吸着される(有害ガス吸着工程)。従って,有害な排
出ガスは外部に排出されない。一方,排気が高温となれ
ば,装置は第2の動作状態に切換えられる。この時,排
気は二つの流れを構成し,一方の排気の流れは触媒装置
を通って第2流路からガス排出管を経て外部に排出され
る。そして,排気は高温であるから,有害な排出ガスは
触媒装置で浄化される(有害ガスの脱離)。
【0012】また,他方の排気の流れは,第1流路から
還流流路に流入する流れである。即ち,高温の排気の流
れによって,吸着装置に吸着された排出ガスは脱離し,
還流流路から触媒装置の上流側またはエンジンの上流側
に導入される。そして,排出(脱離)ガスは,触媒装置
によって浄化される(HCの脱離浄化)。上記のよう
に,排気の温度に対応して流路切換手段を第1,第2動
作状態に切替えることにより,エンジンの有害排気ガス
の外部排出を抑止することができ,排気浄化特性の良好
な排気浄化装置を得ることができる。
【0013】そして,制御手段は,前記のように,上記
第2の動作状態を一定時間以上継続した場合,即ち,吸
着装置からHCの脱離を完了させることの出来る時間の
経過後,上記温度判定手段の判定温度が所定値以上に昇
温しているか否か,即ち,吸着装置に流入する排気ガス
が所定値に達しているか否かを判定する。そして,上記
温度判定手段の判定温度が所定値以上に昇温していると
判断された場合,即ち,吸着装置に流入する排気ガスが
所定値に達していると判断した場合には,一時的に吸着
装置に排気ガスを流通させる。即ち,一時的に第1流路
を開路して吸着装置に排気ガスを流通させるか,又は一
時的に第1流路を閉路して還流流路を開路し,これによ
って吸着装置に排気ガスを流通させる。
【0014】その結果,吸着装置を高温の排気ガスが流
通し,吸着剤の表面に硫黄の被膜が形成された場合に
も,高温の排気ガスにより,この硫黄の被膜は,高温に
より飛散し除去される。そのため,本発明の排気浄化装
置によれば,硫黄分を多く含む燃料を用いた場合にも,
浄化性能が低下せず,安定した浄化性能を維持すること
が出来る。
【0015】なお,上記温度判定手段は,請求項2に記
載のように,エンジン始動後の経過時間と,エンジンの
負荷の大きさと,エンジンの回転数とに基づいて流入排
気ガスの温度を推定することができる。即ち,エンジン
始動後の経過時間tと,エンジンの吸入負圧の平均値P
i等のエンジン負荷,エンジンの平均回転数Neの関数
あるいは図表として,吸着装置に流入した排気ガスの最
高温度を推定することができる。また,上記温度判定手
段は,請求項3に記載のように,吸着装置の上流に温度
センサーを配置し,これによって,吸着装置に流入した
排気ガスの最高温度を検知することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
実施形態例1 本例は,図1に示すように,エンジン51の排気通路3
0の上流側に配置された触媒装置11と,触媒装置11
の下流側とガス排出管路34との間に位置する第1流路
32に配置され有害ガス成分を吸着する吸着装置12
と,触媒装置11の下流側とガス排出管路34との間に
位置し第1流路32に並列に配置された第2流路33
と,流路を第1流路32又は第2流路33のいずれか一
方に切り換える流路切換手段23と,第1流路32の下
流側で且つ流路切換手段23の上流側から分岐し触媒装
置11の上流側に至る還流流路35と,還流流路35に
配置され触媒装置11の上流に至る排気の流れだけを許
容し調整する方向制御弁26と,吸着装置12に流入す
る排気ガスの温度を推定する温度判定手段41と,流路
切換手段23と方向制御弁26を操作する制御手段40
とを有する排気浄化装置1である。
【0017】制御手段40は,排気ガスが低温の場合に
は,還流流路35を閉路し且つ第1流路32を開路する
と共に第2流路33を閉路する。そして,排気ガスが触
媒装置11を活性化する高温となったと判定される場合
には,還流流路35を開路し且つ第1流路32を閉路す
ると共に第2流路33を開路する。そして,この状態を
一定時間以上継続したのち,温度判定手段41による判
定温度が所定値To以上に昇温している判定された場合
には,一時的に第1流路32を開路し,吸着装置12に
排気ガスを流通させる。そして,温度判定手段41は,
詳細を後述するように,エンジン始動後の経過時間t
と,エンジンの負荷の大きさを示す吸入気圧Piと,エ
ンジンの回転数Nとに基づいて流入排気ガスの温度を推
定する。
【0018】以下それぞれについて説明を補足する。図
1に示すように,エンジン51の排気通路30には,排
気マニホルド52の直後の位置に触媒装置11を配置し
てある。また,排気通路30における触媒装置11の下
流には,ガス排出管路34への連結部31を設けてあ
り,この中に吸着装置12を収納した第1流路32とこ
れと並行する第2流路33が形成され,その結果連結部
31は大径化されている。同図において,符号55は吸
気管である。
【0019】吸着装置12はステンレス鋼またはコージ
ェライト等のセラミックからなり,大径のガス排出管路
連結部31に合致する半円筒形状を有し,図2に示すよ
うに,平行な多数の通孔121を有し,吸着剤担持層1
22にはゼオライト系吸着剤が担持されている。なお,
吸着装置12は,上記ガス排出管路34への連結部31
の形状に合わせて形成され,楕円形状や方形形状とする
ことができる。
【0020】そして,触媒装置11と吸着装置12との
距離は,触媒装置11が排気ガスに加熱されて活性化温
度に達するタイミングと,吸着装置12に担持された吸
着剤が加熱されて吸着機能を失うタイミングとがほぼ一
致する距離に設定されている。そして,図1に示すよう
に,吸着装置12の吸着剤担持層122の後方には,流
路切換手段23を配設してある。吸着装置12は,図2
に示すように,第2流路33との間が隔壁123によっ
て分離・保持されている。隔壁123には,穴124が
設けられている。
【0021】また,吸着装置12の上流側には整流板1
25が配備されており,吸着装置12に流れる排気ガス
の流速分布を均一にし,吸着効率を高めている。隔壁1
23と整流板125は一体構造でもよいし,分離されて
いてもよい。そして,第1流路32の後端に近い位置か
ら還流流路35が分岐し,還流流路35は管内の排気の
流れを一方向に制御する方向弁261と開閉弁262を
一体化した方向制御弁26を有し,排気マニホールド5
2に連通する。
【0022】また,ガス排出管路34は,図示しないマ
フラーへと続いている。そして,流路切換手段23は,
第1流路32の下流側又は第2流路33の下流側のいず
れか一方を閉塞する弁体24と弁体24の駆動手段25
とからなる。即ち,流路切換手段23は,第1流路32
を開路する前記第1の動作状態(図1の破線状態)及び
第2流路33を開路する第2の動作状態(図1の実線の
状態)に切り換え可能なように,弁体24と駆動手段2
5とを有する。
【0023】そして,駆動手段25を構成するアクチュ
エータ250は,大径の連結部31の外壁に台座252
を介して立設され,下方に突設したシャフト253を上
下動させる。一方,弁体24は,弁部材241と,弁部
材241を取り付けたアーム242とを有し,アーム2
42の他端は,リンク243と連結され,リンク243
とアーム242とは,軸244を中心に回動する。そし
て,リンク243の端部は,アクチュエータ250のシ
ャフト252の端部に連結されている。
【0024】アクチュエータ250は,台座252を介
して連結部31に離隔して配置されているので,排気ガ
スの熱を直接受けることがなく,周囲の大気により冷却
されるから,熱による不具合が生じ難い。そして,アク
チュエータ250は,負圧により駆動され,負圧を供給
するために,吸気管361,362を経て,エンジン5
1上流部のサージタンク53に連通されている。そし
て,吸気管361と362の間には,負圧の供給を断続
させるための第1電磁弁27が配設されている。
【0025】また,還流流路35に配置された方向制御
弁26を構成する上流の方向弁261は,還流流路35
から触媒装置11の上流側に向かう排気の流通のみを許
容する。そして,方向制御弁26を構成する下流側の開
閉弁262は,負圧により作動し,負圧で作動するダイ
ヤフラム等により駆動される。即ち,開閉弁262は,
これに負圧を供給する吸気管371,372により,前
記第1電磁弁27とサージタンク53とをつなぐ吸気管
362に連通しており,吸気管371と372の間には
第2電磁弁28が介設されている。
【0026】制御手段40は,マイクロコンピュータを
内蔵しており,エンジン51やエンジン水温センサ41
からの信号を受け,内蔵の応用プログラムにより運転状
態に応じて第1,第2電磁弁27,28を開閉制御し,
これにより流路切換手段23や開閉弁262を制御す
る。また,時間を計測するタイマーカウンターを備えて
いる。次に,本装置の制御の流れを,図1とともに図3
のフローチャートを用いて説明する。
【0027】始めに,ステップ601において,エンジ
ン51の始動を検知(IG ON)する。そして,ステ
ップ602において第1電磁弁27を開弁させ,下記に
述べるような手順により流路切換手段23を第1の動作
状態にし,弁体24は第2流路33を閉じる(図1の破
線)。即ち,電磁弁27が開弁され,吸気管361,3
62が連通し,サージタンク53の負圧が吸気管36
1,362を経てアクチュエータ250に作用してシャ
フト253を引き上げ,リンク243を時計方向に回転
させ,アーム242と弁部材241も同様に時計方向に
回転し,弁体24は破線に示す位置(閉)となる。これ
により,エンジン始動時の低温の排気ガスは吸着装置1
2を通り,コールドHCは,吸着装置12に吸着され
る。
【0028】続いてステップ603で,タイマーカウン
ターにより始動後の時間を計測し,始動後の時間tが,
エンジン51が暖機することにより吸着装置12の吸着
可能温度を越える目安の時間taを経過したか否かを判
定する。ステップ603の結果が否ならば,ステップ6
02に戻り,前記のように,弁体24は破線に示す位置
(閉)となり,コールドHCは,吸着装置12に吸着さ
れる。
【0029】即ち,エンジン51の始動直後は排気ガス
温度は低く,エンジン51は多量のコールドHCを含ん
だ排気ガスを排出する。排気ガス温度が低い間は触媒は
活性化温度に達しないためコールドHCは触媒装置11
でほとんど浄化されずに排気通路30を流れる。この排
気ガス流は,吸着装置12のゼオライトを担持してない
吸着剤無担持層126,ゼオライトを担持した吸着剤担
持層122を流れ,コールドHCは吸着剤に吸着され,
コールドHCが除去された排気ガスは図略のマフラーを
経て大気中に放出される。この時,整流板125が排気
ガスの流れを整流しているため,排気ガスは均一な流速
分布となって,吸着装置12内を流れている。
【0030】一方,ステップ603の結果が是となり,
エンジン51が暖機した場合には,ステップ604に進
み,制御手段40からの信号で第1電磁弁27が閉弁さ
れる(弁27閉)。これによりアクチュエータ250へ
の負圧の供給が遮断され,アクチュエータ250は内蔵
のスプリングの弾性により,シャフト252を上方に突
出させる。
【0031】そして,リンク243を反時計方向に回転
させ,アーム242を介して弁部材241が回転し,弁
体24は実線位置(弁体24開)となり,排気ガスは流
路が切換えられ,吸着装置12の存在しない第2流路3
3を流れる。このとき,触媒装置11の触媒は活性化温
度に達しており,排気ガス中のHCは触媒装置11で浄
化され,HCをほとんど含まない排気ガスが第2流路3
3,ガス排出管路34,および図示しないマフラーを経
て大気中に放出される。
【0032】この時,同時にステップ606,607に
示すように,吸着装置12は脱離浄化終了時間tdになる
まで次の操作を続ける。即ち,第1電磁弁27が閉弁さ
れた直後,ステップ606で制御手段40からの信号で
第2電磁弁28が開弁される(弁28開)。これにより
吸入管371と吸入管372が連通し,サージタンク5
3から開閉弁262に負圧が供給され,開閉弁262が
開弁する(弁262開)。
【0033】一方,吸着装置12の側面では,既に高温
となった排気ガスが第2流路33を流通している。この
高温の排気ガスは隔壁の穴124を介し,吸着装置12
の吸着剤担持層122と接している。そのため,排気ガ
スの熱は吸着剤担持層122に良好に伝えられ吸着剤が
昇温してHCの脱離を促進する。このとき,上記のよう
に開閉弁262は開弁されているから排気マニホールド
52内に発生する排気脈動は還流流路35を介して一方
向弁261断続的に開弁させる。これにより吸着装置1
2の吸着剤担持層122の吸着剤から脱離したHCは還
流流路35を経て排気マニホールド52に流入する。
【0034】その結果,このHCは,エンジン51から
の排気ガス中のHCとともに触媒装置11で浄化され
る。そして,弁体24が開位置(実線図示)に切換えら
れてHC脱離浄化行程に入った後,HCの脱離浄化終了
時間tdが経過すると〔t>(ta+td)〕,ステッ
プ608に進む。そして,制御手段40からの信号で第
2電磁弁28および開閉弁262が閉じられ(弁28
閉,弁262閉),還流流路35は閉じられる。
【0035】次ぎに,ステップ609において,吸着装
置12に流入する排気ガスの温度を推定する。即ち,排
気ガスの温度が吸着剤の表面に付着した硫黄等を飛散さ
せる温度,例えば500℃まで上昇しているか否かを判
断する。このような推定は,例えば,エンジン51の回
転数Nが所定値Nsを越え(N>Ns),且つエンジン
51の吸入負圧Piが所定値Pisを越えているかとい
う条件判定により行うことができる。
【0036】そして,ステップ609の条件が満たされ
た場合には,ステップ610において,タイマーカウン
ターをリセットする。そして,ステップ611におい
て,再び第1電磁弁27を開き,第2流路33を閉じる
(但し,還流流路35は閉じたままとする)。そして,
ステップ612に示すように,一定の時間tcの間だけ
この状態ほ継続する。その結果,吸着剤の表面に付着し
た硫黄等は飛散し,吸着剤の表面は良好な性能を維持す
ることが可能となる。
【0037】一方,ステップ612の結果が是の場合,
即ち,一定の時間tcを越えた場合には,ステップ61
3において,再び第2流路33を開放し,吸着装置12
には排気ガスが流れなくする。上記のように,本例によ
れば,一定以上通常の運転を行えば必ず高温の排気ガス
が吸着装置12を流通し,吸着剤の表面に硫黄の被膜が
形成された場合にも,高温の排気ガスにより,この硫黄
の被膜は除去される。そのため,本例の排気浄化装置1
によれば,硫黄分を多く含む燃料を用いた場合にも,浄
化性能が低下せず,安定した浄化性能を維持することが
出来る。
【0038】実施形態例2 本例は,図4に示すように,実施形態例1において,温
度判定手段は,吸着装置12の上流に配置した温度セン
サー45であるもう一つの実施形態例である。そして,
図5に示すように,制御のフローチャートは,図3のス
テップ609をステップ630に変更しただけである。
即ち,ステップ630において,温度センサー45の出
力,即ち吸着装置12に流入する排気ガスの温度Tが5
00℃以上であるか否かを直接的に検出する。その他に
ついては,実施形態例1と同様である。
【0039】実施形態例3 本例は,実施形態例1または実施形態例2において,脱
離したHCを還流する還流流路35の還流先をエンジン
の吸気管55としたもう一つの実施形態例である(図示
略)。吸気管55は排気マニホールド52と異なり常に
負圧状態にあるから,本例では,図1の方向弁261は
不要となり,実施形態例1,2に示した方向制御弁26
は開閉弁262だけとなる。なお,排気ガスを吸気管5
5に戻す場合には,EGR(排気還流)制御方式の場合
と同様に,排気還流に対応して燃料噴射量の調整が必要
となる。その他については,実施形態例1又は2と同様
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の排気浄化装置のシステム構成
図。
【図2】実施形態例1の吸着装置の分解斜視図。
【図3】実施形態例1の排気浄化装置の制御のフローチ
ャート。
【図4】実施形態例2の排気浄化装置のシステム構成
図。
【図5】実施形態例1の排気浄化装置の制御のフローチ
ャート。
【符号の説明】
11...触媒装置, 12...吸着装置, 23...流路切換手段, 26...(方向)制御弁, 32...第1流路, 33...第2流路, 35...還流流路, 40...制御手段,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 ZAB F02D 45/00 ZAB 360 360C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの排気通路の上流側に配置され
    た触媒装置と,上記触媒装置の下流側とガス排出管路と
    の間に位置する第1流路に配置され有害ガス成分を吸着
    する吸着装置と,上記触媒装置の下流側とガス排出管路
    との間に位置し上記第1流路に並列に配置された第2流
    路と,流路を上記第1流路又は第2流路のいずれか一方
    に切り換える流路切換手段と,上記第1流路の下流側で
    且つ上記流路切換手段の上流側から分岐し上記触媒装置
    またはエンジンの上流側に至る還流流路と,該還流流路
    に配置され上記触媒装置の上流に至る排気の流れだけを
    許容する制御弁と,上記吸着装置に流入する排気ガスの
    温度を検知または推定する温度判定手段と,上記流路切
    換手段と制御弁を操作する制御手段とを有する排気浄化
    装置であって,上記制御手段は,排気ガスが低温の場合
    には,上記還流流路を閉路し且つ第1流路を開路すると
    共に上記第2流路を閉路し,排気ガスが上記触媒装置を
    活性化する高温となったと判定される場合には,上記還
    流流路を開路し且つ第1流路を閉路すると共に上記第2
    流路を開路し,この状態を一定時間以上継続したのち,
    上記温度判定手段による判定温度が所定値以上に昇温し
    ている判定された場合には,一時的に第1流路を開路,
    又は一時的に第1流路を閉路して還流流路を開路し,吸
    着装置に排気ガスを流通させることを特徴とするエンジ
    ンの排気浄化装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記温度判定手段
    は,エンジン始動後の経過時間と,エンジンの負荷の大
    きさと,エンジンの回転数とに基づいて流入排気ガスの
    温度を推定することを特徴とするエンジンの排気浄化装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において,前記温度判定手段
    は,前記吸着装置の上流に配置した温度センサーである
    ことを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
JP22070896A 1996-08-01 1996-08-01 排気浄化装置 Pending JPH1047038A (ja)

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